◆−――沙―― 人形1−キツネノテブクロ (2002/10/18 17:45:56) No.10722 ┗――沙―― 人形2−キツネノテブクロ (2002/10/19 19:07:31) No.10752 ┗中止。−キツネノテブクロ (2002/10/25 14:10:54) No.10864
10722 | ――沙―― 人形1 | キツネノテブクロ | 2002/10/18 17:45:56 |
キツネノテブクロです、この話は『――砂――』の続編です。 メインは霧の硝子(グラス)になると思われます、と言うより、過去話ですね。 下のほうに残ってるツリーには続きを載せることは無いと思います。 では、『――沙―― 人形』の始まりです。(読む人いるかな?) ****************************************** ****************************************** ―1― ――初めて会った時、人形かと思った・・・・ 暗い研究室の片隅、明かりが灯った場所に、レゾは一人研究データを確認していた。 彼は自身が進めていた研究が、形になろうとしていることに、この上ない高揚感を得ていた。 「やはり・・・あれは一から造った方がよさそうですね・・・」 そこに浮かんだ笑みは、見る者が居たなら背筋を寒くさせるであろう、狂気の笑み。 ふっと視線を動かす。 レゾの視線を動かした先には、ミネルヴァ ―No.0―≠ニ書かれた何かの実験装置のような、クリスタルのケース。 「もうすぐですからね、もうすぐ・・・」 その暗い呟きを聞くものはいない・・・・ 白に見える白銀の髪に、銀の目の少年が裏通りを歩いていく。 その整った容姿に、男娼だと思って声をかける者もいるが、綺麗に無視をしていく。 ふと、立ち止まる、視線の先に緋色の髪の男と、暗めの銀髪の男が二人、その少年を見ている。 「またか・・・ったく、おれはお稚児さんじゃねーぞ(怒)」 不機嫌そうな表情を浮かべ、その二人の横を通り過ぎようとした時、声をかけられる。 「霧の硝子(グラス)・・・だな?」 声をかけてきたのは、緋色の髪の男。 「へえ・・・俺のその呼び名を知ってるって事は、まっとうな家業じゃないね、おっさんたち」 そう言って少年――グラスは不敵な笑みを浮かべた。 グラスは、男二人に連れられて来た場所は、郊外の一軒家、しかもそれなりに大きい。 「さてと、改めて名乗らせてもらうぜ。 俺は魔竜王(カオスドラゴン)って名で呼ばれてる、因みにあいつは覇王(ダイナスト)と呼ばれてる。 それから、オッサン言うな(怒)俺はまだ若いんだ」 「カオスドラゴン・・・違うだろ(呆)」 つい突っ込んでしまうダイナスト。 「で、俺になんのようだよ?」 「うむ、実は・・・」 グラスはこの依頼を受けたことを後悔し始めていた。 今忍び込んでいるのは、ルビーアイの総帥の研究所、見つかればただでは済まない。 ひたすら入り組んだ通路を抜け、とある一室に忍び込む。 研究データを集め解析するコンピューター室のようだ。 「大体、幹部が自分の親玉の研究データを欲しがるんだよ? しかも自分の手駒を使わねーで、部外者なら安心って訳でもあるまいし・・・」 跡を残さぬようにしながら、端末から色々データを探るが、あの二人が言うようなデータは無い。 「・・・変だ・・・あいつらが騙したのか?・・・違う最初からここには探すデータは入ってない」 そこからのグラスの動きは早かった。 自分が触れた場所は手袋をしていたとはいえ、一応ふき取っておく。 そして端末の使用記録を消去し、自身の靴から僅かに落ちた土を手持ちのテープで綺麗に掃除する。 そこには最初から誰も居なかったようにすると、その部屋を抜け出し、一旦外へと出る。 そのまま研究所から離れ、身を隠すと先程までいた研究所ないの見取り図を頭の中で描いていく。 外から見た大きさと、中の広さが会わない場所に、何かの隠し部屋がある可能性も考えて・・・ 「・・・何処かに地下が有るかもな・・・」 そう結論付ける。 細かい間取りは違うかもしれないが、ざっと見た感じではそれ程大きな研究所ではない。 だとしたら何処にあるか・・・・ 「まずは入り口から探すか・・・」 レゾの研究成果が形となって表れていた。 ミネルヴァ ―No.0―≠ニ書かれた、クリスタルの筒状のケースの中には青白く光る液体が満たされ、その中を人影が浮いている。 大きさから行くと、子供のように見える。 「もうすぐそこから出してあげますよ・・・プロトタイプ・・・・ミネルヴァ達の母体となる者・・・・・」 歓喜に震える声には狂気の色が混じり、その目はただクリスタルケースの中に浮かぶ者を凝視し続ける。 ―――私がお前の父なのだよ・・・・ <続> ****************************************** ****************************************** あとがき。 レゾが変。 グラス:おいおい;; よ、少年。 いいのか、若いモンが裏社会なんぞにいて? グラス:お前がそう設定したんだろーが!(怒) さいでした。 グラス:ところで、この話はどのくらいになりそうだ? さあ・・・解りません。 グラス:相変わらず設定だけ作って、話の流れだけは行き当たりばったりなのか? うっ・・・スイマセン;; グラス:見捨てられなきゃいいがな。 ・・・・ヒドっ!(―△―) うう、とりあえずこの辺で・・・・ グラス:次回もよろしく。 |
10752 | ――沙―― 人形2 | キツネノテブクロ | 2002/10/19 19:07:31 |
記事番号10722へのコメント ****************************************** ****************************************** ―2― ――目に映るのは青い世界、ゆらゆら揺らめく・・・ クリスタル越しに見えるのは何時も青い光に照らされた、無機的な世界・・・クリスタルケースの中の子供はただ、ゆらゆらと漂いながら感情も無く見ていた。 「名前・・・どうしましょうかね? そうですね、ミネルヴァの母たるもの名を貴方にあげましょう・・・・メティス≠サれが貴方の名前ですよ」 青白い光に照らし出されたレゾが告げる。 『メティス?』 子供が唇だけ動かし、言葉を紡ぐ。 「そうですよ、そろそろ外に出してあげましょう・・・」 そう言うと端末を操作し、クリスタルの筒を満たしていた青い液体を抜いていく。 すっかり水気がなくなったところで、前面が開きメティスはゆっくりと外へ出てくる。 「これを着なさい、そのままでは寒いでしょう。 先に体を拭いてからですよ」 バスタオルと白いシンプルなデザインのワンピース渡しつつ、レゾが言う。 ――色々とデータを取らないといけませんね・・・ 彼は科学者だった・・・ 決して褒められる類の研究をしてはいなかったが、それでも科学者だった・・・そしてメティス≠フ親だった。 グラスが依頼を受けてから、数日の時が流れていたが未だに成果が上がっていなかった。 何処を探しても研究所の隠し部屋は無いし、地下室があると睨んで入り口を探したが見つからない。 いい加減イラついて依頼主に、この仕事をおりると言ってはみても、何か思うことでもあるのか首を縦に振らない。 「だあああああああああああああああ!!!(苛)(苛)(苛)(苛)(苛)(苛)(苛) もう嫌じゃああああ!!!!」 一方グラスは叫んでいた・・・・進展が全く無い事に苛立って・・・・ メティスの世界は暗い地下室が全てだった。 広くはあったが、見るものも無い世界では何一つ感情を動かす事は無く、表情の無い人形の様に、ただそこにいた。 メティスの知る人間はレゾが全てだった、地下室に来るのはレゾだけで、他には誰も来なかった。 だから、メティスは知らなかった、人間というものを・・・・世界と言うものを・・・ グラスは最後の手段として、レゾの私室に忍び込んでいた。 もしあるとしたら、この部屋のどこかにある可能性が高いため。 そして・・・ 「あった・・・」 どんでん返しになった壁の向こうに通路と階段が見える。 「行って見るか・・・不安だが」 通路を抜けた先には・・・ 青い計器類の光にてらされ、その少女はいた。 白そのものに見える銀髪に、孔雀色の瞳・・・整った顔立ちは美しく、最高の技術を注ぎ込んで作った人形の様でもあった。 ――そう、それは人形の様に見えた・・・ <続> ****************************************** ****************************************** あとがき。 グラスとメティスが出会いました。 グラス:この後どうなる? 内緒。 グラス:・・・・ みぢかいですがこの辺で、次をよろしくです。 グラス:・・・・・・メティスって・・・・ |
10864 | 中止。 | キツネノテブクロ | 2002/10/25 14:10:54 |
記事番号10752へのコメント この話、『――沙――』を読まれている方へ。 今出している設定(呼び名や種族)などはそのままに、一から話を作り直そうと思いますので、この話の続きは書くことは無いです。 いつ始めるかは未定ですが、ここまで読んでくださった方有難う御座いました。 失礼します。 |