◆−おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ−まさとも (2005/7/11 10:31:33) No.17130 ┗おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(2)−まさとも (2005/7/11 16:34:20) No.17131 ┗おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(3)−まさとも (2005/7/11 18:11:27) No.17132 ┗おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(4)−まさとも (2005/7/12 15:31:28) No.17139 ┗おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(5)−まさとも (2005/7/19 16:48:58) No.17146 ┣Re:はじめましてv−青い小人 (2005/7/20 23:40:13) No.17147 ┗おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(6)−まさとも (2005/7/21 17:55:33) No.17148 ┗おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(7)−まさとも (2005/7/23 16:08:26) No.17152 ┣Re:はいよ♪−青い小人 (2005/7/25 17:28:29) No.17155 ┗おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(8)−まさとも (2005/7/26 14:53:44) No.17157 ┗おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(9)−まさとも (2005/7/27 15:43:38) No.17160 ┗おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(10)−まさとも (2005/7/27 17:00:37) No.17161 ┗おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(11)−まさとも (2005/7/28 18:00:46) No.17164 ┗おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(12)−まさとも (2005/7/29 15:53:43) No.17165 ┣はじめましてです。−十叶 夕海 (2005/7/29 20:10:49) No.17167 ┗おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(13)−まさとも (2005/7/31 16:44:47) No.17173 ┗え-とですね。−十叶 夕海 (2005/7/31 20:02:30) No.17175
17130 | おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ | まさとも | 2005/7/11 10:31:33 |
こんにちは。今他のお話を投稿途中なのですが、どうしても書きたい話を思いついてしまったので2本同時に書き込みさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 ここはとある町。リナ達一行はリナが昨晩盗賊団からせしめてきたお宝と共にとあるマジック・ショップに入っていった。 「こんにちは〜。お宝の買取お願いします。」 「はい、はい、いらっしゃい。」 店の奥からおばさんが出てくる。 「まあ、まあ、いっぱいに荷物だこと…でもね残念ながら私じゃ鑑定できないの、主人がもうしばらくしたら返ってくると思うので、そこに腰掛けて待っていていただけるかしら?」 おばさんはリナ達に店の窓際にあるテーブルを勧める。 「じゃ、しばらくここで待たせてもらいます。」 リナ達はテーブルに着いた。しばらくするとおばさんが店の置くから香茶とお菓子を持って現れた。 「主人が帰ってくるまで、これでも飲んでいて頂戴。お菓子は余りたいしたものが無かったんだけど…」 テーブルの上に、ティーカップとクッキーの乗ったお皿と小さい丸い缶からがおかれる。 「これ、なんですか?」 アメリアがその丸い缶からを指差す。 「ああ、これかい?」 おばさんは缶のふたを取って見せた。 「わあ!」 中にはかわいい小さな砂糖菓子が入っていた。 「かわいい〜一ついただきま〜す!」 リナが一つ取って口に放り投げた。 「リナさん!お行儀が悪いですよ!…リナさん?!」 「リナ?」 砂糖菓子を口に入れたとたん、リナの体がまばゆい光に包まれた。 「リ、リナさん!」 そのまばゆい光はだんだんと小さくなってくる。そうしてその光が消えてそこに残されたものは… 「ど、どういうことだ?」 リナの座っていた場所に今あるのはリナが身に着けていた洋服とその中でぐっすりと眠る栗色の髪の毛をした5,6歳ぐらいの女の子…。 「ただいま〜!」 そこに店の主人が帰って来た。テーブルの上に置かれた丸い缶の姿を見つける。 「ああ!お前その缶をどうした!!!!!」 「ああ、お前さん、大変なんだよ!この中に入っていたお菓子を食べたら…」 「何?それを食べた?お前、それは『エターナル・チャイルド』と言って、子供に戻ってしまう薬なんだ!」 「ええ!!!!!!」 驚きの声を上げる一同。 「だってお前さん、食卓の上にあったからてっきりキャンディーか何かかと…。」 「そうだ、今朝食卓の上においてそのままにしていたんだった。…それは悪かった。ああ、食べてしまったんだね。」 店の主人はぐっすりと眠る女の子を見て呟いた。 「あの〜元に戻す方法は…?」 アメリアが主人に問う。 「それが…わからないんだよ…」 「ええ!わからない?」 「おととい旅の魔道士が他のマジック・アイテムと一緒に持ってきたんだがその薬は姿と一緒に記憶もその頃の記憶に戻ってしまったり、元に戻る方法もわからないって言うんで使わないからって置いてったんだ。これを作った仲間の魔道士を連れていたんだが、8歳ぐらいの男の子だったよ。」 みんなから一斉にため息が漏れる。 「おい、どうするんだこれから…」 ゼルガディスがガウリイの顔を見る。 「どうするって言われても…」 「ど、どうしようねぇ…」 店のおばさんが困った顔でオロオロしている。 「大丈夫です!セイルーンに連れて行きましょう!」 アメリアがバーンと胸を張る。 「セイルーンなら腕のいい魔法医のお医者さんもいっぱいいます。きっとリナさん元に戻すことが出来ます!!!!」 「…今はそれにかけるしかないか…」 みんなの視線が気持ちよさそうに眠るリナの顔に注がれた…。 つづく |
17131 | おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(2) | まさとも | 2005/7/11 16:34:20 |
