◆−久遠の過日をかく語り・・・+もう、戻れない 戻らないあの日の・・・+ 下−十叶 夕海 (2006/4/12 23:24:29) No.17582
 ┣所詮、神は全能ではなく・・・・・・・・−羅城 朱琉 (2006/4/14 08:35:09) No.17584
 ┃┗故に、過ちを起こす・・・−十叶 夕海 (2006/4/14 22:45:46) No.17585
 ┗久遠の過日をかく語り・・・+もう、戻れない 戻らないあの日の・・・+ 完結?−十叶 夕海 (2006/4/23 22:59:28) No.17607
  ┗とっても既視感を覚えたり。−羅城 朱琉 (2006/4/24 08:52:36) No.17609
   ┗面白いですね、シンクロニティ−十叶 夕海 (2006/4/24 22:24:49) No.17610


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17582久遠の過日をかく語り・・・+もう、戻れない 戻らないあの日の・・・+ 下十叶 夕海 2006/4/12 23:24:29






 十年が過ぎた。
 だけど、私達と神族の戦いは終わらなかった。

 更に、二十年が過ぎた。
 それでも、まだ終わらない。

 また、四十年が過ぎた。
 このまま、終わらないのではないかと思うほど、まだ続いていた。


アレクとノイシェを《使い魔》にして、百年。
戦争の状態は、悪化こそすれ、塵一個分ほども『和平』とかの話なんかでてきはしなかった。
そのせいもあって、私は、戦場を離れることもできず、シフェルに会うこともままならなくなっていた。
この頃になると、《聖本主(ビブリオマスター)》の存在自体あやふやというか、ごたごたし始めていた。
元老会・・・至高神を選出したりと、大臣の集まりのようなところだ。
そこから、私ごと《聖本》を滅ぼそうとする動きがあった。
私も、《守護者》や《使い魔》も死ねないから、問題ないと言えば、そうだった。
だけどね、私を殺す為に、下級神をゴミのように刺客に仕立て上げて、討ち死にしていった。
私も死にたくは・・・・もとい、痛い思いはしたくなかったから、滅ぼした。
・ ・・・・実家の同じ年代の使用人も混じってたり、ケタクソ悪かったね。
そういう奴らがいても、あの世界は私が生まれた世界だ。
だから、出奔なんて、考えてなかった。
でも、それを決意させることが、あった。














「にゃぁ、にゃんで、あの時、みゃあ達を出さなかったにゃ?」
「そうですわね。
 それを知っていそうなのというと、エリヤ様ぐらいしか。」
「・・・・ここからぐらいならいいだろう。」
ノイシェとアレクの言葉を半分無視して、エイレンは、《守護者》と《使い魔》の七人を一気に呼び出した。
守護者は、南国風の女性、神官風の少年、吟遊詩人風の青年、古代の健闘士風の青年の四人。
カガリ、ヴァイス、レヴィン、クレアの四人。
《使い魔》の踊り子風の少女、白髭の好々爺風の老人、サリー姿の幼女、パンク風の女性、ボンテージファンション風の女性、大きな雄の灰色狼、魔導師風の女性。
シルヴィア、玄老師、フレア、パイ、パメラ、ポチ、スフィア。
全員、エイレン達と同じ世界を故郷とする存在だ。
そして、エイレンは、自分たちの生まれ故郷が滅んだ理由を話した。
すなわち、『《中枢予定表》が、『滅ぼす』と決めたから、生まれ育ったあの世界が滅んだ』ということを。
「・・・っエイレン!!
 なんで、黙っていやがった。」
「うわっわ、カガリさん、エイレンさん殴っちゃだめですよぉ。」
「うるさい、ヴァイス、黙れ。
 あたしは、滅んだ理由で殴ったんじゃないよ。
 エイレンが、『仲間とか部下とかになれたらいい』と言った私たちに黙ってたから、殴ったんだ。」
「まあまあ、カガリ姫の言うことも、もっともかもしれないよ、ヴァイス。」
「だけど、俺は、殴るよくない思います。」
「そうそう、クレアのいうとおりよ。」
「落ち着くんじゃよ、カガリのお嬢ちゃん。
 まだ、エイレン様は話すことあるじゃろうから。」
「かがりおねえちゃん、?ぁいすおにいちゃん、れ?ぃんおにいちゃん、けんかだめぇ・・」
「あ〜ぁ、フレアはん泣いてはるやないですか。
 お嬢を泣かして、ルビー作ったら、あきまへん。」
「エイレンさん、さっきの話ほんとうかい?
・ ・・そうか、私の創造主も滅んでいるだろうな。」
「エイレンの姐さん、本当なんすね。
「・・・・・・マリシアとリリーアとエリヤがいないようだが?」
と、それぞれの意見言う。
途中で、わかる通り、エイレンは、カガリからのグーパンチをあえて受けていた。
「・・・・・ここまでの数千年、話してなかったね。
 私の婚約者ガイスの最期とエリヤが、ガイスの従者が、仲間になった出来事。」
「そうですね。
 エイレンさん、その数十年は、ボク達を一切お呼びになりませんでしたから。」
「あれは、出奔する数ヶ月前・・・・・・・」
そして、エイレンは話し始めた。
《守護者》や《使い魔》・・・仲間にも、一度も話さなかった、あの出来事を・・・・数千年前のあの出来事を話紡ぎ始めた。



