◆−夢の中で…〔前編〕−朱音 (2004/8/24 20:49:27) No.16713
 ┗夢の中で…〔後編〕−朱音 (2004/8/24 21:09:25) No.16714
  ┗ギャグも良いけどシリアスもvv−水無瀬 音 (2004/8/25 10:12:08) No.16721
   ┗よかったですか?(ほっ−朱音 (2004/8/25 15:58:46) No.16725


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16713夢の中で…〔前編〕朱音 E-mail URL2004/8/24 20:49:27



え〜と、これを『新しい中学にて…』とは対極のノリの話です。
どうしたの、って位暗いし長いです(汗
前後編です。一気にやると洒落にならない…(汗
ではどうぞ

===============

 夢の中で…〔前編〕



「おい…チンクシャ…寸胴…チビガキ…」
「ちょっと…言いたい放題言ってくれるじゃない…大体あたしはリナよ。名前を呼びなさいよ…」
「やなこった…」
「……ルーク…」

 まただ…

「何であんたがここに居るのよ…?」
「金色の母の気紛れだそうだ…」

 また…

「で、何の用…?」
「あぁ…俺と…いかないか…?」
「……」
「だったら…「我が倒すのみ…でしょ?」
「!何故…?!」
 
 同じだ…

「もう飽き飽きしてんのよ…」
「…………」

 そう…これは…

「……ナ…リナ…リナ!」
「ガウリイ…」
「どうしたんだ…?顔色悪いぞ…?」
「ヤな夢見た…」


 夢…


 三つ目の【赤眼の魔王】シャブラニグドゥ…
 ルークを…殺した日の夜からずっと…
 このやり取りが続く…
 昼寝をしても…ぼ〜っとしてる時でも…
 そう、たとえ…

「オイ…チンクシャ!寸胴!」

 散歩をしてる時でも…

「チビガキ〜!」

 また…?いい加減にしてよ…

「何…?いい加減悪口のレパートリー増えないの?それにあたしは…」
「チビでガキで鈍くてペチャパイのリナ=インバース」
「そうそうわかって…る…じゃ……」

 …嘘…

「ほぉ、自分から認めたってことは自覚してんのか…?」

 本当…?
 ゆっくり振り返る…
 そこに居たのは…
 ……………やはり…ルーク……………

「……」
「…?…どうした…?怒らないのか…?」
「……幻…覚…?……」
「…オイ…俺が幻覚だと…?」
「だ、だって…あんた…滅んだんじゃ…」
「あのなぁ…まぁ説明すると長いが…」
「…っ…」

 また前を向き、耳を押さえ…目を閉じ…屈んで…ひたすら呟いた…

「オイ…?」
「お願い…夢なら覚めて…いい加減あたしを放して…」
「リナ…?」
「覚めて…覚めてったら…」

 覚めて…夢なら…消えて…幻なら…

「どうしたんだよ…」
「触らないでよっ!」
「?!」

 ただ驚いてる彼…

「……何しに…来たの……」
「ん…なんつーか…」

 お願い…一緒にいくなんていわないで…

「ただ。逢いたかった…から…かも…知れねぇ…」
「…っルークッ!」
 
 彼に抱きつくあたし…

「うわっ、と…」
「っ…よかった…夢じゃない…」

 彼の胸に頭を埋めてたから…あたしは知らない…
 その時彼がふと哀しげな顔をしたのを…

〔後編に続く〕

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16714夢の中で…〔後編〕朱音 E-mail URL2004/8/24 21:09:25
記事番号16713へのコメント

 
 夢の中で…〔後編〕


「で…用は何…?」
「あ、やっぱわかったか?」
「あたしを誰だと思ってんのよ…」
「寸胴ペチャパイ天上天下唯我独尊魔王の食べ残しドラまたリナ=インバース」
「…かなり腑に落ちないけど正解。ってふざけないでよ!」
 ルークは少し笑って…こう言った…
「一緒に…いかないか…?」

 これが夢なら…「いや」と言ったけど…

「…いいわよ…」
「…本当にいいのか…?」
「?何で…?」
「ガウリイの旦那…」
 
 あぁ…

「あたしが居なくても大丈夫よ…」
「そうか…?」
「…そうよ…」

 彼は…
 
「ガウリイの旦那がお前をどれだけ大事に思ってるか…わかってるだろ…?」

 悲しむわね…

「…知ってるわよ…」
「けど、わかってはいないだろ…?」

 でも…

「…もう、戻りたくないし…戻れないでしょ…」
「……後悔…しないな……」

 絶対…

「…しないわ…後悔なんて…」
「じゃぁ…目を閉じろ…」
「…?」 

 言われるままに閉じる…
 すると…遠くから声が聞こえた…

“目を開けろ”

