◆−走れアメリア 後編−青月 かなた  (2004/4/24 14:40:43) No.16300
 ┗うーむ、やっぱりこの方の末路はこうで無いとネ☆(ヲイ)−遙 琥珀 (2004/5/4 21:54:56) No.16349
  ┗Re:あのラストを書きたいがために、出した人ですからね☆−青月 かなた  (2004/5/7 22:10:26) No.16357


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16300走れアメリア 後編青月 かなた  2004/4/24 14:40:43


 皆さんこんにちは。修学旅行帰りで、若干テンション高めの青月です。
 走れアメリア、完結編です。といっても本来一回にまとめられる量なんでしょうけど…。
 繰り返しますが、この話しはゼルアメです。魔剣士殿、姫にべた甘です。そしてわたしは、グレイシア=ナー○説を信じてますので。それで行かせていただきます。
 そんな感じのアホ話、楽しんでもらえれば幸いです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「さぁ!行きますよ」
 アメリアは呼びかける。
 しかし、答える者はいない。
「待っててくださいね。……ゼルガディスさん」
 今アメリアが立っている、小高い丘からは、彼女が出てきた白い城が臨める。
 そこに、ゼルガディスはアメリアの身代わりとして、捕らわれている。
 
 アメリアは走り始めた。

 彼女に与えられた期限は三日。
 交通手段は乏しいこの世界では、走るしかないのだ。

 彼女は走り続けて、村に帰りついた。

「父さん!ただ今帰りました!」
「おおっ!アメリアよ!遅かったな」
 アメリアを迎えたのは、やたらゴツイ男性、フィルだった。
 その男性と華奢なアメリアが、がしぃぃっと抱き合っている光景は、インパクトが強い。
「ほーほっほっほっ!!
 久しぶりね!アメリア!
 といっても……その様子だと全く変っていないようねっ!」
 今度はやたらにハイテンションで、露出度の高い服を着た女性が現われた。
「姉さんっ!元気でしたか?」
「愚問ね。この私が元気を失うのことなんて、お金落とした時、飯にありつけないとき、泊まる所がない時ぐらいよっ!」
 そしてまた、ほっーほっほっほっ!と笑う。
「さすが姉さんっ!」
 キラキラした目で、グレイシアを見つめるアメリア。
 そのわきで、娘の成長を熱く見つめる父。
  
 その夜は、久しぶりに家族皆で、騒がしく過ごした。
 愉しい宵だった。
 途中で降り始めた雨まで、愛しく感じる、そんな宵だった。

「行って来ます」
 静かな朝だった。
 アメリアはそう一言呟いて、家を出た。

 旅路は順調だった。
 昨夜の雨の影響で川が氾乱していたり、道が途切れていたりしたが、アメリアは苦にせず走った。
 そうして走り続けたアメリアだったが、一度足を止めてしまった。
「そこのお人……手を貸してくれないかい」
 弱弱しく言葉をつむぐ老人。
 背中には重そうな荷物を背負っている。
「え……」
「この山を越えて…届けなきゃならないんだよ……」
「…そうなんですか…」
 どうすればいいだろう。
 速く行かないとゼルガディスさんが…。
 でも、困っているお婆さんを見捨てるなんて正義に反するし…
 ――助けましょう。
 それがアメリアの決断だった。
 実はこの老人、ハミンガムに雇われた人だったりするのだが、アメリアは気づかなかった。


「はぁ…はぁ…」
 アメリアが城に着いたのは、かなりたってからだった。
「夕日が……沈みかけてる…!?」
 へこたれそうになるアメリアの脳内にちょつぴり美化されたゼルガディスが現われ、彼女を励ます。…想像してはいけない。爽やかに正義をとくゼルガディスなどを。
「わたし…頑張ります!」
 アメリアは最後の力を振り絞って、城へ走った。

「ゼルガディスさん!!」
 城の広場で十字に吊るされようとしているゼルガディスに、アメリアがあらん限りの声を張り上げる。
 広場に集まっていた人々がざわめく。
「ゼルガディス…さん!」
「全く…待ちくたびれたぜ?」
 ゼルガディスは冗談めかしてそう言った。
 二人の周りにお花畑が見える気がする。
「なっ…バカな!」
 ハミンガムはただただ驚愕していた。
 周りから、二人のバカップルぶりにあてられ…もとい、愛の深さに感動して、許せとの声が上がる。
 そんな中、ハミンガムが声を荒上げる。
「許すわけがなかろう!二人まとめて死刑だ!」
「しっしかし国王…」
「えええいっ!黙っておれっ!!
 貴様等をやしなっているのはだれだと思っておるっ!!?」
「…っ!ですが!」
「黙れと言っておろうっ!
 剣を振るうしか脳のない奴は、黙ってわしに従い、犬死でもなんでもすればよいのだぁぁぁ!」
「なっ!?」
 ここで、兵士達は切れた。
 ひとえに日頃の賜物だろう。
 
