◆−スレイヤーズ版ファイナルファンタジー7(投票継続。詳しくはこちら(何))−風碧 陽月 (2003/1/16 17:52:32) No.12902
 ┣第80話 水の祭壇。星を守る、そのために……−風碧 陽月 (2003/1/16 17:54:29) No.12903
 ┃┗Re:第80話 水の祭壇。星を守る、そのために……−D・S・ハイドラント (2003/1/16 22:31:28) No.12911
 ┃ ┗ついにクライマックス(涙)−風碧 陽月 (2003/1/17 14:44:28) No.12916
 ┣やっと訳せた日本語訳です。−風碧 陽月 (2003/1/19 19:30:49) No.12973
 ┣久しぶりに投票します。−D・S・ハイドラント (2003/1/22 12:19:02) No.13030
 ┃┗そろそろ中間報告をせねば……−風碧 陽月 (2003/1/22 20:50:09) No.13045
 ┗中間報告。−風碧 陽月 (2003/1/25 16:54:20) No.13091


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12902スレイヤーズ版ファイナルファンタジー7(投票継続。詳しくはこちら(何))風碧 陽月 E-mail URL2003/1/16 17:52:32


雲:あれ? ローマ数字はやめたのか?
陽:いや……統一しようかと思って。
雲:は?
陽:まあいいからいいから。
  こんにちは、陽月です。
  このツリーで第1章は終わります。というか、あと一話しかないですし。
  ということなんですが、投票はこのツリーが落ちるまでにします。
  このツリーに投票してください。第2章からは新規ツリーですが、投票はこっちのみでお願いします。
雲:またいい加減な……。
陽:(汗)。
  それでは開始します。

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12903第80話 水の祭壇。星を守る、そのために……風碧 陽月 E-mail URL2003/1/16 17:54:29
記事番号12902へのコメント


第80話 水の祭壇。星を守る、そのために……




澄んだ水面が静かに揺れる泉の中央の白い祭壇。
祈りの場。
エアリスはそこで目を瞑り、両手を組んで佇んでいた。
まるで祈りを捧げるかのように。
いや、実際に祈りを捧げているのかもしれない……。

「エアリス……?」

クラウドは他の2人にここにいてくれと合図すると、祈りの場へ続く、水の上に伸びる柱に足を踏み出した。
祈りの場に到着しても、エアリスは変わらず目を瞑ったままだった。
その姿にしばらく見とれていると、クラウドは自分の意識が何者かに侵食されていく感覚を憶えた。

「おい止めろっ!」
「止めてくださいっ!」

遠くで聞こえた仲間の声に自分を取り戻した。
彼はたった今、エアリスに剣を振り上げているところだったのだ。

「何をさせるつもりなんだ……!」

エアリスが顔を上げた。
クラウドを見て、かすかに微笑んだ。
だが次の瞬間。

「……な…………」

声が掠れている。
いや、そんなことはどうでもいい。
クラウドは目を疑った。
エアリスは……胸を長い刀で貫かれていた。
ぎこちない動作で目を少し上に移すと、セフィロスが残酷な笑みを浮かべて立っていた。
エアリスを貫いたままの長い刀――正宗を手にして。
セフィロスはゆっくりした動作で正宗を引き抜いた。
エアリスは同時に前のめりに倒れた。
その髪をまとめていたリボンの間から淡い緑色の石が零れ落ちる。
澄んだ音を響かせて、石は祭壇に落ちた。
そのまま柱の上を次々に跳ね、小さな音を立てて、水の中に沈んでいった。
クラウドはその光景をただ呆然と見ているだけだった。
自分の目が信じられなかった。
今、目の前で起こった出来事が一体なんなのかが……。

「……ウソ……だろ…………」
「気にすることはない。まもなくこの娘も星を巡るエネルギーとなる」

セフィロスの声までもが遠くで聞こえる。
たった今エアリスを手にかけたセフィロスの声が……。

「私の寄り道はもう終わった。あとは北を目指すのみ。
 雪原の向こうに待っている『約束の地』。
 私はそこで新たな存在として星と一体化する。
 その時にはその娘も……」
「……黙れ。
 自然のサイクルもお前の馬鹿げた計画も関係ない」

言葉が自然と口から出てくる。

「エアリスがいなくなってしまう。
 エアリスが、もうしゃべらない。もう……笑わない。泣かない……怒らない……。
 オレたちは……どうしたらいい? この傷みはどうしたらいい?
 指先がチリチリする。
 口の中はカラカラだ。
 目の奥が熱いんだ……!」

