◆−人と魚と国のあいだで(ルクリナ)−竹内 恵 (2004/8/18 14:33:37) No.16640
 ┣わ〜い、ルクリナだぁっ!(ぉぃぉぃ−朱音 (2004/8/18 15:31:04) No.16641
 ┃┗感無量の思いです!−竹内 恵 (2004/8/18 18:46:37) No.16644
 ┣人と魚と国のあいだで――2−竹内 恵 (2004/8/19 12:21:58) No.16654
 ┃┗ルークカッコイイですv −朱音 (2004/8/19 15:27:31) No.16655
 ┃ ┗本当ですか?−竹内 恵 (2004/8/19 15:51:17) No.16656
 ┣人と魚と国のあいだで――3−竹内 恵 (2004/8/19 19:31:20) No.16660
 ┃┗くふ、たくさん読めて嬉しいですv−朱音 (2004/8/19 20:41:09) No.16661
 ┣人と魚と国のあいだで――4−竹内 恵 (2004/8/20 18:37:48) No.16665
 ┃┗書いてる間に二つも…vv−朱音 (2004/8/20 20:10:54) No.16672
 ┣人と魚と国のあいだで――5−竹内 恵 (2004/8/20 18:38:10) No.16666
 ┃┣Re:人と魚と国のあいだで――5−朱音 (2004/8/20 20:27:52) No.16673
 ┃┗ルーク傭兵風王子様が素敵ですv−瑞茅桜璃 (2004/8/20 22:05:21) No.16674
 ┃ ┗感動ものです!−竹内 恵 (2004/8/21 13:58:22) No.16681
 ┣人と魚と国のあいだで――6−竹内 恵 (2004/8/21 20:20:58) No.16684
 ┃┗読ませて頂きました!−朱音 (2004/8/21 20:54:18) No.16685
 ┃ ┗ノエルの説明−竹内 恵 (2004/8/22 09:36:47) No.16688
 ┣人と魚と国のあいだで――7−竹内 恵 (2004/8/22 15:28:08) No.16690
 ┃┗早速読みましたv−朱音 (2004/8/22 16:33:39) No.16696
 ┣人と魚と国のあいだで――8−竹内 恵 (2004/8/23 21:40:58) No.16707
 ┃┗わ〜いわ〜いv(マテ落ち着け−朱音 (2004/8/23 22:08:56) No.16708
 ┣人と魚と国のあいだで――9−竹内 恵 (2004/8/24 22:22:52) No.16715
 ┣人と魚と国のあいだで――10−竹内 恵 (2004/8/25 14:27:43) No.16722
 ┃┣満へぇです(おい−朱音 (2004/8/25 15:54:38) No.16724
 ┃┗すごいですね〜。−久世啓 (2004/8/25 23:36:03) No.16734
 ┃ ┗いつもご感想、ありがとうございます−竹内 恵 (2004/8/27 14:41:20) No.16749
 ┗静かに時が過ぎるまで−竹内 恵 (2004/8/28 14:58:33) No.16768
  ┣静かに時が過ぎるまで――2−竹内 恵 (2004/8/28 19:46:53) No.16770
  ┃┗うわぁ…−朱音 (2004/8/28 20:35:46) No.16771
  ┣静かに時が過ぎるまで――3−竹内 恵 (2004/8/29 10:49:00) No.16775
  ┣静かに時が過ぎるまで――4−竹内 恵 (2004/8/29 16:23:51) No.16776
  ┃┗リナちゃん鈍いですねぇ(笑−朱音 (2004/8/29 16:46:56) No.16777
  ┃ ┗は、恥ずいです(照)−竹内 恵 (2004/8/29 18:02:20) No.16778
  ┣静かに時が過ぎるまで――5−竹内 恵 (2004/9/4 13:18:11) No.16807
  ┃┗リナ争奪戦スタートですね…(笑えすぎて動けない…−朱音 (2004/9/4 17:57:17) No.16808
  ┣静かに時が過ぎるまで――6−竹内 恵 (2004/9/4 19:05:34) No.16809
  ┃┗……(硬直及び悶えて動けない−朱音 (2004/9/4 20:14:20) No.16810
  ┗静かに時が過ぎるまで――7−竹内 恵 (2004/9/12 20:22:33) No.16834


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16640人と魚と国のあいだで(ルクリナ)竹内 恵 2004/8/18 14:33:37





風でもないのに、ざぶざぶと海を波立たせる大きな箱。人間の間では「ふね」とか呼ばれているらしい。
最初の頃は、このふねとか言うのがすごく嫌いだったのよ。いきなり出てきては、海を慌ただしくさせるから。だから、嫌いだったのに。
最近では、そのふねが通るのを待ち遠しく思ってる。・・・黒髪の、セピア色した瞳のあの人が乗っているときがあるから。

「リナ。なにしてるの?」

さっきからずっと岩に座りっぱなしのあたしに、心配そうに小首をかしげながら尋ねてくるアメリア。

「…ねぇアメリア…」
「うん?」
「人間になるには、どうしたらいいと思う?」
「うーん…。人間にねぇ。それは難しい……って、えぇぇぇぇぇ?!!」

鼓膜を突き破ってしまいそうな勢いの叫び声をあげる相手。頭がくらくらする。

「うるさいわよ…」
「ご、ごめん。だだだだって、いきなり人間て……どうしたのリナ?」
「――…あのね、実はさ」

あたしはなるべく詳しく事情を話した。
まずは、よく船に乗っているのを見かける男性に、黒髪のセピア色の瞳をした男の人にひと目惚れしたということ。
そしてその人に近づくために人間になりたいのだけれど、どうすればなれるのか?ということ。
初めての恋だから、何をしたらいいのか。どうすればいいのか全く解らないということも、包み隠さず話した。

「…………」
「…アメリア?」
「私、私感動です!今まで言い寄る男性の方々を”邪魔””ウザイ””100年早い”であしらってきた あのリナが!!」
「…ちょっとそれ、言い過ぎじゃない?」
「わかりました!あなたとの《親友》という名にかけて、必ずリナの恋を成就させてみせるわ!!」

そう言って腕を掴み、ドボンと海に引き込むと、どんどん先に進んで行くアメリア。

「な、え?ちょっと!」
















半ば無理やりな体勢で連れてこられた場所は、深海の岩場に囲まれた一軒の家。
丸い形をした構造の水色の家に、不気味な演出のように巻きついている緑の海草。周り一体には妖しいオーラが漂っている。
その見るからに妖しげな家に、寸分の躊躇もなく入って行くアメリア。・・・あたしの腕を掴んだまんまで。

「ゼロスさん!居るんでしょう?!」

ドアを開くなり怒鳴り声を上げる。外からも見たとおり、内装もまた不気味なものであった。
何かの医薬品でも入っているのか、棚にびっしりと並んでいる壺。所々に並んでいる海洋生物の模型。
この家の中が薄暗いせいで、よけいに気味悪く視界に映る。ぶるっと一つ身震いしてから、アメリアの裾を強く掴む。

「なんですか。騒々しい…」

奥から出てきたのは男であった。黒いマントを羽織り、いかにも胡散臭げな顔をしている(失礼です)。

「…おや?アメリアさんじゃないですか。珍しいですねぇ…。あなたがここの来るなんて」
「本当はこんなとこ、来たくなかったんですけどね。気持ち悪い。……けど他に心当たりがなかったもので」
「…と、おっしゃいますと?」
「私の親友を…リナを人間にできる方法を探しているの」

ぐいっと自分の前にあたしを引っ張り出す。

「――――……っ」

すると、魔術師のような風貌をした男は急に押し黙り、まじまじとこちらを観察するようにこちらを見る。
しばらく黙っていた後、何かを考え込むように唸り、またアメリアの方を見る。

「こちらの方を…ですか?」
「ええ。そうです」
「ですが、なぜ人間などに――…?」
「そんなことはどうでもいいんです!人間になれる方法を知っているんですか?!知らないんですか?!」

痺れを切らしたようにアメリアが声を荒げる。ここまで他人に怒鳴っているアメリアを見るのは初めてである。
あっけに取られながら、二人の会話の行く末を黙って聞いている。

「知っているには、知っていますよ」
「じゃあ早くそれを教えて下さい!」
「…そんなに焦らないで。まず一つ目の方法は、人間になる魔術を覚えることです」

そう言うと、ズルズルと自分の下半身をあたし達に見えるように引きずり出す。
ぬるぬるとしたウロコのついていない大きな海蛇の尻尾。白色の表面に青い螺旋状の線がひかれている。
その尻尾に、なにか魔方陣のようなものを描き、呪文を唱え始める。
・・・すると、下のほうから少しずつ透けていき、やがては人間の足の形を象っていく(ズボン着き)。

「…っとまぁ、こんな感じですかね」

ぷらぷらと足を振ってみせる。あたし達はと言うと、あまりの驚きに、言葉が出てこない状態。

「あ、あの!それ教えて!!」

堪らず声を上げたのはあたし。「これであの人に会いに行ける」と、思わず顔を綻ばせながら。

「落ち着いて下さい。これは今日明日で身につくものではないんです。最低でも、三年は時間が必要かと……」
「そんな…っ?!」
「他にもっといい方法はないんですか!?」
「だから落ち着いて…。もう一つ方法がありますから」

がさがさと戸棚をあさり、一つの壺を取り出す。

「この薬を飲めば、人間になることができます」
「本当に?!それじゃあ……」
「ですがその前に、少し条件があります」

あたしの声を遮るように言い放つ。

「これは副作用が強くて、貴方が人間になって叶えたいことを叶えるか、その願いを完全に諦めるかしないと、それまで声を発することができません」
「そんなのは別にかまわないわ!」
「――ですから声を失う前に、貴方の名前を あなたの口からお教えいただけないでしょうか?」
「え?いいけど……。…リナ、リナ=インバースよ」
「リナさん…ですか。綺麗な名前ですね」

ぼっ!と音を立てて顔が赤くなる。の様子を見て、くすくすと控えめな笑い声を立てながらこちらを覗きこむ。
アメリアがそれをさも不快げに制し、あたしからその魔術師らしき男を引き剥がす。

「いいからさっさとその薬を渡しなさい!」
「そう慌てないで…。もう一つ、条件があります」

あたしの前に盾のように立ちふさがっているアメリアを退かし、あたしの手を取る。
紫色の瞳が射るようにこちらを映す。有無を言わせない、威圧感のようなものがひしひしと周りを取り巻いていく。
怖さを覚え、その手を振りほどこうとしてもびくりともしない。見た目の華奢さが嘘のような力。

「もし貴方の願いがかなわなかったときは、私の妻になっていただきたい」
「「!?」」
「その薬は、確かに願いを諦めたときも声がでますが、その後すぐに人魚の姿に戻ってしまいます。ですから…」
「その後リナを妻にって…?!ふざけないで!!誰が……」
「その話、受けるわ」
「なっ!?リナ!!?」

納得いかないと言った風なアメリアを収めながら、満足そうに頷いている男を見据える。

「ではこれをどうぞ。服がなければたいへんでしょうからね」

白いワンピースの服と薬を受け取り、あたしは急いで海岸を目指した。
――ああ、これでようやくあの人に会える――




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16641わ〜い、ルクリナだぁっ!(ぉぃぉぃ朱音 E-mail URL2004/8/18 15:31:04
記事番号16640へのコメント

こんにちは恵さん!朱音です。
ってここでカキコするの初めてなんですよね、私。

おおっ!ルクリナァ〜っ!(落ち着け
即行飛びついて拝見させていただきました。

>最近では、そのふねが通るのを待ち遠しく思ってる。・・・黒髪の、セピア色した瞳のあの人が乗っているときがあるから。
>
お〜っ!ルークだっ!ルークだぁっ!(落ち着け

>「リナ。なにしてるの?」
>
この口調からすると小説版ですか?

>あたしはなるべく詳しく事情を話した。
>まずは、よく船に乗っているのを見かける男性に、黒髪のセピア色の瞳をした男の人にひと目惚れしたということ。
お〜っ!(喜

>そしてその人に近づくために人間になりたいのだけれど、どうすればなれるのか?ということ。
>初めての恋だから、何をしたらいいのか。どうすればいいのか全く解らないということも、包み隠さず話した。
お〜、初恋の相手が…くくぅ(だから何

>「…………」
>「…アメリア?」
>「私、私感動です!今まで言い寄る男性の方々を”邪魔””ウザイ””100年早い”であしらってきた あのリナが!!」
なるほど。リナらしいです。

>「…ちょっとそれ、言い過ぎじゃない?」
>「わかりました!あなたとの《親友》という名にかけて、必ずリナの恋を成就させてみせるわ!!」
聞いてないのもアメリアらしい(^^;

>「ゼロスさん!居るんでしょう?!」
>
ゼ、ゼロス…適材適所です。

>「本当はこんなとこ、来たくなかったんですけどね。気持ち悪い。……けど他に心当たりがなかったもので」
き、気持ち悪い…同感ですけど(どっちだ

>「ですが、なぜ人間などに――…?」
>「そんなことはどうでもいいんです!人間になれる方法を知っているんですか?!知らないんですか?!」
>
>痺れを切らしたようにアメリアが声を荒げる。ここまで他人に怒鳴っているアメリアを見るのは初めてである。
真剣なんですね。アメリア。

>「落ち着いて下さい。これは今日明日で身につくものではないんです。最低でも、三年は時間が必要かと……」
三年?!

>「これは副作用が強くて、貴方が人間になって叶えたいことを叶えるか、その願いを完全に諦めるかしないと、それまで声を発することができません」
>「そんなのは別にかまわないわ!」
恋する乙女は強いんです(ぇ?

>「もし貴方の願いがかなわなかったときは、私の妻になっていただきたい」
>「「!?」」
ゼロス?!うぅむ。ゼロ→リナですねぇ〜(勝手に決め付けんな

>「その薬は、確かに願いを諦めたときも声がでますが、その後すぐに人魚の姿に戻ってしまいます。ですから…」
>「その後リナを妻にって…?!ふざけないで!!誰が……」
>「その話、受けるわ」
>「なっ!?リナ!!?」
受けちゃうの?!まぁ薬もらえないで何もしないよりは…

続き気になります!
ワクワクドキドキ…落ち着け、自分。
では失礼します!

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16644感無量の思いです!竹内 恵 2004/8/18 18:46:37
記事番号16641へのコメント

まさか朱音様からコメントがいただけるなんて思っても見ませんでした!嬉しすぎます…(感涙)。
しかもこのような小説とも呼べない駄文をお褒め下さるとは……!
ありがとうございます。恐れ多いです。申し訳ないくらいです。本当に嬉しいです(感動)。

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16654人と魚と国のあいだで――2竹内 恵 2004/8/19 12:21:58
記事番号16640へのコメント




(足が痛い……)

慣れない人間の足は、歩き方がわからずいまだにふらふらとバランスが取りずらい。
波打つ海岸で 砂場に足跡を残しながら歩く。ワンピースはずぶ濡れ。海の中で受け渡しをしたのだから、当然といえば当然なのだが、
魔術らしきものが使えるのだから、そこはサービスで、ワンピースが濡れないような魔法をかけてくれてもいいようなものである。

「どうしたんだい?譲ちゃん」

声をかけてきたのは、二人組みの下卑た男。見るからに悪党顔している。片方の男は、短剣を何本も上着ポケットに差し込んであり、
頬に切り傷のようなものがある、痩せ型の者。もう一方は斧のような武器を背中の鞘に収めている大柄の男だ。

「迷子なら送ってってやるぜ?ただし…有料でなぁ…ケヒヒ」

海から上がってきて間もないため、走って逃げるということができない。
内心苦々しげに男たちを一瞥した後、無視してこの場を去ろうとする。だが、それを相手が許すわけもなく、大柄の男のほうが
道を遮るようにあたしの前に出てくる。その様子を楽しげに見物しながら横で気色の悪い笑い声を上げている痩せ型の者。

「そう冷たくするなって。傷つくなぁ」

そう言って、あたしの腕を掴む。触るなとばかりにその腕を振りほどく。腐った、木屑のような臭いがする。

(…気持ち悪い…。あたしにそのくさい口を向けんじゃないわよ)

思い切り睨みつける。早くこの場から去りたい。こんなところで時間を無駄にしたくない。
一秒でも早く、あの人に会いたいのよ。邪魔しないで!

「おっ。見ろよ相棒。この譲ちゃん赤い目してるぜ!これなら高く売れそうだなぁ」

顎を上向きに掬い上げられ、じろじろと観察される。あまりの気持ち悪さに失神しそうなほどの吐き気を覚え、頭がくらくらする。
倒れこみそうな身体をかろうじて支えこみ、顎に掛けられた男の手を振り払おうと努める。



「高くは売れねぇだろ。人間売買はこの街じゃご法度だからな」
「「!?」」



先程までの大柄の男とは違う声。かと言って、痩せ型のほうの男とも声が違う。
――声のしたその場を見やると、そこには黒髪の セピア色の瞳のあの人が立っていた。
痩せ型の男のほうはすでに気絶させられていて、あの人の足元で間抜けな顔して伸びている。

「な、あんたは…?!」
「女相手に二人係ってなぁ…。情けなくないかお前ら?」

ぷらぷらと気絶している相手の腕を振ってみせる。
驚いてたじろいでいる大柄の男に対し、ずいぶんと冷静に話を持ちかけるセピア色の瞳の人。

「貴様…!!死……」

男が斧を構えようとした瞬間、綺麗に旋回された下段からの蹴りが見事なまでに顎にクリーンヒットした。
ずん、と音を立てて相手は砂場に倒れこむ。ぱんぱんと服を払いながら、あの人はこちらに歩いてくる。


(――うれしい。やっと……やっと会えた)


涙が溢れそうなのをこらえながら、こちらに向かってくるあの人を見つめる。
・・・ああ、どうすればいいのだろう。何を話せば・・・そうか、声出せないんだっけ。
夢心地のように頭の中でいろいろと考察する。今、確かに目の前にいる、あの人に想いを馳せながら。

「おい、ちんくしゃ」
「?!」

へ?な・・・ちんくしゃ?

