◆−五大魔族と五人の部下達in神魔戦争−東琥珀 (2002/10/27 21:57:20) No.10908 ┣第四十一話:愛だろッ愛ッ!−東琥珀 (2002/10/27 21:59:36) No.10909 ┃┣フィ、フィブリゾがーーーーー!−闇竜翔 (2002/10/27 23:20:56) No.10911 ┃┃┗こぉいぅエロガキ好きなのっ!(コラ待て)−東琥珀 (2002/10/29 23:19:35) No.10931 ┃┗初めまして−華鏡 累 (2002/11/1 18:20:46) No.10956 ┃ ┗こちらこそー。−東琥珀 (2002/11/4 11:29:55) No.11058 ┣第四十二話:妖教の惨禍−東琥珀(今日で十五歳) (2002/11/4 11:33:55) No.11059 ┃┣Re:第四十二話:妖教の惨禍−白樹 (2002/11/4 16:12:34) No.11069 ┃┃┗レスは読んだときに入れましょう。−東琥珀 (2002/11/5 14:53:16) No.11104 ┃┗Re:第四十二話:妖教の惨禍−闇竜翔 (2002/11/5 11:22:25) No.11093 ┗第四十三話:僕の聖譚曲−東琥珀 (2002/11/5 14:21:00) No.11101 ┗Re:冥福を祈ります−闇竜翔 (2002/11/5 15:13:19) No.11105
10908 | 五大魔族と五人の部下達in神魔戦争 | 東琥珀 E-mail | 2002/10/27 21:57:20 |
ツリー落ちたので新ツリーでっす。 あー。 なんか良くわかんないけど、新ツリーって久し振り感があるなぁ。 何故に?(笑) それでは………始めます。 玲奈やら姉やらに『一体いつまで続くんだ』と呆れられている五大魔族と五人の部下達in神魔戦争、どうぞ。 ちなみに。 『神魔戦争』の後に、『降魔戦争』が控えているので…………………………………………… 余裕で百話超えますv(汗) 多分絶対。(笑) |
10909 | 第四十一話:愛だろッ愛ッ! | 東琥珀 E-mail | 2002/10/27 21:59:36 |
記事番号10908へのコメント どうせ泊まるあてもないのだろう。手狭かも知れぬが、私の家に泊まってはどうだ。 良いのか?では、御言葉に甘えさせて頂くとしよう。 このやりとりの後、魔族陣は、フィアナ邸に居候する事になった。 それから、三週間が経過する。 魔族陣は、すっかりこの家に慣れ………………………… 一日中、昼寝したり、読書したり、掃除したり、料理したり………と、勝手に過ごしている。 全員で一つの部屋に閉じこもる事もなく、各々の趣味に興じている。 そして、今日も。 日の良く当たる、暖かい部屋。 冥王は、読書に耽っていた。 子供の住む城なので、数分で読める絵本ばかりだが、 神の視点で書かれたものを目に入れられる機械など滅多にない。 そして、冥王はその機会を逃そうとはしなかった。 ………理由は、それと、もう一つ。 冥王は、自分の気を紛らわす事が出来るものを探すのに必死だったのだ。 少しでも別の事を考えていたかった。 現実逃避だと、解っている。 ………それでも…………それでも……………… 冥王は、自分の回りに本のバリケードを作っていた。 別に意図した訳ではない。 本棚から本を出し、片づけずに辺りに積み重ねるとこうなる。 琥珀も、良く、自分の作ったバリケードから出られなくなり…………… …………………………………………………………………………………… …………本はきちんと片づけよう。読んだ傍から。 「………フィブ………そちらの本を取って頂けませんか」 今日は、海王も一緒である。 ほいっ、と、本を投げてよこす冥王。 海王は、其れを見事にキャッチした。 その時。 「………失礼しま………うわぁ」 かちゃん、と軽い音を立てて、ドアが開いた。 黒い長髪を三つ編みに纏めた、美しい少女が、ぴょこ、と顔を出す。 冥王は、ちらり、と少女に…シェーラに目をやり、再び本に視線を戻す。 「なんですか?この本の山」 冥王の周りの本を手に取り、片づけ始める。 冥王は、それを見て、少し不快そうに顔を歪めた。 「シェーラちゃん、どうしたのですか?」 「………いえ………大した用ではないのですが」 海王の問いに受け答えするシェーラ。 「いい加減、グラウとのチェス勝負、飽きちゃいましたし……… フィアナに、図書室がある、て聞いたもので」 「ほとんどが絵本ですけど」 「あたしバカですから…それくらいで丁度良いんです」 軽く苦笑し…………… 「隣、よろしいですか?」 冥王の返事も聞かずに、彼の隣に、ちょこ、と腰を下ろす。 「………………………………」 ぱたん、と、フィブリゾは、本を閉じた。 そして、自分の隣にいる少女に向き直る。 「………邪魔、しないでくれる?」 …………イヤな言い方だ。 冥王は、自分でそう思った。 イライラして、他人を傷つける自分がイヤだった。 しかし………… 冥王の言葉に、シェーラは、イヤな顔一つしなかった。 「あぁ、ごめんなさい………邪魔してしまいましたか」 と、苦笑した。 「………………………………………」 冥王は、少し驚いた。 しばらく考え、心を落ち着け………………… 再び、口を開く。 「………怒らなかったの?」 「どうしてですか? 邪魔したのは私です。 どうして私が怒るんですか?」 きゃっきゃっ、と笑うシェーラ。 …………………………………………………… くすっ…………………………… 「あー。なんで笑うんですか?」 「面白い子だなぁ、と思って」 くすくすくす……………… 「えー、そんな笑われる程、あたし、可笑しかったですかぁっ」 顔を真っ赤にする少女は、とても覇王将軍とは思えない。 可愛い。 と、冥王は思った。 ウチの神官や将軍より勝るとも劣らない………いや、勝るってコトはないな。うん。 同じくらい……………… 心の中で訂正する。 ………そこまで考え…………… 「………………あれ?」 「どうしたんですか?」 「い…いや…何でもないの、何でも」 シェーラに聞かれ、首をぶんぶか左右に振る。 …………なんだろう?この感じ? 冥王は、自分の部下達の『可愛い』と、シェーラの『可愛い』が微妙に違うと気付いた。 なんていうか…………… 部下達の事を考えると、なんだか、ほわん、と心が和む。 しかし……シェーラの事を考えると……… 心がほわっ、とあたたかくなる。 そこまでは同じ。 だが、ここからが違う。 あたたかくなり………心の奥底で、何かがしびれている様な気がする。 何かがびりびりとしびれていて……そのまわりが、なんだか、更にあったかい。 少し苦しくて痛い様な気もするが………… 決して不快ではなく、むしろ心地よい。 幸せな気分。 ……………………………? 冥王は、この気持ちがなんなのか、わからなかった。 …この気持ち、なんだろう……… なんて名前? 「………不思議な気分がする」 「………あたしもですよ」 思わず漏らした冥王の言葉に、シェーラが反応した。 シェーラも、僕と同じ様な気持ちだといいな………… 冥王は、なんとなく………なんとなく、そう思った。 …………………あれ? 冥王は、ここの所、最近ずっと心に感じていた痛みが無いのに気付いた。 時々、胸が締め付けられる様に苦しく、どうしようもなく切なく、苦しく、涙を流してしまう。 そんな激しい痛みがひっきりなしに自分を襲っていたはずなのに………… その痛みが、消えた。 ……………………シェーラのおかげ…………………? 「………ありがとう」 「………何も、お礼を言われる事なんかしてませんけど?」 ころころ、と笑うシェーラ。 「………それから……さっきは、ごめんね」 「謝られるようなことはされていません」 また、笑った。 冥王も、つられて笑う。 海王が、こっそりと見物していたり。 「………冥王様………」 冥王の事を呼びかけたシェーラの唇に。 冥王は、人差し指を、ちょん、と当てた。 「………名前で、呼んで」 「え?」 「……僕は、へるますたぁ、なんて名前じゃ無いから……… ………フィブリゾ、って呼んで」 特に意味はない。 だけど、そんな気がした。 この子の唇で。 この子の声で。 自分の名を紡いで欲しい。 そう、思った。 「…………………………………………………」 シェーラは、少しうつむき加減で………少し恥ずかしそうに………声に出した。 「………フィブリゾ………サマ」 彼は、嬉しそうに笑った。 そして………これもまた、『なんとなくしたかったから』なのだろう。 そっ、と…………………彼女の頬に、自分の唇を押し当てた。 シェーラの顔が、みるみる真っ赤になる。 「へる……… フィブリゾ様………」 冥王の視界の隅で、海王が部屋から滑り出た。 其れを確認した上で……………… フィブリゾは、シェーラを抱き寄せた。 「ダルフィン様!フィブリゾ様見ませんでしたか?」 部屋を出るなり、海王に向かって走り寄ってくるスクルド。 ダルフィンは、少し考え…………………… 「さぁ…見ませんでしたわ」 「そうですか…ありがとうございます」 ぴょこん、と頭を下げ、再び走っていく。 その姿を見送った後………………………………… 「嘘も方便♪」 ぺろっ、と舌を出し、悪戯っぽく、くくっ、と笑った。 ………可哀相な気もしますけど………… ………スクルドちゃん、貴女じゃ、フィブリゾの心を完全に癒す事はできませんわ…………… 「………ん………」 唇と唇が離れ、熱い吐息が漏れる。 シェーラは、くてん、と、冥王の腕の中で、完全に彼に身を任せていた。 体格的には、シェーラの方が少し背は高いのだが………… こぉいぅコトになると、女は大抵の場合無力である。(しみじみ頷く琥珀)←何故 ふわっ。 器用な手つきで、彼女の髪の毛を解く冥王。 柔らかい、黒い髪の毛を、指にくるくると巻き付けて遊ぶ。 「………いい香り……… …………………シトラスかな」 「せぇかいです………」 夢見る様な口調で呟くシェーラ。 フィブリゾが、彼女の首筋にキスする。 くすくすっ…… くすぐったそうに、笑う彼女。 手を伸ばし………フィブリゾの頬に触れる。 ほんの少し身を起こしただけで、唇が重なる距離。 彼女から、彼の唇に自分の唇を重ねる。 しばらくして…… 冥王が、シェーラに何かをささやいた。 シェーラが驚く様な表情をして………笑った。 何をささやいたのかは、わからない。 ただ…シェーラの表情から見て……… 彼女にとって、とても嬉しく、幸せなコトだったに違いない。 フィブリゾは、思った。 今まで考えても無いようなことを、自然に考えていた。 …………魔族に戻れなくても、いいや。 …………この子と二人…………… …………人間達に紛れて生きるってのも、悪くないかも…………… もう一度キス。 二人の影が重なり、一つになる。 お互いの躰の温かさをすぐ身近に感じる。 …………あ……………… …………あたしの心臓の音…………… …………聞こえちゃうかも……………… シェーラが、今この瞬間人間である事を示す鼓動は、今までにない程早鐘を打っていた。 そして―――――――――――――――――――――――――――…………… づばどごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉんっっっっっっっ!!!!!!! 爆音。 炸裂音が、フィアナ邸に響き渡る。 ばたばたばたばた…………… ばたんっ! 「なんだぁぁっ!?」 「何の音……?」 魔族達が慌てふためき、部屋から飛び出るのが聞こえた。 ………………ちっ……………… 「……………ったくもう………………」 シェーラの胸元にまで伸ばした手を引っ込め………… 舌打ちし、身を起こす冥王を、見上げるシェーラ。 我に返ってみれば、ほとんど押し倒されている様な状態だった。 「イイとこだったのに…… ………行こうか………シェーラ」 「は…はい」 冥王がさしのべた手に、つかまって立ち上がるシェーラ。 彼女の顔はまだかすかに紅い。 「……フィブリゾ様……」 「……えーと………」 ぽそっ。 シェーラが、彼の耳元で何かを呟く。 ……………………………続きはまた今度…………………………… ぼんっ! ゆでフィブリゾ、できあがり。 「面白いくらい真っ赤になってくれますね貴方」 既に平静を取り戻しているシェーラ。 「………キミって子は………」 頬を染めつつ、文句を言おうとして………… 「……………………… みんなの前に出る前に、マントか何か探して羽織るんだね」 「へ? そんなのいりませんよ」 「………いや……ホレ」 ひょいっ。 背伸びし、シェーラの首筋を、ぽん、と叩く彼。 「え?」 シェーラは、ふと、横にあった大きな鏡を見て…………………… 首筋にたくさん、キスマークをつけた自分の姿を見て、ゆでシェーラになったのだった。 言い訳あんど言い逃れ。 ―――――――――――――――――――――――――…………………………。 冥王よ。 我が愛しの王、冥王フィブリゾ。 一体あなたに何があった。何が。(赤面) いつになくものすごく積極的? 『続き』を書く日が来るのかどぉかは……………………………知らん。(ヲイ) この物語が終結するまでに、琥珀が、二人のラブラブ(死語)を書きたいという衝動に襲われなければ……… 転生話で、ってコトになるんでしょぉねー。多分ー。 つぅか、書いてて死ぬる程恥ずかしかったんですが。今回。 十八禁………までは行かないと思うんですけど、どうでしょぉ。(いやどうと言われても) ちなみに、琥珀のお気に入りシーンは、フィブリゾ様の『名前で呼んで』ってトコです。 ……………………………いや………………………………… 私が…琥珀自身が、嫌いなんですよ。名字とか、称号で呼ばれるのが。 なんていうか…………東琥珀(仮)。 『東』なんて姓、日本全国…多分中国探してもあるでしょう。珍しくもないです。友人にもいるし。 だけど、『琥珀』………『私』は世界中探しても絶対にここにしかいないです。 だから、不特定多数の『東』より、ここにしかいない『琥珀』で呼んで……という私の理論。(理論か?) 実は、学校でも、名字で呼ばれるたびに『名前で呼べ名前でッ!』と怒鳴ってるお茶目な私。(汗) 結果として、たまに先生にまで名前で呼ばれる始末。嬉しいけど。 『委員長』って呼ばれるのも嫌いだなー。(学校で一番風紀の乱れてる風紀委員長=琥珀)←ダメじゃん(苦笑) ……もし、相手が好きな人ならなおさら。 名前を呼んで欲しいです。………少なくとも私は。 だから、フィブリゾ様も、好きな子には名前を呼んで貰いたいんじゃ無いかな、なんてね。 そぉいぅワケで出たネタです。ハイ。 それでは、今回はこの辺で。 次回、またお会いしましょう…………………………… 幕。 |
10911 | フィ、フィブリゾがーーーーー! | 闇竜翔 E-mail | 2002/10/27 23:20:56 |
