◆−fuente  en...−花音 (2003/2/5 01:20:40) No.13235
 ┗Re:fuente  en...−渚 (2003/2/6 17:36:02) No.13246


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13235fuente en...花音 2003/2/5 01:20:40


いつ以来でしょうか。とてもお久しぶりです。暫くはテストだったんで、来られませんでした。
とりあえず、今から長編でも書こうかなーと思うんで、まずはギャグからどうぞ。オリキャラが混ざっているので判らない方は、まぁ、女性の姿にしか見えないオカマだと思えば十分です(爆
私は先に退避ということで(何故!?
ぁ、ちなみにfuente en...は泉の・・・という意味です。








fuente en...



あるところに小さな小さな泉がありました。
その泉に大切な物を落とすと泉の精が現われ、落とした物を授けてくれるのです。
ですが、すぐにというわけにはいきません。
泉の精が出す問題に正直に答えなければその大切な物も帰ってはきません。
そんな泉にまた一人、旅人が導かれてきます。
「じゃあ、まぁ、ぽぃっと」
まるで、物語の進みを無視するかのように一人の女魔道士は大切な宝石を惜しげもなく投げ入れました。
するとどうでしょう。背に羽根のついた泉の精が姿を現わしたのです。
その泉の精を見た女魔道士は露骨に嫌な顔をします。
「ねぇ、どうしてアンタが泉の精なの?
こういう場合って、女性が泉の精って相場が決まってるでしょうっ!?」
「可愛いからのーぷろぶれむですわ」
「そういう問題じゃないぃぃぃぃぃっっ!!」
「ところで──」
こほんっと咳払いを一つして、泉の精は女魔道士に訊ねます。
「貴方が落としたのはこの普通の宝石?
それともこの銀の宝石?
この純金の宝石?」
「もちろん、普通の宝石よ」
正直に答える女魔道士を見て、泉の精は優しく笑みを浮かべます。
「貴方は──」
「さぁ、早く3つとも寄こしなさいよ! 正直者には全部くれるんでしょっ!?」
さも同然のように手を出してくる態度のデカイ女魔道士に泉の精はぷつんっとなにかが切れたようです。
笑っているのに纏っているオーラがとても邪悪なものに変りました。
「……我侭自己中、ごうつくばり…守銭奴。
貴方に必要なのは宝石ではないようですね」
パチンっと指を鳴らすと同時に泉に大きな石が現れました。
そして、さも計算し尽くしたように女魔道士の方へと転がっていきます。
慌てて逃げなければぺしゃんこです。
「シャドゥールッ! 今度会ったらただじゃおかないわよっっ!!」
女魔道士は逃げながらも捨て台詞を忘れません。どうやら負け知らずのようです。
泉の精に向ってほかにも色々と叫んだようですが、全て泉の精の耳までは届きません。そして、石の勢いは止まらず焦って逃げるその姿はそのまま視界から消えてしまいました。
「今は役柄上無敵なんだから」
…どうやら泉の精は女性ではないようでした。
「はっ…私はなにをやっているのでしょう。
早く次に備えなくては…」
そう言って素早く泉の中へとその姿を消しました。





あるところに小さな小さな泉がありました。
その泉に大切な物を落とすと泉の精が現われ、落とした物を授けてくれるのです。
ですが、すぐにというわけにはいきません。
泉の精が出す問題に正直に答えなければその大切な物も帰ってはきません。
そんな泉にまた一人、旅人が導かれてきます。
「大切な物ですか…」
ふむ、と黒づくめの神官は考えました。
「まぁ、僕にはそんなものはありませんね」
スタスタとすぐに小さな泉から離れていきました。
「って、私の出番なしですの!?」
泉からしゃりしゃりと出て来た泉の精はそんな言葉を投げます。
「ならば、泉の精などやらない方がよかったのでは?」
「泉の精は可愛い女性って相場が決まっているですわよ」
ぴっと指を立てて熱弁を振るう泉の精に、黒づくめの神官はため息を吐きます。
「貴方はそのどちらも満たしてないでしょう」
「あら、皆さんよりは満たしているのは確かですわ♪」
「男性なのにですかぁ…?」
どうやら、男性という言葉は泉の精の前では厳禁のようです。見る見るうちに泉の精の表情が険しく変っていきます。
「いっぺん死になさいませっ!!
光よッ!!」
何時の間にか取り出した弓を引き、叫びます。
「本当のことではありませんか」
にこにこの笑みを絶やさない黒づくめの神官を追いかけて、泉の精はその場所から離れていってしまいました。





