◆−新しき世界から 第十三章 帝国軍出撃−gure-to masa (2003/2/20 14:58:02) No.13292 ┣Re:新しき世界から 第十三章 帝国軍出撃−D・S・ハイドラント (2003/2/22 18:45:59) No.13327 ┃┗新しき世界から 第十四章 追う者と追われる者−gure-to masa (2003/2/23 19:19:26) No.13347 ┃ ┗新しき世界から 第十五章 神々の黄昏(ラグナロクではない)前−gure-to masa (2003/2/24 17:38:46) No.13359 ┃ ┗Re:新しき世界から 第十五章 神々の黄昏(ラグナロクではない)前−D・S・ハイドラント (2003/2/24 22:32:38) No.13366 ┗新しき世界から 第十六章 神々の黄昏(ラグナロクではない)後−gure-to masa (2003/2/25 18:05:47) No.13374 ┗すいません!!−gure-to masa (2003/2/25 18:07:59) No.13375 ┗新しき世界から 第十七章 人と不死者の戦いの序曲−gure-to masa (2003/2/27 17:00:32) No.13405 ┗新しき世界から 第十八章 江戸湾海戦−gure-to masa (2003/3/3 16:15:31) No.13460 ┗Re:新しき世界から 第十八章 江戸湾海戦−D・S・ハイドラント (2003/3/3 18:19:17) No.13462
13292 | 新しき世界から 第十三章 帝国軍出撃 | gure-to masa | 2003/2/20 14:58:02 |
「情報部から入電しました。 3分前にセフィクス参謀長が氷竜ブラムド以下竜王騎士団との戦闘を確認したそうですが、逃げられた模様です」 「分かった。で,シャノンは?」 「10分前に出て行きました」 執務室で部下の持ってきた情報を聞きながら、ガーヴは自分の仕事をさぼって 長剣の手入れをしていた。 外の広間には灯りがともり、ガーヴの指揮する帝国精鋭部隊――第5傭兵部隊と 帝国軍最強を誇る皇帝親衛隊が待機していた。 コンコン!! 「開いてるぜ」 ノックとともにドアが開き、2人の男が入ってきた。 1人は黒の短髪にへそ丸出しの青い甲冑を身にまとい、右目にはぎりぎりの所に 刀傷が入っている背の高い男…… もう1人は同じく背が高くきれいな短い金髪を持ち、この場に女性が居たら 気絶していそうな美しい男…… 前者はガーヴの部隊と同じ第3傭兵隊の隊長であり、この国で唯一ガーヴと力だけ で互角の戦うことが出来る傭兵にして現居候のアリュ―ゼ。 後者は帝国宮廷警備隊最高責任者にして、あの皇帝親衛隊の指揮官でもある ジェラルディ。 どちらも軍部において、上位に位置する者達だ。 「どうした?こんな夜中に2人して?」 「先程ナポリに駐留している第1海上警備隊から連絡がありました。 オスマン・トルコ帝国首都――イスタンブ―ルから大型帆船を含む艦船160隻が 出陣したそうです」 「こっちは知人からの情報だ。クレタにギリシャ王国海軍の過半数に当たる 艦船200隻が集結、出陣の準備を開始している」 「トルコとギリシャか………」 その国々の名を聞いて、ガーヴは愕然とした。 オスマン・トルコ帝国とギリシャ王国―――どちらとも神聖イタリア帝国と 長年に渡って地中海の覇権を争った軍事大国である。 ガーヴ達が来る前までは、どちらの国も賢い王のよって世界の中心とまで 呼ばれた人間社会の頂点にも立ったことのある国だ。 が、大モンゴル帝国・アメリカ王国・ソビエト帝国と言った超大国の建国…… 王の死去などが重なって、その地位を失っていった。 その後は両国とも後継ぎが力不足で、軍部や政治上層部で覇権争いが起きている。 「で、ナポリにいる兵力は?」 「大型帆船80隻、小型帆船100隻、海上警備隊、都市防衛隊を含めて 合計13万です」 「かなりの確率で上陸されるな」 ガーヴは長剣を机に置き、壁にかかっているヨーロッパ地図を見た。 「今帝都にいて、出撃可能な部隊は?」 「第2軍と俺の部隊だが?」 「出撃するぞ、ナポリに!!」 ガーヴの号令に、アリュ―ゼはそそくさと退室した。 ここに神聖イタリア帝国とオスマン・トルコ=ギリシャ連合の戦争がはじまろうと している。 |
