◆-ゼロゼルです。パート2! 1,-amy(1/26-19:00)No.1164
 ┗Re:ゼロゼルです。パート2! 1,-えもん(1/26-19:21)No.1165
  ┗Re:ゼロゼルです。パート2! 2-amy(1/26-20:56)No.1166
   ┗Re:ゼロゼルです。パート2! 2-えもん(1/28-09:35)No.1174
    ┗Re:ゼロゼルです。パート2! 3-amy(1/28-18:56)No.1175
     ┗Re:ゼロゼルです。パート2! 3-えもん(1/29-09:27)No.1182
      ┗Re:ゼロゼルです。パート2! 4-amy(1/31-21:58)No.1183
       ┗Re:ゼロゼルです。パート2! 4-えもん(2/2-18:33)No.1190
        ┗Re:ゼロゼルです。パート2! 5-amy(2/4-16:50)No.1210
         ┗Re:ゼロゼルです。パート2! 5-えもん(2/8-10:15)No.1236
          ┗Re:ゼロゼルです。パート2! 6-amy(2/9-18:21)No.1254


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1164ゼロゼルです。パート2! 1,amy E-mail 1/26-19:00


 このお話は『ゼロゼルです』の続きです。
    読んでない人は『過去の小説』
      もしくは『著者別作品リスト』で先に読むことをお勧めします。
  あと、ホモ系苦手な人は読むのやめましょう。
===================================
「で、、、、だ。ゼロス。」
「はい?何ですゼルガディスさん。」
「いつまでこうしてるつもりだ、、、、?」
 ゼルの言葉にゼロスは答えない。
 ただいつものニコニコ笑いをしている。
「『こうしてる』って?」
「ゼロス。」
 ふさけた声で言ったゼロスにゼルが厳しい口調で言う。
 それを聞いてゼロスが腕の力を緩めた。
「でも、僕から離れたら永遠に彷徨うことになりますからね?」
 ここはアストラル・サイド。
 ゼロスの力でゼルはここに入ったのだ。
「分かっている。極力離れんようにする。」
「はい、ですからもっとくっ付いて、、、、、がぺっ!」
 不謹慎なその言葉にゼルの怒りの鉄拳がゼロスの顎に炸裂する。
「そうそうお前の都合のいい展開にはならんというわけだ。分かったか?」
「酷い、、、、、、。」
 ふん、とゼルがそっぽを向く。
「じゃあ、とりえず誰からにします?」
「お前の上司。」
 ゼロスの問いにゼルがすらりと答える。
「うわあ、嬉しいですねえ。
      僕に関連する人を一番に挙げてくれるなんて(はあと)」
「お前の上司を強迫すればお前が俺の所に来ることも不可能。」
 嬉しそうに言うゼロスにゼルがボソボソとつぶやく。
「ううう、、、、冷たい。」
「一生言ってろ生ゴミ魔族。」
「そんなに嫌でした?あのキス。」

 だがっばきどごがごっ!!じゃぐわっ!!

「余計なことは言わないよーに。」
「はい、、、スミマセン、、、、。」
 不用意な一言でボロボロになったゼロスがゼルの言葉に頷く。
「ほれ、さっさと行くぞ。」
「はい、、、、。」
 涙するゼロスの腕(今も直ゼルに抱き着いている。)をポカポカ叩きながら
ゼルが言う。
「では、、、、ゼラス様の過去を、、、、、。」
 ゼロスのつぶやきと共に辺りの様子が一遍する。
「ゼラス様にも他の人にも内緒ですよ(はあと)」
 すると目の前に大きな鏡が現れた。
「その鏡に入って下さい。
    大丈夫です。水みたいな感触しかしません。」
 躊躇するゼルにゼロスが笑いながら言う。
 それにムッとしたようにゼルがゼロスを睨む。
「何が『大丈夫』だ!
     こんなの平気に決まってるだろ!!」
 その言葉にゼロスがくすくすと笑い出す。
「笑うな!!」
 顔を真っ赤にして起こる様は全く恐怖を感じなかった。

===================================
 きゃー!
   中途半端ですみません!!

    続き、今日中に書きます!!