「びしょ濡れの格好でこんなとこふらふらして、襲われたいのか?あ?発育不良」

んな?!はは、発育不良?!!

「こんなとこで何してんだよ。ぺチャパイ娘」


プチッ


ドカ!っといい音を立てて男の足を思い切り蹴飛ばす。いきなり初対面のレディに対して、ぺチャパイ娘ですってぇぇぇ!!?

「…ってぇなテメェ!!それが助けてもらった奴の態度か!?」

やかましい!そっちが悪いんでしょうが!何よコイツ、こんなに性格が悪いなんて・・・詐欺よ詐欺!!
さすがに”理想の王子様”みたいな性格は期待してなかったけど・・・ここまで性悪なんてアリ?!!
ガラガラと今まで見てきた甘い夢が崩れる音をバックに背負いながら、砂浜にがくりと膝をつく。

「なんだ…。どっか捻ったのか?――チッ、しょうがねぇな」
(いや、違うから)

などと心の中でつっこみを入れていると、突然 失礼男(で良いのよ!こんな奴!!)があたしを肩にかかるように抱き上げた。

「!!?」
「おい!暴れるなって!送ってってやるだけだ。お前みたいなチビガキなんぞに手ェ出すほど 女に不自由してねぇよ」
(…不潔!バカ男!燃えないゴミ〜!!)
「で?お前の家はどこにあんだ?」

あたしは不機嫌そうにぶんぶんと頭を横に振る。

「―――…お前、もしかして喋れねぇのか」

少し声のトーンが下がったのに気づき、ほんのちょっといたたまれない感じがして、暴れるのを止め、素直に頷く。
・・・いきなりしおらしくなられても、こっちが対応に困るんですけど・・・。

「もう一度聞くぞ。お前の家はどこにあんだ?」

あたしももう一度、頭を横に振る。だって、あたしの家は海の中だもん。人間になった今、どうあがいても行きようがない。
そう思って、はっとする。これからどこへ行けばいいのだろう?家が無いから、どこで暮らせば・・・。
血の気が失せたような顔色をして、黙り込む。その様子になにか悟ったのか、失礼男が溜め息を一つ吐く。






「じゃあ、俺ん家に来るか?」







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16655ルークカッコイイですv 朱音 E-mail URL2004/8/19 15:27:31
記事番号16654へのコメント

こんにちは!朱音です!
早速続き読ませていただきましたっ!
>声をかけてきたのは、二人組みの下卑た男。見るからに悪党顔している。片方の男は、短剣を何本も上着ポケットに差し込んであり、
>頬に切り傷のようなものがある、痩せ型の者。もう一方は斧のような武器を背中の鞘に収めている大柄の男だ。
よくいるごろつきですね〜。
>「迷子なら送ってってやるぜ?ただし…有料でなぁ…ケヒヒ」
>
>海から上がってきて間もないため、走って逃げるということができない。
うわ〜。そりゃきついです。
>「そう冷たくするなって。傷つくなぁ」
ごろつきだから冷たくして良し(ぇ
>そう言って、あたしの腕を掴む。触るなとばかりにその腕を振りほどく。腐った、木屑のような臭いがする。
うげ…
>「高くは売れねぇだろ。人間売買はこの街じゃご法度だからな」
>「「!?」」
ん?!
>――声のしたその場を見やると、そこには黒髪の セピア色の瞳のあの人が立っていた。
おおおぉぉっ!!!ルークだルークだぁっ!!(落ち着け
>痩せ型の男のほうはすでに気絶させられていて、あの人の足元で間抜けな顔して伸びている。
>「な、あんたは…?!」
>「女相手に二人係ってなぁ…。情けなくないかお前ら?」
お〜かっこいいv
>男が斧を構えようとした瞬間、綺麗に旋回された下段からの蹴りが見事なまでに顎にクリーンヒットした。
>ずん、と音を立てて相手は砂場に倒れこむ。ぱんぱんと服を払いながら、あの人はこちらに歩いてくる。
パチパチパチ〜(^^
>
>(――うれしい。やっと……やっと会えた)
恋する乙女再来〜←再来って…(汗
>「おい、ちんくしゃ」
>「?!」
ん?
>「びしょ濡れの格好でこんなとこふらふらして、襲われたいのか?あ?発育不良」
あの、もう教われましたよ?←いらん突っ込み
>プチッ
あ…(滝汗
>やかましい!そっちが悪いんでしょうが!何よコイツ、こんなに性格が悪いなんて・・・詐欺よ詐欺!!
>さすがに”理想の王子様”みたいな性格は期待してなかったけど・・・ここまで性悪なんてアリ?!!
期待してなかったんだ…ってか詐欺…(汗
>ガラガラと今まで見てきた甘い夢が崩れる音をバックに背負いながら、砂浜にがくりと膝をつく。
あはは…(汗
>「なんだ…。どっか捻ったのか?――チッ、しょうがねぇな」
>(いや、違うから)
苦労が絶えませんね〜←他人事
>などと心の中でつっこみを入れていると、突然 失礼男(で良いのよ!こんな奴!!)があたしを肩にかかるように抱き上げた。
!?
>「!!?」
>「おい!暴れるなって!送ってってやるだけだ。お前みたいなチビガキなんぞに手ェ出すほど 女に不自由してねぇよ」
不自由してないんだ…
>「で?お前の家はどこにあんだ?」
海の中←コラ
>あたしももう一度、頭を横に振る。だって、あたしの家は海の中だもん。人間になった今、どうあがいても行きようがない。
そういえばそうですね。
>そう思って、はっとする。これからどこへ行けばいいのだろう?家が無いから、どこで暮らせば・・・。
あ……
>「じゃあ、俺ん家に来るか?」
おおおぉっ!!いいの?!いいんですかルークッ!?←あんたが行くんじゃないんだから
すっごくすっごく続きが気になります!
では失礼しました〜!

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16656本当ですか?竹内 恵 2004/8/19 15:51:17
記事番号16655へのコメント

いつもご感想、ありがとうございます!
感想が来ているのを見るたび、踊りだしてしまっている始末です(←馬鹿じゃないの?)
私ごときの小説に毎回コメントを下さるなんて・・・。感激ものです。嬉しくてしかたがありません・・・(感涙)。
あ、あの。ルーク・・・カッコよかったですか?ありがとうございます(泣)。
書いててすんごく恥ずかしかったです。今回の場面…(赤面)。なんかべたべたなシーンで(汗)。


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16660人と魚と国のあいだで――3竹内 恵 2004/8/19 19:31:20
記事番号16640へのコメント



街の中央に建てられた大きな白い屋敷。玄関(門と言っても過言ではない大きさの)に入るなり大きな庭が立ち込める。
右と左に並んでいるのはここに雇われている人達らしい。20…21…22…なんて数えてもきりがないというような人数。
天井には華やかに宝石で飾られたシャンデリア。床は大理石で造られていて、覗き込むと自分の顔が映る。

(ここって…もしかして…もしかしなくとも…)
「ああ。ちっとばかしでかいけど、そんなに気張る必要はねぇぞ。俺の家だからな」

やっぱりこの失礼男の家ぇぇぇぇ?!
なんで?!どうして?!これじゃあまるで・・・。

「「「「「お帰りなさいませ。王子」」」」」

口をそろえて雇われている人達がお辞儀をする。丁寧に一列に並びながら。
・・・えぇぇぇぇぇぇぇ?!!王子だぁぁぁぁぁぁぁ?!!

(なななな何が、どうして、どうなってるの???)

脇に剣を差しているし、この風貌、風格、服装からしてまさに傭兵か、良くてお城の直仕えの騎士かなにかと思っていたため、驚きが大きい。
しかも、あの初対面の女性(ってかあたし)に対して失礼極まりない毒言を吐くような性格の悪さを知った後では、効果二倍と言ったところだ。
驚愕のあまり、いまの現状と自分の置かれている立場がわからず、呆然と立ち尽くす。

「おい。早く来いっての。ちゃんと付いて来ないと迷うぞ」
(え?!それは困る!)

慌てて失礼男の後を追いかける。横広な階段の真ん中に、赤いじゅうたんがひかれている。
壁には大きな誰かの自画像の抽象画か立て掛けられていて、”貴族の威圧感”と言うのを感じるような気がする。

「お前は……っと。この部屋でいいか」
(この部屋でいいかって…なんつー安易な…)

てきとうに部屋を選び、鍵を開ける。中はうっすらとオレンジを帯びた壁に囲まれており、馬車が30台は楽に入りそうなほどの広さ。
ベットはシングルだが、両手を広げて寝てみてもまだあまりそうな大きさ。しかも窓際にはテラスが設置されている。

「親父は好きに使って良いって言ってたからさ。まぁ、気楽に使えよ」

そう言って、あいつが出て行こうとしたから、思わず腕を掴む。

「……なんだよ。どうかしたのか?」

ぐいっとあいつの手のひらを引き寄せ、指でなぞる。

”ありがとう。今日は助かったわ”

「…そりゃどうも」

”あたしはリナよ。あんたの名前は?”

「―――…ルークだ」

”そう。よろしくね、ルーク”

なぞり終わると、手を離しにっこりと笑ってみせる。あいつは照れたように手を上下に振りながら部屋を出て行く。
その様子を見届けた後、ぼふりとベットにうなだれる。いろいろあって、身体はとうに疲労しきっている。

(ルーク……かぁ)

先程聞いた名前を、頭の中でもう一度再確認する。今の今まで、海の中で憧れ続けたあいつ。
何にも知らないで、ただ憧れていた。ここ一体の国の王子であるということも、結構な性悪であるということも知らずに。
今日、初めて知った憧れていた奴の名前。今まで知らなかった内面の部分。一日にいろんなことが起こりすぎて、
もうすでに記憶容量はパンク寸前。なのにもっと考えなきゃいけないことがあって・・・。


これからどうすればいいのか、とか

このままここに世話になりっぱなしって訳にもいかないし、とか

とりあえず、叶えたいことをかなえた方がいいのかな、とか

――人魚に戻ろっかな・・・。とか


でも、最悪ってほど、悪い性格でもないのよね。あいつ。一応は 助けてくれたんだし?
足を捻ったと勘違いして、わざわざ担いできてくれて。しかも住むところまで貸してくれるって言うし・・・。
別にそこまで悪い奴じゃ ないしね。

(ほんとに、これからどうしよっかな―――…)

考えながら、うとうととまどろむ。
明日がどれだけ慌しくなるかも知らずに・・・。





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16661くふ、たくさん読めて嬉しいですv朱音 E-mail URL2004/8/19 20:41:09
記事番号16660へのコメント

こんばんは!朱音です!
おぉ!三作目っ!
早速読ませていただきました(これ何回目?

>街の中央に建てられた大きな白い屋敷。玄関(門と言っても過言ではない大きさの)に入るなり大きな庭が立ち込める。
>右と左に並んでいるのはここに雇われている人達らしい。20…21…22…なんて数えてもきりがないというような人数。
>天井には華やかに宝石で飾られたシャンデリア。床は大理石で造られていて、覗き込むと自分の顔が映る。
…豪華…ですね…
>脇に剣を差しているし、この風貌、風格、服装からしてまさに傭兵か、良くてお城の直仕えの騎士かなにかと思っていたため、驚きが大きい。
>しかも、あの初対面の女性(ってかあたし)に対して失礼極まりない毒言を吐くような性格の悪さを知った後では、効果二倍と言ったところだ。
たしかに(ぉぃぉぃ
>「お前は……っと。この部屋でいいか」
>(この部屋でいいかって…なんつー安易な…)
確かに…『でいいか』って…(苦笑い
>てきとうに部屋を選び、鍵を開ける。中はうっすらとオレンジを帯びた壁に囲まれており、馬車が30台は楽に入りそうなほどの広さ。
>ベットはシングルだが、両手を広げて寝てみてもまだあまりそうな大きさ。しかも窓際にはテラスが設置されている。
部屋も豪華ですね〜(関心
>なぞり終わると、手を離しにっこりと笑ってみせる。あいつは照れたように手を上下に振りながら部屋を出て行く。
…照れてる…?あのルークが…?ルークが照れてる…?(しつこい
親がいなかったら暴走してます!!!(ぇ?
>何にも知らないで、ただ憧れていた。ここ一体の国の王子であるということも、結構な性悪であるということも知らずに。
性悪…まぁあたってなくも無いですけど(苦笑い)
>――人魚に戻ろっかな・・・。とか
えっ?!だめです!まだまだ人生諦めちゃいけません!(人生って…
>でも、最悪ってほど、悪い性格でもないのよね。あいつ。一応は 助けてくれたんだし?
>足を捻ったと勘違いして、わざわざ担いできてくれて。しかも住むところまで貸してくれるって言うし・・・。
>別にそこまで悪い奴じゃ ないしね。
はい。ただの照れ屋さんです(決め付けるな
>明日がどれだけ慌しくなるかも知らずに・・・。
ん?何でしょ…?

すっごくすっごくすっごくすっごく嬉しいです!!
続きが気になります!では、失礼します!


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16665人と魚と国のあいだで――4竹内 恵 2004/8/20 18:37:48
記事番号16640へのコメント



「リナ様。おはようございます」
(ん〜…。おはよ〜……ってリナ”様”???)
「国王様が直々に接待したいとのご申し出です。僭越ながら御召しかえの準備を承りたく存じます」
(へ〜。国王様がねぇ〜。………国王様ぁぁぁぁぁぁぁ?!!)

シーツをバッと取り上げると、さくさく洗顔用のクリーム(見るからにブランド品)とおけ(あきらかに銀でできている)を用意する。
まだ少し寝ぼけている頭に、国王様という字が行ったり来たり。何が起きているのかいまいち現状把握ができないのだが・・・。
ばしゃばしゃと顔を洗われ、次は歯ブラシを銜えさせられる。これもやはり、ここに遣えているらしき人が丁寧に磨いてくれた。
口の中がスカスカするほど磨かれた後、着ている衣類を脱がし始める・・・って、ちょっと待ったぁぁぁぁぁぁ!!?

(やってくれるのはありがたいけど!着替えくらいは自分でやるからぁぁぁ!!)

剥ぎ取られそうな勢いの自分の服を掴み、必死に抵抗する。

「…リナ様。ここには女性しかおりません。恥ずかしがられる必要はございませんよ」
(そういう問題じゃないぃぃぃぃぃ!!)

必死の抵抗も虚しく、衣類をすべて剥ぎ取られる。ローズの香りのする濡れたタオル(さらりとした絹の肌触り)で身体をくまなく拭かれ、
ローション(またもやブランド品)を塗ったくられる。塗り終わった後、また濡れたタオルで綺麗に拭われ、今度は服装選び。
大量にクローゼットに掛けられた服の中から、一着選べと言われたが、あたしではどんな服が良いのかわからないので、頭を横に振る。
すると、なぜか嬉しそうな声が聞こえてきて、張りきった様子の城仕えの人達。・・・なにがそんなに嬉しいの?

「申し訳ございません。リナ様。久しぶりに女性の方の着付け準備なもので、みんな張り切っているんですよ」

声のしたほうを向くと、扉の前に長髪の見事な金髪の女性が立っていた。思わず目を奪われる。それほど綺麗な女性なのだ。
彼女はうっすらと微笑みながら 「では失礼します」 といい残し、この場を後にする。

「もう、フィリア様ったら」

近くでそんな声が聞こえてきたので、(ああ、あの人はフィリアっていうのか)とぼんやり考えた。おまけに・・・

「きゃぁぁ!白くて綺麗な肌ぁvvこれならどんな色のドレスも映えますわvv」
「栗色のさらさらした髪!結びがいがありますわ♪」
「やっぱりここは紅いドレスの方が……。瞳の色と合わせて…」
「いえいえ。白いドレスのほうが良いと思うわ。髪と瞳の色を強調させて…」
「ルージュはやっぱり赤ですよねvvあ、でも、朱色も捨てがたい……」
「装飾品はピアスとネックレスだけに押さえて…っと」
「あ、白粉はいらないわ。このままでも十分肌がきれいですから」

などと慌しく繰り広げられている会話も聞こえてきたが・・・。
















接客間の入り口の前で、壁におっかかりながらルークが待っていた。なぜだか少し、不機嫌そうに見えるが。

「…ったく!いつまで着替えて―――…」

振り向きざまの第一声が中断され、声を失くしたようにまじまじとこちらを覗う。
身体のラインを強調するあっさりとした形のワインレッドのドレス。唇には薄くひかれた 同じくワインレッドの口紅。
髪は後ろに結い上げられていて、こめかみの部分が少したらされている。歩きなれない足には、真っ赤なハイヒール。
耳には十字架の形のピアスが、控えめに付けられている。

(は、恥ずい……。やっぱり絶対もの凄く…!!)

慣れないハイヒールがコツコツと鳴るたび、恥ずかしさがこみ上げてくるようで、思わずルークから顔を背ける。
おそらく真っ赤に染まっているだろう顔を見せたくないがための行動であった。
そのため、あちらがどんな表情をしているのか、見えない。バクバクと鳴っている心臓の音が嫌に響いて聞こえる。

「お前………」
(ななななっ、何…?!)
「やっぱり胸小せぇんだな。その服着てっとよくわかるぜ」

ドカッ!!

「「「「お、王子?!」」」」

はっ!し、しまった!思わずアッパーかましてしまった!
怒られると思い、身を屈める・・・が。

「レディに対して何て事言うんですか!」
「そんなんだから女性とお付き合いしても一週間と持たないんですよ!」
「素直に褒めるって事ができないんですか?!王子は!」

・・・と、ルークが怒られていたりする。ちょっと、いいの?相手王子なんでしょ?

