◆−『竜の見る夢』の番外編ですね。−キツネノテブクロ (2002/11/19 17:13:41) No.11490 ┣―不自由な絶対者― 1−キツネノテブクロ (2002/11/19 17:23:58) No.11492 ┃┗外伝が♪−猫楽者 (2002/11/19 22:44:19) No.11515 ┃ ┗Re:外伝が♪−キツネノテブクロ (2002/11/20 11:41:19) No.11524 ┣―不自由な絶対者― 2−キツネノテブクロ (2002/11/20 11:11:34) No.11523 ┃┗まさに名君ですね。−猫楽者 (2002/11/21 00:57:10) No.11545 ┃ ┗Re:まさに名君ですね。−キツネノテブクロ (2002/11/21 12:41:30) No.11549 ┣―不自由な絶対者― 3−キツネノテブクロ (2002/11/21 10:49:29) No.11546 ┃┗グアヴァさん(汗)−猫楽者 (2002/11/22 08:42:33) No.11579 ┃ ┗この皇帝、ノリは「暴●ん坊●軍」ですね(^^;−キツネノテブクロ (2002/11/22 17:30:31) No.11586 ┣―不自由な絶対者― 4−キツネノテブクロ (2002/11/22 16:58:58) No.11584 ┃┗すいません(汗)、また暴走してます。−猫楽者 (2002/11/22 23:34:57) No.11607 ┃ ┗Re:すいません(汗)、また暴走してます。−キツネノテブクロ (2002/11/23 16:58:09) No.11625 ┣―不自由な絶対者― 5−キツネノテブクロ (2002/11/23 14:27:02) No.11621 ┣―不自由な絶対者― 6−キツネノテブクロ (2002/11/23 14:34:05) No.11622 ┣―不自由な絶対者― 7−キツネノテブクロ (2002/11/25 14:25:38) No.11677 ┃┗神の名のもとに・・・。−猫楽者 (2002/11/26 23:02:10) No.11717 ┃ ┗Re:神の名のもとに・・・。−キツネノテブクロ (2002/11/28 07:20:30) No.11742 ┣―不自由な絶対者― 8−キツネノテブクロ (2002/11/28 11:57:32) No.11743 ┣―不自由な絶対者― エピローグ−キツネノテブクロ (2002/11/28 12:01:37) No.11744 ┗あとがきという名の座談会?−キツネノテブクロ (2002/11/28 13:02:00) No.11746 ┗外伝の完結、おめでとうございます。−猫楽者 (2002/11/29 00:24:26) No.11768 ┗ありがとうございます。−キツネノテブクロ (2002/11/29 17:37:02) No.11774
11490 | 『竜の見る夢』の番外編ですね。 | キツネノテブクロ | 2002/11/19 17:13:41 |
厄日だちくしょー!!!!! と毎日叫びたい今日この頃、いかがお過ごしでしょうか、キツネノテブクロです。 L:何なのその前置き;; 気にしてはいけません。 さっさと説明します、えーとタイトル通り私が今だらだらと書いてる、長編物の『竜の見る夢』の番外ですね。 L:で、内容は? ヴァリシア帝国の話、というか名君と呼ばれたアダマス帝がどうして野心に満ちた暴君になったか、というような話です。 途中まで書いてて思ったのが・・・・アダマス帝、人としてはかなり哀しいけど・・・・・あんた旦那としては最低かも;;; L:どんな話よ;;; まあ、読めば解るんじゃないかと・・・・まだ途中までしか書いてないんで・・・・ かけたら順にアップしていきます。 L:さくさく書きなさいね。 あうっ、り・・・了解です(汗) では、はじまりです。 |
11492 | ―不自由な絶対者― 1 | キツネノテブクロ | 2002/11/19 17:23:58 |
記事番号11490へのコメント ―不自由な絶対者― ****************************************** ―――私は貴方を愛したことを・・・・・・・・・・ ――――貴方に愛されたことを・・・・・・・・・・ ―――――誇りに思います・・・・・・・・・・ ――――――悲しまないで・・・・・・・・・・ ―――――――憎まないで・・・・・・・・・・ ――――――――すべての人が手を取り合えるように・・・・・・・・・・ ―――――――――ありがとう・・・・・・・・・・ ――――――――――ごめんなさい・・・・・・・・・・ 天竜王の守護する地、大陸の大半を支配する国家がある、ヴァリシア帝国という名の恐怖の国が・・・・。 アダマス=ディス=グランド=ヴァリシア=ゼクス、ヴァリシア帝国皇帝アダマス6世の名である。 その名を知るものは彼を暴君と呼ぶ・・・・・・かつては名君の誉れも高き男であったが・・・・ 帝都ヴァーシアの外れに、皇家の者だけが使える離宮がある、アダマスは久しぶりにその離宮を訪れていた。 以前ここには彼の妻が、体調を崩し療養に使っていたこともあるほど、静かな場所だった。 彼は自室から庭先に出ると、軽く頭を振る・・・・・ 「シリル・・・・サキア・・・・・リーザ・・・・どこまでも愚かな俺を笑っているのだろうな」 もし、今の彼を見るものがいたなら、目を疑うだろう・・・・暴君と呼ばれる彼のあまりに弱々しげな表情に・・・・ ――俺は地獄に堕ちるだろう・・・・ 「ジル・アーク=アダマス」 木陰から声をかけられ、アダマスはゆっくりとその声の主のほうに向く。 そこに居たのは険しい表情を浮かべた男・・・・ 「グアヴァ=リッキー・・・・久しぶりだな、俺を笑いにでもきたか?」 暗い表情だったアダマスの顔に、わずかな笑みが浮かぶ。 「ジル・アーク、もうその名で呼ばれることは無いと思っていたんだがな」 「・・・・何やってんだ、お前は・・・・彼女たちが見たら泣くぞ」 グアヴァと呼ばれた男は、あきれた様に言う。 「・・・だろうな、俺は自分でも馬鹿なことをしてると思うさ・・・」 「だったら!」 「俺は狂ってしまいたかった・・・・・狂ってしまったほうが楽だった・・・・いや、もしかしたらもう狂ってたのかもな」 アダマスのセリフに、グアヴァの表情はさらに硬くなる・・・・。 「お前は俺の友・・・・だったな・・・・馬鹿な友人を持ってしまったな」 「ジル・・・・」 かつての友の言葉に、グアヴァは何と声をかけてよいか解らなかった・・・・。 ――お前は自らを貶めるのか? グアヴァは変わってしまった友を、ただ哀しいと感じていた・・・・・彼をそうさせてしまった責任は彼にもあったのだから・・・・。 <続> ―あとがき― しょっぱなから暗いです。 L:ホントねー 次は若い頃の話だと思います。 多分。 L:天竜王って言葉が出なきゃ、まるっきりオリジナルの小説でも通る内容なんでしょ? まあ、そうですね。 予定ではスレキャラ欠片も出そうに無いですし。 L:全く、あんたオリキャラに設定作りすぎ(呆) あうぅぅぅ・・・・自覚はあります。 ではこの辺で。 読んでくれるとうれしいです。 L:次もよろしくね。 |
11515 | 外伝が♪ | 猫楽者 E-mail | 2002/11/19 22:44:19 |
記事番号11492へのコメント こんにちは、キツネノテブクロさん。 お元気ですか、猫楽者です。 外伝が♪。陛下が何故、暴君へと変貌してしまったのか、いよいよ明らかになるのですね♪ >―不自由な絶対者― > >―――私は貴方を愛したことを・・・・・・・・・・ > >――――貴方に愛されたことを・・・・・・・・・・ > >―――――誇りに思います・・・・・・・・・・ > >――――――悲しまないで・・・・・・・・・・ > >―――――――憎まないで・・・・・・・・・・ > >――――――――すべての人が手を取り合えるように・・・・・・・・・・ > >―――――――――ありがとう・・・・・・・・・・ > >――――――――――ごめんなさい・・・・・・・・・・ 奥方から陛下への御言葉でしょうか。 優しい奥様だったのですね。 >帝都ヴァーシアの外れに、皇家の者だけが使える離宮がある、アダマスは久しぶりにその離宮を訪れていた。 >以前ここには彼の妻が、体調を崩し療養に使っていたこともあるほど、静かな場所だった。 >彼は自室から庭先に出ると、軽く頭を振る・・・・・ >「シリル・・・・サキア・・・・・リーザ・・・・どこまでも愚かな俺を笑っているのだろうな」 >もし、今の彼を見るものがいたなら、目を疑うだろう・・・・暴君と呼ばれる彼のあまりに弱々しげな表情に・・・・ > >――俺は地獄に堕ちるだろう・・・・ 暴君、と恐れられている陛下の、大切な日々の思い出が眠る場所なのでしょうか。 何かに追い立てられるかのように、生き急いでいるような、お姿を想像してしまいました。 >「・・・・何やってんだ、お前は・・・・彼女たちが見たら泣くぞ」 >グアヴァと呼ばれた男は、あきれた様に言う。 >「・・・だろうな、俺は自分でも馬鹿なことをしてると思うさ・・・」 自分の行動を冷ややかに見つめている、もう一人の自分が居るようですね。 でも、自分では止まれないのでしようか。 >「だったら!」 >「俺は狂ってしまいたかった・・・・・狂ってしまったほうが楽だった・・・・いや、もしかしたらもう狂ってたのかもな」 狂ってしまいたい程、辛いことがあったのですね。 ご家族に関してのこと。 他の国との外交で、何か大問題が発生したのでしょうか。 >アダマスのセリフに、グアヴァの表情はさらに硬くなる・・・・。 >「お前は俺の友・・・・だったな・・・・馬鹿な友人を持ってしまったな」 >「ジル・・・・」 >かつての友の言葉に、グアヴァは何と声をかけてよいか解らなかった・・・・。 > >――お前は自らを貶めるのか? > >グアヴァは変わってしまった友を、ただ哀しいと感じていた・・・・・彼をそうさせてしまった責任は彼にもあったのだから・・・・。 グアヴァさんにも責任がある。 それでも、陛下はグアヴァさんを怨んでいないようですが。 >次は若い頃の話だと思います。 >多分。 まだ希望に満ちていた、若い陛下のお話ですね。 楽しみにお待ちしております〜。 >L:全く、あんたオリキャラに設定作りすぎ(呆) 自分は、設定作ることが出来ないので、とても羨ましいです。 >読んでくれるとうれしいです。 > >L:次もよろしくね。 シリアスですね。 陛下と御家族に、どんな事が起こってしまったのか。 グアヴァさん、そしてこの国の貴族や神官達が、どんなふうに関わっているのか。 とても気になります〜。 寒くなってきて、風邪が流行っているようですので。 お体にお気を付けて、お元気で。 では、失礼します。 |
11524 | Re:外伝が♪ | キツネノテブクロ | 2002/11/20 11:41:19 |
記事番号11515へのコメント >こんにちは、キツネノテブクロさん。 >お元気ですか、猫楽者です。 >外伝が♪。陛下が何故、暴君へと変貌してしまったのか、いよいよ明らかになるのですね♪ こんにちは、キツネノテブクロです。 最初は、『竜の見る夢』の本編に入れようと思ったのですが、下書きしていくうちに長くなりそうになったので、外伝形式にしました。 >>―――私は貴方を愛したことを・・・・・・・・・・ >> >>――――貴方に愛されたことを・・・・・・・・・・ >> >>―――――誇りに思います・・・・・・・・・・ >> >>――――――悲しまないで・・・・・・・・・・ >> >>―――――――憎まないで・・・・・・・・・・ >> >>――――――――すべての人が手を取り合えるように・・・・・・・・・・ >> >>―――――――――ありがとう・・・・・・・・・・ >> >>――――――――――ごめんなさい・・・・・・・・・・ > >奥方から陛下への御言葉でしょうか。 >優しい奥様だったのですね。 この言葉はアダマス帝に向けて二人の女性が言った言葉です。 そのうち一人はアダマス帝の奥さんですが、もう一人はそのうち・・・・ >暴君、と恐れられている陛下の、大切な日々の思い出が眠る場所なのでしょうか。 この離宮は忘れられない大事なことがあった場所です。 アダマス帝にとっては、忘れてはいけない想いが残された場所でもあります。 >何かに追い立てられるかのように、生き急いでいるような、お姿を想像してしまいました。 哀しいほど、生き急いではいます。 >自分の行動を冷ややかに見つめている、もう一人の自分が居るようですね。 >でも、自分では止まれないのでしようか。 止まれないし止まりたくないのです。 暴君を演じることで、何かを望んでいます・・・・。 >狂ってしまいたい程、辛いことがあったのですね。 >ご家族に関してのこと。 >他の国との外交で、何か大問題が発生したのでしょうか。 それもいずれ書いていく予定ですが、自分が同じような目にあったら、まず現実逃避すると思います。 その出来事に耐えられるような強さを、欲しいとは思いませんから・・・・。 >グアヴァさんにも責任がある。 >それでも、陛下はグアヴァさんを怨んでいないようですが。 グアヴァにしか解らない、グアヴァ自身が背負った罪です。 アダマスはそのことを知りません。 そして、アダマスも本人にしかわからない様な、罪を背負っています・・・・。 >まだ希望に満ちていた、若い陛下のお話ですね。 若いくせにひねてますよ〜(笑) >楽しみにお待ちしております〜。 ありがとうございます。 >自分は、設定作ることが出来ないので、とても羨ましいです。 いや、かなりの設定魔なので;;; >シリアスですね。 >陛下と御家族に、どんな事が起こってしまったのか。 >グアヴァさん、そしてこの国の貴族や神官達が、どんなふうに関わっているのか。 >とても気になります〜。 話の内容自体はシリアスですね。 グアヴァや貴族、神官・・・・いろんな思惑が動いています。 >寒くなってきて、風邪が流行っているようですので。 >お体にお気を付けて、お元気で。 >では、失礼します。 感想ありがとうございました。 この話はまずハッピーエンドにはならないと思います。 そして、彼が何を思い何のために野心に満ちた皇帝を演じるようになったのか・・・。 人によっては、違う道を選んだかもしれない話になっていくと思います。 寒くなって外の水に薄氷が張るようになってきました。 風邪などひかれませんよう、お体にお気をつけくださいませ。 ではこの辺で、失礼します。 |
11523 | ―不自由な絶対者― 2 | キツネノテブクロ | 2002/11/20 11:11:34 |
記事番号11490へのコメント ―不自由な絶対者― ****************************************** ―二十五年前― ヴァリシアの若き皇帝、アダマス6世の即位に国中が沸きかえっていた。 何日も続くお祭り騒ぎを、アダマスは冷やかな思いで見ていた。 「下らん・・・・」 ――若い俺なら傀儡として使えると思ってるのか・・・・ 彼の父で前皇帝はとにかく独善的な人物だった、臣下の中にも彼に振り回された者が多い。 それ故か、若い彼ならコントロールできると思い込んでいる節がある。 ――何とも思い上がった考えをする・・・・ 「陛下、もうお休みになられては・・・・」 二年前に妻にしたサキアが、遠慮がちに声をかける。 彼女はとある国の王が、この帝国に服従する証として差し出された、人身御供。 前皇帝は何を思ったのか、アダマスの妻にさせたのだ。 彼にしても断る理由も無く、ましてやかなり暴君な所のある父に逆らいきれるものでもなく、妻にしたのだ。 ――この方はわたくしを愛してはいない・・・・けど・・・・ アダマスは彼なりに彼女を大事にはしていたが・・・・。 サキアには解っていた、アダマスが自分を大事にするのは、同情からくるものだと。 「ああ、そうだな。 君も休むといい・・・・君は体はそんなに丈夫じゃないんだから」 妻を気遣う優しい声に、サキアは涙が出そうになる。 基本的にアダマスは優しい人なのだ、彼は弱いものを踏みつけることができない人だ。 彼女を愛してはいないが嫌いなわけではなく、好意的な感情を持っていることも知っている・・・・。 ――愛されたいと願うことは大それた望みなのでしょうか・・・・ 彼女は、ただアダマスに愛されたかった、その思いがやがて破滅をもたらすことになるとしても・・・・・。 賢しい臣下たちはあてが外れた。 若き皇帝は、古参の古狸たちの傀儡とはならなかった。 彼は一番に公正な税収と公正な裁判を徹底させた、彼が即位するまでは上級貴族なら、不敬罪以外で罪に問われることはまれだった。 何より無条件に貴族の特権を認めなかった、それがいわゆる平民と呼ばれる人たちから支持された。 彼の代で潰された貴族は数知れ無かった。 そして、即位より二年程すると、彼は「賢王」「名君」と呼ばれるようになっていた。 彼は帝位に就いてからも、時たま王宮を抜け出しては市井を見て回った。 こうでもしないと、町の様子や人々の暮らしなど、まず本来の姿を見ることができなかった。 為政者の常だが、とにかくこういったことは耳に入ってこない、そのためかどんなに人々のことを思っていても、何をどうすればいいのか解らなくなることがあるのだ。 その日は帝都の外れにあるスラムを見にきていた。 最近、大臣や一部の貴族がスラムを潰すべきだと言って来ていた、そこには人が暮らしていることすら、考え無いかのような言葉に、アダマスは怒りを覚えたが・・・・。 だが彼らがスラムを嫌うのも、治安の悪さと不衛生な環境が何かの病気を、生み出しはしないかと心配しての事なのだ。 アダマスにもその言い分は解るが、ただ潰すのではなく、何か手を打てないかと思い、実際に見にきていた。 「・・・・思ったより広いな・・・・」 スラムは小さな町ひとつ分くらいの広さがある、これを潰すのはかなりの手間がかかる。 「・・・・さて、どうするかな・・・」 しばし周りを見ていたら、人だかりができている場所があった。 不思議に思って、その中心を覗き込むと、若い女性が怪我人や病人を診ていた。 ――医者か・・・ 「ちょっといいか、彼女は?」 アダマスは手近にいた男に、質問してみる。 「何だあんた知らんのか? あの人はこのスラムに来てくれる、医者さんだよ」 男は、女性の名前がシリルという事、やたらと治療費の高い街中の医者と違い、金が無ければ払えるときでいいと言ってくれること。 患者を選り好みしない事など、色々とはなしてくれた。 ――殆ど無料奉仕だな・・・ このスラムの現実に、アダマスは少なからずショックを覚えていた。 そして、スラムの人の為に懸命に生きているシリルにも興味を持った。 出会いは偶然か・・・・・必然か・・・・・・ <続> ―あとがき― 若い頃のアダマスですね。 L:何、奥さん押し付けられたの? そんなとこですが、別に嫌いじゃないから・・・ってとこですね。 L:で、サキアはアダマスのこと愛してるのね? さいです。 かなり一方通行な想いですが・・・・ L:ふーん、まあ今はいいんでしょうけど・・・・・ 今はまだね・・・・・ L:・・・・・ じゃあ、とりあえずこの辺で。 L:次もよろしくね。 |
11545 | まさに名君ですね。 | 猫楽者 E-mail | 2002/11/21 00:57:10 |
