◆−家族の写真外伝 The world is not enough +もうあの人はいない+ 上−十叶 夕海 (2005/12/30 23:31:55) No.17453 ┣港町に、曇り空と潮風と煙草の煙…−月読乾 (2005/12/31 01:03:58) No.17454 ┃┗彼女なりに、語れるようになったのは、大きな進歩なのです。−十叶 夕海 (2006/1/3 16:57:17) No.17455 ┣エイレンさん・・・・−羅城 朱琉 (2006/1/13 08:45:47) No.17466 ┃┗一番、精神年齢高いかもしれないです。−十叶 夕海 (2006/1/15 23:32:06) No.17468 ┣家族の写真外伝 The world is not enough +もうあの人はいない+ 下−十叶 夕海 (2006/1/25 22:25:43) No.17485 ┃┣ちょっとびっくり(本題と関係なし?)−羅城 朱琉 (2006/1/26 11:47:19) No.17486 ┃┃┗作者としてはこの上なく光栄なのですが・・・(おろおろ)−十叶 夕海 (2006/1/26 21:02:48) No.17487 ┃┗今は、当ての無い唯休息の時…−月読乾 (2006/1/28 20:32:12) No.17490 ┃ ┗まだまだ、だけどな。−十叶 夕海 (2006/1/28 23:26:55) No.17491 ┗家族の写真外伝 それは雪月夜のこと 上−十叶 夕海 (2006/2/6 23:11:44) No.17494 ┗●×▲※□っ!?(色々と言葉になっていない叫び)−羅城 朱琉 (2006/2/9 17:14:26) No.17496 ┗Re偶然とは、恐ろしきモノ−十叶 夕海 (2006/2/9 22:14:28) No.17497
17453 | 家族の写真外伝 The world is not enough +もうあの人はいない+ 上 | 十叶 夕海 | 2005/12/30 23:31:55 |
「・・・・雪か。」 「如何シマしタ?」 「・・・・・いやね、昔の恋人を無くしたのが今ごろだったから。」 雪の降る冬のある日。 平日の午後のせいか、客足は無く、紫苑が昼ご飯を食べていた時のことだ。 窓の外にちらつく、雪を見てエイレンが呟いた言葉を紫苑が、拾った。 「その細葉巻(シガリロ)関係ですか?」 「・・・・・まあね。 今日は、雪でこれ以上客もこないだろうし、聞くかい? 私が、これを吸い始めた理由をさ。」 『これ』とは、もちろん細葉巻である。 エイレンは、一箱八十本入りを三日ほどで開けるヘビ−スモ−カ−なのである。 お客さんや<シルフィ−ダンサ−>連合のひよっこ達がいる時は決して吸わないが。 「オ願イしマス。」 「さて、じゃあ話そうか。」 そういうと、新しい細葉巻に火をつけ、語り始めた。 今から、二十年ほど前の事。 私は、その時、十七歳で、欧州の古い町並みが並ぶとある街で、何でも屋・・・・裏社会での何でも屋をやっていた。 当時は、エイレンではなく、本名の方のレティナと名乗っていた。 その三年前に、両親を・・・・貿易関係で、裏と関わっていた両親を亡くした。 あの出来事の少し前に、その敵は討てた。 でもさ、今更、日本に戻って、『女子高生』やって、『普通の生活』って言うのも、なんだし、この世界にいた。 ・・・・思いは、本人に告げる事はなかったけど、愛している奴がいたから、留まっていたのかも知れないね。 その出来事・・・の元になった依頼を受けた朝は、冷え込んではいたけど、まだ秋の終わり、雪は降っちゃあいなかった。 でもね、私は、今もだけどかなりの低血圧なんだ。 その時も・・。 【アサ−オキロ−、アサ−、オキロ−オキロ−、アサ−オキロ−オキロ・・・・】 って言う風に、目覚まし時計が鳴ってても、起きれなかった。 ・・・正確に言えば、一度起きたんだけど、『・・・後五分・・』って奴で、又寝てしまったんだ。 そこに入ってきたのは、蜂蜜色の恋金髪と蒼穹の瞳で、スタジャンとジ―パンの当時二十八歳のジェラルド=ヴァイサス。 彼も、裏社会での生活が長い情報屋兼私の相棒だった。 その時、彼は手に持っていたものをドアのすぐ横に合った書物机に置いた。 「レティ、【ムタ】のマスタ―から差し入れ。 冷めちまうから、とっとと起きろ。」 「あと・・・・・十五分。」 「・・・・しかたねぇな。」 たぶん、その時も、彼は喜々として、私のベッドにもぐりこんで来た。 私も、寝惚けて抱き枕だと思ったんだ。 そしたらな。 「いただきます。」 ・・・・・・・・・・・ジェラルは、キスをしてきたんだ。 紫苑、笑うな。 私も、自分で阿呆だと思ってるんだ。 何も言うな。 その後、ジェラルが、床とキスしたことは、言っておく。 十分後−。 「口述お願い。」 「はいはい。」 【ムタ】のマスタ−の差し入れは、海老ピラフとカレ−ス−プだった。 それを食べながら、ジェラルの調べた物を読んでもらう。 英語の読み書きと会話はできる。 しかし、それはそれ以外の言葉では、会話はともかく、読み書きはろくに出来ないのだ。 「・・・・・・ってなわけで、コルティオ氏がサタネルファミリ−に盗まれたスタ−のサファイアとルビ−を一ヶ月で、取り返して、引き渡す事。 報酬は、基本・日に300ユ−ロ。プラス、成功報酬として、6000ユ−ロ。」 「細工次第だけど、宝石二つ・・・まぁ、スタ−だからというのも考えても、単体一個50万ユ−ロ・・・・細工含めて計200万ユ−ロぐらいに、豪勢ね。 何でも屋如きに。」 1ユ−ロを日本円120円で計算すると。 日給・3万5千円×30日×2 = 210万 210万+720万=930万。 で、宝石のお値段が、2億4千万。 安くないといわれるかもしれないが、ミスタ・コルティオの裏稼業のチンピラ嫌いはこの世界でも有名だ。 しかも、そいつは、<クラン>の中堅の組織のボスだ。 「・・・・・で、どうする?」 「受けるしかないでしょ?」 「だよな。 ・・・いっくら、同業死んでるっても、受けないは受けないで、ヤバイだろうしな。 張爺に、バックアップ頼むかね。」 「だね。 ・・・・・・・ジェラル、食後の一服が美味しいのは分かる。 非喫煙者のこっちの身にもなれ。」 「へいへい。」 というかな、この時、ジェラルは、一服どころか、七服ぐらい吸っていたのだ。 「んじゃ、特殊装備で、契約結びに行こう。」 特殊装備とは、まあ実戦装備だ。 私の場合、コンバットナイフと深緑のマ−ブルの本だ。 「でもね、その依頼を受けないでいたら、ジェラルは死ななかったし。 『エイレン』は、生まれる事はなかった。」 「ドうシテですカ?」 「エイレンを漢字で書くならば、永遠の蓮。 蓮の花言葉は、『遠ざかった恋』・・・・それが永遠だから、叶わないから・・・」 「・・・・・・・」 「ほらほら、哀しそうにしないの。 ・・・・まあ、事の顛末を・・・・続きを話しましょうか。」 −+−+−+−+−+−+−+−+−+ 前編後編予定。 後編は、年明け草々公開予定。 それでは。 |
17454 | 港町に、曇り空と潮風と煙草の煙… | 月読乾 | 2005/12/31 01:03:58 |
記事番号17453へのコメント こんばんは、月読乾です。 今回は悲恋物と言う事で。 自分がどこまでその想いを理解して、許容できるか分かりませんが、自分なりの感想を…(ちなみに、タイトルは作品を読んでのイメージです。) > >「・・・・雪か。」 >「如何シマしタ?」 >「・・・・・いやね、昔の恋人を無くしたのが今ごろだったから。」 >雪の降る冬のある日。 >平日の午後のせいか、客足は無く、紫苑が昼ご飯を食べていた時のことだ。 >窓の外にちらつく、雪を見てエイレンが呟いた言葉を紫苑が、拾った。 >「その細葉巻(シガリロ)関係ですか?」 >「・・・・・まあね。 > 今日は、雪でこれ以上客もこないだろうし、聞くかい? > 私が、これを吸い始めた理由をさ。」 >『これ』とは、もちろん細葉巻である。 >エイレンは、一箱八十本入りを三日ほどで開けるヘビ−スモ−カ−なのである。 >お客さんや<シルフィ−ダンサ−>連合のひよっこ達がいる時は決して吸わないが。 >「オ願イしマス。」 >「さて、じゃあ話そうか。」 >そういうと、新しい細葉巻に火をつけ、語り始めた。 きっと、陰鬱な天気は傷を少しだけ空と同じくらい曇らせてくれるんでしょう… 紫苑は紫苑で、傷を感じながらもご飯を食べる時は、こういう話を聴きながらも、その直前はさりげにささやかな幸せを感じてるのでは…(第3者からは、、無神経な発言ですが…)? ps、(僕の無意味な考え、或いは戯言。) 僕がこの場に居たら『煙草はやめた方が…これからの体の為にも。』…って本当に言ったら、きっとエイレンさんは… その後彼女が何を考え、どう傷を隠して傷を傷めるかと言う程度の想像力と痛みを感じる中途半端な感受性は残酷でしょうか? >今から、二十年ほど前の事。 >私は、その時、十七歳で、欧州の古い町並みが並ぶとある街で、何でも屋・・・・裏社会での何でも屋をやっていた。 >当時は、エイレンではなく、本名の方のレティナと名乗っていた。 >その三年前に、両親を・・・・貿易関係で、裏と関わっていた両親を亡くした。 >あの出来事の少し前に、その敵は討てた。 >でもさ、今更、日本に戻って、『女子高生』やって、『普通の生活』って言うのも、なんだし、この世界にいた。 がむしゃらに走っていた、まっさらな心を自分で選んで染め始める時…選んだのは、真紅の鮮血と、どす黒い復讐心… 夢中すぎて、どのくらい染まるかも気付かなかった… 眠っている時に見た夢は原石。覚めた後は磨かれて美しくなるけど、 永久に磨く事の出来ない原石のままの真紅の宝石は、唯いつまでも生々しくて… >・・・・思いは、本人に告げる事はなかったけど、愛している奴がいたから、留まっていたのかも知れないね。 >その出来事・・・の元になった依頼を受けた朝は、冷え込んではいたけど、まだ秋の終わり、雪は降っちゃあいなかった。 >でもね、私は、今もだけどかなりの低血圧なんだ。 >その時も・・。 『癒し』って言えば、少しは軽くなるのかも知れない… でも、それは自分の居場所を唯求めていたからだって事を誤魔化す事を出きるほど、もうあの人の存在は軽くない… >【アサ−オキロ−、アサ−、オキロ−オキロ−、アサ−オキロ−オキロ・・・・】 >って言う風に、目覚まし時計が鳴ってても、起きれなかった。 >・・・正確に言えば、一度起きたんだけど、『・・・後五分・・』って奴で、又寝てしまったんだ。 >そこに入ってきたのは、蜂蜜色の恋金髪と蒼穹の瞳で、スタジャンとジ―パンの当時二十八歳のジェラルド=ヴァイサス。 >彼も、裏社会での生活が長い情報屋兼私の相棒だった。 >その時、彼は手に持っていたものをドアのすぐ横に合った書物机に置いた。 >「レティ、【ムタ】のマスタ―から差し入れ。 > 冷めちまうから、とっとと起きろ。」 >「あと・・・・・十五分。」 >「・・・・しかたねぇな。」 >たぶん、その時も、彼は喜々として、私のベッドにもぐりこんで来た。 >私も、寝惚けて抱き枕だと思ったんだ。 >そしたらな。 >「いただきます。」 >・・・・・・・・・・・ジェラルは、キスをしてきたんだ。 >紫苑、笑うな。 >私も、自分で阿呆だと思ってるんだ。 >何も言うな。 >その後、ジェラルが、床とキスしたことは、言っておく。 こう言うバカな光景も、決して悪くは無い… あまりに物事に直視する文明人よりも、その全てを受け入れる野蛮人はずっと賢い。 なんでも無い事が、いつも夢の覚めた後に大事な事になる… 分かってるのに、逃れられない悲喜劇… >十分後−。 >「口述お願い。」 >「はいはい。」 >【ムタ】のマスタ−の差し入れは、海老ピラフとカレ−ス−プだった。 >それを食べながら、ジェラルの調べた物を読んでもらう。 >英語の読み書きと会話はできる。 >しかし、それはそれ以外の言葉では、会話はともかく、読み書きはろくに出来ないのだ。 >「・・・・・・ってなわけで、コルティオ氏がサタネルファミリ−に盗まれたスタ−のサファイアとルビ−を一ヶ月で、取り返して、引き渡す事。 > 報酬は、基本・日に300ユ−ロ。プラス、成功報酬として、6000ユ−ロ。」 >「細工次第だけど、宝石二つ・・・まぁ、スタ−だからというのも考えても、単体一個50万ユ−ロ・・・・細工含めて計200万ユ−ロぐらいに、豪勢ね。 > 何でも屋如きに。」 >1ユ−ロを日本円120円で計算すると。 >日給・3万5千円×30日×2 = 210万 >210万+720万=930万。 >で、宝石のお値段が、2億4千万。 >安くないといわれるかもしれないが、ミスタ・コルティオの裏稼業のチンピラ嫌いはこの世界でも有名だ。 >しかも、そいつは、<クラン>の中堅の組織のボスだ。 >「・・・・・で、どうする?」 >「受けるしかないでしょ?」 >「だよな。 > ・・・いっくら、同業死んでるっても、受けないは受けないで、ヤバイだろうしな。 > 張爺に、バックアップ頼むかね。」 >「だね。 > ・・・・・・・ジェラル、食後の一服が美味しいのは分かる。 > 非喫煙者のこっちの身にもなれ。」 >「へいへい。」 >というかな、この時、ジェラルは、一服どころか、七服ぐらい吸っていたのだ。 >「んじゃ、特殊装備で、契約結びに行こう。」 >特殊装備とは、まあ実戦装備だ。 >私の場合、コンバットナイフと深緑のマ−ブルの本だ。 今にして想うと、『形見』なのかね… 自分の一部で、煙草を『彼』の一部として取引する… おっと!株価が絶対上昇しない投資をいつもしてしまう… こういう時って、みんな… >「でもね、その依頼を受けないでいたら、ジェラルは死ななかったし。 > 『エイレン』は、生まれる事はなかった。」 >「ドうシテですカ?」 >「エイレンを漢字で書くならば、永遠の蓮。 > 蓮の花言葉は、『遠ざかった恋』・・・・それが永遠だから、叶わないから・・・」 >「・・・・・・・」 >「ほらほら、哀しそうにしないの。 > ・・・・まあ、事の顛末を・・・・続きを話しましょうか。」 (ある街の一角で、浅黒い肌の切れ長の目に口に髭を少し蓄えた、スーツの男が幼い少年に…) 付いて来るかい…?いや、こっちの都合だ… 唯、あんたに似た奴が昔いたんだよ… 何かを失って、何かを手に入れた… 手に入れた物は代わりになれないし、もう、戻る事は無い物は絶対に戻らない… それでも、新しく守りたい物があるから… ps、中年男は、シンクロニシティと思ってください。彼も、いずれここに姿を現すかも知れません。 |