あるところに小さな小さな泉がありました。
その泉に大切な物を落とすと泉の精が現われ、落とした物を授けてくれるのです。
ですが、すぐにというわけにはいきません。
泉の精が出す問題に正直に答えなければその大切な物も帰ってはきません。
そんな泉にまた一人、旅人が導かれてきます。
「大切な物といえば、やっぱりコレですが…あまり投げたりはできません」
金色の髪と何故か尻尾の生えた巫女は手に持つ小さな宝玉を眺めながら呟きました。
どうやら本当に大切で大切な物のようで何度も何度も同じ動作を繰り返していきます。
ですが、そんなとき、風の悪戯が起こりました。
突風が吹き荒れ、巫女は大切な宝玉を泉に落としてしまったのです。
「あぁっ!」
泉に落ちてしまった宝玉を取ろうと泉を見つめます。泉の深くまで落ちてしまったようで、もう宝玉の形すら見えません。
泉の精に取って貰えるように祈りを捧げます。が、泉の精はいつになっても出てきません。
「あ、ごめんなさい。
さっきで…料理をしてまして」
すると、泉の精は巫女の後ろからぬぅっと現れたのです。
どうやら、泉の精は泉以外の場所からでも出入りができるようです。
「今取ってくるから待っててくださいませ」
ざぱんっと潜り、宝玉を手にすぐ泉より出てきました。
「これですわよね。ご迷惑をおかけしました」
ぺこりと一礼してから泉の中へと潜っていってしまいました。
「え…問題はなしなのでしょうか…」
ただ、そんな言葉が風に流されただけでした。





あるところに小さな小さな泉がありました。
その泉に大切な物を落とすと泉の精が現われ、落とした物を授けてくれるのです。
ですが、すぐにというわけにはいきません。
泉の精が出す問題に正直に答えなければその大切な物も帰ってはきません。
そんな泉にまた一人、旅人が導かれてきます。
「大切なもの…」
白い法衣を着た巫女はふと考えました。
そして、小さなクリスタルをポケットから取り出して泉に投げ入れました。
「って、『水のクリスタル』を投げ入れないで下さいませっっ!!
なんのためにまだ魔力の篭っているクリスタルを渡したと思ってるんですの!?」
すると泉の精は、クリスタルが泉に落ちるちょっと前にマッハのスピードで現れます。
その手には勿論、落としたクリスタルもあります。
「ルナさんが泉の精だったんですか…?
それなら早く言って下さい。違う物を投げ入れるようにしましたよ」
「もういいですわ。クリスタルはお返しします」
泉の精は頭を抱えながら手に持っているクリスタルを返しました。
「ですが、『水のクリスタル』を水の中に落としたら大変なことになりますわ。覚えておいて下さい」
巫女の手にしっかりとクリスタルを握らせると泉の精は泉の中へと姿を消しました。
「………」
少しだけ固まってから、巫女はさくさくとその場から去っていきました。



あるところに小さな小さな泉がありました。
その泉に大切な物を落とすと泉の精が現われ、落とした物を授けてくれるのです。
ですが、すぐにというわけにはいきません。
泉の精が出す問題に正直に答えなければその大切な物も帰ってはきません。
そんな泉にまた一人、旅人が導かれてきます。
「ふむ…おいルナ。俺を投げ入れると元に戻るか?」
「…人の役柄上を完璧に無視して問わないで」
なにも投げていないというのにも関わらず、泉の精は青年の前に現れます。
「元に戻るのか??」
ずぃっと寄られて泉の精は一歩後ろに下がります。どうやら、青年の気配には恐ろしいものがまじりはじめたようだったからです。
泉の精は観念したように簡潔に答えを述べます。
「無理」
「…邪魔したな」
もう話を完全に無視し、歩み去って行く青年の後ろ姿を眺めながら泉の精は呆れ返った表情に変ります。
「自分を投げ入れたら誰も私の質問に答えては貰えないじゃないですの。
ところで───…人間を投げ入れたら、金と銀にコーティングされるのでしょうか?」
皮膚呼吸が出来なくて死にそうですわね。などと心の中で呟き、泉の精は泉の中へと消えていきました。





