◆−随分間が空いたけど……スレイヤーズ版ファイナルファンタジー7−風碧 陽月 (2003/2/21 16:31:32) No.13295
 ┣第81話 雪に閉ざされたその村で――−風碧 陽月 (2003/2/21 16:33:56) No.13296
 ┣第82話 真実を知り、そして――−風碧 陽月 (2003/2/21 16:38:01) No.13297
 ┣第83話 オレは逃げ出した……。−風碧 陽月 (2003/2/21 18:19:09) No.13302
 ┃┗Re:第83話 オレは逃げ出した……。−D・S・ハイドラント (2003/2/22 18:41:41) No.13326
 ┃ ┗リュニオン編はとことん長くなりそうです。−風碧 陽月 (2003/2/22 19:37:59) No.13329
 ┣第84話 スノーボード大突撃!−風碧 陽月 (2003/2/24 15:29:38) No.13358
 ┃┗Re:第84話 スノーボード大突撃!−D・S・ハイドラント (2003/2/24 19:52:24) No.13362
 ┃ ┗Re:第84話 スノーボード大突撃!−風碧 陽月 (2003/2/25 12:08:30) No.13370
 ┗閑話1:広すぎる大氷河。北はまだ遠い――――−風碧 陽月 (2003/3/6 21:06:11) No.13478


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13295随分間が空いたけど……スレイヤーズ版ファイナルファンタジー7風碧 陽月 E-mail URL2003/2/21 16:31:32


前書きですが、ついでに投票結果発表やってるのでかなり長い前書きと化してます。





陽:さてさて。『第2章――回帰――』が始まります。というわけで(?)ゲスト、某盗賊死神弟ジェノム、ジタン〜!(待て)
ジタン:いいのか? オレが出て。
陽:さあ……。
ジタン:『さあ』って……。というか、なんでセリフの前の文字が漢字じゃないんだ?
陽:『尾』にするのはゲストキャラにジェノムがジタンしかいないときのみです。
ジタン:! …ってことは……
陽:そう! スペシャルゲスト、某露出狂ナルシスト自己陶酔型銀髪死神兄ジェノム、クジャ〜!(更に待て)
クジャ:その呼称は止めてくれないかな。
陽:むっ。折角寝ないで考えた呼称なのに……!
ジタン:そんなこと徹夜してでも考えることなのか?
クジャ:ジタン……兄に向かって『そんなこと』はないんじゃないかな?
ジタン:誰が兄だ誰が! というかおまえ生きてたのかよっ!
陽:まあ、それ(=クジャの生死)に関しては私はクジャは死んだとは思ってませんので(だから待て)。
クジャ:そうそう。僕が生きてるってことは必然的にジタンが僕をまだ越えてないってことと考えられるんだよね。
    ガーランドもいい加減だねぇ? それに情けないよ。結局自分だけが消滅しちゃってねぇ。
    まあこれも僕のおかげだよねぇ。僕がヤツを蹴り落としたんだからねぇ。ああ、それとブラン・バルの……
ジタン:うあ始まった……。
陽:いつものことでは? ある意味某エスタ大統領より喋り続けるキャラですし。
ジタン:そいつをここに呼んだらどうなるんだろうな……。
陽:ふむ……。ゲストユニット、映画「魔女の騎士」主演、エスタ大統領ラグナ・レウァ……
ジタン:いいっ! 呼ぶな呼ぶなっ!





陽:話題を変えましょう。
ジタン:そう言えば前回投稿はいつだ?
陽:か、かなり前っすね……。
ジタン:かなり前って……。
陽:一ヶ月以上前かもしれないっす……。
ジタン:(マーカスかよっ!)そんなに間空けてたのかっ!?
陽:ごめんなさい。
ジタン:あれ……。素直……。
陽:いや……言い訳結構あるんだけど、見苦しいっていうか、言い訳ってあまり好きじゃないんですよね。
ジタン:の割には結構言い訳してるよな。
陽:まあ……。でも誠意があるときははっきり謝ります。言い訳は正当なものしかしません(多分)。
ジタン:なんか言い方に引っかかるものがあるような……。
陽:気のせいっすよ。
ジタン:さっきからどうしてマーカス口調……。
陽:いや、FF10のティーダのつもりなんですが。






陽:さて。話題を変える、と。
ジタン:あ。レノ化。
陽:はい。ここでこの記事初登場FF7キャラの名前っ!
  てなわけで、延々と続けてた投票結果発表行きましょうか。
クジャ:これでやっと終わるんだね。
陽:さてさて。第7位から。てなわけで後よろしく。
ジタン:はっ!?
クジャ:後って何だい。
陽:もうひとりゲスト出すから9キャラで盛り上がってくれぃ。
ジタン:はあっ!?
クジャ:面倒になったんだね……。
陽:(無視)ゲスト、アレクサンドリア始まって以来の美姫、現在女王、召喚士ガーネット・ティル・アレクサンドロス17世!
ジタン:えっ!? ダガーっ♪
陽:では私は発表が終わるまで引っ込みます。
クジャ:ガーネット姫のことになると相変わらずだねぇ、ジタンは。
ダガー:えっと。仕事の途中だったんですけど、一体……?
ジタン:いいのいいの♪ 7の投票の結果発表するだけさ♪
クジャ:必要以上の「♪」が舞ってるねぇ……。
ダガー:そ、そういうことでしたら、まあ……少しの間なら……。
ジタン:よし。じゃ、始めるぞ♪

