◆−家族の写真 Act 18 ブレイクタイム 2?−十叶 夕海 (2005/12/19 00:41:48) No.17443 ┣心情と現実の乖離に苦しんでいるのでしょうか?−羅城 朱琉 (2005/12/20 08:30:45) No.17447 ┃┗或いは、過ぎてしまった無情な時の自分の無力感に打ちひしがれているのでしょう。−十叶 夕海 (2005/12/21 12:33:41) No.17449 ┣家族の写真 予告 B−十叶 夕海 (2006/1/11 22:39:13) No.17460 ┃┗よく言ってくれました《風舞姫》!−羅城 朱琉 (2006/1/12 10:16:44) No.17462 ┃ ┗≪風舞姫≫は、ディスオンリ−を守るわけではないのです。−十叶 夕海 (2006/1/13 00:44:13) No.17463 ┣家族の写真 Act 19 ≪風舞姫≫の切なる怒り 1−十叶 夕海 (2006/1/19 00:01:59) No.17473 ┃┗アリエス・・・・こんなにも幸せ者なのに・・・・−羅城 朱琉 (2006/1/19 10:17:30) No.17476 ┃ ┗これからきっと変われる筈です。−十叶 夕海 (2006/1/19 23:46:49) No.17478 ┣家族の写真 Act 20 ≪風舞姫≫の切なる怒り−十叶 夕海 (2006/1/23 00:45:52) No.17479 ┃┗うわ〜うわ〜うわ〜!!!!−羅城 朱琉 (2006/1/23 08:32:07) No.17480 ┃ ┗うおっしゃ〜〜!!−十叶 夕海 (2006/1/23 21:48:01) No.17481 ┗家族の写真 Act 21 二つの夜の隙間−十叶 夕海 (2006/1/24 00:47:17) No.17482 ┗ラビ君・・・・マメですね。−羅城 朱琉 (2006/1/24 14:50:47) No.17483 ┗『愛』が故にです。−十叶 夕海 (2006/1/24 21:29:24) No.17484
17443 | 家族の写真 Act 18 ブレイクタイム 2? | 十叶 夕海 | 2005/12/19 00:41:48 |
「・・・ディスティアさん?」 「・・ごめん、泣くのは卑怯だった。 ・・・・・・・・お茶、淹れ直してくる。」 アリエスが、声をかけると、ディスティアは、自身が滂沱の涙を流している事に気が付いた。 むろん、意識してではないだろう。 後悔か・・何か故の涙なのだろう。 誤魔化す為にか、ディスティアは、キッチンに引っ込んでしまった。 「主、大丈夫ですか?」 「・・・・・・大丈夫・・・・大丈夫よ。」 シンクに、背を完全に預け、ディスティアは座り込んでいた。 それは、膝を抱え顔を伏せていたからなのか、それとも涙故か、彼女のいつもの姐さんの雰囲気ではなく、幼子の様であった。 それを狩衣姿のリュアが、ただ何も出来ないという風に立ち尽くしていた。 「リュア・・・・『風舞姫』のこと、詳しく話してもいいよ。 ・・・落ち着いたら、行く。」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・御意に。」 「・・・・固焼き煎餅と緑茶入り玄米茶、出していいから。」 「・・御意にvvvv」 始めに、不服そうに了承したリュアだったが、ディスティアが『固焼き煎餅&玄米茶』の必殺コンボを決めると、喜々としてというか、もはや別人の風情で了解をした。 その二つの準備をして、リビングに行った。 「・・・・・・まだ、慣れないよ・・・・・」 「初めまして、アリエス=ラ−ナ様。 我は、ディスティア様にお仕えする管狐と飯綱の合いの子の五人兄弟の長兄・今の名をリュア=シルフィ−ドと申す異形の者。 以後、お見知りおきを。」 その時、アリエスは驚いた。 当然だろう、ここは京都の時代祭でもなく、日光江戸村でもなく、忍者村でもないのだから。 狩衣姿の青年がいるはずのないのだ。 「・・・」 「・・・・・」 「・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「あの誰?」 「・・・・・・・・・ディスティア様の使い魔等というのが一番近いと存ぜます。 ディスティア様が、落ち着かれるまで、私が、相手をさせていただきます。 おそらく、『先ほどの話の内容』と『仇名の由来』とか矛盾している事について、お話するよう命ぜられております。」 アリエスの混乱を半ば面白がるように眺めながら、リュアは、コポコポと緑茶を注ぎ入れ、『粗茶でありますが。』と差し出していた。 自らも、二番茶をすすりながら、さっきのように切り出したのだ。 「貴方様は、何処まで存じておられるのですか?」 「≪死風舞の風舞姫≫の仇名は、元々≪風舞姫≫のみだった。 約五年前に、とある仕事で、総勢二百三十八人を風か高圧水流で切り裂いたかのような傷で絶命させた。 そこから、≪死風舞≫という単語が、加えられた。」 「・・そこまででありますか。」 「ほかに何か。」 ちなみにであるが、アリエスの『あの誰?』から、此処まで来るだけで、小一時間経過している。 それは、リュアが、言葉を紡ぐ前に必ず、煎餅を租借し飲み込み、紡ぐという悠長な真似をしているからだ。 「・・・・それが、参度目の出来事だと言うことであります。 そんなに、死傷者がでられたのは、初めてではありますが。 幼少の頃になりますが、家族を殺しかけた事があるのです。 ・・・・・・お聞きになりますか? 貴女様には選ぶ権利がござますので。」 リュアの淡々とした言葉に、アリエスは、即答した。 「聞かせてもらう。」 「では、お話しましょうか。 ・・・・少々長くなりますが。」 そして、リュアは語る。 ディスティア様は、幼少の頃・・・。 生まれた時から、泣けば、何かが壊れるといった具合に、≪超能力的能力(サイケスキル)≫を持っていた様であります。。 状態的には、≪生れ付き的能力(ネイチャ−スキル)≫なのですが、性質的には、≪超能力的能力≫に近いので。 そのことで、ヴァリ−ド夫妻が、エイレン様の元を訪れたのは、約二十年前。 生後十ヶ月ほどのディスティア様と五歳ぐらいのファラン様をおつれになられてであります。 その時に、一度。 エイレン様が予め結界を設定されておられなかったら、ミンチが3.5人前出来ていたでしょう。 エイレン様は、その場でディスティア様の能力を『封印』なされました。 それは、物理的な熱量に換算いたしますと、核弾頭をぶつけられても、破壊されなないと言う強度でありました。 いえ、あったはずでした。 しかし、それは、一度破られました。 その頃は、エイレン様の最盛期。 その封印が破られたのです。 ・・・理由は、私も知りません。 しかし、それは、山の中で起こり、数人の黒服達が錯乱した状態でディスティア様の側にいたということであります。 この時、ディスティア様は、6歳でありました。 その頃からでしょうか、『冬の湖色の瞳』のディスティア様が現れたのは。 彼女が、≪風舞姫≫です。 ・・・・アリエス様の知る書物に当て嵌めれば、『Get Backers』の天野銀次と≪雷帝≫の関係でしょうか。 後々のことを言えば、ファ○通文庫の『まじ○ゃん○・あ○でみい』の羽瀬川鈴穂と羽瀬川鈴果の関係でしょうね。 今の二人は、互いに依存しあっていますから。 ・・・≪雷帝≫のように、過剰なまでにディスティア様を彼女は護ろうとしますが。 しかし、ディスティア様は、そのことを知ったのは、≪エ−タミレアム≫が、7ヶ月前に、全てをぶちまけて、失踪してからです。 「・・・・・ということで、印象的に言えば、ディスティア様は、二重人格者なのです。 実際は、さておいて。」 「・・・・・そこまでね、リュア。」 リュアが、そこまで話したとき、少々目を赤くしたディスティアが、制止した。 「御心のままに。」 「・・・・・ということよ。 精神的に言えば、私は殺してはいない。 ・・・・・・詭弁だが。 ・・さて、残り数年を話してしまおうか。」 −+−+−+−+−+−+−+−+−+−+ 色々と伏字や何やかにやがある一回。 ちなみに、タイトルが何故『?』が付いたかというと。 かなり、微妙だからです。 それでも、突貫書き下ろしだけれど、どうにか目的は果たせました とりあえず、次回で。 |
17447 | 心情と現実の乖離に苦しんでいるのでしょうか? | 羅城 朱琉 | 2005/12/20 08:30:45 |
記事番号17443へのコメント 朱琉:こんにちは。今回もアミイさんと共に、レスに参ります。 > > > > > > >「主、大丈夫ですか?」 >「・・・・・・大丈夫・・・・大丈夫よ。」 >シンクに、背を完全に預け、ディスティアは座り込んでいた。 >それは、膝を抱え顔を伏せていたからなのか、それとも涙故か、彼女のいつもの姐さんの雰囲気ではなく、幼子の様であった。 >それを狩衣姿のリュアが、ただ何も出来ないという風に立ち尽くしていた。 >「リュア・・・・『風舞姫』のこと、詳しく話してもいいよ。 > ・・・落ち着いたら、行く。」 >「・・・・・・・・・・・・・・・・・・御意に。」 >「・・・・固焼き煎餅と緑茶入り玄米茶、出していいから。」 >「・・御意にvvvv」 >始めに、不服そうに了承したリュアだったが、ディスティアが『固焼き煎餅&玄米茶』の必殺コンボを決めると、喜々としてというか、もはや別人の風情で了解をした。 >その二つの準備をして、リビングに行った。 >「・・・・・・まだ、慣れないよ・・・・・」 アミイ:固焼き煎餅と玄米茶で買収(?)されていいのかしら(笑) 朱琉:好物なんでしょう。実際、玄米茶は香ばしくておいしいです。・・・・しかしまあ、ディス嬢・・・・。慣れないとはいえ、過去と向き合うその姿勢は立派だと思います。 > > > > > > > > > > >「初めまして、アリエス=ラ−ナ様。 > 我は、ディスティア様にお仕えする管狐と飯綱の合いの子の五人兄弟の長兄・今の名をリュア=シルフィ−ドと申す異形の者。 > 以後、お見知りおきを。」 >その時、アリエスは驚いた。 >当然だろう、ここは京都の時代祭でもなく、日光江戸村でもなく、忍者村でもないのだから。 >狩衣姿の青年がいるはずのないのだ。 >「・・・」 >「・・・・・」 >「・・・・・・・・・・」 >「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 >「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 >「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 >「あの誰?」 >「・・・・・・・・・ディスティア様の使い魔等というのが一番近いと存ぜます。 > ディスティア様が、落ち着かれるまで、私が、相手をさせていただきます。 > おそらく、『先ほどの話の内容』と『仇名の由来』とか矛盾している事について、お話するよう命ぜられております。」 >アリエスの混乱を半ば面白がるように眺めながら、リュアは、コポコポと緑茶を注ぎ入れ、『粗茶でありますが。』と差し出していた。 >自らも、二番茶をすすりながら、さっきのように切り出したのだ。 >「貴方様は、何処まで存じておられるのですか?」 >「≪死風舞の風舞姫≫の仇名は、元々≪風舞姫≫のみだった。 > 約五年前に、とある仕事で、総勢二百三十八人を風か高圧水流で切り裂いたかのような傷で絶命させた。 > そこから、≪死風舞≫という単語が、加えられた。」 >「・・そこまででありますか。」 >「ほかに何か。」 >ちなみにであるが、アリエスの『あの誰?』から、此処まで来るだけで、小一時間経過している。 >それは、リュアが、言葉を紡ぐ前に必ず、煎餅を租借し飲み込み、紡ぐという悠長な真似をしているからだ。 アミイ:まあ、随分のんびり屋さんね。 朱琉:と、言うよりは、むしろディス嬢が落ち着く時間を稼ぐために時間を引き延ばしているのでは? >「・・・・それが、参度目の出来事だと言うことであります。 > そんなに、死傷者がでられたのは、初めてではありますが。 > 幼少の頃になりますが、家族を殺しかけた事があるのです。 > ・・・・・・お聞きになりますか? > 貴女様には選ぶ権利がござますので。」 >リュアの淡々とした言葉に、アリエスは、即答した。 >「聞かせてもらう。」 >「では、お話しましょうか。 > ・・・・少々長くなりますが。」 >そして、リュアは語る。 > > > > > > >ディスティア様は、幼少の頃・・・。 >生まれた時から、泣けば、何かが壊れるといった具合に、≪超能力的能力(サイケスキル)≫を持っていた様であります。。 >状態的には、≪生れ付き的能力(ネイチャ−スキル)≫なのですが、性質的には、≪超能力的能力≫に近いので。 >そのことで、ヴァリ−ド夫妻が、エイレン様の元を訪れたのは、約二十年前。 >生後十ヶ月ほどのディスティア様と五歳ぐらいのファラン様をおつれになられてであります。 >その時に、一度。 >エイレン様が予め結界を設定されておられなかったら、ミンチが3.5人前出来ていたでしょう。 >エイレン様は、その場でディスティア様の能力を『封印』なされました。 >それは、物理的な熱量に換算いたしますと、核弾頭をぶつけられても、破壊されなないと言う強度でありました。 >いえ、あったはずでした。 >しかし、それは、一度破られました。 >その頃は、エイレン様の最盛期。 >その封印が破られたのです。 >・・・理由は、私も知りません。 >しかし、それは、山の中で起こり、数人の黒服達が錯乱した状態でディスティア様の側にいたということであります。 >この時、ディスティア様は、6歳でありました。 >その頃からでしょうか、『冬の湖色の瞳』のディスティア様が現れたのは。 >彼女が、≪風舞姫≫です。 >・・・・アリエス様の知る書物に当て嵌めれば、『Get Backers』の天野銀次と≪雷帝≫の関係でしょうか。 >後々のことを言えば、ファ○通文庫の『まじ○ゃん○・あ○でみい』の羽瀬川鈴穂と羽瀬川鈴果の関係でしょうね。 >今の二人は、互いに依存しあっていますから。 >・・・≪雷帝≫のように、過剰なまでにディスティア様を彼女は護ろうとしますが。 >しかし、ディスティア様は、そのことを知ったのは、≪エ−タミレアム≫が、7ヶ月前に、全てをぶちまけて、失踪してからです。 朱琉:つまりは、《風舞姫》=人を殺せるディスティア嬢、ですか。 アミイ:何で現れたのか・・・・何らかの心的外傷か、それとも・・・・ > > > > >「・・・・・ということで、印象的に言えば、ディスティア様は、二重人格者なのです。 > 実際は、さておいて。」 >「・・・・・そこまでね、リュア。」 >リュアが、そこまで話したとき、少々目を赤くしたディスティアが、制止した。 >「御心のままに。」 >「・・・・・ということよ。 > 精神的に言えば、私は殺してはいない。 > ・・・・・・詭弁だが。 > ・・さて、残り数年を話してしまおうか。」 > > > > > > > > > >−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+ > > >色々と伏字や何やかにやがある一回。 >ちなみに、タイトルが何故『?』が付いたかというと。 >かなり、微妙だからです。 > > >それでも、突貫書き下ろしだけれど、どうにか目的は果たせました > > >とりあえず、次回で。 朱琉:はい、ではこの辺で。短くてごめんなさい。 二人:ではまた来年。よいお年を! > > |
17449 | 或いは、過ぎてしまった無情な時の自分の無力感に打ちひしがれているのでしょう。 | 十叶 夕海 | 2005/12/21 12:33:41 |
記事番号17447へのコメント > >朱琉:こんにちは。今回もアミイさんと共に、レスに参ります。 ユア;こんにちは、今回も久遠と一緒に返レスを > >> > >> >> >> >> >>「主、大丈夫ですか?」 >>「・・・・・・大丈夫・・・・大丈夫よ。」 >>シンクに、背を完全に預け、ディスティアは座り込んでいた。 >>それは、膝を抱え顔を伏せていたからなのか、それとも涙故か、彼女のいつもの姐さんの雰囲気ではなく、幼子の様であった。 >>それを狩衣姿のリュアが、ただ何も出来ないという風に立ち尽くしていた。 >>「リュア・・・・『風舞姫』のこと、詳しく話してもいいよ。 >> ・・・落ち着いたら、行く。」 >>「・・・・・・・・・・・・・・・・・・御意に。」 >>「・・・・固焼き煎餅と緑茶入り玄米茶、出していいから。」 >>「・・御意にvvvv」 >>始めに、不服そうに了承したリュアだったが、ディスティアが『固焼き煎餅&玄米茶』の必殺コンボを決めると、喜々としてというか、もはや別人の風情で了解をした。 >>その二つの準備をして、リビングに行った。 >>「・・・・・・まだ、慣れないよ・・・・・」 >アミイ:固焼き煎餅と玄米茶で買収(?)されていいのかしら(笑) >朱琉:好物なんでしょう。実際、玄米茶は香ばしくておいしいです。・・・・しかしまあ、ディス嬢・・・・。慣れないとはいえ、過去と向き合うその姿勢は立派だと思います。 ユア;鉱物・・・いえ、好物なのです。 久遠;それに、次回は七ヶ月前の事も語らなくてはいけないですもの。 嫌でも向き合わざるえない・・・・・無力だった自分と。 > >> >> >> >> >> >> >> >> >> >> >>「初めまして、アリエス=ラ−ナ様。 >> 我は、ディスティア様にお仕えする管狐と飯綱の合いの子の五人兄弟の長兄・今の名をリュア=シルフィ−ドと申す異形の者。 >> 以後、お見知りおきを。」 >>その時、アリエスは驚いた。 >>当然だろう、ここは京都の時代祭でもなく、日光江戸村でもなく、忍者村でもないのだから。 >>狩衣姿の青年がいるはずのないのだ。 >>「・・・」 >>「・・・・・」 >>「・・・・・・・・・・」 >>「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 >>「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 >>「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 >>「あの誰?」 >>「・・・・・・・・・ディスティア様の使い魔等というのが一番近いと存ぜます。 >> ディスティア様が、落ち着かれるまで、私が、相手をさせていただきます。 >> おそらく、『先ほどの話の内容』と『仇名の由来』とか矛盾している事について、お話するよう命ぜられております。」 >>アリエスの混乱を半ば面白がるように眺めながら、リュアは、コポコポと緑茶を注ぎ入れ、『粗茶でありますが。』と差し出していた。 >>自らも、二番茶をすすりながら、さっきのように切り出したのだ。 >>「貴方様は、何処まで存じておられるのですか?」 >>「≪死風舞の風舞姫≫の仇名は、元々≪風舞姫≫のみだった。 >> 約五年前に、とある仕事で、総勢二百三十八人を風か高圧水流で切り裂いたかのような傷で絶命させた。 >> そこから、≪死風舞≫という単語が、加えられた。」 >>「・・そこまででありますか。」 >>「ほかに何か。」 >>ちなみにであるが、アリエスの『あの誰?』から、此処まで来るだけで、小一時間経過している。 >>それは、リュアが、言葉を紡ぐ前に必ず、煎餅を租借し飲み込み、紡ぐという悠長な真似をしているからだ。 >アミイ:まあ、随分のんびり屋さんね。 >朱琉:と、言うよりは、むしろディス嬢が落ち着く時間を稼ぐために時間を引き延ばしているのでは? ユア;ざっつらいと。 久遠;朱琉ちゃんの方が正解ね。 それにしても、リュアちゃん、仮の主なのに健気よねぇ。 > >>「・・・・それが、参度目の出来事だと言うことであります。 >> そんなに、死傷者がでられたのは、初めてではありますが。 >> 幼少の頃になりますが、家族を殺しかけた事があるのです。 >> ・・・・・・お聞きになりますか? >> 貴女様には選ぶ権利がござますので。」 >>リュアの淡々とした言葉に、アリエスは、即答した。 >>「聞かせてもらう。」 >>「では、お話しましょうか。 >> ・・・・少々長くなりますが。」 >>そして、リュアは語る。 >> >> >> >> >> >> >>ディスティア様は、幼少の頃・・・。 >>生まれた時から、泣けば、何かが壊れるといった具合に、≪超能力的能力(サイケスキル)≫を持っていた様であります。。 >>状態的には、≪生れ付き的能力(ネイチャ−スキル)≫なのですが、性質的には、≪超能力的能力≫に近いので。 >>そのことで、ヴァリ−ド夫妻が、エイレン様の元を訪れたのは、約二十年前。 >>生後十ヶ月ほどのディスティア様と五歳ぐらいのファラン様をおつれになられてであります。 >>その時に、一度。 >>エイレン様が予め結界を設定されておられなかったら、ミンチが3.5人前出来ていたでしょう。 >>エイレン様は、その場でディスティア様の能力を『封印』なされました。 >>それは、物理的な熱量に換算いたしますと、核弾頭をぶつけられても、破壊されなないと言う強度でありました。 >>いえ、あったはずでした。 >>しかし、それは、一度破られました。 >>その頃は、エイレン様の最盛期。 >>その封印が破られたのです。 >>・・・理由は、私も知りません。 >>しかし、それは、山の中で起こり、数人の黒服達が錯乱した状態でディスティア様の側にいたということであります。 >>この時、ディスティア様は、6歳でありました。 >>その頃からでしょうか、『冬の湖色の瞳』のディスティア様が現れたのは。 >>彼女が、≪風舞姫≫です。 >>・・・・アリエス様の知る書物に当て嵌めれば、『Get Backers』の天野銀次と≪雷帝≫の関係でしょうか。 >>後々のことを言えば、ファ○通文庫の『まじ○ゃん○・あ○でみい』の羽瀬川鈴穂と羽瀬川鈴果の関係でしょうね。 >>今の二人は、互いに依存しあっていますから。 >>・・・≪雷帝≫のように、過剰なまでにディスティア様を彼女は護ろうとしますが。 >>しかし、ディスティア様は、そのことを知ったのは、≪エ−タミレアム≫が、7ヶ月前に、全てをぶちまけて、失踪してからです。 >朱琉:つまりは、《風舞姫》=人を殺せるディスティア嬢、ですか。 >アミイ:何で現れたのか・・・・何らかの心的外傷か、それとも・・・・ ユア;より正確に言えば、ディスティアを護る為なら、人殺しも辞さない人格です。 久遠;・・・・・・6歳の子供が・・無条件に自分に世界は優しいと思っていた子供が殺されかければね。 望んで手に入れた力ではないのに。 > >> >> >> >> >>「・・・・・ということで、印象的に言えば、ディスティア様は、二重人格者なのです。 >> 実際は、さておいて。」 >>「・・・・・そこまでね、リュア。」 >>リュアが、そこまで話したとき、少々目を赤くしたディスティアが、制止した。 >>「御心のままに。」 >>「・・・・・ということよ。 >> 精神的に言えば、私は殺してはいない。 >> ・・・・・・詭弁だが。 >> ・・さて、残り数年を話してしまおうか。」 >> >> >> >> >> >> >> >> >> >>−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+ >> >> >>色々と伏字や何やかにやがある一回。 >>ちなみに、タイトルが何故『?』が付いたかというと。 >>かなり、微妙だからです。 >> >> >>それでも、突貫書き下ろしだけれど、どうにか目的は果たせました >> >> >>とりあえず、次回で。 >朱琉:はい、ではこの辺で。短くてごめんなさい。 >二人:ではまた来年。よいお年を! >> 二人;はい。 では、よイお年を。 >> > |
17460 | 家族の写真 予告 B | 十叶 夕海 | 2006/1/11 22:39:13 |
