◆−五大魔族と五人の部下達in神魔戦争−遙 琥珀 (2003/7/11 16:51:59) No.14633 ┣第八十二話: オ ワ リ ノ ト ビ ラ−遙 琥珀 (2003/7/11 16:55:56) No.14634 ┣第八十三話:どっちが地?−遙 琥珀 (2003/7/12 22:56:07) No.14637 ┣第八十四話:清貧−遙 琥珀 (2003/7/13 22:09:08) No.14650 ┃┗赤貧 イモを洗う(誤)−凰月 麗 (2003/7/16 16:20:03) No.14667 ┃ ┗銭湯が混んでいる時の描写風景(もっと違う)−遙 琥珀 (2003/7/19 21:40:32) No.14684 ┣第八十五話:すれ違い−遙 琥珀 (2003/7/19 22:49:33) No.14686 ┣第八十六話:天使のレプリカ−遙 琥珀 (2003/7/21 16:00:22) No.14694 ┣第八十七話:運命の桎梏−遙 琥珀 (2003/7/21 16:57:38) No.14695 ┃┣・・・・・・・・・・・(硝子の眼の微笑み)−ユア・ファンティン (2003/7/21 20:47:53) No.14701 ┃┃┗ぅおう。久し振りにユアさん怖いッ。−遙 琥珀 (2003/7/22 21:37:33) No.14709 ┃┗ ウ ン メ イ ノ ……………………(汗)−凰月 麗 (2003/7/23 15:57:07) No.14713 ┃ ┗シッコクと読みます。−遙 琥珀 (2003/7/24 22:18:00) No.14723 ┣第八十八話:タイクツシノギ−遙 琥珀 (2003/7/24 22:11:25) No.14722 ┣第八十九話:世知辛くなってるのは誰の所為なのやら−遙 琥珀 (2003/7/26 21:10:42) No.14744 ┃┗・・・・・・・・・・・・・(硝子の眼の無表情+バックに炎)−ユア・ファンティン (2003/7/27 21:01:53) No.14756 ┃ ┗背景に炎って、最近流行りなのかな(違うから)−遙 琥珀 (2003/7/29 21:53:33) No.14783 ┗第九十話:生存ルール−遙 琥珀 (2003/7/29 21:57:01) No.14784
14633 | 五大魔族と五人の部下達in神魔戦争 | 遙 琥珀 E-mail | 2003/7/11 16:51:59 |
始めますー。 |
14634 | 第八十二話: オ ワ リ ノ ト ビ ラ | 遙 琥珀 E-mail | 2003/7/11 16:55:56 |
記事番号14633へのコメント 『狭い!暗い!苦しい!出せコラ!』 オルエン(本物)は、『殻』の中で悪戦苦闘していた。 実際何か物理的障害があるわけでは無いが、『殻』と表現するのが一番近い様に思われる。 ばたばたと藻掻いている内にも、自分の精神が削られていくのが解る。 死神の放った『欠片』に、喰われていくのが。 何か『別の存在』に作り替えられていくのが。 ……『別の存在』。 ライアナにとって都合のいい存在。 紛れもなく、『オルエン』の魂を持った、『誰か』。 ……キィィィィィィィィィィィィィン…… 『痛ッ…』 リノアンと接触するたびに感じる『痛み』。 聞こえる、金属音の様な、細く透き通った『音』。 魂の共鳴音。 ―――――――――――――――――そうだね、元は、ひとつだったんだもんね――――――――――――――――― ひとつの魂を、ふたつの器に分け入れた。 ふたりはそうして『別の存在』になった。 すべてが正反対のふたり。 触れ合うたびに響く『共鳴』だけが、唯一、彼女らの絆を示していた。 ―――――――――――――――――リノアン―――――――――――――――――… 『ってひたってる場合じゃ無いんだぁぁぁ!! 海王様魔王様星の王子様しましまクッキー様誰でもいいから助けてぇぇぇ!!』 かなり混乱しているよーだ。 よく解らないものにまで助けを求めている。 そうしている間にも…ひとつ。 またひとつ。 消えていく『オルエン』。 完成に近付く『誰か』。 『……ッ』 諦めたくはない。 諦めたくは無いけれど――――――――――――――――― ははっ…… オルエンは、苦笑を漏らした。 『私は…また…こんな役回りなんだな…』 大切なひとに別れを告げる事も出来ず。 当たり前に逝く事すら許されず。 いつも、『気付いた時にはもう手遅れ』。 『一回目、より悪い死に方は無いと思ってたんだけどな』 響く共鳴。 魂の片割れ。 “もうやめて” お互いの心が叫びあう。 傷つけ合いたくなんかない、って。 あなたのことが、大好きなんだ、って。 創られる、その前から、ひとつだったんだもんね、って――――――――――――――――― ………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………… もう、ダメだ。 心が、からっぽになってしまった――――――――――――――――― 『―――――――――――――――――終わりに、するの?』 オルエンの耳に。 誰かの声が、届いた。 言い訳あんど言い逃れ。 久し振りに書いたな。オルエン。(←さぼってばかりいるからです) リノアンとのコンビ、書くのがスキでした。(←なんかしみじみ) 海王部下の構想を練っていて、最初にできたのはリノアンでした。 なんとなく、アホが書きたい気分でして(苦笑) その後に、しっかり者の妹、ていう発想ができたんだよね。 取り敢えずまた次回♪ それではっ! 幕。 |
14637 | 第八十三話:どっちが地? | 遙 琥珀 E-mail | 2003/7/12 22:56:07 |
記事番号14633へのコメント 「……!」 顔を上げるリノアン。 先程まで、しつこい程に響いていた『共鳴』が――――――――――――――――― 消えた。 見ると、相手も空中に静止している。 「死んだ」 あっさりと。 紛れもない、オルエンの声で、『彼女』は呟いた。 「…………………………」 リノアンの胸に、鈍い痛みが走る。 「……そう……」 顔の筋肉を総動員し…笑みを浮かべるリノアン。 「意外と……早かった、のね」 できるだけ、平静を装った風に呟く。 しかし、隠しきれない。 隠しきれる訳がない。 リノアンは、疼く胸の痛みを堪えながら…再び、戦闘態勢を取った。 ―――――――――――――胸の、奥が、きゅっとする。 「…カタキウチ、とかいうナンセンスな趣味は持ち合わせて無いんだけど――― なんだか……とにかく……なにもかもめちゃくちゃにしてやりたい気分だわ」 リノアンは、ふっ、と、口元に冷笑を浮かべた。 カード一枚 引く様に 決まる 運命が とても怖い…… フィアナは、小声で歌を口ずさんでいた。 「怖いですか」 それを聞きつけ、からかうような口調で言うアークロンド。 フィアナが言い返してくると思ったのだろう。 しかし、フィアナは予想に反し… 「怖い」 素直に、答えた。 「……………………………」 一瞬、言葉を失う彼。 少し、目を伏せ… やがて、思い切った様に、自分が想っていた事を言葉にした。 「…お姉サン…変わりましたね…すごく」 「え?」 アークロンドの言葉に、意外そうな顔をするフィアナ。 自分ではそんなつもり無かった様である。 「そうか?」 「神界にいた頃とは、別人の様です」 軽く笑って言うフィアナに…真剣な顔で言う彼。 「僕が知っている貴女は…すごく怖いひとでした… 綺麗だけど怖いって言うか…肉食獣系?」 「…どういう例えだ」 複雑な表情のフィアナ。 「他に例えようが無いんですよ」 ははっ、と苦笑する。 「僕…… 貴女の笑ってる顔、ここで初めて見ました」 「そんな大袈裟な」 「本当です」 アークロンドは呟き…ふぅ、と溜息を付いた。 「僕の記憶の中にある貴女は…いつも厳しい顔をした方だった…… 初めてお逢いした時よりずっと」 脳裏に鮮明に浮かび上がる光景。 母に連れられてやってきた図書館。 絵本を沢山積み上げ、その上に座っている、同じ年頃の、金髪の女の子。 その向こうの机に向かっている女の人。 僕達が来た事にも気付かず、書物を捲りながら、羊皮紙に必死で何か計算式の様なものを書き込んでいた。 僕は、金髪の女の子に声を掛けた。 『あのひと、なに?』 『らいあの、おねーさま』 『なにやってるの?』 『んー』 女の子は、少し考えていた。 『らいあも、よくわかんないんの』 『ふーん…』 机に向かった貴女。 必死な様子と、長い赤毛。 そして、カリカリ、という、ペン先が紙に擦れる音。 それが、最初の貴女だった。 その後、何度も貴女に逢う機会があったけど、 貴女は相変わらず綺麗だった。 けど―――――――――――――――――――――――――――――――――― 「誰に対しても機嫌悪そうだったのに」 「そんな事もあったかな〜」 フィアナはとぼける様に言い……かしょん、と、コップの中に残っている氷を捨てた。 「なんだか、神界にいた時よりイキイキして見えますよ」 「こっちの方が好きな事が好きなだけ出来る。 実験も研究も好きなだけ」 にぃぃっ、と何やら怪笑を浮かべるフィアナ。 アークロンドの背筋に寒気が走る。 「……マッドでサイエンティストなトコロは変わってないんですね……」 アークロンドの言葉に、フィアナは、再び不吉な笑みを浮かべて見せたのだった。 言い訳あんど言い逃れ。 くだらん上に中途半端。 やっぱりスランプ中に書いたものはしっちゃかめっちゃか(涙) 精進精進、頑張ります。 幕。 …………………………オルエン滅んだのにそれについてのコメントはナシなのか俺(苦笑)←今思い出した |
14650 | 第八十四話:清貧 | 遙 琥珀 E-mail | 2003/7/13 22:09:08 |
