◆−甘いもの、なぁ〜んだ。(おい)−空無 架虚 (2002/11/24 15:36:53) No.11652
 ┗後日。−空無 架虚 (2002/11/24 15:53:39) No.11653


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11652甘いもの、なぁ〜んだ。(おい)空無 架虚 2002/11/24 15:36:53



久々に登場。

「甘いもの。なぁ〜んだ」
と、聞いてお買い物。買う物はモチロンお菓子などの甘いもの。
そんな風に聞かれたその店の店主は、
「それはうちの『イチゴタルト』だよ」
と、答える。
そうしたらお買い上げありがとうございました。

「って風にやるんですよ」
「・・・阿保らしい」
ゼルガディスは楽しそうに笑う旅の連れ、ゼロスに一蹴した。
ゼロスは泣きそうな顔をするが、彼、ゼルに取り合ってもらえるわけが無いのでやめた。
「ほんっとうに!目的の物が有るんだろうな!?」
「え?・・・ええ」
えらい剣幕で迫られて、こくこく首を縦に振る。

目的の物、異世界黙示録のコピー。

「僕の情報は確かですから」
「・・・ふぅ」
「あ!信用してませんね」
「ああ。」
「・・・・・・しくしくしく」
「うっとおしい」
などと、他愛も無い話(?)をしていると、あっちゅう間に目的地に辿りついてしまった。
それは何故かと言うと。ゼロスの案内のおかげで、(モンスターは全てゼロスが倒してしまったから)至極あっさり洞窟の最深部に着いてしまったのである。

「これか!」
ゼルは岩の上の発光物に手を伸ばす。
『甘いもの・・・』
「は?」
声が、聞こえてきたが、意味不明だ。
ゼルは耳を傾けた。
―――聞こえる・・・
『甘い物なーんだ』
・・・・・・・・・・・・・・
完全に落ちる沈黙。
ぎぎぃっ、とゼロスに向き直る。
「おい」
「んふっv」
「んふっvぢゃねーよ」
どかばきごずっ!げしょげしょ。でしいいいいい!!!
「お見苦しい点があったことをお詫びします」
「ひ・・・酷いですぅぅぅ」

クレアバイブルでは無かった。それはお菓子のレシピ。
ゼルは案外がっかりしていなかった。
「こんなの日常茶飯事だからな」
で、ある。
ゼロスがそのレシピを欲しがった。
何故かといいますと・・・ごにょごにょごにょ・・・
<聞こえねーよ>


―――じつは。―――


『甘い物なーんだ』
「ゼルガディスさんですよvもちろん」
『わっかりまぁした』

ぽん。とコミカルな音を立てて出てきたのは、ゼルそっくりの人形。
しかぁも!喋り、歩く。

「おおぉおおぉおおおぉぉお!!!」
ゼル人形に抱きつくゼロス。ある意味虚しい。
「ぜろす・・・苦しい・・・」
何気に可愛い。(爆)
「なにします?」
「ぜろすの好きなようにv」

と、まぁ。こんなんである。
持ち主の記憶を読み取り、甘いと認識したものを出す。
それがこのレシピなのである。かなり恐ろしい・・・

「探してよかったです(しみじみ)」
「ぜろすぅv」

後日。見つかってえらい目にあうのは、目に見えているんだけどな・・・


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11653後日。空無 架虚 2002/11/24 15:53:39
記事番号11652へのコメント


後日談。っつーか三日後。

「ゼルコピーさぁん」
「なんだ?」
「何でもないですv」
「そうかv」

森の木の陰から見るのは、ゼルコピーの大元、ゼル本人!
「ゼロス・・・」
漲る殺気。気づかないゼロスもゼロスである。
「ふ、ふふふふふ・・・・・・」
<ゼル?めちゃくちゃ怪しいんですけど>
ゼルが動いた。もう彼を止められない!!

「おい!」
呼びかけに驚き、振り返る二人。
「覚悟しろぉ!!ゼロス!!」
両手の印に、赤い光が生まれた。
「あわわわわ!!!」
「ぜろす?なに慌ててるんだ?」

ぷちぃ。
ゼルコピーの甘えたその声が、ゼルをブチ切れさせた。

「ファイヤー・ボール!!」

っごおおおおおおおおおん。

「空間移動!!」
ゼロスは難を逃れたが、レシピは燃えた。当然、コピーは消えたわけである。

「ぜはーっ・・・ぜはーっ・・・」
やったか?と、荒い息を接いで小さく呟く。
気配。
ゼルは振り返る。
「ゼルガディスさん。酷いですねー」
ゼロスを精一杯睨みつける。
「僕は、悪魔でも本人を愛していますし」
はい?
「そんなに信用ないですか?」
「ない」

ここからは、想像にお・ま・か・せv