◆−〜PAST1〜−海月    水 (2002/10/8 01:43:24) No.10381
 ┣Re:〜PAST1〜−ドラマ・スライム (2002/10/8 14:46:41) No.10388
 ┃┗サンクスですぅ☆−海月    水 (2002/10/8 17:13:24) No.10389
 ┗〜PAST2〜−海月    水 (2002/10/8 17:14:57) No.10390
  ┗Re:〜PAST2〜−ドラマ・スライム (2002/10/8 19:38:39) No.10391
   ┗ちゃちゃちゃーんちゃんちゃんちゃちゃーん♪(ぇ−海月    水 (2002/10/10 00:31:57) No.10442


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10381〜PAST1〜海月 水 2002/10/8 01:43:24


どもー。水ちゃんです!
何時の間にかツリーというものが落ちてしまったようで…ちょっとビックリです。
それで、教訓を覚えました! ツリーが落ちたら新規をする(教訓じゃないよ…(汗

あ、そうそう。これは『ON THE WAY HOME』の続きです。一章目である『AMNESIAC』を読んでない方はそちらからお読み下さい。ちなみに、この『PAST』は二章目です(当たり前!

さて、人には帰るべき場所が存在する。
それは家ではないことだってある。
痩せた土地や何もない荒野。
それさえも帰るべき場所だという人もいるだろう。
彼女の帰るべき場所はどこか?
それは彼女自身が見つける──。

などとカッコよく(?)詩で決めながら行ってみましょう!



▽▲


PAST(過去)




 記憶が消えてしまってから2日後。全く変化はなく、記憶を思い出すこともなかった。
「名前…名前…」
 たった一人で頭を抱えながら古いテープレコーダーのように同じ言葉を繰り返す。こんな人が朝から食堂にいたらどう思うだろう?無論、怪しい奴?と思うだろうが、不気味な奴。と思われるだろう。
「花…?」
 鉢植えに植えられていた小ぶりのピンク色の花に目が付く。食堂の人に名前を聞くと、"アルメリア"という名前だと返された。
「アルメリア…。アリア…。私と、貴方、名前が似てますね」
 なにかが引っかかる。心の奥に引っかかる。よく考え、少しずつなにかが分かってくる。後、もう少し。後、もうちょっと…。
「どうかしたのか?アリア」
 パンッともう少しで思い出せそうだった記憶が一瞬にして消え去った。
 だが、表情には微塵も出さず声の主を見た。若草色の髪が一番最初に目に入る女性。フィン=アグネスがタンクトップと短パン姿で立っていた。
「アグネスさん。おはようございます」
「ああ。おはよう」
 短い挨拶をして、考え込むように顔を下に向けた。大変失礼だと思ったが、なにを考えているのか興味があって、アリアは声を掛けた。
「どうしたんですか?」
 ゛なにを考えているんですか?"と直接聞くのは良くないと思って、言葉にする前に頭の中で言葉を変えた。こう聞けば素直に答えてくれる気がしたのだ。
「あ、いや。アリアの元気なさそうだ。と思ってな」
「私のですか?」
「ああ。辛いことがあるのならば、なんでも話していいんだぞ」
 まさか、今名前を思い出しそうだったのをアグネスの声で吹き飛ばされた。と言えるわけがない。
「ああ。そうだ。私からのプレゼントだ」
 ポケットから一枚のしおりを取り出し、アリアの手に握らせた。茎の長い青い花が押し花にされていた。
「これは…?」
「ワスレナグサ。私が作った押し花だが、気に入らなかったか?」
 なにも反応を示さないアリアを見て、聞いてみる。
「いえ。とても嬉しいです。でも、貰って良いんですか?こうやって作るということは、なにか思い出があるんじゃあありませんか?それなのに…!」
「貰うわけにはいかない…か?
 だが、アリアは記憶を取り戻してしまったら私のことを忘れてしまうかもしれない。形として残しておかなければ」
「だったら、なにもこれでなくても───」
「私はもうそろそろこの花と縁を切らなくてはならない。アリアに渡し、私とアリアの思い出の形となってくれればすぐに花のことを忘れられる」
 ふっと見ている相手までも悲しい気持ちにさせるような痛々しい弱い笑顔を張りつかせて、
「だから、アリアが持っていてくれ…」
「アグネスさん…」
 不安げに揺れる蒼の瞳。アリアの気持ちを察することは出来なかったが、アグネスは自分が悪いことをしたような感覚に襲われ、「深い意味は気にするな」と付け加えながらアリアの真正面のイスに腰掛けた。
 適当な軽いメニューを3人前頼み、アリアはやっぱり悪いかな…。と思いながらもアグネスに聞いた。
「この花はどうしたんですか?」
 一瞬、アグネスの顔が曇る。
「やっぱり、気にしないで下さい」
 ぱたぱたと手を振りながら言うが、言ってしまった言葉を忘れろなんてあまりにも勝手。
 ざわめきのある宿屋1階食堂に一画だけなんともいえない雰囲気を持つ場所が作られる。相手の気持ちを察して言葉を掛ける事も出来ない。どう答えれば良いのか、分からなくて動揺した空気がそれぞれにあった。
 そんな空気が何分も続き、双方ともどうすればいいのか、と考えていると、どんっと頼んだ料理がテーブルの上に並べられる。朝の食事の量にしては少々多めだが、殆どが軽い軽食が並べられた。
「料理──食べましょうか…」
「そうだな。冷めては作ってくれた人に申し訳が立たないしな」
 運んでもらった料理をぱくぱくと食べながらも、話しづらい空気が纏わり付く。アリアがもうこの雰囲気に耐えられなくなったとき、アグネスはフォークをお皿の上に置き、口を開いた。
「そのワスレナグサは3年前に私の友がくれた花だ。
 3年前、元老騎士という肩書きを持っていた私が、カルマート公国騎士団の中で一番の剣の使い手が追放された。
 追放された理由は、現カルマート公国王の御子息を殺したと嫌疑を掛けられたからだ。もちろん、そんなものはデマだ。私は自分の友でもあった御子息を殺すことなどできない。だけど、私の目の前で殺されてしまったのだから私にも責任がある。
 そう考えて私はカルマートを去った。そして、ラルディークに移り住んだのだ。
 そして、その花は友が死ぬ1日前に『私を忘れないでくれ』という言葉と共に受け取ったものだ。花なんてなくても、忘れたりできなのに…!」
 悔しそうにテーブルに拳を叩きつけるアグネスに掛ける言葉がなにも思い浮かばず、アリアはどうしていいのか分らなくなり、オロオロとするばかり。
「すまない。忘れてくれ」
 ふぅっと一息ついて、アグネスは食事を再開する。
 だが、暫くはアリアは食事に手を付けることなく、貰った押し花を見つめ続けた。




