◆−王女様と私 4話−エモーション (2003/7/11 21:35:46) No.14635
 ┣青い石?−けーこ (2003/7/13 19:50:36) No.14646
 ┃┗Re:青い石?−エモーション (2003/7/13 22:07:58) No.14649
 ┣Re:王女様と私 4話−オロシ・ハイドラント (2003/7/13 20:41:47) No.14647
 ┃┗確かにどちらかとは、限らないかも。−エモーション (2003/7/13 22:38:49) No.14652
 ┗王女様と私 5話−エモーション (2003/7/27 21:24:19) No.14757
  ┣ををっ!いよいよ悪役登場?!−けーこ (2003/7/27 22:29:42) No.14759
  ┃┗やっと出せました、敵役。−エモーション (2003/7/28 21:33:16) No.14774
  ┣お久し振りです。−猫楽者 (2003/7/28 12:10:49) No.14765
  ┃┗お久しぶりです♪−エモーション (2003/7/28 23:32:26) No.14775
  ┗Re:王女様と私 5話−オロシ・ハイドラント (2003/7/28 21:08:04) No.14772
   ┗まあ、エヴァ姫ですし。−エモーション (2003/7/29 00:08:21) No.14776


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14635王女様と私 4話エモーション E-mail 2003/7/11 21:35:46


こんばんは。

下のツリーにつなげようかとも思ったのですが、かなり下になっているのと、
一気に落ちそうな気がしたので、図々しくも別ツリーにしました。
4話……となってますが、個人的には3話の取りこぼし、という気分だったりします。
 内容的には3話の最後として入れるか、4話の頭にするかで迷っていた部分ですが、
3話に入れてしまうと長くなりすぎるので、次に回したところ……どうもキリが
悪くなってしまいまして。(汗)
 本来4話として、この部分と一緒に投稿するつもりだった次の展開の部分を、
5話として投稿することにしました。そのため、4話は私にしては短い方です。
それでは、読んでいただければ幸いです。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

  「王女様と私」 4話

「……よし、全員倒したな」
 噴き上げた土砂と舞い上がっている土埃が収まりつつある中、男たちが
倒れているのを見て、ゼルガディスは軽く息をついた。
 エヴァンジェリンからは、
「〃刺客〃ではなく〃テスト〃だとしても、仕事でケガ等した場合は、治療費や
お見舞金も出ますし、本人や家族の生活の保障もきちんと行われますから、
死なせない程度であれば、問題ありません。第一、それはお互い様ですから
遠慮は無用です」
 と言われていたものの、現段階では〃テスト〃と〃刺客〃、どちらなのか
判らないので、さすがに剣で斬った者も、炸弾陣(ディル・ブランド)で
気絶させた者たちも、加減して倒している。そのため、縛っておく必要は
あるだろう。

「……あの……ゼルガディスさん……」
「え? ああ、すまん。もう平気だ」
 自分を少し見上げているエヴァンジェリンの声に、彼女を後から抱きしめて
いるような形になっていることに気づき、セルガディスは慌てて手を放した。
一気に顔に血が集まってくるのが、嫌と言うほど良く分かる。
「それと……とりあえず、持っている剣はすぐ放してくれ、頼むから」
 あの脅威の剣技(笑)を見た以上、切実で当然なはずの言葉も、この状況と
ゼルガディスの態度では、照れ隠しにしかなっていないが、エヴァンジェリンの方は、
まるで気にしていないらしく、はい、と答えて明るく微笑み返してくる。
それが妙に悔しかった。

 男たちを縛り上げて、茂みに転がし終えたゼルガディスが、エヴァンジェリンの方を
振り向くと、エヴァンジェリンはとても真剣な表情で、掌に乗せた何かを見ていた。
「……エヴァンジェリン、どうかしたのか?」
 名前を呼ばれたエヴァンジェリンは、はっとしたように顔を上げ、掌を
差し出して言う。
「ごめんなさい。先程、ゼルガディスさんが落とされたものを拾ったのですけれど、
とても珍しい色合いでしたので、少し、この青い石に見入ってしまいましたわ」
 エヴァンジェリンが掌に乗せていたのは、盗賊たちのところから持ってきた
〃賢者の石(通称)〃だった。ちょうど、リーダー格の男に斬りつけられた部分の
近くにしまっていたので、何かの拍子にこぼれ落ちたのだろう。
「そうか、すまないな。なくしたら大変だった」
 ゼルガディスはそう言うと、エヴァンジェリンから石を受け取った。目的の物とは
違うと言っても、何かしらの力があるものは、一応レゾのもとへ持ち帰ることに
なっている。なくしたりしたら、本当に大変だ。

「……これがどうかしたのか?」
 石をしまおうとしたゼルガディスは、妙に真剣な面持ちで、石を見つめている
エヴァンジェリンに気づいて、少々面食らいながら訊ねる。この石に宝石としての
価値があるとは思えないが、何かしらの力を持つ石なのは確かだ。もしかしたら、
エヴァンジェリンは何か知っているのかもしれない。
 だが、エヴァンジェリンは静かに首を横に振ると、明るい表情で微笑みながら言う。
「ごめんなさい、何でもありませんの。でも、今度は、落とさないように
してくださいね。
 それは……とても大切なものですから……」
「……それはともかく、もう行くぞ」
 石をしまってそれだけ言うと、ゼルガディスはさっさと歩き出した。さっきの
真剣な表情と、物言いは気になるが、明るく上品に微笑むエヴァンジェリンを
見ていると、どうも追求する気が起きず、また、追求したところで、上手く
はぐらかされるだけのような気がしたからだ。
 ……何か、知っているんだろうな。一体、何なんだ、この石は?
 周囲をしっかり警戒するのと同時に、エヴァンジェリンが少し、遅れて
ついてくるのを確認しながら、ゼルガディスは心の中でそう呟いた。

 先を歩くゼルガディスの後を、少し遅れて歩きながら、エヴァンジェリンは
普段、服の下にきっちりと隠れて見えないネックレスを、そっと引き出すと、
その主役の石を見つめた。
 不思議な色合いを見せながら、小さく揺れる、楕円形の、深く青い石を……。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 というところで、5話へ続きます。
 やっと、青い石のことがちょっと出せました。
 基本的にこれの役割って「西の善き魔女」のあの石と同じです(爆)
 「個人の」所有になっているものに関しては。
 ちなみにゼルが持っている青い石は真円で、マントの留め具にも使えそうな、
ブローチタイプのものです。サイズもエヴァが持っている石よりも、
ずっと大きめになっています。

 それでは、4話を読んでいただいてありがとうございました。
 何だか妙にスローペースで展開しているこの話ですが、5話でも
お会いできることを祈りつつ、これで失礼いたします。

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14646青い石?けーこ 2003/7/13 19:50:36
記事番号14635へのコメント

待ってました、第4話〜♪(^^)

エヴァを抱きしめたままのゼル、はたと気付いて手ぇ話すなんざ、なんともぷりちぃ♪本当に女性(見目麗しいが条件か?)に免疫がないのですな(^^;)

「エヴァに刃物」状態(爆)も解除されてどうなるか、と思っていたら・・。
青い石(通称:賢者の石)との事ですが、原作1巻のソレと同じものでしょうか?それとも、「賢者の石らしい」と言われているものなのでしょうか。エヴァが興味を持った時点でその石の力を見抜いたのか?さすが水竜王様、とのほほんと読んでいきましたら・・・・エヴァ自身も同じ石質のものを持っていたのですね。でも、『それは・・・とても大切なものですから・・・』とかなり意味を含んだ言い方をしてますから何かあるんですね。

先が気になります。なんせその青い石のモデルらしい「西の善き魔女」を読んでおりませんので(--;)読みたい、と思いつつ本屋で発見した時は手持ちが無い(先日も「たった一つの冴えたやり方」を発見しつつも・・・泣)
5話を楽しみに首を長ーーーーーーくしてお待ちしてます(^^)

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14649Re:青い石?エモーション E-mail 2003/7/13 22:07:58
記事番号14646へのコメント

こんばんは。

>待ってました、第4話〜♪(^^)

ありがとうございます♪
今回は短い仕様の4話です。この話自体、今までのものより短めの長さで
投稿していますが……さあ、あと何話まで続くのやら(^_^;)

>エヴァを抱きしめたままのゼル、はたと気付いて手ぇ話すなんざ、なんともぷりちぃ♪本当に女性(見目麗しいが条件か?)に免疫がないのですな(^^;)

