◆−インターセプト−水無瀬 音 (2004/8/25 20:40:06) No.16729 ┣シンメトリー−水無瀬 音 (2004/8/25 22:20:34) No.16732 ┣セレクト−水無瀬 音 (2004/8/26 14:00:44) No.16740 ┃┗セレクトの感想☆−まき (2004/8/27 20:05:31) No.16753 ┃ ┗お初にお目(?)にかかります−水無瀬 音 (2004/8/29 19:31:26) No.16781 ┃ ┗いえいえ〜〜−あき(改名!元.まき (2004/9/1 17:59:11) No.16798 ┣デイドリーム−水無瀬 音 (2004/8/26 15:16:03) No.16741 ┃┗読ませて頂きましたぁっ!−朱音 (2004/8/26 15:33:11) No.16742 ┃ ┗Re:読ませて頂きましたぁっ!−水無瀬 音 (2004/8/26 19:17:25) No.16745 ┣グロテスク−水無瀬 音 (2004/8/26 21:34:31) No.16746 ┃┗ヴァルいい味出してますv−朱音 (2004/8/27 17:25:06) No.16751 ┃ ┗お久しぶりです♪−水無瀬 音 (2004/8/29 19:28:50) No.16780 ┗アイデンティティ−水無瀬 音 (2004/8/29 19:19:14) No.16779 ┣リナ…(汗−朱音 (2004/8/31 15:40:31) No.16787 ┣読ませて頂きましたv−瑞茅桜璃 (2004/8/31 23:29:43) No.16795 ┣オートマティック−竹内 恵 (2004/9/1 18:31:42) No.16799 ┃┗うきゃあ!−瑞茅桜璃 (2004/9/4 23:36:18) No.16811 ┃ ┗ごめんなさい(汗)−水無瀬 音 (2004/9/6 13:18:44) No.16814 ┗フィナーレ−水無瀬 音 (2004/9/1 19:49:07) No.16800 ┗おおぉっ!!−朱音 (2004/9/1 21:17:01) No.16802
16729 | インターセプト | 水無瀬 音 | 2004/8/25 20:40:06 |
季節はずれにバレンタインネタです(汗)。 季節感がないのは嫌だ!と思われた方は見ないほうがよろしいかと・・・。 =============== そわそわと落ち着かない。珍しく早起きなんぞして、教室の席に座ってる。 まだ一人も来ていない。ちっと早く来すぎたか・・・? ガラリッ 「あれ?珍しく早いじゃない、ルーク」 顔を見せたのは栗色の髪、赤い瞳をしたちんまりした女。 ゆっくりとこちらに向かって歩いてくる。 「お、おう。まぁな」 やばい。少し不自然すぎたか? 自問してみても始まらない。とりあえずは平静を保つことにする。 さすがに今頃、こいつと話すのに緊張なんぞは(まったく)しないが、 今日はいささか事情が違う。 「あ、丁度いいから花の水やり手伝ってよ」 「……わかったよ」 喧嘩ばかりしていた俺たちが、やっと素直になって付き合い始めて もう二ヶ月になる。そして向かえた恋人同士の一大イベントの一つ。 ―――…まぁ、要するには、あれだ。 ば、ば、バレンタインである。 いきなり甘ったるい そこら辺のカップルみたいにいちゃつきたいとか、 そんなことは思わねぇが、多少はそういうことぐらい気にはする。 「……やけに今日は素直ね?」 「そうか?」 「そうよ。ちょっと不気味なくらい」 「…んだとコラ」 「あはは。冗談よぉ」 窓から漏れている日の光が、あいつを横から照らす。 さらさらと艶かしい亜麻色の髪。白くてやわっこそうな肌。 薄ピンクの唇は、まだ熟しきってない果実のようで、味見してみたいような そんな衝動に駆られる。はっと見とれていた自分に気づき、視線をそらす。 「……? どうかした?」 「別に…。いつにも増して胸がちいさ……」 ゴスッ!! 景気のいい音を立ててあいつの上段蹴りがきまる。 「っ痛ぇな乱暴女!!」 「うるさいわね!最初にそっちが喧嘩売ってきたんでしょおが!」 ぎゃあぎゃあと言い合ってるうちに一時間目がはじまる。 結局、今んとこチョコはもらってない。まぁ、まだ時間はあるしな。 最初の授業は化学。話を聞いている間も、そわそわと落ち着かない。 こころなしか、クラスの女子も浮きだっている。まぁ、当たり前だろうが。 「それではこれで終わりにしましょう」 長ったるい話が終わり、思い切り腕を伸ばす。 (リナは……) 気になって、あいつの席のほうを盗み見る。すると、信じられない光景が 視界に入ってきた。 あろうことか、数人の男に囲まれて、何かをせがまれているようだった。 てめぇら……そいつの彼氏がここにいるの、わかっててやってんのか……? ダンッとリナの席の近くの壁に音を立てて手をつく。 「こいつに何か用か―――…?」 「やっ…別に……。そ、それじゃあ」 そそくさと逃げていく奴ら。けっ、情けないでやんの。 「ありがと。助かったわ」 「……あいつら、お前に何の用があったんだ?」 「ん?わかんない。なんか急に”一緒に帰らないか”だって」 なるほどな…。自分からチョコをせがむのもなんだから、時間を作って 自然な形でもらおうって魂胆だったのか。せこい奴らだな。 でもこいつも、わかんないはないだろう?もしかしてコイツ、今日が バレンタインって忘れてんじゃ……。 「なぁ、お前……」 「リナ〜〜!!ガーブ先生が呼んでるよ〜〜!!」 ナイスタイミングお邪魔虫。感激過ぎてローリングソバットおみまいして やりたくなってくるぜ……。 「あ、うん!今行くわアメリア!――それじゃ、後でね」 「お、おう……」 ガーブ、ね。あの教師にしては骨のありそうな奴か。 なんで今日に限ってあいつを呼びつけんだ?……まさかあいつも……。 考え出したらきりがなくなりそうなのでやめた。 気を取り直して、自分の席に座る。 「……ん?」 次の時間の教科書を取り出そうとしたが、なぜか異様に引出しが重い。 横にしてみると、バラバラと色とりどりにラッピングされた大量のチョコ。 「うげっ……」 ……取り合えず、片付けどうしようか? |
16732 | シンメトリー | 水無瀬 音 | 2004/8/25 22:20:34 |