記事番号10909へのコメント 闇:と言うわけで(どう言うわけだ)感想いきま〜す >どうせ泊まるあてもないのだろう。手狭かも知れぬが、私の家に泊まってはどうだ。 > >良いのか?では、御言葉に甘えさせて頂くとしよう。 > >このやりとりの後、魔族陣は、フィアナ邸に居候する事になった。 闇:フィアナとフィアナですね(予想) >それから、三週間が経過する。 > >魔族陣は、すっかりこの家に慣れ………………………… >一日中、昼寝したり、読書したり、掃除したり、料理したり………と、勝手に過ごしている。 闇:・・・・L様に頼んで赤の世界作り直していただこうかな? >全員で一つの部屋に閉じこもる事もなく、各々の趣味に興じている。 闇:海王様はラボ作って実験とか? > >そして、今日も。 > >日の良く当たる、暖かい部屋。 >冥王は、読書に耽っていた。 >子供の住む城なので、数分で読める絵本ばかりだが、 闇:ふむふむふむ >神の視点で書かれたものを目に入れられる機械など滅多にない。 >そして、冥王はその機会を逃そうとはしなかった。 闇:・・・・まあ、確かにそうですが・・・・機械って・・・・機会の間違いですか? > >………理由は、それと、もう一つ。 > >冥王は、自分の気を紛らわす事が出来るものを探すのに必死だったのだ。 >少しでも別の事を考えていたかった。 >現実逃避だと、解っている。 >………それでも…………それでも……………… 闇:・・・・確かに、大切なものを無くした時の心の傷は大きすぎますからね・・・・僕の書いているファントムとオルロワージュ達のように・・・・ > >冥王は、自分の回りに本のバリケードを作っていた。 >別に意図した訳ではない。 >本棚から本を出し、片づけずに辺りに積み重ねるとこうなる。 >琥珀も、良く、自分の作ったバリケードから出られなくなり…………… >…………………………………………………………………………………… >…………本はきちんと片づけよう。読んだ傍から。 闇:ははははは(乾いた笑い)自分の家本が散乱してます。・・・・今度片付けよう >「………フィブ………そちらの本を取って頂けませんか」 >今日は、海王も一緒である。 闇:ほうほうほう >ほいっ、と、本を投げてよこす冥王。 >海王は、其れを見事にキャッチした。 >その時。 >「………失礼しま………うわぁ」 >かちゃん、と軽い音を立てて、ドアが開いた。 >黒い長髪を三つ編みに纏めた、美しい少女が、ぴょこ、と顔を出す。 >冥王は、ちらり、と少女に…シェーラに目をやり、再び本に視線を戻す。 >「なんですか?この本の山」 >冥王の周りの本を手に取り、片づけ始める。 闇:さすがシェーラ >冥王は、それを見て、少し不快そうに顔を歪めた。 >「シェーラちゃん、どうしたのですか?」 >「………いえ………大した用ではないのですが」 >海王の問いに受け答えするシェーラ。 >「いい加減、グラウとのチェス勝負、飽きちゃいましたし……… > フィアナに、図書室がある、て聞いたもので」 闇:ほうほうほう、チェスですか(あまり得意ではない)将棋は?(をい) >「ほとんどが絵本ですけど」 >「あたしバカですから…それくらいで丁度良いんです」 闇:覇王・・・・やっぱり遺伝かな? >軽く苦笑し…………… >「隣、よろしいですか?」 >冥王の返事も聞かずに、彼の隣に、ちょこ、と腰を下ろす。 >「………………………………」 >ぱたん、と、フィブリゾは、本を閉じた。 >そして、自分の隣にいる少女に向き直る。 >「………邪魔、しないでくれる?」 闇:冷たい・・・・ >…………イヤな言い方だ。 >冥王は、自分でそう思った。 >イライラして、他人を傷つける自分がイヤだった。 >しかし………… >冥王の言葉に、シェーラは、イヤな顔一つしなかった。 >「あぁ、ごめんなさい………邪魔してしまいましたか」 >と、苦笑した。 闇:優しいと言うのかどうか・・・・ >「………………………………………」 >冥王は、少し驚いた。 >しばらく考え、心を落ち着け………………… >再び、口を開く。 >「………怒らなかったの?」 >「どうしてですか? > 邪魔したのは私です。 > どうして私が怒るんですか?」 >きゃっきゃっ、と笑うシェーラ。 闇:無邪気と言えば無邪気だ >…………………………………………………… >くすっ…………………………… >「あー。なんで笑うんですか?」 >「面白い子だなぁ、と思って」 >くすくすくす……………… >「えー、そんな笑われる程、あたし、可笑しかったですかぁっ」 >顔を真っ赤にする少女は、とても覇王将軍とは思えない。 闇:確かに・・・・ >可愛い。 >と、冥王は思った。 >ウチの神官や将軍より勝るとも劣らない………いや、勝るってコトはないな。うん。 闇:わざわざ比べなくても・・・・ >同じくらい……………… >心の中で訂正する。 >………そこまで考え…………… >「………………あれ?」 >「どうしたんですか?」 >「い…いや…何でもないの、何でも」 >シェーラに聞かれ、首をぶんぶか左右に振る。 >…………なんだろう?この感じ? >冥王は、自分の部下達の『可愛い』と、シェーラの『可愛い』が微妙に違うと気付いた。 >なんていうか…………… >部下達の事を考えると、なんだか、ほわん、と心が和む。 >しかし……シェーラの事を考えると……… >心がほわっ、とあたたかくなる。 闇:たいして変わらないような気が・・・・ >そこまでは同じ。 >だが、ここからが違う。 >あたたかくなり………心の奥底で、何かがしびれている様な気がする。 >何かがびりびりとしびれていて……そのまわりが、なんだか、更にあったかい。 >少し苦しくて痛い様な気もするが………… >決して不快ではなく、むしろ心地よい。 >幸せな気分。 闇:はあ、何でこんなにみんな鈍いんだろう >……………………………? >冥王は、この気持ちがなんなのか、わからなかった。 >…この気持ち、なんだろう……… >なんて名前? >「………不思議な気分がする」 >「………あたしもですよ」 >思わず漏らした冥王の言葉に、シェーラが反応した。 >シェーラも、僕と同じ様な気持ちだといいな………… >冥王は、なんとなく………なんとなく、そう思った。 闇:・・・・気づけよその時点で・・・・ >…………………あれ? >冥王は、ここの所、最近ずっと心に感じていた痛みが無いのに気付いた。 >時々、胸が締め付けられる様に苦しく、どうしようもなく切なく、苦しく、涙を流してしまう。 >そんな激しい痛みがひっきりなしに自分を襲っていたはずなのに………… 闇:・・・・(黒い炎完全発動) >その痛みが、消えた。 >……………………シェーラのおかげ…………………? 闇:無邪気なほど優しい >「………ありがとう」 >「………何も、お礼を言われる事なんかしてませんけど?」 >ころころ、と笑うシェーラ。 >「………それから……さっきは、ごめんね」 >「謝られるようなことはされていません」 >また、笑った。 >冥王も、つられて笑う。 >海王が、こっそりと見物していたり。 闇:席はずしてやれよ海王 >「………冥王様………」 >冥王の事を呼びかけたシェーラの唇に。 >冥王は、人差し指を、ちょん、と当てた。 >「………名前で、呼んで」 >「え?」 >「……僕は、へるますたぁ、なんて名前じゃ無いから……… > ………フィブリゾ、って呼んで」 >特に意味はない。 >だけど、そんな気がした。 >この子の唇で。 >この子の声で。 >自分の名を紡いで欲しい。 >そう、思った。 闇:・・・・ホンマジでにぶっ >「…………………………………………………」 >シェーラは、少しうつむき加減で………少し恥ずかしそうに………声に出した。 >「………フィブリゾ………サマ」 >彼は、嬉しそうに笑った。 >そして………これもまた、『なんとなくしたかったから』なのだろう。 >そっ、と…………………彼女の頬に、自分の唇を押し当てた。 >シェーラの顔が、みるみる真っ赤になる。 >「へる……… > フィブリゾ様………」 >冥王の視界の隅で、海王が部屋から滑り出た。 >其れを確認した上で……………… >フィブリゾは、シェーラを抱き寄せた。 > 闇:あああああああああ > >「ダルフィン様!フィブリゾ様見ませんでしたか?」 >部屋を出るなり、海王に向かって走り寄ってくるスクルド。 >ダルフィンは、少し考え…………………… >「さぁ…見ませんでしたわ」 >「そうですか…ありがとうございます」 >ぴょこん、と頭を下げ、再び走っていく。 >その姿を見送った後………………………………… >「嘘も方便♪」 >ぺろっ、と舌を出し、悪戯っぽく、くくっ、と笑った。 闇:いえ、あなたの場合方便じゃなくてもウソつきますよね平気で・・・・ >………可哀相な気もしますけど………… >………スクルドちゃん、貴女じゃ、フィブリゾの心を完全に癒す事はできませんわ…………… > > >「………ん………」 >唇と唇が離れ、熱い吐息が漏れる。 >シェーラは、くてん、と、冥王の腕の中で、完全に彼に身を任せていた。 >体格的には、シェーラの方が少し背は高いのだが………… >こぉいぅコトになると、女は大抵の場合無力である。(しみじみ頷く琥珀)←何故 闇:そうなんですか?って言うか体験があるとか? >ふわっ。 >器用な手つきで、彼女の髪の毛を解く冥王。 >柔らかい、黒い髪の毛を、指にくるくると巻き付けて遊ぶ。 >「………いい香り……… > …………………シトラスかな」 >「せぇかいです………」 >夢見る様な口調で呟くシェーラ。 >フィブリゾが、彼女の首筋にキスする。 >くすくすっ…… >くすぐったそうに、笑う彼女。 >手を伸ばし………フィブリゾの頬に触れる。 >ほんの少し身を起こしただけで、唇が重なる距離。 >彼女から、彼の唇に自分の唇を重ねる。 闇:ホントに両思いですね >しばらくして…… >冥王が、シェーラに何かをささやいた。 >シェーラが驚く様な表情をして………笑った。 >何をささやいたのかは、わからない。 >ただ…シェーラの表情から見て……… >彼女にとって、とても嬉しく、幸せなコトだったに違いない。 >フィブリゾは、思った。 >今まで考えても無いようなことを、自然に考えていた。 > >…………魔族に戻れなくても、いいや。 >…………この子と二人…………… >…………人間達に紛れて生きるってのも、悪くないかも…………… > 闇:・・・・奇跡ですね。それは、偶然によるものか、宿命によるものか・・・・ >もう一度キス。 >二人の影が重なり、一つになる。 >お互いの躰の温かさをすぐ身近に感じる。 > 闇:きゃあきゃあ ファ:なにやってんだ?・・・・うるさい(ざしゅ) 闇:ぐわっ >…………あ……………… >…………あたしの心臓の音…………… >…………聞こえちゃうかも……………… > >シェーラが、今この瞬間人間である事を示す鼓動は、今までにない程早鐘を打っていた。 >そして―――――――――――――――――――――――――――…………… > >づばどごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉんっっっっっっっ!!!!!!! > >爆音。 >炸裂音が、フィアナ邸に響き渡る。 闇:惜しい所で・・・・ >ばたばたばたばた…………… >ばたんっ! >「なんだぁぁっ!?」 >「何の音……?」 >魔族達が慌てふためき、部屋から飛び出るのが聞こえた。 >………………ちっ……………… 闇:をい >「……………ったくもう………………」 >シェーラの胸元にまで伸ばした手を引っ込め………… >舌打ちし、身を起こす冥王を、見上げるシェーラ。 >我に返ってみれば、ほとんど押し倒されている様な状態だった。 闇:いえ、押し倒してるでしょう >「イイとこだったのに…… > ………行こうか………シェーラ」 >「は…はい」 >冥王がさしのべた手に、つかまって立ち上がるシェーラ。 >彼女の顔はまだかすかに紅い。 闇:まあ、そりゃあ紅くなりますって >「……フィブリゾ様……」 >「……えーと………」 >ぽそっ。 >シェーラが、彼の耳元で何かを呟く。 > >……………………………続きはまた今度…………………………… > >ぼんっ! >ゆでフィブリゾ、できあがり。 闇:ははははは >「面白いくらい真っ赤になってくれますね貴方」 >既に平静を取り戻しているシェーラ。 闇:凄いほどの冷静さ・・・・ >「………キミって子は………」 >頬を染めつつ、文句を言おうとして………… >「……………………… > みんなの前に出る前に、マントか何か探して羽織るんだね」 >「へ? > そんなのいりませんよ」 >「………いや……ホレ」 >ひょいっ。 >背伸びし、シェーラの首筋を、ぽん、と叩く彼。 >「え?」 >シェーラは、ふと、横にあった大きな鏡を見て…………………… >首筋にたくさん、キスマークをつけた自分の姿を見て、ゆでシェーラになったのだった。 > 闇:ははははは(乾いた笑い)復讐ですか冥王様? > > > > > > > > > > > >言い訳あんど言い逃れ。 > > >―――――――――――――――――――――――――…………………………。 >冥王よ。 >我が愛しの王、冥王フィブリゾ。 >一体あなたに何があった。何が。(赤面) 闇:えっと、自分がお書きになられているのでは? >いつになくものすごく積極的? >『続き』を書く日が来るのかどぉかは……………………………知らん。(ヲイ) >この物語が終結するまでに、琥珀が、二人のラブラブ(死語)を書きたいという衝動に襲われなければ……… 闇:えっと、それは気まぐれって事ですか? >転生話で、ってコトになるんでしょぉねー。多分ー。 >つぅか、書いてて死ぬる程恥ずかしかったんですが。今回。 >十八禁………までは行かないと思うんですけど、どうでしょぉ。(いやどうと言われても) 闇:う〜ん、自分はまだ14ですし・・・・ >ちなみに、琥珀のお気に入りシーンは、フィブリゾ様の『名前で呼んで』ってトコです。 >……………………………いや………………………………… >私が…琥珀自身が、嫌いなんですよ。名字とか、称号で呼ばれるのが。 >なんていうか…………東琥珀(仮)。 闇:? >『東』なんて姓、日本全国…多分中国探してもあるでしょう。珍しくもないです。友人にもいるし。 闇:そうっすか?先輩に確かいらしたような気がするが・・・・ >だけど、『琥珀』………『私』は世界中探しても絶対にここにしかいないです。 >だから、不特定多数の『東』より、ここにしかいない『琥珀』で呼んで……という私の理論。(理論か?) 闇:なるほど・・・・でも苗字が闇竜なんて絶対いませんよ。 >実は、学校でも、名字で呼ばれるたびに『名前で呼べ名前でッ!』と怒鳴ってるお茶目な私。(汗) 闇:へ〜、自分は女子からは名字、男子からは名前で呼ばれてます >結果として、たまに先生にまで名前で呼ばれる始末。嬉しいけど。 闇:変なあだ名付けられるよかまだましだと思います。 >『委員長』って呼ばれるのも嫌いだなー。(学校で一番風紀の乱れてる風紀委員長=琥珀)←ダメじゃん(苦笑) 闇:風紀委員ってなんですか?(うちの学校は無い。・・・・まあ、まともじゃないし) >……もし、相手が好きな人ならなおさら。 >名前を呼んで欲しいです。………少なくとも私は。 闇:ふ〜ん、それが乙女心ですか? >だから、フィブリゾ様も、好きな子には名前を呼んで貰いたいんじゃ無いかな、なんてね。 >そぉいぅワケで出たネタです。ハイ。 >それでは、今回はこの辺で。 >次回、またお会いしましょう…………………………… > > 闇:は〜い、次回も楽しみにしてます。ってことは次回は狂う所ですね・・・・(黒い炎→暗黒より深き炎)ふっふっふっふっふっふ・・・・今のうちにあの呪文を完成させておこう。それでは・・・・(ちょっと狂っている闇竜でした) > > > > 幕。 |
10931 | こぉいぅエロガキ好きなのっ!(コラ待て) | 東琥珀 E-mail | 2002/10/29 23:19:35 |
記事番号10911へのコメント >闇:と言うわけで(どう言うわけだ)感想いきま〜す >ありがとうですvv >>どうせ泊まるあてもないのだろう。手狭かも知れぬが、私の家に泊まってはどうだ。 >> >>良いのか?では、御言葉に甘えさせて頂くとしよう。 >> >>このやりとりの後、魔族陣は、フィアナ邸に居候する事になった。 > >闇:フィアナとフィアナですね(予想) > ぴんぽんvv >>それから、三週間が経過する。 >> >>魔族陣は、すっかりこの家に慣れ………………………… >>一日中、昼寝したり、読書したり、掃除したり、料理したり………と、勝手に過ごしている。 > >闇:・・・・L様に頼んで赤の世界作り直していただこうかな? > …それでもいいかも。 >>全員で一つの部屋に閉じこもる事もなく、各々の趣味に興じている。 > >闇:海王様はラボ作って実験とか? > ………多分。 >> >>そして、今日も。 >> >>日の良く当たる、暖かい部屋。 >>冥王は、読書に耽っていた。 >>子供の住む城なので、数分で読める絵本ばかりだが、 > >闇:ふむふむふむ > うむうむうむ。 >>神の視点で書かれたものを目に入れられる機械など滅多にない。 >>そして、冥王はその機会を逃そうとはしなかった。 > >闇:・・・・まあ、確かにそうですが・・・・機械って・・・・機会の間違いですか? > 誤字誤字。 >> >>………理由は、それと、もう一つ。 >> >>冥王は、自分の気を紛らわす事が出来るものを探すのに必死だったのだ。 >>少しでも別の事を考えていたかった。 >>現実逃避だと、解っている。 >>………それでも…………それでも……………… > >闇:・・・・確かに、大切なものを無くした時の心の傷は大きすぎますからね・・・・僕の書いているファントムとオルロワージュ達のように・・・・ > うみゅ(涙) >> >>冥王は、自分の回りに本のバリケードを作っていた。 >>別に意図した訳ではない。 >>本棚から本を出し、片づけずに辺りに積み重ねるとこうなる。 >>琥珀も、良く、自分の作ったバリケードから出られなくなり…………… >>…………………………………………………………………………………… >>…………本はきちんと片づけよう。読んだ傍から。 > >闇:ははははは(乾いた笑い)自分の家本が散乱してます。・・・・今度片付けよう > そのうち足の踏み場も無くなります。 >>「………フィブ………そちらの本を取って頂けませんか」 >>今日は、海王も一緒である。 > >闇:ほうほうほう > うんうんうん >>ほいっ、と、本を投げてよこす冥王。 >>海王は、其れを見事にキャッチした。 >>その時。 >>「………失礼しま………うわぁ」 >>かちゃん、と軽い音を立てて、ドアが開いた。 >>黒い長髪を三つ編みに纏めた、美しい少女が、ぴょこ、と顔を出す。 >>冥王は、ちらり、と少女に…シェーラに目をやり、再び本に視線を戻す。 >>「なんですか?この本の山」 >>冥王の周りの本を手に取り、片づけ始める。 > >闇:さすがシェーラ > シェーラですから。(なんだそれ) >>冥王は、それを見て、少し不快そうに顔を歪めた。 >>「シェーラちゃん、どうしたのですか?」 >>「………いえ………大した用ではないのですが」 >>海王の問いに受け答えするシェーラ。 >>「いい加減、グラウとのチェス勝負、飽きちゃいましたし……… >> フィアナに、図書室がある、て聞いたもので」 > >闇:ほうほうほう、チェスですか(あまり得意ではない)将棋は?(をい) > 私はチェス好き……… >>「ほとんどが絵本ですけど」 >>「あたしバカですから…それくらいで丁度良いんです」 > >闇:覇王・・・・やっぱり遺伝かな? > そかも。 >>軽く苦笑し…………… >>「隣、よろしいですか?」 >>冥王の返事も聞かずに、彼の隣に、ちょこ、と腰を下ろす。 >>「………………………………」 >>ぱたん、と、フィブリゾは、本を閉じた。 >>そして、自分の隣にいる少女に向き直る。 >>「………邪魔、しないでくれる?」 > >闇:冷たい・・・・ > イラだってます。 >>…………イヤな言い方だ。 >>冥王は、自分でそう思った。 >>イライラして、他人を傷つける自分がイヤだった。 >>しかし………… >>冥王の言葉に、シェーラは、イヤな顔一つしなかった。 >>「あぁ、ごめんなさい………邪魔してしまいましたか」 >>と、苦笑した。 > >闇:優しいと言うのかどうか・・・・ さぁ………… >>「………………………………………」 >>冥王は、少し驚いた。 >>しばらく考え、心を落ち着け………………… >>再び、口を開く。 >>「………怒らなかったの?」 >>「どうしてですか? >> 邪魔したのは私です。 >> どうして私が怒るんですか?」 >>きゃっきゃっ、と笑うシェーラ。 > >闇:無邪気と言えば無邪気だ > 残酷といえば残酷だ。 >>…………………………………………………… >>くすっ…………………………… >>「あー。なんで笑うんですか?」 >>「面白い子だなぁ、と思って」 >>くすくすくす……………… >>「えー、そんな笑われる程、あたし、可笑しかったですかぁっ」 >>顔を真っ赤にする少女は、とても覇王将軍とは思えない。 > >闇:確かに・・・・ > うにゅ。 >>可愛い。 >>と、冥王は思った。 >>ウチの神官や将軍より勝るとも劣らない………いや、勝るってコトはないな。うん。 > >闇:わざわざ比べなくても・・・・ > 比べたかったんでしょう。(遠い目) >>同じくらい……………… >>心の中で訂正する。 >>………そこまで考え…………… >>「………………あれ?」 >>「どうしたんですか?」 >>「い…いや…何でもないの、何でも」 >>シェーラに聞かれ、首をぶんぶか左右に振る。 >>…………なんだろう?この感じ? >>冥王は、自分の部下達の『可愛い』と、シェーラの『可愛い』が微妙に違うと気付いた。 >>なんていうか…………… >>部下達の事を考えると、なんだか、ほわん、と心が和む。 >>しかし……シェーラの事を考えると……… >>心がほわっ、とあたたかくなる。 > >闇:たいして変わらないような気が・・・・ > ここからが…… >>そこまでは同じ。 >>だが、ここからが違う。 >>あたたかくなり………心の奥底で、何かがしびれている様な気がする。 >>何かがびりびりとしびれていて……そのまわりが、なんだか、更にあったかい。 >>少し苦しくて痛い様な気もするが………… >>決して不快ではなく、むしろ心地よい。 >>幸せな気分。 > >闇:はあ、何でこんなにみんな鈍いんだろう > 魔族だから。(違う) >>……………………………? >>冥王は、この気持ちがなんなのか、わからなかった。 >>…この気持ち、なんだろう……… >>なんて名前? >>「………不思議な気分がする」 >>「………あたしもですよ」 >>思わず漏らした冥王の言葉に、シェーラが反応した。 >>シェーラも、僕と同じ様な気持ちだといいな………… >>冥王は、なんとなく………なんとなく、そう思った。 > >闇:・・・・気づけよその時点で・・・・ > 気付かないのがこのひと。 >>…………………あれ? >>冥王は、ここの所、最近ずっと心に感じていた痛みが無いのに気付いた。 >>時々、胸が締め付けられる様に苦しく、どうしようもなく切なく、苦しく、涙を流してしまう。 >>そんな激しい痛みがひっきりなしに自分を襲っていたはずなのに………… > >闇:・・・・(黒い炎完全発動) > 怖い………………… >>その痛みが、消えた。 >>……………………シェーラのおかげ…………………? > >闇:無邪気なほど優しい > うみゅっ!! >>「………ありがとう」 >>「………何も、お礼を言われる事なんかしてませんけど?」 >>ころころ、と笑うシェーラ。 >>「………それから……さっきは、ごめんね」 >>「謝られるようなことはされていません」 >>また、笑った。 >>冥王も、つられて笑う。 >>海王が、こっそりと見物していたり。 > >闇:席はずしてやれよ海王 > でりかしぃナシ。 >>「………冥王様………」 >>冥王の事を呼びかけたシェーラの唇に。 >>冥王は、人差し指を、ちょん、と当てた。 >>「………名前で、呼んで」 >>「え?」 >>「……僕は、へるますたぁ、なんて名前じゃ無いから……… >> ………フィブリゾ、って呼んで」 >>特に意味はない。 >>だけど、そんな気がした。 >>この子の唇で。 >>この子の声で。 >>自分の名を紡いで欲しい。 >>そう、思った。 > >闇:・・・・ホンマジでにぶっ > ………(苦笑) >>「…………………………………………………」 >>シェーラは、少しうつむき加減で………少し恥ずかしそうに………声に出した。 >>「………フィブリゾ………サマ」 >>彼は、嬉しそうに笑った。 >>そして………これもまた、『なんとなくしたかったから』なのだろう。 >>そっ、と…………………彼女の頬に、自分の唇を押し当てた。 >>シェーラの顔が、みるみる真っ赤になる。 >>「へる……… >> フィブリゾ様………」 >>冥王の視界の隅で、海王が部屋から滑り出た。 >>其れを確認した上で……………… >>フィブリゾは、シェーラを抱き寄せた。 >> > >闇:あああああああああ > にゅふっ♪ >> >>「ダルフィン様!フィブリゾ様見ませんでしたか?」 >>部屋を出るなり、海王に向かって走り寄ってくるスクルド。 >>ダルフィンは、少し考え…………………… >>「さぁ…見ませんでしたわ」 >>「そうですか…ありがとうございます」 >>ぴょこん、と頭を下げ、再び走っていく。 >>その姿を見送った後………………………………… >>「嘘も方便♪」 >>ぺろっ、と舌を出し、悪戯っぽく、くくっ、と笑った。 > >闇:いえ、あなたの場合方便じゃなくてもウソつきますよね平気で・・・・ > そかも(汗) >>………可哀相な気もしますけど………… >>………スクルドちゃん、貴女じゃ、フィブリゾの心を完全に癒す事はできませんわ…………… >> >> >>「………ん………」 >>唇と唇が離れ、熱い吐息が漏れる。 >>シェーラは、くてん、と、冥王の腕の中で、完全に彼に身を任せていた。 >>体格的には、シェーラの方が少し背は高いのだが………… >>こぉいぅコトになると、女は大抵の場合無力である。(しみじみ頷く琥珀)←何故 > >闇:そうなんですか?って言うか体験があるとか? > あります(赤面) >>ふわっ。 >>器用な手つきで、彼女の髪の毛を解く冥王。 >>柔らかい、黒い髪の毛を、指にくるくると巻き付けて遊ぶ。 >>「………いい香り……… >> …………………シトラスかな」 >>「せぇかいです………」 >>夢見る様な口調で呟くシェーラ。 >>フィブリゾが、彼女の首筋にキスする。 >>くすくすっ…… >>くすぐったそうに、笑う彼女。 >>手を伸ばし………フィブリゾの頬に触れる。 >>ほんの少し身を起こしただけで、唇が重なる距離。 >>彼女から、彼の唇に自分の唇を重ねる。 > >闇:ホントに両思いですね > ラブラブ(死語)です♪ >>しばらくして…… >>冥王が、シェーラに何かをささやいた。 >>シェーラが驚く様な表情をして………笑った。 >>何をささやいたのかは、わからない。 >>ただ…シェーラの表情から見て……… >>彼女にとって、とても嬉しく、幸せなコトだったに違いない。 >>フィブリゾは、思った。 >>今まで考えても無いようなことを、自然に考えていた。 >> >>…………魔族に戻れなくても、いいや。 >>…………この子と二人…………… >>…………人間達に紛れて生きるってのも、悪くないかも…………… >> > >闇:・・・・奇跡ですね。それは、偶然によるものか、宿命によるものか・・・・ > どっちも? >>もう一度キス。 >>二人の影が重なり、一つになる。 >>お互いの躰の温かさをすぐ身近に感じる。 >> > >闇:きゃあきゃあ >ファ:なにやってんだ?・・・・うるさい(ざしゅ) >闇:ぐわっ > 書きながら興奮してたバカは私です。 >>…………あ……………… >>…………あたしの心臓の音…………… >>…………聞こえちゃうかも……………… >> >>シェーラが、今この瞬間人間である事を示す鼓動は、今までにない程早鐘を打っていた。 >>そして―――――――――――――――――――――――――――…………… >> >>づばどごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉんっっっっっっっ!!!!!!! >> >>爆音。 >>炸裂音が、フィアナ邸に響き渡る。 > >闇:惜しい所で・・・・ > ちっ。 >>ばたばたばたばた…………… >>ばたんっ! >>「なんだぁぁっ!?」 >>「何の音……?」 >>魔族達が慌てふためき、部屋から飛び出るのが聞こえた。 >>………………ちっ……………… > >闇:をい > 残念だったんでしょv >>「……………ったくもう………………」 >>シェーラの胸元にまで伸ばした手を引っ込め………… >>舌打ちし、身を起こす冥王を、見上げるシェーラ。 >>我に返ってみれば、ほとんど押し倒されている様な状態だった。 > >闇:いえ、押し倒してるでしょう > ぱたりっ、と。 >>「イイとこだったのに…… >> ………行こうか………シェーラ」 >>「は…はい」 >>冥王がさしのべた手に、つかまって立ち上がるシェーラ。 >>彼女の顔はまだかすかに紅い。 > >闇:まあ、そりゃあ紅くなりますって > ぽぉっ、と。 >>「……フィブリゾ様……」 >>「……えーと………」 >>ぽそっ。 >>シェーラが、彼の耳元で何かを呟く。 >> >>……………………………続きはまた今度…………………………… >> >>ぼんっ! >>ゆでフィブリゾ、できあがり。 > >闇:ははははは > 可愛いだろなー…(遠い目) >>「面白いくらい真っ赤になってくれますね貴方」 >>既に平静を取り戻しているシェーラ。 > >闇:凄いほどの冷静さ・・・・ > ………シェーラですから。 >>「………キミって子は………」 >>頬を染めつつ、文句を言おうとして………… >>「……………………… >> みんなの前に出る前に、マントか何か探して羽織るんだね」 >>「へ? >> そんなのいりませんよ」 >>「………いや……ホレ」 >>ひょいっ。 >>背伸びし、シェーラの首筋を、ぽん、と叩く彼。 >>「え?」 >>シェーラは、ふと、横にあった大きな鏡を見て…………………… >>首筋にたくさん、キスマークをつけた自分の姿を見て、ゆでシェーラになったのだった。 >> > >闇:ははははは(乾いた笑い)復讐ですか冥王様? > そぉかもしれなひ……(笑) >> >> >> >> >> >> >> >> >> >> >> >>言い訳あんど言い逃れ。 >> >> >>―――――――――――――――――――――――――…………………………。 >>冥王よ。 >>我が愛しの王、冥王フィブリゾ。 >>一体あなたに何があった。何が。(赤面) > >闇:えっと、自分がお書きになられているのでは? > もう………………………… 自分で勝手に動いてくれている、ってカンジで。 作者がいなくても成立します。多分。この話。 考えなくても、キャラが勝手に動いちゃうんですよ(汗) >>いつになくものすごく積極的? >>『続き』を書く日が来るのかどぉかは……………………………知らん。(ヲイ) >>この物語が終結するまでに、琥珀が、二人のラブラブ(死語)を書きたいという衝動に襲われなければ……… > >闇:えっと、それは気まぐれって事ですか? > ぴんぽーん♪ >>転生話で、ってコトになるんでしょぉねー。多分ー。 >>つぅか、書いてて死ぬる程恥ずかしかったんですが。今回。 >>十八禁………までは行かないと思うんですけど、どうでしょぉ。(いやどうと言われても) > >闇:う〜ん、自分はまだ14ですし・・・・ > 私あと六日で十五だし。 >>ちなみに、琥珀のお気に入りシーンは、フィブリゾ様の『名前で呼んで』ってトコです。 >>……………………………いや………………………………… >>私が…琥珀自身が、嫌いなんですよ。名字とか、称号で呼ばれるのが。 >>なんていうか…………東琥珀(仮)。 > >闇:? > 本名じゃないし。 >>『東』なんて姓、日本全国…多分中国探してもあるでしょう。珍しくもないです。友人にもいるし。 > >闇:そうっすか?先輩に確かいらしたような気がするが・・・・ > だから『珍しくない』って……… >>だけど、『琥珀』………『私』は世界中探しても絶対にここにしかいないです。 >>だから、不特定多数の『東』より、ここにしかいない『琥珀』で呼んで……という私の理論。(理論か?) > >闇:なるほど・・・・でも苗字が闇竜なんて絶対いませんよ。 > ………いや……………… 論点、微妙に違う………………… >>実は、学校でも、名字で呼ばれるたびに『名前で呼べ名前でッ!』と怒鳴ってるお茶目な私。(汗) > >闇:へ〜、自分は女子からは名字、男子からは名前で呼ばれてます > 私は大抵名前ですが……… 嫌いな奴に名前で呼ばれると、それでも怒鳴ります。 『アンタに名前で呼ばれる筋合いは無いッ!!』…………と。 >>結果として、たまに先生にまで名前で呼ばれる始末。嬉しいけど。 > >闇:変なあだ名付けられるよかまだましだと思います。 > そかも… >>『委員長』って呼ばれるのも嫌いだなー。(学校で一番風紀の乱れてる風紀委員長=琥珀)←ダメじゃん(苦笑) > >闇:風紀委員ってなんですか?(うちの学校は無い。・・・・まあ、まともじゃないし) > えーと…… 校門での制服チェーック。 挨拶運動ー。 >>……もし、相手が好きな人ならなおさら。 >>名前を呼んで欲しいです。………少なくとも私は。 > >闇:ふ〜ん、それが乙女心ですか? > ………………………………………………………………………(赤面) >>だから、フィブリゾ様も、好きな子には名前を呼んで貰いたいんじゃ無いかな、なんてね。 >>そぉいぅワケで出たネタです。ハイ。 >>それでは、今回はこの辺で。 >>次回、またお会いしましょう…………………………… >> >> > >闇:は〜い、次回も楽しみにしてます。ってことは次回は狂う所ですね・・・・(黒い炎→暗黒より深き炎)ふっふっふっふっふっふ・・・・今のうちにあの呪文を完成させておこう。それでは・・・・(ちょっと狂っている闇竜でした) > >> >> >> >> 幕。 > ……………………………………………………………………………… をーい、大丈夫か(汗) それでは、今回は有り難うでした♪ |
10956 | 初めまして | 華鏡 累 | 2002/11/1 18:20:46 |