@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

ええと、約五ヶ月前の予定では、今回『下』で終了予定でしたが。
今回の後半エピソードをどうしても、書きたかったので。


本当の完結編の次回では、『出奔理由』と『エイレンが、口止めされていたことに関して話した理由』について、話します。


それでは、次回、完結編で。

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17584所詮、神は全能ではなく・・・・・・・・羅城 朱琉 2006/4/14 08:35:09
記事番号17582へのコメント


こんにちは、羅城 朱琉です。1日開いてしまった上に、短縮バージョンですみません。

 神様連中の身勝手さを腹立たしく思う反面、その裏事情を考えてしまうあたり、私も性格悪いのかもしれません。・・・・まあ、身内を刺客に使うのは流石にムカッとしましたが。
 エイレンさんが、口止めを破って話し出した理由、大変気になるところです。

 では、とてつもなく短いですが、今回はこの辺で失礼します。
 細菌と闘う(?)羅城 朱琉でした。

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17585故に、過ちを起こす・・・十叶 夕海 2006/4/14 22:45:46
記事番号17584へのコメント


>
> こんにちは、羅城 朱琉です。1日開いてしまった上に、短縮バージョンですみません。

いいえ、レスしていただけるだけで、本当にうれしいです。

>
> 神様連中の身勝手さを腹立たしく思う反面、その裏事情を考えてしまうあたり、私も性格悪いのかもしれません。・・・・まあ、身内を刺客に使うのは流石にムカッとしましたが。
> エイレンさんが、口止めを破って話し出した理由、大変気になるところです。

ありがとうございます。
エイレンさんのは、ある意味で、語り部の揚げ足を取った形になります。

>
> では、とてつもなく短いですが、今回はこの辺で失礼します。
> 細菌と闘う(?)羅城 朱琉でした。

いいえ、ありがとうございましたvv
なるべく、早く投稿します。
それでは。

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17607久遠の過日をかく語り・・・+もう、戻れない 戻らないあの日の・・・+ 完結?十叶 夕海 2006/4/23 22:59:28
記事番号17582へのコメント


どうも、トガノ・ユアです。
いろいろと突っ込み、文句感想あるでしょうが、とりあえず、本編へGO!!