記事番号11523へのコメント こんにちは、キツネノテブクロさん。 お元気ですか、猫楽者です。 外伝の続きが♪。若き陛下は、まさに名君ですね♪ >「下らん・・・・」 > >――若い俺なら傀儡として使えると思ってるのか・・・・ > >彼の父で前皇帝はとにかく独善的な人物だった、臣下の中にも彼に振り回された者が多い。 >それ故か、若い彼ならコントロールできると思い込んでいる節がある。 > >――何とも思い上がった考えをする・・・・ 若い新皇帝を操り人形にして、古ダヌキ達が好き勝手な事をしようとしていたのですね。 自分達の利益しか考えない方々が、国の舵取りをする・・・・・・亡国の兆しです。 アダマスさん、若いとはいえ流石に皇帝陛下になられた方、王として政界に巣食う妖怪どもを一掃してください。 >「陛下、もうお休みになられては・・・・」 >二年前に妻にしたサキアが、遠慮がちに声をかける。 >彼女はとある国の王が、この帝国に服従する証として差し出された、人身御供。 >前皇帝は何を思ったのか、アダマスの妻にさせたのだ。 >彼にしても断る理由も無く、ましてやかなり暴君な所のある父に逆らいきれるものでもなく、妻にしたのだ。 政略結婚の一種でしょうか。 前皇帝が、お二人のご結婚を決められたのは何故か。 何か複雑な事象があるのでしょうか。 >――この方はわたくしを愛してはいない・・・・けど・・・・ > >アダマスは彼なりに彼女を大事にはしていたが・・・・。 >サキアには解っていた、アダマスが自分を大事にするのは、同情からくるものだと。 > >「ああ、そうだな。 >君も休むといい・・・・君は体はそんなに丈夫じゃないんだから」 > >妻を気遣う優しい声に、サキアは涙が出そうになる。 >基本的にアダマスは優しい人なのだ、彼は弱いものを踏みつけることができない人だ。 >彼女を愛してはいないが嫌いなわけではなく、好意的な感情を持っていることも知っている・・・・。 > >――愛されたいと願うことは大それた望みなのでしょうか・・・・ > >彼女は、ただアダマスに愛されたかった、その思いがやがて破滅をもたらすことになるとしても・・・・・。 陛下は奥様に心を開いていないのでは無いのですね。 奥様、愛していない方と結婚したりはしない、と思うのですが・・・・・・・。 陛下は、王宮という権力争いの中で育ったので心も何もかも預ける事が上手く出来ないだけなのでは。 >賢しい臣下たちはあてが外れた。 >若き皇帝は、古参の古狸たちの傀儡とはならなかった。 >彼は一番に公正な税収と公正な裁判を徹底させた、彼が即位するまでは上級貴族なら、不敬罪以外で罪に問われることはまれだった。 >何より無条件に貴族の特権を認めなかった、それがいわゆる平民と呼ばれる人たちから支持された。 >彼の代で潰された貴族は数知れ無かった。 >そして、即位より二年程すると、彼は「賢王」「名君」と呼ばれるようになっていた。 不正を正して、不当な権力に胡坐をかいている特権階級の方々に、無条件に存続させない。事を示し そして、貴族以外の方々の、不平不満が少しでも減り暮しやすい国になるようにして下さっている。 まさに『王』の名に相応しいお方ですね。 >彼は帝位に就いてからも、時たま王宮を抜け出しては市井を見て回った。 >こうでもしないと、町の様子や人々の暮らしなど、まず本来の姿を見ることができなかった。 >為政者の常だが、とにかくこういったことは耳に入ってこない、そのためかどんなに人々のことを思っていても、何をどうすればいいのか解らなくなることがあるのだ。 臣下の方々は、都合の良い事だけを報告して、少しでも陛下が不愉快になりそうな情報は知らせない事が 忠誠を尽くす事だと思ってしまうのでしょうか。 自分自身の足で歩き、目で見て耳で聞いて、何が必要か何を求められているかを御考えになる。 ご立派です。 災害地へ嫌々視察に行って、何しに来た!と被災者の方々に言われた事を、これ幸いとばかりに逃げ帰る・・・・・。 どっかの国のお偉い先生方に、爪の垢でも飲んでもらいたいですね。 >その日は帝都の外れにあるスラムを見にきていた。 >最近、大臣や一部の貴族がスラムを潰すべきだと言って来ていた、そこには人が暮らしていることすら、考え無いかのような言葉に、アダマスは怒りを覚えたが・・・・。 >だが彼らがスラムを嫌うのも、治安の悪さと不衛生な環境が何かの病気を、生み出しはしないかと心配しての事なのだ。 >アダマスにもその言い分は解るが、ただ潰すのではなく、何か手を打てないかと思い、実際に見にきていた。 >「・・・・思ったより広いな・・・・」 >スラムは小さな町ひとつ分くらいの広さがある、これを潰すのはかなりの手間がかかる。 >「・・・・さて、どうするかな・・・」 大臣や貴族のような『偉い』方々は、自分達以外の事は、どうなろうとも自分達が助かれば・・・・・それで良いのでしょうね。 何かを切り捨てて助かる・・・・・悲しい事ですが、時には大の虫を生かすために小の虫を殺す・・・・という事も必要なのかも知れませんが・・・。 (過去に伝染病の治療方法が確立されていない時などには、非常手段として行われていたようですね) 『偉い』方々が、切り捨てられる側に回ることは・・・・・殆ど無いのでしょうね。 陛下の心強い味方が、少しでも居て下さると良いですね。 >「何だあんた知らんのか? >あの人はこのスラムに来てくれる、医者さんだよ」 >男は、女性の名前がシリルという事、やたらと治療費の高い街中の医者と違い、金が無ければ払えるときでいいと言ってくれること。 >患者を選り好みしない事など、色々とはなしてくれた。 > >――殆ど無料奉仕だな・・・ お医者さんの鑑です。 どっかの国のお医者さんに見習って欲しいです(切実) 医薬品や医療機器の会社、病院経営者、そして某省庁のな〜んも考えてないように見えてしまう対応。 陛下のような方が目にしたら、機構改善、組織改革を進めてくださって、風通しが良くなるでしょうね。 >このスラムの現実に、アダマスは少なからずショックを覚えていた。 >そして、スラムの人の為に懸命に生きているシリルにも興味を持った。 > >出会いは偶然か・・・・・必然か・・・・・・ 陛下とシリルさんの出会いが、何らかの変化への扉を開いてしまうのでしょうか。 25年前に始まった出来事が、やがて陛下を暴君へと変えてしまった・・・・・・・・・・・。 >そんなとこですが、別に嫌いじゃないから・・・ってとこですね。 > >L:で、サキアはアダマスのこと愛してるのね? > >さいです。 >かなり一方通行な想いですが・・・・ 夫婦なのに・・・・・一方通行・・・・辛いですね。 あっ、でも、お子さんが生まれてくだされば、家族として幸せに暮らしてゆけるのでは。 >L:ふーん、まあ今はいいんでしょうけど・・・・・ > >今はまだね・・・・・ > >L:・・・・・ あの〜『今はまだ』、の御言葉・・・・ものすご〜く気になっていたり・・・・するのですが(汗) サキアさんが、永い時間の内に少しずつ少しずつ・・・・・何らかの思いを募らせて行くのでしょうか。 >じゃあ、とりあえずこの辺で。 > >L:次もよろしくね。 陛下、この時代はまぎれも無い名君です。 この帝国に暮らしている方々は、陛下の数々の改革を、とても歓迎しているのですね。 それだけに、とても気になります。いったい何が起こってしまったのか。 自分の周りでも風邪引きさんが増えてきています。 お体にお気を付けて、お元気で。 では、失礼します。 |
11549 | Re:まさに名君ですね。 | キツネノテブクロ | 2002/11/21 12:41:30 |
記事番号11545へのコメント >こんにちは、キツネノテブクロさん。 >お元気ですか、猫楽者です。 >外伝の続きが♪。若き陛下は、まさに名君ですね♪ こんにちは、猫楽者さん。 本編より力が入ってんじゃないかと思いつつ、この話書いてます(笑) >若い新皇帝を操り人形にして、古ダヌキ達が好き勝手な事をしようとしていたのですね。 >自分達の利益しか考えない方々が、国の舵取りをする・・・・・・亡国の兆しです。 >アダマスさん、若いとはいえ流石に皇帝陛下になられた方、王として政界に巣食う妖怪どもを一掃してください。 伏魔殿の一斉清掃、陣頭指揮はアダマス帝でしょう。 どの時代にもどの国にもいそうですよね、妖怪・・・・。 >政略結婚の一種でしょうか。 >前皇帝が、お二人のご結婚を決められたのは何故か。 >何か複雑な事象があるのでしょうか。 結果的に政略結婚のように見えます。 前皇帝の真意は誰にもわからないでしょうが、なんとなく思いついたっぽいです(汗) >陛下は奥様に心を開いていないのでは無いのですね。 アダマスは彼なりに彼女を愛そうとしてますが、なにぶんかなりのひねくれ者なので・・・・なかなか思うようには・・・・ >奥様、愛していない方と結婚したりはしない、と思うのですが・・・・・・・。 >陛下は、王宮という権力争いの中で育ったので心も何もかも預ける事が上手く出来ないだけなのでは。 心を偽る術を自然と身に付けてしまってます。 それはアダマスだけでなく、サキアにもいえますが・・・・ >不正を正して、不当な権力に胡坐をかいている特権階級の方々に、無条件に存続させない。事を示し >そして、貴族以外の方々の、不平不満が少しでも減り暮しやすい国になるようにして下さっている。 >まさに『王』の名に相応しいお方ですね。 それが変わってしまうなどと、このときの人々は思いもよらなかったでしょう。 >臣下の方々は、都合の良い事だけを報告して、少しでも陛下が不愉快になりそうな情報は知らせない事が >忠誠を尽くす事だと思ってしまうのでしょうか。 まだ、忠誠を尽くすことだと思ってるうちはかわいい方かもしれませんが・・・・ わざと情報操作をして、自分達の都合のよい状態にしようとしていたら、目も当てられません。 >自分自身の足で歩き、目で見て耳で聞いて、何が必要か何を求められているかを御考えになる。 >ご立派です。 今の政治家にないものでしょうね。 故ダイアナ妃のように地雷撤去と言う、危険な活動に身をおく政治家は殆どいませんし・・・・ >災害地へ嫌々視察に行って、何しに来た!と被災者の方々に言われた事を、これ幸いとばかりに逃げ帰る・・・・・。 >どっかの国のお偉い先生方に、爪の垢でも飲んでもらいたいですね。 飲めと言って飲む方たちじゃないからこそ、困ったもんですが・・・(ため息) >大臣や貴族のような『偉い』方々は、自分達以外の事は、どうなろうとも自分達が助かれば・・・・・それで良いのでしょうね。 大半はそういう考えでしょうが、一部は本当に帝都に住む人や、近隣の町のことを考えて言ってる人もいます。 >何かを切り捨てて助かる・・・・・悲しい事ですが、時には大の虫を生かすために小の虫を殺す・・・・という事も必要なのかも知れませんが・・・。 >(過去に伝染病の治療方法が確立されていない時などには、非常手段として行われていたようですね) 悲しい現実です・・・。 >『偉い』方々が、切り捨てられる側に回ることは・・・・・殆ど無いのでしょうね。 切り捨てられる側にならないからこその、考えなのでしょうが・・・・。 >陛下の心強い味方が、少しでも居て下さると良いですね。 本当ですね・・・・・心底そう思います。 >お医者さんの鑑です。 本当ですね。 >どっかの国のお医者さんに見習って欲しいです(切実) >医薬品や医療機器の会社、病院経営者、そして某省庁のな〜んも考えてないように見えてしまう対応。 そうですね、どっかの国の機関じゃ物は送るが、人は送らないですから・・・。 その為か民間の支援団体がそういったところに人を送ってますよね、お偉いさんもそういう人たちの姿勢を見習って欲しいですね。 >陛下のような方が目にしたら、機構改善、組織改革を進めてくださって、風通しが良くなるでしょうね。 かなり、豪快に変えていくのでは(^^ >陛下とシリルさんの出会いが、何らかの変化への扉を開いてしまうのでしょうか。 >25年前に始まった出来事が、やがて陛下を暴君へと変えてしまった・・・・・・・・・・・。 アダマスを変えてしまった、出来事。 それはこの二人の出会いから始まったのかも知れません・・・・。 >夫婦なのに・・・・・一方通行・・・・辛いですね。 >あっ、でも、お子さんが生まれてくだされば、家族として幸せに暮らしてゆけるのでは。 夫婦なのに・・・・悲しいですが。 アダマスがなかなか彼女の思いを受け止めきれていないですし・・・・。 >あの〜『今はまだ』、の御言葉・・・・ものすご〜く気になっていたり・・・・するのですが(汗) >サキアさんが、永い時間の内に少しずつ少しずつ・・・・・何らかの思いを募らせて行くのでしょうか。 サキアはかなり重要キャラです。 彼女はものすごく純粋な人なんですが・・・・・。 >陛下、この時代はまぎれも無い名君です。 >この帝国に暮らしている方々は、陛下の数々の改革を、とても歓迎しているのですね。 >それだけに、とても気になります。いったい何が起こってしまったのか。 アダマスはただ、残された想いの為に動いていますが、別の道があったのではと思っています。 >自分の周りでも風邪引きさんが増えてきています。 >お体にお気を付けて、お元気で。 > >では、失礼します。 感想ありがとうございました。 アダマスにとって幸せだった頃の、平和だった頃の話です。 その分先を書くのが気分的に暗くなりそうで・・・・・。 本当なら、ここまで設定を作る必要はないのかもしれませんが(^^; 寒さでコタツから出るのが億劫になってくる季節ですが、お体にお気をつけくださいませ。 ではこの辺で、失礼します。 |
11546 | ―不自由な絶対者― 3 | キツネノテブクロ | 2002/11/21 10:49:29 |
記事番号11490へのコメント ―不自由な絶対者― ****************************************** シリルはよく動いていた。 「よく動く・・・・だが・・・」 ――ここではあまりに不衛生だ・・・・ 一応小屋らしきものはあるが、そこには動かせないような人の為に、雨露さえ凌げれば良いという様なもので、実際の診療は外でやっている。 「大変な仕事だ、この人に比べれば皇帝の仕事なぞ・・・・」 ――ここにちゃんとした診療所をおこう、希望者を募って運営させるか・・・・ここに住む者も人であることには変わりない・・・・ 後にこのスラムの一角に、診療所を開設する、国から補助を出し、希望者を募って運営させて。 シリルも診療所のメンバーとして、働くようになる。 アダマスはその場をそっと離れようと踵を返したとき、視線が一点で止まる。 明らかに上等な仕立ての服に身を包んだ中年の男と、どうみてもガラの悪そうな男達数名が、真っ直ぐこちらに向かってくる。 ――何者だ? どう考えてもスラムの人間ではない。 「おや〜、シリル殿〜、あいも変わらず蛆虫のような連中の、面倒を見ているのですか〜?」 中年の男の粘つくような喋りに、不快感を感じる。 「んん〜、それにしてもシリル殿はいつ見ても、お美しい〜」 アダマスはぷつぷつと鳥肌が立ってきていた、とにかくこの男は生理的嫌悪を感じさせる。 シリルは嫌悪感を剥き出しにした表情を浮かべ、無言のまま男を睨みつけている。 中年の男はそんなシリルの様子を、にたにたと笑いながら見ていたが、不意にシリルの手をとり自身の方に抱き寄せようとする。 「離しなさい!!貴方のような人に触られたくありません!!!」 シリルの斬りつけるような物言いにも、男はただにたにたと笑うだけ。 「気の強いところも魅力的ですな〜、シリルどのぉ〜」 どかっ!! 鈍い音と共に、男が吹っ飛ぶ。 考えるより先に体の動いていたアダマスが、男を殴り飛ばしたのだ。 それを見た周りからは喝采があがる。 「ななななななななにすんだきさまああああ!!!!!! おおおおおおまあえらあいつをぶっ殺せええ!!!!!」 男は殴られた頬を手で抑え、どもりながら取り巻きらしき男たちに命じる。 言われて男たちがアダマスを取り囲む。 ――さーて、どうするかな・・・ 数分後、取り巻き連中は地に伏していた。 ――運動不足が身に祟る・・・・(汗) 男どもは全員ぶちのめしはしたが、アダマスもいくらか食らってしまった。 ただ、問題なのは・・・・ ――このあざの言い訳どうするかなあ(滝汗) などと考えているうちに、中年男とその他大勢はさっさと逃げてしまった。 「ありがとうございました。 あの・・・大丈夫ですか?」 心配そうな表情でシリルが声をかけてくる。 「ん?ああ、ダイジョーブだ。 あいつらいつも来るのか?」 「ええ・・・このあたりの土地から、ここにすむ人たちを追い出そうと・・・・」 ――どっかの馬鹿の差し金か・・・・ 「このスラムのことで何度か皇帝陛下に、お願いにあがったのですが・・・・・・」 おそらく、目通りさせて貰えなかったのだろう。 「そうか・・・・」 自分のところにまで上がってこない事があまりに多い、アダマスはいかに問題が多いかを知る。 ――何とかしないとな・・・・ 「・・・・ん?げえっやべ!!」 町の中心に立つ巨大な時計塔、その時刻に目をやりアダマスはさあっと血の気が引く。 ――いいかげんもどらね―と(滝汗) 「だああああああ! グアヴァにしばきたおされる!!!」 アダマスの幼馴染の腐れ縁、本人達曰く悪友の男のことを思い出す。 王宮を抜け出す際は、彼に協力して貰っているのだ。 「あの、どうしたんですか?(汗)」 アダマスの様子にシリルが驚いて訊いてくる。 「あ・・・いや・・・じゃあ、俺はこれで!」 アダマスは何とかそれだけ言うと、慌ててその場を立ち去った、その慌しさに残された人の目が点になってたりするが・・・。 アダマスが王宮に戻ると、目を吊り上げた青年が静かに待っていた。 「ジルく〜ん、どこほっつき歩いてたのかなあ〜?」 「・・・(汗)」 ――やっぱり怒ってるな(汗) 「ジル・アーク、わかってるのか? 今の君の地位と立場を、ばれた時どーなると思ってる」 「グアヴァ・・・そう怒るな;; 今回はちょっとやばかったけどな・・・・」 後半部分を小声でぽそっと言うが・・・・ 「ジ〜ル〜(怒)」 しっかり聞こえていたらしい。 「サキア陛下、アダマス陛下のあのあざは?」 玉座に座るアダマスの顔にあるあざを見咎め、臣下の一人がサキアに尋ねる。 「グアヴァ殿と取っ組み合いの喧嘩をなさったとか、理由をお尋ねしても、教えては下さりませんの。 まるで子供のようにむくれてしまって」 サキアがそう言うと、臣下は納得する。 アダマスが子供の頃からの友人のグアヴァとは、しょっちゅう派手に取っ組み合いの喧嘩をしては、あちこちにあざを作っていたのだ。 グアヴァは、アダマスの唯一身分を気にすることなく付き合える友として、一部のものには知られていた。 「陛下も時に子供っぽいところがおありですものね」 サキアはそう言うと、ふわりと微笑む。 臣下も、ちょっと苦笑して頷く、それがまたこの皇帝の人気のあるところなのだろう。 「陛下、あざを冷やさなくてよろしいのですか?」 サキアはそっと声をかける。 「いや・・・・いい。 それほど酷くはない」 「陛下、わたくしお話がありますの」 「ん?」 「わたくし、陛下のお子を身ごもりました」 「なに!?それは本当か!?」 アダマスの顔に見る見る笑みが浮かんでくる。 「はい。 ただ、わたくしにとっては最初で最後の子になるとの事です。 次に子を産むときには体が耐えられないと、医者達が申しております」 「そうか、君は体が強いほうではなかったな。 無理はしないことだ、よい子を産んでくれるね」 「はい・・・・陛下」 皇后サキアの懐妊、その報に国中が若き皇帝とその妻を祝福した。 そして、この国の明るい未来の象徴に見えていた。 <続> ―あとがき― 平和な時代ですな(=▽=) L:ほんとねー。 サキアはアダマスの子供を産みます。 ようやく夫婦らしくなるのかな・・・・ L:にしても、なにあのシリルにちょっかいかけた、中年親父は? 多分次に登場する予定がないと思います。 ってか、出したくねえ。 L:それにしても、シリルとサキア、ここからどう関わっていくのか・・・ 内緒です。 ネタばれになっちゃいますよ。 L:ま、それはしょうがないとして。 本編のほうをさくさく進めて、早くあたしを出しなさいよ。 はぐっ!(滝汗) わわわわかってますうううう(滝汗) さくらのシリーズでルクミリも書いてみたいんですが・・・・・いえなんでもないです(滝涙)(L様ににらまれた) L:じゃ、この辺で。 次もよろしくねvv |