記事番号14633へのコメント 「はい、これをじっと見て…」 真ん中に穴の開いたコインを糸でつるし、ダルフィンの前に垂らすゼラス。 それをゆっくりと左右に揺らす。 「貴女はオルエンの事が好きじゃなくなる好きじゃなくなる好きじゃなくなーる」 「…何をくだらん事をやっとるんだ」 呆れた様に言うグラウシェラー。 「気休めだ」 きっぱり言うゼラス。 「『思いこみ』が救いになるという事も多々ある」 「……………」 ダルフィンは、くたりと崩れる様にして、その場に膝を付いた。 不意に途切れた娘の波動。 か細くはあるけれど感じていた彼女の『存在』。 それが消えた…… なんとなく、胸に大きな穴が開いた様な気分だった。 「にゃんにゃんにゃにゃん♪」 変な歌とか歌いつつ、機嫌良さそうなスクルド。 手には白い花を沢山持っている。 置いてあったビンに水を入れ、それを生ける… が。 「……………」 フィブリゾが、顔をしかめてそちらを見ている。 「……スクルド……なんなの、それは?」 フィブリゾに声を掛けられ、嬉しそうな顔をするスクルド。 「さっき外で摘んできたんです、綺麗でしょう♪」 危機感ゼロの笑顔で言う。 「いや… 花の事はいいんだけど…… その花ビンの事なんだけど……」 なんだか弱気。 スクルドは、んー、と少し考える様な素振りを見せる。 「花を摘んできたのはイイんですけど、入れ物が無くて。 フィアナに訊いたら、コレくれたんです」 「……………………………」 じーっ、と……顔引き攣らせながら、透明のビンを見詰める冥王。 やがて…自分の考えが当たっている事を確認し、その言葉を口に出す。 「………………これ…………………… 何処からどう見ても……………… ホルマリン漬けのビンだよね………………」 つまり、カエルのなんとかやらが入っていたビン。 「洗って消毒しましたから、大丈夫ですよ♪」 そういう問題ではない。 「………あのね。……… ………いや、もういいや………」 色々言いたい事をすっぱり諦めるフィブリゾ。 彼の背後では、フィアナが明後日の方向を向いて、口笛なんぞ吹いていたりする。 「……………」 ぎろっ、と彼女を睨んでから……溜息を付く。 しかし、二十五歳(この間誕生日だったらしい)の、年頃の女性が、 ホルマリン漬けのビンなど常時携帯していていいのだろうか―――――――――――と思うフィブリゾであった。 「……ホルマリン漬けのビンに野の花を飾る……美しいじゃないか」 「どこが。」 ふっ、と笑って言うガーヴに、反射的に突っ込むフィブリゾ。 確かに『清貧』と言おうと思えば言えない事も無いかもしれないが。 やはり気分の良いもんでは無い。 「カエルのなんとか、やら、なんとかのなんとか、が入ってたビンだもん」 「今更何言ってんだ、ゾンビ王が」 「キモチワルイもんはキモチワルイの」 なんだかもう『ゾンビ王』に突っ込み返す気力すら無い様子のフィブリゾ。 与えられる神の試練(?)に、どんどんたくましくなっていく周囲とは違い、 彼の心は素直にどんどん弱くなっていっているようである。 「そんなに気持ち悪がったら可哀相だよ」 フィアナが笑う。 「それくらいで気分悪くなってたら、神族実験室なんか入ったら卒倒だな」 神族実験室。 フィアナの口から何度か聞かれる台詞である。 おそらくその名の通り、神族達が実験の際使用する部屋であろう。 名付け主がよっぽどひねくれても無い限り。 「いーよ、どーせ一生入ることなんかないもん」 ぷぅ、と頬を膨らませてそっぽ向くフィブリゾ。 「赤の竜神様のシュミで集められてきた逸品ぞろいだからな」 『逸品』というところに妙に力を込めて言う。 どうやら嫌味の様である。 「人体一人分そのまま頭から足までずっとスライスにして…そのスライス展示してたり」 「…人間のスライス…」 「顕微鏡に乗せるのに丸のままではね」 「…そりゃそうだけど。」 注。 この『人間のスライス』なるものは実在品です。 「心臓のスライスとか… 保存状態が良ければ色がキレイで… あそこに通えばホラー映画なんか観てもつまんなくなるから。 やっぱり本物にはかなわないよね。 色がキレイだしさ、鮮やかだもん」 「……そりゃ鮮やかだろうけど」 注。 『心臓のスライス』なるものも実在品です。 「お姉サンは昔からマッドでサイエンティストなのです」 うんうんと頷いているアークロンド。 「よくわからんものに詳しいし……」 「歩く雑学辞典と読んでくれ」 何故か誇らしげに胸を張る彼女。 『雑学より常識を身に付けてくれ』と、小声で呟くフィブリゾであった。 「『アレ』消す為に色々やったからねぇ」 ふっ、と笑う。 「でも、いくらやっても結局見付からなくて…… 魂に刻み込まれた傷は、治らない………いくら研究しても、実験を重ねても、見付からなかった…………」 冷笑を浮かべるフィアナ。 「ライアとの約束も、結局守れなかったんだ」 「お姉サンは、頑張ったと思いますよ」 励ます様に言うアークロンド。 「?」 それに、疑問を憶えるフィブリゾ。 フィアナの――――――――― 死神姉妹の烙印の事は、神族でもごく一部のものしか――――――――― 押した本人達か、赤の竜神…… 当時のお付きの者くらいしか知らない事のハズである。 アークロンドは、姉妹が烙印を受けた当時、単純計算で四歳。 そんな場にいるとは想えない。 その場にいた訳でもなく、赤の竜神当時のお付きでもなく。 そんな彼が、そういう情報を知っているということは……… 「…………?」 首を捻っても答が出る訳では無いが……しばらく考え込むフィブリゾ。 「アークロンドって…… 実は、かなり偉かったりする?」 そういう情報を知っていると言うことは…… 赤の竜神本人と、かなり親しい……と、いうこと。 「え?」 少し、強張った表情を見せ…すぐに、元の表情に戻るアークロンド。 「ヤだなぁ、確かにフツーの神族よりちょっとばかし偉いけど…ただのしがない五級神だよ」 『五級神』は、『しがない』のだろうか。 「そうじゃなくて…なんていうか……?」 首を捻るフィブリゾ。 「……あのひと、結構鋭いですか」 「人じゃ無いけど」 小声で囁くアークロンドに…フィアナは、小声で返す。 「鋭い方だよ」 言い訳あんど言い逃れ。 アークロンドの正体。 それは私と翔さんだけが知っている(バラしたからです)。 色々想像してみて下さい。 それではッ! 幕。 |
14667 | 赤貧 イモを洗う(誤) | 凰月 麗 | 2003/7/16 16:20:03 |
記事番号14650へのコメント うちのパソは呪われているのか。 さっき、コメント入れていたら、いきなりパソがシャットダウン! コメント全部吹っ飛んだ(泣)。 くよくよしても仕方ないので、明るく挨拶! こんにちわ!お久しぶりです。あきらです。 琥珀さん。 私の名前、平仮名の『あきら』でいいですよ。 漢字変換めんどーでしょうし。 冒頭の理由により、ちょっと(いやかなり)へこんでいますが、明るく感想いきまーす! ちなみに、タイトルはわかる人だけわかってください。(苦笑) >「はい、これをじっと見て…」 >真ん中に穴の開いたコインを糸でつるし、ダルフィンの前に垂らすゼラス。 >それをゆっくりと左右に揺らす。 >「貴女はオルエンの事が好きじゃなくなる好きじゃなくなる好きじゃなくなーる」 さ、催眠術・・・・・・(笑) >「…何をくだらん事をやっとるんだ」 >呆れた様に言うグラウシェラー。 >「気休めだ」 >きっぱり言うゼラス。 >「『思いこみ』が救いになるという事も多々ある」 確かに、『思い込み』でビョーキが治るという事がありますからね。 >「……………」 >ダルフィンは、くたりと崩れる様にして、その場に膝を付いた。 あぁ。オルエン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(涙) >「………………これ…………………… > 何処からどう見ても……………… > ホルマリン漬けのビンだよね………………」 >つまり、カエルのなんとかやらが入っていたビン。 ホルマリン漬けのビン。 将来、縁があるといいなぁ、と思う今日この頃。 >ぎろっ、と彼女を睨んでから……溜息を付く。 >しかし、二十五歳(この間誕生日だったらしい)の、年頃の女性が、 >ホルマリン漬けのビンなど常時携帯していていいのだろうか―――――――――――と思うフィブリゾであった。 気分はすっかり、父親気分♪ >「……ホルマリン漬けのビンに野の花を飾る……美しいじゃないか」 >「どこが。」 >ふっ、と笑って言うガーヴに、反射的に突っ込むフィブリゾ。 ハム○ルガーヴに二○堂フィブ・・・・・・。○ョビはだれだっ!? >「心臓のスライスとか… > 保存状態が良ければ色がキレイで… > あそこに通えばホラー映画なんか観てもつまんなくなるから。 > やっぱり本物にはかなわないよね。 > 色がキレイだしさ、鮮やかだもん」 うわ。見てみてぇ。 >「アークロンドって…… > 実は、かなり偉かったりする?」 >そういう情報を知っていると言うことは…… >赤の竜神本人と、かなり親しい……と、いうこと。 赤の竜神専属のパシリじゃなかったっけ? >「え?」 >少し、強張った表情を見せ…すぐに、元の表情に戻るアークロンド。 ぎくりと。 >「ヤだなぁ、確かにフツーの神族よりちょっとばかし偉いけど…ただのしがない五級神だよ」 >『五級神』は、『しがない』のだろうか。 >「そうじゃなくて…なんていうか……?」 >首を捻るフィブリゾ。 >「……あのひと、結構鋭いですか」 >「人じゃ無いけど」 >小声で囁くアークロンドに…フィアナは、小声で返す。 >「鋭い方だよ」 キュピーーーン☆ってねv(謎) >アークロンドの正体。 >それは私と翔さんだけが知っている(バラしたからです)。 >色々想像してみて下さい。 >それではッ! な、なんだっ!?アークロンドの正体って!!? 蛇か!?カエルか!?はたまた踊り子さんか!!??(だって銀糸の輪舞曲・・・・・・) 真っ先に思いついたのは、赤の竜神の『隠し子』だったり・・・・・・。 ところで。 ここに他の五大神って、出てくるのでしょうか? ゼーランディアとかさりげに好きなので。(憎たらしいやつって好きv) ライバル(フィアナ)いなくて寂しがってたりして(笑)。 短くてすみませんが(最初に書いたやつは、もっと長かった気がするので・・・)、今日はこの辺で。 また、会える日を楽しみにしておりますv |
14684 | 銭湯が混んでいる時の描写風景(もっと違う) | 遙 琥珀 E-mail | 2003/7/19 21:40:32 |
