◆−トキノオソイクニ−無限 劉人 (2003/7/13 11:01:58) No.14641 ┣Re:トキノオソイクニ−オロシ・ハイドラント (2003/7/13 20:58:28) No.14648 ┣Re:トキノオソイクニ−祭 蛍詩 (2003/7/14 19:58:37) No.14657 ┣Re:トキノオソイクニ−無限 劉人 (2003/7/15 21:08:16) No.14662 ┃┗Re:トキノオソイクニ−祭 蛍詩 (2003/7/15 23:57:06) No.14664 ┃ ┗わーい。レスもらっちゃったvv−無限 劉人 (2003/7/18 20:49:34) No.14680 ┗旅路ニナニヲ見イ出スカ−無限 劉人 (2003/7/18 21:33:11) No.14682 ┣Re:旅路ニナニヲ見イ出スカ−祭 蛍詩 (2003/7/20 14:24:49) No.14690 ┃┗涙ちょちょぎれますぅ・・・−無限 劉人 (2003/7/21 20:39:22) No.14700 ┣トキノオソイクニ外伝−無限 劉人 (2003/7/21 21:13:38) No.14702 ┃┗Re:トキノオソイクニ外伝−祭 蛍詩 (2003/7/22 09:04:15) No.14703 ┗守護者ノノゾミ−無限 劉人 (2003/7/26 20:42:23) No.14742 ┣Re:守護者ノノゾミ−祭 蛍詩 (2003/7/27 00:25:40) No.14747 ┗トキガ廻ル時−無限 劉人 (2003/7/27 20:01:59) No.14755 ┣Re:トキガ廻ル時−祭 蛍詩 (2003/7/27 23:46:49) No.14761 ┗トキヲ巡リテ戦ノ大地ヘ−無限 劉人 (2003/7/30 20:59:56) No.14787 ┗Re:トキヲ巡リテ戦ノ大地ヘ−祭 蛍詩 (2003/7/30 23:44:04) No.14790
14641 | トキノオソイクニ | 無限 劉人 | 2003/7/13 11:01:58 |
なんだかんだ言っても(言ってないし)。 わたしはゼロゼルの駄作作家です。この話もゼロゼルですので。 ================================ 『トキノオソイクニ』 トキの魔力が満ちた窓をくぐる。 遥かに見えるのは 見知らぬクニ。 窓の魔法が目を覚ます。 子どもの頃に憧れた 未知の夢溢れたトキノオソイクニ。 我、その世界をつなぐ窓をくぐりし者也。 ******************************** 「なんだそりゃ……。お前にしちゃズイブンと夢見た詩だな」 魔族ゼロスの呟きに、合成獣ゼルガディスは呆れた口調で言った。 「夢見た詩って。まぁ……そう受け取る人もいらっしゃいますね」 あなたのように。とゼロスは小声で付け加える。 ゼルガディスの耳には呟きは入らなかっただろう。 歩調を緩めず、ひたすら街道を前に進む。 「行って見たくありませんか? トキノオソイクニへ」 ゼロスが少女のように、口元に人差し指を当てると。 「観光で行くのなら一人で逝ってこい」 ちらっと振り返り、手をぱたぱた振って、冷めた口調で言う。 「字が違う気がしたのは気のせいですかね?」 やや不服気にゼロスが聞き返すと。 「そのまんまだぞ」 と、即答した。 「僕だけじゃ行けないのです」 その言葉を無視して。ゼロスは再び食い下がる。 「なら他を当たれ。 そうだな――アメリア辺りがいいんじゃないか? 王宮で退屈してるだろうしな。アイツなら喜んでついていくさ」 「あ、アメリアさんはちょっと…… 確かに美人で、そそられるいい体してますケド。やっぱり子供ですし。 それに、一晩中。寝てる時に耳元で『人生って○○○○い』って囁かれてごらんなさい! マジで死にます」 一緒に旅したことがあるな。コイツ。 ひそかに溜息を漏らし、想像して苦笑するゼルガディス。 「と。言うわけで。行きましょうよ。ね」 「行くわけないだろ」 抱きつこうとするゼロスの頭を片手で静止させ、歩き続ける。 「今日明日がトキの魔力が満ちる時なんですってば」 どづっ! ばぎっ…… みぞおちに鈍い痛みが走る。ダークアウト。 「……っつ……」 いきなり前へ空間移動したゼロスが、考える暇も与えず、岩の皮膚をもち、高い防御力を誇るゼルガディスに、魔族の腕力で当身を食らわせたのだ。 むろん。岩の皮膚は一部砕けた。 意識を失い、ぐったりしたゼルガディスの重たい身体を担ぎ上げ、空間移動をゼロスは始めた。 白い服の腹部に、じんわりと紅い血が滲む。 鼻をつく鉄の臭い。 「回復系列って覚えてないんですよねぇ。 魔族のアイデンティティに関わりますし……」 にっこり笑って虚空に呟き。 ゼロスは幾度目かの空間移動を開始した。 ================================= コメント。 なんなんでしょうね。 |
14648 | Re:トキノオソイクニ | オロシ・ハイドラント URL | 2003/7/13 20:58:28 |
記事番号14641へのコメント こんばんは 良いですねえ。 トキの襲い苦に……じゃなくて時の遅い国(仮定)。 最近時の流れ速すぎだし……。 作中作……というかゼロスの詩。 確かに彼らしからぬものですね。 というか魔族らしからぬ。 >「字が違う気がしたのは気のせいですかね?」 さすがゼロス! 字が見えるんですね。 >それに、一晩中。寝てる時に耳元で『人生って○○○○い』って囁かれてごらんなさい! マジで死にます」 ゼルでも出来るだろ、と思ったらやっぱりダメですか? > にっこり笑って虚空に呟き。 > ゼロスは幾度目かの空間移動を開始した。 さあてゼルの運命やいかに…… 短編としてかなり良い出来なのではないでしょうか? さすがだと思います。 それでは、これで失礼致します。 |
14657 | Re:トキノオソイクニ | 祭 蛍詩 | 2003/7/14 19:58:37 |
記事番号14641へのコメント お久しぶりです、祭です! えっと、いきなりですが、レスさせていただいちゃいます。 >================================ > >『トキノオソイクニ』 > >トキの魔力が満ちた窓をくぐる。 > 遥かに見えるのは > 見知らぬクニ。 > >窓の魔法が目を覚ます。 > 子どもの頃に憧れた > 未知の夢溢れたトキノオソイクニ。 > > 我、その世界をつなぐ窓をくぐりし者也。 > >******************************** なんか、意味深そうな詩ですね。 素敵ですv >「行って見たくありませんか? トキノオソイクニへ」 > ゼロスが少女のように、口元に人差し指を当てると。 >「観光で行くのなら一人で逝ってこい」 > ちらっと振り返り、手をぱたぱた振って、冷めた口調で言う。 >「字が違う気がしたのは気のせいですかね?」 > やや不服気にゼロスが聞き返すと。 >「そのまんまだぞ」 > と、即答した。 相変わらず冷たいです、ゼルさん; >「僕だけじゃ行けないのです」 > その言葉を無視して。ゼロスは再び食い下がる。 >「なら他を当たれ。 > そうだな――アメリア辺りがいいんじゃないか? > 王宮で退屈してるだろうしな。アイツなら喜んでついていくさ」 >「あ、アメリアさんはちょっと…… > 確かに美人で、そそられるいい体してますケド。やっぱり子供ですし。 > それに、一晩中。寝てる時に耳元で『人生って○○○○い』って囁かれてごらんなさい! マジで死にます」 寝てる時に耳元で『人生ってすば○○○』って囁き続けるんですかっ?! ……魔族でなくても死にますね、それは; > 一緒に旅したことがあるな。