記事番号17443へのコメント 今回、キャラ紹介をお休みして、科白DE予告のみにします。 「小さな小さなノ―マルな子供が攫われて、 その相手を殺して、それで済めばかなりマシよ」 ―幼き日のディスティアの心の傷 ―改めて自ら語るあの時・・・―。 「≪魔導師(マジスタ)・ラビ≫は、私の知り合い。」 「元々、パソコンマニアだったそいつは、貴女に惚れて、情報屋になったわ。」 ―ディスティアは、あの事を明かす。 「初めましてだね、正式には。 アリエス=オルフェ―ゼ=ラ―ナ嬢。」 ―初めての対峙 ≪風舞姫≫VS≪千里眼≫の感情の舌戦 ―正反対の雰囲気の≪風舞姫≫ 「ディスが、私に良く話してくれたのは、レイのこともだけどね。 一番多かったのは、アリエス、アンタのことだよ。」 「私の・・・・―」 ―≪風舞姫≫の思い出 「笑顔が、ヒマワリみたいで可愛いとか、一緒にクッキ−を例のために作ったとか、ナイフ術の稽古をつけたとか。 ディスは、アンタとレイのことが、この稼業での救いだった。」 ―ディスティアの想い 「・・・―っるさいよ、ディス。 私は、怒ってんだ。 死んじまった奴に縛られて、誰も私を想う奴がいないって思い込んで、犬死を選ぼうとしているこのクソッタレた甘ったれのお嬢さんにね!!」 「貴女にそこまで言われる筋合いは無いです。」 ―≪風舞姫≫の憤りとアリエスの怒り 「冷静に。 レイティスの口癖だな。 一年半前何があったかも話そうか。 女性であるなら、アンタにも無関係じゃない。」 ―レイティスの口癖『心は熱く 感情はク―ルに。』 ―裏稼業の女性だけのリスク。 「まあ、私は甘くはないけどね。 味方には、まだ優しいの。」 ―≪風舞姫≫の冷たい優しさ。 +――+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+ アリエス嬢に、≪風舞姫≫が少々ブチキレですが。 思っているからこその暴言です。 では、この科白の回がのるまでお楽しみに。 それでは。 |
17462 | よく言ってくれました《風舞姫》! | 羅城 朱琉 | 2006/1/12 10:16:44 |
記事番号17460へのコメント > >今回、キャラ紹介をお休みして、科白DE予告のみにします。 朱琉:はい、ではレスに参ります! > > > > >「小さな小さなノ―マルな子供が攫われて、 > その相手を殺して、それで済めばかなりマシよ」 >―幼き日のディスティアの心の傷 >―改めて自ら語るあの時・・・―。 > > > > >「≪魔導師(マジスタ)・ラビ≫は、私の知り合い。」 >「元々、パソコンマニアだったそいつは、貴女に惚れて、情報屋になったわ。」 >―ディスティアは、あの事を明かす。 朱琉:はてさて一体、この時にアリエスはどんな反応を示すのか・・・・ アミイ:驚くんじゃない?・・・・いや、アリエスちゃんなら、関係ないってそっぽを向くのかしら? > > >「初めましてだね、正式には。 > アリエス=オルフェ―ゼ=ラ―ナ嬢。」 >―初めての対峙 ≪風舞姫≫VS≪千里眼≫の感情の舌戦 >―正反対の雰囲気の≪風舞姫≫ > > > >「ディスが、私に良く話してくれたのは、レイのこともだけどね。 > 一番多かったのは、アリエス、アンタのことだよ。」 >「私の・・・・―」 >―≪風舞姫≫の思い出 > > > >「笑顔が、ヒマワリみたいで可愛いとか、一緒にクッキ−を例のために作ったとか、ナイフ術の稽古をつけたとか。 > ディスは、アンタとレイのことが、この稼業での救いだった。」 >―ディスティアの想い > > >「・・・―っるさいよ、ディス。 > 私は、怒ってんだ。 > 死んじまった奴に縛られて、誰も私を想う奴がいないって思い込んで、犬死を選ぼうとしているこのクソッタレた甘ったれのお嬢さんにね!!」 >「貴女にそこまで言われる筋合いは無いです。」 >―≪風舞姫≫の憤りとアリエスの怒り 朱琉:よくぞ言ってくれました《風舞姫》! アミイ:誰かが言わないといけないこと、だったものね。 > > > >「冷静に。 > レイティスの口癖だな。 > 一年半前何があったかも話そうか。 > 女性であるなら、アンタにも無関係じゃない。」 >―レイティスの口癖『心は熱く 感情はク―ルに。』 >―裏稼業の女性だけのリスク。 > > > >「まあ、私は甘くはないけどね。 > 味方には、まだ優しいの。」 >―≪風舞姫≫の冷たい優しさ。 > > > > > > >+――+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+ > > >アリエス嬢に、≪風舞姫≫が少々ブチキレですが。 >思っているからこその暴言です。 朱琉:はい。その暴言に惚れました(?) アミイ:私は、親近感が沸いたかも。 朱琉:・・・・・・・・(アミイさんも、裏人格持ちだからかな・・・・?) > > > >では、この科白の回がのるまでお楽しみに。 > >それでは。 朱琉:はい、楽しみにしています! 二人:では、また! > > |
17463 | ≪風舞姫≫は、ディスオンリ−を守るわけではないのです。 | 十叶 夕海 | 2006/1/13 00:44:13 |
記事番号17462へのコメント > >> >>今回、キャラ紹介をお休みして、科白DE予告のみにします。 >朱琉:はい、ではレスに参ります! ユア;では、返レスへ。 >> >> >> >> >> >>「≪魔導師(マジスタ)・ラビ≫は、私の知り合い。」 >>「元々、パソコンマニアだったそいつは、貴女に惚れて、情報屋になったわ。」 >>―ディスティアは、あの事を明かす。 >朱琉:はてさて一体、この時にアリエスはどんな反応を示すのか・・・・ >アミイ:驚くんじゃない?・・・・いや、アリエスちゃんなら、関係ないってそっぽを向くのかしら? ユア;それはお楽しみに。としか。 久遠;まあ、これがタネマキね。 > >> >> >>「初めましてだね、正式には。 >> アリエス=オルフェ―ゼ=ラ―ナ嬢。」 >>―初めての対峙 ≪風舞姫≫VS≪千里眼≫の感情の舌戦 >>―正反対の雰囲気の≪風舞姫≫ >> >> >> >>「ディスが、私に良く話してくれたのは、レイのこともだけどね。 >> 一番多かったのは、アリエス、アンタのことだよ。」 >>「私の・・・・―」 >>―≪風舞姫≫の思い出 >> >> >> >>「笑顔が、ヒマワリみたいで可愛いとか、一緒にクッキ−を例のために作ったとか、ナイフ術の稽古をつけたとか。 >> ディスは、アンタとレイのことが、この稼業での救いだった。」 >>―ディスティアの想い >> >> >>「・・・―っるさいよ、ディス。 >> 私は、怒ってんだ。 >> 死んじまった奴に縛られて、誰も私を想う奴がいないって思い込んで、犬死を選ぼうとしているこのクソッタレた甘ったれのお嬢さんにね!!」 >>「貴女にそこまで言われる筋合いは無いです。」 >>―≪風舞姫≫の憤りとアリエスの怒り >朱琉:よくぞ言ってくれました《風舞姫》! >アミイ:誰かが言わないといけないこと、だったものね。 ユア;『ネガティブ〜』で、なんとなくそんな感じがして。 久遠:≪風舞姫≫の性格だとが、ああなると。 > >> >> >> >>「冷静に。 >> レイティスの口癖だな。 >> 一年半前何があったかも話そうか。 >> 女性であるなら、アンタにも無関係じゃない。」 >>―レイティスの口癖『心は熱く 感情はク―ルに。』 >>―裏稼業の女性だけのリスク。 >> >> >> >>「まあ、私は甘くはないけどね。 >> 味方には、まだ優しいの。」 >>―≪風舞姫≫の冷たい優しさ。 >> >> >> >> >> >> >>+――+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+ >> >> >>アリエス嬢に、≪風舞姫≫が少々ブチキレですが。 >>思っているからこその暴言です。 >朱琉:はい。その暴言に惚れました(?) >アミイ:私は、親近感が沸いたかも。 >朱琉:・・・・・・・・(アミイさんも、裏人格持ちだからかな・・・・?) > ユア;というか、ディスの意思でもあるので、それに感化された部分もあるかな。 久遠;そうそう、というわけではないけど、私もこのお話に出ることになったの。 ・・・・・・まあ、お楽しみに。 >> >> >> >>では、この科白の回がのるまでお楽しみに。 >> >>それでは。 >朱琉:はい、楽しみにしています! >二人:では、また! >> >> > 二人;では、又何処かで。 久遠;・・・・次の投稿未定なのね。 ユア;(僅かな間の後頷く) |
17473 | 家族の写真 Act 19 ≪風舞姫≫の切なる怒り 1 | 十叶 夕海 | 2006/1/19 00:01:59 |
記事番号17443へのコメント 「前に話したことも、重なるけど・・・・。 ああと、リュア、≪白羅≫と≪ル―・・・は、≪チャイルドクラン≫の捜査か。 ≪白羅≫を起こしてきて。」 「・・・・・・・ぎょ、御意に。」 「パソコン操作に自信がないのなら、リュイと『東』の位置を交代して。」 「・・御意に。」 ディスティアの命令変換に、心底、ホッとしたようにリュアは、答えた。 それとほぼ同時に、彼の姿が、きりのように掻き消え、代わりに一人の男性が具現した。 彼を一言で言うなら、『売れないロッカ―』という風。 リュアが、二十七歳前後だとするならば、二十五歳ぐらいの外見をしている。 具体的に言えば、古い銀のようなくすんだ長い銀髪で、顔を半ば覆い、瞳は淡い菫の紫だった。 黒染めの革のツナギのライダ―ス―ツのような服を着ている。 これに、シルバ−アクセをつけ、エレキギタ―でも持たせれば、充分にロッカ―で通るだろう。 「A・I白羅を起こせばいいのだな。 ディスティア。」 「そう。」 リュイは、命令を確認した後、空間を渡らずにわざわざ歩いて別室へと向かった。 「さて、私の此処3年を話そうか。 ・・・・・途中で交代するかも知れないが。」 話は、少し前後するけど、≪風舞姫≫の事を知っていたのは、三年前の時点で、 レイティス、≪ノ−フェイス≫、エイレンさんの三人だけだった。 まあ、後は、父さんか母さんが気がついていたかもしれないわね。 彼女が生まれる原因になったのは、六歳の頃、≪チャイルドクラン≫の前身の組織が、とある裏稼業の人間とゴタゴタしていたらしくてね。 そのために、少しでも戦力が欲しかったらしくて、私を攫ったの。 結果、私の信じていた世界は崩れた。 『性善説』とか、信じるわけではないけど、それでも、小さなガキにとって世界は、『優しさ』に満ちているものだしね。 小さな小さなノ―マルな子供が攫われて、その相手を殺して、それで済めばかなりマシよ。 ・・・・人格をひとつ作っただけで、済んだ。 それが、≪風舞姫≫。 最初は、赤毛のアンじゃないけど、『鏡の中のお友達』って感じね。 表に出たのは、11歳の頃。 ファラン姉さんの旦那・・まだ付き合っていただけの頃だけどね・・・その時に、姉さんの旦那は、≪シルフィ―ダンサ―≫の特攻隊長やっててね。 遊びに連れってくれたときに、その時、敵対していたチ−ムに襲われた時に、でてきた。 コンとロ−ル不足で、相手に死人が出なかっただけましだったけど、それでも・・・・。 まあそれ以来かな。 でも、ちゃんと知ったのは、半年前の≪エ−タミレアム≫の口からだったわ。 ・・・・・・話は変わるけれど、レイティスの件があってからも、≪吸血鬼≫を探したわ。 でも、≪チャイルドクラン≫で、いつも、手がかりは崩れる。 それと、一応、話しとくべきかもね。 あのあと、貴方の名前が少し売れ始めた頃に、≪魔導師(マジスタ)・ラビ≫って言う情報屋が出てきたでしょう? アレは、私の知り合いなの。 四年ぐらい前に貴女とレイと一緒に撮った写真を見て貴女に一目惚れしたらしくてね。 元々、パソコンマニアだってこともあり、情報屋になったの。 貴女に会いたい一心で。 「ちょっと、待ってください。 私のせいで、ラビが、この稼業に?」 「悪く言えば。 ・・・・でもね、アリエス、あの子は本当に貴女の事が好きで、貴女が笑顔をなくしてるって聞くと、一も二も無く・・・・・・・・・・・ごめん。 ≪風舞姫≫と代わる。」 と言うと、ディスティアの瞳は、夕焼けから冬の湖へと変化する。 「初めましてだね、正式には。 アリエス=オルフェ―ゼ=ラ―ナ嬢。」 「≪風舞姫≫・・・・・」 顔の造作は一切変わらないのに、雰囲気がまるで違っていた。 同一人物というよりも、一卵性の双子といった方が、よほどしっくりくるほどだ。 「そんなに、じろじろ見ないで。 ・・・・・・ん、それでヨシ。 ディスは、どこまで、話したの?」 「ラビのことまで。」 「そこまで、思われて、どう想う?」 「・・・・・・・・・・・わからない。」 アリエスは、そう一言だけいうと顔を伏せてしまった。 それに、ディスティア・・・・もとい≪風舞姫≫は、強く叱咤するように言った。 「あのね、アリエス=オルフェ―ゼ=ラ―ナっ!! 私は、3年以上前の・・・・ディスが貴女に会わなくなってからの3年間の貴女しか知らないけどね。 だけどね、ディスは、≪もう一人の自分≫の私に、大して、毎日のように話してくれた。 レイティスのことも多かったけど、一番多かったのは、アリエス、アンタの事だ。」 「・・・私の・・・・」 ―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+ はい、ユアです。 少々、戦闘シ−ンがあるわけでもないのに、胃がキリキリ痛い一回でした。 さて、今回のアリエスのことについて、一言解説を。 『ラビ』→アリエスなのですが、今の彼女は、3年前の事をきっかけに、少々臆病というか、人に思ってもらうことに、恐怖を抱いております、多かれ少なかれ。 そのせいで、予告とは、違い少々覇気のない対応になりました。 打ち込む直前に、やっと掴んだことなので。 では、また次回。 |
