◆−時の旅人・バレンタイン編 まえがき−羅城 朱琉 (2006/2/21 11:00:21) No.17515 ┣チョコレートは混戦模様−羅城 朱琉 (2006/2/21 11:02:20) No.17516 ┃┗セオリ−と言ったら、セオリ−ですね。−十叶 夕海 (2006/2/23 00:20:50) No.17531 ┃ ┗セオリー万歳!?−羅城 朱琉 (2006/2/25 11:25:55) No.17538 ┣伝えたいこと−羅城 朱琉 (2006/2/21 11:03:40) No.17517 ┃┗穏やかですね。−十叶 夕海 (2006/2/24 00:48:51) No.17534 ┃ ┗旅人方程式その1? レンさん+ほけほけアリエス=ほのぼの−羅城 朱琉 (2006/2/25 11:37:41) No.17539 ┣I love youではないけれど−羅城 朱琉 (2006/2/21 11:04:50) No.17518 ┃┗それでも、寄せられる気持ち(こころ)−十叶 夕海 (2006/2/24 01:00:21) No.17535 ┃ ┗ある意味生き地獄。もしくは生殺し?それでも・・・・−羅城 朱琉 (2006/2/25 11:58:19) No.17541 ┗気まぐれな宝石のように−羅城 朱琉 (2006/2/25 11:12:41) No.17536 ┗確かに、前途多難。−十叶 夕海 (2006/3/1 23:04:37) No.17542 ┗まあ、相手がアリエスですし−羅城 朱琉 (2006/3/22 12:11:42) No.17551
17515 | 時の旅人・バレンタイン編 まえがき | 羅城 朱琉 | 2006/2/21 11:00:21 |
こんにちは、お久しぶりです。羅城 朱琉です。 さて、バレンタインからかれこれ1週間も過ぎてしまいましたが、『時の旅人』のバレンタイン編になります。 微妙にギャグだったり、珍しく一人称で書いてみたりと、いつもと少々雰囲気が違いますが、どうぞ! 目次(視点) プロローグ:チョコレートは混戦模様 1:伝えたいこと(レンシェルマ) 2:I love youではないけれど(男ルピナス) 3:気まぐれな宝石のように(語り部) |
17516 | チョコレートは混戦模様 | 羅城 朱琉 | 2006/2/21 11:02:20 |
記事番号17515へのコメント チョコレートは混乱模様 〜時の旅人・バレンタイン編〜 その日、ルピナス=セレス=ヴァリード(女)は、しみじみと思った。 アリエスは、やはりどこか抜けていると。 「ばれんたいん・・・・って、何?」 いろいろと大事を抱える身とはいえ、ルピナスとて年頃の女性である。2月14日といえばバレンタインデー!と、いうことで、アリエスを誘ってチョコレートを作ろうとしたのだが・・・・最初の一言で、いきなり巨大な壁にぶち当たったわけだ。かなり本気でへこむルピナスを尻目に、アリエスはどこからともなく取り出した辞典で『バレンタイン』を調べていた。 「あ、これですね・・・・。『聖バレンタイン、バレンティヌス。とある宗教における聖人の一人。異教徒の迫害にあって殉死した。』・・・・これとチョコレートと、どう結びつくんですか?・・・・って、ルピナス、大丈夫?床は冷たいよ?」 この後、何とか立ち直ったルピナスが、アリエスに『バレンタイン』というものを理解させるのに、約半日を要したという。 * * * * * そして、2月13日。折りよく、ルピナスは女だった。そして、材料も万端。いざ、ブレードヴィレッジ神殿の調理場を借り切ってチョコを作ろうとしたのだが・・・・そこからが、本当の恐怖の始まりだった。 覚えているだろうか?アリエスの味覚は、かなり鈍いということを。そして、アリエスはお菓子など作らない。つまりは・・・・チョコレートを作るのも初めてだ。つまりは・・・・ 「ルピナス、このくらいで良いのかな?」 そう言ってアリエスが差し出したのは、湯煎にかけられ溶けたチョコ。ルピナスは軽い気持ちでそれを少し口に運んだ。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 一瞬、世界が凍った。そして、『味』と言うものに対する概念が音を立てて崩れていくのがわかる。 甘い。甘すぎるのだ。何と言うか・・・・甘味を感じる細胞以外の全てが死滅した後のような、甘さの限界に挑戦しているような・・・・。 音を立てて固まったルピナスを見て、アリエスは心配そうに言った。 「ごめんなさい、チョコレートの味って、よく知らなくて・・・・。苦かったかな?」 ルピナスは、答えることも出来ずに水場へ直行した。 味覚の限界を超えた食べ物は、時として凶器になる。そして、アリエスはどうやらこれまで感覚だけで料理をしていたらしい。 ここに、新たに2つのことを学んだルピナスであった。 |
17531 | セオリ−と言ったら、セオリ−ですね。 | 十叶 夕海 | 2006/2/23 00:20:50 |
記事番号17516へのコメント ユア;どうも、バレンタイン編ですねぇっ。 久遠;何、ユアちゃん、微妙にリキんで。 ユア;こっちのバレンタイン編が終わらないんですよ。 久遠;そもそも、四人の男性方の相手をいっぺんに終わらせようとするから。 ユア;・・・・・(ヘコみ寸前)ともかく、レス行きます。 > > > その日、ルピナス=セレス=ヴァリード(女)は、しみじみと思った。 > アリエスは、やはりどこか抜けていると。 久遠;あら、ルピナスちゃん。 女の子はね、少々の欠点があるほうが、お姉さんいいと思うの。 ユア;お姉さんじゃないし!! > >「ばれんたいん・・・・って、何?」 > いろいろと大事を抱える身とはいえ、ルピナスとて年頃の女性である。2月14日といえばバレンタインデー!と、いうことで、アリエスを誘ってチョコレートを作ろうとしたのだが・・・・最初の一言で、いきなり巨大な壁にぶち当たったわけだ。かなり本気でへこむルピナスを尻目に、アリエスはどこからともなく取り出した辞典で『バレンタイン』を調べていた。 >「あ、これですね・・・・。『聖バレンタイン、バレンティヌス。とある宗教における聖人の一人。異教徒の迫害にあって殉死した。』・・・・これとチョコレートと、どう結びつくんですか?・・・・って、ルピナス、大丈夫?床は冷たいよ?」 > この後、何とか立ち直ったルピナスが、アリエスに『バレンタイン』というものを理解させるのに、約半日を要したという。 > > ユア;ナイスです、アリエス嬢。 私は、惚れ直しました。 久遠;ユアちゃんこそ、微妙にキャラ壊れてるわ。 > * * * * * > > > そして、2月13日。折りよく、ルピナスは女だった。そして、材料も万端。いざ、ブレードヴィレッジ神殿の調理場を借り切ってチョコを作ろうとしたのだが・・・・そこからが、本当の恐怖の始まりだった。 > 覚えているだろうか?アリエスの味覚は、かなり鈍いということを。そして、アリエスはお菓子など作らない。つまりは・・・・チョコレートを作るのも初めてだ。つまりは・・・・ ユア;確かに、まったく作らない人間が、結構うまく作れる人間と作っても、大失敗するもんね・・・・ 久遠;ユアちゃんは、クッキ−作ろうとして、固焼き煎餅とコ−ヒ−風味のスポンジ作ったんだっけ。 ユア;言わないでぷり−ず。 >「ルピナス、このくらいで良いのかな?」 > そう言ってアリエスが差し出したのは、湯煎にかけられ溶けたチョコ。ルピナスは軽い気持ちでそれを少し口に運んだ。 >「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 > 一瞬、世界が凍った。そして、『味』と言うものに対する概念が音を立てて崩れていくのがわかる。 >甘い。甘すぎるのだ。何と言うか・・・・甘味を感じる細胞以外の全てが死滅した後のような、甘さの限界に挑戦しているような・・・・。 久遠;余談になるけど、甘さを感じる器官って、『甘い・辛い・苦い・すっぱい・・など』の味覚の要素の中で、一番鈍いのよね。 ユア;それで、この威力。 恐るべし、アリエス’Sチョコ > 音を立てて固まったルピナスを見て、アリエスは心配そうに言った。 >「ごめんなさい、チョコレートの味って、よく知らなくて・・・・。苦かったかな?」 > ルピナスは、答えることも出来ずに水場へ直行した。 ユア;いえ、ルピナス嬢、吐かなかった貴方は男です。 久遠;いや、女性だから。 > > 味覚の限界を超えた食べ物は、時として凶器になる。そして、アリエスはどうやらこれまで感覚だけで料理をしていたらしい。 > ここに、新たに2つのことを学んだルピナスであった。 > > ユア;ご苦労様です。 ユア;とりあえず、あんまし、時間が無いので。 残り二編は、明日、レスします。 久遠;レス、遅くなってごめんね。 二人;それでは、また。 > |
17538 | セオリー万歳!? | 羅城 朱琉 | 2006/2/25 11:25:55 |
記事番号17531へのコメント > >ユア;どうも、バレンタイン編ですねぇっ。 >久遠;何、ユアちゃん、微妙にリキんで。 >ユア;こっちのバレンタイン編が終わらないんですよ。 >久遠;そもそも、四人の男性方の相手をいっぺんに終わらせようとするから。 >ユア;・・・・・(ヘコみ寸前)ともかく、レス行きます。 朱琉:こんにちは!遅くなりましたが、返レスです。 > > >> >> >> その日、ルピナス=セレス=ヴァリード(女)は、しみじみと思った。 >> アリエスは、やはりどこか抜けていると。 > >久遠;あら、ルピナスちゃん。 > 女の子はね、少々の欠点があるほうが、お姉さんいいと思うの。 >ユア;お姉さんじゃないし!! > >> >>「ばれんたいん・・・・って、何?」 >> いろいろと大事を抱える身とはいえ、ルピナスとて年頃の女性である。2月14日といえばバレンタインデー!と、いうことで、アリエスを誘ってチョコレートを作ろうとしたのだが・・・・最初の一言で、いきなり巨大な壁にぶち当たったわけだ。かなり本気でへこむルピナスを尻目に、アリエスはどこからともなく取り出した辞典で『バレンタイン』を調べていた。 >>「あ、これですね・・・・。『聖バレンタイン、バレンティヌス。とある宗教における聖人の一人。異教徒の迫害にあって殉死した。』・・・・これとチョコレートと、どう結びつくんですか?・・・・って、ルピナス、大丈夫?床は冷たいよ?」 >> この後、何とか立ち直ったルピナスが、アリエスに『バレンタイン』というものを理解させるのに、約半日を要したという。 >> >> > >ユア;ナイスです、アリエス嬢。 > 私は、惚れ直しました。 >久遠;ユアちゃんこそ、微妙にキャラ壊れてるわ。 アミイ:日常の、ほけほけしたアリエスちゃん、かわいいからね〜vv 朱琉:どうにも、番外のアリエスは天然ボケになるんですが・・・・気に入っていただけてなによりです。 > > >> * * * * * >> >> >> そして、2月13日。折りよく、ルピナスは女だった。そして、材料も万端。いざ、ブレードヴィレッジ神殿の調理場を借り切ってチョコを作ろうとしたのだが・・・・そこからが、本当の恐怖の始まりだった。 >> 覚えているだろうか?アリエスの味覚は、かなり鈍いということを。そして、アリエスはお菓子など作らない。つまりは・・・・チョコレートを作るのも初めてだ。つまりは・・・・ > >ユア;確かに、まったく作らない人間が、結構うまく作れる人間と作っても、大失敗するもんね・・・・ >久遠;ユアちゃんは、クッキ−作ろうとして、固焼き煎餅とコ−ヒ−風味のスポンジ作ったんだっけ。 >ユア;言わないでぷり−ず。 アミイ:大丈夫!朱琉はクッキー作ろうとして、大量の炭を作ったことがあるわ。 朱琉:お願い言わないで・・・・。 > >>「ルピナス、このくらいで良いのかな?」 >> そう言ってアリエスが差し出したのは、湯煎にかけられ溶けたチョコ。ルピナスは軽い気持ちでそれを少し口に運んだ。 >>「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 >> 一瞬、世界が凍った。そして、『味』と言うものに対する概念が音を立てて崩れていくのがわかる。 >>甘い。甘すぎるのだ。何と言うか・・・・甘味を感じる細胞以外の全てが死滅した後のような、甘さの限界に挑戦しているような・・・・。 > >久遠;余談になるけど、甘さを感じる器官って、『甘い・辛い・苦い・すっぱい・・など』の味覚の要素の中で、一番鈍いのよね。 >ユア;それで、この威力。 > 恐るべし、アリエス’Sチョコ 朱琉:これは実際、私の食べていたチョコレートを食べた友人がのたまった感想に端を発しています。 アミイ:朱琉、超がつく甘党だからね。そのくせ、辛いものも好きという。 朱琉:まあ、それはそれとして・・・・。味覚の鈍いアリエスですら甘みを感じる甘さ=常人にとっては味覚を破壊するほどの甘さ、ということです。 > >> 音を立てて固まったルピナスを見て、アリエスは心配そうに言った。 >>「ごめんなさい、チョコレートの味って、よく知らなくて・・・・。苦かったかな?」 >> ルピナスは、答えることも出来ずに水場へ直行した。 > >ユア;いえ、ルピナス嬢、吐かなかった貴方は男です。 >久遠;いや、女性だから。 朱琉:彼女は耐えました。アリエスへの愛・・・・もとい根性で。 アミイ:『愛』って真顔で言い切れない朱琉が悲しいわね。 > >> >> 味覚の限界を超えた食べ物は、時として凶器になる。そして、アリエスはどうやらこれまで感覚だけで料理をしていたらしい。 >> ここに、新たに2つのことを学んだルピナスであった。 >> >> >ユア;ご苦労様です。 > > > >ユア;とりあえず、あんまし、時間が無いので。 > 残り二編は、明日、レスします。 >久遠;レス、遅くなってごめんね。 >二人;それでは、また。 二人:はい、では、また! > > >> > |
17517 | 伝えたいこと | 羅城 朱琉 | 2006/2/21 11:03:40 |