記事番号10909へのコメント 華:初めまして、華鏡・累(かきょう・るい)です。 今までは、読み逃げしていました。 すいません >どうせ泊まるあてもないのだろう。手狭かも知れぬが、私の家に泊まってはどうだ。 > >良いのか?では、御言葉に甘えさせて頂くとしよう。 > >このやりとりの後、魔族陣は、フィアナ邸に居候する事になった。 >それから、三週間が経過する。 華:時が流れるのは早いですねぇ。 > >魔族陣は、すっかりこの家に慣れ………………………… >一日中、昼寝したり、読書したり、掃除したり、料理したり………と、勝手に過ごしている。 >全員で一つの部屋に閉じこもる事もなく、各々の趣味に興じている。 華:いい傾向ですしね・・・・(青い炎発動vv) > >そして、今日も。 > >日の良く当たる、暖かい部屋。 >冥王は、読書に耽っていた。 >子供の住む城なので、数分で読める絵本ばかりだが、 >神の視点で書かれたものを目に入れられる機械など滅多にない。 イ:確かに少ないなそういう機会は >そして、冥王はその機会を逃そうとはしなかった。 > >………理由は、それと、もう一つ。 > >冥王は、自分の気を紛らわす事が出来るものを探すのに必死だったのだ。 >少しでも別の事を考えていたかった。 >現実逃避だと、解っている。 >………それでも…………それでも……………… 華:死に逃げるよりは、ずっと良い。 > >冥王は、自分の回りに本のバリケードを作っていた。 >別に意図した訳ではない。 >本棚から本を出し、片づけずに辺りに積み重ねるとこうなる。 >琥珀も、良く、自分の作ったバリケードから出られなくなり…………… >…………………………………………………………………………………… >…………本はきちんと片づけよう。読んだ傍から。 >「………フィブ………そちらの本を取って頂けませんか」 >今日は、海王も一緒である。 >ほいっ、と、本を投げてよこす冥王。 >海王は、其れを見事にキャッチした。 >その時。 >「………失礼しま………うわぁ」 >かちゃん、と軽い音を立てて、ドアが開いた。 >黒い長髪を三つ編みに纏めた、美しい少女が、ぴょこ、と顔を出す。 >冥王は、ちらり、と少女に…シェーラに目をやり、再び本に視線を戻す。 >「なんですか?この本の山」 >冥王の周りの本を手に取り、片づけ始める。 >冥王は、それを見て、少し不快そうに顔を歪めた。 >「シェーラちゃん、どうしたのですか?」 >「………いえ………大した用ではないのですが」 >海王の問いに受け答えするシェーラ。 >「いい加減、グラウとのチェス勝負、飽きちゃいましたし……… > フィアナに、図書室がある、て聞いたもので」 華:そうかな割に、飽きないと思うけど? >「ほとんどが絵本ですけど」 >「あたしバカですから…それくらいで丁度良いんです」 >軽く苦笑し…………… >「隣、よろしいですか?」 >冥王の返事も聞かずに、彼の隣に、ちょこ、と腰を下ろす。 >「………………………………」 >ぱたん、と、フィブリゾは、本を閉じた。 >そして、自分の隣にいる少女に向き直る。 >「………邪魔、しないでくれる?」 >…………イヤな言い方だ。 >冥王は、自分でそう思った。 >イライラして、他人を傷つける自分がイヤだった。 >しかし………… >冥王の言葉に、シェーラは、イヤな顔一つしなかった。 >「あぁ、ごめんなさい………邪魔してしまいましたか」 >と、苦笑した。 >「………………………………………」 >冥王は、少し驚いた。 >しばらく考え、心を落ち着け………………… >再び、口を開く。 >「………怒らなかったの?」 >「どうしてですか? > 邪魔したのは私です。 > どうして私が怒るんですか?」 華:良い子だな・・・ >きゃっきゃっ、と笑うシェーラ。 >…………………………………………………… >くすっ…………………………… >「あー。なんで笑うんですか?」 >「面白い子だなぁ、と思って」 >くすくすくす……………… >「えー、そんな笑われる程、あたし、可笑しかったですかぁっ」 >顔を真っ赤にする少女は、とても覇王将軍とは思えない。 >可愛い。 >と、冥王は思った。 >ウチの神官や将軍より勝るとも劣らない………いや、勝るってコトはないな。うん。 >同じくらい……………… >心の中で訂正する。 >………そこまで考え…………… >「………………あれ?」 >「どうしたんですか?」 >「い…いや…何でもないの、何でも」 >シェーラに聞かれ、首をぶんぶか左右に振る。 >…………なんだろう?この感じ? >冥王は、自分の部下達の『可愛い』と、シェーラの『可愛い』が微妙に違うと気付いた。 >なんていうか…………… >部下達の事を考えると、なんだか、ほわん、と心が和む。 >しかし……シェーラの事を考えると……… >心がほわっ、とあたたかくなる。 >そこまでは同じ。 >だが、ここからが違う。 >あたたかくなり………心の奥底で、何かがしびれている様な気がする。 >何かがびりびりとしびれていて……そのまわりが、なんだか、更にあったかい。 >少し苦しくて痛い様な気もするが………… >決して不快ではなく、むしろ心地よい。 >幸せな気分。 華:魔族だと滅ぶぞ? >……………………………? >冥王は、この気持ちがなんなのか、わからなかった。 >…この気持ち、なんだろう……… >なんて名前? 華:鈍。 恋それは、甘くしびれる味なのに・・・・ >「………不思議な気分がする」 >「………あたしもですよ」 >思わず漏らした冥王の言葉に、シェーラが反応した。 >シェーラも、僕と同じ様な気持ちだといいな………… >冥王は、なんとなく………なんとなく、そう思った。 >…………………あれ? >冥王は、ここの所、最近ずっと心に感じていた痛みが無いのに気付いた。 >時々、胸が締め付けられる様に苦しく、どうしようもなく切なく、苦しく、涙を流してしまう。 華:フィブちゃん・・・・・・・ >そんな激しい痛みがひっきりなしに自分を襲っていたはずなのに………… >その痛みが、消えた。 >……………………シェーラのおかげ…………………? >「………ありがとう」 >「………何も、お礼を言われる事なんかしてませんけど?」 >ころころ、と笑うシェーラ。 >「………それから……さっきは、ごめんね」 >「謝られるようなことはされていません」 >また、笑った。 >冥王も、つられて笑う。 >海王が、こっそりと見物していたり。 >「………冥王様………」 >冥王の事を呼びかけたシェーラの唇に。 >冥王は、人差し指を、ちょん、と当てた。 >「………名前で、呼んで」 >「え?」 >「……僕は、へるますたぁ、なんて名前じゃ無いから……… > ………フィブリゾ、って呼んで」 華:・・・・(赤面) >特に意味はない。 >だけど、そんな気がした。 >この子の唇で。 >この子の声で。 >自分の名を紡いで欲しい。 >そう、思った。 華:フィブも男の子だねぃ。 >「…………………………………………………」 >シェーラは、少しうつむき加減で………少し恥ずかしそうに………声に出した。 >「………フィブリゾ………サマ」 >彼は、嬉しそうに笑った。 >そして………これもまた、『なんとなくしたかったから』なのだろう。 >そっ、と…………………彼女の頬に、自分の唇を押し当てた。 華:はわぁわっ(ゆでだこ中) >シェーラの顔が、みるみる真っ赤になる。 >「へる……… > フィブリゾ様………」 >冥王の視界の隅で、海王が部屋から滑り出た。 >其れを確認した上で……………… >フィブリゾは、シェーラを抱き寄せた。 > > >「ダルフィン様!フィブリゾ様見ませんでしたか?」 >部屋を出るなり、海王に向かって走り寄ってくるスクルド。 >ダルフィンは、少し考え…………………… >「さぁ…見ませんでしたわ」 >「そうですか…ありがとうございます」 >ぴょこん、と頭を下げ、再び走っていく。 >その姿を見送った後………………………………… >「嘘も方便♪」 >ぺろっ、と舌を出し、悪戯っぽく、くくっ、と笑った。 >………可哀相な気もしますけど………… >………スクルドちゃん、貴女じゃ、フィブリゾの心を完全に癒す事はできません わ…………… 華:愛それは偉大なり、か・・・・ > > >「………ん………」 >唇と唇が離れ、熱い吐息が漏れる。 >シェーラは、くてん、と、冥王の腕の中で、完全に彼に身を任せていた。 >体格的には、シェーラの方が少し背は高いのだが………… >こぉいぅコトになると、女は大抵の場合無力である。(しみじみ頷く琥珀)←何故 華:うんうん、そうだよねぇ。 >ふわっ。 >器用な手つきで、彼女の髪の毛を解く冥王。 華:経験あるのか、フィブちゃん・・・・ >柔らかい、黒い髪の毛を、指にくるくると巻き付けて遊ぶ。 >「………いい香り……… > …………………シトラスかな」 >「せぇかいです………」 >夢見る様な口調で呟くシェーラ。 >フィブリゾが、彼女の首筋にキスする。 >くすくすっ…… >くすぐったそうに、笑う彼女。 >手を伸ばし………フィブリゾの頬に触れる。 >ほんの少し身を起こしただけで、唇が重なる距離。 >彼女から、彼の唇に自分の唇を重ねる。 >しばらくして…… >冥王が、シェーラに何かをささやいた。 >シェーラが驚く様な表情をして………笑った。 >何をささやいたのかは、わからない。 >ただ…シェーラの表情から見て……… >彼女にとって、とても嬉しく、幸せなコトだったに違いない。 >フィブリゾは、思った。 >今まで考えても無いようなことを、自然に考えていた。 > >…………魔族に戻れなくても、いいや。 >…………この子と二人…………… >…………人間達に紛れて生きるってのも、悪くないかも…………… ユ:年齢相応に生きてもいいかもよ(外見) > >もう一度キス。 >二人の影が重なり、一つになる。 >お互いの躰の温かさをすぐ身近に感じる。 > >…………あ……………… >…………あたしの心臓の音…………… >…………聞こえちゃうかも……………… > >シェーラが、今この瞬間人間である事を示す鼓動は、今までにない程早鐘を打っていた。 >そして―――――――――――――――――――――――――――…………… > >づばどごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉんっっっっっっっ!!!!!!! > 華:もう、いいところでぇ。 >爆音。 >炸裂音が、フィアナ邸に響き渡る。 >ばたばたばたばた…………… >ばたんっ! >「なんだぁぁっ!?」 >「何の音……?」 >魔族達が慌てふためき、部屋から飛び出るのが聞こえた。 >………………ちっ……………… >「……………ったくもう………………」 >シェーラの胸元にまで伸ばした手を引っ込め………… 華:Cまで、いくつもりか・・・? >舌打ちし、身を起こす冥王を、見上げるシェーラ。 >我に返ってみれば、ほとんど押し倒されている様な状態だった。 >「イイとこだったのに…… > ………行こうか………シェーラ」 >「は…はい」 >冥王がさしのべた手に、つかまって立ち上がるシェーラ。 >彼女の顔はまだかすかに紅い。 >「……フィブリゾ様……」 >「……えーと………」 >ぽそっ。 >シェーラが、彼の耳元で何かを呟く。 > >……………………………続きはまた今度…………………………… > >ぼんっ! >ゆでフィブリゾ、できあがり。 >「面白いくらい真っ赤になってくれますね貴方」 >既に平静を取り戻しているシェーラ。 >「………キミって子は………」 >頬を染めつつ、文句を言おうとして………… >「……………………… > みんなの前に出る前に、マントか何か探して羽織るんだね」 >「へ? > そんなのいりませんよ」 >「………いや……ホレ」 >ひょいっ。 >背伸びし、シェーラの首筋を、ぽん、と叩く彼。 >「え?」 >シェーラは、ふと、横にあった大きな鏡を見て…………………… >首筋にたくさん、キスマークをつけた自分の姿を見て、ゆでシェーラになったのだった。 華:可愛いです。 イラストで見てみたい気も・・・・・ > > > > > > > > > > > > >言い訳あんど言い逃れ。 > > >―――――――――――――――――――――――――…………………………。 >冥王よ。 >我が愛しの王、冥王フィブリゾ。 >一体あなたに何があった。何が。(赤面) >いつになくものすごく積極的? >『続き』を書く日が来るのかどぉかは……………………………知らん。(ヲイ) >この物語が終結するまでに、琥珀が、二人のラブラブ(死語)を書きたいという衝動に襲われなければ……… >転生話で、ってコトになるんでしょぉねー。多分ー。 >つぅか、書いてて死ぬる程恥ずかしかったんですが。今回。 >十八禁………までは行かないと思うんですけど、どうでしょぉ。(いやどうと言われても) >ちなみに、琥珀のお気に入りシーンは、フィブリゾ様の『名前で呼んで』ってトコです。 華:確かに. >……………………………いや………………………………… >私が…琥珀自身が、嫌いなんですよ。名字とか、称号で呼ばれるのが。 >なんていうか…………東琥珀(仮)。 >『東』なんて姓、日本全国…多分中国探してもあるでしょう。珍しくもないです。友人にもいるし。 >だけど、『琥珀』………『私』は世界中探しても絶対にここにしかいないです。 >だから、不特定多数の『東』より、ここにしかいない『琥珀』で呼んで……という私の理論。(理論か?) >実は、学校でも、名字で呼ばれるたびに『名前で呼べ名前でッ!』と怒鳴ってるお茶目な私。(汗) >結果として、たまに先生にまで名前で呼ばれる始末。嬉しいけど。 華:(遠い目)『ネコ』とかよりいいじゃないのさ >『委員長』って呼ばれるのも嫌いだなー。(学校で一番風紀の乱れてる風紀委員長=琥珀)←ダメじゃん(苦笑) >……もし、相手が好きな人ならなおさら。 >名前を呼んで欲しいです。………少なくとも私は。 華:私も確かに、『華鏡(仮)』より『累(仮)』と呼ばれたほうがいいですね。 >だから、フィブリゾ様も、好きな子には名前を呼んで貰いたいんじゃ無いかな、なんてね。 >そぉいぅワケで出たネタです。ハイ。 >それでは、今回はこの辺で。 >次回、またお会いしましょう…………………………… > > > > > > 幕。 華:魔族が好きな華鏡でした 今度入れるのは、 獣王メインですが、 そのうち冥王メインも入れますので 両方お願いします。 華:ではでは |
11058 | こちらこそー。 | 東琥珀 E-mail | 2002/11/4 11:29:55 |
記事番号10956へのコメント 初めまして。 アズマコハクと申します。 > >華:初めまして、華鏡・累(かきょう・るい)です。 > 今までは、読み逃げしていました。 > すいません いえいえ。 今日の日、感想入れてくれただけでも、とてもとても嬉しいのですよ。 > >>どうせ泊まるあてもないのだろう。手狭かも知れぬが、私の家に泊まってはどうだ。 >> >>良いのか?では、御言葉に甘えさせて頂くとしよう。 >> >>このやりとりの後、魔族陣は、フィアナ邸に居候する事になった。 >>それから、三週間が経過する。 > >華:時が流れるのは早いですねぇ。 > 光陰矢のごとし。 >> >>魔族陣は、すっかりこの家に慣れ………………………… >>一日中、昼寝したり、読書したり、掃除したり、料理したり………と、勝手に過ごしている。 >>全員で一つの部屋に閉じこもる事もなく、各々の趣味に興じている。 > >華:いい傾向ですしね・・・・(青い炎発動vv) > 皆様…………………… 最近は背後に炎を背負うのがはやっているようだ(違う) >> >>そして、今日も。 >> >>日の良く当たる、暖かい部屋。 >>冥王は、読書に耽っていた。 >>子供の住む城なので、数分で読める絵本ばかりだが、 >>神の視点で書かれたものを目に入れられる機械など滅多にない。 > >イ:確かに少ないなそういう機会は > うみゅ。 >>そして、冥王はその機会を逃そうとはしなかった。 >> >>………理由は、それと、もう一つ。 >> >>冥王は、自分の気を紛らわす事が出来るものを探すのに必死だったのだ。 >>少しでも別の事を考えていたかった。 >>現実逃避だと、解っている。 >>………それでも…………それでも……………… > >華:死に逃げるよりは、ずっと良い。 > そぉですねぇ……………… >> >>「シェーラちゃん、どうしたのですか?」 >>「………いえ………大した用ではないのですが」 >>海王の問いに受け答えするシェーラ。 >>「いい加減、グラウとのチェス勝負、飽きちゃいましたし……… >> フィアナに、図書室がある、て聞いたもので」 > >華:そうかな割に、飽きないと思うけど? > 一週間連日やり続けたら飽きるぞ♪(一度やったヤツ) >>「ほとんどが絵本ですけど」 >>「あたしバカですから…それくらいで丁度良いんです」 >>軽く苦笑し…………… >>「隣、よろしいですか?」 >>冥王の返事も聞かずに、彼の隣に、ちょこ、と腰を下ろす。 >>「………………………………」 >>ぱたん、と、フィブリゾは、本を閉じた。 >>そして、自分の隣にいる少女に向き直る。 >>「………邪魔、しないでくれる?」 >>…………イヤな言い方だ。 >>冥王は、自分でそう思った。 >>イライラして、他人を傷つける自分がイヤだった。 >>しかし………… >>冥王の言葉に、シェーラは、イヤな顔一つしなかった。 >>「あぁ、ごめんなさい………邪魔してしまいましたか」 >>と、苦笑した。 >>「………………………………………」 >>冥王は、少し驚いた。 >>しばらく考え、心を落ち着け………………… >>再び、口を開く。 >>「………怒らなかったの?」 >>「どうしてですか? >> 邪魔したのは私です。 >> どうして私が怒るんですか?」 > >華:良い子だな・・・ > いいこです……………… ええもう。 >>冥王は、自分の部下達の『可愛い』と、シェーラの『可愛い』が微妙に違うと気付いた。 >>なんていうか…………… >>部下達の事を考えると、なんだか、ほわん、と心が和む。 >>しかし……シェーラの事を考えると……… >>心がほわっ、とあたたかくなる。 >>そこまでは同じ。 >>だが、ここからが違う。 >>あたたかくなり………心の奥底で、何かがしびれている様な気がする。 >>何かがびりびりとしびれていて……そのまわりが、なんだか、更にあったかい。 >>少し苦しくて痛い様な気もするが………… >>決して不快ではなく、むしろ心地よい。 >>幸せな気分。 > >華:魔族だと滅ぶぞ? > 今は人間♪ >>……………………………? >>冥王は、この気持ちがなんなのか、わからなかった。 >>…この気持ち、なんだろう……… >>なんて名前? > >華:鈍。 > 恋それは、甘くしびれる味なのに・・・・ > ええ……………… その人の事考えるだけで幸せになれますよね……………… >>「………不思議な気分がする」 >>「………あたしもですよ」 >>思わず漏らした冥王の言葉に、シェーラが反応した。 >>シェーラも、僕と同じ様な気持ちだといいな………… >>冥王は、なんとなく………なんとなく、そう思った。 >>…………………あれ? >>冥王は、ここの所、最近ずっと心に感じていた痛みが無いのに気付いた。 >>時々、胸が締め付けられる様に苦しく、どうしようもなく切なく、苦しく、涙を流してしまう。 > >華:フィブちゃん・・・・・・・ > よしよし。 いいこだねぇ、頑張れよ………… >>そんな激しい痛みがひっきりなしに自分を襲っていたはずなのに………… >>その痛みが、消えた。 >>……………………シェーラのおかげ…………………? >>「………ありがとう」 >>「………何も、お礼を言われる事なんかしてませんけど?」 >>ころころ、と笑うシェーラ。 >>「………それから……さっきは、ごめんね」 >>「謝られるようなことはされていません」 >>また、笑った。 >>冥王も、つられて笑う。 >>海王が、こっそりと見物していたり。 >>「………冥王様………」 >>冥王の事を呼びかけたシェーラの唇に。 >>冥王は、人差し指を、ちょん、と当てた。 >>「………名前で、呼んで」 >>「え?」 >>「……僕は、へるますたぁ、なんて名前じゃ無いから……… >> ………フィブリゾ、って呼んで」 > >華:・・・・(赤面) > ああっ。 また犠牲者が一人ぃ。 >>特に意味はない。 >>だけど、そんな気がした。 >>この子の唇で。 >>この子の声で。 >>自分の名を紡いで欲しい。 >>そう、思った。 > >華:フィブも男の子だねぃ。 > 男の子です。 >>「…………………………………………………」 >>シェーラは、少しうつむき加減で………少し恥ずかしそうに………声に出した。 >>「………フィブリゾ………サマ」 >>彼は、嬉しそうに笑った。 >>そして………これもまた、『なんとなくしたかったから』なのだろう。 >>そっ、と…………………彼女の頬に、自分の唇を押し当てた。 > >華:はわぁわっ(ゆでだこ中) > 書いてて興奮したバカは私。 >>シェーラの顔が、みるみる真っ赤になる。 >>「へる……… >> フィブリゾ様………」 >>冥王の視界の隅で、海王が部屋から滑り出た。 >>其れを確認した上で……………… >>フィブリゾは、シェーラを抱き寄せた。 >> >> >>「ダルフィン様!フィブリゾ様見ませんでしたか?」 >>部屋を出るなり、海王に向かって走り寄ってくるスクルド。 >>ダルフィンは、少し考え…………………… >>「さぁ…見ませんでしたわ」 >>「そうですか…ありがとうございます」 >>ぴょこん、と頭を下げ、再び走っていく。 >>その姿を見送った後………………………………… >>「嘘も方便♪」 >>ぺろっ、と舌を出し、悪戯っぽく、くくっ、と笑った。 >>………可哀相な気もしますけど………… >>………スクルドちゃん、貴女じゃ、フィブリゾの心を完全に癒す事はできません >わ…………… > >華:愛それは偉大なり、か・・・・ > アメリアが言いそうですね。それ。 >> >> >>「………ん………」 >>唇と唇が離れ、熱い吐息が漏れる。 >>シェーラは、くてん、と、冥王の腕の中で、完全に彼に身を任せていた。 >>体格的には、シェーラの方が少し背は高いのだが………… >>こぉいぅコトになると、女は大抵の場合無力である。(しみじみ頷く琥珀)←何故 > >華:うんうん、そうだよねぇ。 > ええ…………… なんか躰の力が抜けちゃって。 >>ふわっ。 >>器用な手つきで、彼女の髪の毛を解く冥王。 > >華:経験あるのか、フィブちゃん・・・・ > さぁ(笑) >>柔らかい、黒い髪の毛を、指にくるくると巻き付けて遊ぶ。 >>「………いい香り……… >> …………………シトラスかな」 >>「せぇかいです………」 >>夢見る様な口調で呟くシェーラ。 >>フィブリゾが、彼女の首筋にキスする。 >>くすくすっ…… >>くすぐったそうに、笑う彼女。 >>手を伸ばし………フィブリゾの頬に触れる。 >>ほんの少し身を起こしただけで、唇が重なる距離。 >>彼女から、彼の唇に自分の唇を重ねる。 >>しばらくして…… >>冥王が、シェーラに何かをささやいた。 >>シェーラが驚く様な表情をして………笑った。 >>何をささやいたのかは、わからない。 >>ただ…シェーラの表情から見て……… >>彼女にとって、とても嬉しく、幸せなコトだったに違いない。 >>フィブリゾは、思った。 >>今まで考えても無いようなことを、自然に考えていた。 >> >>…………魔族に戻れなくても、いいや。 >>…………この子と二人…………… >>…………人間達に紛れて生きるってのも、悪くないかも…………… > >ユ:年齢相応に生きてもいいかもよ(外見) > …………………………………………(想像した) >> >>もう一度キス。 >>二人の影が重なり、一つになる。 >>お互いの躰の温かさをすぐ身近に感じる。 >> >>…………あ……………… >>…………あたしの心臓の音…………… >>…………聞こえちゃうかも……………… >> >>シェーラが、今この瞬間人間である事を示す鼓動は、今までにない程早鐘を打っていた。 >>そして―――――――――――――――――――――――――――…………… >> >>づばどごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉんっっっっっっっ!!!!!!! >> > >華:もう、いいところでぇ。 > ちっ…………………… >>爆音。 >>炸裂音が、フィアナ邸に響き渡る。 >>ばたばたばたばた…………… >>ばたんっ! >>「なんだぁぁっ!?」 >>「何の音……?」 >>魔族達が慌てふためき、部屋から飛び出るのが聞こえた。 >>………………ちっ……………… >>「……………ったくもう………………」 >>シェーラの胸元にまで伸ばした手を引っ込め………… > >華:Cまで、いくつもりか・・・? > いや…………………… いったとしても……………… ………………………………………………… うぅむ……………書けるかな?(汗) >>舌打ちし、身を起こす冥王を、見上げるシェーラ。 >>我に返ってみれば、ほとんど押し倒されている様な状態だった。 >>「イイとこだったのに…… >> ………行こうか………シェーラ」 >>「は…はい」 >>冥王がさしのべた手に、つかまって立ち上がるシェーラ。 >>彼女の顔はまだかすかに紅い。 >>「……フィブリゾ様……」 >>「……えーと………」 >>ぽそっ。 >>シェーラが、彼の耳元で何かを呟く。 >> >>……………………………続きはまた今度…………………………… >> >>ぼんっ! >>ゆでフィブリゾ、できあがり。 >>「面白いくらい真っ赤になってくれますね貴方」 >>既に平静を取り戻しているシェーラ。 >>「………キミって子は………」 >>頬を染めつつ、文句を言おうとして………… >>「……………………… >> みんなの前に出る前に、マントか何か探して羽織るんだね」 >>「へ? >> そんなのいりませんよ」 >>「………いや……ホレ」 >>ひょいっ。 >>背伸びし、シェーラの首筋を、ぽん、と叩く彼。 >>「え?」 >>シェーラは、ふと、横にあった大きな鏡を見て…………………… >>首筋にたくさん、キスマークをつけた自分の姿を見て、ゆでシェーラになったのだった。 > >華:可愛いです。 > イラストで見てみたい気も・・・・・ >> ……………………………………………………………… ぃよし。 ヒマがあったら描こう。(ヲイ) >> >> >> >> >> >> >> >> >> >> >> >>言い訳あんど言い逃れ。 >> >> >>―――――――――――――――――――――――――…………………………。 >>冥王よ。 >>我が愛しの王、冥王フィブリゾ。 >>一体あなたに何があった。何が。(赤面) >>いつになくものすごく積極的? >>『続き』を書く日が来るのかどぉかは……………………………知らん。(ヲイ) >>この物語が終結するまでに、琥珀が、二人のラブラブ(死語)を書きたいという衝動に襲われなければ……… >>転生話で、ってコトになるんでしょぉねー。多分ー。 >>つぅか、書いてて死ぬる程恥ずかしかったんですが。今回。 >>十八禁………までは行かないと思うんですけど、どうでしょぉ。(いやどうと言われても) >>ちなみに、琥珀のお気に入りシーンは、フィブリゾ様の『名前で呼んで』ってトコです。 > >華:確かに. > フィブリゾ可愛く描けたかな……と思う。 >>……………………………いや………………………………… >>私が…琥珀自身が、嫌いなんですよ。名字とか、称号で呼ばれるのが。 >>なんていうか…………東琥珀(仮)。 >>『東』なんて姓、日本全国…多分中国探してもあるでしょう。珍しくもないです。友人にもいるし。 >>だけど、『琥珀』………『私』は世界中探しても絶対にここにしかいないです。 >>だから、不特定多数の『東』より、ここにしかいない『琥珀』で呼んで……という私の理論。(理論か?) >>実は、学校でも、名字で呼ばれるたびに『名前で呼べ名前でッ!』と怒鳴ってるお茶目な私。(汗) >>結果として、たまに先生にまで名前で呼ばれる始末。嬉しいけど。 > >華:(遠い目)『ネコ』とかよりいいじゃないのさ > …………………………………………………………… そですね。 >>『委員長』って呼ばれるのも嫌いだなー。(学校で一番風紀の乱れてる風紀委員長=琥珀)←ダメじゃん(苦笑) >>……もし、相手が好きな人ならなおさら。 >>名前を呼んで欲しいです。………少なくとも私は。 > >華:私も確かに、『華鏡(仮)』より『累(仮)』と呼ばれたほうがいいですね。 > 気分的にね。 >>だから、フィブリゾ様も、好きな子には名前を呼んで貰いたいんじゃ無いかな、なんてね。 >>そぉいぅワケで出たネタです。ハイ。 >>それでは、今回はこの辺で。 >>次回、またお会いしましょう…………………………… >> >> >> >> >> >> 幕。 > >華:魔族が好きな華鏡でした > 今度入れるのは、 > 獣王メインですが、 > そのうち冥王メインも入れますので > 両方お願いします。 > > > >華:ではでは > > はい。 ありがとうございましたvv それではまたっ! |
11059 | 第四十二話:妖教の惨禍 | 東琥珀(今日で十五歳) E-mail | 2002/11/4 11:33:55 |
記事番号10908へのコメント シェーラは、冥王より少し遅れて部屋から出てきた。 「遅かったね」 「ちょっと手間取りました…」 「スカーフ見つかった?」 「ええ」 ばたばたばた………… 冥王とシェーラは、フィアナ邸のやたら広い廊下を走っていた。 シェーラは、そこらで見つけたスカーフを首に巻いていたりする。 髪を結い直す時間がなかったらしく、いつもの三つ編みではなく、後ろで束ねただけの簡単な髪型。 彼女は、それを指摘されたらなんと言い訳しようか必死に考えていた。 『必死』というのは大袈裟ではない。 ―――――ヘタしたら、冥王軍の神官将軍に袋叩きにされるから。 ………………命がけである。 「フィブリゾ様…他の人の前では『冥王様』って呼びますからね」 前もって言っておく。 「うん」 おざなりな返事をしつつ………冥王は別の事を考えていた。 ………おかしい。 あれだけの爆発音。 聞こえていないハズはない。 現に、ドアの外から慌てる声が聞こえたのに。 何故、廊下に出たら誰もいない? ………もしかしたら………みんなとっくに現場急行? ………ってコトは………ヘタしたら……… みんな既に集まってる所に僕とシェーラが二人で走り込む、ってコトに……… うあ。なんて言い訳しよう。 きっとまたスクルドが喚き出す。 去年、一度決闘寸前までいっちゃったのに……… 今明かされる隠れた事実。 スクルドはめちゃくちゃシェーラをライバル視している。 (シェーラはスクルドを気にしてさえいないのだが) 冥王の言う『去年』。 酔ったスクルドが、勢いでシェーラに詰め寄ったのだ。 『一度決着を着けなければ、と思っていた』と。 その時は、覇王と冥王が二人がかりで説得したのだが……… 次騒ぎになったら、今度こそ双方無事では済むまい。 うだうだと、そう言う事を考えながら。 玄関を入った所にすぐある、大ホールの扉の前まで来た。 「………確か………この辺りだったよね………爆発音」 「ええ」 足を止めた二人。 全く息を切らしていない所が、流石、と言うべきか。 「とぅっ!」 冥王が、扉を蹴り開け(よい子は真似しちゃいけません)……… 瞬間。 「………う゛っ!?」 二人は、呻いて硬直した。 「くっそー…魔族の時ならなんでもないのに…こんなもん…」 びちゃっ。 鼻にハンカチを当てて、むせるような血臭と吐き気をこらえながら。 二人は血の海の中を前進していた。 「………なんですか………コレ………」 誰にともなく呟くシェーラ。 冥王は顔をしかめ、 「後悔の中を航海、ってカンジ………」 更に其れを公開。 「………………………………………………………………… シャレのつもりですか?それ?」 「………………………………………………………」 まぁ、それはともかく……… 冥王は、本気で心から後悔していた。 『現場』には、魔族は誰もいなかった。 ただ……………………………… 異様に広い大広間に、真っ赤な血の海が出来ていて………… その中のあちらこちらに、物言わぬ屍が山の様に積み重ねられている。 死体は、たった今こときれたばかりなのか、微妙な温かさを保ったまま。 胸の悪くなる情景である。 ……………シェーラとせっかくイイカンジだってのに…………… 雰囲気で興ざめだよ…………………ったく………………… はふぅ、とタメ息を付く冥王。 「『死』への冒涜だね」 哀しそうに、しかし、怒りを込めた口調で呟いた。 『死』とは。 決して恐れるべきものではない。 どんなものにでも、其れはいつか平等に訪れるものなのだから。 どんなものにも、いつか終わりは訪れる。 もし『永遠』などというものがあれば、其れは偽り以外のなにものでもない。 『死』とは絶対の平等。 『終わり』とは絶対に逃れられぬもの。 ………いわば…………『運命』。 ライアナの言う事は、実は間違っていない。 どんなものでも、必ず、物言わぬ屍になるときが来る。 ただ、それが、少し早いか遅いかの違いのみ。 冥王は、其れを知っている。 知っているからこそ、抗うのだ。 『運命』を振り翳すライアナに。 皮肉な話だが。 この世に存在するものが、『運命』に抗う事、其れが既に『運命』と言えるのではないだろうか? 『運命』を。 『死』を身近に感じたとき。 貴方は、どういう反応を示す? 反応は………大抵の場合三つに分かれる。 為すすべもなく流される者。 逃れきれずに散る者。 そして………… 己の手で、断ち切る者。 冥王は、考えた。 『運命に抗うのは愚かな事』 『だけども……それでも……僕は……』 『僕は無理かも知れないけど……せめて、僕の子供達は……』 だから、女神の名を付けた。 運命を、自らの手で紡ぐ者の名を。 なんとか、運命の環を断ち切って欲しかった。 …………………………………………………………………… 運命を破ろうとした者には、罰が与えられる。 彼が愛した娘の一人は、逃れられずに、散った。 『死』とは『運命』。 『死』とは『平等』。 死は、恐れるものではない。 もし、身の回りに『死』を感じたとき。 大事なのは、怯える事ではなく……笑って、手を振る事。 いつか自分がお世話になるときには宜しくお願いします、と。 死とは、本来、敬うべきもの…………………… それを…………………… 「ねぇ…これはどういうつもりなの?」 「え?」 くるり、とシェーラの方を見る冥王。 戸惑うシェーラ。 冥王が、シェーラに近づいた。 哀しそうな目。 「どういうコト?」 「何がですか?」 「僕とシェーラを引き離して、こんな部屋に連れてきて、どうするつもりなの?」 「………………………………………………………」 冥王は、そっと、『彼女』の名を呼んだ。 「…………………………………ライアナ…………………………………………」 言い訳あんど言い逃れ。 誕生日おめでとう私!(ヲイ) これでやっと外見年齢に一歳近づいた! ……………………………………………………………………… 数日前。 魔族掲示板用のプロフィール制作中。 琥珀「えーと…外見年齢十四歳……………と?」 玲奈「………十四?」 琥珀「?」 玲奈「………外見年齢…………十六だろ。アンタ。」 琥珀「がふぅっ!(吐血)二つも上かッ!?」 玲奈「老けて見えますよ琥珀サン♪」 琥珀「やかましいっ!私が十六なら貴様はなんだッ!? ………………………………ふーん…………?」 玲奈「ん?」 琥珀「生後三秒。」 玲奈「どぉいぅ意味だぁぁっっ!!??」 琥珀「子供っぽいと言う意味だヨれーなちゃん♪」 玲奈「……喧嘩売ってらっしゃるのかしら?」 琥珀「正解。」 玲奈「しまった言い切られたッ!」 …………………………………………………………………… ど…どーせ私は老けて見えますよ………(涙) しかし、これで私も十五…………………………………………… …………………………………………………………………… はっ!ライアナも十五歳(という設定)だッ!(笑) 正確には、十五歳と十ヶ月なのだが…あの子は。 幕。 |
11069 | Re:第四十二話:妖教の惨禍 | 白樹 | 2002/11/4 16:12:34 |
