◆−Kairuさまへ−無限 劉人 (2003/8/2 16:15:39) No.14803
 ┣ありがとうございます……!−Kairu (2003/8/2 21:53:31) No.14805
 ┗Kairuさまへ2−無限 劉人 (2003/8/3 18:51:41) No.14810
  ┗Kairuさまへ3−無限 劉人 (2003/8/5 17:23:53) No.14817
   ┗Kairuさまへ4−無限 劉人 (2003/8/10 18:57:35) No.14873
    ┣面白いですv 本当にありがとうございます!−Kairu (2003/8/11 21:24:58) No.14889
    ┗Kairuさまへ5 記憶と偽り(!?)−無限 劉人 (2003/8/13 17:24:04) No.14905


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14803Kairuさまへ無限 劉人 2003/8/2 16:15:39


遅れまくりやがりましたV ハートマークつけてる場合ではありませんね;
それではさくさく行ってみましょう!

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『愛されないということは、
     死んでいるのと同義語である』 ルー・サロメ

「なかなか。奥の深い言葉ではありませんか?」
 掴んだゼルガディスの肩に、ゼロスは力を込める。
「そうか? オレはそう思わん」
 掴まれた肩に、ちょっと目をくれたが。うざったそうに身をよじるだけで、決してゼロスの方を振り向かない。
 相手にすれば、つけあがるからだ。そうゼルガディスは言う。
 ゼロスは、ひょいと肩を竦めた。そしてにっこり笑う。
「まぁ。貴方は僕が『愛』していますからV
 他の野郎! たちに愛されても受け付けないんですよねV」
「――そうだな」
 呟くゼルの言葉に。ぎょっとしたように眉を吊り上げるゼロス。
 ゼルの台詞は終わったわけではない。 
「一遍滅びるのと。一ヶ月口きかないのと。オレに罵詈雑言浴びせられるのと。お前はどれがいいんだ?」
 かくん。脱力したゼロスはゼルの背にしだれかかる。
「――うざい。死ね。滅びろ。もう出てくるな。お前の顔は見飽きた」
 歩くペースを上げて、ゼロスを振り払う。
「し、シドい……ゼルガディスさん……もうちょっと優しくしてくれても……」
 地面につっぷしたゼロスは涙する。
 ゼルは一瞥して。
「ふん」
 鼻で、いまいましい、とでも言うように小さく笑う。
 言葉にしないところが、果てしなくゼルらしいといえば、そうなのだが。
「ゼルガディスさんが、記憶でも失くして。
 僕のことをもう一回思い直してくれたりは……」
 立ち上がってふるふる頭を左右に振るゼロス。
「お前を誰がぁ……っ!」

 ごづっ。

 ゼロスには、地面に顔面からつっぷしたゼルの頭の上に、ひよこと、お星様が交互になってくるくる輪をかくのが見えたという。
「ゼルガディスさん、二十××世紀でも魔族の中で一番、お買い得な僕をないがしろにするからこん……!?(言葉にならない声)!??」
 身を起すゼルに、してやったりと見下すゼロスは、表情を変え、絶句する。
「んっ……わ、私は……?」
 ゼロスを見上げる普段は冷たい瞳が、涙で潤み、大きく見開かれ、頬は上気し、ほんのり赤く染まっている。
 早くいうなら、美少女顔負け! の可愛らしさ爆発である。
 コケたとき打ったのだろう、額を、地面にぺたんと座り込みなでさする。
「ちょっ……わ、私!? えー……お聞きしますね。
 僕を覚えていらっしゃいますか?」
 ゼルガディスは困惑したように。小首をかしげ。
「ど、どこかでお会いしましたか……?」

 このとき。ゼロスが心の中でガッツポーズをとっているツモリだったが。
実は思いっきり行動に移している事すら気づかなかった。

「で、では、あなたのお名前は?」
 浮かれる気持ちを押さえ込み。ゼロスは再び問う。
「ぜ、ゼルガディスですが……」
 胸元にこぶしをつくるゼル。
「ぼくは、貴方の『恋人』ゼロスですV」
「ご、ごめんなさい……そんな大事な事を……」
 泣きそうになってうつむくゼル。

 ゼロスの心の中では、天使が躍り狂い、神に感謝しまくっていた。
 今なら。光りの輪に入って天国に、天使につれて行かれても気づきはしないだろう。

「いいえVV むしろウレシイですよ……」
 立ち上がらせて、見上げるゼルにも聞こえないように、ゼロスは低く呟いた。

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ぎゃお。 続いた……;
ネタとしては、続き物だからな。よし! もっと精進!
Kairuさま。ありがとうございますV

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14805ありがとうございます……!Kairu 2003/8/2 21:53:31
記事番号14803へのコメント

 今晩和、kairuです。
 ありがとうございます……! あんな無茶苦茶なリクエスト、受け付けてくれて本っ当に嬉しいです!