記事番号17515へのコメント 伝えたいこと 〜時の旅人・バレンタイン編〜 皆さん、はじめまして。いえ・・・・きっと皆さんは、私のこともよく知っていらっしゃるのでしょうね? 改めまして、私はレンシェルマ=ヴァリードと申します。ブレードヴィレッジで神官の任を務めており・・・・まあ、言うまでもありませんか。 さて、昨日からルピナスとアリエスがバタバタとしていましたが、一体何だったのでしょうか? * * * * * 「レン、おはよう。」 「おはようございます、アリエス。早いですね。」 ようやく朝日が昇りきったころ、アリエスが私に声をかけました。 アリエス・・・・アリエス=オルフェーゼ=ラーナとは、もうかれこれ10年ほどの付き合いになります。出会った当初は本当に空虚な瞳の方でしたが、今はこうして笑顔を見せてくれます。本当は私よりずっと年上なので、このような言い方は失礼かもしれませんが、私はアリエスを、妹のように思っているのです。・・・・或いは、亡くした娘に重ねているのかもしれません。 しかし、このような朝早くから、一体どうしたのでしょうか?私が訪ねてみると、アリエスが何かを差し出しました。 「これは?」 「チョコレート。ルピナスと一緒に作ったの。・・・・今日はバレンタインなのでしょう?」 ああ、なるほど。それで、昨日からバタバタとしていたのですね。しかし、アリエスはよく知っていましたね、そんな風習。・・・・・・・・意味を正しく理解しているんでしょうか・・・・? 「何でも、『大切な人にチョコを送る日』なんだってね。この間、初めて知ったけど。」 おやおや、口に出したわけではないのですが・・・・。アリエスにはお見通しだったようですね。しかし・・・・間違ってはいませんが、何と言うか・・・・。それがどういう意味で『大切』なのかは、理解してはいないように思われます。 思えば、アリエスはそういった方面に関して、驚くほど鈍感ですね。恐らくは、必ず先に死んでゆくものに対し好意を持つことを、無意識のうちに忌避しているのでしょう。・・・・ルピナスが、変えてくれるといいんですけどねぇ・・・・。 「ありがとうございます。」 礼を言って受け取ると、アリエスはそれは嬉しそうな顔をしました。 颯爽と歩く後姿は本当に小さくて、この小さな体で世界の命運を背負っているかと思うと、哀れにすら感じてしまいます。・・・・哀れみは、アリエスに対する冒涜になると、わかってはいるんですが。 出来ることなら、この平穏なときが、出来るだけ長く続きますように、と、私はそう願って止みません。しかし・・・・もし、それが叶わぬ願いだとするならば・・・・せめて、私は彼女の傍にあって、その重みを共に支えられる、そんな者でありたいと思います。アリエスのため、などと、おこがましいことは言いません。・・・・私と、私を支えてくれた人たちのために。 ・・・・ですから、アリエス。 「アリエス、どうか忘れないで下さい。一人ではないということを。あなたが誰かを大切に思うことは、決して悪いことではないということを。あなたの横に立ち、全てを分かち合える者は、必ずいるはずなのですから。」 アリエスには、聞こえていないでしょう。・・・・聞かぬほうがよいのかもしれません。しかし、もし『その時』が訪れたならば・・・・ ・・・・・・・・私は、あなたの力となりましょう。小さくて大きい、封魔の乙女よ。 |
17534 | 穏やかですね。 | 十叶 夕海 | 2006/2/24 00:48:51 |
記事番号17517へのコメント ユア;レス行きますよ。 久遠;じゃ、サクサク行きましょ。 > > > 皆さん、はじめまして。いえ・・・・きっと皆さんは、私のこともよく知っていらっしゃるのでしょうね? > 改めまして、私はレンシェルマ=ヴァリードと申します。ブレードヴィレッジで神官の任を務めており・・・・まあ、言うまでもありませんか。 > さて、昨日からルピナスとアリエスがバタバタとしていましたが、一体何だったのでしょうか? 久遠;きゃあぁ(腰砕け) ユア;意訳;レンちゃんだわ、嬉しいぃ。 自分で、感嘆符で会話するなと言っておいて。 > > > * * * * * > > >「レン、おはよう。」 >「おはようございます、アリエス。早いですね。」 > ようやく朝日が昇りきったころ、アリエスが私に声をかけました。 > アリエス・・・・アリエス=オルフェーゼ=ラーナとは、もうかれこれ10年ほどの付き合いになります。出会った当初は本当に空虚な瞳の方でしたが、今はこうして笑顔を見せてくれます。本当は私よりずっと年上なので、このような言い方は失礼かもしれませんが、私はアリエスを、妹のように思っているのです。・・・・或いは、亡くした娘に重ねているのかもしれません。 ユア;確かに、アリエス嬢は、私の方から見ても、どうも年上に感じれない感じですね・・・私の場合、妹か、従妹か。 久遠;確かに、アリエスちゃん、可愛いものね。 > しかし、このような朝早くから、一体どうしたのでしょうか?私が訪ねてみると、アリエスが何かを差し出しました。 >「これは?」 >「チョコレート。ルピナスと一緒に作ったの。・・・・今日はバレンタインなのでしょう?」 > ああ、なるほど。それで、昨日からバタバタとしていたのですね。しかし、アリエスはよく知っていましたね、そんな風習。・・・・・・・・意味を正しく理解しているんでしょうか・・・・? >「何でも、『大切な人にチョコを送る日』なんだってね。この間、初めて知ったけど。」 > おやおや、口に出したわけではないのですが・・・・。アリエスにはお見通しだったようですね。しかし・・・・間違ってはいませんが、何と言うか・・・・。それがどういう意味で『大切』なのかは、理解してはいないように思われます。 ユア;好きな・・・・ありたいていに言えば、愛する人に渡す・・・・告白する非難だよね。 久遠;それが、チョコになったのは、日本でだけど、そもそも、そういう告白の習慣自体は、ヨ−ロッパにもあったようね。 ユア;ただし、『一年間よろしくね』的なお歳暮?見たいな意味も含めてですけど。 > 思えば、アリエスはそういった方面に関して、驚くほど鈍感ですね。恐らくは、必ず先に死んでゆくものに対し好意を持つことを、無意識のうちに忌避しているのでしょう。・・・・ルピナスが、変えてくれるといいんですけどねぇ・・・・。 >「ありがとうございます。」 > 礼を言って受け取ると、アリエスはそれは嬉しそうな顔をしました。 久遠;なんか、こういうのいいわね。 ユア;そうですね、羅城さんのシリアスも好きですけど。 こういう穏やかなのも好きです。 > > 颯爽と歩く後姿は本当に小さくて、この小さな体で世界の命運を背負っているかと思うと、哀れにすら感じてしまいます。・・・・哀れみは、アリエスに対する冒涜になると、わかってはいるんですが。 > 出来ることなら、この平穏なときが、出来るだけ長く続きますように、と、私はそう願って止みません。しかし・・・・もし、それが叶わぬ願いだとするならば・・・・せめて、私は彼女の傍にあって、その重みを共に支えられる、そんな者でありたいと思います。アリエスのため、などと、おこがましいことは言いません。・・・・私と、私を支えてくれた人たちのために。 久遠;それで、いいのかもしれないわね、レンちゃん。 誰かの為と気張るより、自分のためだというほうが、気が楽になってうまく行くと思うわ。 ユア;『誰かの為と緊張するよりも、自分のためというほうがリラックスして、何でもうまく行くはずよ』的なこといいたいようです。 ユア;では、続けて次も行きます。 二人;では。 > > |
17539 | 旅人方程式その1? レンさん+ほけほけアリエス=ほのぼの | 羅城 朱琉 | 2006/2/25 11:37:41 |