記事番号14667へのコメント 朝に読んでもこんばんわ。 昼に読んでもこんばんわ。 明け方読んでもこんばんわ。(しつこい) あぁ忙しい…… 『あの』ネタが通じる方に逢えて嬉しいです(涙) 私の知り合い全然通じないんだもん(感涙) アークロンドの正体。 踊り子では無いです。(苦笑) 蛇でも蛙でもナシ。 『隠し』子でも無いです。(変な所を強調) 今回かなり忙しかったので短いレス返しです。 そりでは。 |
14686 | 第八十五話:すれ違い | 遙 琥珀 E-mail | 2003/7/19 22:49:33 |
記事番号14633へのコメント 最早当然のことと言えるかも知れないが―――――――――――――――― フィアナは純神族が嫌いである。 嫌い…というか… フィアナ本人としては、そんなつもりはないらしい。 十数年前の『傷』の恨みもあるにはあるのだが… フィアナによると、『恨んだって傷が消えるわけでも無いだろう』とのこと。 つまり、頭では解っているらしい。 解っているらしいのだが――――――――――――――――― 「なんつーか… 上手く説明できないんだけど… とにかくダメなんだ」 フィアナは…ふぅ、と盛大に溜息を付きつつ語った。 「向こうがいくら友好的でも… 話してる内にふと、心の中では相手を信用してない自分に気付くんだ」 胸の中の、もう一人の自分が、冷めた目をして笑う。 『偽善だ』と。 「もうなんだかイヤになってきて…」 自然に減る口数。 無くなる表情。 目と目があった瞬間走る嫌悪感。 躰の芯を、冷たい雫の様なものが貫通する。 「……だけど、何故だかコイツは大丈夫なんだ♪」 えへ、と笑い、ぺしんとアークロンドの背をはたくフィアナ。 どうやらぼぅっとしていたらしく…… フィアナの力+重力+油断で、前につんのめるアークロンド。 テーブルにマトモに顔面をぶつける。 「………えへv」 よろよろとテーブルから顔を上げ、笑ってみせるたくましい彼。 そんな事は塵程にも気に留めず、にこにこ笑ってるフィアナ。 「ライアナもコイツの事は平気だったみたいでさ。 小さい頃…よく一緒に遊んでたよな」 「…………」 アークロンドは…少し沈黙し… 小声で、寂しそうに呟いた。 『ライアが平気だったのは、僕だけじゃ無い…』 どがっしゃん! 綺麗な色のグラスが、いくつも床に堕ちて割れた。 ライアナが、テーブルクロスを思いっきり引っ張ったからである。 「…………っ」 それでもまだ怒り冷めやらぬ様子で、つかつかとワインセラーの方に近付き… がしゃこっ!ばりんっ!…どくどくどく…… 蹴りを入れた。 ワインが何本も床に堕ち、赤い液体が絨毯を染める。 「…物に八つ当たりなさらないでください」 部屋の隅に立ち、その様子を見ていた女性が呆れた様な口調で呟く。 「解ってますッ!」 怒鳴り返すライアナ。 「解ってる…… だけど…… それと一緒にどうにもならないのも解ってるから悔しいのよ―――――――!!!」 がしゃこんっ! またワインが数本犠牲になる。 「あぁ……」 額に手をやる女性。 「やめてください…高いんですよそれ」 「………………」 はぁはぁと息を付く彼女。 自慢の金髪も乱れている。 「それ片付けといてくださいねッ!」 一方的に言い放ち、くるりと背を向け部屋から出ていく。 「畏まりました」 後に残された女性は、ぺこりと頭を下げた。 ライアナが出て行ったのを確認してから…… もう一度、部屋に響き渡る程の溜息を付く。 「今日は一段と荒れてらっしゃる…」 呟き…言いつけ通り、片づけを始めた。 魔族達の魔力波動の中に。 幼馴染みの波動が混じっていた。 『それだけ』の事なのに…… 「気分悪い」 ライアナは、忌々しげに吐き捨てた。 今までにない程…気分が悪かった。 言い訳あんど言い逃れ。 短いですね…… ああ、忙しさにかこつけてサボる私。 高校生は忙しいのです、ものすごく(涙) ふぅ…せめて内容だけは充実させたい… と思っても。 スランプですね。やっぱり。(涙) つーかタイトルからしてテキトーだし。 幕。 |
14694 | 第八十六話:天使のレプリカ | 遙 琥珀 E-mail | 2003/7/21 16:00:22 |
記事番号14633へのコメント 「腹が立つ時にはぱ―――――っと大きいコトしてストレス解消するに限るのですぅ! ええもうぱ―――――っと!」 ぶつぶつ独り言を呟きつつ廊下つかつか歩くライアナ。 端から見れば結構アブナい光景だが、この城にライアナに突っ込みを入れることの出来る、 勇気あるのと命知らずなのとが紙一重になった様なヤツは存在しないのである。 「あぁもう何もかもが腹立たしいッ!」 不機嫌オーラを周囲に撒き散らしつつ、げしっ、とドアを蹴り開ける。 よい子は真似しちゃ、いけません。 蹴り開けたドアの内側に滑り込み―――――――――ばたんっ、と、ドアを閉める。 ドアが外れそうな勢いである。 その様子を見ていた彼女の侍女が一人…小声でぽつりと呟いた。 「…余裕、無くなってるわね」 常にマイペースの彼女にしては、珍しい傾向であった。 それはそうと。 ドアのプレートには…金字で、こう刻まれていた。 『転移室』と。 「いきなりだけど」 フィアナが…本当にいきなり、真顔になった。 「念の為言って置くけど…… ライアナの半径七十センチ以内に近付かない様に」 「?」 いきなり出された微妙な数字に、意味が解らず首を傾げる一同。 「つまり――――」 フィアナが説明し掛けた……… 瞬間。 にょっ。 妙な効果音と共に…… 不意に横手の空間から、白く、細い腕が突き出した。 突き出た腕の先…が、フィアナの首筋に刺さる。 …いや… 『刺さる』と言うよりは、『引っ掻いた』と言った方が正確か。 爪がフィアナの喉を突き破る直前で、フィアナの手が、その腕の手首を捕まえていた。 それでも、フィアナの首筋には、紅の線が走っている。 「つまり―――― こういうことだから」 フィアナは、手首を捕まえたまま…一同の方を見て、言った。 そして、手首を捕まえている方とは逆の手を、腕が突き出ている辺りの空間に突っ込む。 「…派手なことが好きなお前らしくないな」 ぽつりと呟き… 一気に『本体』を引きずり出し、数メートル離れた場所の床に叩き付ける。 「やんっ」 細い悲鳴を上げるのは―――――――――ライアナである。当然だが。 フィアナは、傷が付いた首筋の皮膚に手を触れる。 傷を、きゅっ、と指で擦ると…それはもう、跡形もなく消えていた。 「物理的な傷ならこれくらいで治る」 「そうですねぇ。 私だって、まさか今ので貴女を殺せるとは思っちゃいませんよぅ」 よいしょ、と、床に手を突き立ち上がるライアナ。 「今ので殺せたら…貴女に十五年ちょっと踊らされ続けた私の立場がありませんから」 いつの間にか彼女の手には、ナイフが一本握られていた。 例の…飾りっ気のない、蒼玉付きナイフである。 「…楽しませてくださいね、お姉様」 「…何をフザけた事を」 ふっ、と、唇の端に冷笑を浮かべる姉妹。 一同、何となく口が挟めない。 「……………………」 ライアナは……ちらっ、とアークロンドの方を見た。 「……………………」 表情を崩さないまま…一歩、彼女の方に歩み寄る彼。 ぴっ。 ライアナは。 アークロンドの胸元に、ナイフの刃先を突き付けた。 「……危ないよ」 アークロンドは、体勢も表情を崩さず……言った。 ライアナは、それを聞こえない振りをしている様だ。 「今すぐ、神界に帰りなさい」 「……………」 黙っているアークロンド。 ライアナは、目をすぅっと細めた。 心の中を覗けそうな程蒼く澄んだ色の瞳。 「もう一度言いますぅ… 神界に帰りなさい。 魔族と一緒にいたこと、そうしたら黙ってあげてもいいですぅ」 「…………」 アークロンドは、黙ったまま…… ライアナの手首を掴み、ナイフの刃先を自分の胸から外す。 「…………」 ライアナは、手首を握られたまま…冷ややかな視線を彼に向けた。 瞳に宿る、侮蔑の色。 「ライア」 訴えかける様に。 彼女の名を紡ぐアークロンド。 ライアナは、一瞬硬直し…… ふぅ、と溜息を付き…… 言った。 「…アークロンド… …私は、貴方が大っ嫌いです」 言い訳あんど言い逃れ。 琥珀:八十六話……(蝋燭の灯を一本消す) ライアナ:…百物語じゃないんですから… 琥珀:百話まで…後十四話? うわぁ。余裕で超えますね。百話。 フィアナ:……ふ…… 大した話でもないのに長くだらだらと続くな…… 琥珀:げふぅっ!(吐血) ……い……イタいトコロを……(涙) フィアナ:じゃ、精進するんだな。 ライアナ:それじゃ、また次回〜♪ 幕。 |
14695 | 第八十七話:運命の桎梏 | 遙 琥珀 E-mail | 2003/7/21 16:57:38 |