                ーでは
                  AMYより

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1165Re:ゼロゼルです。パート2! 1,えもん E-mail 1/26-19:21
記事番号1164へのコメント

こんちは、amyさん。

いやっほ〜。待ってましたっ!!ひゅ〜ひゅ〜。
いよいよ、はじまりましたねぇ。ゼルゼロっ!
これから、また楽しい毎日が始まるっ。わくわくっ。

ゼルぅ〜、もっとゼロスをいじめてぇ〜。
ゼロスぅ〜、もっとゼルをいぢめてぇ〜。

あ・・・危なくなってきたので、今日はこのくらいにしておきます・・・。
ふー。危険、危険。

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1166Re:ゼロゼルです。パート2! 2amy E-mail 1/26-20:56
記事番号1165へのコメント

「ここはどこだ?」
「まだアストラル・サイドですよ。
      過去が遅く進んでいる場所です。
      ここは僕からある程度なら離れてても平気ですが、、、、
            あんまり距離があるとやっぱり危ないですからね?」
 ゼロスの言葉にゼルは頷きながら辺りを見回す。
 普通の、、、、、人間のいる空間。
 森の中。
 小鳥がさえずり、花の匂いの充満した場所。
「ここがアストラル・サイド?」
「ええ、ここは『あったこと』を写し出す場所です。
     クレアバイブルの水竜王の記憶と似たようなものですね。」
 その言葉にゼルは適当に相槌を打ちながら、あちこちを見る。
「お前の上司ってどんな奴だ?」
「女性の姿をしていて、
    ウェーブのかかった髪、細い体をしています。
            とおーっても美人なんですよ。」
 ニコニコというゼロスにまたゼルは相槌を打つ。
「、、、、反応がつまらないですねえ、、、、。」
「反応?」
 ゼロスのつぶやきにゼルが訝しげな顔をする。
「ちょっとくらい嫉妬してくれても、、、、、、。」
「誰がだ?」
 さらっと言われ、落ち込むゼロス。
「いーんですよ、、、別に、、、、。
     ホントいいですからね。うん。」
 何やらブツブツと言い始め、地面に「の」の字を書き始める。
「、、、魔族のくせに人間みたいなことするなよ。」
 思わずつっこんでしまうゼルであった。



「あ、あれか?」
 しばらくしてゼルが右の方を指差す。
「ああ、そうですね。」
 それを見てゼロスが頷いた。
 ウェーブのかかった長い髪。
 細い体。
 長く伸びた四肢。

 村娘の格好をしているとはいえ、そのスタイルの完璧さと美しさ、そしてど
うしても目立つその風貌。
 何をとっても人間ではありえない艶かしいものがあった。
「おい、隠れなくていいのか?」
「平気ですよ。さっきも言った通りこれは過去ですから。
               そう、『記憶』なんですよ。」
 ゼルの心配をよそにゼロスがニッコリと笑う。
「何がそんなに可笑しいんだ?」
 いつもニコニコ笑うゼロスにそんなことを聞いてどうするのか、、、、
 自分でも分からなかったがゼルは聞いてみた。
「さあ?僕を造って下さったのはあのゼラス様ですから。
       あの方が何を思って僕を造ったかなんて知りません。」
 そんな寂しい言葉にもニコニコ笑いながらゼロスは答える。
「そうか。」
 何だか聞くだけ無駄な気がして、ゼルはそれだけ言うと口を閉ざした。



「ゼラス様は人間にご興味を持たれになりました。
          僕があなたに興味を持ったように、、、、ね。」
 ぞっとするような、、、、揶揄するような声。
 思わず振り向き、ゼルはそのゼロスを見る。
 笑っている、、、、、、。
 正しいつもとは違う瞳を開いた微笑み。
「ゼロス?」
 後ずさりしながらゼルはゼロスを呼ぶ。
 ふっとゼロスの表情が和らいだ。
「ゼラス様を最初に見たがるなんて不幸な人ですね。あなたは。」
「?」
 ゼロスの行っている意味が分からず、ゼルは眉をひそめる。
「これから、、、あなたは歴史の傍観者になれますよ。」
 またいつも通りの笑顔を見せるゼロス。
「ここの森、、、、、見覚えありませんか?」
「、、、、、、。」
 ゼロスの問いにあらためてゼルは回りを見渡す。
 確かにどこかで見たことが、、、、、、。
「ドラゴンズ・ピーク、、、、、、。」
 虚をついて出た言葉。
 そのゼルの言葉にゼロスは頷いた。

===================================
 はい!
  パート2の2、終わりです!!
   えもんさん、お早い感想ありがとうございました!
  いつも読んでくれて嬉しいです!!
       これからも頑張ります!!