クラウドの言葉にセフィロスは嘲笑を返す。

「何を言っているのだ?
 お前に感情があるとでもいうのか?」
「当たり前だ! オレがなんだというんだ!」
「……悲しむふりはやめろ。怒りに震える演技も必要ない。
 何故ならお前は……」

セフィロスが消えた。
言葉半ばにして、上空へ。
代わりに落ちて来たのは――


ジェノバ――LIFE


どうやって……どういう経過を持ってジェノバを倒したのかは覚えていない。
それほど必死だったのか。
いや、それほど悲しく、怒りが込み上げてきていた。
ただ、なんとなくわかるのが、怒りに任せて斬りかかり、後ろから魔法の援護と、竜王バハムートの召喚があったということだけ……。


「……お前は……人形だ」
「オレが……人形…………?」


ジェノバが死に際に発した言葉は確かにこう言っていた。



エアリスは、祭壇に背を持たれかけさせて座っていた。
その様子はまるで、ただ眠っているだけのようで。
そう。ただの午睡のような気がして。
――エアリスは生きている。死んでなんかいない。
そう思いたくなって。
でも、その体からは徐々に体温が失われていくのがわかって……。



ティファは手を動かして、エアリスの髪を丁寧に撫で、そのまま泣きながら走っていった。
ヴィンセントも、その場で暫く黙祷を捧げ、ティファの後に続いた。
クラウドは、エアリスを丁寧に、優しく抱き上げた。



忘らるる都の図書館の周りの泉に行って。



クラウドはそのまま水に浸かり。



手を離した。



エアリスは、泉の底へ向かって静かに沈んでいった。












星を守ろうとして。




















エアリスは命を落とした。


















                           第1章――胎動――

                                第8部 聖なる祈り編



                               ――完――













Did my pray reach you ?
   ねえ……。あたしの祈りは、届いた?





Did my pray reach your heart ?
   あなたの心に、届いたかしら?





To you who cherish and watch a life.
   命を育み、そして、見守るあなたに。





I don't want to never lose your children's life.
   決して失いたくはないの。あなたの守る者たちを。





Therefore, I'm praying.
   だから、祈るのよ。





I'm praying to your heart.
   あなたの心に、祈るの。





Did my pray reach your heart ?
   あなたの心に、あたしの祈りは……届いたかしら……?



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12911Re:第80話 水の祭壇。星を守る、そのために……D・S・ハイドラント 2003/1/16 22:31:28
記事番号12903へのコメント

>遠くで聞こえた仲間の声に自分を取り戻した。
>彼はたった今、エアリスに剣を振り上げているところだったのだ。
そんなシーンもありましたなあ



>エアリスは……胸を長い刀で貫かれていた。
>ぎこちない動作で目を少し上に移すと、セフィロスが残酷な笑みを浮かべて立っていた。
>エアリスを貫いたままの長い刀――正宗を手にして。
>セフィロスはゆっくりした動作で正宗を引き抜いた。
>エアリスは同時に前のめりに倒れた。
つっついにこのシーン



>「私の寄り道はもう終わった。あとは北を目指すのみ。
> 雪原の向こうに待っている『約束の地』。
> 私はそこで新たな存在として星と一体化する。
> その時にはその娘も……」
セフィロスのいう約束の地はそちらの方なのですね・・・。


>どうやって……どういう経過を持ってジェノバを倒したのかは覚えていない。
>それほど必死だったのか。
>いや、それほど悲しく、怒りが込み上げてきていた。
>ただ、なんとなくわかるのが、怒りに任せて斬りかかり、後ろから魔法の援護と、竜王バハムートの召喚があったということだけ……。
つまり、怒りをぶつけた、と

>
>                           第1章――胎動――
>
>                                第8部 聖なる祈り編
>
>
>
>                               ――完――
終った〜!
って感じが思いっきり出てます。
いや続くらしいですけど

それではナナキに10票いれつつ、この辺りでさようならです。

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12916ついにクライマックス(涙)風碧 陽月 E-mail URL2003/1/17 14:44:28
記事番号12911へのコメント


>>遠くで聞こえた仲間の声に自分を取り戻した。
>>彼はたった今、エアリスに剣を振り上げているところだったのだ。
>そんなシーンもありましたなあ
ええ。初めて見たときは涙出ました。