「ラルディーク…。ここから先はラルディークなのよね…」
 リナにしては妙に歯切れの悪い言葉。少々驚きを隠せない様子でガウリイは訊ねた。
「お前、ラルディークでなにをやったんだ?」
「何をって…、そんな悪いことをしたわけじゃないのよ!?
 ちょっと顔を会わせずらい人がいんのよ…」
 ぽつり、と弱々しい口調で言いながら、仲間が居る方向とは反対を向いた。
「ほぉ。お前にもそんな奴がいるのか」
 昨日よりは大分マシになったが、まだまだ不機嫌なゼルガディスが嫌みを言うような口調で告げる。
「居ちゃ悪いの!?」
「いや、お前に恨みを持つ者は沢山居るだろうからな。
 顔を会わせずらい奴が何人か居てもおかしくないだろう? そんな奴が居る場所に行くとは、お前も度胸がある」
「……アメリアの為だからね!
 あの人に会う度胸はこれっぽっちも無いわよ。アメリアが見付かったら、即刻去るからねっ!」
 自分自身に言い聞かせるように、叫ぶ。
「リナがそんなにムキになるってことは、余程怖い相手なのか?」
「恐いってよりも恐ろしい相手なのよ。
 結構昔にある国のお家騒動に巻き込まれたの。勿論、セイルーンのじゃないわよ!?
 そこで、あたしは魔族が姿を変え、王宮に住んでたのを退治したの。だけど───」
 淡々とした言葉が途切れ、高いハズのリナの声がだんだんと低くなっていく。
「たった一人だけあたしの言葉を信じなかった。
 あたしが人を殺したって罵られて、半年ぐらい追いかけられたの。普通ぐらいの剣術の持ち主ならばあたしもそれなりに戦うことが出来たと思うけど、ガウリイ並み──下手をすればガウリイ以上の剣の使い手なのよ…」
 最後の言葉に、ゼルガディスとガウリイは絶句する。いや、ガウリイの場合は絶句というよりも、よく分かってはいないという状況なのかもしれないが。
「下手をすればこっちが斬られてお終い。だからこそ、逃げの道を選んだ。まぁ、よく逃げられたもんだわ」
 感心するように呟く。
 だが、ゼルガディスの耳には入ってはいない。放心しているのだ。ガウリイと同等の剣士がまだいたというところと、リナが恐ろしいと思える相手が居るという一種の恐怖感から。
「なにしても、会わないことを祈ることだ」
 陽気な笑顔を貼り付け、リナの頭にぽんっと手を置く。
 くしゅくしゃと撫で回しつつ、
「オレだけじゃ倒せないかもしれないからな」
「大丈夫よ。あたし達が束になれば敵なんていないって。
 あ、いや、スイフィード・ナイト(あのひと)は別だけど……」
 ウインク一つでガウリイに言うが、恐ろしい人を思い出し、悪寒が走る。2人に気付かれぬように振り払い、
「ちゃっちゃと見つけて、ちゃっちゃと旅を再開しましょっ」
 会話の途中で3人は一斉に散らばり──

ずどぉぉんっ

 先程立っていた場所に小さな火球が舞い下り、強烈な風と砂埃を撒き散らす。
「何者よ!?」
 相手の姿が見えないまま叫び──
「ぅわわっ!!?」

ずぉん!

 返ってきた返事は火球。慌てて避け、一瞬殺気が現れた場所を特定し、唱えてた術をゼルガディスは解き放った。
「烈閃槍(エルメキア・ランス)ッ!!」
 淡いエメラルドグリーンの矢が砂埃の立つ中へ消え──当たった反応はなかった。
「邪魔よ! 魔風(ディム・ウィン)ッ!」
 煙幕のように思える砂埃を一気に吹き飛ばし、相手の顔をまともに見る事が出来た。
「アンタ…!」
 ──生きてたの!?
 言いかけた言葉を慌てて飲込む。
『久し振り。リナ=インバース』
 口は動いてはいない。頭に直接響く少々低めの声。
『3年も顔を見せないで、なにしてた?』
 先程よりも殺気が膨れ上がり、3人は精神的に少々押される。
 年の頃は15、6の少女。若草色の短い髪で、甲冑で身を包んでいる。だが、甲冑は比較的軽いのかカチャカチャと音を立てない。腰に下げたロングソード。剣士のようだが、相手の気だけで判る。相当の使い手だということが。
『本当になにしてた?
 怨んで怨んで怨みまくった相手が姿を消したんだから。悲しかった…』
「友達…か?」
「違うっっっ!!」
 ぼそっとリナに聞くガウリイは哀れ、何処から生えたスリッパの餌食になって地面にのめり込んだ。
「声、出なくなったの?」
『精神的ショックで。何時の間にか声がでなくなって……。言葉を使うためだけに風の魔術と精神の魔術を習った』
「そう…。
 ねぇ、あれは魔族だったのよ? 貴方が情けを掛けるだけ無駄──」
『違うっっ!
 ルディは人間! 魔族なんかじゃないっ!!』
 ギンギンと頭に響く声。
 同時に彼女は剣を抜く。
「フィンッ!」
『リナ=インバース。私は貴方を許してはおけない!
 この場で私に斬られろッ!』
──速いっ!
 そう感じた直後にはリナの目の前に彼女はいた。重心を低くし、斬り上げる体勢で居る彼女はにやりと不吉な笑みを浮かべ、
『バイバイ』
 すっと素早い動きで剣を振り上げた。