 〜 〜 〜 〜 〜  〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜  〜 〜 




あれは、出奔するより、数えて、人間の時間で十数年前・・・。
私にとっては、本当にあの出来事があったから、出奔した。
・ ・・・もう何人目か、もう何組目か数えるのも阿呆らしいぐらいに、刺客を倒した・・・・正確には、滅ぼしただけどね。
その時は、珍しくガイスと当時から私を嫌っていたエリヤが側にいた。
その神族も、私の実家の庭番の末息子と末娘・・・双子だったかな。
で、そのときに隠れてたまた別のナイフ使いの刺客に気がつかなかったわけ。
気がついたときには、避けようの無いコースで、普通の神族なら、『コア』・・・心臓を貫かれて、ジ・エンドってトコ。
だけど、私はフツーじゃない・・・だから、受けた上で反撃するつもりだった。
・ ・・・・・つもりだったんだ。
だけどね、『それ』を知っていたはずなのに、ガイスは、私の前に身を躍らせた・・・・ナイフ使いのナイフは彼の右胸に吸い込まれた。
エリヤが、ガイスを呼ぶ。
私が、私らしくない悲鳴を上げた。
そのまま、ナイフ使いは、消えた。
すごく慌てた様子で。
ある種当然だろう。
当時の至高神の末息子に、滅んでしまうような傷を負わせてしまったのだ。
「ガイス・・・・・どうして・・・・。」
「お・・・無事だったか・・・・。」
「どうしてだ・・・・ガイス・・・私は滅びれないのに・・・・・。」
「好きな奴・・・・かばうのに、んなん・・・・関係あるかよ・・・・。」
ガイスの言葉はとぎれとぎれになっていた。
人間で言うなら、右肺を貫かれているのだ。
放っておいても、治療をしても、さして変わらず、逝くだろう。
それでも・・・
「《我は・・》
「エイレン・・・・・いい。
・ ・・エリヤ、お前のその鏡の能力・・・・・でお前が禁忌・・・・にした能力・・・・だって知っている・・・だけど・・・・・俺は・・・エイレン・・・・を残したまま・・・・滅びれない・・・・・滅びたくない・・・・・
俺は・・・・・エイ・・・レンの側に・・・・いたい・・・」
「・・・・ガイス・・・・」
「御意のままに。」
エリヤは、そうして、自身の主人を自分の道具の中に『固定』した。
それは、滅ぶことも無いが、語ることも、笑うことも無い。
一種の『滅び』。
「・・・・・・さて、エイレン様。
 私を貴女の《使い魔》になさい。
 それが、あの方の最期の御心に近い。
 あの方は、最期まで、貴女しか心に住まわせなかった。
 早くしろ、他の・・・元老会に捕まったら、もう二度とこのような機会は巡ってこないぞ。」
「わかった・・・。
 《我 魔本主エイレン・・・



こうして、わたしは、エリヤを使い魔にした。
そして、案の定、私は元老会に囚われた・・・・『神族・・・同族を幾人も滅ぼした』としてね。
笑っちゃうよね、自分たちが、死地に向かわせたくせにさ。
それで、私は、何年か牢獄にいた。
《聖本主》・・・《魔本主》だから。
当時の至高神の息子の婚約者だったから。
名門の息女だったから。
結局、嫌っていたものおかげで、命を長らえていたというところだ。
・ ・・・さすがに、そう簡単に元老会も、処分できなかった。
でも、シフェルには会えなかったし、エリヤにすら会えなかった。
何年目だったかな、十年はたってなかったと思う。
エリヤが、牢獄に召還した。
「何をしろと?」
「わかっていると思うけど?
 何が、ガイスの心に沿うか。」
「わかりました。逃がします。」



それで、その外に出た私が見たのは、滅んでいく私の世界だった。
目の前で、森が消失する。
       町が崩壊する。
         同胞が飲み込まれる。
さっき、語り部に聞いたことだが、《運命予定表》が、『自分達がそうだと思ったから』、私たちの世界は、滅んだ、崩壊した。
あの時、私とエリヤが、別の空間の別の世界に脱出できたのは、まぁ、
奇跡だろうね。
・ ・・気が遠くなるような昔・・・私が何も知らずに無邪気に笑えて、まだシフェルやガイス、エリヤも一緒に笑えてた幼い頃。
シフェルの父も、《魔本の主》じゃなくて、昔語りをよくしてくれた。
《聖本の主》・・・《魔本の主》になって、人間で言うなら、自国激愛者とでもう言う風に変わった。
でもね、私は先代には感謝するよ。
先代がしてくれた昔語りに、異世界にわたる神族の話があった。
その中に、詳しい渡り方もあった。
だから、生き延びれたのかもしれない。
だから、私は、同じ話を聞いていたシフェルが生きているかもしれないと思っている。


結局、すぐ隣の世界にも飛んで、10年ほど流れて・・・・・。
そのまた次の世界に飛んで、10年ほど流れて・・・それの繰り返し。
故郷を出てから、貴女達を初めて喚んだのは、100年・・・200年ほどだったね。