本当に免疫ないです、ゼルは。相手が「お嬢様」なせいもありますが。
でも、リナやアメリアでも、多少同じかもしれないとは思ってます。
「TRY」でアリス服着たリナ相手に「かわいこぶるな」と言いつつ、
赤くなってましたし。

>「エヴァに刃物」状態(爆)も解除されてどうなるか、と思っていたら・・。
>青い石(通称:賢者の石)との事ですが、原作1巻のソレと同じものでしょうか?それとも、「賢者の石らしい」と言われているものなのでしょうか。エヴァが興味を持った時点でその石の力を見抜いたのか?さすが水竜王様、とのほほんと読んでいきましたら・・・・エヴァ自身も同じ石質のものを持っていたのですね。でも、『それは・・・とても大切なものですから・・・』とかなり意味を含んだ言い方をしてますから何かあるんですね。

これは……単純にそう呼ばれているだけ、です。原作で「賢者の石」と
呼ばれている代物とは全く違います。「ある人が持っていた石」が、何故か
そう呼ばれるようになってしまった……と。
エヴァが持っている石は同じ石質のものです。ゼルとエヴァの他に、
この時点ではあと3人ほど、同じものを持っています。
正直に言えば、この石はゼルには全く意味がないものです。ただ、ゼルが
この石を持っていたことで、エヴァがちょっと勘違いした部分があります。

>先が気になります。なんせその青い石のモデルらしい「西の善き魔女」を読んでおりませんので(--;)読みたい、と思いつつ本屋で発見した時は手持ちが無い(先日も「たった一つの冴えたやり方」を発見しつつも・・・泣)
>5話を楽しみに首を長ーーーーーーくしてお待ちしてます(^^)

ありがとうございます〜(ほろほろ)
現在元4話部分と5話部分を繋げて、適当なところで調整してます。
青い石……モデルというか、これもほとんどまんまのような。(爆)
そういえば、「西の善き魔女」って外伝3巻(……と言っても、ほとんど
事実上の6巻のような気がする……)の新書版発売と同時に、全部新書版が
リニューアルしたので、少し大きめの本屋だと平積みされていますよね。
最初の版で持っているので、イラストが変わっているのがちょっと残念です。
これも、「たったひとつの冴えたやり方」も、多分図書館にあると思いますよ。
「西の善き魔女」の方はハードカバー単行本に逆進出したので、頭の固い方が
いるとこでも入りやすくなってますし(笑)
では、なるべく早く5話UPできるようにします〜。
感想をありがとうございました。

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14647Re:王女様と私 4話オロシ・ハイドラント URL2003/7/13 20:41:47
記事番号14635へのコメント

こんばんは


> と言われていたものの、現段階では〃テスト〃と〃刺客〃、どちらなのか
>判らないので、さすがに剣で斬った者も、炸弾陣(ディル・ブランド)で
>気絶させた者たちも、加減して倒している。そのため、縛っておく必要は
>あるだろう。
敵の正体は、どちらなのでしょうかねえ。
刺客でもテストでもないのかも。そうだとしらた何?
真相を待ってますね。


> 名前を呼ばれたエヴァンジェリンは、はっとしたように顔を上げ、掌を
>差し出して言う。
>「ごめんなさい。先程、ゼルガディスさんが落とされたものを拾ったのですけれど、
>とても珍しい色合いでしたので、少し、この青い石に見入ってしまいましたわ」
> エヴァンジェリンが掌に乗せていたのは、盗賊たちのところから持ってきた
>〃賢者の石(通称)〃だった。ちょうど、リーダー格の男に斬りつけられた部分の
>近くにしまっていたので、何かの拍子にこぼれ落ちたのだろう。
>「そうか、すまないな。なくしたら大変だった」
賢者の石っすか? 偽物っすか?
それにしても姫様の態度は一体?


> 先を歩くゼルガディスの後を、少し遅れて歩きながら、エヴァンジェリンは
>普段、服の下にきっちりと隠れて見えないネックレスを、そっと引き出すと、
>その主役の石を見つめた。
> 不思議な色合いを見せながら、小さく揺れる、楕円形の、深く青い石を……。
この石とゼルの石には、もしや何かの関係が?


それでは、駄レスですみませんが、これで失礼致します。

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14652確かにどちらかとは、限らないかも。エモーション E-mail 2003/7/13 22:38:49
記事番号14647へのコメント

こんばんは。

いつも感想をありがとうございます。

>> と言われていたものの、現段階では〃テスト〃と〃刺客〃、どちらなのか
>>判らないので、さすがに剣で斬った者も、炸弾陣(ディル・ブランド)で
>>気絶させた者たちも、加減して倒している。そのため、縛っておく必要は
>>あるだろう。
>敵の正体は、どちらなのでしょうかねえ。
>刺客でもテストでもないのかも。そうだとしらた何?
>真相を待ってますね。

どちらでもない、ということはないです。ただ、「どちらでもある」可能性は
あります。

>> 名前を呼ばれたエヴァンジェリンは、はっとしたように顔を上げ、掌を
>>差し出して言う。
>>「ごめんなさい。先程、ゼルガディスさんが落とされたものを拾ったのですけれど、
>>とても珍しい色合いでしたので、少し、この青い石に見入ってしまいましたわ」
>> エヴァンジェリンが掌に乗せていたのは、盗賊たちのところから持ってきた
>>〃賢者の石(通称)〃だった。ちょうど、リーダー格の男に斬りつけられた部分の
>>近くにしまっていたので、何かの拍子にこぼれ落ちたのだろう。
>>「そうか、すまないな。なくしたら大変だった」
>賢者の石っすか? 偽物っすか?
>それにしても姫様の態度は一体?

原作でいうところの「賢者の石」ではないです。「ある人が持っていた石」が、
いつの間にかそう呼ばれるようになった、と言う石なので。
ただし、エヴァにとっては驚くような代物なんです。

>> 先を歩くゼルガディスの後を、少し遅れて歩きながら、エヴァンジェリンは
>>普段、服の下にきっちりと隠れて見えないネックレスを、そっと引き出すと、
>>その主役の石を見つめた。
>> 不思議な色合いを見せながら、小さく揺れる、楕円形の、深く青い石を……。
>この石とゼルの石には、もしや何かの関係が?

関係はあります。石質としては全く同じものですので。この時点では、ゼルや
エヴァの他に、3人ほど同じ石を持っています。
ゼルがリナと会った頃には、もう1人2人ほど、持っている人が増えてますが。
本当ならゼルには全く意味のない石ですが、この石を持っていたことで、
エヴァがちょっとした勘違いをしています。

>それでは、駄レスですみませんが、これで失礼致します。

いいえ、感想ありがとうございました。
なるべく早く5話をUPしたいと思っています。
また、ハイドラント様の「降魔戦争」の3章、楽しみにしていますね。
それでは、失礼します。

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14757王女様と私 5話エモーション E-mail 2003/7/27 21:24:19
記事番号14635へのコメント

こんばんは。
ようやくUPしに参りました。「王女様と私」5話です。
今回で何とか話が動いたな、という感じがします。
それでは、読んでいただければ、そして楽しんでいただければ、幸いです。

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

 「王女様と私」 5話

「治癒(リカバリィ)」
 力ある言葉と同時に、エヴァンジェリンの掌から生じた白く暖かい光が、
ゼルガディスが負った傷を包み込んだ。
「すまないな」
「お礼はなさらないでください。巻き込んでいるのはわたくしですし、
今のわたくしには、このくらいのことしかできませんもの……」
 そう言っている間にも、治癒(リカバリィ)の光は傷を癒していく。
 あの後、3度ほど別動らしい者たちと戦った。人数は大抵5〜6人。
相手側に呪文の使える者がいなかったのが幸いして、最初に比べればあまり
手間取らずにすんだが、必ず一人か二人はそれなりの腕の者がいたのと、
今戦った相手が、呪符(タリスマン)をつけた銀製の剣を使っていたので、
さすがに無傷というわけにはいかなかったのだ。
「それにしても、治癒(リカバリィ)が使えるとは思わなかったな」
 エヴァンジェリンに、有無を言わさず治癒(リカバリィ)をかけられた
ゼルガディスは、傷がすっかり治ったのを見て、腕を回しながら感心した。
実際、些細な傷が、重要な時に悪影響を与えることもあるので、まだ今の状況に
決着がついていない以上、治せるのなら治せる方が良い。
「卒業した学校は神殿の付属でしたから、先生方に無理にお願いして、
教えていただきましたの。と言っても、ただの丸暗記ですけれど。
 でも、治癒(リカバリィ)で治る傷で良かったですわ」
 だから、感心するようなことではない、といった風のエヴァンジェリンは、
最後に小さく言い足す。
「……本当は復活(リザレクション)が使えれば、一番良いのですけれど……。
わたくしは、周囲の者たちに、いつもケガをさせてしまいますから……」
「たとえ丸暗記できるような簡単な呪文だとしても、使えるのはいい事だと思うぜ。
現に、今の俺には有り難かったからな」
 ゼルガディスの言葉に、エヴァンジェリンは一瞬きょとんとした後、
ありがとうございます、と言ってにっこりと微笑んだ。
 ……う゛っ(汗)
 妙にパワーアップしている(ように見える)笑みに、一瞬くらり、とくるのを
無理やり誤魔化して、立ち上がろうとした時、

