◆−苦労人(?)なS様−お日SAN (2004/7/18 23:10:05) No.16585
16585 | 苦労人(?)なS様 | お日SAN | 2004/7/18 23:10:05 |
どうも、お久しぶりで御座います。お日SANです。 『エンドレス』の方が何やら中途半端なままなのですが、新連載させて貰います。これはオリジナルではなく、スレイヤーズのパロディです。他のサイトにも同じものを投稿させて貰っていますが…(多少修正はしてます)。 何はともあれ、お楽しみ頂けたら嬉しいです。では、どうぞ。 *********************************** 苦労人(?)なS様 「--その後、リナ=インバースによりルーク=シャブラニグドゥ様は滅びました。それにより、サイラーグに創られた異空間も消滅。ですが、リナ=インバース、及びガウリイ=ガブリエフ両名は、多少負傷しているようですが健在です。--以上でご報告を終わります」 暗い闇の中、金髪の女性、獣王ゼラス=メタリオムの声が響く。その隣には黒髪の女性、海王ダルフィンもいた。 そして二人の前には微かに赤い光を発する巨大な氷塊がある。その氷塊の上に、足を組みながらゼラスの話に耳を傾けている『彼』がいた。 年頃は二十歳前後、腰まである黒髪に透ける様な白い肌、真っ赤な魔道士風の衣を纏っている。 --そして血よりも深い真紅の眼。 彼こそが彼女たちの創造主、部下Sこと赤眼の魔王シャブラニグドゥである。だが封印されているせいか、その姿は曇りガラス越しで見たかの様に不明瞭だった。 「報告、ご苦労様です。ゼラス、ダルフィン」 「それで、赤眼の魔王様。いかがなさいます?」 唐突に、ダルフィンが尋ねる。 「何をです?ダルフィン」 「リナ=インバース達についてです」 問い返す魔王に、ズバリ答えるダルフィン。 無理もない、彼女たちの御陰で魔族の戦力はずいぶん衰退したのだから。 「冥王フィブリゾ、離反した魔竜王ガーヴ、更にその配下の竜神官・竜将軍、覇王将軍シェーラ、そして貴方様の欠片二つが滅ぼされ、覇王グラウシェラーも重傷を負って、物質界に具現できません」 ゼラスが淡々と彼女達から受けた被害を口にする。 「このままでは、魔族の士気に関わります。一刻も早く、対処すべきかと思われますが?」 『我もゼラスに同意致します』 何処からか、男の声がした。だが、三人以外の姿は見えない。 「グラウシェラー、体の方は大丈夫なのですか?」 シャブラニグドゥの言葉に、その場に誰かが苦笑した気配が満ちる。 どうやら、覇王グラウシェラーが声だけをここに届けている様だ。 『何とか、最も具現するにはまだ力が足りませぬが』 「そうですか」 『我がゼラスに同意するのは、私怨がないと言えば嘘になりましょう。ですが、奴等が我々の障害となっているのも、また事実』 「………」 グラウシェラーの言葉に、赤眼の魔王は黙した。 「赤眼の魔王様、どうかご決断を」 ゼラスの言葉に、暫し顎に手を当て考え込むシャブラニグドゥ。 そして… 「今は…まだその時期ではないでしょう。腹心であるフィブリゾ、ガーヴが滅んだ事で、我々の戦力も不安定になっています。グラウシェラーも覇王将軍シェーラを失い、覇軍の戦力が衰弱していますから」 「ですがっ…」 ゼラスが何か言おうとするのを、片手で制し、今度は楽しげに言葉を続けるシャブラニグドゥ。 「ですから、我々は種をまきましょう♪」 『種?』 理解できぬその言葉に、同時に聞き返す三人(かな?)。 「ええ、撒くのは私達魔族が。しかし、育て刈り取るのは人間、竜族、エルフ、生きとし生けるもの達。…もしかしたら、神族も動いてくれるかもしれませんねぇ」 言ってクスリと笑う、シャブラニグドゥ。 それに圧迫感【プレッシャー】を、感じられずにはいられない三人。 「どの様にするのですか?」 ゼラスが言葉を絞り出す。 声の中に若干震えがあるのは、気のせいだろうか? 「そうですね。では…」 その後シャブラニグドゥの話した内容に、三人は一転してキョトンとした顔になった。 …グラウシェラーはこちらに具現していないので、はっきりとは分からないが、そう言う雰囲気が伝わってくる。 『…それだけで宜しいのですか?』 少々間の抜けた声でグラウシェラーが問う。 「ええ、後は彼等がしてくれるはずですから」 「しかし、うまくいくのですか?正直、心配ですわ」 「大丈夫ですよ、ダルフィン。仮に彼女が死ななくても、我々の損害は0ですし…」 そこで少し間をおき、言葉を続ける。 「生きとし生けるもの達ほど、我々より冷酷で残忍な者はいないでしょうからねえ…」 口の端をつり上げ、面白そうに眼を細めるシャブラニグドゥ。 --そして…、魔族は再び動き出した。 全てを金色の王へと返す為に…。 *********************************** 駄文ですいません! もう謝ってにげるしか出来ませんね、これは。(こら) |