コイツ。 > ひそかに溜息を漏らし、想像して苦笑するゼルガディス。 彼女ならやりそうだ、いや、絶対やるな、と思ったんでしょうね; >「と。言うわけで。行きましょうよ。ね」 >「行くわけないだろ」 > 抱きつこうとするゼロスの頭を片手で静止させ、歩き続ける。 >「今日明日がトキの魔力が満ちる時なんですってば」 > どづっ! ばぎっ…… 何事ですかっ?! > みぞおちに鈍い痛みが走る。ダークアウト。 >「……っつ……」 > いきなり前へ空間移動したゼロスが、考える暇も与えず、岩の皮膚をもち、高い防御力を誇るゼルガディスに、魔族の腕力で当身を食らわせたのだ。 普通に話しながらやるとこあたり、ゼロス君っぽいですね。 きっと、にこにこ笑いながらやったんでしょうね; > むろん。岩の皮膚は一部砕けた。 > 意識を失い、ぐったりしたゼルガディスの重たい身体を担ぎ上げ、空間移動をゼロスは始めた。 > 白い服の腹部に、じんわりと紅い血が滲む。 > 鼻をつく鉄の臭い。 うわ、思いっきり怪我させてますし; >「回復系列って覚えてないんですよねぇ。 > 魔族のアイデンティティに関わりますし……」 > にっこり笑って虚空に呟き。 > ゼロスは幾度目かの空間移動を開始した。 今気づいたんですけど、ひょっとしてお姫様抱っこしてたりします? っていうか、誘拐ですか? 頑張ってください、ゼロス君vv(何を?) > >================================= あの、ひょっとして続きとかありますか? いえ、あの、すみません、あったらいいなーなんて思いましたんで。 では、失礼しました。 訳のわからない感想でごめんなさい; |
14662 | Re:トキノオソイクニ | 無限 劉人 | 2003/7/15 21:08:16 |
記事番号14641へのコメント つづいてみました。ゼロゼルです(毎度毎度・・・) =============================== 『窓ヲクグリテトキのクニへ』 トキの魔力は今宵満ちた。 見知らぬクニへ。 我らが子等よ。 窓の魔法は心を開く。 行け。 大切なモノを見つけたくば。 我、窓の守護者也。 ******************************* 「う……っづ……」 ゼルガディスは頭に手をやり、身を起そうと、もう片方の手で地面を引っかいたが。 「あうっ!?」 腹部に走る鋭い痛みに、危うく意識を手放しかけた。 「あ。不用意に起き様とすると、内臓でろでろ出てきちゃいますよ?」 皮膚をぷち破ってしまったので…… と、にこにこ笑いつつ小声で付け加えるゼロス。 「貴様……」 痛みに耐えながら、立ち上がって上から覗き込むゼロスを、力の限り睨みつけるゼルガディス。 「そんなそそられる目で見つめるのもなしですよ。 思わず殺したくなっちゃうじゃないですかぁv」 照れたように笑うゼロスに、ゼルガディスは殺意を覚えた。 だがここで、逆らってみても。殺されるのがオチだ、と考えなおし。 「なにをするん……!」 叫びかけるゼルガディス。 「シッ!」 ゼロスは厳しい目つきになって、ゼルガディスの口を手で塞ぎ。 喋るな、というニュアンスを含め、自分の口元に人差し指を当てて見せた。 だまって大人しく従うのは癪だったが、そうするしかないのだろう。 ゼロスの横顔を見ていると、さも楽しそうに、曇り空の虚空。ある一点を見つめていた。 「トキの魔力が……発動しますよ!」 言葉が終わるか終わらないかのうちに、空が……いや。目の前の空間が裂け、その裂け目から光りがあふれ出した! 「!?」 目が眩む事はなかった。柔らかい光りが、ゼルガディスたちを見ているかのように、段々と光量が下げたのだ。 「ゼルガディスさん。頑張ってくださいねっ!」 ゼロスはそう叫ぶやいなや。ゼルガディスを担ぎ上げ、光りの中へと放り投げこんだ。 「んなっ!? あづっ……」 講義の声をあげる前に、痛みが走り、何も言えずにゼルガディスは光りに吸い込まれていった。 「任務完了。クスッ……あとはお任せしますね」 光り――トキの窓に吸い込まれていったゼルガディスを、一匹。残されたゼロスは、口元に薄い笑みを浮かべて見送った。 ================================== コメント なんだか続くっぽいですね。今回調子いいらしい。(笑) |
14664 | Re:トキノオソイクニ | 祭 蛍詩 | 2003/7/15 23:57:06 |
記事番号14662へのコメント わーいv 続きがっvv ―と、いうわけでレスさせていただきます! >=============================== > >『窓ヲクグリテトキのクニへ』 > >トキの魔力は今宵満ちた。 > 見知らぬクニへ。 > 我らが子等よ。 > >窓の魔法は心を開く。 > 行け。 > 大切なモノを見つけたくば。 > > 我、窓の守護者也。 > >******************************* > >「う……っづ……」 > ゼルガディスは頭に手をやり、身を起そうと、もう片方の手で地面を引っかいたが。 >「あうっ!?」 >腹部に走る鋭い痛みに、危うく意識を手放しかけた。 >「あ。不用意に起き様とすると、内臓でろでろ出てきちゃいますよ?」 で、でろでろ…ですか; なんかすさまじい場面を想像しちゃいました…; > 皮膚をぷち破ってしまったので…… >と、にこにこ笑いつつ小声で付け加えるゼロス。 笑って言うことなんですね、ゼロス君にとっては。 >「貴様……」 > 痛みに耐えながら、立ち上がって上から覗き込むゼロスを、力の限り睨みつけるゼルガディス。 >「そんなそそられる目で見つめるのもなしですよ。 > 思わず殺したくなっちゃうじゃないですかぁv」 > 照れたように笑うゼロスに、ゼルガディスは殺意を覚えた。 魔族的なゼロス君、普通は照れないような場面で照れてます! さすが!(?) >だがここで、逆らってみても。殺されるのがオチだ、と考えなおし。 >「なにをするん……!」 > 叫びかけるゼルガディス。 >「シッ!」 > ゼロスは厳しい目つきになって、ゼルガディスの口を手で塞ぎ。 > 喋るな、というニュアンスを含め、自分の口元に人差し指を当てて見せた。 > だまって大人しく従うのは癪だったが、そうするしかないのだろう。 > ゼロスの横顔を見ていると、さも楽しそうに、曇り空の虚空。ある一点を見つめていた。 >「トキの魔力が……発動しますよ!」 > 言葉が終わるか終わらないかのうちに、空が……いや。目の前の空間が裂け、その裂け目から光りがあふれ出した! >「!?」 > 目が眩む事はなかった。柔らかい光りが、ゼルガディスたちを見ているかのように、段々と光量が下げたのだ。 >「ゼルガディスさん。頑張ってくださいねっ!」 > ゼロスはそう叫ぶやいなや。ゼルガディスを担ぎ上げ、光りの中へと放り投げこんだ。 え?え?え? 頑張るって何をですか?? んでもってゼルさんのこと投げ…?! >「んなっ!? あづっ……」 > 講義の声をあげる前に、痛みが走り、何も言えずにゼルガディスは光りに吸い込まれていった。 >「任務完了。クスッ……あとはお任せしますね」 任務? 誰から頼まれたんでしょう? で、誰に任せるんでしょう?? > 光り――トキの窓に吸い込まれていったゼルガディスを、一匹。残されたゼロスは、口元に薄い笑みを浮かべて見送った。 > >================================== >コメント >なんだか続くっぽいですね。今回調子いいらしい。(笑) き、気になります! トキの窓に放り込まれたゼルさんの身に何がっ?! 大切なものって何のことでしょう?! 続きを楽しみに待っています! 祭でした!! |