あるところに小さな小さな泉がありました。
その泉に大切な物を落とすと泉の精が現われ、落とした物を授けてくれるのです。
ですが、すぐにというわけにはいきません。
泉の精が出す問題に正直に答えなければその大切な物も帰ってはきません。
そんな泉にまた一人、旅人が導かれてきます。
「大切なものかぁ…。やっぱりコレだよな」
剣士は剣の鞘から柄だけを取って目の高さまで掲げます。
光よ。と叫ぶだけで光の刃が現れる光の剣です。
ぽろっと手の平から落ち、泉に向って真っ直ぐに落ちていきます。
「って、なにしてんのよっ!! このクラゲッ!!」
すぱぁぁぁぁんっっ。とスリッパで頭を叩かれて剣士は前につんのめります。
女魔道士の手にはキチンと柄が乗っているのは驚きでしょう。そこまでお宝には目がないようです。
「なにしてるって…この泉に光の剣をだな!」
「このドアホッッ!!」
すぱぁぁぁぁんっっ。とスリッパ攻撃の2撃目が剣士の頭にヒットします。
「返ってこなかったらとか頭にないのかっ!?」
「泉の精はルナだろう? リナみたいにごうつくばりじゃないからすぐに戻ってくるさ」
「へぇ、なんですってぇ?」
にっこりと笑いながらぶつぶつと小声で呪文を唱えます。
「ぅわわっ!? リナ、魔法は止めろーっ!!」
「火炎球(ファイヤー・ボール)っ!!」
ずどぉぉぉぉんっっ。
哀れ、剣士は丸焦げになってぷすぷすと煙をあげます。
「…五月蝿いですわ…」
出番のない泉の精はぽつりと呟きながら泉から離れます。
「静かなところに行きましょう」
荷物(ぇ)をまとめて泉の精はどこか静かな場所へと去っていきました。




あるところに小さな小さな泉がありました。
その泉に大切な物を落とすと泉の精が現われ、落とした物を授けてくれるのです。
ですが、すぐにというわけにはいきません。
泉の精が出す問題に正直に答えなければその大切な物も帰ってはきません。
だけど、その泉の精は気まぐれでいろんな泉に住んでいます。
貴方の近くの泉に姿を現わしているかもしれません。
「泉の精なんてなんの得にもならないキャラ、もうゴメンですわッ!!」



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13246Re:fuente en...2003/2/6 17:36:02
記事番号13235へのコメント

お久しぶりですー。
面白かったです、パソコンの前で思いっきり笑わせてもらいました。
>とりあえず、今から長編でも書こうかなーと思うんで、まずはギャグからどうぞ。
 長編ですか、コメントはあまり送れないと思いますが、必ず読みますー!
>まぁ、女性の姿にしか見えないオカマだと思えば十分です(爆
 は!もしかしてその人(?)は・・・・
>ぁ、ちなみにfuente en...は泉の・・・という意味です。
 なるほど。勉強になりました。
>「貴方は──」
>「さぁ、早く3つとも寄こしなさいよ! 正直者には全部くれるんでしょっ!?」
 物語せいも何もない・・・・・。
> さも同然のように手を出してくる態度のデカイ女魔道士に泉の精はぷつんっとなにかが切れたようです。
> 笑っているのに纏っているオーラがとても邪悪なものに変りました。
 本当に態度がでかい・・・・それに、わざと落としてるから、
これが狙いで宝石を落としよーにしか見えない・・・・。
これじゃあ、泉の精さんも切れるのは分かるよ。
>「今は役柄上無敵なんだから」
> …どうやら泉の精は女性ではないようでした。
>「はっ…私はなにをやっているのでしょう。
> 早く次に備えなくては…」
 この女魔道士でも泉の精には勝てないのか・・・・
しかし、次、って・・・・次は誰が来るのやら。