記事番号17130へのコメント 「?ここ、どこ?」 目を覚ましたリナが上半身を起こして、周りを見渡す。 「え〜と…リナちゃん、お眼目覚めた?」 ベットの脇にいたアメリアがリナの顔を覗き込む。 「お姉ちゃん…だあれ?」 リナが首をかしげる。 「あ、ええっと…お姉ちゃんはね…」 トントントン…部屋の戸がノックされておばさんが部屋に入ってくる。 「ああよかった。リナちゃん起きた?」 「おばさん…だあれ?」 「あれあれ、リナちゃん忘れちゃったのかい?おばさんはリナちゃんのお父さんとお母さんのお友達だよ。昨日リナちゃんはおばさんのお家にお泊りしたんだよ。」 「?そうだっけ?リナお泊りしたの?」 「そうだよ。お父さんと一緒にリナちゃんはおばさんのお家に来たのだけどお父さん用事が会ってリナちゃんを置いて別の街にいっちゃったんだよ。お父さんがリナちゃんを置いていちゃったて、リナちゃん大泣きしてね…そのまま眠っちゃったから、忘れちゃったかな?」 「リナ、泣いちゃったの?」 「そりゃもう、いっぱい泣いたよ。」 「そうか…リナ泣いちゃったんだ…。」 話を聞いてちょっと寂しそうにうつむくリナ。 「それでねリナちゃん、このお姉ちゃんとお兄ちゃんたちがお父さんに頼まれて今日リナちゃんをリナちゃんのお家まで送ってくれるんだって。」 「え、リナをお家まで連れてってくれるの?」 アメリアの顔を見るリナ。 「そうだよ、リナちゃん。私の名前はアメリア。よろしくね。」 「俺はガウリイだ。」 「俺はゼルガディス。」 リナは三人の顔を確認する。 「アメリアお姉ちゃんと、ガウリイお兄ちゃんと、え〜と…ゼルディガス…じゃなくて…ゼル…ゼル…ゼルお兄ちゃん!ゼルお兄ちゃんて呼んでもいい?」 「…好きにしろ…」 ちょっと顔を赤くしてそっぽを向くゼルガディス。 「さあ、自己紹介が終わったところでリナちゃん、これに着替えて。」 おばさんが手にしているのはフリルとリボンのついた水色のかわいらしいワンピース。 「うちの娘の小さいときのものなんだけど…リナちゃんに似合うかな?」 「わあ〜リナこれ着ていいの?」 リナの目が輝いている。 「ああ、いいよ。」 「じゃあ、今着替える!」 リナは勢い良くベットの上に立ち上がるとパジャマを脱ぎ始めた。 「む。」 アメリアがガウリイとゼルガディスをにらみつける。ガウリイとゼルガディスはそのままくるりと後ろを向いた。 「どう、おばさん、アメリアお姉ちゃん、リナ似合う?」 ベットの上でくるりと回って見せるリナ。 「とっても似合うよ、リナちゃん、じゃあ早速出発と行きたい所なんだけど…リナちゃんに一つ頼み事をしてもいいかい?」 「なあに?」 「リナちゃんのお家に行く前に、セイルーンに寄って荷物をおばさんのお友達のところに届けて欲しいんだよ。良いかい?リナちゃん?」 リナはアメリアの顔を見た。アメリアはにっこりしてうなずいた。 「うん、いいよ。リナに任せて!」 リナは元気良く答えた。 つづく |
17132 | おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(3) | まさとも | 2005/7/11 18:11:27 |
記事番号17131へのコメント 「リナさんって…小さいときからリナさんだったんですね…」 「ああ…」 「さすが、リナ、て所だな。」 スキップしながら森の中の道を進むリナと、その後ろから着いて行くガウリイ、アメリア、ゼルガディス。先ほど、マジック・ショップを発つ時に、ガウリイが担いでいたリナの荷物の中のお宝の買取交渉をかってでていた。本当はリナに後で何を言われるかわからないのでお宝はそのままにしておきたかったのだが、量があって邪魔になるとちっこいリナに押し切られてリナに交渉を任せたのだが…父親に仕込まれたと言う交渉術はすでに大人顔負けだった。しかし、小さいリナの交渉は大人顔負けとはいえとても可愛らしかった。子供にしてしまった負い目もあってかなり良い値段で引き取ってもらっていた。 「お兄ちゃん、お姉ちゃんたち、何お話しているの〜?」 先の方を歩いているリナが後ろを振り返って駆け寄ってくる。 「何々?大人のお話?リナ聞いちゃいけない?」 「そ、そうねぇ…」 「そうか…大人のお話…エッチなお話か…」 「は?」 3人の目が点になる。 「お父ちゃんがいっていたんだ大人の話は子供が聞いちゃいけないエッチなお話だって…」 「ええ〜とリナちゃん、大人の話でも全部エッチな話しってわけじゃ…」 ガウリイが頭をかきながら言う。 「そうなの?」 「そう、そう。」 3人はそろって首を縦に振る。 「ふ〜ん…そうなんだ…」 そう言うとリナはまたすたすた歩き出した。 つづく |
17139 | おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(4) | まさとも | 2005/7/12 15:31:28 |
記事番号17132へのコメント リナが歩きの前でぴったと足を止めて上を見上げる。 「どうした?リナちゃん。」 ガウリイがリナの隣に立つ。リナが見上げる木は大きなりんごの木で上の方においしそうな実が実っていた。 「リナちゃん、りんごが食べたいのかい?じゃあお兄さんが取ってあげよう。」 ガウリイは手近な所にあるりんごをもぎ取ろうとした。 「ううん、もっと上の方にある大きなりんごがいい。」 リナが指差すのはガウリイでも背の届かない高い所に有る実だった。 「とは言ってもなぁ…リナちゃんを高い高いしても取れそうにないぞ…」 ガウリイは上を見上げた。 「…レビテーション!!!!」 「え?」 ふわふわふわ…リナの体が中に浮かんで行く。 「リ、リナちゃん…」 「レビテーションがもう使えるのか…」 「リナちゃ〜ん、危ないから降りておいで。」 ガウリイがリナに呼びかける。 「大丈夫だよ!ガウリイお兄ちゃん!…え?きゃあああああ!!!!!」 突然リナの体がすごいスピードで上に上っていく。 「わ〜ん!!怖いよ〜!!!!」 「まったく…世話の焼ける…」 ゼルガディスが『レイ・ウィング』を唱えてリナを追いかける。 「わあああああん〜ゼルお兄ちゃん!!!」 「ほれ、リナ。」 ゼルガディスがリナを抱き止める。 「ゼルお兄ちゃん…ありがとう。」 リナがぎゅっとゼルに抱きつく。 「…じゃあ、降りるぞ。」 ゼルガディスはリナの頭をぽんぽんとやさしくたたくとリナを小脇に抱えてゆっくりと下に下りてゆく。 「あ、ついでにりんごとって!」 リナがすかさずりんごを指差す。 「まったく…どれだ?」 「うんとね、あれとあれと、これとそれ!」 「4つも食うのか?」 「へへへ…」 ゼルガディスは言われたとおりのりんごを取ってリナが両手で広げたスカートの上に投げ入れて、そのまま下に下りる。 「リナちゃん…よかった〜心配したんだよ〜。」 アメリアがリナをやさしく抱きしめる。 「へへへ…ごめんなさい。」 リナがにっこりと笑う。 「…ゼルお兄ちゃん、はい、どうぞ。」 リナはゼルガディスにりんごを一つ差し出す。 「俺に?」 「うん!ゼルお兄ちゃんリナのこと助けてくれたから一番大きいの!」 ゼルガディスはリナからりんごを受け取った。 「これは、アメリアお姉ちゃん、これはガウリイお兄ちゃん!」 アメリアとガウリイにもりんごを手渡して行く。 「リナちゃん、お姉ちゃん達貰っちゃっていいの?」 「…リナそんなにりんごいっぱい食べられないよ?みんなで食べた方がおいしいよ?…りんご嫌い?」 「いやいや、りんご大好きだよ。じゃあ、リナちゃんいただきます!」 「うん!いただきます!」 リナは一口りんごをかじるとまた前へと歩き出した。 「…リナさんって…子供のときは普通の子だったんですね…」 「いや、むしろ、とてもいい子だ。」 「いつからゆがんで育ってしまったんだ…」 3人はりんごをかじりながらリナの後姿を見つめていた…。 つづく |