    少々急いでるので、、、、、

             ーでは
               AMYより

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1174Re:ゼロゼルです。パート2! 2えもん E-mail 1/28-09:35
記事番号1166へのコメント

こんにちは、amyさん。

なんか・・・今回、シリアスちっく?
いつになく、ゼロスが「まじ」っぽいですね。

私ってば、好きキャラのゼルとゼロスが主役ならそれでいいと思ってたんですけど・・・。(すみません)
ただのゼルゼロじゃないですね。これは。お話の内容も楽しみになってきました。
でもー。二人の怪しげ(?)な掛け合いも見たいなぁと・・・。
(さりげなく要望したりなんかして・・・。へへへ)

続き、楽しみにしてますっ!!

えもん。

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1175Re:ゼロゼルです。パート2! 3amy E-mail 1/28-18:56
記事番号1174へのコメント

「そう、ここは『竜の峰』ドラゴンズ・ピーク。
        あなた方がミルガズィアさんと御会いした場所です。」
 ゼロスが笑いながら言う。
 ここはゼルがリナ達と共にクレアバイブルのオリジナルを見に来た場所であっ
た。カタ−ト山脈である。
 カタ−ト山脈、ドラゴンズ・ピーク、竜の峰、、、、、。
 三つの名を持つこの地はゼルにとってなじみの浅いものであった。
「昔、、、、、、赤眼の魔王、シャブラニグドウ様を討伐しようと、
     氷の大地にディルス二世国王という人間がやってきました。
     その国王は屍肉呪法(ラウグヌド・ルシャヴナ)によって
     死ねない肉の塊と化し、永遠の苦痛を味わい続けています。」
 急にゼロスが子供に絵本を読むように淡々と言葉を紡ぎ出す。
 その話はゼルも聞いたことがあった。
 魔族に人間が対抗出来るはずがないということを教えられる物語である。
 この話は基本的に嘘だとゼルは思っていた。
 確かに、ディルス国王は魔族を討伐しに言ったまま行方不明。
 そしてこの世に魔族と屍肉呪法が存在することは真実だ。
 だが、そんなことはただの噂に過ぎないと思っている。
 今も直そのディルス国王が生きているという証拠が全くないからだ。
 だが、その考えをゼロスはきっぱりと否定した。
「この話は真実です。」
「真実?」
「ええ。
  正し、間違いも含まれています。」
「?」
 ゼロスの言葉にゼルの思考が一時中断する。
 どういう意味か分からない。
 こうしている間にも人間に化けたゼラスはこちらに近ずいてくる。
「確かに、ディルス国王は氷の大地に魔族討伐に出かけましたが、、、
       氷の大地まで辿り着いていません。
               彼はここで屍肉呪法をかけられたのです。」
「??」
 ますます分からなくなり、ゼルは眉を寄せた。
「これから、、、見ていれば分かります。」
 わけが分からず、ゼルは首を傾げた。
 その動作を見ても、ゼロスは何も言わなかった。




 ゼラスが突然道の真ん中で立ち止まる。
 すると前の方から一人の男がやってきた。
 豪快な鎧に身を包み、飾りの着いた一振りの剣を腰に刺している。
 王族特有の白い肌と農耕を知らない細い指。
 一目でディルス二世国王であることが分かった。
『今日和。
  ルビーアイ様を討伐しようとする愚かな人間。』
 鮮やかな微笑みをしながらゼラスがディルスに話し掛ける。
『ルビーアイ様だと?
   貴様、魔族か!?』
『御名答♪』
 緊張したディルスの声にゼラスが嬉しそうに答える。
 機嫌が良くて仕方ないといった風に。
『我らが創造主。
  ルビーアイ様のお手を煩わせるまでもない。
 たかが人間ごとき。
  お前らなど、ゼロスの部下のそのまた部下が相手でも良かったが、、、。
    愚か者をこの目で見たくなった。
   わざわざ私が出向いたのだ。せいぜい私を楽しませろ。』
 無茶苦茶なことを言う。
 だが、そんなことはお構いなしにディルス国王が呪文を唱える。
 しかしどれも発動しなかった。
『その程度の術。
  無効にしたいと思うだけでなんなく無効に出来る。
         この程度の力でルビーアイ様を討つと?笑わせるな!』
 嘲りを込めてゼラスが言う。
 ディルスは悔しそうに唇を噛み、ゼラスを睨んでいる。
『弱いな。つまらん。
   退屈だ。腹も減ったし、食事にするか。』
 ゼラスの言葉を理解出来ず、ディルスは眉をひそめる。
 ゼラスは笑った。
『私達の食事は、、、、生き物の負の感情だ。』
 言うが早いかディルスに魔力弾を喰らわせる。
 ディルスの体が弧を描いて飛んだ。
『お前の部下は来ない。
  来ても結果は同じだがな。
    お前の部下は眠っている。私がこの場から立ち去らない限り
                 絶対に目は覚めない。100%な。』
 可笑しそうに笑ってゼラスは言う。
『どうする?愚かな人間よ。』
 倒れていたディルスの首をつかみあげ顔を近ずけて聞く。
 それを見てゼルが飛び出す。
「ゼルガディスさん?」
「放せゼロス!!俺はあいつを助けるぞ!!」
 掴まれた腕を乱暴に振り切ってゼルは言う。
「無駄ですよ。
  さっきも言いましたが、ここは過去の世界ですから。
         過去は変えられません。諦めてください。」
 ゼロスの言葉にゼルは眉を寄せる。
「、、、、、、、。」
 やがてゼルは大人しくその場に留まった。
 ただ表情には不満の色が濃く残っていた。