11579 | グアヴァさん(汗) | 猫楽者 E-mail | 2002/11/22 08:42:33 |
記事番号11546へのコメント こんにちは、キツネノテブクロさん。 お元気ですか、猫楽者です。 また続き♪が読めて嬉しいのです♪ >シリルはよく動いていた。 >「よく動く・・・・だが・・・」 > >――ここではあまりに不衛生だ・・・・ > >一応小屋らしきものはあるが、そこには動かせないような人の為に、雨露さえ凌げれば良いという様なもので、実際の診療は外でやっている。 病に怪我に苦しみ、町の『医者』に治療してもらえない方々にとっては、唯一手を差し伸べて下さっているシリルさん。 一生懸命な姿に陛下は胸を打たれたのでしょうか。 >「大変な仕事だ、この人に比べれば皇帝の仕事なぞ・・・・」 医療は、直接『命』にかかわる仕事です。 お独りで、何もかもやっているシリルさん。いったい何故、無料奉仕に近いような事をなさっているのでしょうか。 陛下のお仕事は書類に目を通してサインして、会議してと、毎日似たような繰り返し かも知れませんが、陛下のお進めになっている改革で、『帝国』は良い方向へと変わっていっております。 どうかそのまま、安心して暮らせる国を、目指してください。 >――ここにちゃんとした診療所をおこう、希望者を募って運営させるか・・・・ここに住む者も人であることには変わりない・・・・ > >後にこのスラムの一角に、診療所を開設する、国から補助を出し、希望者を募って運営させて。 >シリルも診療所のメンバーとして、働くようになる。 流石は皇帝陛下。 シリルさん、そしてこの町に暮らす方々も陛下の御配慮に、とても感謝していると思います。 >どかっ!! > >鈍い音と共に、男が吹っ飛ぶ。 >考えるより先に体の動いていたアダマスが、男を殴り飛ばしたのだ。 >それを見た周りからは喝采があがる。 皇帝陛下♪ナイス♪ 素手で殴るとは、陛下は御優しいですね。 殴られた男、もし相手が結界内の世界の仲良し四人組だったら、正義(?)の攻撃呪文を叩き付けられていたのてすよ。 >「ななななななななにすんだきさまああああ!!!!!! >おおおおおおまあえらあいつをぶっ殺せええ!!!!!」 >男は殴られた頬を手で抑え、どもりながら取り巻きらしき男たちに命じる。 >言われて男たちがアダマスを取り囲む。 > >――さーて、どうするかな・・・ 陛下、お忍びとはいえ、影からお護りする護衛の方々は・・・・・居ないのですか。 それに、なんか場慣れしている、といいますか・・・喧嘩なれ・・・・しているような。 >数分後、取り巻き連中は地に伏していた。 > >――運動不足が身に祟る・・・・(汗) > >男どもは全員ぶちのめしはしたが、アダマスもいくらか食らってしまった。 >ただ、問題なのは・・・・ > >――このあざの言い訳どうするかなあ(滝汗) > >などと考えているうちに、中年男とその他大勢はさっさと逃げてしまった。 お強いですね。 幼い頃から武芸の教育を受けてこられたのでしょうね。 素手での戦いも、手馴れたものなのですね。 あざ・・・・たしかに体のあちこち・・・・特に顔にあざをつけたまま・・・玉座にお座りになっている陛下(汗) 臣下の方々が、心配しますね。 >「ありがとうございました。 >あの・・・大丈夫ですか?」 >心配そうな表情でシリルが声をかけてくる。 お二人の出会いですね。 この後も陛下は、シリルさんに会いに、よく王宮を抜け出すのでしょうか。 >「ん?ああ、ダイジョーブだ。 >あいつらいつも来るのか?」 >「ええ・・・このあたりの土地から、ここにすむ人たちを追い出そうと・・・・」 > >――どっかの馬鹿の差し金か・・・・ 政治●や官僚の手下となって地上げしていたのでしょうか。 黒幕たちも、手下が・・・まさか陛下に喧嘩を売った・・・とは考えないでしょうね。 陛下、診療所には警備の手配もしてあげてください。 >「このスラムのことで何度か皇帝陛下に、お願いにあがったのですが・・・・・・」 >おそらく、目通りさせて貰えなかったのだろう。 >「そうか・・・・」 >自分のところにまで上がってこない事があまりに多い、アダマスはいかに問題が多いかを知る。 > >――何とかしないとな・・・・ 途中の、『どこか』で、握り潰されているのでしょうね。 ご報告するまでも無い、と勝手に判断しているのか・・・・・・・それとも・・・。 都合が悪いことは、全て報告しないのか、は分かりませんが・・・・。 >「・・・・ん?げえっやべ!!」 >町の中心に立つ巨大な時計塔、その時刻に目をやりアダマスはさあっと血の気が引く。 > >――いいかげんもどらね―と(滝汗) > >「だああああああ! >グアヴァにしばきたおされる!!!」 >アダマスの幼馴染の腐れ縁、本人達曰く悪友の男のことを思い出す。 >王宮を抜け出す際は、彼に協力して貰っているのだ。 >「あの、どうしたんですか?(汗)」 >アダマスの様子にシリルが驚いて訊いてくる。 >「あ・・・いや・・・じゃあ、俺はこれで!」 >アダマスは何とかそれだけ言うと、慌ててその場を立ち去った、その慌しさに残された人の目が点になってたりするが・・・。 へ・・・・陛下(汗) 喧嘩の時でさえも、落ち着いていた陛下が・・・・ここまで慌てる・・・。 グアヴァさん・・・・あなたは・・・・いったい何者ですか(滝汗) >アダマスが王宮に戻ると、目を吊り上げた青年が静かに待っていた。 >「ジルく〜ん、どこほっつき歩いてたのかなあ〜?」 >「・・・(汗)」 > >――やっぱり怒ってるな(汗) > >「ジル・アーク、わかってるのか? >今の君の地位と立場を、ばれた時どーなると思ってる」 >「グアヴァ・・・そう怒るな;; >今回はちょっとやばかったけどな・・・・」 >後半部分を小声でぽそっと言うが・・・・ >「ジ〜ル〜(怒)」 >しっかり聞こえていたらしい。 (笑)・・・・すいません・・・面白くて可笑しかったです〜。 お二人の会話♪ とても素晴らしい、本当にかけがえのない御二人・・・・・ずっと・・こんな風な関係でいられると・・・良いですね。 >アダマスが子供の頃からの友人のグアヴァとは、しょっちゅう派手に取っ組み合いの喧嘩をしては、あちこちにあざを作っていたのだ。 >グアヴァは、アダマスの唯一身分を気にすることなく付き合える友として、一部のものには知られていた。 一国の王と・・・・・取っ組み合いの喧嘩(汗) グアヴァさん、只者ではないですね。そして陛下も。 >「陛下も時に子供っぽいところがおありですものね」 >サキアはそう言うと、ふわりと微笑む。 >臣下も、ちょっと苦笑して頷く、それがまたこの皇帝の人気のあるところなのだろう。 恐れられる、のではなく、慕われているのですね。 この帝国の平和で幸せな時代なのでしょうね。 >「わたくし、陛下のお子を身ごもりました」 >「なに!?それは本当か!?」 >アダマスの顔に見る見る笑みが浮かんでくる。 >「はい。 >ただ、わたくしにとっては最初で最後の子になるとの事です。 >次に子を産むときには体が耐えられないと、医者達が申しております」 >「そうか、君は体が強いほうではなかったな。 >無理はしないことだ、よい子を産んでくれるね」 >「はい・・・・陛下」 > >皇后サキアの懐妊、その報に国中が若き皇帝とその妻を祝福した。 >そして、この国の明るい未来の象徴に見えていた。 ご懐妊、おめでとうございます。 母子共に、ご健康で、元気な赤ちゃんに早く会えると良いですね。 >平和な時代ですな(=▽=) > >L:ほんとねー。 > >サキアはアダマスの子供を産みます。 >ようやく夫婦らしくなるのかな・・・・ 平和、豊かな時代ですね。 この平和が続いてくれると・・・・・・良いですね。 >L:にしても、なにあのシリルにちょっかいかけた、中年親父は? > >多分次に登場する予定がないと思います。 >ってか、出したくねえ。 出で来ない・・・・・既に、コンクリートの靴を履いて・・・・海の・・いっ・・いえ何でもありません(汗) >L:それにしても、シリルとサキア、ここからどう関わっていくのか・・・ > >内緒です。 >ネタばれになっちゃいますよ。 気になります〜。 ちょっかいかけてた方々の黒幕の方も出てこないのでしょうか。 >L:じゃ、この辺で。 >次もよろしくねvv 陛下とグアヴァさんの会話、とても楽しかったです。 目の笑っていない笑顔で話しながら近づいて来るグアヴァさんと、汗かきながら後ろへジリジリと下がる陛下の姿を想像してしまいました。 毎日寒いですね。部屋にコタツが欲しいです。 お体にお気を付けて、お元気で。 では、失礼します。 |
11586 | この皇帝、ノリは「暴●ん坊●軍」ですね(^^; | キツネノテブクロ | 2002/11/22 17:30:31 |
記事番号11579へのコメント >こんにちは、キツネノテブクロさん。 >お元気ですか、猫楽者です。 >また続き♪が読めて嬉しいのです♪ こんにちはです。 まだまだ続きそうな感じがしております。 >病に怪我に苦しみ、町の『医者』に治療してもらえない方々にとっては、唯一手を差し伸べて下さっているシリルさん。 >一生懸命な姿に陛下は胸を打たれたのでしょうか。 皇帝と言う立場のせいか、患者を選り好みするような医者しか、知らなかったのでは。 >医療は、直接『命』にかかわる仕事です。 >お独りで、何もかもやっているシリルさん。いったい何故、無料奉仕に近いような事をなさっているのでしょうか。 彼女の尊敬する人が、似たようなことをしているからです。 誰とは言いませんが・・・・。 >陛下のお仕事は書類に目を通してサインして、会議してと、毎日似たような繰り返し >かも知れませんが、陛下のお進めになっている改革で、『帝国』は良い方向へと変わっていっております。 >どうかそのまま、安心して暮らせる国を、目指してください。 国民のための政治、そのために彼は試行錯誤をしています。 彼が目指すものは、専制君主制ではなく・・・・・ >流石は皇帝陛下。 >シリルさん、そしてこの町に暮らす方々も陛下の御配慮に、とても感謝していると思います。 統治者としてできる最大限の援助は惜しまないでしょう、アダマスは弱い者の、味方ですから。 >皇帝陛下♪ナイス♪ >素手で殴るとは、陛下は御優しいですね。 多分手持ちの武器がなかったからでは・・・・・(いやまてよ、あっても素手で殴るかなこの方は) >殴られた男、もし相手が結界内の世界の仲良し四人組だったら、正義(?)の攻撃呪文を叩き付けられていたのてすよ。 呪文が発達してませんしね。 >陛下、お忍びとはいえ、影からお護りする護衛の方々は・・・・・居ないのですか。 いませんね、いたら即効で連れ戻されます(笑) >それに、なんか場慣れしている、といいますか・・・喧嘩なれ・・・・しているような。 場慣れしまくりです(汗) >お強いですね。 >幼い頃から武芸の教育を受けてこられたのでしょうね。 武芸のついでに、喧嘩技も・・・・・ >素手での戦いも、手馴れたものなのですね。 >あざ・・・・たしかに体のあちこち・・・・特に顔にあざをつけたまま・・・玉座にお座りになっている陛下(汗) >臣下の方々が、心配しますね。 心配しないほうがおかしいですしね。 >お二人の出会いですね。 >この後も陛下は、シリルさんに会いに、よく王宮を抜け出すのでしょうか。 よく抜け出すようになりますよ、シリルは医者ですからサキアのことを相談したりすることもあります。 >政治●や官僚の手下となって地上げしていたのでしょうか。 近いです。 >黒幕たちも、手下が・・・まさか陛下に喧嘩を売った・・・とは考えないでしょうね。 >陛下、診療所には警備の手配もしてあげてください。 その辺は手抜かりないでしょう。 >途中の、『どこか』で、握り潰されているのでしょうね。 >ご報告するまでも無い、と勝手に判断しているのか・・・・・・・それとも・・・。 >都合が悪いことは、全て報告しないのか、は分かりませんが・・・・。 おそらく、スラムからきたと言うのが問題なんでしょう。 皇帝に、スラムにいるような者と会わせる訳にいかないとか言って、謁見をさせないようにしているのでは。 >へ・・・・陛下(汗) >喧嘩の時でさえも、落ち着いていた陛下が・・・・ここまで慌てる・・・。 >グアヴァさん・・・・あなたは・・・・いったい何者ですか(滝汗) アダマスとグアヴァの関係は、アメリアとリナを思い浮かべると近いかも(汗) >(笑)・・・・すいません・・・面白くて可笑しかったです〜。 >お二人の会話♪ この二人に身分は関係ないですから(笑) >とても素晴らしい、本当にかけがえのない御二人・・・・・ずっと・・こんな風な関係でいられると・・・良いですね。 そうですね、続いていければよかったんですが・・・・・ >一国の王と・・・・・取っ組み合いの喧嘩(汗) >グアヴァさん、只者ではないですね。そして陛下も。 彼らは普通の神経してません。 臣下の間では人気高いんじゃないかと思います。 >恐れられる、のではなく、慕われているのですね。 >この帝国の平和で幸せな時代なのでしょうね。 平和で幸福で、あの頃はよかったとか言われるような時代です。 >ご懐妊、おめでとうございます。 >母子共に、ご健康で、元気な赤ちゃんに早く会えると良いですね。 >平和、豊かな時代ですね。 >この平和が続いてくれると・・・・・・良いですね。 サキアにしてもアダマスにしても、この頃が一番幸福だったのではと思います。 そして、この幸福が続いていくと信じていた頃だったんでしょう。 >出で来ない・・・・・既に、コンクリートの靴を履いて・・・・海の・・いっ・・いえ何でもありません(汗) 魚のえさに〜・・・・・なってる? >気になります〜。 >ちょっかいかけてた方々の黒幕の方も出てこないのでしょうか。 ちょっかいかけてた黒幕は出すかどうかは決めてないですが、別口は出てきてます。 >陛下とグアヴァさんの会話、とても楽しかったです。 この二人の会話と行動は、とにかく漫才っぽくなればOKと言うことで(笑) >目の笑っていない笑顔で話しながら近づいて来るグアヴァさんと、汗かきながら後ろへジリジリと下がる陛下の姿を想像してしまいました。 まさにそんな感じの二人ですね(^^ >毎日寒いですね。部屋にコタツが欲しいです。 >お体にお気を付けて、お元気で。 > >では、失礼します。 感想ありがとうございました。 まだまだ先が続きそうです、皇帝一家とグアヴァとシリルたちがどんな運命をたどって、アダマスが変わっていったのか・・・・・ ここまで長くなる予定ではなかった話ですが、最後までお付き合いくだされば幸いです。 ではこのへんで、失礼します。 |
11584 | ―不自由な絶対者― 4 | キツネノテブクロ | 2002/11/22 16:58:58 |
記事番号11490へのコメント ―不自由な絶対者― ****************************************** 年が明けて、サキアは無事男子を出産した。 途中サキアは危ない状態に陥ったが、何とか持ち直し出産することができた。 生まれた子は、ラスティ・ネールと名づけられ、皆に祝福された。 その年は、アダマス帝の妹も同じく男子を出産し、国全体が明るいニュースに沸きかえっていた。 ラスティ・ネールが二歳になったとき、最初の悲劇が起きた。 毒蛇にかまれ幼い命を散せてしまったのだ。 「ラスティ・・・陛下のお子が・・・・わたくしの子供が・・・・」 幼子の遺体にすがり付いて泣くサキアに、侍女達は言葉もなかった。 サキアがどれほどこの幼い皇子を大事にしていたかを知っているから、体の弱いサキアが命を削る思いで産んだ子供をどれほど愛していたか・・・・。 「サキア・・・・泣くなとは言わないが、少しお休み・・・」 アダマスはサキアを気遣い、そっと声をかける。 「君が倒れたら、私は困る」 「陛下・・・」 泣きはらした真っ赤な目で、サキアはアダマスを見る。 自分を心配するアダマスの表情に、サキアは少し落ち着きを取り戻す。 「・・・陛下、わたくしの不注意で陛下のお子を死なせてしまいました・・・・」 「誰のせいでもない、自分を責めては駄目だ・・・・・あの子はそれを望んではいまい」 アダマスは、とにかく優しい声をかけ、サキアを落ち着かせる。 今のサキアはそのまま、子供の後を追って死んでしまいそうだった。 「陛下・・・・」 国中が悲しみに包まれる中、とある館で祝杯をあげる者達がいた。 「うまくいきましたな」 「皇子の死は事故とされたようです」 祝杯をあげる者のうち一人は、アダマス帝の妹婿のブルーノ=マーキーズ。 「これで、王位継承権でいけば、ラウルが次期皇帝。 早いうちに、手を打つに限る」 「さようです、何しろ皇后はもう子供産めぬとか。 陛下の血筋で後を継ぐものは出ますまい」 ラウルの言葉に頷くように言うのは、アダマスの代になって潰された貴族達。 「マーキーズ殿、やはり陛下にも?」 「・・・・まだ、その時期ではない。 時が満ちるまで待ちましょうぞ」 ――我が子が帝位につけばよい・・・・ 暗い野心を抱く者達によって、更なる悲劇を生んでいく。 アダマスは子を失い、離宮に引きこもってしまったサキアに、話し相手になってくれるような人物を求めた。 そして、思い当たったのがスラムに住む友人、シリルのことだった。 アダマスは三年程前にスラムで出会った、若い医者のシリルのところによく手伝いに行っていた。 そのうち何度かはグアヴァを巻き添えにして。(笑) アダマスは診療所の他にも、職を紹介する施設(職業安定所)を置いたり、職業訓練所を設置したりもした。 スラムに住む理由の中には、職がないため家を借りたり、物を買うことが出来ないなどがある。 町に住むにはそれなりに金を持っていないと無理なのだ。 それにこのスラム、どちらかと言えば難民キャンプに近いものがある。 その為、手に職をつけて働き口を見つけられればと思い、アダマスはそういった施設を設置していた。 その成果はゆっくりだが見え始め、スラムにも働ける場ができるようになり、少しずつではあるが治安もよくなりつつあった。 アダマスはいつものごとく、王宮を抜け出しシリルの下に向かった。 以前、グアヴァを連れて行った際、うっかりグアヴァが彼をアダマスと呼んでしまい、シリルに皇帝であることがばれてしまった事がある。 その時はさすがにシリルも驚いたようだが、アダマスがグアヴァを思いっきり締め上げてるのを見て、イメージしていた皇帝像とはあまりにも違うためか、大笑いしていた。 「シリル、いるか?」 「やあ、ジルさん。 センセなら中にいるよ」 戸口で日向ぼっこしている、この診療所の薬草士に声をかける。 薬草士も気楽に返事を返す、実はアダマスはすっかりスラムの有名人だった。 最初にきた時に派手に暴れただけでなく、その後何度か似たような場面に出くわしては、弱い人を守るようにしてきたためか、スラムの人々から信頼されるようになっていた。 多分、皇帝よりも信頼されているだろう・・・・。 「なあ、ジルさん。 なんでセンセと一緒にならねんだい?」 「無理だって、俺一応既婚者。 俺の奥さん体が弱くってな、シリルに何度か相談したこともあるんだ」 アダマスは苦笑しながら、答える。 「へっ?ジルさん嫁さんがいたんかい」 「ああ」 「ああ、ジルいらっしゃい」 アダマスの声に気づいたシリルが顔を見せる。 「よう、今良いか?」 「ええ、今は患者さんはいないから。 中はいって」 「サキア様の話し相手?」 シリルはアダマスにお茶を出しながら、聞き返す。 「ああ、できれば医者としての君の目から、サキアのことを見て貰えないかな。 まあ、一番の理由はサキアの友人となって欲しい事なんだが・・・・」 「サキア様にはご友人がいないの?」 「王族の常でね、気楽に付き合える人間を側に置けないんだ。 ま、俺はひねくれ者だから、グアヴァみたいな悪友がいるけどな」 「私がサキア様に会うのは良いけど・・・・」 「その辺は手配する、先に確認しておきたかったんだ」 「大事にしてるのね、サキアさまを」 「俺の嫁さんだから♪」 そう言うと、アダマスはにやりとする。 「のろけは他所でやって・・・」 ついついため息ついてしまうシリルだった。 ・・・・・・・サキア、君は私が皇帝になりたくなかったと言ったら、笑うかい?・・・・・ ふと、サキアはアダマスの言葉を思い出した。 ラスティ・ネールが生まれた時、アダマスがふと漏らした言葉だった。 『王になりたがるものは、この苦労を知らないんだよ』 『陛下?』 『専制君主は個人の自由を持たない、それは名君と呼ばれる者ほど、不自由な生き方を強いられる。 ただ、支配者になりたいだけの奴だと、長持ちしないからね』 『・・・・』 『ねえサキア、私が自由にできるものは実はそんなに多くはないんだよ。 自由にできる時間、自由に使えるもの・・・・・自分のなりたいものになれない、皇族に生まれたばかりに、皇帝の息子として生まれたばかりにね』 『陛下は何になりたかったのですか?』 『言ったら笑うよ』 『陛下・・・』 『私はこの子を皇帝にしたくないんだよ、この子だけじゃない。 帝政なんて私の代で終わらせたいんだ』 ・・・・・・・・この国を国民の手で動かしていって欲しい、その為に人々の意識を変えていかなければね・・・・・ 「陛下・・・もう、ラスティ・ネールは皇帝になることはありません・・・・・」 サキアは一人呟く。 泣き腫らした赤い目で・・・・・・。 <続> ―あとがき― 一気に暗くなりました・・・・・。 L:いきなり殺す?わずか二歳の子供を;; ・・・・・皇帝最初の悲劇ですな・・・・。 サキアが書いててかなり哀しかったっす。 L:と・こ・ろ・で、アダマスは皇帝やりたくなかったの? さいです。 何になりたかったのかは、内緒です♪ L:あのさ、アダマスってグアヴァ&シリル相手にする時と、サキアを相手にする時と言葉づかいがかなり違うけど;; 気にしてはいけません。 L:あっそ。 で、本編はどうしたのよ?(さり気に2リットルペットボトル(未開封)を構えつつ) 順番を考えてるんですよ(滝汗) フレイ一行を書くか、帝国を書くか(汗) L:・・・・・さっさと進めて、は・や・く・あたしを出しなさい。 はいい(泣) ではこの辺で(TT) L:次もよろしくね♪ |
