◆−ザ・チャイルド:ぷろろーぐ−おどるねこ (2003/1/7 18:48:25) No.12656 ┣ザ・チャイルド:そのいち−おどるねこ (2003/1/7 18:50:00) No.12657 ┣ザ・チャイルド:そのに−おどるねこ (2003/1/7 18:51:24) No.12658 ┃┗Re:ザ・チャイルド:そのに−渚 (2003/1/7 23:31:23) No.12673 ┃ ┗ありがとうございます−おどるねこ (2003/1/8 18:15:58) No.12692 ┣ザ・チャイルド:そのさん−おどるねこ (2003/1/8 18:20:48) No.12693 ┣ザ・チャイルド:そのよん−おどるねこ (2003/1/8 18:31:56) No.12694 ┃┣Re:ザ・チャイルド:そのよん−渚 (2003/1/8 22:42:29) No.12700 ┃┃┗身上は、「期待を裏切らず予想を裏切れ」ですv−おどるねこ (2003/1/9 22:30:30) No.12735 ┃┗ゼロスさん、頑張ってください。−猫楽者 (2003/1/8 23:58:02) No.12705 ┃ ┗ゼロスには、不幸になっていただきます(笑)−おどるねこ (2003/1/9 22:46:58) No.12737 ┣ザ・チャイルド:そのご−おどるねこ (2003/1/9 22:52:21) No.12738 ┃┗大変な事態になっていますね。−猫楽者 (2003/1/9 23:53:08) No.12739 ┃ ┗Re:大変な事態になっていますね。−おどるねこ (2003/1/11 10:42:02) No.12774 ┣ザ・チャイルド:そのろく−おどるねこ (2003/1/11 10:48:12) No.12775 ┃┣Re:ザ・チャイルド:そのろく−渚 (2003/1/11 16:22:08) No.12790 ┃┃┗話が進むたびにゼルリナじゃなくなる…−おどるねこ (2003/1/12 18:06:36) No.12814 ┃┗セーナさん(汗)−猫楽者 (2003/1/12 15:16:04) No.12810 ┃ ┗セーナちゃん、大暴れの回でした−おどるねこ (2003/1/12 18:19:43) No.12815 ┣ザ・チャイルド:そのしち−おどるねこ (2003/1/12 18:26:26) No.12816 ┃┗Re:ザ・チャイルド:そのしち−渚 (2003/1/12 23:16:43) No.12826 ┃ ┗テーマ:ゼロスも子供には勝てぬ(嘘)−おどるねこ (2003/1/13 17:26:59) No.12846 ┗ザ・チャイルド:えぴろーぐ−おどるねこ (2003/1/13 18:17:08) No.12847 ┣完結、おめでとうございます。−猫楽者 (2003/1/13 19:12:44) No.12849 ┃┗最後まで読んでいただいて本当にありがとうございました−おどるねこ (2003/1/15 19:25:33) No.12884 ┗Re:ザ・チャイルド:えぴろーぐ−渚 (2003/1/13 21:35:54) No.12857 ┗遅くなりまして申し訳ありません−おどるねこ (2003/1/16 10:55:27) No.12892
12656 | ザ・チャイルド:ぷろろーぐ | おどるねこ | 2003/1/7 18:48:25 |
注1)この作品は1999年8月に、私が未完のまま投稿をやめてほったらかしていたものを改題・リライトしたものです 注2)ゼルリナ気味です。苦手な方はご注意を。 夏。 強い日差しがこれでもかと言わんばかりに地面へ照りつける。 その暑い中、一人の青年がうんざりした表情で佇んでいた。 さらにその隣には、栗色の髪の少女がこれまたうんざりとした顔でしゃがみこんでいる。 「・・・なあリナ」 「なによ?ゼル」 「・・何でこんな事になってるんだ?」 「知らないわよ・・・なりゆき上こんなんなっちゃたんだから仕方ないでしょ?」 少女・・・リナの答えにゼルガディスは空を仰いで嘆息した。 そう・・・仕方ないのかもしれない。 依頼を受けたのは自分たちなのだから。 おいしい依頼のはずだった。 最近幼児誘拐「未遂」事件が頻繁に起こる、 心配だから犯人が見つかるまで子供を護衛してくれ・・・ そう言われ、子供一人の護衛としては破格の依頼料を提示された。 これで引き受けないわけがない。 ところが「いたいけな子供をかどわかす卑劣な誘拐未遂犯!それすなわち悪!」 とアメリアが騒ぎ出し、捜査をすると言い張った。 ゼルガディスはあまり町中で行動したくはない、 リナは暑い中でめんどい、とそれぞれ主張した。 結果、アメリア・ガウリイの捜査組とリナ・ゼルガディスの護衛組の二手に分かれたのだ。 しかしながら誤算がいくつか。 「りなおねえちゃあん、おしっこぉ・・・」 「はいはい、いっしょにトイレ行こうね」 「・・・もらしちゃった」 「ぅええ?!」 「ぜるにいちゃん、チャンバラしよーぜー!」 「あたしおなかすいたー」 護衛する子供は一人ではなかったのだ。 依頼を引き受けたとたん町中からぞくぞく幼児が集まりはじめ、 その数、全部で二十人。いくらなんでも多すぎる。これが一つ目の誤算である。 二つ目は子供という生き物の持つ驚異的なバイタリティ。 加減も疲労も知らず、好奇心にあふれすぎている。 なにしろやたらと元気なうえ、顔を隠した異形のゼルをさえ恐がるどころか 「オモシロイオニイチャン」という認識をしたらしく力の限りなつくなつく。 護衛とは名ばかりの、これではまるで託児所である。 臨時保母、保父と化した二人は炎天下の中、 いつ果てるとも知らぬ世話を続けるのだった・・・ |
12657 | ザ・チャイルド:そのいち | おどるねこ | 2003/1/7 18:50:00 |
記事番号12656へのコメント 「ほら、パンツ脱いで・・・ゼル〜替えの下着持ってきてあげて」 「ああ、わかった・・・ってこら!ひっつくなよお前!」 「おまえじゃないもん。リリアってなまえがあるもん」 「分かった分かった・・・で、何の用だ?」 「ぜるおにいちゃん、あそんで〜」 「悪いが俺はあいつの替えの下着を・・・」 「あたし「あいつ」じゃないよ〜っ、セーナだよ〜っ!」 「分かったからさけぶなぁっ!ったく・・・」 「ゼル〜ッ下着〜!」 「一度に叫ばないでくれ・・・」 その間にも無邪気な子供たちは動き回り、リナとゼルは文字どおり目の回るような忙しさだ。 (スリーピングで眠らせてやろうか・・・) 縦横無尽に走り回る子供達の世話にゼルとリナがそろそろ疲れ果て始め、 そんなことを考え出したとき。 空から男の声が降ってきた。 「おやおや、お二人とも何をやってらっしゃるんですか?」 が、しかし。 「「・・・・・・」」 二人は無視を決め込むことにした。 「ねえ、りなおねえちゃん。おとこのひとがそらにういてるよ」 「いい、リリア、ああいうのは幻覚っていうのよ。そんなことより絵本読んであげる」 「やった〜」 「あ、あの・・・リナさん・・・?」 「りなねえちゃんよんでるぜ?いいの?いかなくて」 「放っておいてかまわん。さあ、リナが絵本を読むようだから、部屋の中に入れ。」 「え〜っおれ、そとであそびたい〜」 「ボム・スプリッド」 真横で爆散する地面。おびえる子供。微笑むリナ。 「言うこと聞かない子はお仕置きされるわよ♪」 「りなねえちゃんめがこわい…」 ちなみになにかというと攻撃魔法が炸裂するのは親には秘密である。 むろん子供に当てたり怪我をさせたりはしないが十分恐いのもまた事実。 「分かったら部屋の中にとっとと入れ」 「う、うん・・・」 「あう・・・僕は完全無視ですか・・・?」 徹底的に存在を無視され、いじけたゼロスは地面に「の」の字をかいてうずくまる 彼がやっとリナとゼルガディスに話しかけることができたのは、 子供たちがスリーピングで強制的に昼寝をさせられた後だった。 「で?何の用なの生ごみゼロス」 「ひ、ひどい言い方ですね・・・」 「用があるならとっとと言え」 「ううう・・・冷たい・・」 二人の反応に涙するゼロス。 「当り前でしょ、こっちは忙しくて気が立ってるのよ」 「いやぁ、野暮用で来てみたら偶然にもお二人がお揃いなので少しお会いしようかと思いまして」 「まさかそれだけのために姿を現したのか?」 「ああいえいえ、もう一つあるんですよ」 ふと真顔になるゼロスにリナは眉をひそめる。 「なによ」 「いつのまにあんなたくさんお子さんを作ったのかお聞きしようと」 「「エルメキア・ランス!」」 「うわっ」 間髪入れず放たれた二人の呪文はゼロスの顔面を直撃した。 「あぶないじゃないですか二人とも!」 「単語が生々しいのよ!」 「どうせあれくらいじゃお前は死なんしな」 「いやでもちょっとは痛いんですよ?」 「知るか」 冷たく吐き捨ててゼルは席を立ちかけ…ふと気付いたように尋ねる 「お前、用はそれだけか?」 「え?ええ、そうですけど・・・なにか?」 「いや・・ちょっとな・・・」 そう言ってリナに目くばせをするゼルガディス。 ゼルの意図を察したリナはゼロスに問いかける。 「ねえ、ゼロス、ほかに緊急の用があったりする?」 「いえ、別にありませんが・・・」 「・・・そお・・・」 ゼロスのその言葉を聞き、にまりっと笑みを浮かべるリナとゼル。 ゼロスは言いようのない悪寒に襲われる。 「あ・・・あの・・・お二人とも何を考えて・・・ってまさか!?」 「そお、きっとそのまさかよ…」 「ま、ここにきたからには、な・・・」 「「あんた(お前)も子供の面倒をみろ」」 「い、いやですよっ?!そんなめんどくさいことっ!」 「「問答無用」」 その後・・・ やっと昼寝から目覚めた子供たちは 新しい臨時保父、「ぜろすおにいさん」を紹介された。 ・・・何故泣いているのかは不思議だったが、 「世の中には知らない方がいいこともある」 とのリナの言葉と笑みの奥に潜んだ鬼気を信じることにしたようである。 |
12658 | ザ・チャイルド:そのに | おどるねこ | 2003/1/7 18:51:24 |
記事番号12656へのコメント 「ねえねえ、ぜろすおにいちゃん」 「はい?なんですか?」 「ぜろすおにいちゃんってすきなこいるの?」 「・・・・・・・・・は?」 「あ、それあたしもききた〜い」 「「あたしも〜」」 たちまちゼロスはませた女の子たちの期待に満ちたまなざしにとりかこまれる。 子供とはいえ女の子はそういう話が大好きなものだ。 「い、いや、あの、え〜っと・・・?」 ゼロスは助けを求めてリナ達の方を見る。が。 「ゼロスがうろたえるなんて珍しいわね・・・」 「面白いから黙ってみておくか」 「そ、そんな・・・二人とも助けてくれないんですか・・・?」 「「うん」」 「あううう・・・・・・」 地面に崩れ落ちるまねをするゼロス。 しかし子供は容赦など知らない、しない。 「ねえねえ、おしえてぜろすおにいちゃぁん」 「そうだよ〜ぜるおにいちゃんおしえてくれなかったんだもん」 「ぜろすおにいちゃんのすきなこってだれ?」 突っ伏していたゼロスだが、子供たちの言葉に顔を上げる。 「え?ゼルガディスさんにも聞いたんですか?」 「そうだよ〜」 「でもね、いるの?ってきいたら、 ううん、っていわなかったのにね、だれだかおしえてくれないのぉ」 「ずるいよね〜」 「ね〜」 口々に言う子供たち。 ゼロスはそれを聞いてにやりと笑った。 「いけませんねえ、ゼルガディスさん?」 「ぅわっ?」 ゼロスは虚空を渡り、ゼルの前に現れる。 「いたいけな子供たちの期待を裏切るなんて」 「とかいってゼロス、お前自分への追求をそらしたいだけだろう・・・?」 「いえいえ、そんなことは・・・・」 頬に一筋の汗も流れないのは、さすがは魔族、といったところだろうか。 「皆さんも知りたいですよね〜(はあと)」 「「うん(はあと)」」 (うっ?がきを味方につけやがった?!) 「「知りたいなぁ〜(はあと)」」 「・・・・・・・・・・・・」 やじ馬根性丸出しの、しかしながら純粋なきらきらした目で見つめてくる子供たち。 ニコニコ笑っている生ごみ魔族。 勝てるわけが、ない。有形無形のプレッシャーにじんわりと冷や汗がにじむ。 そのときだ。 「ゼル〜ゼロス〜」 二人を呼ぶリナの声がした。 「どうした?リナ」 あからさまにほっとした顔でそちらへときびすを返すゼルガディス。 「・・・もうすこしだったのに・・・」 と、こっちは残念そうな顔のゼロス。 が、子供はタイミングなど読まない。いや、読むのだろうか? 「でもあたし、ぜるおにいちゃんがすきなのはりなおねえちゃんだとおもう〜」 まさに不意打ち。 破砕音。少しひしゃげたドアと額を押さえうずくまるゼル。 それらすべてが如実にゼルガディス・グレイワーズの動揺を物語っていた。 当然ながらゼロスの口の端には深い笑みが刻まれる。 「ゼルガディスさん?」 「・・・なんだ?」 「ゼルガディスさんって意外と分かりやすい方だったんですねえ?」 「っ!・・・・・・ほおっておけっ!」 平静を装ってみようとはするが、顔に血がのぼっているのが自分でも分かる。 「・・・どうしたのよふたりとも?」 そのあと、リナが目にしたのは苦虫をかみ潰したような顔のゼルガディスと、 それとは対照的にいつもよりさらにニコニコしているゼロスの姿だった。 |