記事番号11059へのコメント こんにちは。白樹です。 琥珀さん今日誕生日だったんですか。おめでとうございます。 では。今回の感想いきます。 >シェーラは、冥王より少し遅れて部屋から出てきた。 >「遅かったね」 >「ちょっと手間取りました…」 >「スカーフ見つかった?」 >「ええ」 > >ばたばたばた………… >冥王とシェーラは、フィアナ邸のやたら広い廊下を走っていた。 >シェーラは、そこらで見つけたスカーフを首に巻いていたりする。 >髪を結い直す時間がなかったらしく、いつもの三つ編みではなく、後ろで束ねただけの簡単な髪型。 >彼女は、それを指摘されたらなんと言い訳しようか必死に考えていた。 >『必死』というのは大袈裟ではない。 >―――――ヘタしたら、冥王軍の神官将軍に袋叩きにされるから。 確かに。下手したら粛清。 >………………命がけである。 >「フィブリゾ様…他の人の前では『冥王様』って呼びますからね」 >前もって言っておく。 >「うん」 >おざなりな返事をしつつ………冥王は別の事を考えていた。 > > >………おかしい。 >あれだけの爆発音。 >聞こえていないハズはない。 >現に、ドアの外から慌てる声が聞こえたのに。 >何故、廊下に出たら誰もいない? >………もしかしたら………みんなとっくに現場急行? >………ってコトは………ヘタしたら……… >みんな既に集まってる所に僕とシェーラが二人で走り込む、ってコトに……… >うあ。なんて言い訳しよう。 >きっとまたスクルドが喚き出す。 >去年、一度決闘寸前までいっちゃったのに……… えっ!?決闘って・・・ > >今明かされる隠れた事実。 >スクルドはめちゃくちゃシェーラをライバル視している。 >(シェーラはスクルドを気にしてさえいないのだが) >冥王の言う『去年』。 >酔ったスクルドが、勢いでシェーラに詰め寄ったのだ。 >『一度決着を着けなければ、と思っていた』と。 >その時は、覇王と冥王が二人がかりで説得したのだが……… 大変だねぇ。冥王覇王。 >次騒ぎになったら、今度こそ双方無事では済むまい。 > >うだうだと、そう言う事を考えながら。 >玄関を入った所にすぐある、大ホールの扉の前まで来た。 >「………確か………この辺りだったよね………爆発音」 >「ええ」 >足を止めた二人。 >全く息を切らしていない所が、流石、と言うべきか。 >「とぅっ!」 >冥王が、扉を蹴り開け(よい子は真似しちゃいけません)……… >瞬間。 >「………う゛っ!?」 >二人は、呻いて硬直した。 > > >「くっそー…魔族の時ならなんでもないのに…こんなもん…」 >びちゃっ。 >鼻にハンカチを当てて、むせるような血臭と吐き気をこらえながら。 >二人は血の海の中を前進していた。 うあっ。まともに想像しちゃった。 >「………なんですか………コレ………」 >誰にともなく呟くシェーラ。 >冥王は顔をしかめ、 >「後悔の中を航海、ってカンジ………」 >更に其れを公開。 いや、言ってる場合じゃありませんって。 >「………………………………………………………………… > シャレのつもりですか?それ?」 >「………………………………………………………」 >まぁ、それはともかく……… >冥王は、本気で心から後悔していた。 >『現場』には、魔族は誰もいなかった。 >ただ……………………………… >異様に広い大広間に、真っ赤な血の海が出来ていて………… >その中のあちらこちらに、物言わぬ屍が山の様に積み重ねられている。 >死体は、たった今こときれたばかりなのか、微妙な温かさを保ったまま。 >胸の悪くなる情景である。 > >……………シェーラとせっかくイイカンジだってのに…………… >雰囲気で興ざめだよ…………………ったく………………… > >はふぅ、とタメ息を付く冥王。 >「『死』への冒涜だね」 >哀しそうに、しかし、怒りを込めた口調で呟いた。 > > >『死』とは。 > >決して恐れるべきものではない。 > >どんなものにでも、其れはいつか平等に訪れるものなのだから。 > >どんなものにも、いつか終わりは訪れる。 > >もし『永遠』などというものがあれば、其れは偽り以外のなにものでもない。 > >『死』とは絶対の平等。 > >『終わり』とは絶対に逃れられぬもの。 終わりがあれば、また始まりもある。 >………いわば…………『運命』。 > >ライアナの言う事は、実は間違っていない。 > >どんなものでも、必ず、物言わぬ屍になるときが来る。 > >ただ、それが、少し早いか遅いかの違いのみ。 > >冥王は、其れを知っている。 > >知っているからこそ、抗うのだ。 > >『運命』を振り翳すライアナに。 > >皮肉な話だが。 > >この世に存在するものが、『運命』に抗う事、其れが既に『運命』と言えるのではないだろうか? > >『運命』を。 > >『死』を身近に感じたとき。 > >貴方は、どういう反応を示す? > >反応は………大抵の場合三つに分かれる。 > >為すすべもなく流される者。 > >逃れきれずに散る者。 > >そして………… > >己の手で、断ち切る者。 > >冥王は、考えた。 > >『運命に抗うのは愚かな事』 でも、望まぬ運命に流されるよりは抗うことを選ぶ。 > >『だけども……それでも……僕は……』 > >『僕は無理かも知れないけど……せめて、僕の子供達は……』 > >だから、女神の名を付けた。 > >運命を、自らの手で紡ぐ者の名を。 > >なんとか、運命の環を断ち切って欲しかった。 > >…………………………………………………………………… > >運命を破ろうとした者には、罰が与えられる。 > >彼が愛した娘の一人は、逃れられずに、散った。 > > >『死』とは『運命』。 > >『死』とは『平等』。 > >死は、恐れるものではない。 > >もし、身の回りに『死』を感じたとき。 > >大事なのは、怯える事ではなく……笑って、手を振る事。 > >いつか自分がお世話になるときには宜しくお願いします、と。 > >死とは、本来、敬うべきもの…………………… > >それを…………………… 冒涜するのは、許せない。 > > >「ねぇ…これはどういうつもりなの?」 >「え?」 >くるり、とシェーラの方を見る冥王。 >戸惑うシェーラ。 >冥王が、シェーラに近づいた。 >哀しそうな目。 >「どういうコト?」 >「何がですか?」 >「僕とシェーラを引き離して、こんな部屋に連れてきて、どうするつもりなの?」 >「………………………………………………………」 >冥王は、そっと、『彼女』の名を呼んだ。 >「…………………………………ライアナ…………………………………………」 > 何ぃぃぃぃっ!マジかぁぁぁぁぁっ! > > > > > > > > > > > > > > >言い訳あんど言い逃れ。 > > >誕生日おめでとう私!(ヲイ) はい。おめでとうございます。 >これでやっと外見年齢に一歳近づいた! >……………………………………………………………………… >数日前。 >魔族掲示板用のプロフィール制作中。 > >琥珀「えーと…外見年齢十四歳……………と?」 >玲奈「………十四?」 >琥珀「?」 >玲奈「………外見年齢…………十六だろ。アンタ。」 >琥珀「がふぅっ!(吐血)二つも上かッ!?」 >玲奈「老けて見えますよ琥珀サン♪」 >琥珀「やかましいっ!私が十六なら貴様はなんだッ!? > ………………………………ふーん…………?」 >玲奈「ん?」 >琥珀「生後三秒。」 >玲奈「どぉいぅ意味だぁぁっっ!!??」 >琥珀「子供っぽいと言う意味だヨれーなちゃん♪」 >玲奈「……喧嘩売ってらっしゃるのかしら?」 >琥珀「正解。」 >玲奈「しまった言い切られたッ!」 > >…………………………………………………………………… >ど…どーせ私は老けて見えますよ………(涙) 老けて見える、と考えないで、大人びて見える、と考えたらどうですか? >しかし、これで私も十五…………………………………………… >…………………………………………………………………… >はっ!ライアナも十五歳(という設定)だッ!(笑) >正確には、十五歳と十ヶ月なのだが…あの子は。 > > > > > > > > 幕。 それじゃあこのへんで。続き楽しみにしてます。 |
11104 | レスは読んだときに入れましょう。 | 東琥珀 E-mail | 2002/11/5 14:53:16 |
記事番号11069へのコメント >こんにちは。白樹です。 >琥珀さん今日誕生日だったんですか。おめでとうございます。 >では。今回の感想いきます。 > ありがとうございます。 では、レス返し参ります。 >>シェーラは、冥王より少し遅れて部屋から出てきた。 >>「遅かったね」 >>「ちょっと手間取りました…」 >>「スカーフ見つかった?」 >>「ええ」 >> >>ばたばたばた………… >>冥王とシェーラは、フィアナ邸のやたら広い廊下を走っていた。 >>シェーラは、そこらで見つけたスカーフを首に巻いていたりする。 >>髪を結い直す時間がなかったらしく、いつもの三つ編みではなく、後ろで束ねただけの簡単な髪型。 >>彼女は、それを指摘されたらなんと言い訳しようか必死に考えていた。 >>『必死』というのは大袈裟ではない。 >>―――――ヘタしたら、冥王軍の神官将軍に袋叩きにされるから。 >確かに。下手したら粛清。 > 命はありませーん♪ >>………………命がけである。 >>「フィブリゾ様…他の人の前では『冥王様』って呼びますからね」 >>前もって言っておく。 >>「うん」 >>おざなりな返事をしつつ………冥王は別の事を考えていた。 >> >> >>………おかしい。 >>あれだけの爆発音。 >>聞こえていないハズはない。 >>現に、ドアの外から慌てる声が聞こえたのに。 >>何故、廊下に出たら誰もいない? >>………もしかしたら………みんなとっくに現場急行? >>………ってコトは………ヘタしたら……… >>みんな既に集まってる所に僕とシェーラが二人で走り込む、ってコトに……… >>うあ。なんて言い訳しよう。 >>きっとまたスクルドが喚き出す。 >>去年、一度決闘寸前までいっちゃったのに……… > えっ!?決闘って・・・ >> えらい事になったようです。 >>今明かされる隠れた事実。 >>スクルドはめちゃくちゃシェーラをライバル視している。 >>(シェーラはスクルドを気にしてさえいないのだが) >>冥王の言う『去年』。 >>酔ったスクルドが、勢いでシェーラに詰め寄ったのだ。 >>『一度決着を着けなければ、と思っていた』と。 >>その時は、覇王と冥王が二人がかりで説得したのだが……… > 大変だねぇ。冥王覇王。 ふぁいとぉ。 >>次騒ぎになったら、今度こそ双方無事では済むまい。 > >> >>うだうだと、そう言う事を考えながら。 >>玄関を入った所にすぐある、大ホールの扉の前まで来た。 >>「………確か………この辺りだったよね………爆発音」 >>「ええ」 >>足を止めた二人。 >>全く息を切らしていない所が、流石、と言うべきか。 >>「とぅっ!」 >>冥王が、扉を蹴り開け(よい子は真似しちゃいけません)……… >>瞬間。 >>「………う゛っ!?」 >>二人は、呻いて硬直した。 >> >> >>「くっそー…魔族の時ならなんでもないのに…こんなもん…」 >>びちゃっ。 >>鼻にハンカチを当てて、むせるような血臭と吐き気をこらえながら。 >>二人は血の海の中を前進していた。 > うあっ。まともに想像しちゃった。 想像厳禁。 >>「………なんですか………コレ………」 >>誰にともなく呟くシェーラ。 >>冥王は顔をしかめ、 >>「後悔の中を航海、ってカンジ………」 >>更に其れを公開。 > いや、言ってる場合じゃありませんって。 ありませんね。 >>「………………………………………………………………… >> シャレのつもりですか?それ?」 >>「………………………………………………………」 >>まぁ、それはともかく……… >>冥王は、本気で心から後悔していた。 >>『現場』には、魔族は誰もいなかった。 >>ただ……………………………… >>異様に広い大広間に、真っ赤な血の海が出来ていて………… >>その中のあちらこちらに、物言わぬ屍が山の様に積み重ねられている。 >>死体は、たった今こときれたばかりなのか、微妙な温かさを保ったまま。 >>胸の悪くなる情景である。 >> >>……………シェーラとせっかくイイカンジだってのに…………… >>雰囲気で興ざめだよ…………………ったく………………… >> >>はふぅ、とタメ息を付く冥王。 >>「『死』への冒涜だね」 >>哀しそうに、しかし、怒りを込めた口調で呟いた。 >> >> >>『死』とは。 >> >>決して恐れるべきものではない。 >> >>どんなものにでも、其れはいつか平等に訪れるものなのだから。 >> >>どんなものにも、いつか終わりは訪れる。 >> >>もし『永遠』などというものがあれば、其れは偽り以外のなにものでもない。 >> >>『死』とは絶対の平等。 >> >>『終わり』とは絶対に逃れられぬもの。 > 終わりがあれば、また始まりもある。 > >>………いわば…………『運命』。 >> >>ライアナの言う事は、実は間違っていない。 >> >>どんなものでも、必ず、物言わぬ屍になるときが来る。 >> >>ただ、それが、少し早いか遅いかの違いのみ。 >> >>冥王は、其れを知っている。 >> >>知っているからこそ、抗うのだ。 >> >>『運命』を振り翳すライアナに。 >> >>皮肉な話だが。 >> >>この世に存在するものが、『運命』に抗う事、其れが既に『運命』と言えるのではないだろうか? >> >>『運命』を。 >> >>『死』を身近に感じたとき。 >> >>貴方は、どういう反応を示す? >> >>反応は………大抵の場合三つに分かれる。 >> >>為すすべもなく流される者。 >> >>逃れきれずに散る者。 >> >>そして………… >> >>己の手で、断ち切る者。 >> >>冥王は、考えた。 >> >>『運命に抗うのは愚かな事』 > でも、望まぬ運命に流されるよりは抗うことを選ぶ。 ですね。 >> >>『だけども……それでも……僕は……』 >> >>『僕は無理かも知れないけど……せめて、僕の子供達は……』 >> >>だから、女神の名を付けた。 >> >>運命を、自らの手で紡ぐ者の名を。 >> >>なんとか、運命の環を断ち切って欲しかった。 >> >>…………………………………………………………………… >> >>運命を破ろうとした者には、罰が与えられる。 >> >>彼が愛した娘の一人は、逃れられずに、散った。 >> >> >>『死』とは『運命』。 >> >>『死』とは『平等』。 >> >>死は、恐れるものではない。 >> >>もし、身の回りに『死』を感じたとき。 >> >>大事なのは、怯える事ではなく……笑って、手を振る事。 >> >>いつか自分がお世話になるときには宜しくお願いします、と。 >> >>死とは、本来、敬うべきもの…………………… >> >>それを…………………… > 冒涜するのは、許せない。 ええ。 >> >> >>「ねぇ…これはどういうつもりなの?」 >>「え?」 >>くるり、とシェーラの方を見る冥王。 >>戸惑うシェーラ。 >>冥王が、シェーラに近づいた。 >>哀しそうな目。 >>「どういうコト?」 >>「何がですか?」 >>「僕とシェーラを引き離して、こんな部屋に連れてきて、どうするつもりなの?」 >>「………………………………………………………」 >>冥王は、そっと、『彼女』の名を呼んだ。 >>「…………………………………ライアナ…………………………………………」 >> >何ぃぃぃぃっ!マジかぁぁぁぁぁっ! >> マジでぇぇぇぇぇす! >> >> >> >> >> >> >> > >> >> >> >> >> >> >>言い訳あんど言い逃れ。 >> >> >>誕生日おめでとう私!(ヲイ) > はい。おめでとうございます。 ありがとうございます。 >>これでやっと外見年齢に一歳近づいた! >>……………………………………………………………………… >>数日前。 >>魔族掲示板用のプロフィール制作中。 >> >>琥珀「えーと…外見年齢十四歳……………と?」 >>玲奈「………十四?」 >>琥珀「?」 >>玲奈「………外見年齢…………十六だろ。アンタ。」 >>琥珀「がふぅっ!(吐血)二つも上かッ!?」 >>玲奈「老けて見えますよ琥珀サン♪」 >>琥珀「やかましいっ!私が十六なら貴様はなんだッ!? >> ………………………………ふーん…………?」 >>玲奈「ん?」 >>琥珀「生後三秒。」 >>玲奈「どぉいぅ意味だぁぁっっ!!??」 >>琥珀「子供っぽいと言う意味だヨれーなちゃん♪」 >>玲奈「……喧嘩売ってらっしゃるのかしら?」 >>琥珀「正解。」 >>玲奈「しまった言い切られたッ!」 >> >>…………………………………………………………………… >>ど…どーせ私は老けて見えますよ………(涙) > 老けて見える、と考えないで、大人びて見える、と考えたらどうですか? ………………… よし。 ちょっと落ち着いた。 >>しかし、これで私も十五…………………………………………… >>…………………………………………………………………… >>はっ!ライアナも十五歳(という設定)だッ!(笑) >>正確には、十五歳と十ヶ月なのだが…あの子は。 >> >> >> >> >> >> >> >> 幕。 > > それじゃあこのへんで。続き楽しみにしてます。 ありがとうございました。 それでわ。 |