11607 | すいません(汗)、また暴走してます。 | 猫楽者 E-mail | 2002/11/22 23:34:57 |
記事番号11584へのコメント こんにちは、キツネノテブクロさん。 お元気ですか、猫楽者です。 すいません・・・・・今回も、また・・・暴走しています・・・・。 もし・・・・ご不快な思いをさせてしまいましたら・・・・ごめんなさい。 >年が明けて、サキアは無事男子を出産した。 >途中サキアは危ない状態に陥ったが、何とか持ち直し出産することができた。 >生まれた子は、ラスティ・ネールと名づけられ、皆に祝福された。 >その年は、アダマス帝の妹も同じく男子を出産し、国全体が明るいニュースに沸きかえっていた。 無事のご出産、良かったです。おめでとうございます。 妹さんのお子さんと、同じ年の仲の良い友人になれると良いですね。 一緒に悪戯したり、冒険したり、陛下とグアヴァさんのような、素敵な付き合いが出来ると良いですね。 >ラスティ・ネールが二歳になったとき、最初の悲劇が起きた。 >毒蛇にかまれ幼い命を散せてしまったのだ。 二歳・・・・・・僅か・・・・・・・二年で・・・・・・・・・・・・。 毒蛇が王宮内にいたとは思えませんから・・・・・・何処かへお出かけになっての出来事でしょうか。 王宮に名を列ねる、『名医達』は何をしていたのでしょうか。 出かける場所の病気や危険な動植物を事前に調べていれば、毒蛇の毒に効く薬ぐらい持っていったでしょうに。 何の為に、王家に仕えているのですか。医者なら医者らしい働きをしないで、ど・う・す・る・ん・だ!!!!!!!!!!!!!!!!! おまえら、『宮廷医』だろう。己の出世と金勘定にしか。興味がないなら・・・・医者なんか辞めろ!!! >「ラスティ・・・陛下のお子が・・・・わたくしの子供が・・・・」 >幼子の遺体にすがり付いて泣くサキアに、侍女達は言葉もなかった。 どんなに泣いても、呼びかけても・・・・・・もう・・・笑顔で、『ママ』と笑い返してはくれない・・・・・・。 甘えて抱っこして、確かに手の中にあった温もりは・・・・・もう二度と・・・・戻っては来ないのですね・・・・・・。 蛇の毒・・・・・どんなにか・・・苦しくて怖かった・・・・ことでしょうか・・・・・。 『ママ、苦しいよ、痛いよ、助けて、ママ』、助けを求め続けて・・・・・逝ってしまった。 何故、こんな幼い子供が苦しんでいるのに、周りの医者どもは・・・な・に・を・し・て・い・た・のですか!!! 医者は、常に『命』に係わる仕事をしているのですから・・・・誇りと責任をキチンと持ってくれ・・・頼むよ・・・・。 >サキアがどれほどこの幼い皇子を大事にしていたかを知っているから、体の弱いサキアが命を削る思いで産んだ子供をどれほど愛していたか・・・・。 >「サキア・・・・泣くなとは言わないが、少しお休み・・・」 >アダマスはサキアを気遣い、そっと声をかける。 >「君が倒れたら、私は困る」 >「陛下・・・」 >泣きはらした真っ赤な目で、サキアはアダマスを見る。 >自分を心配するアダマスの表情に、サキアは少し落ち着きを取り戻す。 >「・・・陛下、わたくしの不注意で陛下のお子を死なせてしまいました・・・・」 >「誰のせいでもない、自分を責めては駄目だ・・・・・あの子はそれを望んではいまい」 >アダマスは、とにかく優しい声をかけ、サキアを落ち着かせる。 >今のサキアはそのまま、子供の後を追って死んでしまいそうだった。 >「陛下・・・・」 何処へお出かけになったのかは、分かりませんし、暗殺を恐れていたのでしょうか、陛下の側が安全だと思ったのかもしれませんが 二歳の子供から、一瞬でも目を離してはダメですよ。 その一瞬で、どんな『事故』が起こるかわからないのですから・・・・・・。 サキアさん。たとえ貴方が死んでも・・・・・・お子さんは生き返りません。 キツイ言い方ですが・・・・・目を離してはいけなかったのです。 常に一緒について歩いていなければ・・・・いけなかったのです。 >国中が悲しみに包まれる中、とある館で祝杯をあげる者達がいた。 >「うまくいきましたな」 >「皇子の死は事故とされたようです」 >祝杯をあげる者のうち一人は、アダマス帝の妹婿のブルーノ=マーキーズ。 >「これで、王位継承権でいけば、ラウルが次期皇帝。 >早いうちに、手を打つに限る」 >「さようです、何しろ皇后はもう子供産めぬとか。 >陛下の血筋で後を継ぐものは出ますまい」 >ラウルの言葉に頷くように言うのは、アダマスの代になって潰された貴族達。 >「マーキーズ殿、やはり陛下にも?」 >「・・・・まだ、その時期ではない。 >時が満ちるまで待ちましょうぞ」 > >――我が子が帝位につけばよい・・・・ > >暗い野心を抱く者達によって、更なる悲劇を生んでいく。 暗殺・・・・・事故ではなく・・・・暗殺・・・・。 しかも計画の主犯は・・・・陛下の妹の旦那さん。 妹も陛下の父上も・・・あんたら・・・人を見る眼・・・・ゼロの大バカ野郎か・・・・・。 ブルーノ(すいません・・・呼び捨てで失礼します)、どうせアンタは自分の妻や子供を愛してはいないだろう。 子供を皇帝と言う名の『操り人形』にして、権力を得たいダケ・・・なんじゃないのか。 こんな・・・・こんな奴の為に・・・幼い子供が殺されてしまったのですか・・・・・・。 陛下とサキアさんが、優しい事につけ込んで・・・・・バカ貴族どもと手を組むとは・・・・。 陛下が、何もかも自分の思い道理にして、気に食わない者は直ぐに誰でも粛清するような方でしたら 自分の子供の死は、事故ではない、皇位継承者どもの陰謀により暗殺されたのだ、よって皇位継承者の一族は総て処刑。 とかの事態になっていたのでしょうね。 >アダマスは子を失い、離宮に引きこもってしまったサキアに、話し相手になってくれるような人物を求めた。 >そして、思い当たったのがスラムに住む友人、シリルのことだった。 >アダマスは三年程前にスラムで出会った、若い医者のシリルのところによく手伝いに行っていた。 >そのうち何度かはグアヴァを巻き添えにして。(笑) 巻き添えにした・・・って、一緒に行ったのですか・・・。 それとも・・・また王宮にグアヴァさんを残して行かれたのですか。もしそうだとすると、その度に、陛下とグアヴァさん、喧嘩したのですか。 >アダマスは診療所の他にも、職を紹介する施設(職業安定所)を置いたり、職業訓練所を設置したりもした。 >スラムに住む理由の中には、職がないため家を借りたり、物を買うことが出来ないなどがある。 >町に住むにはそれなりに金を持っていないと無理なのだ。 >それにこのスラム、どちらかと言えば難民キャンプに近いものがある。 >その為、手に職をつけて働き口を見つけられればと思い、アダマスはそういった施設を設置していた。 >その成果はゆっくりだが見え始め、スラムにも働ける場ができるようになり、少しずつではあるが治安もよくなりつつあった。 自分達、『選ばれた者』、である『貴族』を潰して、彼らバカ貴族にとっては取るに足らないスラムに暮す方々の生活向上を目指す。 そんなことが、貴族どもは気に入らなかったのでしょうか。 陛下、どうか改革を推し進めてください。 そして、幼くして逝ってしまった、お子様の仇を、とってください。 >アダマスはいつものごとく、王宮を抜け出しシリルの下に向かった。 >以前、グアヴァを連れて行った際、うっかりグアヴァが彼をアダマスと呼んでしまい、シリルに皇帝であることがばれてしまった事がある。 >その時はさすがにシリルも驚いたようだが、アダマスがグアヴァを思いっきり締め上げてるのを見て、イメージしていた皇帝像とはあまりにも違うためか、大笑いしていた。 陛下に締め上げられている、グアヴァさん・・・・・顔色が蒼いのを通り越して真っ白になるまで締め続けていたのでしょうか(汗) 普通は、皇帝陛下といいましたら・・・こおいうお方だとは思わないですものね。 >「シリル、いるか?」 >「やあ、ジルさん。 >センセなら中にいるよ」 >戸口で日向ぼっこしている、この診療所の薬草士に声をかける。 >薬草士も気楽に返事を返す、実はアダマスはすっかりスラムの有名人だった。 >最初にきた時に派手に暴れただけでなく、その後何度か似たような場面に出くわしては、弱い人を守るようにしてきたためか、スラムの人々から信頼されるようになっていた。 >多分、皇帝よりも信頼されているだろう・・・・。 平和で豊かな時代ですね。 しかし、まだスラムにチョッカイかけている輩がいるのですか。 陛下も、どうかお気を付けて、今、陛下が倒れてしまいますと、一気に暗黒時代になってしまいそうですから。 >「サキア様にはご友人がいないの?」 >「王族の常でね、気楽に付き合える人間を側に置けないんだ。 >ま、俺はひねくれ者だから、グアヴァみたいな悪友がいるけどな」 王宮の狭い世界だけでなく、外の世界を知ろうとしてくださったおかげで、今の善政があるのですね。 もちろん、素晴らしい御友人との御付き合いの経験が活かされているのですね。 >「大事にしてるのね、サキアさまを」 >「俺の嫁さんだから♪」 >そう言うと、アダマスはにやりとする。 >「のろけは他所でやって・・・」 >ついついため息ついてしまうシリルだった。 陛下、サキアさんは、今、とても辛いのだと思います。 どうか精一杯の愛情を、きちんと眼に見える形で示してあげてください。 誰が死んでも、生きている人達は、生き続けて行くのです。 死ぬことは、ある意味簡単だと思います。 実際に死んでいなくても、精神的に死んでしまう事もあるのですから、どうか奥様を大切にしてあげてください。 >・・・・・・・サキア、君は私が皇帝になりたくなかったと言ったら、笑うかい?・・・・・ > > >ふと、サキアはアダマスの言葉を思い出した。 >ラスティ・ネールが生まれた時、アダマスがふと漏らした言葉だった。 > >『王になりたがるものは、この苦労を知らないんだよ』 >『陛下?』 >『専制君主は個人の自由を持たない、それは名君と呼ばれる者ほど、不自由な生き方を強いられる。 >ただ、支配者になりたいだけの奴だと、長持ちしないからね』 >『・・・・』 >『ねえサキア、私が自由にできるものは実はそんなに多くはないんだよ。 >自由にできる時間、自由に使えるもの・・・・・自分のなりたいものになれない、皇族に生まれたばかりに、皇帝の息子として生まれたばかりにね』 >『陛下は何になりたかったのですか?』 >『言ったら笑うよ』 王の孤独・・・・・でしょうか。 他の方から見れば、何不自由の無い羨ましい生活なのかもしれませんね。 専制国家は、皇帝が絶大な権限を持っているので、真面目に政治を行うと 肩にかかる責任の大きさは、自分などには想像もつかないほどの物なのでしょうね。 >『陛下・・・』 >『私はこの子を皇帝にしたくないんだよ、この子だけじゃない。 >帝政なんて私の代で終わらせたいんだ』 > > >・・・・・・・・この国を国民の手で動かしていって欲しい、その為に人々の意識を変えていかなければね・・・・・ その為の準備として、『特権階級』を締め付けていたのですね。 陛下はお優しいのですね・・・ただ・・・・相手は自己中心的で自分達が、持っていて当然、と思っていた 様々な特権を奪われた事を怨み・・・・・復讐の機会を狙っていたのですね。 >「陛下・・・もう、ラスティ・ネールは皇帝になることはありません・・・・・」 >サキアは一人呟く。 >泣き腫らした赤い目で・・・・・・。 皇帝にはなれませんね。 それどころか・・・・・希望と好奇心で輝いていた眼は・・・・・もう二度と開かれることは・・・・・・。 輝く笑顔と体全体で、嬉しいこと、楽しいことを教えてくれた・・・・・可愛らしい小さな体は・・・・・ピクリとも動きません。 陛下たちが・・・・・・事故ではなく、暗殺だと・・・・・もし知ってしまったら・・・・・。 サキアさん、こんな歌があるのですが・・・・・・。 僕達は小さな船に、悲しみという、荷物を積んで 時の流れを下ってゆく、船人たちのようだね 君のその小さな船に、載せ切れないほどの悲しみに せめて笑顔がつくのなら、僕はピエロになろう 著作権が怖いので、途中までしか書けませんが・・・・・。 さだまさ●さんの、道化師●ソネット、という曲です。 辛くても、いつかまた、笑える日が来てくれると良いですね。 >一気に暗くなりました・・・・・。 > >L:いきなり殺す?わずか二歳の子供を;; > >・・・・・皇帝最初の悲劇ですな・・・・。 >サキアが書いててかなり哀しかったっす。 犯人のボケナス野郎、腐れ貴族に囲まれて威張っているようですが・・・・・。 あの手の輩は、自分の身だけは守ろうと、『保険』をかけている、と思うのですが・・・・・・。 主犯と周りのハイエナどもの関係が悪化して・・・・『保険』の効果が発揮されれば、この国は、かなり混乱してしまうのでしょうね。 主犯と、シッポを振っている人間モドキどもを、正気を保ったままで、屍肉呪法にかかってもらい、未来永劫 苦しみ続けて、頂きたいです。 あっ、もちろん、こ〜んな手ぬるいやり方でなくてもOKです。 己の、クダラン欲望の為に、幼い命を奪い去った輩に、一片も情け容赦は、いりません。 すいません・・・・・・またも・・・・暴走しています。 子供が係わって来ると・・・・・どうも弱いんです・・・・・読ませて頂いて・・・・涙があふれてきました・・・・。 重ねて・・・・お詫びさせていただきます・・・もし・・・・ご不快な思いをさせてしまいましたら・・・・ごめんなさい。 23(土)〜25(月)まで、結婚式に出席する為に家族で鹿児島へ行ってきます。 その間、感想を書き込ませて頂く事が、残念ながら出来ません。 飛行機が落ちたりしなければ、火曜日からは、PCに触れることが出来ますので。 それまで、お話しの続きを読ませて頂けないのです。 とても、とても残念です〜。 やっぱりノートタイプのPCにすれば良かったです。 ディスクトップは、流石に持ち歩けませんから。 ほんとに朝夕は、吐く息が白くなるくらい寒くなって参りましたね。 お体にお気を付けて、お元気で。 では、失礼します。 |
11625 | Re:すいません(汗)、また暴走してます。 | キツネノテブクロ | 2002/11/23 16:58:09 |