17146 | おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(5) | まさとも | 2005/7/19 16:48:58 |
記事番号17139へのコメント 「ルン、ルン、ルン〜♪」 元気いっぱいのちびリナは足取りも軽やかにガウリイ達の遥か先を歩いていた。 「リナちゃ〜ん!あんまり先に行くと危ないよ〜!」 「アメリアお姉ちゃん、大丈夫だよ〜!」 リナは元気良く手をふっている。 「?」 ガウリイがふと足を止めた。 「どうした?」 ゼルガディスも足を止める。深い森の中、日差しもあまり届かず、鬱蒼としている。風でざわめく木々。 「何かいる。」 ガウリイが腰の剣に手をかける。 3人は周囲に気配を配る。 「?お兄ちゃん達どうしたの〜?」 様子がおかしいのに気づいてこちらに駆け寄ってくるリナ。 「!」 がおおおおおおおお!!!!!突然、リナの脇の茂みから体長3mは有りそうな大きな熊が飛び出してリナに右手を振り上げた。 「リナちゃん!」 アメリアとゼルガディスはリナを巻き込む恐れがあるため魔法は使えなかった。ガウリイが走り出す。 「リナ!」 熊が右手を振り下ろした瞬間、 「ファイヤーボール!!!!!!」 どごおおおおおおん!!!リナの右手から生まれた炎が熊を包んだ。その勢いでリナも後ろに3メートルほど吹っ飛び、そのまま地面をごろごろごろ…と後ろ向きに転がっていく。 「うわああ!リナちゃん!」 3人はあわててリナに駆け寄った。 「う、う…ん…」 「リナちゃん!」 リナが静かに目を開けると、心配そうにリナの顔を覗き込む、アメリアとガウリイの顔があった。 「よかった〜!お姉ちゃん、心配したんだよ〜!」 アメリアが横たわっていたリナを抱き上げた。 「…熊さんは?」 「大丈夫、もうどっかいっちゃったよ。でもリナちゃん…あんまり危ない事しちゃだめだよ?」 「危ないこと?」 リナは首をかしげた。 「魔法で、熊さんをやっつけるなんて…お姉ちゃんやお兄ちゃんがリナちゃんを守ってあげるからね?リナちゃんは戦っちゃだめ。」 「…そうなの?リナの姉ちゃんだったら今絶対、攻撃呪文を唱えた後は体勢を立て直して次に備えなさいって怒るよ?」 「は?」 「リナよく戦うよ。ゴブリン退治とかよく行ってるよ?」 「は?」 3人の目が点になる。 「姉ちゃんと一緒に、オークとかトロルとか、いろいろ退治しに行くよ?父ちゃんも自分の食い扶持ぐらい自分で稼げって言うよ?」 「え〜と…リナちゃんのお姉ちゃんと二人で?」 こくん。うなずくリナ。 「お姉ちゃんって…幾つ?」 「アメリアお姉ちゃんより小さい。」 「…リナちゃんのお姉ちゃんも魔法使えるの?」 「ううん、姉ちゃんは魔法は使えない。でもすっごく強いよ。大人の男の人が持てないグレートソードとか片手で持てるし。この前は一撃でワイバーン倒したよ。」 3人は顔を見合わせた。 ぼそぼそぼそ… 「どう思います?今のリナちゃんの話…?」 「ど、どうって…でもうそを言っているようには…」 「しかし…あまりにも内容が突拍子すぎるぞ…」 「どうしたの?」 リナが顔を突っ込んできた。 「あ、ええ〜と…なんでもないよ?」 アメリアが手をパタパタ振った。 「リナの姉ちゃんはねリナにもっと強くなれって言うんだよ。いつか出会う大好きな人たちや大切な人を自分の手で守れるように…。」 リナはにっこりした。 「今、リナの大切な人はリナをおうちまで連れて行ってくれるガウリイお兄ちゃんと、ゼルお兄ちゃんとアメリアお姉ちゃん。だからリナがお兄ちゃん達を…守る。」 リナがまっすぐに3人を見つめた。 「?」 リナの頭にガウリイの手が伸びてきた。そのままがしがしとリナの頭をなでる。 「ありがとうな、リナちゃん。でも、今はお兄ちゃんたちにリナちゃんを守らせてくれ。いいかい?」 ガウリイがにっこりする。 「…うん。ガウリイお兄ちゃんありがとう。」 リナもにっこりとした。 つづく |
17147 | Re:はじめましてv | 青い小人 | 2005/7/20 23:40:13 |
記事番号17146へのコメント はじめまして〜 ショウセツ1の方で打たせてもらってます。青い小人です〜v 初めて小説のせてるので まさともさんの方が先輩なのですが 生意気にもコメントさせて頂きますよv >「?お兄ちゃん達どうしたの〜?」 >様子がおかしいのに気づいてこちらに駆け寄ってくるリナ。 >「!」 >がおおおおおおおお!!!!!突然、リナの脇の茂みから体長3mは有りそうな大きな熊が飛び出してリナに右手を振り上げた。 >「リナちゃん!」 >アメリアとゼルガディスはリナを巻き込む恐れがあるため魔法は使えなかった。ガウリイが走り出す。 >「リナ!」 >熊が右手を振り下ろした瞬間、 >「ファイヤーボール!!!!!!」 >どごおおおおおおん!!!リナの右手から生まれた炎が熊を包んだ。その勢いでリナも後ろに3メートルほど吹っ飛び、そのまま地面をごろごろごろ…と後ろ向きに転がっていく。 >「うわああ!リナちゃん!」 >3人はあわててリナに駆け寄った。 不意打ちにもかかわらず 冷静に対処できる。基礎もバッチリですね! でも自分が吹っ飛んでしまう程の威力のファイヤーボールがもう使えるなんて 恐ろしい才能です >「魔法で、熊さんをやっつけるなんて…お姉ちゃんやお兄ちゃんがリナちゃんを守ってあげるからね?リナちゃんは戦っちゃだめ。」 >「…そうなの?リナの姉ちゃんだったら今絶対、攻撃呪文を唱えた後は体勢を立て直して次に備えなさいって怒るよ?」 >「は?」 >「リナよく戦うよ。ゴブリン退治とかよく行ってるよ?」 >「は?」 >3人の目が点になる。 >「姉ちゃんと一緒に、オークとかトロルとか、いろいろ退治しに行くよ?父ちゃんも自分の食い扶持ぐらい自分で稼げって言うよ?」 >「え〜と…リナちゃんのお姉ちゃんと二人で?」 >こくん。うなずくリナ。 >「お姉ちゃんって…幾つ?」 >「アメリアお姉ちゃんより小さい。」 >「…リナちゃんのお姉ちゃんも魔法使えるの?」 >「ううん、姉ちゃんは魔法は使えない。でもすっごく強いよ。大人の男の人が持てないグレートソードとか片手で持てるし。この前は一撃でワイバーン倒したよ。」 >3人は顔を見合わせた。 出たなっ!怪物ファミリー!! >「リナの姉ちゃんはねリナにもっと強くなれって言うんだよ。いつか出会う大好きな人たちや大切な人を自分の手で守れるように…。」 >リナはにっこりした。 >「今、リナの大切な人はリナをおうちまで連れて行ってくれるガウリイお兄ちゃんと、ゼルお兄ちゃんとアメリアお姉ちゃん。だからリナがお兄ちゃん達を…守る。」 >リナがまっすぐに3人を見つめた。 >「?」 >リナの頭にガウリイの手が伸びてきた。そのままがしがしとリナの頭をなでる。 >「ありがとうな、リナちゃん。でも、今はお兄ちゃんたちにリナちゃんを守らせてくれ。いいかい?」 >ガウリイがにっこりする。 >「…うん。ガウリイお兄ちゃんありがとう。」 >リナもにっこりとした。 なぜこのまま素直に育ってくれなかったのか・・! でも姉ちゃんの言った事をちゃんと守ってる所は素直なトコよねぃv |
