◆−『CIV』番外編!―甘いお菓子に込める想いは?―−蛇乃衣 (2004/2/12 19:56:43) No.15990
 ┣Re:『CIV』番外編!―甘いお菓子に込める想いは?―−りぃ (2004/2/12 23:50:15) No.15991
 ┃┗リクエスト、承りました〜−蛇乃衣 (2004/2/13 20:51:58) No.15994
 ┣Re:『CIV』番外編!―甘いお菓子に込める想いは?―−祭 蛍詩 (2004/2/14 00:44:40) No.15997
 ┃┗遅くなってすみみません!−蛇乃衣 (2004/2/21 22:32:12) No.16028
 ┣『CIV』番外編!―まだ咲かぬ花に込める想いは?―−蛇乃衣 (2004/2/21 22:44:58) No.16029
 ┗『CIV』番外編!―打ち上げる光に込める想いは?―−蛇乃衣 (2004/2/22 19:46:19) No.16034
  ┣Re:『CIV』番外編!―打ち上げる光に込める想いは?―−りぃ (2004/2/22 22:37:55) No.16039
  ┃┗ありがとうございますv−蛇乃衣 (2004/2/29 12:58:01) No.16064
  ┗Re:『CIV』番外編!―打ち上げる光に込める想いは?―−祭 蛍詩 (2004/2/23 18:51:58) No.16043
   ┗レゾさんが日に日にスーパーキャラと化してゆきます・・・−蛇乃衣 (2004/2/29 13:25:12) No.16065


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15990『CIV』番外編!―甘いお菓子に込める想いは?―蛇乃衣 2004/2/12 19:56:43


ゼ:また懲りずに番外編か…
蛇:あははは…まあ、バレンタイン近いですし。これはネタにしなきゃあ、駄目でしょうと……
ゼ:ほぉ…たんに本編が行き詰まったわけじゃないんだな
蛇:………今回はほのぼの路線でいってみます。とりあえずリナ&レゾの話を。
  ガウ&ゼルも書けたら書きたいですね〜
ゼ:その間はなんだ。その間は。


******


午後の陽が差し込む、静まりかえったキッチン。
その静寂を壊さぬように、栗毛色の髪の少女が抜き足差し足忍び足で、キッチンに入ってきた。
きょろきょろと左右確認。
ここで、今家には誰もいなかったことを思い出し、苦笑しつつホッと一息着く。
腕に抱えていた紙袋を台の上に下ろし、中身を取り出して――

「おや、リナさんでしたか」

ぴびくぅぅぅぅぅっ!!

後ろ、入り口からかかった声に、大袈裟なほど飛びはねる。

「れ、れれれレゾ!?な、なんでここに!?仕事が入ってたんじゃなかったの!!?」
「え、いや…それが思っていたほどの怪我人ではなくて…早めに帰ってきていたのですが……」

驚かれたことに驚いて、レゾは左右色違いの瞳を見開き答えた。

「だったら気配消して近づかないでよね!あーもー、びっくりした……」
盛大にため息をつかれ、レゾも多少ムッと顔をしかめた。
「…そうは言いますが、リナさんだって気配消していたでしょう?
 いきなりキッチンに気配が現れたんですから、警戒して近づくぐらいはしますよ」
「う……」

ついつい気づかれないようにと思っていたら……

「…それで、なにをしているのです?今日はリナさんが夕食を作る日でしたか?」

夕食を作るにはまだ早いと思いますが…
と、レゾがキッチンへと入ってくる。

「べ、べつになんでもないわよっ!買い物しただけ……」

焦り、袋を隠そうとするリナには気を留めず、レゾは台の上をのぞきこみ――

「…………」
「…………」
「…………ああ、なるほど」

ポンっとわざとらしく手を打ち合わせる。

「そういえば、明日はバレンタインでしたねぇ。
 やけに街中が賑やかだと思ってはいたのですが……そういうことならば、私もなにか用意しましょう」

にこにこと、害のない笑みを浮かべレゾは言った。
瞳には、からかうようなちらちらした光。

「心配しないでください。キッチンはお貸ししますから」
「な…これはただ、その、安かったし…甘いものが急に食べたくなっただけで…その…」

(『安かった』ですか……)

ちらりと、視線だけを動かして、卵やら小麦粉やらといっしょに台に乗っている、色鮮やかなリボンと薄い色のついたセロファンを見る。
ただ食べるだけならば、必要ないだろうものたちである。

(ごまかさずとも良いと思うのですが………)

まあ、ごまかせていないが。

(これがリナさんが時々言う『オトメゴコロ』なのでしょうね……おそらく)

はふっと小さくため息。
リナに視線を戻すと、彼女はフローリングを睨みつけながら、なにやらぶつぶつ言っている。

(『オトメゴコロ』とは面倒なものなんですねぇ……)

『面倒』と、そんなふうに思いつくあたり、彼の思考回路も世間一般からどこかズレたものだろう。
いや、むしろ馴染んでいる『世間一般』があったら恐ろしい。

太陽が雲で隠れたのか、窓から投げ掛けられていた陽光が途切れた。
意識の変化か、急に寒さが襲ってくる。

「……さむ…」

リナがポツリと呟く。
そういえば、暖房をいれていなかったことに、二人とも今気づいた。

「……冷えてしまいますよ?」

レゾは暖房のスイッチを入れて、そのままダイニングの方へと向かう。
キッチンから出るところで振り返り、

「私は出掛けてきます。買う物ができたので」
「あーそう……いってらっしゃい」

不機嫌な顔で、早く行けとばかり手を振るリナ。
照れを隠しているのは、一発で分かる。

「頑張ってくださいね……彼も喜びますよ」
「!! あんたとゼルにもあげるわよっ!ちゃんと!」
「(ガウリイさんとは言っていませんが…)それはありがとうございます」
「だからあんたもあたしへの分、買ってきなさいよね!女の子には三倍返しが基本なのよ!!」
「そうなのですか?」
「そうなのよ!分かったら、さっさと、行くっ!!」
「…気に入って頂けるようなものを探してきますよ」

ゼハーゼハーと、肩で息をするリナに小さく手を振り、レゾは足早にその場を去った。


(からかいすぎ…でしたでしょうか……)

冷たい風に、黒髪とコートの裾がはためく。

(ですが、リナさんも今更なのですよねぇ……)

道を歩きながら、レゾはリナとガウリイの二人に出会った晩のことを思い出していた。
出会ったと言うよりも、転がり込んできたと言った方が良いかもしれない。
雨音が支配していたあの夜。
自慢の栗毛の髪も泥水に汚し、少女はやってきたのだ。
血に濡れた金髪の青年を連れて。

