◆−青庭外伝予告。−陽月 (2002/11/22 11:40:10) No.11580 ┣追加。−陽月 (2002/11/24 19:16:31) No.11662 ┃┗さらに追加。−陽月 (2002/11/28 12:40:51) No.11745 ┃ ┗またまた追加。−陽月 (2002/12/3 21:23:31) No.11858 ┃ ┗Re:またまた追加。−D・S・ハイドラント (2002/12/3 21:33:13) No.11860 ┃ ┗キャストはこんな感じです。(ほとんど未定ですが)−陽月 (2002/12/4 14:12:25) No.11868 ┣まませんせいの子守歌−陽月 (2002/11/25 22:10:55) No.11698 ┃┗意味のなさそうな後書き(ネタばれ注意)−陽月 (2002/11/25 22:13:10) No.11699 ┣青庭外伝 【Eyes On Me】−陽月 (2002/11/28 15:25:57) No.11758 ┃┗後書き−陽月 (2002/11/28 15:28:22) No.11759 ┃ ┗こちらにレス−D・S・ハイドラント (2002/11/28 21:41:52) No.11766 ┃ ┗おお。こちらですか(別のところで似たようなこと書いたような……)−陽月 (2002/11/28 22:08:56) No.11767 ┗青庭外伝 【子犬と姫さま】−陽月 (2002/11/29 12:05:03) No.11770 ┗あとがき。−陽月 (2002/11/29 12:08:00) No.11771
11580 | 青庭外伝予告。 | 陽月 | 2002/11/22 11:40:10 |
【予告です】 騎:また予告書くのかーーーーーーーーっ!!!!!!! 陽:はひ。 風:多。 陽:まだ2回目なんだけどなぁ…………。 雷:それでも多いもんよ。 陽:そうかなぁ…………。 【青庭の外伝予定(順不同)】 ・あの夏へ…… ゲーム中にサイファーが言う、『1年前はよ……』とか、リノアの『あれは1年前の夏の日々』とかの話。 つまり、1年前、リノアとサイファーが出会うときの話です。 サイファーの犬嫌いの理由は…………? タイトルは某ジブリアニメ映画のサントラを抜粋かもしれません。 ・Eyes On Me ジュリアの話。 彼女が初めて歌を歌った……。その歌を捧げる相手は…………(注:ディスク2のネタばれ) ・子犬と姫さま そのまんま。リノアがアンジェロを飼うことになった理由。 ・白い庭の物語 タイトル見ればなんとなくわかるかもしれませんが、トラビアガーデンでのセルフィの話。 ……書くまでにトラビア弁(つまりは関西弁?)を勉強して置きます……。 ・孤児院の海 なんか変なタイトルですが、イデアの家での子供7人の思い出をほぼオリジナルで書いてみます。 ・教師資格試験 タイトル見ただけで堅苦しい話ってわかりますよね。キスティスの話です。 ・まませんせいの子守歌 孤児院の海とはまた違った話で、ゼルが主役。 ・Wish you were here. すべて秘密にしておきます。 実はこの話はワードに書き始めてます。 陽:こんなもんです。 騎:スレキャラ出てねえじゃねぇか。 陽:まあね。これは全部最後の『Wish you were here.』の外伝ってことになるから。 騎:どういうことだ? 陽:『Wish you were here.』は青庭の外伝って感じになると思う……いや、外伝というより…… いや、まあそれはネタばれ。 で、その他のが『Wish〜』の外伝になるってわけです。 騎:その説明じゃあわかんねぇような気がするぞ。 陽:……あー…………なんて言えばいいんだろう…………。 外伝の外伝。 こうかな………………。 騎:(ん?風神と雷神はどこ行ったんだ?)それだとわかんねぇこともないだろうが…… 陽:実は私は自分で書いててわからない。 騎:言うと思ったぜ、それ…… 陽:ははは(笑えない)。 