 あっと言う間にディルスは破れ、その場に倒れふした。
 それでも顔をあげ、しっかりとゼラスを見ている。
『ほう?まだ生きているか。
     これはこれは、、、、、、、、?』
 ゼラスの顔をみて微笑んだディルスを見て、ゼラスは訝しげな顔をする。
『何を考えている?人間。』
『強いな。羨ましい。』
 ニッコリと笑って言う。
『馬鹿か?お前、このままでは死ぬぞ?』
『お前になら構わんさ。
    強い。信じられない程。』
 またまた微笑む。
『お前が女であることが唯一の心残りか。
       女に負けた王。ビッグニュースだな。』
 そのディルスにゼラスが不愉快そうな顔をする。
『貴様はさっきから苦痛以外のものを感じていない。
         悲しみも、恐怖も。
               私が食事出来ぬではないか。』
 不満足げにゼラスが言う。
 だがディルスは微笑むだけだった。
 長い沈黙が過ぎ、、、、、
 ふっとゼラスの表情が緩んだ。
『気に入ったぞ、人間。
    お前は生かそう。永遠に。私の命が尽きるまで。
       例えどんな姿になっても。殺すのが惜しい。』
 言ってディルスの額に手をかざす。
『屍肉呪法か?』
『よく知っているな。』
『魔術の勉強は得意だ。』
 またまた微笑んでディルスは言う。
『永遠に生きることを人間は望むそうだな。』
『まあ、な。
    私は永遠を欲さぬが、、、。お前の命と同じなら構わない。』
 躊躇せず、ディルスは言った。
 ゼラスのかざした手から光が迸る。
 やがてディルスは肉の塊と化した。
 苦痛を味わうはずだが、、、、顔は微笑んだままで。
『人間よ。
  お前は部下に返そう。時々城へ行こう。我をもてなすが良い。』
 くすりとゼラスが笑うとディルスの姿が消えた。

「これが真実です。
   ゼラス様は時折、ディルスの城へ足を運んでいます。
           20年前から今もずっと、、、、ね。」
 微笑みながらゼロスがゼルの耳につぶやく。
「お前も、、、、、人間にあの術を使ったことがあるのか?」
 睨むような瞳で言うゼル。
 ゼロスは微笑みながら左右に頭を振った。
「使ったことはありませんし、、、これからも使う気はないですね。
       それに、、僕はゼラス様とは違いますよ。
      あなたをあんな姿にはしません。
        せっかく美形なのに醜くしたくありませんし。
         何よりあなたはまだ僕を好いてくれていないようですから。」
 言ってゼロスはゼルの肩に腕を回す。
「殺すのも勿体無いですし、、、、、ねえ?」
 耳もとで囁く。
 ゼルは嫌そうにゼロスから離れようとするがゼロスの腕はそれを許さない。
「放せゼロス。」
「はいはい。離します。
    さて、次はシェ−ラさんでしたね?行きましょうか。」
 言ってゼルから腕を外し、ゼロスは杖を振る。
 するとまた鏡が現れた。
「さあ、行きましょう。」
 差し出されたゼロスの手に、ゼルは自分の手を乗せた。

===================================
 はい!
  その3終わりです!!
  いやあ〜なんかダークな話になってくなあ〜、、、。

 あ、えもんさん、感想ありがとうございました。
       いつもいつもありがとうございます。

       少々急いでいるので(←またかい!)