 めっさ可愛いですねー……見た瞬間思わずニヤけちゃいましたよPC前で。風呂上りでのぼせかけっていう時に見たから更にヤバい状況に……(笑)

>「一遍滅びるのと。一ヶ月口きかないのと。オレに罵詈雑言浴びせられるのと。お前はどれがいいんだ?」

↑とか。なんだかゼルさん、にっこり笑顔で言ってそうで…………想像してみて結構イイなぁ、なんて思ってしまったりしました……。

つぅか、ゼルさん……一体何に転んで顔面強打なされたのか…………まさか足元の小石、とか……そんなんやったら可愛さ倍増ですね(笑)

ツヅキがすっごく楽しみですv

このあと、ゼロスさんに一体何教えられるんだろう…………と思うと顔がニヤけどそうで(笑)

本当に、あんなリクエスト聞いて下さって、感謝します!

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14810Kairuさまへ2無限 劉人 2003/8/3 18:51:41
記事番号14803へのコメント

中々むつかしいものがありますね。ここはアダルト禁止ですからv

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『大嫌い。
  だけど。傍にいてほしい』

 とりあえずは食事にしましょう。というゼロスの意見に従って。
ゼルたちはちょっと早めの夕食を摂っていた。
 小さめで、その店じたいは清潔な店なのだが、居る人物の顔が怖い食堂。
 昼ならば、どこか街道で誰かを脅して生計を立て、夜ならば酒場に繰り出し、美人どころでもはべらせ……または闇夜に乗じて。
 そんな顔の持ち主ばかりが、夜には早い時間から、酒をかっ喰らっていた。
「ゼロスさん……」
 ややうつむきながら、前に座ってにこにこ笑いながら、アイスコーヒーをすするゼロスに、『パスタのオレンジソースあえ』を飲み下し、ゼルは言う。
「ゼロスでいいですよv」
 にっこりと笑うゼロス。残念ながら、こちらの脳内は、これからどうするかでどろどろに腐っている。
「あの……私はどんな人だったんですか?」
 ゼロスは、一瞬不機嫌そうに眉を寄せたが、ゼルに気取られる前ににっこりと笑いなおす。
 流石は生ゴミ魔族。
「魔法も一流の腕でしたし、剣だって一流の使い手でしたよ」
「そうではなくて……」
 もごもごと。言いにくそうにパスタの皿を、フォークでかき回す。
「人間関係?」
 言いながら、年の食ったウェイトレスに料理を注文するゼロス。
「それも知りたいですけど。
 ではなくて……どうして私はキメラなんですか?」
 表情を。一転。
「――ああ。いぢの悪いくそぢぢいに実験台にされてしまったのですよ」
 ここまでは真実。
「僕は助けに行ったのですが。道を阻む雑魚に足をとられて」
 真っ赤な嘘。
 ゼロスは鎮痛そうにふせる。
「――え――?」
 ゼロスは嘘をつき続ける。
「たどり着いた時には……手遅れで……すいません……」
 ことり、と静かにコーヒーの入ったグラスを置く。
「その気持ちが……私にはとてもうれしいです」
 にこっと微笑むゼル。
 ゼロスは、良心の痛みなど、ちっとも感じなかった。
 ゼルは一口パスタを口に運ぶ。本当に、美味しそうに食べている。
『――いつも。本当に栄養をとるためだけに。
 食べているような人でしたね……』
「あの。じっと見られると……食べずらいんですけど……
 ほら、ゼロスさんの料理もきましたよ」
 あわあわ手を振って、弁解する。
 ゼロスの前に。『山菜とクリームパスタ』が置かれる。
「おいしそうですね」
「おいしいと思いますよ。一口いかがですか?」
 ゼロスは器用にパスタを巻いて、ゼルの口のところへ持ってくる。
「良いんですか?」
「どうぞ。いつもやってたじゃないですか」
 ちょっと迷ったようにしていたのだが、ゼロスの『嘘』に騙され。
フォークを口の中に受け入れた。
「どうですか?」
「おいしい……」
「じゃぁ、そちらも味見させてくださいv」
 こくん、と無言でうなずいて、ゼルはフォークをゼロスの口のところに持っていく。
 ゼロスは無論、躊躇などしなかった。
「ん……おいしいですね」

 甘い空気に当てられた辺りは、砂を吐いたり、サトウキビを毛穴から吹き出したり、角砂糖を鼻に詰め込む、まか不思議な光景がいたるテーブルで起こっていた。
 女性に縁のないばかやろさまの、神経を逆なでしているとも気づかずに。
 一人と一匹は、いちゃこらしまくっていた。

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無限)これから。ちみっとした事件が起こります
ゼル)ほんとに?
無限)疑わしきは罰せず、だよ。裏ゼルv
ゼル)それ、誤ってると思うけど……

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14817Kairuさまへ3無限 劉人 2003/8/5 17:23:53
記事番号14810へのコメント

題名が思いつかない;だから3……次はちゃんとした題名をぉっ!