記事番号14633へのコメント 「…何を勘違いなさってるんだか知りませんけどぉ… イイ年して幼馴染み追っかけてどうするんですか…?」 「………」 アークロンドは、呆然とした様に、ライアナを見ていた。 「……私は、強いひとが好き…… ……弱いひとは嫌いです…… ……そして……貴方は、強いとは言えない…… いつまで、子供の頃の想い出にしがみついているんですか……?」 静かな口調で言い… ライアナは、捕まれている手首を振り解いた。 アークロンドは…何も言わない。 沈黙を保ったままである。 「何はともあれ… 二回も言ったのに言うこと聞いてくれないんですから……仕方ないですぅ」 普段の…世の中ナメてる口調に戻り、明るい声を上げるライアナ。 にこ、と微笑みを浮かべる。 「巻き込まれて死んじゃってもぉ…私のこと恨んじゃ嫌ですよぅっvv」 「恨みやしないよ」 まだかすかにライアナの温もりが残っている掌を…ぎゅっ、と、握りしめる彼。 「…死ぬ予定もない!」 宣言する彼。 ライアナは、それを見て…ふっ、と、鼻で笑った。 そして、魔族達に向き直る。 「誰から行きますかぁ? 皆まとめて来て頂いても構いませんけどねぇ」 「……………」 沈黙が満ちる。 皆、動くに動けない。 「……あれ? 来ないんですかぁ?」 ライアナは、少しがっかりした様な声を上げる。 「…つまんない出すぅ…もっと騒いでくれないとぉ!」 ぷぅ、と、駄々をこねる子供の様に、頬を膨らませる彼女。 その姿は隙だらけ。 しかし………ライアナの場合、取っている姿勢が隙だらけだからと言って、 それを信用すれば、どんなことになるやらさっぱり解らない。 長い付き合いに見えて……実は、彼女の戦闘についての知識はほとんど無いに等しい。 オルエンやヴェルダンディーなら何か知っているのだろうが…… 哀しいことにオルエンは混沌まっしぐらだし、ヴェルダンディーは所在が解らないのである。 いや、所在が解っていても、今の彼女は素直に答えてくれはしないだろうが。 一同の頭の中に何故か『風前の灯火』などという格言が浮かぶ。 いや、ガーヴの頭の中には『ふうぜんのともしび』と平仮名九文字が浮かんでいたが。 「……どうしよう?」 「……頼むからお前が尋ねないでくれ……」 なんだかもう笑うしかない。 てへ、と可愛く笑って尋ねるフィブリゾ。 頭抱えて涙だくだく流すゼラス。 ……フィブリゾがどうしたらいいか解らないものを、他の魔族がどうしたらいいか解る訳が無いのである。 「総合的戦力は勝っている… とは思うんだが…… あくまでも『総合的』だからな―――――ぁ」 はははは、と乾ききった笑いを浮かべるグラウシェラー。 そう。 『総合的』。 全員の力を合わせればライアナの力を超えることは出来るだろう。 が。 あくまでもそれは、合わせることが出来たら、の話。 相手は一人。 こっちは…アークロンドを除けば十八人である。 ……十八人がマトモに、一人の相手に突っかかっていけばどうなるか。 多分……いや、確実に。 数分しない内に破綻を来す。 仲間を攻撃してしまうこともあるだろう。 シェーラの攻撃がフィアナに当たった…くらいなら、『あのなぁ…』『ご…ゴメンね』くらいで済むだろう。 しかし。 その逆の場合。 どう考えても『ゴメン』では済まない。 多分死ぬ。 つーか滅ぶ。 フィアナが軽くタックルかましただけでも、人間中の彼女、多分あっさり即死する。 五大神の称号はダテでは無いのである。 …それを防ぐ為には、やはり一度に二、三人ずつというのが得策ではあるが…… 得策では…ある。…のだが… この中に一人として、ライアナより強いヤツはいない。 二人、三人ずつでは、軽くあしらわれるのがセキノヤマ、である。 それに…下手すれば、十八人で闘って、破綻を来さなくても勝てるかどうか。 猫一匹にネズミが十八匹掛かっていっても勝てるわけが無いのと同じである。 「……泣いちゃおうかなー」 「泣くな!泣いても体力を消耗するだけだ!」 呟くフィブリゾ。 励ます(?)ガーヴ。 「♪」 そんな一同の様子を楽しそうに眺めているライアナ。 鼻歌なんぞ歌い出す始末。 「…まぁ、色々考えるのもイイ事ですよぅ」 にこ、と微笑みを浮かべる。 「…結局死んじゃう事に変わりは無くても…ね」 言い訳あんど言い逃れ。 琥珀:桎梏っつぅのは…… うわぁ、説明するのメンドくさい。 フィアナ:んーと……穴の開いた木の板みたいなヤツ? 琥珀:断頭台の上の罪人の首やら手やら足やらにはめられてるアレです。 フィアナ:つまりが『束縛』の意です。 手に掛けるのが『桎』足に掛けるのが『梏』。 二つ合わせて『桎梏』。 琥珀:この間現代文の授業で習ったの。 フィアナ:……どんな授業だ……? 幕。 |
14701 | ・・・・・・・・・・・(硝子の眼の微笑み) | ユア・ファンティン | 2003/7/21 20:47:53 |
記事番号14695へのコメント >「恨みやしないよ」 ユ:それで恨むのは、馬鹿のすることだ 永:作者・・もとい、私のオリジナルは、つい最近再び見たくない過去・・・・ 琥珀殿の前にこの話の後書きの後に載せたような話の夢を昨日見て神経が混乱しているだけなのだ。 >「…死ぬ予定もない!」 >宣言する彼。 ユ:強い・・・・ >しかし………ライアナの場合、取っている姿勢が隙だらけだからと言って、 >それを信用すれば、どんなことになるやらさっぱり解らない。 ユ:そうだよねえ・・・エイプリルもそうだった。 それで、仲間を失ったんだっけ・・・・・・ 永:エイプリルは、スレイヤ−ズではなく、初代タロット・マスタ―の孫の名前である(ちなみに男) 後、仲間とは、ユアの中に居る『人格』達のことだ。 ・・・今回、私は解説役になっているな >一同の頭の中に何故か『風前の灯火』などという格言が浮かぶ。 ユ:もしくは、走馬灯 >「……泣いちゃおうかなー」 >「泣くな!泣いても体力を消耗するだけだ!」 >呟くフィブリゾ。 >励ます(?)ガーヴ。 ユ:仲のいい兄弟だねえ・・・・ >「♪」 >そんな一同の様子を楽しそうに眺めているライアナ。 >鼻歌なんぞ歌い出す始末。 >「…まぁ、色々考えるのもイイ事ですよぅ」 >にこ、と微笑みを浮かべる。 >「…結局死んじゃう事に変わりは無くても…ね」 ユ:クスクス・・・・・ 永:作者が壊れた(泣) まあ、今は、人間だから、 神族や魔族にはないものがあるからねえ・・・たとえば希望とかな > >言い訳あんど言い逃れ。 > > > >琥珀:桎梏っつぅのは…… > うわぁ、説明するのメンドくさい。 >フィアナ:んーと……穴の開いた木の板みたいなヤツ? >琥珀:断頭台の上の罪人の首やら手やら足やらにはめられてるアレです。 >フィアナ:つまりが『束縛』の意です。 > 手に掛けるのが『桎』足に掛けるのが『梏』。 > 二つ合わせて『桎梏』。 ユ:『枷』のことですか・・・ >琥珀:この間現代文の授業で習ったの。 >フィアナ:……どんな授業だ……? ユ:現代国語か・・・ 友人に聞くのもまた一興か 永:そうそう、琥珀殿は、『ひゃくものがたりちゃっと』とやらに参加するのであるか? ならば、いつでれるのか、是非教えて欲しいです。 2人:では、また次回 > > > > > > 幕。 |
14709 | ぅおう。久し振りにユアさん怖いッ。 | 遙 琥珀 E-mail | 2003/7/22 21:37:33 |
記事番号14701へのコメント > >>「恨みやしないよ」 > >ユ:それで恨むのは、馬鹿のすることだ >永:作者・・もとい、私のオリジナルは、つい最近再び見たくない過去・・・・ > 琥珀殿の前にこの話の後書きの後に載せたような話の夢を昨日見て神経が混乱しているだけなのだ。 をやをや(汗) それは大変だ。 > >>「…死ぬ予定もない!」 >>宣言する彼。 > >ユ:強い・・・・ 空元気という説も…… > >>しかし………ライアナの場合、取っている姿勢が隙だらけだからと言って、 >>それを信用すれば、どんなことになるやらさっぱり解らない。 > >ユ:そうだよねえ・・・エイプリルもそうだった。 > それで、仲間を失ったんだっけ・・・・・・ >永:エイプリルは、スレイヤ−ズではなく、初代タロット・マスタ―の孫の名前である(ちなみに男) > 後、仲間とは、ユアの中に居る『人格』達のことだ。 > ・・・今回、私は解説役になっているな ふむふむ。 > >>一同の頭の中に何故か『風前の灯火』などという格言が浮かぶ。 > >ユ:もしくは、走馬灯 死ぬ前に巡ると言われる… > >>「……泣いちゃおうかなー」 >>「泣くな!泣いても体力を消耗するだけだ!」 >>呟くフィブリゾ。 >>励ます(?)ガーヴ。 > >ユ:仲のいい兄弟だねえ・・・・ ナカガイイ………………… のだろうか?(何故疑問型) > >>「♪」 >>そんな一同の様子を楽しそうに眺めているライアナ。 >>鼻歌なんぞ歌い出す始末。 >>「…まぁ、色々考えるのもイイ事ですよぅ」 >>にこ、と微笑みを浮かべる。 >>「…結局死んじゃう事に変わりは無くても…ね」 > >ユ:クスクス・・・・・ >永:作者が壊れた(泣) > まあ、今は、人間だから、 > 神族や魔族にはないものがあるからねえ・・・たとえば希望とかな ほほう。 > > >> >>言い訳あんど言い逃れ。 >> >> >> >>琥珀:桎梏っつぅのは…… >> うわぁ、説明するのメンドくさい。 >>フィアナ:んーと……穴の開いた木の板みたいなヤツ? >>琥珀:断頭台の上の罪人の首やら手やら足やらにはめられてるアレです。 >>フィアナ:つまりが『束縛』の意です。 >> 手に掛けるのが『桎』足に掛けるのが『梏』。 >> 二つ合わせて『桎梏』。 > >ユ:『枷』のことですか・・・ そういうこと。 > >>琥珀:この間現代文の授業で習ったの。 >>フィアナ:……どんな授業だ……? > >ユ:現代国語か・・・ > 友人に聞くのもまた一興か >永:そうそう、琥珀殿は、『ひゃくものがたりちゃっと』とやらに参加するのであるか? > ならば、いつでれるのか、是非教えて欲しいです。 >2人:では、また次回 んー。 できれば毎回出たいとか思ってたりします。 まぁ…実際どうなるかはわからないのですけれど。 運命の謎はいつも出逢う瞬間に解ける物ですよ(なんか違うぞ) それでは。 |
14713 | ウ ン メ イ ノ ……………………(汗) | 凰月 麗 | 2003/7/23 15:57:07 |