             ーでは
               AMYより


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1182Re:ゼロゼルです。パート2! 3えもん E-mail 1/29-09:27
記事番号1175へのコメント

こんにちは、amyさん。

・・・やっぱり、シリアスちっくになってる・・・。
なんか、ほんとにダークなお話しになってますねぇ・・・。
私はこーゆーのも好きなので大歓迎ですけどっ!!

それにしても、ゼラスさまってばかっこいいっ!う〜んいい女(?)。

うー、感想少ない・・・。すみません。
楽しんで読んでる割には、読み逃げっぽいなぁ・・・。ははは。
また読みにきます。

えもん。

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1183Re:ゼロゼルです。パート2! 4amy E-mail 1/31-21:58
記事番号1182へのコメント

「ちなみに、、、、、シェ−ラさんはリナさんが倒しました。」
「?!!」
 ゼロスのつぶやきにゼルが驚愕する。
「そのシェ−ラさんの過去です。」
「ちょっ!リナが覇王神官を倒した?!!」
「ええ。」
 ゼルの言葉にゼロスがさらりと言う。
「まあ、あれはシェ−ラさんの油断のせいですけど、、、。」
「油断?」
 ぼそりというゼロスにゼルが訝しげな顔をする。
「まあ、いいですから。さ、今度はこの鏡ですよ。」
 言ってとんっとゼルの背中を押す。
 その勢いでゼルはつんのめるように鏡の向こう側へ倒れた。

「何しやがる!!」
 ゼルの後を追って鏡の中に入って来たゼロスにゼルは言う。
「なーに怒ってるんです?別に平気でしょう?」
 ニコニコ笑っている。
 いつものことであることはゼルにもよおーく分かっていたが、なんとなく腹
が立つ。ゼルはむすっとしてそっぽを向いた。
「ここは今から約10年くらい前のゼフイーリア。
           つまりリナさんの故郷ですね。」
「リナの故郷?」
 賑やかな街である。
 所々にぶどう畑がある。
 確かにゼフイーリアはワインの産地だったような気がする。
「何故リナの故郷が魔族の覇王神官と関係があるんだ?」
「だーかーらあー。
    さっきから言ってるように見てれば分かりますって。」
 ゼルの疑問にゼロスが面倒臭そうに答える。
「あっちの花畑に行きましょう。」
 言ってゼロスが横の方を指さす。
 それに従い、ゼルはそちらへと歩いて行った。


「、、、、、、あれ、、、、リナ、、、、、、か、、、、、?」
「はあ、、、、そうですね、、、、。」
 花畑で花輪を作っている栗色の毛の女の子。
 まだ6、7才くらいの子供である。
 それならまだいい、、、、なんと、そのリナは、、、、、
 フリフリのスカートを着ていた。
 しかも頭にはドピンクのリボンもある。
「嘘だろ?」
「いえ、本当です。」
 ゼルのつぶやきにゼロスが立ち直ってから返答する。
「ゼルガディスさん。真実は受け止めましょう。」
 少し顔をひくつかせながらゼロスがぽんっとゼルの肩に手を置く。
「ああ、あれは、、、、うん、ああ、そうだな。」
 まだ納得していないようだが、取りあえず頷くゼル。
 その時だった。
『こんにちわ!』
 元気の良いリナの声が聞こえた。
 そちらを見ると三つ編みをしたリナと同じくらいの女の子が立っている。
「あれがシェ−ラさんです。」
「子供じゃないか!?」
「リナさんに合わせてですよ。」
 ゼルの声にゼロスが答える。
 そのシェ−ラはリナに近ずいてくる。
『私リナ!リナ=インバース!!』
 元気にリナが笑いかける。
『私はシェ−ラ。覇王グラウ=シェラ−様の部下だ。』
 見かけの年令に似合わない口調でシェ−ラが言う。
『わあ、親と似ている名前なんていいなあ!カッコイイ!!』
 その言葉にシェ−ラが驚く。
『え?』
『だってそれって親があなたを大切だって思ってるからでしょ?
             いいなあ。物凄くカッコイイじゃない!』
 一人でリナがわあきゃあ叫んでいる。
「だから、、、、、ですか。」
「?」
 ゼロスのつぶやきにゼルが疑問符を浮かべる。
「ちょっと、、、、、。」
 言ってゼロスは微笑む。
 ゼルには何が何だか分からなかった。