クジャ:第7位は……シドってことになってるよ。
ジタン:……リンドブルムの大公じゃ……ないよな?
ダガー:おじさまじゃないわよ。だってこれは7の投票でしょう?
クジャ:3票。あの書き手が入れたんだね。
ジタン:あいつなら9で投票初めても絶対「シド」に入れそうだな……。
ダガー:え? 9も連載するの?
クジャ:それはあとであいつが説明するらしいよ。お姫さま。
ジタン:ダガーは女王だって……。

クジャ:6位はルーファウスだね。8票。
ジタン:プリマビスタで流れた曲がテーマのあいつだな?
ダガー:あの劇で使われてたかしら……。
ジタン:墜落した時だ。楽団が演奏してたぞ。マーチはいいねとかなんとか言ってたような気がする。
ダガー:そうだったの。

クジャ:第5位いくよ。クラウド16票。
ジタン:チョコボ頭。
クジャ:他に言う事ないのかい……。
ジタン:あ! リンドブルムの武器屋にあいつが使ってそうなデカイ剣売ってたぞ!(参:FF9)
ダガー:それじゃ解説になってないわよ。
ジタン:オレ解説役だったのか……。
クジャ:いつの間にか僕が実況になってるねえ。
ダガー:私は司会……かしら……?

クジャ:第4位はエアリス。30票。
ジタン:……。
ダガー:……? ジタン?
ジタン:いや、オレ解説だからさ。司会はダガーだろ?
クジャ:解説なんて難しいことがジタンに出来るのかな。
ジタン:あっ! オレを馬鹿にしただろ! グランドリサ…
ダガー:ジタン!
ジタン:うぐ……。
クジャ:ホントにお姫様には弱いんだねぇ。
ジタン:オレがいつトランスしたかというあたりにツッコんで欲しかったぞ。
ダガー:話を戻しましょう。30票ね。
ジタン:他のキャラの人気が高かったって事だな。
クジャ:まあ、30票も決して少なくはないよね。

クジャ:第3位はセフィロス。38票。
ジタン:ああ。書き手がいつもある意味クジャと同類って言ってるあいつだな!
クジャ:いつも言ってるのかい。それ……。
ダガー:ええ。本人が言うには、1.敵キャラ 2.銀髪長髪 3.美形 4.自己陶酔型 5.真実を知った時暴走 が共通らしいわ。
クジャ:……。
ジタン:あ。凄いぞダガー! クジャが絶句したぞ! きっと5に反論出来ないんだな!
ダガー:私は4はちょっと違うと思うんだけど……。
ジタン:うーん……セフィロスが自己陶酔型かどうかは……。
ダガー:多分、真実を知って暴走したあたりのことを言ってるのだと思うわ。
ジタン:それって5だろ?
ダガー:そうじゃなくて、セフィロスは自分の出生を知った時に……。
ジタン:ああ! なるほど。

クジャ:第2位いくよ。レノ、280票。
ジタン:おおっ。人気高し!
ダガー:書き手は1位と2位のキャラで話を考えるって言ってたわよ。
クジャ:へえ。書けるのかな。
ジタン:あやしいよな。
ダガー:ただでさえ自分のHPで手一杯なのに。
クジャ:最近頭がFF8からFF9に行ってるらしいよ。
ジタン:ああ。FF8を最後にプレイしたのは一ヶ月以上前らしいしな。
クジャ:FF7は最近プレイしたけどすぐ9に切り替えたらしいしね。
ダガー:本人は『最近は必ず一日最低一回トランス・クジャと永遠の闇を倒して感動エンディング!』なんて言ってたわ。
クジャ:……。
ジタン:それは本当のことらしいぞ。一日5回それをやったことあるらしいぜ。
クジャ:……。
ダガー:『自分はクジャ好きだ』って言ってるけど本当かしら。
ジタン:いや、オレとクジャだ同点らしいぞ。
ダガー:……よくわからないわね……。

クジャ:いよいよトップだね。1位ナナキ345票。
ダガー:ということは、レノとナナキの話?
ジタン:この2人(?)にどんな接点が……。
クジャ:あいつのやることだから。たぶん、この2人を9の世界に飛ばすとかしそうだね。
ジタン:ありそうだな、それ……。
ダガー:でも、読者がわからなくなるからやらないかもしれないわ……。
クジャ:本人に白状させるしかないね。
ジタン:そうだな……。







陽:FF9の配役は全員スレキャラの転生体で行くとして、と。
ジタン:ちょっと待ていつ決まったんだそれはっ! というかいきなり何なんだっ!!
クジャ:しかも全員だよ……。
陽:いや……何となく突発的思いつきだし……。
  FF9は7、8と違って中世ヨーロッパ的世界観だから、スレの時代の数100年後とかに出来そうで。
ダガー:それ無理あるわ……。
陽:それは置いといて。さて、始めましょうか。
ジタン:さっさと終わらせろよー。
陽:なるべく努力します。
クジャ:なるべくかい。
ダガー:当てにならないわ。
陽:酷。まあいいか。じゃあ始めます。






――前書きだけど一応幕――










クジャ:ところで、ゲストに僕たちを選んだ理由って?
ジタン:そう言えば聞いてなかったな。
ダガー:どうせ碌な理由じゃないでしょうけど。
陽:『ジタン』『クジャ』『ダガー』。全員3文字で名前の羅列が見やすい。以上。
クジャ:アルテマ。
ジタン:グランドリサール。
ダガー:アーク召喚。

なんだか凄い爆発と効果音。

ダガー:アレクサンドリアに帰らなきゃ。
ジタン:あ、送ってくぜ♪
クジャ:僕も帰ろうかな……。遅くなるとミコトが煩いし……。
陽:……………………。

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13296第81話 雪に閉ざされたその村で――風碧 陽月 E-mail URL2003/2/21 16:33:56
記事番号13295へのコメント