記事番号17534へのコメント > > >ユア;レス行きますよ。 >久遠;じゃ、サクサク行きましょ。 朱琉:では、早速ですが返レスに。 > >> >> >> 皆さん、はじめまして。いえ・・・・きっと皆さんは、私のこともよく知っていらっしゃるのでしょうね? >> 改めまして、私はレンシェルマ=ヴァリードと申します。ブレードヴィレッジで神官の任を務めており・・・・まあ、言うまでもありませんか。 >> さて、昨日からルピナスとアリエスがバタバタとしていましたが、一体何だったのでしょうか? > >久遠;きゃあぁ(腰砕け) >ユア;意訳;レンちゃんだわ、嬉しいぃ。 > 自分で、感嘆符で会話するなと言っておいて。 アミイ:やっぱり、最初はこの人よね! 朱琉:ほのぼのペアですv > > >> >> >> * * * * * >> >> >>「レン、おはよう。」 >>「おはようございます、アリエス。早いですね。」 >> ようやく朝日が昇りきったころ、アリエスが私に声をかけました。 >> アリエス・・・・アリエス=オルフェーゼ=ラーナとは、もうかれこれ10年ほどの付き合いになります。出会った当初は本当に空虚な瞳の方でしたが、今はこうして笑顔を見せてくれます。本当は私よりずっと年上なので、このような言い方は失礼かもしれませんが、私はアリエスを、妹のように思っているのです。・・・・或いは、亡くした娘に重ねているのかもしれません。 > > >ユア;確かに、アリエス嬢は、私の方から見ても、どうも年上に感じれない感じですね・・・私の場合、妹か、従妹か。 >久遠;確かに、アリエスちゃん、可愛いものね。 アミイ:そうそう、どちらかというと、妹系よね。 朱琉:姉が姉でしたから。 アミイ:ああ、隠れシスコンのリブラが姉だからね。 > >> しかし、このような朝早くから、一体どうしたのでしょうか?私が訪ねてみると、アリエスが何かを差し出しました。 >>「これは?」 >>「チョコレート。ルピナスと一緒に作ったの。・・・・今日はバレンタインなのでしょう?」 >> ああ、なるほど。それで、昨日からバタバタとしていたのですね。しかし、アリエスはよく知っていましたね、そんな風習。・・・・・・・・意味を正しく理解しているんでしょうか・・・・? >>「何でも、『大切な人にチョコを送る日』なんだってね。この間、初めて知ったけど。」 >> おやおや、口に出したわけではないのですが・・・・。アリエスにはお見通しだったようですね。しかし・・・・間違ってはいませんが、何と言うか・・・・。それがどういう意味で『大切』なのかは、理解してはいないように思われます。 > >ユア;好きな・・・・ありたいていに言えば、愛する人に渡す・・・・告白する非難だよね。 >久遠;それが、チョコになったのは、日本でだけど、そもそも、そういう告白の習慣自体は、ヨ−ロッパにもあったようね。 >ユア;ただし、『一年間よろしくね』的なお歳暮?見たいな意味も含めてですけど。 朱琉:私の周りでは、完璧にお歳暮状態です。女の子同士でも平気でチョコレート交換しました(笑) アミイ:そこまでいくと、もうバレンタインの意味がないわねぇ・・・・(呆) > > >> 思えば、アリエスはそういった方面に関して、驚くほど鈍感ですね。恐らくは、必ず先に死んでゆくものに対し好意を持つことを、無意識のうちに忌避しているのでしょう。・・・・ルピナスが、変えてくれるといいんですけどねぇ・・・・。 >>「ありがとうございます。」 >> 礼を言って受け取ると、アリエスはそれは嬉しそうな顔をしました。 > >久遠;なんか、こういうのいいわね。 >ユア;そうですね、羅城さんのシリアスも好きですけど。 > こういう穏やかなのも好きです。 朱琉:そう言っていただけるとうれしいです。この二人だと、否が応でもほのぼのになるんですよね。 アミイ:シリアスとほのぼのしか書けないけどね、朱琉は。 朱琉:・・・・・・・・ > >> >> 颯爽と歩く後姿は本当に小さくて、この小さな体で世界の命運を背負っているかと思うと、哀れにすら感じてしまいます。・・・・哀れみは、アリエスに対する冒涜になると、わかってはいるんですが。 >> 出来ることなら、この平穏なときが、出来るだけ長く続きますように、と、私はそう願って止みません。しかし・・・・もし、それが叶わぬ願いだとするならば・・・・せめて、私は彼女の傍にあって、その重みを共に支えられる、そんな者でありたいと思います。アリエスのため、などと、おこがましいことは言いません。・・・・私と、私を支えてくれた人たちのために。 > >久遠;それで、いいのかもしれないわね、レンちゃん。 > 誰かの為と気張るより、自分のためだというほうが、気が楽になってうまく行くと思うわ。 >ユア;『誰かの為と緊張するよりも、自分のためというほうがリラックスして、何でもうまく行くはずよ』的なこといいたいようです。 アミイ:と、言うよりは、『誰かのため』なんてことを言うのは傲慢だと思ってるのよね、レンシェルマは。 朱琉:でも、久遠氏・・・・もとい久遠嬢のように考えたほうがいい気もするんですよね。 アミイ:いろいろと考えすぎなのよ、皆。 > > > >ユア;では、続けて次も行きます。 >二人;では。 朱琉:はい、では、続けていきますね。 > >> >> > |
17518 | I love youではないけれど | 羅城 朱琉 | 2006/2/21 11:04:50 |
記事番号17515へのコメント I love youではないけれど 〜時の旅人・バレンタイン編〜 やれやれ、昨日は驚いた。とはいえ、『女』だったときのことを全部覚えているわけではないけれど。 僕はルピナス=セレス=ヴァリード。アリエスにとっては、旅の連れ・・・・としか思われてないんだろうな・・・・。 いつも、守られてばかりいる気がする。本当は、守ってあげたいのに・・・・ * * * * * 「はい、どうぞ、ルピナス。」 アリエスが手渡してくれたのは、小さな包みが一つ。・・・・昨日、女の僕と一緒に作っていたチョコレートだ。甘すぎるものが嫌いな僕としては、嬉しいけれど困る代物である。そんな僕の困惑を見て取ったのか、アリエスが小声で言った。 「ちゃんと、本当の『チョコレート』の味を知ったから、大丈夫だよ。・・・・・・・・私だって、食べたことさえあれば、味付けの失敗なんて・・・・」 最後の方の口調が何処となく拗ねたようになっているのが妙にかわいくて、僕は少し笑ってしまった。しかし、アリエスはどうやらそれを別の意味に捉えたようで、少し厳しい眼差しを僕に向けたのだ。 「チョコレートを食べたことがないのが、そんなにおかしい?」 「そ、そんなことないさ!」 アリエスは、ふいっとそっぽを向く。ああ、どうして僕は、こうもアリエスを傷つけてばかりなのか・・・・。自己嫌悪に陥りかけた僕を思考の沼から引きずりあげたのは、やっぱりアリエスの声だった。 「とにかく、あまり甘すぎたりはしないはずだから。」 そう言うなり、踵を返してアリエスは気持ち早足で歩き去る。・・・・アリエスを、傷つけてしまった・・・・。 「そういえば。」 と、気がつくとアリエスがこちらを振り返っていた。俯きかけていた顔を上げて、僕はアリエスに相対する。 「昨日、あの後調べたけど、『バレンタインデー』って、女性からの求婚が許される日、なんだってね。」 「そうだけど・・・・?」 アリエスは、不思議な表情をしている。苦笑しているような、悲しんでいるような、遠くを見ているような・・・・そのどれともつかない、不思議な眼差し。 「私には・・・・正直、『愛』という感情はわからない。けれど・・・・あなたとレンを大切に思っています。共に在り、同じ世界を感じていたい。・・・・だから、ルピナス。」 どこか深い憂いを感じさせながらも、凛とした、綺麗な瞳。僕を射抜くように向けられた視線に、僕は思わず居住まいを正した。 