 強烈な視線と、殺気を感じた。

 それは、ほんの一瞬のことだった。すぐにそちらに顔を向け、反射的に
殺気を返しつつ、相手の気配を探る。その途端、視線と殺気がピタリと消え失せた。
 ……今のは一体……。
 慎重に周囲の様子を探るが、あれほどの殺気を見せた割に何事も起きず、
また、すでに周囲からは、何の気配も感じられない。それを疑問に思っていると、
小さく腕を揺すられる。
「どうかなさったのですか?」
 どこか緊張したような表情で、エヴァンジェリンが訊ねる。強烈なものとは言っても、
ほんの一瞬のことだったので、さすがに勘が良くても、エヴァンジェリンには
分からなかったのだろう。
 彼女からすれば、何事もないのにゼルガディスが急に神経質なほど警戒し、
気を張りつめだしたのだから、そう訊ねるのは当然だ。
「……視線を感じたんだが、気配ごと消えた。動いた方が良さそうだ」
 ゼルガディスの言葉に、エヴァンジェリンは静かに頷く。必要以上に脅えたり、
動揺したりしない辺りは、つくづく貴族のお嬢様にしては、根性が据わりすぎている
と思うが、正直、かなり助かる。
「そういえば、最初に会ったときも……俺を怖がらなかったな」
 森の中を歩きながら、唐突にそんなことを思い出したゼルガディスは、
誰にも聞こえないような、小さな声で、そう呟いた。

  ******

「こ、これも、テストだか刺客だかの仕業だと思うかっ?!」
「た、多分、そう思います」
 息をつく暇もない、とは良く言ったもので、ゼルガディスとエヴァンジェリンは、
森の中を必死で走っていた。
 ワンワンと吠えたてる数匹の猟犬に追いかけられながら。

 ガサガサという茂みの音と、唸り声がした時は、狼かと思ったのだ。
ところが茂みから出てきたのは、一匹の猟犬。「何故犬が?」と思う間もなく、
次々と他の犬たちが現れ……今に至る、というわけである。
 逃げたら余計に追いかけられると分かっているものの、本気になって
噛みつかれたら、ゼルガディスはともかく、エヴァンジェリンはただじゃ
すまないだろう。
 しかも、犬たちは、おそらくきちんと訓練された猟犬だ。こういった犬は
とても主人に忠実なので、主人の命令にしかけして従わないし、ちょっとや
そっとでは、気をそらすことも出来ないのだ。
 相手は犬だけに、そう簡単に撒くことも出来ないまま、何の呪文を使えば
良いのかと思いながら、ひたすら全力で走るしかなかった。

「と、ところで、ゼルガディスさん」
「何だ?」
 手を引かれているとはいっても、ゼルガディスの走るスピードに、必死で
ついていきながら、エヴァンジェリンが言う。
「今思ったのですけれど、こんな風に犬に追い立てられていると……」
「……追い立てられていると?」
「狩りで狩られる動物の気持ちが、良く分かると思いません?」
「何でこんな時に、そんな暢気なことが思えるんだあああああっ?!」
 ほとんど絶叫して答えるゼルガディスにと対照的に、エヴァンジェリンは、
至って平然と言葉を続ける。
「でも、そう思いましたら、この子達に追いかけられた状態で、このまま
走って行くのは、まずい気がしてきましたの。だって、この子達は訓練された
猟犬ですもの」
「! ……そう言うことか!」
 狩りでの犬の役割は、獲物を見つけ、その位置を飼い主に知らせたり、
飼い主の射程距離内に、獲物を追い立てながら誘導することだ。〃刺客〃と〃テスト〃
どちらにしても、彼らが自分とエヴァンジェリンを、森の外へ出す気がないのは
確かだし、犬たちの後に姿が見えないのだから、間違いなく追い立てられた先に、
「飼い主」が待ちかまえているのだろう。
 ようやく適当な呪文を思いついたゼルガディスは、なるべく距離を取ってから、
エヴァンジェリンを自分の背に庇い、犬たちの方を振り向いて立ち止まると、
急いで呪文を放つ。
「風魔咆裂弾(ボム・ディ・ウィン)」
 一抱えもある丸太すら吹き飛ばす威力の呪文に、犬たちが耐えられるはずもなく、
遠くへと飛ばされていった。

「とりあえず、大丈夫ですわよね……」
「……そう言いたいところだが……そうでもなかったな」
 エヴァンジェリンの言葉に、ゼルガディスはすぐに周囲を取り囲んでいる
気配に気づいて、そう答える。どうやら、吹き飛ばされたと言っても、犬たちは
仕事をほぼ終えていたらしい。
 気づかれている以上、隠れていても無意味だと判断したのか、ゼルガディスの
言葉を聞いて、茂みから数人の男が現れ、二人を取り囲む。
 ゼルガディスが、背後から近づく人間の気配に気づいたのは、強い殺気を見せて、
ゆっくりと近づいてくる男たちから、間合いを取ろうと少し後に下がってからだ。
彼らの殺気に気を取られて、気づくのが遅れた。
 しまった、と思うと同時に、エヴァンジェリンの小さな悲鳴が聞こえた。
「エヴァンジェリン!」
「動くな! 化け物!!」
 エヴァンジェリンの手首を掴み、自分の方へ無理やり引き寄せると同時に、
振り向いたゼルガディスに剣を突きつけてそう言ったのは、年の頃はゼルガディスと
同じほどだろうか。女の子が夢見る理想の王子さまのような、貴族的で
整った顔をした、やや巻き毛がかった鈍い金髪と緑色の瞳の少年だった。
エヴァンジェリンと並んで立っていると、まるで物語の挿絵のように見えるだろう。
 お姫さまが、王子さまを睨みつけてさえいなければ。
「腕が立つとは言え、どこの馬の骨とも知れない下賤の輩と、それも、こんな
汚らわしい化け物と一緒におられるとは……。良家の子女のなさることとしては、
あまり感心できることではありませんね。シェーラー家のエヴァンジェリン姫」
 既に男たちがゼルガディスの両腕を掴み、押さえているのだが、その少年は
ゼルガディスに剣を突きつけたまま、エヴァンジェリンに睨まれていることなど、
全く気にも留めず、甘い笑みと優しげな口調でそう言う。
 大概の者なら頷いて、相手の言いなりになってしまうような、そんな笑みだった。
「生憎ですけれど、随分と無礼な事を平気で仰るような方に、感心などして
いただきたくありませんわ。
 この方はわたくしを助けてくださった方ですし、少なくとも、あなたよりは
ずっと紳士ですわ。ご自分と家柄に少しでも誇りがおありなら、すぐに剣を
下ろして、この方に謝罪なさったらどうですの? クリフォード家のランドルフ様」
 だが、エヴァンジェリンは、言いなりになる相手ではなかった。
 ニコリともせず、厳しい眼差しと表情のエヴァンジェリンに、ランドルフは
浮かべていた笑みを収め、すっと目を細める。
「まさか、私を存じていたとは思いませんでしたね。直接お会いしたことは、
なかったと思いましたが」
「そのお言葉、そっくりそのままお返し致します。それより、この方への
謝罪がまだですわ。それと、いい加減に手を放していただけません?」
「お断りします」
 華奢で愛らしい外見とは裏腹に、奇妙な迫力を見せているエヴァンジェリンに
まったく怯まず、ランドルフはきっぱりと拒絶し、逆に手首を掴んだ手に、
さらに力を入れていく。
 痛みに顔をしかめるエヴァンジェリンを見ながら、薄い笑みを浮かべるランドルフの、
甘く整った貴公子然とした顔が、醜く歪んで見えるから不思議だ。
「結構、手間取らせてくれましたからね。せっかく捕まえた相手を、わざわざ
逃がしたりしませんよ。そのくらいあなたもお分かりでしょう? 
エヴァンジェリン=ユーディット=フィア=シェーラー。
 いえ、フィア=シェーラーよりは、フィア・ラルトネル=ゼフィーリア、
とお呼びしましょうか。女王候補という〃カッコウの娘〃ですしね」
 ……フィア・ラルトネル? 女王候補?
 その言葉に、ゼルガディスは思わずエヴァンジェリンを見る。彼女は否定も
肯定もせず、ただ、より一層厳しい表情と、瞳に鋭い光を見せながら、ランドルフを
睨みつけていた。