――お願い助けて!――
  ――ガウリイを死なせないで!!――

言葉のアヤではなく、本当に血をはいて叫んだ彼女に、自分が求めている強さを感じた。

(あの後、大変だったのですよね…重態の人間二人…リナさんも発熱のせいで、あの時の記憶が曖昧になっていますし……)

まさか一緒に住むことになるとは思いもしなかったが……
今の生活を面白いと感じているのもまた事実。

(…さて、なにを送りましょうか……)

口元に微かな笑みを刻み、黒髪の男は冬の街へと足を進めた。


********

リナ&レゾ話終了〜。
なんだか二人とも、もはや別人ですね・・・今に始まったことではないですが(汗)
一応舞台はアメリカなので、「女の子から好きな人にチョコを送る」という概念はありません。
リナさんが改まってプレゼント(しかも手作り)を渡す・・・ということが珍しいのであって(笑)

ええと、番外編ではそのツリーで一番始めにレスをしていただけた方に、
「感想一番乗りありがとうございます記念」(?)と称しまして、リク権をプレゼントしています。
リクエスト内容は、『CIV』設定のものでも、全く関係のないものでもOKです。
ただ、『CIV』の方では、本編との関係上、どうしても書けない部分がありますのでご了承下さい。
出来る限りリクエストに沿えるように頑張ります。
無論、使っていただかずともよいので(笑)。お気軽にリク下さい。








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15991Re:『CIV』番外編!―甘いお菓子に込める想いは?―りぃ 2004/2/12 23:50:15
記事番号15990へのコメント

>ええと、番外編ではそのツリーで一番始めにレスをしていただけた方に、
>「感想一番乗りありがとうございます記念」(?)と称しまして、リク権をプレゼントしています。
>リクエスト内容は、『CIV』設定のものでも、全く関係のないものでもOKです。
>ただ、『CIV』の方では、本編との関係上、どうしても書けない部分がありますのでご了承下さい。
>出来る限りリクエストに沿えるように頑張ります。
>無論、使っていただかずともよいので(笑)。お気軽にリク下さい。

↑↑↑といっておられるので、早速レスしました。どうも、りぃです。
リナってばかわいいですね〜v ただ最後の回想シーン何があったかすんごく気になりますが・・・
それはそれとして、リクエストしたいのは「CIVメンバーの日常生活」が読んでみたいです。普通じゃない彼らが営む普通の生活、もしできたらお願いしますm(__)m

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15994リクエスト、承りました〜蛇乃衣 2004/2/13 20:51:58
記事番号15991へのコメント

こんにちはりぃ様。リクエストありがとうございます!
「CIVメンバーの日常生活」ですね。分かりました。
頑張って書きますので少々お待ち下さいませ〜。
主要メンバー四人はもちろんですが、ガーブさんとヴァルさんも出ると思います。
私自身も、彼らのどんな日常が書けるか楽しみです。

レゾさん回想シーン。
レゾさんとゼルさんの出会いは、本編のほうで、それぞれの回想などでちょろちょろっと出していたのですが、四人の出会いは全然出してなかったなぁ・・・と想い、番外編でふれることにしました。
でも、具体的に明記する予定はないです。(苦笑)
予定しているバレンタイン編二話の、ガウリイさんとゼルさんの会話と、ゼルさんの回想で、「こういう事があった」とだけ軽く。
リナさんとガウリイさんは、これこれこういう理由で一緒にいるっていうのは特にないんですよ。
ガウリイさんはやっぱり「自称保護者」ですが。
ただなんとなく、一緒にいるのが自然体・・・そんな感じでしょうか。
本人達にもよく分かっていない、と。(笑)






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15997Re:『CIV』番外編!―甘いお菓子に込める想いは?―祭 蛍詩 2004/2/14 00:44:40
記事番号15990へのコメント

 お久しぶりです、祭です!
 バレンタイン、明日…いや、もう今日ですね。 
 レゾさんとかゼルさんに嬉々として何かあげてそうですv

 では、レスさせていただきます!

>午後の陽が差し込む、静まりかえったキッチン。
>その静寂を壊さぬように、栗毛色の髪の少女が抜き足差し足忍び足で、キッチンに入ってきた。
>きょろきょろと左右確認。
>ここで、今家には誰もいなかったことを思い出し、苦笑しつつホッと一息着く。
 何してるんですか、リナちゃん;
 抜き足差し足忍び足って;

>腕に抱えていた紙袋を台の上に下ろし、中身を取り出して――
>
>「おや、リナさんでしたか」
 ぅわ、でた! レゾさんっ!

>ぴびくぅぅぅぅぅっ!!
>
>後ろ、入り口からかかった声に、大袈裟なほど飛びはねる。
>
>「れ、れれれレゾ!?な、なんでここに!?仕事が入ってたんじゃなかったの!!?」
>「え、いや…それが思っていたほどの怪我人ではなくて…早めに帰ってきていたのですが……」
>
>驚かれたことに驚いて、レゾは左右色違いの瞳を見開き答えた。
 珍しい…レゾさんが驚く事もあるんですねェ…。

>「だったら気配消して近づかないでよね!あーもー、びっくりした……」
>盛大にため息をつかれ、レゾも多少ムッと顔をしかめた。
 これはびっくりするでしょうなぁ…。 後ろからいきなりレゾさんだもんなぁ…;

>「…そうは言いますが、リナさんだって気配消していたでしょう?
> いきなりキッチンに気配が現れたんですから、警戒して近づくぐらいはしますよ」
>「う……」
 気配まで消してたんですか; なんか、抜き足とかはまだ良いとして、気配まで消すとなると…;;

>ついつい気づかれないようにと思っていたら……
>
>「…それで、なにをしているのです?今日はリナさんが夕食を作る日でしたか?」
>
>夕食を作るにはまだ早いと思いますが…
>と、レゾがキッチンへと入ってくる。
 リナちゃん、料理うまいんでしょうか…?
 レゾさんは言うまでもなくうまくて、ゼルさんもすごくうまい、まぁ、ガウリイさんは論外(酷い)として…。
 三人の中では一番レゾさんが料理上手っぽいですよね。