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『しょうがないと思う。
 だって僕には・何もない』

「をうをうをうっ! てめぇらっ! 人目もはばからず、いちゃらぶこきまくりやがって!」
 ちるぅいっ……こくん。
「あの……ゼロスさん?」
 ちるちるちる……もぎゅもぎゅもぎゅ……ちるるるる……
 ゼルの呼びかけにも、反応せず。ゼロスはパスタをすすりまくる!
「をい。虫か? いや無視か!?」
 つっかかって来たのは、酔っ払ってかなり酒臭い、歩く粕漬けのような、獣の皮をきた、野生の男だった。
 付け加えるならば、あっさりとやられる悪人顔。
「無視であってると思いますよ」
 にっこりとゼロスが笑う。だが、以前として、目線はパスタだ。
「ぜ、ゼロスさん? お相手しなくて良いんですか?」
 ちゅるんっ。
「いいんです。どうせみぢかいお命。……相手にして、死に急がせることもないでしょうに。にしてもおいしいですね……」
 ゼルは不信そうに、眉を寄せた。
 ゼロスの言った言葉が、解らないというふうに。
――むしろ。解らないほうが、幸せだったのだが。
「ああ? ががあがががああっ!?」
 こっきん。
 小気味良い音が、した。
 男の悲鳴は、段々とか細くなる。
「さいじょーきゅーの痛み。どうです?
 ――貴方の感情はおいしくないですね。ったく……」
 そいつぁ人間の顔か!? とつっこみたくなる。
 あごの骨が外れて、びろろんとひん伸びた顔。
『すげっ!? きもちわりぃっ!!』
 そこに居て、その会話を聞いていた人々は、口々に叫び。
店を出て行った。
「あ……あ……」
「さて。僕たちも食べ終わったことですしv どこへ行きます?」
 ゼルの様子など、全く気にせず。ゼロスは床に倒れた男をまたぐ。
「あ……ぅ……ぅあああああああああっ!?」
 ゼルは、頭を抱え、床にうずくまる!
「ゼルガディスさん!?」

==================================================
無限)まいんち熱いね。
ゼル)夏だからな。
ゼロ)で。おっこったトキクニの続きは?
無限)お茶があんまし美味しくない……
ゼル)麦茶やルイボスティーは飲むんだろ?
ゼロ)続きは!?
無限)うん。それはのむー。
ゼル)……じゃぁ、このへんで。
ゼロ)ちょっ!      ぶづっ!(強制終了)

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14873Kairuさまへ4無限 劉人 2003/8/10 18:57:35
記事番号14817へのコメント

ゼル)をいこら。なんだ? あのタイトルは……
無限)ふ……(目を反らす)
ゼロ)トキクニはぁぁぁぁっ!??
無限)はぁ……(遠い目)
ゼル)思い浮かばなかったんだな?
無限)ごめんんんんんっ!!!

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「ぅ……あぁぁぁぁーーーーーーッ!」
「ゼルガディスさんっ! 大丈夫ですかっ!?」
 食堂兼宿場の、ベットに横たわり、苦しげに獣のような叫びを上げるゼル。回復魔法は使えない、ただ慌てるだけのゼロス。
「ああああああっ! ぅあっ! があぅっ!」
 かけ布団を握り締め、目を極限まで開き、口の端から唾液をたらし、呻き続ける。
「っつ……僕に……回復系の術が使えれば……」
 ゼロスの漏らす、本音の呟き。
 だが、回復系の術は、魔族のアイデンティティに関わる。故に、ゼロスは使えないのだ。
 ぱたむ。と、扉が開く。
「ちょっと、神官さん。そのお客さんの声、なんとかなりませんか?」
 ぽて腹を抱えた、ひげ面の、エプロンが心行くまで似合わないおじさんが、立っていた。とても不機嫌そうな顔をして。
「『黙れッ!』」
 どしゅッ……ごろり……どたんっ!
 おじさんの、黒い錐に刺され、首から血が吹き出した音。首が、廊下に転がった音。頭を失い、魂を失った体が、廊下に倒れ付した音。
 つづけざまに響く嫌な音。
 立ち込める、鉄の臭い。
「黙ってて……クダサイ」
 ゼロスの目は、魔族の目。だが、見るものは、苦しげに喘ぐ一人の合成獣には。紫煙の瞳の奥から、優しい眼差しを向けていた。
 
「ぐっ……はっあっ……」
 血生臭い空気。その中での療養など、逆効果に思われたが、ゼロスには、医療の心得はない。
 そっとしておいた。
 しばらくして、やっと呼吸が落ち着き、苦しげなそぶりは、見えなくなってきていた。
「ゼルガディスさん……僕が解りますか?」
「あ……? ああ……ぜろ……す……だろう?」
 やや舌っ足らずな喋り方だったが、ゼロスはそれに満足したように微笑んだ。
「記憶。戻りました?」
 うつむいて、言うゼロスに、ゼルは「くすっ」と悟られないように小さく笑った。
「ん……なんの……ことだ?」
「へ? ……」
 ゼロスは。心のそこから、間抜けな声をあげた。

=====================================================
ああっ! 時間が悪いっ! また飯にヒットですかいっ!?