11093 | Re:第四十二話:妖教の惨禍 | 闇竜翔 E-mail | 2002/11/5 11:22:25 |
記事番号11059へのコメント >シェーラは、冥王より少し遅れて部屋から出てきた。 >「遅かったね」 >「ちょっと手間取りました…」 >「スカーフ見つかった?」 >「ええ」 > 闇:前回のあれですね >ばたばたばた………… >冥王とシェーラは、フィアナ邸のやたら広い廊下を走っていた。 >シェーラは、そこらで見つけたスカーフを首に巻いていたりする。 >髪を結い直す時間がなかったらしく、いつもの三つ編みではなく、後ろで束ねただけの簡単な髪型。 闇:ふみゅ >彼女は、それを指摘されたらなんと言い訳しようか必死に考えていた。 >『必死』というのは大袈裟ではない。 >―――――ヘタしたら、冥王軍の神官将軍に袋叩きにされるから。 >………………命がけである。 闇:ははははは、そうですね >「フィブリゾ様…他の人の前では『冥王様』って呼びますからね」 >前もって言っておく。 >「うん」 >おざなりな返事をしつつ………冥王は別の事を考えていた。 > > >………おかしい。 >あれだけの爆発音。 >聞こえていないハズはない。 闇:ふむふむふむ >現に、ドアの外から慌てる声が聞こえたのに。 >何故、廊下に出たら誰もいない? >………もしかしたら………みんなとっくに現場急行? >………ってコトは………ヘタしたら……… >みんな既に集まってる所に僕とシェーラが二人で走り込む、ってコトに……… >うあ。なんて言い訳しよう。 >きっとまたスクルドが喚き出す。 >去年、一度決闘寸前までいっちゃったのに……… 闇:え゛? > > >今明かされる隠れた事実。 >スクルドはめちゃくちゃシェーラをライバル視している。 >(シェーラはスクルドを気にしてさえいないのだが) >冥王の言う『去年』。 >酔ったスクルドが、勢いでシェーラに詰め寄ったのだ。 >『一度決着を着けなければ、と思っていた』と。 >その時は、覇王と冥王が二人がかりで説得したのだが……… >次騒ぎになったら、今度こそ双方無事では済むまい。 > 闇:はあ、あのファザコンは並じゃないですからね > >うだうだと、そう言う事を考えながら。 >玄関を入った所にすぐある、大ホールの扉の前まで来た。 >「………確か………この辺りだったよね………爆発音」 >「ええ」 >足を止めた二人。 >全く息を切らしていない所が、流石、と言うべきか。 >「とぅっ!」 >冥王が、扉を蹴り開け(よい子は真似しちゃいけません)……… >瞬間。 >「………う゛っ!?」 >二人は、呻いて硬直した。 > 闇:どしました? > >「くっそー…魔族の時ならなんでもないのに…こんなもん…」 >びちゃっ。 >鼻にハンカチを当てて、むせるような血臭と吐き気をこらえながら。 >二人は血の海の中を前進していた。 闇:ひどい >「………なんですか………コレ………」 >誰にともなく呟くシェーラ。 >冥王は顔をしかめ、 >「後悔の中を航海、ってカンジ………」 >更に其れを公開。 >「………………………………………………………………… > シャレのつもりですか?それ?」 >「………………………………………………………」 闇:冥王様、笑えませんよ >まぁ、それはともかく……… >冥王は、本気で心から後悔していた。 >『現場』には、魔族は誰もいなかった。 >ただ……………………………… >異様に広い大広間に、真っ赤な血の海が出来ていて………… >その中のあちらこちらに、物言わぬ屍が山の様に積み重ねられている。 >死体は、たった今こときれたばかりなのか、微妙な温かさを保ったまま。 >胸の悪くなる情景である。 闇:確かに・・・・ > >……………シェーラとせっかくイイカンジだってのに…………… >雰囲気で興ざめだよ…………………ったく………………… > >はふぅ、とタメ息を付く冥王。 >「『死』への冒涜だね」 >哀しそうに、しかし、怒りを込めた口調で呟いた。 > 闇:・・・・ > >『死』とは。 > >決して恐れるべきものではない。 > >どんなものにでも、其れはいつか平等に訪れるものなのだから。 > >どんなものにも、いつか終わりは訪れる。 > 闇:確かに正解です >もし『永遠』などというものがあれば、其れは偽り以外のなにものでもない。 > >『死』とは絶対の平等。 > >『終わり』とは絶対に逃れられぬもの。 闇:妖魔にも死はありますからね > >………いわば…………『運命』。 > >ライアナの言う事は、実は間違っていない。 > >どんなものでも、必ず、物言わぬ屍になるときが来る。 > >ただ、それが、少し早いか遅いかの違いのみ。 > >冥王は、其れを知っている。 > >知っているからこそ、抗うのだ。 > 闇:・・・・ >『運命』を振り翳すライアナに。 > >皮肉な話だが。 > >この世に存在するものが、『運命』に抗う事、其れが既に『運命』と言えるのではないだろうか? 闇:・・・・確かにそれ自体が運命かもしれません > >『運命』を。 > >『死』を身近に感じたとき。 > >貴方は、どういう反応を示す? > >反応は………大抵の場合三つに分かれる。 > >為すすべもなく流される者。 > >逃れきれずに散る者。 > >そして………… > >己の手で、断ち切る者。 > 闇:自分は、断ち切りますね多分・・・・ >冥王は、考えた。 > >『運命に抗うのは愚かな事』 > >『だけども……それでも……僕は……』 > >『僕は無理かも知れないけど……せめて、僕の子供達は……』 > >だから、女神の名を付けた。 > >運命を、自らの手で紡ぐ者の名を。 > >なんとか、運命の環を断ち切って欲しかった。 > >…………………………………………………………………… > >運命を破ろうとした者には、罰が与えられる。 > >彼が愛した娘の一人は、逃れられずに、散った。 > 闇:・・・・悲しき事、それがすべてなのか?我等はなぜ存在するのか ファ:それは自らが見つくる事だ、自らで考えろ 闇:・・・・ > >『死』とは『運命』。 > >『死』とは『平等』。 > >死は、恐れるものではない。 > >もし、身の回りに『死』を感じたとき。 > >大事なのは、怯える事ではなく……笑って、手を振る事。 > >いつか自分がお世話になるときには宜しくお願いします、と。 > >死とは、本来、敬うべきもの…………………… > 闇:死とは、一種の救いでもありますからね >それを…………………… > > >「ねぇ…これはどういうつもりなの?」 >「え?」 >くるり、とシェーラの方を見る冥王。 >戸惑うシェーラ。 >冥王が、シェーラに近づいた。 >哀しそうな目。 >「どういうコト?」 >「何がですか?」 >「僕とシェーラを引き離して、こんな部屋に連れてきて、どうするつもりなの?」 闇:へっ? >「………………………………………………………」 >冥王は、そっと、『彼女』の名を呼んだ。 >「…………………………………ライアナ…………………………………………」 > > 闇:すべては、この狂った死神から・・・・ > > > > > > > > > > > > > > >言い訳あんど言い逃れ。 > > >誕生日おめでとう私!(ヲイ) 闇:あああああああ、おめでとうございます。っていうか小説昨日頭打って脳震盪起こして一日中PCに近づけなかったので書き込んでいません。誕生日のための小説もう少し待ってください >これでやっと外見年齢に一歳近づいた! 闇:はい? >……………………………………………………………………… >数日前。 >魔族掲示板用のプロフィール制作中。 > 闇:そう言えば、ついこの間僕も中に入りました。 >琥珀「えーと…外見年齢十四歳……………と?」 >玲奈「………十四?」 >琥珀「?」 >玲奈「………外見年齢…………十六だろ。アンタ。」 闇:え?なぜですか? >琥珀「がふぅっ!(吐血)二つも上かッ!?」 >玲奈「老けて見えますよ琥珀サン♪」 >琥珀「やかましいっ!私が十六なら貴様はなんだッ!? > ………………………………ふーん…………?」 >玲奈「ん?」 >琥珀「生後三秒。」 闇:赤ちゃんですか!? >玲奈「どぉいぅ意味だぁぁっっ!!??」 >琥珀「子供っぽいと言う意味だヨれーなちゃん♪」 >玲奈「……喧嘩売ってらっしゃるのかしら?」 >琥珀「正解。」 >玲奈「しまった言い切られたッ!」 > >…………………………………………………………………… >ど…どーせ私は老けて見えますよ………(涙) >しかし、これで私も十五…………………………………………… >…………………………………………………………………… 闇:自分まだ十四・・・・ >はっ!ライアナも十五歳(という設定)だッ!(笑) >正確には、十五歳と十ヶ月なのだが…あの子は。 > > 闇:細かいですね > > > > 闇:毎回の事ながら楽しみながら読ませていただいてます。誕生日おめでとうございます。頼まれていた小説は、多分今日か明日打ち込みします。それでは・・・・ > > 幕。 |
11101 | 第四十三話:僕の聖譚曲 | 東琥珀 E-mail | 2002/11/5 14:21:00 |
記事番号10908へのコメント 冥王の言葉に。 『シェーラ』は慌てて言い繕う………………… かと思いきや。 悪戯っぽく、くすっ、と笑い………………… ぴっ、と、両手を小さく上へ挙げた。 「わかりました、降参ですぅ」 声と同時に、『シェーラ』の姿がみるみる変貌していく。 年の頃なら十五、六。 髪は金色に染まり、瞳は蒼い空の色と化す。 これでもかっ、と言うくらいにうるうるした大きな瞳、形のいい桜色の唇。 麗しい容姿は、フランス人形をも思わせる。 …………………………そう。 …………………………『人形』。 正に、『人外の美しさ』とでも言うべきであろう。 「相変わらず綺麗だねぇ」 感想を素直に口に出す冥王。 「ありがとうですぅ」 神官服の、スカートの裾をちょい、とつまみ、軽くお辞儀する彼女。 実は、初め、冥王も彼女の美しさに目を奪われた。 神族であると解っていながら、『恋』に似た感情を抱きもしたのである。 しかし。 大抵の『美』には意味など無い。 だが、死神達の『美』には意味がある。 魂の中には、『この世』…現世への執着が強い者もいる。 そういうのを現世からひっぺがし、『在るべき場所』に送るのが死神の役目。 最初は平和的に話し合いで。 話し合いには、当然、相手を言いくるめられるだけの弁論力と、知力が必要。 そして、勿論見目麗しい方が有利。 ……そりゃまぁ……黒い服着て鎌持った髑髏に迎えに来られるよりは、 かっこいいにーちゃんや可愛いねーちゃんに来て貰った方がいいと言うもんである。 ………………………性格はともかくとして…………………………… しかし、それでも話し合いで決着が付かない場合は多い。 その場合……………………… 『死神』と言えば、こちらのイメージの方が強かろう…………………… 身体的ショックを与え、強引に魂を躰から弾き出す。 ………まぁ………弾き出す方法、と言うのは死神の自由だから……… 不意に肩を軽くぽん、と叩いて、相手が驚いてる隙に魂かすめ取るヤツもいりゃ、 フィアナの様に細身の剣(レイピア)やら刃物類で脅すヤツもいるし、 大鎌でバッサリいくヤツもいるし……………………… ライアナの様に、相手が魂放すまで切り刻むヤツも…………………………… ………………………………これはライアナしかいないな。 ………まぁ色々言ったが。 早い話が。 『死神はほとんどの者が美形で頭が良くて口が上手い』と言う事である。 「其れより………説明してよ。 これは一体、どういうコト?」 「何がですか?」 にこにこ笑いつつ言うライアナ。 「この部屋の死体の事ですか?シェーラさんの事ですか?」 「両方だよ」 冥王の視線は、氷よりも冷たいものに変わっていた。 心なしか、背景に蒼い炎まで見える。 絶対零度の刃である。 「ヤですねぇ、そんな怖い顔しないでくださいよぉぉ」 ひらひらと手を振る彼女。 「こんな顔させてるのはキミだよっ」 イラつきながら言う冥王。 「シェーラはどうした? ………………………………………………………………………………………………………………… ………もう……………………この世にいません、なんて言って御覧………………………………………… ………………………ふ……ふふふ………ふ………ふふふふふ…………………ふふふふふふふふふふふふふふふふ…………………………」 「怖いッ!冥王怖いッ!!」 完全にイッちゃってるフィブリゾ。 口元には薄笑いを浮かべていたりするのだが、虚ろな瞳は、ちっとも笑っていない。 怯えながら後退るライアナ。 「心配しなくても彼女今の所はまだ無事ですからッ!」 「今の所はぁぁぁぁぁぁぁぁ?まだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?」 「未来永劫多分無事ですからッ!怖い視線で迫るの止めてくださいッ!」 ライアナの言葉に、ようやく落ち着く冥王。 ライアナは、床にへたり込んで、はひはひ肩で息をしていたりする。 「私の閻魔帳には……… 彼女の死は……… 入って……… いません…………よ…………」 「あっそ♪」 満面の笑み。 因みに、閻魔帳とは、読んで字の如く。 閻魔大王やら悪魔やら死神やらが、死者の生前の行いやら、生きてる人間が死ぬ予定日やら書いてる手帳である。 よく昔話には、明日死ぬ予定の人間が死神に酒呑ませてその隙に閻魔帳奪い取り、 自分の寿命を百年くらい延ばして書いて死神に返す…… などと言う話があったりする。 「…………アンタも結構性格悪いですねぇ…………」 「いやぁ、其れ程でも」 「ホメてません」 抜けた腰を引っ張り上げるライアナ。 「………全く………これだから魔族ってのは…………」 「………全く………これだから神族ってのは…………」 異種族理解は難しい。 「じゃあ…………説明いきます」 「わーパチパチパチ」 死体の山の上に正座するライアナ。 血の海に、足首まで浸かりながら気の抜けた拍手をするフィブリゾ。 ………………………………………………………………………………………… これ以上異常な光景って滅多にないぞ。 「まず……… 私が、この時代……… 私が三歳の時に起こった出来事の内で、あなた方に見せる予定だったイベントは二つ」 「………………………………………………………………イベント…………」 口の中で復唱する冥王。 ………………この子にとっては…………………… ………………本当に、何もかもが『ゲーム』なんだね………………… オルエンの事、ヴェルダンディーの事……………… ライアナにとっては、ゲームの敵キャラを殺しただけに過ぎないんだ………………………… 「一つが…………貴方も見たでしょう。 お父様の来訪です」 冥王の脳裏に、『娘に逢いたい』と語った、金髪の男性の影がよぎる。 「………………………………………」 まじまじと死神を見る冥王。 「………………似てる………………」 当たり前の事なのだが。 「私は、お父様似ですから」 こくこくと頷くライアナ。 「………実際に逢った事は一度もありませんけど」 「え?」 彼女の言葉に、顔を上げる冥王。 「逢った事………無い?」 「ええ。 私は、生まれてすぐ親から引き離されましたから。 母親の顔も覚えていません」 「………………………………………………………………」 「お姉様は覚えてらっしゃる様ですけどね」 「……………………………………………………………………………… ………………いつか、お父さんに逢いたいと思う?」 冥王の問いに。 ライアナは、不思議そうな顔をした。 「……………………………お姉様から聞いて無いんですか? 私の父………死神王フェルグスは、あの日死にました」 ……………………………………………………………………………………………………………… 「…………………………え……………………………?」 「赤の竜神様の衛兵に見つかっちゃって……公開処刑。 私も見に行きましたけど………… 『オトウサマ』なんて人がいるなんて、聞いた事もありませんでしたからねぇー… ていうか、自分が死神だって事すら知らないときでしたし。 王都に侵入した馬鹿な死神が殺された、としか………………………………………………」 冥王には。 ライアナの、残りの言葉が聞こえなかった。 死んだ? あの男が、死んだ? 娘に逢いたい、と語ったあの男が? 娘に逢いたいが為だけに……………………………王都まで…………………… 法を犯したとはいえ………………………… 元々は、娘を拉致ったのは赤の竜神であって…………………… 冥王は、混乱していた。 短い付き合いとは言え、フェルグスに自分を重ねていた所もあったのだ。 その相手が殺されたと聞いて、いい気はしない。 「……………………………………………………… ……………………で、話続けますよ」 「………う………うん………」 「もう一つのイベントなんですが…………今日起こる………予定でした。 私は、貴方達が其れを見た後、貴方達を次の記憶の中に送り込む為に、自分の記憶の中に潜り込んだんです」 「……………………………………予定?」 