記事番号16729へのコメント 〜〜ガーブ編〜〜 カラカラ 「失礼します」 「おう、よく来たな」 小動物みたいな仕草で入ってくるあいつ。キョロキョロとあちこちを 見回すような行動もまた可愛い……じゃなくて。 「悪いがそこのプリントのコピー、頼めるか?」 「はい。良いですよ」 あいつは素直に頷くと、机の上に置いてあるプリントを取る。 …入学当時から、鬼才の頭脳を持つと世間では噂され、有名な少女。 名前はリナ=インバース。最初見たときは、こいつが本当に天才少女なのか? と疑いたくなるほど、思っていた人物像とかけ離れていた。 だが、咄嗟のときの判断力、普段の考察力は動物のように鋭くて、 はっきり言って度肝を抜かれた。 「ゆっくりでいいからな」 ……ワザとらしかっただろうか?わざわざバレンタインの日に教務室に 呼びつけるなんて……。しかも”ゆっくりでいい”…なんてな。 俺もやきがまわってきたな。自嘲気味に頭をがしがしと掻く。 「ガーブ先生、ゆっくりしてたら次の授業遅れますよ?」 「そうか?……それもそうだな」 「当たり前です」 クスクスと控えめな、柔らかい笑い声が心地いい。 ふんわりとした癖毛の栗色の髪。真っ赤な真紅の双眸。多分俺は (一目惚れ……だったんだろうなぁ) 入学式の日、瞳が赤いこと意外は、特に普通の女だったのに、なぜか目が 離せなくて。惹きつけられるように見つめてた。 いつもヒマなだけの他の教師どもの演説が、やけに短く思えたのを覚えてる。 まるで時間の感覚さえ麻痺してしまったような、甘い痺れ。 別に、恋愛は初めてじゃない。女と付き合った経験もだ。なのに、 …初めてじゃないのに、何よりも鮮明で どんなものよりも夢中になれるもの。こんなことは初めてであった。 「お前んとこのクラス、次はなんだ?」 「えっと……確かホームルームです」 「そう……か」 ”なら、さぼらないか?”そんな考えが頭に浮かんで、思わず本に頭を 叩きつける。こんなことじゃ、教師失格である。 それでもこの衝動は止まらなくて、一秒ずつに増徴していく。 少しでも長く、一緒に居たい。生徒と教師であるという、そんな立場さえ どうでもよく思えてくる。 「フィル先生の授業って、いっつも先に進まないんですよ」 「へぇ。なんでだ?」 「いっつも”正義の心を忘れずに”って、そればっかりなんです」 あのごつい親父の声真似を、リナがふざけたようにする。 その様子が微笑ましくて、思わず顔をほころばせる。 愛しい。そんな言葉が頭をよぎる。ちょこちょこと歩き回るその姿。 まるで猫のように自由気ままで、リスのように警戒心が強い。 触れようとすれば、すぐにどこかへ行ってしまう。そんな曖昧とした影形。 一秒づつに好きになっていく、その切ない時間の流れ。 「これで良しっと。プリントのコピー、終わりましけど?」 その声に、はっと我に返る。 「あ、ああ。ありがとな」 もう行っちまうのかと、もう少しここに居ないかと、声を掛けそうになる。 その言葉を苦々しく飲み込みながら、コーヒーカップを口に運ぶ。 こつこつと、小さな足音。一つ鳴るたび、ちくりと痛む。 「あ。そうだ!」 そう言って、あいつは振り返る。 「これどうぞ」 そう言って差し出されたのは、小さな包みのチョコレート。 「おい、これ……」 「疲れたときには、甘いものがいいって聞きましたから」 今日はバレンタイン。女が好意を抱く男性にチョコをやる日。 期待、しても良いのだろうか?愚かな夢を抱いても……。 「それじゃあ…」 「リナッ―――…」 堪らず、あいつの腕を掴む。相手は驚いたようにこちらに振り返る。 少し怯えたような、赤い瞳が揺れる。栗色の髪がさらさらと肩から零れ落ちて、 自分の手で梳くってみたくなる。抑えきれない、激情。 「先生!木工室の鍵を借りに来ました!」 その声に驚き、ばっと手を離す。声のしたほうをみると、 おかっぱの、喰えない面した一人の生徒が立っていた。 「あ、ああ。そこにあるから、勝手に取ってけや」 「はい、わかりました。……おや?リナさんじゃないですか」 わざとらしい物言いで、リナに近づいてくる。 こいつは確か、ゼロスって生徒だ。頭はいいが、教師受けはあまりよくない。 「次の授業に遅刻しますよ?一緒に行きませんか?」 「あ…うん。そうする」 今度こそ教務室から出て行ったあいつ。 寂しさと、なぜ腕を離したのだろうという後悔だけが残る。 鍵を一つチャラリと取ると、俺の近くに来て、 「抜け駆けは許しませんよ?」 そう囁いて、あいつはリナの後を追っていった。 「あの野郎……」 手に握り締めたチョコが、やけに熱く感じた。 |
16740 | セレクト | 水無瀬 音 | 2004/8/26 14:00:44 |
記事番号16729へのコメント 〜〜ゼロス編〜〜 「次はフィル先生の授業なんですか?」 「うん。まぁね」 「それは……大変ですね」 「あはは。確かに……」 何気ないと、世間ではそういうのであろう会話。 さっきは危なかったですねぇ。教師がそう簡単に熱くなってはいけませんよ。 まぁ、相手がリナさんでは、理性が持たないのも頷けますがねぇ。 彼女の何気ない仕草は、ここぞとばかりに男を誘う。自分ではそれを理解 していないあたり、また性質が悪い。 「ガーブ先生、なにが言いたかったんだろう」 右手の人差し指で、脇の方の髪をいじるのが彼女の癖。 こんなところまで、可愛く思えてしかたがない。 「……リナさん。今日が何の日か知ってますか?」 「え?今日なんかあんの?」 やはり、と言うかなんというか…。本当にただの気遣いであの教師にチョコを 渡したんですね……。それはそれで何かムカつきますが、 まぁ本命ではないようなので良しとしましょう。命拾いしましたね?ガーブ先生。 「いえいえ。別になんでもありませんよ」 どうやらリナさんは今日がバレンタインだとはすっかり忘れているご様子。 これだけ周りが浮かれているのに、何で気づかないんでしょうか? でもまぁ、ここはリナさんには気づかせない方がいいでしょう。なんせ 彼女には……認めたくはありませんが、彼氏がいますからね。同じクラスに。 最近付き合い始めたばかりと聞きましたが、意外なところから伏兵が でたものです。いつもリナさんと顔を合わすたび喧嘩しまくって、罵り合ってた 黒髪短髪男。小学校の頃から「ミリーナ」「ミリーナ」言っていたくせに、 リナさんが入学してきてから二ヶ月で心変わりするなんて……。 そんな甲斐性のない男にリナさんを取られたのだと思うと、余計に腹が立ちますねぇ。 「な〜によそれ。