「ぎやぁぁぁぁぁ!!」
 かくして、ここに第一回ハミンガムタコ殴り大会が開催されたのであった。

 ……あの二人がどうなったかは、想像にお任せしたい。



                  完


 あとがき
 やっと完結。とりあえずゼルアメが今までにないバカップルになってしまいました(汗)
 書いてて楽しい作品でした♪

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16349うーむ、やっぱりこの方の末路はこうで無いとネ☆(ヲイ)遙 琥珀 E-mail URL2004/5/4 21:54:56
記事番号16300へのコメント


> 皆さんこんにちは。修学旅行帰りで、若干テンション高めの青月です。
こんばんは。
なんとなくふらふらっとレスしてしまう琥珀です。
> 走れアメリア、完結編です。といっても本来一回にまとめられる量なんでしょうけど…。
いやー…『分けたい気分』ってのがあるんですよ(ヲイ)
> 繰り返しますが、この話しはゼルアメです。魔剣士殿、姫にべた甘です。そしてわたしは、グレイシア=ナー○説を信じてますので。それで行かせていただきます。
私も信じてます。
てか絶対そうです。そう信じてます。(遠い目)
> そんな感じのアホ話、楽しんでもらえれば幸いです。
>「さぁ!行きますよ」
> アメリアは呼びかける。
> しかし、答える者はいない。
>「待っててくださいね。……ゼルガディスさん」
こういう、『そこにいな相手に向かって喋る』って、『正義系』キャラの基本ですよね(そうか?)
> 彼女に与えられた期限は三日。
> 交通手段は乏しいこの世界では、走るしかないのだ。
頑張れアメリア!ファイトだアメリア!(他人事)
>
> 彼女は走り続けて、村に帰りついた。
帰るのは割と楽なんですよね。
そこから城に戻るのが…(汗)
>
>「父さん!ただ今帰りました!」
>「おおっ!アメリアよ!遅かったな」
> アメリアを迎えたのは、やたらゴツイ男性、フィルだった。
> その男性と華奢なアメリアが、がしぃぃっと抱き合っている光景は、インパクトが強い。
しかし余り違和感なし!(笑)
>「ほーほっほっほっ!!
> 久しぶりね!アメリア!
> といっても……その様子だと全く変っていないようねっ!」
> 今度はやたらにハイテンションで、露出度の高い服を着た女性が現われた。
わーい、ナーガだ(笑)
実は結構好きだったりします。このひと(ヒト?)
>「姉さんっ!元気でしたか?」
>「愚問ね。この私が元気を失うのことなんて、お金落とした時、飯にありつけないとき、泊まる所がない時ぐらいよっ!」
> そしてまた、ほっーほっほっほっ!と笑う。
>「さすが姉さんっ!」
さすがナーガ!
つかさすがこの姉妹!(汗)
> キラキラした目で、グレイシアを見つめるアメリア。
> そのわきで、娘の成長を熱く見つめる父。
ああ…すっごくフィルさんらしくて最高。
>> 昨夜の雨の影響で川が氾乱していたり、道が途切れていたりしたが、アメリアは苦にせず走った。
頑張れアメリア、負けるなアメリア!


> 実はこの老人、ハミンガムに雇われた人だったりするのだが、アメリアは気づかなかった。
手段が姑息ですよね。
セコいズルいヒドい。
>
>
>「はぁ…はぁ…」
> アメリアが城に着いたのは、かなりたってからだった。
>「夕日が……沈みかけてる…!?」
> へこたれそうになるアメリアの脳内にちょつぴり美化されたゼルガディスが現われ、彼女を励ます。…想像してはいけない。爽やかに正義をとくゼルガディスなどを。
…うおう(想像した)

>「全く…待ちくたびれたぜ?」
> ゼルガディスは冗談めかしてそう言った。
> 二人の周りにお花畑が見える気がする。
ああっ、二人の周りに点描が!(汗)
>「黙れと言っておろうっ!
> 剣を振るうしか脳のない奴は、黙ってわしに従い、犬死でもなんでもすればよいのだぁぁぁ!」
>「なっ!?」
> ここで、兵士達は切れた。
> ひとえに日頃の賜物だろう。
ああっ!これでこそこのひと!
やっぱりこのひとはコレがなきゃ終わらない!(ヲイ)
> 
>「ぎやぁぁぁぁぁ!!」
> かくして、ここに第一回ハミンガムタコ殴り大会が開催されたのであった。
>
> ……あの二人がどうなったかは、想像にお任せしたい。
色々と妄…想像しますvv



楽しく読ませて頂きました☆
これからも頑張ってくださいまし♪

それでは〜!