「…チッ、うっせえなぁ」

顎を擦りながら起き上がると、すたすたと接客室に入って行く。あたしはそれに遅れないように慌てて後をついて行った。





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16672書いてる間に二つも…vv朱音 E-mail URL2004/8/20 20:10:54
記事番号16665へのコメント

こんばんは!朱音です!
二つとも読ませて頂きました!
とりあえず4のコメントです。
>「…リナ様。ここには女性しかおりません。恥ずかしがられる必要はございませんよ」
>(そういう問題じゃないぃぃぃぃぃ!!)
リナは恥ずかしがり屋さんですから(笑
>「申し訳ございません。リナ様。久しぶりに女性の方の着付け準備なもので、みんな張り切っているんですよ」
ってことは女性が少ないんだ…
>声のしたほうを向くと、扉の前に長髪の見事な金髪の女性が立っていた。思わず目を奪われる。それほど綺麗な女性なのだ。
>彼女はうっすらと微笑みながら 「では失礼します」 といい残し、この場を後にする。
>
>「もう、フィリア様ったら」
おぉ。ここでフィリア登場ですか。よかった。人魚でゼロスと喧嘩してなくて…(そっちの心配かい
>「きゃぁぁ!白くて綺麗な肌ぁvvこれならどんな色のドレスも映えますわvv」
>「栗色のさらさらした髪!結びがいがありますわ♪」
>「やっぱりここは紅いドレスの方が……。瞳の色と合わせて…」
>「いえいえ。白いドレスのほうが良いと思うわ。髪と瞳の色を強調させて…」
>「ルージュはやっぱり赤ですよねvvあ、でも、朱色も捨てがたい……」
>「装飾品はピアスとネックレスだけに押さえて…っと」
>「あ、白粉はいらないわ。このままでも十分肌がきれいですから」
>
>などと慌しく繰り広げられている会話も聞こえてきたが・・・。
…凄い張り切りようですね…
>振り向きざまの第一声が中断され、声を失くしたようにまじまじとこちらを覗う。
わ〜みとれてるv(ぉぃぉぃ
>「お前………」
>(ななななっ、何…?!)
>「やっぱり胸小せぇんだな。その服着てっとよくわかるぜ」
照れ隠しなのはわかりますけど、それはちょっと…(汗
>「レディに対して何て事言うんですか!」
ですね…
>「そんなんだから女性とお付き合いしても一週間と持たないんですよ!」
…早っ…一週間ももたないとは…
>「素直に褒めるって事ができないんですか?!王子は!」
できないんですよ、ルークは(決め付けるなって…
>・・・と、ルークが怒られていたりする。ちょっと、いいの?相手王子なんでしょ?
いいんです、ルークなんだから(酷

ふう、なんだかにやけっ放しです(怪しい
さて続きも読ませていただきますvでは!


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16666人と魚と国のあいだで――5竹内 恵 2004/8/20 18:38:10
記事番号16640へのコメント



「おお、よく来たな」
「お待ちしておりましたよ」

部屋に入ってからそう答えてくれたのは、どうやら国王と王妃らしかった。・・・が、王妃様のほうは良しとしても、
国王様のほうはずいぶんと軽装(高価な服には違いないだろうが)で、しかも顔立ちからしても国王と言うよりは、
傭兵といったほうが正しいような感じである。・・・なるほど。ルークは父親似なわけなのね。

「さぁさぁ、立ち話もなんだ。そこに腰掛けなさい」

国王に促されて、大きなテーブルに並べられている椅子の中から 目の前にあった椅子を選び、そこに座る。

「ほぉー……。可愛らしい子じゃないか」
「ええ、本当に。お人形のようね」

お二人がくれた賛辞に、顔を茹でダコのように赤らめ、俯く。こういう時にお礼の言葉が言えないというのは、少し辛いものがある。
見るからに品の良さそうな王妃。柔らかな物腰で、過度な装飾品をつけていない。美しい人だ。
さっきも思ったけど、まるで傭兵か騎士のような顔立ちの国王。表情がおおらかで、物怖じという言葉を知らなそうな人。
どちらも優しそうな人柄で、思わずほっとする。でもやっぱり、こういう広い部屋だと緊張するけど・・・。

「…おい。俺たちはなんのために連れて来られたんだよ」
「勿論、家族全員で自己紹介をするためだ」
「……あのなぁ……」

頭を抱えながらテーブルに頬杖をつくルーク。
マイペースなご両親さんね・・・。

「…と言うか。あれだろ?お前の将来のお嫁さんに挨拶をと思ってな」

ガタガタ!っと軽快な音を立ててあたしとルークがテーブルに突っ伏す。なんであたしがコイツの嫁になることになってんのよ?!

「なっ、突然なに言い出すんだ!くそ親父!!」
「照れるな照れるな。お前がここに女性を連れて来るなんて初めてじゃないか♪」
「こんな可愛らしい方が私の義娘になるなんて、光栄ですわ」
「っだぁぁぁ!勝手に話を進めるな!!」

にこにこ顔で話を進めるお二人。客観的に見ると、”いつまでもフラフラしてないでいい加減身を固めろ”と
顔に書いてあるような気がしてくる。怖いですよ・・・国王様たち・・・。
















「明日はどこ行きたい?」

一通りお二方と話終わった後、「そろそろ朝議があるので、このへんで」と国王が席を立ったので、自己紹介らしき談話を終えた。
なぜ突然ルークが話かけてきたかというと、帰り際に

『折角だから、明日にでも街を案内してあげなさい』

と国王と王妃に凄まれたからである。意外と親には頭が上がらないものと見た。

「…って聞いても喋れねぇんだっけか…」

困ったように頭を掻く。すると、思い出したようにぱっとあたまを上げた。

「そう言えば、親父がお前に護衛付けるって言ってたから、挨拶しとけよ」

あたしの部屋の前でそう言って、そのまま何処かへ行った。



##########

び、微妙なオリジナルキャラを出してしまった・・・。
しかし、一気に書くと結構しんどい。


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16673Re:人と魚と国のあいだで――5朱音 E-mail URL2004/8/20 20:27:52
記事番号16666へのコメント

さて続けてレスです。(挨拶は?
こんばんは!朱音です(順番逆

では感想…ふふふふふ(怪しいっての!
>お二人がくれた賛辞に、顔を茹でダコのように赤らめ、俯く。こういう時にお礼の言葉が言えないというのは、少し辛いものがある。
照れ屋リナ再来(ぇ?)ってそうか…リナ真面目ですしね。そこらへん(お姉さまの教育のお陰←…(汗
>どちらも優しそうな人柄で、思わずほっとする。でもやっぱり、こういう広い部屋だと緊張するけど・・・。
どうしてこんな素敵な両親からルークみたいなのが…←みたいなのって…(汗
>「…と言うか。あれだろ?お前の将来のお嫁さんに挨拶をと思ってな」
おおおおっ!!でたぁっ!お嫁さん発言!
>「なっ、突然なに言い出すんだ!くそ親父!!」
>「照れるな照れるな。お前がここに女性を連れて来るなんて初めてじゃないか♪」
>「こんな可愛らしい方が私の義娘になるなんて、光栄ですわ」
>「っだぁぁぁ!勝手に話を進めるな!!」
呑気な親を持つのは大変ですねぇルーク…
でも照れちゃダメですよ?(ォィ
>にこにこ顔で話を進めるお二人。客観的に見ると、”いつまでもフラフラしてないでいい加減身を固めろ”と
>顔に書いてあるような気がしてくる。怖いですよ・・・国王様たち・・・。
…プラスアルファがあったんですね…
>「そう言えば、親父がお前に護衛付けるって言ってたから、挨拶しとけよ」
護衛…?

いや〜暴走しかけました(待て
続き楽しみにして待ってますv 











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16674ルーク傭兵風王子様が素敵ですv瑞茅桜璃 2004/8/20 22:05:21
記事番号16666へのコメント


こんばんは。瑞茅です。
人魚姫…リナが人魚…じゃあルークが王子様!?一体全体どんな王子様だろうかとどきどきしながら読ませていただいています。(失礼)
でもやはりルークはルークなんですねv言葉遣いが悪くて傭兵みたいな王子様、素敵です。それに、

>ドカッ!!
>
>「「「「お、王子?!」」」」
>
>はっ!し、しまった!思わずアッパーかましてしまった!
>怒られると思い、身を屈める・・・が。
>
>「レディに対して何て事言うんですか!」
>「そんなんだから女性とお付き合いしても一週間と持たないんですよ!」
>「素直に褒めるって事ができないんですか?!王子は!」
>
>・・・と、ルークが怒られていたりする。ちょっと、いいの?相手王子なんでしょ?

こんな侍女様がたが素敵です(笑)リナの疑問はもっとも、と思いつつやはりこういう場合の侍女様たちは強いですよね。

>「明日はどこ行きたい?」
はルークのセリフですか!!彼がそんなことを言うとは…そしてリナに護衛とは一体誰だ、金髪の剣士か、岩肌の魔剣士か、それともいっそ銀髪の彼女だろうかと非常に続きが楽しみでありますv

それでは4、5と混ざってしまった散文で失礼しました。

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16681感動ものです!竹内 恵 2004/8/21 13:58:22
記事番号16674へのコメント

ご感想、嬉しいです!ありがとうございます!


>こんばんは。瑞茅です。
>人魚姫…リナが人魚…じゃあルークが王子様!?一体全体どんな王子様だろうかとどきどきしながら読ませていただいています。(失礼)

それは……!!ありがとうございます!光栄すぎて涙が…(喜)。

>でもやはりルークはルークなんですねv言葉遣いが悪くて傭兵みたいな王子様、素敵です。それに、

はい。ルークは王子ってイメージじゃないので、よっぽど傭兵か騎士という設定にしようかと思ったんですが、
それじゃあなんか、”人魚姫”って題材から外れてしまう気がして・・・。
結局”傭兵っぽい王子”という設定に切り替えて、現在に至ります。

>>ドカッ!!
>>
>>「「「「お、王子?!」」」」
>>
>>はっ!し、しまった!思わずアッパーかましてしまった!
>>怒られると思い、身を屈める・・・が。
>>
>>「レディに対して何て事言うんですか!」
>>「そんなんだから女性とお付き合いしても一週間と持たないんですよ!」
>>「素直に褒めるって事ができないんですか?!王子は!」
>>
>>・・・と、ルークが怒られていたりする。ちょっと、いいの?相手王子なんでしょ?
>
>こんな侍女様がたが素敵です(笑)リナの疑問はもっとも、と思いつつやはりこういう場合の侍女様たちは強いですよね。

嬉しいです(感涙)。女は強い方がいいよいう偏った考えかたが私にはあるようでして・・・。
なぜか女性が立場状、上に立っていたりしてます(汗)。

>>「明日はどこ行きたい?」
>はルークのセリフですか!!彼がそんなことを言うとは…そしてリナに護衛とは一体誰だ、金髪の剣士か、岩肌の魔剣士か、それともいっそ銀髪の彼女だろうかと非常に続きが楽しみでありますv

本当ですか?!ありがとうございます(泣)。
多分誰にも予想できない人物だとおもわれますが・・・(爆)。

>それでは4、5と混ざってしまった散文で失礼しました。

いいえ!ご感想、嬉しすぎます!
読んでくださり、本当にありがとうございます。


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16684人と魚と国のあいだで――6竹内 恵 2004/8/21 20:20:58
記事番号16640へのコメント




少し喉が渇いて、夜中に起きだした。いまだに慣れない大きなベットから身体を起こす。
今にも閉じてしまいそうな目を擦りながら扉を開けた。そして水飲み場(専用の場所がある)へと足を向ける・・・

「どこ行くんだ?」
「?!」

と、突然声をかけられた。声のするほうには黒髪、黒い瞳で、ルークくらいの身長の男が立っていた。
顔立ちはいたって美形なほうで、パッと見 20代ちょいくらいといったところだろうか・・・。

「あんまりうろちょろされると、護衛が面倒なんだがな」

そう言いながらこちらに近づいてくる。あたしはどう反応していいかわからず、黙ってその場に立ち尽くす。

「ああ。あんたが喋れないのはわかってるよ。ほら」

何を考えているのか、あたしに手を差し出す。ますますわけが解らない。悩んでいる間にも相手は「ほら」と急かす。
ここに来てからというもの、わけのわからない事が多すぎる。まぁ、もともと海にいたんだし、しょうがないのだろうけど。
頭に?マークを浮かべながら差し出された腕の前で考えこんでいるあたしを見て、あちらさんも不思議そうに覗き込んでくる。

「なんだ。ルーク……っといけねぇ、王子にこうすれば会話ができるって聞いたんだが」
(! ああ、なるほど。そうゆうことね)

やっと理解したあたしと違い、まだ悩んでいる様子の相手。そしてごく真面目な顔して

「あんた、超能力でも使えんのか?触れただけで相手の気持ちがわかるとか……」

などと聞いてきた。本当にごく真面目に、真剣な顔して。大の男が。あたしは思い切り吹き出し、笑い転げた。
・・・とは言っても、声が出ないから肩が震えていただけだけど。壁にもたれかかりながら口元を押さえる。

「んだよ!何で笑うんだ!?」

顔を少し赤くしながらこちらを睨みつけた。・・・だってあんた・・・ねえ?
まだ微かにこみ上げてくる可笑しさを抑えながら、差し出されたままの行き場のない手を優しく取る。相手は驚いたように
身体を硬直させると、手をほんの少しびくりと引いた。あたしはそれに構わず、指で手のひらにそっと文字をなぞる。

”あたしは水を飲みに行きたいだけよ”

そうなぞり終わると、相手は一気に脱力する。

「……こういう事だったのかよ……」

無駄な恥をさらしたとばかりに頭を抱えてその場に力無くしゃがみこむ。その様子に、またクスクスと笑う。
初対面だというのに、面白い奴である。相手の体勢に合わし、自分もしゃがみこむと、もう一度手を取る。

”面白いギャグをありがとう、護衛さん。あたしはリナ あんたは?”

「ギャグって、あのなぁ―――…。……俺はノエルだ」

”んじゃ、これからお世話になるわね ノエル?”

「おう……」

そう相槌をうつと、いきなり立ち上がり、すたすたと歩き始める。

「水、飲みに行くんだろ?」
(あ、そうだった。すっかり忘れてた)

ノエルの後を送れないようについて行く。少しは道順がわかってきたとはいえ、迷わず水飲み場にたどりつく自身がいまいちない。
この護衛さんがここに居なかったら、そこら辺にいる城仕えの人にでも聞こうと思っていたくらいである。


「あ?何だお前ら?こんな夜中に何してんだ」


そこの分かれ道で偶然ばったり会ったルーク。
・・・あんたこそこんなとこで何してんのよ?

「このお嬢さんを水飲み場へお連れしに来たんです」

突然敬語になるノエル。姿勢もぴしっと堅苦しいまでに整え、ルークと向き合っている。

「…敬語はやめろって言ってるだろうが」
「良いじゃねぇか。一応ってやつだよ」

いきなり礼儀正しくなったと思うと、今度はまた あたしに接したときのような態度(多分、地なんだろう)に戻った。

「悪ぃなノエル。本当ならこんなチビガキより、グラマーな女の護衛の方ががんばりがいがあ……」

ガスッ!

言葉を遮るように回し蹴りをくらわす。一度ならず二度までもチビガキって言ったわねぇぇぇ!!

「おい、お前!」

はっ!またやってしまった!仮(?)にも護衛の前で王子を蹴飛ばしてしまった・・・。
今度こそ怒られると身構える・・・が。

「いい蹴りしてんなぁ。今まででルークが蹴られた中で一番キレのいい蹴りだったぞ」

・・・そりゃどうも・・・って、今までってことは何度も蹴られたことがあんの?しかも自分の主が蹴られたのよ?今?
他にコメントのしようがないのだろうか・・・。侍女の人たちといい、この護衛の人といい、あんたって

(一体どういう生活送ってんのよ……)

そしてまた、騒がしい夜が明けていく。




**********

とととととと、とうとう出しちゃいました!ノエル!
一体何人の人が気に止めているだろうノエル!でも私、彼好きなんです・・・(哀)。
原作一巻目からして登場していた彼。ずいぶん前から出そうと目論んで(←?)いたんですよ・・・。


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16685読ませて頂きました!朱音 E-mail URL2004/8/21 20:54:18
記事番号16684へのコメント

こんばんは!朱音です。
>「どこ行くんだ?」
>「?!」
>
>と、突然声をかけられた。声のするほうには黒髪、黒い瞳で、ルークくらいの身長の男が立っていた。
>顔立ちはいたって美形なほうで、パッと見 20代ちょいくらいといったところだろうか・・・。
うん…?どちら様…?ゼルは青い目だし…と思ってました。
>無駄な恥をさらしたとばかりに頭を抱えてその場に力無くしゃがみこむ。その様子に、またクスクスと笑う。
私もちょっと笑っちゃいました(笑
>初対面だというのに、面白い奴である。相手の体勢に合わし、自分もしゃがみこむと、もう一度手を取る。
>
>”面白いギャグをありがとう、護衛さん。あたしはリナ あんたは?”
>
>「ギャグって、あのなぁ―――…。……俺はノエルだ」
…………オリジですか?と思った瞬間…
>「悪ぃなノエル。本当ならこんなチビガキより、グラマーな女の護衛の方ががんばりがいがあ……」
あ、またそんな事を。
>ガスッ!
>
>言葉を遮るように回し蹴りをくらわす。一度ならず二度までもチビガキって言ったわねぇぇぇ!!
>
>「おい、お前!」
>
>はっ!またやってしまった!仮(?)にも護衛の前で王子を蹴飛ばしてしまった・・・。
>今度こそ怒られると身構える・・・が。
>
>「いい蹴りしてんなぁ。今まででルークが蹴られた中で一番キレのいい蹴りだったぞ」
へ…?
>・・・そりゃどうも・・・って、今までってことは何度も蹴られたことがあんの?しかも自分の主が蹴られたのよ?今?
そうですよ?いいんですか?
>(一体どういう生活送ってんのよ……)
確かに…
>とととととと、とうとう出しちゃいました!ノエル!
>一体何人の人が気に止めているだろうノエル!でも私、彼好きなんです・・・(哀)。
>原作一巻目からして登場していた彼。ずいぶん前から出そうと目論んで(←?)いたんですよ・・・。
え…?原作一巻目…?
え〜とあの時いたのはリナ・ガウ・ゼル・レゾ・あとがきにL様・ゾルフ・ディルギア・ロディマス・ゾロム・S・宿の親父さん・トロル数体・野党の(元)福親分・ゴブリン…………ヤバイ…私としたことが…
…いや私だからってのもあるかもしれませんが(←記憶能力低し)…
…どこにいたんですか?!今手元にあるんですけど原作一巻目。
疑問符たくさん浮かべつつ失礼します(謎)
…できたら教えてくださいすいません…