きぃぃぃんっ!

 ヨロヨロと身を引いたのは、リナではなくフィンと呼ばれた少女だった。
『ふーん…。ただのお付き人ってわけじゃないんだ…』
 剣を鞘に納め、マジマジと自分の剣を弾いたガウリイを見る。
 リナに剣が当たる直前、ガウリイがその剣を弾き、少女を押し戻したのだ。
「まぁね。
 ガウリイはフィン、貴方と同等の実力を持ってるわよ」
『頭の方は悪そうに見えるけど…』
「…剣の腕が立てばいいのよ!
 こっちのゼルガディスは魔術のエキスパートよ。
 3対1での戦いはフィンにとっては不利だけど。ここは退く? それとも戦う?」
 静寂。風が土を撒き上げる。そんな音まで聞こえるぐらいの静寂が続き、
『じゃあ、帰る。
 でも、4人目の仲間───無事だといいね』
「貴様、なぜ、アメリアの事を知っている!?」
 意味深な少女の言葉にいち早く反応したのは、他称アメリア捜索機のゼルガディスだった。
『アメリアって名前なんだ。
 その子を早く見つけないと──』
 言葉が一旦切れ、優しい笑顔を携えキッパリと告げる。
『殺しちゃうかも』
 ふわり、と舞い上がりすぐにその場から消え失せ、リナ達が叫ぶ暇もなく少女はいなくなった。 
「フィンならやりかねないわね…」
「行くぞ、リナ、ガウリイッ!」
 すたすたすたと考え込むリナの横を通り、一人歩いていく。「ゼル」とガウリイが声を掛けるも反応せず、そのまま進んでいく。
「まーったく、自己中なんだから」
「アメリア苦労するだろーな」
「それでも付いていくのがあの子よ。
 あの無愛想なののどこがいいんだか」
「ゼルの奴がアメリアに惚れ込むのは解るんだけどなぁ…」
「おい、さっさと来い」
 2人の会話が聞こえてたのか聞こえていなかったのか。どちらかは分らないが、ゼルガディスは2人に向って叫んだのだった。


▽▲

幻想フィン(と私は呼んでる)が言っていたルディというのは、ルディ=デンファードという青年。物語の重要なキーワード? と深読みをした方は残念ですがハズレです。リナが3年前に砂へと還してます。

では、私はこれにて御免…の前に。
ドラマ・スライムさん、感想書いて下さったのにレスを返せなくて非常に申し訳なく思っています。ですので、ここで、感想をありがとうございました。と言わせていただきます。

ではでは今度こそ。またご遭遇しましょう(貴方は敵…?

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10388Re:〜PAST1〜ドラマ・スライム 2002/10/8 14:46:41
記事番号10381へのコメント