「それから、いろいろなところを回って、マリーとリリーを仲間にして・・・・・・
それで赤の世界にとどまって、数千年が経って・・・・今に至るわけ。」
エイレンが、数千年数万年にわたる過去のことを語り終える頃には、一昼夜が過ぎていた。
《使い魔》のノイシェを含む9人は、途中・・・・『ガイスが滅んだ』あたりで、力尽き、本に戻っている。
そして、残った《守護者》達は・・・・。
「バカじゃん、エイレン。」
「私たちがそれくらいで、君を見限ると思うとは、とても心外だね。」
「俺もそう思う。」
と、カガリ、レヴィン、クレアは、そう口々に言う。
しかし、ヴァイスだけが、こう質問してきた。
「あの、エイレン様。
 語り部さんは、話しちゃいけないから、ボク達を呼ばせなかったんですよね。」
「そう言ってた。」
「でも、なんで話してくださったんですか?」
「そうだよね、わざわざあいつがそうしたのに、話したの、エイレン?」
「・・・・・・考えてもみて、本当に話して欲しくないなら、なんで私に話そうとした?
・ ・・・少なくとも、わかり合えたとは思ってないけど、私が《使い魔》《守護者》を何よりも大切にしているのを知っていそうなのに、それでも、話したということは、別にどっちでもいいか。
・・・・あるいは、話して欲しいの方だろうさ。」
「なるほどね、語り部は、なかなかのひねくれ者だね。」



「さて、次はどこに行く?」



@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@


ええと、エリヤの追加設定になった『固定』ですが。
人間で言うなら、植物状態ーいわゆる、生命維持装置で命を長らえるに近いです。
あるいは、雑貨にある『花』に『樹液』のかわりに、『プラスッチック』を流したドライフレッシュフラワーというのに近いです。
この場合『ガイス』に『自身の神力』のかわりに、『エリヤの神力』を注ぎ込んで固めたものなのです。
一応、ガイスの神族としての一生は終わってます。
ただ、もう二度と目覚めぬ眠りのまま、文字通り『固定』しているのです。


この他に質問・疑問ありましたら、どうぞ。

それでは。

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17609とっても既視感を覚えたり。羅城 朱琉 2006/4/24 08:52:36
記事番号17607へのコメント


>
>どうも、トガノ・ユアです。
>いろいろと突っ込み、文句感想あるでしょうが、とりあえず、本編へGO!!
朱琉:こんにちは、羅城 朱琉です。
アミイ:大丈夫!朱琉はかなり鈍い上に、間違ってもツッコミ体質じゃないから。
朱琉:いや、そんなはっきりと言われても・・・・。・・・・とりあえず、早速レスです。

>
>
>
>
> 〜 〜 〜 〜 〜  〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜  〜 〜 
>
>
>
>
>あれは、出奔するより、数えて、人間の時間で十数年前・・・。
>私にとっては、本当にあの出来事があったから、出奔した。
>・ ・・・もう何人目か、もう何組目か数えるのも阿呆らしいぐらいに、刺客を倒した・・・・正確には、滅ぼしただけどね。
>その時は、珍しくガイスと当時から私を嫌っていたエリヤが側にいた。
>その神族も、私の実家の庭番の末息子と末娘・・・双子だったかな。
>で、そのときに隠れてたまた別のナイフ使いの刺客に気がつかなかったわけ。
>気がついたときには、避けようの無いコースで、普通の神族なら、『コア』・・・心臓を貫かれて、ジ・エンドってトコ。
>だけど、私はフツーじゃない・・・だから、受けた上で反撃するつもりだった。
>・ ・・・・・つもりだったんだ。
>だけどね、『それ』を知っていたはずなのに、ガイスは、私の前に身を躍らせた・・・・ナイフ使いのナイフは彼の右胸に吸い込まれた。
>エリヤが、ガイスを呼ぶ。
>私が、私らしくない悲鳴を上げた。
>そのまま、ナイフ使いは、消えた。
>すごく慌てた様子で。
>ある種当然だろう。
>当時の至高神の末息子に、滅んでしまうような傷を負わせてしまったのだ。
>「ガイス・・・・・どうして・・・・。」
>「お・・・無事だったか・・・・。」
>「どうしてだ・・・・ガイス・・・私は滅びれないのに・・・・・。」
>「好きな奴・・・・かばうのに、んなん・・・・関係あるかよ・・・・。」
>ガイスの言葉はとぎれとぎれになっていた。
>人間で言うなら、右肺を貫かれているのだ。
>放っておいても、治療をしても、さして変わらず、逝くだろう。
>それでも・・・
>「《我は・・》
>「エイレン・・・・・いい。
>・ ・・エリヤ、お前のその鏡の能力・・・・・でお前が禁忌・・・・にした能力・・・・だって知っている・・・だけど・・・・・俺は・・・エイレン・・・・を残したまま・・・・滅びれない・・・・・滅びたくない・・・・・
>俺は・・・・・エイ・・・レンの側に・・・・いたい・・・」
>「・・・・ガイス・・・・」
>「御意のままに。」
>エリヤは、そうして、自身の主人を自分の道具の中に『固定』した。
>それは、滅ぶことも無いが、語ることも、笑うことも無い。
>一種の『滅び』。
>「・・・・・・さて、エイレン様。
> 私を貴女の《使い魔》になさい。
> それが、あの方の最期の御心に近い。
> あの方は、最期まで、貴女しか心に住まわせなかった。
> 早くしろ、他の・・・元老会に捕まったら、もう二度とこのような機会は巡ってこないぞ。」
>「わかった・・・。
> 《我 魔本主エイレン・・・
アミイ:ガイス君・・・・気持ちはわからないでもないけどね・・・・。やられる側はめちゃくちゃ辛いわよ、それ。
朱琉:でも、守りたいと思う心は止められませんよ。いかに、守りたい相手が自分より強かろうと。
アミイ:・・・・何というか、ある意味これって、『エイレンちゃん→アリエスちゃん、ガイス君→ルピナス君』と置き換えても、しっくり来るかもしれない。
朱琉:・・・・本編数話先に、似たようなエピソードが出るしね。