14680 | わーい。レスもらっちゃったvv | 無限 劉人 E-mail | 2003/7/18 20:49:34 |
記事番号14664へのコメント こにゃにゃちは。(誰だお前) トキノオソイクニの続きの題名は、ヒカルマド開ケリだったんですけどね; 直しをしたときに、そこまで気が回りませんでした。(アホやん! 自分!) 祭さんにレスレス返し〜vv ========================== >> 皮膚をぷち破ってしまったので…… >>と、にこにこ笑いつつ小声で付け加えるゼロス。 > 笑って言うことなんですね、ゼロス君にとっては。 笑います。魔族として今回働いてるんで。 >> 照れたように笑うゼロスに、ゼルガディスは殺意を覚えた。 > 魔族的なゼロス君、普通は照れないような場面で照れてます! さすが!(?) 魔族です。彼は……忘れてしまいがちなんですよね; >> ゼロスはそう叫ぶやいなや。ゼルガディスを担ぎ上げ、光りの中へと放り投げこんだ。 > え?え?え? 頑張るって何をですか?? んでもってゼルさんのこと投げ…?! 今回はゼルが主役です。あくまでもゼロスは傍観者(笑) > き、気になります! トキの窓に放り込まれたゼルさんの身に何がっ?! 大切なものって何のことでしょう?! > 続きを楽しみに待っています! 祭でした!! レスありがとうございました! 頑張ります! (何を?)(いや・・・、書くのを・・・・・・) (無理じゃないですか?)(あ。ヒド) |
14682 | 旅路ニナニヲ見イ出スカ | 無限 劉人 E-mail | 2003/7/18 21:33:11 |
記事番号14641へのコメント ああっ! 続いてますね。基本はゼロス+ゼルです。 ******************************** 「うぅんっ……」 重いまぶたを薄く開けると、白く明るい日が、目を射した。 「おや? お目覚めかい。ボーイ?」 日がかげり、降ってくる軽い口調。 まともな思考判断は未だにできそうになかったが、これだけは覚えている。 あのクソ魔族に、変なとこにぶっ飛ばされた……と、いうこと。 光に吸い込まれて……。ああ。思い出せねェ。 「おーい。ボーイ。お名前は?」 「っつ!?」 なんとか回復してきた判断力。たぶん、二度目のオレへ呼びかける声を聴いて、がばっと目を開く。 真上にあったそいつの目と合って、そいつはいきなりとうとうと語り出した。 「ああ。ちなみにオレは、無害で、博愛主義者で、平和主義者。 なおかつベジタリアンだぜ。にんじん大好き。 そして、お前さんみたいなきれーなキメラっ子は好きよ? 安心しろぉ。オレは優しいから。拾ったってか見つけてここまで見守ってたのも好みだったからだしな。 ――んで。お名前は?」 圧倒されて。 「ゼルガディス……グレイワーズ」 思わず答える。 「そうか。オレは『ベセルク』ってみんなから呼ばれてるぜ」 ベセルク、こいつの名前はそういうらしい。 さっぱりと短く切った黒い髪。切れ目。いかにも女が好みそうな顔立ち。 背も高い。 着ているものは黒のトレーナーにごくごく普通のズボン、それがまたしっくりと似合っている。俗に言う、良い男というやつ。 「ここがどこだかわかるか? ベセルク」 身を起こそうとしたが、腹部がズキンと痛んで止めた。 ふぅ、と一息大きく吐き、ひたいに腕をくっつけて、眩しすぎる日をさえぎる。 「初対面のヤツを呼び捨てかよ。ま、いいけどな。ますます好みよん」 にやにや笑うベセルク。 ――こいつとはあまり仲良くしたくないぞ。 「オレん家行くか、ゼルガディス。ケガしてるしな」 目線をオレの腹部に移し、わずかに顔をしかめた。 そうすると、だいぶ酷いらしい。 ――正確に言うと、やられた、んだがな。 「お前も。初対面のヤツを呼び捨てか?」 ふと、思い立って呟くと。 「んー? あげあしとって、時間くってるとあいつらに喰われるぜェ」 笑っていた顔を、急に厳しくして、腰の長剣を抜き放つ。 「どうした?」 オレの問いを無視して、ベセルクは、見たことも無い構え方で、辺りの様子を伺っていた。 今いるのは草原っぽいところで。さわさわと、風に草が揺れていたが、どうも草を揺らすその風が生臭い。 生臭さの原因は、オレの血ではないらしい。 そしてかすかに、背についた草越しに、地面の振動がわかる。 「来るぜッ!」 ベセルクがオレを振り返り、構えを解くと同時に。かるがると、オレを片手で腰に手を回し抱き上げた。 ぼごぼごぼごっ! 地面が盛り上がる! が。オレはそんなことに気をとられちゃいなかった。 「ぅあああああっ!」 絶対安静。 この言葉が脳をいったりきたりしている。 今や。オレの腹部への痛みは、最高に達していた。 逆にくの字に体を折った状態。 あっけなく、オレは意識を手放した。 ============================ コメント。 長いな〜・・・。 |
14690 | Re:旅路ニナニヲ見イ出スカ | 祭 蛍詩 | 2003/7/20 14:24:49 |
記事番号14682へのコメント れれれのれ〜(ぱくってみました;そして誰だお前) こんにちは、祭です! レス返しいただいちゃいましたvvうにゅぅ…こうなれば!レスレス返しを!!(やめれ) ―と、いうわけでレスさせていただきます! >******************************** > >「うぅんっ……」 > 重いまぶたを薄く開けると、白く明るい日が、目を射した。 >「おや? お目覚めかい。ボーイ?」 ボ、ボーイ? > 日がかげり、降ってくる軽い口調。 > まともな思考判断は未だにできそうになかったが、これだけは覚えている。 > あのクソ魔族に、変なとこにぶっ飛ばされた……と、いうこと。 > 光に吸い込まれて……。ああ。思い出せねェ。 >「おーい。ボーイ。お名前は?」 >「っつ!?」 > なんとか回復してきた判断力。たぶん、二度目のオレへ呼びかける声を聴いて、がばっと目を開く。 > 真上にあったそいつの目と合って、そいつはいきなりとうとうと語り出した。 >「ああ。ちなみにオレは、無害で、博愛主義者で、平和主義者。 >なおかつベジタリアンだぜ。にんじん大好き。 > そして、お前さんみたいなきれーなキメラっ子は好きよ? 安心しろぉ。オレは優しいから。拾ったってか見つけてここまで見守ってたのも好みだったからだしな。 >――んで。お名前は?」 わーいvきれーだってvv それよりも、自分で無害って…しかもにんじん大好きなんですね(笑) > 圧倒されて。 普通されますよね; >「ゼルガディス……グレイワーズ」 >思わず答える。 >「そうか。オレは『ベセルク』ってみんなから呼ばれてるぜ」 > ベセルク、こいつの名前はそういうらしい。 > さっぱりと短く切った黒い髪。切れ目。いかにも女が好みそうな顔立ち。 > 背も高い。 > 着ているものは黒のトレーナーにごくごく普通のズボン、それがまたしっくりと似合っている。俗に言う、良い男というやつ。 >「ここがどこだかわかるか? ベセルク」 > 身を起こそうとしたが、腹部がズキンと痛んで止めた。 > ふぅ、と一息大きく吐き、ひたいに腕をくっつけて、眩しすぎる日をさえぎる。 >「初対面のヤツを呼び捨てかよ。ま、いいけどな。ますます好みよん」 > にやにや笑うベセルク。 良かったですねーvvゼルさんモテモテでv >――こいつとはあまり仲良くしたくないぞ。 >「オレん家行くか、ゼルガディス。ケガしてるしな」 > 目線をオレの腹部に移し、わずかに顔をしかめた。 > そうすると、だいぶ酷いらしい。 >――正確に言うと、やられた、んだがな。 >「お前も。初対面のヤツを呼び捨てか?」 > ふと、思い立って呟くと。 >「んー? あげあしとって、時間くってるとあいつらに喰われるぜェ」 > 笑っていた顔を、急に厳しくして、腰の長剣を抜き放つ。 >「どうした?」 > オレの問いを無視して、ベセルクは、見たことも無い構え方で、辺りの様子を伺っていた。 > 今いるのは草原っぽいところで。さわさわと、風に草が揺れていたが、どうも草を揺らすその風が生臭い。 > 生臭さの原因は、オレの血ではないらしい。 > そしてかすかに、背についた草越しに、地面の振動がわかる。 >「来るぜッ!」 > ベセルクがオレを振り返り、構えを解くと同時に。かるがると、オレを片手で腰に手を回し抱き上げた。 お姫様抱っこ(不完全版)ですかvv > ぼごぼごぼごっ! > > 地面が盛り上がる! が。オレはそんなことに気をとられちゃいなかった。 >「ぅあああああっ!」 > 絶対安静。 > この言葉が脳をいったりきたりしている。 > 今や。オレの腹部への痛みは、最高に達していた。 > 逆にくの字に体を折った状態。 > あっけなく、オレは意識を手放した。 こんな状態にしたゼロス君に後で報復しなければっ! アメリアちゃんから生の賛歌と愛の賛歌を習ってその美声で歌うしかありません!!(←壊れてます) >============================ …また壊れてますね、私; えっと、続きを楽しみにしています! 次も頑張ってください! |
14700 | 涙ちょちょぎれますぅ・・・ | 無限 劉人 | 2003/7/21 20:39:22 |
記事番号14690へのコメント 祭さん。いつもレスありがとうございます。 ああ。こんなへっぽこでもレスがいただける・・・。 そう思うと創作意欲がめっちゃ湧きます(マジで) わらしにゃ・・・これっくらいしかお礼できません。 祭さんのリクエストなど、お聞きしたいと思います。 いつもいつも、レスありがとうございます! これからもヨロシクお願いしますねv 無限 |
14702 | トキノオソイクニ外伝 | 無限 劉人 | 2003/7/21 21:13:38 |
記事番号14682へのコメント 外伝です。とはいえ。アメリアとゼロスの会話しかないです。 おりじくんべセルクとゼルはどうなるやら。 それは作者にしかわからない! 不安な明日に火炎球v(す○しゃるのハシラみたいだ;) ========================= ――聖王都セイルーンシティ。僕はこの都市が苦手です。 むしろ嫌いといっても良い。 町の造りも。この国の王子も。加えてオヒメサマも……ね。 「こんにちはv アメリアさん」 僕は、オヒメサマの政務の短い休み時間を狙って、豪華なバルコニーに降り立った。 「ゼロスさん!?」 オヒメサマ――自称正義よりの使者、アメリアさんが、驚き、口パクを繰り返す。 窓を開けて、バルコニーに出てきた。 「珍しいですね。――真っ当な人間になる決心がついたのですか!? それともまた旅のお誘いですか!? ならばすぐに仕度を……」 目を輝かせるオヒメサマ。いえ、アメリアさんとお呼びしましょう。 よほど退屈していたのでしょう。僕の目の前でティアラを頭の上からうざったそうに、少々乱暴に取り外した。 ゼルガディスの読み通りですか……。面白くないですね。 いかに簡単に読めることだとはいえ。 「いえ。残念ですけど、両方とも違います」 僕は肩をすくめて見せた。 「では? わたしに何のようですか?」 「愉快な話を。ひとつ。 ――アメリアさんを連れ出して、平和主義者のお父さんに、追いかけられたくないですよ。二度とあんなのはごめんですからね」 心底嫌そうな顔をした僕に、アメリアさんはころころと笑い出した。 「何ですか? 愉快な話って…… はうっ!? リナさんとガウリイさんがついに結婚ですか!?」 「いいところを……まったくついていませんね」 「な、なんですかそれ?」 やや眉を寄せるアメリアさん。 「いえ。今日のお話は、別世界に飛ばされたキメラさんのお話です。 ――お話というより、生放送ですかね?」 「えっ!?」 ぎょっと身を引くアメリアさん。 「さすが。巫女頭なだけありますね。いやぁ、スルドイ」 「キメラってまさか……!?」 「ごめーとーでーすv」 ぴよん、と指を振りつつ、バルコニーの手すりに腰掛ける僕に、アメリアさんは心底不安な顔を見せた。 ――腹が立ちますね。この顔。いっそぷち壊して…… 「ゼロスさん! どういうことですか!? 説明してください!」 「ああ。はい、では。レグルス盤を知っていますか?」 何も彫られてない、銀色のコインより、一回り大きなそれを、ふところから取り出す。 「え、ええ。二つで一組。魔力で起動して、相手とお話できる……」 「ぢつは、コレの対になるレグルス盤。別世界に飛んだ、ゼルガディスさんのおなかの中に埋めてあるんですよねー」 沈黙が、その場を支配した。 「あはははははははははははは! 冗談がお好きですね! ゼロスさぁん?」 マイクを、ドレスの裾から取り出し。ドスを聞かせて言うアメリアさん。 「嫌ですねェ。本気ですよ。 ですから歌うのだけはやめてください。聞かせてあげませんよ」 僕のあせりまくった言葉に、アメリアさんはしぶしぶ。 マイクを下ろし、息を吐き出した。 「ゼロスさんの悪事に、ゼルガディスさんを巻き込むのは止めてください」 「……肝に命じましょう」 この場だけでね。 僕はレグルス盤を起動させた。 『……か。オレはべセ……って呼ばれてるぜ……』 「おや? 誰かと遭遇したようですね」 「にしても、これ、音悪いです」 不機嫌なアメリアさんを無視して、僕は会話に耳を傾けた。 『か? ……ルク』 『……ガディス……ケガ……』 ぶつん。 「あのー。ゼロスさん?」 「いえ。ああ、ほら、もう休み時間は終わったようですよ」 「え!? ま、また来てくださいね! 近いうちに!」 アメリアさんは、慌てて部屋の中に消えていった。 僕は神官のみなさんに気取られぬうちに、虚空へ姿をけした。 胸の内にイライラを募らせて。 |
14703 | Re:トキノオソイクニ外伝 | 祭 蛍詩 | 2003/7/22 09:04:15 |
記事番号14702へのコメント まじっすか?!まじっすかっ??!!まじっすかぁっっ???!!!(だから誰だお前;) …エー、失礼しました。 リクエスト…見間違いじゃないですよね…。 あうぅぅ、嬉しいですvv パソコンの前で小躍りしましたv桶の代わりに猫持ってv …こんな奴ですが良いんですか? えっと、やっぱりギャグでゼロゼルで!アメリアちゃんも絡んでくるとなおいっそう嬉しいですv ネタは…惚れ薬…なんて良いですか? あの、ご無理はなさらないで下さいね。(これだけ注文つけといて言うかお前は;) いつまでも忠犬ハチ公のごとく(?)待ってますので、本当にお暇なときで良いです。 んと、こちらからも、どうぞよろしくお願いしますv ―と、いうわけで、レスさせていただきます! >========================= > ――聖王都セイルーンシティ。僕はこの都市が苦手です。 >むしろ嫌いといっても良い。 > 町の造りも。この国の王子も。加えてオヒメサマも……ね。 王子…ってあの人ですか;あの巨大ドワッ…失礼しました; >「珍しいですね。――真っ当な人間になる決心がついたのですか!? > それともまた旅のお誘いですか!? ならばすぐに仕度を……」 > 目を輝かせるオヒメサマ。いえ、アメリアさんとお呼びしましょう。 > よほど退屈していたのでしょう。僕の目の前でティアラを頭の上からうざったそうに、少々乱暴に取り外した。 