海月 水さんは No.10381「〜PAST1〜」で書きました。
>
>どもー。水ちゃんです!
>何時の間にかツリーというものが落ちてしまったようで…ちょっとビックリです。
>それで、教訓を覚えました! ツリーが落ちたら新規をする(教訓じゃないよ…(汗
>
>あ、そうそう。これは『ON THE WAY HOME』の続きです。一章目である『AMNESIAC』を読んでない方はそちらからお読み下さい。ちなみに、この『PAST』は二章目です(当たり前!
>
>さて、人には帰るべき場所が存在する。
> それは家ではないことだってある。
> 痩せた土地や何もない荒野。
> それさえも帰るべき場所だという人もいるだろう。
> 彼女の帰るべき場所はどこか?
> それは彼女自身が見つける──。
>
>などとカッコよく(?)詩で決めながら行ってみましょう!
>
>
>
>▽▲
>
>
> PAST(過去)
>
> 1
>
>
> 記憶が消えてしまってから2日後。全く変化はなく、記憶を思い出すこともなかった。
>「名前…名前…」
> たった一人で頭を抱えながら古いテープレコーダーのように同じ言葉を繰り返す。こんな人が朝から食堂にいたらどう思うだろう?無論、怪しい奴?と思うだろうが、不気味な奴。と思われるだろう。
>「花…?」
> 鉢植えに植えられていた小ぶりのピンク色の花に目が付く。食堂の人に名前を聞くと、"アルメリア"という名前だと返された。
偶然でしょうか
>「アルメリア…。アリア…。私と、貴方、名前が似てますね」
> なにかが引っかかる。心の奥に引っかかる。よく考え、少しずつなにかが分かってくる。後、もう少し。後、もうちょっと…。
>「どうかしたのか?アリア」
> パンッともう少しで思い出せそうだった記憶が一瞬にして消え去った。
> だが、表情には微塵も出さず声の主を見た。若草色の髪が一番最初に目に入る女性。フィン=アグネスがタンクトップと短パン姿で立っていた。
>「アグネスさん。おはようございます」
>「ああ。おはよう」
> 短い挨拶をして、考え込むように顔を下に向けた。大変失礼だと思ったが、なにを考えているのか興味があって、アリアは声を掛けた。
>「どうしたんですか?」
> ゛なにを考えているんですか?"と直接聞くのは良くないと思って、言葉にする前に頭の中で言葉を変えた。こう聞けば素直に答えてくれる気がしたのだ。
>「あ、いや。アリアの元気なさそうだ。と思ってな」
>「私のですか?」
>「ああ。辛いことがあるのならば、なんでも話していいんだぞ」
> まさか、今名前を思い出しそうだったのをアグネスの声で吹き飛ばされた。と言えるわけがない。
>「ああ。そうだ。私からのプレゼントだ」
> ポケットから一枚のしおりを取り出し、アリアの手に握らせた。茎の長い青い花が押し花にされていた。
>「これは…?」
>「ワスレナグサ。私が作った押し花だが、気に入らなかったか?
> なにも反応を示さないアリアを見て、聞いてみる。
>「いえ。とても嬉しいです。でも、貰って良いんですか?こうやって作るということは、なにか思い出があるんじゃあありませんか?それなのに…!」
>「貰うわけにはいかない…か?
> だが、アリアは記憶を取り戻してしまったら私のことを忘れてしまうかもしれない。形として残しておかなければ」
>「だったら、なにもこれでなくても───」
>「私はもうそろそろこの花と縁を切らなくてはならない。アリアに渡し、私とアリアの思い出の形となってくれればすぐに花のことを忘れられる」
> ふっと見ている相手までも悲しい気持ちにさせるような痛々しい弱い笑顔を張りつかせて、
>「だから、アリアが持っていてくれ…」
>「アグネスさん…」
> 不安げに揺れる蒼の瞳。アリアの気持ちを察することは出来なかったが、アグネスは自分が悪いことをしたような感覚に襲われ、「深い意味は気にするな」と付け加えながらアリアの真正面のイスに腰掛けた。
> 適当な軽いメニューを3人前頼み、アリアはやっぱり悪いかな…。と思いながらもアグネスに聞いた。
>「この花はどうしたんですか?」
> 一瞬、アグネスの顔が曇る。
>「やっぱり、気にしないで下さい」
> ぱたぱたと手を振りながら言うが、言ってしまった言葉を忘れろなんてあまりにも勝手。
> ざわめきのある宿屋1階食堂に一画だけなんともいえない雰囲気を持つ場所が作られる。相手の気持ちを察して言葉を掛ける事も出来ない。どう答えれば良いのか、分からなくて動揺した空気がそれぞれにあった。
> そんな空気が何分も続き、双方ともどうすればいいのか、と考えていると、どんっと頼んだ料理がテーブルの上に並べられる。朝の食事の量にしては少々多めだが、殆どが軽い軽食が並べられた。
>「料理──食べましょうか…」
>「そうだな。冷めては作ってくれた人に申し訳が立たないしな」
> 運んでもらった料理をぱくぱくと食べながらも、話しづらい空気が纏わり付く。アリアがもうこの雰囲気に耐えられなくなったとき、アグネスはフォークをお皿の上に置き、口を開いた。
>「そのワスレナグサは3年前に私の友がくれた花だ。
> 3年前、元老騎士という肩書きを持っていた私が、カルマート公国騎士団の中で一番の剣の使い手が追放された。
> 追放された理由は、現カルマート公国王の御子息を殺したと嫌疑を掛けられたからだ。もちろん、そんなものはデマだ。私は自分の友でもあった御子息を殺すことなどできない。だけど、私の目の前で殺されてしまったのだから私にも責任がある。
> そう考えて私はカルマートを去った。そして、ラルディークに移り住んだのだ。
> そして、その花は友が死ぬ1日前に『私を忘れないでくれ』という言葉と共に受け取ったものだ。花なんてなくても、忘れたりできなのに…!」
> 悔しそうにテーブルに拳を叩きつけるアグネスに掛ける言葉がなにも思い浮かばず、アリアはどうしていいのか分らなくなり、オロオロとするばかり。
>「すまない。忘れてくれ」
> ふぅっと一息ついて、アグネスは食事を再開する。
> だが、暫くはアリアは食事に手を付けることなく、貰った押し花を見つめ続けた。
>
>
>
>
>「ラルディーク…。ここから先はラルディークなのよね…」
> リナにしては妙に歯切れの悪い言葉。少々驚きを隠せない様子でガウリイは訊ねた。
>「お前、ラルディークでなにをやったんだ?」
>「何をって…、そんな悪いことをしたわけじゃないのよ!?
> ちょっと顔を会わせずらい人がいんのよ…」
> ぽつり、と弱々しい口調で言いながら、仲間が居る方向とは反対を向いた。
>「ほぉ。お前にもそんな奴がいるのか」
> 昨日よりは大分マシになったが、まだまだ不機嫌なゼルガディスが嫌みを言うような口調で告げる。
>「居ちゃ悪いの!?」
>「いや、お前に恨みを持つ者は沢山居るだろうからな。
> 顔を会わせずらい奴が何人か居てもおかしくないだろう? そんな奴が居る場所に行くとは、お前も度胸がある」