17455 | 彼女なりに、語れるようになったのは、大きな進歩なのです。 | 十叶 夕海 | 2006/1/3 16:57:17 |
記事番号17454へのコメント >こんばんは、月読乾です。 >今回は悲恋物と言う事で。 > >自分がどこまでその想いを理解して、許容できるか分かりませんが、自分なりの感想を…(ちなみに、タイトルは作品を読んでのイメージです。) ユアです。 これは、『家族の写真』の外伝ですが、又一つの違う側面を持っているのでしょう。 ともあれ、返レス行きます。 > >> >>「・・・・雪か。」 >>「如何シマしタ?」 >>「・・・・・いやね、昔の恋人を無くしたのが今ごろだったから。」 >>雪の降る冬のある日。 >>平日の午後のせいか、客足は無く、紫苑が昼ご飯を食べていた時のことだ。 >>窓の外にちらつく、雪を見てエイレンが呟いた言葉を紫苑が、拾った。 >>「その細葉巻(シガリロ)関係ですか?」 >>「・・・・・まあね。 >> 今日は、雪でこれ以上客もこないだろうし、聞くかい? >> 私が、これを吸い始めた理由をさ。」 >>『これ』とは、もちろん細葉巻である。 >>エイレンは、一箱八十本入りを三日ほどで開けるヘビ−スモ−カ−なのである。 >>お客さんや<シルフィ−ダンサ−>連合のひよっこ達がいる時は決して吸わないが。 >>「オ願イしマス。」 >>「さて、じゃあ話そうか。」 >>そういうと、新しい細葉巻に火をつけ、語り始めた。 > >きっと、陰鬱な天気は傷を少しだけ空と同じくらい曇らせてくれるんでしょう… そうですね。 晴れ晴れとした天気よりも、誤魔化してくれますからね。 > >紫苑は紫苑で、傷を感じながらもご飯を食べる時は、こういう話を聴きながらも、その直前はさりげにささやかな幸せを感じてるのでは…(第3者からは、、無神経な発言ですが…)? 彼は、『シャラ』と違い感情らしき感情が希薄なので、在っても『美味しい』ぐらいでしょう。 > >ps、(僕の無意味な考え、或いは戯言。) >僕がこの場に居たら『煙草はやめた方が…これからの体の為にも。』…って本当に言ったら、きっとエイレンさんは… やめないでしょうね。 ちゃんとした形見すらない状況での別れでしたからね。 > >その後彼女が何を考え、どう傷を隠して傷を傷めるかと言う程度の想像力と痛みを感じる中途半端な感受性は残酷でしょうか? 『自分が壊れたという言葉が口にできる人間は、壊れちゃいませんよ』 どこぞの小説の言葉ですが、そんな感じです。 > >>今から、二十年ほど前の事。 >>私は、その時、十七歳で、欧州の古い町並みが並ぶとある街で、何でも屋・・・・裏社会での何でも屋をやっていた。 >>当時は、エイレンではなく、本名の方のレティナと名乗っていた。 >>その三年前に、両親を・・・・貿易関係で、裏と関わっていた両親を亡くした。 >>あの出来事の少し前に、その敵は討てた。 >>でもさ、今更、日本に戻って、『女子高生』やって、『普通の生活』って言うのも、なんだし、この世界にいた。 > >がむしゃらに走っていた、まっさらな心を自分で選んで染め始める時…選んだのは、真紅の鮮血と、どす黒い復讐心… >夢中すぎて、どのくらい染まるかも気付かなかった… > >眠っている時に見た夢は原石。覚めた後は磨かれて美しくなるけど、 > >永久に磨く事の出来ない原石のままの真紅の宝石は、唯いつまでも生々しくて… > エイレンは、今でこそ、『復讐は何も生まない』と理解していますが・・・・。 ・・・・まあ、生きるという事に一番エネルギ−にしやすいのは、『憎しみ』なんです。 >>・・・・思いは、本人に告げる事はなかったけど、愛している奴がいたから、留まっていたのかも知れないね。 >>その出来事・・・の元になった依頼を受けた朝は、冷え込んではいたけど、まだ秋の終わり、雪は降っちゃあいなかった。 >>でもね、私は、今もだけどかなりの低血圧なんだ。 >>その時も・・。 > >『癒し』って言えば、少しは軽くなるのかも知れない… >でも、それは自分の居場所を唯求めていたからだって事を誤魔化す事を出きるほど、もうあの人の存在は軽くない… ・・・・・そして、それを理不尽に奪われたのだから。 > >>【アサ−オキロ−、アサ−、オキロ−オキロ−、アサ−オキロ−オキロ・・・・】 >>って言う風に、目覚まし時計が鳴ってても、起きれなかった。 >>・・・正確に言えば、一度起きたんだけど、『・・・後五分・・』って奴で、又寝てしまったんだ。 >>そこに入ってきたのは、蜂蜜色の恋金髪と蒼穹の瞳で、スタジャンとジ―パンの当時二十八歳のジェラルド=ヴァイサス。 >>彼も、裏社会での生活が長い情報屋兼私の相棒だった。 >>その時、彼は手に持っていたものをドアのすぐ横に合った書物机に置いた。 >>「レティ、【ムタ】のマスタ―から差し入れ。 >> 冷めちまうから、とっとと起きろ。」 >>「あと・・・・・十五分。」 >>「・・・・しかたねぇな。」 >>たぶん、その時も、彼は喜々として、私のベッドにもぐりこんで来た。 >>私も、寝惚けて抱き枕だと思ったんだ。 >>そしたらな。 >>「いただきます。」 >>・・・・・・・・・・・ジェラルは、キスをしてきたんだ。 >>紫苑、笑うな。 >>私も、自分で阿呆だと思ってるんだ。 >>何も言うな。 >>その後、ジェラルが、床とキスしたことは、言っておく。 > >こう言うバカな光景も、決して悪くは無い… >あまりに物事に直視する文明人よりも、その全てを受け入れる野蛮人はずっと賢い。 > >なんでも無い事が、いつも夢の覚めた後に大事な事になる… >分かってるのに、逃れられない悲喜劇… 雰囲気がいい感じですね、 終わっているのに・・・・ねぇ。 > >>十分後−。 >>「口述お願い。」 >>「はいはい。」 >>【ムタ】のマスタ−の差し入れは、海老ピラフとカレ−ス−プだった。 >>それを食べながら、ジェラルの調べた物を読んでもらう。 >>英語の読み書きと会話はできる。 >>しかし、それはそれ以外の言葉では、会話はともかく、読み書きはろくに出来ないのだ。 >>「・・・・・・ってなわけで、コルティオ氏がサタネルファミリ−に盗まれたスタ−のサファイアとルビ−を一ヶ月で、取り返して、引き渡す事。 >> 報酬は、基本・日に300ユ−ロ。プラス、成功報酬として、6000ユ−ロ。」 >>「細工次第だけど、宝石二つ・・・まぁ、スタ−だからというのも考えても、単体一個50万ユ−ロ・・・・細工含めて計200万ユ−ロぐらいに、豪勢ね。 >> 何でも屋如きに。」 >>1ユ−ロを日本円120円で計算すると。 >>日給・3万5千円×30日×2 = 210万 >>210万+720万=930万。 >>で、宝石のお値段が、2億4千万。 >>安くないといわれるかもしれないが、ミスタ・コルティオの裏稼業のチンピラ嫌いはこの世界でも有名だ。 >>しかも、そいつは、<クラン>の中堅の組織のボスだ。 >>「・・・・・で、どうする?」 >>「受けるしかないでしょ?」 >>「だよな。 >> ・・・いっくら、同業死んでるっても、受けないは受けないで、ヤバイだろうしな。 >> 張爺に、バックアップ頼むかね。」 >>「だね。 >> ・・・・・・・ジェラル、食後の一服が美味しいのは分かる。 >> 非喫煙者のこっちの身にもなれ。」 >>「へいへい。」 >>というかな、この時、ジェラルは、一服どころか、七服ぐらい吸っていたのだ。 >>「んじゃ、特殊装備で、契約結びに行こう。」 >>特殊装備とは、まあ実戦装備だ。 >>私の場合、コンバットナイフと深緑のマ−ブルの本だ。 > >今にして想うと、『形見』なのかね… > >自分の一部で、煙草を『彼』の一部として取引する… >おっと!株価が絶対上昇しない投資をいつもしてしまう… >こういう時って、みんな… ノリとしては。 何時も、彼とあった香りですから。 > >>「でもね、その依頼を受けないでいたら、ジェラルは死ななかったし。 >> 『エイレン』は、生まれる事はなかった。」 >>「ドうシテですカ?」 >>「エイレンを漢字で書くならば、永遠の蓮。 >> 蓮の花言葉は、『遠ざかった恋』・・・・それが永遠だから、叶わないから・・・」 >>「・・・・・・・」 >>「ほらほら、哀しそうにしないの。 >> ・・・・まあ、事の顛末を・・・・続きを話しましょうか。」 > > >(ある街の一角で、浅黒い肌の切れ長の目に口に髭を少し蓄えた、スーツの男が幼い少年に…) >付いて来るかい…?いや、こっちの都合だ… >唯、あんたに似た奴が昔いたんだよ… > >何かを失って、何かを手に入れた… >手に入れた物は代わりになれないし、もう、戻る事は無い物は絶対に戻らない… > >それでも、新しく守りたい物があるから… > >ps、中年男は、シンクロニシティと思ってください。彼も、いずれここに姿を現すかも知れません。 分かりました。 では、次回、完結編?です。 |
17466 | エイレンさん・・・・ | 羅城 朱琉 | 2006/1/13 08:45:47 |
記事番号17453へのコメント 朱琉:こんにちは!遅くなりましたが、レスに参ります。 > >「・・・・雪か。」 >「如何シマしタ?」 >「・・・・・いやね、昔の恋人を無くしたのが今ごろだったから。」 >雪の降る冬のある日。 >平日の午後のせいか、客足は無く、紫苑が昼ご飯を食べていた時のことだ。 >窓の外にちらつく、雪を見てエイレンが呟いた言葉を紫苑が、拾った。 >「その細葉巻(シガリロ)関係ですか?」 >「・・・・・まあね。 > 今日は、雪でこれ以上客もこないだろうし、聞くかい? > 私が、これを吸い始めた理由をさ。」 >『これ』とは、もちろん細葉巻である。 >エイレンは、一箱八十本入りを三日ほどで開けるヘビ−スモ−カ−なのである。 >お客さんや<シルフィ−ダンサ−>連合のひよっこ達がいる時は決して吸わないが。 >「オ願イしマス。」 >「さて、じゃあ話そうか。」 >そういうと、新しい細葉巻に火をつけ、語り始めた。 朱琉:ちなみに、ここでこんなこと言うのもなんですが、私は喫煙反対派です。 アミイ:漫画や小説とかで、小道具として出てくるのを見ると微妙にカッコイイと思うけど、実際、電車とかで煙草を吸っている人の隣に座るだけで、気持ち悪くて食欲減退するものね、朱琉は。 朱琉:おかげさまで、ペパーミントオイルは必需品です。・・・・エイレンさんも、ほどほどに。害もともかくですが、吸っていないときでも臭いがきついですから。 > > > > >今から、二十年ほど前の事。 >私は、その時、十七歳で、欧州の古い町並みが並ぶとある街で、何でも屋・・・・裏社会での何でも屋をやっていた。 >当時は、エイレンではなく、本名の方のレティナと名乗っていた。 >その三年前に、両親を・・・・貿易関係で、裏と関わっていた両親を亡くした。 >あの出来事の少し前に、その敵は討てた。 >でもさ、今更、日本に戻って、『女子高生』やって、『普通の生活』って言うのも、なんだし、この世界にいた。 >・・・・思いは、本人に告げる事はなかったけど、愛している奴がいたから、留まっていたのかも知れないね。 >その出来事・・・の元になった依頼を受けた朝は、冷え込んではいたけど、まだ秋の終わり、雪は降っちゃあいなかった。 >でもね、私は、今もだけどかなりの低血圧なんだ。 朱琉:それは、辛いです・・・・ アミイ:朱琉も低血圧だしね。 >その時も・・。 >【アサ−オキロ−、アサ−、オキロ−オキロ−、アサ−オキロ−オキロ・・・・】 >って言う風に、目覚まし時計が鳴ってても、起きれなかった。 >・・・正確に言えば、一度起きたんだけど、『・・・後五分・・』って奴で、又寝てしまったんだ。 >そこに入ってきたのは、蜂蜜色の恋金髪と蒼穹の瞳で、スタジャンとジ―パンの当時二十八歳のジェラルド=ヴァイサス。 >彼も、裏社会での生活が長い情報屋兼私の相棒だった。 >その時、彼は手に持っていたものをドアのすぐ横に合った書物机に置いた。 >「レティ、【ムタ】のマスタ―から差し入れ。 > 冷めちまうから、とっとと起きろ。」 >「あと・・・・・十五分。」 >「・・・・しかたねぇな。」 >たぶん、その時も、彼は喜々として、私のベッドにもぐりこんで来た。 >私も、寝惚けて抱き枕だと思ったんだ。 >そしたらな。 >「いただきます。」 >・・・・・・・・・・・ジェラルは、キスをしてきたんだ。 >紫苑、笑うな。 >私も、自分で阿呆だと思ってるんだ。 >何も言うな。 >その後、ジェラルが、床とキスしたことは、言っておく。 アミイ:人肌って、温かいからね。そんな抱き枕、開発できたら儲かるわよv 朱琉:いや、関係ないから・・・・。この場合、勘違いしたエイレンさんが悪いのか、唐突に不埒なことしたジェラルさんが悪いのか・・・・ > > >十分後−。 >「口述お願い。」 >「はいはい。」 >【ムタ】のマスタ−の差し入れは、海老ピラフとカレ−ス−プだった。 >それを食べながら、ジェラルの調べた物を読んでもらう。 >英語の読み書きと会話はできる。 >しかし、それはそれ以外の言葉では、会話はともかく、読み書きはろくに出来ないのだ。 朱琉:それだけ出来ればすごいです。 アミイ:朱琉は、国語以外の語学は苦手だからね。ドイツ語なんて、結構悲惨。 朱琉:英語と混じったり、ラテン語と混じったりするから・・・・(涙) >「・・・・・・ってなわけで、コルティオ氏がサタネルファミリ−に盗まれたスタ−のサファイアとルビ−を一ヶ月で、取り返して、引き渡す事。 > 報酬は、基本・日に300ユ−ロ。プラス、成功報酬として、6000ユ−ロ。」 >「細工次第だけど、宝石二つ・・・まぁ、スタ−だからというのも考えても、単体一個50万ユ−ロ・・・・細工含めて計200万ユ−ロぐらいに、豪勢ね。 > 何でも屋如きに。」 >1ユ−ロを日本円120円で計算すると。 >日給・3万5千円×30日×2 = 210万 >210万+720万=930万。 >で、宝石のお値段が、2億4千万。 >安くないといわれるかもしれないが、ミスタ・コルティオの裏稼業のチンピラ嫌いはこの世界でも有名だ。 >しかも、そいつは、<クラン>の中堅の組織のボスだ。 >「・・・・・で、どうする?」 >「受けるしかないでしょ?」 >「だよな。 > ・・・いっくら、同業死んでるっても、受けないは受けないで、ヤバイだろうしな。 > 張爺に、バックアップ頼むかね。」 >「だね。 > ・・・・・・・ジェラル、食後の一服が美味しいのは分かる。 > 非喫煙者のこっちの身にもなれ。」 >「へいへい。」 >というかな、この時、ジェラルは、一服どころか、七服ぐらい吸っていたのだ。 >「んじゃ、特殊装備で、契約結びに行こう。」 >特殊装備とは、まあ実戦装備だ。 >私の場合、コンバットナイフと深緑のマ−ブルの本だ。 > > >「でもね、その依頼を受けないでいたら、ジェラルは死ななかったし。 > 『エイレン』は、生まれる事はなかった。」 >「ドうシテですカ?」 >「エイレンを漢字で書くならば、永遠の蓮。 > 蓮の花言葉は、『遠ざかった恋』・・・・それが永遠だから、叶わないから・・・」 >「・・・・・・・」 >「ほらほら、哀しそうにしないの。 > ・・・・まあ、事の顛末を・・・・続きを話しましょうか。」 朱琉:なるほど、エイレンさんの名前には、そんな意味が・・・・ > > > > >−+−+−+−+−+−+−+−+−+ > >前編後編予定。 >後編は、年明け草々公開予定。 > >それでは。 朱琉:はいでは、短いですがこの辺で。 二人:では! > |
17468 | 一番、精神年齢高いかもしれないです。 | 十叶 夕海 | 2006/1/15 23:32:06 |
記事番号17466へのコメント > >朱琉:こんにちは!遅くなりましたが、レスに参ります ユア;ありがとうございます。 返レス行きますね。 > >> >>「・・・・雪か。」 >>「如何シマしタ?」 >>「・・・・・いやね、昔の恋人を無くしたのが今ごろだったから。」 >>雪の降る冬のある日。 >>平日の午後のせいか、客足は無く、紫苑が昼ご飯を食べていた時のことだ。 >>窓の外にちらつく、雪を見てエイレンが呟いた言葉を紫苑が、拾った。 >>「その細葉巻(シガリロ)関係ですか?」 >>「・・・・・まあね。 >> 今日は、雪でこれ以上客もこないだろうし、聞くかい? >> 私が、これを吸い始めた理由をさ。」 >>『これ』とは、もちろん細葉巻である。 >>エイレンは、一箱八十本入りを三日ほどで開けるヘビ−スモ−カ−なのである。 >>お客さんや<シルフィ−ダンサ−>連合のひよっこ達がいる時は決して吸わないが。 >>「オ願イしマス。」 >>「さて、じゃあ話そうか。」 >>そういうと、新しい細葉巻に火をつけ、語り始めた。 >朱琉:ちなみに、ここでこんなこと言うのもなんですが、私は喫煙反対派です。 >アミイ:漫画や小説とかで、小道具として出てくるのを見ると微妙にカッコイイと思うけど、実際、電車とかで煙草を吸っている人の隣に座るだけで、気持ち悪くて食欲減退するものね、朱琉は。 >朱琉:おかげさまで、ペパーミントオイルは必需品です。・・・・エイレンさんも、ほどほどに。害もともかくですが、吸っていないときでも臭いがきついですから。 久遠;一応、エイレンちゃんも、考えてはいるわよ? でも、『形無き形見』としてだからね。 ユア;父が吸うので、そんなに、違和感はないです。 ミントベ―スグリ−ンフロ−ラルのアロマは焚いてます。 > >> >> >> >> >>今から、二十年ほど前の事。 >>私は、その時、十七歳で、欧州の古い町並みが並ぶとある街で、何でも屋・・・・裏社会での何でも屋をやっていた。 >>当時は、エイレンではなく、本名の方のレティナと名乗っていた。 >>その三年前に、両親を・・・・貿易関係で、裏と関わっていた両親を亡くした。 >>あの出来事の少し前に、その敵は討てた。 >>でもさ、今更、日本に戻って、『女子高生』やって、『普通の生活』って言うのも、なんだし、この世界にいた。 >>・・・・思いは、本人に告げる事はなかったけど、愛している奴がいたから、留まっていたのかも知れないね。 >>その出来事・・・の元になった依頼を受けた朝は、冷え込んではいたけど、まだ秋の終わり、雪は降っちゃあいなかった。 >>でもね、私は、今もだけどかなりの低血圧なんだ。 >朱琉:それは、辛いです・・・・ >アミイ:朱琉も低血圧だしね。 > >>その時も・・。 >>【アサ−オキロ−、アサ−、オキロ−オキロ−、アサ−オキロ−オキロ・・・・】 >>って言う風に、目覚まし時計が鳴ってても、起きれなかった。 >>・・・正確に言えば、一度起きたんだけど、『・・・後五分・・』って奴で、又寝てしまったんだ。 >>そこに入ってきたのは、蜂蜜色の恋金髪と蒼穹の瞳で、スタジャンとジ―パンの当時二十八歳のジェラルド=ヴァイサス。 >>彼も、裏社会での生活が長い情報屋兼私の相棒だった。 >>その時、彼は手に持っていたものをドアのすぐ横に合った書物机に置いた。 >>「レティ、【ムタ】のマスタ―から差し入れ。 >> 冷めちまうから、とっとと起きろ。」 >>「あと・・・・・十五分。」 >>「・・・・しかたねぇな。」 >>たぶん、その時も、彼は喜々として、私のベッドにもぐりこんで来た。 >>私も、寝惚けて抱き枕だと思ったんだ。 >>そしたらな。 >>「いただきます。」 >>・・・・・・・・・・・ジェラルは、キスをしてきたんだ。 >>紫苑、笑うな。 >>私も、自分で阿呆だと思ってるんだ。 >>何も言うな。 >>その後、ジェラルが、床とキスしたことは、言っておく。 >アミイ:人肌って、温かいからね。そんな抱き枕、開発できたら儲かるわよv >朱琉:いや、関係ないから・・・・。この場合、勘違いしたエイレンさんが悪いのか、唐突に不埒なことしたジェラルさんが悪いのか・・・・ 久遠;『あのな、半分嬉しかったが・・・・日常だぞ?』 ユア:解説;不埒なことをしたジェラルドが悪いが、照れ隠しでベッドから投げ落としたのはやりすぎた。 久遠;所謂照れ隠しよ。 > >> >> >>十分後−。 >>「口述お願い。」 >>「はいはい。」 >>【ムタ】のマスタ−の差し入れは、海老ピラフとカレ−ス−プだった。 >>それを食べながら、ジェラルの調べた物を読んでもらう。 >>英語の読み書きと会話はできる。 >>しかし、それはそれ以外の言葉では、会話はともかく、読み書きはろくに出来ないのだ。 >朱琉:それだけ出来ればすごいです。 >アミイ:朱琉は、国語以外の語学は苦手だからね。ドイツ語なんて、結構悲惨。 >朱琉:英語と混じったり、ラテン語と混じったりするから・・・・(涙) ユア;流石に、スワヒリ語とかそういうアフリカやインドの言葉はダメですが、ヨ―ロッパ系の言語は、OKです。 久遠;確かに、ねぇ。 でも、『夜』みたい共通したものが多いから、逆に覚えやすいって人がいたわね。 > >>「・・・・・・ってなわけで、コルティオ氏がサタネルファミリ−に盗まれたスタ−のサファイアとルビ−を一ヶ月で、取り返して、引き渡す事。 >> 報酬は、基本・日に300ユ−ロ。プラス、成功報酬として、6000ユ−ロ。」 >>「細工次第だけど、宝石二つ・・・まぁ、スタ−だからというのも考えても、単体一個50万ユ−ロ・・・・細工含めて計200万ユ−ロぐらいに、豪勢ね。 >> 何でも屋如きに。」 >>1ユ−ロを日本円120円で計算すると。 >>日給・3万5千円×30日×2 = 210万 >>210万+720万=930万。 >>で、宝石のお値段が、2億4千万。 >>安くないといわれるかもしれないが、ミスタ・コルティオの裏稼業のチンピラ嫌いはこの世界でも有名だ。 >>しかも、そいつは、<クラン>の中堅の組織のボスだ。 >>「・・・・・で、どうする?」 >>「受けるしかないでしょ?」 >>「だよな。 >> ・・・いっくら、同業死んでるっても、受けないは受けないで、ヤバイだろうしな。 >> 張爺に、バックアップ頼むかね。」 >>「だね。 >> ・・・・・・・ジェラル、食後の一服が美味しいのは分かる。 >> 非喫煙者のこっちの身にもなれ。」 >>「へいへい。」 >>というかな、この時、ジェラルは、一服どころか、七服ぐらい吸っていたのだ。 >>「んじゃ、特殊装備で、契約結びに行こう。」 >>特殊装備とは、まあ実戦装備だ。 >>私の場合、コンバットナイフと深緑のマ−ブルの本だ。 >> >> >>「でもね、その依頼を受けないでいたら、ジェラルは死ななかったし。 >> 『エイレン』は、生まれる事はなかった。」 >>「ドうシテですカ?」 >>「エイレンを漢字で書くならば、永遠の蓮。 >> 蓮の花言葉は、『遠ざかった恋』・・・・それが永遠だから、叶わないから・・・」 >>「・・・・・・・」 >>「ほらほら、哀しそうにしないの。 >> ・・・・まあ、事の顛末を・・・・続きを話しましょうか。」 >朱琉:なるほど、エイレンさんの名前には、そんな意味が・・・・ ユア;あともう一つ。 彼の最初で最後の誕プレ兼プロポ―ズの品物のに由来します。 > >> >> >> >> >>−+−+−+−+−+−+−+−+−+ >> >>前編後編予定。 >>後編は、年明け草々公開予定。 >> >>それでは。 >朱琉:はいでは、短いですがこの辺で。 >二人:では! >> 二人;ありがとうございました。 もう少々お待ちください。 では。 > |
17485 | 家族の写真外伝 The world is not enough +もうあの人はいない+ 下 | 十叶 夕海 | 2006/1/25 22:25:43 |
