◆−The song of a dragon. −紫清 月季花 (2004/4/25 09:51:52) No.16308 ┣一息ついて、茶飲み話。−紫清 月季花 (2004/4/25 09:52:48) No.16309 ┃┗家系図。−紫清 月季花 (2004/4/25 10:27:33) No.16310 ┣The song of a dragon. The requiem to darkness. 第35章−紫清 月季花 (2004/4/25 18:34:14) No.16315 ┃┗意外に頼りになる……のかもしれない−エモーション (2004/4/25 22:41:25) No.16317 ┃ ┗Re:意外に頼りになる……のかもしれない−紫清 月季花 (2004/4/27 10:06:54) No.16321 ┣The song of a dragon. The requiem to darkness. 第36章−紫清 月季花 (2004/4/27 10:09:33) No.16322 ┃┗天然でしたか(笑)−エモーション (2004/4/27 22:51:47) No.16330 ┃ ┗天然なのです(笑)−紫清 月季花 (2004/5/8 16:34:42) No.16358 ┗The song of a dragon. The requiem to darkness. 第37章−紫清 月季花 (2004/5/8 16:38:10) No.16359 ┗お久しぶりのステフさん−エモーション (2004/5/10 21:14:01) No.16374
16308 | The song of a dragon. | 紫清 月季花 | 2004/4/25 09:51:52 |
とりあえず、新規ツリー。 続きはちまちま書いてる途中だったり(滝汗) |
16309 | 一息ついて、茶飲み話。 | 紫清 月季花 | 2004/4/25 09:52:48 |
記事番号16308へのコメント 【竜の謳・闇への鎮魂歌 ――座談会 第三弾――】 ゼロス:皆さんこんにちは。 司会進行役のゼロスです。 ダイ・グ:補佐役、覇王神官ダイ・グと申します。 ゼロス:今回のゲストは? ダイ・グ:えーと、あれをゲストと呼んで良いのか・・・・ ゼロス:? 月季花:私だよ。 ゼロス:なんでまた;; 月季花:気にするな。 ゼロス:気にしますよ、一応は。 月季花:座談会、っつうより、私が書いてる本編や外伝で出せそうに無い設定を一気に出してしまおうかと・・・ ダイ・グ:・・・・・・・・(設定を見てる) あの・・・・普通、二次創作物にここまで設定つぎ込まなくても(滝汗) 月季花:ははははは(乾いた笑) ゼロス:・・・うわぁ・・・・こんなの書いてないで、話の続きを書いた方が良いのでは? 月季花:ほっといて。 一度整理したかったんだよ、あの一族の家系とか。 ダイ・グ:それにしてもこれは・・・・あの一族の設定だけなんじゃ・・・・ 月季花:そうとも言う。 てか、整理して書き出してたら、とてもじゃないがこんなもん、話の中じゃ出せんぞって思ってな、どうせならどーんと出してしまえって思ったのさ(自棄) ダイ・グ:・・・・うわぁ・・・・自棄起こしてるよ・・・・ ゼロス:何だかこれ以上話してても、疲れそうですね;; ダイ・グ:そうですね・・・・;; ゼロス:終わっちゃいますか? ダイ・グ:そうですね。 ゼロス:では皆さん、ごきげんよう。 ダイ・グ:またお会いしましょう。 ―――幕――― 強制終了。 って、勝手に終わってるし;; ま、良いけどさ(いじけ) では、誰が読むんだこんなもんってな感じの、設定へばり付けときますんで、気が向いたら眺めてみてください。 きっと読んだら疲れます、だから眺めるだけ(笑) ではこの辺で。 あー早く話し書かなきゃ(遠い目) |
16310 | 家系図。 | 紫清 月季花 | 2004/4/25 10:27:33 |