順不同ですのでどれから書くかはわかりません。 それではこの辺で。 〜幕〜 【おまけ】 騎:俺達の話がなかったな…………。 雷:サイファーは2話だけあるもんよ。 風:我等、出番皆無。 騎:いやだからな。風紀委員がメインの話がなかったんだよ。 雷:脅すもんよ。きっと書く気になるもんよ。 風:雷神!其、風紀委員違!! 騎:確かに、風紀委員のやることじゃないな…… 雷:何言ってるもんよ。サイファー、いっつも自分で風紀乱して……ってサイファー、風神……怖いもんよ。 騎:雷神……だれが風紀を乱してるだって? 風:…………怒。 雷:冗談で言ったんだもんよ………………(焦) 騎:嘘つけぇっ!!!!! 風:成敗! 雷:うぎゃあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………………… ――失礼しました……―― |
11662 | 追加。 | 陽月 | 2002/11/24 19:16:31 |
記事番号11580へのコメント 新たに思いついてしまいました………………。 ・風紀委員の優雅な一日 注:あの3人に限って『優雅』なんてことは絶対にありえません。 たぶん、『午前』『午後』の前後編になると思います。 ↑贔屓……かもしれない……(爆) これだけです。 今日ふと思いついてしまいました。 では〜 |
11745 | さらに追加。 | 陽月 | 2002/11/28 12:40:51 |
記事番号11662へのコメント チャットで言ったヤツです。 ・夢を叶えたくて チャットで言ったので説明はパス…………じゃなくって。 『夢』と言ったら『ロ〜〜〜マンティックな夢』と言ったら『魔女の騎士』と言ったら『サイファー』(マジ○ルバナナ?) つまり、サイファーが主役。 オリキャラつき。 サイファーが15歳のときの話になります。 タイトルの変更の可能性は十分考えられます(をい) それでは。 |
11858 | またまた追加。 | 陽月 E-mail | 2002/12/3 21:23:31 |
記事番号11745へのコメント 外伝休止(中止?)しちゃおうかなと思いつつもついついネタを思いついてしまいました。 今回のはネタとは言わないかもしれませんけど…………。 ・魔女の騎士 青庭で劇『魔女の騎士』を書くんだったらその前でも後でもいいからシナリオ版を書いたほうがいいかなと思いました。 青庭の第何話かは忘れましたが、サイファーがあらすじを熱弁してましたし(笑)。 長くなるか短くなるかはわかりません。 話がどんどん膨れ上がりそうな気がするので…………(をい) それではこの辺で失礼します・・・ (この外伝って読んでる方少ないというか………下手したら…………(以下書き手が何らかの理由で卒倒というか失神したので略です)) 本当に失礼しました↑ それでは。 |
11860 | Re:またまた追加。 | D・S・ハイドラント | 2002/12/3 21:33:13 |
記事番号11858へのコメント > >外伝休止(中止?)しちゃおうかなと思いつつもついついネタを思いついてしまいました。 >今回のはネタとは言わないかもしれませんけど…………。 > > >・魔女の騎士 > 青庭で劇『魔女の騎士』を書くんだったらその前でも後でもいいからシナリオ版を書いたほうがいいかなと思いました。 > 青庭の第何話かは忘れましたが、サイファーがあらすじを熱弁してましたし(笑)。 > 長くなるか短くなるかはわかりません。 > 話がどんどん膨れ上がりそうな気がするので…………(をい) おお魔女の騎士をやるんですか・・・。 がんばって欲しいです。 これは期待が持てますから・・・。 > > > > > >それではこの辺で失礼します・・・ > > > > >(この外伝って読んでる方少ないというか………下手したら…………(以下書き手が何らかの理由で卒倒というか失神したので略です)) 実は全部読んでます(つまり読み逃げ、と) > > > >本当に失礼しました↑ >それでは。 それでは〜(こんなレスする必要ない) |