気になるわねぇ」 「本当になんでもないんですって」 だって貴方に教えたら、あいつにチョコを渡してしまうでしょう? そんなのは、はっきり言ってもの凄く嫌なんです。許し難いほどに。 「う〜ん……わかった!今日あんたの誕生日でしょう?!」 ガクッ 思わず持っていた書類を落しそうになる。どこをどう結びつけたら、 その考えに行ったんでしょうか……?しかも、今月ではありませんよ?僕の誕生日。 自分の出生日すら覚えてもらってないのだと、自嘲げな笑みを浮かべる。 「違いますよ」 「え〜?じゃあ なによぅ」 唇を少し尖らしながら怒るのも彼女の癖。可愛らしく頬を膨らませるのも。 教えてなんてあげませんよ。僕に本命をくれると言うなら話は別ですが。 私は敵に塩を送るほど、落ち着いた性格ではないものでね。 「おいリナ!」 …おや、もう来ましたか。大体予想はしていましたが、思ったよりも 早かったですねぇ。 「ルーク?!」 慌てたような風貌。案外独占欲が強いタイプとお見受けしましたよ。 ガーブ先生に呼ばれたと聞いて、最初は気にしないようにしてたのに、 結局ここまで足を運んでしまった……と、こんなかんじでしょうか? それにしてもよけいなときに来たものですねぇ。せっかくの二人きりの 時間が台無しじゃないですか。つくづく、邪魔な人だ。 「……なにやってんだよお前ら」 「へ?」 「二人仲良く校内散歩か?ふざけんじゃねえよ!」 おやおや、今度は怒りの矛先が僕の方に来ましたか。まったく、忙しない ことですねぇ。そんなに大事なら、易々と目を離すもんじゃありませんよ? このまま否定しないで、二人の仲が拗れてくれるのは大変結構。むしろ、 望ましいことなのですが、ここで僕がちゃんとフォローしなければ、後で リナさんに冷たい態度を取られてしまうでしょうからね。ここは一つ 「教務室でばったり会って、ついでですから一緒に教室に行くところだったんです」 と、言い訳をしときましょうか。 「……は?そうなのか?」 「あ、当たり前でしょ?!なに勘違いしてんのよ!!」 当たり前……ですか。僕はそうは思ってないんですがねぇ。 相変わらず鈍い人だ。あなたを狙ってるのは、僕だけではないのに。 それすらも気づいてはない様子。これでは彼も気が気じゃないでしょうね。 「まったく……来たついでだから、書類運ぶの手伝っていきなさいよ」 「あ、ああ。わかった……」 ―――本当に、殺したくなりますね、貴方は。 リナさんは、「僕が半分もってあげますよ」って言っても、預けてはくれなかった。 『また何か企んでるんでしょう?』 …そう言って。なのに貴方にはなんの躊躇もなく渡すんですね。 「……ねぇ、ルークさん」 「あぁ?なんだよ」 これくらい、いいですよね?今は貴方が全部独占しているのだから。 コツコツと、静かな廊下に響く内履きの音。 「僕って結構、執念深いんですvv」 「?! 何言って……」 僕は”結婚”という言葉を聞くまで、諦めるつもりは毛頭ありません。 やっと見つけた夢中になれる存在を、易々と手放せるほど軽い気持ちじゃ いませんから。ですから 「せいぜい、気をつけることですね♪」 |
16753 | セレクトの感想☆ | まき | 2004/8/27 20:05:31 |
記事番号16740へのコメント 初めまして^^ まきというものですvv 無茶苦茶上手いですね〜〜尊敬します! |
16781 | お初にお目(?)にかかります | 水無瀬 音 | 2004/8/29 19:31:26 |
記事番号16753へのコメント どうも、水無瀬です。コメントありがとうございますvv >初めまして^^ >まきというものですvv >無茶苦茶上手いですね〜〜尊敬します! 滅相もございません。ありがとうございますvv ”セレクト”にご感想を下さるということは、ゼロリナ派なんですね? |
16798 | いえいえ〜〜 | あき(改名!元.まき | 2004/9/1 17:59:11 |
記事番号16781へのコメント さっきは私のヘボ小説にレス下さってありがとうございます!! ゼロリナ派って分けじゃぁないんですけどね〜〜 やっぱし一番はルクリナっす!! |
16741 | デイドリーム | 水無瀬 音 | 2004/8/26 15:16:03 |
記事番号16729へのコメント 〜〜ヴァルガーブ編〜〜 毎日がおっくうで、退屈で、虚しくて、……くだらな過ぎた。 学校なんざ、はっきり言って登校するのもめんどくせぇ。それなのに、 今俺はここにいる。その訳は、あの女がここに居るからだ。 (リナ=インバース―――…) 神童ともてはやされながらここに入学してきたときは、正直うぜぇと思ってた。 教室にマスコミは入り込んでくるわ、教師共は媚びへつらっているわで、 くだらねぇという目で、最初は見ていた。 でもあいつは、ただ甘やかされたそこら辺のお譲ちゃんじゃなかった。 『生徒に先生らしくもできないほど、ここの先公はおちぶれてるの?』 一人の教師が、二人でさぼっていたのにも関わらず、リナだけ無罪放免に しようとした時だった。大勢の人間が周りに居る中で、そう発言した。 「あたしも同じことをしていたのだから、同等の処分を下すべきよ」と。 その場は結局、二人は罰として掃除当番を二週間多めにされただけで終わった。 真っ直ぐだった。痛いほどに。その時初めて、あいつの瞳が赤いことに気がついた。 (綺麗……って言うのか?ああゆうのを) あれから、退屈で色あせていた日常が一変した。さぼらずに毎日 学校へ来るようになった。あいつの顔を見る、そのために。 退屈はしなくなった。けれど、代わりに毎日が落ち着かない。 話かけられれば緊張して、近くにいられれば幸せを感じられた。 あいつと同じクラスになるために、嫌になるほど勉強して、Aクラスに入った。 今までのくそみてぇな成績が、学年で10位以内に入るまでに登りつめた。 親が喜んでたのより、あいつが俺のところに来て 『やるじゃない』 そう言ってくれた事の方が舞い上がるほどに嬉しかったのを覚えてる。 ガラリッ 「良かった!フィル先生まだ来てない!」 その声にどきりとする。心地いい笛の音色のような、その声に。 あいつが来たのかと、開かれた扉のほうを見る………が、 「ったく、お前とろいんだよ!」 「しょうがないでしょう?!コンパスの差が激しいんだから」 「ああそうだな。短足でチビのリナ=インバースさん!」 「なんですってぇぇぇ?!よっぽどこの世とおさらばしたいようね、ルーク!!」 胸から腹に落ちていくような、鈍い痛み。…あいつも、一緒だったのか。 あの二人は、二ヶ月前から、付き合い始めたらしい。 ルークにはミリーナが居たから、安全圏だと思っていたのが間違いだった。 他の奴らに気を取られている隙に、横から掻っ攫われた。 「おお、夫婦喧嘩か?妬けるね〜」 どこからかはやし立てるような声。一瞬、殺意を覚える。 「「違う(わよ)!!」」 「おお、息ぴったりだな〜♪」 どんどんと騒がしくなる教室内。イライラと募っていく不快感。 ぷつりと何かが切れた音がした。 「うっせぇ!静かにしろ!!」 思わず、そう叫んでた。 |