記事番号14695へのコメント こんにちわ、琥珀さんv あきらで〜〜〜〜すvv なんか、ハートマーク(v)いっぱいとばしてるから、なにかイイコトあったのかなぁ〜?と思うかもしれませんが…… なぁんにもなかったりします★ あるとすればまぁ、夏休み突入したコトぐらいでしょうか?(なぜ疑問系) >「…何を勘違いなさってるんだか知りませんけどぉ… > イイ年して幼馴染み追っかけてどうするんですか…?」 >「………」 うわ。きつっ。っていうか、勘違い? >アークロンドは、呆然とした様に、ライアナを見ていた。 >「……私は、強いひとが好き…… > ……弱いひとは嫌いです…… そうだったのか。 > ……そして……貴方は、強いとは言えない…… えぇ!まぁ、確かに、ライアナの方が階級は上……。 > いつまで、子供の頃の想い出にしがみついているんですか……?」 想い出にしがみついて何が悪いんデショウカ?(でも、イイともいえないよね) >「巻き込まれて死んじゃってもぉ…私のこと恨んじゃ嫌ですよぅっvv」 >「恨みやしないよ」 >まだかすかにライアナの温もりが残っている掌を…ぎゅっ、と、握りしめる彼。 >「…死ぬ予定もない!」 >宣言する彼。 うわあぉ。かっこいいぞ!アークロンド!! >「……あれ? > 来ないんですかぁ?」 >ライアナは、少しがっかりした様な声を上げる。 >「…つまんない出すぅ…もっと騒いでくれないとぉ!」 >ぷぅ、と、駄々をこねる子供の様に、頬を膨らませる彼女。 まぁ、憂さ晴らしに暴れにきたんだしねぇ。(え?違う?) >一同の頭の中に何故か『風前の灯火』などという格言が浮かぶ。 >いや、ガーヴの頭の中には『ふうぜんのともしび』と平仮名九文字が浮かんでいたが。 ひ、ひりゃがにゃ…………(笑) >相手は一人。 >こっちは…アークロンドを除けば十八人である。 除かれてる!? >「……泣いちゃおうかなー」 >「泣くな!泣いても体力を消耗するだけだ!」 >呟くフィブリゾ。 >励ます(?)ガーヴ。 なんかいいなぁ。この2人v >「♪」 >そんな一同の様子を楽しそうに眺めているライアナ。 >鼻歌なんぞ歌い出す始末。 >「…まぁ、色々考えるのもイイ事ですよぅ」 >にこ、と微笑みを浮かべる。 >「…結局死んじゃう事に変わりは無くても…ね」 殺すな殺すな。 っつか、死んでないし。(未来知ってると簡単に出てくるこのセリフ) そいでもって、あんたも死なないでね。 あたし、ライアナには生きて、幸せになってほしいんです。 >琥珀:桎梏っつぅのは…… > うわぁ、説明するのメンドくさい。 >フィアナ:んーと……穴の開いた木の板みたいなヤツ? >琥珀:断頭台の上の罪人の首やら手やら足やらにはめられてるアレです。 >フィアナ:つまりが『束縛』の意です。 > 手に掛けるのが『桎』足に掛けるのが『梏』。 > 二つ合わせて『桎梏』。 わたし、題名読めませんでした……(イイのか高2) 『しっこく』と読むんですよね。(←調べた) >琥珀:この間現代文の授業で習ったの。 >フィアナ:……どんな授業だ……? げ、現代文で……。習わなかったなぁ。うちの学校……。 次回、すっごくたのしみですぅ!(ライアナ口調) ライアナのうさは晴らせるのか!? 魔族たちは助かるのか!? そーいや、オルエンリノアンどーなった!!?? あと、ライアナ。 アークロンドの事嫌いとか言いながら、魔族陣の中に彼がいると知ったとき、どーして気分悪くなった!? いや、それよりも。 名前、ちゃんと覚えてたんだね(驚)。(よかったね。アークロンド) なんか、だいぶずれた気がしますが、それはともかく。 次回、ホント楽しみにしてますですv |
14723 | シッコクと読みます。 | 遙 琥珀 E-mail | 2003/7/24 22:18:00 |
記事番号14713へのコメント > >こんにちわ、琥珀さんv >あきらで〜〜〜〜すvv >なんか、ハートマーク(v)いっぱいとばしてるから、なにかイイコトあったのかなぁ〜?と思うかもしれませんが…… >なぁんにもなかったりします★ >あるとすればまぁ、夏休み突入したコトぐらいでしょうか?(なぜ疑問系) はっはっはっはっはっは! そぉれは良かったですねぇ〜!! 琥珀は私立高校なのでまだ夏休みじゃ無いんですよ! 八月一日からなんですよ!あはははは!(額に青筋) > > >>「…何を勘違いなさってるんだか知りませんけどぉ… >> イイ年して幼馴染み追っかけてどうするんですか…?」 >>「………」 >うわ。きつっ。っていうか、勘違い? ライアナは、アークロンドがここにいる訳を、 アークロンドが、『ライアナがアークロンドに気がある』と勘違いしている、と、勘違いしている。(うわぁ日本語変) >>アークロンドは、呆然とした様に、ライアナを見ていた。 >>「……私は、強いひとが好き…… >> ……弱いひとは嫌いです…… >そうだったのか。 そうだったんです。 >> ……そして……貴方は、強いとは言えない…… >えぇ!まぁ、確かに、ライアナの方が階級は上……。 力も上♪ >> いつまで、子供の頃の想い出にしがみついているんですか……?」 >想い出にしがみついて何が悪いんデショウカ?(でも、イイともいえないよね) 過去は過去。 二度と戻ってこないもの。 それにこだわるのは弱い証拠。 > >>「巻き込まれて死んじゃってもぉ…私のこと恨んじゃ嫌ですよぅっvv」 >>「恨みやしないよ」 >>まだかすかにライアナの温もりが残っている掌を…ぎゅっ、と、握りしめる彼。 >>「…死ぬ予定もない!」 >>宣言する彼。 >うわあぉ。かっこいいぞ!アークロンド!! かっこいいでしょ!(ヤケ) > >>「……あれ? >> 来ないんですかぁ?」 >>ライアナは、少しがっかりした様な声を上げる。 >>「…つまんない出すぅ…もっと騒いでくれないとぉ!」 >>ぷぅ、と、駄々をこねる子供の様に、頬を膨らませる彼女。 >まぁ、憂さ晴らしに暴れにきたんだしねぇ。(え?違う?) ある意味そうです(苦笑) >>一同の頭の中に何故か『風前の灯火』などという格言が浮かぶ。 >>いや、ガーヴの頭の中には『ふうぜんのともしび』と平仮名九文字が浮かんでいたが。 >ひ、ひりゃがにゃ…………(笑) ガーヴですから。(待て) >>相手は一人。 >>こっちは…アークロンドを除けば十八人である。 >除かれてる!? 彼はライアナと闘う気まだナイ様ですから。 戦闘要員としては数えられないでせう。 >>「……泣いちゃおうかなー」 >>「泣くな!泣いても体力を消耗するだけだ!」 >>呟くフィブリゾ。 >>励ます(?)ガーヴ。 >なんかいいなぁ。この2人v いいですか?(笑) > >>「♪」 >>そんな一同の様子を楽しそうに眺めているライアナ。 >>鼻歌なんぞ歌い出す始末。 >>「…まぁ、色々考えるのもイイ事ですよぅ」 >>にこ、と微笑みを浮かべる。 >>「…結局死んじゃう事に変わりは無くても…ね」 >殺すな殺すな。 >っつか、死んでないし。(未来知ってると簡単に出てくるこのセリフ) >そいでもって、あんたも死なないでね。 >あたし、ライアナには生きて、幸せになってほしいんです。 ………………………………………………………………… うーん(考えるな) > >>琥珀:桎梏っつぅのは…… >> うわぁ、説明するのメンドくさい。 >>フィアナ:んーと……穴の開いた木の板みたいなヤツ? >>琥珀:断頭台の上の罪人の首やら手やら足やらにはめられてるアレです。 >>フィアナ:つまりが『束縛』の意です。 >> 手に掛けるのが『桎』足に掛けるのが『梏』。 >> 二つ合わせて『桎梏』。 >わたし、題名読めませんでした……(イイのか高2) >『しっこく』と読むんですよね。(←調べた) ぴんぽん♪ >>琥珀:この間現代文の授業で習ったの。 >>フィアナ:……どんな授業だ……? >げ、現代文で……。習わなかったなぁ。うちの学校……。 いや…… 多分センセのシュミですから。 > > >次回、すっごくたのしみですぅ!(ライアナ口調) >ライアナのうさは晴らせるのか!? >魔族たちは助かるのか!? >そーいや、オルエンリノアンどーなった!!?? >あと、ライアナ。 >アークロンドの事嫌いとか言いながら、魔族陣の中に彼がいると知ったとき、どーして気分悪くなった!? >いや、それよりも。 >名前、ちゃんと覚えてたんだね(驚)。(よかったね。アークロンド) なんかもう『誰?』『……』が、めんどくさくなったから(ヲイ) >なんか、だいぶずれた気がしますが、それはともかく。 >次回、ホント楽しみにしてますですv > はい。 楽しみにしてくれたら嬉しいのです。 それではまたお逢いしましょう♪ それでは、また巡り会う時の来る事を祈って…… |
14722 | 第八十八話:タイクツシノギ | 遙 琥珀 E-mail | 2003/7/24 22:11:25 |
記事番号14633へのコメント 終わってしまったものは仕方無いと想う。 今更何を言ってもやってもどうなるもんでもないと思う。 だけど。 だけど… それじゃ、あの子の気持ちは、何処へ? 金色の魔王様。 どうか、力を下さい。 一秒でも沢山、笑っていられます様に。 少しでも長く、あの子を想っていてあげられます様に。 失笑でも苦笑でも構わない…一人でも沢山の存在に、笑顔を分けてあげられます様に。 何処からでも、あの子に…私達が感じられます様に… 金色の魔王様。 どうか、あの子に力を。 あの子が時の片隅に埋もれてしまうことがありません様に。 あの子が泣かずにいます様に。 あの子がひとりじゃありません様に。 いつでも、誰かの愛を感じていられます様に… 『あの女』に言わせれば。 オルエンの死は、運命で決まっていたこと。 運命を紡いだ貴女が決めたこと。 もしそうだとしても。 私は、貴女を信じてみたい。 もう一度、貴女を信じてみたい…… 私のワガママ、私の願い事。 もうひとつだけ、聞いて下さい。 ―――――――――――あの子の魂が、ほんの少しでもあの子の幸せに近づけます様に―――――――――― 「っ!」 がんっ! リノアンの振り下ろした錫杖が、オルエンの首筋をマトモに強打した。 …いや…オルエンではない。 オルエンだった、だ。 リノアンの口元は、あくまでも薄笑いを浮かべていた。 だけど、蒼い瞳は、何処か哀しげに見えた。 「…っ」 一瞬、憎悪の瞳でリノアンを睨み付ける『彼女』。 彼女の中に、リノアンの『妹』は、もういなかった。 この世界の何処を捜しても、『妹』は、もういないのだった。 がらりと場所は変わり――――――――――――――――― なんだか色んな意味でヤバい事になっている魔族陣――――――――――――――――― ライアナは、しばらく、楽しそうに魔族達のやり取りを見詰めていた。 しかし…数分もすると、退屈そうに欠伸をする。 飽きてきたらしい。 「………………」 不意に真顔で…目の前の一同を見る。 「人数、多すぎですね」 今更解りきっていることをわざわざ言う。 そして、ある一点に視線を向け…… 顎に手を当て、呟いた。 「………………… ………邪魔、ですね」 ぽつり、と呟かれた言葉。 その言葉が何を意味するのか、一同が理解する前に。 「その位置、邪魔なんで、悪いんですが消えてください」 更に呟く彼女。 同時に。 最前列に…フィアナの前に。 おそらく彼はそんなこと全く意識していなかっただろう―――『フィアナの表情を隠す様に』立っていた、覇王神官…グラウ。 