>「……アメリアの為だからね!
> あの人に会う度胸はこれっぽっちも無いわよ。アメリアが見付かったら、即刻去るからねっ!」
> 自分自身に言い聞かせるように、叫ぶ。
>「リナがそんなにムキになるってことは、余程怖い相手なのか?」
>「恐いってよりも恐ろしい相手なのよ。
> 結構昔にある国のお家騒動に巻き込まれたの。勿論、セイルーンのじゃないわよ!?
> そこで、あたしは魔族が姿を変え、王宮に住んでたのを退治したの。だけど───」
> 淡々とした言葉が途切れ、高いハズのリナの声がだんだんと低くなっていく。
>「たった一人だけあたしの言葉を信じなかった。
> あたしが人を殺したって罵られて、半年ぐらい追いかけられたの。普通ぐらいの剣術の持ち主ならばあたしもそれなりに戦うことが出来たと思うけど、ガウリイ並み──下手をすればガウリイ以上の剣の使い手なのよ…」
でも別に強くなくても十分迷惑ですよね。
> 最後の言葉に、ゼルガディスとガウリイは絶句する。いや、ガウリイの場合は絶句というよりも、よく分かってはいないという状況なのかもしれないが。
>「下手をすればこっちが斬られてお終い。だからこそ、逃げの道を選んだ。まぁ、よく逃げられたもんだわ」
> 感心するように呟く。
> だが、ゼルガディスの耳には入ってはいない。放心しているのだ。ガウリイと同等の剣士がまだいたというところと、リナが恐ろしいと思える相手が居るという一種の恐怖感から。
>「なにしても、会わないことを祈ることだ」
> 陽気な笑顔を貼り付け、リナの頭にぽんっと手を置く。
> くしゅくしゃと撫で回しつつ、
>「オレだけじゃ倒せないかもしれないからな」
>「大丈夫よ。あたし達が束になれば敵なんていないって。
> あ、いや、スイフィード・ナイト(あのひと)は別だけど……」
あのひとに勝つにはどうすれば・・・。(多分、重破斬暴走させて世界壊すくらいの意気込みが無いと・・・。)
> ウインク一つでガウリイに言うが、恐ろしい人を思い出し、悪寒が走る。2人に気付かれぬように振り払い、
>「ちゃっちゃと見つけて、ちゃっちゃと旅を再開しましょっ」
> 会話の途中で3人は一斉に散らばり──
>
>ずどぉぉんっ
>
> 先程立っていた場所に小さな火球が舞い下り、強烈な風と砂埃を撒き散らす。
>「何者よ!?」
> 相手の姿が見えないまま叫び──
>「ぅわわっ!!?」
>
>ずぉん!
>
> 返ってきた返事は火球。慌てて避け、一瞬殺気が現れた場所を特定し、唱えてた術をゼルガディスは解き放った。
>「烈閃槍(エルメキア・ランス)ッ!!」
> 淡いエメラルドグリーンの矢が砂埃の立つ中へ消え──当たった反応はなかった。
>「邪魔よ! 魔風(ディム・ウィン)ッ!」
> 煙幕のように思える砂埃を一気に吹き飛ばし、相手の顔をまともに見る事が出来た。
>「アンタ…!」
> ──生きてたの!?
> 言いかけた言葉を慌てて飲込む。
>『久し振り。リナ=インバース』
> 口は動いてはいない。頭に直接響く少々低めの声。
>『3年も顔を見せないで、なにしてた?』
> 先程よりも殺気が膨れ上がり、3人は精神的に少々押される。
> 年の頃は15、6の少女。若草色の短い髪で、甲冑で身を包んでいる。だが、甲冑は比較的軽いのかカチャカチャと音を立てない。腰に下げたロングソード。剣士のようだが、相手の気だけで判る。相当の使い手だということが。
>『本当になにしてた?
> 怨んで怨んで怨みまくった相手が姿を消したんだから。悲しかった…』
>「友達…か?」
>「違うっっっ!!」
> ぼそっとリナに聞くガウリイは哀れ、何処から生えたスリッパの餌食になって地面にのめり込んだ。
>「声、出なくなったの?」
>『精神的ショックで。何時の間にか声がでなくなって……。言葉を使うためだけに風の魔術と精神の魔術を習った』
>「そう…。
> ねぇ、あれは魔族だったのよ? 貴方が情けを掛けるだけ無駄──」
>『違うっっ!
> ルディは人間! 魔族なんかじゃないっ!!』
> ギンギンと頭に響く声。
> 同時に彼女は剣を抜く。
>「フィンッ!」
フィン?
>『リナ=インバース。私は貴方を許してはおけない!
> この場で私に斬られろッ!』
>──速いっ!
> そう感じた直後にはリナの目の前に彼女はいた。重心を低くし、斬り上げる体勢で居る彼女はにやりと不吉な笑みを浮かべ、
>『バイバイ』
> すっと素早い動きで剣を振り上げた。
>
>きぃぃぃんっ!
>
> ヨロヨロと身を引いたのは、リナではなくフィンと呼ばれた少女だった。
>『ふーん…。ただのお付き人ってわけじゃないんだ…』
> 剣を鞘に納め、マジマジと自分の剣を弾いたガウリイを見る。
> リナに剣が当たる直前、ガウリイがその剣を弾き、少女を押し戻したのだ。
>「まぁね。
> ガウリイはフィン、貴方と同等の実力を持ってるわよ」
>『頭の方は悪そうに見えるけど…』
>「…剣の腕が立てばいいのよ!
> こっちのゼルガディスは魔術のエキスパートよ。
> 3対1での戦いはフィンにとっては不利だけど。ここは退く? それとも戦う?」
> 静寂。風が土を撒き上げる。そんな音まで聞こえるぐらいの静寂が続き、
>『じゃあ、帰る。
> でも、4人目の仲間───無事だといいね』
>「貴様、なぜ、アメリアの事を知っている!?」
> 意味深な少女の言葉にいち早く反応したのは、他称アメリア捜索機のゼルガディスだった。
>『アメリアって名前なんだ。
> その子を早く見つけないと──』
> 言葉が一旦切れ、優しい笑顔を携えキッパリと告げる。
>『殺しちゃうかも』
> ふわり、と舞い上がりすぐにその場から消え失せ、リナ達が叫ぶ暇もなく少女はいなくなった。 
>「フィンならやりかねないわね…」
>「行くぞ、リナ、ガウリイッ!」
> すたすたすたと考え込むリナの横を通り、一人歩いていく。「ゼル」とガウリイが声を掛けるも反応せず、そのまま進んでいく。
>「まーったく、自己中なんだから」
>「アメリア苦労するだろーな」
>「それでも付いていくのがあの子よ。
> あの無愛想なののどこがいいんだか」
>「ゼルの奴がアメリアに惚れ込むのは解るんだけどなぁ…」
>「おい、さっさと来い」
> 2人の会話が聞こえてたのか聞こえていなかったのか。どちらかは分らないが、ゼルガディスは2人に向って叫んだのだった。
>
>
>▽▲
>
>幻想フィン(と私は呼んでる)が言っていたルディというのは、ルディ=デンファードという青年。物語の重要なキーワード? と深読みをした方は残念ですがハズレです。リナが3年前に砂へと還してます。
>
>では、私はこれにて御免…の前に。
>ドラマ・スライムさん、感想書いて下さったのにレスを返せなくて非常に申し訳なく思っています。ですので、ここで、感想をありがとうございました。と言わせていただきます。
どういたしまして
>
>ではでは今度こそ。またご遭遇しましょう(貴方は敵…?
>
それでは〜
ドラマ・スライムは逃げ出した。