12673 | Re:ザ・チャイルド:そのに | 渚 | 2003/1/7 23:31:23 |
記事番号12658へのコメント はじめまして、渚と申しますー。 面白かったです!! 子供20人・・・・それはさすがにきつい。 リナもゼルも子供相手に大変ですね。 呪文を使う時点で、半分キレてらっしゃる気もしましたが。 新しい保父さんのゼロスくん。 なんだかエプロンなどをつけているのを想像すると、とても似合ってるのが怖い・・・・魔族なのに。 きっと、あのニコニコ目が子供にも受けがいいんだろうけど。 ゼルも素直な反応でかわいい。ゼルの気持ちをリナは知ってるのでしょうか? 何も知らなさそうな感じはしますけど・・・・・。 ゼロスは誰を言うつもりだったのかな?ゼラスさま? 楽しく読ましてもらいました〜!! |
12692 | ありがとうございます | おどるねこ | 2003/1/8 18:15:58 |
記事番号12673へのコメント >はじめまして、渚と申しますー。 はじめまして。コメントがいただけるとは…感激ですv >面白かったです!! ありがとうございます!素直に嬉しいです >子供20人・・・・それはさすがにきつい。 >リナもゼルも子供相手に大変ですね。 >呪文を使う時点で、半分キレてらっしゃる気もしましたが。 キレてますね。子供相手に呪文はどーかなーと思ったんですけど、 まあ、20人いたらやっちゃうかなと。 それにこれがなきゃリナじゃないので(←偏見。…でもないかな?) >新しい保父さんのゼロスくん。 >なんだかエプロンなどをつけているのを想像すると、とても似合ってるのが怖い・・・・魔族なのに。 >きっと、あのニコニコ目が子供にも受けがいいんだろうけど。 これはスレキャラにエプロンを着せたくて書いた話ですので。 エプロン魔族・ゼロスの話なので(違う) >ゼルも素直な反応でかわいい。ゼルの気持ちをリナは知ってるのでしょうか? >何も知らなさそうな感じはしますけど・・・・・。 >ゼロスは誰を言うつもりだったのかな?ゼラスさま? 誰なんでしょうかね。深く考えてませんでした。 ここらへんはご想像におまかせいたしますので、 妄想でも、想像でも、自由にお楽しみいただければ幸いです >楽しく読ましてもらいました〜!! ありがたいお言葉、感謝です。 とりあえず一日2話ペースで投稿してくつもりなので よろしければ続きも読んでやってください では!失礼いたします。 |
12693 | ザ・チャイルド:そのさん | おどるねこ | 2003/1/8 18:20:48 |
記事番号12656へのコメント 「で?何の用だ、リナ」 ・・・もっとも、彼女の周りで騒ぎ立てている子供たちの言葉を聞けば それは容易に推測できたが。 「りなねえちゃあん、さんぽいこうぜ、さんぽ〜」 「ぼくたちここにいるのあきちゃったぁ〜」 「きょうはすっごくいいてんきだしさ〜」 どうやら外に出たいらしい。 「だからっ!外には悪い人がいてあぶないっていってるでしょっ!」 「さんぽしたいさんぽしたいっ」 「バースト・ロンドッ!」 炸裂音。熱風。そして… 「きゃはははは!ね、りなねーちゃん、いまのもっかいして!もっかい!」 どうやら呪文慣れしてきたらしい。 爆発をなにかのアトラクションと勘違いしてる風ですらある。 「あのね…」 「「さーんっぽ、さーんっぽ、さーんっぽ、さーんっぽ!」」 「うぅ…」 期せずして起こるさんぽコールにおされて思わず二、三歩あとずさる。 が、しかし、子供たちを敷地外に出す訳には行かない。 依頼者から提供された隠れ家の敷地内にいるから、なんとか目を離さないでいられるのだ。 これで外に出たらどうなるか・・・ 子供たちは走り回り、誘拐未遂犯の格好の餌食になること請け合いである。 「……餌食…」 ふ、とリナの脳裏にひらめくワルイ考え。 しかも騒ぎたてる子供をなだめるなど不可能だと、三人はいやというほど分かっていた。 「「しょうがない、行くか・・・」」 ・・・結局、彼らの出した結論はそれだ。 子供たちに言うことを聞かせる自信はなかったし、 それに・・・ うまくすれば、誘拐犯をおびき出し、捕まえることができるかもしれない。 そうすればこの生活ともおさらばだ!! お世辞にも褒められた考えではないが、安易には責められない。 ・・・それほど彼らは疲れていたのだ・・・ 子供という無邪気に邪悪な悪魔の世話をすることに。 |
12694 | ザ・チャイルド:そのよん | おどるねこ | 2003/1/8 18:31:56 |
記事番号12656へのコメント 「「おさんっぽおさんっぽうれしいなっ♪」」 町の道に子供たちの楽しそうな歌声が響く。 とてもほほ笑ましい光景だ。 道行く人々も自然振り返るのは当り前かもしれない。 だがしかし。 振り返った彼らの目に映ったのは引率者たちだった。 まず先頭。栗色の髪の少女だ。彼女はいたって普通だ。 子供たちの世話をするためか、エプロンをつけていてなかなか可愛い。 次に子供たちの列の真ん中でにこにこ笑っている青年。 なぜか神官風の黒い服の上にエプロンを着ている。 しかしまあ、許容範囲内かもしれない。 子供たちと楽しそうに話していて、そこにいるのに大した違和感はない。 けれど。列の最後を歩く青年は・・・ まず目につくのがその服装。夏だというのに全身を覆う白いローブ。 おまけに顔を隠していて、怪しいことこのうえない。 (・・・みなかったことにしよう) 通行人たちはそう考えそそくさと通り過ぎた。 「ちっ・・・」 見られているのを意識し、ゼルは小さく舌打ちをした。 「どうしたの?ぜるおにいちゃん」 「したうちはおぎょうぎわわるいからしちゃいけませんってままいってたよ」 「わかったわかった・・・(耳ざといガキどもだ・・・)」 「ぜるおにいちゃんなんかゆったぁ〜?」 「いいや?何も言ってないが?」 「ほんとにぃ〜?」 「本当だ本当」 「おへんじいいかげん〜」 他愛のない(?)会話。ゼルはそれに少し安らぎをおぼえる自分に苦笑した。 「「あ!こうえんだ!」」 子供たちの声に、まわりを見れば、確かに小さな公園がある。 こずえに囲まれ、木陰で涼む人影もちらほら。なかなかに雰囲気が良い。 「少しここで遊んでく?」 「「うん!」」 リナの問いに元気よく答える子供たち。 そしてそのまま次の言葉も待たず公園の中へと駆けていく。 「あ、ちょっと!公園の中からでちゃ駄目よ!」 「「はぁ〜い!!」」 「1、2、3、………17、18、19、20っと。全員いるわね」 子供の数を確認し、リナは彼らが無邪気にはしゃぐ様子を眺めて、苦笑いして嘆息する。 「まったく…自分たちが狙われてるかも知れないって事わかってんのかしら?」 「ま、そのぶん俺たちが気を配っていればいいだろう」 「ゼル〜子供を甘やかしちゃいけないのよ?」 「別に甘やかしてるつもりはないが」 「そうかなあ・・・」 「いやあ。お二人とも子供のしつけで話し合うなんてまるでご夫婦・・・」 「「エルメキアフレイム!」」 「・・・って、危ないじゃないですか!」 「あんたが変なこと言うからでしょうが!」 「とか言いつつ顔が赤いですよ、リナさん♪」 「ブラストアッシュ!」 「ぅあ?!なんか呪文がどんどん強力になってますよ!?」 「気のせいよ」 ゼロスの抗議をリナはあっさり聞き流す。 瞬間。 爆発音が、あたりを揺るがした。 ************************************* 何も自分のコメントが無いのはあまりにも殺風景な感じがするといまさらながらに気づいたゼルリナフェイバリット人間おどるねこと申しますこんにちは。 はじめまして。 ぷろろーぐにもちらっと書いてありますが、これ、三年半弱前の作品の加筆訂正版なんです。 未完のままツリーが落ちるに任せて忘れていたという(最低) 思い出しちゃったら何か喉の小骨みたいになって気になって気になって。 ちゃんといったんオチまで書きあがったものを順次投稿してますので、 今回は未完のままほったらかしになるなどという醜態はさらさないはずです。 よろしければ、続きを読んでやってください。 ではでは。 |
12700 | Re:ザ・チャイルド:そのよん | 渚 | 2003/1/8 22:42:29 |
記事番号12694へのコメント こんばんはですー。 呪文になれている子供たちがちょっと怖い・・・・。 それほど使いまくったのか・・・・リナは。リナらしいというか何というか。 それで、とうとう疲れ果てて、外に出ちゃいましたねー。 外を子供たちと歩く風景、リナは何も違和感ないけど、 ゼルが一番怪しい・・・・この上なく(笑) ゼルリナ度がちょっとUP!!ゼロスに突っ込むのが息ピッタリ!! 最後にリナが突っ込む呪文は、果たしてどこまでいくのやら・・・・。 ラグナ・ブレード?(笑) 爆発音。とーとー犯人のお出まし? それでは、続きを楽しみにしてます〜。 |
12735 | 身上は、「期待を裏切らず予想を裏切れ」ですv | おどるねこ | 2003/1/9 22:30:30 |
記事番号12700へのコメント >こんばんはですー。 こんばんは。また感想いただけて嬉しいですv >呪文になれている子供たちがちょっと怖い・・・・。 >それほど使いまくったのか・・・・リナは。リナらしいというか何というか。 呪文慣れする恐るべき子供を書きたくて、 リナには子供に攻撃呪文打ってもらっちゃいました(笑) 汚れ役でごめんねリナ… >それで、とうとう疲れ果てて、外に出ちゃいましたねー。 >外を子供たちと歩く風景、リナは何も違和感ないけど、 >ゼルが一番怪しい・・・・この上なく(笑) あやしいですね。さすがに顔隠してエプロンは可哀相で出来ませんでしたけど、 これでも十分ひどい扱いなのかも。 >ゼルリナ度がちょっとUP!!ゼロスに突っ込むのが息ピッタリ!! ちょっとだけですけど。 書くにつれどんどんゼルリナ度が下がってゆく… 子供暴れさせすぎなんですね、私が。 >最後にリナが突っ込む呪文は、果たしてどこまでいくのやら・・・・。 >ラグナ・ブレード?(笑) さすがにそれは…小ネタでゼロスくんを滅ぼしちゃうのも笑えはしそうですが (↑危険思想) >爆発音。とーとー犯人のお出まし? 予想を裏切れているでしょうか。 割と意外なあの人です >それでは、続きを楽しみにしてます〜。 ありがとうございますv どうぞ読んでやってください |
12705 | ゼロスさん、頑張ってください。 | 猫楽者 E-mail | 2003/1/8 23:58:02 |