>
>
>
>こうして、わたしは、エリヤを使い魔にした。
>そして、案の定、私は元老会に囚われた・・・・『神族・・・同族を幾人も滅ぼした』としてね。
>笑っちゃうよね、自分たちが、死地に向かわせたくせにさ。
>それで、私は、何年か牢獄にいた。
>《聖本主》・・・《魔本主》だから。
>当時の至高神の息子の婚約者だったから。
>名門の息女だったから。
>結局、嫌っていたものおかげで、命を長らえていたというところだ。
>・ ・・・さすがに、そう簡単に元老会も、処分できなかった。
>でも、シフェルには会えなかったし、エリヤにすら会えなかった。
>何年目だったかな、十年はたってなかったと思う。
>エリヤが、牢獄に召還した。
>「何をしろと?」
>「わかっていると思うけど?
> 何が、ガイスの心に沿うか。」
>「わかりました。逃がします。」
>
>
>
>それで、その外に出た私が見たのは、滅んでいく私の世界だった。
>目の前で、森が消失する。
>       町が崩壊する。
>         同胞が飲み込まれる。
>さっき、語り部に聞いたことだが、《運命予定表》が、『自分達がそうだと思ったから』、私たちの世界は、滅んだ、崩壊した。
>あの時、私とエリヤが、別の空間の別の世界に脱出できたのは、まぁ、
>奇跡だろうね。
>・ ・・気が遠くなるような昔・・・私が何も知らずに無邪気に笑えて、まだシフェルやガイス、エリヤも一緒に笑えてた幼い頃。
>シフェルの父も、《魔本の主》じゃなくて、昔語りをよくしてくれた。
>《聖本の主》・・・《魔本の主》になって、人間で言うなら、自国激愛者とでもう言う風に変わった。
>でもね、私は先代には感謝するよ。
>先代がしてくれた昔語りに、異世界にわたる神族の話があった。
>その中に、詳しい渡り方もあった。
>だから、生き延びれたのかもしれない。
>だから、私は、同じ話を聞いていたシフェルが生きているかもしれないと思っている。
アミイ:過去に助けられた・・・・かしら?
朱琉:そういう言い方は何だと思いますが・・・・。何にしろ、『中枢予定表』の犠牲者でありながら、生き延びられたのは、本当に奇跡の一言かと。
アミイ:それすらも、『中枢予定表』の策略だったりして・・・・
朱琉:・・・・・・・・(冷汗)

