◆−家族の写真外伝  闇に染まりきらないで +それでも、俺は護るべき者が在る+−十叶 夕海 (2006/9/6 02:01:40) No.17829
 ┣絆を繋いだのは、やはりあの方。−羅城 朱琉 (2006/9/9 11:25:42) No.17832
 ┃┗人の温もりを忘れさせなかった。−十叶 夕海 (2006/9/10 14:18:10) No.17833
 ┣家族の写真外伝  光が無いから闇を見つめる−十叶 夕海 (2006/9/16 15:51:39) No.17838
 ┃┗確かに、あなたは『母』だと思いますよ、久遠さん。−羅城 朱琉 (2006/9/19 17:39:36) No.17842
 ┃ ┗ありがと・・・・ちょっと複雑だけれど。−十叶 夕海 (2006/9/19 22:14:10) No.17844
 ┣家族の写真外伝 漆黒の魔女がトリガーを +The wish to the star.+−十叶 夕海 (2006/9/24 18:49:01) No.17846
 ┣家族の写真 突発詩 今までの追想と此処からの決意−十叶 夕海 (2006/9/28 23:14:08) No.17848
 ┗家族の写真外伝 trick or treat †その日の彼ら†−十叶 夕海 (2006/10/28 19:47:16) No.17884
  ┗短縮御免。−羅城 朱琉 (2006/11/6 08:24:03) No.17886
   ┗ありがとうです。−十叶 夕海 (2006/11/6 21:58:17) No.17894


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17829家族の写真外伝  闇に染まりきらないで +それでも、俺は護るべき者が在る+十叶 夕海 2006/9/6 02:01:40






エヴァンとイライアス。
暴走族兼学生と情報屋と運び屋。
裏稼業の浅瀬と深淵に位置する。
完全に表ではないと言うこと以外は。
生まれも、育ちも、年齢も違う。
こうも違う二人。
その二人は、どうやって出会ったのだろうか。





初めてであったのは、エヴァンス13歳、イライアス14歳の秋。
ディスティアが、肩までどっぷりと深く深く裏稼業に関わって、半年も過ぎた頃だ。
まだ、エヴァンスは、暴走族にすら入っていないとき。
より正確に言えば、時乃学園が、秋の衣替えをし一週間ほど立った頃のお話である。
当時、時乃学園中等部一年のエヴァンス=ヴァリード。
空手部の一年の中で、唯一新人戦以外に出場を認められていたのだ。
その頃は、秋大会の直前だった。
七時半までの練習の後、大学部の近くのラーメン屋・美味軒によって、おしゃべりをしてれば、九時なんかすぐになってしまう。
そういうわけで、ラーメン屋の前で友人と別れたエヴァンス。
家路に付こうと、商店街を歩き始めてしばらく。
ほとんどの店が、店じまいをしたなか幾つ目かの小通りー大通りから枝分かれする小さな通りーの夕方とかは、女子学生なんかが喜びそうな小物屋に眼をやった。
たぶん、姉か妹の誕生日が近かったのだろうか。
その前に、今朝には無かったような黒いものが在るのに気がついた。
黒いモノだ。
なんとなく、エヴァンスはそれに近づいた。
それは、黒尽くめの服で、自分とそう変わらない年齢の少年だと解った。
当時・エヴァンスの身長ー164センチーよりも、小柄そうで、濡れ羽鴉色の髪かの間から見える顔はやや幼い。
暗いので、解りにくかったが、石畳が黒く濡れているー血溜まりができていたのだ。
「生きてるの?」
「・・・・・」
「生きてるなら、病院に行ったら?」
「・・・・かろうじて生きてはいますよ。
 ・・・・・・・・・ディスティアの弟のエヴァンスくんですか。」
その人影は、薄暗い街灯でも解るぐらいに、顔に血の気が無かった。
半ば義務的に、声をかけるエヴァンスだったが、彼の発した名前に反応する。
「・・・ディス姉さんの知り合い?」
「・・・・・・・ええ。
 ・・・・・・・・・出来れば、彼女を呼ぶか運んでくれると病院のお世話にならないですむのですが。
 ・・・血を流しすぎて、自分で呼ぼうにも身体が動かないんです。
 自殺じゃない死に方は、ごめんだったんですけどね。」
「解った。」
エヴァンスは、姉の携帯に電話をする。
短いやり取りの間に、電話切れた。
「知っているだろうけど、俺は、エヴァンス=ヴァリード。
 一応、中一で、13歳。」
「・・・私は、イライアス=ヴィドル。
 見えないでしょうが、14歳です。
 ・・・・学校に通っていませんが、通っているとしたら、中二ですね。」
二人が会話をするうちに、ディスティアが、暴走族用ではない・・・5年後も使用しているのと同タイプの側車付きのバイクで現れた。
集会中だったのか、黒の特攻服姿だ。
「イライアス。
 警告したろ、《龍州会》は、サイテーの殺人乞快楽集団だって。」
神楽巫女風のリュウを召還しつつ、ディスティアは呟く。
リュウは、以来素の傷を塞ぐと同時に、石畳の血痕も消して行く。
ディスティアは、弟に眠ったのか気絶したのか解らないイライアスをバイクの側車にのせるように指示する。
「ディス姉さん、こいつ誰?」
「イライアス=ヴィドルって子。」
「それは、知ってる。
 姉さんの何?ってこと。」
「・・・・仲間ね。
 《永遠の光(エタニルタ=フレア)》のね。」
「・・・・・ディスティアの子どもに生まれたかったです。」
イライアスの寝言に、二人の動きは固まった。
「・・・・姉さん、本当に仲いいだけ?」
「そうよ。」
これが、二人の出会い。