記事番号12694へのコメント こんばんは、おどるねこさん。 お元気ですか、猫楽者です。 感想の書き込みを、させて頂きにまいりました。 >注1)この作品は1999年8月に、私が未完のまま投稿をやめてほったらかしていたものを改題・リライトしたものです 過去ログの、おどるねこさんのお話、とても楽しく読ませて頂きました。 『ちょっと寄り道(死!)』、リナさんの気持ちが凄く伝わって来ました。 会えなくても、せめて声だけでも聴きたい。 そうなんですよね。 毎日のように電話してしまって、番号を指が覚えてしまうんですよね。 ルナさんは、リナさんよりも一枚も二枚も上手のようですね。 ちょっぴり切ない、とても素敵なお話ですね。 >ところが「いたいけな子供をかどわかす卑劣な誘拐未遂犯!それすなわち悪!」 >とアメリアが騒ぎ出し、捜査をすると言い張った。 未来を担う大切な子供たちを、誘拐しようなんて極悪人に手加減は無用です。 アメリアさん、正義の怒りを思う存分ブチかましてください。 >依頼を引き受けたとたん町中からぞくぞく幼児が集まりはじめ、 >その数、全部で二十人。いくらなんでも多すぎる。これが一つ目の誤算である。 20人(汗)、大変ですね。 知り合いに、幼稚園で保母さんをしている人がいますが・・・・・・。 ある程度慣れるまで、ボロボロの状態で、休みの日に遊びに誘っても 『疲れ果てて・・・・どこにも行く気になれないから・・・ごめんね』 と、言っていました。 >「ほら、パンツ脱いで・・・ゼル〜替えの下着持ってきてあげて」 >「ああ、わかった・・・ってこら!ひっつくなよお前!」 リナさんとゼルガディスさん、初めてのお子さんで子育てに慣れていない 新米ママさんとパパさんのようですね(笑) >「ボム・スプリッド」 >真横で爆散する地面。おびえる子供。微笑むリナ。 >「言うこと聞かない子はお仕置きされるわよ♪」 >「りなねえちゃんめがこわい…」 リナさん・・・・・怖いです(汗) ひょっとして、その躾の方法・・・・・ルナさん仕込みでしょうか。 >「あう・・・僕は完全無視ですか・・・?」 >徹底的に存在を無視され、いじけたゼロスは地面に「の」の字をかいてうずくまる ゼロスさん、悪いことは言いません。 今のリナさんとゼルガディスさんには、近づかない方が良いような気がしますが(汗) >ふと真顔になるゼロスにリナは眉をひそめる。 >「なによ」 >「いつのまにあんなたくさんお子さんを作ったのかお聞きしようと」 >「「エルメキア・ランス!」」 >「うわっ」 >間髪入れず放たれた二人の呪文はゼロスの顔面を直撃した。 ゼロスさん・・・・・火に油を注ぐようなまねをしないでください(汗) それにしても、リナさんとゼルガディスさん、同時に同じ呪文で攻撃するとは 息がぴったりと合っていますね。 >「ねえ、ゼロス、ほかに緊急の用があったりする?」 >「いえ、別にありませんが・・・」 >「・・・そお・・・」 >ゼロスのその言葉を聞き、にまりっと笑みを浮かべるリナとゼル。 >ゼロスは言いようのない悪寒に襲われる。 リナさんとゼルガディスさんの、笑顔・・・・・なにやら物凄く怖いのですが(汗) ゼロスさん、魔族の貴方なら、まだ間に合います。 空間を渡って逃げてください。 >「あ・・・あの・・・お二人とも何を考えて・・・ってまさか!?」 >「そお、きっとそのまさかよ…」 >「ま、ここにきたからには、な・・・」 >「「あんた(お前)も子供の面倒をみろ」」 >「い、いやですよっ?!そんなめんどくさいことっ!」 >「「問答無用」」 ゼロスさん、リナさんとゼロガディスさんを、ちょっとカラカウお積もりだったのかも知れませんが 飛んで火に居る・・・・に、なってしまいましたね。 長い魔族人生(?)でも、保父さんをするのは、初めてなのでしょうね。 >「ゼロスがうろたえるなんて珍しいわね・・・」 >「面白いから黙ってみておくか」 >「そ、そんな・・・二人とも助けてくれないんですか・・・?」 >「「うん」」 >「あううう・・・・・・」 >地面に崩れ落ちるまねをするゼロス。 >しかし子供は容赦など知らない、しない。 >「ねえねえ、おしえてぜろすおにいちゃぁん」 ゼロスさん、いきなりピンチですね(笑) 子供たちは新しいおもちゃ・・・・いっ、いえ・・新しい保父さんに興味深々なのですね。 リナさんとセルガディスさんは、一息つけたようで、良かったですね。 >「皆さんも知りたいですよね〜(はあと)」 >「「うん(はあと)」」 >(うっ?がきを味方につけやがった?!) >「「知りたいなぁ〜(はあと)」」 >「・・・・・・・・・・・・」 >やじ馬根性丸出しの、しかしながら純粋なきらきらした目で見つめてくる子供たち。 >ニコニコ笑っている生ごみ魔族。 >勝てるわけが、ない。有形無形のプレッシャーにじんわりと冷や汗がにじむ。 流石ゼロスさん。 素晴らしい危機回避能力ですね。 やはり、中間管理職として長年働いていた経験が役立っているのでしょうか(笑) 一転してピンチのゼルガディスさん、追い詰められてますね。 >「でもあたし、ぜるおにいちゃんがすきなのはりなおねえちゃんだとおもう〜」 >まさに不意打ち。 >破砕音。少しひしゃげたドアと額を押さえうずくまるゼル。 >それらすべてが如実にゼルガディス・グレイワーズの動揺を物語っていた。 こ・・・・子供って、鋭いと言いますか、正直と言うべきなのか(汗) ゼルガディスさん、この攻撃は予想していなかったのですね。 >「さんぽしたいさんぽしたいっ」 >「バースト・ロンドッ!」 >炸裂音。熱風。そして… > >「きゃはははは!ね、りなねーちゃん、いまのもっかいして!もっかい!」 >どうやら呪文慣れしてきたらしい。 >爆発をなにかのアトラクションと勘違いしてる風ですらある。 子供の順応力・・・・恐るべしですね。 このまま、より強い刺激を求めるようにならないことを祈っています。 この子たちはリナさんが子供に優しい、良い人だというのが分かるのかもしれませんね。 >子供たちに言うことを聞かせる自信はなかったし、 >それに・・・ >うまくすれば、誘拐犯をおびき出し、捕まえることができるかもしれない。 >そうすればこの生活ともおさらばだ!! > >お世辞にも褒められた考えではないが、安易には責められない。 >・・・それほど彼らは疲れていたのだ・・・ >子供という無邪気に邪悪な悪魔の世話をすることに。 子供を、あまり危ない目に遭わせないでくださいね。 20人の子供に、引率の先生が3人、大変ですね。 うまく誘拐犯を捕まえることが出来ると良いですね。 >まず先頭。栗色の髪の少女だ。彼女はいたって普通だ。 >子供たちの世話をするためか、エプロンをつけていてなかなか可愛い。 リナさんのエプロン姿♪とても可愛いでしょうね。 ぜひ見てみたいですね。 >次に子供たちの列の真ん中でにこにこ笑っている青年。 >なぜか神官風の黒い服の上にエプロンを着ている。 >しかしまあ、許容範囲内かもしれない。 >子供たちと楽しそうに話していて、そこにいるのに大した違和感はない。 ゼロスさん・・・・エプロン姿で子供たちと楽しそうにしているのですね・・・・・ 確かに、違和感ないですね〜(笑) >けれど。列の最後を歩く青年は・・・ >まず目につくのがその服装。夏だというのに全身を覆う白いローブ。 >おまけに顔を隠していて、怪しいことこのうえない。 > >(・・・みなかったことにしよう) >通行人たちはそう考えそそくさと通り過ぎた。 夏場にゼルガディスさんの服装・・・・暑くて大変でしょうね。 見た目は怪しさ大爆発ですが、引率の3人の先生の中で 一番良識のある常識人は、ゼルガディスさんのような気がします。 >「ぜるおにいちゃんなんかゆったぁ〜?」 >「いいや?何も言ってないが?」 >「ほんとにぃ〜?」 >「本当だ本当」 >「おへんじいいかげん〜」 >他愛のない(?)会話。ゼルはそれに少し安らぎをおぼえる自分に苦笑した。 子供って、本当に素直なんですよね〜。 見た目で判断しがちな大人と違って、子供たちはゼルガディスさんの優しさを肌で感じて 懐いているのでしょうか。 >「あ、ちょっと!公園の中からでちゃ駄目よ!」 >「「はぁ〜い!!」」 >「1、2、3、………17、18、19、20っと。全員いるわね」 公園、子供は大好きですからね。 ただ走り回るだけでも楽しいらしくて、ず〜っと疲れるまで走り続けている子もいますし。 >「ゼル〜子供を甘やかしちゃいけないのよ?」 >「別に甘やかしてるつもりはないが」 >「そうかなあ・・・」 >「いやあ。お二人とも子供のしつけで話し合うなんてまるでご夫婦・・・」 >「「エルメキアフレイム!」」 ゼロスさん、今その話題を振ってはだめですよ(笑) またも呼吸ピッタリの攻撃。 お二人とも、ゼロスさんの行動パターンを予測して反撃の準備をしていのたでしょうか(笑) >「・・・って、危ないじゃないですか!」 >「あんたが変なこと言うからでしょうが!」 >「とか言いつつ顔が赤いですよ、リナさん♪」 >「ブラストアッシュ!」 >「ぅあ?!なんか呪文がどんどん強力になってますよ!?」 確かに、攻撃の度に強い呪文になっていますね。 そのうちに、ドラグ・スレイブは被害が大きすぎますので、ラ・ティルトとか、使うのでしょうか。 >「気のせいよ」 >ゼロスの抗議をリナはあっさり聞き流す。 > >瞬間。 >爆発音が、あたりを揺るがした。 子供たちは、子供たちは無事ですよね。 怪我とかしたり、してないですよね。 >よろしければ、続きを読んでやってください。 >ではでは。 はい、読ませて頂いて、とても面白かったです。 ゼロスさん、不幸な目に遭ってますね。 あの爆発は、誰が何の為に起こしたのか。 アメリアさんとガウリイさんの調査の行方は。 ゼロスさんは、次回も不幸なのか(笑) 続きを読ませて頂けるのを、とても楽しみにお待ちしております。 1日に2話ずつ投稿なさっていますね、凄いです。 毎日寒いですね。 お体にお気を付けて、お元気で。 では、失礼します。 |
12737 | ゼロスには、不幸になっていただきます(笑) | おどるねこ | 2003/1/9 22:46:58 |
記事番号12705へのコメント 猫楽者さん、ありがとうございますv >過去ログの、おどるねこさんのお話、とても楽しく読ませて頂きました。 >『ちょっと寄り道(死!)』、リナさんの気持ちが凄く伝わって来ました。 >会えなくても、せめて声だけでも聴きたい。 >そうなんですよね。 >毎日のように電話してしまって、番号を指が覚えてしまうんですよね。 >ルナさんは、リナさんよりも一枚も二枚も上手のようですね。 >ちょっぴり切ない、とても素敵なお話ですね。 > ぶっ!お読みになってしまいましたか… 今読み返したら恥ずかしいなぁ…。 いやでも素敵といっていただけるのは嬉しいです。 ありがとうございます。 >>「気のせいよ」 >>ゼロスの抗議をリナはあっさり聞き流す。 >> >>瞬間。 >>爆発音が、あたりを揺るがした。 > >子供たちは、子供たちは無事ですよね。 >怪我とかしたり、してないですよね。 > 大丈夫です。コンセプトは「無敵の子供たち」なので 書いてるうちに無敵すぎるくらい無敵になっていくのは何故だろう… はっ!やっぱりリナの影響かしら >>よろしければ、続きを読んでやってください。 >>ではでは。 > >はい、読ませて頂いて、とても面白かったです。 >ゼロスさん、不幸な目に遭ってますね。 > >あの爆発は、誰が何の為に起こしたのか。 >アメリアさんとガウリイさんの調査の行方は。 >ゼロスさんは、次回も不幸なのか(笑) 面白いといっていただいて嬉しいです。 疑問もすべて次を読んでいただければ分かる仕組みとなっております。 予想通りでしょうか、それともイイ意味で予想を裏切れているでしょうか、 自分もドキドキしております。 > >続きを読ませて頂けるのを、とても楽しみにお待ちしております。 >1日に2話ずつ投稿なさっていますね、凄いです。 いえいえ、書き溜めたものを一気に出しているだけなので。 > >毎日寒いですね。 >お体にお気を付けて、お元気で。 >では、失礼します。 はい、ありがとうございます。 猫楽者さんもご自愛ください。 それでは。次回も面白がっていただければ幸いです。 |