ジタン:あれ……。話数はそのままで続行するんだな。
陽:この方が数えるのが楽だし……。
ジタン:……おい……。


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第81話 雪に閉ざされたその村で――





エアリスが死んでしまった……。
セフィロスの狂剣によって……。
だが、それを止めることの出来る者は誰もいなかった――――







「みんな……聞いてくれ」
忘らるる都の貝殻の民家の中で唐突にクラウドが切り出した。
「オレは……自分がわからない。また……ああなるかもしれない」
エアリスに剣を振り上げたようになるかもしれない――
「だから……みんなに止めてもらいたいんだ。オレがまたああなったときに」
「任せてください!」
「……わかってるさ」
「悪いな……」






その日のうちに忘らるる都を出発し、サンゴの谷―→サンゴの谷洞窟を難なく通り過ぎ、一行はアイシクルロッジに到着した。
雪に覆われた真っ白い村だった。
ここに来るまで、サンゴの谷洞窟を出てすぐ、視界には銀世界が広がった。
アイシクルロッジの住民が言うには、このあたりは一年中雪が積っているということらしい。
そして古代種の都――忘らるる都が存在するのはここのすぐ南。
北に遠すぎず近すぎず……。
古代種について何かがわかるかもしれないということで、彼らは村で聞き込みを始めた。
そして、その情報はすぐに見つかった。






「北へ行くつもりなのか?」
「はい。行かなくてはならないんです……。そう……。正義のためにっ!」
閑静という言葉がぴったりのバーの雰囲気をぶち壊しにし、ティファがテーブルに足をだんっと乗せて言った。
「そう! あのセフィロスを倒さなければならないんです! そして黒マテリアを絶対に取り戻さなければならないのですっ!」
「……? あ、まあ、よくわからないけど……この村より先に行くには地図でもなければ無理だぜ。ホルゾフさんの家なら地図が残ってるかもなあ。
 あの人、登山家だったんだよ」
ティファの剣幕に押されてた村人は親切に教えてくれた。
「この村の北の大氷河に向かったヤツがいるらしいぜ。馬鹿だよな。あの温泉にでも浸かりに行くつもりだたのかな?」
「セトラって知ってるか? セトラっていうのはえ〜と、なんてったっけ?
 そうそう古代種のことだよな」
「え……」
ティファが思わず声を上げたが、村人は構わず話を続けていた。
一応小声でだが。
「そう、昔この村にはセトラの生き残りが住んでたんだ。イファルナっていう女の人でいろんなことを知ってたんだけどな……。
 けどな、っていったいどうしたんだよ? 彼女はな、神羅に連れられてどこかに行っちゃったらしいんだ……」
「何ですってっ!? なんてことをするんですか神羅はっ!」
「あ……いや俺に聞かれても困るんだが……」
「こうしちゃいられません! 早くみんなに知らせなくてはっ! そう! 正義のために!」
ティファはすっ飛んでいった。
「なんだったんだろうな……あの娘(こ)……」
「さあ……」
「それにしても、神羅とセトラ……。怪しい匂いがするよな……」
「そうだな……」






バーを出たティファはとりあえず近くにいたヴィンセントを捕まえて今聞いた情報を話した。
「わかった……。他のみんなにも話してやれ」
「はい。あ、でも地図はどうします?」
「俺がなんとかしておく」
「はい! お願いしますね!」
ティファは他の仲間を探しに走っていった。
探すといってもここは狭い村。すぐに見つかった。
「ダメダメ!! この先は、すごい下り坂なんだ。危険だから入らないでくれ!」
「それでも行く」
クラウドが村の出口の前で村人と押し問答していた。
この村に入った時の出口とは逆方向、つまり、北向きの出口の前だ。
「なんだよ、人が折角親切に……」
「何してるんですか?」
ぶつぶつ言う村人の押しのけてティファが問う。
「あ……。この先にあいつがいそうな気がしたんだ」
「あいつってセフィロスですか?」
「ああ……」
「酷いです。仲間に言わずにひとりで先に進もうとするなんてっ! そんなの正義じゃありません!」
「悪かった」
2人が会話している間に立ち直ったらしき村人が、
「な、なんだ向こうのヤツらは? やばそうだぜ!」
そう言っていきなり木立の間に隠れてしまった。
「「……?」」






2人の前に現れたのは神羅のタークスのイリーナだった。
「ここから先へは進ませません!」
「この先に、何があるんだ?」
「そんなことはどうでもいいんです!」
「……どうでもいいんですか……」
ティファが横からツッコんだ。
それを無視し、
「よくも私の上司をやってくれましたねっ!」
「…………?」
「ツォンのことじゃないでしょうか……」
「そうです!」
「ああ、あれはオレたちじゃない。セフィロスがやったんだ」
「いいえ、騙されません!」
「嘘じゃない。セフィロスなんだ」
イリーナから見たら証拠がない。
それに、神羅の情報網を甘く見てはいけない。
クラウドの性格はすでに調査されている。
神羅にいたころのデータより詳しい事を――だが。
「いくらシラをきっても無駄です! 絶対許しませんから!」
イリーナはモーニングスターを振り上げ――
それはクラウドにクリーン……いや、クリティカルヒットした――