決定的に、仲良くなったのは、この約半年後。
エヴァンスが、進級して、夏休み前の終業式が在った翌日のことだ。
その時、エヴァンスは悩んでいた。
姉の所属する《シルフィーダンサーズ連合》に入った方が姉を護れるのではないかということだ。
そのことを、姉・ファランの恋人で義兄のサラディン関連で知り合った《デザートローズ》女主人・エイレンに相談に行くと、『ベイリーズ』と綴られた酒瓶と二枚の紙切れを受け取った。
紙切れのうち一枚には、隣の旅宮市の地図のようで在る。
『ここに行きなさいな。
 こういう問題は、同じ他人でも、同世代の同性の方が、いいの。』
というわけで、エヴァンスは、旅宮市のとある平屋にいた。
ドアベルを数怒鳴らすが反応はない。
『ならしても、出てこないなら、勝手に入りなさいな。
 一応これ、見取り図ね。』
エイレンのアドバイスに従い、中に入る。
見取り図に寄ると、左奥の部屋に、日中は仕事が無い限り、居るらしい。
ノックするが、反応はない。
試しに、ノブをひねると簡単に開く。
入ると左奥の壁に沿って、骨董品の文机と同じく骨董品の渋い色合いのベッドが在った。
その二辺以外はー出入り口側の二辺は、本棚で埋まっているようだ。
ベッドの上の柔らかそうな枕と布団に埋もれるようにすやすやと、家の主が収まっていた。
イライアスである。
当然、エヴァンスも、半年前の少年だと解った。
「おい。」
「すー。」
「おい、起きろ。」
「すー、すー・・」
「エイレンさんから、連絡行ってないのか?」
「・・・・・来ていますよ。」
「うわぁぁぁぁ〜〜。」
薄暗い中で、寝ていると思っている人物が、眼を開け言葉を返せば、驚くだろう。
さらに、イライアスは、エヴァンスに抱きつき、ベッドに引きずり込もうとしたのだ。
そうして、エヴァンスは、悲鳴を上げた。
「・・・・・・久遠じゃないんですね。
 ・・・・・・・・・・・・・・・すみません、寝ぼけてました。」
数分後。
やっと解放されたエヴァンスは、この家の台所でお茶を入れていた。
・・・・流石に、茶葉を急須にではなく、湯のみに直接入れ、お湯を注ごうとしたので、それを止め、エヴァンスが入れているのである。
「・・・すみません。
 いつも、他の人に入れてもらうので。」
「お前、姉さんの知り合いだよな。」
「・・・・・・ええ、ディスティアの知り合いです。」
「・・・家族はどうした?」
「居ません。
 数年前のクリスマスに殺されましたので。
 ・・・・・この家には私しか居ません。」
「メシとかどうしてんの?」
「久遠やディスティアが作ってくれたり、『お姉さん』との仕事の時におごられたり、外食したり、コンビニ弁当ですませてますよ。」
「休みの日、俺も作りにこよっか?
 ディス姉さんほどじゃないけど、そこそこ、俺も作れるし。」
「・・・・それもいいかもしれないですね。
 ところで、相談とは。」
「ああとな・・・・・・」


・・・・・・・・と言う風に、二人は出会った。









@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@


というわけで、イライアスとエヴァンスの出会い編でした。
タイトルの前半は、イライアス→エヴァンス。
後半は、前半の返答で、エヴァンス→イライアス。
と、いうかんじでしょうか。



これ関連で、もう一話・・・イライアスと久遠の短編も核かもしれません。


それでは、また次回。

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17832絆を繋いだのは、やはりあの方。羅城 朱琉 2006/9/9 11:25:42
記事番号17829へのコメント


朱琉:こんにちは。遅れました、羅城 朱琉です。
アミイ:最近は朱琉、何だかすごく綱渡り状態でネットやってない?昨日はネットカフェに駆け込んで、返レスだけしてすぐ帰ったでしょ?今日は、レポート書く合間にネットでしょ?
朱琉:提出が近いんです。ついでに、実習が多いんです。と、言うことで、短めになると思いますが、レス参ります。

>
>
>
>
>エヴァンとイライアス。
>暴走族兼学生と情報屋と運び屋。
>裏稼業の浅瀬と深淵に位置する。
>完全に表ではないと言うこと以外は。
>生まれも、育ちも、年齢も違う。
>こうも違う二人。
>その二人は、どうやって出会ったのだろうか。
朱琉:確かに、気になるところですね。
アミイ:普通、接点ないわよね。