===================================
 はーい。
  4、終わりです!!
 えもんさん!!
  毎度感想ありがとうございます!!
   本当、何かダークですね。
        その勢いのままで行きそうです。すみません。

   では、そろそろー
          AMYより

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1190Re:ゼロゼルです。パート2! 4えもん E-mail 2/2-18:33
記事番号1183へのコメント

こんにちは、amyさん。

うーん。ダーク・・・。
でも、フリフリスカートのリナちゃん・・・。かわいいっ!

これからもっとダークになるのかしら。
ちょっとは、ゼルとゼロスのからみ(ぷっ)はあるのかなぁ。えへへ。
お話しの内容も興味津々だけど、
ゼロスがいつゼルに仕掛ける(?!)のかも興味ありありです。えへへ〜。(危険)

また読みにきますっ。

えもん。

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1210Re:ゼロゼルです。パート2! 5amy E-mail 2/4-16:50
記事番号1190へのコメント

 かなり長い時間、リナとシェ−ラは色々な話をしていた。
 空はすでに夕日の赤一色に染まり、リナ達の影を長く伸ばしている。
 様々な色をしていた花々も赤に染まり、どれがどの花か見分けがつかなくなっ
っていた。
『シェ−ラちゃんって色んなこと知ってるんだね。
              なんでそんなに色々知ってるの?』
 沢山の花輪を頭や首にかけながらリナが問う。
『私は魔族だ。
   こう見えても何百年も生きている。そのせいかな。』
 リナと同じく、花輪の群れに飲まれながらシェ−ラが言う。
 顔は微笑んでいた。
『魔族って、恐いイメージがあったけど、、、、。
         シェ−ラちゃんはちっとも恐くないね。』
 リナはニコニコ笑ってつぶやく。
『そういえば、、、シェ−ラちゃん。ここに何か用事があったの?
              この国のことは全部知ってるよ。
            行くところがあるなら近道教えてあげる。』
 いつも冒険家ごっこでもしていたのだろう。
 リナは自信たっぷりに言った。
 シェ−ラは一瞬迷うように瞳を右往左往させる。
『私は、、、、お前に会いに来た。』
 やがてそうポツリとつぶやく。
『グラウ=シェラ−様の命令で、、、、、、、』
 急にシェ−ラがその先の言葉を飲み込む。
 顔が夕日を浴びているにも関わらず、真っ青なのが見てとれた。
『シェ−ラちゃん?どうしたの?』
 それに気付いたリナが不思議そうに聞く。
『いや、、、、何でもない。
    私はそろそろ帰るよ。』
『えー?もういっちゃうの?明日も来る?』
 シェ−ラの言葉にリナが不満の声を挙げる。
『いや、、、もう来ない。』
 その言葉にリナが驚いた。
『ヤダ!明日も来てよ!やだよ!』
 言ってシェ−ラにしがみつき、離そうとしない。
 やがてシェ−ラはリナの額に手をかざし、手の平から光を発する。
 するとリナが小さな寝息を立てて倒れた。
『記憶は消したぞ。』
 どこへともなくそうつぶやく。
 急に花畑の一角からウエイトレス姿の女が現れた。
『そう、、、、いい判断ね。
    リナに手を出していたらあなたを滅ぼすつもりだったから。』
 ウエイトレスの女が腰に手を当て、淡々と言う。
『スイフィードナイト。
     私は、この人間を、、、リナを殺すように命令された。』
 突如、シェ−ラは感情のこもらない表情をする。
『、、、、、出来なかった。』
 シェ−ラのその言葉と同時に夕日が沈む。
 すぐに辺りが真っ暗になった。
 それと同時に、シェ−ラの姿は見えなくなっていた、、、、、。