11868 | キャストはこんな感じです。(ほとんど未定ですが) | 陽月 E-mail | 2002/12/4 14:12:25 |
記事番号11860へのコメント こんにちは〜。 >おお魔女の騎士をやるんですか・・・。 まあ……書こうかなと思って……というか、『書いた方がいいかなと思って』かもしれません(爆) >がんばって欲しいです。 >これは期待が持てますから・・・。 ありがとうございます。 がんばります。 因みにキャスト。 ■騎士ゼファー ラグナ・レウァール ■魔女リシテア(名前はオリジナル) オリキャラ。名前未定。 ■魔女のいた国の王さま(名前未定) オリキャラしかいないです。名前未定。 ■ルブルムドラゴン キロス・シーゲル ウォード・ザバック ■エルノーイル オリキャラを持ってきます。 ■ベヒーモス(出せるかな) 本物(大嘘) ■クアール 動物園から豹を借りてくる(無理) ■ガルキマセラ オリキャラが着ぐるみをかぶって…………(エルノーイルも同じ) 思いつくのはこれだけです。 変更の可能性は89%あります(待て) >実は全部読んでます(つまり読み逃げ、と) いえいえ。読み逃げ大会開催中です(違過) >>それでは。 >それでは〜(こんなレスする必要ない) これにレスがくるとは思ってませんでした(爆) ありがとうございます〜 |
11698 | まませんせいの子守歌 | 陽月 | 2002/11/25 22:10:55 |
記事番号11580へのコメント 海 それはいつも同じ姿ではない エメラルドやマリンブルーに澄んでいる時もあれば 激しく荒れ狂う時もある まませんせいの子守歌 彼は夜が嫌いだった。 慣れ親しんだ海が自分に牙を剥いているような気がするから。 昼間、水につかると自分を優しく包み、穏やかな波で一緒に遊んでくれる海が、夜は一変して表情を変える。 一緒に暮らしている幼馴染は自分をよく苛めるが、海は自分の味方である。 あの意地悪で皮肉ばっかり口にする彼の幼馴染のひとりは泳ぎが下手なのだ。 だが自分は泳ぎに関しては、幼馴染たちの間でも一番だ。 海にいるときだけでも、彼はいじめっ子から逃れられるのだ。 だが、夜はそうはいかない。 その日も幼馴染たちが全員眠りについたころ、彼は起きていた。 ベッドから下り、隣の部屋に向かう。 優しい手触りの石の壁は、いつもこの時だけ冷たく感じる。 心の中の恐怖を抑え、彼は隣の部屋の扉を開けた。 柔らかな光が差し込んだ。 部屋の主は起きていた。 小さな木製の机に向かい、何かを書いていた。 扉の開く音に気づき、部屋の主は彼の方を見た。 そして、優しい声で話し掛ける。 「どうしたの? ゼル。また眠れないの?」 「まませんせい…………」 ゼルは泣きそうな声を出した。 まませんせいと呼ばれた女性――イデアは、椅子から立ち上がり、ゼルに近寄った。 「みんなはもう寝てるの?」 ゼルはこくん、と頷いた。 「まませんせい……」 イデアは優しく微笑み、ゼルを抱き上げた。 そして、そのまま自分のベッドに彼を寝かせる。 ついさっきまで書いていた日記を閉じ、 「ここで寝なさい」 「まませんせいは?」 イデアは答える代わりに歌を歌った。 ゼルが寝付けないときに必ず歌う子守歌を。 夜空 見上げよう 何故か 眠れない夜は 星のささやきが 聞こえる気がする ゼルは掛け布団を首まで引き寄せる。 いつものように。 迷わずに 信じていたら 願った事は いつかかなうと そして、純真無垢な瞳でイデアを見上げる。 いつも夢を映す瞳は 星と話できる またたきで だから 今は うつむかない 心で oh Twinkle talk もう、ゼルはうとうとし出した。 我慢できずにまぶたを閉じる。 イデアは片手でゼルを布団の上からぽんぽん、と優しく叩く。 この年齢の子供なら、それがお休みの呪文になる。 