16742 | 読ませて頂きましたぁっ! | 朱音 E-mail URL | 2004/8/26 15:33:11 |
記事番号16741へのコメント こんにちは!朱音です! ふふ。水無瀬さんの話も読めて嬉しいですv ルーク。やっぱり素直じゃないんですねぇ〜(ニコニコ←ぉぃ ガーヴ先生が…リナに一目惚れ…?先生が生徒に惚れてどーするんだあぁっ! …似たようなの書こうとした私が言える台詞ではありません。はい(←途中で挫折 ゼロス…『結婚』と言う言葉を聞くまで諦めないんですか… がんばってください(応援する気微妙←おい で、ヴァルの感想はというと… >神童ともてはやされながらここに入学してきたときは、正直うぜぇと思ってた。 まぁそりゃそうでしょ。 >教室にマスコミは入り込んでくるわ、教師共は媚びへつらっているわで、 ……先生…情けない…一言で言うと…最低お前ら(口調変わりすぎ >くだらねぇという目で、最初は見ていた。 リナはそんな事(名声)で威張るような子じゃない〜っ!(そんな事聞いてない >『生徒に先生らしくもできないほど、ここの先公はおちぶれてるの?』 > >一人の教師が、二人でさぼっていたのにも関わらず、リナだけ無罪放免に >しようとした時だった。大勢の人間が周りに居る中で、そう発言した。 >「あたしも同じことをしていたのだから、同等の処分を下すべきよ」と。 はい、それがリナです。 >真っ直ぐだった。痛いほどに。その時初めて、あいつの瞳が赤いことに気がついた。 > >(綺麗……って言うのか?ああゆうのを) 言います(即答←お前は何リナ派だ? >あれから、退屈で色あせていた日常が一変した。さぼらずに毎日 >学校へ来るようになった。あいつの顔を見る、そのために。 >退屈はしなくなった。けれど、代わりに毎日が落ち着かない。 >話かけられれば緊張して、近くにいられれば幸せを感じられた。 >あいつと同じクラスになるために、嫌になるほど勉強して、Aクラスに入った。 >今までのくそみてぇな成績が、学年で10位以内に入るまでに登りつめた。 >親が喜んでたのより、あいつが俺のところに来て > >『やるじゃない』 > >そう言ってくれた事の方が舞い上がるほどに嬉しかったのを覚えてる。 完璧に惚れてますね?(ニコニコ >胸から腹に落ちていくような、鈍い痛み。…あいつも、一緒だったのか。 嫉妬の嵐ですね。 >どんどんと騒がしくなる教室内。イライラと募っていく不快感。 >ぷつりと何かが切れた音がした。 > >「うっせぇ!静かにしろ!!」 > >思わず、そう叫んでた。 ヴァル怖いです(でも目は笑っている←酷 最初の三つは読み逃げでした(待ててめぇ 四作とも楽しませていただきました!でもまだ続くのかな? では失礼します! |
16745 | Re:読ませて頂きましたぁっ! | 水無瀬 音 | 2004/8/26 19:17:25 |
記事番号16742へのコメント どうも!朱音様vv 姉が講義を聞きに出てるので小説打ちまくりの水無瀬です。 >こんにちは!朱音です! >ふふ。水無瀬さんの話も読めて嬉しいですv いえいえ、こちらこそです! いつもギャグにラブコメにシリアスが一気によめる朱音様の小説に 日々悶えさせていただいてますvv >ルーク。やっぱり素直じゃないんですねぇ〜(ニコニコ←ぉぃ 素直じゃない彼が好きなんですvv >ガーヴ先生が…リナに一目惚れ…?先生が生徒に惚れてどーするんだあぁっ! >…似たようなの書こうとした私が言える台詞ではありません。はい(←途中で挫折 ……と、いうとガウリイ先生のことですか? うわぁvv今日の発見(←はぁ?) >ゼロス…『結婚』と言う言葉を聞くまで諦めないんですか… >がんばってください(応援する気微妙←おい 切実な片想いをしているゼロスが好きなので。 >で、ヴァルの感想はというと… >神童ともてはやされながらここに入学してきたときは、正直うぜぇと思ってた。 >まぁそりゃそうでしょ。 最初の印象が最悪なほど、後で良いとこ見た時は、こう、なんて言うんですか? 『ガーン』とくるんですよ(←経験あり) >教室にマスコミは入り込んでくるわ、教師共は媚びへつらっているわで、 >……先生…情けない…一言で言うと…最低お前ら(口調変わりすぎ こんな教師が実在したらやですよねぇ(遠い目) >くだらねぇという目で、最初は見ていた。 >リナはそんな事(名声)で威張るような子じゃない〜っ!(そんな事聞いてない 勿論です!リナは気高いところが良いんです!(力説) >『生徒に先生らしくもできないほど、ここの先公はおちぶれてるの?』 > >一人の教師が、二人でさぼっていたのにも関わらず、リナだけ無罪放免に >しようとした時だった。大勢の人間が周りに居る中で、そう発言した。 >「あたしも同じことをしていたのだから、同等の処分を下すべきよ」と。 >はい、それがリナです。 >真っ直ぐだった。痛いほどに。その時初めて、あいつの瞳が赤いことに気がついた。 > >(綺麗……って言うのか?ああゆうのを) >言います(即答←お前は何リナ派だ? ちなみに私は気強いリナが好きな派です(←聞いてねぇっつの) >あれから、退屈で色あせていた日常が一変した。さぼらずに毎日 >学校へ来るようになった。あいつの顔を見る、そのために。 >退屈はしなくなった。けれど、代わりに毎日が落ち着かない。 >話かけられれば緊張して、近くにいられれば幸せを感じられた。 >あいつと同じクラスになるために、嫌になるほど勉強して、Aクラスに入った。 >今までのくそみてぇな成績が、学年で10位以内に入るまでに登りつめた。 >親が喜んでたのより、あいつが俺のところに来て > >『やるじゃない』 > >そう言ってくれた事の方が舞い上がるほどに嬉しかったのを覚えてる。 >完璧に惚れてますね?(ニコニコ ノックアウトってやつですvv >胸から腹に落ちていくような、鈍い痛み。…あいつも、一緒だったのか。 >嫉妬の嵐ですね。 争奪系が好きなんです。欲を言えば朱音様の小説のようなものが好きですvv >どんどんと騒がしくなる教室内。イライラと募っていく不快感。 >ぷつりと何かが切れた音がした。 > >「うっせぇ!静かにしろ!!」 > >思わず、そう叫んでた。 >ヴァル怖いです(でも目は笑っている←酷 嬉しいですvうちのヴァルは嫉妬深いので(苦笑) >最初の三つは読み逃げでした(待ててめぇ いえいえ、いいですよぉ。いちいちこんな駄文にコメント書くなんて疲れますから。 それに、朱音様の小説を書く時間ができますから(切実)。 >四作とも楽しませていただきました!でもまだ続くのかな? >では失礼します! ありがとうございますvv 残念ながらまだ続くんです……。良ければまた暇なときにでも お目を通してくださると嬉しいです。では、乱文にて失礼します。 |
16746 | グロテスク | 水無瀬 音 | 2004/8/26 21:34:31 |
記事番号16729へのコメント 〜〜ヴァルガーブ編2〜〜 しんと静まり返る教室。後悔はしていない。 なにも無かったような顔をして椅子にもたれる。 ザワザワ… 周りの奴らは騒ぎ始めた。だけどんなこと構っちゃいない。 俺が気にかけているのは、ただ一人。扉の方で驚いたようにこちらを見て いる赤い瞳、リナ=インバースだけだ。 しばらく止まっていた後、あいつらは自分の席へ戻る仕草を見せる。 ……と、通りざまリナが俺の前で止まり、耳元で囁いていった。 「ありがとね」 と。その瞬間、耳まで赤くなったのが自分でもわかった。 耳元で囁かれたときにかかった、温かい吐息。ソプラノの声。 三半規管から痺れていく感覚。甘い衝動。 「きゃ〜ちょっとなにあれぇ、浮気ぃ?」 耳に入ってくるコソコソとした話し声。俺は、それには腹が立たなかった。 浮気…か。そりゃ大歓迎だな。ぐらいしか思わなかった。げんきん、とも言うのか? 「べ、別にっ……大したことしてねぇよ」 「……? 顔赤いわよ?大丈夫?」 「だっこれはっ、違くて……あぁぁぁ!席戻れよお前!!」 本当は戻って欲しくはない。ないけど、こんな赤い顔をあいつにさらすのは もっと嫌だ。情けなさすぎる。 「変な奴ねぇ……」 バクバクと、心臓の音。目の前に惚れた奴の顔があるってのに、 なんとも思わないほうが可笑しい。でもそう思うと、あいつは俺のこと 少しも意識してないんだと再確認させられて、チッと舌打ちしながら 頭を抱えるように机に肘をつく。結構、つらい。 「あの…コレ……」 「あん?」 突然、後ろの席の女子が渡してきたのは、ひとつの箱。 緑色の袋状の包みに、赤いリボンできちんと包装してある。 俺が受け取ったのを見て、すぐさまパッと顔を俯ける。…なんだってんだ? 「あ、あの!いらなかったら、捨てちゃってもいいですから…」 ぼそぼそと下に顔を向けたまま喋る女。 あ、そういや、こいつの名前知らねぇや。俺。 「ああ。ありがとな」 と、一応お礼は言っておく。柄じゃないが仕方が無い。 リナが「女に優しくできない奴は好みじゃないわ」と言っていたのを 一度耳にしたことがあるから……な。 ガザガサと包みを開けると、中からはめちゃくちゃ甘そうなチョコ出現。 (―――…そうか、今日はバレンタインだっけか) はっきり言って、思い出したくなかった。 そんなに甘いものは好きではないのに、毎年毎年いやになるほどの大量の チョコレートが、机に、下駄箱に、ローカーに詰め込んであるからだ。 しかも今年は、バレンタインが嫌いな要素が一つ増えた。・・・リナである。 彼氏があいつにできた今、本命を俺のくれる確立はゼロになったからだ。 (あいつはもう……ルークにやったのか?) 嫌だけど、気にならずにはいられない。 これだけ膨大なチョコがあるのに、食べてたいと思うものが無い。 欲しいと思ってるあいつのは貰えなくて、どうでもいいような奴らのばかりが カバンに溜まっていく。まるでゴミ箱のようだ。 (片想いも、ここまでくると異常におもえてくるな) 淡い期待なんぞ持つものじゃないとわかっていながら、やっぱりどこかで 期待する。授業中、ずっとあいつを盗み見ていた。どっちにしろ今の心境じゃ、 話なんざ頭に入らねぇだろうから。 退屈そうにペンをクルクルとまわす仕草。細かく動く指。 真っ赤な瞳が、教師の動きに合わせてまるで金魚のように動く。 (諦めが悪ぃな。俺も) 愛しいと思える存在を、再確認しながら笑みを浮かべる。 (まぁこれからが、第二ラウンドってことで) |
16751 | ヴァルいい味出してますv | 朱音 E-mail URL | 2004/8/27 17:25:06 |
記事番号16746へのコメント どうも!朱音です! >「きゃ〜ちょっとなにあれぇ、浮気ぃ?」 おいおい…(ジト目 >耳に入ってくるコソコソとした話し声。俺は、それには腹が立たなかった。 え? >浮気…か。そりゃ大歓迎だな。ぐらいしか思わなかった。げんきん、とも言うのか? だ、大歓迎…(汗 >なんとも思わないほうが可笑しい。でもそう思うと、あいつは俺のこと >少しも意識してないんだと再確認させられて、チッと舌打ちしながら >頭を抱えるように机に肘をつく。結構、つらい。 少しも意識してないって言うよりただ鈍いだけですって。 まぁ辛いのはわかります…(遠い目) >俺が受け取ったのを見て、すぐさまパッと顔を俯ける。…なんだってんだ? なんだってんだって…お菓子会社の陰謀が飛び交う日…もとい。生の感情と負の感情が入り混じり…でもなくて、 女の子が自分の気持ちにけりをつける日です…間違ってたらごめんなさい。 >「あ、あの!いらなかったら、捨てちゃってもいいですから…」 しょ、消極的な… >ぼそぼそと下に顔を向けたまま喋る女。 >あ、そういや、こいつの名前知らねぇや。俺。 え…クラスメイトでしょ…? >「ああ。ありがとな」 > >と、一応お礼は言っておく。柄じゃないが仕方が無い。 >リナが「女に優しくできない奴は好みじゃないわ」と言っていたのを >一度耳にしたことがあるから……な。 リナの好感度上げるためですか(汗 >ガザガサと包みを開けると、中からはめちゃくちゃ甘そうなチョコ出現。 …めちゃくちゃ甘そうって… >(―――…そうか、今日はバレンタインだっけか) …忘れてたんですか? >(片想いも、ここまでくると異常におもえてくるな) 以上になるのが片思いです(←経験者&現在経験中 >淡い期待なんぞ持つものじゃないとわかっていながら、やっぱりどこかで >期待する。授業中、ずっとあいつを盗み見ていた。どっちにしろ今の心境じゃ、 >話なんざ頭に入らねぇだろうから。 ……ヴァルが切ない…(マテどういう意味だ >愛しいと思える存在を、再確認しながら笑みを浮かべる。 > >(まぁこれからが、第二ラウンドってことで) …頑張れヴァル(一応応援 あぁやっぱりヴァルの心境は面白い(←酷 以上。ネタが思い浮かばないからいろんなサイトを放浪してる朱音でした!(長っ! |
