◆−道具としての存在−ルビーアイ様(3/21-03:47)No.1450
 ┗Re:道具としての存在−シェラ(4/5-13:38)NEWNo.1536


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1450道具としての存在ルビーアイ様 URL3/21-03:47


「私は・・・・私はただの道具なのですか、覇王様!」
「そうだ、お前はただの道具にすぎん。余計な事は考えるな。」

彼女の名はシェーラ。覇王グラウシェラーの部下であり将軍である。
ここは覇王の神殿、シェーラはとある人間の魔導師に自分の名前に
ついて言われ、そして思った。
主は自分のことをどう想ってくれているのだろうか、と。

その結果は・・・・余りにも残酷過ぎた。
仕えし存在に「道具」と宣告されて。

「私は・・・私の存在は一体何なの?覇王様の・・・・道具・・・」
「リナ=インバースの言ったとおり、私の名前は・・・」

シェーラの眼から涙がこぼれ出す。何故だろう、こんな感情は初めてだ。
意識しているのではない、何度拭っても止めどなく溢れてくる。

「わーい、ただいま!シェーラ姉ちゃん。」
「グラウ・・・」

グラウと呼ばれた元気な声が辺りに響く。外見は12歳位、髪はショートで
きめている可愛い女の子だ。

「グラウ、どうしたの。」
「姉ちゃん、あのねあのね。ボクね、黄金竜の連中をたくさんやっつけた
んだよ。大勢いたけどボク一人で全滅させちゃったぁ。凄いでしょ!」

グラウは嬉しそうにシェーラに話し続ける。そんな無邪気なグラウをみて
いると、さっきまで自分が悩んでいたことを忘れてしまいそうだ。

「・・・ん、姉ちゃんどうしたの?何か変だよ?」
「別に何でもないよ。どうしてそんなことを聞くの。」
「だって姉ちゃんから負の感情が出てるもん。おかしいよ、魔族が
負の感情を発するなんて。」

シェーラの感情はいつの間にか負に発していたらしい。シェーラはそう言われ
落ち込んでしまう。グラウは心配し、

「シェーラ姉ちゃん、一体何を悩んでいるの。ボクに話してみてよ。」
「いいのよ、グラウには関係がないことだから気にしないで。」

シェーラが立ち去ろうとしたとき、グラウはシェーラの腕をつかまえる。
何かと思い振り向くと、グラウは泣きそうな顔でシェーラを見つめていた。

「姉ちゃん・・・ボクでは姉ちゃんの力になってあげられないの?」
「グラウ、私は別にそんな・・・・」
「ボクは姉ちゃんの力になりたいんだ!だって・・・ボク達は同じ主から
創り出された存在なんだよ!繋がってるんだよ・・・上手く言えないけど
その・・・ボク達は・・・きっと。」

グラウの想いは優しかった。でも、この悩みだけは言いたくない。
きっとグラウを傷つけてしまうだろうから。

「グラウは覇王様のこと好き?」
「え、そりゃ大好きだよ。姉ちゃんも同じくらい大好き。」
「それじゃあ、グラウは自分の名前のことをどう思ってる?」
「名前?ボクの名前は覇王様から頂いたものだよ。ボクは自分の名前が
大好きだし、とっても誇りに思ってる。姉ちゃんだってそうでしょ?」

そうでしょ・・・か。シェーラの悩みの理由はいつかきっとグラウも知る日が
くるであろう。シェーラはグラウを優しく抱きしめてこう囁く。

「そうだね。私たちは覇王様に創られし存在、それだけで誇りなのに。」
「グラウ、ありがとう。おかげで悩みが吹っ切れたわ。」
「え、ボクは別に何もやってないのに・・・変な姉ちゃん。」

シェーラの髪からいい匂いがするのを感じる。
そして、今日はいっぱい甘えようと思うグラウであった・・・・

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どうもこんにちは
最後はおもいっきり手を抜きましたけど。
何か支離滅裂な文章ですけど、気になさらないでください。

それでは失礼します。




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1536Re:道具としての存在シェラ 4/5-13:38
記事番号1450へのコメント


>「私は・・・・私はただの道具なのですか、覇王様!」
>「そうだ、お前はただの道具にすぎん。余計な事は考えるな。」

こーいう言葉好きです!!「道具としての存在」ちょと悲しいです・・・。

>その結果は・・・・余りにも残酷過ぎた。
>仕えし存在に「道具」と宣告されて。

「道具」と呼ばれてなんだか悲しそうです。

この話はけっこー好きです。
ちょと悲しい話・・・・・
せつない・・・・話・・・・

これからもがんばってください。