13327 | Re:新しき世界から 第十三章 帝国軍出撃 | D・S・ハイドラント | 2003/2/22 18:45:59 |
記事番号13292へのコメント こんばんはラントです。 >もう1人は同じく背が高くきれいな短い金髪を持ち、この場に女性が居たら >気絶していそうな美しい男…… >前者はガーヴの部隊と同じ第3傭兵隊の隊長であり、この国で唯一ガーヴと力だけ >で互角の戦うことが出来る傭兵にして現居候のアリュ―ゼ。 そんなに美しかったですっけアリューゼって >オスマン・トルコ帝国とギリシャ王国―――どちらとも神聖イタリア帝国と >長年に渡って地中海の覇権を争った軍事大国である。 地理的にそうですねえ ・・・あれ?オスマン・トルコって結構昔の名前だったような気がしないでも・・・ >が、大モンゴル帝国・アメリカ王国・ソビエト帝国と言った超大国の建国…… アメリカが王国で、ソビエトが帝国ですか・・・そんな感じもありますね。 >ここに神聖イタリア帝国とオスマン・トルコ=ギリシャ連合の戦争がはじまろうと >している。 ううむ大丈夫でしょうか、世界全体としても危なそうな時期でしょうし それではこの辺りで・・・ |
13347 | 新しき世界から 第十四章 追う者と追われる者 | gure-to masa | 2003/2/23 19:19:26 |
記事番号13327へのコメント ここは、プラハ。ドイツとポーランド国境の南に位置する農・工バランスの取れたチェコ・スロバキア王国の王都。 その市内にある小さな酒場で、ブランスは酒を飲んでいた。 不死者は飲食をしなくてもいいのに、まだ人間だった頃の癖が抜けないブランスにとって必要な事になっていた。 「マスター、ジンのおかわり」 「あいよ」 マスターからもらったジンのビンをブランスが一気の飲み干していると、店に一匹の犬が入ってきた。 たくましい四肢を持ったドーベルマンだ。 そのドーベルマンには赤い首輪が付いている。 (飼い犬か……) どうせマスターに追い出されるだろうと思いながら、ブランスは犬を無視した。 が、幾らたってもマスターが追い出す気配も無い。 ブランスが顔を上げると、そこにマスターの姿は無かった。 犬はブランスの後ろに腰を下ろした。 「お久し振りですね、不死将軍――元竜翼将軍ブランス閣下」 犬にそう言われ、ブランスは後ろ――犬の方を向いた。 「俺はしゃべる犬とは初対面だが?」 「私はブラス………神聖イタリア帝国軍参謀長であり、あなたの婚約者だった <ローマの大賢者>セフィクス・カオス様の使い魔です」 「セフィクスのか……」 ブランスは犬――ブラスを睨み付けた。 確か聞いた事がある。セフィクスの使い魔は黒い犬だったと…… 「セフィクスの命で俺を探しに来たか?」 「いいえ……私は自分の意志で行動しています。貴方を殺し、混沌に帰す為に…」 ブラスの言葉に、ブランスは笑いたくなった。 幾らセフィクスの使い魔でも、今や不死王ブラムスの片腕である自分を滅するなどと簡単に言うとは・…… 「お前を俺では力の差があるではないのか?」 「その事ですか?問題は有りません。私は少しながら金色の魔王様より力をお借りしております」 「!?」 ブラスの答えに、ブランスは眼を細くした。 金色の魔王がこの使い魔に、その力を貸している? 「何故、金色の魔王が?」 「セフィクス様の事故・暗殺・自殺を想定し、金色の魔王様より蘇生を出来るだけの力を借りています セフィクス様の負の感情はなかなかの美味だそうでして……」 そう言うと、ブラスはゆっくりと立ち上がった。 「戦(や)って行かないのか?」 「今夜は宣戦布告といった所です……次は殺(や)ります」 殺気立てながら出て行くブラスが見送ると、ブランスはビンの中に残ったジンを一気に飲み干した。 |