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10389サンクスですぅ☆海月 水 2002/10/8 17:13:24
記事番号10388へのコメント


水ちゃん、登場〜(空から(ヤメレ
感想をいつもいつもありがとうございます(ぺこ


>>「花…?」
>> 鉢植えに植えられていた小ぶりのピンク色の花に目が付く。食堂の人に名前を聞くと、"アルメリア"という名前だと返された。
>偶然でしょうか
そうですねぇ。アルメリアという花は本当に存在します。
小振りのピンクの花で…。可愛いからそのままつかっちゃおーということで登場しました(爆



>> だが、ゼルガディスの耳には入ってはいない。放心しているのだ。ガウリイと同等の剣士がまだいたというところと、リナが恐ろしいと思える相手が居るという一種の恐怖感から。
>>「なにしても、会わないことを祈ることだ」
>> 陽気な笑顔を貼り付け、リナの頭にぽんっと手を置く。
>> くしゅくしゃと撫で回しつつ、
>>「オレだけじゃ倒せないかもしれないからな」
>>「大丈夫よ。あたし達が束になれば敵なんていないって。
>> あ、いや、スイフィード・ナイト(あのひと)は別だけど……」
>あのひとに勝つにはどうすれば・・・。(多分、重破斬暴走させて世界壊すくらいの意気込みが無いと・・・。)
うーんうーん…あ、当たって砕けろ!(マチナサイ
というのは冗談として、1人じゃ勝てる見込みはゼロのような気が^^;


>> ギンギンと頭に響く声。
>> 同時に彼女は剣を抜く。
>>「フィンッ!」
>フィン?
そうです。彼女の名前もフィンなのです!(えっへん(威張るな!



>>
>>▽▲
>>
>>幻想フィン(と私は呼んでる)が言っていたルディというのは、ルディ=デンファードという青年。物語の重要なキーワード? と深読みをした方は残念ですがハズレです。リナが3年前に砂へと還してます。
>>
>>では、私はこれにて御免…の前に。
>>ドラマ・スライムさん、感想書いて下さったのにレスを返せなくて非常に申し訳なく思っています。ですので、ここで、感想をありがとうございました。と言わせていただきます。
>どういたしまして
>>
>>ではでは今度こそ。またご遭遇しましょう(貴方は敵…?
>>
>それでは〜
>ドラマ・スライムは逃げ出した。
あ、逃げた!(マテ
水ちゃん、特別部隊突撃〜(≧▽≦
そのままさらば〜(ォィォィ


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10390〜PAST2〜海月 水 2002/10/8 17:14:57
記事番号10381へのコメント

ちゃんちゃんちゃんちゃんちゃんちゃん♪(多分戦いのメロディー(爆
海月 水が現れた!←多分敵
などとあーるぴーじー風(カタカナで書きましょう)で登場した水ちゃんです!
今回はすっごくすっごく短いので前振りを長く。

………。話すことがない(げしぃ!
「ふん。そんなことだろうと思いましたわ。
あ、私はこの話の三章目で登場する不思議なエルフの少女Lですわ」
(ぼそり)…なにが『不思議なエルフの少女』だか…。
「なにか言いました?(笑顔)」
……別に。でもさ、正体バレちゃうんだから、素で出てきてもいいと思うんだけど…?
「甘いですわね! 私の素はこれ。バレるならバレるまえにファンを増やしてしまえばいいんですわっ!」
正体知ったら退くよ(汗
「なにを言っていますの! ようは心ですわ! 心がしっかりしていれば退きませんわっ!」
よし、そこまで言うなら水ちゃんが特別に短編集として貴方の正体をバラしてあげる。題して『受難とバ────