記事番号11607へのコメント >こんにちは、キツネノテブクロさん。 >お元気ですか、猫楽者です。 こんにちはです。 感想ありがとうございます。 >すいません・・・・・今回も、また・・・暴走しています・・・・。 >もし・・・・ご不快な思いをさせてしまいましたら・・・・ごめんなさい。 いえ、書いてる本人の方が暴走してますので。 >無事のご出産、良かったです。おめでとうございます。 ほんとによかったです。 >妹さんのお子さんと、同じ年の仲の良い友人になれると良いですね。 >一緒に悪戯したり、冒険したり、陛下とグアヴァさんのような、素敵な付き合いが出来ると良いですね。 アダマスはそう望んでいたはずでしたが・・・・。 >二歳・・・・・・僅か・・・・・・・二年で・・・・・・・・・・・・。 >毒蛇が王宮内にいたとは思えませんから・・・・・・何処かへお出かけになっての出来事でしょうか。 離宮に遊びにいった際です。 >王宮に名を列ねる、『名医達』は何をしていたのでしょうか。 >出かける場所の病気や危険な動植物を事前に調べていれば、毒蛇の毒に効く薬ぐらい持っていったでしょうに。 この辺は5話に書いてますが、薬の用意はしてありました。 ただ、彼らの手におえない毒だったんです。 >何の為に、王家に仕えているのですか。医者なら医者らしい働きをしないで、ど・う・す・る・ん・だ!!!!!!!!!!!!!!!!! >おまえら、『宮廷医』だろう。己の出世と金勘定にしか。興味がないなら・・・・医者なんか辞めろ!!! まあ、中には出世と金勘定にしか興味のない方もいますが・・・・。 そういう方は、ただおろおろと見てるだけだったんでしょう。 >どんなに泣いても、呼びかけても・・・・・・もう・・・笑顔で、『ママ』と笑い返してはくれない・・・・・・。 >甘えて抱っこして、確かに手の中にあった温もりは・・・・・もう二度と・・・・戻っては来ないのですね・・・・・・。 >蛇の毒・・・・・どんなにか・・・苦しくて怖かった・・・・ことでしょうか・・・・・。 >『ママ、苦しいよ、痛いよ、助けて、ママ』、助けを求め続けて・・・・・逝ってしまった。 >何故、こんな幼い子供が苦しんでいるのに、周りの医者どもは・・・な・に・を・し・て・い・た・のですか!!! >医者は、常に『命』に係わる仕事をしているのですから・・・・誇りと責任をキチンと持ってくれ・・・頼むよ・・・・。 うーん、医者としては辛いですが・・・・実際、シリルがいた場合でも同じ結果になったでしょう。 ただ、彼女は最後まで諦めないでしょうけど・・・・・。 >何処へお出かけになったのかは、分かりませんし、暗殺を恐れていたのでしょうか、陛下の側が安全だと思ったのかもしれませんが >二歳の子供から、一瞬でも目を離してはダメですよ。 >その一瞬で、どんな『事故』が起こるかわからないのですから・・・・・・。 >サキアさん。たとえ貴方が死んでも・・・・・・お子さんは生き返りません。 >キツイ言い方ですが・・・・・目を離してはいけなかったのです。 >常に一緒について歩いていなければ・・・・いけなかったのです。 蛇と言うのはものすごく静かに近づきます、気がついて逃げようとした時には噛まれてしまうと言うこともあるようです。 サキアは目を離したわけではないでしょうが、蛇が近づいてくるのに気がつかなかったわけですし・・・・・・彼女はそのことをずっと悔いて生きていくでしょう。 >暗殺・・・・・事故ではなく・・・・暗殺・・・・。 暗殺です。 >しかも計画の主犯は・・・・陛下の妹の旦那さん。 >妹も陛下の父上も・・・あんたら・・・人を見る眼・・・・ゼロの大バカ野郎か・・・・・。 人を見る目が無かったのか、ブルーノが急に野心に目覚めたか、どちらかでしょう。 >ブルーノ(すいません・・・呼び捨てで失礼します)、どうせアンタは自分の妻や子供を愛してはいないだろう。 ブルーノは妻は多分愛していないのでは・・・・・ただ、息子のラウルには愛情があるようなのですが・・・・。 >子供を皇帝と言う名の『操り人形』にして、権力を得たいダケ・・・なんじゃないのか。 >こんな・・・・こんな奴の為に・・・幼い子供が殺されてしまったのですか・・・・・・。 標的はサキア皇后と、ラスティ・ネール皇子。 ただ、サキアは死ねば儲けものといった感じです >陛下とサキアさんが、優しい事につけ込んで・・・・・バカ貴族どもと手を組むとは・・・・。 >陛下が、何もかも自分の思い道理にして、気に食わない者は直ぐに誰でも粛清するような方でしたら >自分の子供の死は、事故ではない、皇位継承者どもの陰謀により暗殺されたのだ、よって皇位継承者の一族は総て処刑。 >とかの事態になっていたのでしょうね。 アダマスは一族すべてを処刑にはしないでしょう。 一族すべてが加担していたならともかく・・・。 >巻き添えにした・・・って、一緒に行ったのですか・・・。 そうです♪ アダマスがグアヴァの首根っこひっ捕まえて♪ >それとも・・・また王宮にグアヴァさんを残して行かれたのですか。もしそうだとすると、その度に、陛下とグアヴァさん、喧嘩したのですか。 グアヴァ氏は王宮に残る方が楽でいいと思ってますよ、多分。 >自分達、『選ばれた者』、である『貴族』を潰して、彼らバカ貴族にとっては取るに足らないスラムに暮す方々の生活向上を目指す。 >そんなことが、貴族どもは気に入らなかったのでしょうか。 気に入らないのでしょう。 潰された恨みを持ってる方たちもいますし。 >陛下、どうか改革を推し進めてください。 >そして、幼くして逝ってしまった、お子様の仇を、とってください。 この頃はまだ、アダマスも前を向いていられたんですけどね・・・・・。 >陛下に締め上げられている、グアヴァさん・・・・・顔色が蒼いのを通り越して真っ白になるまで締め続けていたのでしょうか(汗) そしてプロレス技を・・・・(まて) >普通は、皇帝陛下といいましたら・・・こおいうお方だとは思わないですものね。 普通は思いません。 どっかの国の第一王位継承者のフィ●オネル殿下のような方もいますが(^^; >平和で豊かな時代ですね。 >しかし、まだスラムにチョッカイかけている輩がいるのですか。 いるんですよねえ、地上げ屋みたいなのが。 >陛下も、どうかお気を付けて、今、陛下が倒れてしまいますと、一気に暗黒時代になってしまいそうですから。 アダマスはまだ倒れてはいけない人です。 >王宮の狭い世界だけでなく、外の世界を知ろうとしてくださったおかげで、今の善政があるのですね。 >もちろん、素晴らしい御友人との御付き合いの経験が活かされているのですね。 本当にいい統治者だったのに・・・・。 彼を変えてしまうことが起きてしまうんですよね・・・・・・・。 >陛下、サキアさんは、今、とても辛いのだと思います。 >どうか精一杯の愛情を、きちんと眼に見える形で示してあげてください。 アダマスは不器用なとこがありますから、彼なりに一生懸命なことでしょう。 >誰が死んでも、生きている人達は、生き続けて行くのです。 >死ぬことは、ある意味簡単だと思います。 >実際に死んでいなくても、精神的に死んでしまう事もあるのですから、どうか奥様を大切にしてあげてください。 アダマス自身も、悲しいですが彼はそれを乗り越えられる強さが、この時にはまだあったんですよね。 ただ、それがこの先の展開に大きく影響していくんですが・・・。 >王の孤独・・・・・でしょうか。 そうですね・・・。 >他の方から見れば、何不自由の無い羨ましい生活なのかもしれませんね。 >専制国家は、皇帝が絶大な権限を持っているので、真面目に政治を行うと >肩にかかる責任の大きさは、自分などには想像もつかないほどの物なのでしょうね。 想像することしかできないですが、国を動かすとはそういうことじゃないかと思います。 人生の大半を自分のためではなく、国民の為に費やすのですから。 >その為の準備として、『特権階級』を締め付けていたのですね。 >陛下はお優しいのですね・・・ただ・・・・相手は自己中心的で自分達が、持っていて当然、と思っていた >様々な特権を奪われた事を怨み・・・・・復讐の機会を狙っていたのですね。 貴族には何を言っても理解できないでしょう・・・・。 彼らにはアダマスの行為は不当なものとしか思わないのでしょう。 >皇帝にはなれませんね。 >それどころか・・・・・希望と好奇心で輝いていた眼は・・・・・もう二度と開かれることは・・・・・・。 その現実がとても重い・・・・。 >輝く笑顔と体全体で、嬉しいこと、楽しいことを教えてくれた・・・・・可愛らしい小さな体は・・・・・ピクリとも動きません。 >陛下たちが・・・・・・事故ではなく、暗殺だと・・・・・もし知ってしまったら・・・・・。 アダマスは暗殺だと思っていますが、証拠が無いためどうすることもできません。 そしてその事実をサキアには教えていません、サキアにはショックが大きいでしょうから。 >サキアさん、こんな歌があるのですが・・・・・・。 > 僕達は小さな船に、悲しみという、荷物を積んで > 時の流れを下ってゆく、船人たちのようだね > 君のその小さな船に、載せ切れないほどの悲しみに > せめて笑顔がつくのなら、僕はピエロになろう > >著作権が怖いので、途中までしか書けませんが・・・・・。 >さだまさ●さんの、道化師●ソネット、という曲です。 >辛くても、いつかまた、笑える日が来てくれると良いですね。 サキアが本当に笑えるようになる日・・・・来るといいのですが・・・・。 (このレスを入れた時点で六話まで書いてますが・・・・救いが・・・(滝汗)) >犯人のボケナス野郎、腐れ貴族に囲まれて威張っているようですが・・・・・。 >あの手の輩は、自分の身だけは守ろうと、『保険』をかけている、と思うのですが・・・・・・。 >主犯と周りのハイエナどもの関係が悪化して・・・・『保険』の効果が発揮されれば、この国は、かなり混乱してしまうのでしょうね。 ブルーノと没落貴族のつながりは酷く弱いです。 その細い糸が切れた時、どうなっていくか・・・。 >主犯と、シッポを振っている人間モドキどもを、正気を保ったままで、屍肉呪法にかかってもらい、未来永劫 >苦しみ続けて、頂きたいです。 >あっ、もちろん、こ〜んな手ぬるいやり方でなくてもOKです。 >己の、クダラン欲望の為に、幼い命を奪い去った輩に、一片も情け容赦は、いりません。 ただではすまないでしょう。 と言うより、済ませる気もありません。 >すいません・・・・・・またも・・・・暴走しています。 >子供が係わって来ると・・・・・どうも弱いんです・・・・・読ませて頂いて・・・・涙があふれてきました・・・・。 >重ねて・・・・お詫びさせていただきます・・・もし・・・・ご不快な思いをさせてしまいましたら・・・・ごめんなさい。 いえ、自分でも書いてて辛いです、この話。 しかもさらに話の展開が哀しい方に行くので・・・・。 とにかくこの話はハッピーエンドではなく、救いのない終わり方をする予定です。 書いてる本人が一番暴走しそうです・・・・。 >23(土)〜25(月)まで、結婚式に出席する為に家族で鹿児島へ行ってきます。 >その間、感想を書き込ませて頂く事が、残念ながら出来ません。 >飛行機が落ちたりしなければ、火曜日からは、PCに触れることが出来ますので。 >それまで、お話しの続きを読ませて頂けないのです。 >とても、とても残念です〜。 >やっぱりノートタイプのPCにすれば良かったです。 >ディスクトップは、流石に持ち歩けませんから。 飛行機が落ちないよう、旅の無事をお祈りします。 >ほんとに朝夕は、吐く息が白くなるくらい寒くなって参りましたね。 >お体にお気を付けて、お元気で。 >では、失礼します。 > 本当に最近は寒くなりましたよね。 猫楽者さんも風邪などにお気をつけくださいませ。 ではこの辺で、失礼します。 |
11621 | ―不自由な絶対者― 5 | キツネノテブクロ | 2002/11/23 14:27:02 |
記事番号11490へのコメント ―不自由な絶対者― ****************************************** 国中が喪にふくす中、皇帝はシリルを正式にサキア皇后の為に召喚した。 離宮に引きこもってしまったサキアの、よき話し相手として、友人となってくれればと思ってのことだった。 アダマスもサキアの下に頻繁に訪れていた。 「事故じゃないかもしれないだと?」 アダマスの私室、アダマス自身と友人グアヴァだけがその部屋にいた。 部屋の周りに人がいないことを確認してから、アダマスは先日のラスティ・ネールの死が、事故ではない可能性があることを告げた。 ラスティ・ネールは離宮の庭の木陰で休んでいるところを、毒蛇に噛まれたのだ。 その際サキアも近くにいたが、サキア自身ももう少しで同じ蛇に噛まれるところだったと言う。 「ああ、そもそも離宮には毒のある生き物や草花はないんだ。 医者達も万が一に備えて、毒に対する準備をしていたらしいが・・・・・どうも、この地方にはいないはずの毒蛇だったらしい・・・」 「おい、何故そのことを公表しない?」 「誰がやったか証拠がない・・・・・・まあ、誰の差し金かは見当はついてはいるが・・・・悔しい事に証拠がないんだ」 アダマスは苦渋に満ちた顔をする。 「・・・捕らえないのか?」 「俺が暴君なら疑わしいだけであっさり処刑だ、だが怪しいと言うだけで裁くことはできない・・・・なんとしても証拠をつかむ必要がある。 子を奪われた者の悲しみを、必ず思い知らせてやる・・・・」 グアヴァはこの時のアダマスを怖いと思った、暗い表情からはいつもの豪放さは無く、暗い感情に支配されたのではと思えた。 ――ジル・アーク、頼むから暴走するなよ・・・・・ シリルは週に二・三度サキアの元を訪れた。 「シリルさん、貴方には感謝しています。 そして、貴方と会わせてくれた陛下にも」 「サキア様、実はサキア様と陛下にご相談したいことがあります」 「わたくしと陛下に?」 「はい。 私の医学の師が、変わった研究をしておりまして」 「まあ、どんな研究ですか?」 「代理母の研究です」 「代理母?」 シリルが言うには、代理母とは子供が欲しくても体が弱く出産できない女性などの為に、代わりに出産する女性のことを言う。 子ども自身は夫婦の血を引いているが、出産だけは別の人にやって貰うと言うもの。 「ただ、いまだ成功率も低くて、流産の危険性が高いそうなんです。 どう言う方法かは、詳しく申せませんが、この研究が成功すれば、サキア様と陛下のお子ができるかもしれないのです」 「・・・シリルさん、もしそうであったとしても、わたくしは子をもつ資格があるでしょうか? わたくしの不注意で、陛下のお子を死なせてしまった、このわたくしに・・・・」 「サキア様・・・・」 ――この方の悲しみはなんと深いのだろう・・・・・ シリルは以前にアダマスが言っていたことを思い出す、サキアは純粋すぎるから傷つきやすく心は脆くなりやすい・・・・と。 「シリルさん、わたくしの我侭を聞いていただけませんか?」 「は、はい、何でしょう?」 「もし、陛下がお子を欲しがるようなら・・・・シリルさん、貴方が陛下のお子を産んでくれませんか」 「・・・えええええええ!!!!!」 ――ちょっとまってよおおおおお!!!!(大焦) 「わたくしにはもう出産は無理なのはご承知でしょう? わたくしが子を産もうとすれば、わたくしの命は無い、それだけでなく生まれてくる子も死ぬかもしれません。 私の命よりも、子の命のほうがわたくしには大事です・・・・死の危険になどさらせません」 「あのぉぉ、それを陛下は知ってるんでしょうか? その私に子を産んでくれと言うのは?(滝汗)」 「いいえ・・・・ただ、貴方の意思を先に聞きたくて・・・・陛下はきっと、拒まれまれるでしょうけど・・・」 ――あんの愛妻家が、妻以外の女に子供産ませる気がある訳ないいいい(泣) 「シリルさん?」 「えーと・・・・・流石にちょっとそれは・・・・(滝汗)」 「やはりそうですか」 「あの、サキア様、先ほど言った代理母のことですが、安全に出産できるようになったら、その時は私が代理母になることもできますが・・・・」 「そうですね・・・・・その時には今と心は違っているかもしれませんものね・・・・」 ――実は結構飛んだ考えする人だったんだ・・・・サキア様って(滝汗) 飛びすぎだと言う意見も出そうなことを言うサキアに、シリルは密かに不安を持った。 サキアの精神のバランスが崩れかけているのではと・・・・・。 翌年、シリルの言っていた代理母による出産が成功したという報がアダマスとサキアの下に届いた。 アダマスとサキアはシリルが勧める代理母による出産を拒んでいた、なぜならシリル自身が代理母になると言っていたからでもある。 アダマスとサキアの共通の友人に、危険なことをさせたくなかったが、シリルは二人を強引に押し切った。 「大丈夫よ」 そう言って、シリルは二人の子供を代理で産むことになった。 アダマスにしても、サキアにしても不安でしょうがなかった・・・・・。 その翌年には、シリルは娘を出産した。 娘の名はリーザと名づけられ、母子共に経過は良好だった。 「ほんとに無茶するよ。 シリル、君はジルとサキア殿がどれだけ心配していたか、わかってるのかい?」 シリルの見舞いにきたグアヴァに思いっきり呆れたように言われたりもした。 それでも、シリルはこの夫婦が今度こそ幸せになって欲しいと思っていた・・・・・。 そして月日は流れ、リーザは何事もなく成長していった。 アダマスは、リーザが生まれた当初は、リーザの誕生を公表はしなかった。 アダマスが恐れたのは、ラスティ・ネールの時のように事故を装った、暗殺だった。 ラスティ・ネールの死は暗殺だと、アダマスは解っていたがそれを証明することができず、いまだに皇子の死は事故のままになっていた。 「リーザ!」 リーザは従兄弟のラウルに声をかけられ、立ち止まる。 王宮の広い庭を散歩するのを、リーザは日課にしていた。 「ラウル、どうしたの?」 「いや、だって今日は離宮にいるサキア様に、会いに行く日じゃなかった? ここに君がいるから不思議に思って」 「うん、今日はお母様に会いに行く日なんだけど、一週間後に私の誕生日が来るでしょ。 その日に家族皆で、会おうってことになって」 「陛下も忙しそうだもんね、結構まめに会いに行ってるけど、サキア様体の調子はやっぱりよくないの?」 「うーん、もともとそんなに丈夫な人じゃないから・・・・・お父様もいつも心配してるの、いつだってお母様の事」 「いいな、仲がよくて・・・・・ボクの父上と母上は・・・・」 「ラウル・・・」 ――父上と母上はいつも喧嘩してて・・・・・ 「元気出して、何とかなるよ♪」 「リーザって・・・(汗)」 ――誰が言ってたかな、リーザって若い頃の陛下に似てるって(汗) 因みに、リーザがアダマスに似てると言ったのは、グアヴァ=リッキー氏。 何気にラウルを引きずりまわす、じゃじゃ馬に育っていた。 <続> ―あとがき― サキア;;; えらいすっ飛んだこと言うねえ(汗) L:ラウルとリーザは仲いいのね。 割と仲のいい、いとこ同士。 子供同士でぎすぎすしてもしょうがないでしょ。 L:まあそうだけど・・・・。 まだ、平和だよね・・・・。 L:まだ? この後の話ももう書いてるんだけど・・・・・先に謝ります。 かなり痛いです。 L:?(汗) じゃあこの辺で。 次もよろしくです。 |
11622 | ―不自由な絶対者― 6 | キツネノテブクロ | 2002/11/23 14:34:05 |
記事番号11490へのコメント ―不自由な絶対者― ****************************************** リーザの誕生日は、アダマスにとっては、二度と思い出したくない出来事の始まりとなった。 その日は離宮にアダマス一家が集まっていた、リーザの十三歳の誕生日を祝うためだった。 リーザの希望により、気心の知れた者だけでの和やかな祝いとなった。 「リーザ、誕生日おめでとう」 サキアは微笑み、リーザの頬に優しいキスを送る。 「ありがとうお母様♪」 「まさかここまでじゃじゃ馬に育つとはな・・・」 「お前に似たんだろ」 アダマスが言えば、グアヴァがしれっと言い返す。 「グアヴァ(怒)」 「・・・・(汗)」 アダマスに睨まれ、額に一筋の汗を浮かべる。 それは楽しいひと時だった。 その夜、リーザは物音に気づいて目を覚ます。 不信に思い、窓辺によるがふうっと、何かの香りを感じたが、リーザの意識はそこで切れてしまった。 翌朝。 離宮の玉座に赤い塊があった・・・・・・・・それは人の首だった・・・・・・・・・・・・。 「う・・・そ・・・・」 それは誰の言葉だったのだろう・・・・・。 それを最初に見つけたのは、侍女の一人だったが、それが人の首だとわかったとたん、すさまじい悲鳴をあげ、その場で気絶してしまった。 「・・・ぁ・・・・・ぃ・・・・・・・ぁ・・・・・り・・・・・ざ・・・・・・」 「リィィィザァァァ!!!!!!!!!」 ラウルが首に走り寄る、それを止める者はいない。 「何でだよぉぉ!!」 リーザの頭を抱え、ラウルは泣き叫ぶ。 「サキアには見せられん・・・・」 「だが、伝えねばならないだろう。 サキア殿には・・・・・」 「俺が伝える・・・・良いか、ここには誰も入れるな! 予の命無くこのこと口外するでない!!」 アダマスは人払いをさせる、リーザの首を抱えたラウルをそのまま別室に移し、落ち着くのまでグアヴァに付き添わせる。 「誰の仕業かすぐに調べろ、ただでは済まさん・・・・・」 この時のアダマスは誰も近づくことはできなかった。 アダマスはサキアにどう伝えるか、悩んだ。 「サキア・・・・話があるんだ・・・・・」 「どうなされました?陛下・・・」 「リーザが・・・・・・・リーザが・・・・・・・・・・・・・・死んだ・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・え?・・・・・」 アダマスはこの時のサキアの顔が忘れられなかった、今にも壊れそうなサキアの顔を・・・・・ 「・・・・死んだ?・・・・リーザが?」 どさっ! 「サキア!!!!!!」 いきなりサキアが倒れ、それを慌ててアダマスが支える。 「サキア!!しっかりしろ!!!サキア!!!」 「サキアが倒れた、シリルにも伝えねばならないだろう・・・・・」 「彼女なら今来ている・・・・・・ジル、リーザのこと・・・・・・私がシリルに伝えた。 ラウルの方も、ショックが強すぎたんだろう・・・・・」 「・・・・グアヴァ、すまん・・・・」 「ジル・アーク、お前も少し休め・・・・・顔色が悪すぎる・・・・」 「・・・・・ああ・・・」 ブルーノの館。 「リーザ皇女は死にました。 ただ・・・・」 ブルーノ配下のスカウト(密偵)がブルーノに離宮での事を報告に来ていた。 「ただなんだ?」 「首だけが離宮の玉座に置かれていたそうです・・・・・その現場をラウル殿下もご覧になり・・・・半狂乱に」 「なに!?ラウルが!!?」 ――ラウル・・・・ ラウルも昨日のリーザの誕生日に離宮に招待されていた。 ブルーノはラウルの様子が気がかりだったが、ほかにも確認しなければならないことがあった。 ――リーザ皇女を殺すように命令したが・・・・ ブルーノはリーザを殺すように密偵たちに命令を出していた。 が、それは事故に見えるような殺し方であって、明らかに殺人だとわかるような殺し方を命じてはいなかった。 「それが・・・・部下の報告によりますと、誰も首を切り落とすようなことは、してないと言うのです。 部下が言うには、睡眠薬を嗅がせて窓から転落したように見せかけて、殺したのですが・・・」 「では、後から誰かが皇女の体を切断したのだな?」 「ではないかと・・・・」 「・・・・・」 ブルーノは、皇女の首を落とした者を引き続き探るよう命令すると、離宮へと向かった。 ――ラウル、お前を必ず皇帝に・・・・・ <続> ―あとがき― ああああああああああごめんなさいいいいいいいいい!!!!!! L:・・・(絶句) リーザ生首にしちゃったよおおおおおおおおお!!!!(>△<) L:・・・・・(まだ絶句中) ごべんなざいい(TxT) L:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ヒドッ! あううううう(滝涙) コメントできそうにないんでこの辺で。 |