夜空 抱かれよう 気持ち たよりない夜は この手のばしたら 届きそうな星 ゼルはすでに寝息を立てていた。 かわいい、とイデアは思った。 いつか、ここの子供達はどこかの家庭に引き取られていくのだろう。 別れのときはいつか必ずやってくる。 おそれずに 歩いてごらん 一人じゃないよ ここで見てると だから今、この時間を大切にして、子供達をかわいがろう。 かわいがればかわいがるほど、別れの瞬間はつらくなる。 それは知っている。 だけど―― いつも夢を映す瞳は 星と同じくらい 輝くよ どんな言葉より感じる 心で oh Twinkle talk 今自分の持てる愛情をすべてこの子供達に注ぎたい。 戦争で親を亡くした子供たちに―― いつも夢を映す瞳で 星と話したいよ 遠くても きっと届いたよね うなずく みたいに oh Twinkle talk おやすみなさい。 ゼル。 oh Twinkle talk |
11699 | 意味のなさそうな後書き(ネタばれ注意) | 陽月 | 2002/11/25 22:13:10 |
記事番号11698へのコメント 【後書き】 本編と後書きをわけて投稿する意味は………あります(をい) ……単に私があの後にいつものテンションの後書き書いたら話の雰囲気ぶち壊しだと思っただけで…………。 だからわけました。 てなわけで……………… ゼルってあーいうキャラかっ!? 『まませんせい……』 うあゼルじゃないゼルじゃないっ!!!!(自分で書いといて……) いつも青庭とかおまけギャグとかで不幸にしちゃってるから幸せっぽい話を書こうかと思ってみたらっ!!!! まあ……個人的に気に入ってる話なんですけどね……(爆) ゼルがかわいいような気がします(ショタか私はっ!!!) これ、当初は最後の方にイデアの回想が入ってたんですよ。 でもこれはゼルが主役の話だから、その中でスコールが過去(イデアにとっては現在かな)に現れるのもどうかと…………。 しかもガーデンやらSeeDやらをイデアが考えたなんて言っても………。 つまり、ゲームのEDムービー前のシーンを短めに書いたんですよ。 アルティミシア戦の後の孤児院(過去)でのシーン…………ってこれネタばれじゃないかっ!!!! あーよかった書き直して……(をい)。 この後書きも十分ネタばれですけど……。 まませんせい(イデアって呼ぶよりこっちの方が私は好きです)が歌った歌。 知ってる人いるかなぁって思いながら書きました。 90年代初めの頃かな…………。 その頃に放送していたアニメのエンディングテーマです。 世界名作劇場シリーズの。 オープニングテーマもどこかの小説(青庭じゃないです)で使います。 …………まませんせい……。受難な人ですよね…………。 子供のころに魔女になってそれで今度はアルティミシアの力を以下書くのが面倒なので略(待て) さて、外伝はまだまだ残ってますから、がんばるぞー♪ それではこの辺で〜 |
11758 | 青庭外伝 【Eyes On Me】 | 陽月 | 2002/11/28 15:25:57 |
記事番号11580へのコメント Eyes On Me ジュリアはデリング・シティの小さなバーでピアノを弾くことを職業にしていた。 落ち着いた雰囲気のバーは彼女も気に入っていたが、それだけだ。 ここのバーに来るのは大抵がガルバディアの兵士たちだ。 彼女のピアノを聞くこともせず、各々の会話で盛り上がっていた。彼らもこのバーの雰囲気を気に入っていたのか、大声で爆笑したり、喧嘩を始めたりすることはなかったが。 Whenever sang my songs 歌うときはいつも On the stage, on my own ステージで独りきり Whenever said my words 語る時はいつも Wishing they would be heard 聞いてほしいと願っていた ある日、ジュリアはその兵士たちの中で、違う雰囲気を持つ男に気づいた。 いつも仲間と3人で来て、いつも同じ席に座る。 