記事番号17453へのコメント The world is not enough +もうあの人はいない+ 下 「ま、続き話すよ。」 結局の所、その日の依頼受けなければ 私が、≪デザ−トロ−ズ≫を開くことは無かった。 その約一ヵ月後。 遅ればせながら、私の誕生祝いとその依頼の品を手に入れたことのお祝いとして、アパ−トの近くの割合高級な部類のレストランに入った。 服装もきちんとしていたから、お嬢様とその婚約者とかには見えたかもしれない。 「成功祝いなら、何時もの所でよかったんじゃない?」 「あのな、誕生祝い込みだ、お前のな。」 そういうと、ジェラルは、服合わせから、新書サイズの包みを取り出した。 「誕生日おめでとう、レティナ。」 「・・・・・忘れてた。 ありがとう、ジェラル。」 「ま、開けてみろって。」 「・・・・・わぁ・・・」 それは、アパラチアオレンジの・・・インドに咲く蓮の花のオレンジのペンダント・ピアス・・・・・それと指輪のセットだった。 「ん〜、ま十一歳年上だけどね。 俺と、結婚してください?」 「・・・・・・・うん。」 ジェラルは、そう言って、そのセットの中から、指輪を取り、私の左手薬指に填めた。 このときが一番幸せだったね。 一晩しか持たなかったけど、すごく幸せだった。 そして、翌朝。 依頼品の引渡しに行った。 正確には、ジェラルの使役する精霊に、私たちを真似してもらって、行かせたのだ。 ・・・・結果は、殺された。 精霊だから、一時的に、こっちに干渉できなくなっただけだったけど。 そして、それとほぼ同時に、宅配便が届いた。 開けるとそれは、数キロのプラスチック爆弾と信管だった。 ジェラルは、無言で、熱反応を持つ精霊を呼び出した。 そして、コルティオ氏の声が流れた。 『はっははは。 これを聞いているということは、引渡しのお前らは、ニセモノだったわけだ。 やっぱり、ドブネズミはドブネズミだな。 この爆弾は、この言葉の後60分後に爆発する。 ・・・・・おっと、逃げるなよ。 熱探査で、今お前らが、側に3人いることがわかっている。 一人でもその建物から逃げれば、その時点で、ドカンだ。 せいぜい、ドブネズミらしく足掻くんだな。』 「レティ、今までからすると、家の中を歩き回るぐらいなら、いいはずだ。 デ−タを張爺に送って、荷物纏めとけ、最低限でな。」 「わかった。」 ジェラルは、一応爆弾解体の資格は持っている。 ガウェインから、習ったらしい。 しかし、そのときの爆弾は、ダミ―コ−ドやダミ―信管などが多すぎて、素人の私でも、無茶だと想った。 四十五分後―。 「ジェラル、逃げよう。」 「駄目だ。 バンピ−巻き込んじゃ、いけねえだろ、何も知らねぇのに。」 時間まで、あとわずか。 「こいつを持って、張爺のところに行きな。 俺は、ぎりぎりまで残る。」 精霊召喚リング―私に送った物と同じ石の―を投げ渡す。 彼の持っているうちの1つだ。 「もう行け。 俺も、後から行く。」 私、わかっていた。 今、別れればもう二度と会えないということが。 「レティ、こんな時だけど、言うぜ。 俺は、お前が好きだ。 家建てて、子供を六人作って・・・そんなカタギみたいな夢を見たくなったよ。 ガキ扱いばっかしてきたが、お前は俺の女神さまだよ。」 最初で最後のキスは、とても冷たい味がした。 「必ず行く。」 それは、残酷な嘘。 それでも、私は、アパ−トを出た。 その瞬間にアパ−トは崩れた。 爆発のショックで崩れた。 ・・ジェラルド=ヴァイサスを飲み込んで。 ・・・私を爆風で吹き飛ばして。 次に、目覚めたのが、独特の香の匂い立ち込める中華雑貨の店。 住んでいたアパ−トの大きな通りを挟んだところにあった店だった。 そこの帳簿場の後ろの畳に敷かれた布団で私は、目覚めた。 腕や脚には包帯、額などにガ―ゼなどと、手当てはされていた。 ・・・・・・ただ、それが、如実に、爆発が事実だと教えていた。 「起きたかの?」 「張爺、あれから、何日?」 「三日じゃの。 病院から、無理にこっちに移したのが、昨日じゃからの。」 「・・・・ジェラルは?」 「わからん、わからんが、爆心地にいたのなら、死んどるじゃろう。」 「・・・・・・っ!!」 「・・・・ラル坊からの手紙じゃ。 読むとええ。」 俺のハ二− レティナ=マイセリアルへ この手紙は、張爺に預けてある。 これをレティが読んでいるってことは、俺が、死んだか、レティの側にいないときだろう。 お前に、渡している筈の精霊召喚指輪の宝石の光が完全に消えない限り、俺は、生きている。 レティ、残酷かもしれないが、俺の分まで長生きしてくれ。 できれば、俺以外でも、赤い屋根とお家と子供の夢を叶えてくれそうな男を見つけてな。 最後に。 レティナは、俺がこの生涯で一番思った女性だよ。 愛してる、レティ。 君の騎士 ジェラルド=ヴァイサス 「・・ジェ、ラル。」 「それと、この香水じゃな。 『・・・・夕日みたいな笑顔でいて欲しいとは想うぜ。』だそうじゃ。」 その香水は、アパラチアの・・・蓮の香りの香水であった。 私は、泣いた、ジェラルの手紙を胸に抱いて泣いた。 「・・・・・・・っ。」 そのときにはいない、相手を想って泣いた。 それから数日後。 「爺さん、Jが、死んだって?」 「ガウェかい。 そうじゃ、一週間ほど前にの。」 アッシュブロンドに少々白髪が混じる髪を首で纏め、同じ色の顔中を覆う髭と優しげな緑の瞳が印象的な男―ガウェイン=レンスタ―。ラディハルト=レンスタ−の伯父である。 それと一緒にいたのがレイティス=アイルテ。 まだ、十一歳ぐらいだったけどね。 そこらの大人のクラッカ−達と対等にやりあってた。 「・・・・・そうか。 レティ、レイ、今日は飲み明かすぞ。 弔い酒だ。」 「・・・・・お師匠様は、お酒がのめればいいのでしょう?」 それから、3年半・・・・約四年後か。 コルティオ氏の組織とその上層部・・・≪クラン≫を潰した。 レイも、その頃には、独立していた。 ≪ノ−フェイス≫と≪ヘルクラッシャ―(地獄の破壊者)≫ことガウェインと一緒に、潰したよ。 そのせいで、結構有名になってね。 勝負挑まれたりして、うっとおしいかったから、おばあちゃんの故郷の日本に戻って、新興都市だったこの時乃市で、≪デザ−トロ−ズ≫を喫茶店を開いて今にいたるわけさ。 「それで、形ある形見は、あの3点セットと彼の指輪だけになってしまったからね。 ・・・・・・形の無い形見、あの人と一緒にあった香りが欲しかったから『細葉巻』を吸い始めたのさ。」 「・・・・・あノ、エイレンサン、昔、私、≪クラン」二、関係アると言イまセンでしたカ?」 「さあ、覚えちゃいないよ。」 ≪デザ‐トロ−ズ≫の店内で、『午後五時現在、降っている雪の影響で、公共の交通機関は、軒並み、運休を決め・・・・・』と天気予報が流れている。 「・・・・この雪じゃ、お客は無理だね。 店仕舞いをして、手の込んだものでも作ろうか。 紫苑、看板中に取り込んで、ブラインド下ろしてきてくれないか?」 「はイ。」 エイレンは、実を言うと、さっきの紫苑の発言には、驚いていた。 まさか、知っているとは思わなかったのだ。 「・・・・記憶は、戻らない様にはしてあるけどね。」 「・・・エイレンサン?」 「はいはい。 じゃ、寒いし、ルゥからシチュ‐と調理パンでも作ろうかしらね。」 +‐‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+ 微妙に、伏線はりまくりな後編でした。 まあ、色々とあったのですよ、エイレン嬢。 タイトルは、『ジェラルド』がいないとエイレンにとっては、『世界は不十分だ』ということなのです。 ある意味、『復讐を終えた』アリエスか、ディスティアのその後的でもあります。 では、本編で。 それでは、さようなら。 |
17486 | ちょっとびっくり(本題と関係なし?) | 羅城 朱琉 | 2006/1/26 11:47:19 |
記事番号17485へのコメント 朱琉:こんにちは、羅城 朱琉です。シンクロニシティと深層意識の共通性について、深く考えたほうがいいかもしれないと思った今日この頃。 アミイ:まあ、そのあたりについての詳しくは、レス中でね。 > > > > > The world is not enough +もうあの人はいない+ 下 > >「ま、続き話すよ。」 > > > > > > >結局の所、その日の依頼受けなければ >私が、≪デザ−トロ−ズ≫を開くことは無かった。 > >その約一ヵ月後。 >遅ればせながら、私の誕生祝いとその依頼の品を手に入れたことのお祝いとして、アパ−トの近くの割合高級な部類のレストランに入った。 >服装もきちんとしていたから、お嬢様とその婚約者とかには見えたかもしれない。 >「成功祝いなら、何時もの所でよかったんじゃない?」 >「あのな、誕生祝い込みだ、お前のな。」 >そういうと、ジェラルは、服合わせから、新書サイズの包みを取り出した。 >「誕生日おめでとう、レティナ。」 >「・・・・・忘れてた。 > ありがとう、ジェラル。」 >「ま、開けてみろって。」 >「・・・・・わぁ・・・」 >それは、アパラチアオレンジの・・・インドに咲く蓮の花のオレンジのペンダント・ピアス・・・・・それと指輪のセットだった。 朱琉:これはひょっとして・・・・パパラチアサファイアでしょうか? アミイ:朱琉が読んだ本には、「アパラチア」じゃなくて「パパラチア」って書いてあったのよね?確か。で、この宝石って、確か・・・・ 朱琉:はい、『時の旅人』版女ルピナスのイメージストーン(?)です。 アミイ:前書いた、『アリエスのイメージがエメラルド』ってあれの系列ね。確か、男ルピナスの方はパライバトルマリンよね。 朱琉:はい。 >「ん〜、ま十一歳年上だけどね。 > 俺と、結婚してください?」 >「・・・・・・・うん。」 >ジェラルは、そう言って、そのセットの中から、指輪を取り、私の左手薬指に填めた。 >このときが一番幸せだったね。 >一晩しか持たなかったけど、すごく幸せだった。 > > >そして、翌朝。 >依頼品の引渡しに行った。 >正確には、ジェラルの使役する精霊に、私たちを真似してもらって、行かせたのだ。 >・・・・結果は、殺された。 >精霊だから、一時的に、こっちに干渉できなくなっただけだったけど。 >そして、それとほぼ同時に、宅配便が届いた。 >開けるとそれは、数キロのプラスチック爆弾と信管だった。 >ジェラルは、無言で、熱反応を持つ精霊を呼び出した。 >そして、コルティオ氏の声が流れた。 >『はっははは。 > これを聞いているということは、引渡しのお前らは、ニセモノだったわけだ。 > やっぱり、ドブネズミはドブネズミだな。 > この爆弾は、この言葉の後60分後に爆発する。 > ・・・・・おっと、逃げるなよ。 > 熱探査で、今お前らが、側に3人いることがわかっている。 > 一人でもその建物から逃げれば、その時点で、ドカンだ。 > せいぜい、ドブネズミらしく足掻くんだな。』 >「レティ、今までからすると、家の中を歩き回るぐらいなら、いいはずだ。 > デ−タを張爺に送って、荷物纏めとけ、最低限でな。」 >「わかった。」 >ジェラルは、一応爆弾解体の資格は持っている。 >ガウェインから、習ったらしい。 >しかし、そのときの爆弾は、ダミ―コ−ドやダミ―信管などが多すぎて、素人の私でも、無茶だと想った。 朱琉:無茶する・・・・ アミイ:でも、守りたい人がいれば、無茶くらいするでしょう?『私の後ろには、守りたいものがいる。決して傷つけぬと誓った、あの人が・・・・』って、ね。 朱琉:遥か未来に書く予定のネタバレはやめて欲しいと・・・・(涙) > > >四十五分後―。 >「ジェラル、逃げよう。」 >「駄目だ。 >バンピ−巻き込んじゃ、いけねえだろ、何も知らねぇのに。」 >時間まで、あとわずか。 >「こいつを持って、張爺のところに行きな。 > 俺は、ぎりぎりまで残る。」 >精霊召喚リング―私に送った物と同じ石の―を投げ渡す。 >彼の持っているうちの1つだ。 >「もう行け。 > 俺も、後から行く。」 >私、わかっていた。 >今、別れればもう二度と会えないということが。 >「レティ、こんな時だけど、言うぜ。 > 俺は、お前が好きだ。 >家建てて、子供を六人作って・・・そんなカタギみたいな夢を見たくなったよ。 > ガキ扱いばっかしてきたが、お前は俺の女神さまだよ。」 >最初で最後のキスは、とても冷たい味がした。 >「必ず行く。」 >それは、残酷な嘘。 >それでも、私は、アパ−トを出た。 >その瞬間にアパ−トは崩れた。 >爆発のショックで崩れた。 >・・ジェラルド=ヴァイサスを飲み込んで。 >・・・私を爆風で吹き飛ばして。 朱琉:・・・・・・・・(涙) アミイ:朱琉・・・・泣かないでよ。 朱琉:無理です。止められない・・・・ > >次に、目覚めたのが、独特の香の匂い立ち込める中華雑貨の店。 >住んでいたアパ−トの大きな通りを挟んだところにあった店だった。 >そこの帳簿場の後ろの畳に敷かれた布団で私は、目覚めた。 >腕や脚には包帯、額などにガ―ゼなどと、手当てはされていた。 >・・・・・・ただ、それが、如実に、爆発が事実だと教えていた。 >「起きたかの?」 >「張爺、あれから、何日?」 >「三日じゃの。 > 病院から、無理にこっちに移したのが、昨日じゃからの。」 >「・・・・ジェラルは?」 >「わからん、わからんが、爆心地にいたのなら、死んどるじゃろう。」 >「・・・・・・っ!!」 >「・・・・ラル坊からの手紙じゃ。 > 読むとええ。」 > > >俺のハ二− レティナ=マイセリアルへ > >この手紙は、張爺に預けてある。 >これをレティが読んでいるってことは、俺が、死んだか、レティの側にいないときだろう。 >お前に、渡している筈の精霊召喚指輪の宝石の光が完全に消えない限り、俺は、生きている。 >レティ、残酷かもしれないが、俺の分まで長生きしてくれ。 >できれば、俺以外でも、赤い屋根とお家と子供の夢を叶えてくれそうな男を見つけてな。 >最後に。 >レティナは、俺がこの生涯で一番思った女性だよ。 >愛してる、レティ。 > > 君の騎士 > ジェラルド=ヴァイサス > > >「・・ジェ、ラル。」 >「それと、この香水じゃな。 > 『・・・・夕日みたいな笑顔でいて欲しいとは想うぜ。』だそうじゃ。」 >その香水は、アパラチアの・・・蓮の香りの香水であった。 >私は、泣いた、ジェラルの手紙を胸に抱いて泣いた。 >「・・・・・・・っ。」 >そのときにはいない、相手を想って泣いた。 > >それから数日後。 >「爺さん、Jが、死んだって?」 >「ガウェかい。 > そうじゃ、一週間ほど前にの。」 >アッシュブロンドに少々白髪が混じる髪を首で纏め、同じ色の顔中を覆う髭と優しげな緑の瞳が印象的な男―ガウェイン=レンスタ―。ラディハルト=レンスタ−の伯父である。 >それと一緒にいたのがレイティス=アイルテ。 >まだ、十一歳ぐらいだったけどね。 >そこらの大人のクラッカ−達と対等にやりあってた。 >「・・・・・そうか。 > レティ、レイ、今日は飲み明かすぞ。 > 弔い酒だ。」 >「・・・・・お師匠様は、お酒がのめればいいのでしょう?」 > > > >それから、3年半・・・・約四年後か。 >コルティオ氏の組織とその上層部・・・≪クラン≫を潰した。 >レイも、その頃には、独立していた。 >≪ノ−フェイス≫と≪ヘルクラッシャ―(地獄の破壊者)≫ことガウェインと一緒に、潰したよ。 >そのせいで、結構有名になってね。 >勝負挑まれたりして、うっとおしいかったから、おばあちゃんの故郷の日本に戻って、新興都市だったこの時乃市で、≪デザ−トロ−ズ≫を喫茶店を開いて今にいたるわけさ。 > > >「それで、形ある形見は、あの3点セットと彼の指輪だけになってしまったからね。 > ・・・・・・形の無い形見、あの人と一緒にあった香りが欲しかったから『細葉巻』を吸い始めたのさ。」 >「・・・・・あノ、エイレンサン、昔、私、≪クラン」二、関係アると言イまセンでしたカ?」 >「さあ、覚えちゃいないよ。」 >≪デザ‐トロ−ズ≫の店内で、『午後五時現在、降っている雪の影響で、公共の交通機関は、軒並み、運休を決め・・・・・』と天気予報が流れている。 >「・・・・この雪じゃ、お客は無理だね。 > 店仕舞いをして、手の込んだものでも作ろうか。 > 紫苑、看板中に取り込んで、ブラインド下ろしてきてくれないか?」 >「はイ。」 >エイレンは、実を言うと、さっきの紫苑の発言には、驚いていた。 >まさか、知っているとは思わなかったのだ。 >「・・・・記憶は、戻らない様にはしてあるけどね。」 >「・・・エイレンサン?」 >「はいはい。 > じゃ、寒いし、ルゥからシチュ‐と調理パンでも作ろうかしらね。」 > > > >+‐‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+ > >微妙に、伏線はりまくりな後編でした。 >まあ、色々とあったのですよ、エイレン嬢。 >タイトルは、『ジェラルド』がいないとエイレンにとっては、『世界は不十分だ』ということなのです。 > > >ある意味、『復讐を終えた』アリエスか、ディスティアのその後的でもあります。 > > >では、本編で。 > >それでは、さようなら。 朱琉:はい、学校なのに本気でだくだくと泣いてしまいました。 アミイ:とりあえず、この後洗面所へ直行ね。目、赤いし。 朱琉:それでは、大変短いですがこの辺で。 二人:では! > > |
17487 | 作者としてはこの上なく光栄なのですが・・・(おろおろ) | 十叶 夕海 | 2006/1/26 21:02:48 |
記事番号17486へのコメント > >朱琉:こんにちは、羅城 朱琉です。シンクロニシティと深層意識の共通性について、深く考えたほうがいいかもしれないと思った今日この頃。 >アミイ:まあ、そのあたりについての詳しくは、レス中でね。 ユア;それだから、この世界は面白いんですよ。 久遠;ま、返レス行きましょう。 > >> >> >> >> >> The world is not enough +もうあの人はいない+ 下 >> >>「ま、続き話すよ。」 >> >> >> >> >> >> >>結局の所、その日の依頼受けなければ >>私が、≪デザ−トロ−ズ≫を開くことは無かった。 >> >>その約一ヵ月後。 >>遅ればせながら、私の誕生祝いとその依頼の品を手に入れたことのお祝いとして、アパ−トの近くの割合高級な部類のレストランに入った。 >>服装もきちんとしていたから、お嬢様とその婚約者とかには見えたかもしれない。 >>「成功祝いなら、何時もの所でよかったんじゃない?」 >>「あのな、誕生祝い込みだ、お前のな。」 >>そういうと、ジェラルは、服合わせから、新書サイズの包みを取り出した。 >>「誕生日おめでとう、レティナ。」 >>「・・・・・忘れてた。 >> ありがとう、ジェラル。」 >>「ま、開けてみろって。」 >>「・・・・・わぁ・・・」 >>それは、アパラチアオレンジの・・・インドに咲く蓮の花のオレンジのペンダント・ピアス・・・・・それと指輪のセットだった。 >朱琉:これはひょっとして・・・・パパラチアサファイアでしょうか? >アミイ:朱琉が読んだ本には、「アパラチア」じゃなくて「パパラチア」って書いてあったのよね?確か。で、この宝石って、確か・・・・ >朱琉:はい、『時の旅人』版女ルピナスのイメージストーン(?)です。 >アミイ:前書いた、『アリエスのイメージがエメラルド』ってあれの系列ね。確か、男ルピナスの方はパライバトルマリンよね。 >朱琉:はい。 ユア;私が呼んだ本及び漫画の表記が、アパラチアでした。 多分、パパラチアでもいいんでしょうけど・・・(腕組みして困り顔) 久遠;・・・・あららあ、偶然ってあるのねぇ。 ユア;他のキャラのも聞きたいかもです。 >> >>そして、翌朝。 >>依頼品の引渡しに行った。 >>正確には、ジェラルの使役する精霊に、私たちを真似してもらって、行かせたのだ。 >>・・・・結果は、殺された。 >>精霊だから、一時的に、こっちに干渉できなくなっただけだったけど。 >>そして、それとほぼ同時に、宅配便が届いた。 >>開けるとそれは、数キロのプラスチック爆弾と信管だった。 >>ジェラルは、無言で、熱反応を持つ精霊を呼び出した。 >>そして、コルティオ氏の声が流れた。 >>『はっははは。 >> これを聞いているということは、引渡しのお前らは、ニセモノだったわけだ。 >> やっぱり、ドブネズミはドブネズミだな。 >> この爆弾は、この言葉の後60分後に爆発する。 >> ・・・・・おっと、逃げるなよ。 >> 熱探査で、今お前らが、側に3人いることがわかっている。 >> 一人でもその建物から逃げれば、その時点で、ドカンだ。 >> せいぜい、ドブネズミらしく足掻くんだな。』 >>「レティ、今までからすると、家の中を歩き回るぐらいなら、いいはずだ。 >> デ−タを張爺に送って、荷物纏めとけ、最低限でな。」 >>「わかった。」 >>ジェラルは、一応爆弾解体の資格は持っている。 >>ガウェインから、習ったらしい。 >>しかし、そのときの爆弾は、ダミ―コ−ドやダミ―信管などが多すぎて、素人の私でも、無茶だと想った。 >朱琉:無茶する・・・・ >アミイ:でも、守りたい人がいれば、無茶くらいするでしょう?『私の後ろには、守りたいものがいる。決して傷つけぬと誓った、あの人が・・・・』って、ね。 >朱琉:遥か未来に書く予定のネタバレはやめて欲しいと・・・・(涙) 久遠;そうよね、それでこそ、人間は強くなれるのよね。 ユア;『俺は、お前の剣と盾になる。だから、お前は傷付かずに、生き延びてくれ』だっけ、久遠お姉さんの口説き文句。 久遠;書くの? ユア;外伝かな、書くとしても。 > >> >> >>四十五分後―。 >>「ジェラル、逃げよう。」 >>「駄目だ。 >>バンピ−巻き込んじゃ、いけねえだろ、何も知らねぇのに。」 >>時間まで、あとわずか。 >>「こいつを持って、張爺のところに行きな。 >> 俺は、ぎりぎりまで残る。」 >>精霊召喚リング―私に送った物と同じ石の―を投げ渡す。 >>彼の持っているうちの1つだ。 >>「もう行け。 >> 俺も、後から行く。」 >>私、わかっていた。 >>今、別れればもう二度と会えないということが。 >>「レティ、こんな時だけど、言うぜ。 >> 俺は、お前が好きだ。 >>家建てて、子供を六人作って・・・そんなカタギみたいな夢を見たくなったよ。 >> ガキ扱いばっかしてきたが、お前は俺の女神さまだよ。」 >>最初で最後のキスは、とても冷たい味がした。 >>「必ず行く。」 >>それは、残酷な嘘。 >>それでも、私は、アパ−トを出た。 >>その瞬間にアパ−トは崩れた。 >>爆発のショックで崩れた。 >>・・ジェラルド=ヴァイサスを飲み込んで。 >>・・・私を爆風で吹き飛ばして。 >朱琉:・・・・・・・・(涙) >アミイ:朱琉・・・・泣かないでよ。 >朱琉:無理です。止められない・・・・ ユア;爆心地でしたからね。 久遠;元・ヴァ‐ジョンでは、精霊に助けられて・・・でも記憶を失って・・ってな感じでしょう。 ユア;個人的には死なせて上げたいです。 ただ、作者的には・・・・・ ・・・・・朱琉様、作者としてすごく複雑ですが、嬉しいです。 >> >> >>+‐‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+‐+ >> >>微妙に、伏線はりまくりな後編でした。 >>まあ、色々とあったのですよ、エイレン嬢。 >>タイトルは、『ジェラルド』がいないとエイレンにとっては、『世界は不十分だ』ということなのです。 >> >> >>ある意味、『復讐を終えた』アリエスか、ディスティアのその後的でもあります。 >> >> >>では、本編で。 >> >>それでは、さようなら。 >朱琉:はい、学校なのに本気でだくだくと泣いてしまいました。 >アミイ:とりあえず、この後洗面所へ直行ね。目、赤いし。 >朱琉:それでは、大変短いですがこの辺で。 >二人:では! 久遠;・・・・・・ユアちゃん、複雑そうね? ユア;泣くほど、共感?していただけたのは、嬉しいんですけどね。 二人;では、次回か、何処かで。 >> >> > |
17490 | 今は、当ての無い唯休息の時… | 月読乾 | 2006/1/28 20:32:12 |
