◆−【ゲーム】ファイナル・スレイヤー−砂緒 (2004/7/14 02:13:45) No.16574


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16574【ゲーム】ファイナル・スレイヤー砂緒 2004/7/14 02:13:45



【ゲーム】ファイナル・スレイヤー


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ちゅうい:
これは
テストとレポートに追われた学生が
うんだあたまで
現実逃避気味に創作した
どうしようもないおはなしです

ちゅういその2:
このおはなしは
スレイヤーズのパロディです

ちゅういその3:
このおはなしには
ゲーム『ファイナルファンタジーシリーズ』をやったことがない人には
意味のわからない語句が
つかわれています


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ちゅういをよんだうえで 『おはなし』をよみますか?

 はじめから
→とちゅうから



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まおう の こうげき!
クリティカル!!
しろまどうし に 338 の ダメージ!!
しろまどうし は たおれた・・・

けんし は ひんし じょうたい に なっている
まほうけんし は ひんし じょうたい に なっている

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「……アメリアっっ!!!」


 ゼルガディスが叫んだ時には手遅れだった。
 アメリア、戦闘不能。
 残るはゼルガディスとガウリイ、二人だけ――。

「なぁゼル。けっこうヤバいけどどーすんだ?」
「こんなときくらい頭を使え!!アメリア優先で回復に決まっているだろうっ!!」
「ははははは。ゼル、ちょっと落ち着けよ。オレは今、石化してるんだぜ?」
「っっっ!(しまった!!)」

 残りは二人――だが、事実上、動けるのはゼルガディス一人だった。
 ゼルガディスは頭を抱えた。なぜ石化状態の人間が喋れるのかなど、このさい些細な問題だった。

「(ガウリイのHPは……うわ、ゲージが黄色になってる……)」

 瀕死の一歩手前、といったところか。
 やたらと回避ステータスが高いガウリイだが、麻痺にやられてはどうしようもない。しかも赤眼の魔王の攻撃は大ダメージ必至。このままでは間違いなく次の一撃で死ぬ。今まで体力と回避の数値に頼りすぎて、回復を怠っていたのが裏目に出た。

「(こうなったらガウリイの旦那は見捨てるしかないな。まずはアメリアにフェニックスの尾を………って、なにっ!?)」

 ゼルガディスは荷物袋の中身をどら○もんのごとく引っ掻き回した。
 待ち受けていたのは、最悪の展開だった。

「(蘇生アイテム――それにハイポーション以上の回復アイテムが一つ残らず消えうせているっっ!!?)」

 リナの仕業だった。
 彼女はショップでエリクサー(HP&MP完全回復アイテム)すら売りさばいたのだ。それも、よりにもよって最終決戦前に。

 ――お金くらいもらわないとやる気になんないのよ!魔王退治なんて(byリナ)

 そして現在に至る。
 体力値の低いリナは、やる気を出すどころか三度目の全体攻撃であっさり戦闘不能に陥っていた。
 隙を見つけてアメリアが蘇生させても、すぐに戦闘不能に逆戻り。破壊力は文句なしにトップなのだが、今回の戦闘では単なるお荷物だった。
 まほーのつかえないリナはどーしよーもないことが、図らずも再び証明されたのである。


「……こっ……こうなったら召喚か!?フェニックス召喚かっ!!?」


@せつめい@
フェニックス:パーティ全体に『そせい』の魔法をかけてくれます


「お〜なるほど。でもさぁ、たしかフェニックスってパーティが『全滅』した瞬間に『ランダム』で召喚されるんじゃなかったっけ?」
「なんでそんなくだらないことに限って覚えてるんだっっ!!」

 またもやゼルガディスは頭を抱えた。

「(どうすればいいんだ――いったいどうしてほしいんだ!?蘇生アイテムがないってことはフェニックス発動に期待するしかないじゃないか!?それとも、速攻リセットなのかこの場合??……いや、だめだ!最近の奴らは気に入らん展開になるとすぐに強制終了しようとする!根性が足りないんだ!!最後まであきらめてはならないっっ!!)」

 ゼルガディスは少し冷静さを取り戻した。
 顔をあげる。ぐったりと倒れたリナとアメリア、未だに危機的状況を理解していないらしいガウリイ、そして長い待ち時間に少々いらつきはじめた魔王の姿。
 どいつもこいつも絶望的だった。



――それでも、あきらめるわけにはいかない――



 ここであきらめたら、ただでさえくだらないストーリーが、よけいにグダグダになってしまう。オチもつかないまま終わることは許されない。
 全てはゼルガディスにかかっているのだ。

「おお、なんだかかっこいいぞ、ゼル!相変わらず顔は青いけどなっ!」
「……。ともかく、だ。俺はこのターンで旦那の石化を『解除』する」
「――!えっ!!」

 ガウリイは驚いた。
 いつものパターンだと、こういう場面では真っ先に見捨てられているところなのだ。
 唖然とするガウリイをよそにゼルガディスは言葉を続けた。

「石化解除後、俺と旦那が残る。どちらも瀕死状態でな。旦那はコマンド入力できないからこのままターンは終了して、魔王のターンになる。ヤツもMPはギリギリのはずだ。今さら『メテオ』級の全体魔法を使ってくるとも思えない。通常攻撃か単体魔法か…どちらにせよ、ターゲットを俺にするか旦那にするか、50パーセント/50パーセントの確率だな」
「……セリフが長すぎてよくわからんのだが」
「つまりだな。次の攻撃で死ななかった方には、魔王に攻撃するチャンスができるんだ」
「でもアイツまだよゆーがありそうだぞ」
「そのとおり。俺たちの攻撃力とヤツの残りHPを考慮しても、一撃で魔王を倒すことはできない。絶対に、な」

 それは、つまり。

「結局、フェニックスのランダム召喚をアテにするしかない、ってことだ」
「なんだ。だったら初めからそう言ってくれればよかったのに」
「……………。ああ、そうだな…………。」





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コマンド→アイテム→きんのはり

まほうけんし は けんし に『きんのはり』 を つかった!
けんし の せきか が なおった!