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雲:……………………これはギャグか?
陽:いや……当初はどシリアスだったんですけど……ティファが正義って言った瞬間からギャグになっちゃいましたね……。
雲:………………。
陽:………………。
雲:………………。
陽:………………。
雲:………………。そう言えば、お前、眠りの森で入手できるはずの召喚マテリア、ク…
陽:言うなそれはその名は言うなそのマテリアというか召喚獣の名は言うな頼むからというかお願いします。
雲:…………なんでだ。
陽:被るだろ。某銀髪死神兄ジェノムと!(待て)
雲:…………ジェノ……?
陽:……ム。バじゃありません。
雲:……それで出さなかったのか?
陽:いや……まあ……そういう理由も30%くらいはあるかもしれません。では長くなりそうなのでこの辺で。
雲:唐突すぎ……。

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13297第82話 真実を知り、そして――風碧 陽月 E-mail URL2003/2/21 16:38:01
記事番号13295へのコメント


クジャ:なんだか前回のあとがきで僕の話が出てたみたいだけど。(←参:『某銀髪死神兄ジェノム』)
陽:さあ……。気のせいでは?
クジャ:いや。絶対気のせいじゃないよ。だって聴こえたからね。
陽:うあ地獄耳……。…………おーいガーランドー。クジャって地獄耳でしたっけー?(待て)
クジャ:っ!? ガーランドっ!?




__________________________________________________





第82話 真実を知り、そして――





「大丈夫ですか……?」
「あー……なんかまだ痛いけどな……」
雪道を歩きながらティファがクラウドを心配している。
イリーナは、吹っ飛ばされたクラウドをティファが治療している間にどこかに行ってしまった。
恐らく、北へ――
「フルケアのマテリアがあれば完全回復できるんですけど……」
「ふるけあ?」
「ええ。希少価値の高いマテリアです。ぜんたいか不可、効果は完全回復……」
「よ、よくわからん……」
話しているうちに2人はある一軒家の前に来た。
奥まったところにあり、気づかずに通り過ぎてしまうような目立たない家だ。
「調べました?」
「いや……たぶん見てないと思う」
『訪ねた』ではなく、『調べた』と訊いたのは、この家が、窓には分厚いカーテンが下がり、ドアノブにはくもの巣が張り、手入れもまったくされていない様子だったからだ。
恐らく無人だ、と解釈したのである。
ちょっと迷ったのち、2人はその家に入った。ティファは躊躇したようだが。
「なあ……これなんだ?」
クラウドが珍しいものを見つけたらしい。
「ビデオテープ……ですね」
「えっと……『(昔の)星の危機について』『ウェポンとは?』『プライベート』…………?」
「(昔の)星の危機について……! 見ましょう!」
「でもこれ他人のビデオだぞ」
「正義のためですッ!」
どういう正義かはわからないが、とりあえずビデオを再生した――






画面には白衣を纏った男が映し出された。
『カメラは、これでよし! では、イファルナさん、セトラの話をお願いします』
画面の前の2人は息を飲んだ。
『およそ2000年前、わたしたちセトラの祖先はこの星の悲鳴を聞いたそうです。最初に星の大きな傷口を見つけたのはノルズポルにいたセトラたちでした』
イファルナと呼ばれた赤い服を着た栗色の髪の女性が答える。
『イファルナさん……、ノルズポルという土地はどこにあるのです?』
『ノルズポルとは、このあたりのことです。そしてセトラたちは、星読みを始めました』
『イファルナさん、星読みとは、どういうことなのですか?』
『……うまく表現できませんけど、星と対話することなのです……。
 星は空から振って来た何かと衝突して傷ついたと語ったそうです。何千人ものセトラが力を合わせました。星の傷を癒そうとしたのです……。でも、その傷はあまりにも深く星自身が長い年月をかけて治す他はなかったのです』
『古代種、いやセトラは星を治す特別な力を持っているのですか?』
『いえ、そういう力ではありません。星の上にあるもの全ての生命力がエネルギーになるのです。セトラたちは必要とされるエネルギーを絶やさぬために必死で土地を育てようとしたのですが……』
『ふむ、北の大空洞に近いこの地に雪解けの時期がこないのは星の傷にエネルギーが集中しているからなのか』
『ええ、傷の回復に費やすエネルギーは急速に土地を枯れさせ…そして星は…。星はセトラにノルズポルから離れるようにすすめたそうです…でも』
『イファルナさん……、少し休みましょう』
『大丈夫です…。セトラたちが…長年親しんだ土地から旅立ちの準備をしていたとき……、その時、そのものは現れたのです! その姿は、亡き母の…亡き兄のものでした。それぞれに過去の幻影を見せるのです』
『北の大空洞に現れた、その者とは一体何者なのですか? まるで見当がつかないのですが』
『それが星を傷つけたものです……。空から来た厄災! わたしたちは、そう呼んでいます。その者は親しげな顔でセトラたちに近づき…欺き…そして……ウィルスを…ウィルスを与えたのです。ウィルスに侵されたセトラたちは心を失い……そしてモンスターと化しました。その者は、ノルズポルと同じように他のセトラの部族に近づき…………そしてまた…ウィルスを……』
『顔色があまりよくない……。今日はこれで終わりにしましょう』






「ウィルス……」
ティファが呟く。
「空から来た……厄災……?」
クラウドもそう呟き、それを聞いたティファがはっとした。
「心を失いモンスターと化した……。ニブル魔晄炉のモンスターと同じじゃないですか!?」
ティファは実際にニブル魔晄炉に入った事がある。そして魔晄エッグも見ている。だが、その中に何があるかはクラウドの話で聞いたことしか知らない。
だが、ぴんと来たのだ。
「そういえば……」
魔晄エッグに入っていたのは間違いなく人間――。
そう言ったのは、暴走する前のセフィロスだった。