>「べ、べつになんでもないわよっ!買い物しただけ……」
 なんかこの辺がとてもリナちゃんらしいですv

>焦り、袋を隠そうとするリナには気を留めず、レゾは台の上をのぞきこみ――
>
>「…………」
>「…………」
>「…………ああ、なるほど」
>
>ポンっとわざとらしく手を打ち合わせる。
>
>「そういえば、明日はバレンタインでしたねぇ。
> やけに街中が賑やかだと思ってはいたのですが……そういうことならば、私もなにか用意しましょう」
>
>にこにこと、害のない笑みを浮かべレゾは言った。
>瞳には、からかうようなちらちらした光。
 いたいけ……ではないですが、乙女…でもないかもしれませんが、からかっちゃあかわいそうですよ、レゾさん。
 一応(マテ)リナちゃんも女の子なんですから。

>「心配しないでください。キッチンはお貸ししますから」
>「な…これはただ、その、安かったし…甘いものが急に食べたくなっただけで…その…」
 言い訳がレゾさんに通じるはずもないのに、とっさに口に出ちゃう所がリナちゃんですよね。

>(『安かった』ですか……)
>
>ちらりと、視線だけを動かして、卵やら小麦粉やらといっしょに台に乗っている、色鮮やかなリボンと薄い色のついたセロファンを見る。
>ただ食べるだけならば、必要ないだろうものたちである。
 なんか微笑ましいですよね、ここまで来ると。

>(ごまかさずとも良いと思うのですが………)
>
>まあ、ごまかせていないが。 
 あはは; レゾさん相手にごまかす事が出来る人はそうそういないでしょう;

>(これがリナさんが時々言う『オトメゴコロ』なのでしょうね……おそらく)
>
>はふっと小さくため息。
>リナに視線を戻すと、彼女はフローリングを睨みつけながら、なにやらぶつぶつ言っている。
 なんか可愛いですv

>(『オトメゴコロ』とは面倒なものなんですねぇ……)
>
>『面倒』と、そんなふうに思いつくあたり、彼の思考回路も世間一般からどこかズレたものだろう。
>いや、むしろ馴染んでいる『世間一般』があったら恐ろしい。
 いや、かなり恐ろしいです…っ!

>「私は出掛けてきます。買う物ができたので」
>「あーそう……いってらっしゃい」
>
>不機嫌な顔で、早く行けとばかり手を振るリナ。
>照れを隠しているのは、一発で分かる。
 この辺の動作もなんか微笑ましいですよね。

>「頑張ってくださいね……彼も喜びますよ」
>「!! あんたとゼルにもあげるわよっ!ちゃんと!」
>「(ガウリイさんとは言っていませんが…)それはありがとうございます」
 レゾさんとリナちゃんのコンビだとリナちゃんがすごく幼く見えますよね。
 
>「だからあんたもあたしへの分、買ってきなさいよね!女の子には三倍返しが基本なのよ!!」
>「そうなのですか?」
>「そうなのよ!分かったら、さっさと、行くっ!!」
>「…気に入って頂けるようなものを探してきますよ」
>
>ゼハーゼハーと、肩で息をするリナに小さく手を振り、レゾは足早にその場を去った。
 可哀想に、リナちゃん、後で照れ隠しにガウリイさんをスリッパではたきますよ、絶対。

>(からかいすぎ…でしたでしょうか……)
>
>冷たい風に、黒髪とコートの裾がはためく。
>
>(ですが、リナさんも今更なのですよねぇ……)
>
>道を歩きながら、レゾはリナとガウリイの二人に出会った晩のことを思い出していた。
>出会ったと言うよりも、転がり込んできたと言った方が良いかもしれない。
>雨音が支配していたあの夜。
>自慢の栗毛の髪も泥水に汚し、少女はやってきたのだ。
>血に濡れた金髪の青年を連れて。
 え? じゃぁ、二人は居候みたいなものなんですか。
 てっきり近所の友達、みたいな感じだと…。

>――お願い助けて!――
>  ――ガウリイを死なせないで!!――
>
>言葉のアヤではなく、本当に血をはいて叫んだ彼女に、自分が求めている強さを感じた。
 血まみれってことは、リナちゃんとガウリイさんも危険な仕事をしてたみたいですね。

>(あの後、大変だったのですよね…重態の人間二人…リナさんも発熱のせいで、あの時の記憶が曖昧になっていますし……)
 それは大変そうです。 そういえば、この時はもうゼルさんは一緒に居たんでしょうか?

>まさか一緒に住むことになるとは思いもしなかったが…… 
 なにかあって一緒に住むことになったんでしょうか? 
 それとも成り行き上?

>今の生活を面白いと感じているのもまた事実。 
 退屈はしませんよね、疲れるけど。 といってもレゾさんは誰かさんを疲れさせている人の内の一人でしょうが。

>(…さて、なにを送りましょうか……)
>
>口元に微かな笑みを刻み、黒髪の男は冬の街へと足を進めた。
 プレゼント…なんでしょうね?
 ガウリイさんには食べ物ってことは決定でしょうけど…。 ゼルさんが一番難しそうです。

>リナ&レゾ話終了〜。
>なんだか二人とも、もはや別人ですね・・・今に始まったことではないですが(汗) 
 そうですか? リナちゃんはすごくリナちゃんらしいし、レゾさんも、こんな感じですよ!

>一応舞台はアメリカなので、「女の子から好きな人にチョコを送る」という概念はありません。
>リナさんが改まってプレゼント(しかも手作り)を渡す・・・ということが珍しいのであって(笑)
 成る程。 手編みのマフラーとかだった場合、世界が滅亡するほど珍しいんでしょうねェ…。

>ええと、番外編ではそのツリーで一番始めにレスをしていただけた方に、
>「感想一番乗りありがとうございます記念」(?)と称しまして、リク権をプレゼントしています。
>リクエスト内容は、『CIV』設定のものでも、全く関係のないものでもOKです。
>ただ、『CIV』の方では、本編との関係上、どうしても書けない部分がありますのでご了承下さい。
>出来る限りリクエストに沿えるように頑張ります。
>無論、使っていただかずともよいので(笑)。お気軽にリク下さい。
 今回はりぃさんがリクされたようで…。
 そちらの作品も楽しみにさせていただきますv そして、ゼルさんとガウリイさんのお話も楽しみにしておりますよ〜vv

 では、この辺で!