17148 | おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(6) | まさとも | 2005/7/21 17:55:33 |
記事番号17146へのコメント 「リナちゃん…大丈夫でしょうか?」 「あ、ああ…」 アメリアとガウリイは後ろを振り返った。 夕暮れ時の街へと向かう街道。ガウリイ、アメリア、ゼルガディスの遥か後ろをとぼとぼと歩いて付いてくるリナ。先ほどからガウリイが何度も「おんぶしてやろうか?」と聞いているのだが、「…リナ大丈夫だから、ガウリイお兄ちゃん達先行ってていいよ。」と頑として自分で歩くことを譲らなかった。どうやらリナの話によるとリナの姉ちゃんの教えに最後まで自分の足で歩く!といったものがあるのだそうだ。 「リナの強情は小さい頃からのものだったのだな。…まったくこれじゃ宿に着くのが夜中になっちまうぞ。」 「ゼルガディスさん!」 アメリアはゼルガディスをにらんだ。 「あれ?ガウリイさん?」 ガウリイは足を止めてくるりと後ろを見るとそのままリナのほうへと向かっていった。 「リナちゃん。」 ガウリイはリナの前にしゃがんだ。見るとリナは目もとろんとしていて歩いていられるのが不思議なぐらい疲れを見せていた。 「よいしょ。」 「!」 ガウリイはリナを抱っこして立ち上がった。 「ガ、ガウリイお兄ちゃん?リナ、大丈夫、自分で歩けるよ?」 「…いいから。リナちゃんのお姉ちゃんには内緒にしておいてあげるからゆっくり休みな。リナちゃんはここまで良くがんばって歩いた。えらい、えらい。」 ガウリイはやさしくリナの頭をなでた。 「…ガウリイお兄ちゃん、ありがとう…」 「…さあ、目つぶって少し休むんだ。」 「うん。」 リナはうれしそうにうなずくと目をつぶってガウリイの胸に顔をうずめた。少しも経たないうちに、リナの小さな寝息が聞こえてきた。 「リナちゃん…寝ちゃったんですね。」 「ああ…小さいのによくがんばったよ。」 「…リナは、小さい頃からリナだったってわけだ。…さ、さっさと宿に行くぞ。」 「ああ。」 アメリアとゼルガディスが先頭を行く。その後ろをガウリイがリナを起こさないように大事そうに抱きかかえて歩いていった…。 「わ〜アメリアお姉ちゃん!お風呂おっきいよ!」 「リナちゃん、すべるから走っちゃだめだよ!」 「うん!」 宿について、目が覚めたリナはアメリアと一緒に夕食前に汗を流すためこの宿自慢の大露天風呂に入ることにした。 ぼっちゃ〜ん!! リナは勢い良く風呂へと飛び込んだ。 「リナちゃん!」 「へへへ…ごめんなさい。」 アメリアが後から静かに入っていく。 「お〜いゼル!待ってくれよ〜!」 「お前を待ってやる義理は無い。」 隣の男湯からガウリイとゼルガディスの声が聞こえてくる。 「あ、ガウリイお兄ちゃんと、ゼルお兄ちゃんだ!」 リナは男湯と女湯を仕切る竹垣の塀に飛びついた。 「ガウリイお兄ちゃん!ゼルお兄ちゃん!」 塀によじ登ると、2人に思いっきり手を振った。 「わ、リナちゃん!」 「リナ!」 思わず前を隠す2人。 「あ、アメリアお姉ちゃん!お兄ちゃん達のお風呂はかえるさんからお湯が出ているよ!!」 リナは塀を乗り越えようとしている。 「わ〜リナちゃん!だめだめ、行っちゃだめ〜!!」 「わ〜リナちゃん!こっち来ちゃだめ〜!!!」 アメリアが、あわてて女湯の方へ引き摺り下ろす。 「?どうしたの?アメリアお姉ちゃん?」 「あはははは…リナちゃんはアメリアお姉ちゃんとこっちのお風呂で温まろうね。」 「?うん、わかった。」 リナは不思議そうな顔をしながらおとなしく湯船に使った。リナの視線がアメリアの胸に注がれる。 「どうしたの?リナちゃん?」 「アメリアお姉ちゃん、おっぱいおっきい!!!!」 隣の男湯にも響きわたる大きな声でリナが叫んだ。 ばっちゃ〜〜〜〜ん!!!男湯の方から何かが湯船に勢い良く突っ込む音がする。 「わ〜〜〜〜リナちゃん!そういうことは大きな声で言わない!!!!!」 「え〜なんで〜いいな〜いいな〜リナもアメリアお姉ちゃんみたいにおっぱい大きくなりた〜〜〜〜い!!!!!」 「あ、え、え〜っと…」 「リナもアメリアお姉ちゃん位に大きくなったらリナのおっぱいもアメリアお姉ちゃん位大きくなる?」 ぶっ…ぶはははははは〜〜〜〜〜 男湯の方から大爆笑が聞こえてくる。 「?ガウリイお兄ちゃん達どうしたのかな?」 「あはははは〜〜なんでもないんだよ〜きっとリナちゃんも大きくなったらおっぱいも大きくなるよ。」 ぶははははははは〜〜〜〜〜 また爆笑が男湯の方から聞こえてくる。 「本当に?本当にリナのおっぱい大きくなる?」 「え、え〜〜と…」 「だって、おっぱい大きくないとお嫁さんになれないんだよ?」 「は?」 「リナの父ちゃん、言ってたよ。おっぱい大きくないと誰もリナのことお嫁さんに貰ってくれないって。」 「あ、え、え〜と…そんなことないよ?おっぱい小さくてもちゃんとお嫁さんに成れるよ?」 「え〜だってリナの父ちゃん言ったもん。おっぱい小さい人は結婚できないって。リナの父ちゃんもリナの母ちゃんがおっぱい大きいから結婚したんだって。」 「ああ〜それは…」 隣の男湯ではリナの話を聞いていたガウリイとゼルガディスがひそひそ話していた。 「リナが胸の大きさになんでこだわっているかがわかった…」 「元凶はリナの親父か…」 2人はうんうんうなずいた。 「リナちゃん、大丈夫。心配しないで。リナちゃんのおっぱいが大きくなるかどうかは…アメリアお姉ちゃんにはまだわからないけど…リナちゃんが大きくなったらとっても素敵な王子様みたいな男の人がリナちゃんを守ってくれるよ。」 「素敵な王子様?」 「うん?」 「ガウリイお兄ちゃんみたいな人?」 「あ…リナちゃん、ガウリイお兄ちゃん好き?」 「うん、大好き!あ、もちろん、アメリアお姉ちゃんも、ゼルお兄ちゃんも大好きだよ。でもね…ガウリイお兄ちゃんはもっと好き。」 「そっか…じゃあ今度ガウリイお兄ちゃんに大好き、って言ってあげて。きっとガウリイお兄ちゃん喜ぶよ。」 「そうかなぁ…」 「うん、絶対。ガウリイお兄ちゃん喜ぶよ〜!」 「うん、じゃあ今度言ってみようかなぁ…」 リナはそう言うと、恥ずかしそうに真っ赤になって俯いた。 つづく 青い小人様、感想ありがとうございました。初めての感想だったのでとてもうれしかったです。…私のつたないお話を読んでくださる方がいらっしゃるとは思わなかったので…これからもよろしくお願いします。 |
17152 | おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(7) | まさとも | 2005/7/23 16:08:26 |