「………………………………………………… 私が今、そのイベント、ツブしちゃったんです…………………ごめんなさい」 「…………………………………………………………… は?」 「………だから………今から説明しますよ………」 ライアナは、語り始めた。 言い訳あんど言い逃れ。 琥:はふん………(タメ息) 冥:どした? 琥:親と喧嘩したー。友人とも喧嘩したー。 冥:……あらまぁ……… 琥:……あらまぁ……でなくて……… 冥:おやまぁ……… 琥:おやまぁ………でもなくて……… ……………………………………………………… ああっ!もういいやっ! そんな事はどうでもいいっ! 冥:を。いつものコハクに戻った。 琥:なんか友人見てたら、『琥珀は明るく元気なお調子者』っていうイメージあるらしいので。 ………………………ふふふふふふ……………………………いいさ………………………お調子者で………………… 自分のごたごたは自分内で処理すべき…………(一人巻き込んだけど。藤原さん本気でゴメン。) 他人ヤな気分にさせるのもヤだし…………………………………… 冥:…………暗いなあ。本質が。 そんなんだから友達できないんだよ。 琥:がぐふぅっ!(吐血) ほ…ほっとけっ! 冥:キミくらいだよねー。 学校で先生に悩み話さなくて、うじうじ悩んでて、 心配した先生が休日家にまで押し掛けてくるような女生徒って。 琥:いや…まぁ…それは… そ…それはともかく… 練習用の所に、一本琥珀の昔話を投稿したんだけど……… ここに再掲載。しようと思います。 あのまま消えるのなんか惜しいし。 冥:貧乏性。 琥:うるさいです。 因みに………タイトル、『僕の聖譚曲』の意味。 聖譚曲(オラトリオ)とは、聖書や聖人伝から取られた題材を、オーケストラ、独唱、合唱を用いて 劇的に構成したものの事です。 おまけ。 『琥珀とカミサマ。』 昔の話です。実話です。 琥珀が、小学校の頃。 ある日、琥珀は母親と喧嘩した。 母親は、神社を指してこういった。 「わがままばかり言うなら、神様が怒りに来る」と。 琥珀は。 つかつかと歩み寄り………… 神社に、ばちあたりキ―――ック。 トドメに、この一言。 「やれるもんなら、やってみろ。」 その夜。 友人の家から電話が来た。 琥珀は。 泣いた。 友人が。 死んだ。 夕方から急に熱を出し、 苦しんで、苦しんで、悶えながら死んでいったそうだ。 琥珀は。 ただ泣きながら、漠然と思った。 神様が、怒ったんだ。 ごめんなさい。 私があんなこと言ったからだ。 ……でも。 なんで、私の友達が死んだの? 私が死ねばよかったんじゃないの? なんで、神様は、私じゃなくて友達を? 琥珀は、笑った。 なんとなく。 解った様な気がしたから。 神様は。 どうすれば、私が一番傷つくか、わかってたんだ…………… それは偶然だったのかも知れない。 友人の体調が悪かったからかも知れない。 しかし、この出来事は、今でも。 琥珀の中では、『カミサマの仕業』。 琥珀は、その日から。 『神』を信じなくなった。 一人の人を傷つける、それだけの為に。 一人の人間の命を奪う様な存在だ………… と、信じ込んでしまったから。 幕。 |
11105 | Re:冥福を祈ります | 闇竜翔 E-mail | 2002/11/5 15:13:19 |
記事番号11101へのコメント >冥王の言葉に。 >『シェーラ』は慌てて言い繕う………………… >かと思いきや。 >悪戯っぽく、くすっ、と笑い………………… >ぴっ、と、両手を小さく上へ挙げた。 >「わかりました、降参ですぅ」 >声と同時に、『シェーラ』の姿がみるみる変貌していく。 >年の頃なら十五、六。 >髪は金色に染まり、瞳は蒼い空の色と化す。 >これでもかっ、と言うくらいにうるうるした大きな瞳、形のいい桜色の唇。 >麗しい容姿は、フランス人形をも思わせる。 闇:でてきましたね元凶が・・・・(黒い炎) >…………………………そう。 >…………………………『人形』。 >正に、『人外の美しさ』とでも言うべきであろう。 >「相変わらず綺麗だねぇ」 >感想を素直に口に出す冥王。 >「ありがとうですぅ」 >神官服の、スカートの裾をちょい、とつまみ、軽くお辞儀する彼女。 闇:いや、そう言われても嬉しくないと思うぞ ファ:おい、その炎やめろ >実は、初め、冥王も彼女の美しさに目を奪われた。 >神族であると解っていながら、『恋』に似た感情を抱きもしたのである。 >しかし。 >大抵の『美』には意味など無い。 >だが、死神達の『美』には意味がある。 > 闇:ふむ >魂の中には、『この世』…現世への執着が強い者もいる。 >そういうのを現世からひっぺがし、『在るべき場所』に送るのが死神の役目。 >最初は平和的に話し合いで。 >話し合いには、当然、相手を言いくるめられるだけの弁論力と、知力が必要。 >そして、勿論見目麗しい方が有利。 >……そりゃまぁ……黒い服着て鎌持った髑髏に迎えに来られるよりは、 >かっこいいにーちゃんや可愛いねーちゃんに来て貰った方がいいと言うもんである。 闇:ふみゅ、そうですか >………………………性格はともかくとして…………………………… >しかし、それでも話し合いで決着が付かない場合は多い。 >その場合……………………… >『死神』と言えば、こちらのイメージの方が強かろう…………………… >身体的ショックを与え、強引に魂を躰から弾き出す。 >………まぁ………弾き出す方法、と言うのは死神の自由だから……… 闇:・・・・厄介な力ですね >不意に肩を軽くぽん、と叩いて、相手が驚いてる隙に魂かすめ取るヤツもいりゃ、 >フィアナの様に細身の剣(レイピア)やら刃物類で脅すヤツもいるし、 >大鎌でバッサリいくヤツもいるし……………………… >ライアナの様に、相手が魂放すまで切り刻むヤツも…………………………… >………………………………これはライアナしかいないな。 闇:・・・・(暗黒の炎に転換) > >………まぁ色々言ったが。 >早い話が。 >『死神はほとんどの者が美形で頭が良くて口が上手い』と言う事である。 > >「其れより………説明してよ。 > これは一体、どういうコト?」 >「何がですか?」 >にこにこ笑いつつ言うライアナ。 >「この部屋の死体の事ですか?シェーラさんの事ですか?」 >「両方だよ」 >冥王の視線は、氷よりも冷たいものに変わっていた。 >心なしか、背景に蒼い炎まで見える。 >絶対零度の刃である。 闇:こえっ >「ヤですねぇ、そんな怖い顔しないでくださいよぉぉ」 >ひらひらと手を振る彼女。 >「こんな顔させてるのはキミだよっ」 >イラつきながら言う冥王。 >「シェーラはどうした? > ………………………………………………………………………………………………………………… > ………もう……………………この世にいません、なんて言って御覧………………………………………… > ………………………ふ……ふふふ………ふ………ふふふふふ…………………ふふふふふふふふふふふふふふふふ…………………………」 闇:こえっ。さらにこえっ!壊れたか? >「怖いッ!冥王怖いッ!!」 >完全にイッちゃってるフィブリゾ。 >口元には薄笑いを浮かべていたりするのだが、虚ろな瞳は、ちっとも笑っていない。 >怯えながら後退るライアナ。 闇:確かに。これだけは後退するなだれでも >「心配しなくても彼女今の所はまだ無事ですからッ!」 >「今の所はぁぁぁぁぁぁぁぁ?まだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?」 >「未来永劫多分無事ですからッ!怖い視線で迫るの止めてくださいッ!」 闇:ライアナ必死? >ライアナの言葉に、ようやく落ち着く冥王。 >ライアナは、床にへたり込んで、はひはひ肩で息をしていたりする。 >「私の閻魔帳には……… > 彼女の死は……… > 入って……… > いません…………よ…………」 >「あっそ♪」 >満面の笑み。 >因みに、閻魔帳とは、読んで字の如く。 >閻魔大王やら悪魔やら死神やらが、死者の生前の行いやら、生きてる人間が死ぬ予定日やら書いてる手帳である。 >よく昔話には、明日死ぬ予定の人間が死神に酒呑ませてその隙に閻魔帳奪い取り、 >自分の寿命を百年くらい延ばして書いて死神に返す…… >などと言う話があったりする。 闇:ふ〜ん ファ:もっと勉強しろ >「…………アンタも結構性格悪いですねぇ…………」 >「いやぁ、其れ程でも」 >「ホメてません」 >抜けた腰を引っ張り上げるライアナ。 >「………全く………これだから魔族ってのは…………」 >「………全く………これだから神族ってのは…………」 >異種族理解は難しい。 闇:似た用なものですね >「じゃあ…………説明いきます」 >「わーパチパチパチ」 >死体の山の上に正座するライアナ。 >血の海に、足首まで浸かりながら気の抜けた拍手をするフィブリゾ。 >………………………………………………………………………………………… >これ以上異常な光景って滅多にないぞ。 闇:確かに・・・・ >「まず……… > 私が、この時代……… > 私が三歳の時に起こった出来事の内で、あなた方に見せる予定だったイベントは二つ」 >「………………………………………………………………イベント…………」 >口の中で復唱する冥王。 > > > >………………この子にとっては…………………… >………………本当に、何もかもが『ゲーム』なんだね………………… > >オルエンの事、ヴェルダンディーの事……………… >ライアナにとっては、ゲームの敵キャラを殺しただけに過ぎないんだ………………………… > > 闇:・・・・心を無くしたものに与えられるのはただ一つ。死と言う名の解放 > >「一つが…………貴方も見たでしょう。 > お父様の来訪です」 >冥王の脳裏に、『娘に逢いたい』と語った、金髪の男性の影がよぎる。 >「………………………………………」 >まじまじと死神を見る冥王。 >「………………似てる………………」 >当たり前の事なのだが。 >「私は、お父様似ですから」 闇:遺伝子情報って言うのがあるんですか? >こくこくと頷くライアナ。 >「………実際に逢った事は一度もありませんけど」 >「え?」 >彼女の言葉に、顔を上げる冥王。 >「逢った事………無い?」 >「ええ。 > 私は、生まれてすぐ親から引き離されましたから。 > 母親の顔も覚えていません」 >「………………………………………………………………」 >「お姉様は覚えてらっしゃる様ですけどね」 >「……………………………………………………………………………… > ………………いつか、お父さんに逢いたいと思う?」 >冥王の問いに。 >ライアナは、不思議そうな顔をした。 >「……………………………お姉様から聞いて無いんですか? > 私の父………死神王フェルグスは、あの日死にました」 闇:・・・・ >……………………………………………………………………………………………………………… >「…………………………え……………………………?」 >「赤の竜神様の衛兵に見つかっちゃって……公開処刑。 > 私も見に行きましたけど………… > 『オトウサマ』なんて人がいるなんて、聞いた事もありませんでしたからねぇー… > ていうか、自分が死神だって事すら知らないときでしたし。 > 王都に侵入した馬鹿な死神が殺された、としか………………………………………………」 >冥王には。 >ライアナの、残りの言葉が聞こえなかった。 >死んだ? >あの男が、死んだ? >娘に逢いたい、と語ったあの男が? >娘に逢いたいが為だけに……………………………王都まで…………………… >法を犯したとはいえ………………………… >元々は、娘を拉致ったのは赤の竜神であって…………………… 闇:神の心を無くした悲しきものですね。・・・・すべてを混沌の元に。今・・・・闇よりなお暗きもの、夜よりなお暗きもの、永久の中に眠りし・・・・ ファ:おい、やめろそれは >冥王は、混乱していた。 >短い付き合いとは言え、フェルグスに自分を重ねていた所もあったのだ。 >その相手が殺されたと聞いて、いい気はしない。 >「……………………………………………………… > ……………………で、話続けますよ」 >「………う………うん………」 >「もう一つのイベントなんですが…………今日起こる………予定でした。 > 私は、貴方達が其れを見た後、貴方達を次の記憶の中に送り込む為に、自分の記憶の中に潜り込んだんです」 >「……………………………………予定?」 >「………………………………………………… > 私が今、そのイベント、ツブしちゃったんです…………………ごめんなさい」 >「…………………………………………………………… > は?」 闇:は? >「………だから………今から説明しますよ………」 >ライアナは、語り始めた。 > 闇:悲しき、死神の過去ですね > > > > > > > > >言い訳あんど言い逃れ。 > > > >琥:はふん………(タメ息) >冥:どした? >琥:親と喧嘩したー。友人とも喧嘩したー。 闇:はい? >冥:……あらまぁ……… >琥:……あらまぁ……でなくて……… >冥:おやまぁ……… >琥:おやまぁ………でもなくて……… > ……………………………………………………… > ああっ!もういいやっ! > そんな事はどうでもいいっ! >冥:を。いつものコハクに戻った。 >琥:なんか友人見てたら、『琥珀は明るく元気なお調子者』っていうイメージあるらしいので。 > ………………………ふふふふふふ……………………………いいさ………………………お調子者で………………… 闇:え〜と、少し怖いです > 自分のごたごたは自分内で処理すべき…………(一人巻き込んだけど。藤原さん本気でゴメン。) > 他人ヤな気分にさせるのもヤだし…………………………………… >冥:…………暗いなあ。本質が。 > そんなんだから友達できないんだよ。 >琥:がぐふぅっ!(吐血) > ほ…ほっとけっ! >冥:キミくらいだよねー。 > 学校で先生に悩み話さなくて、うじうじ悩んでて、 > 心配した先生が休日家にまで押し掛けてくるような女生徒って。 闇:それは・・・・僕でもないですね >琥:いや…まぁ…それは… > そ…それはともかく… > 練習用の所に、一本琥珀の昔話を投稿したんだけど……… > ここに再掲載。しようと思います。 > あのまま消えるのなんか惜しいし。 >冥:貧乏性。 闇:フィブ〜〜 >琥:うるさいです。 > 因みに………タイトル、『僕の聖譚曲』の意味。 > 聖譚曲(オラトリオ)とは、聖書や聖人伝から取られた題材を、オーケストラ、独唱、合唱を用いて > 劇的に構成したものの事です。 > 闇:ふみゅふみゅ、だからこんな長いんですね > > > > > > > >おまけ。 > > > > > > > > >『琥珀とカミサマ。』 > > > > > > > > > > >昔の話です。実話です。 > 闇:えっ? >琥珀が、小学校の頃。 > >ある日、琥珀は母親と喧嘩した。 > >母親は、神社を指してこういった。 > >「わがままばかり言うなら、神様が怒りに来る」と。 闇:はい?(無神教)なんでですか? > >琥珀は。 > >つかつかと歩み寄り………… > >神社に、ばちあたりキ―――ック。 > >トドメに、この一言。 > >「やれるもんなら、やってみろ。」 > > 闇:こわっ > > > > > > >その夜。 > >友人の家から電話が来た。 > >琥珀は。 > >泣いた。 > >友人が。 > >死んだ。 > 闇:えっ? >夕方から急に熱を出し、 > >苦しんで、苦しんで、悶えながら死んでいったそうだ。 > 闇:・・・・南無阿弥陀仏 >琥珀は。 > >ただ泣きながら、漠然と思った。 > >神様が、怒ったんだ。 > >ごめんなさい。 > >私があんなこと言ったからだ。 > >……でも。 > >なんで、私の友達が死んだの? > >私が死ねばよかったんじゃないの? 闇:そう思ったらいけません! > >なんで、神様は、私じゃなくて友達を? > >琥珀は、笑った。 > >なんとなく。 > >解った様な気がしたから。 > >神様は。 > >どうすれば、私が一番傷つくか、わかってたんだ…………… > > 闇:・・・・ > > > > > > > > >それは偶然だったのかも知れない。 > >友人の体調が悪かったからかも知れない。 > >しかし、この出来事は、今でも。 > >琥珀の中では、『カミサマの仕業』。 > > 闇:そこからこの話ができたんですね > > > > > > > > > > > > >琥珀は、その日から。 > >『神』を信じなくなった。 > >一人の人を傷つける、それだけの為に。 > >一人の人間の命を奪う様な存在だ………… > >と、信じ込んでしまったから。 > > > 闇:・・・・ > > > > 闇:こんにちは、過去にそんな事があったんですか・・・・自分自身、友達が死んだと言う事は無かったのでそんな体験はありません。そう言えばこの間は先生がなくなられたんでしたね。・・・・ご冥福をお祈りします。それでは・・・・ 追伸 誕生日プレゼント用の小説、今日中に打ち込みします。一応フィブシェラです。 > > > > > > > > 幕。 |