12738 | ザ・チャイルド:そのご | おどるねこ | 2003/1/9 22:52:21 |
記事番号12656へのコメント 爆発音。 ゼルはとっさにリナをマントでかばう。 続いて響くのも爆発音。爆発音。爆発音。爆発音。 同時に五色の煙が吹き出し、思わずリナとゼルは目をつぶり…すぐさま同時に開けた。 ……『五色の煙』? その連想とたがうことなく、小柄な人影が木の上に現れる。 「自らの不埒な欲望のために、あまたのか弱き子供をかどわかすその悪行!天知る地知る我知るその許されざる大罪を恥じなさい悪党!」 朗々と口上を述べる人影。わっとあがる子供の歓声と拍手。 まるっきりヒーローショーのノリである。 「とうっ!」 跳躍する少女。木のこずえが揺れ…なにかの墜落する音。おかしな方向に曲がる首。 それでもめげずに彼女は立ち上がり 「さあ、愚かな悪よ!このアメリアの正義の制裁を受けてみなさいっ!」 風を切る音とともに指がつきつけられる。 リナとゼルの眼前に。 「………あれ?リナ?」 首をかしげるアメリアにリナはにっこりと微笑みかけ 「で?誰が愚かで悪党なの?」 「痛い痛いリナ!こめかみは!こーめーかーみーはー!」 騒ぐ少女たちを横目にゼルは嘆息すると、木の側にいた金髪の美青年に向き直る。 「で、ガウリイの旦那。何がどうなってるんだ」 アメリアの真似をして木によじ登り飛び降りる子供を受け止め地面に降ろす、という作業を行っていたガウリイはのほほんと答える。 「いや、さすがに子供はアメリアみたいに首の骨折ったらヤバいだろ」 「…そうじゃなくて。誘拐犯がこの近くにいる、ってことか?」 「ああっ!そうよリナ、犯人のアジトを見つけたのよ!」 地面に転がって悶絶していたアメリアが飛び起きて言う。 アメリアが語るところによると、こうだ。 最近町外れに住む男が、ある書物を手に入れたらしい。 一時期それを売ってほしいと魔道士や王侯貴族を含む多くの者たちが頻繁に男のもとを訪れたが、その男はそれを拒み続けた。 数ヶ月後、問題の幼児誘拐未遂事件が頻発するようになる…… 「どう考えてもその男が怪しいわね。 魔道士や貴族がほしがるってことはその本、魔道書か何かかしらね…」 「しかし街の人間もそいつを調査くらいしたんだろう」 「ええ。でも何も怪しいところがなかったんですって。でも私は!それこそが怪しい証拠だと思って正義らしく堂々とこっそりそいつの家に潜入したのよ!」 「なんだその理屈は」 「しかもアメリア、それ全っ然、堂々としてな…」 「私の正義の予感は当たったわ!」 二人の突っ込みが耳に入ってないのかそれとも故意か、アメリアはかまわず叫ぶ。 「なんと!地下に魔道の実験施設があったのよ!」 「なっ……!」 「ちょっと待ちなさいよアメリア!もしそれと誘拐未遂が関係あるなら…」 吐き気を誘うような連想に、リナは口ごもる。 「ええ、もし未遂じゃなくて本当に子供が誘拐されたら…なんらかの実験材料になる可能性はあるわ…」 「おい。お前らその男を追ってここにきたんだろう?」 「ええ、でも見失ってしまって……」 リナは、はっと顔を上げた。 「ガウリイ!子供たちは全員いる?!」 公園の隅でなにやら子供たちとはなしこんでいたガウリイが顔を上げる。 「おー。十九人全部いるぞー」 どうやら駄弁っていたわけではなく、ちゃんと子供を集めて保護していたらしい。 「そう、良かっ……十九人?!」 「ああ、俺達が来たときにちゃんと十九人いたのは確認したぜ」 預かった子供は二十人ちょうど。なら、あと一人は… 「セーナがいないな」 おしゃまな少女の顔が見当たらず、ゼルガディスは頬を歪める。 「でも公園に入ったときには全員いたじゃない!」 少女がいない理由が分からずリナは悲鳴に近い声で叫んだ。 「……まさか!」 何かに気づいた様子のアメリア。 リナとゼルの視線に促され、口を開く 「正義の煙を逆手にとって姿をくらますとは…悪め、卑怯な!」 炎を背景に拳を握り締めてはいるが、頬を伝う汗は消えそうにもない。 「つまりはさっきの登場シーンの煙に紛れてさらわれたわけだな…」 半眼で唸るゼルガディス。リナの目は完全に据わっている。 リナは無言でアメリアに近づくと問答無用で襟首をつかんだ。 「り、リナ、落ち着いてっ、暴力は何もうまないわっ」 リナはなおも危険な目つきでなにやら呟きながら握る手に力を込め… 「レイ・ウィング!」 高速飛行の呪文を唱えて舞い上がる。 アメリアがほっとするのもつかの間、襟首のところで吊り下げられ…… 「行くわよアメリア!その男の家はどっち?!」 「げふっ、あ…あっち、よ…い・・ぐっ・・息が…くるし…くび、しま…」 ゼルも同じ呪文で飛翔し上空のリナに並ぶ。 「おい、リナ!こどもたちはどうする?!」 「ガウリイとゼロスにでも任せとけばいいわよ!…ってゼロスは?」 そういえばいつのまにか姿が見えなくなっている。 「いったいいつのまに…いいわ、ガウリイ、子供は任せたわよ!」 ガウリイが了承の身振りをするのを確認するとリナは飛翔のスピードを上げる。 ゼルガディスもそれに続き、 「おいリナ。これは想像でしかないんだがな」 言いながらゼルガディスは眉間に刻んだしわを深くする。 「大勢の欲しがる魔道書と、この街に現れたゼロス…何かを思い出さないか」 「それっておおごとじゃない!」 問われてリナはすぐに思い当たる。 「ああ」 かつて一度、それを巡ってゼロスと争った。 降魔戦争のおり、滅ぼされた水竜王。不完全ながらもその神の知識を伝える書物。 「クレア・バイブルの、写本…」 リナのかすかな呟きは空に溶け、消えた ************************************* 二話ずつ投稿とか大口たたいた途端にこれです。 でも翌日にはちゃんと載せますので、 ぼちぼちお待ちくださいませv ゼルリナ度、下がってくなぁ…… ではではおどるねこでした。 |
12739 | 大変な事態になっていますね。 | 猫楽者 E-mail | 2003/1/9 23:53:08 |
記事番号12738へのコメント こんばんは、おどるねこさん。 お元気ですか、猫楽者です。 続きですね♪ 誘拐犯の襲撃か!、と思いましたが、アメリアさんでした(笑) 子供たちが危ない目に遭わないで良かったです。 アメリアさん、特撮ヒーローの登場シーンのようですね。 そして、やはり着地に失敗してますね(笑) アメリアさん、一緒に旅して来たリナさんとゼルガディスさんを悪人呼ばわりして しっかりと、リナさんに痛い目に遭わされてますね。 ガウリイさん、なんか子供の扱いに慣れている、と言いますか。 子供好きな方みたいですね。 >「セーナがいないな」 >おしゃまな少女の顔が見当たらず、ゼルガディスは頬を歪める。 誘拐犯絡みじゃなのかと、安心していたのですが・・・・・・。 誘拐されてしまったのですか。 しかも、アメリアさんの煙幕を利用されて・・・・・・・。 リナさん、ゼルガディスさん。 そして、原因を作ってしまったアメリアさん。 セーナちゃんを、無事に救い出してあげてください。 姿をくらましたゼロスさんの目的は、写本の処分なのか。 ゼロスさんは、どんな不幸な目に遭うのか(笑) リナさんたちは、セーナちゃんを無事に救い出せるのか。 たった一人で、19人もの子供の遊び相手をすることになった、ガウリイさんは大丈夫なのか。 (すごく大変そうですね(汗)) 予想外の事態ですね、驚きました。 続きを読ませて頂けるのを、楽しみにお待ちしております。 まだまだ寒くなって行くようですね。 お体にお気を付けて、お元気で。 では、失礼します。 |
12774 | Re:大変な事態になっていますね。 | おどるねこ | 2003/1/11 10:42:02 |
記事番号12739へのコメント 猫楽者さん、いつもありがとうござますv >続きですね♪ > >誘拐犯の襲撃か!、と思いましたが、アメリアさんでした(笑) >子供たちが危ない目に遭わないで良かったです。 そのかわりアメリアはちょっとばっかり痛い目に遭ってますけど。 でもアメリアは不死身なので平気です。 > >アメリアさん、特撮ヒーローの登場シーンのようですね。 >そして、やはり着地に失敗してますね(笑) でも不死身ですから(笑)大丈夫です。 さすがにナーガと姉妹だけあって…フィルさんもそうですし、血筋ってすごい。 >アメリアさん、一緒に旅して来たリナさんとゼルガディスさんを悪人呼ばわりして >しっかりと、リナさんに痛い目に遭わされてますね。 でも不死(以下略)。 それに丈夫ですから、酷い目にあわせても安心です。 > >ガウリイさん、なんか子供の扱いに慣れている、と言いますか。 >子供好きな方みたいですね。 そんな感じですね。本当に「実は子持ち」とかだったらどうしよう。 >誘拐犯絡みじゃなのかと、安心していたのですが・・・・・・。 >誘拐されてしまったのですか。 >しかも、アメリアさんの煙幕を利用されて・・・・・・・。 今回、アメリアには空回りの大活躍をしてもらいました(←酷い) >リナさん、ゼルガディスさん。 >そして、原因を作ってしまったアメリアさん。 >セーナちゃんを、無事に救い出してあげてください。 これはもう、大丈夫だと思います。彼らですから。 > >姿をくらましたゼロスさんの目的は、写本の処分なのか。 >ゼロスさんは、どんな不幸な目に遭うのか(笑) 出番があればあった分だけ不幸に…はっごめんよゼロス君。 >リナさんたちは、セーナちゃんを無事に救い出せるのか。 >たった一人で、19人もの子供の遊び相手をすることになった、ガウリイさんは大丈夫なのか。 >(すごく大変そうですね(汗)) 問題山積みですが、最後には解決していけると…思いたいなぁ。(弱気?) > >予想外の事態ですね、驚きました。 >続きを読ませて頂けるのを、楽しみにお待ちしております。 驚いていただけましたか。本望ですv > >まだまだ寒くなって行くようですね。 >お体にお気を付けて、お元気で。 >では、失礼します。 はい、ありがとうございました。 どうぞ次回も楽しんでいただけますよう、祈っております。 |
12775 | ザ・チャイルド:そのろく | おどるねこ | 2003/1/11 10:48:12 |
記事番号12656へのコメント 町外れの何の変哲もない民家。 細い木が一本だけ生えた平均よりも小さな庭。 こじんまりとした佇まいで、どう見ても普通の一軒家なのだが。 「ここで間違いないのね?」 「そう…げふっ、そうよ…」 リナはアメリアに確認すると家の中の気配を探る。 ちなみにアメリアの顔色がなんだか紫色なのには当然気づかないふりである。 「静かだな……」 ぼそりとゼルガディスは呟き、窓を覗き込み… 「伏せろっ!」 突然の爆発音! 窓ガラスを割り吹きつける爆風! 「ぼむ・すぷりっど!」 幼い少女の声に呼応して更なる爆風が吹き荒れ、壁が崩壊する! 幼い少女の声? 「セーナ!」 「あ、やっほーりなおねえちゃん!」 喜色満面。崩れた壁から ちなみに外傷はないようでぴんぴんしている。 「セーナ、いったい何があったの?」 「お前をここに連れてきた奴はどこにいる?」 状況がまったく把握できず混乱気味の年長者をよそに、セーナは瓦礫の一角をさす。 「あそこ」 見るとすすけて瓦礫だか人間だか分からない物体――もしかすると焼けこげた中年男性?――が壁の破片に埋もれている。 「な、なにがあったわけ?」 「んー?わかんない。りなおねえちゃんのまねしたらこうなった」 「リナの真似?…ひょっとしてさっきのボム・スプリッドはお前か?」 「おまえじゃなくてセーナだよぉ!うん、りなおねえちゃんのいってたとおりにじゅもんいったの!」 確かにリナは子供たちの前でしょっちゅう攻撃呪文を繰り出していた。 魔力を持つものがカオス・ワーズを唱えれば四歳児であろうが発動させられるのが魔法であるし、 門前の小僧習わぬ経を読む、ということわざも、ある。 あるがしかし…攻撃呪文を丸暗記し、なおかつ発動させてしまう四歳児などというものがこの世に存在しようとは。 「世の中って不思議がいっぱい……」 「待てリナ、気持ちは分かるがぼぉっとしてる場合じゃないぞ」 「そうね、まだ何が起こったのかはさっぱりわかってませんし」 途端に虚空から黒い影が現れた。 「よろしければ僕がご説明しましょうか」 「ゼロス!」 片手に書物をもったゼロスはにっこり微笑んだ。 |