13359 | 新しき世界から 第十五章 神々の黄昏(ラグナロクではない)前 | gure-to masa | 2003/2/24 17:38:46 |
記事番号13347へのコメント 「お帰りなさいませ」 自分の執務室にいたメイドに出迎えられ、彼女は自分の椅子に腰をおろした。 ここはヴァルハラ……スイスのモンブラン山頂にある天に浮かぶ神族の本拠地。 そして彼女の名はレナス。 この世界の神々の王――氷河の竜神その人である。 長く綺麗な銀髪に、氷の人形のような顔……それが彼女の人型である。 彼女はさっきまで遠く離れた所に住む知人の会いに行っていた。 早速仕事を開始し始めると、執務室に彼女の秘書官であるフィルムが入って来た。 「レナス様、アーリイ様がお会いしたいそうです」 「そうか、通してくれ……人をなるべく離してな」 「御意」 フィルムが出て行くと、レナスは蒼穹の甲冑と咎人の剣<神を斬殺せし者>(ゴットスレイヤ―)を装備した。 彼女が装備を終えた所で、執務室のドアが爆発した。 「レ〜ナ〜ス〜!!」 漆黒の甲冑を身にまとった長い黒髪の女ー漆黒の女王(ダーククイ―ン)アーリイが 怒った表情で入って来た。 手には己が武器である魔剣ダインスレイヴが握られている。 「よくも私の夫に無断で会ってくれたな!!」 「何だそんな事か……彼はお前の夫である前に、私の一部である事と まだ私が貴様とアーリイの仲を認めていない事を忘れるな」 「なんだと〜〜(怒)!!!!」 アーリイの表情に完全と言って良いほどの殺気が満ちている。 アーリイの夫とは、今は無き重戦士――火炎の皇帝(ファイヤ・エンペラー)の事である。 火炎の皇帝――氷河の竜神レナス配下の神族でも究極を誇った神である。 勇猛果敢でいつも戦場では先陣をきって来た。 数多の中級魔族・不死者・ドラゴンを葬って来た彼だったが、9000年前の第二次不神戦争の際に ブラムスを立ち去られる代償に死亡した。 が、金色の魔王のお陰でこの世界に記憶喪失と引き換えに人間として生活している。 そしてアーリイとレナスはあの頼りになる男に惚れていた。 「今日こそ決着つけてやる」 「いいだろう。貴様如きに私に勝てるなと思うな」 両者一触即発の状態。 己の武器を構え、部屋には殺気が満ちている。 もしこの部屋に人間がいたら、その気配に負けて即死しているかもしれないぐらいの殺気が…… 後に続く |
13366 | Re:新しき世界から 第十五章 神々の黄昏(ラグナロクではない)前 | D・S・ハイドラント | 2003/2/24 22:32:38 |
記事番号13359へのコメント こんばんはラントです。 >ここはヴァルハラ……スイスのモンブラン山頂にある天に浮かぶ神族の本拠地。 モンブラン・・・って聞くとどうしても浮かぶはケーキ。 そういやヨーロッパ一の高い山でしたっけ? >フィルムが出て行くと、レナスは蒼穹の甲冑と咎人の剣<神を斬殺せし者>(ゴットスレイヤ―)を装備した。 攻撃力20000かくらいののやつですか? >アーリイの夫とは、今は無き重戦士――火炎の皇帝(ファイヤ・エンペラー)の事である。 すでにいないのになお彼を巡って争われるなんて・・・(何か違うかも) >が、金色の魔王のお陰でこの世界に記憶喪失と引き換えに人間として生活している。 なるほど >そしてアーリイとレナスはあの頼りになる男に惚れていた。 やはり取り合いですか >「今日こそ決着つけてやる」 >「いいだろう。貴様如きに私に勝てるなと思うな」 >両者一触即発の状態。 >己の武器を構え、部屋には殺気が満ちている。 >もしこの部屋に人間がいたら、その気配に負けて即死しているかもしれないぐらいの殺気が 決闘開始♪ 黄昏・・・相打ちになるとか? 決闘終わったら夕方になってるだけだったりして・・・。 それではこの辺りで・・・ |
13374 | 新しき世界から 第十六章 神々の黄昏(ラグナロクではない)後 | gure-to masa | 2003/2/25 18:05:47 |