「、、、、それから十年後。
       彼女とリナさんは戦います。その様子を見に行きますか?」
 ゼロスがこちらを見て、そう問う。
「今度は、、、、シェ−ラさんの心の声も聞こえる場所に、、、
            そうすれば全て理解できますよ、、、、?」
 ゼロスの言葉にゼルが頭を左右に振る。
「いい、、、、。」
「何故ですか?」
「そういう気分じゃない。」
 かなり強引なその返事にゼロスが訝しげな顔をする。
「珍しいですね。
  貴方なら全てを見たがると思っていました。」
 ゼロスの言葉にゼルがこちらに振り返る。
「この後、魔族の女が何を思ったかなんて知りたくない。」
 その言葉にゼロスがハッとする。
 リナとシェ−ラの関係、、、、それはゼルとレゾの関係に酷似していた。
 ゼルはきっとこのことをリナに話さないだろう。
 リナがどんな気持ちになるかしれない。
 それに自分もレゾが倒された後、レゾ自身が自分のことをどう思ったかなんて
知りたくない。きっと倒したこと事体を後悔するであろうから、、、、、、。
「そうですか、、、、それじゃあ。
       僕だけ見ます。貴方は僕とここにいて下さい。」
「?」
 ゼロスの言葉にゼルが疑問符を浮かべる。
「僕の意識だけ、見に行かせます。
     体はここにちゃんとに残ってますから。
  意識がないんで話たりとか出来ないんですけど。」
 ゼルが頷く。
 それを見てゼロスは微笑んだ。
「僕の体から離れちゃダメですよ?
         分かっていますね?」
 またまたゼルが頷く。
 今度はゼロスはニタリと笑った。
 ゼルがそれに眉をひそめる。
「ではっ!」
「!!」
 ゼロスの言葉と同時にゼルの体が前のめりに引っ張られる。
「絶対にこの状態で離れちゃダメですよ(はあと)」
 その場に座り込み、ゼルと抱き合う格好でゼロスが嬉しそうに言う。
「なっ!貴様っ!」
 慌ててゼルがゼロスから体を離そうとするが、ぎっちり固定された体はびく
りともしない。
「では、行ってきまーす!」
 さも嬉しそうにゼロスは言ってそのまま意識がなくなる。
「ちいっ!!このっ!離して行けこの生ゴミ魔族ー!!!」
 じたばたと暴れ、どう足掻いても脱出できないゼロスの体にゼルはそうどなっ
たのだった。


===================================
 はーい、その5、終わりでーす!!
  えもんさんのご要望により、ちょっとだけイチャイチャを入れてみたです。


  えもんさん、感想ありがとうございました。
   今回は少し(本当に少し)サービスしました。どうでしょう?
  最近更新が遅くてスミマセン。
   だって私まだ学生だし、、、、、、。
      色々忙しいんですよ。
   次はもっと早めに更新します。

               ーでは
                 AMYより

            

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1236Re:ゼロゼルです。パート2! 5えもん E-mail 2/8-10:15
記事番号1210へのコメント

こんにちは、amyさん。

いやぁ。なんだか私好み(?)のシーンを入れていただきまして・・・
ありがとうございますぅ。

学生業も大変ですよね。下手すりゃ、社会人より忙しいかも。
amyさんのお話、大変楽しみにしてますが、無理しないで書いてくださいね。
書き込みがあった時、うれしさ倍増ですしー。

では、続きを楽しみにしてますっ!!

えもん。

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1254Re:ゼロゼルです。パート2! 6amy E-mail 2/9-18:21
記事番号1236へのコメント

 ゼロスはゆっくりと辺りを見回す。
「、、、、、。」
 そして目を細める。
 眼前にはシェ−ラがリナにラグナ・ブレ−ドで刺される瞬間の光景。

 ザシュッ!

 音を立ててシェ−ラにラグナ・ブレ−ドが刺さる。
 そして聞こえるシェ−ラの心の悲鳴。
 声に出していないことも聞こえるこの世界。
『!?』
 リナの疑問の心の声。
 目の前には微笑む覇王将軍。
『、、、、、、、。』
 心の中でシェ−ラがリナにつぶやく。
 それにゼロスが反射的に耳を塞ぐ。
 聞きたくなかった。


***********************************
『グラウ・シェラ−でシェ−ラだなんてネーミングセンス、、、、、』
 現れたシェ−ラにリナが罵倒する。
『この名前、、、、、、。』
 表面上。怒ってる風を装うが、シェ−ラの心は悲しみに満ちていた。
『いい名前だと誉めてくれたのは貴方なのに、、、、。』
 切れたかのように見せ掛けて、シェ−ラはリナ達の前から姿を消す。