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16688ノエルの説明竹内 恵 2004/8/22 09:36:47
記事番号16685へのコメント

どうも。いつもありがとうございますvv竹内です。
今回は言い訳したいとこ山ほどあります(汗)。

>こんばんは!朱音です。
>>「どこ行くんだ?」
>>「?!」
>>
>>と、突然声をかけられた。声のするほうには黒髪、黒い瞳で、ルークくらいの身長の男が立っていた。
>>顔立ちはいたって美形なほうで、パッと見 20代ちょいくらいといったところだろうか・・・。
>うん…?どちら様…?ゼルは青い目だし…と思ってました。

ホントにどちら様ですよね・・・。この話は友達と打っていたのですが、
私が「登場人物ほとんど別の役に当てはめちゃったんだけど、他に使えそうなの居ないかなぁ?」と相談したところ、
「前から使いたいって言ってた奴使えば?」と言われ、そうだねと喜び勇みノエルを使った次第です・・・(苦)。

>>無駄な恥をさらしたとばかりに頭を抱えてその場に力無くしゃがみこむ。その様子に、またクスクスと笑う。
>私もちょっと笑っちゃいました(笑
>>初対面だというのに、面白い奴である。相手の体勢に合わし、自分もしゃがみこむと、もう一度手を取る。
>>
>>”面白いギャグをありがとう、護衛さん。あたしはリナ あんたは?”
>>
>>「ギャグって、あのなぁ―――…。……俺はノエルだ」
>…………オリジですか?と思った瞬間…

あ、やっぱり。オリジナルと思われましたか・・・。
影薄いなぁ・・・。彼。

>>「悪ぃなノエル。本当ならこんなチビガキより、グラマーな女の護衛の方ががんばりがいがあ……」
>あ、またそんな事を。

今回ルークはオチに使わせていただきました(苦笑)。

>>ガスッ!
>>
>>言葉を遮るように回し蹴りをくらわす。一度ならず二度までもチビガキって言ったわねぇぇぇ!!
>>
>>「おい、お前!」
>>
>>はっ!またやってしまった!仮(?)にも護衛の前で王子を蹴飛ばしてしまった・・・。
>>今度こそ怒られると身構える・・・が。
>>
>>「いい蹴りしてんなぁ。今まででルークが蹴られた中で一番キレのいい蹴りだったぞ」
>へ…?
>>・・・そりゃどうも・・・って、今までってことは何度も蹴られたことがあんの?しかも自分の主が蹴られたのよ?今?
>そうですよ?いいんですか?

ルークはいろいろと修羅場やってんですよ。ここの中では(笑)。

>>(一体どういう生活送ってんのよ……)
>確かに…

これから明らかに・・・なる、かもしれません(←どっちだよ)。

>>とととととと、とうとう出しちゃいました!ノエル!
>>一体何人の人が気に止めているだろうノエル!でも私、彼好きなんです・・・(哀)。
>>原作一巻目からして登場していた彼。ずいぶん前から出そうと目論んで(←?)いたんですよ・・・。
>え…?原作一巻目…?
>え〜とあの時いたのはリナ・ガウ・ゼル・レゾ・あとがきにL様・ゾルフ・ディルギア・ロディマス・ゾロム・S・宿の親父さん・トロル数体・野党の(元)福親分・ゴブリン…………ヤバイ…私としたことが…
>…いや私だからってのもあるかもしれませんが(←記憶能力低し)…
>…どこにいたんですか?!今手元にあるんですけど原作一巻目。
>疑問符たくさん浮かべつつ失礼します(謎)
>…できたら教えてくださいすいません…

本当にすみません(哀涙)。ヴァルとかガウリイとかミリーナとかゼルとか。みんなもう他に役割つけちゃって、彼以外に使えそうな
二枚目キャラが見つからなかったんです・・・。よっぽどナーガにしようとも思ったのですが、私の場合、彼女が出てくると
話が進まないんです(悲)。それに影の薄い彼なら、どんな風に使おうと大丈夫かな〜と・・・(汗)。
原作、居ませんでしたか(苦)。そうですか・・・。原作とは言っても、いろいろと種類があるもので・・・。今、ノエルの出てくる本は
友達の手元にいっているので、詳しくは説明の仕様がないんです。もともと絵梨のだし・・・。
と、言うことで、オリジナルキャラとでも思って大目に見てやって下さい(切実)。黒髪、黒い瞳、美形の男ということで(汗)。
顔立ちはどちらかと言うと熱血漢系なんですが、ご想像にお任せいたします(苦笑)。口調はルークと似たか寄ったかですかね。
ちなみにここの小説での彼は、結構軽い性格になっていくと思われますが・・・。
それでも気になりましたなら、原作の第一巻、「あんた、リナ・インバースだろ。」「やっぱり、そうか。俺はノエル、見ての通り、旅の傭兵だ。」・・・で良かったっけ?・・・まぁ、
こんなセリフを探してみると見つかるかもしれません。


それでは乱文にて、失礼します。
ご感想、嬉しかったですvv







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16690人と魚と国のあいだで――7竹内 恵 2004/8/22 15:28:08
記事番号16640へのコメント



「リナ様、今日は王子とお出かけになるのでしょう?そろそろ支度を整えねば…」

朝っぱらから部屋に押しかけてきた城仕えの人たち。昨日のごとく・・・いや、それ以上の張り切りようである。

「せっかくのデートなんですから、とびきり綺麗に仕上げないと♪」
(いや、違う!デートじゃないから!)

心の中で否定してみても始まらなかった。あっという間に服を脱がされ、入浴の準備をさせられる。
国王と会ったときはローションだったのに、なんで今回はお風呂なんだろう?

「さ、覚悟して下さい?」

やんわりと薄く微笑む侍女の人・・・。覚悟って・・・。
背筋に寒気を感じながら、大人しくお風呂に浸かる。鼻に心地よく伝わるラベンダーの香り。
予想どうりというか、なんと言うか、もの凄く広い入浴場。周りの壁は白く、石造りになっていて、床は薄い水色を帯びたタイル状。
お湯にはラベンダーの花びらが散らされており、白いにごり湯に己を誇示するように 美しく浮かんでいる。

(今まで自室のお風呂、使わせてもらってたからなぁ)

ゆったりとした気分で、肩までお湯に浸かる。ここの広さにはいつも驚かされてばかりだが、ここはなんともゆっくりできる。
ちょっと狭い、故郷(海)とでも思えば良いのだから。・・・熱くはないけど。少し調子に乗って、スイスイと泳いでみる。
海から出てきたばかりだというのに、いきなりこんな豪華なところに住むことになって。最初憧れてたルークは性格悪いわ、
侍女の人たちに着せ替え人形にさせられるわ、国王と王妃にお嫁さん発言されるわで、どうにも落ち着けなかった。
しかも、あれから護衛のノエルはいっつもあたしの部屋の前に居るし・・・。寝るときなんか、寝言を言わないかどうかが心配で、
なかなか眠れなかったという現状である。そんな中、ゆっくりできる空間は貴重なものに思えた。

「さぁ、リナ様。出かける支度をしましょうか♪」

・・・あと我侭を言えば、これが無いと助かるのだが・・・。
















「…昨日といい、またやられたのか?」

門の前で待っていたルーク。その言葉に涙ながらに頷く。
少し長めの茶色のジャンバースカート。ウエストにはスカートと対の色のベルトがついている。
上に合わせた色のブーツ。これもやはりベルト式。唇には薄く朱色の口紅。髪型は今回はそのまんま。

「まぁいいけどな…。行くぞ」

そう言って門を潜る。
ノエルが言うには、ルークと居るなら護衛は必要ないとのことで、二人きりの出かけとなった。







ザワザワ・・・。

城下町は思っていたよりもにぎやいでいた。花屋、レストラン、酒場や武器屋と、店の種類も数も豊富である。
海の中では見れないような風景に舞い上がりながら、あちこちをキョロキョロと見回す。
パッと見た”海鮮料理”という看板には 正直うげっと思ったが。

「おい。ちょろちょろ動き回ってんじゃねぇよ」
(いいじゃん別に!ケチ!)

こういう時に喋れないというのは損だと思う。もし声が出せたのなら、一言・・・いや、言いたいことが山ほどある。
ケチ!性悪!落ちぶれた傭兵みたいな顔してあたしのことばっかりチビだの何だの言ってんじゃないわよ!!・・・とまぁ、色々。

「お、何だ。ルークじゃないか」

近くの果物を売っている店から、一人のオジサンが顔を出した。

「よぉ。相変わらず元気そうじゃねぇか」
「はは。まぁな。……ところで、そっちのお譲ちゃんは…」
「ああ、コイツは……」
「待て!言わんでもわかっとる!――お前の彼女だろ?ん?」

その言葉に思わず近くの壁に頭をめり込ます。ルークはと言うと、頭を抱えて俯いている。

「いやぁ、今まで連れていた女とはだいぶ好みが違うなぁ」
「違うって!コイツはだな」
「しかしお前にロリコンの気があったとはなぁ……」

ズキズキと痛む頭を支えながらその言い合いを聞いている。さっきも思ったが、こういうとき喋れないのは考えものである。
しかもこの親父、人の話まったく聞いてないじゃない・・・。違うって言ってるでしょうが!(ルークが)
しかもロリコンて・・・。あたしもう十八なのよ?!どう見ても二十歳そこそこのこいつと歩いてて、なんでロリコンになるのよ!!

「違うって言ってんだろ!それに俺には………ちっ、もういい!!」
(―――…あれ?)

言いかけのまま、踵を返して歩き出す。その後を送れないようについて行く。

「まぁがんばれよーー!」

後方から聞こえてくろ大声に、

「だから違うっつってんだろ!!?」

と叫びながら。
・・・それに俺には・・・なんだったんだろ。何が言いたかったの?




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16696早速読みましたv朱音 E-mail URL2004/8/22 16:33:39
記事番号16690へのコメント


こんにちはv朱音です!
リナとルークのデート楽しみにしてましたv
では感想ですv
>「せっかくのデートなんですから、とびきり綺麗に仕上げないと♪」
>(いや、違う!デートじゃないから!)
またまたぁ照れちゃってv
>海から出てきたばかりだというのに、いきなりこんな豪華なところに住むことになって。最初憧れてたルークは性格悪いわ、
>侍女の人たちに着せ替え人形にさせられるわ、国王と王妃にお嫁さん発言されるわで、どうにも落ち着けなかった。
ははは…(汗
>しかも、あれから護衛のノエルはいっつもあたしの部屋の前に居るし・・・。寝るときなんか、寝言を言わないかどうかが心配で、
>なかなか眠れなかったという現状である。そんな中、ゆっくりできる空間は貴重なものに思えた。
>
>「さぁ、リナ様。出かける支度をしましょうか♪」
>
>・・・あと我侭を言えば、これが無いと助かるのだが・・・。
リナちゃんも大変ですねぇ(ちょっと他人事
>「…昨日といい、またやられたのか?」
>
>門の前で待っていたルーク。その言葉に涙ながらに頷く。
>少し長めの茶色のジャンバースカート。ウエストにはスカートと対の色のベルトがついている。
>上に合わせた色のブーツ。これもやはりベルト式。唇には薄く朱色の口紅。髪型は今回はそのまんま。
…顔…にやけてないかな…?…(←想像した)
>ノエルが言うには、ルークと居るなら護衛は必要ないとのことで、二人きりの出かけとなった。
わぉvやっぱルークって強いんですね?二人っきりかぁ…v
>パッと見た”海鮮料理”という看板には 正直うげっと思ったが。
これはもう育ちの問題ですしね…(何それ
>ケチ!性悪!落ちぶれた傭兵みたいな顔してあたしのことばっかりチビだの何だの言ってんじゃないわよ!!・・・とまぁ、色々。
落ちぶれた傭兵…まぁあたってますけど(ぇ?
>「はは。まぁな。……ところで、そっちのお譲ちゃんは…」
>「ああ、コイツは……」
>「待て!言わんでもわかっとる!――お前の彼女だろ?ん?」
そうですv(ぉぃぉぃ
>その言葉に思わず近くの壁に頭をめり込ます。ルークはと言うと、頭を抱えて俯いている。
あらら(笑
>「しかしお前にロリコンの気があったとはなぁ……」
…(汗
>ズキズキと痛む頭を支えながらその言い合いを聞いている。さっきも思ったが、こういうとき喋れないのは考えものである。
>しかもこの親父、人の話まったく聞いてないじゃない・・・。違うって言ってるでしょうが!(ルークが)
照れてる相手の話は逆手に取るものです(ニコニコ
>しかもロリコンて・・・。あたしもう十八なのよ?!どう見ても二十歳そこそこのこいつと歩いてて、なんでロリコンになるのよ!!
貴女が可愛らしいからですv
>「違うって言ってんだろ!それに俺には………ちっ、もういい!!」
…『それに俺には』…?
なに?なになになに?まぁさか…某銀髪美女の事じゃないでしょうね…?

ドキドキして次回を待ちつつ失礼しますv

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16707人と魚と国のあいだで――8竹内 恵 2004/8/23 21:40:58
記事番号16640へのコメント




花で綺麗飾られた店、少し物騒なものが置いてある店(武器屋)。果物の置いてある店など、いろんなところを見物した。
疲れてきたな、と思い始めたとき、ルークが人通りの少ないほうの路地へと歩いていき、一つの店に入った。

カランコロンと音が鳴りながら、扉が開く。ここはどうやら酒場らしい。なぜか女性客がが多い気がするが。

「いらっしゃ―――っと。ルークじゃないか」
「よっ。ガウリイの旦那」

ルークはカウンターで酒を注いでいる男性に声をかけた。知り合いのようだ。嬉しそうに話している。
ただ少し驚いたのは、相手が金髪 長身 超美形ということだ。なるほど、女性客が多いのが頷ける。

「おっ?そっちの譲ちゃんは……」
「言っとくが彼女でもなければましてや嫁でもねぇぞ。その反応飽きてんだよ」
「…まだ何も言ってないだろうが。否定される方が、余程怪しいんだがなぁ」
「…………」

なんかこの人、思い切り墓穴掘ってる気がするんだけど・・・。
溜め息を吐きながら頭を抱えるあたし。まぁ確かに、あれだけ彼女だの嫁さんだのはやし立てられれば 警戒もするだろうけどね。
ルークは何かを諦めたようにカウンターの席に座ると、「いつもの」と言ってお金を出す。
ここで疑問に思う。お題なら別に後でも良いんじゃないのかと。まぁ、人の好きずきだけど・・・。

「あ、お代なら後でも――…」
「あんたそうするとすぐ忘れるじゃねぇか。この間も 勘定払わねぇで出てった男に『また来てくれよな』とか何とか言って見送ってたみたい
だったが……俺が捕まえてなかったらどうする気だったんだよ」
「そうだったっけか?」
「そうだ。…お代、足りなかったらまた付け足すよ」

へ、へぇ、納得。そういう経緯があったのね・・・。それにしてもなんて言うか・・・変な会話。

「おい。突っ立ってないで座れよ」

呆然と二人の会話を聞いていたあたしに、隣の席に腰掛けるように促す。それに大人しく従うように隣に座る。
雰囲気の良い、木造の店。カウンターの後ろに並べられた、色とりどりのお酒。

(何 飲もうかな♪)

海の中で、時々うわさに聞くお酒。踊り出しそうなほど美味いと、そう聞いたことがある。
期待を胸に、グラスに注がれていくワインを見る。とぷとぷと波打つ紫の液体。その様子にさらに胸を躍らせる。

「お譲ちゃんは 飲み物何がいいんだ?」
「―――…ああ、ガウリイさんよ。コイツは喋れねぇんだ」
「おっと、そうなのか……」
「ああ。てきとうに見繕ってやってくれや」

その言葉に喜びを隠せずといったところである。
足をそわそわと揺らし、カウンターにうなだれるように両手をつくと、ガウリイとかいう人の動きをじっと観察する。

(見繕ってくれるってことは、一番おいしいものがくるのかな♪)

人間になって酒場に訪れ、お酒を飲んだなどと言うのは、おそらく人魚の中ではあたしが初めてだろう。
もしアメリアと会うことができたら、思いっきり自慢してやろうかな?などと考えながら顔を綻ばす。

「ほら、お待ちどうさま」
(来た来たぁvv)

待ってましたとばかりに置かれたグラスの中身を見ると、端の切られたレモンがグラス口に飾られており、甘い香りがする。
一口飲むと、なんとも甘い味わいが口の中全体に広がり、すっと溶ける。爽やかなレモンの味。

(美味しい〜vvコレがお酒……)
「おいおい、ガウリイの旦那…。こいつの飲み物…」
「ああ勿論。レモンライムだが?」
(レモンライムって言うの?すっごく美味しい〜vv)

まるで子猫のように両手でグラスを支えながらちょびちょびと舐める。

「酒じゃねぇじゃねぇか」
(へ……?)
「当たり前だ。未成年に酒飲ませるわけないだろう」
(嘘?!これお酒じゃないの?!)
「あんたも大概、お堅いねぇ……」

今飲んでいるものがお酒じゃないと知り、がっくりしたが、これはこれで美味しいのでよしとする。また来たときに飲めばいいしね。
甘い甘い レモンライムの味を堪能するように けれどすぐに飲むのはもったいなくて、少しづつ舐めるように飲む。

「はは。猫みたいだな」

グラスを磨きながら 金髪美形の人が言う。

(猫じゃないわよ。魚よ)

そう思ったが、レモンライムの甘さに、それすらもシュワシュワと消化されていく。
なんか、周りから冷たい視線(主に女性)が向けられているような気がするが、それも無視。
今はこの美味しい飲み物に没頭していたい。淡い水色が視界に優しい。レモンの甘酸っぱい香り。

「ガウリイの旦那も、少しは酒の種類覚えられるようになったんだな」
「ああ、まぁな。武器の種類なら、もっと早く覚えられるんだがなぁ」
「ははは。相変わらずだなぁ」

何で武器?と思いながらルークの服の裾を引っ張る。そしてこの間みたく、ルークの手のひらをなぞる。

”なんで武器なら覚えられるのよ?”