「だから、見くびらないで。私は、守られなければならないほど弱くはない。」 「!!」 本当に、その瞳に射抜かれるかと思った。 僕は、アリエスを守りたいと思っていた。確かに、アリエスはこの上なく強い。僕が守るなんて、出来ないかもしれない。それでも・・・・・・・・アリエスを信じていない、と思われても仕方ないかもしれないけれど、僕は、守りたかったんだ・・・・。 「そして、ルピナスも、守らなければならないほど、弱くはない。」 アリエスが続けた言葉は、僕には一瞬理解できなかった。しかし、アリエスは気付いていないのか、そのまま続ける。 「レンも、あれでいてかなり強い。共に並び立ち背中を任せられるのは、あなたたちだけ。・・・・信じています、あなたを・・・・あなたたちを。これは、『愛』の代わりになりませんか?」 ようやく意味を理解して、僕は申し訳ないような嬉しいような、複雑な気持ちになった。どう言っていいのかわからなくて、結局は「アリガトウ」と答えただけ。 言いたいこと、伝わっただろうか?僕は、どうにも言葉が下手らしい。思いはあっても、それを上手く伝えられないんだ。 ねえ、アリエス・・・・。君は、『愛の代わり』って、言ったけど、『愛』に代わりになるものなんて無いんだよ。同じように、信じることの代わりだって無い。どれも皆、大切な思いだから。 アリエスから貰ったチョコレートを一口齧ってみる。甘すぎず、ほろ苦いそれは、本当に美味しかった。 君がくれた思いは『Love』ではないけれど、きっと、君にとってはそれ以上に尊いもの。 その感情の名は『Trust』・・・・『信頼』と言う。 |
17535 | それでも、寄せられる気持ち(こころ) | 十叶 夕海 | 2006/2/24 01:00:21 |
記事番号17518へのコメント ユア;どういう気持ちでも、善意の気持ちなら、嬉しいと思いますよ。 久遠:確かにね。 ユア;では、レス行きましょ。 > > > やれやれ、昨日は驚いた。とはいえ、『女』だったときのことを全部覚えているわけではないけれど。 > 僕はルピナス=セレス=ヴァリード。アリエスにとっては、旅の連れ・・・・としか思われてないんだろうな・・・・。 > いつも、守られてばかりいる気がする。本当は、守ってあげたいのに・・・・ > 久遠;青いねぇ、少年。 守る守られるのは、物理的な意味合いだけじゃないよ。 ユア;精神的にも、守って守られるのが、一番理想と言えば、理想。 久遠;あたしのせりふ・・・・・ > > * * * * * > > >「はい、どうぞ、ルピナス。」 > アリエスが手渡してくれたのは、小さな包みが一つ。・・・・昨日、女の僕と一緒に作っていたチョコレートだ。甘すぎるものが嫌いな僕としては、嬉しいけれど困る代物である。そんな僕の困惑を見て取ったのか、アリエスが小声で言った。 >「ちゃんと、本当の『チョコレート』の味を知ったから、大丈夫だよ。・・・・・・・・私だって、食べたことさえあれば、味付けの失敗なんて・・・・」 > 最後の方の口調が何処となく拗ねたようになっているのが妙にかわいくて、僕は少し笑ってしまった。しかし、アリエスはどうやらそれを別の意味に捉えたようで、少し厳しい眼差しを僕に向けたのだ。 ユア;・・・・(顔真っ赤) 久遠;・・・可愛いとか、言いたいのね。 ユア;・・・(こくこくうなづく) >「チョコレートを食べたことがないのが、そんなにおかしい?」 >「そ、そんなことないさ!」 > アリエスは、ふいっとそっぽを向く。ああ、どうして僕は、こうもアリエスを傷つけてばかりなのか・・・・。自己嫌悪に陥りかけた僕を思考の沼から引きずりあげたのは、やっぱりアリエスの声だった。 >「とにかく、あまり甘すぎたりはしないはずだから。」 > そう言うなり、踵を返してアリエスは気持ち早足で歩き去る。・・・・アリエスを、傷つけてしまった・・・・。 ユア;・・・・(青春だぁとでも言うように、握りこぶしを握り) 久遠;相手のこと気にして、気にされるのも、一つの青春よね。 >「そういえば。」 > と、気がつくとアリエスがこちらを振り返っていた。俯きかけていた顔を上げて、僕はアリエスに相対する。 >「昨日、あの後調べたけど、『バレンタインデー』って、女性からの求婚が許される日、なんだってね。」 >「そうだけど・・・・?」 > アリエスは、不思議な表情をしている。苦笑しているような、悲しんでいるような、遠くを見ているような・・・・そのどれともつかない、不思議な眼差し。 >「私には・・・・正直、『愛』という感情はわからない。けれど・・・・あなたとレンを大切に思っています。共に在り、同じ世界を感じていたい。・・・・だから、ルピナス。」 > どこか深い憂いを感じさせながらも、凛とした、綺麗な瞳。僕を射抜くように向けられた視線に、僕は思わず居住まいを正した。 >「だから、見くびらないで。私は、守られなければならないほど弱くはない。」 >「!!」 > 本当に、その瞳に射抜かれるかと思った。 > 僕は、アリエスを守りたいと思っていた。確かに、アリエスはこの上なく強い。僕が守るなんて、出来ないかもしれない。それでも・・・・・・・・アリエスを信じていない、と思われても仕方ないかもしれないけれど、僕は、守りたかったんだ・・・・。 >「そして、ルピナスも、守らなければならないほど、弱くはない。」 > アリエスが続けた言葉は、僕には一瞬理解できなかった。しかし、アリエスは気付いていないのか、そのまま続ける。 >「レンも、あれでいてかなり強い。共に並び立ち背中を任せられるのは、あなたたちだけ。・・・・信じています、あなたを・・・・あなたたちを。これは、『愛』の代わりになりませんか?」 > ようやく意味を理解して、僕は申し訳ないような嬉しいような、複雑な気持ちになった。どう言っていいのかわからなくて、結局は「アリガトウ」と答えただけ。 ユア;ああ、らしい・・そう思いました。 久遠;肉体だけを守っても意味無いんだけどねぇ。 アリエスちゃん、ある意味『天国』と『地獄』をルピくんに、味わせてるわね。 > > 言いたいこと、伝わっただろうか?僕は、どうにも言葉が下手らしい。思いはあっても、それを上手く伝えられないんだ。 > ねえ、アリエス・・・・。君は、『愛の代わり』って、言ったけど、『愛』に代わりになるものなんて無いんだよ。同じように、信じることの代わりだって無い。どれも皆、大切な思いだから。 > アリエスから貰ったチョコレートを一口齧ってみる。甘すぎず、ほろ苦いそれは、本当に美味しかった。 > > 君がくれた思いは『Love』ではないけれど、きっと、君にとってはそれ以上に尊いもの。 > その感情の名は『Trust』・・・・『信頼』と言う。 ユア;二人にとって、いい一年に・・・・ 久遠;本編では、少々荒れ気味だけどね。 二人;では、また。 > > > |
17541 | ある意味生き地獄。もしくは生殺し?それでも・・・・ | 羅城 朱琉 | 2006/2/25 11:58:19 |