彼の首に、水平に、つ―――、と、赤い線が走った。 「………え?」 彼の周囲にいた者が、反射的に一歩、彼から遠ざかる。 しかし、誰一人、何が起こったのか解った者はいなかっただろう。 ずる…… 一瞬遅れ。 『赤い線』を、断面にして。 ずるり、と、グラウの首が、『滑り落ちた』。 恐らく、彼自身も何が起こったのか解らなかったのだろう。 顔面には、きょとんとした表情が張り付いたままである。 「ったく…背ェ高い人は後ろに回るか座って下さいよぅ。 後ろのひとの顔が見えないでしょぅ…」 忌々しげに言うライアナ。 べしゃっ。 躰から…未だ立ったままの躰から滑り落ちたグラウの首は、床にたたきつけられる。 断面から、赤い水の様なものが溢れ出る。 血ではない。 『水』。 とぷとぷとぷ、と、流れ出て…外界の空気に触れた途端、小さな炎を上げて消滅する。 数秒後… 彼の首は、ぱちんっ、という、風船が弾ける様な音と共に消えた。 遺された躰がようやくくたりと崩れ、首と同じ運命を辿る。 「……………あーあ」 はぁぁ、と、溜息を付く彼女。 「やっぱり、魔族って、殺しても全然つまんないですぅぅ」 腰に手を当て、苛ついた様に、たんたん、と靴底で床を叩く。 「血もあんまり出ないし…美しくないし… 神族や人間の方がオモシロイですね」 「……あ……あんた……!?」 ダイが、消え入りそうな声を出す。 「……………………」 口をぱくぱくと、開いたり閉じたりしているシェーラ。 それを見ない振りするライアナ。 ぐるり、と、辺りに視線を巡らす。 「つまんないですけど、お仕事ですからねぇ…仕方無いです。我慢するです……」 ライアナは、呟き…きょろきょろ辺りに視線を巡らす。 「あ」 嬉しそうな声を出すライアナ。 彼女の視線は…海王の上で止まった。 言い訳あんど言い逃れ。 オルリノイベント(?)と、小屋内イベント同時進行。 仕方がない、こーゆー事態にしたのは私だ。 しかし、いつの間にか二人とも人間形態に戻ってるね。まぁいいけど。 関係ないけど、最近、友人に『オルエンって素で宝塚入れるよね』とか言われて少々哀しいワタシ。 間違ってはないけどさ。 いーじゃないか。スキなんだよ、男装麗人ってのが(汗) え?グラウ? ………………………………………………………………………………………………………………………… 触れない様にしたいと想います(ヲイ) 幕。 |
14744 | 第八十九話:世知辛くなってるのは誰の所為なのやら | 遙 琥珀 E-mail | 2003/7/26 21:10:42 |
記事番号14633へのコメント 「お久し振りですねぇ♪お元気でしたかぁ♪」 ひらひらと、ダルフィンに向かって手を振るライアナ。 「なんだか以前逢った時より暗くなってらっしゃったから一瞬わかりませんでしたよぅ♪ 色々ツラい事あるかもしれないですけどぉ、ふぁいとぉ!なのですぅ! 世知辛い世の中ですけどぉ、がむばりましょぉッ!」 ……何故お前が海王を励ます……? 一同の胸が、そんな思いに支配される。 相手がこの台詞で苛立つのを解っている上での嫌がらせなのか、それともこういうのが本来の性質なのかわかんない辺りがミソ。 「娘さんも、二人ともとっても頑張っているのですぅ♪ お母さんも頑張ってくださいねぇ♪」 黙ったままの海王に、鬱陶しい程元気な微笑みを向ける。 「さて、とっ」 海王から視線を外し…改めて、ぐるりと魔族一同を見渡す。 見渡し…呟く。 「……つまらなさそうな方ばっかりですねぇ」 相手が…魔族達がつまらなさそうにしている、と言いたいのでは無い。 一緒に『遊んで』も、つまらなさそうだ、と言っているのである。 「ぷーっ。 娯楽の対象にもなんないなんて、魔族ってホントに存在価値ナシですぅっ」 頬を膨らませて文句を言う。 魔族一同、既に怒る気力さえ無くしていたり。 「数が多すぎるのも問題なんですよね… ひとりひとりの表情に気を配れない」 他人の嫌がってる表情見るのが大好きな女である。 少し考える素振りを見せ…ぽんっ、と、手を打ち合わせる。 何か思い付いたのだろう。 多分…というか絶対、ロクでも無い事を。 「数を減らせばいいんですねぇっ♪」 にこっ、と、満面の笑みを浮かべてみせる。 「ああ…可愛い」 「アホかッ!」 ほにゃ〜、と顔を緩ませているアークロンドの後頭部に、フィアナの蹴りがめり込んだ。 一瞬白目を剥き、前につんのめり… 体勢を立て直し、くるりと振り向く。 目ェ涙目になっとるし。 「アホとはなんですか〜」 「アホだからアホって言ってるんだよッ」 「……あ〜、三回も言った〜」 「…アンタら内輪もめしないでください。」 訳のわからんやりとりをしている二人に、ライアナの冷たい突っ込みが突き刺さる。 アークロンドは、相変わらずへにゃ、とした顔をしている。 フィアナは、そんなアークロンドを、違う生き物を見詰める様な目で見て…再び真顔に戻った。 ライアナは深く溜息を付き…… 真顔に戻る。 口の中で、ぼそり、と何かを呟いた。 ひゅんっ。 何かが空気を切る音。 ぶゎッ! 「きゃっ!?」 室内に、いきなり風が起こる。 「…………………… 久々に見たね…それ…」 顔を引き攣らせ…ライアナの方を見ているフィブリゾ。 ライアナは、渦巻く風の中心に立っている様に感じられる。 「……ええ…… これ、便利ではあるんですけど…手応え無くてつまんないんですよぅ。 だから最近使って無かったんですけどぉ…こういう時には便利ですね、やっぱり♪」 ライアナを中心に舞う風。 風に乗って… いや、恐らくそれは、『風』そのものなのだろう。 無数の見えない刃が、ライアナの周囲に生じているのが感じられた。 ライアナは、にこっ、と人形の様な…余分な感情が少しも入っていない笑みを浮かべ、ふわり、と宙に浮かんだ。 そして――――――――――――――――― 「ぅわぁぁあぁ!?」 「いきなり突っ込んで来るか普通ッ!」 「これが一番手っ取り早いんですぅ!」 ガーヴのぼやきに、マトモに応対するライアナ。 触れるものを全て切り刻む刃――――――――――――――――― それを、無数に身に纏ったまま、ライアナはマトモに突っ込んできたのであった。 「手応えはありません。 刃の角度を調整することもできません。 いくら斬り裂いたところで、私に手応えが伝わってくる訳でもありません。 ……と、非常につまらないんですがぁ…… 一度に沢山のひとを相手取る必要がある時には、とっても便利ですぅ」 えへ、と笑う彼女。 「避けろッ!取り敢えず避けろッ!」 指示を飛ばす獣王。 彼女は気付いていた。 この技、攻撃性が高いだけでは無い。 同時に、防御の役割も果たせるのだ。 近付いて来たものを全て切り刻む―――――― そう。 それは、剣であろうと、魔力であろうと、切り刻まれる。 すべて風の刃に切り落とされ、中心のライアナ本人には届かない。 この風の盾をぶち破れるだけの魔術のストックは―――――――今、無い。 フィアナが未だそれをしない所から見て…フィアナにも無い。 攻撃は不可能。 ひたすら回避と防御に徹するのみ。 回避と防御…と言っても、防御も怪しい。 風だけあって、攻撃を見ることができないのである。 どっから来るか解らないものを、的確に防御、回避しながらライアナの懐…唯一の安全地帯に飛び込む自信――――――――――― そんなものは、獣王にさえ無かった。 ふと彼女を見ると…彼女は、懐からナイフを取り出している。 なんだかとてつもなく嫌な予感。 ライアナは、それを…力一杯、床に突き立てた。 びしっ! ライアナの力が、ナイフを通し…何十倍にも増幅され、床に叩き込まれる。 ライアナがあのボロっちいナイフを大事にしていた訳…… それは、『父の形見だから』というよりも…『精神力増幅機能があるから』、だった。 フィアナのレイピアにも同じ様な効果があったりするかもしれないが…そんな事を本人に確かめている場合ではない。 木の床に、縦横に亀裂が走る。 数人の魔族が足を取られる。 風の音。 軽い悲鳴。 体重の軽いヤツは、ライアナが近付いただけで風に吹き飛ばされている…その悲鳴。 …今、フィブリゾの頭の横をウルドが飛んでいったが… …生きている事を願おう。うん。 色んな音で満ちる部屋。 そんな中…… フィブリゾの耳には、妙に大きく聞こえた音。 「きゃっ!」 べしこっ。 背後で聞こえた声。 聞き覚えのありまくる声に、反射的に振り向く冥王。 見ると。 床の亀裂に足を取られ、マトモにすっ転んだシェーラの姿。 ライアナは、きょとん、とした顔でシェーラを見て、フィブリゾを見て…… にっ、と笑った。 「うわなんかムカつくしッ」 かぁぁ、と、フィブリゾの頭に血が上る。 ガイアの制止を振り切り…彼女に走り寄ろうとする。 しかし。 フィブリゾが、シェーラの所に行く前に。 う゛んっ。 『例の』音。 「え゛」 ライアナが……風の刃ごと、シェーラの近くに空間移動した。 ライアナの近くは、安全地帯である。 ただし…風の刃に対しての。 ある意味、ライアナと一緒の所に閉じこめられたも同じ。 ……はっきり言おう。 こっちの方がよっぽど危険である。 ぎぎぎぎっ…と、からくり人形のような動きで…頭上を見上げるシェーラ。 にっこり笑ったライアナと、目が合う。 ライアナは、手にしたナイフを、高く振り上げた。 言い訳あんど言い逃れー。 シェーラがドジです。 でもシェーラって何故かしらんが『ドジ』というイメージがあります。私の中に。 ……ドジだよね。シェーラって。(何故訊く) ある意味久々のフィブシェラ(間接的)かも。そういえばしばらく書いてないね。フィブシェラ。 また機会があれば書きたいです。うむ。 あと、アークロンドがアホです。 愛は盲目って言うしね(苦笑) ライアナの何処がそんなにいいのかはわかんないが… 『昔は可愛かった、だから今もきっと』ってなカンジで付きまとってるのかもしれないです。 ついでに、海王が可哀相です。 避けるのか。風の刃を。あのドレスで。(←そこか) 多分、ガーヴかグラウシェラーかが、担いで走ってるんじゃ無いでしょうか。(苦笑) ガーヴだったら肩に担いで、グラウシェラーならお姫様だっこ希望。いや、絵的に。(←コラ待てグラゼラ派) オルエンがいたら多分オルエンにおんぶされてるんだろうけど。 オルエンいないから。 今想えばオルエンって便利なひとだったなぁ(……便利なひとって……) それではまた次回お逢いしましょうー。 幕。 |