「あ?それはな、この旦那、物覚えは悪ぃけど もとは凄く腕の立つ傭兵だったんだ」
「物覚えが悪いはよけいだがな」
「そんで、いつまでも傭兵家業なんて危ない仕事してないで、安定した職業に就けって親に脅されて、現在に至るわけだ」
(ああ。なーるほど……)







「んじゃ、そろそろ行くぞ」

一通り話し終わった後、席を立ち、この場を後にする。


「また来いよ」
「おう。そうさせてもらうぜ」


帰り際。外は相変わらずにぎやかで、活気を落すことがない。
そこでふと、目に入る。小さな箱状のオルゴール。紅く彩られていて、周りは金色の線で、波のような線がひかれている。

「……なんだよ。それ、欲しいのか?」

じっとそのオルゴールを見つめていたあたしに、疑問そうに尋ねてきた。あたしは思い切り頭を横に振る。
さすがに服と家を借りていて、料理を奢ってもらって、飲み物を奢ってもらって、挙句に物が欲しいなどとは言えなかった。
オルゴールを残念な気持ちでもう一度見てから、パタパタとルークよりも先に走っていく。


「―――…ふーん……」


家(と言うか城)につき、ほっと一段楽する。いくら楽しいとはいえ、ゆっくりできるとはまた意味が違う。

「おい!」

そう呼ばれて振り返る。ぽんっと懐に投げ込まれた一つの箱。――さっきのオルゴールである。

「……土産 だ」

そう言ってそそくさと城の中に入って行く。現状がよく掴めず、混乱したが、すぐに理解する。

(…ありがとね…)

恥ずかしげに胸中で唱えてみた。




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16708わ〜いわ〜いv(マテ落ち着け朱音 E-mail URL2004/8/23 22:08:56
記事番号16707へのコメント

こんばんは!朱音です!
早速拝見させていただきました!

>カランコロンと音が鳴りながら、扉が開く。ここはどうやら酒場らしい。なぜか女性客がが多い気がするが。
>
>「いらっしゃ―――っと。ルークじゃないか」
>「よっ。ガウリイの旦那」
へぇ、ガウリイが酒場のマスター…女の人が多い訳です…
>「おっ?そっちの譲ちゃんは……」
>「言っとくが彼女でもなければましてや嫁でもねぇぞ。その反応飽きてんだよ」
あはは…(汗
>「…まだ何も言ってないだろうが。否定される方が、余程怪しいんだがなぁ」
そうですよ。ガウリイ珍しくまともな意見です(酷
>ルークは何かを諦めたようにカウンターの席に座ると、「いつもの」と言ってお金を出す。
>ここで疑問に思う。お題なら別に後でも良いんじゃないのかと。まぁ、人の好きずきだけど・・・。
確かに…前払いのバスじゃあるまいし(雰囲気ぶち壊し
>「あ、お代なら後でも――…」
>「あんたそうするとすぐ忘れるじゃねぇか。この間も 勘定払わねぇで出てった男に『また来てくれよな』とか何とか言って見送ってたみたい
>だったが……俺が捕まえてなかったらどうする気だったんだよ」
>「そうだったっけか?」
>「そうだ。…お代、足りなかったらまた付け足すよ」
さ、流石(?)ガウリイ…(汗
>へ、へぇ、納得。そういう経緯があったのね・・・。それにしてもなんて言うか・・・変な会話。
たしかに…
>海の中で、時々うわさに聞くお酒。踊り出しそうなほど美味いと、そう聞いたことがある。
水の中じゃ飲めませんしね(そっちか
>(猫じゃないわよ。魚よ)
り、リナちゃん…魚って…(爆笑)…まぁそうかもしれませんけど(おい
>なんか、周りから冷たい視線(主に女性)が向けられているような気がするが、それも無視。
はは…凄いですね。リナちゃん…
>「ガウリイの旦那も、少しは酒の種類覚えられるようになったんだな」
少しは…なんですね…
>「ああ、まぁな。武器の種類なら、もっと早く覚えられるんだがなぁ」
>「ははは。相変わらずだなぁ」
>
>何で武器?と思いながらルークの服の裾を引っ張る。そしてこの間みたく、ルークの手のひらをなぞる。
>
>”なんで武器なら覚えられるのよ?”
同感です。
>「あ?それはな、この旦那、物覚えは悪ぃけど もとは凄く腕の立つ傭兵だったんだ」
>「物覚えが悪いはよけいだがな」
ガウリイ、説得力ありません(キッパリ
>「そんで、いつまでも傭兵家業なんて危ない仕事してないで、安定した職業に就けって親に脅されて、現在に至るわけだ」
>(ああ。なーるほど……)
納得です。
>そこでふと、目に入る。小さな箱状のオルゴール。紅く彩られていて、周りは金色の線で、波のような線がひかれている。
ふむ…(現在想像中)…綺麗ですね…
>「……なんだよ。それ、欲しいのか?」
>
>じっとそのオルゴールを見つめていたあたしに、疑問そうに尋ねてきた。あたしは思い切り頭を横に振る。
>さすがに服と家を借りていて、料理を奢ってもらって、飲み物を奢ってもらって、挙句に物が欲しいなどとは言えなかった。
真面目と言うか律儀ですねぇ…そこが可愛いんですけど(ォィ
>オルゴールを残念な気持ちでもう一度見てから、パタパタとルークよりも先に走っていく。
>
>
>「―――…ふーん……」
およ?
>「おい!」
>
>そう呼ばれて振り返る。ぽんっと懐に投げ込まれた一つの箱。――さっきのオルゴールである。
あ〜っ!!
>「……土産 だ」
>
>そう言ってそそくさと城の中に入って行く。現状がよく掴めず、混乱したが、すぐに理解する。
ルーク…照れてますね?(ニヤ←怪しい
>(…ありがとね…)
>
>恥ずかしげに胸中で唱えてみた。
………最後の最後で萌えましたv(ぇ
ふふふ。照れ屋ですねぇ二人ともv(ニヤ←だからそれ怪しいって
では失礼します!続きが楽しみ♪

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16715人と魚と国のあいだで――9竹内 恵 2004/8/24 22:22:52
記事番号16640へのコメント



おもむろに気になっていたことを侍女の人に聞いてみる。いちいち手を取って聞くよりは、筆談の方が簡単なんじゃないかと、
紙とペンを部屋に用意していてくれた。こういう気遣いは凄く嬉しい。あと、着替えのときに張り切るのさえ、やめてくれたらなぁ。

”ねぇ。ノエルって一日中あたしの部屋の前に居るの”

「ええ。そうですよ。一応交代もしてますけど、ほとんどがノエル様ですね」

”どうして?”

「腕が立つし、何より信用できるからじゃないですか?大切なお客様(いつか家族になるでしょうけどvv)を護衛してもらうのに、中途半端に腕の立つものではいけないと、国王様は考えられたようですよ」

”ふーん。ありがとう”

「いえいえ、どういたしまして」

丁度掃除が終わったようで、持ってきた掃除用具を持って、この場を後にする。
ポツリと広い、静かな部屋。外は雨が降っていて外出はできない。ザァザァと音を立てながら地面に落ちていく。
葉に滴る、透明な水滴。海の中では雨はほとんど音がしなくて、少し波が荒れる程度だった。

(……退屈)

人魚だった頃は、いつもアメリアと遊んでいて、退屈などしなかった。それに海はいくら広いとはいえ、いつも賑やかだ。
寂しい思いはまったくしない。ちょっとした、孤独感。陸に足をついてからの数日が、ずいぶんと騒がしかったせいもあって、
暇でしょうがない。テーブルには甘いミルクチョコのクッキー。可愛くリボンの巻かれたバスケットに詰めてある。

(…そうだ!)












「……退屈だ」

ポツリと一言。誰も返事をしないのをわかってて呟いた。煩わしい、雨の音だけが耳にとどく。

「こんなんじゃ身体がなま……」

ポンッ!

「どわぁぁぁぁぁぁ?!!」

急に肩を叩かれ、思い切り後方に居飛び上がる。
教官か?!上司か?!国王かっ?!・・・と思って見たその先には こじんまりした自分の護衛主がいた。
取り合えず、説教はくらうことはないのだとホッと胸を撫で下ろす。まだ心臓がバクバクいっているが。

(…相変わらず、いちいち反応の面白い奴ねぇ)

こみ上げてくる可笑しさをこらえながら、紙に伝えたい用件を書く。

”一緒におやつ食べない?”

用件を書いた紙を見せると、ノエルはたっぷり10秒は固まっていた。その様子を不思議に思い、覗き込むように顔をみる。

「いきなり現れたと思ったら……何言い出すんだよ」

少し呆れ気味にこちらを見る。

”ダメ……?”

「や、別に良いぜ?俺も退屈してたとこだ」

”ホント?!やった!”

ミルクチョコの詰めてあるバスケットを両手で差し出す。相手は「おっ、美味そうじゃん」と一枚取る。
それにつられるようにあたしも一枚、クッキーを頬張る。出してもらったは良いけど、一人で食べても美味しくない。
取り分が減るのはなんだけど、やっぱり誰かと食べるのが一番美味しい食べ方。そう満足しながらもう一枚を口に運ぶ。

「廊下ってのがなんだが、折角なんだから座って食べようぜ」

こくりと頷き、ノエルの隣に壁にもたれかかるように座る。さくさくと香ばしい音が、床に響く。

「美味いな。多分これ、フィリアが作ったんだろうな」

”フィリアさんが?”

「ああ。けっこう料理上手いんだぜ?あいつ」

”へぇ。そうなんだ”

「「…………」」

沈黙。まぁ、当たり前である。会って間もないのだから、話すことなど特にない。
かといって、廊下で、二人の男女が、クッキー食べながら黙って座ってる図ってのもいただけない。
と、云うか怪しい。何か話すことはないかと必死に頭をフル回転させる。こおの間の酒場でのことでも話そうか・・・?

「なぁ、あんた一体どこから来たんだ?」

突然話しかけられ、クーキーを喉につまらせる。げほげほと咳き込む中、ノエルは「悪ぃ」と誤りながら背中を擦ってくれた。

(そりゃぁ、海ですよ海)

と即答したいところだが、そうもいかない。決してノエルを信用できないと思ってるわけではないが、もし万が一、
人魚が住んでいる場所が知れたなら、必ず追ってくるものがいる。人魚の肉を食べれば不老不死になるだとか、
珍しい生き物だから、水槽で飼うとか剥製にするとか。そういった人間が絶対に出てくる。
現に一度、住んでいる場所がばれそうになって、人間がふねで押し寄せてきたことがあった。だから、ここは取り合えず・・・

”よく、覚えてないの。住んでたとこ”

「!? 記憶がないのか?」

”ん……。所々は思い出せるんだけど、いまいち……ね”

などと多少記憶を喪ったフリ。ごめんなさい護衛さん(汗)。

「そうか……。悪いこと聞いちまったな」

”いや、別に……”

良心が痛むが、そんなことを気にしていても始まらない。目線をなるべく向けないようにする。
床の冷たさがいやに染みる気がする。気まずい雰囲気を何とかすべく、自分から話を持ちかける。

”ねぇ、明日のお出かけ、付き合ってくれない?”

「はぁ?明日外に出んのか?」

”うん。まぁ、晴れたらね”

「……まぁ、良いけどよ。一応護衛だしな」

こうして明日の予定が決まった。



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16722人と魚と国のあいだで――10竹内 恵 2004/8/25 14:27:43
記事番号16640へのコメント


(確かここら辺に………あった!)

この間ルークに連れて行ってもらった酒場を見つけ、喜色満面。あの美味しかった飲み物がもう一度飲める。
ノエルに道案内をしてもらいながら、あちこちを見た後、絶対にここに来ようと思っていたのである。

「……なんだお前、この酒場知ってるのか?」

”うん。この前ルークに連れてってもらったのよ”

携帯用の紙とペンで事柄を知らせる。すると、相手はニヤニヤと笑いながらこっちを覗き込むように見て

「へぇ…。ルークがねぇ♪」

そう言って、あたしの頭をぽんぽんと叩く。子ども扱いされているのかと怒りを覚えて、その手を振り払う。
そのままズカズカと先に酒場に入った。はたと、先程の言葉の意味を気にかける。

(ルークが…なんなのよ?)

カランコロンと、前に聞いたのと同じ音で扉が開く。前に来たときと同じで、女性客が目に見えて多い。
カウンターの席はもう満杯で、座れそうにないのを確認すると、違う席に座ろうと移動しようとした

「お、ノエル!それにあんた、ルークと一緒にいた譲ちゃんじゃないか!」

とその時。笑いながらこちらに話しかけてきた。鋭い視線がいっせいにあたしに集まる。それに気圧され、後ずさりする。

「なんだ。そんなとこじゃなくてこっちに来いよ」

ビリビリと伝わってくる空気の冷たさと殺気。ノエルのほうも思わず口元を押さえながら一歩下がった。
戸惑っているあたし達に、なおも急かすように「早く」と手招きする。あたし達は頭を横にぶんぶんと振る。
この場に居るだけでも息が詰まるのに、あの金髪美形の人の言うとおりにしてカウンターの席に座ろうもんなら、
殺気だけで死にかけるだろう。いっそこの場を去ってしまおうか?と考えた瞬間、

「ああ そうか!」

と何かを納得したように手招きをやめる。それにホッとして胸を撫で下ろしたのもつかの間のこと。

「お前さんら、注文しないならどいてくれないか?俺の友人が座れないんだ」

あろうことか、カウンターで自分に話しかけていた(と言うか誘っていた)女性らをどかし始めたのである。
「なによそれ〜」とか「酷いわ〜」とか口々に叫ぶお姉様方。そしてこちらを凄い形相で睨みつけてくる。あきらかに怒っている。
そして周りからの冷たい視線が一層強まっていく。そんな中、のほほんと笑ってこちらを振り向く金髪美形。

「ほら、これで座れるぞ」

・・・とどめであった。

((逃げたい……))

ノエルとあたしの思いが見事に一致した瞬間であった。切実に願ったが、この空気がそれを許しはしないだろう。
観念してヨロヨロとカウンターの席へと足を進める。椅子に手をかけ、ゆっくりと腰をおろす。
案の定というか、当たり前と言うか、窒息死しそうなほどの殺気がひしひしと背中に当たっては落ちていく。

「いやぁ、助かったよ。ノエルに譲ちゃん。断ってるのにしつこく誘ってきてさぁ」
「ガ、ガウリイさんよ……もうちっと 声量抑えてくんねーか?」
(激しく同意!!)