記事番号16309へのコメント ■イモータル一族 ファルク=イモータル(※1) ┝┳ジュノー(※2) │┣プルトン(※2) │┗ユピテル(※2) ゼルガディス=フォルテ(※0)━ソーニャ=フォルテ ■主要な系譜■ レゾ━━━レーテ(母親不明) ┝━━━メティス・クレイオ=ジュノー │ ┝┳ゼルガディス=グレイワーズ │ │┗ラフィリアス・ウラニア=グレイワーズ┐ □ジュノー家 │ ラダマンティス=グレイワーズ │養子入り(成人後) 省略━┳━ユリウス=ジュノー │グレイワーズ姓を、 ┗━リラ━━ミネルヴァ・パラス=ジュノー(父親不明) ↓ジュノー姓に改名。 □プルトン家 │┌ラフィリアス・ウラニア=ジュノー 省略━━━━━┳━ミーノス=プルトン ┝┷ティティン=ジュノー(※3) ┣━アイアコス=プルトン(ジュノー家に婿入り) ┗━ピュラ・ソプラノ=プルトン ┝━アルト・タッカー=イージス デュカリオン=イージス □ユピテル家 省略━━━━━┳━スピネル=ユピテル ┃ ┝┳イリアス(公式記録死亡)─┐ ┃ │┣コーラル・イリス=ユピテル│(※4) ┃ │┗ネティス=ユピテル │ ┃ テティ │ ┗━ヴェリル・エメラルド=ユピテル │ ├─イリアス=ルガー←───┘ デューク=ルガー ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― (※0) 異世界の超人、現イモータル一族の始祖。 直系の子孫、ソーニャまではフォルテ姓を名のる。 (※1) イモータルの初代公爵、イモータル姓はこの人物が最初。 イモータル家は、元は小国の公王家。 ゼフィーリア一帯を統合する際に、かつての国土を領地として残しつつ、ゼフィーリア王国の一貴族となった。 (※2) ファルクとソーニャの三人の息子の名前。 その後、イモータルの三本家としてその名を残す。 ユピテル、プルトン、ジュノーの三人が、現在のイモータル家のシステムを作り上げ、イモータル家当主と、『ゼルガディス=フォルテ』の名を受け継いでいく。 (※3) ティティン=ジュノー。アイアコスとミネルヴァの間に生まれた男子。 彼も当主候補の一人で、イモータルの名を与えられてはいる。 公爵家当主になれなくても、ジュノー伯爵家の当主にはなれる人物だが、本人にその意思は無い。 現在は修行の旅に出ると言って行方不明、と言う事になっているが、実際は家や一族に縛られるのを嫌い、家出したと言った方が正しい。 年の近いゼルガディス達とも仲は良かったようだが・・・・ アイアコスは、息子が一族から逃げ出している事は知っており、その為にラダマンティスとメティスの了解と、ラフィリアス本人の了解を受けた上で、ラフィリアスを養女に迎えている。 彼女はジュノー家の直系でもある為、彼女がジュノー家を継ぐことになる。 ティティン=ジュノーは、一族の持つ歴史と血の呪縛と言った、重圧に耐え切れなかった、ある意味もっとも一般人に近い人物であろう。 (※4) イリアスは公式記録上では、死産と言う事になっている。 が、実際はアルビノであった為に本家に置く事で、どのような障害が出るか解らないと言う事で、スピネルは妹のヴェリルに預けている。 スピネルなりの親心であるが、我が子を捨てたと周りには思わせるなど、自ら悪役を演じてまで我が子を守ろうとしている面もあり、その事はイリアス本人も理解している。 イリアスが並外れた努力で、テンプルナイトになったのも、実の父であるスピネルと、養父母を少しでも喜ばせ、安心させる為でもある。 現在の当主候補の中で、一番精神的に強く大人なのは彼であろう。 因みに、コーラル・イリスはイリアスの双子の妹。 (※) この中の何人かは、名前を何種類か持っている者がいる。 例:ゼルガディスの場合「ゼルガディス=グレイワーズ」「ゼルガディス=ジュノー」「ゼルガディス=グレイワーズ=イモータル」「ゼルガディスU=ジュノー=グレイワーズ=イモータル」「グレイワーズJr.」「ゼルガディスU」「ゼルガディス=フォルテ」 などであるが、名前がややこしくなるのは、母親が一族の人間だった場合が殆どである。 『グレイワーズJr.』や『ゼルガディスU』(U←セカンドと読む)等は使っていないが、と言うより使いたくないだろうが、一応使える。 なお、『ゼルガディス=フォルテ』は当主となった場合に使用される為、現在は使用できない。 この一族の特徴として、男子にはつかないが、女子にはミドルネームがつく。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 上手く表示されれば良いけれど・・・しかし我ながらよく書いたよなあ・・・・ |
16315 | The song of a dragon. The requiem to darkness. 第35章 | 紫清 月季花 | 2004/4/25 18:34:14 |