>
>
>結局、すぐ隣の世界にも飛んで、10年ほど流れて・・・・・。
>そのまた次の世界に飛んで、10年ほど流れて・・・それの繰り返し。
>故郷を出てから、貴女達を初めて喚んだのは、100年・・・200年ほどだったね。
>
>
>
>
>
>
>「それから、いろいろなところを回って、マリーとリリーを仲間にして・・・・・・
>それで赤の世界にとどまって、数千年が経って・・・・今に至るわけ。」
>エイレンが、数千年数万年にわたる過去のことを語り終える頃には、一昼夜が過ぎていた。
>《使い魔》のノイシェを含む9人は、途中・・・・『ガイスが滅んだ』あたりで、力尽き、本に戻っている。
>そして、残った《守護者》達は・・・・。
>「バカじゃん、エイレン。」
>「私たちがそれくらいで、君を見限ると思うとは、とても心外だね。」
>「俺もそう思う。」
>と、カガリ、レヴィン、クレアは、そう口々に言う。
>しかし、ヴァイスだけが、こう質問してきた。
>「あの、エイレン様。
> 語り部さんは、話しちゃいけないから、ボク達を呼ばせなかったんですよね。」
>「そう言ってた。」
>「でも、なんで話してくださったんですか?」
>「そうだよね、わざわざあいつがそうしたのに、話したの、エイレン?」
>「・・・・・・考えてもみて、本当に話して欲しくないなら、なんで私に話そうとした?
>・ ・・・少なくとも、わかり合えたとは思ってないけど、私が《使い魔》《守護者》を何よりも大切にしているのを知っていそうなのに、それでも、話したということは、別にどっちでもいいか。
>・・・・あるいは、話して欲しいの方だろうさ。」
>「なるほどね、語り部は、なかなかのひねくれ者だね。」
アミイ:レイちゃんらしいというか、何と言うか・・・・
朱琉:ひょっとしたら、これの裏側・・・・というか、語り部さんサイドの番外編とか書くかもです。
アミイ:それより先に、本編勧めなさいな。中途半端なところで終わってるくせに。
朱琉:・・・・頑張ります。

>
>
>
>「さて、次はどこに行く?」
>
>
>
>@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
>
>
>ええと、エリヤの追加設定になった『固定』ですが。
>人間で言うなら、植物状態ーいわゆる、生命維持装置で命を長らえるに近いです。
>あるいは、雑貨にある『花』に『樹液』のかわりに、『プラスッチック』を流したドライフレッシュフラワーというのに近いです。
>この場合『ガイス』に『自身の神力』のかわりに、『エリヤの神力』を注ぎ込んで固めたものなのです。
>一応、ガイスの神族としての一生は終わってます。
>ただ、もう二度と目覚めぬ眠りのまま、文字通り『固定』しているのです。
>
>
>この他に質問・疑問ありましたら、どうぞ。
>
>それでは。
朱琉:はい、それでは、今回はこの辺で。
二人:では、また!

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17610面白いですね、シンクロニティ十叶 夕海 2006/4/24 22:24:49
記事番号17609へのコメント


>
>>
>>どうも、トガノ・ユアです。
>>いろいろと突っ込み、文句感想あるでしょうが、とりあえず、本編へGO!!
>朱琉:こんにちは、羅城 朱琉です。
>アミイ:大丈夫!朱琉はかなり鈍い上に、間違ってもツッコミ体質じゃないから。
>朱琉:いや、そんなはっきりと言われても・・・・。・・・・とりあえず、早速レスです。