他の兵士たちと違って、彼はジュリアのピアノを熱心に聞いていた。 一曲が終わると、彼は必ず拍手を贈る。 始めはただの冷かしみたいなものだと思っていたジュリアはすぐにそれが彼が本心から贈った拍手であると気づいた。 I saw you smiling at me そのたびに、あなたが笑っていたような Was it real or just my fantasy 本当かしら、気のせいかしら You ’d always be there in the corner あなたはいつも片隅にいた Of this tiny little bar ちっぽけな、このバーの いつもと変わらぬ日を、彼女は自ら変えてみた。 その兵士がその日、ピアノを弾くジュリアに近づいた。 途中で足を攣らせて席に戻ったが。 席に戻って仲間と会話をするその兵士に今度は自分から近づいた。近づくだけでなく、会話をしてみようと思って。 彼はジュリアに気づかなかったが、彼の仲間は気づいた。 そして、彼を残して席を立つ。 My last nigth here for you ここで最後の夜 Same old songs, just once more いつもの曲をもう一度 My last night here with you? あなたとも最後の夜? Maybe yes, maybe no かもしれないし、違うかも 「座っていい?」 「あ。」 ジュリアが声をかけてから初めて気づいたようだ。 慌ててジュリアの座れるスペースを空けた。 ジュリアはそこに座り、 「邪魔しちゃったかな?」 「ぜ、ぜぜん。ど、どぞう」 緊張しているらしい。 しばらくして、 「落ち着いた?」 「なんとか」 「……足、大丈夫?」 「あ、足? ああ、これ? いつものことだから大丈夫。なんか知らないけど緊張すると足攣っちゃうんだ」 「緊張したの?」 「そりゃもう。今だってさ……」 「リラックスしてよ。私のせいで人が緊張するのって困っちゃうなあ」 ジュリアの言葉に、彼はすまなそうな表情で、 「あ、ごめん」 ジュリアは周りを見渡してから、彼に提案をした。そして、ホテルの自室に戻った。 しばらくして、やはり緊張した表情で彼がやってきた。 彼は自分のことをラグナと名乗った。 「何度もピアノ聴きに来てくれたもんね」 ラグナが自分のファンだと言ったとき、ジュリアは笑って言った。 「あんた、オレのこと見てたのか?」 「いつもニコニコしながら私のこと見てたでしょ。あの目、好きよ。今は怯えた目をしてるけど。とって食べたりしないから安心して。その目を見ながらお話したいの。 ねえ、何か飲みましょう。お酒でいいかな?」 「夢みたいだぜ」 I kind of liked it your way 何となく好きだった。 How you shyly placed your eyes on me 恥ずかしそうに私を見るあなたの目 Oh, did you ever know? あなたは知っていたかしら That I had mine on you 私もそうしていたことを ラグナはそのうち緊張が解れたのか、普通に話すようになった。 戦場は好きじゃないけど、あちこち見て回れるのがいい。 キロスとウォードがいるから楽しい。 兵隊を辞めたらジャーナリストになりたい。 いろんなことをジュリアに話した。 「おう、それでな……。やば……なんかオレばっかしゃべってる」 「ん?」 「な、あんたも話せよ。たとえば……夢とかあるんだろ?」 「私は……歌いたいの。ピアノだけじゃなくて歌いたい」 「あ、聴きたいな、それ」 「ダメなの。歌詞、つくれなくて」 「そうか……大変なんだろうなあ」 「でも、もう大丈夫。