◆−おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(14)−まさとも (2005/8/6 18:36:28) No.17182 ┗おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(15)−まさとも (2005/8/8 10:59:18) No.17183 ┗おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(16)−まさとも (2005/8/13 08:04:25) No.17190 ┗おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(17)−まさとも (2005/8/14 08:32:16) No.17192 ┗おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(18)−まさとも (2005/8/19 09:49:28) No.17200
17182 | おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(14) | まさとも | 2005/8/6 18:36:28 |
リナは不思議そうに首をかしげた。 「リナの大事なお話?」 「ああ。…リナ…実はお前には悪い魔法がかけられている。…お前は本当は子供じゃなくて…もっと大きいんだ。」 「リナ、子供じゃない?大きいの?…熊さんぐらい?」 「いや…そう言う大きいじゃないんだが…まあ、だからリナを守るために結果的にリナをこの部屋に閉じ込めてしまうことになった。わかるか?」 「リナを何から守るの?} 「…悪い人とか…いろいろだ…」 「いろいろなの?」 「ああ、いろいろだ。ガウリイもアメリアもお前を大切に思っているからな。」 「…ゼルお兄ちゃんは?」 「…まあ…その、何だ…俺も同じだ。」 ゼルガディスはまたリナの頭をなでた。 「まだ子供だからと言っていろいろ秘密にしておいた結果、リナにはつらい思いをさせてしまったが、…許してくれるか?」 「うん。…ゼルお兄ちゃん、リナにお話してくれてありがとう。」 リナはまたゼルガディスに抱きついた。 「さ、じゃあ、ガウリイやアメリアにリナの元気な顔を見せに行こう。」 ゼルガディスはリナを抱きかかえて立ち上がった。 「…リナお部屋出てもいいの?」 「ああ、俺が一緒なら大丈夫だ。」 「ガウリイお兄ちゃんとアメリアお姉ちゃん、怒ってない?」 リナは心配そうにゼルガディスの顔を見た。 「…心配するな。言っただろ、みんなリナのことが大好きなんだから。」 ゼルガディスはリナの頭をまたひとなですると、リナを抱えて部屋を出て行った。 つづく 久しぶりの投稿です。後二回ぐらいで終わります。ぜひ読んで下さっている方は感想をください。十叶様、ありがとうございました。 |
17183 | おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(15) | まさとも | 2005/8/8 10:59:18 |
記事番号17182へのコメント かちゃ…リナを抱きかかえたゼルガディスが部屋に入ってくる。 「リナちゃん!」 アメリアがリナの顔を見て駆け寄ってくる。リナはゼルガディスの胸に顔をうずめてアメリアを見ようとしない。 「リナちゃん…」 リナがちらっとアメリアを見る。 「…アメリアお姉ちゃん…リナのこと怒ってる?」 「ぜ、全然怒ってないよ〜!アメリアお姉ちゃん、リナちゃんのことすっごく、すっごく大好きで、心配してたんだから!」 「…アメリアお姉ちゃん…ありがとう。」 リナはアメリアに手を伸ばした。アメリアも手を伸ばしてゼルガディスからリナを受け取って抱きしめる。 「リナちゃん…よかった…」 アメリアはふとガウリイに目をやった。ガウリイはまだテーブルに突っ伏している。 「あ、あのね、リナちゃん、ガウリイお兄ちゃんにも…」 「うん。」 リナはうなずくと、アメリアの腕の中から下りて、ガウリイの側にとことこ近づいた。 「ガウリイお兄ちゃん。」 ガウリイががばっと起き上がって、リナのほうに向く。 「…ガウリイお兄ちゃん、ごめんなさい。」 リナはぺこっと頭を下げた。 「リナね、ガウリイお兄ちゃんの事大嫌いって言っちゃったの、でもね、あれね、うそなの。リナね、ガウリイお兄ちゃんの事、本当は大好きなの。…ガウリイお兄ちゃん、リナのこと怒ってる?リナのこと嫌いになっちゃった?」 リナはちょっと涙目になって心配そうにガウリイを見上げた。ガウリイはリナに手を伸ばす。 「…怒ってなんかいないよ。ガウリイお兄ちゃんも…リナちゃんのことが大好きだから…。」 ガウリイはリナを抱きしめた。 「ありがとう、ガウリイお兄ちゃん!」 リナもガウリイに力強く抱きついた。…その時… ぐううううう〜♪ リナのお腹が可愛く鳴った。 「へへへ…リナお腹鳴っちゃった…」 リナが少し顔を赤くして頭を掻いた。 「リナちゃん、お腹すいたよね。」 アメリアがリナの顔を覗きこんだ。リナは恥ずかしそうに小さくうなずいた。 つづく |
17190 | おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(16) | まさとも URL | 2005/8/13 08:04:25 |