ユア;こんにちは、ユアです。
久遠;・・・だって?
ユア;・・・返レスいきます

>
>>
>>
>>
>>
>> 〜 〜 〜 〜 〜  〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜  〜 〜 
>>
>>
>>
>>
>>あれは、出奔するより、数えて、人間の時間で十数年前・・・。
>>私にとっては、本当にあの出来事があったから、出奔した。
>>・ ・・・もう何人目か、もう何組目か数えるのも阿呆らしいぐらいに、刺客を倒した・・・・正確には、滅ぼしただけどね。
>>その時は、珍しくガイスと当時から私を嫌っていたエリヤが側にいた。
>>その神族も、私の実家の庭番の末息子と末娘・・・双子だったかな。
>>で、そのときに隠れてたまた別のナイフ使いの刺客に気がつかなかったわけ。
>>気がついたときには、避けようの無いコースで、普通の神族なら、『コア』・・・心臓を貫かれて、ジ・エンドってトコ。
>>だけど、私はフツーじゃない・・・だから、受けた上で反撃するつもりだった。
>>・ ・・・・・つもりだったんだ。
>>だけどね、『それ』を知っていたはずなのに、ガイスは、私の前に身を躍らせた・・・・ナイフ使いのナイフは彼の右胸に吸い込まれた。
>>エリヤが、ガイスを呼ぶ。
>>私が、私らしくない悲鳴を上げた。
>>そのまま、ナイフ使いは、消えた。
>>すごく慌てた様子で。
>>ある種当然だろう。
>>当時の至高神の末息子に、滅んでしまうような傷を負わせてしまったのだ。
>>「ガイス・・・・・どうして・・・・。」
>>「お・・・無事だったか・・・・。」
>>「どうしてだ・・・・ガイス・・・私は滅びれないのに・・・・・。」
>>「好きな奴・・・・かばうのに、んなん・・・・関係あるかよ・・・・。」
>>ガイスの言葉はとぎれとぎれになっていた。
>>人間で言うなら、右肺を貫かれているのだ。
>>放っておいても、治療をしても、さして変わらず、逝くだろう。
>>それでも・・・
>>「《我は・・》
>>「エイレン・・・・・いい。
>>・ ・・エリヤ、お前のその鏡の能力・・・・・でお前が禁忌・・・・にした能力・・・・だって知っている・・・だけど・・・・・俺は・・・エイレン・・・・を残したまま・・・・滅びれない・・・・・滅びたくない・・・・・
>>俺は・・・・・エイ・・・レンの側に・・・・いたい・・・」
>>「・・・・ガイス・・・・」
>>「御意のままに。」
>>エリヤは、そうして、自身の主人を自分の道具の中に『固定』した。
>>それは、滅ぶことも無いが、語ることも、笑うことも無い。
>>一種の『滅び』。
>>「・・・・・・さて、エイレン様。
>> 私を貴女の《使い魔》になさい。
>> それが、あの方の最期の御心に近い。
>> あの方は、最期まで、貴女しか心に住まわせなかった。
>> 早くしろ、他の・・・元老会に捕まったら、もう二度とこのような機会は巡ってこないぞ。」
>>「わかった・・・。
>> 《我 魔本主エイレン・・・
>アミイ:ガイス君・・・・気持ちはわからないでもないけどね・・・・。やられる側はめちゃくちゃ辛いわよ、それ。
>朱琉:でも、守りたいと思う心は止められませんよ。いかに、守りたい相手が自分より強かろうと。
>アミイ:・・・・何というか、ある意味これって、『エイレンちゃん→アリエスちゃん、ガイス君→ルピナス君』と置き換えても、しっくり来るかもしれない。
>朱琉:・・・・本編数話先に、似たようなエピソードが出るしね。
>

久遠:だけど、ガイスちゃんは、守りたいととっさに・・・・とっさには、それがいいかなんて分からないわよねぇ。
ユア;ですね。
久遠;こういうの、何回目?
ユア;偶然でしょう。
   そのエピソードを待ってますね。

>>
>>
>>
>>こうして、わたしは、エリヤを使い魔にした。
>>そして、案の定、私は元老会に囚われた・・・・『神族・・・同族を幾人も滅ぼした』としてね。
>>笑っちゃうよね、自分たちが、死地に向かわせたくせにさ。
>>それで、私は、何年か牢獄にいた。
>>《聖本主》・・・《魔本主》だから。
>>当時の至高神の息子の婚約者だったから。
>>名門の息女だったから。
>>結局、嫌っていたものおかげで、命を長らえていたというところだ。
>>・ ・・・さすがに、そう簡単に元老会も、処分できなかった。
>>でも、シフェルには会えなかったし、エリヤにすら会えなかった。
>>何年目だったかな、十年はたってなかったと思う。
>>エリヤが、牢獄に召還した。
>>「何をしろと?」
>>「わかっていると思うけど?
>> 何が、ガイスの心に沿うか。」
>>「わかりました。逃がします。」
>>
>>
>>
>>それで、その外に出た私が見たのは、滅んでいく私の世界だった。
>>目の前で、森が消失する。
>>       町が崩壊する。
>>         同胞が飲み込まれる。
>>さっき、語り部に聞いたことだが、《運命予定表》が、『自分達がそうだと思ったから』、私たちの世界は、滅んだ、崩壊した。
>>あの時、私とエリヤが、別の空間の別の世界に脱出できたのは、まぁ、
>>奇跡だろうね。
>>・ ・・気が遠くなるような昔・・・私が何も知らずに無邪気に笑えて、まだシフェルやガイス、エリヤも一緒に笑えてた幼い頃。
>>シフェルの父も、《魔本の主》じゃなくて、昔語りをよくしてくれた。
>>《聖本の主》・・・《魔本の主》になって、人間で言うなら、自国激愛者とでもう言う風に変わった。
>>でもね、私は先代には感謝するよ。
>>先代がしてくれた昔語りに、異世界にわたる神族の話があった。
>>その中に、詳しい渡り方もあった。
>>だから、生き延びれたのかもしれない。
>>だから、私は、同じ話を聞いていたシフェルが生きているかもしれないと思っている。
>アミイ:過去に助けられた・・・・かしら?
>朱琉:そういう言い方は何だと思いますが・・・・。何にしろ、『中枢予定表』の犠牲者でありながら、生き延びられたのは、本当に奇跡の一言かと。
>アミイ:それすらも、『中枢予定表』の策略だったりして・・・・
>朱琉:・・・・・・・・(冷汗)