あ〜、退屈でしょうね、彼女は。 しかし、魔族が真っ当な人間に?(笑) > ゼルガディスの読み通りですか……。面白くないですね。 > いかに簡単に読めることだとはいえ。 確かに、簡単そうですねv でも何気に失礼? >「では? わたしに何のようですか?」 >「愉快な話を。ひとつ。 > ――アメリアさんを連れ出して、平和主義者のお父さんに、追いかけられたくないですよ。二度とあんなのはごめんですからね」 そ、そりは怖いですっ! 怖すぎます!! >「何ですか? 愉快な話って…… > はうっ!? リナさんとガウリイさんがついに結婚ですか!?」 >「いいところを……まったくついていませんね」 >「な、なんですかそれ?」 > やや眉を寄せるアメリアさん。 ここの会話、好きですvv 特にゼロス君の台詞がv >「さすが。巫女頭なだけありますね。いやぁ、スルドイ」 >「キメラってまさか……!?」 >「ごめーとーでーすv」 普通、誰にでも(正義の仲良し4人組の中で)想像がつくのでは? あ、でもガウリイさんは…(笑) >「え、ええ。二つで一組。魔力で起動して、相手とお話できる……」 >「ぢつは、コレの対になるレグルス盤。別世界に飛んだ、ゼルガディスさんのおなかの中に埋めてあるんですよねー」 んな所に埋めるなーーっっ!!とつっこみたくなりましたv > 沈黙が、その場を支配した。 >「あはははははははははははは! 冗談がお好きですね! ゼロスさぁん?」 > マイクを、ドレスの裾から取り出し。ドスを聞かせて言うアメリアさん。 >「嫌ですねェ。本気ですよ。 > ですから歌うのだけはやめてください。聞かせてあげませんよ」 > 僕のあせりまくった言葉に、アメリアさんはしぶしぶ。 >マイクを下ろし、息を吐き出した。 マイク…(爆笑) すぐ歌えるようにいつも持ってるんですねv >「ゼロスさんの悪事に、ゼルガディスさんを巻き込むのは止めてください」 >「……肝に命じましょう」 > この場だけでね。 おいおい(笑) > 僕はレグルス盤を起動させた。 >『……か。オレはべセ……って呼ばれてるぜ……』 >「おや? 誰かと遭遇したようですね」 >「にしても、これ、音悪いです」 遠くですからね。 > 不機嫌なアメリアさんを無視して、僕は会話に耳を傾けた。 >『か? ……ルク』 >『……ガディス……ケガ……』 > ぶつん。 >「あのー。ゼロスさん?」 >「いえ。ああ、ほら、もう休み時間は終わったようですよ」 >「え!? ま、また来てくださいね! 近いうちに!」 > アメリアさんは、慌てて部屋の中に消えていった。 > > 僕は神官のみなさんに気取られぬうちに、虚空へ姿をけした。 > 胸の内にイライラを募らせて。 うにょー? なんでイライラしてるんですか?(←激鈍い人;) 面白いですvv アメリアちゃんとゼロス君のコンビはわりと好きですvv(あくまでコンビですけど;) なんか妙に長くなってしまい、すみません。 続きを楽しみにしてますv あと、リクエストの事、ほんっっと嬉しいですvv 文才ないのでうまく伝わらないのですが…; ありがとうございますvv では、次も頑張ってください! あ、祭でした! |
14742 | 守護者ノノゾミ | 無限 劉人 | 2003/7/26 20:42:23 |
記事番号14682へのコメント 遅れましたね・・・。続きです! いってみよー。 =============================== 「ゼルってば良く気絶するのな」 「……ぅ」 「出会ったときも気絶してたよな」 「……ぁ」 「それで良く襲われなかったもんだ」 「……ぇ」 「そういや。ゼルはどうしてこっちに来れたんだ?」 「……解らない」 べセルクは、オレをベットに寝かせながら、マシンガントークで胸に突き刺さる言葉を吐いてくる。 気まずすぎてオレは呻くだけだった。 なさけないことに。傷のせいで立てなく、抱っこされて来たのだ。 べセルクは立ち上がった。 ――地面を破って出てきた巨大ミミズ6匹を、相手にしながら、べセルクは自分の家まで帰ってきたらしい。 家に張り巡らされた結界に入るときに、オレが目を覚ましたようだ。 本当に、我ながら情けなさ過ぎる。 べセルクの部屋は、こざっぱりしていて、余分なものが何一つ無い。 あるのは、大きな本棚。文字はさっぱり読めない。 寝かされた、部屋のわりには大きなベットと、円テーブルが一つと椅子一脚のみ。 「お前……いや。べセルク」 部屋を出て行こうとするべセルクを、オレは引き止めた。 「ん〜? なにか欲しいもんがあるのか?」 「すまなかったな。あ、あ、あり……」 言葉が上手く出てこない。普段使い慣れてないからだろうか。 「あり? 巣でも掘ってこいってか? そりゃぁ無理ってもんが……」 シャベルで地面を掘るジェスチャーをして、べセルクは苦い顔をした。 「オレの五倍はある体だぜ?」 「ありがとぅ……」 腕で顔を覆って、オレは呟いた。 「!?……おうよ。心配すんなよ」 「なにをだ?」 ほてった顔を隠して、オレは聞き返した。 「びょーにんを襲うツモリはねぇからな」 がちゃり、とドアノブの周った音がして、足音は遠ざかっていった。 「そうか……」 オレは、強烈な睡魔に襲われ、遅すぎる答えを、呟いた。 すでに視界はぼやけて…… ****************************** 「オレはアイツが欲しい! 久しぶりに外から来た人間だ」 べセルクは、家の一室。闇の広がる部屋へ入るなり、急ぎ言う。 『駄目だ。べセルク。殺す』 虚空から、重く震えた声が返ってくる。 「アイツは、腹にレグルス盤を埋めていた。 外へ通じている」 『叩き割る……出せ……』 「なぜだ!? お前も出たいだろ!? 『……』!」 『邪魔をするか……』 べセルクは唇を噛んだ。 「せめて、傷を治してからにしてやってくれ」 『いいだろう』 虚空に、白い霧のようなものが生まれた。 =========================== べセルクは魔族だったのか!? それは作者にも分からない! そんなわたしに眠りの呪文v (ここらへんすぺしゃるの影響だ;) |
14747 | Re:守護者ノノゾミ | 祭 蛍詩 | 2003/7/27 00:25:40 |
記事番号14742へのコメント こんにちは〜!祭です! いきなりですが、レスさせていただきます! >遅れましたね・・・。続きです! いってみよー。 すみません;厄介なリクエストしちゃって;; >=============================== > >「ゼルってば良く気絶するのな」 >「……ぅ」 >「出会ったときも気絶してたよな」 >「……ぁ」 >「それで良く襲われなかったもんだ」 >「……ぇ」 一文字で話すゼルさん可愛いですvv >「そういや。ゼルはどうしてこっちに来れたんだ?」 >「……解らない」 > べセルクは、オレをベットに寝かせながら、マシンガントークで胸に突き刺さる言葉を吐いてくる。 > 気まずすぎてオレは呻くだけだった。 > なさけないことに。傷のせいで立てなく、抱っこされて来たのだ。 > べセルクは立ち上がった。 わーいv 抱っこだぁvv > ――地面を破って出てきた巨大ミミズ6匹を、相手にしながら、べセルクは自分の家まで帰ってきたらしい。 > 家に張り巡らされた結界に入るときに、オレが目を覚ましたようだ。 > 本当に、我ながら情けなさ過ぎる。 ベセルクさん、お強いです! 巨大ミミズ…見たくないかも…; > べセルクの部屋は、こざっぱりしていて、余分なものが何一つ無い。 >あるのは、大きな本棚。文字はさっぱり読めない。 >寝かされた、部屋のわりには大きなベットと、円テーブルが一つと椅子一脚のみ。 >「お前……いや。べセルク」 > 部屋を出て行こうとするべセルクを、オレは引き止めた。 >「ん〜? なにか欲しいもんがあるのか?」 >「すまなかったな。あ、あ、あり……」 > 言葉が上手く出てこない。普段使い慣れてないからだろうか。 あり? >「あり? 巣でも掘ってこいってか? そりゃぁ無理ってもんが……」 > シャベルで地面を掘るジェスチャーをして、べセルクは苦い顔をした。 >「オレの五倍はある体だぜ?」 あ〜、そりゃ無理そうですね、ってええぇぇぇっっ?! >「ありがとぅ……」 > 腕で顔を覆って、オレは呟いた。 ありがとう?! 顔を覆ってって、もしや照れてます?! か、可愛すぎですvv >「!?……おうよ。心配すんなよ」 >「なにをだ?」 > ほてった顔を隠して、オレは聞き返した。 >「びょーにんを襲うツモリはねぇからな」 > がちゃり、とドアノブの周った音がして、足音は遠ざかっていった。 >「そうか……」 > オレは、強烈な睡魔に襲われ、遅すぎる答えを、呟いた。 > すでに視界はぼやけて…… 良かったですね、襲われなくて。(←残念そ(がぶり)…噛まないでよ猫;) >****************************** >「オレはアイツが欲しい! > 久しぶりに外から来た人間だ」 > べセルクは、家の一室。闇の広がる部屋へ入るなり、急ぎ言う。 のぅっ?! どなたと話して…? >『駄目だ。べセルク。殺す』 > 虚空から、重く震えた声が返ってくる。 誰?! >「アイツは、腹にレグルス盤を埋めていた。 > 外へ通じている」 なんで知っているのでしょうか? まさか透視っ?! >『叩き割る……出せ……』 >「なぜだ!? お前も出たいだろ!? 『……』!」 >『邪魔をするか……』 > べセルクは唇を噛んだ。 >「せめて、傷を治してからにしてやってくれ」 >『いいだろう』 > 虚空に、白い霧のようなものが生まれた。 ベセルクさん…貴方一体…? 白い霧? >=========================== > >べセルクは魔族だったのか!? それは作者にも分からない! > そんなわたしに眠りの呪文v (ここらへんすぺしゃるの影響だ;) はう、すぺしゃるはあんまし分からないです; ベセルクさん(+他1名)の正体が気になります!! 続きを楽しみにしています! |
14755 | トキガ廻ル時 | 無限 劉人 | 2003/7/27 20:01:59 |
記事番号14742へのコメント はっはっは。続く続く。ツリー落ちても続けられるかしらん? べセ)そりゃぁどうかな? ゼル)オレはどうなる!? ゼロ)ってか僕はぁ〜!? 無限)ははははは(乾笑) ============================= 「ゼル〜。腹ぁ減ったろ?」 眠りこけていて。もうろうとする意識のなかで、ドアが開き。べセルクが入ってきた。 べセルクの手には、お盆。小鍋とスプーン。取り皿らしき皿が数枚乗っていた。 「あぁ……。気を使わせてしまった」 起き上がろうと、腹に手をやると、どうやら手当てをしたらしく。 つんとする薬の臭いと、包帯が撒かれていた。 「寝てた方がいいぞ。腹ん中に変なもんが埋めてあったからな〜」 べセルクは、ベットテーブルの上にお盆を置き、やんわりと肩を押して、オレをまたベットに沈める。 「埋めてあった?」 オレの問いに、べセルクは、ジーンズのポケットを探り。 「こりゃぁレグルス盤だな。だれかがゼルを監視してたってこった」 銀色のコインよりひとまわりちいさな、それを投げ渡した。 「ゼロス……か」 オレが呟く。 『じですザッ……か? ザザッ……ゼ……ザッ……ル』 その時だった。ノイズの混じりまくった、酷い音が聞こえてくる。 「作動した!?」 驚きの声をあげるオレ。 「そりゃぁ作動するだろぉ。壊れてねぇ限り」 冷めたように、小鍋の蓋を開けるべセルク。 『ゼルザザッガディスさ……聞こザッますか……』 「ゼロスか!?」 「ふぅ〜ん……ゼロス……ねぇ」 慌てていたオレには、べセルクの呟きは聞こえてこなかった。 『無事ザザッか……よ……ザザッった……』 「お前一体なにを!」 レグルス盤を握り締め、オレは叫び続ける。 「バーン……」 べセルクが。スプーンで小鍋を叩いた。 『ザシュっ!』 「!?」 ふいに聞こえてくる変な音。決して、ノイズではない。 『づっ!? ぐぁああぁぁああぁっ!!』 「ゼロス!?」 聞こえたのは、ゼロスの苦痛のうめき声だけだった。 ぶづん。 ぱぎんっ。 「どうした!? ゼロス!? ゼロス!」 叫んでも。答えは返ってこなかった。 「無駄だろ。そのレグルス盤。ヒビいってるぜ。諦めろ……」 べセルクが、冷静な声で。オレをなだめる。 「っつ……ゼロス……」 唇を噛みしめるオレをみて、べセルクはオレから大きくヒビの入ったレグルス盤を取り上げ。またポケットへしまってしまった。 「とりあえず。飯喰ってから考えようぜ。な」 がたがた椅子を移動させ、枕元に座る。 「こんな時にッ! のんきに飯くってられるか!」 無理やり体を起すオレ。 「喰うんだよ! こんな時だからな!」 がぼっ。 「んぐっ!?」 べセルクが差し出してきた、粥ののったスプーンは、見事にオレの口の中へ突っ込まれた。 「喰え。とりあえず喰ってからこれからのこと考えろ。 取り乱すな。それこそ、相手の思うツボだぜ」 枕を腰に当て、姿勢をラクにしてくれたあと、べセルクは真剣に言う。 「んぅ……」 こくり、とオレはうなずいた。 「美味いだろ? オレの得意料理ってワケでもねぇが…… 巨大野菜のたっぷりはいった粥」 粥を口にはこびながら、満足そうに言う。 「ほら。アーンしな」 うりうりスプーンを差し出して、にやっと笑う。 「自分で食える」 スプーンと皿を受け取ろうと、手を上げた。 「あづっ!」 突き刺すような痛みに、オレは手を下ろした。 「まだ動ける状態じゃねーぞ。本当ならな。 腹のケガで。手足が麻痺してやがるんだ」 「っな!? そんなに酷いのか?」 「お〜……まぁ。おとなしくオレに喰わせてもらいな」 仕方なく、オレはべセルクの粥を、食わせてもらった。 こんなこと、小さい時にもしてもらったことねぇってのに。 「終わり。まだ喰うか?」 「いや。いい」 首を左右に振って答えるオレに。満足したようにうなずくべセルク。 「そうか。じゃあ寝な。たっぷし寝て。オレはその後で話を聞かせてもらうぜ。いいな?」 オレを寝かせながら。べセルクは言った。 無言でうなずく。 ――何故か。べセルクの隣は、とても心地よかった。 ******************************* 「アイツはもうそろそろオレのもんになる」 『止めておけ』 虚空からは、どこからともなく声がする。もう聞きなれた。 「白い霧の魔王。アイツはイウコトヲ聞かないお前を倒すぞ」 『それはどうか……な? それほどの力があるとは思えん』 「オレは出るぜ。トキヲタダシクナオスタメ二」 『アヤツでは無理だ……殺した方が良い』 「ソレガ・オマエノ・慈悲カ? デス・フォッグ」 『べセルク……』 「トキハ・タダシク・ウゴキダス」 『我を……出すか?』 「アア。オマエヲダシテ・タオシテ・トキヲメグラセル」 『ならば……何も言うまい』 ======================================== 白い霧は。魔王デス・フォッグ! べセルクは一体なにもん!? それは作者にもまったくわからない! 危険な予感漂うトキクニ!(略) 次回! ナーガが入って大冒険!(嘘) お楽しみに! |
14761 | Re:トキガ廻ル時 | 祭 蛍詩 | 2003/7/27 23:46:49 |