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16028遅くなってすみみません!蛇乃衣 2004/2/21 22:32:12
記事番号15997へのコメント

祭様、レス遅くなって申し訳ありません!
パソコンともども、ウイルスにかかってしまいまして…
インフルエンザではなかったです。
ですが、昨日あたり復活しました〜。

いつもいつも、感想ありがとうございます。
温かいお言葉、すごく励みになります!
これからも、投稿続けていきますので、お付き合い下さいませv

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16029『CIV』番外編!―まだ咲かぬ花に込める想いは?―蛇乃衣 2004/2/21 22:44:58
記事番号15990へのコメント

ゼル:バレンタインはとっくに過ぎたが…
蛇乃:わ、分かってますよぅ…。パソコンがウイルスにかかってしまって、動かせなかったんです!
   気にかけてくださっていた方、遅くなってすみませんでした。第二話、お送りします〜。(ちょっと長いです)


*****


一陣の風が通りを吹き抜けた。
ゼルガディスはその冷たさにぶるっと一つ身を震わせ、次いで小さくため息をついた。
息が白い。
それが流れ消えた方向に視線を動かせば、長い金髪が視界に入る。

「…やはり決まらんのか?ガウリイ」

ジュエリーショップのウィンドウの前、腕組みをしてうなっている男に、ゼルガディスは声をかけた。

「う〜ん…なんか…違うんだ……」
「…そうか…」

返ってきた答えに、ゼルガディスは諦めと疲れが混じった口調で答えた。
こんなやりとりを、今日何回繰り返したか。
朝から見て回った店の数と同じであることは確かなのだが…… 「難しいな…」

「ああ……ここはもういいや…」
「次、行くか…」
「おう」

ガウリイがゼルガディスに、買い物に付き合ってほしいと頼んだのは、昨日の晩のことだ。
リナへのプレゼントを買いたいのだが、店を良く知らない。教えてほしい。
ということだった。
ゼルガディスはこの時やっと、明後日がバレンタインであることに気づいた。
同時に、目の前の金髪の男が、そういったイベントを覚えていたことに感心したのである。

――おまえさん、よく覚えていたな。
――いや〜、リナがカレンダー睨みつけていたから、なんかあったっけなぁと思って。
――なるほど。しかし、ガウリイがそういうことにまめだとはな。
――おまえもなんか用意するだろ?
――俺もか…?
――だって、リナがなにかくれた時に、返すものがないと、後々怖いじゃないか。
――……それも…そうだな……

とまあ、こんなわけで、二人は朝から出掛けていたのである。
ゼルガディスはすでに買ったのだが(ガーブの店で、炭素繊維仕込みスカーフを購入/武器です)、ガウリイがなかなか決められない。

「二月か…早いもんだな…」

夕方の街を歩きながら、ゼルガディスはポツリとこぼした。

「なにが…?」
「おまえさん達に会ってから、もう八ヶ月ぐらいたつだろ?」
「…そんなになるっけ?」

首を傾げるガウリイ。

「そうさ……ああ、ガウリイは一ヶ月間意識なかったしな」
「あ〜…そうそう。気づいたらゼルやレゾがいたんだよなぁ…」
「いたんだよなぁって…生死の境をさ迷ってたんだぞ、あんた」
「いやぁ…あんまり覚えてなくて…」
「そりゃそうだろうさ……」

ため息一つ。普通覚えていないだろう。意識がないんだから。

「…あれは…大きな仕事だったんだ。なに盗んだかとか、そーゆーのは忘れたんだけどさ。
 オレの方はまだ慣れていなくってな。あいつの足、引っ張っちまった」

ガウリイは少し笑った。
悔しさを照れで隠しているような笑みだった。

「オレの方?…リナと組んで始めたんだろ?その…この家業」

ゼルガディスは話の方向をわずかにそらした。
さすがに、街中で『泥棒』とは言えずにそう濁す。

「いや、オレと会う前から、リナは一人でやってたさ」
「リナからは幼馴染みだと聞いていたが…?」
「まだガキだった時に、リナは引っ越してったんだ。
 オレもばあちゃんが死んじまった後、家を出たけどな」

前を見るガウリイの口調は穏やかだ。
時々、ゼルガディスは思う。
いっけん単純なこの金髪の男の考えていることは、誰よりも分からないと。
考えていないだけだと、リナなら笑い飛ばすだろうが。

「次に会った時、あいつは泥棒だったよ」

ゼルガディスは辺りに目を光らせたが、幸い誰も会話に気を留めていなかった。

「………そうか」

注意しようと思ったが、やめた。
代わりに口をついて出たのはこんな問い。

「なあ、旦那はなんでリナと一緒にいるんだ?」

……何を聞いているんだか。
我ながらヤボな問いだと、言ってしまった後に後悔。
ガウリイはきょとんとしたが、

「う〜ん…なんでだろうな…」

首を捻り、考えこんでしまった。

「あ…すまんガウリイ。今のは忘れて――」
「オレはあいつの保護者だからかな」

答えはわりと早く出た。

「……保護、者?」
「そう、保護者。だからなんだよ」

答えが出せたのが嬉しいのか、にこにこと笑っている。
対して、ゼルガディスは、飲み込みきれていないらしい。

「保護者か…そういうもんかね」
「そーゆーもんさ…………あ…」

ガウリイが足を止めた。進行方向をかえ、小走りに進み始める。

「ガウリイ、どうした?」

ガウリイが向かっていったのは、小さな花屋だった。
ゼルガディスも彼の後に続いて入る。

カラカラァン…

ドアにつけられた鐘の軽やかな音が、来客を告げる。

「ガウリイ…?」
「ゼル、これにするよ」

振り向いたガウリイが手にしていたのは、小さな鉢植えだった。
まだ、花も蕾もない。
小さな芽が黒っぽい土から顔をのぞかせている。
変わった形の鉢だ。
滑らかな曲線で、そう、ちょうど上の方が割れている、鳥の卵のようだ。
転がらないように、巻き付くツルを模した台がついている。

「いらっしゃいませ」

店の奥から出てきたのは、品の良い感じの老婦人だった。

「これを買うよ」
「ラッピングいたしましょうか?」
「ああ、頼む」

老婦人はにこやかに笑うと、慣れた手付きで、薄ピンクのセロファンで鉢植えを包んでいく。

「なあ、ガウリイ。なんの花なんだ?」
「しらん」
「しらんってなぁ…」
「赤のチューリップですよ」

答えたのは老婦人だ。
すでに、金色のリボンが結ばれ、ラッピングは終了したようである。

「はい、どうぞ。お兄さん、これ、バレンタインのプレゼントなんでしょう?」
「ああ、そうだけど…」
「ふふ…あなたの気持が伝わることを願っているわ」

老婦人の微笑みは、まるで孫を慈しむような優しさに満ちたものだった。

「…ありがとう」

自然と、こちらも笑みを返したくなるような。


「それにしても、リナに鉢植えとはな…」

白い吐息が、言葉と笑みを乗せて、ひんやりとした大気に溶ける。
夕日に照らされた銀の髪は虹色に染まり、金の髪はさらに輝きを増している。

「だめかなぁ…?」
「いや、ただ予想外だっただけだ。いいんじゃないか?旦那が選んだんだし」

影法師は、雑踏をするする抜ける。

「なんとなく、これが良いって思ったんだよ」

雲の流れは緩やかだ。

「勘、か」
「カンさ」

明日も、きっと晴れるだろう。


*****

ガウ&ゼル話終了〜。
しかし、なんだか会話文ばかりだし、変な終り方だし…
消化不良…

そういえば、ガウリイさんとゼルさんだけの話って、初めて書きました。
だいたい、ゼル&レゾ、リナ&ガウのペアで行動していますしね。
もしくは3対1に分かれるか。

そうそう、余談ですが、赤いチューリップの花言葉には、「愛の告白」「永遠の愛」があるそうです。
まあ、ガウリイさんは知らないでしょうが(笑)