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14889面白いですv 本当にありがとうございます!Kairu 2003/8/11 21:24:58
記事番号14873へのコメント

しばらくPCがイカれてくださったりしてましてこれませんでした。……今度イカれてくださったなら即初期化してやると心に決めたところです。

ということでして、お久しぶりです、kairuです。

これなかった間に話が進んでて……ちょっくら驚いてみたりしてました。


なんだか展開にわくわくしてます。

ていうかおじさんが哀れでなりません……えぇ本当。いやまぁ、ゼルさんが無事なら万事OKって気もしますが……(ていうかその確率のが高い)

ていうかどうなったんです!? ゼルさんが記憶戻ったのかそうでないのか、今めっちゃ気になってます。


明日また来たい、というのが本音ですが……いかんせん明日から仕事が早出(AM7:00出勤)なので、ちょっと来れるかどうか不安です…………。

『トキクニ』私も気に入ってます。ツヅキがかなり気になってます。

大変だとは思いますが……頑張ってくださいませ。


では、面白い話をありがとうございます。


最後になりますが、自サイトでスレイの話が5コ以上作れたら、部屋独立させようかと今、結構本気で企んでいたりします。

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14905Kairuさまへ5 記憶と偽り(!?)無限 劉人 2003/8/13 17:24:04
記事番号14873へのコメント

無限)タイトルっ!
ゼル)……手抜き、か?
ゼロ)ダメですよ? Kairuさまはへっぽこ! なトキクニも読まれている……まさしく神のような……(ぐばっ!)
無限)神って言って自滅; ふ。バカめ。
ゼル)……続きをよろしく。

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「だから……記憶とはなんのことだ?」
 ゼルは可笑しそうに笑う。
「え。あ〜う〜……」
 対するゼロスは、後ろめたさを顔に出し、唸るだけ。
 ゼルの可笑しそうな様子も、まるで気にかけない。
 ゼルは詰めた。
「オレが倒れたのを、お前が運んでくれたんだろ?」
「えっ!? ああ、はいっ! そこら辺は本当です!」
 首をぶんぶか上下に振る。
「そこら辺? お前、オレに何かウソでも言ったのか?」
 ゼロスは黙り込んだ。
 とうとう、可笑しさに耐えかねて、ゼルがからからと笑い出す。
「覚えているぞ。オレは。お前がオレになんて言ったかな?」
 先程の苦しみようが、ウソのように身軽に上半身を起こして。
ゼロスに意味有りげに笑う。
「ぜぜぜぜぜぜぜぜっ!?」
 どもるゼロス。心当たりがあるのだろう。
「バカモノ」
 可笑しそうに、かつ呆れたようなゼルの一言に。ゼロスはすべてを理解した。

「――お前がオレの記憶がなくなったらな、とか言っていただろう?」
 こくん、とゼロスはうなずく。虚をつかれた無言のままで。
 ゼルは続ける。
「だから、オレはお前の思うようにしてやっただけだ」
「だ、だからって!」
 ゼルは、またからからと笑う。心のそこから。
「ゼロス。今日は何の日だか知っているか?」
 目に浮かんだ涙を拭いて。ゼルは言う。
「4月……1日ですが……っつ!?」
 ゼロスは急に立ち上がる。
「エイプリル・フール。オメデトウ、ゼロス」
「ぜ……ゼルガディスさぁぁ〜ん……」
 へなへな崩れるゼロスを、ゼルはベットのふちに座って、受け止める。
「こりたか?」
 ゼロスの背中に、手を回す。
「いーえ。むしろ惚れなおしましたよ。この僕を騙すなんてね」
 にっこりと笑うゼロス。
「オレの演技力も捨てたモノじゃないな。
 お前のあんな顔が見れるとはな……愉快だったぜ」
「愉快、でしたか。僕も愉快でしたよv
 乙女のようなゼルガディスさんが見れて」
 ゼルは目を丸くし、
「あれはサービスだからな」
 ちょっと頬を紅く染めた。

* 結局のところ。バカップル *

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オワリました! お盆突入! そして宿題に追われる日々こんにちは!
 それでは! ハイテンションのまま、ありがとうございました!