16780 | お久しぶりです♪ | 水無瀬 音 | 2004/8/29 19:28:50 |
記事番号16751へのコメント どうも。最近姉がねっぴつしていてパソコンを貸してくれない今日この頃の皆瀬です。 >>耳に入ってくるコソコソとした話し声。俺は、それには腹が立たなかった。 >え? >>浮気…か。そりゃ大歓迎だな。ぐらいしか思わなかった。げんきん、とも言うのか? >だ、大歓迎…(汗 彼はそういう人なんです。私の脳内で(←マテやおい) >>なんとも思わないほうが可笑しい。でもそう思うと、あいつは俺のこと >>少しも意識してないんだと再確認させられて、チッと舌打ちしながら >>頭を抱えるように机に肘をつく。結構、つらい。 >少しも意識してないって言うよりただ鈍いだけですって。 >まぁ辛いのはわかります…(遠い目) 片想いって辛いですよね・・・。ちなみに私もただ今 34歳子持ちの男性に片想い中です(←聞いてねぇよ) >>俺が受け取ったのを見て、すぐさまパッと顔を俯ける。…なんだってんだ? >なんだってんだって…お菓子会社の陰謀が飛び交う日…もとい。生の感情と負の感情が入り混じり…でもなくて、 このコメントは笑わせていただきました(笑) まさにその通りです! >女の子が自分の気持ちにけりをつける日です…間違ってたらごめんなさい。 >>「あ、あの!いらなかったら、捨てちゃってもいいですから…」 >しょ、消極的な… でも私、下駄箱の中にチョコ詰め込んだことあるんです。名前無し(←一歩間違えばストーカーだ) >>ぼそぼそと下に顔を向けたまま喋る女。 >>あ、そういや、こいつの名前知らねぇや。俺。 >え…クラスメイトでしょ…? リナ以外はアウトオブ眼中な彼。 >>「ああ。ありがとな」 >> >>と、一応お礼は言っておく。柄じゃないが仕方が無い。 >>リナが「女に優しくできない奴は好みじゃないわ」と言っていたのを >>一度耳にしたことがあるから……な。 >リナの好感度上げるためですか(汗 一途なんですよvv >>ガザガサと包みを開けると、中からはめちゃくちゃ甘そうなチョコ出現。 >…めちゃくちゃ甘そうって… 甘いものがあまり好きでないというここの小説上の設定。 >>(―――…そうか、今日はバレンタインだっけか) >…忘れてたんですか? 嫌なことはすぐ忘れちゃうタイプなんですよ。 >>(片想いも、ここまでくると異常におもえてくるな) >以上になるのが片思いです(←経験者&現在経験中 >>淡い期待なんぞ持つものじゃないとわかっていながら、やっぱりどこかで >>期待する。授業中、ずっとあいつを盗み見ていた。どっちにしろ今の心境じゃ、 >>話なんざ頭に入らねぇだろうから。 >……ヴァルが切ない…(マテどういう意味だ 片想い野郎が大好きなんですvv(←鬼や) >>愛しいと思える存在を、再確認しながら笑みを浮かべる。 >> >>(まぁこれからが、第二ラウンドってことで) >…頑張れヴァル(一応応援 > >あぁやっぱりヴァルの心境は面白い(←酷 >以上。ネタが思い浮かばないからいろんなサイトを放浪してる朱音でした!(長っ! ありがとうございます! 感想嬉しい限りですvv |
16779 | アイデンティティ | 水無瀬 音 | 2004/8/29 19:19:14 |
記事番号16729へのコメント 〜〜リナ編〜〜 今日、ルークと喧嘩してしまった。 や、いつもみたいな口喧嘩じゃなくて、ホントに切実なやつ。 原因は、クラスの奴等がどこから持ってきたのかも知れない噂だった。 あたしは別に構うほどのことでもないと思っていたが、 ルークは違ったみたいで、突然怒って四時間目をさぼってどこかに行った。 噂の内容は、「リナがガーブ先生にチョコを渡した」というものである。 なんでどんな事くらいで怒られなきゃいけないの!?とイライラしていた。 「ちょっとリナ、ルークさん追っかけなくていいの?」 心配そうに覗き込んでくるアメリア。・・・いいのも何も・・・。 「なんであたしがルーク追っかけなくちゃいけないのよ」 「だって、あれは流石に酷いと思うもの」 その一言にムカッっとくる。 「何が酷いってのよ?!あいつが勝手に怒って出てっただけでしょ?!!」 思わず怒鳴り声をあげる。だって、しょうがないじゃない。 「ミリーナ」「ミリーナ」言ってるあいつが、やっと振り向いてくれたかと 思えば、いきなり怒り出してあたしを置き去りにしていく。 なのに、何であたしのほうが悪くなるのよ!! 「…ねぇリナ?今日なんの日か知ってる?」 「知らないわよそんな事!何の関係があ――」 「バレンタインなのよ?今日」 ・・・沈黙。 サーっと血の気が顔から消え失せていく。 「そりゃあね。彼氏にもチョコやってないのに他の男性にあげてればね…」 そりゃ怒るわ……。 「ごめんアメリア!早退届出しといて!!」 「ラジャー。いってらっしゃいリナ」 にこにこと手を振りながら見送るアメリア。 そっか。そうだった。今日はバレンタインだったんだ。 ルークと付き合えたことに舞い上がってて、すっかり忘れてた。 ドンッ! 「いつっ!?」 「おいおい。ダイジョブか?」 廊下を走ってる途中で誰かにぶつかった。・・・ガウリイ? 「…屋上でルークが拗ねてたぞ」 「ほんと?!」 「ああ。”リナがチョコくれない”ってな。ったく、俺ももらってないのに…」 「―――…なに?あんたも欲しかったの?」 「まぁな」 困ったように笑うガウリイ。でもあたしは・・・ 「うーん。義理なら考えとくわ」 「……そっか。じゃあ、がんばれよ」 「あはは。了解」 残念そうにしているガウリイ。だけどあたしの本命は決まってるの。 これから先、ずっと予約してくれてる人がいるのよ。 ――そしてあたしは屋上へと足をむける。 |