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16034『CIV』番外編!―打ち上げる光に込める想いは?―蛇乃衣 2004/2/22 19:46:19
記事番号15990へのコメント

バレンタインネタ、最終話!四人編、お送りいたします〜。


*******

トゥルルルルル
  トゥルルルルル

ガチャ

「はい、グレイワーズ――」
『ゼルガディスですね?』
「レゾ!?あんた昨日からどこ行ってたんだ?人には連絡いれ」
『でかけますよ。一時間後に迎えに行きますから、用意していてくださいね』
「なっ、でかけるってどこへ!?あんたいったい今どこに」
『リナさんとガウリイさんにも伝えておいて下さい。それでは』
「おいっ!それではじゃ――」

ツーツーツー

「切りやがった…」


「…で、一時間たったわね」
「ああ」

午後六時を差すダイニングの時計を見て、リナは言った。
相槌を打つゼルガディス。
昨日の昼から姿を消していたレゾ。
バレンタインのプレゼントを用意すると言って出掛けたのに、当日の今日になっても帰ってこない。
リナはゼルガディスとガウリイに、二人はリナに、それぞれプレゼントを渡してしまった。
“まぁったく!人がせっかく用意してあげたってのに、どこほっつき歩いてるんだか!!”
そうリナが叫んだらあの電話である。

「なに企んでるのかしらね」
「さあな…」
「どこに連れていくきかしらね」
「わからん」
「なあ、ケータイに電話してみればいいんじゃないか?」
『電源切ってた』

ガウリイの問いに、ハモって答える二人。

「まあ、本人に聞けばいいわ。もうすぐ迎えに来るだろうし…」

リナは立ち上がり、キッチンへと向かった。
食器棚からコップを出し、水道から水を半分ほど入れる。

「……球根、根ぐされ起こすぞ」

少し前にも同じ光景を見ていたゼルガディスが、ぼそりと呟く。
それは彼女の耳にもちゃんと届いていたらしく、ぴくりと動きが止まる。
そして

ごくごくごくごくっ!

捨てるのも不自然だと思ったのだろうか、一気に飲んでしまった。
口と顔には出さずとも、彼女は自室に置いてある鉢植えを、たいへん気に入っているようだ。
栗毛の髪の後ろ姿に、見えないように苦笑するゼルガディス。
と、その時

トゥルルルルル
  トゥルルルルル

はっと視線を電話に飛ばす三人。
出たのはゼルガディスだ。

「もしもし?」
『屋上に来て下さい』

それだけで電話は切れた。

「屋上に、だとさ」

ため息混じりで、ゼルガディスは上を指差した。

屋上に出てすぐに、異変に気づいた。
音、そして風である。

「これって…」
「ヘリだ!」

並外れて視力の良いガウリイが、夜空から近づいてくる影を正確に捕えていた。
ヘリはバララララとプロペラを回す音を響かせ、降下してくる。
屋上に風が乱れ舞う。
ヘリの扉が開き、現れたのは、予想通りの男だった。

「三人とも!早く!乗って下さい!」

暴風に掻き消されないように大声を出しながら、縄梯子を投げてきた。

「どこに!行くき!なんだ!?」

ゼルガディスも、負けじと大声で尋ねる。

「湖!です!」
『湖!?』


大きなその湖は、夜空よりも深い闇の色をしていた。
辺りは森。眠っているかのようなそれに、ヘリの音が響く。

「ここが目的地なのか?」

空中から湖を見下ろしながら、ゼルガディスは隣に座るレゾに尋ねた。

「そうですよ。本当は海が良かったのですが、時間がなくて………もう少し下に」

後半は操縦者へ指示を出す。
それに従って、ヘリは水面近くまで降下した。

「この辺りでよろしいですか?」
「ええ。こんなものです」
「……ねえ、レゾ。このヘリどうしたの?」

ガウリイと二人、後部座席にいるリナが、小声で尋ねる。

「昨日借りたのですよ。操縦者つきでね」
「なんで?」

尋ねたのはガウリイ。

「リナさんから聞きませんでしたか?プレゼントですよ、バレンタインのね」
「あんた、いったい何をするつもりなんだ?」

レゾはゼルガディスの 問いには答えず、時計をちらりと見ると、五本の指を広げた。

「Five」

いきなり始まるカウントダウン。

「Four」

困惑気味の三人をよそに、レゾは指を順に
おっていく。

「Three」

ゼルガディスと目が合うと、彼は赤と青の瞳を楽し気に細めた。

「Two」

何が起こる?

「One」

サッとレゾが腕を振るう。
三人の視線は自然とそれを追い、湖へと注がれ―――

バンッバババァン!!!

湖から金色が噴き上がった。

「なっ!?」
「花火!?」

パパパバパパン!!
シュワァァァァアア!!