まおう の こうげき!
まおうは 『フレア』 を となえた
けんし に 110 の ダメージ!!

けんし は たおれた・・・

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 ――さらばガウリイ。
 しかしゼルガディスも残り1ターンの命なのだ。
 ゼルガディスはまぶたを閉じた。今までの人生が走馬灯のようにかけめぐる。なぜだか楽しい思い出がひとつも浮かばなかったような気も……いや、それはたぶんきっと気のせいだ、気のせいに違いない、頼むから気のせいだと言ってくれ!!
 しかし、生存者はゼルガディス一人。当然、返ってくるのは沈黙ばかりだった。

 風が吹いた。乾いた風だった。
 ゼルガディスは、覚悟を決めた。






――俺は、絶対に、あきらめない――







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まほうけんし のこうげき!
クリティカル!!
まおうに 185 のダメージ!!

まおう の こうげき!
ヒット!
まほうけんし に 130 の ダメージ!!

まほうけんし は たおれた・・・



・・・



ぜんめつした・・・

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 ――赤眼の魔王シャブラニグドゥは、ゆっくりと、周囲を見渡した。


 リナ=インバース。
 ガウリイ=ガブリエフ。
 アメリア=ウィル=テスラ=セイルーン。
 そして…ゼルガディス=グレイワーズ。

 四体の屍が転がっていた。
 ゼルガディスは『賭け』に敗れたのだ。フェニックスは召喚されなかった。戦いは終わった。
 だが――魔王もまた、厳しい表情を崩さなかった。
 風が吹いていた。乾いた風だった。

「……何故だ………?」

 寂しげに風が鳴いている。
 魔王は繰り返した。

「……何故だ………何故………『GAME OVER』の表示が出ないのだ……………?」






――まさか――

―――バグ…?――






「いいえ…シャブラニグドゥ。これはバグでも何でもない」


ゆっくりと、
不敵な笑みを浮かべて、
リナ=インバースが、
立ち上がった。


「初めから、そういう『仕様』だったのよ」






――そうか――

――あの戦闘は――







「アレはただの演出―――いわゆる『イベント戦闘』かっ!!?」


 リナは、肩をすくめた。


「あったりまえじゃない。三回目の魔王との戦いって、魔王のステータスがどうあがいても勝てないパラメーターに設定されてるのよ。つまり」







――全滅しない限り、話は進行しない――







「では……荷物袋からアイテムを抜き取っていたのは………!?」

「そーゆーこと。勝てない戦闘に、希少なアイテムをぱかぱか使われちゃ困るから」


 リナは、荷物袋にアイテムを戻した。


「まったく……みんな、あたしが『ぬすむ』を駆使して手に入れたアイテム、考えなしに使ってくれるんだから……。『きんのはり』も抜いておくべきだったわね。ガウリイに使った分、完全なムダだったし。あとで代金、ゼルに請求しなくちゃ」


 リナは、魔王に向き直った。


「さて、シャブラニグドゥ?」







――強制イベントはここまで――







――そろそろ――

――戦闘を再開いたしましょう――






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まどうし は フェニックス を しょうかん した!!

けんし が ふっかつした!
しろまどうし が ふっかつした!
まほうけんし が ふっかつした!


まどうし は まほう を となえている・・・

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おわり

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後日談

アメリア「リナばっかりずるいです!!」
ゼル「………………(静かに怒りを燃やしている)」
「ゼルガディスさんなんて全然マシじゃないですか!セリフあるし!!出番あるし!!」
「俺はむしろ出番がない方が良かった」
「それじゃあ、わたしと代わってくださいよ!!」
「代われるものなら代わりたいよ。本気で」



ガウリイ「なあ、リナ」
リナ「何?ガウリイ」
「アイテムのことなんだけど……ラストエリクサーがひとつなくなってたぞ」
「!!」
「…?」
「ふ、ふぅん。どこかに落としたのかしら?」
「?冷や汗が出てるぞ」
「…………」
「…………」
「あのねガウリイ」
「何だ?」
「勇者といえども、常に『老後の心配』はしておかなければならないのよ」
「ふーん?」
「少子化が進んで、最近は年金もアテにならないし」
「ほお?」
「…………」
「…………」
「何か文句があるの?」
「いや、別にないけど……」








こんどこそおわり

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あとがき

ここまで読んでくださった方がいらっしゃるでしょうか?
一人でもいてくれたら嬉しいな。
わたしはこれからテスト対策にかかります。
徹夜です、たぶん。もう泣きたい。

でも、何事も最後まであきらめちゃだめですよね・・・。

さいごに。
このおはなしはFF2、FF7、FF8が微妙にブレンドしています。
あんまりゲーマーじゃないので書いていることは適当です。
お目汚しすいませんでした。