記事番号17148へのコメント 次の日の朝早くに宿をたった一行は午後にでもセイルーンへと到着するところまで来ていた。セイルーン手前の鬱蒼とした森の中で例のもの・・・15人ばかしの盗賊に囲まれていた。 「命が惜しけりゃ、金目のものは全部置いていくんだな!」 「この剣は伊達じゃないんだぜ。素直に出さないんじゃちょっと痛い目あわせてやってもいいんだぜ?」 やれやれ…ガウリイとゼルガディスは顔をあわせると一つため息をついた。アメリアはアメリアで木の上に上り始めた。 ここは穏便にすませて…ガウリイとゼルガディスは剣を引き抜こうとした。その時… 「泣きを見るのはそっちよ!そっちこそ痛い目を見たくなかったら有り金全部置いてさっさと消えて頂戴!!!!」 「は?」 そこにいた者すべての視線がそのせりふをはいた者…リナに集まる。リナはいつの間にかガウリイたちの前に立つと盗賊を指差し高らかに宣言した。 「おじちゃんたち、頭悪すぎ!!!そんな月並みなせりふしか言えないなんて!」 「リ、リナちゃん〜!」 ガウリイがあわててリナを抱きかかえた。 「お譲ちゃん…可愛い顔して…そんなこと言ってられるのも今だけだよ?おじちゃんたちが可愛がってあげようか?」 「バーストロンド!!!」 ぱちん!リナが指をはじくと先頭にいた盗賊の一人が爆風で吹っ飛ぶ。 「な、こんなちっこいのが魔法?!」 「父ちゃんが言ってたもん!盗賊とか山賊とか悪人には人権は無いって!だからやっつけて有り金全部巻き上げても良いんだって!!!」 「ず…随分な父ちゃんだな…お前か?」 盗賊の一人があきれたようにガウリイを指差す。 「違う、違う!」 ガウリイはあわてて手をふるとゼルガディスにリナを預けた。 「リナちゃん、ここでおとなしく待ってるんだぞ。」 ガウリイはリナの頭をなでると、剣を引き抜いた。 つづく |
17155 | Re:はいよ♪ | 青い小人 | 2005/7/25 17:28:29 |
記事番号17152へのコメント もちろんです! 返事遅れましたが、これからもかんばって下せい♪ >やれやれ…ガウリイとゼルガディスは顔をあわせると一つため息をついた。アメリアはアメリアで木の上に上り始めた アメリアの木登りはお約束なんだけど、何だか不意打ちで笑ってしまいました〜v >「父ちゃんが言ってたもん!盗賊とか山賊とか悪人には人権は無いって!だからやっつけて有り金全部巻き上げても良いんだって!!!」 父ちゃん・・・人権の話はまだ早い気が。 >「ず…随分な父ちゃんだな…お前か?」 >盗賊の一人があきれたようにガウリイを指差す。 >「違う、違う!」 でも自称保護者v **************************** すみません 遅れた上にコメント少なめで・・ 夏休みに入って遊びまくりなんです。宿題なんて知りません!日直っていつだっけ! ・・・なので(?)あまり来れないかもしれませんが あしからず。でも来れるかもしれないので その時は宜しくですv 意味の分からない言い訳ですが作品はちゃんと拝見させてもらってます。これからも頑張って下さい♪ |
17157 | おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(8) | まさとも | 2005/7/26 14:53:44 |
記事番号17152へのコメント 「わ〜ガウリイお兄ちゃんかっこいい!!」 ぱちぱちぱち〜〜〜リナはゼルガディスに抱きかかえられたままガウリイに惜しみない拍手を送る。 「でもどうして、お宝がどこに隠してあるか聞かなかったの?」 「こらこらこら〜〜!」 ガウリイは剣をぱちん!と鞘に収めると、リナの頭をぽんぽんたたいた。 「ガウリイさんひどいです〜〜〜!せっかく上ったのに〜〜!」 木の上にやっとこさ上ったアメリアはすでにガウリイによって盗賊たちが追っ払われていることを知り勢い良く飛び降りて、顔面を勢い良く地面にたたきつけた後、猛抗議した。 「悪いな、アメリア。でもこれもリナちゃんの教育のためだ。なんせさっさと倒しておかないとリナちゃん本気であの盗賊たちの身ぐるみ剥がすつもりだったから…」 「リナちゃん…」 「へへ…♪」 アメリアに視線を向けられてちょっと照れるリナ。 「…リナは小さい頃からリナだったって事だ…さ、さっさとセイルーンへ行くぞ。」 「はい!」 「おう!」 ガウリイはそう言うとゼルガディスからリナを受け取って自分の肩に乗せた。 「じゃ、リナちゃん、しっかりつかまってるんだぞ。」 きょとんとするリナ。でもガウリイの笑顔を見てすぐリナも笑顔になった。 「うん!じゃあ、行け〜〜!!ガウリイお兄ちゃん!!!」 「おう!」 一行はセイルーン目指して駆け出した。 「す、すごおおお〜〜い!!アメリアお姉ちゃん、お姫様だったんだ。」 リナはセイルーン王宮に入ってからずっ〜と感嘆の声を上げている。 「わ〜綺麗!!!!」 うれしそうにあちこちに走りよっては感激している。 セイルーンに到着した後、街のマジック・ショップに立ち寄り、そのままセイルーンの王宮へとやってきた。アメリアに事情を聞いたフィル王子達一同は驚きを隠せなかった。王宮にいる者たちも、リナのことは良く知っているので遠巻きに子供になったリナを見ている。 今は、城の一室でお茶を飲みながら魔法医のところに行ったアメリアを待っている。 宮殿の魔法医に三日以内にリナの魔法を解く鍵を見つけるように言って、『エターナルチャイルド』を預けてきたアメリアがリナ達のところに戻ってきた。 「あ、アメリアお姉ちゃん!…じゃなかった…アメリア姫様!」 部屋に入ってきたアメリアにリナがうれしそうに駆け寄っていく。 「リナちゃん!」 アメリアは飛びついてきたリナを抱きとめた。 「リナちゃん、お姉ちゃんのことはアメリアお姉ちゃんって呼んでね。」 「…うん、わかった。アメリアお姉ちゃん!」 「…リナちゃん、大好き!」 アメリアはぎゅっとリナを抱きしめた。 「ねえ、アメリアお姉ちゃん、お姉ちゃんのお仕事いつ終わるの?」 「あ、そうか…」 実はリナにはアメリアの王宮での仕事が終わったらリナの家に出発すると言ってあった。 「三日ぐらいかな…三回寝たらリナちゃんのお家に行こうね?それでいいかな?」 「うん、いいよ。アメリアお姉ちゃん、お仕事がんばってね。」 リナがにっこりする。アメリアも釣られて頬が緩む。 「リナその間、お城の中で遊んでいていいの?」 「うん、いいよ。でもお城の中だけだよ?お城の外には行っちゃだめだよ?」 「どうして?」 「だって、リナちゃんセイルーンの街で迷子になったら大変でしょ?」 「…そっか…うん、わかった。」 「リナちゃん、えらい、えらい。」 アメリアはリナの頭をなでた。 「ねえ、アメリアお姉ちゃん」 「なに?リナちゃん?」 「あのね…」 「うん?」 「…アメリアお姉ちゃん、ドレスにお着替えしないの?」 「え?」 「リナ、綺麗なドレスを着たアメリアお姉ちゃんが見たい!」 リナはちょっと恥ずかしそうに顔を赤くした。やっぱり女の子、綺麗なドレスに憧れがあるようだ。 「リナちゃん…ドレス着てみたい?」 「え?」 リナの瞳が大きく見開かれる。 「いいの?」 「うん、いいよ、もちろん!じゃあ、ガウリイさん、セルガディスさん、ちょっと行ってきます。」 「ああ。」 「リナちゃん、いってらっしゃい。」 ガウリイがリナに手をふると少し恥ずかしそうにリナも小さく手を振った。 そのリナの手を引いてアメリアたちは部屋を後にした。 「リナちゃん、とっても似合ってる。可愛い!!」 「そ、そうかなぁ…」 アメリアの部屋で侍女達にアメリアの小さい頃のドレスを着せてもらったリナはくっると一回ターンをして見せた。 