記事番号17485へのコメント むう…!またまた、約束よりレスを遅らせてしまいましたが…(汗) いや!言い訳する暇があったら、やるべき事は一つ… と、言う訳でレスに行きますね。 >「ま、続き話すよ。」 時計が刻む時間の針は、きっと10分か15分…煙草一本すらゆったり吸えない時間… その数センチの間の時計の針の『時間』の経つ間に彼女はどれだけの気の遠くなる様な『時』を費やす『想い』がよぎってたんでしょう… 何も変わらない筈の、雨水を叩く窓の外が、何だか別の世界になった様な気が気付いたらしていたイメージが過ぎりました… >結局の所、その日の依頼受けなければ >私が、≪デザ−トロ−ズ≫を開くことは無かった。 > >その約一ヵ月後。 >遅ればせながら、私の誕生祝いとその依頼の品を手に入れたことのお祝いとして、アパ−トの近くの割合高級な部類のレストランに入った。 >服装もきちんとしていたから、お嬢様とその婚約者とかには見えたかもしれない。 >「成功祝いなら、何時もの所でよかったんじゃない?」 >「あのな、誕生祝い込みだ、お前のな。」 >そういうと、ジェラルは、服合わせから、新書サイズの包みを取り出した。 >「誕生日おめでとう、レティナ。」 >「・・・・・忘れてた。 > ありがとう、ジェラル。」 >「ま、開けてみろって。」 >「・・・・・わぁ・・・」 >それは、アパラチアオレンジの・・・インドに咲く蓮の花のオレンジのペンダント・ピアス・・・・・それと指輪のセットだった。 >「ん〜、ま十一歳年上だけどね。 > 俺と、結婚してください?」 >「・・・・・・・うん。」 >ジェラルは、そう言って、そのセットの中から、指輪を取り、私の左手薬指に填めた。 >このときが一番幸せだったね。 >一晩しか持たなかったけど、すごく幸せだった。 「少しは気を使ってください。ジェラルさん。」…って暴言を、『部外者』だからあえて言わせてもらいますね。 中途半端に優しいから翻弄される… ましてや、彼自身が本当に不器用なら…その時の時間と存在の全てを捧げてもいいって、お互いが思うから… 永遠に消えない傷…でも、その痛みが今の自分の『存在理由』になっているのかな… >そして、翌朝。 >依頼品の引渡しに行った。 >正確には、ジェラルの使役する精霊に、私たちを真似してもらって、行かせたのだ。 >・・・・結果は、殺された。 >精霊だから、一時的に、こっちに干渉できなくなっただけだったけど。 >そして、それとほぼ同時に、宅配便が届いた。 >開けるとそれは、数キロのプラスチック爆弾と信管だった。 >ジェラルは、無言で、熱反応を持つ精霊を呼び出した。 >そして、コルティオ氏の声が流れた。 >『はっははは。 > これを聞いているということは、引渡しのお前らは、ニセモノだったわけだ。 > やっぱり、ドブネズミはドブネズミだな。 > この爆弾は、この言葉の後60分後に爆発する。 > ・・・・・おっと、逃げるなよ。 > 熱探査で、今お前らが、側に3人いることがわかっている。 > 一人でもその建物から逃げれば、その時点で、ドカンだ。 > せいぜい、ドブネズミらしく足掻くんだな。』 >「レティ、今までからすると、家の中を歩き回るぐらいなら、いいはずだ。 > デ−タを張爺に送って、荷物纏めとけ、最低限でな。」 >「わかった。」 >ジェラルは、一応爆弾解体の資格は持っている。 >ガウェインから、習ったらしい。 >しかし、そのときの爆弾は、ダミ―コ−ドやダミ―信管などが多すぎて、素人の私でも、無茶だと想った。 ちょっと高価過ぎない…? 幸せになるのに、何か代償が必要なの…? 幸せになる権利に、代価を払わないとダメなの…? せめて、幸せは現実のギブ&テイクから自由に求めさせてくれないの…? 理不尽と理不尽の応酬だけど…それでも、譲りたくない物がある… >四十五分後―。 >「ジェラル、逃げよう。」 >「駄目だ。 >バンピ−巻き込んじゃ、いけねえだろ、何も知らねぇのに。」 >時間まで、あとわずか。 >「こいつを持って、張爺のところに行きな。 > 俺は、ぎりぎりまで残る。」 >精霊召喚リング―私に送った物と同じ石の―を投げ渡す。 >彼の持っているうちの1つだ。 >「もう行け。 > 俺も、後から行く。」 >私、わかっていた。 >今、別れればもう二度と会えないということが。 >「レティ、こんな時だけど、言うぜ。 > 俺は、お前が好きだ。 >家建てて、子供を六人作って・・・そんなカタギみたいな夢を見たくなったよ。 > ガキ扱いばっかしてきたが、お前は俺の女神さまだよ。」 >最初で最後のキスは、とても冷たい味がした。 >「必ず行く。」 >それは、残酷な嘘。 >それでも、私は、アパ−トを出た。 >その瞬間にアパ−トは崩れた。 >爆発のショックで崩れた。 >・・ジェラルド=ヴァイサスを飲み込んで。 >・・・私を爆風で吹き飛ばして。 目の前にスクリーンが過ぎっていた… これは映画の幕… アクション映画で、二枚目半の主人公は、カッコいい台詞と共に、愛する人を犠牲にしてその命を散らす… そんな、ドキドキする映画のラストシーン… でも、それは全て現実で起きなくていいから面白い物… 二枚目犯も、カッコいいラストもいらない。 唯の貴方はこのスクリーンに… >次に、目覚めたのが、独特の香の匂い立ち込める中華雑貨の店。 >住んでいたアパ−トの大きな通りを挟んだところにあった店だった。 >そこの帳簿場の後ろの畳に敷かれた布団で私は、目覚めた。 >腕や脚には包帯、額などにガ―ゼなどと、手当てはされていた。 >・・・・・・ただ、それが、如実に、爆発が事実だと教えていた。 >「起きたかの?」 >「張爺、あれから、何日?」 >「三日じゃの。 > 病院から、無理にこっちに移したのが、昨日じゃからの。」 >「・・・・ジェラルは?」 >「わからん、わからんが、爆心地にいたのなら、死んどるじゃろう。」 >「・・・・・・っ!!」 >「・・・・ラル坊からの手紙じゃ。 > 読むとええ。」 それは、終焉の後の静かな余韻… 危険なラブストーリーは一旦の終焉を迎え、余韻の代償に体と心に傷を刻んだ… 今だから、この余韻に浸れる… この先の、劇場を出た、冷たく暗い道を歩き続ける為のエネルギーにする為に… >俺のハ二− レティナ=マイセリアルへ > >この手紙は、張爺に預けてある。 >これをレティが読んでいるってことは、俺が、死んだか、レティの側にいないときだろう。 >お前に、渡している筈の精霊召喚指輪の宝石の光が完全に消えない限り、俺は、生きている。 >レティ、残酷かもしれないが、俺の分まで長生きしてくれ。 >できれば、俺以外でも、赤い屋根とお家と子供の夢を叶えてくれそうな男を見つけてな。 >最後に。 >レティナは、俺がこの生涯で一番思った女性だよ。 >愛してる、レティ。 > > 君の騎士 > ジェラルド=ヴァイサス > > >「・・ジェ、ラル。」 >「それと、この香水じゃな。 > 『・・・・夕日みたいな笑顔でいて欲しいとは想うぜ。』だそうじゃ。」 >その香水は、アパラチアの・・・蓮の香りの香水であった。 >私は、泣いた、ジェラルの手紙を胸に抱いて泣いた。 >「・・・・・・・っ。」 >そのときにはいない、相手を想って泣いた。 > >それから数日後。 >「爺さん、Jが、死んだって?」 >「ガウェかい。 > そうじゃ、一週間ほど前にの。」 >アッシュブロンドに少々白髪が混じる髪を首で纏め、同じ色の顔中を覆う髭と優しげな緑の瞳が印象的な男―ガウェイン=レンスタ―。ラディハルト=レンスタ−の伯父である。 >それと一緒にいたのがレイティス=アイルテ。 >まだ、十一歳ぐらいだったけどね。 >そこらの大人のクラッカ−達と対等にやりあってた。 >「・・・・・そうか。 > レティ、レイ、今日は飲み明かすぞ。 > 弔い酒だ。」 >「・・・・・お師匠様は、お酒がのめればいいのでしょう?」 > > > >それから、3年半・・・・約四年後か。 >コルティオ氏の組織とその上層部・・・≪クラン≫を潰した。 >レイも、その頃には、独立していた。 >≪ノ−フェイス≫と≪ヘルクラッシャ―(地獄の破壊者)≫ことガウェインと一緒に、潰したよ。 >そのせいで、結構有名になってね。 >勝負挑まれたりして、うっとおしいかったから、おばあちゃんの故郷の日本に戻って、新興都市だったこの時乃市で、≪デザ−トロ−ズ≫を喫茶店を開いて今にいたるわけさ。 > > >「それで、形ある形見は、あの3点セットと彼の指輪だけになってしまったからね。 > ・・・・・・形の無い形見、あの人と一緒にあった香りが欲しかったから『細葉巻』を吸い始めたのさ。」 >「・・・・・あノ、エイレンサン、昔、私、≪クラン」二、関係アると言イまセンでしたカ?」 >「さあ、覚えちゃいないよ。」 >≪デザ‐トロ−ズ≫の店内で、『午後五時現在、降っている雪の影響で、公共の交通機関は、軒並み、運休を決め・・・・・』と天気予報が流れている。 >「・・・・この雪じゃ、お客は無理だね。 > 店仕舞いをして、手の込んだものでも作ろうか。 > 紫苑、看板中に取り込んで、ブラインド下ろしてきてくれないか?」 >「はイ。」 >エイレンは、実を言うと、さっきの紫苑の発言には、驚いていた。 >まさか、知っているとは思わなかったのだ。 >「・・・・記憶は、戻らない様にはしてあるけどね。」 >「・・・エイレンサン?」 >「はいはい。 > じゃ、寒いし、ルゥからシチュ‐と調理パンでも作ろうかしらね。」 > もう、諦めようか… 幾度もそう思った… 『諦める』事は、『諦め無い』事と同じくらい勇気と強さを伴う生き方… そんな事くらい分かっている… でも、やっぱり譲れない… これは誰が決める事でもない、自分で『選ぶ』選択… いつか、あての無い日々も、答えが出る日まで… そして、その当ての無い日が、大事な物をくれてる事も忘れずに… |
17491 | まだまだ、だけどな。 | 十叶 夕海 | 2006/1/28 23:26:55 |
記事番号17490へのコメント >むう…!またまた、約束よりレスを遅らせてしまいましたが…(汗) > >いや!言い訳する暇があったら、やるべき事は一つ… >と、言う訳でレスに行きますね。 いやいや、レスしてくれたこと事態嬉しい。 と言うわけで、返レスに行こう。 > >>「ま、続き話すよ。」 >時計が刻む時間の針は、きっと10分か15分…煙草一本すらゆったり吸えない時間… > >その数センチの間の時計の針の『時間』の経つ間に彼女はどれだけの気の遠くなる様な『時』を費やす『想い』がよぎってたんでしょう… > >何も変わらない筈の、雨水を叩く窓の外が、何だか別の世界になった様な気が気付 いたらしていたイメージが過ぎりました… > それでもね、あのことを離す・・・話終える為に話し始めるのには、充分な時間だった。 天気が悪いと、どうしても、あの時のこと重ねてしまうね、イメ−ジを。 >>結局の所、その日の依頼受けなければ >>私が、≪デザ−トロ−ズ≫を開くことは無かった。 >> >>その約一ヵ月後。 >>遅ればせながら、私の誕生祝いとその依頼の品を手に入れたことのお祝いとして、アパ−トの近くの割合高級な部類のレストランに入った。 >>服装もきちんとしていたから、お嬢様とその婚約者とかには見えたかもしれない。 >>「成功祝いなら、何時もの所でよかったんじゃない?」 >>「あのな、誕生祝い込みだ、お前のな。」 >>そういうと、ジェラルは、服合わせから、新書サイズの包みを取り出した。 >>「誕生日おめでとう、レティナ。」 >>「・・・・・忘れてた。 >> ありがとう、ジェラル。」 >>「ま、開けてみろって。」 >>「・・・・・わぁ・・・」 >>それは、アパラチアオレンジの・・・インドに咲く蓮の花のオレンジのペンダント・ピアス・・・・・それと指輪のセットだった。 >>「ん〜、ま十一歳年上だけどね。 >> 俺と、結婚してください?」 >>「・・・・・・・うん。」 >>ジェラルは、そう言って、そのセットの中から、指輪を取り、私の左手薬指に填めた。 >>このときが一番幸せだったね。 >>一晩しか持たなかったけど、すごく幸せだった。 > >「少しは気を使ってください。ジェラルさん。」…って暴言を、『部外者』だからあえて言わせてもらいますね。 > >中途半端に優しいから翻弄される… >ましてや、彼自身が本当に不器用なら…その時の時間と存在の全てを捧げてもいいって、お互いが思うから… > >永遠に消えない傷…でも、その痛みが今の自分の『存在理由』になっているのかな… この瞬間は、ずっと・・・とは思わなかったけど、続くとは思ってた。 だけど、続かずに、終わって・・・・・・。 でもさ、彼は彼で不安だったと思うよ? 『彼女には、家族がいるのに、自分見たいのが入っていいのか。』って。 『家族』が、『仲間』がいたからこそ、私は、崩れなかったけど。 本来の『存在意義』を捨ててしまったからね。 『彼の仇』を討つのが・・・・・たしかに、そうなるわね。 >>そして、翌朝。 >>依頼品の引渡しに行った。 >>正確には、ジェラルの使役する精霊に、私たちを真似してもらって、行かせたのだ。 >>・・・・結果は、殺された。 >>精霊だから、一時的に、こっちに干渉できなくなっただけだったけど。 >>そして、それとほぼ同時に、宅配便が届いた。 >>開けるとそれは、数キロのプラスチック爆弾と信管だった。 >>ジェラルは、無言で、熱反応を持つ精霊を呼び出した。 >>そして、コルティオ氏の声が流れた。 >>『はっははは。 >> これを聞いているということは、引渡しのお前らは、ニセモノだったわけだ。 >> やっぱり、ドブネズミはドブネズミだな。 >> この爆弾は、この言葉の後60分後に爆発する。 >> ・・・・・おっと、逃げるなよ。 >> 熱探査で、今お前らが、側に3人いることがわかっている。 >> 一人でもその建物から逃げれば、その時点で、ドカンだ。 >> せいぜい、ドブネズミらしく足掻くんだな。』 >>「レティ、今までからすると、家の中を歩き回るぐらいなら、いいはずだ。 >> デ−タを張爺に送って、荷物纏めとけ、最低限でな。」 >>「わかった。」 >>ジェラルは、一応爆弾解体の資格は持っている。 >>ガウェインから、習ったらしい。 >>しかし、そのときの爆弾は、ダミ―コ−ドやダミ―信管などが多すぎて、素人の私でも、無茶だと想った。 > >ちょっと高価過ぎない…? >幸せになるのに、何か代償が必要なの…? > >幸せになる権利に、代価を払わないとダメなの…? > >せめて、幸せは現実のギブ&テイクから自由に求めさせてくれないの…? > >理不尽と理不尽の応酬だけど…それでも、譲りたくない物がある… ・・・・そう言ってくれて嬉しい。 だけどね。 彼は、全力を尽くしてくれた、それだけでも嬉しかったよ。 > >>四十五分後―。 >>「ジェラル、逃げよう。」 >>「駄目だ。 >>バンピ−巻き込んじゃ、いけねえだろ、何も知らねぇのに。」 >>時間まで、あとわずか。 >>「こいつを持って、張爺のところに行きな。 >> 俺は、ぎりぎりまで残る。」 >>精霊召喚リング―私に送った物と同じ石の―を投げ渡す。 >>彼の持っているうちの1つだ。 >>「もう行け。 >> 俺も、後から行く。」 >>私、わかっていた。 >>今、別れればもう二度と会えないということが。 >>「レティ、こんな時だけど、言うぜ。 >> 俺は、お前が好きだ。 >>家建てて、子供を六人作って・・・そんなカタギみたいな夢を見たくなったよ。 >> ガキ扱いばっかしてきたが、お前は俺の女神さまだよ。」 >>最初で最後のキスは、とても冷たい味がした。 >>「必ず行く。」 >>それは、残酷な嘘。 >>それでも、私は、アパ−トを出た。 >>その瞬間にアパ−トは崩れた。 >>爆発のショックで崩れた。 >>・・ジェラルド=ヴァイサスを飲み込んで。 >>・・・私を爆風で吹き飛ばして。 > >目の前にスクリーンが過ぎっていた… >これは映画の幕… > >アクション映画で、二枚目半の主人公は、カッコいい台詞と共に、愛する人を犠牲にしてその命を散らす… > >そんな、ドキドキする映画のラストシーン… > >でも、それは全て現実で起きなくていいから面白い物… > >二枚目犯も、カッコいいラストもいらない。 > >唯の貴方はこのスクリーンに… > あれが、銀幕の中だけなら、良かったんだけどね。 でも、あれは、私にとっては紛れもない真実。 ありがとう。 >>次に、目覚めたのが、独特の香の匂い立ち込める中華雑貨の店。 >>住んでいたアパ−トの大きな通りを挟んだところにあった店だった。 >>そこの帳簿場の後ろの畳に敷かれた布団で私は、目覚めた。 >>腕や脚には包帯、額などにガ―ゼなどと、手当てはされていた。 >>・・・・・・ただ、それが、如実に、爆発が事実だと教えていた。 >>「起きたかの?」 >>「張爺、あれから、何日?」 >>「三日じゃの。 >> 病院から、無理にこっちに移したのが、昨日じゃからの。」 >>「・・・・ジェラルは?」 >>「わからん、わからんが、爆心地にいたのなら、死んどるじゃろう。」 >>「・・・・・・っ!!」 >>「・・・・ラル坊からの手紙じゃ。 >> 読むとええ。」 > >それは、終焉の後の静かな余韻… >危険なラブストーリーは一旦の終焉を迎え、余韻の代償に体と心に傷を刻んだ… > >今だから、この余韻に浸れる… >この先の、劇場を出た、冷たく暗い道を歩き続ける為のエネルギーにする為に… 復讐が、全て何ては言えない。 『家族』がいるから。 だけど、『復讐』が、私を支配しているのは、確かね。 >> >> >> >>それから、3年半・・・・約四年後か。 >>コルティオ氏の組織とその上層部・・・≪クラン≫を潰した。 >>レイも、その頃には、独立していた。 >>≪ノ−フェイス≫と≪ヘルクラッシャ―(地獄の破壊者)≫ことガウェインと一緒に、潰したよ。 >>そのせいで、結構有名になってね。 >>勝負挑まれたりして、うっとおしいかったから、おばあちゃんの故郷の日本に戻って、新興都市だったこの時乃市で、≪デザ−トロ−ズ≫を喫茶店を開いて今にいたるわけさ。 >> >> >>「それで、形ある形見は、あの3点セットと彼の指輪だけになってしまったからね。 >> ・・・・・・形の無い形見、あの人と一緒にあった香りが欲しかったから『細葉巻』を吸い始めたのさ。」 >>「・・・・・あノ、エイレンサン、昔、私、≪クラン」二、関係アると言イまセンでしたカ?」 >>「さあ、覚えちゃいないよ。」 >>≪デザ‐トロ−ズ≫の店内で、『午後五時現在、降っている雪の影響で、公共の交通機関は、軒並み、運休を決め・・・・・』と天気予報が流れている。 >>「・・・・この雪じゃ、お客は無理だね。 >> 店仕舞いをして、手の込んだものでも作ろうか。 >> 紫苑、看板中に取り込んで、ブラインド下ろしてきてくれないか?」 >>「はイ。」 >>エイレンは、実を言うと、さっきの紫苑の発言には、驚いていた。 >>まさか、知っているとは思わなかったのだ。 >>「・・・・記憶は、戻らない様にはしてあるけどね。」 >>「・・・エイレンサン?」 >>「はいはい。 >> じゃ、寒いし、ルゥからシチュ‐と調理パンでも作ろうかしらね。」 >> > >もう、諦めようか… >幾度もそう思った… > >『諦める』事は、『諦め無い』事と同じくらい勇気と強さを伴う生き方… > >そんな事くらい分かっている… > >でも、やっぱり譲れない… >これは誰が決める事でもない、自分で『選ぶ』選択… > >いつか、あての無い日々も、答えが出る日まで… >そして、その当ての無い日が、大事な物をくれてる事も忘れずに… ありがとう。 それしかいえないな。 まだ、『答え』はでないけど、もう少しで出る気がする。 本当にありがとう。 それじゃ。 |
17494 | 家族の写真外伝 それは雪月夜のこと 上 | 十叶 夕海 | 2006/2/6 23:11:44 |
記事番号17453へのコメント 二月の中旬―。 時乃市は、雪に覆われていた。 イルミナ&ルシル&モイラの住処。 ・・・・の居間にて。 ルシルとモイラが向かい合う。 「本当は、一応、きっと多分、男だけど、誠実だと信じてるルシルをね。 僕が3日ほど開ける間なんかあったら、〆るよ」 そうモイラが、『笑っていない笑顔』と言う矛盾した妙に清々しい表情で、ルシルの肩をガシっと掴み、そう忠告も問い、脅迫をした。 「はいはい。 ・・・・・ところで、もう十時ですが、集合時間では?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ヤバイ!!」 モイラは、高校の部活の親睦会で、今日から3日間スキ−へ行くのだ。 その集合時間が、10時。 モイラは、荷物を持ち、そう言ってとっとと行ってしまった。 ・・・・・・ということで、3日間、制止する良心もとい、モイラがいない日となった。 「あの、イルミナ?」 「イル。 何?」 「今日、店閉めるの早くないかな?」 「ああ、エイレンと・・・・誰だろうね。 十二神将の誰かを連れてくるとは言っていたけど。 ・・・・私の友人、この町に来てからの友人のエイレンとそのお友達が酒を酌み交わすのに、来るのよ。 エイレン、結構飲むし、他の子も結構ね。」 現在午後二時前後―。 ランチタイムが終わってしばらくしたそのころ。 ≪古道具屋≫と≪喫茶店≫の両方を閉め、『本日臨時休業』の札を下げ、二人して、買出しに出かけた。 まあ、それは、多少なりとも事情を知っていても、新婚かカップルか、そんな感じ。 二人の外見は、若い男女に見えるのであるから。 PM 4時過ぎ 「幾らなんでも多くない?」 「これでも足りないくらい。」 「これで?」 大きなス−パ−の袋×3 酒瓶入りの袋×2 そんなこんなで、戻ると二階へ上がるコンクリ階段に男女二人。 この時間には、再び、雪がちらりほらりと降り始めていた。 女性は、色の髪を背中の中ほどまで伸ばした色の瞳の小柄な人。 深い青の冬用ワンピ−スに、若緑のショ―ル姿。 男性の方は、ヒマワリのような明るい金髪と色の細い目の二十代ぐらい。 ジ―パンに、スタジャンというラフな服装。 女性は、淡々と。男性は、飄々と掴みどころが無い。そんな雰囲気でした。 女性の傍らには、白の長毛種の猫のような生き物がいた。 赤い瞳が印象的な生き物だ。 「遅い。 寒い、イル。」 「ごめん、エイレン。 ・・・・・・・天空と騰蛇ね。」 「天苑と紅蓮。」 「紅蓮・・・・まだ引きずっているの?」 「・・・・・・・るさい。」 「まあ、まあ、イルさん。 ともかく、中に入らない? 神将でも凍っちゃうよ。」 エイレンの過去を知るイルミナの話題に、主が、そのことをあまり語りたくないと知っていた天苑・・・十二神将の長・天空は、そう言った。 端から見れば、一番若い人が年長者をたしなめるような雰囲気である。 それは、まったく年齢が逆ではあるが。 「じゃ、中はいろか。」 トントン。。。。。。 イルミナが、野菜をきざむ音を聞きながら、昼間――夕方から、エイレン、ルシル、天苑は、花梨酒を炬燵で酌み交わしている。 この果実酒は、エイレンの自作である。 紅蓮と呼ばれた白猫は、エイレンの横で丸くなっている。 「ルシルさん、イルミナに拾われたのって、貴方よね?」 いつもの五割増で、女性らしい口調でエイレンは、ルシルに、そう質問した。 「はい?そうなりますね。」 「・・・・・・・・・・・・・ちょうどいいコンビなのかもね。」 「エイレンさん? 話しちゃうんですか?」 エイレンがこれから話そうとする内容をあらかた知っている天苑が、そう思わずそう言った。 「・・・天空小父、エイレンのことに口を出すのか?」 しかし、ルシルは、流石に白猫が喋ったのは、驚いたようだ。 その白猫―紅蓮は、語調こそとがめていたが、調子はどこか怖れている様ではあったが. 「いいえ。 そんなこと。」 「なに話してるの? 運ぶの手伝って。」 と、台所からそんなイルミナの声が聞こえる。 それによって、その話は、しばらくお預けとなった。 +――+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+― ユア;はい、なんとなくな始まりですが。 久遠;それにしても、エイレンちゃん、最強じゃないの? 十数体の『使鬼』と十二神将を従えてるなんてね。 ユア;数ヴァ―ジョン作った中の変化球です。 それに、『使鬼』も含めて、エイレンには、『友人』でしかないのですよ。久遠;それと、騰蛇の渾名って、某少年陰陽師と同じじゃない? ユア:弁解にしか聞こえないでしょうが、完璧な偶然。 エイレンがエイレンという名前じゃないときのエイレンの次に作ったエイレンが、タロットを使役精霊化させたヴァ―ジョンの時の名残。 久遠;たしか、『悪魔』の札を司る女の子が、髪も瞳も夕焼けみたいな真っ赤だったので、『紅蓮』って、呼ぶようになったのよね。 ユア;詳しくは言えませんが、エイレンは、この記事の上のお話のあと、『悪魔』を含むタロット達をと別れて、十二神将が正式に、配下に入った。 ・・・・・・・ただ、それだけです。 久遠;それだけって、ハ―ドな上に、端折りすぎ。 ユア;まあ、それだけで、一つの大外伝書けますしね. ・・・・・・・それは、ともあれ、子のお話は、基本的に主人公は、ルシルさんとイルミナ嬢です。 久遠:まあ、『下』で活躍というか、出番は増えるみたいだけど. ユア;『下』で終ればいいなぁ。 久遠;終わらせましょうね。 ユア;はいはい。 二人;それでは、また。 |
17496 | ●×▲※□っ!?(色々と言葉になっていない叫び) | 羅城 朱琉 | 2006/2/9 17:14:26 |