バタンッ!と後ろの方で勢いよく閉められたドアの音。少し軋んだ音が混ざっていたのは 聞き間違いではないだろう。
その音にびくりと身体を硬直させながら、来なければ良かったと後悔する。さっさと何か注文して帰りたい。


「よお、飲みに来たぜ―――…っと、ノエルにチビガキ?何でここに居んだ?」


すぐ後ろから聞こえてくるルークの声がして、振り返る。

「おお、今日は知り合いが多く来る日だなぁ」
「…………」
「ああ。俺はリナの護衛で付き添ってんだ」

呆れたように無言であたしの右隣(左隣はノエル)に座ってきた。他の席はここぞとばかりに満席だからである。
そして隣にルークが座ってきたとその時、一気に悪寒が背筋に登りつめる。

「何よあれ、いい男ばっかり側において……」
「あの黒髪のバンダナの坊や、狙ってたのにぃぃ!」
「ガウリイさん…私というものがありながら あんな色気のない女と……っ!!」
「なんであたしみたいないい女ほっといて、あんなチンクシャの周りばっかり良い男が集まんのよぉ」
「あ、あの女の左隣の男、けっこう好みぃvv寝取っちゃおうかしら?」
「どうせお金でもばら撒いてんでしょ」

聞きたくなくても聞こえてくるむかつく嫌味。言い返せる声がないのが、この時は辛い。

「…うっせぇな!酒が不味くなるだろ!!」

ダンッと机を叩き、振り向き様のルークの一声。しんと店内は静かになる。再び向きを戻し、出された酒を煽っている。
びっくりしたのは、こちらもである。ノエルも物珍しそうな目をしながら机に頬杖をつき、ニヤニヤと笑っている。
ガウリイとかいう男のほうは、笑いをこらえているように肩を震わせながらお酒を注いでいる。・・・こぼれそうなんですけど・・・。

「はははは。今回は面白いもの見させてもらったよ。今日は俺の奢りだ。たんと飲めよ」
「マジか?!おっしゃ!ありがとなルーク♪」
「むかつく奴らだなおい!笑うか褒めるかどっちかにしろよ!」
「「あはははははははははは」」
「…………(怒)」

その様子に、あたしも少し肩を震わせて笑う。意外と頼りになるんだと、少しルークという人物像の訂正をしながら、
甘いレモンライムに口付ける。甘い感じがくちに広がるのは、ルークの行動のせいだろうか、レモンライムのせいだろうか?
などとガラにもないことを考えてみる。意外と嬉しかった事実。要するには、見直したってことかな。

今、ただ一つわかることは、一人では絶対にこの酒場には来てはいけないということである。



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16724満へぇです(おい朱音 E-mail URL2004/8/25 15:54:38
記事番号16722へのコメント

こんにちは。朱音です。
あれ?何故水無瀬さんが?と思ったら…そうだったんですか。思わず机を叩きました(ォィ
では感想を…

>「お、ノエル!それにあんた、ルークと一緒にいた譲ちゃんじゃないか!」
わ、この無神経男!
>とその時。笑いながらこちらに話しかけてきた。鋭い視線がいっせいにあたしに集まる。それに気圧され、後ずさりする。
そりゃ…ねぇ…(滝汗
>あろうことか、カウンターで自分に話しかけていた(と言うか誘っていた)女性らをどかし始めたのである。
>「なによそれ〜」とか「酷いわ〜」とか口々に叫ぶお姉様方。そしてこちらを凄い形相で睨みつけてくる。あきらかに怒っている。
お気持ちは察します(棒読み←え
>そして周りからの冷たい視線が一層強まっていく。そんな中、のほほんと笑ってこちらを振り向く金髪美形。
>
>「ほら、これで座れるぞ」
オイオイ…(汗
>((逃げたい……))
私も同感です…(汗
>呆れたように無言であたしの右隣(左隣はノエル)に座ってきた。他の席はここぞとばかりに満席だからである。
両手に…何?(おい
>そして隣にルークが座ってきたとその時、一気に悪寒が背筋に登りつめる。
うぬ?
>「何よあれ、いい男ばっかり側において……」
>「あの黒髪のバンダナの坊や、狙ってたのにぃぃ!」
>「ガウリイさん…私というものがありながら あんな色気のない女と……っ!!」
>「なんであたしみたいないい女ほっといて、あんなチンクシャの周りばっかり良い男が集まんのよぉ」
>「あ、あの女の左隣の男、けっこう好みぃvv寝取っちゃおうかしら?」
>「どうせお金でもばら撒いてんでしょ」
そんな事無いです(激怒
>聞きたくなくても聞こえてくるむかつく嫌味。言い返せる声がないのが、この時は辛い。
うぅぅ。なんとなくですけどわかります、その気持ち←男子に嫌味言われた経験有
>「…うっせぇな!酒が不味くなるだろ!!」
おぉっ!ルーク格好いいv
>その様子に、あたしも少し肩を震わせて笑う。意外と頼りになるんだと、少しルークという人物像の訂正をしながら、
>甘いレモンライムに口付ける。甘い感じがくちに広がるのは、ルークの行動のせいだろうか、レモンライムのせいだろうか?
>などとガラにもないことを考えてみる。意外と嬉しかった事実。要するには、見直したってことかな。
ルークの高感度UPv
>今、ただ一つわかることは、一人では絶対にこの酒場には来てはいけないということである。
確かに…(滝汗

ふふふ。いろんな発見ありました(マジで色々
では失礼します!

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16734すごいですね〜。久世啓 E-mail URL2004/8/25 23:36:03
記事番号16722へのコメント

こんばんは。
今度は人魚ですか! どんどん書かれてて、すごいですねー。
しゃべれないリナだからいつもの口ゲンカが出来ないのに、それでもリナらしくって。すかさず手が出てるせいでしょうか(笑)。
ルークが王子……最初、かぼちゃパンツの典型的童話の王子様ルックを想像して笑ってしまったのは内緒ですv 似合わない〜っ

それから、1の方の投稿、リナバージョンも書いて頂いて、ありがとうございました。
後で感想をと思ってたらツリーが落ちちゃったようなので、こちらでまとめてでごめんなさいっ。
どこまでもすれ違ってる二人が切なかったです。

急にルークリナが活性化してて、びっくりしつつ嬉しくて。これからも楽しみにしてます!

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16749いつもご感想、ありがとうございます竹内 恵 2004/8/27 14:41:20
記事番号16734へのコメント


お久しぶり(でしょうか?)です。竹内です。
いつもコメントありがとうございます!なぜか最近、朱音様を筆頭に、端茅様、水無瀬(←妹です)など
ルークリナ症候群が拡大してきまして…。私も浮かれ気味な今日この頃ですvv
甘〜い学園コメディを見たいときは朱音様の小説を(特にギャグがお勧め、シリアスもありvv)。
原作筋のシリアスで、駆け引き上手な二人が見たい時は端茅様の小説を(微糖な感じがまたツボvv)と、
毎日の楽しみを見つけた竹内ですvv


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16768静かに時が過ぎるまで竹内 恵 2004/8/28 14:58:33
記事番号16640へのコメント



真夜中の十二時。良い子はもう寝ている時間。そんな時間にあたしはテラスに出て星を見ている。
アメリアはどうしているだろうか、海の中はどうなっているだろうか。…夜の暗い雰囲気に呑まれ、少したそがれてしまう。

(叶えたいことなんて…ないわよ)

そりゃあ最初は、認めたくないけどルークにいやと言うほど熱を上げていた。だから叶えたいこともあったのだけれど。
”今もそれを叶えたいのか?”と聞かれると、正直わからない。ほんとの性格を知ってしまった時に、憧れが一気に崩れた。
それはわかるのだが、”願いを諦めたのか”と聞かれてもわからない。曖昧で持て余している気持ち。



カタリッ



(!?)

あたし以外誰も居ないはずの部屋から物音がした。…どうやらベットの右隣の窓から音がするようだ。
気配、とはこのことを言うのだろうか?部屋は電気を消していて真っ暗なのに、漠然と誰かが居るのがわかる。

(こっち……来る)

低く身構える。もとが人魚だっただけに、聴覚には自信があった。神経を研ぎ澄まして、周りに気を配る。
―――…ガタッとテラスの窓際で音がした。

(今!!)

カーテンを相手に覆いかぶさるように蹴り落とす。驚いて身じろぎしている間に、ボディーの横から蹴り上げる。
怯んだように後方に下がる相手に、間髪いれず肝臓打ちを決め込もうとしたが、横から腕を掴まれてしまう。

「げほっ。何すんだこのアマ!」
(ちっ、浅かったか)

あまりこの手は使いたくなかったが、現状が現状なだけに仕方ない。
すぐ近くに置かれている花瓶を勢いよく蹴り落とす。ガシャアンと甲高い音を立てて花瓶が床に落ちる。

「どうした?!なんの音だ!?」
(ノエル!)

駆けつけたのはいつもあたしの部屋の前で待機している護衛。雰囲気を悟ったのか、すかさず剣を身構える。

「てめぇ、リナを離しやがれ!!」
「……うっせぇなぁ。今日は厄日か?」

諦めたように溜め息を一つ吐くと、パチリと電気のスイッチを入れる。……って、なんでスイッチの場所知ってんのよ?

「!? ヴァルガーブじゃねぇか」
「よぉ。久しぶりだなノエル」
(へ?知り合いなの?)

状況がいまいちよくつかめないといった風に侵入者だと思っていた男の方を見る。
海と草原の色が混じったような、青というより緑に近い色の髪。頬にはいくつか傷がある。
目は鋭くて、ワイルド系といった感じだろうか?まさに美少年といった顔立ちの男。

「うっせぇなぁ。なに騒いでんだ?」

今頃駆けつけたのはルーク。眠そうに頭を掻きながら。

「おっ、ヴァルじゃねぇか!今日来るとは聞いてたが、ずいぶん遅かったなぁ」
「いや、悪ぃな。ちっと仕入れに手間取っちまってよ」

仲良さそうに対談し始める二人……ってちょっと待ちなさいよ。

”誰よそいつ”

すぐそこのあった紙とペンを取り、疑問を述べる。

「ヴァルか?こいつはこの国の情報屋だよ」

”情報屋?”

「そうだ。そこら辺で起きた内戦様子とか、他国の動き方とか報告してくれてんだ」

そう説明し終わると、ルークはそのヴァルとか言うのをどこかへ連れて行った。

(―――…疲れた)

こうして一日が終わる。



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16770静かに時が過ぎるまで――2竹内 恵 2004/8/28 19:46:53
記事番号16768へのコメント



朝早く。とは言ってもまだ周りは薄暗い。肌寒さに目が覚め、寝直しても眠れないから起きてみる。
ぺたりと足をつけた床も冷たくて、思わず身震いする。クローゼットに立て掛けてあった上着を羽織って、廊下に出る。

(……あ)

壁によっかかりながら、剣を抱えて眠っているノエル。こんな時まで護衛させてるとは、改めて感謝するものがある。
いつから交代なしにここに居たのか、肌に触れると冷え切った体温。

(ご苦労様)

一度部屋に戻って布団を取ってくると、不安定な格好のまま寝ている護衛の上にそっとかける。
寝ていて護衛が勤まるのかと、そうも思うがしかたない。誰だってそりゃあ一日中座っていれば疲れるものである。
気を取りなおして廊下を歩き始める。別にトイレに行きたいわけでもなければ、水が飲みたいわけでもない。
ただなんとなく、この城の中を歩き回ってみようかと思っただけで、特付けできる理由など無い。

(やっぱり広いわねぇ、ここ)

まるで教会のステンドグラスのようなガラスの張ってある窓が、三つ四つと壁に並んでいる。
レンガのような色の石造りの柱。大きすぎて、見上げないと天井が見えない。

(―――…あれ?)

壁の先をなぞるように見ていくと、そこには見知った顔があった。

(ルーク……?)

まるで吸い込まれるようにその場所に足を進める。窓の中でも一際大きくガラス張りされている所に、彼は居た。
まるで泣き腫らした後の子供のような、そんな表情にどきりとする。相手はこちらに気づいたようで、ゆっくりと振り返った。

「……なんだ。お前か」
(むっ。なんだとは何よ)

しょっぱなからの一言にこめかみをヒクつかせるが、ルークはそれに気にした様子もなく、また目を窓の外に向ける。

「音が無いな」

ポツリと、確かに聞こえた声。なにが言いたいのかわからないが、取り合えずいつものルークらしくないのは確かだ。
冷たい床に、心配そうにルークを見ている自分が映っていて、思わず左右に頭を振る。

「知ってるか?騒音とか、雑音とか、耳に入る音がストレスになるんだってよ」
(……はぁ???)

突然何を言い出すのかと、肩を落とす。一体どうしたというのか。

「だから、海の音とか、葉の擦れる音とか聞いてるとリラックスできるんだってな」
(―――――…?)
「ここは、窮屈すぎるのかもしれねぇな」

少し白みがかった窓を指でなぞる。

(よく…わかんないけど、取り合えず海の音が聞きたいの?)

まぁここに住ましてもらってるし、服なんかも借りちゃってるし、たまにはこっちがご奉仕してあげてもいいかな?
などと思いながら軽く咳をすると、思い切り息を吸い込む。風に少し力を貸してもらって、口笛を吹く。奏でる曲は


――水底のアリア


静かな廊下に甲高く響く音。もともとは人魚に伝わっている民謡のようなもので、波の音に合わせて歌う曲である。
歌詞の内容は、捕らえられて水槽なるものに入れられ、海と隔離されてしまう人魚の話。
ところが人魚は、帰りたいと思うどころか一人の青年に恋をしてしまう。そして青年もまた、水槽の中の少女に恋をする。
どうにかこの人魚を海に帰せないかと考える青年は、水槽のガラスを壊して人魚を救いだす。
だがそれを許さなかったのは、もう一人の人魚に焦がれていた青年。彼は海に帰さず、水槽の中に彼女を閉じ込めることで愛を表現した。
だからこそ、その青年を人魚が選ばなかったのだ。自分が選ばれなかったことを悟った青年は、
人魚を海に帰そうとした青年ごと銃で撃った。だが二人は、幸せそうに笑った後、海に身を投げたと言う。
・・・吹き終えると、溜め息のように息を一つ吐く。

「―――お前…」

驚いたようにこちらを見ているルークに、にっこりと笑ってみせる。
”これで少しは元気がでたか”と。

「……おい、こっち来い」
「?」

なにを考えたのか、窓際に座っていた体勢をくずし、下に降りるといきなりあたしの腕を掴んで歩き出す。
突然のことにバランスを崩しそうになるが、ルークがすかさずフォローしてくれた。
足がちょっと痛くなるほど階段を上ると、小さな展望のような所に出た。周りにはガラスが張ってなく、柱だけが立っている。

「…見てみろ」

そう言って指差した方向を見ると、朝日に照らされた街の風景。高さが高さなだけに、この街を一傍できる。

(うわっ……綺麗ぇ…)

あまりの鮮烈さに、目を奪われる。

「―――…本当なら一人で見てるとこなんだ。感謝しろよ」

そっぽを向きながらぼそぼそと喋るルーク。その様子に、大体の意味を理解する。
少し呆れ気味笑うとあいつは「何だよ」と怒ったが、それすらも迫力が無い。優しい感情。

(要するに、口笛のお礼ってこと?)

朝日が暖かく二人を包む。




++++++++++++++


ここで解説を少しさせていただきたいと思います。
アリアとは、主に弦楽器を中心に奏でる曲としてつくられたものです。歌はソプラノを重視としてつくられています。
”水底のアリア”の歌詞内容として使われた話は、実際に原作のあるものです。図書室で探してみるとみつかるかもしれません。


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16771うわぁ…朱音 E-mail URL2004/8/28 20:35:46
記事番号16770へのコメント


こんばんは!朱音です!
早速読ませていただきました。
…(絶句)…もぉ…素敵の一言です…
>
>「音が無いな」
>
>ポツリと、確かに聞こえた声。なにが言いたいのかわからないが、取り合えずいつものルークらしくないのは確かだ。
確かにルークらしくない…
>冷たい床に、心配そうにルークを見ている自分が映っていて、思わず左右に頭を振る。
…照れてる?
>「知ってるか?騒音とか、雑音とか、耳に入る音がストレスになるんだってよ」
>(……はぁ???)
>
>突然何を言い出すのかと、肩を落とす。一体どうしたというのか。
主語動詞をはっきりさせて…(雰囲気ぶち壊し
>「だから、海の音とか、葉の擦れる音とか聞いてるとリラックスできるんだってな」
>(―――――…?)
>「ここは、窮屈すぎるのかもしれねぇな」
>
>少し白みがかった窓を指でなぞる。
>
>(よく…わかんないけど、取り合えず海の音が聞きたいの?)
そうみたいですね。
>まぁここに住ましてもらってるし、服なんかも借りちゃってるし、たまにはこっちがご奉仕してあげてもいいかな?
>などと思いながら軽く咳をすると、思い切り息を吸い込む。風に少し力を貸してもらって、口笛を吹く。奏でる曲は
人魚って自然の力を貸してもらえるんだぁ…(小声で関心
>
>――水底のアリア
>
>
>静かな廊下に甲高く響く音。もともとは人魚に伝わっている民謡のようなもので、波の音に合わせて歌う曲である。
>歌詞の内容は、捕らえられて水槽なるものに入れられ、海と隔離されてしまう人魚の話。
>ところが人魚は、帰りたいと思うどころか一人の青年に恋をしてしまう。そして青年もまた、水槽の中の少女に恋をする。
>どうにかこの人魚を海に帰せないかと考える青年は、水槽のガラスを壊して人魚を救いだす。
>だがそれを許さなかったのは、もう一人の人魚に焦がれていた青年。彼は海に帰さず、水槽の中に彼女を閉じ込めることで愛を表現した。
>だからこそ、その青年を人魚が選ばなかったのだ。自分が選ばれなかったことを悟った青年は、
>人魚を海に帰そうとした青年ごと銃で撃った。だが二人は、幸せそうに笑った後、海に身を投げたと言う。
…人魚姫とはまた違う悲恋(?)物語ですね…
>・・・吹き終えると、溜め息のように息を一つ吐く。
>
>「―――お前…」
>
>驚いたようにこちらを見ているルークに、にっこりと笑ってみせる。
>”これで少しは元気がでたか”と。
…リナってやっぱり優しいですv
>「……おい、こっち来い」
>「?」
>
>なにを考えたのか、窓際に座っていた体勢をくずし、下に降りるといきなりあたしの腕を掴んで歩き出す。
>突然のことにバランスを崩しそうになるが、ルークがすかさずフォローしてくれた。
ピースv(オイ
>足がちょっと痛くなるほど階段を上ると、小さな展望のような所に出た。周りにはガラスが張ってなく、柱だけが立っている。
>
>「…見てみろ」
>
>そう言って指差した方向を見ると、朝日に照らされた街の風景。高さが高さなだけに、この街を一傍できる。
わぉ。
>(うわっ……綺麗ぇ…)
>
>あまりの鮮烈さに、目を奪われる。
>
>「―――…本当なら一人で見てるとこなんだ。感謝しろよ」
え?って事は…リナが初めて、と言う事ですか!?
>そっぽを向きながらぼそぼそと喋るルーク。その様子に、大体の意味を理解する。
わ、照れてるv(ぉぃ
>少し呆れ気味笑うとあいつは「何だよ」と怒ったが、それすらも迫力が無い。優しい感情。
>
>(要するに、口笛のお礼ってこと?)
>
>朝日が暖かく二人を包む。

…(改めて絶句)…やっぱり凄いです…
私はこんな静かな雰囲気書けそうにありませんし…
>アリアとは、主に弦楽器を中心に奏でる曲としてつくられたものです。歌はソプラノを重視としてつくられています。
ふみゅ。
>”水底のアリア”の歌詞内容として使われた話は、実際に原作のあるものです。図書室で探してみるとみつかるかもしれません。
え?!そうなんですか?!探してみよ…

ふふ、静かな雰囲気のルクリナが読めて嬉しいですv
では!