記事番号17183へのコメント もぐもぐもぐもぐ…ちらっとリナは視線を向かいに座るガウリイに移した。 リナは少し食べにくかった。テーブルの上には色とりどりのご馳走。リナがそのご馳走を食べている様子をガウリイが向かいの席で、アメリアが隣の席でにこにこしながら見つめているのだ。 「…ガウリイお兄ちゃんも一緒に食べる?」 「だめだぞう!リナちゃん、いっぱい食べなきゃ大きくなれないぞぉ!」 「いっぱい食べたらガウリイおにいちゃんみたいに大きくなれる?」 「いや…そこまで大きくなる必要はないと思うよ…?」 アメリアが一応突っ込みを入れておく。 「いっぱい食べたら…おっぱいも大きくなるかなぁ?」 リナは自分の胸を服の襟元から覗き込みながら言った。 ぶっ ゼルガディスが飲んでいた香茶を噴出した。ガウリイとアメリアとシルフィールも明らかに動揺を見せる。 「も、もう…リナちゃん!おっぱいのことはいいから!ね!」 「え〜だってアメリアお姉ちゃん、おっぱい大きくないとお嫁さんになれないんだよ〜!!!!リナ、早くお嫁さんになりたい!!!」 リナは目をきらきらさせている。 「リナちゃん、早くお嫁さんになりたいんだ?」 「うん!リナね綺麗なドレス着るの!」 「じゃあ、誰と結婚するの?」 「え…う、う〜ん…」 リナはちらっとガウリイを見る。ガウリイは目が合うとにこっとした。 「…へへ…リナね、ガウリイお兄ちゃんと結婚する!」 リナは立ち上がるとてこてこガウリイのところまでやって来て抱きついた。 「お、リナちゃん、ガウリイお兄ちゃんうれしいなぁ〜!リナちゃん、ガウリイお兄ちゃんと結婚してくれるのか?」 ガウリイの声も妙に弾んでいる。 「うん!だからガウリイお兄ちゃん、リナが大きくなるまでもうちょっと待っててね…リナ早く大きくなるから!…あれ?早く大きくなる…?…そう言えばゼロスお兄ちゃんもそんなこと言ってたな…」 リナはそうつぶやいてはっとして口を押さえた。ゼロスの名前を口にしたことを怒られると思ったのだ。 「リナちゃん…ゼロスさん…リナちゃんに何か教えてくれた…?」 「…アメリアお姉ちゃん、怒らない?」 つづく |
17192 | おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(17) | まさとも URL | 2005/8/14 08:32:16 |
記事番号17190へのコメント 「アメリアお姉ちゃん、ぜ、絶対!!怒らないから、リナちゃん、教えて?」 「う、う〜ん…」 リナは教えるかどうか迷っているようだ。 「アメリアお姉ちゃんにだけこっそり教えて?ね?」 アメリアはリナに耳を近づけると手で耳元を隠した。 「う、うん…あのね…」 こしょこしょこしょこしょこしょ……… 「お、お、お、お、お〜そ、それは呪い解除の定番中の定番!!試してみる価値はあります!…リナちゃん、そのおまじない、ちょっと試してみて?」 「え、え、え〜リ、リナ恥ずかしいもん!そ、それにぜった〜い、そんなことしたらガウリイお兄ちゃん、怒るもん!」 リナは真っ赤になって抗議した。 「ね、お願い、リナちゃん!一回だけでいいから、試してみて?ね?ね?」 「う、う…ん。一回だけだよ?」 リナは真っ赤になってガウリイの前に立った。 「ガウリイお兄ちゃん、怒らない?」 「何だい?お兄ちゃん、絶対怒んないぞ。」 「……」 リナはガウリイに手を伸ばす。ガウリイはリナを抱きかかえた。リナはガウリイに顔を近づけると… 「ちゅ♪」 リナはガウリイに軽く口付けした。すると… 「リ、リナ!!」 ガウリイの腕の中にいたリナの意識が遠のき、淡い光に包まれた。 つづく |
17200 | おにいちゃん、おねえちゃんといっしょ(18) | まさとも URL | 2005/8/19 09:49:28 |
記事番号17192へのコメント 「リ、リナ…」 ガウリイの腕の中で淡い光がぐんぐんと大きくなっていく。そして… 「リナ…」 光が消えるとガウリイの腕の中には元の大きさに戻った半裸のリナがすやすやと眠っていた。 「リナ…リナ…よかった…」 ガウリイはリナを抱きしめた。ゼルガディス、アメリア、シルフィールの間にもほっとした空気が流れた。 「みんな、おっはよ〜!!!!」 次の日、目覚めたリナが元気良く一同が集まっていた部屋に入ってきた。 「リナ!起きたか!」 「リナさん!」 リナはガウリイの隣の席に付いた。 「ねえ、あたしなんでセイルーンにいるの?…変なんだけどここ1週間ぐらいの記憶があやふやなのよ…」 そう言いながらテーブルの上に並べられていた果物を一つ口に放り込む。 「リナさん…何も覚えていないんですか?」 「う…ん…覚えていないというか、長い夢を見ていた感じがするの。」 「どういう夢だ?」 ゼルガディスが香茶のカップを傾けながら聞く。 「それが笑っちゃうのよね〜あたしが5,6歳ぐらいの子供に戻っていて、あんたたちと旅しているの。ね、おかしいでしょ?」 笑いながら話すリナ。その話を聞いて、ガウリイ、ゼルガディス、アメリアは遠い目をした。 「ど、どうしたの?あんたたち…」 「リナちゃん…可愛かったな…」 「リナちゃん…とっても良い子でした…」 「ああ…」 「な、何なの?何なの?ちょっと、ちょっと!」 「リナさん…これ…覚えていますか?」 アメリアは見覚えのある丸い缶からをリナの前に差し出した。 「あれ?これマジック・ショップで食べた砂糖菓子じゃない!どうしたの?貰ってきたの?」 そういいながらリナは一つ口に入れた。 「あ、リナ!それは!」 ぱあああああああ〜〜〜〜〜 リナがまた淡い光に包まれた。 「ア〜メ〜リ〜ア〜お前どういうつもりだ?」 「だって、リナちゃん可愛いんですもの!!!戻る方法も解っていることだし、ね?」 アメリアはにっこりした。 「まったく…」 にこにこ顔のアメリアと、呆れ顔のガウリイ、ゼルガディス。 その3人に囲まれて小さいリナはすやすやと眠っていた…。 終 このようなつたない話を読んでくださった方、ありがとうございました! やっとこさ完結しました。 |