『お前も見ただろう! こいつらの中にいるのは……まさしく人間だ!』


――確かにこう言った。
「そして……空から来た厄災……」


『昔、この星を災害が襲った。
 お前達の祖先は逃げ回り……隠れたおかげで生き延びた。
 星の危機はセトラの犠牲で回避された。その後でのうのうと数を増やしたのがお前達だ。
 セトラはこうしてレポートの中に残るだけの種族になってしまった』
『それがあんたとどういう関係があるんだ?』
『わからないか?
 2000年前の地層から発見されジェノバと名づけられた古代種。
 そしてジェノバ・プロジェクト。
 ジェノバ・プロジェクトとは古代種……つまりセトラの能力を持った人間を創り出すことだ。
 …………創り出されたのは、俺だ』


「……空から来た厄災は……ジェノバか……?」
「確証はありません。でも……」
ティファは2本目のテープを再生しようとして手を止めた。
「イファルナ……? この名前どこかで……。バーで村の人たちが言っていたより前にどこかで……」
「そう言えば聞いたことあるか……?」
ティファは答えず、テープを再生した。





『では、イファルナさん。ウェポンという名の者の存在について語っていただけますか?』
『はい、博士。博士がセトラだと誤解した者……ジェノバと名づけた者こそが……空から来た厄災なのです』
クラウドとティファが顔を見合わせた。
『その空から来た厄災を滅ぼすことを星が意識し始めました……。ジェノバか存在する限り星が自身の力で傷を完全に治すことが出来ないからなのです』
『では、ウェポンとは星の意識が生み出した兵器ということですか?』
『ええ、でも…実際にウェポンが使われた歴史がないのです。小数の生き残ったセトラたちがジェノバに打ち勝ち、そして封印したのです。
 星はウェポンを生み出しました……。しかし、使う必要がなかったのです』
『もう、この星にウェポンは存在していないのですか?』
『ウェポンが消える事はありません。…この星のどこかで眠っているのです。ジェノバを封印したと言ってもいつ、蘇らないとも限りません……。
 星の傷は完全に治ってはいないのです。星はまだ、ジェノバを警戒しています』
『ウェポンが眠っている場所はどこなのですか?』
『わたしには、わかりません……。星の声は……もう、あまり聞こえないのです。
 時代は……変わりました。星は……きっと様子を見ているのだと思います』
『……ありがとう、イファルナさん。今日は、このくらいで……』





「やっぱりジェノバが空から来た厄災だったんですね!」
ティファが言った。
クラウドもそれに頷く。
「時代もあってるはずだ。2000年前なんだろ? 確かセフィロスも……」


『…………2000年前の地層から見つかった仮死状態の生物。その生物をガスト博士は“ジェノバ”と命名した…………』


「間違いない」
「あれ? じゃあ……まさかこの人が……ガスト博士……」
「ガスト博士はセトラと面識があったってことだな」
「……珍しいですね。確証得てますよ」
ティファの言葉にクラウドは照れたように笑った。
「そりゃたまにはオレだって考えるさ」
3本目のテープ。それには驚くべき真実が映し出されていた――





『博士……いえ、あなた何してるの?』
『あっ、ビデオを撮ろうと思ってるんですよ。でも、なんだかビデオの調子が悪くて……』
『何を撮るの? まだ、話してないことがあったかしら?』
『いえ、そんなことではないです。かわいい我が子を撮るんですよ。この、眠っている顔がまたとてもかわいい〜んです』
『もう、それならビデオより先にこの子の名前を決めなくちゃ!』
『私はもう決めてますよ! 女の子だったらエアリス。これしかありません!』
『もう、勝手な人ね……でも、エアリスってイイ名前ね! ウフフ……あなたのカタイ頭で考えたにしては上出来じゃないかしら』
『でしょ!? あっ、ビデオのテープがっ…………』





「い……今何て……」
「…………」
2人が絶句している間に、次の映像が始まった。





『あなた、またビデオ? この前撮ったばかりじゃないの!』
『…………、そう言わないで下さいよ。わ、私とあなたのとってもかわいい娘なんですよ!
 彼女のすくすくと育つ姿を残しておきたいと思いませんか?』
『そんなにかわいがってばかりじゃ強い子に育たないかもしれない……。
 エアリスは、普通の子とは違うんだから、これから、どんな人生が待っているか……』
『そんなこと言ってちゃダメです! 私が、あなたとエアリスをどんなことをしても守ります!
 あなたとエアリスは私の宝なんです。 何があっても放しません!』
『あなた……わたし、今とっても幸せよ。あなたに会わなければわたし……』
『もう、一体誰なんですか!? イイところで……。我が家のくつろぎの時間にまったく……』
『クスクス……。ええ、そうね。は〜い、いますぐ!! 誰かしらね? あ、あなたたちは!!』
『……探しましたよ。イファルナ……いや、セトラ! それから、本当に久しぶりですね、ガスト博士!』
『宝条くん……。どうしてここが?』
『いやぁ、骨を折りました。あなたたちが、ここにいることぐらい、とうにわかっていたんですよ。でもね……2年間待ちました。私は新しいサンプルが欲しかったんですよ……』
『……新しいサンプル? まさか、エアリスを!?』
『ほう、エアリスちゃんですか? いい名前だ……』
『くっ……私は神羅とは縁を切ったのだ。宝条君、帰ってくれたまえ』
『おねがいエアリスは、関係ないわ! わたしたえいれば、いいんでしょ?』
『イファルナ!』
『私の実験にはあなたたち、みんなが必要なんですよ。ガスト博士、わかってくれますよね。この星の運命を変えることが出来るんですよ!』
『大丈夫だイファルナ! 私は、こんなヤツらには負けない!』
『無駄な抵抗はしないでくださいよ。大事なサンプルに傷をつけたくないですからね。ん? おかしなカメラがありますね。壊してしまいなさい!
 丁寧に運ぶんですよ……。な、何をするんですか、博士!』
『イファルナ! エアリスを連れて逃げるんだ!!』
『キャー、あなた〜!!』
『まあいい……子供を忘れないで下さいよ……。ほう、ビデオ? 古代種……ウェポン!? 宝の山だな……。ありがとう博士……』