ばしぃぃぃぃんっっっ!!!(キラーンと星になる。

「変なタイトル付けないで下さいっ!
さてと、海月(クラゲ)はいなくなったから物語にいきますわ。勿論、クラゲは飛んだから後書きはありませんわ。ご了承を」


▽▲



闇よりも深いような真っ暗な空間。その中には色づく魔族たちの住処が存在する。
存在が大きければ大きいほど闇を照らす色は濃くなり、闇と同調しより深い闇を生み出す存在もある。
だがここは闇はいくらか緩和され明るい空間が広がっていた。
『ゼロス。ゼロスは居るか?』
一つの闇はゼロスという闇の神官(プリースト)を呼んだ。
「ここに…」
片膝を付き、敬うように頭を下げた。
『お前に一つの仕事を頼みたい。
内容はある人魔の始末だ』
『後はわたくしが説明しましょう』
もう一つの闇が口を開いた。
『デングランニート地方を治める国のお家騒動は知っているでしょう? あのお家騒動を起こしたお仲間(魔族)が無断で一匹の人魔を勝手に創り出してたの。
今はなんの動きもない。けれども、こんな不良品にのさばられるのはこっちとしても大迷惑だから始末をしてもらう』
淡々とした口調はとても無機質でなんの感情も感じることは出来ない。だが、口調だけでも威圧感がありすごい力の持ち主だと肌で感じてしまえる。
彼等は魔族の中でも高位魔族とよばれる親玉のように強い者達だ。
「ところで、その人魔の名前は?」
立ち上がり、のんびりとした声で訊ねる。彼もまた高位魔族に頭を下げなくても良いような立場の魔族だ。
『名前など聞かなくても気配で解るだろう?』
人魔の気配は異様で、魔族なら一発で見抜くことが出来るほど。
「いえ、一応聞いておこうかと思いまして。
精神世界(アストラル・サイド)からの攻撃を仕掛けようとおもうので、自己紹介も満足に出来ないだろうなぁ。と…」
『…フィン=アグネス。
デングランニート地方では剣技の腕は最高だと言われていた女元老騎士。本来ならば魔族としてスカウトしたかった人間だけど、人魔になったからには消さなくちゃいけない』
『なんと、セイルーンのお姫様を偶然拾っちゃって、常々考えていたリナ=インバースへの復讐の材料にしようと考えてるらしいわね』
「アメリアさんを…?」
彼等は本来、正へのエネルギーを嫌うものだが、輝く者を見ると引き付けられるらしい。高位の魔族はアメリアという人物を気に入っている。
『リナ=インバースを殺してくれるのはありがたいことだわ。だけど、目的を達成した後、攻撃の目標がどこにいくかと考えれば、この世界。
この世界を混沌へと導くのはわたくしたちの役目。人魔ごときにやらせるわけにはいきませんわ』
『お前がどういう目的でフィン=アグネスを滅ぼすのかは判らないが、命令だ。
フィン=アグネスを滅ぼしてこい』
「仰せのままに。獣王様…」
『それと、人間の意識が残っていたなら拾ってきて。人間の記憶を消し去って仲間にするから。あれほどまで強いものなら魔族としての使い道もたんさんあるでしょう?』
くすくすと楽しい時間を想像するように声の高さが1トーンぐらい上がりはじめる。
『ダルフィン。いい加減その癖を直せ…』
げんなりとした声で冷ややかなツッコミを入れるが、それさえ気にせずにダルフィンは自身の想像の中で言葉を続ける。
『わたくしの配下の者はいない。ゼロスのように動いてくれる配下が一人欲しかったんですわ。
人の意識だけでも魔族にすることはた易い。あぁ、早くわたくしの配下になるものを連れてきて。ゼロス』
『ゼロス! 早く行ってこい。ダルフィンのことは気にするな。
私がなんとか…出来るかどうか分らんが、なんとかする。だから、さっさと行け!』
「わ、わかりました…」
この場を逃げるように、ゼロスは消え去った。
そして、
『ダルフィン、落ち着けっ!
ゼロスは今行った。帰ってくるのも早い筈だ!』
『ゼラスでも邪魔はさせないわ! うふふふふ』
暗闇の中に悲痛な叫び声が響き渡った…。




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10391Re:〜PAST2〜ドラマ・スライム 2002/10/8 19:38:39
記事番号10390へのコメント

海月 水さんは No.10390「〜PAST2〜」で書きました。
>
>ちゃんちゃんちゃんちゃんちゃんちゃん♪(多分戦いのメロディー(爆
>海月 水が現れた!←多分敵