17476 | アリエス・・・・こんなにも幸せ者なのに・・・・ | 羅城 朱琉 | 2006/1/19 10:17:30 |
記事番号17473へのコメント 朱琉:こんにちは!早速ですが、レス参ります。 > > > > > > > > > >話は、少し前後するけど、≪風舞姫≫の事を知っていたのは、三年前の時点で、 >レイティス、≪ノ−フェイス≫、エイレンさんの三人だけだった。 >まあ、後は、父さんか母さんが気がついていたかもしれないわね。 >彼女が生まれる原因になったのは、六歳の頃、≪チャイルドクラン≫の前身の組織が、とある裏稼業の人間とゴタゴタしていたらしくてね。 >そのために、少しでも戦力が欲しかったらしくて、私を攫ったの。 >結果、私の信じていた世界は崩れた。 >『性善説』とか、信じるわけではないけど、それでも、小さなガキにとって世界は、『優しさ』に満ちているものだしね。 >小さな小さなノ―マルな子供が攫われて、その相手を殺して、それで済めばかなりマシよ。 >・・・・人格をひとつ作っただけで、済んだ。 >それが、≪風舞姫≫。 アミイ:まあ、マシといえばマシね。 朱琉:それで一応は社会復帰してるんですから、十分にマシでしょう。 アミイ:ただ、それで傷が完全に癒えるでもなし・・・・。複雑ね・・・・。 >最初は、赤毛のアンじゃないけど、『鏡の中のお友達』って感じね。 >表に出たのは、11歳の頃。 >ファラン姉さんの旦那・・まだ付き合っていただけの頃だけどね・・・その時に、姉さんの旦那は、≪シルフィ―ダンサ―≫の特攻隊長やっててね。 >遊びに連れってくれたときに、その時、敵対していたチ−ムに襲われた時に、でてきた。 >コンとロ−ル不足で、相手に死人が出なかっただけましだったけど、それでも・・・・。 >まあそれ以来かな。 >でも、ちゃんと知ったのは、半年前の≪エ−タミレアム≫の口からだったわ。 >・・・・・・話は変わるけれど、レイティスの件があってからも、≪吸血鬼≫を探したわ。 >でも、≪チャイルドクラン≫で、いつも、手がかりは崩れる。 朱琉:どこまでも祟りますね、《チャイルドクラン》。 アミイ:一読者としては、こういう存在大好きじゃないの?朱琉は。 朱琉:一読者としては、確かに。 >それと、一応、話しとくべきかもね。 >あのあと、貴方の名前が少し売れ始めた頃に、≪魔導師(マジスタ)・ラビ≫って言う情報屋が出てきたでしょう? >アレは、私の知り合いなの。 >四年ぐらい前に貴女とレイと一緒に撮った写真を見て貴女に一目惚れしたらしくてね。 >元々、パソコンマニアだってこともあり、情報屋になったの。 >貴女に会いたい一心で。 朱琉:出たーーー! アミイ:『出た』って・・・・幽霊じゃあるまいし。 朱琉:でも、楽しみにしていたんですから、『出た』で正しいかと。 > > > > >「ちょっと、待ってください。 > 私のせいで、ラビが、この稼業に?」 >「悪く言えば。 > ・・・・でもね、アリエス、あの子は本当に貴女の事が好きで、貴女が笑顔をなくしてるって聞くと、一も二も無く・・・・・・・・・・・ごめん。 > ≪風舞姫≫と代わる。」 >と言うと、ディスティアの瞳は、夕焼けから冬の湖へと変化する。 >「初めましてだね、正式には。 > アリエス=オルフェ―ゼ=ラ―ナ嬢。」 >「≪風舞姫≫・・・・・」 朱琉:で・・・・(もごもご) アミイ:(朱琉の口をふさいで)はいはい。『出たーーー!』はもういいから。で? 朱琉:個人的に、ディス嬢も好きなんですが、それ以上に《風舞姫》ファンなのです。 アミイ:それも、一種の『ヒロイン最強主義者』的感性? 朱琉:・・・・多分。 >顔の造作は一切変わらないのに、雰囲気がまるで違っていた。 >同一人物というよりも、一卵性の双子といった方が、よほどしっくりくるほどだ。 >「そんなに、じろじろ見ないで。 > ・・・・・・ん、それでヨシ。 > ディスは、どこまで、話したの?」 >「ラビのことまで。」 >「そこまで、思われて、どう想う?」 >「・・・・・・・・・・・わからない。」 >アリエスは、そう一言だけいうと顔を伏せてしまった。 朱琉:そう来ましたか。 アミイ:確かに、ありえるわね。 >それに、ディスティア・・・・もとい≪風舞姫≫は、強く叱咤するように言った。 >「あのね、アリエス=オルフェ―ゼ=ラ―ナっ!! > 私は、3年以上前の・・・・ディスが貴女に会わなくなってからの3年間の貴女しか知らないけどね。 > だけどね、ディスは、≪もう一人の自分≫の私に、大して、毎日のように話してくれた。 > レイティスのことも多かったけど、一番多かったのは、アリエス、アンタの事だ。」 >「・・・私の・・・・」 アミイ:アリエスちゃん・・・・こんなに幸せ者なのに、なんでそんなに世の中の不幸を一身に背負ったような雰囲気なのよぅ・・・・。何とか言いなさいな、諸悪の根源・朱琉!? 朱琉:・・・・考え方は、そう簡単には変えられないからじゃないのかと。今知ったことで、いきなり態度を変えられるほど器用なアリエスではないと思うので。 > > > > > > > > >―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+ > > >はい、ユアです。 >少々、戦闘シ−ンがあるわけでもないのに、胃がキリキリ痛い一回でした。 > > > > >さて、今回のアリエスのことについて、一言解説を。 >『ラビ』→アリエスなのですが、今の彼女は、3年前の事をきっかけに、少々臆病というか、人に思ってもらうことに、恐怖を抱いております、多かれ少なかれ。 >そのせいで、予告とは、違い少々覇気のない対応になりました。 >打ち込む直前に、やっと掴んだことなので。 朱琉:いえいえ、ある意味これが一番アリエスらしい気がします。 アミイ:朱琉よりも的確に『アリエス』を掴んでると思うわ。 > > >では、また次回。 朱琉:はい、では、また今度。 二人:またね! > > > > |
17478 | これからきっと変われる筈です。 | 十叶 夕海 | 2006/1/19 23:46:49 |
記事番号17476へのコメント > >朱琉:こんにちは!早速ですが、レス参ります。 ユア;はい、了解です。 返レス行きます。 >> >> >> >> >> >> >> >> >> >>話は、少し前後するけど、≪風舞姫≫の事を知っていたのは、三年前の時点で、 >>レイティス、≪ノ−フェイス≫、エイレンさんの三人だけだった。 >>まあ、後は、父さんか母さんが気がついていたかもしれないわね。 >>彼女が生まれる原因になったのは、六歳の頃、≪チャイルドクラン≫の前身の組織が、とある裏稼業の人間とゴタゴタしていたらしくてね。 >>そのために、少しでも戦力が欲しかったらしくて、私を攫ったの。 >>結果、私の信じていた世界は崩れた。 >>『性善説』とか、信じるわけではないけど、それでも、小さなガキにとって世界は、『優しさ』に満ちているものだしね。 >>小さな小さなノ―マルな子供が攫われて、その相手を殺して、それで済めばかなりマシよ。 >>・・・・人格をひとつ作っただけで、済んだ。 >>それが、≪風舞姫≫。 >アミイ:まあ、マシといえばマシね。 >朱琉:それで一応は社会復帰してるんですから、十分にマシでしょう。 >アミイ:ただ、それで傷が完全に癒えるでもなし・・・・。複雑ね・・・・。 久遠:なかなか鋭いわね。 ユア;そうですね、完全に癒えていない=付け入られる可能性あり なのです。 久遠;それにしても、ディスちゃん強いわね・・・色々な意味で。 > >>最初は、赤毛のアンじゃないけど、『鏡の中のお友達』って感じね。 >>表に出たのは、11歳の頃。 >>ファラン姉さんの旦那・・まだ付き合っていただけの頃だけどね・・・その時に、姉さんの旦那は、≪シルフィ―ダンサ―≫の特攻隊長やっててね。 >>遊びに連れってくれたときに、その時、敵対していたチ−ムに襲われた時に、でてきた。 >>コンとロ−ル不足で、相手に死人が出なかっただけましだったけど、それでも・・・・。 >>まあそれ以来かな。 >>でも、ちゃんと知ったのは、半年前の≪エ−タミレアム≫の口からだったわ。 >>・・・・・・話は変わるけれど、レイティスの件があってからも、≪吸血鬼≫を探したわ。 >>でも、≪チャイルドクラン≫で、いつも、手がかりは崩れる。 >朱琉:どこまでも祟りますね、《チャイルドクラン》。 >アミイ:一読者としては、こういう存在大好きじゃないの?朱琉は。 >朱琉:一読者としては、確かに。 ユア;大きな組織力の前に、個人の力は弱いものです。 だから、というわけではないですが、『レジスト組(仮)』ガ発足予定なのです。 久遠;巨大組織VS裏稼業連合組織二なるわけね。 ・・・・・『レジスト〜』は、仮名よね。 ユア;もちろん > >>それと、一応、話しとくべきかもね。 >>あのあと、貴方の名前が少し売れ始めた頃に、≪魔導師(マジスタ)・ラビ≫って言う情報屋が出てきたでしょう? >>アレは、私の知り合いなの。 >>四年ぐらい前に貴女とレイと一緒に撮った写真を見て貴女に一目惚れしたらしくてね。 >>元々、パソコンマニアだってこともあり、情報屋になったの。 >>貴女に会いたい一心で。 >朱琉:出たーーー! >アミイ:『出た』って・・・・幽霊じゃあるまいし。 >朱琉:でも、楽しみにしていたんですから、『出た』で正しいかと。 ユア:よっしゃーーーーーぁ!! 久遠;良かったわね。 ユア;正体をアリエスが知るのはもう少し先ですが。 > >> >> >> >> >>「ちょっと、待ってください。 >> 私のせいで、ラビが、この稼業に?」 >>「悪く言えば。 >> ・・・・でもね、アリエス、あの子は本当に貴女の事が好きで、貴女が笑顔をなくしてるって聞くと、一も二も無く・・・・・・・・・・・ごめん。 >> ≪風舞姫≫と代わる。」 >>と言うと、ディスティアの瞳は、夕焼けから冬の湖へと変化する。 >>「初めましてだね、正式には。 >> アリエス=オルフェ―ゼ=ラ―ナ嬢。」 >>「≪風舞姫≫・・・・・」 >朱琉:で・・・・(もごもご) >アミイ:(朱琉の口をふさいで)はいはい。『出たーーー!』はもういいから。で? >朱琉:個人的に、ディス嬢も好きなんですが、それ以上に《風舞姫》ファンなのです。 >アミイ:それも、一種の『ヒロイン最強主義者』的感性? >朱琉:・・・・多分。 > ユア;『ディスティア』は、大きく分けて二つのヴァージョンが在ります。 久遠:『普通の家庭の少女なディスティア』と『戦闘指揮官なディスティア』? ユア;はい。 ヴァリ−ドは、前者よりの後者。≪風舞姫≫は、後者で前者風味。 久遠:戦えるけど一般人なディスティアと人間らしい熱い心の≪風舞姫≫? >>顔の造作は一切変わらないのに、雰囲気がまるで違っていた。 >>同一人物というよりも、一卵性の双子といった方が、よほどしっくりくるほどだ。 >>「そんなに、じろじろ見ないで。 >> ・・・・・・ん、それでヨシ。 >> ディスは、どこまで、話したの?」 >>「ラビのことまで。」 >>「そこまで、思われて、どう想う?」 >>「・・・・・・・・・・・わからない。」 >>アリエスは、そう一言だけいうと顔を伏せてしまった。 >朱琉:そう来ましたか。 >アミイ:確かに、ありえるわね。 ユア;元原稿では、『・・・・・・怖い』でした。 久遠:でも、結局直前で、上のようになったのね。 > >>それに、ディスティア・・・・もとい≪風舞姫≫は、強く叱咤するように言った。 >>「あのね、アリエス=オルフェ―ゼ=ラ―ナっ!! >> 私は、3年以上前の・・・・ディスが貴女に会わなくなってからの3年間の貴女しか知らないけどね。 >> だけどね、ディスは、≪もう一人の自分≫の私に、大して、毎日のように話してくれた。 >> レイティスのことも多かったけど、一番多かったのは、アリエス、アンタの事だ。」 >>「・・・私の・・・・」 >アミイ:アリエスちゃん・・・・こんなに幸せ者なのに、なんでそんなに世の中の不幸を一身に背負ったような雰囲気なのよぅ・・・・。何とか言いなさいな、諸悪の根源・朱琉!? >朱琉:・・・・考え方は、そう簡単には変えられないからじゃないのかと。今知ったことで、いきなり態度を変えられるほど器用なアリエスではないと思うので。 久遠;アリエスちゃんは、変われるわ。 ユア:すごく歩みは遅くても、アリエスは変われます。 > >> >> >> >> >> >> >> >> >>―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+ >> >> >>はい、ユアです。 >>少々、戦闘シ−ンがあるわけでもないのに、胃がキリキリ痛い一回でした。 >> >> >> >> >>さて、今回のアリエスのことについて、一言解説を。 >>『ラビ』→アリエスなのですが、今の彼女は、3年前の事をきっかけに、少々臆病というか、人に思ってもらうことに、恐怖を抱いております、多かれ少なかれ。 >>そのせいで、予告とは、違い少々覇気のない対応になりました。 >>打ち込む直前に、やっと掴んだことなので。 >朱琉:いえいえ、ある意味これが一番アリエスらしい気がします。 >アミイ:朱琉よりも的確に『アリエス』を掴んでると思うわ。 ユア:ありがとうございます。 久遠:アリエスのお母さんにそう言ってもらえてよかったわね。 > >> >> >>では、また次回。 >朱琉:はい、では、また今度。 >二人:またね! ユア;次回は、本当に≪風舞姫≫VSアリエスなシ−ンあり、 二人;それでは。 >> >> >> >> > |
17479 | 家族の写真 Act 20 ≪風舞姫≫の切なる怒り | 十叶 夕海 | 2006/1/23 00:45:52 |
記事番号17443へのコメント 「そう、アリエスのことだ!!」 ≪風舞姫≫は、何か不明の感情ー人間風ならば、『怒り』『憤り』『哀しみ』を当分にブレンドしたような感情に突き動かされて、もう一度繰り返した。 そして、さらに続ける。 「ディスはね。 今日の笑顔はヒマワリみたいだったとか、クッキ−を一緒に作ったとか、ナイフ術の練習をしたとか。 そんなね、些細なことを話してくれた!! ディスにとってね、アンタが救いだった。 ・・・・・・・っさい、ディス、私はね、怒ってんだ。 死んじまった奴に縛られて、誰も、自分の事を思わないって思ってる、クッソタレで甘ったれの嬢ちゃんにな。」 科白の後半は、奥の方にいるディスティアへの言葉であったが、ある意味アリエスへの言葉でもあった。 パン 小気味いいとも言える音が一度響いた。 「貴方に、そう言われる筋合いはありません!!」 そう、アリエスが幻の左の平手で、ディスティアの右頬を張り飛ばしたのだ。 「はん!!ディスはね、この三年間も、一日たりとも、あんたのことを忘れちゃいなかった。 むしろね、弟のクラスメイトだって分かったとき、びっくりしていたようだからね。 なぁ、本当に、誰も自分を思ってないってはっきりと確証持てるか?」 アリエスの言葉を待つように、少し間を置き、そして、ソファに自陣は腰掛けなおした≪風間姫≫。 「・・・・ま、TOBECOOLだ。 座りな、アリエス。 ・・・・余談になるけど、このギョーカイの女性のみのハイリスクって分かる? ・・・・・・・・分かるよね。」 彼女が何を言おうとしているかお分かりだろうか? 男と女。 すなわち、生まざる者と生み出し者である。 「・・・・・・子供を産むこと?」 「・・・その前。 女はそこが弱い。 六十年程前のどこぞの民族最高主義のお国でも、そういう実験が行なわれていたらしいね。 その実験で、命を絶ったのは、女性のほうが高いね。 ・・・・『魂の殺人』で。」 「・・・・・・・ああ、レイプですか?」 「・・・・・・・・・・自分から話を降っておいて、なんだけどお姉さん少し、落ち込みそう。」 ≪風舞姫≫は、アリエスの明け透けな物言いに、苦笑していた。 まあ、アリエスにしてみれば、『そんなことがあっても、レイティスのことは諦めないですよ。』的なことだろうが。 「まあ、ここまで言えば、察しは付くだろうけどね。 ディスは、≪エ−タミレアム≫にそういう事及び、監禁・・・・・まあ、これは、ディスも詳しく知らないよ。 ・・・・・・それ以上は、詮索するな。 どっちがマシかなんてこた〜ぁ言わない。 だけどね、アンタに精神状況がギリギリなのは、理解できる。」 ≪風舞姫≫の疲れたような表情に、アリエスは言葉を失った。 ≪風舞姫≫は、ディスティアも、知らないところで、ディスティアの心が砕けないように、自身の心を砕いていた。 『ディスティ・・・では、なく≪風舞姫≫様ですわね。 プロジェクターのスイッチをお入れください。』 「はいはい。悪かったね。」 電源の切れているはずのテレビのスピ−カーから、柔らかな冬の日差しのようなソプラノがもれてきた。 そして、≪風舞姫≫は、手馴れた感じで、ベランダ側においてある半径1メートル弱のプロジェクターのスイッチを入れる。 ヴゥンと低くかすかな起動音と共に起動し、一人の女性の像を結ぶ。 彼女を一言で、形容するならば、『奇妙純粋さ』というか、『違和感のある白』と言う風感じであった。 服は、右の肩紐と長手袋が一体となった黒のシンプルなカクテルドレス。左には白の長手袋がつけられている。 布がたっぷりとした裾を綺麗にそろえ、彼女は座った画像で静かに微笑む。 髪は、膝丈ほどの雪の白銀で、肌は、ミルクの白。瞳は、白にほんのりと淡く赤が混ざった白に近い色。 『はじめて、お目に掛かりますね? アリエス=オルフェーゼ=ラーナ様。 わたくしは、白羅=アクアブレ―ド・・・ハクラとお呼びくださいませ。 ディスティア様に作られた人工知能でございます。』 彼女は、よどみなく立ち上がり、そして典雅にドレスの裾を引き、お辞儀した。 また、座り微笑む。 『≪風舞姫≫様、何の御用でしょうか?』 「≪チャイルドクラン≫について、あらあら話してくれ。 『・・・・あらあら・・・、『簡単』に話せばいいのですね?』 「そうね。 アリエス。 アンタも、辿り着いただろ? ・・・・・・レイティスからの私への遺言のひとつ目は果たす。」 ≪風舞姫≫は、それだけ言うと、どこか別の部屋に行ってしまった。 仕方なしに、アリエスは、白羅にこう質問する。 「あの、レイティス兄さんの遺言って?」 『【自分を殺すであろう人間の属する組織までただ利ついたら、その組織のことをアリエスに教えてあげてください。】と。』 アリエスはどうにも堪えがたい感情が胸に湧き上がるのを感じた。 それは、『泣きたい』という感情だったかもしれない。 分からなかったが、感情の嵐が、アリエスの中で渦巻いた。 その原因は、合成だろうとはいえ、2度と聞けないはずの声だったからだ。 そう、【】の中の声は、3年前に亡くなったレイティス=アイルテの声だった。 『ですので、お話しましょう。 ・・・そもそも、≪チャイルドクラン≫とは、十四年前にエイレン=マイセリアルが、≪クラン≫を壊滅させた際の打ち洩らしの幹部によって、結成されたものです。 そして・・・・・・』 ≪幾つかの事実≫を・・・・≪吸血鬼≫などの情報を抜いた≪チャイルドクラン≫のことを簡単に白羅は、紡ぎ出す。 +――+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+ さて、≪風舞姫≫は、何処に行ったのか。 そして、≪チャイルドクラン≫の目的とは? ・・・・前者はともかく、後者は今現在明かせないので、まだ先にことになります。 ともかく、アリエスは、≪吸血鬼≫にまた近付くわけです。 次回予告 ≪魔導師ラビ≫から、ヒマワリの笑顔の女の子への贈物。 アリエスの更なる決意。 謎の人物とエイレンのある夜の会話。 その彼の熱い想いとは。 次回『家族の写真 Act 21 二つの夜の隙間』 お楽しみに。 それではまた次回。 |
17480 | うわ〜うわ〜うわ〜!!!! | 羅城 朱琉 | 2006/1/23 08:32:07 |
記事番号17479へのコメント 朱琉:こんにちは。読み終わって一番、とりあえず叫んだ朱琉です。 アミイ:隣のパソコンでネット中の友人に驚かれたわね。 朱琉:なんだかもう、最近はよくあることです。突然前触れ無く涙があふれてきたり、突然叫んだり・・・・ アミイ:涙は、それ、ドライアイのせいじゃないの? 朱琉:いや、そうじゃないと・・・・。とまあ、雑談はこのあたりにして、レスに参ります。 > > >「そう、アリエスのことだ!!」 >≪風舞姫≫は、何か不明の感情ー人間風ならば、『怒り』『憤り』『哀しみ』を当分にブレンドしたような感情に突き動かされて、もう一度繰り返した。 >そして、さらに続ける。 >「ディスはね。 > 今日の笑顔はヒマワリみたいだったとか、クッキ−を一緒に作ったとか、ナイフ術の練習をしたとか。 > そんなね、些細なことを話してくれた!! > ディスにとってね、アンタが救いだった。 > ・・・・・・・っさい、ディス、私はね、怒ってんだ。 > 死んじまった奴に縛られて、誰も、自分の事を思わないって思ってる、クッソタレで甘ったれの嬢ちゃんにな。」 >科白の後半は、奥の方にいるディスティアへの言葉であったが、ある意味アリエスへの言葉でもあった。 >パン >小気味いいとも言える音が一度響いた。 >「貴方に、そう言われる筋合いはありません!!」 >そう、アリエスが幻の左の平手で、ディスティアの右頬を張り飛ばしたのだ。 >「はん!!ディスはね、この三年間も、一日たりとも、あんたのことを忘れちゃいなかった。 > むしろね、弟のクラスメイトだって分かったとき、びっくりしていたようだからね。 > なぁ、本当に、誰も自分を思ってないってはっきりと確証持てるか?」 アミイ:(拍手) 朱琉:アミイさん、なぜ拍手? アミイ:まずは、アリエスを叱り飛ばして(?)くれた《風舞姫》に対して賞賛の意味をこめて。あと、アリエスちゃんのスバラシイ一撃に対して。 朱琉:後者はともかく、前者は同感です。心情的には、二人して《風舞姫》派ですね。 >アリエスの言葉を待つように、少し間を置き、そして、ソファに自陣は腰掛けなおした≪風間姫≫。 >「・・・・ま、TOBECOOLだ。 > 座りな、アリエス。 > ・・・・余談になるけど、このギョーカイの女性のみのハイリスクって分かる? > ・・・・・・・・分かるよね。」 >彼女が何を言おうとしているかお分かりだろうか? >男と女。 >すなわち、生まざる者と生み出し者である。 >「・・・・・・子供を産むこと?」 >「・・・その前。 > 女はそこが弱い。 > 六十年程前のどこぞの民族最高主義のお国でも、そういう実験が行なわれていたらしいね。 > その実験で、命を絶ったのは、女性のほうが高いね。 > ・・・・『魂の殺人』で。」 >「・・・・・・・ああ、レイプですか?」 >「・・・・・・・・・・自分から話を降っておいて、なんだけどお姉さん少し、落ち込みそう。」 >≪風舞姫≫は、アリエスの明け透けな物言いに、苦笑していた。 >まあ、アリエスにしてみれば、『そんなことがあっても、レイティスのことは諦めないですよ。』的なことだろうが。 アミイ:《風舞姫》に同じく、アミリータお姉さんも落ち込みそう・・・・。 朱琉:危機感が無いわけじゃないと思うんですけど・・・・全く、これっぽちも、自分の体大切にしていないですからね、アリエスは。 アミイ:食事が貧弱とか、自虐癖(?)とか? 朱琉:いえす。 >「まあ、ここまで言えば、察しは付くだろうけどね。 > ディスは、≪エ−タミレアム≫にそういう事及び、監禁・・・・・まあ、これは、ディスも詳しく知らないよ。 > ・・・・・・それ以上は、詮索するな。 > どっちがマシかなんてこた〜ぁ言わない。 > だけどね、アンタに精神状況がギリギリなのは、理解できる。」 >≪風舞姫≫の疲れたような表情に、アリエスは言葉を失った。 >≪風舞姫≫は、ディスティアも、知らないところで、ディスティアの心が砕けないように、自身の心を砕いていた。 >『ディスティ・・・では、なく≪風舞姫≫様ですわね。 > プロジェクターのスイッチをお入れください。』 >「はいはい。悪かったね。」 >電源の切れているはずのテレビのスピ−カーから、柔らかな冬の日差しのようなソプラノがもれてきた。 >そして、≪風舞姫≫は、手馴れた感じで、ベランダ側においてある半径1メートル弱のプロジェクターのスイッチを入れる。 >ヴゥンと低くかすかな起動音と共に起動し、一人の女性の像を結ぶ。 >彼女を一言で、形容するならば、『奇妙純粋さ』というか、『違和感のある白』と言う風感じであった。 >服は、右の肩紐と長手袋が一体となった黒のシンプルなカクテルドレス。左には白の長手袋がつけられている。 >布がたっぷりとした裾を綺麗にそろえ、彼女は座った画像で静かに微笑む。 >髪は、膝丈ほどの雪の白銀で、肌は、ミルクの白。瞳は、白にほんのりと淡く赤が混ざった白に近い色。 >『はじめて、お目に掛かりますね? > アリエス=オルフェーゼ=ラーナ様。 > わたくしは、白羅=アクアブレ―ド・・・ハクラとお呼びくださいませ。 > ディスティア様に作られた人工知能でございます。』 >彼女は、よどみなく立ち上がり、そして典雅にドレスの裾を引き、お辞儀した。 >また、座り微笑む。 >『≪風舞姫≫様、何の御用でしょうか?』 >「≪チャイルドクラン≫について、あらあら話してくれ。 >『・・・・あらあら・・・、『簡単』に話せばいいのですね?』 >「そうね。 > アリエス。 > アンタも、辿り着いただろ? > ・・・・・・レイティスからの私への遺言のひとつ目は果たす。」 >≪風舞姫≫は、それだけ言うと、どこか別の部屋に行ってしまった。 >仕方なしに、アリエスは、白羅にこう質問する。 >「あの、レイティス兄さんの遺言って?」 >『【自分を殺すであろう人間の属する組織までただ利ついたら、その組織のことをアリエスに教えてあげてください。】と。』 >アリエスはどうにも堪えがたい感情が胸に湧き上がるのを感じた。 >それは、『泣きたい』という感情だったかもしれない。 >分からなかったが、感情の嵐が、アリエスの中で渦巻いた。 >その原因は、合成だろうとはいえ、2度と聞けないはずの声だったからだ。 >そう、【】の中の声は、3年前に亡くなったレイティス=アイルテの声だった。 朱琉:・・・・よく叫ばなかったなぁ、と、アリエスに対して感心。 アミイ:朱琉は、叫んだものね、ここ。『うわ〜!レイティスボイス!?ちょ、だって、合成でも・・・きゃぁ〜!!!!』って。 朱琉:頼むから再現しないでぷりぃず・・・・ >『ですので、お話しましょう。 > ・・・そもそも、≪チャイルドクラン≫とは、十四年前にエイレン=マイセリアルが、≪クラン≫を壊滅させた際の打ち洩らしの幹部によって、結成されたものです。 > そして・・・・・・』 >≪幾つかの事実≫を・・・・≪吸血鬼≫などの情報を抜いた≪チャイルドクラン≫のことを簡単に白羅は、紡ぎ出す。 > > > > > > > > >+――+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+ > >さて、≪風舞姫≫は、何処に行ったのか。 >そして、≪チャイルドクラン≫の目的とは? > > >・・・・前者はともかく、後者は今現在明かせないので、まだ先にことになります。 >ともかく、アリエスは、≪吸血鬼≫にまた近付くわけです。 > > >次回予告 > > >≪魔導師ラビ≫から、ヒマワリの笑顔の女の子への贈物。 >アリエスの更なる決意。 > >謎の人物とエイレンのある夜の会話。 >その彼の熱い想いとは。 > >次回『家族の写真 Act 21 二つの夜の隙間』 >お楽しみに。 > > >それではまた次回。 朱琉:はい!今回も楽しみにしていましたが、次回も楽しみです! アミイ:ラビ君どうたらのあたりが特に? 朱琉:他全て含めてです。・・・・では、今回はこの辺で 二人:では、また! > > |
17481 | うおっしゃ〜〜!! | 十叶 夕海 | 2006/1/23 21:48:01 |
記事番号17480へのコメント > >朱琉:こんにちは。読み終わって一番、とりあえず叫んだ朱琉です。 >アミイ:隣のパソコンでネット中の友人に驚かれたわね。 >朱琉:なんだかもう、最近はよくあることです。突然前触れ無く涙があふれてきたり、突然叫んだり・・・・ >アミイ:涙は、それ、ドライアイのせいじゃないの? >朱琉:いや、そうじゃないと・・・・。とまあ、雑談はこのあたりにして、レスに参ります。 ユア;うおっしゃ、咲くシャとしてい嬉しい限りです。 久遠;バイト先で、此の感想もらった時、チ―フに怒鳴られゲンコツもらって・・・・ ユア;言わないで。 では、返レス行きます。 > >> >> >>「そう、アリエスのことだ!!」 >>≪風舞姫≫は、何か不明の感情ー人間風ならば、『怒り』『憤り』『哀しみ』を当分にブレンドしたような感情に突き動かされて、もう一度繰り返した。 >>そして、さらに続ける。 >>「ディスはね。 >> 今日の笑顔はヒマワリみたいだったとか、クッキ−を一緒に作ったとか、ナイフ術の練習をしたとか。 >> そんなね、些細なことを話してくれた!! >> ディスにとってね、アンタが救いだった。 >> ・・・・・・・っさい、ディス、私はね、怒ってんだ。 >> 死んじまった奴に縛られて、誰も、自分の事を思わないって思ってる、クッソタレで甘ったれの嬢ちゃんにな。」 >>科白の後半は、奥の方にいるディスティアへの言葉であったが、ある意味アリエスへの言葉でもあった。 >>パン >>小気味いいとも言える音が一度響いた。 >>「貴方に、そう言われる筋合いはありません!!」 >>そう、アリエスが幻の左の平手で、ディスティアの右頬を張り飛ばしたのだ。 >>「はん!!ディスはね、この三年間も、一日たりとも、あんたのことを忘れちゃいなかった。 >> むしろね、弟のクラスメイトだって分かったとき、びっくりしていたようだからね。 >> なぁ、本当に、誰も自分を思ってないってはっきりと確証持てるか?」 >アミイ:(拍手) >朱琉:アミイさん、なぜ拍手? >アミイ:まずは、アリエスを叱り飛ばして(?)くれた《風舞姫》に対して賞賛の意味をこめて。あと、アリエスちゃんのスバラシイ一撃に対して。 >朱琉:後者はともかく、前者は同感です。心情的には、二人して《風舞姫》派ですね。 久遠:でもね、アミイさん。 ディスちゃんよりも、≪風舞姫≫ちゃんの方が顕著なのよね。 ユア;ありがとうございます。 でも、アリエス嬢が怒るのも無理ないでしょう。 3年間を全否定されましたから。 > >>アリエスの言葉を待つように、少し間を置き、そして、ソファに自陣は腰掛けなおした≪風間姫≫。 >>「・・・・ま、TOBECOOLだ。 >> 座りな、アリエス。 >> ・・・・余談になるけど、このギョーカイの女性のみのハイリスクって分かる? >> ・・・・・・・・分かるよね。」 >>彼女が何を言おうとしているかお分かりだろうか? >>男と女。 >>すなわち、生まざる者と生み出し者である。 >>「・・・・・・子供を産むこと?」 >>「・・・その前。 >> 女はそこが弱い。 >> 六十年程前のどこぞの民族最高主義のお国でも、そういう実験が行なわれていたらしいね。 >> その実験で、命を絶ったのは、女性のほうが高いね。 >> ・・・・『魂の殺人』で。」 >>「・・・・・・・ああ、レイプですか?」 >>「・・・・・・・・・・自分から話を降っておいて、なんだけどお姉さん少し、落ち込みそう。」 >>≪風舞姫≫は、アリエスの明け透けな物言いに、苦笑していた。 >>まあ、アリエスにしてみれば、『そんなことがあっても、レイティスのことは諦めないですよ。』的なことだろうが。 >アミイ:《風舞姫》に同じく、アミリータお姉さんも落ち込みそう・・・・。 >朱琉:危機感が無いわけじゃないと思うんですけど・・・・全く、これっぽちも、自分の体大切にしていないですからね、アリエスは。 >アミイ:食事が貧弱とか、自虐癖(?)とか? >朱琉:いえす。 ユア;≪ディス嬢過去究明編≫が終了後、多少食事面は、改善されるでしょう。 久遠;女の子だから、自分は大切にしないといけないのに。 > >>「まあ、ここまで言えば、察しは付くだろうけどね。 >> ディスは、≪エ−タミレアム≫にそういう事及び、監禁・・・・・まあ、これは、ディスも詳しく知らないよ。 >> ・・・・・・それ以上は、詮索するな。 >> どっちがマシかなんてこた〜ぁ言わない。 >> だけどね、アンタに精神状況がギリギリなのは、理解できる。」 >>≪風舞姫≫の疲れたような表情に、アリエスは言葉を失った。 >>≪風舞姫≫は、ディスティアも、知らないところで、ディスティアの心が砕けないように、自身の心を砕いていた。 >>『ディスティ・・・では、なく≪風舞姫≫様ですわね。 >> プロジェクターのスイッチをお入れください。』 >>「はいはい。悪かったね。」 >>電源の切れているはずのテレビのスピ−カーから、柔らかな冬の日差しのようなソプラノがもれてきた。 >>そして、≪風舞姫≫は、手馴れた感じで、ベランダ側においてある半径1メートル弱のプロジェクターのスイッチを入れる。 >>ヴゥンと低くかすかな起動音と共に起動し、一人の女性の像を結ぶ。 >>彼女を一言で、形容するならば、『奇妙純粋さ』というか、『違和感のある白』と言う風感じであった。 >>服は、右の肩紐と長手袋が一体となった黒のシンプルなカクテルドレス。左には白の長手袋がつけられている。 >>布がたっぷりとした裾を綺麗にそろえ、彼女は座った画像で静かに微笑む。 >>髪は、膝丈ほどの雪の白銀で、肌は、ミルクの白。瞳は、白にほんのりと淡く赤が混ざった白に近い色。 >>『はじめて、お目に掛かりますね? >> アリエス=オルフェーゼ=ラーナ様。 >> わたくしは、白羅=アクアブレ―ド・・・ハクラとお呼びくださいませ。 >> ディスティア様に作られた人工知能でございます。』 >>彼女は、よどみなく立ち上がり、そして典雅にドレスの裾を引き、お辞儀した。 >>また、座り微笑む。 >>『≪風舞姫≫様、何の御用でしょうか?』 >>「≪チャイルドクラン≫について、あらあら話してくれ。 >>『・・・・あらあら・・・、『簡単』に話せばいいのですね?』 >>「そうね。 >> アリエス。 >> アンタも、辿り着いただろ? >> ・・・・・・レイティスからの私への遺言のひとつ目は果たす。」 >>≪風舞姫≫は、それだけ言うと、どこか別の部屋に行ってしまった。 >>仕方なしに、アリエスは、白羅にこう質問する。 >>「あの、レイティス兄さんの遺言って?」 >>『【自分を殺すであろう人間の属する組織までただ利ついたら、その組織のことをアリエスに教えてあげてください。】と。』 >>アリエスはどうにも堪えがたい感情が胸に湧き上がるのを感じた。 >>それは、『泣きたい』という感情だったかもしれない。 >>分からなかったが、感情の嵐が、アリエスの中で渦巻いた。 >>その原因は、合成だろうとはいえ、2度と聞けないはずの声だったからだ。 >>そう、【】の中の声は、3年前に亡くなったレイティス=アイルテの声だった。 >朱琉:・・・・よく叫ばなかったなぁ、と、アリエスに対して感心。 >アミイ:朱琉は、叫んだものね、ここ。『うわ〜!レイティスボイス!?ちょ、だって、合成でも・・・きゃぁ〜!!!!』って。 >朱琉:頼むから再現しないでぷりぃず・・・・ ユア;元・白羅も、そういう相手にとってダメ−ジのあるお茶目が隙でしたからね。 久遠;叫ぶより、固まるでしょう。 ・・・・・・・もう聞けないはずだったのに。 >> >> >> >> >> >> >>+――+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+ >> >>さて、≪風舞姫≫は、何処に行ったのか。 >>そして、≪チャイルドクラン≫の目的とは? >> >> >>・・・・前者はともかく、後者は今現在明かせないので、まだ先にことになります。 >>ともかく、アリエスは、≪吸血鬼≫にまた近付くわけです。 >> >> >>次回予告 >> >> >>≪魔導師ラビ≫から、ヒマワリの笑顔の女の子への贈物。 >>アリエスの更なる決意。 >> >>謎の人物とエイレンのある夜の会話。 >>その彼の熱い想いとは。 >> >>次回『家族の写真 Act 21 二つの夜の隙間』 >>お楽しみに。 >> >> >>それではまた次回。 >朱琉:はい!今回も楽しみにしていましたが、次回も楽しみです! >アミイ:ラビ君どうたらのあたりが特に? >朱琉:他全て含めてです。・・・・では、今回はこの辺で >二人:では、また! >> ユア;ありがとうございます。 二人;それでは、また次回。 >> > |