あなたのおかげで詞が出来そう」 Darlig, so there you are ねえ、あなたはそこで With that look on your face 相変わらずの表情 As if you’re never hurt 傷ついたりしないかのような As if you’re never down 落ち込んだりしないかのような Shall I be the one for you こうしましょうか Who pinches you softly but sure ぎゅっと優しくあなたをつねるの If frown shown then しかめ面をしたら I will know that you are no dreamer あなたが夢をみてないってわかる ジュリアの言葉に、ラグナは意外そうな顔をした。 自分を指差し、 「オレのおかげ?」 「そう……あなたが見せてくれた、たくさんの顔。傷ついたり、悩んだり……、辛いことを包んでくれるようなそういう微笑み……顔……目。あなたが私にヒントをくれたの。きっといい歌が出来ると思うわ」 「すげえ……夢みたいだ」 ジュリアはラグナの手を軽くつねった。 「夢じゃない、でしょ?」 この日の会話はここまでだった。 ラグナは仲間のキロスに呼ばれ、新しい任務に出かけた。 歌を聴きに、また会いに来るという約束を交わして。 だが、それ以来、ジュリアはラグナと会うことはなかった。 会えなかったのだ。 ラグナが戦地で行方不明となったからだ。 その前に作った歌をラグナに聴かせることはできなかった。 ジュリアはその歌を歌うときはいつも思い出していた。 ラグナのことを。 やがて、ジュリアは軍のカーウェイ少佐と結婚し、娘をもうけた。 だが、決してラグナのことを忘れたわけではない。 彼女の心の中にはいつもラグナがいる。 瞳を閉じれば思い出す。 あの小さなバーで自分を見ていたラグナの表情を。 ――fin―― |
11759 | 後書き | 陽月 | 2002/11/28 15:28:22 |
記事番号11758へのコメント 【後書き】 青庭外伝2つ目です。 ジュリアを主役にしてみました。 見方によってはラグナが主役かもしれません。 それにしても、『まませんせいの子守歌』の投稿の仕方は失敗でした。 目立ってません(をい) えっと。本題へ。 セリフはゲーム中のをそのまま使いました。 でもスコールのセリフは当然省略ですね。 歌もそのままですが、ちょっと変えた部分があったり。…………するかもしれません(何) はっきし言って、駄文以外の何でもありません。 ゲームのセリフと歌のみで構成されてますから。 あの歌ってジュリアの一人称で、ラグナを意識した歌詞なのに、どうしてゲーム中では宇宙空間のラグナロク内でのスコールとリノアの会話のシーンで流れるんでしょう(言っちゃいけません。これは(爆)) さて、外伝はまだまだ残ってます。 それでは失礼します。 |
11766 | こちらにレス | D・S・ハイドラント | 2002/11/28 21:41:52 |
記事番号11759へのコメント ラグナ・・・嫌な上司に飛ばされちゃったんですよね。 全く悲しい・・・。 そーいやジュリアさん・・・病死でしたっけ >あの歌ってジュリアの一人称で、ラグナを意識した歌詞なのに、どうしてゲーム中では宇宙空間のラグナロク内でのスコールとリノアの会話のシーンで流れるんでしょう(言っちゃいけません。これは(爆)) それぞれがラグナとジュリアの子だし・・・。 うーん上手く言えない。 それではこれからもがんばってください。 |
11767 | おお。こちらですか(別のところで似たようなこと書いたような……) | 陽月 | 2002/11/28 22:08:56 |
記事番号11766へのコメント >ラグナ・・・嫌な上司に飛ばされちゃったんですよね。 確かそうでした。 そこは3回プレイしてるので覚えてます。(うち2回は途中で放棄。データを消す) >全く悲しい・・・。 同感です。 >そーいやジュリアさん・・・病死でしたっけ そうでしたっけ?(をい) いえ、亡くなってるってことは知ってますが………… >>あの歌ってジュリアの一人称で、ラグナを意識した歌詞なのに、どうしてゲーム中では宇宙空間のラグナロク内でのスコールとリノアの会話のシーンで流れるんでしょう(言っちゃいけません。これは(爆)) >それぞれがラグナとジュリアの子だし・・・。 あ。なるほろ。 >うーん上手く言えない。 いえいえ。わかりました。 >それではこれからもがんばってください。 ありがとうございます。 それでは失礼します。 |