「本当にお似合いですよ!」 「へへ…」 侍女達にも褒められて顔を赤くするリナ。 「じゃあ、ガウリイお兄ちゃんとゼルガディスお兄ちゃんに見せに行こうか?」 「うん!…あ…」 リナは窓の側に駆け寄った。 「どうしたの?」 「ガウリイお兄ちゃんとゼルお兄ちゃん。」 リナは出窓によじ登ると窓を大きく開いた。 「ガウリイお兄ちゃん!ゼルお兄ちゃん!」 リナは丁度外に出ていてアメリアの部屋の真下を通りかかった二人に手を振った。 「お、リナちゃん!」 ガウリイも手を振り返す。 「今からそっち行くね!レビテーション!」 ここは3階にある部屋。リナはレビテーションを唱えると勢い良く飛び降りた。 「ああ!リナちゃんだめ!!!!!」 「?!!!!!うわああああああ!!!!」 まっ逆さに落ちていくリナ。 「うわ!よっと。」 それを軽々とキャッチするガウリイ。 「ガウリイお兄ちゃん…」 「うん?どうした?リナちゃん?」 リナは涙目だ。 「リナ…魔法が使えなくなっちゃた…」 ふえ〜〜〜ん…リナはガウリイに抱きついて泣き出した。 「リナちゃ〜ん!怪我しなかった?」 あとからアメリアもレビテーションで降りてくる。 「ア、アメリア、大変だ!リナちゃんが魔法使えないって!まさか…あの日?」 「そんなことあるわけ無いじゃないですか!!!!!リナちゃんはまだ子供ですよ!」 アメリアが思いっきり叫ぶ。 「ひっく…リナあの日なの?ひっく…だから魔法使えないの?」 泣きながらアメリアに聞いてくるリナ。 「ああ、もう!リナちゃんは『あの日』なんて言葉まだ覚えなくていいから。ガウリイさんも馬鹿なこと言わないでください。ここはセイルーンですよ!結界に囲まれていることはガウリイさんも覚えていますよね?リナちゃんみたいにまだ魔力のコントロールに慣れていないと攻撃魔法以外のほかの魔法も上手く使えなくなるんですよ。」 「そ、そうなのか?」 「そうなんです!…だからリナちゃん心配しなくても大丈夫だよ?」 「リナ、大丈夫?」 「うん、大丈夫。」 アメリアはにっこりと笑った。リナはほっとした表情になる。 「それにしてもリナちゃん、そのドレス、良く似合うよ〜!お姫様みたいだ!」 ガウリイはリナを高く掲げた。 「本当?リナお姫様みたい?」 「ああ!」 「へへ…ありがとう。リナ、ガウリイお兄ちゃん大好き!」 リナはガウリイにしがみついた。 「うれしこと言ってくれるなぁ〜!ほら、高い高い〜!!」 「わあ〜〜い!」 ガウリイはリナを高く掲げるとそのままくるくる回りだした。 「ガウリイさん、うれしそうですね…生き生きしています。」 「ああ…あのまま突っ走って変な道に進まなければよいが…」 「?何ですか?」 「いや…何でもない。」 アメリアとゼルガディスは楽しそうに遊んでいるリナとガウリイを見つめていた…。 つづく 青い小人様ありがとうございました! |
17160 | おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(9) | まさとも | 2005/7/27 15:43:38 |
記事番号17157へのコメント 「ガウリイお兄ちゃん、ちゃんとお話聞いてる?」 「ああ、聞いているよ、リナちゃん。」 ガウリイはリナの頭をくしゃくしゃなでた。 リナは今ベットの上でうつぶせになって本を読んでいる。そのリナのすぐ隣でガウリイが右腕で頭を支えてあくびをかみ殺しながら寝そべっている。 「…じゃ、今日のお話はこれでおしまい。」 リナはぱたん、と本を閉じた。ガウリイが話半分しか自分の話を聞いていないことにリナは少し怒っていた。 「リナちゃん?」 「リナ、お庭で遊ぶ!」 リナはベットから勢い良く飛び降りると部屋を飛び出した。 「リナちゃん、待って!」 ガウリイも急いでリナの後を追いかけていった。 「アメリア様、アメリア様にお客様です。」 「?誰ですか?」 「サイラーグから参られたシルフィール様です。」 「シルフィールさん!通してください。」 「はい。かしこまりました。」 侍女が部屋を後にする。しばらくして侍女に伴われてシルフィールが執務室へとやってきた。 「お久しぶりです、シルフィールさん!」 アメリアは席を立ち上がった。 「アメリアさんもお変わりなく…おじの家に用があってセイルーンに来ていたのですが、うわさでアメリアさんがここセイルーンにお帰りになっていると聞いて…」 「うれしいです!来ていただけて。」 「あの…ところで…その…ガウリイ様達は…?」 「ああ、一緒ですよ。ゼルガディスさんは今王宮内の図書館にこもっています。ガウリイさんたちは…庭のほうかな?」 「あの…その…もう一つ…先ほど侍女の方から聞いたのですが…」 「…リナさんのことですね?」 「はい。…子供に戻ってしまったとか…」 「そうなんです。…今魔法医達に魔法の解除方法を調べさせているところなんですが、なかなか厄介みたいで…」 「そうなんですか…あの、アメリアさんガウリイ様たちのところに行ってみてもよろしいですか?」 「どうぞ、私もこの仕事が終わったらそちらに行きますので。」 「では、失礼します。」 一礼して部屋を出て行くシルフィールにアメリアは軽く手をふって応えた。 「ガウリイ様!」 シルフィールが庭でリナと遊ぶガウリイを見つけて走り寄る。 「あれ?シルフィール、どうしてここに?」 リナはシルフィールを見てガウリイの後ろに隠れた。 「リナちゃん、シルフィールお姉ちゃんだよ。」 ガウリイはしゃがみこむとリナをやさしく前に押し出した。 「こんにちわ、リナちゃん。」 「…こんにちわ。…シルフィールお姉ちゃん。」 またもじもじしてガウリイの後ろに隠れるリナ。 「なんだ、リナちゃんは恥ずかしがりやさんだなぁ…だめだぞ。」 またリナの頭をなでるガウリイ。 「あの…ガウリイ様…少しお話があるのですが…。」 「何だ?」 「あ、あの…その…二人でお話できませんか?」 「?…まあ、いいが…リナちゃん、ガウリイおにいちゃんが戻ってくるまでここで一人で遊んで待っていられるかな?」 「…うん。リナ待ってる。」 リナがこくん、とうなずく。 「よし、いい子で待っててくれよ。」 ガウリイはまたリナの頭をなでると、シルフィールと連れ立って建物の影へと消えていった。 「それで、なんだ?話って?」 シルフィールと二人きりになりガウリイはシルフィールに向き直った。 「あの…リナさんのことです…」 「リナがどうした?」 「ガウリイ様は…リナさんがこのまま子供の姿から戻らなかったら…どうなさるおつもりですか?」 「…それは…俺は…リナが元に戻ることを信じているから…」 「ガウリイ様…」 シルフィールはガウリイを見つめた。 「ガウリイお兄ちゃん達、遅いな…」 リナは庭で一人で花冠を作っていた。自分用に一つ作って被り、今はガウリイのために花冠を作っていた。 「出来た!…ガウリイお兄ちゃん、喜んでくれるかなぁ…」 リナは今出来たばかりの花冠を両手で高く掲げた。 「…ガウリイお兄ちゃんに早く見せたいな…」 リナは二人が消えた建物の影に目をやった。 「…何してるのかな…」 リナはゆっくりと建物の角に近寄ると、そっと顔をのぞかせてみる。 …そこには…泣いているシルフィールをそっと抱き寄せるガウリイがいた。 リナは手に持っていた花冠を落とすとその場から走り去っていった…。 「リナちゃん!ガウリイさん!シルフィールさ〜ん!どこですか〜!」 