 ルーク?!
 …嘘…
 まさか…信じたくないけど…
 目を…ゆっくり…開けた…
 …目の前にいたのは…ガウリイ…
 
「?!リナ、気が付いたか?!」
「…ここ…どこ…」
「病院だ。どうしたんだよ、いきなり倒れるから…心配したんだぞ…」
「……病……院…」

 あぁ、あれも夢だったの…?
 いや…違う…

「…これも…夢…」
「…リナ…?」

 また寝れば…現実に戻れるから…
 そう思って目を閉じる…
 …決して開かない…
 金色の母の許に行くまで…

「…起きなきゃ…」
「リナ…?…リナッ?!」



 …夢の中で逢いたくない…         
                       …夢の中でいいから逢わせてくれ…

 …幻でも逢いたくない…     
                       …俺が幻でもいい…    
 
 …同じ逢うなら現実で…      
                       …でも現実では…

 …決して消えない現実で…     
                       …消して変わらない現実では…  

 …彼に逢わせて…    
                       …彼女に逢わせないでくれ…

     
    …金色の母よ…あらゆる全ての存在(もの)の母よ…


 …彼に逢わせて…      
                       …俺に逢わせる為に…

 …この身体と引き換えにしてもいい…   
                       …貴女は彼女を混沌に呼ぶ…
  
 …中途半端はやめて下さい…       
                       …それだけは勘弁してくれ…

 …夢なんかじゃなく…   
                       …夢の中でいいから…

 …現実にして…         
                       …現実じゃダメだ…




===============
あとがき
L:…死にネタ…?
朱:はい、ガウリイ不幸です…(遠い目
L:あんたって…こうゆうのも書けたの…?
朱:今書いたじゃありませんか…
L:いや、まぁそうだけど…
朱:連載物以外(短編)で書いたルークリナ全部シリアスなんですよ、私。
L:え…そうなの…?
朱:そうなんです。公開してないだけなんです。
L:ふ〜ん。そういえば、何で最後の詩が逆なのよ?
朱:だってそうじゃないですか〜。リナは死んでも逢いたいけどルークはリナに生きて欲しい。
  見事で美しいすれ違う愛!またの名を非道?
L:…何故疑問系…?
朱:細かい事は気にしないで下さい。ただでさえ謎文なんですから…
  では失礼します。ほら、L様も。
L:え?あ、わかったわよ、じゃね〜。

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16721ギャグも良いけどシリアスもvv水無瀬 音 2004/8/25 10:12:08
記事番号16714へのコメント


うわ〜。微妙にルーク←リナですねぇ。それもまた意外性があって・・・vv
しかも前後編!なんかすっごい渋い感じがしました(←どういう意味だよ)。

>「…起きなきゃ…」
>「リナ…?…リナッ?!」
>
>
>
> …夢の中で逢いたくない…         
>                       …夢の中でいいから逢わせてくれ…
>
> …幻でも逢いたくない…     
>                       …俺が幻でもいい…    
> 
> …同じ逢うなら現実で…      
>                       …でも現実では…
>
> …決して消えない現実で…     
>                       …消して変わらない現実では…  
>
> …彼に逢わせて…    
>                       …彼女に逢わせないでくれ…
>
>     
>    …金色の母よ…あらゆる全ての存在(もの)の母よ…
>
>
> …彼に逢わせて…      
>                       …俺に逢わせる為に…
>
> …この身体と引き換えにしてもいい…   
>                       …貴女は彼女を混沌に呼ぶ…
>  
> …中途半端はやめて下さい…       
>                       …それだけは勘弁してくれ…
>
> …夢なんかじゃなく…   
>                       …夢の中でいいから…
>
> …現実にして…         
>                       …現実じゃダメだ…
>

が切なくて思わず最後に溜め息つきました。綺麗な小説です・・・。
シリアスを書くのもお上手なんですね。




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16725よかったですか?(ほっ朱音 E-mail URL2004/8/25 15:58:46
記事番号16721へのコメント

水無瀬さんいつもコメントどうもですv
>うわ〜。微妙にルーク←リナですねぇ。それもまた意外性があって・・・vv
いつもルーク→リナばっか書いてますからね。私(苦笑い
>しかも前後編!なんかすっごい渋い感じがしました(←どういう意味だよ)。
ふふふ。初めは一緒に出そうかと思いましたが…驚異的な長さになるので前後編にしたんです(←裏話
>>「…起きなきゃ…」
>>「リナ…?…リナッ?!」
>>
>>
>>
>> …夢の中で逢いたくない…         
>>                       …夢の中でいいから逢わせてくれ…
>>
>> …幻でも逢いたくない…     
>>                       …俺が幻でもいい…    
>> 
>> …同じ逢うなら現実で…      
>>                       …でも現実では…
>>
>> …決して消えない現実で…     
>>                       …消して変わらない現実では…  
>>
>> …彼に逢わせて…    
>>                       …彼女に逢わせないでくれ…
>>
>>     
>>    …金色の母よ…あらゆる全ての存在(もの)の母よ…
>>
>>
>> …彼に逢わせて…      
>>                       …俺に逢わせる為に…
>>
>> …この身体と引き換えにしてもいい…   
>>                       …貴女は彼女を混沌に呼ぶ…
>>  
>> …中途半端はやめて下さい…       
>>                       …それだけは勘弁してくれ…
>>
>> …夢なんかじゃなく…   
>>                       …夢の中でいいから…
>>
>> …現実にして…         
>>                       …現実じゃダメだ…
>>
>
>が切なくて思わず最後に溜め息つきました。綺麗な小説です・・・。
そ、そんな。勿体無いお言葉です(///
>シリアスを書くのもお上手なんですね。
じょ、上手でしたか?ありがとうございます!
でもどちらかと言うとシリアスの方が書きやすいんです、私(ぇ
ギャグはもう自分がボケないと書けなくて…(待て