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

こんなところで、6話に続きます。
今回で、ゼルがエヴァの本当の身分を知りました。やっと話がここまで
来たという気分です。ここから先は、ばらまいた小道具を拾って、
収束していくわけですが……違和感なく、上手くそう見えるようになると
良いのですが。

……昨日は地震が続く日でした。私の住む地域は地盤が固く、震度も2〜3程度で
被害は0(せいぜい電車が遅れる程度)ですが、震源地の方面の方々は
本当に大変です。……1日で3度も震度6が来るなんて、冗談じゃないですよね。
一日も早い復興を祈るばかりです。

それでは読んでいただきまして、ありがとうございました。
6話でもお会いできる事を祈りつつ、失礼いたします。

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14759ををっ!いよいよ悪役登場?!けーこ 2003/7/27 22:29:42
記事番号14757へのコメント

こんばんは〜、楽しみにしておりました♪(^^)

>「……本当は復活(リザレクション)が使えれば、一番良いのですけれど……。
>わたくしは、周囲の者たちに、いつもケガをさせてしまいますから……」
すみません、エヴァ姫・・わたしゃ「刺客による怪我」よりも「姫自身が武器を振るって怪我させてる」と脳内変換してしまいました(^^;;;;)

>「こ、これも、テストだか刺客だかの仕業だと思うかっ?!」
>「た、多分、そう思います」
ゼルは刺客によるもの、とわかっているんですよね。でもエヴァ姫は・・善意の人というのか人を悪く判断したがらないのか・・(^^;;;)犬達から逃げまくっている様子が目に浮かび、必死なシーンなんだけど笑ってしまいました。にしても、エヴァ姫の判断は素晴らしいものがありますね。やはり帝王学を学んでいるおかげか天性の感覚なのか。

>痛みに顔をしかめるエヴァンジェリンを見ながら、薄い笑みを浮かべるランドルフの、
>甘く整った貴公子然とした顔が、醜く歪んで見えるから不思議だ。
すみません、このランドルフ小僧、踏んづけていいですか?コテンパンに伸していいですか?

> いえ、フィア=シェーラーよりは、フィア・ラルトネル=ゼフィーリア、
>とお呼びしましょうか。女王候補という〃カッコウの娘〃ですしね」
フィア・ラルトネル・・・んーーどっかで出てきたような・・えーーん記憶がパーでつ・・。にしても「カッコウの娘」とは・・・・結構衝撃的な・・・・。なんか関係無い者が王座を狙っている、みたいな言い方ですね。エヴァ姫の出生は何やら秘密があるんでしょうか・・(ドキドキ♪)

次回の展開が楽しみです〜♪ケチョンケチョンにいぢめたくなるようなキャラも出てきましたし♪うふふふ〜(喜)

にしても、そちらに地震の被害が無くてようございました。また被害に遭われた地方の早い復興をお祈りしております。では6話を楽しみにしつつ・・(^^)

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14774やっと出せました、敵役。エモーション E-mail 2003/7/28 21:33:16
記事番号14759へのコメント

こんばんは。

>こんばんは〜、楽しみにしておりました♪(^^)

ありがとうございます♪ ちまちまとしたペースですが、何とか纏まりました。


>>「……本当は復活(リザレクション)が使えれば、一番良いのですけれど……。
>>わたくしは、周囲の者たちに、いつもケガをさせてしまいますから……」
>すみません、エヴァ姫・・わたしゃ「刺客による怪我」よりも「姫自身が武器を振るって怪我させてる」と脳内変換してしまいました(^^;;;;)

じ、実は……別に武器を振るわなくても、ケガさせてたりします(汗)
刺客などのは勿論なのですが、「何ですかそれは?」と思うような、
ちまちました騒動を、何故かしょっちゅう引き起こしてますので。(^_^;)

>>「こ、これも、テストだか刺客だかの仕業だと思うかっ?!」
>>「た、多分、そう思います」
>ゼルは刺客によるもの、とわかっているんですよね。でもエヴァ姫は・・善意の人というのか人を悪く判断したがらないのか・・(^^;;;)犬達から逃げまくっている様子が目に浮かび、必死なシーンなんだけど笑ってしまいました。にしても、エヴァ姫の判断は素晴らしいものがありますね。やはり帝王学を学んでいるおかげか天性の感覚なのか。

ゼルは刺客だと思っています。エヴァは善意と言うよりは「どっちも、
このくらいはやりかねない」と思ってますので、「どちらなのか断定は
できないけれど、たまたま狩りをしていた第三者ではないだろう」という
気分でいます。
この辺りのエヴァは元ネタのエヴァ姫が出てます。元ネタのエヴァ姫は、
本当にこんな言動なんですよね。多分、天性のものでしょう(笑)

>>痛みに顔をしかめるエヴァンジェリンを見ながら、薄い笑みを浮かべるランドルフの、
>>甘く整った貴公子然とした顔が、醜く歪んで見えるから不思議だ。
>すみません、このランドルフ小僧、踏んづけていいですか?コテンパンに伸していいですか?

踏んづけてください(笑)一応の黒幕ですので。

>> いえ、フィア=シェーラーよりは、フィア・ラルトネル=ゼフィーリア、
>>とお呼びしましょうか。女王候補という〃カッコウの娘〃ですしね」
>フィア・ラルトネル・・・んーーどっかで出てきたような・・えーーん記憶がパーでつ・・。にしても「カッコウの娘」とは・・・・結構衝撃的な・・・・。なんか関係無い者が王座を狙っている、みたいな言い方ですね。エヴァ姫の出生は何やら秘密があるんでしょうか・・(ドキドキ♪)

出てきましたよ〜(笑)ゼフィーリアの王族関係の称号等は、私に引用され
まくっている「星界」シリーズのものです(笑)。
「フィア・ラルトネル」はアーヴ語で「王女殿下」と言う意味で、主人公の一人、
ラフィールも軍の序列と関係ない所では、そう呼ばれています。
なので、女王は「スピネージュ(皇帝)」,「エルミタ(陛下)」にしました。
「カッコウの娘」は……エヴァに限らず、女王候補や歴代の女王はみんな
そうですね。女王家に対する揶揄なんです。その辺りは6話で出ます。

>次回の展開が楽しみです〜♪ケチョンケチョンにいぢめたくなるようなキャラも出てきましたし♪うふふふ〜(喜)

さほど大物ではない相手ですからね(笑)いぢめます(笑)

>にしても、そちらに地震の被害が無くてようございました。また被害に遭われた地方の早い復興をお祈りしております。では6話を楽しみにしつつ・・(^^)

地震はもう……本当に、私の地域も朝4時に、震度3のモーニングコール……。
震源地は震度5だったそうです。震度5で余震って……(汗)。
早く治まって欲しいです。
それでは、感想をありがとうございました。
……続きをなるべく早くUPしたいです。

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14765お久し振りです。猫楽者 E-mail 2003/7/28 12:10:49
記事番号14757へのコメント

>こんばんは。

こんにちは、エモーションさん。
お元気ですか、お久し振りです。猫楽者です。
続きですね、いつも楽しく読ませていただいております。
すいません、暫くぶりに感想を書かせていただきました。
会社のお昼休みに書込みさせていただきました。