遠くから自分達を呼ぶアメリアの声がする。 「行こう、シルフィール。」 「はい、…ガウリイ様…申し訳ありませんでした。」 「気にするな。」 ガウリイは先に歩き出した。シルフィールは今まで泣いていたが、すっきりとした気持ちになっていた。 「ガウリイ様にはリナさんしかいないのですね…」 小さく呟くと、ゆっくりとガウリイの後を付いていった。 「あ、ガウリイさん、いたいた!…あれ?リナちゃんは?」 「あれ?リナちゃんここにいなかったか?」 ガウリイはあたりを見渡す。遊んでいるはずのリナの姿が見えない。 「あら?何かしら?」 シルフィールは建物の角のところに花冠が一つ落ちていることに気づいた。 それを拾い上げてアメリア、ガウリイのもとに行く。 「ガウリイ様、あそこの角にこれが…」 「…リナ?」 ガウリイの顔が険しくなる。 「おい、お前達何やっているんだ?」 ゼルガディスも帰って来た。 「リナがいなくなった。」 「な?どういうことだ?」 「…何かいやな感じがする。」 「…とにかく探しましょう。城のものにも探させます。」 「そうしてくれ。」 皆はリナを探すために散り散りに分かれていった。 「ガウリイ、見つかったか?」 「いや、そっちは?」 「だめだ。」 「おかしいです…これだけ探して見つからないなんて…」 ガウリイ、ゼルガディス、アメリアは先ほどの場所に戻ってきていた。かれこれ2時間、城の者も総出でリナを探している。 「くそっ、リナの奴外に出ちまったのか?」 ゼルガディスが苦々しく吐き出す。 「そんな…でも、外も探させましょうか?」 「そうしたほうがいいかもしれん。…面倒かけやがって…」 「俺のせいだ…俺が目を離したから…」 「そう言っている暇があったらリナを探すんだ。」 「そうですよ!ガウリイさん!どこかでリナちゃんガウリイさんが来るのを待っているかもしれませんよ!」 「リナ…」 「どなたかお探しですか…?」 ガウリイ達の後ろから声がかかった。 つづく |
17161 | おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(10) | まさとも | 2005/7/27 17:00:37 |
記事番号17160へのコメント 「貴様……」 ガウリイ、アメリア、ゼルガディスはゆっくりと後ろを振り返った。3人の後ろに立つのは…ぐっすりと眠っているリナを抱きかかえている…ゼロスだった。 「皆さんお久しぶりです。どうしたのですか?皆さん何をそんなにお探しですか?」 「…ゼロス…リナを返せ…」 ガウリイの手が剣の柄にかかる。 「ああ、リナさんですか?…可愛いですよね、リナさん。変わった姿をしているので最初見たときは驚きましたよ。僕と遊んで疲れちゃったみたいで今はぐっすり眠っていらっしゃいますよ。」 「ゼロス…もう一度言う。リナを返せ。」 「返せとおっしゃられても…。…最初リナさんから目を離したのはガウリイさんですよ。ガウリイさん、保護者としての自覚が足りませんよ。ああ、自称でしたね保護者というのは。」 ゼロスが意地悪い笑顔を見せる。 「ゼロス、リナをどうするつもりだ。」 ゼルガディスも身構える。 「リナさんをどうするつもりって…そうですね…僕にはこの魔法は解けないので…連れ帰って10年ぐらいかけて僕の理想の女性に、いや理想の魔族に育て上げるというのはどうですか?」 「な?」 3人が驚きの声を上げる。 「僕達魔族にとって10年や20年ぐらいたいした時間経過にはなりませんからね…楽しみですね、リナさんがどんな魔族に成長するか…」 ゼロスは寝ているリナのおでこに口づけた。 「お前!」 ガウリイとゼルガディスが剣を引き抜いて構える。 「……まったく人間というものはなんとおろかな生き物なんでしょうか…自分達が生き残るための切り札は少ないんですよ?その切り札の一つであるリナさんをみすみす僕に渡してしまうなんて…僕だけではないんですよ?リナさんを手に入れようとするものは、人間にも魔族にも、リナさんの力を欲しているものは沢山いるのです。今リナさんは完全に子供に戻っています。今のリナさんをだまして連れ去ることは本当に簡単なんですよ。…」 そう言うとゼロスはガウリイにリナを手渡した。 「リナ…」 ガウリイはリナを抱きしめた。ゼルガディスとアメリアの表情もほっとする。 「ガウリイさん、ゼルガディスさん、アメリアさん、今日僕は警告しに来たのです。今日はリナさんをお返ししますが…2度目はありませんよ?」 「ゼロス…」 「では。」 ゼロスは不敵な笑みを残して消えていった…。 つづく |
17164 | おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(11) | まさとも | 2005/7/28 18:00:46 |
記事番号17161へのコメント 「う…うん…」 「リナちゃん、起きた?」 リナは目を覚ますと上半身を起こして周りを見回す。ベットに寝かされていたリナにガウリイ、アメリア、シルフィール、そして少しはなれたところでゼルガディスが付き添っていた。 「あれ?ここは?」 「お城のお部屋の中よ。」 アメリアがリナの頭をなでる。 「…ゼロスお兄ちゃん。」 リナはベットから這い出すとドアへと駆け寄った。 「リナちゃん!どこ行くの!」 「ゼロスお兄ちゃんの所!」 ガウリイ、アメリア、ゼルガディスの顔に緊張が走る。 リナはドアノブに手をかける。が、鍵がかかっているのかドアは開かなかった。 「リナちゃん、ゼロスさんのところには行っちゃだめ!」 アメリアが厳しい口調で言う。 「何で?やだ、リナ、ゼロスお兄ちゃんと遊ぶ!ゼロスお兄ちゃんと約束したんだもん!リナがお昼寝から目が覚めたらまた遊ぼうって!」 リナは何度もかちゃかちゃとドアノブを回す。 「リナちゃん、ガウリイお兄ちゃんと遊ぼう、な?」 ガウリイはしゃがみこんでリナに両手を伸ばした。 「…リナ、ガウリイお兄ちゃんとは遊ばない!リナのこと仲間はずれにして、シルフィールお姉ちゃんとどっか行っちゃうガウリイお兄ちゃんなんて、リナ、大嫌い!」 リナはそう叫ぶと、ガウリイの脇をすり抜けて出窓に走りより、出窓を開けようとする。 がちゃがちゃがちゃ…… 「?」 がちゃがちゃがちゃ…… 「あ、あのね…リナちゃん…」 アメリアがそっとリナに近づく。 「ア…アメリアお姉ちゃん?」 リナはゆっくりとアメリアの方に顔を向けた。 「何で?…何で窓に魔法で鍵がかかっているの?」 「そ、それはね…悪い人がお部屋に入ってこないようにだよ?」 「…違うよ、入って来られないようにじゃなくて、出られないようにだよ。…リナ?リナが悪い子だから?だから外に出ちゃいけないの?」 リナにはわかっていた。部屋に結界が張ってあり、リナを部屋から出られないよう細工が施してあることに…… リナの目に涙があふれてくる。 「リナちゃん、リナちゃんは悪い子じゃないよ?」 「じゃあ何でリナお外に出られないの?」 「…リナちゃん…」 「…アメリアお姉ちゃん…リナお家に帰りたい。」 大粒の涙が落ちてくる。 「リナね、知ってるの。…リナもう4回寝たよ。アメリアお姉ちゃん3回寝たらリナのお家に出発するって言っていたよね?アメリアお姉ちゃんのお仕事まだ終わらないの?」 「…うん、ごめんね、もうすぐで終わるから、いい子でリナちゃん待ってて、ね?」 「…リナ一人でも帰れる。」 