>「大切な物ですか…」
> ふむ、と黒づくめの神官は考えました。
>「まぁ、僕にはそんなものはありませんね」
> スタスタとすぐに小さな泉から離れていきました。
黒ずくめの神官・・・・確かに、大切なもの、なんてなそうだけど。
>「泉の精は可愛い女性って相場が決まっているですわよ」
> ぴっと指を立てて熱弁を振るう泉の精に、黒づくめの神官はため息を吐きます。
>「貴方はそのどちらも満たしてないでしょう」
>「あら、皆さんよりは満たしているのは確かですわ♪」
 片方はどうあがいても満たせないだろう・・・・。

>「大切な物といえば、やっぱりコレですが…あまり投げたりはできません」
> 金色の髪と何故か尻尾の生えた巫女は手に持つ小さな宝玉を眺めながら呟きました。
> どうやら本当に大切で大切な物のようで何度も何度も同じ動作を繰り返していきます。
 はう!このひともですか!
っていうか、投げたらだめでしょう!その宝玉の銀や金もらっても嬉しくないし。
>「あ、ごめんなさい。
> さっきで…料理をしてまして」
> すると、泉の精は巫女の後ろからぬぅっと現れたのです。
> どうやら、泉の精は泉以外の場所からでも出入りができるようです。
>「今取ってくるから待っててくださいませ」
> ざぱんっと潜り、宝玉を手にすぐ泉より出てきました。
>「これですわよね。ご迷惑をおかけしました」
> ぺこりと一礼してから泉の中へと潜っていってしまいました。
 おーい、それで終わりー?
それに、料理なんかしてないで、泉の精はちゃんと泉から出てこないとー。

> そして、小さなクリスタルをポケットから取り出して泉に投げ入れました。
>「って、『水のクリスタル』を投げ入れないで下さいませっっ!!
> なんのためにまだ魔力の篭っているクリスタルを渡したと思ってるんですの!?」
> すると泉の精は、クリスタルが泉に落ちるちょっと前にマッハのスピードで現れます。
 おおっ!もう泉の精じゃない行動と言葉を発してますねー。今更だけど・・・・。
しかし、『水のクリスタル』を投げるなんて、大事にしてる証拠なんだろうけど。
>「ですが、『水のクリスタル』を水の中に落としたら大変なことになりますわ。覚えておいて下さい」
> 巫女の手にしっかりとクリスタルを握らせると泉の精は泉の中へと姿を消しました。
>「………」
> 少しだけ固まってから、巫女はさくさくとその場から去っていきました。
 一体、水の中に落としたらどうなるんだろ・・・・。
リナだったらちょっとした好奇心でやりそう。私も知りたいし。

>「ふむ…おいルナ。俺を投げ入れると元に戻るか?」
>「…人の役柄上を完璧に無視して問わないで」
> なにも投げていないというのにも関わらず、泉の精は青年の前に現れます。
 この人は最初から物語を無視してるよ。真面目にしてくれると思ったんだけどな。
でもどうなんだろ、戻るのかな。
>「自分を投げ入れたら誰も私の質問に答えては貰えないじゃないですの。
> ところで───…人間を投げ入れたら、金と銀にコーティングされるのでしょうか?」
> 皮膚呼吸が出来なくて死にそうですわね。などと心の中で呟き、泉の精は泉の中へと消えていきました。
もう一人誰かいたらいいのかな?
でも正直に答えて、金と銀もらっても恐いだけのような。

>「大切なものかぁ…。やっぱりコレだよな」
> 剣士は剣の鞘から柄だけを取って目の高さまで掲げます。
> 光よ。と叫ぶだけで光の刃が現れる光の剣です。
> ぽろっと手の平から落ち、泉に向って真っ直ぐに落ちていきます。
>「って、なにしてんのよっ!! このクラゲッ!!」
> すぱぁぁぁぁんっっ。とスリッパで頭を叩かれて剣士は前につんのめります。
 代々伝わる家宝を!あっ、でも正直に答えたら三本になるとか!?
>「…五月蝿いですわ…」
> 出番のない泉の精はぽつりと呟きながら泉から離れます。
>「静かなところに行きましょう」
> 荷物(ぇ)をまとめて泉の精はどこか静かな場所へと去っていきました。
荷物、泉の精の荷物。何が入っているのか。
研究道具とかほかに怪しいものがいろいろ入ってたりして。

>「泉の精なんてなんの得にもならないキャラ、もうゴメンですわッ!!」
 ご苦労様でした、ルナさん。