>「……本当は復活(リザレクション)が使えれば、一番良いのですけれど……。
>わたくしは、周囲の者たちに、いつもケガをさせてしまいますから……」

エヴァンジェリンさんの周囲の方は、姫様を守る為に傷を負ってしまうのでしょうか。
自分の為にケガをしてしまう方が居ることが、心優しいエヴァンジェリンさんには辛いのでしょうね。

>「たとえ丸暗記できるような簡単な呪文だとしても、使えるのはいい事だと思うぜ。
>現に、今の俺には有り難かったからな」
> ゼルガディスの言葉に、エヴァンジェリンは一瞬きょとんとした後、
>ありがとうございます、と言ってにっこりと微笑んだ。
> ……う゛っ(汗)
> 妙にパワーアップしている(ように見える)笑みに、一瞬くらり、とくるのを

すいません。エヴァンジェリンさんの微笑みの魅力に“くらり”となっている
ゼルガディスさんのお姿を想像してしまいました(笑)
ドキドキしているゼルガディスさんのことを、エヴァンジェリンさんは
『あら、ゼルガディスさん。顔が赤いですけど・・・・どうしたのかしら?』、とか
思ったりしているのでしょうか(笑)

> 彼女からすれば、何事もないのにゼルガディスが急に神経質なほど警戒し、
>気を張りつめだしたのだから、そう訊ねるのは当然だ。
>「……視線を感じたんだが、気配ごと消えた。動いた方が良さそうだ」

鋭い殺気を放ち、ゼルガディスさん程の使い手から完全に気配を隠すような
ことの出来る方が居るのですね。
今ゼルガディスさんたちを襲っている方たちの御仲間なのでしょうか?

> ゼルガディスの言葉に、エヴァンジェリンは静かに頷く。必要以上に脅えたり、
>動揺したりしない辺りは、つくづく貴族のお嬢様にしては、根性が据わりすぎている
>と思うが、正直、かなり助かる。
>「そういえば、最初に会ったときも……俺を怖がらなかったな」
> 森の中を歩きながら、唐突にそんなことを思い出したゼルガディスは、
>誰にも聞こえないような、小さな声で、そう呟いた。

エヴァンジェリンさんは、貴族の令嬢として、そして女王さまの候補として
今までに、どんなご経験をなさったのでしょうか。
刺客に襲われ続けるような、過酷な日々だったのでしょうか。

>「と、ところで、ゼルガディスさん」
>「何だ?」
> 手を引かれているとはいっても、ゼルガディスの走るスピードに、必死で
>ついていきながら、エヴァンジェリンが言う。
>「今思ったのですけれど、こんな風に犬に追い立てられていると……」
>「……追い立てられていると?」
>「狩りで狩られる動物の気持ちが、良く分かると思いません?」
>「何でこんな時に、そんな暢気なことが思えるんだあああああっ?!」

緊迫した状況にも係わらず、こういう発想が、さらっと出てくるとは
流石はエヴァンジェリンさんです♪
ゼルガディスさんは、いつも御自分の周りに居る方々とはペースと発想の違う
エヴァンジェリンさんに振り回されぎみのようですね(笑)

> ほとんど絶叫して答えるゼルガディスにと対照的に、エヴァンジェリンは、
>至って平然と言葉を続ける。
>「でも、そう思いましたら、この子達に追いかけられた状態で、このまま
>走って行くのは、まずい気がしてきましたの。だって、この子達は訓練された
>猟犬ですもの」
>「! ……そう言うことか!」
> 狩りでの犬の役割は、獲物を見つけ、その位置を飼い主に知らせたり、
>飼い主の射程距離内に、獲物を追い立てながら誘導することだ。〃刺客〃と〃テスト〃
>どちらにしても、彼らが自分とエヴァンジェリンを、森の外へ出す気がないのは
>確かだし、犬たちの後に姿が見えないのだから、間違いなく追い立てられた先に、
>「飼い主」が待ちかまえているのだろう。

エヴァンジェリンさんの冷静で的確な状況を分析するお姿。
流石は女王さまの候補と選ばれる程の方ですね。
危険が迫ってきたり、追い詰められてしまったりするような状況で
2手3手先を読むようなことが出来るとは、今まで御苦労なさって来たのでしょうね。

> ようやく適当な呪文を思いついたゼルガディスは、なるべく距離を取ってから、
>エヴァンジェリンを自分の背に庇い、犬たちの方を振り向いて立ち止まると、
>急いで呪文を放つ。
>「風魔咆裂弾(ボム・ディ・ウィン)」
> 一抱えもある丸太すら吹き飛ばす威力の呪文に、犬たちが耐えられるはずもなく、
>遠くへと飛ばされていった。

犬たち・・・・・無事でしょうか(汗)
ま・・・まあ・・・・もっと物騒な攻撃呪文を使われるよりは・・・・良かったような(汗)

> ゼルガディスが、背後から近づく人間の気配に気づいたのは、強い殺気を見せて、
>ゆっくりと近づいてくる男たちから、間合いを取ろうと少し後に下がってからだ。
>彼らの殺気に気を取られて、気づくのが遅れた。
> しまった、と思うと同時に、エヴァンジェリンの小さな悲鳴が聞こえた。
>「エヴァンジェリン!」
>「動くな! 化け物!!」
> エヴァンジェリンの手首を掴み、自分の方へ無理やり引き寄せると同時に、
>振り向いたゼルガディスに剣を突きつけてそう言ったのは、年の頃はゼルガディスと
>同じほどだろうか。女の子が夢見る理想の王子さまのような、貴族的で
>整った顔をした、やや巻き毛がかった鈍い金髪と緑色の瞳の少年だった。

ピンチです。
エヴァンジェリンさんを捕らえた男、外見はともかく・・・・性格は悪いですね(断言してしまいました(汗))
初対面のゼルガディスさんに、いきなり“化け物”とは・・・・どういう育ち方をしたら、こうなるのでしょうか。

>「腕が立つとは言え、どこの馬の骨とも知れない下賤の輩と、それも、こんな
>汚らわしい化け物と一緒におられるとは……。良家の子女のなさることとしては、
>あまり感心できることではありませんね。シェーラー家のエヴァンジェリン姫」
> 既に男たちがゼルガディスの両腕を掴み、押さえているのだが、その少年は
>ゼルガディスに剣を突きつけたまま、エヴァンジェリンに睨まれていることなど、
>全く気にも留めず、甘い笑みと優しげな口調でそう言う。
> 大概の者なら頷いて、相手の言いなりになってしまうような、そんな笑みだった。

今度は、“どこの馬の骨とも知れない下賤の輩”・・・・・“汚らわしい化け物”・・・・
この男の方は何様のつもりなのですか!?

>「生憎ですけれど、随分と無礼な事を平気で仰るような方に、感心などして
>いただきたくありませんわ。
> この方はわたくしを助けてくださった方ですし、少なくとも、あなたよりは
>ずっと紳士ですわ。ご自分と家柄に少しでも誇りがおありなら、すぐに剣を
>下ろして、この方に謝罪なさったらどうですの? クリフォード家のランドルフ様」
> だが、エヴァンジェリンは、言いなりになる相手ではなかった。

エヴァンジェリンさんも負けてはいませんね。
ランドルフさん・・・・貴方の、“この性格”は貴方だけの特性なのですか。
そ・れ・と・も、クリフォード家の家風なのでしょうか!
どちらにしても、クリフォード家の方々はランドルフさんの教育・・・・・間違っていませんか(汗)

>「お断りします」
> 華奢で愛らしい外見とは裏腹に、奇妙な迫力を見せているエヴァンジェリンに
>まったく怯まず、ランドルフはきっぱりと拒絶し、逆に手首を掴んだ手に、
>さらに力を入れていく。
> 痛みに顔をしかめるエヴァンジェリンを見ながら、薄い笑みを浮かべるランドルフの、
>甘く整った貴公子然とした顔が、醜く歪んで見えるから不思議だ。
>「結構、手間取らせてくれましたからね。せっかく捕まえた相手を、わざわざ
>逃がしたりしませんよ。そのくらいあなたもお分かりでしょう? 
>エヴァンジェリン=ユーディット=フィア=シェーラー。
> いえ、フィア=シェーラーよりは、フィア・ラルトネル=ゼフィーリア、
>とお呼びしましょうか。女王候補という〃カッコウの娘〃ですしね」

ランドルフさん、か弱い女性の方に何してんですか!?
ランドルフさんのクリフォード家も、女王候補に選ばれている方が居るのでしょうか。
だから、エヴァンジェリンさんのことが邪魔だとか・・・・・もし・・・・そうだとしたら(汗)
自らで出来た・・・・ということは・・・エヴァンジェリンさんを生かしておくつもりがないのでしょうか?