記事番号13292へのコメント 「何やってるんですか!?」 部屋に浅葱色の甲冑を身にまとい綺麗な長い金髪の女―烈光の女王(ゴルンクイーン)シルメリアが入って来た。 彼女の後ろから他の腹心達も入ってきた。 長い金髪に、ナイスバディな身体を強調するかのような服を来た女…… 肩までそろった金髪に、赤の甲冑を身にまとった男…… 女の名をメルティーナ――夜の女王(ナイトクイーン)…… 男の名をルシオ――朝の王(サーンキング)…… どちらともレナスにとって重要な人物(?)である。 「又、喧嘩してるの?いい加減にやめてくださいね」 「そうよ、レナスにアーリイ。1人の男取り合うんなら、外で喧嘩しなさい!!」 「そうだよ、プラチナ(レナスに幼少の名)!!君には僕がいるじゃないか!!」 3人の講義を受け、2人はしぶしぶと剣を収めた。 いくら神々の王でも、いくら腹心内でも発言力を持った者でもこの3人の意見は無視できない。 ルシオは表向きレナスの恋人(レナス否定)であり、メルティ―ナは彼らの最も信頼できる者である。 そしてシルメリアは彼女らの妹であり、彼女のバックにはあの不死王ブラムスがいる。 シルメリアの愛(ブラムスにとって拷問)で、ブラムスも彼女の頼みを大抵聞いてくれる。 「で、どうして此処に来た?今、この区画には立ち入り禁止令が出ているはずだぞ?」 「ちょっと報告がありましてね」 そうレナスに言うと、シルメリアは懐から書状を取り出した。 「ドイツ領内にいた私の部下からです」 「何の報告なんだ?」 「魔族とブラムス様の軍勢の動きです」 シルメリアから書状を受け取ったレナスはそれを黙読し始めた。 ブラムス軍はワルシャワ出た後、約100万まで膨れ上がった。 軍は2手に分かれ、ブラムス・ガノッサ率いる70万はポズナニへ。 後の30万は5手に分かれ、シロンスク・グダニスク・ウッジ・クラクフ・カトウィツェへ。 カエウケッテに魔族軍が集結中。 未だ増大し、数は100万以上になるかと予想される。 (手紙より) 「そうか、ブラムスまででなくアルタストグドゥまでもが……」 「我々も軍を組織しますか?」 シルメリアに言われ、レナスは首を縦に振った。 そして少し考えて、 「ルシオ・メル・シルメリアの軍は対魔軍用装備。私とアーリイの軍は対不死者軍用装備だ」 『了解しました』 そう言って全員が退室していくと、又フィルムが入って来た。 「仕事でしょうか?」 「ああ……イギリス・フランス・イタリア・ソビエト・アメリカ・モンゴルに使者を……… 主力の部隊をチロルに集結させるように伝えろ。 一応、東ヨーロッパ連合にも軍の集結を伝えておけ」 「御意」 フィルムが退室すると、又レナスは書類との格闘を開始した。 説明:レナス・アーリイ・シルメリアが姉妹になっていますが、それは第1次不神戦争の前の事です。 彼女達が運命を司る3女神――ヴァルキュリアだからです。 レナス(現在)・アーリイ(過去)・シルメリア(未来)のような感じです。 レスを下さったD・S・ハイトランドさんこの場を借りてありがとうございます。 そろそろセフィクスの日本ブラリ旅でも始めようかな〜〜 |
13375 | すいません!! | gure-to masa | 2003/2/25 18:07:59 |
記事番号13374へのコメント D・S・ハイドラントさんの名前を間違って書いてしまいました。 すいませんでした!! |
13405 | 新しき世界から 第十七章 人と不死者の戦いの序曲 | gure-to masa E-mail | 2003/2/27 17:00:32 |