17482 | 家族の写真 Act 21 二つの夜の隙間 | 十叶 夕海 | 2006/1/24 00:47:17 |
記事番号17443へのコメント 白羅は、アリエスに向かって、淡々と≪チャイルドクラン≫の事を話す。 『・・・・・ということなのです。 少なくとも、一人の人間がどうこうできる組織ではありません。 ・・・・往時の≪クラン≫以上の組織力を誇る組織なのですから。』 「・・・・・・・・・・・・どうすれば・・・・・いいのです。」 『・・・・五月十五日・・土曜日ですわね。 その日に、またここに来るといいですわ。 ・・・≪反・CC≫・・・・レジストのメンバ―の顔合わせがあるのです。』 作り物とは思えないほどの自然で柔和な笑顔を見せる白羅。 「・・・ありゃりゃ、もう話しちゃったか。」 そこへ、ブディック―オ−ダ―メイド専門の箱と大きな紙袋幾つも持った≪風舞姫≫が、やってきた。 「それは・・・・」 「≪魔導師(マジスタ)・ラビから、貴方へのプレゼントとメッセ−ジ。 三年前からの貴方の誕生日とクリスマスと家族で言った旅行の時のお土産で、計十数点。」 ブディックの箱は、三つ。 闇に星を散らしたかのようなワンピ−ス。澄んだ蒼穹の夏用のツ―ピ−ス。淡い紫色の紗布のワンピ−スと澄んだ青のコサ―ジュ。 どれも、ちゃんとした席やちょっとした席にも着ていけるようなカジュアルなものばかりだ。 それ以外では、京都土産の白檀の扇子・ようじやの油取り紙、沖縄土産のいも貝のイヤリング・デフォルメシ−サ−のぬいぐるみなど、地域色の強いもの。 どれをとっても、男の子が、好きな女の子にために、慣れなくても一生懸命に選んだりしたものだ。 「服とセットで、バックと靴とアクセもある。」 「・・・・なぜ、ラビが。。。。」 「・・・・ん?」 「・・・何故、ラビが私のサイズを知っているんですか。」 「三年前のスリ―サイズを元にシュミュレ−トしたらしい。 ・・メッセ−ジを読んでみろ。」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「・・・・・・・・・・・・」 「もう少し、肩の力を抜け。 ・・・・おや、もうこんな時間か、夕飯作るから、しばらく眺めてるといいよ。」 プレゼント一つ一つにつけられた手紙には、ただアリエスのことが好きだからと、喜んで欲しいという想いがつめられていた。 ≪風舞姫≫は、少し考える時間があるほうがいいだろうとそう言って、キッチンへと言ってしまった。 そして翌日、アリエスはそのマンションを出た。 戦い方を変えてでも、レイティスの仇を討つと決意新たに。 「エイレンちゃん。 ≪チャイルドクラン≫戦、無茶しないでよう。」 「大丈夫だ、久遠。」 ここは、≪デザ−トロ−ズ≫のカウンタ。 カウンタを挟んで、二人の人物が向かい合う。 淡い紫苑色の髪と葡萄酒色の双眸の小柄な年齢不詳の女性こと、エイレン。 そして、ジンをロックで飲むのは、性別不詳の人物。 声は、男性の裏声、或いは女性が低く出したような奇妙な声。 そして、瞳は、見えている方は澄んだ青で綺麗なのだが、いわゆる悪党がするような紫色のレンズのサングラスをしていた。 髪は、ピンクに近いような赤紫色の髪、それの前髪の部分の半分で左眼を覆い、残りを後ろで淡い青紫色の紐でまとめていた。 さらに、眼帯でさらに左眼を封じていた。 そのせいで、中性的な男性という感じであった。 服装は、白のYシャツの裾とそでに、血飛沫を散らしたようなものようのものと黒の革パンに彼岸花の赤い花を散らしたものに、ミリタリブ―ツと言うもの。 いわゆる、新宿二丁目歌舞伎町のお姉さんである。 「でも、無茶はエイレンちゃんの専売特許でしょ?」 「否定はしない。 それに、≪チャイルドクラン≫が無ければ、ジェラルの側に行きたいというのもまた事実だ。」 エイレンのその言葉に、久遠と呼ばれた人物は、ジンを一気にあおり―心中の怒りを押さえるかのように―そして、少々乱暴にグラスをカウンタに置く。 そして、カウンタ内のエイレンの胸倉を掴み、持ち上げ、カウンタを越えさせ、自分の座っていたスツ―ルのスツ―ルに座らせた。 「マスタ―、私の話し全然聞いてないでしょ!! 死ぬなって・・・・怪我もするなって俺は言ってるんだ!! 俺は、≪血吸の魔剣≫だった。 だけどな、お前にあって変われたのに、お前が死んだら、また戻るぞ俺は。 ・・・何でも屋のエイレんは死んだかもしれないけどな、まだ仲介屋のエイレンは、生きてんだろ?」 いつもの女言葉ではなく、生来の男言葉に戻った久遠。 久遠は、現在の≪使鬼≫の中では、最古参になる。 ジェラルドがいなくなってから、エイレンは、それまで使っていた≪占札ノ使鬼≫を全て封印し、友人の十二神将の助力で、一から≪使鬼≫を集めなおしたのだ。 そして、刻が、流れるうちに『紅蓮』と十二神将の一人と≪占札ノ使鬼≫の名前が一緒だと知るような≪使鬼≫も、久遠一人となっているのであった。 「・・・・・悪かった。」 そして、エイレンは、そう一言だけ、決まり悪そうに呟いた。 そこで、やっと久遠は、主の胸倉を掴んだことを気付き、手を離した。 「あ、ごめんなさい・・エイレンちゃん。」 それから、久遠は、小柄な・・・自分よりも遥かに小柄なエイレンの体を自分の膝に乗せ、ぎゅっと抱き締める。 「エイレンちゃん、しつこいようだけどもう一回だけ。 私の本能的な破壊欲が、エイレンちゃんへの『大好き』って感情に勝ったの。 だから、エイレンちゃんの側にずっといたいのよ。」 このときの久遠は、父の抱擁力と母の慈愛の両方を持っていた。 そして、夜は更けていく・・・・・・・・・・。 ―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+ それでは、今回で、この章は終了。 次回からは、『温泉編』です。 もちろん、ただでは終わりません。 それではまた次回。 |
17483 | ラビ君・・・・マメですね。 | 羅城 朱琉 | 2006/1/24 14:50:47 |
記事番号17482へのコメント 朱琉:ネットカフェからこんにちは、羅城 朱琉です。 アミイ:・・・・で?何が言いたいわけ? 朱琉:えっと・・・・テスト期間に突入したので、苦手科目のある日には、レスが出来ないかと。 アミイ:今日は大丈夫なわけね。 朱琉:はい。今週は大丈夫です。では、早速レスです。 > > >白羅は、アリエスに向かって、淡々と≪チャイルドクラン≫の事を話す。 >『・・・・・ということなのです。 > 少なくとも、一人の人間がどうこうできる組織ではありません。 > ・・・・往時の≪クラン≫以上の組織力を誇る組織なのですから。』 >「・・・・・・・・・・・・どうすれば・・・・・いいのです。」 >『・・・・五月十五日・・土曜日ですわね。 > その日に、またここに来るといいですわ。 > ・・・≪反・CC≫・・・・レジストのメンバ―の顔合わせがあるのです。』 >作り物とは思えないほどの自然で柔和な笑顔を見せる白羅。 >「・・・ありゃりゃ、もう話しちゃったか。」 >そこへ、ブディック―オ−ダ―メイド専門の箱と大きな紙袋幾つも持った≪風舞姫≫が、やってきた。 >「それは・・・・」 >「≪魔導師(マジスタ)・ラビから、貴方へのプレゼントとメッセ−ジ。 > 三年前からの貴方の誕生日とクリスマスと家族で言った旅行の時のお土産で、計十数点。」 >ブディックの箱は、三つ。 >闇に星を散らしたかのようなワンピ−ス。澄んだ蒼穹の夏用のツ―ピ−ス。淡い紫色の紗布のワンピ−スと澄んだ青のコサ―ジュ。 >どれも、ちゃんとした席やちょっとした席にも着ていけるようなカジュアルなものばかりだ。 >それ以外では、京都土産の白檀の扇子・ようじやの油取り紙、沖縄土産のいも貝のイヤリング・デフォルメシ−サ−のぬいぐるみなど、地域色の強いもの。 >どれをとっても、男の子が、好きな女の子にために、慣れなくても一生懸命に選んだりしたものだ。 >「服とセットで、バックと靴とアクセもある。」 >「・・・・なぜ、ラビが。。。。」 >「・・・・ん?」 >「・・・何故、ラビが私のサイズを知っているんですか。」 >「三年前のスリ―サイズを元にシュミュレ−トしたらしい。 アミイ:そこまでいくと、ある意味すばらしいかも。マメねぇ、本当に。 朱琉:女の子とはいえ、成長期なのに・・・・。よく完璧にシュミレートできたなぁ、と、ちょっと感心です。 アミイ:これも、『愛』の為せるワザかしら? > ・・メッセ−ジを読んでみろ。」 >・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ >・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ >「・・・・・・・・・・・・」 >「もう少し、肩の力を抜け。 > ・・・・おや、もうこんな時間か、夕飯作るから、しばらく眺めてるといいよ。」 >プレゼント一つ一つにつけられた手紙には、ただアリエスのことが好きだからと、喜んで欲しいという想いがつめられていた。 >≪風舞姫≫は、少し考える時間があるほうがいいだろうとそう言って、キッチンへと言ってしまった。 > >そして翌日、アリエスはそのマンションを出た。 >戦い方を変えてでも、レイティスの仇を討つと決意新たに。 朱琉:アリエス、本格的に始動、ですか! アミイ:もともといい子だから、これで良いほうに進んでくれると思うけど・・・・ > > > > > > > > > >「エイレンちゃん。 > ≪チャイルドクラン≫戦、無茶しないでよう。」 >「大丈夫だ、久遠。」 >ここは、≪デザ−トロ−ズ≫のカウンタ。 >カウンタを挟んで、二人の人物が向かい合う。 >淡い紫苑色の髪と葡萄酒色の双眸の小柄な年齢不詳の女性こと、エイレン。 >そして、ジンをロックで飲むのは、性別不詳の人物。 >声は、男性の裏声、或いは女性が低く出したような奇妙な声。 >そして、瞳は、見えている方は澄んだ青で綺麗なのだが、いわゆる悪党がするような紫色のレンズのサングラスをしていた。 >髪は、ピンクに近いような赤紫色の髪、それの前髪の部分の半分で左眼を覆い、残りを後ろで淡い青紫色の紐でまとめていた。 >さらに、眼帯でさらに左眼を封じていた。 >そのせいで、中性的な男性という感じであった。 >服装は、白のYシャツの裾とそでに、血飛沫を散らしたようなものようのものと黒の革パンに彼岸花の赤い花を散らしたものに、ミリタリブ―ツと言うもの。 >いわゆる、新宿二丁目歌舞伎町のお姉さんである。 アミイ:久遠ちゃん・・・・趣味がいいのか悪いのか・・・・ 朱琉:そればっかりは、個人の好みかと。 >「でも、無茶はエイレンちゃんの専売特許でしょ?」 >「否定はしない。 > それに、≪チャイルドクラン≫が無ければ、ジェラルの側に行きたいというのもまた事実だ。」 >エイレンのその言葉に、久遠と呼ばれた人物は、ジンを一気にあおり―心中の怒りを押さえるかのように―そして、少々乱暴にグラスをカウンタに置く。 >そして、カウンタ内のエイレンの胸倉を掴み、持ち上げ、カウンタを越えさせ、自分の座っていたスツ―ルのスツ―ルに座らせた。 >「マスタ―、私の話し全然聞いてないでしょ!! > 死ぬなって・・・・怪我もするなって俺は言ってるんだ!! > 俺は、≪血吸の魔剣≫だった。 > だけどな、お前にあって変われたのに、お前が死んだら、また戻るぞ俺は。 > ・・・何でも屋のエイレんは死んだかもしれないけどな、まだ仲介屋のエイレンは、生きてんだろ?」 >いつもの女言葉ではなく、生来の男言葉に戻った久遠。 >久遠は、現在の≪使鬼≫の中では、最古参になる。 >ジェラルドがいなくなってから、エイレンは、それまで使っていた≪占札ノ使鬼≫を全て封印し、友人の十二神将の助力で、一から≪使鬼≫を集めなおしたのだ。 >そして、刻が、流れるうちに『紅蓮』と十二神将の一人と≪占札ノ使鬼≫の名前が一緒だと知るような≪使鬼≫も、久遠一人となっているのであった。 >「・・・・・悪かった。」 >そして、エイレンは、そう一言だけ、決まり悪そうに呟いた。 >そこで、やっと久遠は、主の胸倉を掴んだことを気付き、手を離した。 >「あ、ごめんなさい・・エイレンちゃん。」 >それから、久遠は、小柄な・・・自分よりも遥かに小柄なエイレンの体を自分の膝に乗せ、ぎゅっと抱き締める。 >「エイレンちゃん、しつこいようだけどもう一回だけ。 > 私の本能的な破壊欲が、エイレンちゃんへの『大好き』って感情に勝ったの。 > だから、エイレンちゃんの側にずっといたいのよ。」 >このときの久遠は、父の抱擁力と母の慈愛の両方を持っていた。 > > > >そして、夜は更けていく・・・・・・・・・・。 アミイ:久遠ちゃん、かっこいいわv 朱琉:確かに。こういうの、いいですね。 アミイ:はぁ。・・・・ねえ、朱琉?私も・・・・ 朱琉:もう既に登場しているでしょう!?『時の旅人』本編にあなたは! アミイ:しくしく・・・・名前出てないじゃない・・・・ > > > > > > > >―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+ > > >それでは、今回で、この章は終了。 >次回からは、『温泉編』です。 >もちろん、ただでは終わりません。 > > >それではまた次回。 朱琉:はい、今回も楽しかったです! アミイ:今後のヴァリード家の皆様方が楽しみよv 朱琉:では、短いですが、今回はこの辺で。 二人:では! > > > > > > |
17484 | 『愛』が故にです。 | 十叶 夕海 | 2006/1/24 21:29:24 |
記事番号17483へのコメント > >朱琉:ネットカフェからこんにちは、羅城 朱琉です。 >アミイ:・・・・で?何が言いたいわけ? >朱琉:えっと・・・・テスト期間に突入したので、苦手科目のある日には、レスが出来ないかと。 >アミイ:今日は大丈夫なわけね。 >朱琉:はい。今週は大丈夫です。では、早速レスです。 ユア;自宅からこんにちわ。 久遠;ユアちゃんの方は、高校生ズのバイト君(高校3年)が、卒業試験で、いないから、夕方から八時ぐらいまで、ほぼ毎日フルよね。 ユア;その分儲かりますしね。 ・・・・・返レス行きますね。 > >> >> >>白羅は、アリエスに向かって、淡々と≪チャイルドクラン≫の事を話す。 >>『・・・・・ということなのです。 >> 少なくとも、一人の人間がどうこうできる組織ではありません。 >> ・・・・往時の≪クラン≫以上の組織力を誇る組織なのですから。』 >>「・・・・・・・・・・・・どうすれば・・・・・いいのです。」 >>『・・・・五月十五日・・土曜日ですわね。 >> その日に、またここに来るといいですわ。 >> ・・・≪反・CC≫・・・・レジストのメンバ―の顔合わせがあるのです。』 >>作り物とは思えないほどの自然で柔和な笑顔を見せる白羅。 >>「・・・ありゃりゃ、もう話しちゃったか。」 >>そこへ、ブディック―オ−ダ―メイド専門の箱と大きな紙袋幾つも持った≪風舞姫≫が、やってきた。 >>「それは・・・・」 >>「≪魔導師(マジスタ)・ラビから、貴方へのプレゼントとメッセ−ジ。 >> 三年前からの貴方の誕生日とクリスマスと家族で言った旅行の時のお土産で、計十数点。」 >>ブディックの箱は、三つ。 >>闇に星を散らしたかのようなワンピ−ス。澄んだ蒼穹の夏用のツ―ピ−ス。淡い紫色の紗布のワンピ−スと澄んだ青のコサ―ジュ。 >>どれも、ちゃんとした席やちょっとした席にも着ていけるようなカジュアルなものばかりだ。 >>それ以外では、京都土産の白檀の扇子・ようじやの油取り紙、沖縄土産のいも貝のイヤリング・デフォルメシ−サ−のぬいぐるみなど、地域色の強いもの。 >>どれをとっても、男の子が、好きな女の子にために、慣れなくても一生懸命に選んだりしたものだ。 >>「服とセットで、バックと靴とアクセもある。」 >>「・・・・なぜ、ラビが。。。。」 >>「・・・・ん?」 >>「・・・何故、ラビが私のサイズを知っているんですか。」 >>「三年前のスリ―サイズを元にシュミュレ−トしたらしい。 >アミイ:そこまでいくと、ある意味すばらしいかも。マメねぇ、本当に。 >朱琉:女の子とはいえ、成長期なのに・・・・。よく完璧にシュミレートできたなぁ、と、ちょっと感心です。 >アミイ:これも、『愛』の為せるワザかしら? ユア;ですね。 オ−ダ―メイド・・・・専門店ですと、生地にもよりますが最低でも、10万は飛びますしね。 久遠;ラビ君、アリエスちゃんのこと本当にLOVEだけど、会えないから・・・・。 でも、≪風舞姫≫と≪ギルトマスタ―≫が、共謀して情報隠してるものね。 ユア:ですので、ラビくんは、『LOVELOVE』パワ−でも、見つけ出せて無いと。 > >> ・・メッセ−ジを読んでみろ。」 >>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ >>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ >>「・・・・・・・・・・・・」 >>「もう少し、肩の力を抜け。 >> ・・・・おや、もうこんな時間か、夕飯作るから、しばらく眺めてるといいよ。」 >>プレゼント一つ一つにつけられた手紙には、ただアリエスのことが好きだからと、喜んで欲しいという想いがつめられていた。 >>≪風舞姫≫は、少し考える時間があるほうがいいだろうとそう言って、キッチンへと言ってしまった。 >> >>そして翌日、アリエスはそのマンションを出た。 >>戦い方を変えてでも、レイティスの仇を討つと決意新たに。 >朱琉:アリエス、本格的に始動、ですか! >アミイ:もともといい子だから、これで良いほうに進んでくれると思うけど・・・・ ユア;正確には、この三年間みたいに、『一人で戦う』真似はしないと。 久遠;『温泉編』『日常編』の後に、上で言った『会合』があると。 ユア;まあ、正体は、ばらしませんが、ラビ&アリエスのじゃれ合いもあるでしょう。 > >> >> >> >> >> >> >> >> >> >>「エイレンちゃん。 >> ≪チャイルドクラン≫戦、無茶しないでよう。」 >>「大丈夫だ、久遠。」 >>ここは、≪デザ−トロ−ズ≫のカウンタ。 >>カウンタを挟んで、二人の人物が向かい合う。 >>淡い紫苑色の髪と葡萄酒色の双眸の小柄な年齢不詳の女性こと、エイレン。 >>そして、ジンをロックで飲むのは、性別不詳の人物。 >>声は、男性の裏声、或いは女性が低く出したような奇妙な声。 >>そして、瞳は、見えている方は澄んだ青で綺麗なのだが、いわゆる悪党がするような紫色のレンズのサングラスをしていた。 >>髪は、ピンクに近いような赤紫色の髪、それの前髪の部分の半分で左眼を覆い、残りを後ろで淡い青紫色の紐でまとめていた。 >>さらに、眼帯でさらに左眼を封じていた。 >>そのせいで、中性的な男性という感じであった。 >>服装は、白のYシャツの裾とそでに、血飛沫を散らしたようなものようのものと黒の革パンに彼岸花の赤い花を散らしたものに、ミリタリブ―ツと言うもの。 >>いわゆる、新宿二丁目歌舞伎町のお姉さんである。 >アミイ:久遠ちゃん・・・・趣味がいいのか悪いのか・・・・ >朱琉:そればっかりは、個人の好みかと。 久遠;んもう、ひどいわね。 ピンハとかゴスロリとか、フリフリ女装より100%ましでしょ? ユア;・・・・まあ、ア−クより、マトモトいうことで > >>「でも、無茶はエイレンちゃんの専売特許でしょ?」 >>「否定はしない。 >> それに、≪チャイルドクラン≫が無ければ、ジェラルの側に行きたいというのもまた事実だ。」 >>エイレンのその言葉に、久遠と呼ばれた人物は、ジンを一気にあおり―心中の怒りを押さえるかのように―そして、少々乱暴にグラスをカウンタに置く。 >>そして、カウンタ内のエイレンの胸倉を掴み、持ち上げ、カウンタを越えさせ、自分の座っていたスツ―ルのスツ―ルに座らせた。 >>「マスタ―、私の話し全然聞いてないでしょ!! >> 死ぬなって・・・・怪我もするなって俺は言ってるんだ!! >> 俺は、≪血吸の魔剣≫だった。 >> だけどな、お前にあって変われたのに、お前が死んだら、また戻るぞ俺は。 >> ・・・何でも屋のエイレんは死んだかもしれないけどな、まだ仲介屋のエイレンは、生きてんだろ?」 >>いつもの女言葉ではなく、生来の男言葉に戻った久遠。 >>久遠は、現在の≪使鬼≫の中では、最古参になる。 >>ジェラルドがいなくなってから、エイレンは、それまで使っていた≪占札ノ使鬼≫を全て封印し、友人の十二神将の助力で、一から≪使鬼≫を集めなおしたのだ。 >>そして、刻が、流れるうちに『紅蓮』と十二神将の一人と≪占札ノ使鬼≫の名前が一緒だと知るような≪使鬼≫も、久遠一人となっているのであった。 >>「・・・・・悪かった。」 >>そして、エイレンは、そう一言だけ、決まり悪そうに呟いた。 >>そこで、やっと久遠は、主の胸倉を掴んだことを気付き、手を離した。 >>「あ、ごめんなさい・・エイレンちゃん。」 >>それから、久遠は、小柄な・・・自分よりも遥かに小柄なエイレンの体を自分の膝に乗せ、ぎゅっと抱き締める。 >>「エイレンちゃん、しつこいようだけどもう一回だけ。 >> 私の本能的な破壊欲が、エイレンちゃんへの『大好き』って感情に勝ったの。 >> だから、エイレンちゃんの側にずっといたいのよ。」 >>このときの久遠は、父の抱擁力と母の慈愛の両方を持っていた。 >> >> >> >>そして、夜は更けていく・・・・・・・・・・。 >アミイ:久遠ちゃん、かっこいいわv >朱琉:確かに。こういうの、いいですね。 >アミイ:はぁ。・・・・ねえ、朱琉?私も・・・・ >朱琉:もう既に登場しているでしょう!?『時の旅人』本編にあなたは! >アミイ:しくしく・・・・名前出てないじゃない・・・・ ユア:えええっ!! 久遠;出てるの? ユア;ああ、ちなみに、≪使鬼≫の中での通称は、『お母さん』です > >> >> >> >> >> >> >> >>―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+ >> >> >>それでは、今回で、この章は終了。 >>次回からは、『温泉編』です。 >>もちろん、ただでは終わりません。 >> >> >>それではまた次回。 >朱琉:はい、今回も楽しかったです! >アミイ:今後のヴァリード家の皆様方が楽しみよv >朱琉:では、短いですが、今回はこの辺で。 >二人:では! ユア;意外な人が、意外な立場にあります。 久遠;まあ、職業的にも、心情的にもやりやすいわね、。 二人;では、次回で。 >> >> >> >> >> >> > |