11770 | 青庭外伝 【子犬と姫さま】 | 陽月 | 2002/11/29 12:05:03 |
記事番号11580へのコメント 子犬と姫さま 父、カーウェイ大佐とケンカしてどのくらい経つのだろう。 いや、もう父とは呼びたくない。 リノアはティンバーの町を歩きながら考えていた。 デリング・シティの父の屋敷から家出してから、もう何日も経つ。 家出など、15歳の少女がやるにしては大胆すぎる行動だ。 ケンカしたころはまだ家にいたのだが、だんだん父に対する怒りの感情が増してきて、リノアは家を飛び出したのだ。 デリング・シティからここティンバーまでは電車に乗ればすぐだ。乗り換えの必要もない。 すぐに見つかるかと思っていたが、その心配は杞憂に終わった。 カーウェイはリノアを探しに来なかった。 いや、探したのかもしれない。 ティンバーより栄えた町、ドールを探したのかもしれない。 だが、リノアにとってはそんなことはどうでもいいことだ。 リノアは自分の横を、短い足を必死に動かして歩く子犬を見た。 子犬特有の軟らかい毛が揺れる。 尻尾がなく、体毛はほとんどが黒い。首周りと胸のあたりの毛は白い。 リノアが以前ティンバーに遊びに来たとき、ペットショップを覗いて、人目で気に入り、こずかいをはたいて購入した。 もちろん父親には内緒で。 アンジェロと名づけたその子犬は、リノアにすぐに懐き、首輪や紐がなくても逃げ出すことはない。 リノアが父親とケンカした原因は実はアンジェロだ。 犬だけでなく、動物嫌いな父親がアンジェロと見て怒ったのだ。 だがリノアはむしろ清々したと思っている。 ケンカする前から父親とは上手くいってなかったのだ。父が昇進に夢中になって、家族を蔑ろにし始めた頃からだ。 母、ジュリアはすでに他界している。 今のリノアにとって家族と呼べるのはアンジェロだけだ。 その日は12月24日。クリスマス・イヴだ。 ティンバーの店は色とりどりのネオンで飾られ、町の中心には巨大なツリーが飾られている。 犬というのは非常にタフな動物だ。 生まれてまだ11日しか経たないのに、自分の足でしっかりと歩いているアンジェロ。 そのアンジェロが突然、飾り立てられた店の方に走っていった。 「アンジェロ? どうしたの…………」 リノアはその後を追う。 アンジェロはお菓子の並べられた店の前でお座りをして待っていた。 「アンジェロ……。まさか……これ食べたいのかしら…………」 リノアは迷った。何しろ、生後わずか11日の子犬に砂糖たっぷりの菓子を与えるのはまずいはずだ。 アンジェロの身体のことを考えるなら与えない方がいい。 「アンジェロ……ダメよ。甘い物は」 リノアはアンジェロを抱き上げる。 寒い空気に長時間さらされていたため、アンジェロを抱くだけでぬくもりを感じる。 アンジェロは自分を持ち上げた主人を恨めしそうな目で見た。 (そんな目で見てもダメなのに…………) リノアはため息をついた。 まだ赤ん坊なのにこの仔は賢すぎる。 ふと顔を上げると、果物を売っている店が目に入った。 お菓子類よりはいいだろうと思い、リノアはそこに行った。 冬の果物がたくさん並べられている。 「お。お嬢ちゃん、いらっしゃい」 店番のおばちゃんが愛想よく迎えた。 「何が欲しいんだい? これなんかどうだい? セントラ地方のレナーン平原で採れる林檎だよ。珍しい種類でね」 「え……? セントラ地方で林檎ですか?」 リノアは不思議に思った。 まあ当然だ。 セントラ地方は冬にも気温は15℃を下回らない温暖な気候の地域。寒い地方で育つ林檎が採れるとは思えなかったのだ。 「そこが珍しいんだよ。温かい地域で採れる林檎。普段は結構高いんだけどね。今日と明日は安くしてるんだ。