ヘリを中心に、螺旋を描くように金色の花火が上がり、赤の花が次々と夜空に開花する。
湖から金色が消えると、入れ替わりに、青白い光があちらこちらで柱を作る。
まるで噴水のように崩れたその柱からは、緑とオレンジの花火が高く高く飛び、空中で舞いながら紫に姿を変える。

「どうです?綺麗でしょう?」

光の洪水に呑まれているゼルガディスに、レゾは囁いた。

「そうだな…」

リナとガウリイも、色鮮やかな花火の乱舞を、くいいるように見つめている。

「『物』でなにかとも思ったのですが、決め手になるような物が、なかなか思い浮かばなくて………気に入って頂けました?」

少しだけ心配気な色を含ませて尋ねてくる。
ゼルガディスはふと、ここでNOといったらどんな顔をするのだろうと、そんな考えが浮かんだ。
けど……まあ…
仮にすねられたところで、面白いわけでもなし……

「…ああ…」

言って小さく笑うと、この従兄弟兼養父はまるで子供のように満面の笑みを浮かべた。

「それは良かった……」

その彼に、こっそりと持っていたダーク・ブラウンの包みを押し付ける。
飾りも模様もない、本当にシンプルなものだ。

「?」
「もらいっぱなしってのも、なんだからな……」

視線は前に向けたまま、ゼルガディスはポソリとつぶやいた。

「え?……あ、ありがとうございます……」

やっと意図が理解できたのか、レゾはその包みを嬉しそうに見た。

「開けても良いですか?」
「あんたのもんだろ…?」

丁寧に中身を取り出すレゾ。
包まれていたのは、一冊の本だった。
深緑色の表紙の、分厚い本だ。

「これは……」

医学関係の専門書だ。

「改訂版が出たと、ヴァルが言ってたんだ……前のやつは、俺がもらっちまっただろ?」

『前のやつ』とは、書き込みなどもして、レゾが愛用してしていたものである。
数ヶ月前ゼルガディスが借りたのだが、返さなくてもいいと、レゾは言ったのだ。

――興味があるのなら、あなたが持っていなさい。
   いちいち私の部屋から持ち出すのも面倒でしょう?
  私の使った後ですが、書き込んであることも、関連のあることですから――

ゼルガディス自身は、欲しいと、顔に出したつもりはなかったのだが、レゾは分かったらしい。
すぐ見れるところにある方が良いと、なかば押し付けるような形で渡したのだ。
そうはいっても、それが彼のお気に入りの一冊だということはゼルガディスも知っていた。

「あんたは、実用的なものの方がいいのかと思ってな……」

チラリと視線だけを隣に動かすと、レゾは無言で本を見つめていた。
やはり、もう使うことがないのだろうか?

「……ありがとうございます」
「え?」

うまく聞き取れず、思わずレゾの方へ振り向く。

「大切に、使います」

穏やかな、とても嬉しそうな顔。

「…そうしてくれ」

一拍の後、ゼルガディスはそれだけ言うと、外へと顔を背けた。

ッバァアアアアン!

一際大きな花火が、夜空に咲いた。
輝く赤い花は、見るもの全員を綺麗な紅に染めた。


******

しゅ〜りょ〜!あ〜、一話分が今までになく長かった・・・
途中、投稿が止まってしまいましたが、無事に(?)終わってよかったです。
お付き合いいただきまして、ありがとうございました!

りぃ様、リクエストもう少しお待ちください。すみません〜(汗)




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16039Re:『CIV』番外編!―打ち上げる光に込める想いは?―りぃ 2004/2/22 22:37:55
記事番号16034へのコメント

とても気持ちのやさしくなるような後味のよいお話でしたね。ほんわか気持ちがあったかくなるような・・・。 読んでて自然と笑みが浮かびました
鉢植えをだ〜いじにしているリナや優しい心遣いのゼル、粋なプレゼントを用意したレゾ。(ガウリイは・・・うーん出番あんまりなかったですね(笑))みんな大好きですv もちろん生みの親の蛇乃衣さんも。 リク話楽しみにしてますね(^-^ )

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16064ありがとうございますv蛇乃衣 2004/2/29 12:58:01
記事番号16039へのコメント

りぃ様、感想ありがとうございます!
リクエストの方もできあがったので、ぜひ、読んで下さいなv

>とても気持ちのやさしくなるような後味のよいお話でしたね。ほんわか気持ちがあったかくなるような・・・。 読んでて自然と笑みが浮かびました
褒めていただけて、私すごく幸せです〜。
私も、ほんわかした雰囲気の話が好きなのですが(もちろん、他のも好きですが)、読んでいただけた方に温かい気持ちになっていただけると、作者としてとても嬉しいです!

>鉢植えをだ〜いじにしているリナや優しい心遣いのゼル、粋なプレゼントを用意したレゾ。(ガウリイは・・・うーん出番あんまりなかったですね(笑))みんな大好きですv もちろん生みの親の蛇乃衣さんも。 リク話楽しみにしてますね(^-^ )
きゃあv(照)わ、私も応援していただけるりぃ様のことが大好きですよ〜!
ご期待に添えられるように頑張ります!

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16043Re:『CIV』番外編!―打ち上げる光に込める想いは?―祭 蛍詩 2004/2/23 18:51:58
記事番号16034へのコメント

 こんにちは、祭です! 
 テスト前なのであまり遊びに来れなかったのですが…というか、昨日半分以上レス書かせて頂いてたんですが、親が起きて来てしまって……; 泣く泣く強制終了を……;;(←そのうちパソコン壊れます;

 ウイルスはパソコンでも体内に入ってくる奴でもむかつきますよね。
 お大事に、というか、えっと、お疲れ様でした?(聞くな

 ガウリイさん、さすがですね。 カンだけであんなに良い物を選んでしまうんですからv
 やっぱり選んだきめては………におい?(マテ 
 そして、ゼルさん、リナちゃんにプレゼントしたアレはなんですかっ! 確かに実用的なんでしょうけど…。

 ―というわけで、レスさせて頂きます!

>「はい、グレイワーズ――」
>『ゼルガディスですね?』
>「レゾ!?あんた昨日からどこ行ってたんだ?人には連絡いれ」
>『でかけますよ。一時間後に迎えに行きますから、用意していてくださいね』
 いや、人の話聞いてないし;
 ま、レゾさんですからv(全てそれですませちゃうこの人は凄いです;)

>「なっ、でかけるってどこへ!?あんたいったい今どこに」
>『リナさんとガウリイさんにも伝えておいて下さい。それでは』
>「おいっ!それではじゃ――」
>
>ツーツーツー
>
>「切りやがった…」
 ぅわ、めっちゃ自己中…。
 ま、レゾさんですからv(全てそれですませちゃう以下略)

>「…で、一時間たったわね」
>「ああ」
>
>午後六時を差すダイニングの時計を見て、リナは言った。
>相槌を打つゼルガディス。
>昨日の昼から姿を消していたレゾ。
>バレンタインのプレゼントを用意すると言って出掛けたのに、当日の今日になっても帰ってこない。
 何処まで行ってんですか…レゾさん;
 ―つーか、何してるんですか?

