◆−華鏡の遺品より−ユア・ファンティン (2003/8/10 20:48:52) No.14874 ┗獣王がゼロスを造った理由・その5−別離−(一応ゼラゼロ)−華鏡累(代理打:ユア・ファンティン) (2003/8/10 21:28:59) No.14876 ┗Re:獣王がゼロスを造った理由・その5−別離−(一応ゼラゼロ)−闇竜翔 (2003/8/13 22:51:28) No.14907
14874 | 華鏡の遺品より | ユア・ファンティン | 2003/8/10 20:48:52 |
はい、ユアです。 後輩の華鏡が天に逝ってから、四十九日も終わりました その日の法要の後、華鏡・母から1冊のノ−トを頂きました それは、彼女の最初でさいごの作品の【獣王がゼロスを作った理由】の作品帖でした はっきり言って、投稿してよい物なのか、迷いましたが 彼女のその話のラストのペ−ジの走り書きに従い、投稿させていただきます 今、しばらくお付き合いください |
14876 | 獣王がゼロスを造った理由・その5−別離−(一応ゼラゼロ) | 華鏡累(代理打:ユア・ファンティン) | 2003/8/10 21:28:59 |
記事番号14874へのコメント ゼラスは、ニケの最後の言葉通り奥の部屋に向かった その部屋の少し前の廊下にゼラスが差し掛かったとき天井が崩れ始めていた ゼラスは、足を速めた。 ゼロは、部屋のベッドに身を預けて座っていた。 「ゼロ、ゼロッ!!」 ゼラスが側に駈け寄りそう叫ぶとゼロは薄っすらと眼を開ける。 「ゼラ・・ス・・お姉・・・ちゃん・・・・?」 「そうだ、私だ、ゼラスだ。」 弱々しくゼロスはこう言った。 「ニケ・・・お・・・・姉ちゃん・・・死んだの?」 「・・・・・・・」 ゼラスは、言葉が見つからずに絶句する。 「か・・・くさ・・・・な・・くて…も良い・・・・よ。 僕・・・の傷・・・呪・・・紋が・・・・解け・・・たから・・・知っ・・・・てい・・・・るん・・・・だ・・。」 「ゼロスッ。」 どうやら、ニケは弟が致命傷を受けていることに気がつき、傷を塞いだらしいが、 ニケが死んだ今再び傷が開いたらしい。 「へへ・・・・ご・・・めん・・・・ゼ・・ラス・・・ ずっ・・と・・・一緒・・・にい・・・るっ・・・て・・・言っ・・・たの・・僕な・・・のに・・・。」 「もういい、喋るな,ゼロッ。」 ゼラスは, 変化ある者−人に封じられているとは言え,本質は変化無き者−魔族なのだ。 しかし、この時ゼラスの瞳から変化あるものからしか流れえぬ涙が流れていたのだった。 ゼロスは手を伸ばしゼラスの頬を拭った・・・その動きに生気はない・・。 「ゼラ・・ス・・君・・・の・・・笑・・った・・・・顔が・・・・好き・・だから・・・笑っ・・・ていて・・・。 ・・・・僕・・・と出会・・・う事・・・がな・・・いはずな・・・・の・・・に出会った・・・んだ・・・よ・・・・・・・・・・ね?」 「ッゼ・・ロ?」 「オ−・・・・トク・・・レ−ル・・・・とデュラ・・・・ン・・ダルに・・・気を・・・付けて・・・・・。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 僕の魂(ココロ)はゼラスと共にある。」 ゼロスは最後の力を振り絞り,蝋燭の最後の輝き如く最後にそうはっきりと告げた。 ゼロスの手が,ゼラスの頬から力なく落ちる。 「ゼロッ,ゼロッ。 ゼロッ・・・・・・・・ ・・・・ゼェェェェェロォォォォォ〜ォオッ。」 もう物言わぬ者となったゼロスの体に、 心臓の命の音も聞こえなくなった体にすがり、 生ある者の暖かみを失ったからだにすがり、 ・・・・・・・ゼラスは泣いた・・声が枯れるまで泣いた。 そして,その後ゼロスに唇を重ねた。 この一年,ゼラスからゼロスへの最初で・・最後の口付けだった。 ・・・・それは、冷たい死の味がした。 「≪アイス・コ−フィン≫(氷の棺)」 ゼラスは呪でゼロスを氷の中に封じたのだった。 −+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+ コメントは、ラストにつけます |