記事番号13375へのコメント ここはベルリン――ヨーロッパ最大の工業軍事国家ドイツ=オーストリア連邦の王都であり、 世界トップクラスの堅固さを誇る巨大要塞でもある。 その都に今、最新兵器で武装したドイツ軍70万騎が集結している。 都を護る為にある何千もの大砲にも弾が込められている。 そして、王宮の<王の間>にはこの国の王――シターンがいた。 小柄ながら、その眼にはヨーロッパ最大を誇る軍事国家の王としての眼光があった。 「で、対魔軍から報告は?」 「すでに対魔軍の精鋭20万騎がこちらに向かっております」 「ポーランド軍から何か言って来たか?」 「今の所は何も……」 部下からの報告を受け、シターンは考えていた。 ブラムス率いる不死者軍は約70万以上の大軍でポズナ二を目指しているらしい。 あそこには100以上の民が生活している。 その民達が不死者になれば、彼の軍は170万になってしまう。 「フランスやイギリス、イタリア・東ヨーロッパ連合からは?」 「何もありません。しかし、イタリアはトルコ・ギリシャ連合軍100万との戦闘があるとの事」 「…そうか、我々だけで戦うしかないか」 シターンはそう言って下を向いていると、部屋に1人の兵士が入って来た。 「伝令からの報告です。ブラムス軍がポズヘ二を無視して、こちらに向かっているの事!!」 「来るか、不死者……いや、ブラムスよ!!」 シターンは玉座から立つと、命令を出した。 「全軍に伝えよ!!我々はここでブラムス軍をここで迎い撃つ。 最新式の大砲の威力と我ら人間の力見せてやるぞ!!」 『御意!!』 シターンの命令を聞いて、部下達は慌しく部屋を出て行った。 後世の言う不独戦争開戦まで後2日…… |
13460 | 新しき世界から 第十八章 江戸湾海戦 | gure-to masa E-mail | 2003/3/3 16:15:31 |
記事番号13405へのコメント ここは江戸…日本六大王都でも最大規模を誇る蒼龍(関東)の都…… その都でも重要な要所でもある江戸湾に只ならぬ殺気と殺意…… その原因となっているのが、今湾に浮かぶ船からだった。 船の名は、オーラル…… 世界でもトップクラスに入る大型帆船で、極東とヨーロッパを結ぶ航路を進んでいる。 その船には、いつもある高貴な雰囲気は全く無く甲板に立っている男2人の放つ殺気・殺意のみがある。 白い1色の服に腰には似合わない剣を持った美形の男… 黒1色に左手に真っ赤なショットガンを持ち、右腕を金色の何かで封印された男… 前者は神聖イタリア帝国軍第3軍の長―霧将軍の弟―雲。 後者は世界唯一の銃使いにして、この船に新婚旅行のため乗っていた風。 両者とも世界的に有名なライバルである。 「いつも羨ましいね」 「……黙って消えろ……」 風が銃を発泡。 が、雲は焦る事無く弾を剣で切り落とした。 「こんな物で僕を傷つける物か?」 雲の言葉に、風は何も言い返さなかった。 言葉の代わりに、弾丸を発射する。 が、結果は同じ。 すると、2人の周りの空気が張り詰める。 風の右腕を封印している何かが動き出そうとしている。 そして、風は言った。 「動いた……………ソイル!わが力!」 風がその何かを胸元に構えた。 その中央部分から、黒いドリラーが出現し、凄まじい回転を始める。 ドリラーは風の周囲に漂う気と世界各地に存在するソイルと呼ばれる物質を集め、飲み込んでいく。 凄まじいエネルギーの渦が、風を中心に湧き上がっている。 それがソイルに包まれ、その形状が変わった。 金色の形が粒子と化し、乾いた音を立てながら鈍く光る銃身へと組みあがった。 鳶色の髪と漆黒のマントが風を包むエネルギーの発光で引き起こった強風で翻った。 右腕に宿った銃―部下Aの武器の魔銃―のグリップを握り、風はその銃身を雲に向けた。 「――魔銃(マガン)、解凍」 「これでなければ面白くない」 風の言葉と共に、雲も剣を構え腰のある小さなビンを取り出した。 一触即発の事態!! |
13462 | Re:新しき世界から 第十八章 江戸湾海戦 | D・S・ハイドラント | 2003/3/3 18:19:17 |
記事番号13460へのコメント こんばんはmasaさん。 ・・・ラントです。 日本ですね・・・。 六大王都・・・江戸なのに分裂してるんですね。 本当に一触即発ですねえ。 まさか本気で殺し合いになるんでしょうか・・・。 にしても雲って聞けば、某最終幻想七の精神分裂チョコボ頭主人公を浮かべてしまいます。 それではヨーロッパの方も気掛かりですけど、こちらもどうなるか期待です。 短いですがこの辺りで・・・ |