「酷い……」
「……」
「……こんなことって……」









__________________________________________________


陽:ビデオはゲームの通りっすね。
雲:そうだなー……。
陽:後書きのネタが正直、ないですね。
雲:…………。そうだなー……。
陽:だから、無理矢理ネタ作って、一行のレベルをばらすとか……。
雲:そんなの決めてたのかー……。
陽:いや、このスセと同時進行のデータ黄色い鳥さん仕様があるのでそれを。
雲:『使用』じゃなくて『仕様』ってなってるあたりがミソだなー……(嘘)。
陽:では。

クラウド:レベル38
ティファ:レベル35
ヴィンセント:レベル34

陽:うあ低ッ!!!! レベル38って言ったら黄色い鳥さん使わなかったらニブル山あたりのレベルじゃないか(私の場合です)。
雲:他は?
陽:えーと……アイシクルロッジであるイベントを済ますと、しばらくワールドマップ上には出られなくなるんですよね……。
雲:つまり、パーティ編成が出来ないから見れない、ということだな?
陽:ええ。ホルゾフの小屋のセーブポイントか、スノボで大氷河に行ってからなら実は出れるワールドマップ上(しかし一部分)でしか。
雲:じゃあその時に調べてまた書くのか?
陽:そういうことです。ちなみに今私はこの3人のパーティ編成で進めてます。
雲:後書きこれで終わりだな?
陽:そうですね。ではこれにて。



――――幕――――


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13302第83話 オレは逃げ出した……。風碧 陽月 E-mail URL2003/2/21 18:19:09
記事番号13295へのコメント


陽:これで第2章の第1部は終了なんですけど。
ミコト:早いわね……。
陽:ええ。まあ。実はこの3話はタイトルが繋がってるんですよね。
ミコト:意味は?
陽:それは後書きで。


________________________________________________



第83話 オレは逃げ出した……。





クラウドとティファがガストの家でビデオを見ているころ。
ヴィンセントはホルゾフの家に来ていた。
ティファが持ってきた情報によれば、この家になら大氷河の地図があるということだ。
「北の果てに無事たどり着くためには地図がなければ不可能に近いんだ。北の果てに行くつもりなら壁に貼ってある地図を持って行きな」
「いいのか?」
「ああ、どうせ使わないからな。使う人に持っててもらった方がいいだろ」
あっさり地図を手に入れたヴィンセント。
こう簡単にいくとは思ってもいなかったから少し拍子抜けしていた。
アイシクルロッジの雪道を歩いていると、ティファが走ってくるのが見えた。
なんだか慌てた様子で。
「聞いてくださいッ!」
ヴィンセントを見つけた途端言い出した。
「ガスト博士がイファルナさんを古代種とジェノバのセトラでウェポンもあって星の危機がもうんぐっ!」
舌を噛んだらしい。
「……落ち付け。落着いてからゆっくり話せ」
涙目になっている――かなり痛かったらしい――ティファを宥めてヴィンセントが言う。
端から見たら冷静なヴィンセントだが、内心ではかなり驚いているだろう。
ティファが今『ガスト博士』の名を言ったから……。
ティファは深呼吸して落着いてから話し出した。
今ガストの家で見たビデオの内容を全て。
「……そうか」
ティファが話し終え、ヴィンセントは静かに溜息をついた。
ティファが話した内容は全てヴィンセントが永き眠りに入った後のことだった。
ガスト博士は宝条に殺された――。
神羅は狂っている――。
そう思ったのかもしれない。
「なあ……そろそろ行こうぜ」
後からやってきたクラウドが抑揚のない声で提案する。
今見た事実がショックだったのだ。
「一泊してからにしよう。大氷河はここの連中があれだけ恐れるところだ。用心するに越したことはない」
「そうですね。そうしましょう」





クラウドはその夜、夢を見た。
起きた時には内容は忘れてしまってたけど、何か、辛い出来事を夢に見たような気がした。
そしてクラウドは翌日からは口数が減っていた。
現実から――逃げようとして――――








                         第2章――回帰――


                            第1部 自己喪失編


                              ――完――






__________________________________________________



陽:さて、タイトルの意味を。
ミコト:3話繋げると『雪に閉ざされたその村で真実を知り、そしてオレは逃げ出した……。』になるわね。
陽:はい。タクティクスをパクってみました。
ミコト:……どこが?
陽:FFタクティクスのchapter 1の最後のブレイブストーリーが『そして僕は逃げ出した……』だったと思うんですが。
ミコト:意味……あるの?
陽:あまり……ない。いや、『現実から――逃げようとして――――』あたりとかけたっていうのありますけど。
ミコト:それって意味……?
陽:というか、ティータが殺されて、アルガスを殺して、ラムザがベオルブ家を出て……。あまり似てないか。
ミコト:今更気づいたの……。
陽:そうかも……。
ミコト:…………。
陽:…………。終わらせましょうか。
ミコト:そうね。
陽:ではこれにて。



――――幕――――





陽:ティータにフェニックスの尾を使ってた私って……。
ミコト:攻略本読みなさいよ。
陽:読みました。無意味とわかっててあえて使いましたから。意味もなく。…宛てもなく彷徨っていた…手がかりもなく探し続けた……。
ミコト:……重症だわ。