14756 | ・・・・・・・・・・・・・(硝子の眼の無表情+バックに炎) | ユア・ファンティン | 2003/7/27 21:01:53 |
記事番号14744へのコメント >「なんだか以前逢った時より暗くなってらっしゃったから一瞬わかりませんでしたよぅ♪ > 色々ツラい事あるかもしれないですけどぉ、ふぁいとぉ!なのですぅ! > 世知辛い世の中ですけどぉ、がむばりましょぉッ!」 >……何故お前が海王を励ます……? ユ:そうですね・・・・・・ てめぇが、やった事だろうにさあ(バックに黒い炎) 永:琥珀さんへ、ユアはブチキレて遥か遠くへ逝っています >一緒に『遊んで』も、つまらなさそうだ、と言っているのである。 ユ:・・・・・・・・・・・ふふっふふふふふふ 永:ですので、言動や態度に奇異な点が見られても、温かく見守ってやってください (玉露茶をすすり、芋羊羹を食みつつ) >「ああ…可愛い」 >「アホかッ!」 >ほにゃ〜、と顔を緩ませているアークロンドの後頭部に、フィアナの蹴りがめり込んだ。 ユ:ついでに私から、脳天杭打ち 永:・・・乱暴は止めましょうね(止めもせずに、茶をすすっている) >顔を引き攣らせ…ライアナの方を見ているフィブリゾ。 >ライアナは、渦巻く風の中心に立っている様に感じられる。 >「……ええ…… > これ、便利ではあるんですけど…手応え無くてつまんないんですよぅ。 > だから最近使って無かったんですけどぉ…こういう時には便利ですね、やっぱり♪」 ユ:・・・・・・・(口のみの微笑み) 永:傍観者で、今回いるつもりでしたけど一言言わせてもらいます ・・・・・戦いは、如何に勝つかで、手ごたえ云々ではないです >ライアナを中心に舞う風。 >風に乗って… >いや、恐らくそれは、『風』そのものなのだろう。 >無数の見えない刃が、ライアナの周囲に生じているのが感じられた。 ユ:よく難しいの使えますね 今は、誰も使い手のない幻の≪風神刃≫ 永:解説:上記の技は、ユアのうちに合った文献に載っていた歴代の精霊遣いの技解説の項目の中にあったものだそうだ >指示を飛ばす獣王。 >彼女は気付いていた。 >この技、攻撃性が高いだけでは無い。 >同時に、防御の役割も果たせるのだ。 ユ:攻防一体か >この風の盾をぶち破れるだけの魔術のストックは―――――――今、無い。 >フィアナが未だそれをしない所から見て…フィアナにも無い。 >攻撃は不可能。 ユ:私みたいな、弱い人でも相性次第で敗れますよ? 永:・・・・・・実戦経験上それは確かですねぇ(茶をすすっている) > >ライアナの力が、ナイフを通し…何十倍にも増幅され、床に叩き込まれる。 >ライアナがあのボロっちいナイフを大事にしていた訳…… >それは、『父の形見だから』というよりも…『精神力増幅機能があるから』、だった。 ユ:絶対のそうだろうね。 あの腐れ外道女にそんな哀感たっぷりの感情なんぞないに決まっている 永:・・・・・・・・・・・謝罪申し上げておく >…今、フィブリゾの頭の横をウルドが飛んでいったが… >…生きている事を願おう。うん。 ユ:現実逃避ですね >……はっきり言おう。 >こっちの方がよっぽど危険である。 >ぎぎぎぎっ…と、からくり人形のような動きで…頭上を見上げるシェーラ。 >にっこり笑ったライアナと、目が合う。 >ライアナは、手にしたナイフを、高く振り上げた。 ユ:・・・・・殺されないことを祈ろう 永:琥珀さん、シェ―ラを殺したら、矛盾点が出てきますよね? >言い訳あんど言い逃れー。 > > >シェーラがドジです。 >でもシェーラって何故かしらんが『ドジ』というイメージがあります。私の中に。 >……ドジだよね。シェーラって。(何故訊く) ユ:ええ、そうですね >ある意味久々のフィブシェラ(間接的)かも。そういえばしばらく書いてないね。フィブシェラ。 >また機会があれば書きたいです。うむ。 ユ:楽しみにしています > >あと、アークロンドがアホです。 >愛は盲目って言うしね(苦笑) ユ:後、草津の湯でも直せない > >ついでに、海王が可哀相です。 >避けるのか。風の刃を。あのドレスで。(←そこか) >多分、ガーヴかグラウシェラーかが、担いで走ってるんじゃ無いでしょうか。(苦笑) >ガーヴだったら肩に担いで、グラウシェラーならお姫様だっこ希望。いや、絵的に。(←コラ待てグラゼラ派) ユ:なんか、容易に想像できますね >オルエンがいたら多分オルエンにおんぶされてるんだろうけど。 >オルエンいないから。 >今想えばオルエンって便利なひとだったなぁ(……便利なひとって……) ユ:・・・・・・・・・・・(硝子の眼の微笑み+バックにでかい黒い焔) 永:・・・・・・火力UPするなよ・・・・・ > >それではまた次回お逢いしましょうー。 永:はい、次回までに、ユアがまともになっていることを祈って |
14783 | 背景に炎って、最近流行りなのかな(違うから) | 遙 琥珀 E-mail | 2003/7/29 21:53:33 |
記事番号14756へのコメント > >>「なんだか以前逢った時より暗くなってらっしゃったから一瞬わかりませんでしたよぅ♪ >> 色々ツラい事あるかもしれないですけどぉ、ふぁいとぉ!なのですぅ! >> 世知辛い世の中ですけどぉ、がむばりましょぉッ!」 >>……何故お前が海王を励ます……? > >ユ:そうですね・・・・・・ > てめぇが、やった事だろうにさあ(バックに黒い炎) >永:琥珀さんへ、ユアはブチキレて遥か遠くへ逝っています いいんです。 もぉ、慣れましたから(遠い目) > >>一緒に『遊んで』も、つまらなさそうだ、と言っているのである。 > >ユ:・・・・・・・・・・・ふふっふふふふふふ >永:ですので、言動や態度に奇異な点が見られても、温かく見守ってやってください > (玉露茶をすすり、芋羊羹を食みつつ) はい。 生暖かく見守らせて頂きます。 > >>「ああ…可愛い」 >>「アホかッ!」 >>ほにゃ〜、と顔を緩ませているアークロンドの後頭部に、フィアナの蹴りがめり込んだ。 > >ユ:ついでに私から、脳天杭打ち >永:・・・乱暴は止めましょうね(止めもせずに、茶をすすっている) 死にますって。 > > >>顔を引き攣らせ…ライアナの方を見ているフィブリゾ。 >>ライアナは、渦巻く風の中心に立っている様に感じられる。 >>「……ええ…… >> これ、便利ではあるんですけど…手応え無くてつまんないんですよぅ。 >> だから最近使って無かったんですけどぉ…こういう時には便利ですね、やっぱり♪」 > >ユ:・・・・・・・(口のみの微笑み) >永:傍観者で、今回いるつもりでしたけど一言言わせてもらいます > ・・・・・戦いは、如何に勝つかで、手ごたえ云々ではないです ライアナ、闘ってるつもりナイですもん。 遊んでるんですってば。あくまで。 >>ライアナを中心に舞う風。 >>風に乗って… >>いや、恐らくそれは、『風』そのものなのだろう。 >>無数の見えない刃が、ライアナの周囲に生じているのが感じられた。 > > >ユ:よく難しいの使えますね > 今は、誰も使い手のない幻の≪風神刃≫ >永:解説:上記の技は、ユアのうちに合った文献に載っていた歴代の精霊遣いの技解説の項目の中にあったものだそうだ ほぉ。 色々妙なものがありますな。 >>指示を飛ばす獣王。 >>彼女は気付いていた。 >>この技、攻撃性が高いだけでは無い。 >>同時に、防御の役割も果たせるのだ。 > >ユ:攻防一体か 便利便利♪ >>この風の盾をぶち破れるだけの魔術のストックは―――――――今、無い。 >>フィアナが未だそれをしない所から見て…フィアナにも無い。 >>攻撃は不可能。 > >ユ:私みたいな、弱い人でも相性次第で敗れますよ? >永:・・・・・・実戦経験上それは確かですねぇ(茶をすすっている) そんな簡単なものじゃない。 >> >>ライアナの力が、ナイフを通し…何十倍にも増幅され、床に叩き込まれる。 >>ライアナがあのボロっちいナイフを大事にしていた訳…… >>それは、『父の形見だから』というよりも…『精神力増幅機能があるから』、だった。 > >ユ:絶対のそうだろうね。 > あの腐れ外道女にそんな哀感たっぷりの感情なんぞないに決まっている >永:・・・・・・・・・・・謝罪申し上げておく さぁ… 無いかどうか… 考えるのは自由ですけどな。 >>…今、フィブリゾの頭の横をウルドが飛んでいったが… >>…生きている事を願おう。うん。 > >ユ:現実逃避ですね 逃避逃避。 >>……はっきり言おう。 >>こっちの方がよっぽど危険である。 >>ぎぎぎぎっ…と、からくり人形のような動きで…頭上を見上げるシェーラ。 >>にっこり笑ったライアナと、目が合う。 >>ライアナは、手にしたナイフを、高く振り上げた。 > >ユ:・・・・・殺されないことを祈ろう >永:琥珀さん、シェ―ラを殺したら、矛盾点が出てきますよね? 大丈夫だから。 そんなこと心配されんでもわかっとるから(苦笑) > >>言い訳あんど言い逃れー。 >> >> >>シェーラがドジです。 >>でもシェーラって何故かしらんが『ドジ』というイメージがあります。私の中に。 >>……ドジだよね。シェーラって。(何故訊く) > >ユ:ええ、そうですね を。 同意を得た。 >>ある意味久々のフィブシェラ(間接的)かも。そういえばしばらく書いてないね。フィブシェラ。 >>また機会があれば書きたいです。うむ。 > >ユ:楽しみにしています さんくす。 頑張るぞ。 >> >>あと、アークロンドがアホです。 >>愛は盲目って言うしね(苦笑) > >ユ:後、草津の湯でも直せない 草津の湯…… 何処?(笑顔) >> >>ついでに、海王が可哀相です。 >>避けるのか。風の刃を。あのドレスで。(←そこか) >>多分、ガーヴかグラウシェラーかが、担いで走ってるんじゃ無いでしょうか。(苦笑) >>ガーヴだったら肩に担いで、グラウシェラーならお姫様だっこ希望。いや、絵的に。(←コラ待てグラゼラ派) > >ユ:なんか、容易に想像できますね 似合ってそうよね。 >>オルエンがいたら多分オルエンにおんぶされてるんだろうけど。 >>オルエンいないから。 >>今想えばオルエンって便利なひとだったなぁ(……便利なひとって……) > >ユ:・・・・・・・・・・・(硝子の眼の微笑み+バックにでかい黒い焔) >永:・・・・・・火力UPするなよ・・・・・ > 消火器。 消火弾。 マヨネーズ(やめとけ) ↑水面に膜が出来るので油に火がついた時など有効と言われている >>それではまた次回お逢いしましょうー。 > >永:はい、次回までに、ユアがまともになっていることを祈って レス有り難うでした♪ それではっ! |