>リナはゼルガディスとガウリイに、二人はリナに、それぞれプレゼントを渡してしまった。
>“まぁったく!人がせっかく用意してあげたってのに、どこほっつき歩いてるんだか!!”
>そうリナが叫んだらあの電話である。
 なかなかのタイミングで…。

>「なに企んでるのかしらね」
>「さあな…」
>「どこに連れていくきかしらね」
>「わからん」
>「なあ、ケータイに電話してみればいいんじゃないか?」
>『電源切ってた』
>
>ガウリイの問いに、ハモって答える二人。
 ぅわ、もっと最悪…。
 あ、レゾさんですからv(全て以下略)

>「まあ、本人に聞けばいいわ。もうすぐ迎えに来るだろうし…」
>
>リナは立ち上がり、キッチンへと向かった。
>食器棚からコップを出し、水道から水を半分ほど入れる。
>
>「……球根、根ぐされ起こすぞ」
>
>少し前にも同じ光景を見ていたゼルガディスが、ぼそりと呟く。
>それは彼女の耳にもちゃんと届いていたらしく、ぴくりと動きが止まる。
 球根、大切にしてるんですねv 可愛いです、リナちゃんv

>そして
>
>ごくごくごくごくっ!
>
>捨てるのも不自然だと思ったのだろうか、一気に飲んでしまった。
 (爆笑) 飲むんですかっっ?!
 ……それは想像しなかった。

>口と顔には出さずとも、彼女は自室に置いてある鉢植えを、たいへん気に入っているようだ。
>栗毛の髪の後ろ姿に、見えないように苦笑するゼルガディス。
 なんか微笑ましいですよねv ガウリイさんとリナちゃんv

>「屋上に、だとさ」
>
>ため息混じりで、ゼルガディスは上を指差した。
 ―というか、ここまでゼルさんとリナちゃんを(ガウリイさんは論外ですv)振り回せる人も珍しいですよね。

>屋上に出てすぐに、異変に気づいた。
>音、そして風である。
>
>「これって…」
>「ヘリだ!」
 ヘリ……ってどっからそんなものをっ?!
 ま、レゾさんですからv(以下略)

>「湖!です!」
>『湖!?』 
 へ? 湖っ?!

>「この辺りでよろしいですか?」
>「ええ。こんなものです」
>「……ねえ、レゾ。このヘリどうしたの?」
>
>ガウリイと二人、後部座席にいるリナが、小声で尋ねる。
>
>「昨日借りたのですよ。操縦者つきでね」
>「なんで?」
>
>尋ねたのはガウリイ。
>
>「リナさんから聞きませんでしたか?プレゼントですよ、バレンタインのね」
 普通、バレンタインのためにヘリを借りる人は居ないと思います;
 
>「Five」
>
>いきなり始まるカウントダウン。
 何が始まるんでしょう?!

>「Four」
>
>困惑気味の三人をよそに、レゾは指を順に
>おっていく。
>
>「Three」
>
>ゼルガディスと目が合うと、彼は赤と青の瞳を楽し気に細めた。
 ま、レゾさんですから、ゼルさんが喜ぶと本人が思う事をやるでしょうからv

>「Two」
>
>何が起こる?
>
>「One」
>
>サッとレゾが腕を振るう。
>三人の視線は自然とそれを追い、湖へと注がれ―――
>
>バンッバババァン!!!
>
>湖から金色が噴き上がった。
 ぅわ、花火っ?!
 凄いですね…どうりでしかけるのに時間がかかったのですか。

>「なっ!?」
>「花火!?」
>
>パパパバパパン!!
>シュワァァァァアア!!
>
>ヘリを中心に、螺旋を描くように金色の花火が上がり、赤の花が次々と夜空に開花する。
>湖から金色が消えると、入れ替わりに、青白い光があちらこちらで柱を作る。
>まるで噴水のように崩れたその柱からは、緑とオレンジの花火が高く高く飛び、空中で舞いながら紫に姿を変える。
 綺麗でしょうねぇv 湖ですしvv

>「『物』でなにかとも思ったのですが、決め手になるような物が、なかなか思い浮かばなくて………気に入って頂けました?」
>少しだけ心配気な色を含ませて尋ねてくる。
>ゼルガディスはふと、ここでNOといったらどんな顔をするのだろうと、そんな考えが浮かんだ。
 いじわるですねぇ…v
 
>けど……まあ…
>仮にすねられたところで、面白いわけでもなし……
 やっかいですね、レゾさんがすねると;

>「…ああ…」
>
>言って小さく笑うと、この従兄弟兼養父はまるで子供のように満面の笑みを浮かべた。
 妙に無邪気なんですねv 

>「それは良かった……」
>
>その彼に、こっそりと持っていたダーク・ブラウンの包みを押し付ける。
>飾りも模様もない、本当にシンプルなものだ。
>
>「?」
>「もらいっぱなしってのも、なんだからな……」
>
>視線は前に向けたまま、ゼルガディスはポソリとつぶやいた。
 ひょっとして照れてます? なんかこういう事になれてなさそうですからね、ゼルさん。

>「え?……あ、ありがとうございます……」
>
>やっと意図が理解できたのか、レゾはその包みを嬉しそうに見た。
>
>「開けても良いですか?」
>「あんたのもんだろ…?」
>
>丁寧に中身を取り出すレゾ。
>包まれていたのは、一冊の本だった。
>深緑色の表紙の、分厚い本だ。 
 中身はなんでしょうね? 童話だったら笑いますよv

>「これは……」
>
>医学関係の専門書だ。
>
>「改訂版が出たと、ヴァルが言ってたんだ……前のやつは、俺がもらっちまっただろ?」
>
>『前のやつ』とは、書き込みなどもして、レゾが愛用してしていたものである。
>数ヶ月前ゼルガディスが借りたのだが、返さなくてもいいと、レゾは言ったのだ。
 医学関係の専門書、ですか。 確かに二人とも読みそうですv

>――興味があるのなら、あなたが持っていなさい。
>   いちいち私の部屋から持ち出すのも面倒でしょう?
>  私の使った後ですが、書き込んであることも、関連のあることですから――
>
>ゼルガディス自身は、欲しいと、顔に出したつもりはなかったのだが、レゾは分かったらしい。
>すぐ見れるところにある方が良いと、なかば押し付けるような形で渡したのだ。
>そうはいっても、それが彼のお気に入りの一冊だということはゼルガディスも知っていた。
 そういえば、ゼルさんも医学系の道に進むんですかね?