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13326Re:第83話 オレは逃げ出した……。D・S・ハイドラント 2003/2/22 18:41:41
記事番号13302へのコメント

こんばんはラントです。

>「ガスト博士がイファルナさんを古代種とジェノバのセトラでウェポンもあって星の危機がもうんぐっ!」
>舌を噛んだらしい。
ううむ意味不明な上に舌噛み・・・痛そう。

>涙目になっている――かなり痛かったらしい――ティファを宥めてヴィンセントが言う。
舌噛んだらなぜか耳とか痛くなる・・・食事中に噛むことが多い(いや多くはないけど)
>端から見たら冷静なヴィンセントだが、内心ではかなり驚いているだろう。
>ティファが今『ガスト博士』の名を言ったから……。
そういえば・・・。

>                         第2章――回帰――
>
>
>                            第1部 自己喪失編
>
>
>                              ――完――
毎回ですけど完結って感じしますよね
・・・にしてもついにここまで・・・

>陽:さて、タイトルの意味を。
>ミコト:3話繋げると『雪に閉ざされたその村で真実を知り、そしてオレは逃げ出した……。』になるわね。
良いですねえ。
・・・にしても相方は命ちゃん。
そういえばジタンもクジャも命って意味だってどこかで見たような・・・

それではこの辺りで・・・

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13329リュニオン編はとことん長くなりそうです。風碧 陽月 E-mail URL2003/2/22 19:37:59
記事番号13326へのコメント


>こんばんはラントです。
こんばんは陽月です。

>>「ガスト博士がイファルナさんを古代種とジェノバのセトラでウェポンもあって星の危機がもうんぐっ!」
>>舌を噛んだらしい。
>ううむ意味不明な上に舌噛み・・・痛そう。
ビデオに出て来た単語を並べてその間に適当に助詞を入れたらこういう意味不明な文になりました。
因みに最後、『もうんぐっ!』になってますけど、『(星の危機が)もうすぐ来るかもしれない』と言いたかったみたいです。
舌噛みは痛いです。涙出るくらい痛いです。


>>涙目になっている――かなり痛かったらしい――ティファを宥めてヴィンセントが言う。
>舌噛んだらなぜか耳とか痛くなる・・・食事中に噛むことが多い(いや多くはないけど)
顔の器官は繋がってるみたいですから。いや、でも耳と舌は繋がってるんでしょうか(をい)。
耳と鼻は繋がってますけど……。
まあ、私もよく(?)食事中に舌噛みます。


>>端から見たら冷静なヴィンセントだが、内心ではかなり驚いているだろう。
>>ティファが今『ガスト博士』の名を言ったから……。
>そういえば・・・。
ヴィンにとってはガスト博士は重要な人ですし。


>>                         第2章――回帰――
>>
>>
>>                            第1部 自己喪失編
>>
>>
>>                              ――完――
>毎回ですけど完結って感じしますよね
毎回ですけどここで終わらせたいと思ってしまいます(爆)。

>・・・にしてもついにここまで・・・
はい。やっとです。なんだか長いです(をい)。
ストーリーの半分は消化したはずだと思います。
次のリュニオン編は結構(とことん)長くなりそうです。


>>陽:さて、タイトルの意味を。
>>ミコト:3話繋げると『雪に閉ざされたその村で真実を知り、そしてオレは逃げ出した……。』になるわね。
>良いですねえ。
ありがとうございます。

>・・・にしても相方は命ちゃん。
なんだか性格が違うような気もしますけど……。

>そういえばジタンもクジャも命って意味だってどこかで見たような・・・
まあ、3人ともジェノムですから。(理由になってない)
ミコトは『(ガーランドの)命令に従う』という意味で命(ミコト)だって聞いたことありますけど、信憑性が薄いです(待て)。


>それではこの辺りで・・・
はい。レスありがとうございます。

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13358第84話 スノーボード大突撃!風碧 陽月 E-mail URL2003/2/24 15:29:38
記事番号13295へのコメント

第84話 スノーボード大突撃! (ギャグにしたいのか?私は…)





アイシクルロッジの骨折した子供からスノボを譲ってもらったクラウドたち。
昨日イリーナが出現したあたりの坂から一気にすべり降りた。
「うわああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……・・・・・・」
クラウドの叫びが雪山に響き渡った。
だが。さすがクラウドである。
すぐにスノボに慣れた。
スノボってスキーより難しいはずだが……。
まあ、いいとして。
障害物避けて、(わざと)モーグリの雪だるまを吹っ飛ばして、(わざと)モーグリのかまくらをぶち壊してどんどん滑り降りる。
ちなみに。
私はやります。わざとかまくら吹っ飛ばし。
「道がわかれてるぞー! どっちだ!?」
「えっと……神託によれば左ですっ!」
「……どういう神託だ」
ヴィンセントの言う通り、どういう神託なのかは一切不明だが、とりあえず左のコースを取った。
左のコースは――――
上級者向けだった。
「なんか道が荒れてるぞっ!?」
「気のせいですっ!」
「……」
右は初心者向けなんだけどねぇ……(待て)。
「って言ってるうちにまた道がわかれてるぞっ!?」
「神託によれば……右ですっ!」
右は更に上級者向けだった。
しかも――
「って道がないぞっ!?」
「気のせいですっ!」
「どこが気のせいなんだ」
一行は落下した……。
そして着地地点は大氷河入り口――つまり、北の大空洞に一番遠い地点だった。
「…………神託あってたのか?」
「……たぶん……」
「適当に言ってたんじゃないのか?」
「……」
上手く着地できたクラウドとヴィンセント。
雪の上に頭から着地したティファ。
「だって地図には大氷河の部分しかないんですよっ!」
昨日ヴィンセントが入手してきた地図をさしてティファが言う。
「とりあえず……普通に立ってからにしろ……」
「はっ。そう言えば!」
ずぼ。
っと音を立てて雪の中から頭を抜く。
――今まで埋まったまま喋ってたのだ。
「地図によればだ……」
ヴィンセントが静かに言う。
「ここは大氷河の中では一番北に遠いところだ」
「……」
「……」
氷点下の風が吹き抜けた――――