記事番号17535へのコメント > >ユア;どういう気持ちでも、善意の気持ちなら、嬉しいと思いますよ。 >久遠:確かにね。 >ユア;では、レス行きましょ。 アミイ:とはいえ、実はそれ愛じゃない?とも思うけど。 朱琉:では、早速返レスです。 > >> >> >> やれやれ、昨日は驚いた。とはいえ、『女』だったときのことを全部覚えているわけではないけれど。 >> 僕はルピナス=セレス=ヴァリード。アリエスにとっては、旅の連れ・・・・としか思われてないんだろうな・・・・。 >> いつも、守られてばかりいる気がする。本当は、守ってあげたいのに・・・・ >> > >久遠;青いねぇ、少年。 > 守る守られるのは、物理的な意味合いだけじゃないよ。 >ユア;精神的にも、守って守られるのが、一番理想と言えば、理想。 >久遠;あたしのせりふ・・・・・ アミイ:理想的だけど・・・・難しいわねぇ。 朱琉:物理的に守るけれど、相手の精神を蔑ろにしてしまう、ってことが多いですから。 アミイ:まあ、彼らは大丈夫だと思うけど。 > >> >> * * * * * >> >> >>「はい、どうぞ、ルピナス。」 >> アリエスが手渡してくれたのは、小さな包みが一つ。・・・・昨日、女の僕と一緒に作っていたチョコレートだ。甘すぎるものが嫌いな僕としては、嬉しいけれど困る代物である。そんな僕の困惑を見て取ったのか、アリエスが小声で言った。 >>「ちゃんと、本当の『チョコレート』の味を知ったから、大丈夫だよ。・・・・・・・・私だって、食べたことさえあれば、味付けの失敗なんて・・・・」 >> 最後の方の口調が何処となく拗ねたようになっているのが妙にかわいくて、僕は少し笑ってしまった。しかし、アリエスはどうやらそれを別の意味に捉えたようで、少し厳しい眼差しを僕に向けたのだ。 > >ユア;・・・・(顔真っ赤) >久遠;・・・可愛いとか、言いたいのね。 >ユア;・・・(こくこくうなづく) アミイ:何というか、これぞまさに『青春』? 朱琉:・・・・かな?私にはこれが限界で・・・・ アミイ:甘さの? 朱琉:うん。 > > >>「チョコレートを食べたことがないのが、そんなにおかしい?」 >>「そ、そんなことないさ!」 >> アリエスは、ふいっとそっぽを向く。ああ、どうして僕は、こうもアリエスを傷つけてばかりなのか・・・・。自己嫌悪に陥りかけた僕を思考の沼から引きずりあげたのは、やっぱりアリエスの声だった。 >>「とにかく、あまり甘すぎたりはしないはずだから。」 >> そう言うなり、踵を返してアリエスは気持ち早足で歩き去る。・・・・アリエスを、傷つけてしまった・・・・。 > >ユア;・・・・(青春だぁとでも言うように、握りこぶしを握り) >久遠;相手のこと気にして、気にされるのも、一つの青春よね。 アミイ:ほら、やっぱり青春。 朱琉:でもほら、お互い若いですし・・・・ アミイ:片や推定20歳、片や最低でも512歳。どこが若い? 朱琉:・・・・・・・・こ、心が・・・・。 アミイ:・・・・まあ、そういうことにしておきましょうか。 > >>「そういえば。」 >> と、気がつくとアリエスがこちらを振り返っていた。俯きかけていた顔を上げて、僕はアリエスに相対する。 >>「昨日、あの後調べたけど、『バレンタインデー』って、女性からの求婚が許される日、なんだってね。」 >>「そうだけど・・・・?」 >> アリエスは、不思議な表情をしている。苦笑しているような、悲しんでいるような、遠くを見ているような・・・・そのどれともつかない、不思議な眼差し。 >>「私には・・・・正直、『愛』という感情はわからない。けれど・・・・あなたとレンを大切に思っています。共に在り、同じ世界を感じていたい。・・・・だから、ルピナス。」 >> どこか深い憂いを感じさせながらも、凛とした、綺麗な瞳。僕を射抜くように向けられた視線に、僕は思わず居住まいを正した。 >>「だから、見くびらないで。私は、守られなければならないほど弱くはない。」 >>「!!」 >> 本当に、その瞳に射抜かれるかと思った。 >> 僕は、アリエスを守りたいと思っていた。確かに、アリエスはこの上なく強い。僕が守るなんて、出来ないかもしれない。それでも・・・・・・・・アリエスを信じていない、と思われても仕方ないかもしれないけれど、僕は、守りたかったんだ・・・・。 >>「そして、ルピナスも、守らなければならないほど、弱くはない。」 >> アリエスが続けた言葉は、僕には一瞬理解できなかった。しかし、アリエスは気付いていないのか、そのまま続ける。 >>「レンも、あれでいてかなり強い。共に並び立ち背中を任せられるのは、あなたたちだけ。・・・・信じています、あなたを・・・・あなたたちを。これは、『愛』の代わりになりませんか?」 >> ようやく意味を理解して、僕は申し訳ないような嬉しいような、複雑な気持ちになった。どう言っていいのかわからなくて、結局は「アリガトウ」と答えただけ。 > > >ユア;ああ、らしい・・そう思いました。 >久遠;肉体だけを守っても意味無いんだけどねぇ。 > アリエスちゃん、ある意味『天国』と『地獄』をルピくんに、味わせてるわね。 アミイ:そのあたり、致命的に鈍いのよねぇ。男心の機微がわかっていないというか・・・・ 朱琉:女心もわかってない気がしますが、アリエスは。 アミイ:・・・・重症ね。 > >> >> 言いたいこと、伝わっただろうか?僕は、どうにも言葉が下手らしい。思いはあっても、それを上手く伝えられないんだ。 >> ねえ、アリエス・・・・。君は、『愛の代わり』って、言ったけど、『愛』に代わりになるものなんて無いんだよ。同じように、信じることの代わりだって無い。どれも皆、大切な思いだから。 >> アリエスから貰ったチョコレートを一口齧ってみる。甘すぎず、ほろ苦いそれは、本当に美味しかった。 >> >> 君がくれた思いは『Love』ではないけれど、きっと、君にとってはそれ以上に尊いもの。 >> その感情の名は『Trust』・・・・『信頼』と言う。 > >ユア;二人にとって、いい一年に・・・・ >久遠;本編では、少々荒れ気味だけどね。 > > >二人;では、また。 二人:はい、では、また! > >> >> >> > |
17536 | 気まぐれな宝石のように | 羅城 朱琉 | 2006/2/25 11:12:41 |
記事番号17515へのコメント 気まぐれな宝石のように 〜時の旅人・バレンタイン編 written by語り部〜 愛し愛され、手を携えて、人は長い道を進む。 生きて生かされ、遠い日まで、共に歩む人がいる。 さあ、君の隣には誰がいる? 僕?・・・・僕はただの語り部。『放浪の語り部』・・・・だよ。 * * * * * 「そこにいるのでしょう?『放浪の語り部』さん。」 ブレードヴィレッジの外れ。鉱石採掘場のすぐ傍に、彼女はいた。彼女はアリエスという名前で、いろいろと複雑な事情を抱えている。まあ、僕自身いろいろと、彼女に関しては責任を感じていたりもするんだけどね。・・・・まあ、とにかく、僕は隠形を解くことにした。 「よくわかったね。僕がここにいる、って。」 「あなたの気配は独特ですから。・・・・あなたからも、『時』の魔力を感じます。」 「おや?鋭いね。」 本当に、鋭いものだ。結構きっちりと隠したんだけどねぇ、『時』の魔力。アリエスは、しばし視線を彷徨わせた後、意を決して口を開いた。 「あなたは、何者ですか?」 真剣な眼差しがかわいいアリエス。彼女はそう言って僕に強い眼差しを向ける。まあ、だからと言って僕が威圧されることなんて無いけどね。だから、あえてアリエスの望む答えではない言葉を返す。 「僕は『放浪の語り部』だって、何回も言ったと思うけど。」 「ふざけないで下さい。」 やれやれ。まあ、この程度でごまかされてくれるとは思ってなかったけどね。 