>「あんたは、実用的なものの方がいいのかと思ってな……」
>
>チラリと視線だけを隣に動かすと、レゾは無言で本を見つめていた。
>やはり、もう使うことがないのだろうか?
 気にしてるんですね、レゾさんの反応をv

>「……ありがとうございます」
>「え?」
>
>うまく聞き取れず、思わずレゾの方へ振り向く。
>
>「大切に、使います」
>
>穏やかな、とても嬉しそうな顔。
>
>「…そうしてくれ」
>
>一拍の後、ゼルガディスはそれだけ言うと、外へと顔を背けた。
>
>ッバァアアアアン!
>
>一際大きな花火が、夜空に咲いた。
>輝く赤い花は、見るもの全員を綺麗な紅に染めた。
 ほのぼのですね〜v たまにはこんな休息も必要ですねv

 楽しかったですvv いろいろとお疲れ様でした!
 リク小説の方も、勝手ながら楽しみにさせて頂きますねv
 では、今日はこの辺で!

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16065レゾさんが日に日にスーパーキャラと化してゆきます・・・蛇乃衣 2004/2/29 13:25:12
記事番号16043へのコメント


> こんにちは、祭です! 
こんにちはです!レス、ありがとうございます!
> テスト前なのであまり遊びに来れなかったのですが…というか、昨日半分以上レス書かせて頂いてたんですが、親が起きて来てしまって……; 泣く泣く強制終了を……;;(←そのうちパソコン壊れます;
ああ、私にも身に覚えが・・・
> ウイルスはパソコンでも体内に入ってくる奴でもむかつきますよね。
> お大事に、というか、えっと、お疲れ様でした?(聞くな
おかげさまで完全復活しました!お心遣いありがとうございます!
> ガウリイさん、さすがですね。 カンだけであんなに良い物を選んでしまうんですからv
> やっぱり選んだきめては………におい?(マテ 
そうです。(オイ
> そして、ゼルさん、リナちゃんにプレゼントしたアレはなんですかっ! 確かに実用的なんでしょうけど…。
見た目お洒落な軽量型武器(女性向き)です(笑)
えっと、繊維にピアノ線(あれって炭素繊維でしたっけ・・・?)が一本まじっているスカーフ、と考えていただければそれでOKでっす。
普通に首に巻いている分にはただのスカーフですが、勢いよく振ると、シュパッとカミソリ以上の切れ味が・・・

>>『でかけますよ。一時間後に迎えに行きますから、用意していてくださいね』
> いや、人の話聞いてないし;
> ま、レゾさんですからv(全てそれですませちゃうこの人は凄いです;)
あははは。唯我独尊というかなんというか・・・
って、彼をこんな性格にしたのは私なんですが・・・

> 何処まで行ってんですか…レゾさん;
> ―つーか、何してるんですか?
柄にもなく(笑)走り回っていました。

>>「なあ、ケータイに電話してみればいいんじゃないか?」
>>『電源切ってた』
>>
>>ガウリイの問いに、ハモって答える二人。
> ぅわ、もっと最悪…。
> あ、レゾさんですからv(全て以下略)
そう、れぞさんですから・・・

>>少し前にも同じ光景を見ていたゼルガディスが、ぼそりと呟く。
>>それは彼女の耳にもちゃんと届いていたらしく、ぴくりと動きが止まる。
> 球根、大切にしてるんですねv 可愛いです、リナちゃんv
うふふふふ(怖いって)

>>ごくごくごくごくっ!
>>
>>捨てるのも不自然だと思ったのだろうか、一気に飲んでしまった。
> (爆笑) 飲むんですかっっ?!
> ……それは想像しなかった。
私が飲むための水なのよ!という主張なんです。意味ありませんけどね。

>>「屋上に、だとさ」
>>
>>ため息混じりで、ゼルガディスは上を指差した。
> ―というか、ここまでゼルさんとリナちゃんを(ガウリイさんは論外ですv)振り回せる人も珍しいですよね。
レゾさんにここまで振り回されて、身が持っている人も珍しいですが・・・
>
>>バンッバババァン!!!
>>
>>湖から金色が噴き上がった。
> ぅわ、花火っ?!
> 凄いですね…どうりでしかけるのに時間がかかったのですか。
真冬ですしね。しかも期限が翌日・・・

>>「『物』でなにかとも思ったのですが、決め手になるような物が、なかなか思い浮かばなくて………気に入って頂けました?」
>>少しだけ心配気な色を含ませて尋ねてくる。
>>ゼルガディスはふと、ここでNOといったらどんな顔をするのだろうと、そんな考えが浮かんだ。
> いじわるですねぇ…v
だってレゾさんと少なからず同じ血が流れていますから〜。
> 
>>けど……まあ…
>>仮にすねられたところで、面白いわけでもなし……
> やっかいですね、レゾさんがすねると;
ええ、とてもやっかいです。
>
>>「…ああ…」
>>
>>言って小さく笑うと、この従兄弟兼養父はまるで子供のように満面の笑みを浮かべた。
> 妙に無邪気なんですねv 
いや、普段は基本的にそうですよ?あまり感情を顔には出しませんが。
けど、やっていることはけっこうエグイことも・・・。邪気がないぶん、手に負えないってタイプです。
ちょっと二重人格っぽいところがありますが・・・一度キレると恐ろしいです・・・・・

>>「?」
>>「もらいっぱなしってのも、なんだからな……」
>>
>>視線は前に向けたまま、ゼルガディスはポソリとつぶやいた。
> ひょっとして照れてます? なんかこういう事になれてなさそうですからね、ゼルさん。
照れてるのですよぅv
>
>>丁寧に中身を取り出すレゾ。
>>包まれていたのは、一冊の本だった。
>>深緑色の表紙の、分厚い本だ。 
> 中身はなんでしょうね? 童話だったら笑いますよv
おお!そのネタがありましたね!(まてまて
>
>>すぐ見れるところにある方が良いと、なかば押し付けるような形で渡したのだ。
>>そうはいっても、それが彼のお気に入りの一冊だということはゼルガディスも知っていた。
> そういえば、ゼルさんも医学系の道に進むんですかね?
まあ、闇医者になるでしょうか。今のところは。
>
>>「あんたは、実用的なものの方がいいのかと思ってな……」
>>
>>チラリと視線だけを隣に動かすと、レゾは無言で本を見つめていた。
>>やはり、もう使うことがないのだろうか?
> 気にしてるんですね、レゾさんの反応をv
やっぱり気になるのですよねvうん。
>
>>
>>一際大きな花火が、夜空に咲いた。
>>輝く赤い花は、見るもの全員を綺麗な紅に染めた。
> ほのぼのですね〜v たまにはこんな休息も必要ですねv
・・・指摘されて初めて、彼らのほのぼの場面が少ないことに気づきました・・・(笑)
>
> 楽しかったですvv いろいろとお疲れ様でした!
> リク小説の方も、勝手ながら楽しみにさせて頂きますねv
> では、今日はこの辺で!
あれがとうございました〜!これからも頑張ります〜!