記事番号16308へのコメント 【The song of a dragon. The requiem to darkness. ―竜の謳・闇への鎮魂歌―】 九竜皇国、独特な文化をもつ国である。 この国を訪れた者は、その独特な文化に圧倒されると言う・・・ ゼルガディス達が、セイルーンで胃に穴が空きそうになっている頃、ヴァルは皇女の瑠璃を連れ、宮が見える湖の辺の町に居た。 「瑠璃って名前はそう珍しいわけじゃないが・・・・暫くは身分を隠しておいた方がいいな」 「何故ですか?」 瑠璃は不思議そうにヴァルのほうを見る。 「ま、理由は色々あるが・・・・面倒な事になる事のほうが多いからな、普通は」 苦笑を滲ませヴァルは言う、やはり世間知らずなようだ。 「暫くは違う名前にしてもらおうか。 本来の名は、必要なときだけ使うようにして、なるべく普通の暮らしってやつを知ってもらおうか」 「それで、どのような名を?」 「そうだな・・・・瑠璃・・・ラピス・ラズリ・・・ラピスでどうだ? いっそ、外の国の出身てことにしておけば、この国の風習とか知らなくても、おかしくはねえだろ」 ヴァルの言葉に、瑠璃は暫し思案したが、自分が世間知らずなのは百も承知している。 その為、まず間違いなくヴァルには、迷惑がかかるであろう事は解っている。 それを少しでも回避するには、どうすれば良いか考えれば、ヴァルの提案はけして飲めないものではない。 「解りました。 それではこれから私は、『ラピス』と言う名ですね」 そう言うと、瑠璃・・・ラピスはにっこりと微笑んだ。 「・・・あのー・・・よろしいでしょうか?」 いきなり気配も無く、しかも今にも死にそうな気弱な声がかかり、ヴァルとラピスはビクウッとばかり、振り返って後づさる。 「・・・あ・・・ヨシユキ殿・・・・」 ラピスがぽつっと呟く。 「知り合いか?」 「はい。 近衛府の方で、普段から私の護衛をなさってる方です。 こういう字を書くんですよ」 そう言って、地面に名前を書く。 “美雪” 暫しの沈黙の後・・・・何事も無いかのように、ヴァルはヨシユキのほうに向き直る。 名前がどう見ても女性なのは、この際見なかったことにして。 「あ、どうも初めまして。 ヴァル=アガレス様ですよね?帝から話だけは聞いてます。 多分、姫の事で色々苦労するだろうから、フォローに回ってくれと言われまして。 あ、名前は気にしないで下さい。 字にしなければ、誰もなんとも思いませんから。 それでまあ、迷惑とは思うんですがね、ご一緒させていただこうかと」 まるで、上司に一生懸命言い訳するサラリーマンのような感じで、ヨシユキは喋る。 「ま、良いけどよ。 俺もこの国の事は解らねえし、少しはわかる奴が居てくれた方が、助かる事もあるだろう」 「さて、どうしたもんかな。 随分と胸糞わりい状況になってるじゃねえか、なあ・・・・」 銀髪が混じった黒髪の精悍な顔立ちの青年が、翡翠様な緑の目を空に向け一人ごちる。 周りにはただ、血の匂いが立ち込め、彼以外に動く者はいない。 「俺はもう、縁を切ったってのになあ・・・・ それでも、俺を手放す気はねえのか・・・・・・・・・・あいつはよ・・・」 その呟きや何処か哀しげで、そして諦めが混じっていた。 <続> 【あとがき】 えーと・・・・前回投稿したの何時だろう;;; 竜の謳の続きです。 最後で愚痴ってる奴は、また登場予定。 L:短いわよ。 解ってます。 ちょっとほっとき過ぎたんで・・・いまいちノリが;; L:で、今度は九竜皇国が舞台? さいです。 前回までの、ゼルガディス達がメインのが、セイルーン編ってとこでしょうか。 で、今度が九竜皇国編ですね。 L:神魔戦争もどうすんのよ。 ちゃんと書きますよ、ペースは蝸牛のごときかも知れませんけど。 L:それ以前に、ちゃんと書き終わるの? 痛いことを(涙) L:ま、いいわ。 ではこの辺で。 L:何時になるか解らないけど、次もよろしくね。 |
16317 | 意外に頼りになる……のかもしれない | エモーション E-mail | 2004/4/25 22:41:25 |