ユア;どうなんでしょう。
久遠:意地悪なこといわないの。
ユア:・・・・気になりますもん。

>
>>
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>>結局、すぐ隣の世界にも飛んで、10年ほど流れて・・・・・。
>>そのまた次の世界に飛んで、10年ほど流れて・・・それの繰り返し。
>>故郷を出てから、貴女達を初めて喚んだのは、100年・・・200年ほどだったね。
>>
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>>「それから、いろいろなところを回って、マリーとリリーを仲間にして・・・・・・
>>それで赤の世界にとどまって、数千年が経って・・・・今に至るわけ。」
>>エイレンが、数千年数万年にわたる過去のことを語り終える頃には、一昼夜が過ぎていた。
>>《使い魔》のノイシェを含む9人は、途中・・・・『ガイスが滅んだ』あたりで、力尽き、本に戻っている。
>>そして、残った《守護者》達は・・・・。
>>「バカじゃん、エイレン。」
>>「私たちがそれくらいで、君を見限ると思うとは、とても心外だね。」
>>「俺もそう思う。」
>>と、カガリ、レヴィン、クレアは、そう口々に言う。
>>しかし、ヴァイスだけが、こう質問してきた。
>>「あの、エイレン様。
>> 語り部さんは、話しちゃいけないから、ボク達を呼ばせなかったんですよね。」
>>「そう言ってた。」
>>「でも、なんで話してくださったんですか?」
>>「そうだよね、わざわざあいつがそうしたのに、話したの、エイレン?」
>>「・・・・・・考えてもみて、本当に話して欲しくないなら、なんで私に話そうとした?
>>・ ・・・少なくとも、わかり合えたとは思ってないけど、私が《使い魔》《守護者》を何よりも大切にしているのを知っていそうなのに、それでも、話したということは、別にどっちでもいいか。
>>・・・・あるいは、話して欲しいの方だろうさ。」
>>「なるほどね、語り部は、なかなかのひねくれ者だね。」
>アミイ:レイちゃんらしいというか、何と言うか・・・・
>朱琉:ひょっとしたら、これの裏側・・・・というか、語り部さんサイドの番外編とか書くかもです。
>アミイ:それより先に、本編勧めなさいな。中途半端なところで終わってるくせに。
>朱琉:・・・・頑張ります。
>


久遠;そうよね、語り部ちゃんらしいわ。
ユア;お忙しくなければ、みたいです。

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>>「さて、次はどこに行く?」
>>
>>
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>>@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
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>>
>>ええと、エリヤの追加設定になった『固定』ですが。
>>人間で言うなら、植物状態ーいわゆる、生命維持装置で命を長らえるに近いです。
>>あるいは、雑貨にある『花』に『樹液』のかわりに、『プラスッチック』を流したドライフレッシュフラワーというのに近いです。
>>この場合『ガイス』に『自身の神力』のかわりに、『エリヤの神力』を注ぎ込んで固めたものなのです。
>>一応、ガイスの神族としての一生は終わってます。
>>ただ、もう二度と目覚めぬ眠りのまま、文字通り『固定』しているのです。
>>
>>
>>この他に質問・疑問ありましたら、どうぞ。
>>
>>それでは。
>朱琉:はい、それでは、今回はこの辺で。
>二人:では、また!
>

ユア:ありがとうございました。
二人;それでは。