> ……フィア・ラルトネル? 女王候補?
> その言葉に、ゼルガディスは思わずエヴァンジェリンを見る。彼女は否定も
>肯定もせず、ただ、より一層厳しい表情と、瞳に鋭い光を見せながら、ランドルフを
>睨みつけていた。

エスコート・・・・いえ・・・護衛していたエヴァンジェリンさんが
この国の女王候補と知って、ゼルガディスさんは驚いたでしょうね。
『女王候補という〃カッコウの娘〃』との御言葉の意味が、とても気になります。

>こんなところで、6話に続きます。
>今回で、ゼルがエヴァの本当の身分を知りました。やっと話がここまで
>来たという気分です。ここから先は、ばらまいた小道具を拾って、
>収束していくわけですが……違和感なく、上手くそう見えるようになると
>良いのですが。

面白かったです。毎回とても楽しく読ませていただいております。
ゼルガディスさんとエヴァンジェリンさんが、どうなってしまうのか。
続きを読ませていただけるのを、とても楽しみにお待ちしております。

それにしても、現女王さまと女王候補の方々を監督している方々は
こおいう強硬手段をとるような輩のことは、どう考えているのでしょうか。
女王候補の方は、身に降りかかる火の粉を払い、ある程度の危機を乗り切るような才覚も
求められるのでしょうか。
女王候補の方が殺されそうになったら、ギリギリの所で待ったを掛ける。とか、では無いですよね(汗)

>……昨日は地震が続く日でした。私の住む地域は地盤が固く、震度も2〜3程度で
>被害は0(せいぜい電車が遅れる程度)ですが、震源地の方面の方々は
>本当に大変です。……1日で3度も震度6が来るなんて、冗談じゃないですよね。
>一日も早い復興を祈るばかりです。

地震、多いですね。
エモーションさんがご無事で、本当に良かったです。
多数の被害が出てしまっているようですね。本当に早く復興なさることをお祈りします。

>それでは読んでいただきまして、ありがとうございました。
>6話でもお会いできる事を祈りつつ、失礼いたします。

今回、出てきましたランドルフさんに・・・・言動から・・・・サド男、と呟いてしまいました(汗)
この次期は、室内の冷房と外との温度差で、体調を崩してしまう方が増えているようですね。
お体にお気を付けて、お元気で。
では、失礼します。

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14775お久しぶりです♪エモーション E-mail 2003/7/28 23:32:26
記事番号14765へのコメント

こんばんは。
>
>こんにちは、エモーションさん。
>お元気ですか、お久し振りです。猫楽者です。
>続きですね、いつも楽しく読ませていただいております。
>すいません、暫くぶりに感想を書かせていただきました。
>会社のお昼休みに書込みさせていただきました。

お久しぶりです。
猫楽者さんもご家族の皆様も、お元気でお過ごしでしょうか。
赤ちゃんがお生まれになってから、もう1ヶ月ほどですね。毎日が本当に
大変で、でも、幸せも倍ですね♪
お忙しい中、本当にありがとうございます。

>>「……本当は復活(リザレクション)が使えれば、一番良いのですけれど……。
>>わたくしは、周囲の者たちに、いつもケガをさせてしまいますから……」
>
>エヴァンジェリンさんの周囲の方は、姫様を守る為に傷を負ってしまうのでしょうか。
>自分の為にケガをしてしまう方が居ることが、心優しいエヴァンジェリンさんには辛いのでしょうね。

刺客等のせいもありますが、それ以外でもケガをする者が多いんです。実は。(汗)
巻き込まれるにしろ、そうでないにしろ、しょっちゅう騒動を引き起こしているので。
ただ、やはり「自分が関わったことでケガをする者がいる」というのは、
エヴァにとっては嫌なことなんです。この部分、実はオーソンたちの前では、
絶対言わない、エヴァの本音です。

>> ゼルガディスの言葉に、エヴァンジェリンは一瞬きょとんとした後、
>>ありがとうございます、と言ってにっこりと微笑んだ。
>> ……う゛っ(汗)
>> 妙にパワーアップしている(ように見える)笑みに、一瞬くらり、とくるのを
>
>すいません。エヴァンジェリンさんの微笑みの魅力に“くらり”となっている
>ゼルガディスさんのお姿を想像してしまいました(笑)

「ソード・ワールド」で言うところの、「一撃6ゾロ必殺チャーム」みたいな
ものですから(笑)

>ドキドキしているゼルガディスさんのことを、エヴァンジェリンさんは
>『あら、ゼルガディスさん。顔が赤いですけど・・・・どうしたのかしら?』、とか
>思ったりしているのでしょうか(笑)

反応が素直だと思っているかもしれません(笑)さすがに周囲は、多少の免疫が
ありますので、ここまでストレートに反応しないでしょうから。

>> 彼女からすれば、何事もないのにゼルガディスが急に神経質なほど警戒し、
>>気を張りつめだしたのだから、そう訊ねるのは当然だ。
>>「……視線を感じたんだが、気配ごと消えた。動いた方が良さそうだ」
>
>鋭い殺気を放ち、ゼルガディスさん程の使い手から完全に気配を隠すような
>ことの出来る方が居るのですね。
>今ゼルガディスさんたちを襲っている方たちの御仲間なのでしょうか?

これは……どちらとも言えるし、どちらとも言えません。

>> ゼルガディスの言葉に、エヴァンジェリンは静かに頷く。必要以上に脅えたり、
>>動揺したりしない辺りは、つくづく貴族のお嬢様にしては、根性が据わりすぎている
>>と思うが、正直、かなり助かる。
>>「そういえば、最初に会ったときも……俺を怖がらなかったな」
>> 森の中を歩きながら、唐突にそんなことを思い出したゼルガディスは、
>>誰にも聞こえないような、小さな声で、そう呟いた。
>
>エヴァンジェリンさんは、貴族の令嬢として、そして女王さまの候補として
>今までに、どんなご経験をなさったのでしょうか。
>刺客に襲われ続けるような、過酷な日々だったのでしょうか。

天性のものもありますが、かなり小さいうちから、それなりの自覚と覚悟を
持っています。〃親〃も生命を守るために、その辺りの認識をちゃんと持つように
促していましたので。
2話で出した刹那的にも見える認識は、そこから来ています。

>>「今思ったのですけれど、こんな風に犬に追い立てられていると……」
>>「……追い立てられていると?」
>>「狩りで狩られる動物の気持ちが、良く分かると思いません?」
>>「何でこんな時に、そんな暢気なことが思えるんだあああああっ?!」
>
>緊迫した状況にも係わらず、こういう発想が、さらっと出てくるとは
>流石はエヴァンジェリンさんです♪
>ゼルガディスさんは、いつも御自分の周りに居る方々とはペースと発想の違う
>エヴァンジェリンさんに振り回されぎみのようですね(笑)

この辺りは元ネタのエヴァ姫を強く出した部分です(笑)アデイルもさりげない
素振りで周りを振り回しますが、こういった場面はやはり最強のエヴァ姫です。(笑)

>>「でも、そう思いましたら、この子達に追いかけられた状態で、このまま
>>走って行くのは、まずい気がしてきましたの。だって、この子達は訓練された
>>猟犬ですもの」
>>「! ……そう言うことか!」
>> 狩りでの犬の役割は、獲物を見つけ、その位置を飼い主に知らせたり、
>>飼い主の射程距離内に、獲物を追い立てながら誘導することだ。〃刺客〃と〃テスト〃
>>どちらにしても、彼らが自分とエヴァンジェリンを、森の外へ出す気がないのは
>>確かだし、犬たちの後に姿が見えないのだから、間違いなく追い立てられた先に、
>>「飼い主」が待ちかまえているのだろう。
>
>エヴァンジェリンさんの冷静で的確な状況を分析するお姿。
>流石は女王さまの候補と選ばれる程の方ですね。
>危険が迫ってきたり、追い詰められてしまったりするような状況で
>2手3手先を読むようなことが出来るとは、今まで御苦労なさって来たのでしょうね。