糖分も少ないし、健康にいい林檎だよ」 「そうなんですか……。アンジェロ?」 リノアは林檎を一つ手に取り、アンジェロに見せた。 アンジェロはしばらく林檎の匂いを嗅ぎ、リノアを見て鳴いた。 「気に入ったのかしら……。おばちゃん、この林檎、ひとつ下さい」 「はいよ。毎度あり」 リノアは林檎を持ってどこか座れるところを探した。 ツリーの周囲にたくさんのベンチが置かれており、この時間帯はまだ全部のベンチが塞がってなかったので、リノアはそのうちのひとつに座った。 アンジェロを膝に乗せ、林檎を差し出す。 アンジェロは林檎に噛み付いたが、まだ子犬。牙が生えていないため、齧れなかった。 (そうよね…………。アンジェロはまだ子供だもんね……) リノアはすっと立ち上がり、宿に向かった。 父親がガルバディアの軍の大佐だから、リノアもギルを持っていた。 リノアの家の事情を知っていて、今までに何度もリノアの相談を聞いてきたティンバーの宿の女将は、リノアが家出をしてきたと話したらただで泊まらせてくれたから、お金の心配は当分しないですみそうだった。 この観光客が多い時期にただで泊めてくれた女将にリノアは感謝していた。 それに、犬を連れていてもいいとも言ってくれた。 「リノアちゃん、お帰り。どうしたの、その林檎」 「あ……、アンジェロが食べたそうだったから……」 「へえ。レナーンアップルだね。高かったでしょ?」 「いえ。今日と明日は安くしてるらしいです」 「そうかい。で、アンジェロが食べるのかい。でもアンジェロ、歯が生えてないだろ」 「ええ……」 「貸してごらん。擦ってきてやるよ。部屋で待ってなさい」 女将はリノアから林檎を受け取ると厨房に引っ込んだ。 リノアは言われた通りに部屋に戻った。 「アンジェロ、よかったね」 話し掛けると、アンジェロはリノアの方を見て、首をかしげた後、近寄ってきた。 ソファに座り、手をアンジェロに差し出すと、アンジェロは舐めてきた。 「リノアちゃん、入るよ」 部屋の外から声がして、扉が開く。 女将が擦りリンゴを持ってきた。 「これならアンジェロでも食べられるでしょ」 「ありがとう……」 リノアは皿を受け取りアンジェロの前に置いた。 アンジェロはすぐに食べ始めた。 それをしばらく眺めて、女将は宿のカウンターに戻った。 リノアはその前にもう一度礼を述べた。 視線をアンジェロに戻す。 無我夢中で擦りリンゴを頬張る子犬。 自然と笑みが漏れる。 父とケンカして家出して、家族は愛犬のみ。 それでもリノアは幸せだった。 この幸せがいつまでも続きますように………… ―― to be continued ―― |
11771 | あとがき。 | 陽月 | 2002/11/29 12:08:00 |
記事番号11770へのコメント 【後書き】 と、いうわけで、青庭外伝第3弾。 リノアとアンジェロの話です。 ……が。 >・子犬と姫さま > そのまんま。リノアがアンジェロを飼うことになった理由。 予告ではこう書きましたが、いざ書いてみれば違う話になってしまいました。 理由なんて書いてないです。 この話は続くんです。 違うタイトルになって続きます。続くのは一話だけですが。 12月13日に続きを投稿します(うわバレバレ)。 レナーン平原というのはセントラ地方にあるイデアの家(孤児院)の近くにあります。 イデアの家がグッドホーフ半島にあって、そのすぐ北隣がレナーン平原になってます。 ということは……サイファーとかスコールとかゼルとかセルフィとかキスティスとかアーヴァインとかエルオーネ……、孤児院時代、レナーンアップル食ってたのかも。 いいなぁ。あんなに高価な林檎を。 ああ。レナーンアップルの設定、温かい気候で育つとかは私が作った設定なので気にしないで下さい。 どうして林檎なのかという疑問が残るかもしれませんが……それは続きの話で明らかにするつもりです。知ってる方もいらっしゃるかもしれません。 できなかったらその時は後書きで書きます。 それでは失礼します。 |