12790 | Re:ザ・チャイルド:そのろく | 渚 | 2003/1/11 16:22:08 |
記事番号12775へのコメント リナが子供相手に呪文ぶっ放してたのが、幸をよんだのか 恐るべき四歳児!! ボム・スプリッドを唱えるとは!さらった犯人も予想外だろーな・・・・ 予想してたら怖いけど・・・・・。 そして最後に、やはりからんでたか!中間管理職!!(笑) 持っている書物はもしかして・・・・・。 それでは、失礼します。 |
12814 | 話が進むたびにゼルリナじゃなくなる… | おどるねこ | 2003/1/12 18:06:36 |
記事番号12790へのコメント 渚さん、いつもコメントありがとうございます。 >リナが子供相手に呪文ぶっ放してたのが、幸をよんだのか >恐るべき四歳児!! ただ、今後のことを考えると不幸かもしれません… どうかリナみたいに育ちませんようにと祈るしか。 >ボム・スプリッドを唱えるとは!さらった犯人も予想外だろーな・・・・ >予想してたら怖いけど・・・・・。 私も書いてたら予想外に呪文唱えられてびっくりしました(駄目) お話って本当にナマモノです。 >そして最後に、やはりからんでたか!中間管理職!!(笑) >持っている書物はもしかして・・・・・。 出しておきながらさっぱり出番が無かったゼロス君。 見せ場になってくれることを願いつつ書きました。 願うだけは自由ですからね♪(←それって…) >それでは、失礼します はい、ありがとうございました。 どうぞ次回もお楽しみください。 おどるねこでした。 |
12810 | セーナさん(汗) | 猫楽者 E-mail | 2003/1/12 15:16:04 |
記事番号12775へのコメント こんにちは、おどるねこさん。 お元気ですか、猫楽者です。 セーナさんは無事なのか、続きをお待ちしておりました♪ >「お前をここに連れてきた奴はどこにいる?」 >状況がまったく把握できず混乱気味の年長者をよそに、セーナは瓦礫の一角をさす。 >「あそこ」 >見るとすすけて瓦礫だか人間だか分からない物体――もしかすると焼けこげた中年男性?――が壁の破片に埋もれている。 自業自得・・・とはいえ、誘拐犯も、まさか・・・こ〜いう攻撃を受けるとは・・・ 夢にも思っていなかったでしょうね(汗) 自分も、まさかこういう展開になるとは、予想外でした。 面白いです〜。 >確かにリナは子供たちの前でしょっちゅう攻撃呪文を繰り出していた。 >魔力を持つものがカオス・ワーズを唱えれば四歳児であろうが発動させられるのが魔法であるし、 >門前の小僧習わぬ経を読む、ということわざも、ある。 >あるがしかし…攻撃呪文を丸暗記し、なおかつ発動させてしまう四歳児などというものがこの世に存在しようとは。 子供の順応力と記憶力を、侮ってはダメですね(汗) まだ怖さを知らないのでしょうけど・・・セーナさんが、このまま成長したら・・・・ リナさんみたいな方に・・・・いっ、いえ・・・何でもありません(滝汗) >途端に虚空から黒い影が現れた。 >「よろしければ僕がご説明しましょうか」 >「ゼロス!」 >片手に書物をもったゼロスはにっこり微笑んだ。 ゼロスさんが御持ちなのが、例の魔道書なのですね。 やはり『写本』なのでしょうか。 いったい、どんな内容が記されているのでしょうか。 ゼロスさんの語る、真実とは。 誘拐犯の末路は、どうなるのか。 ガウリイさんと遊んでいる子供たちの中にも、セーナさんと同じように 無邪気に攻撃呪文を使えるように、なってしまった子がいるのか(汗) 続きを読ませて頂けるのを、楽しみにお待ちしております。 朝夕と、とても寒いですね。 お体にお気を付けて、お元気で。 では、失礼します。 |
12815 | セーナちゃん、大暴れの回でした | おどるねこ | 2003/1/12 18:19:43 |
記事番号12810へのコメント >こんにちは、おどるねこさん。 >お元気ですか、猫楽者です。 こんにちは、まわりがインフルエンザでバタバタ倒れる中一人無事なくらい元気なおどるねこです。 …やっぱり馬鹿なのかしら。 > >セーナさんは無事なのか、続きをお待ちしておりました♪ > ありがとうございます。 セーナちゃん、無事どころか大暴れしてます。 >>「お前をここに連れてきた奴はどこにいる?」 >>状況がまったく把握できず混乱気味の年長者をよそに、セーナは瓦礫の一角をさす。 >>「あそこ」 >>見るとすすけて瓦礫だか人間だか分からない物体――もしかすると焼けこげた中年男性?――が壁の破片に埋もれている。 > >自業自得・・・とはいえ、誘拐犯も、まさか・・・こ〜いう攻撃を受けるとは・・・ >夢にも思っていなかったでしょうね(汗) >自分も、まさかこういう展開になるとは、予想外でした。 私も予想外でした(←行き当たりばったりすぎる) >面白いです〜。 ありがとうございますv そういっていただけると書いた甲斐があります。 > >>確かにリナは子供たちの前でしょっちゅう攻撃呪文を繰り出していた。 >>魔力を持つものがカオス・ワーズを唱えれば四歳児であろうが発動させられるのが魔法であるし、 >>門前の小僧習わぬ経を読む、ということわざも、ある。 >>あるがしかし…攻撃呪文を丸暗記し、なおかつ発動させてしまう四歳児などというものがこの世に存在しようとは。 > >子供の順応力と記憶力を、侮ってはダメですね(汗) >まだ怖さを知らないのでしょうけど・・・セーナさんが、このまま成長したら・・・・ >リナさんみたいな方に・・・・いっ、いえ・・・何でもありません(滝汗) > もうあとはそうならないことを祈るしかありません。 頑張れセーナ。負けるなセーナ。 >>途端に虚空から黒い影が現れた。 >>「よろしければ僕がご説明しましょうか」 >>「ゼロス!」 >>片手に書物をもったゼロスはにっこり微笑んだ。 > >ゼロスさんが御持ちなのが、例の魔道書なのですね。 >やはり『写本』なのでしょうか。 >いったい、どんな内容が記されているのでしょうか。 >ゼロスさんの語る、真実とは。 >誘拐犯の末路は、どうなるのか。 さて、こちらの方は次回をお読みいただければ分かりますのでお楽しみを。 >ガウリイさんと遊んでいる子供たちの中にも、セーナさんと同じように >無邪気に攻撃呪文を使えるように、なってしまった子がいるのか(汗) そんな子がポコポコいたらどうしよう… 第二のゼフィーリアになっちゃうかもしれませんね。 …こわいですねそれは。 > >続きを読ませて頂けるのを、楽しみにお待ちしております。 ありがとうございますv光栄です >朝夕と、とても寒いですね。 >お体にお気を付けて、お元気で。 >では、失礼します。 はい、猫楽者さんもどうぞご自愛下さい。 それではおどるねこでした |
12816 | ザ・チャイルド:そのしち | おどるねこ | 2003/1/12 18:26:26 |
記事番号12656へのコメント いつもと変わらぬ笑みで、黒服の神官は語り始めた… 「セーナさんがさらわれたのを見て、僕はついていったんですよ。いい加減子供の世話にも疲れて」 結構ひどいことをさらっというあたりはやはり魔族、といったところか。 「あのねー、おじさんにおつめをきってもらったの」 が、セーナはゼロスを無視して唐突に話し出した。 「おつめ?ああ、爪ね」 「僕は台詞も終わらせてもらえないんですか…?」 滝のような涙を流すゼロス。でももう誰も聞いちゃいなかった。 「でもね、ゆーかいのひとですかってきいたらね、そうだよっていったからおじさんわるいひとで、あとおじさんたこでね、おこってこわかったからあたしりなおねえちゃんのまねしたの」 「幽界の人?タコ?…タコの幽霊にさらわれて爪を切ってもらったの?」 「意味が分からないわよアメリア。『誘拐の人』でしょ」 「じゃ『おじさんがタコ』ってどういう意味よリナ」 「とにかく一度まとめてみるぞ。セーナはこの家に連れてこられて、なぜかはしらんが爪を切ってもらって、そいつ―タコ?―が誘拐犯だと答えたからセーナは攻撃呪文をぶっ放した…?」 終わりに近づくにつれ、ゼルの声は自信なさげに小さくなっていく。 「…そっちも全然意味が分からないわね」 「他にどう考えればいいんだ」 いささかむっとするゼルガディス。 「あたしだってわかんないわよ。ゼロス、あんた全部見てたんなら説明してくれない?」 「そこで焦げてる人に聞いたらいいじゃないですか。どうせ僕の説明も四歳児に邪魔される程度のものですし」 本をぱらぱら読みながらすっかりいじけモードのゼロス。 「…そうね。それが一番手っ取り早そうね」 その言葉に、匍匐前進で逃げようとしていた男がびくっ、と震えた。 その背中をがっつり踏みつけてリナは笑みを浮かべる。 「さ、なんで誘拐なんかしたのかキリキリ喋ってもらいましょうか。 四歳児だってあれだけの呪文を使えるんだから、本物の魔道士のあたしならどうなるか…分かるわよね?」 「ま、待ってくれ、これには深いわけがあるんだ!」 あの恐ろしい攻撃呪文から逃れようと慌ててじたばたする中年男。 「半月程前のことだ…おれは若いころから探し求めていた『写本』をついに手に入れた。だが、それを欲しがる奴はあまりに多い!強引に手に入れようとする奴等から何とか身を守り、落ち着いてきたのは最近だ。で、実験施設を整えて…長い間の夢がかなうまであと少しなんだ、見逃してくれ!」 「本当に写本、か…。しかしなんで子供を攫おうとしたのか説明がないぞ」 「それは、その…おれがつくりたいのは薬なんだ。これでおれは救われる。いや、俺だけじゃない!たくさんの悩み深い人間が救われるんだ!その材料が子供…」 「子供を己の欲望のために魔法薬の材料にしようですって!それがどんな悪行かあなたには分からないんですか!」 「違う、違うんだ、話しは最後まで聞いてくれ!」 「そうですよ、人の話はちゃんと最後まで聞いてあげないと」 唐突にゼロスが口をはさみ、先ほどめくっていた本をリナに放って渡した。 彼が小さく呟いた言葉にリナは眉をひそめるが、とりあえずは黙って受け取る。 「ああっ!おれの写本!」 「いいからキリキリ続きを話しなさいよ」 男の背中に乗せていた足をのけ、リナは『写本』を読み始め… …その手はすぐにか細く震え出す。 それは恐怖か、それともその中身のおぞましさゆえか。 しかし男はそれにはかまわず、 「そう、その、子供の一部が必要なんだ。なに、命に関わる部位じゃない。だけどその、子供の一部をくれ、なんてなんか変態みたいで、親にそれをくれと言いに行けなくて、それでついその、ああ、じゃ誘拐でもしてみようかな、なんて……」 「じゃ誘拐でも、じゃな〜〜〜〜いっ!」 リナはキレて本を地面に叩き付けた! 「あぁっ!俺の写本になんてことを!15年前のレア本の写しなんだぞ!」 「うっさいわねどうでもいいのよ!ゼロスが『大はずれ』って言った理由がよぉっく分かったわよ!」 ものすごい剣幕でなおも怒鳴り散らすリナ。 ゼルとアメリアが表紙をのぞくとそこには『週刊ヘルシー:育毛剤特集〜ワカメは本当に効く〜』の文字。 「これのどこが『写本』よ!ただのインチキ雑誌じゃない!」 「なっ!インチキだと!この数々の成功体験談を信じないのか!?」 「信じるわけないでしょうがっ!」 怒鳴りあいを続ける中年男――確かに少々髪の毛が薄いかも――とリナ。 「そろそろ本格的にキレますね…」 ぽつ、とアメリアが呟けば、 「セーナ、悪いが少しの間目と耳をふさぐぞ」 「なんで〜?」 「教育に悪い」 教育的配慮によりゼルの手がセーナの顔を覆う。 その、直後。 「子供の爪の垢を煎じて飲めば良い毛はえ薬になるんだ!」 「そりゃただの迷信だっ!!」 叫ぶと同時にリナのこぶしが風を切る! 破裂音。なんかイヤな音。悲鳴、悲鳴、悲鳴。 リナの怒りの鉄拳で、このどうしようもない事件の幕は下りた。 ************************************* もーちょっとだけ続きます。 しかし回を重ねるたびにゼルリナとかどうでもいい話になっていくのは… 私の筆力不足が悲しい限りです。 それではよろしければ次回もお読みください。 おどるねこでした |