11677 | ―不自由な絶対者― 7 | キツネノテブクロ | 2002/11/25 14:25:38 |
記事番号11490へのコメント ―不自由な絶対者― ****************************************** リーザの死でサキアの精神のバランスは崩れた・・・・・。 ブルーノは離宮に赴き、そこで見たラウルの様子に言葉をなくす。 ラウルはリーザの首を抱えたまま、虚ろな眼差しを虚空に投げ、時折ふうっと笑みを見せると、リーザの首の何か話しかける。 誰が見ても正気を失っているのは、明らかだった。 「マーキーズ卿、ラウル殿は見ての通りだ・・・・今、離宮より動かさぬ方が良いのではないかな?」 グアヴァがブルーノに話しかける。 「ラウル殿のこのような姿を、人目にさらすわけにはいきますまい。 暫し、この離宮に滞在していただくが、よろしいな」 ブルーノはグアヴァの言葉に、無言で頷く。 ――ラウル、なぜお前が・・・・・ ブルーノは、ラウルの姿を悲しげに見つめていた。 帝都の外れ、かつて貴族たちが住んでいた邸宅の一つ。 人がいないはずの館に、明かりがともっている。 広めの応接室らしき場所に、数名の人影。 全員が真っ赤な神官服を着た様々な年代の男たち・・・・。 その中の最年長者と思しき人物が、厳かに告げる。 「神を恐れぬ罪の子が裁かれた・・・」 その言葉に、どよめきがおきる。 「だが、罪の子を生みし者はいまだ裁かれておらぬ」 「その者にも、神の裁きを下すべし」 「その通りだ」 「罪には罰を」 『罪には罰を』 数日後アダマスは離宮を離れるとき、サキアのことをグアヴァとシリルに頼んでいた。 「すまん、二人とも・・・・」 「気にするな、ジル。 なるべく早くこっちで仕事できるようにしろよ」 「ああ」 「サキア様のことは私たちに任せておいて」 「シリル、ラウルのことも・・・頼んで良いか?」 「精神病は私の専門じゃないから、あまりわからないけど・・・・できることはしてあげたいわ」 「すまん・・・・頼む」 ここ数日の間で、すっかりアダマスはまいっていたが、国政を放り出すわけにはいかなかった。 「ジル・アーク・・・・貴方は哀しくらい強くて、弱い人・・・・・・・」 グアヴァはシリルにサキアのことを任せ、一人ブルーノに会いに行った。 ブルーノも最初はグアヴァの突然の訪問に驚いたが、追い返すわけにもいかず、自室へと招き入れた。 「すまないな、マーキーズ卿。 ラウル殿の事で相談したいことがあってね」 「ラウルは正気に戻らんのだろうか・・・」 「さあ、それはわからないけど・・・・・彼がひどいショックを受けたのだけは事実だね。 あ、そうそう今朝方、リーザ様の体が森の池から引き上げられたよ。 アダマスは犯人を許す気は無いよ、実行した者も命令したものも・・・・」 「・・・・・」 グアヴァの言葉を、ブルーノは無言で聞く。 彼の言葉からは、自分がリーザを殺すように命令したのを、感づかれている感がある。 そして、首を切り落とさせたのも自分が命じたと思っているらしい・・・。 「誰かは知りませんが、あのような惨い事をするなど・・・・・」 ――おや? グアヴァはブルーノの声の響きに、一瞬訝しげな表情を見せる。 ――首切りの事は知らないって事かな? 「全くですな・・・・あれを直に見た者の中には、ひどいショックを受けたものがかなり居たようですから・・・」 「聞けば、サキア陛下も正気を手放してしまわれたとか・・・」 「あの方は・・・・わずか二歳の幼子を亡くし、そして今回の事・・・・あの方の繊細な心には耐え切れない現実なのでしょう」 グアヴァの声には隠しようの無い悲しみが滲む。 ――陛下もサキア陛下ももう子を生むような年でもないだろう・・・・ましてや二人も失えば・・・・ ブルーノはアダマスとサキアのことを思い浮かべる。 実際の年齢以上に若々しい二人だが、サキアの体が弱いため彼女は長く生きられないと思われている。 ――なんとしてもラウルには正気に戻ってもらわねば・・・・ ブルーノのは息子の回復を何よりも願っていた。 例え、それが歪んだ愛情であったとしても・・・・・・・ <続> ―あとがき― ・・・・サキアとラウルが狂っちゃった・・・・・ L:だんだん暗くなってるというか・・・・・救いがなくなっているというか・・・(滝汗) さいですね・・・・・(汗) L:ブルーノは権力が欲しいの? さあ、それはどうでしょうね。 L:で、この先どうなるの? さあ・・・・内緒です。 ネタばれする前にこの辺で。 L:次もよろしくね。 |
11717 | 神の名のもとに・・・。 | 猫楽者 E-mail | 2002/11/26 23:02:10 |
記事番号11677へのコメント こんにちは、キツネノテブクロさん。 お元気ですか、猫楽者です。 お久し振りです。無事に(?)帰って参りました。 >「俺が暴君なら疑わしいだけであっさり処刑だ、だが怪しいと言うだけで裁くことはできない・・・・なんとしても証拠をつかむ必要がある。 >子を奪われた者の悲しみを、必ず思い知らせてやる・・・・」 >グアヴァはこの時のアダマスを怖いと思った、暗い表情からはいつもの豪放さは無く、暗い感情に支配されたのではと思えた。 > >――ジル・アーク、頼むから暴走するなよ・・・・・ グアヴァさんには、お子さんは居ないのでしょうか。 親ならば、子を失った悲しみ怒り・・・・・・絶対に許す事は出来ません。 陛下は、とても御立派な方ですね。一国の王として権力を好きなように乱用する事も出来ますのに。 証拠を探そうとする・・・・・・その権力者としての御自分を律する姿勢に付け込む輩もいるようですが。 > >――実は結構飛んだ考えする人だったんだ・・・・サキア様って(滝汗) > >飛びすぎだと言う意見も出そうなことを言うサキアに、シリルは密かに不安を持った。 >サキアの精神のバランスが崩れかけているのではと・・・・・。 大切な我子を失った・・・・・あまりにも大きな喪失感に精神が焼き切れてしまうかも知れませんね。 >その翌年には、シリルは娘を出産した。 >娘の名はリーザと名づけられ、母子共に経過は良好だった。 >「ほんとに無茶するよ。 >シリル、君はジルとサキア殿がどれだけ心配していたか、わかってるのかい?」 >シリルの見舞いにきたグアヴァに思いっきり呆れたように言われたりもした。 >それでも、シリルはこの夫婦が今度こそ幸せになって欲しいと思っていた・・・・・。 娘さんのお誕生、おめでとうございます。 今度こそ、今度こそお幸せに。 >そして月日は流れ、リーザは何事もなく成長していった。 >アダマスは、リーザが生まれた当初は、リーザの誕生を公表はしなかった。 >アダマスが恐れたのは、ラスティ・ネールの時のように事故を装った、暗殺だった。 >ラスティ・ネールの死は暗殺だと、アダマスは解っていたがそれを証明することができず、いまだに皇子の死は事故のままになっていた。 陛下、大切な家族を守る為です。 良くない考え方かもしれませんが・・・・・・クサイ臭いは元を断つしか無いのでは・・・・・。 この際、犯人の特定が出来ないのなら・・・・・怪しい方々に不幸な事故死、病死が少々続いても仕方ないのでは・・・・・・。 >リーザの誕生日は、アダマスにとっては、二度と思い出したくない出来事の始まりとなった。 > >その日は離宮にアダマス一家が集まっていた、リーザの十三歳の誕生日を祝うためだった。 >リーザの希望により、気心の知れた者だけでの和やかな祝いとなった。 >「リーザ、誕生日おめでとう」 >サキアは微笑み、リーザの頬に優しいキスを送る。 >「ありがとうお母様♪」 >「まさかここまでじゃじゃ馬に育つとはな・・・」 >「お前に似たんだろ」 >アダマスが言えば、グアヴァがしれっと言い返す。 >「グアヴァ(怒)」 >「・・・・(汗)」 >アダマスに睨まれ、額に一筋の汗を浮かべる。 > >それは楽しいひと時だった。 気の許せる親しい方々と過ごす、とても大切な時間。 この幸せが、ずっと続いてくれると良いですね。 >離宮の玉座に赤い塊があった・・・・・・・・それは人の首だった・・・・・・・・・・・・。 > >「う・・・そ・・・・」 >それは誰の言葉だったのだろう・・・・・。 > >それを最初に見つけたのは、侍女の一人だったが、それが人の首だとわかったとたん、すさまじい悲鳴をあげ、その場で気絶してしまった。 > >「・・・ぁ・・・・・ぃ・・・・・・・ぁ・・・・・り・・・・・ざ・・・・・・」 > >「リィィィザァァァ!!!!!!!!!」 お誕生日のお祝いで、楽しく過ごした時間・・・・・・むごい。 警備の方々は、何をしていたのかなぁ〜。 そ・れ・と・も・・・・・警備の方々・・・・・全員が敵の仲間ですか。 >ラウルが首に走り寄る、それを止める者はいない。 >「何でだよぉぉ!!」 >リーザの頭を抱え、ラウルは泣き叫ぶ。 >「サキアには見せられん・・・・」 >「だが、伝えねばならないだろう。 >サキア殿には・・・・・」 >「俺が伝える・・・・良いか、ここには誰も入れるな! >予の命無くこのこと口外するでない!!」 >アダマスは人払いをさせる、リーザの首を抱えたラウルをそのまま別室に移し、落ち着くのまでグアヴァに付き添わせる。 >「誰の仕業かすぐに調べろ、ただでは済まさん・・・・・」 >この時のアダマスは誰も近づくことはできなかった。 陛下は優しい方ですね。 離宮の警備担当、そして前回の暗殺の調査をしていた方々・・・・・世が世なら・・・・貴方方の一族郎党・・・・・皆殺しにされている所ですよ。 ラウルさん、また今回も貴方の、馬鹿な父親が指示したのだと思いますよ。 >「リーザが・・・・・・・リーザが・・・・・・・・・・・・・・死んだ・・・・・・・・」 >「・・・・・・・・・・え?・・・・・」 >アダマスはこの時のサキアの顔が忘れられなかった、今にも壊れそうなサキアの顔を・・・・・ > >「・・・・死んだ?・・・・リーザが?」 > >どさっ! > >「サキア!!!!!!」 >いきなりサキアが倒れ、それを慌ててアダマスが支える。 >「サキア!!しっかりしろ!!!サキア!!!」 サキアさん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 貴方は、もっと怒って良いのですよ。 大切な子供が、またも殺されてしまったのです。 悲しんでばかり、いないで仇を犯人を捜すのに死に物狂いになっても、それを非難したりする輩のことを気にする必要はありません。 >ブルーノの館。 >「リーザ皇女は死にました。 >ただ・・・・」 >ブルーノ配下のスカウト(密偵)がブルーノに離宮での事を報告に来ていた。 >「ただなんだ?」 >「首だけが離宮の玉座に置かれていたそうです・・・・・その現場をラウル殿下もご覧になり・・・・半狂乱に」 >「なに!?ラウルが!!?」 > >――ラウル・・・・ > >ラウルも昨日のリーザの誕生日に離宮に招待されていた。 >ブルーノはラウルの様子が気がかりだったが、ほかにも確認しなければならないことがあった。 > >――リーザ皇女を殺すように命令したが・・・・ > >ブルーノはリーザを殺すように密偵たちに命令を出していた。 >が、それは事故に見えるような殺し方であって、明らかに殺人だとわかるような殺し方を命じてはいなかった。 >「それが・・・・部下の報告によりますと、誰も首を切り落とすようなことは、してないと言うのです。 >部下が言うには、睡眠薬を嗅がせて窓から転落したように見せかけて、殺したのですが・・・」 >「では、後から誰かが皇女の体を切断したのだな?」 >「ではないかと・・・・」 >「・・・・・」 >ブルーノは、皇女の首を落とした者を引き続き探るよう命令すると、離宮へと向かった。 > >――ラウル、お前を必ず皇帝に・・・・・ ブルーノ・・・・・・・やっぱりお前が元凶か。 密偵たち・・・・子供を殺すのが、そ・ん・な・に楽しいか。 こんな指示を出す輩は、いつ自分達も切り捨てて、あっさりと殺そうとするか・・・・・・。 少しは想像してみた方が、いいんじゃあ、無いのかい。 >リーザの死でサキアの精神のバランスは崩れた・・・・・。 悲しい現実から逃れて・・・・・・幸せな時代を心が彷徨っているのでしょうか。 陛下、情けは・・・・・もう無用です。 暴力では何も解決しない、とか、右の頬を打たれたら、左の頬も出せ(違うかも)、とかは 何処ぞの聖人さまに任せて、一国の皇帝として反撃に出ないとダメですよ。 >ブルーノは離宮に赴き、そこで見たラウルの様子に言葉をなくす。 >ラウルはリーザの首を抱えたまま、虚ろな眼差しを虚空に投げ、時折ふうっと笑みを見せると、リーザの首の何か話しかける。 >誰が見ても正気を失っているのは、明らかだった。 >「マーキーズ卿、ラウル殿は見ての通りだ・・・・今、離宮より動かさぬ方が良いのではないかな?」 >グアヴァがブルーノに話しかける。 >「ラウル殿のこのような姿を、人目にさらすわけにはいきますまい。 >暫し、この離宮に滞在していただくが、よろしいな」 >ブルーノはグアヴァの言葉に、無言で頷く。 > >――ラウル、なぜお前が・・・・・ > >ブルーノは、ラウルの姿を悲しげに見つめていた。 ブルーノ・・・・・・あんた本当に・・・・親なのか。 自分の子供の大切な・・・・・友が変わり果てた姿になったのも・・・・・あんたが一生懸命、皇帝にしようとしていた 息子が・・・・こ〜んな事になったのも・・・・・す・べ・て・は・ブルーノ・・・・・おまえが原因だろうが・・・・・。 >全員が真っ赤な神官服を着た様々な年代の男たち・・・・。 >その中の最年長者と思しき人物が、厳かに告げる。 > >「神を恐れぬ罪の子が裁かれた・・・」 > >その言葉に、どよめきがおきる。 >「だが、罪の子を生みし者はいまだ裁かれておらぬ」 >「その者にも、神の裁きを下すべし」 >「その通りだ」 > >「罪には罰を」 > >『罪には罰を』 神官さま。誰が罪人かも、誰が死ぬべきかも、誰それは生きてて良し、と決めるのもあなた方なのですね。 あなた方は、正義の使者。この世界の歪みを直し、世界を正しい方向へと導くのですね・・・・・・・。 でも、世の人々は、貴方方の事を、きっとこお呼ぶのでしょうね・・・・・。 『人殺し、狂信者の集団』 お前らこそ、自分達の犯した罪に罰を受けるべき・・・・なのですよ。 >「さあ、それはわからないけど・・・・・彼がひどいショックを受けたのだけは事実だね。 >あ、そうそう今朝方、リーザ様の体が森の池から引き上げられたよ。 >アダマスは犯人を許す気は無いよ、実行した者も命令したものも・・・・」 >「・・・・・」 >グアヴァの言葉を、ブルーノは無言で聞く。 >彼の言葉からは、自分がリーザを殺すように命令したのを、感づかれている感がある。 >そして、首を切り落とさせたのも自分が命じたと思っているらしい・・・。 陛下も、こいつが犯人だと思っているのでしょうか。 陛下・・・・・まだ。証拠が必要なのですか。 あの狂信者の集団が、どう関わって行くのか。 陛下が、何をキッカケに、『プチッ』、と切れてしまうのか。 とても気になります〜。 そして、グアヴァさんのみが知っている、『罪』とは、何なのでしょうか。 寒いですね。遊びまわって体中ボロボロだったりします。 お体にお気を付けて、お元気で。 では、失礼します。 |
11742 | Re:神の名のもとに・・・。 | キツネノテブクロ | 2002/11/28 07:20:30 |