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16775静かに時が過ぎるまで――3竹内 恵 2004/8/29 10:49:00
記事番号16768へのコメント



コンコン

扉がノックされる。今日は何してようかと考えていた矢先のことであった。ガチャリとドアを開けると、フィリアさんがいた。

「おはようございますリナ様。……あの、折り入って頼みたいことがあるんです」

少し顔色が悪く見えるのはあたしの気のせいだろうか?取り合えず立ち話も何なので、部屋の入るように促す。
「ありがとうございます」と言いながら席に座る相手。

「…ノエルがここ最近、元気が無いんですよ。一日中ぼーっとして……」
(ノエルが?)
「ですから、気晴らしに一緒に外出しては頂けないかと――…」

そう言えばこの間も護衛中に寝てたりしてたな。やっぱり、疲れているんだろうか…?
あたしは迷わずにコクリと頷く。いつも護衛させてるんだから、疲れている原因はあたしかもしれないしね。

「本当ですか?!ありがとうございます!…では支度をしましょう。みなさん、用意はいいですか?」
「「「「「はい フィリア様」」」」」

ずらりと並ぶ侍女の人たち出現。(げっ!)と後悔したのももう既に遅かった。














”ノエル”

「うわっと……」

文字を書いた紙を扉の前でぼーっとしている護衛の前に突きつける。

”一緒に買い物行かない?”

…沈黙。やはりそんな気分ではないのだろうか。

「俺と二人で……か?」

”うん”

「!? ホントか!?……そっか。じゃあ行こうぜ!」

そう言ってあたしの手を掴む。…あれ?なんか凄い元気そうなんですけど?



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16776静かに時が過ぎるまで――4竹内 恵 2004/8/29 16:23:51
記事番号16768へのコメント



おかしい。非常におかしい。あたしはノエルが元気がなさそうだから気晴らしに一緒に外出してんのよね?
いつもと同じ……って言うか、それ以上に元気に見えるのはあたしだけ?

「あのさ、言い忘れてたんだけど」
「?」
「その服……すっげぇ似合ってるから」
「!!?」(真っ赤)

――しかもなんか変なんですが。どこかで頭でも打ったの?でも本人にはそれが言えないでいたりする。
だってなんか、すっごく嬉しそうなんだもん。周りに花が咲いてるような幻覚さえ見えてくるほど。

「おお!この間の譲ちゃんじゃないか!」

そう話しかけてきたのは、この間ルークに街の案内をしてもらった時に会ったことのある果物屋のおじさん。
その顔を見た途端、この場を走って逃げ去りたい感覚に苛まれる。この間のようにからかわれるのはゴメンだ。

「何だ、今日はルークと一緒じゃないのか?……っと、その隣の兄ちゃんは……」
「あ、どうも。俺は――…」
「待て!言わんでもわかっとる!……この譲ちゃんの新しい恋人だろ?」

思い切り地面に頭をめり込ませえる。……なんなのよこのおやじは……。

「いや〜。譲ちゃんもなかなかやるねぇ♪こんなカッコイイ兄ちゃんばっかり手玉に取るなんてな」

手玉って……。思い切り否定するように頭を左右に振る。その様子におやじは「照れるなって」と笑うだけ。
喋れないので言い訳することもできない。切羽詰まってノエルに助けを求める……が、一向に反論しようとしない。

「―――…行くぞ」

えっ?!ちょっと待ってよ!誤解も解いてないのに……って言うかナイスタイミングで手を握るのもどうかと思うんですが!!?
そんな思いも虚しく、ノエルはあたしの手を繋いだままずんずんと先に進んでいく。少し歩くと、

「な、なぁ。リナはどこ行きたい?」

突然止まって、話題を振られる。ノエルの気晴らしに来たのだから、あたしの要望を満たしてもしょうがない。
取り合えず、落ち着いて今の状況を考察できるところに行こうと判断し、

”いつもの酒場に行きたい”

と答えた。









「よぉ。いらっしゃい」
「―――…またお前らか」

酒場に着くと、そこにはなぜかルークも居た。カウンターの席で酒を煽っている。

「……何だ。ルークも居たのか……」

なんで残念そうなの?ノエル?

「居ちゃ悪ぃか」
「ははは。二人ともそんなとこにいないでこっちに来ないか」

いつもながらに厳しい視線の飛び交う中、カウンターの席へと足を進める。
……と、なぜかノエルはあたしとルークの間に遮るように座り込む。

「今日は俺が奢ってやるよ。リナは何が飲みたいんだ?」
「おいおい。リナだけかよ」
「当たり前だ」(きっぱり)

即答されて、次に出す言葉が見つからない様子のルーク。何かいつもと性格の違うノエル。…一体何が起こってるの?

「――…譲ちゃんはいつものでいいんだろ?」

ガウリイと言う人の声にコクリと頷く。…この人も不機嫌そうに見えるような気が…。気のせい?

「…なぁ譲ちゃん」

こそりと、ノエルとルークがもめている間にひっそりと喋りかけてくる。…別にそんなにこそこそしなくても…。

「今度は譲ちゃん一人で来てくれると、嬉しいんだがな」
「?」

その言葉に首を横の傾ける。
―――今日はなんか、みんな変よ……。


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16777リナちゃん鈍いですねぇ(笑朱音 E-mail URL2004/8/29 16:46:56
記事番号16776へのコメント

こんにちは!朱音です!
早速読ませて頂きました!

>おかしい。非常におかしい。あたしはノエルが元気がなさそうだから気晴らしに一緒に外出してんのよね?
>いつもと同じ……って言うか、それ以上に元気に見えるのはあたしだけ?
私もそう思いまーす!
>――しかもなんか変なんですが。どこかで頭でも打ったの?でも本人にはそれが言えないでいたりする。
り、リナちゃん…(汗
>だってなんか、すっごく嬉しそうなんだもん。周りに花が咲いてるような幻覚さえ見えてくるほど。
花…(爆笑
>「待て!言わんでもわかっとる!……この譲ちゃんの新しい恋人だろ?」
>
>思い切り地面に頭をめり込ませえる。……なんなのよこのおやじは……。
人くっつけたがり屋(何それ?
>「いや〜。譲ちゃんもなかなかやるねぇ♪こんなカッコイイ兄ちゃんばっかり手玉に取るなんてな」
ある意味正解(ぇ?
>「―――…行くぞ」
>
>えっ?!ちょっと待ってよ!誤解も解いてないのに……って言うかナイスタイミングで手を握るのもどうかと思うんですが!!?
たくらみまくってますねぇ〜<ノエル
>「……何だ。ルークも居たのか……」
>
>なんで残念そうなの?ノエル?
…り、リナちゃん…鈍い…(汗
まぁそこがいいんですけど。
>「居ちゃ悪ぃか」
私としては大変嬉しい次第で御座います(何故口調が違う?
>……と、なぜかノエルはあたしとルークの間に遮るように座り込む。
ノエルはお邪魔虫さんです。
>「今日は俺が奢ってやるよ。リナは何が飲みたいんだ?」
>「おいおい。リナだけかよ」
>「当たり前だ」(きっぱり)
オイオイ…(一応)ルークは上司でしょ…(恋敵でもあるけど…(汗
>即答されて、次に出す言葉が見つからない様子のルーク。何かいつもと性格の違うノエル。…一体何が起こってるの?
や、何が起こってるの?って…(汗
>「――…譲ちゃんはいつものでいいんだろ?」
>
>ガウリイと言う人の声にコクリと頷く。…この人も不機嫌そうに見えるような気が…。気のせい?
気のせいじゃないでしょ(汗
>こそりと、ノエルとルークがもめている間にひっそりと喋りかけてくる。…別にそんなにこそこそしなくても…。
こそこそしなきゃあとで半殺しの目に遭います(ぇ
>「今度は譲ちゃん一人で来てくれると、嬉しいんだがな」
が、ガウリイ…
>―――今日はなんか、みんな変よ……。
みんなリナと二人っきりになりたいって事に気付けー!!(爆笑

あ〜、お腹痛いです(オイ
鈍感リナちゃん大好きです(ぇ
では失礼します!

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16778は、恥ずいです(照)竹内 恵 2004/8/29 18:02:20
記事番号16777へのコメント

こ、こんにちは。竹内です・・・。
今回、もうはっちゃけました(汗)。こんな感じの話書くために今までの話があったんです(←ぶっちゃけすぎ)。

>>おかしい。非常におかしい。あたしはノエルが元気がなさそうだから気晴らしに一緒に外出してんのよね?
>>いつもと同じ……って言うか、それ以上に元気に見えるのはあたしだけ?
>私もそう思いまーす!

あはは(半泣き)。ノエルは最初からこのパターンを用意してました・・・。

>>――しかもなんか変なんですが。どこかで頭でも打ったの?でも本人にはそれが言えないでいたりする。
>り、リナちゃん…(汗

鈍さ大爆発です(笑)。

>>だってなんか、すっごく嬉しそうなんだもん。周りに花が咲いてるような幻覚さえ見えてくるほど。
>花…(爆笑

少女マンガビジョンでお願いします。

>>「待て!言わんでもわかっとる!……この譲ちゃんの新しい恋人だろ?」
>>
>>思い切り地面に頭をめり込ませえる。……なんなのよこのおやじは……。
>人くっつけたがり屋(何それ?

このおやじはおいしいとこに使うためだけに存在しています(←良いのかそれで)。

>>「いや〜。譲ちゃんもなかなかやるねぇ♪こんなカッコイイ兄ちゃんばっかり手玉に取るなんてな」
>ある意味正解(ぇ?

天然悪女体質なんですよ(喜)。

>>「―――…行くぞ」
>>
>>えっ?!ちょっと待ってよ!誤解も解いてないのに……って言うかナイスタイミングで手を握るのもどうかと思うんですが!!?
>たくらみまくってますねぇ〜<ノエル

これからどんどんエスカレートする彼。

>>「……何だ。ルークも居たのか……」
>>
>>なんで残念そうなの?ノエル?
>…り、リナちゃん…鈍い…(汗
>まぁそこがいいんですけど。

鈍リナ万歳なんです(←やめろ)。

>>「居ちゃ悪ぃか」
>私としては大変嬉しい次第で御座います(何故口調が違う?

ルークは現在進行形(←はぁ?)。

>>……と、なぜかノエルはあたしとルークの間に遮るように座り込む。
>ノエルはお邪魔虫さんです。

そして妬きもちやき(←余計だ)。

>>「今日は俺が奢ってやるよ。リナは何が飲みたいんだ?」
>>「おいおい。リナだけかよ」
>>「当たり前だ」(きっぱり)
>オイオイ…(一応)ルークは上司でしょ…(恋敵でもあるけど…(汗

ここだけの話、この二人は幼馴染設定なんです。
出す機会ないかもですけど・・・。

>>即答されて、次に出す言葉が見つからない様子のルーク。何かいつもと性格の違うノエル。…一体何が起こってるの?
>や、何が起こってるの?って…(汗

恋愛学のまったく無いリナでした(笑)。

>>「――…譲ちゃんはいつものでいいんだろ?」
>>
>>ガウリイと言う人の声にコクリと頷く。…この人も不機嫌そうに見えるような気が…。気のせい?
>気のせいじゃないでしょ(汗

朱音様の小説の影響で、ガウリイ微妙に黒いんです。

>>こそりと、ノエルとルークがもめている間にひっそりと喋りかけてくる。…別にそんなにこそこそしなくても…。
>こそこそしなきゃあとで半殺しの目に遭います(ぇ

賢い選択でしたね(←自分で言うなや)。

>>「今度は譲ちゃん一人で来てくれると、嬉しいんだがな」
>が、ガウリイ…

あははは〜。キャラが勝手に一人歩きしてますよ〜(←壊れ気味)。

>>―――今日はなんか、みんな変よ……。
>みんなリナと二人っきりになりたいって事に気付けー!!(爆笑

大丈夫です。それぞれアメ・・・もとい、チャンスを与えるつもりでいますから(苦笑)。

>あ〜、お腹痛いです(オイ
>鈍感リナちゃん大好きです(ぇ
>では失礼します!

いつもご感想ありがとうございますvvこの話は”静かに時が過ぎるまで”に突入したので、毎回こんな感じになります(遠い目)。
ちなみにもう一つぶっちゃけると、

ギャグ系→ラブコメ系→切ない恋愛系→フィナーレ

と、いう感覚で書こうと思ってます。



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16807静かに時が過ぎるまで――5竹内 恵 2004/9/4 13:18:11
記事番号16768へのコメント




「リナ、遠慮せずにもっと食っていいぞ?金なら心配しなくていいからよ♪」
「なぁ譲ちゃん。ここのワッフル食べてみないか?すごく美味いからさ」

交互に目まぐるしく交わされる会話。それに対してあたしは困ったようにへらへら笑うしかできない。
先程からずっとこの調子なのである。・・・どうにもいたたまれない。しかもルークはノエルの横で憮然とした顔で
押し黙ったまんま酒を煽ってる。後ろからは痛いほどの視線。最近ここにくると良くない事ばかり起きている気がする。

「…おいおい。口の端に食べかすついてっぜ」

ひょい パクッ

「「「?!!」」」

顔を真っ赤にして口元を手で覆うあたし。なぜか横でグラスを持ったまんま目を見開いてるガウリイとやら。
ルークもさすがに驚いたらしく、お酒をだらだらと零したまま固まっている。・・・もったいないわね・・・。

「はは。なぁにこんな事ぐらいで真っ赤になってんだよ(〜〜〜っだぁぁ!可愛いなおい!!)」

こんなことぐらいって・・・?!!純真な乙女には十分すぎるくらい一大事よ!!
訴えるような目でノエルを睨む。なのに嬉しそうに笑ってあたしの頭をぽんぽんと撫でる。

「…譲ちゃん」

ペロッ

「「「!!?」」」

呼ばれた声に振り返ると、今度はガウリイに頬を舐められた。あたしは舐められた部分を押さえながら席をガタリと立つ。
今度はノエルが目を見開く番だった。開いた口が塞がらないと言った感じだろうか?固まったままこちらを見ている。
ルークはというと・・・グラス、落として割っちゃってるし。

「ここにもついてたぞ。ったく、譲ちゃんはどこで食ってんだ?(ホント、猫みたいだな〜♪)」

顔を紅潮させながら口をぱくつかせる。混乱気味の意識の中で、ノエルとガウリイがにらみ合っているのが見えたが、
すでにそんなことは頭に入らない。全く男性経験がないあたしに、いきなり起きた今の現状を把握しろと言う方が無理である。
・・・もしかしてあたし、おもちゃにされてんの?

パシャンッ

頭から冷たいものが降りかかる。―――…今度は何なのよ。

「あ、ごめんなさい?つい手が滑って……」

クスクスと笑う声。どうやらワインをこの人にかけられてしまったらしい。周りからも静かに笑う声が聞こえてくる。
今回の服装は白い模様編みのニットを着て来たので、見事にかけられたところから紫色に染まってしまった。
しかも相手さんの様子からして、わざとやった事のようだ。これはさすがに頭にきて、一発殴ってやろう・・・

「……てめぇ!ぶっ殺してやる!!」

と思った瞬間、ノエルが立ち上がり、あろう事かその女の人の襟首を掴みあげた。

「おいノエル!相手は女だぞ?!」

ルークがすかさずそれを制す。あたしも驚いて、思わずノエルと女性を遮るように立つ。
酒場の中がザワザワと騒ぎ始める。次から次へと、一体なんだってのよぉ・・・。

「うっせぇ!今のは絶対にワザとだったろ?!一発殴ってやんねぇと気がすまねぇ!!」
(な、なにもあんたが殴んなくてもいいのよ!)
「バカ野郎!お前が殴ったら裂傷沙汰になんだろが!」
(そ、…それは思いっきりまずいでしょ?!)
「ひど〜い!なによこの男ぉ〜!」
(やかましい!もとはと言えばあんたのせいでしょうが!)

つっこみきれないと心の中で溜め息を吐きながらノエルをなだめる。

「ガウリイさ〜ん!この人たち何とかしてよぉ!」

半分涙を浮かべた状態で、カウンターの所にいるガウリイに助けを求める。・・・と言うか寄りかかっている。
ガウリイは薄っすらと笑った後、酒場の出入り口に向かって指をさす。

「あんた、帰ってくれ」
「へ?」
「俺の大事な客に酒かけるような奴、客でもなんでもないからさ」

顔は笑っているが、明らかに怒っている。仏の顔もなんとやら、なんて単語がおもむろに浮かんできたり。
その女性はなにか訴えようとしていたが、ガウリイの笑っていない目がそれを封殺した。
・・・少し憐れになってきたかも・・・。納得のいかないといった風にしぶしぶとこちらを一瞥しながら出口に向かって歩く。

(疲れた……)

疲労困憊。脱力感。ホント最近ろくな目に合わない。
・・・と、背中からふわりと上着がかけられる。――ルーク?

「帰るぞ。どちみち、そんな格好じゃ外歩き回れねぇだろ」

染みのついてしまった服を隠すように上着を着せてくれた。なんともまぁ、絶妙のタイミング。
赤くなってしまったであろう顔を隠すようにその上着を深く着込む。・・・意外と気が利くじゃない?