12826 | Re:ザ・チャイルド:そのしち | 渚 | 2003/1/12 23:16:43 |
記事番号12816へのコメント >いつもと変わらぬ笑みで、黒服の神官は語り始めた… >「セーナさんがさらわれたのを見て、僕はついていったんですよ。いい加減子供の世話にも疲れて」 >結構ひどいことをさらっというあたりはやはり魔族、といったところか。 いい加減疲れるまで、というところまで付き合う魔族は、ゼロスぐらいだろーなー・・・・。 魔族らしいのか、らしくないのか。 >「あのねー、おじさんにおつめをきってもらったの」 >が、セーナはゼロスを無視して唐突に話し出した。 >「おつめ?ああ、爪ね」 >「僕は台詞も終わらせてもらえないんですか…?」 >滝のような涙を流すゼロス。でももう誰も聞いちゃいなかった。 四歳児に台詞を邪魔されるなんて、情けないぞ!情けなさすぎるぞゼロス!! ゼラス様が見ていたらきっと、泣くぞ!(笑) >「幽界の人?タコ?…タコの幽霊にさらわれて爪を切ってもらったの?」 >「意味が分からないわよアメリア。『誘拐の人』でしょ」 タコの幽霊につめを切ってもらう、ある意味誘拐より怖い・・・・。 というより不気味。 >「あたしだってわかんないわよ。ゼロス、あんた全部見てたんなら説明してくれない?」 >「そこで焦げてる人に聞いたらいいじゃないですか。どうせ僕の説明も四歳児に邪魔される程度のものですし」 >本をぱらぱら読みながらすっかりいじけモードのゼロス。 この中で一番年上なのに、なにいじけてるんだゼロス!大人気ないぞ!! ま、気持ちは分からんでもないけど・・・・。 >男の背中に乗せていた足をのけ、リナは『写本』を読み始め… >…その手はすぐにか細く震え出す。 あのリナが震えてる!? 一体どんな内容が!! >「そろそろ本格的にキレますね…」 >ぽつ、とアメリアが呟けば、 >「セーナ、悪いが少しの間目と耳をふさぐぞ」 >「なんで〜?」 >「教育に悪い」 この男の命もこれまでか・・・・。 この様子だと、リナはどのくらい暴れるだろ・・・・。 >それではよろしければ次回もお読みください。 >おどるねこでした 今回はゼロスに突っ込みを入れすぎました・・・・スミマセン。 爪で毛がはえる・・・・。確かに大はずれ、というかこの本を奪い合う人たちって・・・・。 続きを楽しみにしてますー。あっ、誘拐犯さんはご愁傷さまで(笑)生きてるかな〜? |
12846 | テーマ:ゼロスも子供には勝てぬ(嘘) | おどるねこ | 2003/1/13 17:26:59 |
記事番号12826へのコメント 渚さん、コメントありがとうございますv >>いつもと変わらぬ笑みで、黒服の神官は語り始めた… >>「セーナさんがさらわれたのを見て、僕はついていったんですよ。いい加減子供の世話にも疲れて」 >>結構ひどいことをさらっというあたりはやはり魔族、といったところか。 > >いい加減疲れるまで、というところまで付き合う魔族は、ゼロスぐらいだろーなー・・・・。 >魔族らしいのか、らしくないのか。 魔族らしくはないですがゼロスらしいかな、と(え?) 子供が元気いっぱいで負の感情も食べられず…といったところですかね。 > >>「あのねー、おじさんにおつめをきってもらったの」 >>が、セーナはゼロスを無視して唐突に話し出した。 >>「おつめ?ああ、爪ね」 >>「僕は台詞も終わらせてもらえないんですか…?」 >>滝のような涙を流すゼロス。でももう誰も聞いちゃいなかった。 > >四歳児に台詞を邪魔されるなんて、情けないぞ!情けなさすぎるぞゼロス!! >ゼラス様が見ていたらきっと、泣くぞ!(笑) ついでにみのもんたにも電話かけてしまいますねきっと。 > >>「幽界の人?タコ?…タコの幽霊にさらわれて爪を切ってもらったの?」 >>「意味が分からないわよアメリア。『誘拐の人』でしょ」 > >タコの幽霊につめを切ってもらう、ある意味誘拐より怖い・・・・。 >というより不気味。 いや、案外に牧歌的かもしれません。 現れるときに吹くのは「生暖かい風」ではなく「生臭い風」でしょうけれど(←イヤだ) > >>「あたしだってわかんないわよ。ゼロス、あんた全部見てたんなら説明してくれない?」 >>「そこで焦げてる人に聞いたらいいじゃないですか。どうせ僕の説明も四歳児に邪魔される程度のものですし」 >>本をぱらぱら読みながらすっかりいじけモードのゼロス。 > >この中で一番年上なのに、なにいじけてるんだゼロス!大人気ないぞ!! >ま、気持ちは分からんでもないけど・・・・。 確かに大人気ないですね。 でも1200歳以上ですから。 お年寄りってだんだん子供みたいになって…げふんげふん。なんでもありません。 > >>男の背中に乗せていた足をのけ、リナは『写本』を読み始め… >>…その手はすぐにか細く震え出す。 > >あのリナが震えてる!? >一体どんな内容が!! 非常に馬鹿らしいものでした。 すいません…こんなんばっかりで。 > >>「そろそろ本格的にキレますね…」 >>ぽつ、とアメリアが呟けば、 >>「セーナ、悪いが少しの間目と耳をふさぐぞ」 >>「なんで〜?」 >>「教育に悪い」 > >この男の命もこれまでか・・・・。 >この様子だと、リナはどのくらい暴れるだろ・・・・。 > よろしければ哀れな中年男性に合掌を。 自業自得ですけれども。 >>それではよろしければ次回もお読みください。 >>おどるねこでした > >今回はゼロスに突っ込みを入れすぎました・・・・スミマセン。 いえいえお謝りにならないで下さい。 確かにゼロスをコメディモードにしすぎたかなーという反省も… >爪で毛がはえる・・・・。確かに大はずれ、というかこの本を奪い合う人たちって・・・・。 確かにしょーもないですね(笑) でもリ○ップがあれだけ売れるくらいですから、その手のマニアには垂涎物なのかもしれません(どんなマニア…) >続きを楽しみにしてますー。あっ、誘拐犯さんはご愁傷さまで(笑)生きてるかな〜? ありがとうございます。 生きてると…いいなぁ。 それでは次回もお楽しみいただければ幸いです。 おどるねこでした。 |
12847 | ザ・チャイルド:えぴろーぐ | おどるねこ | 2003/1/13 18:17:08 |
記事番号12656へのコメント 「これで、あの恐るべきお子様たちともお別れ、か」 「…そうだな」 「ふふぁりふぉもふぁんえんふぉうふぁふぁ」 少し気落ちしたふうのリナとゼルにガウリイは声をかける。 口の中が食べ物でいっぱいで、何を言っているのかはさっぱり分からないが。 幼児の爪の垢で育毛剤を作ろうとしていたあの馬鹿な男を役人に突き出し(役人は何をすればこんな酷いありさまになるのか首をかしげていた)、依頼を終えて。 一夜明けて、朝。リナ一行はこの町を発つべく腹ごしらえをしていた。 「ちゃんと飲み込んでから喋りなさいよ」 リナに言われ、ガウリイはおとなしく従う。 「んっく。二人とも残念そうだなって言ったんだよ」 「いやあ。結構なつかれてたみたいですから情が移ったんじゃないですかね」 と、こちらはゼロス。 「んー…そういうわけでもないんだけど……ってゼロス!あんた何でここにいるのよ」 「いいじゃないですか一緒にご飯食べるくらい」 ちゃっかりゼルとリナの間に割り込んで座っているのはイヤガラセだろうか。 「目当ての写本がなかったのならさっさと帰れ」 「おや。冷たいですねゼルガディスさん。子供にはあんなに優しかったのに…」 「そんなに楽しかったんですか、子供の世話って」 口を挟んだのはアメリア。 その隙にトーストを一切れリナに取られたのには気づかない。 「楽しいかってあんた……あ、そっか。アメリアだけ子供の世話してないのよね」 「うん。でも時代の未来をになう子供たちと触れ合い、正義を教えるのも楽しかっただろうな、とか。またこういう機会があったらそのときはぜひ挑戦した…ってあれ?どうしたんですか?」 アメリアが気づくと、残りの四人はこちらを凝視する形で硬直していた。 しかしながらその表情は雄弁に語っている。「お前、よくそんなこと思えるな」と。 「ま、まあ…あれは体験してみないとわかんないかもねー…」 リナは記憶に蓋をして適当にお茶を濁す。 「…二度と経験したくないけどな俺…」 余談だが一人で一度に十九人の面倒を見たガウリイは、 リナたちが公園に戻るまでの一時間足らずのうちに、とてつもなく衰弱していた。 通行人に行き倒れと間違えられかけていたところをリナたちが救出したほどだ。 「あ、攻撃呪文を憶えちゃった子とかもいたものね。でも可愛かったんじゃないですか」 「可愛くなかったわけじゃないが、な…」 おこさま恐るべし。それがアメリア以外の四人の共通した思いだ。 ちなみに齢四歳にして攻撃呪文をマスターしたセーナには、リナが魔道士協会に紹介状を書いておいた。 「そうですねえ、どちらかというと子供にゼルガディスさん『が』遊ばれてるような状態でしたものねぇ」 「おい」 半眼でゼルは唸るが、ゼロスは気にも留めない。 「事実じゃないですか。現に子供たちに見抜かれてたわけですからねえ、ゼルガディスさんがリナさ」 言葉なかばにしてゼロスの顔面に裏拳が向かう。 が、お茶目な神官はそれを難なく避けた。 「やだなあゼルガディスさん。危ないじゃないですか」 「知るか。写本もなかったんだからさっさと帰れ」 これ以上何か余計なことを言ったら殺ス。 ゼルガディスはそんな殺気すらこめてゼロスを睨みつける。 「いやいや。それがそういうわけにもいかないんですよね〜」 「何でよ。ここに来たの写本が目当てだったんでしょ?『大はずれ』だったんならもういる理由ないじゃない」 リナの言葉にゼロスは照れたように頭を掻いて 「どっちかというと帰りたくない、が本音ですかね」 「何でですか?」 「それはですね…」 「秘密なのか?」 間髪入れずガウリイに問われ、ゼロスは動揺する。 「ちっ…違いますよ」 否定するゼロスだが、図星を指されて強がっているように見えなくもない。 「あのね、ぜろすおにいちゃんはね、『じょおし』さんのおしおきがこわいんだよー」 唐突に。幼い声が会話に割り込んだ。 「あんたたち!」 リナは驚いて立ち上がる。 そこには食堂へと次々はいってくる子供たち――とその保護者――の姿があった。 「ぜろすおにいちゃん、じょおしさんにおこられるのがいちばんこわいっていってた」 「しっぱいしたらおしおきされるんだってー」 「にらまれるだけでほろびそうになるんだよぉ」 「へえ。ゼロスも魔族の人なら怖がるんだなあ」 「ていうかお前は子供に何て話をしてるんだ」 「いや、なんか疲れで判断力が低下してまして、ついそんな話を…でも本当に怒ると恐いんですよ獣王様って」 「……だから帰らんのか?」 「はあ、まあ…」 「すみません、この子達がどうしても皆さんのところへ行くと言って聞かなくて…」 どうでもいい会話をよそに、一人の女性がリナたちに向かって頭を下げた。 「いえいえ。お気になさらないで下さい」 リナは慌ててぱたぱた手を振る。 「ぼくたちね、りなおねえちゃんたちにバイバイいいにきたの」 「そっか…ありがとね」 子供たちはそれぞれ思い思いに別れを告げる。 「がうにいちゃん、またちゃんばらおしえてね!」 「じょおしのひとにおこられたー?ぜろすおにいちゃん」 「こんどはぜるにいちゃんもまほーみせてくれよ!」 「あ!ヒーローのひとだ!『とうっ』てやってー!」 「あたし、おおきくなったらりなおねえちゃんみたいになるの!」 「あ!あたしも!あたしも!」 いくつかの幼い声にリナ以外の人間の顔がひきつる。 