記事番号16315へのコメント こんばんは。 お待ちしていました♪ タイトルは美雪ちゃん(待て、こら)への、私の第一印象です。 仮にもお忍びの旅をする次期女帝の護衛。しかも近衛をしているのだから、 けして無能ではないでしょうし。 もしかしたら女帝の命令とはいえ、自分としては「信用出来るかどうか分からない」ヴァルくんを、 見定めるために、わざと腰が低くなっている可能性もありかなーと思ったので。 ……いや、これは地の性格で、いざ戦闘その他になると凄いというのもありかな。 瑠璃さんに身分を隠すように言うヴァル君。これは確かに当然と言えば当然ですよね。 宮廷からは、けして見えない国の様子を見に行くのですから。 おそらく始まるであろう三人の珍道中(←勝手に決めるな)、端で見ていると、 「お嬢様の旅の供をするお付きの使用人と雇われた護衛」に見えるのでしょうね。 三人の旅がどうなるのか、楽しみです。 >「さて、どうしたもんかな。 >随分と胸糞わりい状況になってるじゃねえか、なあ・・・・」 >銀髪が混じった黒髪の精悍な顔立ちの青年が、翡翠様な緑の目を空に向け一人ごちる。 >周りにはただ、血の匂いが立ち込め、彼以外に動く者はいない。 >「俺はもう、縁を切ったってのになあ・・・・ >それでも、俺を手放す気はねえのか・・・・・・・・・・あいつはよ・・・」 >その呟きや何処か哀しげで、そして諦めが混じっていた。 ラストに出てこられた、この御方。このツリー頭の家系図等に出てこられた、 出奔中のティティスさんかなーと予想しました。 ……でも「あいつ」って誰でしょう? (親ではないでしょうし……) さらに、何やら殺伐とした状態のような。この方はどう絡んでくるのでしょうね。 それにしても、イモータル家家系図……凄いですねー(^_^;) そして「名前」もややこしい……。 一般的に貴族や王族なら、結構家系は入り組んでても不思議ないですが、「名前」まで、 ともなると本当に……。時と場合で使い分けるにしても、本人でも混乱しそうですね。 それでは、今日はこの辺で失礼します。 続きを楽しみにお待ちしていますね。 |
16321 | Re:意外に頼りになる……のかもしれない | 紫清 月季花 | 2004/4/27 10:06:54 |
記事番号16317へのコメント >こんばんは。 こんにちは。 >お待ちしていました♪ お待たせしてしまいましたm(__)m >タイトルは美雪ちゃん(待て、こら)への、私の第一印象です。 >仮にもお忍びの旅をする次期女帝の護衛。しかも近衛をしているのだから、 >けして無能ではないでしょうし。 美雪ちゃん(待て自分)は無能じゃないですよ。 ちょっぴし疲れたサラリーマンな感じがするだけです(笑) >もしかしたら女帝の命令とはいえ、自分としては「信用出来るかどうか分からない」ヴァルくんを、 >見定めるために、わざと腰が低くなっている可能性もありかなーと思ったので。 >……いや、これは地の性格で、いざ戦闘その他になると凄いというのもありかな。 あれは地の性格です、ついでに押しも弱かったり(笑) 流石に近衛をしてるだけあって、腕は立ちますが。 >瑠璃さんに身分を隠すように言うヴァル君。これは確かに当然と言えば当然ですよね。 >宮廷からは、けして見えない国の様子を見に行くのですから。 >おそらく始まるであろう三人の珍道中(←勝手に決めるな)、端で見ていると、 >「お嬢様の旅の供をするお付きの使用人と雇われた護衛」に見えるのでしょうね。 >三人の旅がどうなるのか、楽しみです。 ヴァルの提案は妥当と言えば、妥当なんですよね。 そしてお察しの通り、この三人の珍道中となるでしょう。 ノリは水●黄門(笑) >>「さて、どうしたもんかな。 >>随分と胸糞わりい状況になってるじゃねえか、なあ・・・・」 >>銀髪が混じった黒髪の精悍な顔立ちの青年が、翡翠様な緑の目を空に向け一人ごちる。 >>周りにはただ、血の匂いが立ち込め、彼以外に動く者はいない。 >>「俺はもう、縁を切ったってのになあ・・・・ >>それでも、俺を手放す気はねえのか・・・・・・・・・・あいつはよ・・・」 >>その呟きや何処か哀しげで、そして諦めが混じっていた。 > >ラストに出てこられた、この御方。このツリー頭の家系図等に出てこられた、 >出奔中のティティスさんかなーと予想しました。 ティティン君です。 家系図にくっつけた設定以外にも、色々ある人物です。 >……でも「あいつ」って誰でしょう? (親ではないでしょうし……) >さらに、何やら殺伐とした状態のような。この方はどう絡んでくるのでしょうね。 > ティティン曰く「あいつ」は次回で顔見せしてますが、まあ余り仲良くしたいと思うような人物(?)では無いかも・・・・ >それにしても、イモータル家家系図……凄いですねー(^_^;) そして「名前」もややこしい……。 >一般的に貴族や王族なら、結構家系は入り組んでても不思議ないですが、「名前」まで、 >ともなると本当に……。時と場合で使い分けるにしても、本人でも混乱しそうですね。 家系図ですが、なるべく主要な部分だけにしたにも関わらず、結構な量に;; 名前も結構とんでもない事に;; まあ、ほとんど使う事の無い設定だとは思うのですが・・・ >それでは、今日はこの辺で失礼します。 >続きを楽しみにお待ちしていますね。 感想ありがとうございました。 |