>>エアリスは……胸を長い刀で貫かれていた。
>>ぎこちない動作で目を少し上に移すと、セフィロスが残酷な笑みを浮かべて立っていた。
>>エアリスを貫いたままの長い刀――正宗を手にして。
>>セフィロスはゆっくりした動作で正宗を引き抜いた。
>>エアリスは同時に前のめりに倒れた。
>つっついにこのシーン
書くのにかなり抵抗あったんですけど……(汗)。
はい。このシーンです。
FF史上最も感動するシーンとして殿堂入りしたというあのシーンです(何)。

>>「私の寄り道はもう終わった。あとは北を目指すのみ。
>> 雪原の向こうに待っている『約束の地』。
>> 私はそこで新たな存在として星と一体化する。
>> その時にはその娘も……」
>セフィロスのいう約束の地はそちらの方なのですね・・・。
…………はっ。そう言えばそうですね(汗)。
勘違いとか……いや、でも色んな考え方ありますからね。約束の地に関しては。

>>どうやって……どういう経過を持ってジェノバを倒したのかは覚えていない。
>>それほど必死だったのか。
>>いや、それほど悲しく、怒りが込み上げてきていた。
>>ただ、なんとなくわかるのが、怒りに任せて斬りかかり、後ろから魔法の援護と、竜王バハムートの召喚があったということだけ……。
>つまり、怒りをぶつけた、と
平たく言えばそうなりますね(をい)。

>>                           第1章――胎動――
>>
>>                                第8部 聖なる祈り編
>>
>>
>>
>>                               ――完――
>終った〜!
>って感じが思いっきり出てます。
>いや続くらしいですけど
疲れたのでこのまま終わりにしたいですが、なんか後味悪い上に無責任で更にFF7じゃないような気がするので続きます(待て)。
いえ。それはともかく、一応区切りがついたということで(何が言いたい)。

>それではナナキに10票いれつつ、この辺りでさようならです。
はい。投票とレスありがとうございます。

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12973やっと訳せた日本語訳です。風碧 陽月 E-mail URL2003/1/19 19:30:49
記事番号12902へのコメント


『第8部 聖なる祈り編』では私が調子に乗りまくって英文を出しまくりました。
その訳(自分の英文を訳すのにどれだけ時間かけたんだ)と、私が勝手に作った造語を今解説します。
第8部では後書きを省略したので、これがまとめの後書きみたいなものです。

まず、『古代種』と『セトラ』。
この2つはFF7での専門用語だと思います。
当然『古代種』はともかく『セトラ』は辞書には載ってないと思います。
なので、『古代の』=ancient と、『種族』=race を合わせ、そして、一応固有名詞にしようということで、theを付け、それぞれの単語の一番前を大文字にして『the Ancient Race』にしました。
『セトラ』も意味は古代種と同じなので、『セトラ』という単語も『the Ancient Race』で表記しました。

次に、『星』。
星は英語でstar。
でも、FF7では『星』とは、空で瞬く恒星、そしてまあ、火星とか土星などの惑星、月などの衛星を意味する『星』と、大地――つまり、地球を指す『星』の2つがあります。
後者の場合はstarと表すにはやや無理があるように思ったので、地球という意味のearthを使いました。
theをつけて、最初を大文字にして『the Earth』が、FF7世界の地球=星です。
たまに大文字になってないのもありますが、表記ミスなのであまり深くツッコまないでください(汗)。

後は『約束の地』。
約束の地、とは旧約聖書で語られるカナーンを表す言葉で、神ヤーヴェがアブラハムとその子孫たちに約束した『実り豊かな土地』のことです。
英語で『Promised Land』となりますので、そのまま本文中でも『Promised Land』にしました。



ではそれぞれの話の英文に移ります。


――第75話――

I don't understand myself...... It is very fearful although I want to know......
俺は自分自身がわからない……。知りたいけど、向き合うのが凄く怖いんだ……。


これはタイトルの英文です。
クラウドの一人称という形にしてみました。



――第76話――

Sacred woods which were protected by "sleep" and which continue infinitely
“眠り”に守られた無限に続く神聖なる森


タイトルの訳は本文中に出ましたがもう一度書きます。
もったいぶった訳になってますが、要するにこれは『眠りの森』のことです。

次に、本文中の英文。
これは、眠りの森に住む精霊やら妖精やらの歌だと思ってください。
言っちゃえば、オリジナルの設定です。


Sleep Woods.
眠れる森よ。

Peaceful sleep wavering people.
迷える者達に安らかなる眠りを。

Shut up in these woods forever.
この森に閉じ込め、二度と出られないように。

But, it is never troubled.
でも、決して苦しめないで。

Don't advance first those who soil the Ancient Race.
セトラを汚す者を先に進めるな。

The person without the Luna Harp does not make it progress to this point.
ルナ・ハープを持たない者は先に進めないよ。