記事番号14755へのコメント こんにちは〜祭です! 白い霧さんの正体が判明されましたね! それにしても、密かなところでゼルさんピンチ? というわけで、レスさせていただきます! >はっはっは。続く続く。ツリー落ちても続けられるかしらん? ぜひ続けてください!! >べセ)そりゃぁどうかな? >ゼル)オレはどうなる!? >ゼロ)ってか僕はぁ〜!? >無限)ははははは(乾笑) ゼロス君、一緒に行けたら良かったのにね。 あ、でも一緒に行ってたら気が付いたゼルさんに復讐されてるかも…; >============================= >「ゼル〜。腹ぁ減ったろ?」 > 眠りこけていて。もうろうとする意識のなかで、ドアが開き。べセルクが入ってきた。 > べセルクの手には、お盆。小鍋とスプーン。取り皿らしき皿が数枚乗っていた。 >「あぁ……。気を使わせてしまった」 > 起き上がろうと、腹に手をやると、どうやら手当てをしたらしく。 >つんとする薬の臭いと、包帯が撒かれていた。 やさしいんですね、ベセルクさんv >「寝てた方がいいぞ。腹ん中に変なもんが埋めてあったからな〜」 > べセルクは、ベットテーブルの上にお盆を置き、やんわりと肩を押して、オレをまたベットに沈める。 >「埋めてあった?」 > オレの問いに、べセルクは、ジーンズのポケットを探り。 >「こりゃぁレグルス盤だな。だれかがゼルを監視してたってこった」 > 銀色のコインよりひとまわりちいさな、それを投げ渡した。 >「ゼロス……か」 > オレが呟く。 >『じですザッ……か? ザザッ……ゼ……ザッ……ル』 > その時だった。ノイズの混じりまくった、酷い音が聞こえてくる。 をを! 通じました!! >「作動した!?」 > 驚きの声をあげるオレ。 >「そりゃぁ作動するだろぉ。壊れてねぇ限り」 > 冷めたように、小鍋の蓋を開けるべセルク。 言われてみれば、そうですね。 >『ゼルザザッガディスさ……聞こザッますか……』 >「ゼロスか!?」 >「ふぅ〜ん……ゼロス……ねぇ」 > 慌てていたオレには、べセルクの呟きは聞こえてこなかった。 ベセルクさんひょっとして(しなくても)ご存知…? >『無事ザザッか……よ……ザザッった……』 >「お前一体なにを!」 > レグルス盤を握り締め、オレは叫び続ける。 無事ですか、って放り投げた人の言う台詞じゃないです; >「バーン……」 > べセルクが。スプーンで小鍋を叩いた。 ? >『ザシュっ!』 >「!?」 > ふいに聞こえてくる変な音。決して、ノイズではない。 >『づっ!? ぐぁああぁぁああぁっ!!』 >「ゼロス!?」 > 聞こえたのは、ゼロスの苦痛のうめき声だけだった。 ゼロス君やられちゃったんですか?! っつーか、ベセルクさん絶対何か知ってらっしゃる;; >ぶづん。 ぱぎんっ。 > >「どうした!? ゼロス!? ゼロス!」 > 叫んでも。答えは返ってこなかった。 >「無駄だろ。そのレグルス盤。ヒビいってるぜ。諦めろ……」 > べセルクが、冷静な声で。オレをなだめる。 >「っつ……ゼロス……」 > 唇を噛みしめるオレをみて、べセルクはオレから大きくヒビの入ったレグルス盤を取り上げ。またポケットへしまってしまった。 >「とりあえず。飯喰ってから考えようぜ。な」 > がたがた椅子を移動させ、枕元に座る。 >「こんな時にッ! のんきに飯くってられるか!」 > 無理やり体を起すオレ。 >「喰うんだよ! こんな時だからな!」 > がぼっ。 >「んぐっ!?」 > べセルクが差し出してきた、粥ののったスプーンは、見事にオレの口の中へ突っ込まれた。 ナイスショット!! 見事なコントロールです! >「喰え。とりあえず喰ってからこれからのこと考えろ。 > 取り乱すな。それこそ、相手の思うツボだぜ」 > 枕を腰に当て、姿勢をラクにしてくれたあと、べセルクは真剣に言う。 >「んぅ……」 > こくり、とオレはうなずいた。 なんか可愛いですvってまだスプーン突っ込んだままですか(笑) >「美味いだろ? オレの得意料理ってワケでもねぇが…… > 巨大野菜のたっぷりはいった粥」 > 粥を口にはこびながら、満足そうに言う。 『巨大』の文字が気になります;; >「ほら。アーンしな」 > うりうりスプーンを差し出して、にやっと笑う。 >「自分で食える」 > スプーンと皿を受け取ろうと、手を上げた。 >「あづっ!」 > 突き刺すような痛みに、オレは手を下ろした。 >「まだ動ける状態じゃねーぞ。本当ならな。 > 腹のケガで。手足が麻痺してやがるんだ」 >「っな!? そんなに酷いのか?」 >「お〜……まぁ。おとなしくオレに喰わせてもらいな」 > 仕方なく、オレはべセルクの粥を、食わせてもらった。 > > こんなこと、小さい時にもしてもらったことねぇってのに。 レゾさんだったら、ちょっとやってそうかも…と思ってみたり。 ってか、可愛すぎですよvゼルさんvv >「終わり。まだ喰うか?」 >「いや。いい」 > 首を左右に振って答えるオレに。満足したようにうなずくべセルク。 >「そうか。じゃあ寝な。たっぷし寝て。オレはその後で話を聞かせてもらうぜ。いいな?」 > オレを寝かせながら。べセルクは言った。 > 無言でうなずく。 > ――何故か。べセルクの隣は、とても心地よかった。 をををををっ! ゼロス君このままじゃゼルさんをベセルクさんにとられてしま(がぶり)……お願いだから離して下さいよ、猫。 >******************************* >「アイツはもうそろそろオレのもんになる」 オ、オレのもんっ?! ゼルさんピーンチっ! >『止めておけ』 > 虚空からは、どこからともなく声がする。もう聞きなれた。 >「白い霧の魔王。アイツはイウコトヲ聞かないお前を倒すぞ」 白い霧の舞おう(←激しく漢字が違う)さんですか。 >『それはどうか……な? それほどの力があるとは思えん』 >「オレは出るぜ。トキヲタダシクナオスタメ二」 トキがおかしくなってるんですね。 >『アヤツでは無理だ……殺した方が良い』 >「ソレガ・オマエノ・慈悲カ? デス・フォッグ」 慈悲? 殺す事がですか? >『べセルク……』 >「トキハ・タダシク・ウゴキダス」 >『我を……出すか?』 >「アア。オマエヲダシテ・タオシテ・トキヲメグラセル」 >『ならば……何も言うまい』 ってベセルクさんまぢで貴方何者なんですかっ?! >======================================== >白い霧は。魔王デス・フォッグ! べセルクは一体なにもん!? > それは作者にもまったくわからない! >危険な予感漂うトキクニ!(略) にゃるほど。 トキノオソイクニ、略してトキクニですか。 >次回! ナーガが入って大冒険!(嘘) お楽しみに! ナ、ナーガさんっ?! あ、嘘ですか、ほっ。(←安心) はい!楽しみにしています!! う〜、ベセルクさんの正体が気になりますよぅ!! |
14787 | トキヲ巡リテ戦ノ大地ヘ | 無限 劉人 | 2003/7/30 20:59:56 |