ドラマ・スライムが現れた。
ニャラニャラが現れた。
ニャラニャラの攻撃、ドラマ・スライムに3のダメージ。
ドラマ・スライムは倒れた。
ニャラニャラはドラマ・スライムを倒した。
1ポイントの経験値を得た。
ドラマ・スライムはお金を持っていなかった。(・・・何だこれ?)
>などとあーるぴーじー風(カタカナで書きましょう)で登場した水ちゃんです!
>今回はすっごくすっごく短いので前振りを長く。
>
>………。話すことがない(げしぃ!
>「ふん。そんなことだろうと思いましたわ。
>あ、私はこの話の三章目で登場する不思議なエルフの少女Lですわ」
まさか・・・ぐへーーーーっ・・・。
>(ぼそり)…なにが『不思議なエルフの少女』だか…。
>「なにか言いました?(笑顔)」
>……別に。でもさ、正体バレちゃうんだから、素で出てきてもいいと思うんだけど…?
>「甘いですわね! 私の素はこれ。バレるならバレるまえにファンを増やしてしまえばいいんですわっ!」
>正体知ったら退くよ(汗
>「なにを言っていますの! ようは心ですわ! 心がしっかりしていれば退きませんわっ!」
>よし、そこまで言うなら水ちゃんが特別に短編集として貴方の正体をバラしてあげる。題して『受難とバ────
>
>ばしぃぃぃぃんっっっ!!!(キラーンと星になる。
>
>「変なタイトル付けないで下さいっ!
> さてと、海月(クラゲ)はいなくなったから物語にいきますわ。勿論、クラゲは飛んだから後書きはありませんわ。ご了承を」
>
>
>▽▲
>
>
>
> 闇よりも深いような真っ暗な空間。その中には色づく魔族たちの住処が存在する。
> 存在が大きければ大きいほど闇を照らす色は濃くなり、闇と同調しより深い闇を生み出す存在もある。
> だがここは闇はいくらか緩和され明るい空間が広がっていた。
>『ゼロス。ゼロスは居るか?』
> 一つの闇はゼロスという闇の神官(プリースト)を呼んだ。
>「ここに…」
> 片膝を付き、敬うように頭を下げた。
>『お前に一つの仕事を頼みたい。
> 内容はある人魔の始末だ』
>『後はわたくしが説明しましょう』
> もう一つの闇が口を開いた。
>『デングランニート地方を治める国のお家騒動は知っているでしょう? あのお家騒動を起こしたお仲間(魔族)が無断で一匹の人魔を勝手に創り出してたの。
> 今はなんの動きもない。けれども、こんな不良品にのさばられるのはこっちとしても大迷惑だから始末をしてもらう』
そういう事もするのですね。
> 淡々とした口調はとても無機質でなんの感情も感じることは出来ない。だが、口調だけでも威圧感がありすごい力の持ち主だと肌で感じてしまえる。
> 彼等は魔族の中でも高位魔族とよばれる親玉のように強い者達だ。
>「ところで、その人魔の名前は?」
> 立ち上がり、のんびりとした声で訊ねる。彼もまた高位魔族に頭を下げなくても良いような立場の魔族だ。
>『名前など聞かなくても気配で解るだろう?』
> 人魔の気配は異様で、魔族なら一発で見抜くことが出来るほど。
>「いえ、一応聞いておこうかと思いまして。
> 精神世界(アストラル・サイド)からの攻撃を仕掛けようとおもうので、自己紹介も満足に出来ないだろうなぁ。と…」
>『…フィン=アグネス。
まさか・・・・・。
> デングランニート地方では剣技の腕は最高だと言われていた女元老騎士。本来ならば魔族としてスカウトしたかった人間だけど、人魔になったからには消さなくちゃいけない』
スカウト・・・?
>『なんと、セイルーンのお姫様を偶然拾っちゃって、常々考えていたリナ=インバースへの復讐の材料にしようと考えてるらしいわね』
>「アメリアさんを…?」
> 彼等は本来、正へのエネルギーを嫌うものだが、輝く者を見ると引き付けられるらしい。高位の魔族はアメリアという人物を気に入っている。
>『リナ=インバースを殺してくれるのはありがたいことだわ。だけど、目的を達成した後、攻撃の目標がどこにいくかと考えれば、この世界。
> この世界を混沌へと導くのはわたくしたちの役目。人魔ごときにやらせるわけにはいきませんわ』
>『お前がどういう目的でフィン=アグネスを滅ぼすのかは判らないが、命令だ。
> フィン=アグネスを滅ぼしてこい』
>「仰せのままに。獣王様…」
>『それと、人間の意識が残っていたなら拾ってきて。人間の記憶を消し去って仲間にするから。あれほどまで強いものなら魔族としての使い道もたんさんあるでしょう?』
> くすくすと楽しい時間を想像するように声の高さが1トーンぐらい上がりはじめる。
>『ダルフィン。いい加減その癖を直せ…』
> げんなりとした声で冷ややかなツッコミを入れるが、それさえ気にせずにダルフィンは自身の想像の中で言葉を続ける。
>『わたくしの配下の者はいない。ゼロスのように動いてくれる配下が一人欲しかったんですわ。
> 人の意識だけでも魔族にすることはた易い。あぁ、早くわたくしの配下になるものを連れてきて。ゼロス』
>『ゼロス! 早く行ってこい。ダルフィンのことは気にするな。
> 私がなんとか…出来るかどうか分らんが、なんとかする。だから、さっさと行け!』
>「わ、わかりました…」
> この場を逃げるように、ゼロスは消え去った。
> そして、
>『ダルフィン、落ち着けっ!
> ゼロスは今行った。帰ってくるのも早い筈だ!』
>『ゼラスでも邪魔はさせないわ! うふふふふ』
> 暗闇の中に悲痛な叫び声が響き渡った…。
それでは〜
>
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10442ちゃちゃちゃーんちゃんちゃんちゃちゃーん♪(ぇ海月 水 2002/10/10 00:31:57
記事番号10391へのコメント

こんばんわ〜。感想ありがとうございます。
ドラマさんが戦闘風でやってみたから、私も(ぇ

オーガが現れた!
水の攻撃! オーガはさらりとかわした。
オーガの攻撃! 水に1000のダメージ(弱
戦闘に謎の美少女エルフLが参戦!
Lの攻撃! オーガに6000のダメージ(強

「全く、弱いですわ。ふっ(ぉぃ)」
うぅ・・・。やっとやーっとフィンの正体もバレてスッキリですね(瀕死(爆

それでですね、魔族はいま、スカウトしてるんですよ。きっと。ほら、魔族って高位の人達すくなくなってるじゃないですか。だからそういうことを考えた結果、スカウトになっちゃいました。
「こーゆーのを何も考えてないと言うんですわ(爆)」

あぁ、なんだか部屋の空気が悪くて頭が痛い・・・。そのまま倒れましょう。
ではでは、これにて〜
「これにて〜(ずげしっ!←瀕死の人間に蹴りを入れたらしい」