――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


……ごめんなさい。
旅に出ます。探さないで下さい。(待て)



………………逃走。(更に待て)

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13362Re:第84話 スノーボード大突撃!D・S・ハイドラント 2003/2/24 19:52:24
記事番号13358へのコメント

こんばんはラントです。

>障害物避けて、(わざと)モーグリの雪だるまを吹っ飛ばして、(わざと)モーグリのかまくらをぶち壊してどんどん滑り降りる。
・・・グリモウ嫌いですか?

>「えっと……神託によれば左ですっ!」
>「……どういう神託だ」
・・・同じく。


>上級者向けだった。
あれ・・・本場って全部難しさ違うんですか(同じくらいと思ってましたけど)


・・・にしてもクラウド以外はどうしているのでしょう。

それではこの辺りで・・・

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13370Re:第84話 スノーボード大突撃!風碧 陽月 E-mail URL2003/2/25 12:08:30
記事番号13362へのコメント


>こんばんはラントです。
こんばんは陽月です。


>>障害物避けて、(わざと)モーグリの雪だるまを吹っ飛ばして、(わざと)モーグリのかまくらをぶち壊してどんどん滑り降りる。
>・・・グリモウ嫌いですか?
いえ。嫌いじゃないです寧ろ好きです。
でもなんとなくこういう障害物って壊したくなるんですよね(笑)。
9でもチョコに乗ったまま水の祠に体当たりかましましたし。……あれは障害物じゃないですけど。


>>「えっと……神託によれば左ですっ!」
>>「……どういう神託だ」
>・・・同じく。
書いた私もわかりません。


>>上級者向けだった。
>あれ・・・本場って全部難しさ違うんですか(同じくらいと思ってましたけど)
私がプレイしたときに最初のわかれ道で左選ぶと難しかったからそう書いてみたんです。
あとは、一番難しいコースで苦労したのに着地地点は一番北に遠かった…というお約束(違)をやってみたかっただけです。


>・・・にしてもクラウド以外はどうしているのでしょう。
やっぱりそれ疑問ですよね。
私もわかりません(をい)。書きながらどうしてるんだろうと思ってたんですけど……。


>それではこの辺りで・・・
はい。レスありがとうございます。

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13478閑話1:広すぎる大氷河。北はまだ遠い――――風碧 陽月 E-mail URL2003/3/6 21:06:11
記事番号13295へのコメント

次は第85話のはずなんですが、これは閑話になってます。
理由は、話数に入れるほどの話じゃないからです。
くだらないですね……。内容もくだらないです。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



閑話:広すぎる大氷河。北はまだ遠い――――




「寒いです」
なんだか不機嫌なティファ。
「……大氷河だからな……。当然だろう」
あっさり返すヴィンセント。
「ファイガ使っていいですか?」
「止めとけ」
「じゃあイフリートを召喚……」
「余計駄目だ」
「じゃあ、フレア」
「マテリアがない」
「…………バハムートのメガ『フレア』で……」
「あれは火じゃない」
「……ティアマトのダーク『フレア』……」
「そんな召喚獣はいない」
「フェニックスの転生の炎……」
「マテリアがない」
「じゃあまだ一回も召喚してないクジャタ……」
「書いてる奴が出したがらない」
いえ。いつかは出します。出すつもりです。
「…………このままじゃフリーズ状態になっちゃいますよぉ……」
魔法だか召喚獣だかのストックが尽きたのか、再び文句を垂れ始めるティファ。
「ブレイズより強力です……」
「なんだそれは……」
「熱せず冷ませず……」
「それはよくわからんが……ぞくせいのマテリアとれいきのマテリアでも組み合わせておけ」
「うー…………」
大人しく言われた通りにするティファ。
だが、
「全然変わらないんですけど……」
「ちゃんと装備したのか?」
「しました。」
「………………」
「………………」
「………………」
「………………」
「………………。武器に装備したら意味がないだろうが」
「…………あれっ!?」
どうやらこの寒さで思考が働いてないらしい。
慌ててマテリアを外して、今度は防具に装備するティファ。
だが、
「……変わりません」
「……」
大氷河の寒さはそれくらいで防げるようなもんじゃない。
「…………クラウドさんは……?」
そう言えばさっきから会話に参加していない。
書き手も忘れていた(爆)。
「……いつの間にか静かだな……」
ヴィンセントは後ろを振り返り――
「…………」
硬直した。
「……な……………………何してるんだ?」
「?」
ティファも振り返り――
「…………」
硬直した。
クラウドは、せっせと雪を積み上げて――
「何って……寒いからかまくら造り」
「「………………………………」」
この寒さはある意味セフィロスより強力な敵かもしれない――――







―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


陽:すみません。一箇所除いて他は頭がFF9モードっぽいです。
クジャ:没になったサブタイトルも9っぽかったしね。
陽:『宛てもなく彷徨い手がかりもなく探し続け――北は遠い』。宛てあるし、手がかり(=地図)もあるし……。
  …………………………はっ。召喚獣クジャタ!? 名前が出たっ!
クジャ:…………。
陽:なんだか怖いのでこれで失礼します。すみません。