「あ、俺も送ってくぞ。店内で起こった不祥事だからな」

責任感の強い人ね。とか考えながら承諾してしまったのが間違いだった。この時点で断るべきであった。
帰り道、右にはルーク 左にはノエル 後ろにガウリイと、まさに道行く人々が振り返るような状態。
周りから羨むような、嫉妬のような視線とこそこそ話。恥ずかしさに顔を俯けても始まらなかった。





―――早く帰りたい(泣)





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16808リナ争奪戦スタートですね…(笑えすぎて動けない…朱音 E-mail URL2004/9/4 17:57:17
記事番号16807へのコメント

どうもこんばんは!朱音です!
おぉ!第五話!早速読ませて頂きました!
>先程からずっとこの調子なのである。・・・どうにもいたたまれない。しかもルークはノエルの横で憮然とした顔で
>押し黙ったまんま酒を煽ってる。後ろからは痛いほどの視線。最近ここにくると良くない事ばかり起きている気がする。
はは…凄い事になってますね…(滝汗
>「…おいおい。口の端に食べかすついてっぜ」
>
>ひょい パクッ
>
>「「「?!!」」」
あ、ずるい(←ぇ
>顔を真っ赤にして口元を手で覆うあたし。なぜか横でグラスを持ったまんま目を見開いてるガウリイとやら。
はは…
>ルークもさすがに驚いたらしく、お酒をだらだらと零したまま固まっている。・・・もったいないわね・・・。
や、もったいないって…(汗
>「はは。なぁにこんな事ぐらいで真っ赤になってんだよ(〜〜〜っだぁぁ!可愛いなおい!!)」
……(現在悶え中)…
>こんなことぐらいって・・・?!!純真な乙女には十分すぎるくらい一大事よ!!
>訴えるような目でノエルを睨む。なのに嬉しそうに笑ってあたしの頭をぽんぽんと撫でる。
>
>「…譲ちゃん」
>
>ペロッ
>
>「「「!!?」」」
あ!?
>呼ばれた声に振り返ると、今度はガウリイに頬を舐められた。あたしは舐められた部分を押さえながら席をガタリと立つ。
………(絶句
>今度はノエルが目を見開く番だった。開いた口が塞がらないと言った感じだろうか?固まったままこちらを見ている。
>ルークはというと・・・グラス、落として割っちゃってるし。
ありゃりゃ…
>「ここにもついてたぞ。ったく、譲ちゃんはどこで食ってんだ?(ホント、猫みたいだな〜♪)」
オォ〜ィ…
>顔を紅潮させながら口をぱくつかせる。混乱気味の意識の中で、ノエルとガウリイがにらみ合っているのが見えたが、
>すでにそんなことは頭に入らない。全く男性経験がないあたしに、いきなり起きた今の現状を把握しろと言う方が無理である。
たしかに…
>・・・もしかしてあたし、おもちゃにされてんの?
そうです(ぇ
>パシャンッ
>
>頭から冷たいものが降りかかる。―――…今度は何なのよ。
ん…?
>「あ、ごめんなさい?つい手が滑って……」
>
>クスクスと笑う声。どうやらワインをこの人にかけられてしまったらしい。周りからも静かに笑う声が聞こえてくる。

>今回の服装は白い模様編みのニットを着て来たので、見事にかけられたところから紫色に染まってしまった。
あ〜あ…勿体無い…
>しかも相手さんの様子からして、わざとやった事のようだ。これはさすがに頭にきて、一発殴ってやろう・・・
私も加勢します(ぇ
>「……てめぇ!ぶっ殺してやる!!」
!?
>と思った瞬間、ノエルが立ち上がり、あろう事かその女の人の襟首を掴みあげた。
ちょ、ちょっとストーップ!!
>「おいノエル!相手は女だぞ?!」
>
>ルークがすかさずそれを制す。あたしも驚いて、思わずノエルと女性を遮るように立つ。
>酒場の中がザワザワと騒ぎ始める。次から次へと、一体なんだってのよぉ・・・。
美人は辛いですね…ってそんな事言ってる場合じゃなかった…
>「うっせぇ!今のは絶対にワザとだったろ?!一発殴ってやんねぇと気がすまねぇ!!」
>(な、なにもあんたが殴んなくてもいいのよ!)
>「バカ野郎!お前が殴ったら裂傷沙汰になんだろが!」
>(そ、…それは思いっきりまずいでしょ?!)
>「ひど〜い!なによこの男ぉ〜!」
>(やかましい!もとはと言えばあんたのせいでしょうが!)
いちいちごもっともです。
>「ガウリイさ〜ん!この人たち何とかしてよぉ!」
>
>半分涙を浮かべた状態で、カウンターの所にいるガウリイに助けを求める。・・・と言うか寄りかかっている。
…待てあんた…
>ガウリイは薄っすらと笑った後、酒場の出入り口に向かって指をさす。
>
>「あんた、帰ってくれ」
>「へ?」
>「俺の大事な客に酒かけるような奴、客でもなんでもないからさ」
>
>顔は笑っているが、明らかに怒っている。仏の顔もなんとやら、なんて単語がおもむろに浮かんできたり。
お〜ブラック・ガウリイ…最近書いてないなぁ(ぇ
>・・・少し憐れになってきたかも・・・。納得のいかないといった風にしぶしぶとこちらを一瞥しながら出口に向かって歩く。
自業自得ですから気にしない方がいいですよv(←怖っ
>・・・と、背中からふわりと上着がかけられる。――ルーク?
>
>「帰るぞ。どちみち、そんな格好じゃ外歩き回れねぇだろ」
>
>染みのついてしまった服を隠すように上着を着せてくれた。なんともまぁ、絶妙のタイミング。
流石ルークです(どうゆう理屈?
>赤くなってしまったであろう顔を隠すようにその上着を深く着込む。・・・意外と気が利くじゃない?
リナ相手にしか利きません(ぇ
>「あ、俺も送ってくぞ。店内で起こった不祥事だからな」
>
>責任感の強い人ね。とか考えながら承諾してしまったのが間違いだった。この時点で断るべきであった。
そうですよ、さっきの黒ガウリイ見たでしょう…?
>帰り道、右にはルーク 左にはノエル 後ろにガウリイと、まさに道行く人々が振り返るような状態。
逆ハーレムですねv(←他人事←オイ
>周りから羨むような、嫉妬のような視線とこそこそ話。恥ずかしさに顔を俯けても始まらなかった。
>
>
>
>
>
>―――早く帰りたい(泣)
頑張れ(←非道

あ〜…お腹痛いです…(笑いすぎで)
久々に竹内さんの小説が読めて嬉しいですv
私も文化祭編書かないと…

では失礼します!

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16809静かに時が過ぎるまで――6竹内 恵 2004/9/4 19:05:34
記事番号16768へのコメント




「じゃあ、コイツ部屋まで送ってってやってくれよ」
「―――…おう」

そう言うとルークはどこかに行った。

「「……………」」

さっきから黙りっぱなしのノエル。いつもなら場を和ませてくれるような会話の一つや二つ、かましてくれるのに。
広い廊下に足音だけが響いて、やけに居心地が悪い。・・・そんなに酒場での事が気に障ったのだろうか?

「あの……さ」

あたしの部屋の前に着くと、突然話しかけてきた。なんとなく、申し訳なさそうな顔をしているように見える。
言うかどうかを迷っているのか、口を開きかけては閉じてあらぬ方向を見ての繰り返し。
――やっと意を決したのか、真っ直ぐにこちらに向き直る。

「今日、悪かった。頭に血が上っちまって……恥ずかしいとこ見られちまったな」

その言葉に、あたしは勢いよく頭を横に振る。一応かばってくれたわけだから、迷惑なはずがない。
あたしはノエルの手を取ると、手のひらをゆっくりとなぞる。気のせいか、相手の顔が赤くなっている気がするが・・・。

”一応護衛なんだから、もっとしっかりしなさいよ”

「あ、ああ……」

”まぁ、かばってくれて悪い気はしないわ”

「!? ほんとか?!」

や、やけに嬉しそうね・・・。そういう反応が返ってくるとは思わなかったわ・・・。

”取り合えず、これからは気をつけてよね”

「――おう!お前にかっこわりぃ姿なんて…見せたくねぇからな」

よしよし・・・っておいおい!顔近いわよ顔!?しかもなに手ぇ握ってんのよ?!

「……そろそろ冷えてきたな。早く部屋に戻りな」

ぱっと手を離すと、また頭をぽんぽんと撫でる。・・・た、助かった。








カチャリと扉を開ける。やっと落ち着ける場所にたどり着いた、というような感覚。

「よぉ」
「?!!」

誰もいないはずの部屋から声がして、思わず後ろに飛び退く。・・・前にもこんな展開があったような。
そろそろと声のした方向を向くと、やはりと言うかなんというか。そこには水色の髪をした美少年が一人。
テーブルの上のお菓子をつまみながらくつろいでいる。ちゃっかり飲み物まで用意してあるんだが・・・。


「”何でここに”って顔してるな。侍女の人達がお前を探してるって言ったら、ここで待ってろってことになってさ」
(――宮仕えのみなさん…)

頭を抱えながらヨロけるあたし。やっとゆったりできるとおもったのにぃ・・・。

「―――…昨日、ルークの奴元気なかったろ?」
(?! 何でそれを…)
「内戦の死亡者人数の報告に行くと、いっつもあんな感じになんだ」
(なるほど。それで……)
「…そんで、今日改めて顔見に行ったら、いつの間にか元気になってるしよ」

言いながら、椅子を降りてあたしの方へ向かってくる。

「あれ、あんたのおかげなんだろ?」
(? なんであたし?)

身に覚えが…ってあ!あの時の口笛か。でも、あんなんで そんな元気になるもんなのかな?

「いきなり俺を蹴飛ばすしよ。――面白れぇよな。あんた」

・・・? 何が言いたいのかいまいちよくわかんないんですけど?

「……さてと。今日はこんくらいにしとくか」
「???」
「んじゃ、情報料もらうぜ」
(へ?あたしお金なんて持ってないわ…ょ…)



チュッv



「!!!!!!!?」
「そんじゃ、またな♪」

・・・んな!何が”またな”よぉぉぉぉぉぉ!!
相手はテラスからヒョイッと身を翻す。・・・と、またこちらを振り返る。

「俺はヴァルガーブってんだ。覚えとけよ」
(知るかそんなことぉぉぉ!!!)

ファーストキスが奪われた 午後七時の出来事。


+++++++++++++++

ああ!趣味全開!!(苦)
恥ずかしいけど楽しかった!(←おい)夏休みほど小説が書けないんで、休みの日に勢いづいて2連続投稿(汗)。
・・・こういう時、切実に思うんですけど・・・自サイト欲しいなぁ。
イラスト描きたいし漫画描きたいし小説短編書きまくりたいし(禁断症状)。
美大で絵描きまくっても漫画って描きたくなるから不思議です。もっと早くスレイヤーズ知ってれば、ルクリナサイト、
作ってたのになぁ(遠い目)。・・・またバイトして金自分で稼げる時間ができたら、また自サイト持ちたいです(泣)。


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16810……(硬直及び悶えて動けない朱音 E-mail URL2004/9/4 20:14:20
記事番号16809へのコメント

こんばんは!
晩御飯食べてたらアップされてたーv
早速拝見しまーす!
>「「……………」」
>
>さっきから黙りっぱなしのノエル。いつもなら場を和ませてくれるような会話の一つや二つ、かましてくれるのに。
>広い廊下に足音だけが響いて、やけに居心地が悪い。・・・そんなに酒場での事が気に障ったのだろうか?
そりゃ好きな女の子に酒かけられたらどんな男でも…
>「今日、悪かった。頭に血が上っちまって……恥ずかしいとこ見られちまったな」
>
>その言葉に、あたしは勢いよく頭を横に振る。一応かばってくれたわけだから、迷惑なはずがない。
リナはそこらへん優しいですから・・・(ちょっと遠い目←何故
>あたしはノエルの手を取ると、手のひらをゆっくりとなぞる。気のせいか、相手の顔が赤くなっている気がするが・・・。
気のせいじゃないよー!
>”一応護衛なんだから、もっとしっかりしなさいよ”
そういやノエルは護衛でしたっけ…(オイ
や〜もうすっかり上下関係忘れて…(ヤバイ
>「!? ほんとか?!」
>
>や、やけに嬉しそうね・・・。そういう反応が返ってくるとは思わなかったわ・・・。
…思わなかったんですか…
>”取り合えず、これからは気をつけてよね”
>
>「――おう!お前にかっこわりぃ姿なんて…見せたくねぇからな」
……調子いいですね…
>よしよし・・・っておいおい!顔近いわよ顔!?しかもなに手ぇ握ってんのよ?!
『こみゅにけいしょん』というやつでは?(なんか色々違う
>「……そろそろ冷えてきたな。早く部屋に戻りな」
>
>ぱっと手を離すと、また頭をぽんぽんと撫でる。・・・た、助かった。
ギリギリセーフ…
>カチャリと扉を開ける。やっと落ち着ける場所にたどり着いた、というような感覚。
>
>「よぉ」
>「?!!」
おりょ?
>誰もいないはずの部屋から声がして、思わず後ろに飛び退く。・・・前にもこんな展開があったような。
>そろそろと声のした方向を向くと、やはりと言うかなんというか。そこには水色の髪をした美少年が一人。
>テーブルの上のお菓子をつまみながらくつろいでいる。ちゃっかり飲み物まで用意してあるんだが・・・。
…ヴァルがお菓子つまみながらくつろいで…っ…(想像して爆笑中
>
>「”何でここに”って顔してるな。侍女の人達がお前を探してるって言ったら、ここで待ってろってことになってさ」
>(――宮仕えのみなさん…)
またですか…(汗
>頭を抱えながらヨロけるあたし。やっとゆったりできるとおもったのにぃ・・・。
はは…(^^;
>「―――…昨日、ルークの奴元気なかったろ?」
>(?! 何でそれを…)
>「内戦の死亡者人数の報告に行くと、いっつもあんな感じになんだ」
…荒れてるんですね…ルークの(父上の)国…
>(なるほど。それで……)
>「…そんで、今日改めて顔見に行ったら、いつの間にか元気になってるしよ」
>
>言いながら、椅子を降りてあたしの方へ向かってくる。
>
>「あれ、あんたのおかげなんだろ?」
>(? なんであたし?)
>
>身に覚えが…ってあ!あの時の口笛か。でも、あんなんで そんな元気になるもんなのかな?
ルークならなるんです(ぇ)もとい。リナにあんな素敵な口笛吹かれたら誰だってそうです!(ぇ
>「いきなり俺を蹴飛ばすしよ。――面白れぇよな。あんた」
>
>・・・? 何が言いたいのかいまいちよくわかんないんですけど?
私は…なんとなくわかったような…
>「……さてと。今日はこんくらいにしとくか」
……今日『は』…?
>「???」
>「んじゃ、情報料もらうぜ」
>(へ?あたしお金なんて持ってないわ…ょ…)
>
>
>
>チュッv
ありゃ…
>
>
>「!!!!!!!?」
>「そんじゃ、またな♪」
一番手っ取り早いと言うか大胆な行動起こしましたね〜(感心←ぇ
>・・・んな!何が”またな”よぉぉぉぉぉぉ!!
>相手はテラスからヒョイッと身を翻す。・・・と、またこちらを振り返る。
>
>「俺はヴァルガーブってんだ。覚えとけよ」
>(知るかそんなことぉぉぉ!!!)
>
>ファーストキスが奪われた 午後七時の出来事。
ルーク…ノエル…ファーストキスは諦めな…(何かっこつけてる
>+++++++++++++++
>
>ああ!趣味全開!!(苦)
>恥ずかしいけど楽しかった!(←おい)夏休みほど小説が書けないんで、休みの日に勢いづいて2連続投稿(汗)。
私も読んでて悶え苦しみました(ぇ
私も夏休みほどはとても無理です…(遠い目
>・・・こういう時、切実に思うんですけど・・・自サイト欲しいなぁ。
たしかに自サイトはどんなものでも出せますしね(ぇ
>イラスト描きたいし漫画描きたいし小説短編書きまくりたいし(禁断症状)。
>美大で絵描きまくっても漫画って描きたくなるから不思議です。もっと早くスレイヤーズ知ってれば、ルクリナサイト、
>作ってたのになぁ(遠い目)。・・・またバイトして金自分で稼げる時間ができたら、また自サイト持ちたいです(泣)。
ふむふむ…←オンラインに出て二ヵ月後にサイト創った変な奴
バイト…後数年したらできるんですけど…(自分は
…大人って大変そうですねぇ…←他人事じゃないっての

では失礼します。

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16834静かに時が過ぎるまで――7竹内 恵 2004/9/12 20:22:33
記事番号16768へのコメント



ざわざわ…

(ん〜……?)

外からの異様なうるささに目を覚まし、ベットから起き上がる。チュンチュンと至って平和なスズメの鳴き声。
これと言って大事件!という感じではないみたいだ。いや、どちらかというと浮かれ気味の声が多々聞こえる。

(何してんのかしら…)

カーテンをどかし、テラスから外を覗く。
・・・そこにあった光景は・・・。

(な!なによこれぇ?!)

いつも凄いが、今日はそれ以上に人の集まっている街道。そしてあちこちで打ち上げられている花火に風船。
立ち並ぶ飾られた屋台。店。浮き立つ人々。このお祭り騒ぎはいったい・・・。

「おはようございます。リナ様」

ふと後ろから聞こえてきた声に振り返る。フィリアだ。

「さぁ、お召しかえをしてしまいましょう」
(ちょ、ちょっと待って!)

慌ててテーブルに用意されている紙とペンを取ると、”この騒ぎはなに?”と、この状況の説明を求めた。

「ああ、今日は国王様と王妃様の結婚記念日なんですよ」
(け、結婚記念日……)

なんともまぁ派手な・・・。と少し感心している間に、侍女の人たちに周りを取り囲まれる。

「さぁ♪ルーク様とノエルがお待ちしていますよvv」
「早く行って差し上げなければvvとびきり綺麗な格好でvv」
「ふふふふ…♪腕がなりますわぁ♪」

いや、あの・・・目が怖いんですが・・・。










「……またやられたのか」

呆れ気味にこっちを見ているルーク。すぐにそっぽを向いた。

「―――――……っ」

無言でじっくりとこちらを観察するノエル。微妙に顔が赤いような・・・。

(なんかいつもより、張り切ってやられたなぁ…)

外出するというのに、肩空きのシルクのドレスを着せられた。下のほうの丈は膝までしかなくて、靴は白のハイヒール。
耳には赤いレリーフのピアス。唇には、イチゴの薄ピンクのグロス。髪はポニーテール結い上げられた。
仕上げ終わる直前に、「がんばってくださいねvv」と言ってみんなに背中を叩かれた。・・・なにがなんだか。

「「んじゃ……行くか」」

ルークとノエルが左右で同時に手を差し出す。また目立つんだろうなぁと、心の中で覚悟しながら二人の手を掴む。