記事番号14755へのコメント やっと次・・・。みんな! ツリーが落ちる前にできたよ! 故ゼロ)それはいいのですが。リク小説。何時書くんです? ゼル) そうだぞ。幼稚園ヴァージョンもやりたいとか言いって。 べセ) っつかこれ最後どー収集つけんのよ。 無限) う〜ん。とりあえずみんな死……(めぎぐじゃ) ゼル) カス作者の見本だな。(ぱきぽき) 故ゼロ)そうですね。 ================================================= 「べセルク。話が……ある」 そう切り出したのは。なんとか治癒の呪文で回復しきった時だった。 「を〜ぅ? はいはい。待ってました」 ベットに寝かせられたオレの隣に、椅子を持ってきて座って紅茶を飲んでいたべセルクが、笑って、自分の頭をガシガシ乱暴にかく。 「あ。そういやぁ……質問していいか?」 オレの分の紅茶を注いで渡しながら、オレはうなずく。 「? 別にかまわんが」 べセルクの顔が、オレの真上に来た。 「ゼロスってやつ。……お前、あいつを失くしたら『悲しむ』か?」 「はぁ!?……あいつはオレをこの世界に飛ばした張本人だぜ」 「じゃあよかった」 ニヤリ、と唇を吊り上げ、べセルクは意味ありげに笑った。 「オレ。あいつぺちっと滅ぼしちまったわ」 「っな……な、に?」 オレは、驚きの声しか、上げられなかった。紅茶をベットの上にぶちまけなかっただけ、良しとしよう。 次の瞬間。べセルクはがらりと表情を崩す。 「嘘ぴょん。わ〜v ゼルちゃんたらイマドキジュンスイ〜v」 「おっ! お前! 今の嘘なのか!?」 オレの頬をつっつきながらへらへら笑う。 「さぁね。それに。ゼルガディス……オレに話す事なんて、無いに等しいんじゃねーの?」 「それはどういう意味だ?」 オレは眉を寄せた。 「ゼル……お前はゼロスってヤツに放り込まれただけなんだろ? ――つまり。ヤツの目的は知らない……」 ひょい、とオレの顎をすくって、上に向かせる。 「!」 「とどもつまり。今ので。ゼルノオハナシハオワリナンダヨ」 オレが、驚いたのは、べセルクの後ろの戸。そこから漏れ出す白いなにか。 それは、間違いなく。殺気をもっていた。 「ツギハオレノバンダ・ゼルガディス」 とん、とオレの傷ついた腹部に手を当てる。 光りが。漏れた。 「くぁっ!……な、何を!?」 ぎょっとして、べセルクを見る。 「カイフクシテヤッタダケダ・コレカラノ戦ノタメニナ」 白いなにかは……霧だった。 殺気を持った、それは、自我を持っている、ということでもあった。 ――オレは知っている。 こいつの正体を! 「白い霧! デス・フォッグ!」 ぎっ、とオレは顎を捕らえられたまま、べセルクをにらみつけた。 「ゴメイトウダ・サスガダナ・オレノモノニハフサワシイ」 にぃぃっ、とべセルクの口の端がゆがめられた。 「誰が! お前のものだと!?」 オレは持っていたティーカップで、下から上へ、スピードをつけて振り上げた! 「グッ!」 ティーカップは。べセルクの手首にヒットし、オレはベットから手をすりぬけ、逃げ出す。 『我を倒せるか?……異界から来た小さき者よ』 白い霧が、目の前に立ちはだかる。 周囲が、ぐにゃぁ〜と姿を変える。 そこは。見る限りの灰色の世界だった。 「トキヲ・タダシク・巡ラセルタメニ・戦エ・ゼルガディス」 オレの背中に硬く、冷たいものが当たった。……おそらく刃物。 「オレは……誰かのために戦うなんざまっぴらだね!」 叫んだ次の瞬間。 『我を滅ぼせ』 白い霧は姿を変えた。 ――おかっぱ頭の、バカなあいつに。 「トキハ・巡ル」 ==================================================== 無限) ゼロスくん。死んだわけでは…… 故ゼロ)いいんです。くすん…… ゼル) っつーかオレヤバイのか? べセ) トキヲ(めぎぐしゃぼかっ!) 『こうすれば本編もさくさく終わるのに』 無限) おや? 白い霧もべセルクに怨みが? 白霧) ……ふ。 それでは。続きます。 |
14790 | Re:トキヲ巡リテ戦ノ大地ヘ | 祭 蛍詩 | 2003/7/30 23:44:04 |
記事番号14787へのコメント こんにちは、祭です! 佳境ですね! というわけで、はた迷惑なレスいってみよー!!(誰だお前;) >================================================= >「あ。そういやぁ……質問していいか?」 > オレの分の紅茶を注いで渡しながら、オレはうなずく。 >「? 別にかまわんが」 > べセルクの顔が、オレの真上に来た。 >「ゼロスってやつ。……お前、あいつを失くしたら『悲しむ』か?」 >「はぁ!?……あいつはオレをこの世界に飛ばした張本人だぜ」 >「じゃあよかった」 > ニヤリ、と唇を吊り上げ、べセルクは意味ありげに笑った。 >「オレ。あいつぺちっと滅ぼしちまったわ」 ぺちっ…いや気にする部分はそこじゃなくて、ゼロス君ーー!? うぅ、かわいそうに。線香ぐらいあげてやってね、ゼルさん。 >「っな……な、に?」 > オレは、驚きの声しか、上げられなかった。紅茶をベットの上にぶちまけなかっただけ、良しとしよう。 > 次の瞬間。べセルクはがらりと表情を崩す。 >「嘘ぴょん。わ〜v ゼルちゃんたらイマドキジュンスイ〜v」 >「おっ! お前! 今の嘘なのか!?」 > オレの頬をつっつきながらへらへら笑う。 ベセルクさん;; 頬をつっつきながらって…。 >「さぁね。それに。ゼルガディス……オレに話す事なんて、無いに等しいんじゃねーの?」 >「それはどういう意味だ?」 > オレは眉を寄せた。 >「ゼル……お前はゼロスってヤツに放り込まれただけなんだろ? > ――つまり。ヤツの目的は知らない……」 > ひょい、とオレの顎をすくって、上に向かせる。 >「!」 >「とどもつまり。今ので。ゼルノオハナシハオワリナンダヨ」 カタカナに変わっちゃいました! 変換キーはどこでしょ(がぶっ)…だから噛まないでよ、猫。 > 白いなにかは……霧だった。 > 殺気を持った、それは、自我を持っている、ということでもあった。 > ――オレは知っている。 > こいつの正体を! >「白い霧! デス・フォッグ!」 > ぎっ、とオレは顎を捕らえられたまま、べセルクをにらみつけた。 >「ゴメイトウダ・サスガダナ・オレノモノニハフサワシイ」 > にぃぃっ、とべセルクの口の端がゆがめられた。 あわわわ、ダークです、ベセルクさん;; >「誰が! お前のものだと!?」 > オレは持っていたティーカップで、下から上へ、スピードをつけて振り上げた! >「グッ!」 > ティーカップは。べセルクの手首にヒットし、オレはベットから手をすりぬけ、逃げ出す。 >『我を倒せるか?……異界から来た小さき者よ』 小さき者? 背のことは気にするからあんまりいっちゃぁだめです!(←つっこむ場所が違う) > 白い霧が、目の前に立ちはだかる。 > 周囲が、ぐにゃぁ〜と姿を変える。 > そこは。見る限りの灰色の世界だった。 >「トキヲ・タダシク・巡ラセルタメニ・戦エ・ゼルガディス」 > オレの背中に硬く、冷たいものが当たった。……おそらく刃物。 >「オレは……誰かのために戦うなんざまっぴらだね!」 > 叫んだ次の瞬間。 >『我を滅ぼせ』 > 白い霧は姿を変えた。 > ――おかっぱ頭の、バカなあいつに。 >「トキハ・巡ル」 ゼルさんピンチ! ベセルクさん、ひょっとして悪い人なんですか? >==================================================== >無限) ゼロスくん。死んだわけでは…… >故ゼロ)いいんです。くすん…… 故ゼロス君、君の事は忘れないよ。 いつまでも、ゼルさんの腹にレグルス盤埋めた人として覚えています。(←やな覚え方だな、おい;) >ゼル) っつーかオレヤバイのか? >べセ) トキヲ(めぎぐしゃぼかっ!) >『こうすれば本編もさくさく終わるのに』 かわいそうな故ベセルクさん。ゼルさん、お線香ちゃんとあげてくださいね。(←死んでないって;) >白霧) ……ふ。 白い霧さん、恨みもちですか。 >それでは。続きます。 ちょっとピンチっぽいゼルさん。ゼロス君がお花畑の向こうから手招きしてますよ。(←?) 続きが気になります! 次も頑張ってください!! |