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16357Re:あのラストを書きたいがために、出した人ですからね☆青月 かなた  2004/5/7 22:10:26
記事番号16349へのコメント


>こんばんは。
>なんとなくふらふらっとレスしてしまう琥珀です。
こんばんは。青月です。
レス返し、少し遅くなって、すみません。
>> 走れアメリア、完結編です。といっても本来一回にまとめられる量なんでしょうけど…。
>いやー…『分けたい気分』ってのがあるんですよ(ヲイ)
本来なら、中と後はまとめてあったんですがねー(遠い目)…やたらと甘いゼルアメを書いたため、増量したのです。
そしてわたしは、グレイシア=ナー○説を信じてますので。それで行かせていただきます。
>私も信じてます。
>てか絶対そうです。そう信じてます。(遠い目)
一番の根拠は巨乳らしいデスネ。
わたしは「あんな丈夫な人はいくらスレでもごろごろいるわけない。血筋なんだ。きっと」と思ってます。

>>「待っててくださいね。……ゼルガディスさん」
>こういう、『そこにいな相手に向かって喋る』って、『正義系』キャラの基本ですよね(そうか?)
どうでしょう?
>> 交通手段は乏しいこの世界では、走るしかないのだ。
>頑張れアメリア!ファイトだアメリア!(他人事)
確かに他人事。
>> 彼女は走り続けて、村に帰りついた。
>帰るのは割と楽なんですよね。
>そこから城に戻るのが…(汗)
超合金娘ですしね(え)。原作もわりとあっさりついてました。
>>「父さん!ただ今帰りました!」
>>「おおっ!アメリアよ!遅かったな」
>> アメリアを迎えたのは、やたらゴツイ男性、フィルだった。
>> その男性と華奢なアメリアが、がしぃぃっと抱き合っている光景は、インパクトが強い。
>しかし余り違和感なし!(笑)
それがこの親子の恐ろし…もとい。素敵なところです。
>>「ほーほっほっほっ!!
>> 久しぶりね!アメリア!
>> といっても……その様子だと全く変っていないようねっ!」
>> 今度はやたらにハイテンションで、露出度の高い服を着た女性が現われた。
>わーい、ナーガだ(笑)
>実は結構好きだったりします。このひと(ヒト?)
わたしもすきですね。見てて愉快。
ただ…この方が通常のコスチュームで出てくる表紙。レジに持ってくのが…きついです。
>>「姉さんっ!元気でしたか?」
>>「愚問ね。この私が元気を失うのことなんて、お金落とした時、飯にありつけないとき、泊まる所がない時ぐらいよっ!」
>> そしてまた、ほっーほっほっほっ!と笑う。
>>「さすが姉さんっ!」
>さすがナーガ!
>つかさすがこの姉妹!(汗)
こんな姉妹だと信じてますよっ!
きっとお付きの人は大変ですね。
>> キラキラした目で、グレイシアを見つめるアメリア。
>> そのわきで、娘の成長を熱く見つめる父。
>ああ…すっごくフィルさんらしくて最高。
この父は暖かくじゃあなくて、熱くです。
>>> 昨夜の雨の影響で川が氾乱していたり、道が途切れていたりしたが、アメリアは苦にせず走った。
>頑張れアメリア、負けるなアメリア!
メロスは苦労してましたけどね〜。
>
>> 実はこの老人、ハミンガムに雇われた人だったりするのだが、アメリアは気づかなかった。
>手段が姑息ですよね。
>セコいズルいヒドい。
所詮三流。
ちなみに本家では王に命じられた偽盗賊です。…すぐ倒されちゃいますから、ここは老人で。
>>
>>「はぁ…はぁ…」
>> アメリアが城に着いたのは、かなりたってからだった。
>>「夕日が……沈みかけてる…!?」
>> へこたれそうになるアメリアの脳内にちょつぴり美化されたゼルガディスが現われ、彼女を励ます。…想像してはいけない。爽やかに正義をとくゼルガディスなどを。
>…うおう(想像した)
ポウジュウシンカンアタリニハ、カノ「生の賛歌」ト、ドウトウノセイシンダメージヲオヨボスノデ、ビショウハサケマシタ。
…どうもわたしは想像しはわならないものを、想像してしまうようです(汗)
>>「全く…待ちくたびれたぜ?」
>> ゼルガディスは冗談めかしてそう言った。
>> 二人の周りにお花畑が見える気がする。
>ああっ、二人の周りに点描が!(汗)
べた甘少女漫画☆
>>「黙れと言っておろうっ!
>> 剣を振るうしか脳のない奴は、黙ってわしに従い、犬死でもなんでもすればよいのだぁぁぁ!」
>>「なっ!?」
>> ここで、兵士達は切れた。
>> ひとえに日頃の賜物だろう。
>ああっ!これでこそこのひと!
>やっぱりこのひとはコレがなきゃ終わらない!(ヲイ)
これを書きたいがために、彼を出したのです。

>> ……あの二人がどうなったかは、想像にお任せしたい。
>色々と妄…想像しますvv
想像。それは美しいひ・び・きv
>
>
>楽しく読ませて頂きました☆
>これからも頑張ってくださいまし♪
そう言ってもらえると、嬉しい限りです。
頑張らせていただきます。
>それでは〜!
それでは、また何時かお逢いしましょう。