「それは絶対にやめといた方がいいと思うぞ」 「ちょっとゼル、それどういう意味よ」 「そのまんまだが」 軽く睨んでくるリナ。涼しい顔で返すゼルガディス。 「あのねぇ…」 反論しようとリナは口を開きかけ 「それでね、りなおねえちゃんみたいになってね、ぜるおにいちゃんのおよめさんになるの!」 がっつん。たとえるならばノーガードのボディーに右ストレート。 「な、ななななな…」 リナは金魚のように口をパクパクさせる。 対するゼルガディスも硬直したまま動かない。 「なな、ななんでそういうことになるわけ?」 ようよう問いを絞り出すリナ。 「だって『すき』ってそういうことだってママがいってたもん!」 先に染まったのは、はたしてどちらの頬か。 ゼルガディス・グレイワーズ。「白の魔剣士」と呼ばれていた男。 しかしながら、きっと。 子供には、一生勝てない。 ザ・チャイルド:fin ************************************ あとがきにかえて。 (画面下に「セーナちゃんといっしょ」のテロップ) おどるねこ(以下ねこ):はい、というわけで「ザ・チャイルド」終幕です。あとがきにかえての対談もどき、ゲストは大暴れ…もとい大活躍したセーナさんです セーナ:セーナだよー! (観客、ADの動きにあわせて拍手) ねこ:はいどうも。いかがでしょうかセーナさん今回出演されてのご感想は セーナ:終わり方が中途半端。 ねこ:うっ?! セーナ:シナリオ書いたのあんた? ねこ:は…はいそうですが セーナ:あのね、あたしこれから子役としてビッグになってかなきゃいけないのよビッグに。 人気作品スレイヤーズを下敷きにしてるっていうからオファーにOKだしたのになんなわけこの話は。 ねこ:なんなわけ…とおっしゃいますと? セーナ:全体的に中途半端。 ねこ:うぅっ? セーナ:これコメディなの?ラブストーリーなの? ねこ:えー…神話的な壮大さに加え、男女間の切ない思いをも描いた英雄叙事詩的な… セーナ:嘘をつけ ねこ:はい嘘です。ラブストーリー…を目指したんですけど途中からどうでもよくなって… セーナ:なんで? ねこ:子供とかゼロスとかアメリアとか書くのが予想外に楽しくて、そっちに比重が… セーナ:駄目じゃん。 ねこ:はい駄目です。 セーナ:いや反省して。ちょっとは。 ねこ:はいはい。してますしてます。 セーナ:うわ軽っ!だいたいリライトなのになんでどんどんゼルリナから離れてくのよ。 ねこ:いや、そもそも状況設定がラブストーリーに向いてなかったからね。 文句はむかしのおどるねこにどうぞ。 セーナ:自分で設定しておきながら… ねこ:三年半前の自分なんて別人ですから セーナ:無責任なのは変わってないのねー。いっそ死んだら? ねこ:死にませんよ!無責任ていうのは…まあ…でもほら今回は完結させましたし。 セーナ:その歳ならそれくらいは最低ラインでしょう?当時はローティーンだったのにいまやティーンエイジも終わりかけだものね。 ねこ:あの、年の話は…お願いですから… セーナ:うっさいわね。あんたが私に呪文を使える幼児なんて役を割り振るからいけないのよ。 乱暴なイメージついたら、今まで築いてきた可憐な少女子役のビジュアル台無しよ?ビッグになれないじゃない! ねこ:ここでそういう言動とってたら同じだと思うんですけど。 セーナ:いいでしょカメリハなんだから。文句ぐらい言ったって。 ねこ:え?セーナさん、これ本番ですよ? セーナ:え?!ちょ、ちょっとまってカメラ止めて!カット!ここカット! ねこ:ベタですけど、これ生放送です。 セーナ:……… ねこ:……… セーナ:……セーナ、ドラマにでれてうれしかったです!これからもがんばるから、みんなもおーえんしてねv ねこ:いや、それはムリがある セーナ:(テーブルの下でおどるねこに蹴りを入れる) ねこ:イタッ?!と、とりあえず、ご覧になって下さった皆様、ありがとうございました せーな:ありがとおございましたーv (画面下にスタッフロールが流れ、カメラ、二人からパン) |
12849 | 完結、おめでとうございます。 | 猫楽者 E-mail | 2003/1/13 19:12:44 |
記事番号12847へのコメント こんばんは、おどるねこさん。 お元気ですか、猫楽者です。 ザ・チャイルドの完結、おめでとうございます。 >幼児の爪の垢で育毛剤を作ろうとしていたあの馬鹿な男を役人に突き出し(役人は何をすればこんな酷いありさまになるのか首をかしげていた)、依頼を終えて。 前回の・・・破裂音。なんかイヤな音。悲鳴、悲鳴、悲鳴。(汗)の結果ですね・・・・。 身から出たサビ・・・・・とはいえ・・・社会復帰まで・・・かなりの時間が掛かりそうですね(滝汗) >「楽しいかってあんた……あ、そっか。アメリアだけ子供の世話してないのよね」 >「うん。でも時代の未来をになう子供たちと触れ合い、正義を教えるのも楽しかっただろうな、とか。またこういう機会があったらそのときはぜひ挑戦した…ってあれ?どうしたんですか?」 >アメリアが気づくと、残りの四人はこちらを凝視する形で硬直していた。 >しかしながらその表情は雄弁に語っている。「お前、よくそんなこと思えるな」と。 ただ一人、あの『子供たち』と遊んでいなかったアメリアさん。 リナさんに首を絞められたりしたましたが・・・・今回一番平和に過ごせたのは、アメリアさんかも知れませんね(笑) >「…二度と経験したくないけどな俺…」 >余談だが一人で一度に十九人の面倒を見たガウリイは、 >リナたちが公園に戻るまでの一時間足らずのうちに、とてつもなく衰弱していた。 >通行人に行き倒れと間違えられかけていたところをリナたちが救出したほどだ。 ガウリイさん、一番苦労なさったのは、貴方かも(笑) >おこさま恐るべし。それがアメリア以外の四人の共通した思いだ。 >ちなみに齢四歳にして攻撃呪文をマスターしたセーナには、リナが魔道士協会に紹介状を書いておいた。 子供の、あの全力で遊ぶ体力。そしてイキナリの発言。 確かに・・・恐るべし・・・・ですね(汗) セーナさん。ど〜か真直ぐに、普通の人に育ってくださいね・・・・。 >「ぜろすおにいちゃん、じょおしさんにおこられるのがいちばんこわいっていってた」 >「しっぱいしたらおしおきされるんだってー」 >「にらまれるだけでほろびそうになるんだよぉ」 ゼロスさん程の高位魔族が、疲れて判断力低下するほどとは・・・・・。 お子様パワー・・・本当に恐るべしですね(汗) 獣王さま・・・お仕置き・・・って、エル様みたいなことをしているのですね。 >「ぼくたちね、りなおねえちゃんたちにバイバイいいにきたの」 >「そっか…ありがとね」 > >子供たちはそれぞれ思い思いに別れを告げる。 >「がうにいちゃん、またちゃんばらおしえてね!」 >「じょおしのひとにおこられたー?ぜろすおにいちゃん」 >「こんどはぜるにいちゃんもまほーみせてくれよ!」 >「あ!ヒーローのひとだ!『とうっ』てやってー!」 子供たちとリナさん達とのお別れ。 ほのぼのとした、いい場面ですね。 素直な可愛い、とてもいい子たちですね。 >「あたし、おおきくなったらりなおねえちゃんみたいになるの!」 >「あ!あたしも!あたしも!」 >いくつかの幼い声にリナ以外の人間の顔がひきつる。 > >「それは絶対にやめといた方がいいと思うぞ」 流石は、あの子供たち・・・怖いもの知らず・・・・なのですね(汗) 保護者の方々も、もしリナさんの噂話を御存知でしたら・・・・リアクションに困っていそうですね。 >「それでね、りなおねえちゃんみたいになってね、ぜるおにいちゃんのおよめさんになるの!」 > >がっつん。たとえるならばノーガードのボディーに右ストレート。 まさにクリティカル・ヒットですね(笑) リナさんとセルガディスさんの固まる御姿、ゼロスさんが面白そうに眺めているのですね。 >「だって『すき』ってそういうことだってママがいってたもん!」 > >先に染まったのは、はたしてどちらの頬か。 > >ゼルガディス・グレイワーズ。「白の魔剣士」と呼ばれていた男。 >しかしながら、きっと。 >子供には、一生勝てない。 この子達に勝てる人は、なかなか居ないのではないでしょうか(汗) それにしても、この子たちの観察力、鋭いですね。 お母さんと、どんな会話をしているのかも気になります。 >セーナ:……セーナ、ドラマにでれてうれしかったです!これからもがんばるから、みんなもおーえんしてねv >ねこ:いや、それはムリがある >セーナ:(テーブルの下でおどるねこに蹴りを入れる) >ねこ:イタッ?!と、とりあえず、ご覧になって下さった皆様、ありがとうございました >せーな:ありがとおございましたーv セーナさん(汗)、その御年で・・・将来の展望があるのは・・・す・・素晴らしいですね(滝汗) 変わり身の素早さと、その性格・・・・きっと・・・いろんな意味でビックに・・・おなりになるのでしょうね(遠い眼) ザ・チャイルドの完結、おめでとうございます。 リナさん達らしい楽しい行動と会話、そして元気いっぱいの・・・お子様に振り回されている御姿。 とても面白かったです〜。 小さな子供たち・・・・恐るべしですね。 リナさん達、またいつかこの町で、あの子達に再会出来ると良いですね。 次回作を読ませて頂けるのを、楽しみにお待ちしております。 三連休が終わってしまいましたね。 まだまだ寒くなるようですので、お体にお気を付けて、お元気で。 では、失礼します。 |
12884 | 最後まで読んでいただいて本当にありがとうございました | おどるねこ | 2003/1/15 19:25:33 |
記事番号12849へのコメント >こんばんは、おどるねこさん。 >お元気ですか、猫楽者です。 > >ザ・チャイルドの完結、おめでとうございます。 ありがとうございます。 至らないながらもなんとかまとめられて自分でもほっとしております。 >>幼児の爪の垢で育毛剤を作ろうとしていたあの馬鹿な男を役人に突き出し(役人は何をすればこんな酷いありさまになるのか首をかしげていた)、依頼を終えて。 > >前回の・・・破裂音。なんかイヤな音。悲鳴、悲鳴、悲鳴。(汗)の結果ですね・・・・。 >身から出たサビ・・・・・とはいえ・・・社会復帰まで・・・かなりの時間が掛かりそうですね(滝汗) そうですねー。でも「悪人に人権はない!」がスレイヤーズのメインテーマだったはずなので(大嘘)、 子供に手を出す悪人さんに十分に反省していただくには必要な処置かなと。 >>「楽しいかってあんた……あ、そっか。アメリアだけ子供の世話してないのよね」 >>「うん。でも時代の未来をになう子供たちと触れ合い、正義を教えるのも楽しかっただろうな、とか。またこういう機会があったらそのときはぜひ挑戦した…ってあれ?どうしたんですか?」 >>アメリアが気づくと、残りの四人はこちらを凝視する形で硬直していた。 >>しかしながらその表情は雄弁に語っている。「お前、よくそんなこと思えるな」と。 > >ただ一人、あの『子供たち』と遊んでいなかったアメリアさん。 >リナさんに首を絞められたりしたましたが・・・・今回一番平和に過ごせたのは、アメリアさんかも知れませんね(笑) ちゃんと登場シーン(笑)やらなにやら出番も多かったですしね。 今回原作アメリアのつもりで書いたのですが、書いてるうちにどんどん楽しくなってきて、アメリアさんにはがっつんがっつん暴れてもらいました。 >>「…二度と経験したくないけどな俺…」 >>余談だが一人で一度に十九人の面倒を見たガウリイは、 >>リナたちが公園に戻るまでの一時間足らずのうちに、とてつもなく衰弱していた。 >>通行人に行き倒れと間違えられかけていたところをリナたちが救出したほどだ。 > >ガウリイさん、一番苦労なさったのは、貴方かも(笑) 苦労は多し出番は少なし。一番報われてませんねー…。 いまだに私がガウリイさんのキャラを掴めてないのが原因なんですが。 いつかガウリイもじっくり書いてみたいです。 >>おこさま恐るべし。