その辺りは本当に、苦労したのだと思います。一種のサバイバル知識のようなものに、
天性のマイペースっぷりが加わって、プラスに働くようになったのかもしれません。

>> ようやく適当な呪文を思いついたゼルガディスは、なるべく距離を取ってから、
>>エヴァンジェリンを自分の背に庇い、犬たちの方を振り向いて立ち止まると、
>>急いで呪文を放つ。
>>「風魔咆裂弾(ボム・ディ・ウィン)」
>> 一抱えもある丸太すら吹き飛ばす威力の呪文に、犬たちが耐えられるはずもなく、
>>遠くへと飛ばされていった。
>
>犬たち・・・・・無事でしょうか(汗)
>ま・・・まあ・・・・もっと物騒な攻撃呪文を使われるよりは・・・・良かったような(汗)

この辺りは、私も犬をあまり粗雑に扱いたくなかったので、威力はあるけれど、
まだマシそうな呪文にしました。

>>「エヴァンジェリン!」
>>「動くな! 化け物!!」
>> エヴァンジェリンの手首を掴み、自分の方へ無理やり引き寄せると同時に、
>>振り向いたゼルガディスに剣を突きつけてそう言ったのは、年の頃はゼルガディスと
>>同じほどだろうか。女の子が夢見る理想の王子さまのような、貴族的で
>>整った顔をした、やや巻き毛がかった鈍い金髪と緑色の瞳の少年だった。
>
>ピンチです。
>エヴァンジェリンさんを捕らえた男、外見はともかく・・・・性格は悪いですね(断言してしまいました(汗))
>初対面のゼルガディスさんに、いきなり“化け物”とは・・・・どういう育ち方をしたら、こうなるのでしょうか。

性格は良くないです。身分とプライドの高さが、マイナスに出ているタイプですから。
ゼルを初めて見た場合、何も知らない一般人なら、化け物発言も多少は
無理もない部分はあるのですが、ランドルフの場合は蔑んで使ってます。

>>「腕が立つとは言え、どこの馬の骨とも知れない下賤の輩と、それも、こんな
>>汚らわしい化け物と一緒におられるとは……。良家の子女のなさることとしては、
>>あまり感心できることではありませんね。シェーラー家のエヴァンジェリン姫」
>> 既に男たちがゼルガディスの両腕を掴み、押さえているのだが、その少年は
>>ゼルガディスに剣を突きつけたまま、エヴァンジェリンに睨まれていることなど、
>>全く気にも留めず、甘い笑みと優しげな口調でそう言う。
>> 大概の者なら頷いて、相手の言いなりになってしまうような、そんな笑みだった。
>
>今度は、“どこの馬の骨とも知れない下賤の輩”・・・・・“汚らわしい化け物”・・・・
>この男の方は何様のつもりなのですか!?

6話で出ますが、ランドルフもかなり身分が高い方です。所謂「大貴族のバカ息子」
なので、自分より身分下の者は頭からバカにしてます。

>>「生憎ですけれど、随分と無礼な事を平気で仰るような方に、感心などして
>>いただきたくありませんわ。
>> この方はわたくしを助けてくださった方ですし、少なくとも、あなたよりは
>>ずっと紳士ですわ。ご自分と家柄に少しでも誇りがおありなら、すぐに剣を
>>下ろして、この方に謝罪なさったらどうですの? クリフォード家のランドルフ様」
>> だが、エヴァンジェリンは、言いなりになる相手ではなかった。
>
>エヴァンジェリンさんも負けてはいませんね。
>ランドルフさん・・・・貴方の、“この性格”は貴方だけの特性なのですか。
>そ・れ・と・も、クリフォード家の家風なのでしょうか!
>どちらにしても、クリフォード家の方々はランドルフさんの教育・・・・・間違っていませんか(汗)

はい、間違っています。ここまで露骨なのはランドルフくらいですが、大なり小なり、
クリフォード家はそう言うノリがあります。先祖代々のお貴族様の家系なので、
その辺りは推して知るべし、です。

>>「お断りします」
>> 華奢で愛らしい外見とは裏腹に、奇妙な迫力を見せているエヴァンジェリンに
>>まったく怯まず、ランドルフはきっぱりと拒絶し、逆に手首を掴んだ手に、
>>さらに力を入れていく。
>> 痛みに顔をしかめるエヴァンジェリンを見ながら、薄い笑みを浮かべるランドルフの、
>>甘く整った貴公子然とした顔が、醜く歪んで見えるから不思議だ。
>>「結構、手間取らせてくれましたからね。せっかく捕まえた相手を、わざわざ
>>逃がしたりしませんよ。そのくらいあなたもお分かりでしょう? 
>>エヴァンジェリン=ユーディット=フィア=シェーラー。
>> いえ、フィア=シェーラーよりは、フィア・ラルトネル=ゼフィーリア、
>>とお呼びしましょうか。女王候補という〃カッコウの娘〃ですしね」
>
>ランドルフさん、か弱い女性の方に何してんですか!?
>ランドルフさんのクリフォード家も、女王候補に選ばれている方が居るのでしょうか。

選ばれていた方、はいましたが、現在……エヴァたちの代にはいません。

>だから、エヴァンジェリンさんのことが邪魔だとか・・・・・もし・・・・そうだとしたら(汗)
>自らで出来た・・・・ということは・・・エヴァンジェリンさんを生かしておくつもりがないのでしょうか?

エヴァの事はとにかく邪魔だと思っています。自ら出てきたのには、他にも
理由がありますが、生かして利用する手も考えています。どちらでもいいんですね。

>> ……フィア・ラルトネル? 女王候補?
>> その言葉に、ゼルガディスは思わずエヴァンジェリンを見る。彼女は否定も
>>肯定もせず、ただ、より一層厳しい表情と、瞳に鋭い光を見せながら、ランドルフを
>>睨みつけていた。
>
>エスコート・・・・いえ・・・護衛していたエヴァンジェリンさんが
>この国の女王候補と知って、ゼルガディスさんは驚いたでしょうね。

さすがに驚いていますが、同時に納得しています。

>『女王候補という〃カッコウの娘〃』との御言葉の意味が、とても気になります。

これは6話で出ますが、女王家に対する揶揄です。エヴァに限らず、女王候補、
そして歴代の女王は全員「カッコウの娘」なんです。

>>こんなところで、6話に続きます。
>>今回で、ゼルがエヴァの本当の身分を知りました。やっと話がここまで
>>来たという気分です。ここから先は、ばらまいた小道具を拾って、
>>収束していくわけですが……違和感なく、上手くそう見えるようになると
>>良いのですが。
>
>面白かったです。毎回とても楽しく読ませていただいております。
>ゼルガディスさんとエヴァンジェリンさんが、どうなってしまうのか。
>続きを読ませていただけるのを、とても楽しみにお待ちしております。

ありがとうございます。スローペースで進んでいる話も、何とかここまで
こぎつけました。なるべく早く続きをUPしたいです。

>それにしても、現女王さまと女王候補の方々を監督している方々は
>こおいう強硬手段をとるような輩のことは、どう考えているのでしょうか。
>女王候補の方は、身に降りかかる火の粉を払い、ある程度の危機を乗り切るような才覚も
>求められるのでしょうか。
>女王候補の方が殺されそうになったら、ギリギリの所で待ったを掛ける。とか、では無いですよね(汗)

ゼフィーリアはもうシビアですから……。(汗)危機を乗り切る才覚くらいは
求められます。
後の方で出てきますが、そうなった理由みたいな事件が、過去にありましたので。
強硬手段の方々は、証拠が揃い次第、処罰でしょうね。相手によっては証拠を
押さえても、影の権力バトルが必要なのでしょう。

>>……昨日は地震が続く日でした。私の住む地域は地盤が固く、震度も2〜3程度で
>>被害は0(せいぜい電車が遅れる程度)ですが、震源地の方面の方々は
>>本当に大変です。……1日で3度も震度6が来るなんて、冗談じゃないですよね。
>>一日も早い復興を祈るばかりです。
>
>地震、多いですね。
>エモーションさんがご無事で、本当に良かったです。
>多数の被害が出てしまっているようですね。本当に早く復興なさることをお祈りします。

ありがとうございます。本当に、早く治まって欲しいです。

>今回、出てきましたランドルフさんに・・・・言動から・・・・サド男、と呟いてしまいました(汗)
>この次期は、室内の冷房と外との温度差で、体調を崩してしまう方が増えているようですね。
>お体にお気を付けて、お元気で。
>では、失礼します。

サド男……なるほど(笑)。私は「自分に酔っている男」が念頭にあります。
「大貴族のバカ息子」ですし。
それでは、本当にお忙しい中、感想をありがとうございました。
猫楽者さんも、お体にお気を付け下さいませ。

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14772Re:王女様と私 5話オロシ・ハイドラント URL2003/7/28 21:08:04
記事番号14757へのコメント

こんばんは。


> ……う゛っ(汗)
> 妙にパワーアップしている(ように見える)笑みに、一瞬くらり、とくるのを
慣れさせてはくれないのですね。
ううむ強敵(?)