14907 | Re:獣王がゼロスを造った理由・その5−別離−(一応ゼラゼロ) | 闇竜翔 E-mail | 2003/8/13 22:51:28 |
記事番号14876へのコメント 闇:お久しぶりの闇竜です。そうですか・・・・・・もうそんなに経ちますか・・・・・・早いものですね > >ゼラスは、ニケの最後の言葉通り奥の部屋に向かった >その部屋の少し前の廊下にゼラスが差し掛かったとき天井が崩れ始めていた >ゼラスは、足を速めた。 >ゼロは、部屋のベッドに身を預けて座っていた。 >「ゼロ、ゼロッ!!」 >ゼラスが側に駈け寄りそう叫ぶとゼロは薄っすらと眼を開ける。 >「ゼラ・・ス・・お姉・・・ちゃん・・・・?」 >「そうだ、私だ、ゼラスだ。」 >弱々しくゼロスはこう言った。 >「ニケ・・・お・・・・姉ちゃん・・・死んだの?」 >「・・・・・・・」 >ゼラスは、言葉が見つからずに絶句する。 闇:まあ、当たり前といえば当たり前ですね >「か・・・くさ・・・・な・・くて…も良い・・・・よ。 > 僕・・・の傷・・・呪・・・紋が・・・・解け・・・たから・・・知っ・・・・てい・・・・るん・・・・だ・・。」 >「ゼロスッ。」 >どうやら、ニケは弟が致命傷を受けていることに気がつき、傷を塞いだらしいが、 >ニケが死んだ今再び傷が開いたらしい。 >「へへ・・・・ご・・・めん・・・・ゼ・・ラス・・・ > ずっ・・と・・・一緒・・・にい・・・るっ・・・て・・・言っ・・・たの・・僕な・・・のに・・・。」 >「もういい、喋るな,ゼロッ。」 >ゼラスは, >変化ある者−人に封じられているとは言え,本質は変化無き者−魔族なのだ。 >しかし、この時ゼラスの瞳から変化あるものからしか流れえぬ涙が流れていたのだった。 >ゼロスは手を伸ばしゼラスの頬を拭った・・・その動きに生気はない・・。 闇:死が迫ってるんですね・・・・・・ >「ゼラ・・ス・・君・・・の・・・笑・・った・・・・顔が・・・・好き・・だから・・・笑っ・・・ていて・・・。 > ・・・・僕・・・と出会・・・う事・・・がな・・・いはずな・・・・の・・・に出会った・・・んだ・・・よ・・・・・・・・・・ね?」 >「ッゼ・・ロ?」 >「オ−・・・・トク・・・レ−ル・・・・とデュラ・・・・ン・・ダルに・・・気を・・・付けて・・・・・。 闇:デュランダル?烈火の剣ですか? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ > 僕の魂(ココロ)はゼラスと共にある。」 >ゼロスは最後の力を振り絞り,蝋燭の最後の輝き如く最後にそうはっきりと告げた。 >ゼロスの手が,ゼラスの頬から力なく落ちる。 闇:・・・・・・ >「ゼロッ,ゼロッ。 > ゼロッ・・・・・・・・ > ・・・・ゼェェェェェロォォォォォ〜ォオッ。」 >もう物言わぬ者となったゼロスの体に、 >心臓の命の音も聞こえなくなった体にすがり、 >生ある者の暖かみを失ったからだにすがり、 >・・・・・・・ゼラスは泣いた・・声が枯れるまで泣いた。 >そして,その後ゼロスに唇を重ねた。 >この一年,ゼラスからゼロスへの最初で・・最後の口付けだった。 >・・・・それは、冷たい死の味がした。 >「≪アイス・コ−フィン≫(氷の棺)」 >ゼラスは呪でゼロスを氷の中に封じたのだった。 闇:愛するものの命が無くてもその肉体は封じたのですね >−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+ > >コメントは、ラストにつけます 闇:はい、お待ちしております。それでは、再び逢えることを祈りつつ・・・・・・ |