16787 | リナ…(汗 | 朱音 E-mail URL | 2004/8/31 15:40:31 |
記事番号16779へのコメント こんにちは!やっと宿題始末出来ました朱音です(出だし謎 早速読ませていただきました。 >あたしは別に構うほどのことでもないと思っていたが、 >ルークは違ったみたいで、突然怒って四時間目をさぼってどこかに行った。 >噂の内容は、「リナがガーブ先生にチョコを渡した」というものである。 あ〜。あれですね…怒るって…(滝汗 >なんでどんな事くらいで怒られなきゃいけないの!?とイライラしていた。 …あの…リナさん…? >「ちょっとリナ、ルークさん追っかけなくていいの?」 > >心配そうに覗き込んでくるアメリア。・・・いいのも何も・・・。 良くないですよ… >「なんであたしがルーク追っかけなくちゃいけないのよ」 >「だって、あれは流石に酷いと思うもの」 右に同じく。です。 >その一言にムカッっとくる。 > >「何が酷いってのよ?!あいつが勝手に怒って出てっただけでしょ?!!」 あ〜…完璧に忘れてます…? >思わず怒鳴り声をあげる。だって、しょうがないじゃない。 >「ミリーナ」「ミリーナ」言ってるあいつが、やっと振り向いてくれたかと >思えば、いきなり怒り出してあたしを置き去りにしていく。 >なのに、何であたしのほうが悪くなるのよ!! > >「…ねぇリナ?今日なんの日か知ってる?」 >「知らないわよそんな事!何の関係があ――」 >「バレンタインなのよ?今日」 > >・・・沈黙。 >サーっと血の気が顔から消え失せていく。 まさか…本当に忘れてました…? >「そりゃあね。彼氏にもチョコやってないのに他の男性にあげてればね…」 > >そりゃ怒るわ……。 そですね… >ルークと付き合えたことに舞い上がってて、すっかり忘れてた。 ま、舞い上がってて…(汗 >「…屋上でルークが拗ねてたぞ」 >「ほんと?!」 …屋上ってなんか恋人同士の密会。と言うイメージがあります。私。 >「ああ。”リナがチョコくれない”ってな。ったく、俺ももらってないのに…」 >「―――…なに?あんたも欲しかったの?」 >「まぁな」 欲しかったんだ…リナももてますよねぇ… >「うーん。義理なら考えとくわ」 おし(←酷 >「……そっか。じゃあ、がんばれよ」 >「あはは。了解」 > >残念そうにしているガウリイ。だけどあたしの本命は決まってるの。 >これから先、ずっと予約してくれてる人がいるのよ。 黒髪短髪セピア瞳の彼ですね。 >――そしてあたしは屋上へと足をむける。 あぁぁぁあぁすっごく気になります(落ち着け とか言ってないで私も書かないと…(汗 では失礼します! |
16795 | 読ませて頂きましたv | 瑞茅桜璃 | 2004/8/31 23:29:43 |
記事番号16779へのコメント 私からは初めまして。瑞茅です。 >思わず怒鳴り声をあげる。だって、しょうがないじゃない。 >「ミリーナ」「ミリーナ」言ってるあいつが、やっと振り向いてくれたかと >思えば、いきなり怒り出してあたしを置き去りにしていく。 >なのに、何であたしのほうが悪くなるのよ!! うっきゃーと思わずバシバシと机を叩きたくなる感じに素敵でした。 リナがルークが大好きだ〜という感じで可愛いですvルークばかり好きなわけではないのですね。ってルークまだ「ミリーナ」「ミリーナ」言っているんですか…(いや、まあそれがルークですが…)リナちゃんがいるのに〜! はっもしや好きなこの気を引きたい作戦ですか!?(穿ち過ぎ) >廊下を走ってる途中で誰かにぶつかった。・・・ガウリイ? > >「…屋上でルークが拗ねてたぞ」 >「ほんと?!」 >「ああ。”リナがチョコくれない”ってな。ったく、俺ももらってないのに…」 >「―――…なに?あんたも欲しかったの?」 >「まぁな」 > >困ったように笑うガウリイ。でもあたしは・・・ > >「うーん。義理なら考えとくわ」 >「……そっか。じゃあ、がんばれよ」 >「あはは。了解」 ここが大好きです〜所詮公式設定好き…ルクリナも好きですがガウリナから入った私にはたとえ報われなくともガウリイが出てくると悶えます(笑) ヴァル編もシリアスにリナの好みの男を目指すヴァルが楽しかったです。 それではルークの幸せを祈って失礼します。 |
16799 | オートマティック | 竹内 恵 | 2004/9/1 18:31:42 |
記事番号16779へのコメント 「義理なら…ね」 苦笑しながらもう一度、自分でその言葉を呟いてみる。 「わざわざ俺の前で愚痴りやがって、ルークの奴」 いつの間にか定着してしまった、保護者の仮面。 壊すに壊せない、心地よくていつまでも浸っていたいような関係。 確かに自分はそこら辺の奴らよりもあいつの側にいられた。 でもそれと同時に、これ以上入れなくなってしまった領域ができてしまった。 いわゆる”代償”というやつである。 「諦めは良いほうだと、思ってたんだがなぁ」 今更ながらに気づかせられる自分の諦めの悪さと、リナへの執着心。 失ってから気づくとは、よく言ったものである。 (…まさか自分が実体験するとはな……) 年季の入りすぎた片想い。近くなりすぎてしまった関係。 そうして遠くなってしまったリナの気持ち。恋心。 いつまでも子供のまんまだと口で唱えながら、女のあいつに惹かれて。 日に日に綺麗になっていくあいつの様子に焦りを感じて。 周りのライバルに気がついた時は、もうリナは完全に保護者離れしていた。 いつの間にか覚えていた、女らしい柔らかな仕草、表情、行動。 でもそれは、あいつに好きな奴ができていたと知った後からだった。 (恋は女を綺麗にするんだったな……) 羨ましい。リナを綺麗にできるあいつが。 嫉ましい。リナを笑顔にさせられるそいつが。 代わりたい。リナが愛しているその男と。 (…馬鹿だな。何考えてるんだか) 自分に呆れて、頭を乱暴に掻く。 いつの間にか、保護者よりもリナに頼られる存在になっていったあいつ。 何よりも、誰よりも傍でリナを守ってやることができるあいつ。 日増しに美しくなっていく、リナの”女”の部分。 (――泣かせたら、即効で貰っていくからな?ルーク) どうか自分の惚れた女が、世界で一番幸福であるように・・・ ++++++++ 瑞茅様へ捧げます。変ですみません(汗)。 感想、ありがとうございました。 |