記事番号11717へのコメント >こんにちは、キツネノテブクロさん。 >お元気ですか、猫楽者です。 >お久し振りです。無事に(?)帰って参りました。 お久しぶりです、こんにちは。 感想ありがとうございます。 >グアヴァさんには、お子さんは居ないのでしょうか。 グアヴァには子供は居ません、というより結婚もしてません。 >親ならば、子を失った悲しみ怒り・・・・・・絶対に許す事は出来ません。 >陛下は、とても御立派な方ですね。一国の王として権力を好きなように乱用する事も出来ますのに。 >証拠を探そうとする・・・・・・その権力者としての御自分を律する姿勢に付け込む輩もいるようですが。 権力乱用しないようにする、その分キレたときが怖いです。 >大切な我子を失った・・・・・あまりにも大きな喪失感に精神が焼き切れてしまうかも知れませんね。 そうですね・・・・・サキアはけして精神的には強くないので・・・・。 >娘さんのお誕生、おめでとうございます。 >今度こそ、今度こそお幸せに。 今度こそ幸せになればと思ったんですが・・・・。 L:とことん救いの無い話にするから・・・・ あうっ、耳の痛いこと言わないでください(TT) >陛下、大切な家族を守る為です。 >良くない考え方かもしれませんが・・・・・・クサイ臭いは元を断つしか無いのでは・・・・・。 >この際、犯人の特定が出来ないのなら・・・・・怪しい方々に不幸な事故死、病死が少々続いても仕方ないのでは・・・・・・。 臭いものに蓋・・・・もしくは元から断つ、それをしていれば今頃帝国は、民主化に向かってたでしょうね。 >気の許せる親しい方々と過ごす、とても大切な時間。 >この幸せが、ずっと続いてくれると良いですね。 続いていてくれてたら・・・・。 L:あんたが言わない(呆) >お誕生日のお祝いで、楽しく過ごした時間・・・・・・むごい。 >警備の方々は、何をしていたのかなぁ〜。 >そ・れ・と・も・・・・・警備の方々・・・・・全員が敵の仲間ですか。 うっ・・・・書いてて惨いシーンだと・・・・ 因みに警備の方たちは行方知れずになってます。 ま、生きてはいないのではと・・・。 >陛下は優しい方ですね。 >離宮の警備担当、そして前回の暗殺の調査をしていた方々・・・・・世が世なら・・・・貴方方の一族郎党・・・・・皆殺しにされている所ですよ。 >ラウルさん、また今回も貴方の、馬鹿な父親が指示したのだと思いますよ。 ラウル・・・・本当に馬鹿な父親を持ってしまってます。 >サキアさん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 >貴方は、もっと怒って良いのですよ。 >大切な子供が、またも殺されてしまったのです。 >悲しんでばかり、いないで仇を犯人を捜すのに死に物狂いになっても、それを非難したりする輩のことを気にする必要はありません。 サキアは人を恨めないほど精神的な余裕が無くなってます。 >ブルーノ・・・・・・・やっぱりお前が元凶か。 元凶その一です。 >密偵たち・・・・子供を殺すのが、そ・ん・な・に楽しいか。 楽しいわけないと思いますが・・・・仕事ですし(滝汗) >こんな指示を出す輩は、いつ自分達も切り捨てて、あっさりと殺そうとするか・・・・・・。 >少しは想像してみた方が、いいんじゃあ、無いのかい。 多分今頃、次の就職先を考えているじゃないかと・・・・。 >悲しい現実から逃れて・・・・・・幸せな時代を心が彷徨っているのでしょうか。 幸せな頃を心が彷徨っているなら、無理に現実に戻さない方がいいですよね。 >陛下、情けは・・・・・もう無用です。 >暴力では何も解決しない、とか、右の頬を打たれたら、左の頬も出せ(違うかも)、とかは >何処ぞの聖人さまに任せて、一国の皇帝として反撃に出ないとダメですよ。 アダマスは別の平和主義者なわけではないですが、国民に無用な不安を抱かせるようなことをしたくなかっただけでしょう。 いい加減キレかけてますので・・・・。 >ブルーノ・・・・・・あんた本当に・・・・親なのか。 一応親です。 >自分の子供の大切な・・・・・友が変わり果てた姿になったのも・・・・・あんたが一生懸命、皇帝にしようとしていた >息子が・・・・こ〜んな事になったのも・・・・・す・べ・て・は・ブルーノ・・・・・おまえが原因だろうが・・・・・。 ちょっと解り難いですが、ラウルはリーザのことが好きでしたから、現実逃避しちゃってます。 ブルーノには息子が何を考えていたのか、解ってません。 ブルーノはただ、ラウルを皇帝にしたい一心で行動してます。 >神官さま。誰が罪人かも、誰が死ぬべきかも、誰それは生きてて良し、と決めるのもあなた方なのですね。 >あなた方は、正義の使者。この世界の歪みを直し、世界を正しい方向へと導くのですね・・・・・・・。 >でも、世の人々は、貴方方の事を、きっとこお呼ぶのでしょうね・・・・・。 >『人殺し、狂信者の集団』 >お前らこそ、自分達の犯した罪に罰を受けるべき・・・・なのですよ。 この神官たちには、それなりの最後を用意します。 楽な死に方はさせません、当然ですが・・・・・。 >陛下も、こいつが犯人だと思っているのでしょうか。 >陛下・・・・・まだ。証拠が必要なのですか。 アダマスもこいつだと思ってます。 証拠・・・・・できることなら必要だと思ってるでしょうが、既に・・・・。 >あの狂信者の集団が、どう関わって行くのか。 >陛下が、何をキッカケに、『プチッ』、と切れてしまうのか。 >とても気になります〜。 >そして、グアヴァさんのみが知っている、『罪』とは、何なのでしょうか。 その辺もいずれどかっと出します、多分。 それにしても、予定では3・4話程で終わると思った話が、こんなに長くなるとは・・・・(^^; >寒いですね。遊びまわって体中ボロボロだったりします。 >お体にお気を付けて、お元気で。 > >では、失礼します。 > 寒さで体調を崩しやすくなってきました。 猫楽者さんもお体にお気をつけくださいませ。 ではこの辺で、失礼します。 |
11743 | ―不自由な絶対者― 8 | キツネノテブクロ | 2002/11/28 11:57:32 |
記事番号11490へのコメント ―不自由な絶対者― ****************************************** リーザの死より一週間後、ブルーノ=マーキーズは皇子と皇女暗殺と謀反の罪で処刑された。 公式にはそう発表された。 処刑を言い渡されたときのブルーノは、アダマスに息子ラウルのことを頼むと、自ら毒をあおりはてた。 そして、ブルーノの妻で、アダマスの妹フィーアも自宅の自室で喉を突いて自害した。 ブルーノに従っていた、没落貴族たちも謀反に加担したとして、処刑された。 この時のアダマスは、まるで鬼のようだと、当時を知る者たちは言う。 アダマスはサキアに会いに、離宮を訪れていた。 その日は、シリルが傍についていた、彼女は診療所とこちらとを行き来しながら、サキアの事を見ていた。 「シリル、ありがとう。 俺がもっと自由に動けたら、君にばかり任せたりしないんだが・・・・」 「気にしないの、ジル。 私は医者として、サキア様の友人として、この方の傍にいたいの・・・・医者としては何の力にもなれないけど・・・」 「いや、そんなことは無い・・・・」 「それにしても、マーキーズ卿は権力が欲しかったのかしら?」 「いや、どうもあいつは権力が欲しくてやったわけじゃないらしい・・・」 アダマスは、ブルーノの最後の言葉を思い出す。 『我が子を至高の座に上げることを望んで何が悪い! 私はラウルに皇帝という至高の玉座を与えたかったのだ! あの子にこの国のすべてを与えたかった!!』 「歪んだ愛情だ、我が子が皇帝になることこそが、幸福になることだと思い込んでいたらしい」 「そう・・・・どうして解らないのかしらね・・・・皇帝なんて不自由なだけなの事を・・・・」 「解らないからこそ、望むのかも知れんぞ」 「ねえ、ジル・・・・どうすれば解りあえるのかしら。 ・・・・・一人に背負わせるのでなく・・・・すべての人が手を取り合えるように」 「その為に、俺は動いてきた・・・・だが、まだ何かが足りない気がする・・・何かが・・・」 「神の名の下に、傲慢な裁きを下すものに死を・・・・マスターの悲しみを知れ」 グアヴァは一人、赤い神官服の男たちのいる館に来ていた。 どこでどう調べたのか、リーザを殺した相手と、首を切り落とした相手とは、別であることを突き止めたのだ。 「楽には死なせん」 「貴様何者か!?」 神官の一人が問いただす。 「貴様らにはこう言ったほうが良かろう、ルクセルの亡霊≠セ」 「!!」 グアヴァのセリフにどよめきが起きる、グアヴァは何処から出したのか、鋼糸(ワイヤーorピアノ線)で数名の手足を切り落としていく。 あちこちから血の匂いが漂い、呻き声があがる。 「馬鹿な・・・・ルクセルの亡霊≠セと・・・・貴様まさか、マジッ・・・」 ざしゅっ! 何か言いかけた男の首を刎ねる。 「黙ってた方がまだ楽な死に方ができるよ」 ――私を怒らせたんだから・・・・ 「嘘だ・・・・だってあれは伝承の中でしか・・・・」 「単なる物語だと思ってたのかい?」 年若い神官がガタガタと震えるのを、グアヴァは冷たい笑みを浮かべて茶化す。 神官たちは完全にパニックになっていた。 「我がマスター、ジル・アークの悲しみ・・・・・どれ程のものか・・・・・死を持って知れ」 びゅおぅっ! 更に幾筋もの鋼糸を薙ぐ、その軌道上にいた者たちは次々に輪切りになっていく。 「グアヴァ!!」 自分呼ぶ声に振り向く、そこにいたのは・・・・。 「・・・・なぜ君がここに?・・・シリル・・・」 「これは何!? 何なのこの死体の数は!!???」 シリルがグアヴァに問いただすが、グアヴァは予期せぬシリルの登場に、パニックになりかけている。 グアヴァはアダマスにはこのことを内緒にしていたが、シリルにはうっかり話してしまったのだ。 まさか、くるとは思わなかったのだが・・・・・・・・。 「グアヴァ、貴方その腕・・・・」 シリルがグアヴァの腕を見て絶句する、袖が捲り上げられた腕からは、何本もの鋼糸が絡むように生えて≠「るのだ。 更に言えば、その腕は人の腕なのではなく、しいて言うなら機械のようにも見える。 「シリル・・・・ジルには黙っていてくれないか・・・・」 「グアヴァ、貴方何者なの?」 「・・・・」 どすっ! 「!!」 不意にシリルの体がその場に崩れ落ちる。 「シリル!!」 慌ててグアヴァがシリルの体を支えるが、シリルの瞳からは光が失せかけていた。 「罪人には死を!!」 崩れ落ちたシリルの後ろに、神官が立っていた、その手にはナイフを持って・・・。 「貴様ぁぁ!!!!」 しゅばっ! 「うがああああああ!!!!!」 グアヴァの鋼糸が神官を貫く。 「歪みし神官たちよ・・・・滅ぶがいい」 「・・・グアヴァ・・・」 「シリル・・・しっかりしてくれ」 「もう、無理よ・・・・助からない・・・・ごめんなさい・・・ジルに伝えて・・・」 「何をだ?」 「誰も・・・・憎まないで・・・・ごめんなさい・・・・って・・・・・」 「シリル?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・手を・・・・合える・・・・・」 「シリル・・・」 グアヴァは息を止めてしまったシリルを抱きしめる。 「シリル、私は・・・・・だから・・・・・涙を流せないけど・・・・・悲しいよ・・・・。 君を救えない・・・・君の死は私の罪だ・・・・・」 グアヴァの呟きを聞く者はそこにはいなかった・・・・・。 館は蝋燭から燃え移った火で焼け落ちた、シリルの遺体とともに灰になるまで燃やし尽くされて・・・・・ グアヴァは、シリルの死をアダマスに告げた。 シリルの最後の言葉を伝えて・・・・・・・・・・・・・ アダマスは離宮の玉座の間にいた。 血に汚れた玉座をじっと見ていた。 「まるで・・・権力者の姿のようだな」 権力を求めるものは、血を流す。 かたっ。 物音に振り向けば、そこにはリーザの首を抱えたラウル。 「・・・・」 「陛下・・・・リーザを・・・・」 「正気に戻ったのか・・・」 ラウルの瞳にはしっかりとした光があり、その表情は静かだ。 「父は死んだのですね?」 「ああ・・・」 「陛下、私にも死を賜りますよう・・・」 「・・・・」 「陛下」 「お前には罪は無い」 「・・・・」 「ジル・アーク!! サキア殿が!!!」 玉座の間に駆け込むなり、グアヴァが叫ぶ。 「どうしたグアヴァ!?」 「早くサキア殿のところへ!!」 サキアの部屋に行くと、そこはもぬけの殻だった。 「サキア何処に?」 「陛下あそこ!」 ラウルが指し示した場所は、庭の池のほとり。 慌てて傍まで駆けつけると、サキアはゆっくりとアダマスたちのほうに向く。 「陛下・・・・・今までありがとう・・・・」 「サキア?」 「わたくしは・・・・・・貴方を愛し・・・・・貴方に愛されたことを・・・・・・誇りに思います・・・・・」 「・・・・」 「陛下・・・・わたくしは・・・・・我が子の下に行きたいと思います・・・・」 「サキア!?」 「弱いわたくしを許して下さい・・・・・・・・心が生きる事に耐えられません・・・・」 「サキア!!やめろ!!!」 とさっ・・・・ サキアは綺麗な微笑を浮かべたまま、その場に崩れ落ちた。 いつ飲んだのか、彼女は毒で命を絶った・・・・・ 「・・・・なぜ俺の下から居なくなる・・・・なぜ・・・・」 アダマスは、心の中で何かが壊れた音を聞いた・・・・・。 「・・・・・・・・・終わらせてやろう・・・・・・」 「陛下?」 ラウルはアダマスの雰囲気が変わったように感じた、何がと言われても彼にも上手く言えなかっただろう。 「ラウル、そなたは生きて全てを見届けよ! 今日この日より、マーキーズ家は断絶!ラウル=アダマス=マーキーズも謀反の罪により死亡! 今この場に居るそなたは名も無き男よ」 「御意」 「予は皇帝だ! この国と共に生き、この国と共に滅ぶ!!」 グアヴァはこの時こう思った「不自由な絶対者の声無き嘆きのようだ」と・・・・・ サキア皇后とリーザ皇女の死は国民を暗く沈ませた。 二人の死の半年後、アダマスは最初の侵略を開始した、そして彼の圧制が始まった時でもあった。 <続> ―あとがき― 次で最後です。 アダマスの何を望んでいるかが、出てきます。 ではこの辺で、失礼。 |
11744 | ―不自由な絶対者― エピローグ | キツネノテブクロ | 2002/11/28 12:01:37 |
記事番号11490へのコメント ―不自由な絶対者― ****************************************** ―現在― 「グアヴァ・・・いつの間にかお前は王宮から姿を消したな・・・・」 「見ていられなかった、お前の姿を・・・・」 「そうか・・・・俺はてっきりお前に見捨てられたかと思ったぞ」 「・・・私にはお前を止められんのだろうな・・・」 「お前じゃ無理だ・・・・俺を止められるのは、国民だ! 俺が滅ぶときは、国民が自立を望んだときだ!」 「・・・・こんなやり方をしなくても・・・・」 「知るべきなのだ、一人の人間に国を任せ、権力を与える愚かさと危険性をな」 「その為に、鬼となるか・・・」 「ああ」 「哀しい男よ・・・・・お前は・・・・」 グアヴァはアダマスの姿に言いようのない悲しみを感じたが、自分ではどうしてやることも出来ない事を知っていた。 「ジル・アーク・・・・別れは言わないぞ・・・・」 ――権力に執着するもの・・・・支配されることに慣れたもの・・・・その意識を変えるための荒療治・・・自ら地獄に堕ちるつもりかジル・アークよ・・・・ 王宮の玉座の間。 誰も居ない玉座に、仮面をつけた道化師が座っている。 「いったい誰が気づくやら、陛下が昔と変わっちゃ居ないことに。 いやだね上辺しか見てないやつら、せいぜい陛下の掌の上で踊ってればいいさ。 さーて、陛下の本心を知ったらどんな顔をするのかな? ルクセルの亡霊%aは・・・・」 そっと仮面をはずし、差し込む月明かりに目を細める。 もし、この場に誰か居たなら驚いたことだろう。 道化師は死んだとされるラウルだったから・・・・・・・。 月はやさしく全てを照らしていた。 悲しみを抱えた者たちを・・・・。 <終> ―あとがき― 終わった。 当初はこの半分の予定だったのに、何を間違えたか・・・・こんなにだらだらと;;; ここまで読んでくださってありがとうございました。 では。 ※まとめてあとがきを書く予定です。 |
11746 | あとがきという名の座談会? | キツネノテブクロ | 2002/11/28 13:02:00 |
記事番号11490へのコメント こんにちは、本編より力を入れてしまい、予定の二倍以上の長さになってしまいました。 怪しい植物のキツネノテブクロです。 皇帝:なんだその怪しい植物≠ニは?(汗) にょおお、アダマス陛下!? いつから・・・? 皇帝:今来たばかりだ。 はあ、さいで・・・。 あ、怪しい植物とは大辞典にも登録してるんですが・・・・キツネノテブクロとは薬草なんですよ、まあ、使い方次第じゃ毒なんですけどね。 皇帝:つまり毒にも薬のもなると? さいです、もっとも私の場合は毒にしかならないと思いますが。 さて、この『不自由な絶対者』ですが・・・・ 皇帝:俺のことだろ? はい。 皇帝というのは絶対的な権力を持ってる、まさしく『絶対者』だと思うんですよね。 でも、全てのものを自由に出来るわけじゃない。 皇帝:まあな、国がでかくなればなるほどな。 大変だよねえ・・・・。 しかし、この話不幸だな;;; 皇帝:自分で書いたんだろーが(呆) そうなんですが;; マジで救いが・・・・・最初からアンハッピーな話にする予定だったけど・・・・ ラウル:救いがなさ過ぎだね。 おや、ラウル。 ラウル:ボクは陛下の傍ですべてを見届けるの? そだよ。 君は皇帝陛下の共犯者♪ ラウル:共犯者・・・変な響き;; ボクやグアヴァさんは本編に出るの? さあ、それはまだ決めてないけど。 皇帝:グアヴァといえば、あいつはに・・・ ああああああああ言っちゃ駄目だよおおおおおお!!!!!! ネタばれになっちゃうでしょうが!! 皇帝:す、すまん(汗) さて、この話。 ひたすら女性陣があわれです。 リーザ:ほんとよねええええ(怒) ぐえええええ(@△@;)(首かっくんかっくんさせられてる) サキア:リーザ、駄目ですよ。 首絞めるなら後にしなさい、話が進まないから。 サキアあんた;;;; 作中とえらい違うんですけど(滝汗) シリル:死んじゃったからねえ。 あの皆さん怖いです(滝汗) サキア:気にしていけませんよ。 シリル:そうね。 リーザ:綺麗な死に方が出来なかったけど。 ごめんなさいです(泣) 女性陣は怖い(TT) グアヴァ:自業自得だ。 でた!謎の人! グアヴァ:・・・・・・・(−ー; グアヴァに関しては説明できません。 この方説明すると、別のキャラのネタばれになりますんで。 グアヴァ:・・・・・・・・(いじけてる) では、首絞められる前にこのへんで。 失礼します。(逃亡) |
11768 | 外伝の完結、おめでとうございます。 | 猫楽者 E-mail | 2002/11/29 00:24:26 |
記事番号11746へのコメント こんにちは、キツネノテブクロさん。 お元気ですか、猫楽者です。 毎回ハラハラドキドキ読ませて頂いた、外伝も終了なのですね。 >処刑を言い渡されたときのブルーノは、アダマスに息子ラウルのことを頼むと、自ら毒をあおりはてた。 >そして、ブルーノの妻で、アダマスの妹フィーアも自宅の自室で喉を突いて自害した。 ブルーノ、ラウルさんの事を思うように陛下の御家族の事を大切に思えれば・・・・・・こんな事にはならなかったのでしょうね。 フィーアさん、ご主人は陛下の子供たちを惨殺した反逆者・・・・・・息子さんは精神の糸が切れ掛かっている・・・・・・。 自らの手で自らを裁くしかない・・・・・と、思ってしまったのでしょうか。 >ブルーノに従っていた、没落貴族たちも謀反に加担したとして、処刑された。 >この時のアダマスは、まるで鬼のようだと、当時を知る者たちは言う。 身勝手に生きて来て、他の人の事など何一つ考えない貴族の残党は、潔く誇り高く自ら舞台を降りる事さえも出来ず 最後まで他の方々に迷惑を掛け続けたのでしょうね。 陛下のお怒りの中には、子供を守れなかった無力感、悲しみ・・・・・・・・。 何よりも大切な命を失った、喪失感・・・・・。 そして、こんな悲劇を生んだ、皇帝という地位への絶望・・・・・・。 きっと、様々な思いがあったのでしょうね。 >『我が子を至高の座に上げることを望んで何が悪い! >私はラウルに皇帝という至高の玉座を与えたかったのだ! >あの子にこの国のすべてを与えたかった!!』 >「歪んだ愛情だ、我が子が皇帝になることこそが、幸福になることだと思い込んでいたらしい」 親は子供の幸せを願うもの、皇帝となることがラウルさんの幸せ、と考えていたのですね。 子供の為、と思っていたことが、いつの間にか、子供を縛り 子供を追い詰めてゆく・・・・・・今回の事件ではラウルさんは正気を失ってしまいましたね。 >「そう・・・・どうして解らないのかしらね・・・・皇帝なんて不自由なだけなの事を・・・・」 >「解らないからこそ、望むのかも知れんぞ」 >「ねえ、ジル・・・・どうすれば解りあえるのかしら。 >・・・・・一人に背負わせるのでなく・・・・すべての人が手を取り合えるように」 >「その為に、俺は動いてきた・・・・だが、まだ何かが足りない気がする・・・何かが・・・」 陛下、どんな政治体制でも、人しだいなのではないでしょうか。 人には感情、心があります。 人より良い暮らしがしたい、良い家に住んで、上手い物を食べて 自分の手にした権力を好きなように使いたい・・・・・・・・・・・・。 誰でも思っているような事ですが、政治に関わる方々が自分の欲望が何よりも優先するようでは その国の寿命は、そう長くはないでしょう。 権力者があまり職権を乱用出来ないような体制が作れると良いですね。 >「神の名の下に、傲慢な裁きを下すものに死を・・・・マスターの悲しみを知れ」 > >グアヴァは一人、赤い神官服の男たちのいる館に来ていた。 >どこでどう調べたのか、リーザを殺した相手と、首を切り落とした相手とは、別であることを突き止めたのだ。 >「楽には死なせん」 グアヴァさん、リーザさんの仇を討ちに来られたのですね。 たった一人で、相手は手段を選ばない輩です、どうかお気を付けて。 >「貴様何者か!?」 >神官の一人が問いただす。 >「貴様らにはこう言ったほうが良かろう、ルクセルの亡霊≠セ」 >「!!」 >グアヴァのセリフにどよめきが起きる、グアヴァは何処から出したのか、鋼糸(ワイヤーorピアノ線)で数名の手足を切り落としていく。 グアヴァさん、鋼糸の使い手なのですね。 手足を切り落とされたダルマ状態で、苦しみながら死んで逝くのですね(汗) >「嘘だ・・・・だってあれは伝承の中でしか・・・・」 >「単なる物語だと思ってたのかい?」 >年若い神官がガタガタと震えるのを、グアヴァは冷たい笑みを浮かべて茶化す。 >神官たちは完全にパニックになっていた。 >「我がマスター、ジル・アークの悲しみ・・・・・どれ程のものか・・・・・死を持って知れ」 ルクセルの亡霊・・・・・・どんな存在なのか、気になります〜。 伝承・・・という事は、遠い昔から伝えられている存在なのでしょうか。 そして亡霊、と言われているのは、滅ぼされたハズの存在のこと? 陛下がマスター、皇帝の一族を守護する方々の事を、ルクセルの亡霊といっているのですか。 >グアヴァはアダマスにはこのことを内緒にしていたが、シリルにはうっかり話してしまったのだ。 >まさか、くるとは思わなかったのだが・・・・・・・・。 >「グアヴァ、貴方その腕・・・・」 >シリルがグアヴァの腕を見て絶句する、袖が捲り上げられた腕からは、何本もの鋼糸が絡むように生えて≠「るのだ。 >更に言えば、その腕は人の腕なのではなく、しいて言うなら機械のようにも見える。 機械人間・・・・・サイボーグとは違いますよね。 機械の腕・・・生体兵器・・・もしくは、古の失われた技術によって作られた機械の腕が代々受け継がれて行った・・・とか。 グアヴァさんの謎・・・・とても気になります〜。 >「シリル・・・しっかりしてくれ」 >「もう、無理よ・・・・助からない・・・・ごめんなさい・・・ジルに伝えて・・・」 >「何をだ?」 >「誰も・・・・憎まないで・・・・ごめんなさい・・・・って・・・・・」 >「シリル?」 >「・・・・・・・・・・・・・・・・・手を・・・・合える・・・・・」 シリルさん・・・・・までも・・・・・・・・。 最後まで、本当に優しい方ですね。 どうして・・・・・・良い人ほど早く逝ってしまうのでしょうか。 シリルさん、空の上から陛下たちを温かく見守ってあげてください。どうか安らかに・・・・・・・。 >「シリル・・・」 >グアヴァは息を止めてしまったシリルを抱きしめる。 > >「シリル、私は・・・・・だから・・・・・涙を流せないけど・・・・・悲しいよ・・・・。 >君を救えない・・・・君の死は私の罪だ・・・・・」 グアヴァさん、悲しい時に泣けない、涙を流せない・・・・・辛いですね。 シリルさんの死は、辛いですが、ここに来ると決めたシリルさんの選択の結果だと思います。 どうか、まだ生きているグアヴァさんまで、立ち止まらないで欲しいです。 >血に汚れた玉座をじっと見ていた。 >「まるで・・・権力者の姿のようだな」 >権力を求めるものは、血を流す。 血塗れの玉座・・・・・・・陛下にとって皇帝という地位は、忌まわしいものになってしまいましたね。 一人の人間が権力を得る為には、そして一度手にした権力を維持して行くためには、沢山の血が流れてしまうのでしょうか。 その権力を狙う輩との、戦いも・・・・・・権力というのは、いえ権力に魅せられてしまった人というのは、恐ろしくて悲しいものなのですね。 >「陛下・・・・・今までありがとう・・・・」 >「サキア?」 >「わたくしは・・・・・・貴方を愛し・・・・・貴方に愛されたことを・・・・・・誇りに思います・・・・・」 >「・・・・」 >「陛下・・・・わたくしは・・・・・我が子の下に行きたいと思います・・・・」 >「サキア!?」 >「弱いわたくしを許して下さい・・・・・・・・心が生きる事に耐えられません・・・・」 >「サキア!!やめろ!!!」 > >とさっ・・・・ > >サキアは綺麗な微笑を浮かべたまま、その場に崩れ落ちた。 >いつ飲んだのか、彼女は毒で命を絶った・・・・・ > >「・・・・なぜ俺の下から居なくなる・・・・なぜ・・・・」 サキアさん、そんな御言葉よりも、陛下は貴方に生きて側に居て欲しかったのだと思います。 ついに、サキアさんまで・・・・・・・・陛下の御家族は・・・・・全て・・・・。 最早、陛下にはグアヴァさんしか、居ないのですね。 >アダマスは、心の中で何かが壊れた音を聞いた・・・・・。 >「・・・・・・・・・終わらせてやろう・・・・・・」 へ・・・陛下、終わらせるとは、いったい何を。 悲惨で悲しい権力争いを終わらせるのですか。 >「予は皇帝だ! >この国と共に生き、この国と共に滅ぶ!!」 > >グアヴァはこの時こう思った「不自由な絶対者の声無き嘆きのようだ」と・・・・・ この国と共に滅ぶ・・・・・たとえ国が滅びそうになっても何かをする、と決心なさったのですね。 陛下が、ここまでの悲壮な決意をするほどの事とは・・・・・。 >サキア皇后とリーザ皇女の死は国民を暗く沈ませた。 >二人の死の半年後、アダマスは最初の侵略を開始した、そして彼の圧制が始まった時でもあった。 侵略戦争、そして圧制・・・・・・・。 平和な時代が終わり、戦乱の時代へと突入していったのですね。 陛下、狂ってしまったり、自らの命を絶ってしまわない・・・・・貴方は御強い方です。 >「知るべきなのだ、一人の人間に国を任せ、権力を与える愚かさと危険性をな」 >「その為に、鬼となるか・・・」 >「ああ」 > >「哀しい男よ・・・・・お前は・・・・」 > >グアヴァはアダマスの姿に言いようのない悲しみを感じたが、自分ではどうしてやることも出来ない事を知っていた。 >「ジル・アーク・・・・別れは言わないぞ・・・・」 > >――権力に執着するもの・・・・支配されることに慣れたもの・・・・その意識を変えるための荒療治・・・自ら地獄に堕ちるつもりかジル・アークよ・・・・ 陛下、悲しい決断・・・・・ですね。 人々、そして歴史は、貴方の事を侵略戦争に明け暮れ、圧制を続けた暴君として語るのでしょうね。 専制国家の皇帝・・・・・・絶大な権限を使い、何をしても誰からも罰せられない存在。 陛下のような聡明な方ならば、善政で平和で豊かな時代を築きあげることが出来るのですが 本物の暴君が統治したら・・・・・恐ろしい世の中になるのでしょうね。 >「いったい誰が気づくやら、陛下が昔と変わっちゃ居ないことに。 >いやだね上辺しか見てないやつら、せいぜい陛下の掌の上で踊ってればいいさ。 >さーて、陛下の本心を知ったらどんな顔をするのかな? >ルクセルの亡霊%aは・・・・」 >そっと仮面をはずし、差し込む月明かりに目を細める。 >もし、この場に誰か居たなら驚いたことだろう。 > >道化師は死んだとされるラウルだったから・・・・・・・。 陛下の本当の気持ちに気付く方は・・・・・・・ほとんど居ないのでしょうね。 民主改革が実現した後に、誰かが陛下の本心を伝えてくれないと・・・・・悲しいですね。 グアヴァさんは、そういう行動をしそうに無いですし、ラウルさんは死んだ事になってしますし・・・・。 ラウルさんは、グアヴァさんがルクセルの亡霊と呼ばれる方だと気付いているのでしょうか。 もしかして、陛下も知っておられるのですか。 >皇帝:グアヴァといえば、あいつはに・・・ > >ああああああああ言っちゃ駄目だよおおおおおお!!!!!! >ネタばれになっちゃうでしょうが!! > >皇帝:す、すまん(汗) グアヴァさんの謎、とても気になります〜。 謎の明らかになる日をお待ちしております。 >さて、この話。 >ひたすら女性陣があわれです。 > >リーザ:ほんとよねええええ(怒) > >ぐえええええ(@△@;)(首かっくんかっくんさせられてる) リ・・・・リーザさん・・・・手加減してください・・・・続きが・・・いっ、いえ・・・・キツネノテブクロさんにあまり手荒な真似はしないでださい。 >サキア:リーザ、駄目ですよ。 >首絞めるなら後にしなさい、話が進まないから。 サキアさん・・・・・・後なら良いのですか? 止めに入る方・・・・・サキアさんしか居ないと思うのですが(汗) >グアヴァ:自業自得だ。 > >でた!謎の人! > >グアヴァ:・・・・・・・(−ー; > >グアヴァに関しては説明できません。 >この方説明すると、別のキャラのネタばれになりますんで。 > >グアヴァ:・・・・・・・・(いじけてる) 謎の人、まさにその通りです。あああああああ気になります〜。 どんな使命を持った方なのか、別のキャラの方、という事は一族なのでしょうか。 >では、首絞められる前にこのへんで。 >失礼します。(逃亡) 面白かったです。 陛下の悲しい決断、人々が自らの道は自らの手で切り開いてゆくのを待っているのですね。 すいません・・・・・陛下が悲しみと怒りのあまり、本当の暴君へと変わってしまったのかと思っておりました。 陛下こそ皇帝のなかの皇帝です。 外伝の完結、おめでとうございます。 お疲れ様でした。 ごめんなさい、なんか暴走している事が・・・・・多かったような(汗) 本編の今後の展開、とても楽しみです。 続きを読ませて頂けるのを、とてもとても楽しみにお待ちしております。 寒くなりましたね、冬物のコートを何処に入れたの、この数日探しています(笑) マフラーと手袋も毎年見つからないで買っているような・・・・・。 風邪が流行っているようですね。お体にお気を付けて、お元気で。 では、失礼します。 |
11774 | ありがとうございます。 | キツネノテブクロ | 2002/11/29 17:37:02 |
記事番号11768へのコメント >こんにちは、キツネノテブクロさん。 >お元気ですか、猫楽者です。 >毎回ハラハラドキドキ読ませて頂いた、外伝も終了なのですね。 こんにちはです。 長々と続いた外伝も終了です。 >ブルーノ、ラウルさんの事を思うように陛下の御家族の事を大切に思えれば・・・・・・こんな事にはならなかったのでしょうね。 >フィーアさん、ご主人は陛下の子供たちを惨殺した反逆者・・・・・・息子さんは精神の糸が切れ掛かっている・・・・・・。 >自らの手で自らを裁くしかない・・・・・と、思ってしまったのでしょうか。 皇帝一家も不幸なら、マーキーズ一家も不幸でした。 望んだのは子供の幸せのはずなのに、道を間違えてしまった者です、ブルーノは・・・。 >身勝手に生きて来て、他の人の事など何一つ考えない貴族の残党は、潔く誇り高く自ら舞台を降りる事さえも出来ず >最後まで他の方々に迷惑を掛け続けたのでしょうね。 貴族の残党に潔さなどないでしょう。 彼らにあるのは歪んだ選民意識だけです。 >陛下のお怒りの中には、子供を守れなかった無力感、悲しみ・・・・・・・・。 >何よりも大切な命を失った、喪失感・・・・・。 >そして、こんな悲劇を生んだ、皇帝という地位への絶望・・・・・・。 >きっと、様々な思いがあったのでしょうね。 権力に何も期待してはいません。 彼自身が権力の無力さを知っていますから。 >親は子供の幸せを願うもの、皇帝となることがラウルさんの幸せ、と考えていたのですね。 >子供の為、と思っていたことが、いつの間にか、子供を縛り >子供を追い詰めてゆく・・・・・・今回の事件ではラウルさんは正気を失ってしまいましたね。 ブルーノは子供の幸せを願って、道を踏み外し、ラウルを追い詰めてしまいました。 ラウルが正気を失って、初めて自分の愚かさを知ったのかもしれません。 >陛下、どんな政治体制でも、人しだいなのではないでしょうか。 >人には感情、心があります。 >人より良い暮らしがしたい、良い家に住んで、上手い物を食べて >自分の手にした権力を好きなように使いたい・・・・・・・・・・・・。 >誰でも思っているような事ですが、政治に関わる方々が自分の欲望が何よりも優先するようでは >その国の寿命は、そう長くはないでしょう。 >権力者があまり職権を乱用出来ないような体制が作れると良いですね。 常に権力を正しく使う人物が皇になるとは限りません。 その危険性を考えた上で、アダマスは民主制に移行しようとしていました。 >グアヴァさん、リーザさんの仇を討ちに来られたのですね。 >たった一人で、相手は手段を選ばない輩です、どうかお気を付けて。 グアヴァは結構強いです。 ただ、グアヴァの方が性質悪い可能性も;; >グアヴァさん、鋼糸の使い手なのですね。 >手足を切り落とされたダルマ状態で、苦しみながら死んで逝くのですね(汗) その通りです(^^; 出血多量でじわじわと(滝汗) >ルクセルの亡霊・・・・・・どんな存在なのか、気になります〜。 ルクセルという名前は結構前から出てるんですが、その名前のキャラ自体の影が薄いです(^^; >伝承・・・という事は、遠い昔から伝えられている存在なのでしょうか。 >そして亡霊、と言われているのは、滅ぼされたハズの存在のこと? 滅ぼされたというより、すでに存在して無いと思われているためです。 存在そのものが疑問視されてるところもあります。 >陛下がマスター、皇帝の一族を守護する方々の事を、ルクセルの亡霊といっているのですか。 正確にはマスターはアダマスだけで、皇帝の一族を守護しているわけではないです。 ただ、いえることは、グアヴァのほうがアダマスより長く生きてます。 確実に。 >機械人間・・・・・サイボーグとは違いますよね。 >機械の腕・・・生体兵器・・・もしくは、古の失われた技術によって作られた機械の腕が代々受け継がれて行った・・・とか。 近いです、でも内緒です(笑) >グアヴァさんの謎・・・・とても気になります〜。 別のキャラの過去を書けば、グアヴァの謎も・・・・・ >シリルさん・・・・・までも・・・・・・・・。 >最後まで、本当に優しい方ですね。 >どうして・・・・・・良い人ほど早く逝ってしまうのでしょうか。 >シリルさん、空の上から陛下たちを温かく見守ってあげてください。どうか安らかに・・・・・・・。 この話で亡くなった方の殆どは人間できた人たちです。 生きていれば、この国をよくしていったと思われる人でした。 彼女たちはアダマスのことを見守りつづけていくでしょう。 >グアヴァさん、悲しい時に泣けない、涙を流せない・・・・・辛いですね。 >シリルさんの死は、辛いですが、ここに来ると決めたシリルさんの選択の結果だと思います。 >どうか、まだ生きているグアヴァさんまで、立ち止まらないで欲しいです。 グアヴァも強い人です。 彼は彼女を死なせたのは、自分の不注意からだと思って、その罪を背負っていきます。 >血塗れの玉座・・・・・・・陛下にとって皇帝という地位は、忌まわしいものになってしまいましたね。 そうですね・・・・。 >一人の人間が権力を得る為には、そして一度手にした権力を維持して行くためには、沢山の血が流れてしまうのでしょうか。 >その権力を狙う輩との、戦いも・・・・・・権力というのは、いえ権力に魅せられてしまった人というのは、恐ろしくて悲しいものなのですね。 血塗れの玉座は権力者の姿として、アダマスには見えているのでしょう。 権力を望む人々の姿として・・・。 >サキアさん、そんな御言葉よりも、陛下は貴方に生きて側に居て欲しかったのだと思います。 >ついに、サキアさんまで・・・・・・・・陛下の御家族は・・・・・全て・・・・。 >最早、陛下にはグアヴァさんしか、居ないのですね。 サキアには生きていて欲しかったでしょう・・・・ただ、サキアはけして強い人ではないので・・・・。 サキアが生きていれば、アダマスはまだ違う道を選んだのではと思います。 >へ・・・陛下、終わらせるとは、いったい何を。 >悲惨で悲しい権力争いを終わらせるのですか。 権力争いであり、帝国をです。 >この国と共に滅ぶ・・・・・たとえ国が滅びそうになっても何かをする、と決心なさったのですね。 >陛下が、ここまでの悲壮な決意をするほどの事とは・・・・・。 彼は滅ぼすつもりです・・・・・国と一緒に自分自身さえも・・・。 >侵略戦争、そして圧制・・・・・・・。 >平和な時代が終わり、戦乱の時代へと突入していったのですね。 >陛下、狂ってしまったり、自らの命を絶ってしまわない・・・・・貴方は御強い方です。 アダマスが強い人なのかどうかは私には判断できませんが、彼は歴史を加速させたのは事実です。 >陛下、悲しい決断・・・・・ですね。 >人々、そして歴史は、貴方の事を侵略戦争に明け暮れ、圧制を続けた暴君として語るのでしょうね。 それすら甘受するのでしょう・・・・この皇帝は・・・・。 >専制国家の皇帝・・・・・・絶大な権限を使い、何をしても誰からも罰せられない存在。 >陛下のような聡明な方ならば、善政で平和で豊かな時代を築きあげることが出来るのですが >本物の暴君が統治したら・・・・・恐ろしい世の中になるのでしょうね。 暴君が統治する世の中・・・・恐ろしいでしょうね・・・・。 >陛下の本当の気持ちに気付く方は・・・・・・・ほとんど居ないのでしょうね。 >民主改革が実現した後に、誰かが陛下の本心を伝えてくれないと・・・・・悲しいですね。 哀しいですが、アダマスは伝えることを望んではいないような気がします。 >グアヴァさんは、そういう行動をしそうに無いですし、ラウルさんは死んだ事になってしますし・・・・。 >ラウルさんは、グアヴァさんがルクセルの亡霊と呼ばれる方だと気付いているのでしょうか。 気づいているというより、知っているんです。 >もしかして、陛下も知っておられるのですか。 知ってます。 >グアヴァさんの謎、とても気になります〜。 >謎の明らかになる日をお待ちしております。 謎が明らかになる・・・・いつになるか(汗) >リ・・・・リーザさん・・・・手加減してください・・・・続きが・・・いっ、いえ・・・・キツネノテブクロさんにあまり手荒な真似はしないでださい。 リーザ:大丈夫よ、どうせすぐ復活するでしょ。 >サキアさん・・・・・・後なら良いのですか? >止めに入る方・・・・・サキアさんしか居ないと思うのですが(汗) サキア:ええ、見えないところできゅうっとねvv(笑顔が怖い;;) >謎の人、まさにその通りです。あああああああ気になります〜。 >どんな使命を持った方なのか、別のキャラの方、という事は一族なのでしょうか。 別なキャラはすでに登場してますが、一族というのとはちょっと違うかもしれないです。 >面白かったです。 ありがとうございます。 >陛下の悲しい決断、人々が自らの道は自らの手で切り開いてゆくのを待っているのですね。 >すいません・・・・・陛下が悲しみと怒りのあまり、本当の暴君へと変わってしまったのかと思っておりました。 >陛下こそ皇帝のなかの皇帝です。 悲しみのあまりに暴君になってしまった方が、楽だったんじゃないかと思ったりもしましたが・・・・・ 自分よりも国民のことを考えてしまったんですね。 >外伝の完結、おめでとうございます。 >お疲れ様でした。 >ごめんなさい、なんか暴走している事が・・・・・多かったような(汗) 話の内容自体が重いので、書いてる本人が一番暴走してました(汗) 長かったこの外伝に、最後までお付き合いくださりありがとうございました。 >本編の今後の展開、とても楽しみです。 >続きを読ませて頂けるのを、とてもとても楽しみにお待ちしております。 本編そっちのけで外伝書いてたせいで、本編の方止まっちゃってますね(^^; たぶんマイペースに書いていくと思います。 >寒くなりましたね、冬物のコートを何処に入れたの、この数日探しています(笑) >マフラーと手袋も毎年見つからないで買っているような・・・・・。 >風邪が流行っているようですね。お体にお気を付けて、お元気で。 >では、失礼します。 > 近くの学校のプールに氷が張るようになって来ました。 寒くなってきましたので、猫楽者さんも風邪などに気をつけてくださいませ。 ではこの辺で失礼します。 |