> ゼルガディスの言葉に、エヴァンジェリンは静かに頷く。必要以上に脅えたり、
>動揺したりしない辺りは、つくづく貴族のお嬢様にしては、根性が据わりすぎている
>と思うが、正直、かなり助かる。
>「そういえば、最初に会ったときも……俺を怖がらなかったな」
ううむそういうキャラクターで済ませてしまうことも出来ますけど、実は重大な秘密があったりして。
といっても検討もつきませんが私には。


>「狩りで狩られる動物の気持ちが、良く分かると思いません?」
>「何でこんな時に、そんな暢気なことが思えるんだあああああっ?!」
こんなことを言える人間になりたいです(おい)


> エヴァンジェリンの手首を掴み、自分の方へ無理やり引き寄せると同時に、
>振り向いたゼルガディスに剣を突きつけてそう言ったのは、年の頃はゼルガディスと
>同じほどだろうか。女の子が夢見る理想の王子さまのような、貴族的で
>整った顔をした、やや巻き毛がかった鈍い金髪と緑色の瞳の少年だった。
ううむ王子サマも、モロなんですね。
>エヴァンジェリンと並んで立っていると、まるで物語の挿絵のように見えるだろう。
本になっていたら、ここで挿絵が入るんでしょうか?


> 華奢で愛らしい外見とは裏腹に、奇妙な迫力を見せているエヴァンジェリンに
>まったく怯まず、ランドルフはきっぱりと拒絶し、逆に手首を掴んだ手に、
>さらに力を入れていく。
> 痛みに顔をしかめるエヴァンジェリンを見ながら、薄い笑みを浮かべるランドルフの、
>甘く整った貴公子然とした顔が、醜く歪んで見えるから不思議だ。
ううむ、どうにも姫様と比べれば小物に見えてしまいます。いや姫様が凄すぎるだけかも知れませんね。


> その言葉に、ゼルガディスは思わずエヴァンジェリンを見る。彼女は否定も
>肯定もせず、ただ、より一層厳しい表情と、瞳に鋭い光を見せながら、ランドルフを
>睨みつけていた。
女王候補のことを知ったゼルの心情はどう動いたのでしょうか?
……そして王子サマの命運やいかに。


>今回で、ゼルがエヴァの本当の身分を知りました。やっと話がここまで
>来たという気分です。ここから先は、ばらまいた小道具を拾って、
>収束していくわけですが……違和感なく、上手くそう見えるようになると
>良いのですが。
ううむ期待ですね。
でも焦らず無理せずがんばってください。
気長に待っていますので。


>……昨日は地震が続く日でした。私の住む地域は地盤が固く、震度も2〜3程度で
>被害は0(せいぜい電車が遅れる程度)ですが、震源地の方面の方々は
>本当に大変です。……1日で3度も震度6が来るなんて、冗談じゃないですよね。
>一日も早い復興を祈るばかりです。
震度6とは大変なものですよね。
凄いのは体験したことないけれど、地震って恐いです。

それではこれで失礼致します。

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14776まあ、エヴァ姫ですし。エモーション E-mail 2003/7/29 00:08:21
記事番号14772へのコメント

>こんばんは。

こんばんは。
感想をありがとうございます。

>> ……う゛っ(汗)
>> 妙にパワーアップしている(ように見える)笑みに、一瞬くらり、とくるのを
>慣れさせてはくれないのですね。
>ううむ強敵(?)

何分にも「一撃6ゾロ必殺チャーム(byソード・ワールド)」みたいなものですし。
免疫あるはずのルナたちでさえ、たまにくらっと(変な意味じゃなく)きますから、
基本的に免疫のないゼルでは……(笑)

>> ゼルガディスの言葉に、エヴァンジェリンは静かに頷く。必要以上に脅えたり、
>>動揺したりしない辺りは、つくづく貴族のお嬢様にしては、根性が据わりすぎている
>>と思うが、正直、かなり助かる。
>>「そういえば、最初に会ったときも……俺を怖がらなかったな」
>ううむそういうキャラクターで済ませてしまうことも出来ますけど、実は重大な秘密があったりして。
>といっても検討もつきませんが私には。

単純に環境による経験+天性のものです。ある意味、サバイバルゲームのような
環境ですから、自然とそうなったのでしょうね。

>>「狩りで狩られる動物の気持ちが、良く分かると思いません?」
>>「何でこんな時に、そんな暢気なことが思えるんだあああああっ?!」
>こんなことを言える人間になりたいです(おい)

ここまでマイペースというのも、凄いものがありますが。

>> エヴァンジェリンの手首を掴み、自分の方へ無理やり引き寄せると同時に、
>>振り向いたゼルガディスに剣を突きつけてそう言ったのは、年の頃はゼルガディスと
>>同じほどだろうか。女の子が夢見る理想の王子さまのような、貴族的で
>>整った顔をした、やや巻き毛がかった鈍い金髪と緑色の瞳の少年だった。
>ううむ王子サマも、モロなんですね。

モロです。やはりこう言うのはある程度二枚目の方が、ムカつきますし。

>>エヴァンジェリンと並んで立っていると、まるで物語の挿絵のように見えるだろう。
>本になっていたら、ここで挿絵が入るんでしょうか?

きっと挿絵だけ見ると、ゼルが悪役に見えるのでしょう。間違いなく。

>> 華奢で愛らしい外見とは裏腹に、奇妙な迫力を見せているエヴァンジェリンに
>>まったく怯まず、ランドルフはきっぱりと拒絶し、逆に手首を掴んだ手に、
>>さらに力を入れていく。
>> 痛みに顔をしかめるエヴァンジェリンを見ながら、薄い笑みを浮かべるランドルフの、
>>甘く整った貴公子然とした顔が、醜く歪んで見えるから不思議だ。
>ううむ、どうにも姫様と比べれば小物に見えてしまいます。いや姫様が凄すぎるだけかも知れませんね。

大物にする気ないですし(笑)。エヴァはもう、元になったエヴァ姫&アデイルが
最強ですからねー(汗)

>> その言葉に、ゼルガディスは思わずエヴァンジェリンを見る。彼女は否定も
>>肯定もせず、ただ、より一層厳しい表情と、瞳に鋭い光を見せながら、ランドルフを
>>睨みつけていた。
>女王候補のことを知ったゼルの心情はどう動いたのでしょうか?

驚いてはいますが、同時に納得もしています。
あとは、「本当にお姫さまだったんだー」と感動(笑)

>……そして王子サマの命運やいかに。

酷い目に遭います(笑)エヴァを狙ったのが運の尽き(笑)

>>今回で、ゼルがエヴァの本当の身分を知りました。やっと話がここまで
>>来たという気分です。ここから先は、ばらまいた小道具を拾って、
>>収束していくわけですが……違和感なく、上手くそう見えるようになると
>>良いのですが。
>ううむ期待ですね。
>でも焦らず無理せずがんばってください。
>気長に待っていますので。

ありがとうございます。
ここから先は、推理小説でいえば、謎が解けていく段階なので、
なるべく早くUPしたいです。
……京○堂の憑き物落としの前フリ並みに、説明が入るでしょうけれど。

>>……昨日は地震が続く日でした。私の住む地域は地盤が固く、震度も2〜3程度で
>>被害は0(せいぜい電車が遅れる程度)ですが、震源地の方面の方々は
>>本当に大変です。……1日で3度も震度6が来るなんて、冗談じゃないですよね。
>>一日も早い復興を祈るばかりです。
>震度6とは大変なものですよね。
>凄いのは体験したことないけれど、地震って恐いです。

ちなみに今日(28日)は早朝4時に震度3のモーニングコールでした……。
本当に、早く治まって欲しいです。

>それではこれで失礼致します。
本当に、感想をありがとうございました。
ハイドラントさんの次の作品も楽しみにしています。