Although the Ancient Race is an exception.
セトラは別だけどね。




――第77話――

Luna Harp
ルナ・ハープ


タイトルです。そのまんまです。

本文の英文は、第40話のエアリスの一人称の詩の英文です。
ですから、日本語訳もほぼあの詩のままです。


I like the light of the moon.
月の光は好き。

The light to attach does not have sound as well as anyone's top, and he pours it calmly, and it makes the disagreeable past forgotten.
誰の上にも同じように音もなく静かに降りそそぎ、嫌な過去を忘れさせてくれる。

A temporary effect is sufficient as it.
それが一時的でもいい。

On such me, the light of the moon is illuminated gently similarly.
月の光はこんなあたしの上にも同じように優しく照らしてくれる。

Therefore, I like it.
だから、好き。




――第78話――

Valley of Coral
サンゴの谷


タイトルです。
これもそのまんまです。



――第79話――

Earth-voice can be heard.
星の声が聞こえる。

タイトルです。
忘らるる都は古代種の都。
古代種は星の声が聞こえます。
そして、『星の声が聞こえる』というのは実は、忘らるる都で流れるBGMのタイトルです。
『星の声』については、『the voice of the Earth』が普通(?)かもしれないんですが、『星の声』はひとつの単語として考えたかったので、ハイフンを使って『Earth-voice』と英訳しました。


次に本文です。
これも第15話のエアリスのセリフを英文にしたので、日本語訳はかわりません。

The Ancient Race is born from the earth, has a talk with the earth, and reclaims the earth.
セトラの民、星より生まれ星と語り、星を開く。

The Ancient Race returns to Promised Land.  
セトラの民、約束の地へ帰る。

It is the land with supremacy happiness which the Earth gave and which was set to the Earth there.
至上の幸福、星が与えし定めの地。


第80話にも英文の詩を出しました。
あれは日本語訳つきなんですが、単語の解説をしたいと思います。


『祈り』=星に語りかける=ホーリー(ネタばれ覚悟で書く)
『あなた』=星
『あなたの心』=星の心=つまり、ライフストリームを含む、すべての星の命
『あなたの守る者たち』=英語で『your children's life』=星に生きるすべての生き物たちの命


なんだかよくわからない説明で申し訳ないんですが、こんなところです。

それでは失礼します。

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13030久しぶりに投票します。D・S・ハイドラント 2003/1/22 12:19:02
記事番号12902へのコメント

こんにちは、かなりお久しぶりの投票になります。

獣王ナナキ様と海月クラウド君に、5票ずついれます。

それではHP&受験お忙しいでしょうがスセの再開をお待ちしております。

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13045そろそろ中間報告をせねば……風碧 陽月 E-mail URL2003/1/22 20:50:09
記事番号13030へのコメント


>こんにちは、かなりお久しぶりの投票になります。
こんばんはです。

>獣王ナナキ様と海月クラウド君に、5票ずついれます。
……笑わさせていただきました(コラ)。
獣王ナナキ……。なるほど。

>それではHP&受験お忙しいでしょうがスセの再開をお待ちしております。
はい。ありがとうございます。
なるべく早めに復活させるつもりです。

それでは投票ありがとうございます。

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13091中間報告。風碧 陽月 E-mail URL2003/1/25 16:54:20
記事番号12902へのコメント


††中間発表††



こんにちは。久しぶりの中間発表の名を冠する集計もどきです(何)。


期間はこのツリーが落ちるまでです。


では中間発表です。


1位:ナナキ:345票
2位:レノ:280票
3位:セフィロス:38票
4位:エアリス:30票
5位:クラウド:16票
6位:ルーファウス:8票
7位:シド:3票



となっております。

あ。そう言えば、9全クリしたんですけど……。
9前クリしたらスナ(スレ版FF9)を書くみたいなことをどこかで言ったような気がするんですよね。
実はもう『プロローグ:はじまりの日』はメモ帳に書き終わってたりし、更に全部のタイトルも考えてあったりします。
全部のタイトルってのは『スレイヤーズ版〜』ってしないで別のタイトルにするっていうことで……。
すみません。上手く説明できません。

まあ、とにかくいつかは書くつもりです。

それでは失礼します。