「つまりは、君はこう思っているわけかな?僕が、君と同じく何らかの事情で時の流れの外側に放り出された存在だ、と。」 アリエスは無言。つまり、この場合は肯定してるわけだね。でも・・・・ 「残念だけど、それは違うよ。確かに、僕は『時』に関する魔法、使えるけどね。不老不死といえば不老不死かもしれない。けど、別に時の流れから放り出されてはいないから。」 ある意味、最も時間に束縛されてるのは僕かもしれないんだよ・・・・と、心の中だけで付け足した。いずれ知ることになるかもしれないけど・・・・今はまだ、僕が誰かなんて知らなくていいんだよ、アリエス。そのときが来れば、嫌でも知ることなんだから。 「で、何だい?ただそれだけのために呼び出した・・・・と言うわけではなさそうだけど。」 そう言うと、アリエスは憮然とした顔のまま、僕に包みを手渡した。中身は・・・・チョコレートだね。 「余ったので、あげます。」 「バレンタインチョコだね。ありがとう。・・・・でも、僕、男だって言ったかな?」 笑いながらそう言うと、アリエスがぴたっと固まった。 「まさか・・・・女、なんですか・・・・?」 「さあ?」 ああ、またそんな顔して・・・・。額にしわがよっちゃうぞ!? アリエスは不機嫌なまま立ち去ろうとしたけど・・・・そういえば、ホワイトデーに会える保障もないし・・・・今、お返しをしておこうと思い立って、僕はアリエスのマントを掴んだ。 「何ですか!?一体・・・・」 アリエスの言葉が止まる。首に鎖のかけられた、しゃらりという音を聞きとめて。 「バレンタインチョコのお返しだよ。」 そう言って、僕は微笑む。アリエスはそれを首から外し、じっと眺めた。サテン仕上げの台座に止められているのは、カボッション・カットされた、真ん中に1本光の線の通った、青みを帯びた緑の石。鑑別するためか、アリエスが『明り(ライティング)』を唱える。と、その光の元で、石は僅かに紫がかった赤に変化した。 「これって・・・・アレキサンドライト!?いえ、アレキサンドライト・キャッツアイ!!?」 「ご名答!よく知ってるね。」 光源による色の変化と、キャッツアイと同じシャトヤンシー効果の現れる石・・・・正式には、クリソベリル・アレキサンドライト・キャッツアイ。 「これって、ものすごく高価なのでは・・・・」 「いいから、持っててよ。お守りだから、さ。」 「しかし・・・・」 ・・・・まあ、確かに珍しいし綺麗だから、高価は高価なんだけどね。でも、僕には値段とか関係ないから、ねぇ。気にしなくていいのに、と思うけど、このままではつき返されそうだなぁ・・・・。だから、僕はアリエスに語る。 それは、お守り・・・・そう、確かに『お守り』としての力のこめられた宝石だ。でもそれ以上に意味がある宝石なんだよ、それは。 「知ってるかい?その石に秘められた意味を。」 「意味、ですか?」 「そう。その宝石言葉は・・・・・・・・ ・・・・・・・・『迷いと選択と変身』。」 よくわからない、といった顔をしたアリエスに視線を合わせるように、僕は少し膝を曲げる。 「君が迷うとき、何を選ぶか。君は君自身をどう変えていくのか。・・・・アリエス=オルフェーゼ。」 すっと手を伸ばし、アリエスの頬に手を添える。さらりと揺れる銀髪が手に心地よい。 僕は、基本的に気まぐれなんだよ。でも、僕は君を気に入っているんだ。だから・・・・・・・・この苦難の道に、それでも幸多かれと。僕が作ってしまった道を断ち切るときまで、少しでも優しき日々を。 「君の力の及ばぬところで世界は動いてゆく。君は、既にその流れの内側にあるけれど・・・・僕は、君の行く道を見届けよう。力が及ばないのならば、力を貸そう。」 君の創る時と言う名の物語を、僕は守る。その力は、まだ残っているのだから。 そして。 「君に、時と世界の祝福を。」 言いながら、アリエスの額にひとつ、祝福のくちづけを落とした。 ・・・・・・・・のは、いいんだけど・・・・アリエスが、ぴしっと音を立てて固まってしまったのは、どうしようか?顔、真っ赤だし・・・・・・・・ 額にくちづけでこうなるんなら・・・・・・・・。・・・・・・・・男ルピナス、前途多難だねぇ・・・・・・・・。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・レンシェルマの所まで、運ぶとしようか。」 余談だが、アリエスが正気に戻ったのは次の日になってからだったということだけ、報告しておこうと思う。 |
17542 | 確かに、前途多難。 | 十叶 夕海 | 2006/3/1 23:04:37 |
記事番号17536へのコメント ユア;少し、遅れましたが、レスいきます。 久遠;少しどころか、かなりだけどね。 ユア;・・・・・ともかく、いきます。 > 本当に、鋭いものだ。結構きっちりと隠したんだけどねぇ、『時』の魔力。アリエスは、しばし視線を彷徨わせた後、意を決して口を開いた。 >「あなたは、何者ですか?」 > 真剣な眼差しがかわいいアリエス。彼女はそう言って僕に強い眼差しを向ける。まあ、だからと言って僕が威圧されることなんて無いけどね。だから、あえてアリエスの望む答えではない言葉を返す。 >「僕は『放浪の語り部』だって、何回も言ったと思うけど。」 >「ふざけないで下さい。」 > やれやれ。まあ、この程度でごまかされてくれるとは思ってなかったけどね。 >「つまりは、君はこう思っているわけかな?僕が、君と同じく何らかの事情で時の流れの外側に放り出された存在だ、と。」 > アリエスは無言。つまり、この場合は肯定してるわけだね。でも・・・・ >「残念だけど、それは違うよ。確かに、僕は『時』に関する魔法、使えるけどね。不老不死といえば不老不死かもしれない。けど、別に時の流れから放り出されてはいないから。」 > ある意味、最も時間に束縛されてるのは僕かもしれないんだよ・・・・と、心の中だけで付け足した。いずれ知ることになるかもしれないけど・・・・今はまだ、僕が誰かなんて知らなくていいんだよ、アリエス。そのときが来れば、嫌でも知ることなんだから。 ユア;それでも、知りたいと望み、 久遠;知って、後悔するのが、人が人たる所以。 >「で、何だい?ただそれだけのために呼び出した・・・・と言うわけではなさそうだけど。」 > そう言うと、アリエスは憮然とした顔のまま、僕に包みを手渡した。中身は・・・・チョコレートだね。 >「余ったので、あげます。」 >「バレンタインチョコだね。ありがとう。・・・・でも、僕、男だって言ったかな?」 > 笑いながらそう言うと、アリエスがぴたっと固まった。 >「まさか・・・・女、なんですか・・・・?」 >「さあ?」 > ああ、またそんな顔して・・・・。額にしわがよっちゃうぞ!? > アリエスは不機嫌なまま立ち去ろうとしたけど・・・・そういえば、ホワイトデーに会える保障もないし・・・・今、お返しをしておこうと思い立って、僕はアリエスのマントを掴んだ。 ユア;どっちなんだろうね。 久遠;どっちでも、いいじゃない。 レンさんとはタイプ違うけど、襲いたくなるような美人なんだし。 > それは、お守り・・・・そう、確かに『お守り』としての力のこめられた宝石だ。でもそれ以上に意味がある宝石なんだよ、それは。 >「知ってるかい?その石に秘められた意味を。」 >「意味、ですか?」 >「そう。その宝石言葉は・・・・・・・・ > ・・・・・・・・『迷いと選択と変身』。」 > よくわからない、といった顔をしたアリエスに視線を合わせるように、僕は少し膝を曲げる。 >「君が迷うとき、何を選ぶか。君は君自身をどう変えていくのか。・・・・アリエス=オルフェーゼ。」 久遠;語り部ちゃん、本気で惚れそうよ、そういう優しさ見ちゃうと。 ユア;・・・ええと、久遠なりの親愛表現なので、あしからず。 >「君の力の及ばぬところで世界は動いてゆく。君は、既にその流れの内側にあるけれど・・・・僕は、君の行く道を見届けよう。力が及ばないのならば、力を貸そう。」 > 君の創る時と言う名の物語を、僕は守る。その力は、まだ残っているのだから。 > そして。 >「君に、時と世界の祝福を。」 > 言いながら、アリエスの額にひとつ、祝福のくちづけを落とした。 > > ・・・・・・・・のは、いいんだけど・・・・アリエスが、ぴしっと音を立てて固まってしまったのは、どうしようか?顔、真っ赤だし・・・・・・・・ > 額にくちづけでこうなるんなら・・・・・・・・。・・・・・・・・男ルピナス、前途多難だねぇ・・・・・・・・。 >「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・レンシェルマの所まで、運ぶとしようか。」 > ユア;前途多難だね、息子よ・・・・・もとい、男ルピナスくん。 久遠;恋は、障害が多いほど、燃えると言うことかしら? ユア;楽しく読ませていただきました。 久遠:シリアスから、オチのギャグ?魔での切り替えがスム−ズでよかったわ。 二人;では。 追伸;こちらのバレンタイン編、明日の晩・・・木曜の晩に、『エヴァンス&男ルピナス』のみを投稿します。 『語り部&レンシェルマ』は、もう少々お待ちください。 |
17551 | まあ、相手がアリエスですし | 羅城 朱琉 | 2006/3/22 12:11:42 |
記事番号17542へのコメント > >ユア;少し、遅れましたが、レスいきます。 >久遠;少しどころか、かなりだけどね。 >ユア;・・・・・ともかく、いきます。 朱琉:こんにちは、シャレにならないくらい遅れた羅城 朱琉です。進級かかったテストだったので、勘弁してください。 では、早速返レスです。 > > >> 本当に、鋭いものだ。結構きっちりと隠したんだけどねぇ、『時』の魔力。アリエスは、しばし視線を彷徨わせた後、意を決して口を開いた。 >>「あなたは、何者ですか?」 >> 真剣な眼差しがかわいいアリエス。彼女はそう言って僕に強い眼差しを向ける。まあ、だからと言って僕が威圧されることなんて無いけどね。だから、あえてアリエスの望む答えではない言葉を返す。 >>「僕は『放浪の語り部』だって、何回も言ったと思うけど。」 >>「ふざけないで下さい。」 >> やれやれ。まあ、この程度でごまかされてくれるとは思ってなかったけどね。 >>「つまりは、君はこう思っているわけかな?僕が、君と同じく何らかの事情で時の流れの外側に放り出された存在だ、と。」 >> アリエスは無言。つまり、この場合は肯定してるわけだね。でも・・・・ >>「残念だけど、それは違うよ。確かに、僕は『時』に関する魔法、使えるけどね。不老不死といえば不老不死かもしれない。けど、別に時の流れから放り出されてはいないから。」 >> ある意味、最も時間に束縛されてるのは僕かもしれないんだよ・・・・と、心の中だけで付け足した。いずれ知ることになるかもしれないけど・・・・今はまだ、僕が誰かなんて知らなくていいんだよ、アリエス。そのときが来れば、嫌でも知ることなんだから。 > >ユア;それでも、知りたいと望み、 >久遠;知って、後悔するのが、人が人たる所以。 アミイ:まあ、ね。後悔しなくてすむなら、それはもう『人間の生き様』じゃない気がするわ。知って後悔なんて、これから山ほどあるでしょうね。 朱琉:それでも知りたいと願うことは、人として当然の欲求なのです。 > > >>「で、何だい?ただそれだけのために呼び出した・・・・と言うわけではなさそうだけど。」 >> そう言うと、アリエスは憮然とした顔のまま、僕に包みを手渡した。中身は・・・・チョコレートだね。 >>「余ったので、あげます。」 >>「バレンタインチョコだね。ありがとう。・・・・でも、僕、男だって言ったかな?」 >> 笑いながらそう言うと、アリエスがぴたっと固まった。 >>「まさか・・・・女、なんですか・・・・?」 >>「さあ?」 >> ああ、またそんな顔して・・・・。額にしわがよっちゃうぞ!? >> アリエスは不機嫌なまま立ち去ろうとしたけど・・・・そういえば、ホワイトデーに会える保障もないし・・・・今、お返しをしておこうと思い立って、僕はアリエスのマントを掴んだ。 > >ユア;どっちなんだろうね。 >久遠;どっちでも、いいじゃない。 > レンさんとはタイプ違うけど、襲いたくなるような美人なんだし。 アミイ:どっちなんでしょうねぇ・・・・?付き合い長い私でも、あの人をどっちに入れるべきか未だわからないのよね。 朱琉:語り部さん曰く、曖昧ゆえに余計魅力的、ってことにしておいてほしいそうです。 > > >> それは、お守り・・・・そう、確かに『お守り』としての力のこめられた宝石だ。でもそれ以上に意味がある宝石なんだよ、それは。 >>「知ってるかい?その石に秘められた意味を。」 >>「意味、ですか?」 >>「そう。その宝石言葉は・・・・・・・・ >> ・・・・・・・・『迷いと選択と変身』。」 >> よくわからない、といった顔をしたアリエスに視線を合わせるように、僕は少し膝を曲げる。 >>「君が迷うとき、何を選ぶか。君は君自身をどう変えていくのか。・・・・アリエス=オルフェーゼ。」 > >久遠;語り部ちゃん、本気で惚れそうよ、そういう優しさ見ちゃうと。 >ユア;・・・ええと、久遠なりの親愛表現なので、あしからず。 アミイ:いや、惚れるでしょう?普通。天然でこれやってるし。 朱琉:天然・・・・? > >>「君の力の及ばぬところで世界は動いてゆく。君は、既にその流れの内側にあるけれど・・・・僕は、君の行く道を見届けよう。力が及ばないのならば、力を貸そう。」 >> 君の創る時と言う名の物語を、僕は守る。その力は、まだ残っているのだから。 >> そして。 >>「君に、時と世界の祝福を。」 >> 言いながら、アリエスの額にひとつ、祝福のくちづけを落とした。 >> >> ・・・・・・・・のは、いいんだけど・・・・アリエスが、ぴしっと音を立てて固まってしまったのは、どうしようか?顔、真っ赤だし・・・・・・・・ >> 額にくちづけでこうなるんなら・・・・・・・・。・・・・・・・・男ルピナス、前途多難だねぇ・・・・・・・・。 >>「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・レンシェルマの所まで、運ぶとしようか。」 >> > >ユア;前途多難だね、息子よ・・・・・もとい、男ルピナスくん。 >久遠;恋は、障害が多いほど、燃えると言うことかしら? 朱琉:そういうことです。 > > > > >ユア;楽しく読ませていただきました。 >久遠:シリアスから、オチのギャグ?魔での切り替えがスム−ズでよかったわ。 >二人;では。 > > >追伸;こちらのバレンタイン編、明日の晩・・・木曜の晩に、『エヴァンス&男ルピナス』のみを投稿します。 > 『語り部&レンシェルマ』は、もう少々お待ちください。 朱琉:はい、では、今回はこの辺で。 二人:またね! > > |