16322 | The song of a dragon. The requiem to darkness. 第36章 | 紫清 月季花 | 2004/4/27 10:09:33 |
記事番号16308へのコメント 【The song of a dragon. The requiem to darkness. ―竜の謳・闇への鎮魂歌―】 「さて問題です。 私たちはこれからどこに向かえばいいのでしょうか?」 ヨシユキの言葉に、ヴァルは軽くため息をつく。 「現在地は?」 「九竜皇国の中心、凰翠宮のある都市です」 ヴァルの質問に、ラピスが答える。 「じゃ、そっから南にある国は?」 「えーと・・・・?」 「ここから南ですか? 今いるのが、黄竜ですから・・・南だと赤竜の方向では?」 そう言って、ヨシユキは何かの紙を広げる。 ┏━┯━┯━┓ ┃橙│黒│藍┃ ┠─┼─┼─┨ ┃白│黄│青┃ ┠─┼─┼─┨ ┃緑│赤│紫┃ ┗━┷━┷━┛ 「・・・何だこれ?」 「これですか、国の位置を示すものです。 地図のように正確な物じゃなくて、どの方角にどの国がきてるのかを見る為のものでして。 ちゃんとした地図は、それぞれの国で、その国の地図を買わないと無いんですよ」 「ほっほう・・・・東西南北がそれぞれ聖獣の色か・・・・中央は麒麟だな。 後は適当だろ」 「ご存知でしたか。 九竜独特の物かと思ってましたが」 ヨシユキはヴァルの言葉に、僅かに驚きを滲ませる。 「ま、これでも俺のほうが、お前らよりも長く生きてんだよ」 茶化した物言いに、ヨシユキはぽかんとする。 そして何かに気付いたのか、顔を真っ赤にする。 「し・・・失礼しました;; そうでした、私などアガレス様に比べれば、まだまだ子供同然でした(焦)」 「何、焦ってんだよ(呆) そもそも種族が違ってんだから、寿命が違って当たり前だろうが」 「は、はあ・・・」 ヴァルの何処か呆れた物言いも、けして咎めるような物でなく、むしろ笑い飛ばすような雰囲気ではあったが、ヨシユキはどことなく居心地が悪そうに、生返事を返しただけだった。 「あの、アガレス様。 これから、南に向かうのですか?」 二人の会話をちゃんと聞いていたのかどうか、ラピスがワンテンポずれる様にヴァルに聞いてくる。 「さっきそう言ったと思うが?」 「こういう方です、姫様は・・・・人の話聞いてるようで、聞いてないのは・・・(TT)」 ――だから、私に押し付けたんでしょうね・・・帝は・・・(涙) 心の中でさめざめと涙を流しつつ、ヨシユキがヴァルの言葉に、一応突っ込みを入れる。 「・・・実は天然だったか・・・・」 ヴァルの小さな呟きは、幸いなのかどうか解らないが、ヨシユキにだけ聞こえていた。 「じゃ、行くとするか。 先ずは南からだ」 「ヴァルってば、どこ行ったんでしょう」 同じ頃フィリアは、ヴァル達の向かうのとは反対方向で、迷っていた。 見渡す限りのどかな田園風景の中。 「・・・ったくよー。 やな色の空だ・・・・血の色してやがる」 男が空を見上げて不機嫌そうに言うが、その空の色は美しいほどの青で、とても血の色をしているようには見えない。 「あー、なんか会いたくねえ奴とかに会いそうだよなあ」 「ご名答♪」 「ぶっ!」 男は後ろからの声に吹き出す。 「・・・」 そして、ゆっくりと後ろを振り向き、無言になる。 「よう、まーだ生きてたんだな」 そこには、色素が抜け落ちたような真っ白の髪に、爬虫類のような金の目をした青年。 病的なほどに青白い肌には、何やら不可思議な文様が浮かび上がっている。 「・・・てめー・・・・・封印されてたんじゃ・・・」 男はねっとりとした汗を背中に感じながら、それでも平然とした様子で声を出す。 「まあ、そんなに嫌うなや。 なあ、俺はお前が気に入ってんだぜ?」 「てめーなんぞに、気に入られたくねえ!」 「邪険にするなよ、同類さん。 お前の大好きなあいつのとこに一緒に行こうって、誘いに来たんじゃねえか」 「けっ! てめーとなんざ、一緒に行くか!! 行くなら、俺一人で行く!」 男は苛立たしげに叫ぶような返答を返す。 その様子に、ニヤニヤと意地の悪い薄い笑みを浮かべ、青年は更に言う。 「ほーう、ホントに一人で行けるのかよ、あぁん? あそこから逃げ出したくせによ」 「っく・・・」 「そうだろ? ティティン=ジュノー♂エと同じ血を持つもの」 男・・・ティティンは唇をかみ締める、唇が切れて血が滲む。 