14784 | 第九十話:生存ルール | 遙 琥珀 E-mail | 2003/7/29 21:57:01 |
記事番号14633へのコメント 女でさえ…同性でさえ、ほぅ、と溜息を付きたくなる程愛らしい少女。 しかし…その手に握られているのは、『暗殺の象徴』。 刃が、鈍い輝きを放っている。 ライアナは、短剣を逆手に持ち、無防備な少女の頭上に振り上げ――――――――― ぱぁんっ! 乾いた音。 「…っ…」 手首を押さえ、小さく呻くライアナ。 弾かれたナイフが、少し離れた床に刺さった。 ライアナの瞳に…十四、五歳の少女が映る。 光の加減で、銀、碧、蒼、紫…と色を変える、不思議な髪をした少女。 冥王神官、ガイア。 ガイアは、ライアナに向けていた指先を降ろし…ぷいっ、と横を向いた。 ライアナが、シェーラを殺すことに神経を集中させた瞬間、ほんのわずか、風の流れに生じた歪み。 ガイアは、それを見抜き、魔力弾を撃ち込み…ライアナの短剣を弾き飛ばしたのである。 「…………」 何が起こったのか解っていないらしく、ぼぅっとしているシェーラ。 「腰抜かしてるな。あれは。」 「…シェーラ…」 完全に他人事口調で呟くフィアナ。 風は乱れ…無害な空気の塊になっている。 再び『刃』が出現する前に、シェーラの手を掴んで、引っ張るフィブリゾ。 「ご…ごめんねっ」 とたとた、とガイアの方に走り、ぺこりと礼儀正しく頭を下げる冥王。 なんだか上下逆転しているが…今この状況では仕方あるまい。 「…………」 かすかに赤くなった手首に触れるライアナ。 どうやら、軽く痺れた程度の様である。 それを目にし…ちっ、と舌打ちするガイア。 そして、冥王に視線をやる。 「いいです。 それより、あちらを手伝って差し上げて下さい」 後ろの方の…壁を指さすガイア。 数人が集まり、壁を蹴ったり叩いたりしている。 「玄関も窓も、魔力封鎖されてるんです。多分ライアナに。 こんな狭い所で攻撃呪文使ったら、多分何人か巻き込むことになりますから…手作業です。 …フィアナが、あそこの壁が一番老朽化が進んでる、って言うので…………………………」 「うん、わかったっ」 とてとて、と足音立てて走っていくフィブリゾとシェーラ。 ガイアは、心の中で溜息を付き…ライアナに向き直った。 ライアナは、既に手の痺れも消え…ガイアとフィブリゾの会話が終わるまで、待っていた様子。 「………………」 ずっ。 床からナイフを引き抜くライアナ。 彼女の周囲では、再び風が勢いを増していった。 「…誰かに親切にしたい時には、それなりのリスクを考えてからにすること… 誰かに、教えて貰いませんでしたか?」 にっこり笑って…問いかける。 ガイアは、答えず…ふっ、と、鼻で笑う。 ライアナは言った。 「…この世に存在する、『意志を持つ者』… 神。竜。エルフ。ドワーフ。妖精。人間。…あと、魔族? …この他にも、数え切れない程沢山いますけど……… どれも大体、『生存のルール』は、一緒なんですよね」 「ルール?」 「そう。 例えば…… 『強いということは、正しいということよりも一枚上手』とか… 『最後に生き残るのは強い者』とか… 『弱肉強食』的な事ですね。ま、真実です。ある程度は。 ……ま、いつも正しいとは限りませんけどね。 それと… 『優しいひととか、しっかり者とかは損をする』…ということ。 これはほぼ確実ですね。何処の世界でも。 優しければ優しい程…他人の痛みを自分にも感じますから」 ふぅ、と軽く溜息を付くライアナ。 「…他人の痛みを、どうして自分で引き受けようとするのか… 私にはさっぱり訳が解らないですけどねぇ」 「貴女は解らないでしょうね」 ガイアは…静かな声で言う。 「私も、解らない…」 目を伏せる彼女に…ライアナは、くすくす、と笑いかける。 「おや…どうやら、混乱していらっしゃるようですねぇ… ……………………………………………………………………………………… ………憶えてますか? もう半年程前になりますか…… 私の記憶の中で…私は、一度、シェーラさんを殺し掛けました。 スクルドさんは… あの方は、優しい方です。 自分の恋の行く末よりも、自分の愛するひとの幸せを選びました」 ごんっ! 二人の耳に聞こえる音。 壁に…やっと、人ひとり通れるくらいの穴が開いていた。 「だけど、スクルドさんには、シェーラさんは助けられなかった。 スクルドさんは、貴女に、シェーラさんを助ける様に言いましたね? 貴女は、その時、なんと言いましたか?」 「…………」 ガイアは、小さな声で言った。 「……助けて、いいの……?」 「私としては、その時の貴女の考えが一番…『当然』なものですけどね」 にこ、と笑うライアナ。 「そんな貴女が今、シェーラさんを助けたのは何故ですか?」 「気紛れでしょ」 顔を上げ、答える彼女。 「成る程…気紛れ、ですか」 「ガイア!何してんの!」 冥王が叫んでいるのが聞こえる。 「ガイア!早く!」 「だぁっ!五月蠅い、お前が先に逃げてろよッ」 「わぷっ」 ガーヴが、フィブリゾの首根っこを掴み、壁穴から放り出す。 壁の向こうから、何やら文句を言っているような声が聞こえるが…今はそんなことを気にしている場合ではない。 「…ガイアさん」 ライアナは言った。 「サリアナは、フィアナお姉様を信じて死にました。 オルエンさんは、自分とダルフィンさんの誇りを守ろうとして死にました。 ヴェルダンディーさんは、フィブリゾさんの想いに応えようとして死にました… …御三方とも、結末には選択の余地が与えられませんでしたが… 貴女には、与えて差し上げましょう。 ……………………………………………………ガイアさん、貴女はどうするんですか?」 「………………………」 「試してみますか」 ふわり…と、宙に浮かぶライアナ。 「……『風牙』、発動……っと」 カルい口調で言う。 そして。 前振りも、何もなく。 いきなり、突っ込んできたのであった。 「フーガ?」 「風牙」 ぽかん、とした顔のウルドに説明しているフィアナ。 ウルドは、なんとなく言動がサリアナに似ているらしい。 お陰で、すっかりフィアナのお気に入りである。 「神術としては初歩中の初歩」 「あれで初歩ぉ!?」 「うん」 事も無げに頷く彼女。 「ライアナ、神学講座サボってばっかりだったから… あんまり神術使えないんだよね」 それでも、飛行と攻防のイロハ、初歩神術は、いくつか、無理矢理叩き込んだのだという。 御苦労様な事である。 「…向学心はあんまり無かったけど… いい子だったんだよ」 寂しそうに言うフィアナ。 「よしよし」 ウルドは、手を伸ばして、フィアナの髪を撫でた。 瞬間。 どぉん! いきなり背後でする炸裂音。 「!」 べしゃっ! フィアナが…彼女は、井戸の縁に腰掛けていたのだが…転げ落ちる。 ウルドも一緒。 家の壁が、いきなり吹っ飛んだのである。 「うわー」 棒読みで驚くフィアナ。 「ガイ…」 フィブリゾは、言いかけ…硬直した。 爆風と一緒に、ガイアが…躰の半分を大きくえぐり取られた姿で、吹き飛んで来たのである。 まだ滅びてはいない。 「………っ………」 身を起こすガイア。 「ガイア!」 フィブリゾが、ガイアに走り寄る。 「……すみません……我が君……… ここで、リタイア…みたいです………」 言葉と共に、姿が薄れていく。 物質世界に干渉できなくなったのである。 ガイアは、逃げなかった。 全力で、結界を張り、ライアナを受け止めた。 ライアナの言った意味を理解していたから。 避ければ、冥王(か、彼女の姉妹か、どちらかは解らないが)を殺す。 大切なものを守って死ぬか、避けて助かるか、どちらか選べ。 これも、彼女の『ゲーム』だったのであろう。 しかし、彼女に、冥王を凌ぐかもしれない…というヤツの攻撃を受けられる程の力は…無かったのである。 結界は崩れ…風牙が、彼女の躰に食い込んだ。 結果。 ガイアは、『死』を迎えたのである。 「滅ばなかったのは…ラッキーというか…」 何か言いかけたガーヴの足を、ゼラスが力一杯踏みつける。 ガイアは…消える間際、冥王の耳元で、二言三言、呟いた。 「……な……」 絶句する冥王。 そして、ガイアは物質世界から姿を消した。 「………………………」 フィブリゾは、混乱する頭を必死で鎮めようとしていた。 ガイアは、協調性には欠けていたが…優秀な部下だった。 彼女が冥王に捧げた言葉は、今まで一度として間違っていたことは無かった。 しかし、今度ばかりは…冥王にも、正しいか、間違っているかの判断が付けられなかったのである。 「……どういう……こと……」 冥王は、呟いた。 娘の、最期の台詞が、耳に残って離れなかった。 ―――――――――――――――――フィアナを、余り信用なさらぬ様に――――――――――――――――― 言い訳あんど言い逃れ。 あー。夏休みですね。 朝からテレビばっかり見てる不健康な琥珀です。(解ってるならやめろよ) 見てると… 色々、訳のわからんCMが沢山出てきてますね。 琥珀、普段あんまりテレビ見ないので、見たことのないCMとか多いです。 琥珀のお気に入りCMは…チェルシー。 チェルシーを取り合うウサギとクマ…なんかリアルな戦い方じゃ(苦笑) 初めて見た時トモダチと大笑いしました。 そして… 『ワケわからんCM』bP。 なんか、『滋賀で家を建てるなら』とか仰いやがってなさる。 和歌山でそんなもん流してどーするんだ…というハナシ。(汗) そこまで住宅難なのか?和歌山県民(笑) 以上、キンキョウホウコクでした。 幕。 |