記事番号17494へのコメント 朱琉:こんにちは、ようやく今回のテスト一番のヤマが終わりました。 アミイ:ちなみに、戦績は? 朱琉:15課目中10教科判明していて、8勝2敗。 アミイ:微妙・・・・。まあ、レスいきましょ。 > > >二月の中旬―。 >時乃市は、雪に覆われていた。 > >イルミナ&ルシル&モイラの住処。 >・・・・の居間にて。 >ルシルとモイラが向かい合う。 >「本当は、一応、きっと多分、男だけど、誠実だと信じてるルシルをね。 > 僕が3日ほど開ける間なんかあったら、〆るよ」 >そうモイラが、『笑っていない笑顔』と言う矛盾した妙に清々しい表情で、ルシルの肩をガシっと掴み、そう忠告も問い、脅迫をした。 >「はいはい。 > ・・・・・ところで、もう十時ですが、集合時間では?」 >「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ヤバイ!!」 >モイラは、高校の部活の親睦会で、今日から3日間スキ−へ行くのだ。 >その集合時間が、10時。 >モイラは、荷物を持ち、そう言ってとっとと行ってしまった。 アミイ:大丈夫よ。語り部・・・・もといルシルほど安全な人(?)もいないわよ。第一、その概念を本当に理解しているのかすら危ういんだから。 朱琉:いやあの・・・・その言い方はいろいろと誤解を招きそうな・・・・。 アミイ:間違ってはいないでしょ? 朱琉:まあ、確かに・・・・でも・・・・ > > >・・・・・・ということで、3日間、制止する良心もとい、モイラがいない日となった。 >「あの、イルミナ?」 >「イル。 > 何?」 >「今日、店閉めるの早くないかな?」 >「ああ、エイレンと・・・・誰だろうね。 > 十二神将の誰かを連れてくるとは言っていたけど。 > ・・・・私の友人、この町に来てからの友人のエイレンとそのお友達が酒を酌み交わすのに、来るのよ。 > エイレン、結構飲むし、他の子も結構ね。」 >現在午後二時前後―。 >ランチタイムが終わってしばらくしたそのころ。 >≪古道具屋≫と≪喫茶店≫の両方を閉め、『本日臨時休業』の札を下げ、二人して、買出しに出かけた。 >まあ、それは、多少なりとも事情を知っていても、新婚かカップルか、そんな感じ。 >二人の外見は、若い男女に見えるのであるから。 アミイ:ほのぼの〜v 朱琉:雰囲気だけなら、本当に『カップル』なんですよね・・・・ > > >PM 4時過ぎ > >「幾らなんでも多くない?」 >「これでも足りないくらい。」 >「これで?」 >大きなス−パ−の袋×3 >酒瓶入りの袋×2 >そんなこんなで、戻ると二階へ上がるコンクリ階段に男女二人。 >この時間には、再び、雪がちらりほらりと降り始めていた。 >女性は、色の髪を背中の中ほどまで伸ばした色の瞳の小柄な人。 >深い青の冬用ワンピ−スに、若緑のショ―ル姿。 >男性の方は、ヒマワリのような明るい金髪と色の細い目の二十代ぐらい。 >ジ―パンに、スタジャンというラフな服装。 >女性は、淡々と。男性は、飄々と掴みどころが無い。そんな雰囲気でした。 >女性の傍らには、白の長毛種の猫のような生き物がいた。 >赤い瞳が印象的な生き物だ。 >「遅い。 > 寒い、イル。」 >「ごめん、エイレン。 > ・・・・・・・天空と騰蛇ね。」 >「天苑と紅蓮。」 朱琉:げふっ!!? アミイ:あー・・・・下に書いてあるって、偶然だって。 >「紅蓮・・・・まだ引きずっているの?」 >「・・・・・・・るさい。」 >「まあ、まあ、イルさん。 > ともかく、中に入らない? > 神将でも凍っちゃうよ。」 >エイレンの過去を知るイルミナの話題に、主が、そのことをあまり語りたくないと知っていた天苑・・・十二神将の長・天空は、そう言った。 >端から見れば、一番若い人が年長者をたしなめるような雰囲気である。 >それは、まったく年齢が逆ではあるが。 >「じゃ、中はいろか。」 > > > > >トントン。。。。。。 >イルミナが、野菜をきざむ音を聞きながら、昼間――夕方から、エイレン、ルシル、天苑は、花梨酒を炬燵で酌み交わしている。 >この果実酒は、エイレンの自作である。 >紅蓮と呼ばれた白猫は、エイレンの横で丸くなっている。 >「ルシルさん、イルミナに拾われたのって、貴方よね?」 >いつもの五割増で、女性らしい口調でエイレンは、ルシルに、そう質問した。 >「はい?そうなりますね。」 >「・・・・・・・・・・・・・ちょうどいいコンビなのかもね。」 >「エイレンさん? > 話しちゃうんですか?」 >エイレンがこれから話そうとする内容をあらかた知っている天苑が、そう思わずそう言った。 >「・・・天空小父、エイレンのことに口を出すのか?」 >しかし、ルシルは、流石に白猫が喋ったのは、驚いたようだ。 >その白猫―紅蓮は、語調こそとがめていたが、調子はどこか怖れている様ではあったが. >「いいえ。 > そんなこと。」 >「なに話してるの? > 運ぶの手伝って。」 >と、台所からそんなイルミナの声が聞こえる。 >それによって、その話は、しばらくお預けとなった。 > > > >+――+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+― > > >ユア;はい、なんとなくな始まりですが。 >久遠;それにしても、エイレンちゃん、最強じゃないの? > 十数体の『使鬼』と十二神将を従えてるなんてね。 >ユア;数ヴァ―ジョン作った中の変化球です。 > それに、『使鬼』も含めて、エイレンには、『友人』でしかないのですよ。久遠;それと、騰蛇の渾名って、某少年陰陽師と同じじゃない? >ユア:弁解にしか聞こえないでしょうが、完璧な偶然。 > エイレンがエイレンという名前じゃないときのエイレンの次に作ったエイレンが、タロットを使役精霊化させたヴァ―ジョンの時の名残。 >久遠;たしか、『悪魔』の札を司る女の子が、髪も瞳も夕焼けみたいな真っ赤だったので、『紅蓮』って、呼ぶようになったのよね。 >ユア;詳しくは言えませんが、エイレンは、この記事の上のお話のあと、『悪魔』を含むタロット達をと別れて、十二神将が正式に、配下に入った。 > ・・・・・・・ただ、それだけです。 >久遠;それだけって、ハ―ドな上に、端折りすぎ。 >ユア;まあ、それだけで、一つの大外伝書けますしね. > ・・・・・・・それは、ともあれ、子のお話は、基本的に主人公は、ルシルさんとイルミナ嬢です。 >久遠:まあ、『下』で活躍というか、出番は増えるみたいだけど. >ユア;『下』で終ればいいなぁ。 >久遠;終わらせましょうね。 >ユア;はいはい。 >二人;それでは、また。 朱琉:はい、楽しく読ませていただきました。驚きも大きかったけれど・・・・ アミイ:朱琉は、『少年陰陽師』の大ファンだものね。文庫とCDドラマはコンプリート。 朱琉:『ザビ』も『ビーンズエース』も、『Asuka』だって買いましたよ!少年陰陽師のために! アミイ:・・・・って、オタク自慢してどうするのよ? 朱琉:オタクじゃないもん・・・・。では、今回はこの辺で。 二人:では、また! > > > > > > |
17497 | Re偶然とは、恐ろしきモノ | 十叶 夕海 | 2006/2/9 22:14:28 |
記事番号17496へのコメント > >朱琉:こんにちは、ようやく今回のテスト一番のヤマが終わりました。 >アミイ:ちなみに、戦績は? >朱琉:15課目中10教科判明していて、8勝2敗。 >アミイ:微妙・・・・。まあ、レスいきましょ。 ユア;こんにちは。 久遠;残り次第ね。 ユア;では、返レス行きます。 > >> >> >>二月の中旬―。 >>時乃市は、雪に覆われていた。 >> >>イルミナ&ルシル&モイラの住処。 >>・・・・の居間にて。 >>ルシルとモイラが向かい合う。 >>「本当は、一応、きっと多分、男だけど、誠実だと信じてるルシルをね。 >> 僕が3日ほど開ける間なんかあったら、〆るよ」 >>そうモイラが、『笑っていない笑顔』と言う矛盾した妙に清々しい表情で、ルシルの肩をガシっと掴み、そう忠告も問い、脅迫をした。 >>「はいはい。 >> ・・・・・ところで、もう十時ですが、集合時間では?」 >>「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ヤバイ!!」 >>モイラは、高校の部活の親睦会で、今日から3日間スキ−へ行くのだ。 >>その集合時間が、10時。 >>モイラは、荷物を持ち、そう言ってとっとと行ってしまった。 >アミイ:大丈夫よ。語り部・・・・もといルシルほど安全な人(?)もいないわよ。第一、その概念を本当に理解しているのかすら危ういんだから。 >朱琉:いやあの・・・・その言い方はいろいろと誤解を招きそうな・・・・。 >アミイ:間違ってはいないでしょ? >朱琉:まあ、確かに・・・・でも・・・・ ユア;このモイラくん一切知りませんからね。 久遠:一緒に寝てる事も、この頃は、100%許してないっぽいからねぇ。 ユア;行って、キス以前でしょう。 日本語的な意味で、プラトニックでしょうね。 久遠;というか、ノリは、友達みたいなもんまでよね。 ユア;・・・・・一番適当ですね。 > >> >> >>・・・・・・ということで、3日間、制止する良心もとい、モイラがいない日となった。 >>「あの、イルミナ?」 >>「イル。 >> 何?」 >>「今日、店閉めるの早くないかな?」 >>「ああ、エイレンと・・・・誰だろうね。 >> 十二神将の誰かを連れてくるとは言っていたけど。 >> ・・・・私の友人、この町に来てからの友人のエイレンとそのお友達が酒を酌み交わすのに、来るのよ。 >> エイレン、結構飲むし、他の子も結構ね。」 >>現在午後二時前後―。 >>ランチタイムが終わってしばらくしたそのころ。 >>≪古道具屋≫と≪喫茶店≫の両方を閉め、『本日臨時休業』の札を下げ、二人して、買出しに出かけた。 >>まあ、それは、多少なりとも事情を知っていても、新婚かカップルか、そんな感じ。 >>二人の外見は、若い男女に見えるのであるから。 >アミイ:ほのぼの〜v >朱琉:雰囲気だけなら、本当に『カップル』なんですよね・・・・ ユア:見た目だけは、二十代、中身というか実年齢は・・・もごっ 久遠;(ユアの口を押さえながら)言っちゃダメ。 美男美女?な二人だしね。 > >> >> >>PM 4時過ぎ >> >>「幾らなんでも多くない?」 >>「これでも足りないくらい。」 >>「これで?」 >>大きなス−パ−の袋×3 >>酒瓶入りの袋×2 >>そんなこんなで、戻ると二階へ上がるコンクリ階段に男女二人。 >>この時間には、再び、雪がちらりほらりと降り始めていた。 >>女性は、色の髪を背中の中ほどまで伸ばした色の瞳の小柄な人。 >>深い青の冬用ワンピ−スに、若緑のショ―ル姿。 >>男性の方は、ヒマワリのような明るい金髪と色の細い目の二十代ぐらい。 >>ジ―パンに、スタジャンというラフな服装。 >>女性は、淡々と。男性は、飄々と掴みどころが無い。そんな雰囲気でした。 >>女性の傍らには、白の長毛種の猫のような生き物がいた。 >>赤い瞳が印象的な生き物だ。 >>「遅い。 >> 寒い、イル。」 >>「ごめん、エイレン。 >> ・・・・・・・天空と騰蛇ね。」 >>「天苑と紅蓮。」 >朱琉:げふっ!!? >アミイ:あー・・・・下に書いてあるって、偶然だって。 ユア;ちなみに、言うと、二人の人型コプセントは、らしくない事。 久遠;天空ちゃんは、おじいちゃんじゃない事。 騰蛇ちゃんは、仏様の眷属ってよりは、サイバ―パンクに出てきそうよね。 ユア;偶然です。 初めて使った『風華』当時は、作品自体は知っていても、内容知らなかったんです。 久遠;知ってたのは、『ロ−ゼンクロイツ』って、言うシリ―ズよね。 >> >> >> >> >>+――+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+― >> >> >>ユア;はい、なんとなくな始まりですが。 >>久遠;それにしても、エイレンちゃん、最強じゃないの? >> 十数体の『使鬼』と十二神将を従えてるなんてね。 >>ユア;数ヴァ―ジョン作った中の変化球です。 >> それに、『使鬼』も含めて、エイレンには、『友人』でしかないのですよ。久遠;それと、騰蛇の渾名って、某少年陰陽師と同じじゃない? >>ユア:弁解にしか聞こえないでしょうが、完璧な偶然。 >> エイレンがエイレンという名前じゃないときのエイレンの次に作ったエイレンが、タロットを使役精霊化させたヴァ―ジョンの時の名残。 >>久遠;たしか、『悪魔』の札を司る女の子が、髪も瞳も夕焼けみたいな真っ赤だったので、『紅蓮』って、呼ぶようになったのよね。 >>ユア;詳しくは言えませんが、エイレンは、この記事の上のお話のあと、『悪魔』を含むタロット達をと別れて、十二神将が正式に、配下に入った。 >> ・・・・・・・ただ、それだけです。 >>久遠;それだけって、ハ―ドな上に、端折りすぎ。 >>ユア;まあ、それだけで、一つの大外伝書けますしね. >> ・・・・・・・それは、ともあれ、子のお話は、基本的に主人公は、ルシルさんとイルミナ嬢です。 >>久遠:まあ、『下』で活躍というか、出番は増えるみたいだけど. >>ユア;『下』で終ればいいなぁ。 >>久遠;終わらせましょうね。 >>ユア;はいはい。 >>二人;それでは、また。 >朱琉:はい、楽しく読ませていただきました。驚きも大きかったけれど・・・・ >アミイ:朱琉は、『少年陰陽師』の大ファンだものね。文庫とCDドラマはコンプリート。 >朱琉:『ザビ』も『ビーンズエース』も、『Asuka』だって買いましたよ!少年陰陽師のために! >アミイ:・・・・って、オタク自慢してどうするのよ? >朱琉:オタクじゃないもん・・・・。では、今回はこの辺で。 >二人:では、また! ユア;偶然とはまったく恐ろしい。 久遠;ユアちゃんも、今では、『少年陰陽師』が好きで、小説の増刊買ってるものね。 ユア;でも、短編集の二冊目がどうしても手に入らない。 久遠;ついでに言うと、騰蛇があの姿をとっているのは、ディスちゃんが原因ね。 ユア;/////// 二人;では、また。 >> >> >> >> >> >> > |