「失せろ!! ゼルガディス=フォルテ=I! 俺の前に出てくんじゃねえ!!!」 そう言うや、ティティンは凄まじいまでの気迫で剣を抜く。 一瞬、音が消えたようになる。 剣術の一つ、居合抜きによる効果だ。 「おっと危ねえ。 お前の居合いはあのイリアスでさえ、避けるのが難しいからな。 けけけ、そう怒るなよ? 俺はお前の大好きなあいつなんだからよ」 それだけ言うと、金の目の青年は掻き消す様に消えた。 「くそったれ、何だってんだよ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ、あいつが居場所、聞いときゃ良かったかも・・・」 一気に力の抜けたティティンは、その場に座り込む。 それまで張り詰めていた空気が、一瞬にして氷解していく。 「・・・帰れるわけねえけどよー、あいつに何か起きてんだろうな・・・・」 ティティンはこの世界の何処かにいる、一人の青年の事を思っていた。 「あんのくそ忌々しいヤローがでてくるぐれーだしな」 ――無事でいるんだろーな? <続> 【あとがき】 今回は珍しく続きが早い(驚) ティン:何驚いてんだよ。 こらこら、自己紹介しなさい。 ティン:おう。 あーと、ティティン=ジュノーだ、今は違う名を名乗ってる。 ま、そのうち出るだろ。 因みに、ティティンの愛称はティン。 名前は何だか可愛いけど、性格はすっげえわりーよ。 ティン:おまーの性格がまじっとるだろーが。 それがどうした。 ティン:開き直るな;; お前とカノンは結構私に似てるよ。 てか、私の性格を切り張りしてるから(笑) ティン:・・・ ま、それはどうでもいいけど。 ティン:(どうでもいいのかよ!?) ではこの辺で。 ティン:次もよろしくな。 |
16330 | 天然でしたか(笑) | エモーション E-mail | 2004/4/27 22:51:47 |
記事番号16322へのコメント こんばんは。 九竜皇国は、基本的な文化も東洋風なのですね。 陰陽五行の配置で、中央が麒麟。……となると当然、「竜」は「帝」を示すわけですね。 そして、実は天然だったラピスこと、瑠璃さん。 「世間知らず」に「天然」が加わるので、凄いことになるのでは(^_^;) ヴァル君と美雪ちゃん……大変そうですが、がんばってフォローしてください(笑) また、すでに九竜皇国にたどり着いたフィリア。正反対ということは黒竜の方ですか。 こちらも一人で大丈夫なのかと心配になりますね。無事に再会出来るのでしょうか。 ティティンさん(前回名前を間違えてしまいまして……すみませんm(__)m)は、 何だか不思議な存在と会話していますね。何となく、からかわれていただけのようにも見えましたが。 ティティンさんが会いたくなかった「あいつ」=「ゼルガディス=フォルテ」と、 会いたい大好きな「あいつ」は、基本的には同じで、でも人格的に別物と解釈しましたが、 正体ってやはり……現在セイルーンにいる「彼」でしょうか。 ……因果が報いまくって、苦労しますな、彼は(汗) >お前とカノンは結構私に似てるよ。 >てか、私の性格を切り張りしてるから(笑) 似せるつもりはなくても、似てしまうことってありますよねー。(^_^;) また、どうしてもどのキャラも、気を付けていても、微妙に自分の性格や感覚と 似た部分が出てくることが(汗)キャラごとの視点で書くようにしているんですけれど。(汗) ラピスさんの九竜皇国漫遊記(?)と同時に、何かがセイルーンやその他の件と 連動して動き出し始めたようですね。続きをが楽しみです。 それでは、今日はこの辺で失礼します。 |
16358 | 天然なのです(笑) | 紫清 月季花 | 2004/5/8 16:34:42 |
記事番号16330へのコメント >こんばんは。 こんにちは、レス返しが遅くなりました。 >九竜皇国は、基本的な文化も東洋風なのですね。 >陰陽五行の配置で、中央が麒麟。……となると当然、「竜」は「帝」を示すわけですね。 九竜皇国、基本はまさに東洋の国々のごった煮です。 陰陽五行と言うか風水入ってます、イメージとしては「平安京」の規模をでかくした言った感じでしょうか。 「平安京」は呪的に完成された都だったといいますから。 中央が麒麟なのは、王が生まれるときに麒麟が現れる、と言うのもひっかけて使ってます。 他に金色の竜が中央にきますしね。 竜は帝と言うより、皇国の力の象徴ですね。 >そして、実は天然だったラピスこと、瑠璃さん。 >「世間知らず」に「天然」が加わるので、凄いことになるのでは(^_^;) >ヴァル君と美雪ちゃん……大変そうですが、がんばってフォローしてください(笑) 実は天然だったラピスです(笑) お守り役のお二人は大変でしょう(^^; ましてや、ヴァルはこの国の風習とか常識は解らないので、美雪ちゃん(この名前で固定か?)が苦労人決定状態です(苦笑) >また、すでに九竜皇国にたどり着いたフィリア。正反対ということは黒竜の方ですか。 >こちらも一人で大丈夫なのかと心配になりますね。無事に再会出来るのでしょうか。 フィリアは単に帝国から南下してきただけですので、そのうち合流できると思いますが・・・・この方も一人にしてはいけない人物だと思います。 町一つ潰しちゃう様な方ですから;; >ティティンさん(前回名前を間違えてしまいまして……すみませんm(__)m)は、 >何だか不思議な存在と会話していますね。何となく、からかわれていただけのようにも見えましたが。 ティンが会話している相手、確かに不思議な存在かもしれません。 私は単にじゃれる様に謎の人物が構って欲しくて、わざと怒らせているような感じにしてみたのですが、からかわれている様に見えますか・・・・ >ティティンさんが会いたくなかった「あいつ」=「ゼルガディス=フォルテ」と、 >会いたい大好きな「あいつ」は、基本的には同じで、でも人格的に別物と解釈しましたが、 >正体ってやはり……現在セイルーンにいる「彼」でしょうか。 >……因果が報いまくって、苦労しますな、彼は(汗) ははは(滝汗) ほぼ正解です(汗) 現在セイルーンにて苦労している「彼」です。 この辺の謎も何とか整理しないと・・・・・ >>お前とカノンは結構私に似てるよ。 >>てか、私の性格を切り張りしてるから(笑) > >似せるつもりはなくても、似てしまうことってありますよねー。(^_^;) >また、どうしてもどのキャラも、気を付けていても、微妙に自分の性格や感覚と >似た部分が出てくることが(汗)キャラごとの視点で書くようにしているんですけれど。(汗) 似せるつもりが無くても、似てしまうキャラも居ます。 私の作るオリキャラもそういうのがごろごろしてそうです(汗) ただ、ティンとカノンは最初から私に似せてます(笑) >ラピスさんの九竜皇国漫遊記(?)と同時に、何かがセイルーンやその他の件と >連動して動き出し始めたようですね。続きをが楽しみです。 > >それでは、今日はこの辺で失礼します。 「ラピス式水●黄門(笑)」になるかどうかは解りませんが、まあまず珍道中になるでしょう。 その上、登場予定のオリキャラがまだまだ居ますので、更に自分の首を締めていきそうです(遠い目) それではこのへんで、感想ありがとうございました。 |
16359 | The song of a dragon. The requiem to darkness. 第37章 | 紫清 月季花 | 2004/5/8 16:38:10 |
記事番号16308へのコメント 【The song of a dragon. The requiem to darkness. ―竜の謳・闇への鎮魂歌―】 ――――――――伸ばした手は届かない・・・・想いは・・・・ 「なんだろ・・・・あの夢・・・・」 ラピスは宿の寝具の上で、一人ごちる。 とりあえず、南に向かうと決まったは良いが・・・・・天然ゆえか、世間知らず故か、散々ヴァルとヨシユキを振り回し、宿を何とか決めたのは日も暮れて、薄暗いを通り越して、夜の闇に包まれてからだった。 「・・・あの長い髪の人は誰だろう・・・・?」 ラピスの見た夢は色が無かった。 モノクロの音の無いフィルムをただ眺める様な、何処か寂しさを感じさせる。 ――女の人・・・だよね・・・ 長い髪の人物は、顔ははっきり見えなかったが、女性だと思えた。 その女性が何か叫んで、手を伸ばしている。 その視線の先には人影があるのだが、何故かぼやけてかろうじて解るのは、その人物は女性の方を向いていないという事だけ。 「予知夢? ・・・・・なのかな・・・・」 ――あの女の人可哀想だな・・・・ そう思った瞬間、ラピスは涙が零れ落ちた。 夢の中の女性の悲しみが一気に入り込んできたのだ。 悲しみだけではない、諦めと孤独と・・・・・・・・・・・・そして相手の持つ絶望と愛情ゆえの拒絶、それすらも受け止めるほどの深すぎる愛情・・・・・それらが交じり合い、あらゆる感情が麻痺していく。 「・・・う・・うぁ・・・・」 出てくる声は、すでにうめきに似て、慟哭と呼べるものとなる。 ――苦しい・・・・・何・・・・?・・・・・アイシテイルカラ?・・・・・ ラピスはその余りの精神的な苦しみに、許容できずに意識を失う。 そしてそのまま、深い眠りへと落ちる。 「・・・・流石と言うべきかなあ・・・・九竜の神女の力は・・・・」 宿の外、庭に立つ大きな楠。 その枝にステフはちょこんと腰掛、ラピスの居る部屋に視線を向ける。 「“あの方”の気まぐれが生み出した“存在”。 参ったなあ・・・・・ヴァル=アガレスと一緒かあ・・・・・しかも、“あの方”の生み出した厄介な奴まで来てるし・・・・」 ステフは眉を寄せ、ため息をつく。 「如何する気なのかなあ・・・」 ステフは暗い表情のまま、細い月を見上げた。 時は前後する。 イリアス達がセイルーンへと向かう前、ゼフィーリアのルガー家の邸宅。 盆栽の手入れをしていたイリアスは、よく知る気配に振り向く。 そこに居たのは確かに良く知る“存在”。 「・・・何してるんですか・・・・団長」 ツルハシ抱えたラダマンティス。 「んー? お前有休余ってるだろ」 「それが何か?」 「いや、たんなんる確認」 「・・・」 「じゃ、またな。 お、そうだ。 イリアス、ゼルの事頼むな」 「・・・・解っています、ラダマンティス様」 イリアスはラダマンティスに軽く頭を下げると、何事も無かったかの様に再び盆栽の手入れを再開した。 「解っています・・・・あいつは・・・・・」 小さく呟くと、屋敷の中へと戻る。 ラダマンティスは、イリアスが屋内へ入るのを見届けると、小さく息を吐いて空間を渡って行った。 「どこに行っとったん?」 戻ってきたラダマンティスに、カノンは聞いてくる。 「弟子のとこ」 「はあ?」 ラダマンティスの答えに、カノンは間の抜けた表情になる。 暫くラダマンティスをほけーと眺めた後、何か思う事でもあったのか、小さくため息をつくと軽く肩を叩いて、ラダマンティスに笑いかけた。 ――・・・辛いよな・・・・ <続> 【あとがき】 今回はえらく短いです。 カノン:ほんまじゃあ。 おや、カノン。 お久う。 カノン:ラダの弟子って、二人おらんかったっけ? 一人は今回出てきたイリアス。 あと一人は既に出てきたキャラで、ゼルガディスは違いやす。 ま、別に言っても良いけど。 カノン:ゼルガディスはわしが剣を教えとる。 あと、アルトの武術の師はわし。 イモータルの一族は、親からは武術や魔術は教わらないからね。 ゼルの武術の師はカノンで、魔術はレゾから学んでます。 カノン:本編で余り使いそうにねえ設定じゃのう(^^)。 そうとも言う。 ではこのへんで。 カノン:つぎもよろしゅう♪ |
16374 | お久しぶりのステフさん | エモーション E-mail | 2004/5/10 21:14:01 |
記事番号16359へのコメント こんばんは。 ヴァルくんと美雪ちゃん(私の中ではこれで固定しました(笑))を振り回した ラピスさんの言動……。 目に付いたもの、興味を引いたものへの質問攻めはデフォルトとして、 他に何をしたのでしょう。知りたいような、知りたくないような(笑) そしてラピスさんが見ている不可思議な夢。モノクロの夢は見たことがないので、 どんな感じなのかなと思いましたが、見ている夢の内容はかなり愛情と悲しみの入り交じった、 複雑なもののようですね。 年齢的にも環境的にも、人生経験がまだまだ少ないラピスさんにとっては、 下手をすれば引きずられかねないのでは?と、少々心配してしまいました。 純粋なものほど染まりやすいですし。 そしてお久しぶりのステフさん。 一瞬、今回の夢はステフさんの仕業かと思いましたが、台詞から推測すると、 違うようですね。 今回のラピスさんがヴァル君と一緒に旅をする状況は、ステフさんとしては、 ちょっといい手を打たれてしまった、というところでしょうか。 あちらこちらで動いているステフさん。これから何を画策してくるのでしょうね。 そしてラダマンティスさん……やはりツルハシ装備なのですね(笑) イリアスさんとアルトさんがセイルーンへ行く前の出来事……。 こちらも何やら、いろいろと意味ありげな会話と場面ですね。 ラダマンティスさんのお弟子さん……もう一人はティティンさんでしょうか? 何となく消去法で単純に推測してみました。 それぞれ関わる人々の状況が、少しずつ、動きだす下準備段階に入っていますね。 ……動くときは一気に動きそうで、関わる方々みんな、大変そうです。 それでは今日はこの辺で失礼します。 続きを楽しみにしていますね。 |