 魔族にとって創造主は絶対である。
 何があっても逆らえない。
 シェ−ラはまたリナと対峙する。
 ある意味、それはゼロスとゼルに似ていた。
『私には後がないのよっ!!』
 それは創造主の残酷な台詞のせいであると同時に、リナへの思いのせいでも
あった。殺したくない。なら、、、、、。
 自分が殺されればいい、、、、、、、。
 だけれど創造主の命令は絶対。
 創造主、、、、グラウ・シェラ−の命令。それは、、、。
『リナ・インバースの消去』
 ハッキリと、、、、『消去』。
 出来るわけがないのに!!
 戦いに身が入らない。
 集中出来ない。
 だから意外とはいえ、ルークの攻撃にも対応出来なかった。
 しかし、今はそれが心地良い。
『これで滅ぼされる口実が出来たのだ。』と、、、、、、。


***********************************
『!?』
 リナの驚愕の声。
 微笑む覇王将軍。
 耳を塞ぐゼロス。
 そして聞こえるシェ−ラの心の声。
 たった一言の。
 魔族にはあり得ない言葉。
 ゆっくりと、、、、例外の魔族にある言葉。
 それを心の口が紡ぐ。
『貴方が好き、、、、、。』
 そして物理的なシェ−ラの体が崩壊し、精神体が未練がましくリナに手を伸ば
す。そして、、、頬に触れるか触れないかのうちにそれは消えた。

************************************
 ゼロスはゆっくりとゼルといる自分の物理的な体へと戻る。
 戻ると同時に宿屋のような場所へ移る。
 といってもまだここはアストラル・サイド。
 本当の宿屋ではない。
「ただいま、ゼルガディスさん。」
 いつの間にか眠ってしまっているゼルにつぶやく。
 仕方無いだろう。
 人間世界でいえばもう真夜中だ。
 そのゼルを抱き締める。
 自分も、、、、シェ−ラの立場なら同じことをするのだろうか?
 
 ゼルをベッドに寝かせ、近くにある椅子に腰掛ける。
 存分に寝顔を眺め、ふっと微笑む。
 こちらの勝手な言い分かもしれないが、ゼルは自分に心を許してくれている。
 体を動かしても目を覚まさない。
 妙な高揚感。
「どうした?」
 いつから目覚めていたのか、ゼルがゼロスに問う。
「ちょっと、、、、嫌なものを見てしまいました。」
 言って微笑み、ゼロスはゼルの近くに寄る。
「ふん。人に嫌がらせをしていった罰だ。」
 皮肉に笑ってゼルは言う。
 ゼロスも目を細めて笑い、ゼルに口付ける。
 かなりの時間、そうしていた。
「、、、逃げないんですか?」
 ずっと抵抗しなかったゼルに不思議そうにゼロスが聞く。
「もう慣れた。
  それに俺は眠い。動く気がしない。」
 本当にだるそうにゼルが言う。
「、、、、、、、。」
 無言でゼロスはゼルに覆いかぶさる。
 こればかりにはゼルも慌てた。
「おい、ゼロス!」
「何もしませんよ。ただ、、、、、。」
 押し退けようとするゼルの腕を掴んでゼロスがゼルの耳もとで囁く。
「抱き締めていてもいいですか?」
 真剣な顔で聞くゼロスにゼルが根負けする。
「、、、、、勝手にしろ。」
 ふう、と溜め息をつき、ゼルは腕の力を抜いた。
 ゼロスがゼルに腕を回す。
 ゼロスの手が震えていた。
「?」
 怪訝そうにゼルがゼロスを見る。
「何でもありません。気にしないで下さい。」
 いつもと違うゼロスの様子にゼルは疑問を持つ。
 一体何を見たのか、、、、、、、、、、、。
 
 しばしして、ゼルのすぐ脇、、、、枕に涙の跡がつきはじめる。
 ゼルはもう寝ていて、それに気付いていない。
 その涙の主は、、、、、、、
           魔族であるはずの彼。

         獣神官ゼロスだった。

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 はい、その6終わりです!!
      次はグラウ・シェラ−についてだあああ!!
   でももうそろそろこのツリー沈むかも、、、、、、。

 えもんさん、感想と励まし、ありがとうございました!!
           いたわりの言葉、感謝しますううううう!!

   今回はイチャ×2が多いの(はあと)
        自分で書いてて恥ずかしい☆

   よ〜し!
    次はHまで行くぞ!!(←嘘です!信用しないで下さい!!)

   ではそろそろ、、、

             AMYより