16811 | うきゃあ! | 瑞茅桜璃 | 2004/9/4 23:36:18 |
記事番号16799へのコメント こんばんは。瑞茅です。 ガウリイ編ありがとうございます!!&連載終了おめでとうございますv ええと書いてくださったのは水無瀬さんでよろしいのでしょうか?お名前は竹内さんでしたが連載の方は水無瀬さんですし…(間違っていたらごめんなさい!) >「義理なら…ね」 > >苦笑しながらもう一度、自分でその言葉を呟いてみる。 > >「わざわざ俺の前で愚痴りやがって、ルークの奴」 >「諦めは良いほうだと、思ってたんだがなぁ」 等々ガウリイの発言がことごとくツボでした!ガウリイ大人ですv ルクリナも好きですがやはりリナ好きガウリイは私のツボなんです。それでもルクリナ前提ガウリイ→リナがこれほどツボに嵌るとは… >「……そんなに怒るほど欲しかったの?」 >「ああ?」 >「あたしのチョコ」 > >ズザザー! > >思い切り地面に向かって顔からスライディングする。・・・痛ぇ・・・。 笑わせていただきました。ルーク、リアクション素敵すぎです(笑)ちょっと意地になっているルークと一見さらりとしているリナがらしくて大好きです。 それでは。 「オートマティック」と「フィナーレ」と混ざった散文感想で失礼しました。 |
16814 | ごめんなさい(汗) | 水無瀬 音 | 2004/9/6 13:18:44 |
記事番号16811へのコメント すみません!パソコン一台を姉と使い分けてるんで、 ハンドルネームがよくごちゃ混ぜになるんです(←と、よく他の人にも言い訳している) 私もルクリナ←ガウリイ大好きなんです。またこの三角関係で連載小説描きたいなぁとか、 あつかましくも思っている次第です。 |
16800 | フィナーレ | 水無瀬 音 | 2004/9/1 19:49:07 |
記事番号16779へのコメント 「ルーク!!」 「おわっ?!」 突然後ろから叫んだような声が聞こえて、思わず飛び退く。 「―――テメェかよ。何の用だ?あ?」 突き放すように言葉を続ける。今の俺はすっっっげぇ機嫌が悪ぃんだ! しかも元はと言えば怒らせた原因はコイツにある。 彼氏の俺を差し置いて、他の男にチョコをやっていたからだ。 ・・・おいそこ!笑ってんじゃねぇよ!! 「……そんなに怒るほど欲しかったの?」 「ああ?」 「あたしのチョコ」 ズザザー! 思い切り地面に向かって顔からスライディングする。・・・痛ぇ・・・。 「なっ、おま……っ?!!」 今日がバレンタインってわかったのか?! ・・・て当たり前か。これだけ周りが浮かれてりゃ、話を聞けば一発だ。 それで?誤りにでもきたのか?そんなんで俺の機嫌を直せるなんて思うなよ! 大体、せっかく付き合い始めてからの最初のバレンタイン忘れる奴があるかよ! ・・・それに、無意識にでも他の男にチョコやったなんてぇのが気にくわねぇ。 「…用はそれだけか?だったらさっさと帰れ!」 「―――わかったわよ」 ・・・あ?意外とあっさり承諾したなおい? こつこつと出口に向かっている靴の音。・・・マジで行く気かよ。 「――お……ぃ」 振り返って呼び止めようとした瞬間、柔らかくて…甘いものが唇に触れた。 甘い、甘いチョコの味。 「んなっ?!おま…え……」 「チョコレート、確かにあげたから」 にっこりと笑うあいつ。俺は言葉が出てこなくて、 口をパクつかせるだけだった。 ――決して甘くはないけれど、幸せなあいつのとのバレンタイン。 ********** 朱音様に捧げます。 本当は”アイデンティティ”の会で終わりにしようと思っていたのですが、 思わず書いてしまいました(苦)。 拙い小説ですみません。 |
16802 | おおぉっ!! | 朱音 E-mail URL | 2004/9/1 21:17:01 |
記事番号16800へのコメント こんばんは!朱音です! 早速続きですね?読ませて頂きました! >「ルーク!!」 >「おわっ?!」 > >突然後ろから叫んだような声が聞こえて、思わず飛び退く。 > >「―――テメェかよ。何の用だ?あ?」 あ、やっぱりまだ怒ってますね? >突き放すように言葉を続ける。今の俺はすっっっげぇ機嫌が悪ぃんだ! あはは…(汗 >しかも元はと言えば怒らせた原因はコイツにある。 まぁ… >彼氏の俺を差し置いて、他の男にチョコをやっていたからだ。 >・・・おいそこ!笑ってんじゃねぇよ!! 無理です、笑っちゃいます(←酷 >「……そんなに怒るほど欲しかったの?」 >「ああ?」 >「あたしのチョコ」 > >ズザザー! > >思い切り地面に向かって顔からスライディングする。・・・痛ぇ・・・。 > >「なっ、おま……っ?!!」 > >今日がバレンタインってわかったのか?! って事はわかってない、って知ってたんですか? >・・・て当たり前か。これだけ周りが浮かれてりゃ、話を聞けば一発だ。 >それで?誤りにでもきたのか?そんなんで俺の機嫌を直せるなんて思うなよ! リナ自信も思ってないと思います(←冷たいなぁ… >大体、せっかく付き合い始めてからの最初のバレンタイン忘れる奴があるかよ! いたじゃありませんか(←おい >・・・それに、無意識にでも他の男にチョコやったなんてぇのが気にくわねぇ。 やっぱりスレの男は独占欲強いですねぇ…(遠い目 >「…用はそれだけか?だったらさっさと帰れ!」 >「―――わかったわよ」 ありゃ? >・・・あ?意外とあっさり承諾したなおい? >こつこつと出口に向かっている靴の音。・・・マジで行く気かよ。 リナ…行っちゃうの…? >「――お……ぃ」 > >振り返って呼び止めようとした瞬間、柔らかくて…甘いものが唇に触れた。 >甘い、甘いチョコの味。 !! >「んなっ?!おま…え……」 >「チョコレート、確かにあげたから」 > >にっこりと笑うあいつ。俺は言葉が出てこなくて、 >口をパクつかせるだけだった。 > >――決して甘くはないけれど、幸せなあいつのとのバレンタイン。 …すいません、昇天してよろしいですか?(待て! >朱音様に捧げます。 え?!こ、こんな素敵な作品を…勿体無い御言葉です! >本当は”アイデンティティ”の会で終わりにしようと思っていたのですが、 >思わず書いてしまいました(苦)。 おぉ! >拙い小説ですみません。 いえいえ!とても素敵ですよ! あぁ…私も頑張らないと。 では私はこれにて失礼致します(←口調変わりすぎ |