「それはだめ。」 「…じゃあ誰か他の人に頼んで、ね、アメリアお姉ちゃん、リナをお家に帰して…!」 アメリアはリナを抱きしめた。リナの小さい方が震えている。 「うわああああん!!!アメリアお姉ちゃ〜〜〜ん!!!リナを…リナを…お家に帰してください!!父ちゃんと母ちゃんと姉ちゃんのところにリナを帰してください!!!!!!!」 うわああああああ〜〜〜〜ん!!! 部屋中にリナの泣き声が響く。 「…スリーピング…」 アメリアの手がリナの頭の後ろで光り輝いた。とたんにリナはアメリアの腕の中で眠ってしまった。 「眠らせたのか?」 アメリアの後ろにゼルガディスがやってくる。 「はい…リナちゃんには可愛そうですが…今はこうするしか…」 「そうだな…」 ゼルガディスはアメリアからリナを受け取るとベットに運んで静かに降ろした。 「ほれ、ガウリイ、そこで固まっているな。」 ガウリイは先ほどリナから『大嫌い』と言われた事にショックを受けて一人固まっていた。 「とりあえず、リナはここで寝かせておこう。…ほれ、ガウリイ行くぞ。この先どうするか、向こうの部屋で考えよう。」 「…そうですね…」 ガウリイ、ゼルガディス、アメリア、シルフィールは眠っているリナを後にして部屋を出て行った。 つづく |
17165 | おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(12) | まさとも | 2005/7/29 15:53:43 |
記事番号17164へのコメント 「アメリア様…」 リナの部屋から食器を提げてきた侍女がアメリアの元へとやってくる。 「リナちゃん、ご飯食べましたか?」 「…いいえ。また一口も手につけてはいませんでした。布団の中にもぐりこんだまま泣いていました。」 「そうですか…ありがとう、下がっていいですよ。」 「では、失礼いたします。アメリア様。」 侍女が一礼して部屋を後にする。 「リナの根性には頭が下がるな…昨日の晩飯から何も食べないで今の昼飯にも手をつけないとは…」 「リナちゃんの体が心配です…」 「そうだな…おい、ガウリイ、お前もさっさと立ち直れ。いつまでうじうじしているんだ。」 アメリアとゼルガディスはテーブルの上に突っ伏すガウリイに視線を向ける。ガウリイも昨日から魂が抜けたようだった。 「まったく…」 アメリアとゼルガディスはため息を一つついた。 こんこんこん… 「はい?」 「失礼します、アメリア様。お客様、シルフィール様です。」 「シルフィールさん?どうぞ通して。」 「はい。」 部屋を後にした侍女がシルフィールを部屋に連れてきた。 「シルフィールさん!」 アメリアは席を立った。そして自分の隣の席をひき、シルフィールに勧める。 「リナさんの様子はいかがですか?…リナさんに食べてもらおうと思ってクッキーを焼いてきたのですが…」 シルフィールがテーブルの上にバスケットを広げる。中にはおいしそうなクッキーが詰まっていた。 「それが…リナちゃん、昨日からご飯を食べていないんです…」 「まあ…」 「声をかけても絶対布団から顔を出そうとしなくて…」 「…魔法を解く鍵はまだなのですか?」 「そうなんですよね…魔法が解ければすべて丸く収まるんですよね…」 重い空気が流れる。 「仕方が無い。」 そう一言言うとゼルガディスが席を立った。 「?ゼルガディスさん?」 「これ少し貰うぞ。」 ゼルガディスはテーブルの上にあったお皿に、香茶の入ったティーカップと数枚のクッキーを載せると、それを手に部屋を後にした。 つづく |
17167 | はじめましてです。 | 十叶 夕海 | 2005/7/29 20:10:49 |
記事番号17165へのコメント はじめましてです、まさとも様。 いつも楽しく読ませていただいております。 リナちゃん、どうなってしまうのか、ドキドキです。 というか、リナちゃんの今の心境理解できて、少し切ないです。 でも凄いです、まさとも様。 ・・・・今日、ワ−プロで、羅城様に差し上げるキャラ作っていて。 無意識に、ミニマムリナ系のキャラ作っていて、作り終わって、 『って、まさとも様のお話じゃん。』とセルフツッコミしておりました。 何を言いたいのかと申しますと。 それほどまでの影響力のあるお話作れるのは凄いです。ということです。 さて、最後に。 私の名前の読みは何でしょう? それでは、次回以降もレスいたしますので、そのときに。 |
17173 | おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(13) | まさとも | 2005/7/31 16:44:47 |
記事番号17165へのコメント こんこんこん… 「入るぞ。」 ゼルガディスはリナの部屋のドアをノックすると返事を待たずに入っていった。 「まだ泣いているのか。」 ゼルガディスは持っていた皿をベットの脇のサイドテーブルに置くとリナの枕元の近くに腰を下ろした。リナが布団の奥に潜っていくのがわかる。 「…まったく…リナ、顔を見せてみろ。」 ゼルガディスは少し布団の端を持ち上げてみた。丁度中でこちらに顔を向けていたリナと視線が合い、あわてて顔を布団にうずめるリナ。そのリナの頭をゼルガディスはそっとなでた。すると少しずつリナの視線が戻ってきた。 リナは目を真っ赤に泣き腫らしていた。 「もう泣くな。もう泣かなくていい。」 ゼルガディスはやさしく、やさしくリナの頭をなで続ける。 「…ゼルお兄ちゃん…」 リナはおずおずと布団から這い出てくるとゼルガディスのひざの上にちょこんと座って顔をゼルガディスの胸に押し付けてぎゅっと抱きついてきた。 「……リナ…」 ゼルガディスもリナの背中に手を回して軽く背中をぽんぽん、とたたいてやる。 「…そうだ、リナ、顔を上げて口を開けてみろ。」 「?」 リナはきょとんとした顔でゼルガディスの顔を見上げて、口をあーんと大きく開けた。 「ほら。」 ゼルガディスは持ってきたクッキーを一枚、リナの口に入れた。 もぐもぐもぐ… 「うまいか?」 うなずくリナ。クッキーを飲み込んだタイミングを見計らって持ってきた香茶も飲ませてやる。 「もう一枚食べるか?」 「うん。」 リナはこくん、とうなずくとまた口を大きく開けた。ゼルガディスは苦笑しながらもまた一枚クッキーを口に入れてやった。 もぐもぐもぐ… リナの視線が香茶のカップに注がれる。 「…やれやれ…」 ゼルガディスはまた香茶をリナに飲ませてやる。こうしてゼルガディスは自分が持ってきたクッキーを全部リナに食べさせってやった。 「少しはこれで落ち着いたか?」 こくん、とうなずくリナ。 「これからリナに大事な話がある。」 「大事なお話?」 「ああ…リナに関する、大事な話だ。」 つづく 十叶 夕海様感想ありがとうございます。読んでいただけて大変光栄です。もうすぐでこのお話も終わりになりますが、最後までよろしくお願いします。ちなみに今度お名前の読み方教えてください。(間違えては失礼なので…) |
17175 | え-とですね。 | 十叶 夕海 | 2005/7/31 20:02:30 |
記事番号17173へのコメント ゼルってば、お兄ちゃんしてる!!? ・・・・・ということで、十叶 夕海こと とがの・ゆあ です。 いまだに、一発読みできた人いないのです。 次回も、ものすごく楽しみにしてますね。 それでは。 |