それがアメリア以外の四人の共通した思いだ。 >>ちなみに齢四歳にして攻撃呪文をマスターしたセーナには、リナが魔道士協会に紹介状を書いておいた。 > >子供の、あの全力で遊ぶ体力。そしてイキナリの発言。 >確かに・・・恐るべし・・・・ですね(汗) >セーナさん。ど〜か真直ぐに、普通の人に育ってくださいね・・・・。 あんな対談もどき書いちゃいましたから…まっすぐ育つのはもうムリかも…(駄目) >>「ぜろすおにいちゃん、じょおしさんにおこられるのがいちばんこわいっていってた」 >>「しっぱいしたらおしおきされるんだってー」 >>「にらまれるだけでほろびそうになるんだよぉ」 > >ゼロスさん程の高位魔族が、疲れて判断力低下するほどとは・・・・・。 >お子様パワー・・・本当に恐るべしですね(汗) >獣王さま・・・お仕置き・・・って、エル様みたいなことをしているのですね。 ゼロスは偉い人からはいじめられそうなキャラな気がして… でもきっと、魔族ってそういう生き物です!(え?) >>「ぼくたちね、りなおねえちゃんたちにバイバイいいにきたの」 >>「そっか…ありがとね」 >> >>子供たちはそれぞれ思い思いに別れを告げる。 >>「がうにいちゃん、またちゃんばらおしえてね!」 >>「じょおしのひとにおこられたー?ぜろすおにいちゃん」 >>「こんどはぜるにいちゃんもまほーみせてくれよ!」 >>「あ!ヒーローのひとだ!『とうっ』てやってー!」 > >子供たちとリナさん達とのお別れ。 >ほのぼのとした、いい場面ですね。 >素直な可愛い、とてもいい子たちですね。 最初は子供たちとのふれあいがメインのほのぼの短編になるはずの話でした。 でも私には土台無理な話でした…。そのなごりかな。 少しでも素直で可愛いと感じてくださったのなら、ちょっとでも子供の魅力が描けたかなと嬉しく思います。 >>「あたし、おおきくなったらりなおねえちゃんみたいになるの!」 >>「あ!あたしも!あたしも!」 >>いくつかの幼い声にリナ以外の人間の顔がひきつる。 >> >>「それは絶対にやめといた方がいいと思うぞ」 > >流石は、あの子供たち・・・怖いもの知らず・・・・なのですね(汗) >保護者の方々も、もしリナさんの噂話を御存知でしたら・・・・リアクションに困っていそうですね。 ですねー。子供が「ロバーズ・キラー」とか「ドラまた」とか呼ばれるようになったら親としてはもう… いや、私に子供はいませんが。 そう考えるとインバース家って寛大な家風ですね。 >>「それでね、りなおねえちゃんみたいになってね、ぜるおにいちゃんのおよめさんになるの!」 >> >>がっつん。たとえるならばノーガードのボディーに右ストレート。 > >まさにクリティカル・ヒットですね(笑) >リナさんとセルガディスさんの固まる御姿、ゼロスさんが面白そうに眺めているのですね。 きっとそうです。 オプションで、このあとでゼロスにからかわれ倒すゼルを想像してお楽しみくださいv >>「だって『すき』ってそういうことだってママがいってたもん!」 >> >>先に染まったのは、はたしてどちらの頬か。 >> >>ゼルガディス・グレイワーズ。「白の魔剣士」と呼ばれていた男。 >>しかしながら、きっと。 >>子供には、一生勝てない。 > >この子達に勝てる人は、なかなか居ないのではないでしょうか(汗) >それにしても、この子たちの観察力、鋭いですね。 >お母さんと、どんな会話をしているのかも気になります。 こう「大きくなったらパパのおよめさんになるのー」みたいな話からですかね。 あんまり見ませんが、そういう娘さん。 >>セーナ:……セーナ、ドラマにでれてうれしかったです!これからもがんばるから、みんなもおーえんしてねv >>ねこ:いや、それはムリがある >>セーナ:(テーブルの下でおどるねこに蹴りを入れる) >>ねこ:イタッ?!と、とりあえず、ご覧になって下さった皆様、ありがとうございました >>せーな:ありがとおございましたーv > >セーナさん(汗)、その御年で・・・将来の展望があるのは・・・す・・素晴らしいですね(滝汗) >変わり身の素早さと、その性格・・・・きっと・・・いろんな意味でビックに・・・おなりになるのでしょうね(遠い眼) あんまり歪まずに育っていって欲しいものです…きっともうまっすぐはムリだから… セーナ:うっさいっつのよ。そういうシナリオ書いたのあんたでしょ! あvねこらくしゃさん、セーナはよいこでがんばります! …だからムリだってばもう。そのキャラは。 セーナ:なせばなるってむかしのえらいひとも、いってるんだよっ! > >ザ・チャイルドの完結、おめでとうございます。 >リナさん達らしい楽しい行動と会話、そして元気いっぱいの・・・お子様に振り回されている御姿。 >とても面白かったです〜。 本当に、本当にありがとうございます。 拙文をお褒めいただいて光栄です。 リナ達らしくなってるのか不安だったのですが、そういっていただけると救われる思いです。 >小さな子供たち・・・・恐るべしですね。 > >リナさん達、またいつかこの町で、あの子達に再会出来ると良いですね。 >次回作を読ませて頂けるのを、楽しみにお待ちしております。 ありがとうございますv そうですね。いつかこの続きでも書いてみたいものです。 アイディアと暇を頑張って作っていきたいです。 >三連休が終わってしまいましたね。 >まだまだ寒くなるようですので、お体にお気を付けて、お元気で。 >では、失礼します。 少々お返事を返すのが遅くなり申し訳ありません。 気温が寒暖を繰り返す頃合になってまいりましたが、 猫楽者さんもご自愛ください。 それではおどるねこでした。 |
12857 | Re:ザ・チャイルド:えぴろーぐ | 渚 | 2003/1/13 21:35:54 |
記事番号12847へのコメント >「これで、あの恐るべきお子様たちともお別れ、か」 >「…そうだな」 最初はただの無邪気な子供だったけど、 それを魔法が使えるよーに恐ろしくしたのはリナでは・・・・。 >「うん。でも時代の未来をになう子供たちと触れ合い、正義を教えるのも楽しかっただろうな、とか。またこういう機会があったらそのときはぜひ挑戦した…ってあれ?どうしたんですか?」 >アメリアが気づくと、残りの四人はこちらを凝視する形で硬直していた。 >しかしながらその表情は雄弁に語っている。「お前、よくそんなこと思えるな」と。 いや、それは止めとけ・・・・アメリアみたいなのがいっぱいできたら・・・・恐ろしい・・・・。 きっと、高い、たとえば木の上とかは子供たちに占領されるだろう(笑) でも、アメリアにあの子供たちの相手ができるかな・・・・。 以外に気があったりして。 >「ぜろすおにいちゃん、じょおしさんにおこられるのがいちばんこわいっていってた」 >「しっぱいしたらおしおきされるんだってー」 >「にらまれるだけでほろびそうになるんだよぉ」 > >「へえ。ゼロスも魔族の人なら怖がるんだなあ」 >「ていうかお前は子供に何て話をしてるんだ」 >「いや、なんか疲れで判断力が低下してまして、ついそんな話を…でも本当に怒ると恐いんですよ獣王様って」 >「……だから帰らんのか?」 >「はあ、まあ…」 獣神官が、子供に何の話をしてんだか・・・・。 判断力が低下するまで、ゼロスを疲れさすなんて、ますます恐ろしい子供た ち。 それとも、精神攻撃でも受けたんだろか? ゼラス様に怒られるから帰らないなんて、ますます子供・・・・。 >「あたし、おおきくなったらりなおねえちゃんみたいになるの!」 >「あ!あたしも!あたしも!」 なんて無謀な!!(笑) >「それでね、りなおねえちゃんみたいになってね、ぜるおにいちゃんのおよめさんになるの!」 ゼル、子供に人気があるんだねー。 完結、おめでとうございますー!! とってもおもしろかったですー。 さて、あの後ゼロスはお仕置きされたのか気になるところですが・・・・。 リナもゼルもお互いに意識しあってますねー。 これから、ちょっとずつ距離は縮まりそーな、そーでないよーな・・・・。 それでは、失礼しますー。 |
12892 | 遅くなりまして申し訳ありません | おどるねこ | 2003/1/16 10:55:27 |
記事番号12857へのコメント どうもこんにちは、おどるねこです。 渚さん、最後まで読んでくださって本当にありがとうございました。 >>「これで、あの恐るべきお子様たちともお別れ、か」 >>「…そうだな」 > 最初はただの無邪気な子供だったけど、 > それを魔法が使えるよーに恐ろしくしたのはリナでは・・・・。 うっ。そういえばそうかもしれません。 どうかどうかお子様たちが犯罪にだけは走りませんように… >>「うん。でも時代の未来をになう子供たちと触れ合い、正義を教えるのも楽しかっただろうな、とか。またこういう機会があったらそのときはぜひ挑戦した…ってあれ?どうしたんですか?」 >>アメリアが気づくと、残りの四人はこちらを凝視する形で硬直していた。 >>しかしながらその表情は雄弁に語っている。「お前、よくそんなこと思えるな」と。 > いや、それは止めとけ・・・・アメリアみたいなのがいっぱいできたら・・・・恐ろしい・・・・。 > きっと、高い、たとえば木の上とかは子供たちに占領されるだろう(笑) > でも、アメリアにあの子供たちの相手ができるかな・・・・。 >以外に気があったりして。 そうですね。一緒にヒーローごっことかすれば… 駄目か。今度は異様に丈夫な子供たちが出来上がってしまいますね。 >>「ぜろすおにいちゃん、じょおしさんにおこられるのがいちばんこわいっていってた」 >>「しっぱいしたらおしおきされるんだってー」 >>「にらまれるだけでほろびそうになるんだよぉ」 >> >>「へえ。ゼロスも魔族の人なら怖がるんだなあ」 >>「ていうかお前は子供に何て話をしてるんだ」 >>「いや、なんか疲れで判断力が低下してまして、ついそんな話を…でも本当に怒ると恐いんですよ獣王様って」 >>「……だから帰らんのか?」 >>「はあ、まあ…」 > 獣神官が、子供に何の話をしてんだか・・・・。 > 判断力が低下するまで、ゼロスを疲れさすなんて、ますます恐ろしい子供た >ち。 > それとも、精神攻撃でも受けたんだろか? > ゼラス様に怒られるから帰らないなんて、ますます子供・・・・。 一緒にいてうつっちゃったんですかね子供が。(←「子供」って病気なのか?) 子供の元気さで負の感情も補給できず疲労が…かもしれません。 >>「あたし、おおきくなったらりなおねえちゃんみたいになるの!」 >>「あ!あたしも!あたしも!」 > なんて無謀な!!(笑) 「すぺしゃる」の「恐るべき世界」ではありませんが、 こういう子供が増えたら楽しいだろうなと。同時にかなり恐ろしくもありますが(笑) >>「それでね、りなおねえちゃんみたいになってね、ぜるおにいちゃんのおよめさんになるの!」 > ゼル、子供に人気があるんだねー。 これはもう私のゼルファンっぷりに起因するのですが。 でもゼルって結構もてると思うんです子供に。本人は子供にもててもしょうがないでしょうが。 >完結、おめでとうございますー!! >とってもおもしろかったですー。 ありがとうございますv 面白いと感じていただけたのならこれほど嬉しいことはありません(嬉涙) >さて、あの後ゼロスはお仕置きされたのか気になるところですが・・・・。 それより獣王様のお仕置きってどんなのかしら、とか。 あのゼロスの怖がるお仕置きですからねー、あ、駄目だ想像したくない。 >リナもゼルもお互いに意識しあってますねー。 >これから、ちょっとずつ距離は縮まりそーな、そーでないよーな・・・・。 ち、縮まるといいなーなんて。 最近自分は片恋が大好きなことに気づいてしばらくくっついた話は書きそうにもありません。 …ごめんよゼル。 >それでは、失礼しますー。 はい、最後まで感想を下さって本当に、本当にありがとうございました。 渚さんも受験のほう、頑張ってくださいね。 それではおどるねこでした |