>
>
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>
>初めてであったのは、エヴァンス13歳、イライアス14歳の秋。
>ディスティアが、肩までどっぷりと深く深く裏稼業に関わって、半年も過ぎた頃だ。
>まだ、エヴァンスは、暴走族にすら入っていないとき。
>より正確に言えば、時乃学園が、秋の衣替えをし一週間ほど立った頃のお話である。
>当時、時乃学園中等部一年のエヴァンス=ヴァリード。
>空手部の一年の中で、唯一新人戦以外に出場を認められていたのだ。
>その頃は、秋大会の直前だった。
>七時半までの練習の後、大学部の近くのラーメン屋・美味軒によって、おしゃべりをしてれば、九時なんかすぐになってしまう。
>そういうわけで、ラーメン屋の前で友人と別れたエヴァンス。
>家路に付こうと、商店街を歩き始めてしばらく。
>ほとんどの店が、店じまいをしたなか幾つ目かの小通りー大通りから枝分かれする小さな通りーの夕方とかは、女子学生なんかが喜びそうな小物屋に眼をやった。
>たぶん、姉か妹の誕生日が近かったのだろうか。
>その前に、今朝には無かったような黒いものが在るのに気がついた。
>黒いモノだ。
>なんとなく、エヴァンスはそれに近づいた。
>それは、黒尽くめの服で、自分とそう変わらない年齢の少年だと解った。
>当時・エヴァンスの身長ー164センチーよりも、小柄そうで、濡れ羽鴉色の髪かの間から見える顔はやや幼い。
>暗いので、解りにくかったが、石畳が黒く濡れているー血溜まりができていたのだ。
>「生きてるの?」
>「・・・・・」
>「生きてるなら、病院に行ったら?」
>「・・・・かろうじて生きてはいますよ。
> ・・・・・・・・・ディスティアの弟のエヴァンスくんですか。」
>その人影は、薄暗い街灯でも解るぐらいに、顔に血の気が無かった。
>半ば義務的に、声をかけるエヴァンスだったが、彼の発した名前に反応する。
>「・・・ディス姉さんの知り合い?」
>「・・・・・・・ええ。
> ・・・・・・・・・出来れば、彼女を呼ぶか運んでくれると病院のお世話にならないですむのですが。
> ・・・血を流しすぎて、自分で呼ぼうにも身体が動かないんです。
> 自殺じゃない死に方は、ごめんだったんですけどね。」
>「解った。」
>エヴァンスは、姉の携帯に電話をする。
>短いやり取りの間に、電話切れた。
>「知っているだろうけど、俺は、エヴァンス=ヴァリード。
> 一応、中一で、13歳。」
>「・・・私は、イライアス=ヴィドル。
> 見えないでしょうが、14歳です。
> ・・・・学校に通っていませんが、通っているとしたら、中二ですね。」
>二人が会話をするうちに、ディスティアが、暴走族用ではない・・・5年後も使用しているのと同タイプの側車付きのバイクで現れた。
>集会中だったのか、黒の特攻服姿だ。
>「イライアス。
> 警告したろ、《龍州会》は、サイテーの殺人乞快楽集団だって。」
>神楽巫女風のリュウを召還しつつ、ディスティアは呟く。
>リュウは、以来素の傷を塞ぐと同時に、石畳の血痕も消して行く。
>ディスティアは、弟に眠ったのか気絶したのか解らないイライアスをバイクの側車にのせるように指示する。
>「ディス姉さん、こいつ誰?」
>「イライアス=ヴィドルって子。」
>「それは、知ってる。
> 姉さんの何?ってこと。」
>「・・・・仲間ね。
> 《永遠の光(エタニルタ=フレア)》のね。」
>「・・・・・ディスティアの子どもに生まれたかったです。」
>イライアスの寝言に、二人の動きは固まった。
>「・・・・姉さん、本当に仲いいだけ?」
>「そうよ。」
>これが、二人の出会い。
アミイ:わお!イライアス君、危ないことやってるわねぇ!
朱琉:裏社会ですし、このくらいはあるのかと。
アミイ:そして、ここにもあったのね。ディスティアちゃんが繋いだ(?)絆。
朱琉:いや、それもちょっと違う気が・・・・

>
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>決定的に、仲良くなったのは、この約半年後。
>エヴァンスが、進級して、夏休み前の終業式が在った翌日のことだ。
>その時、エヴァンスは悩んでいた。
>姉の所属する《シルフィーダンサーズ連合》に入った方が姉を護れるのではないかということだ。
>そのことを、姉・ファランの恋人で義兄のサラディン関連で知り合った《デザートローズ》女主人・エイレンに相談に行くと、『ベイリーズ』と綴られた酒瓶と二枚の紙切れを受け取った。
>紙切れのうち一枚には、隣の旅宮市の地図のようで在る。
>『ここに行きなさいな。
> こういう問題は、同じ他人でも、同世代の同性の方が、いいの。』
>というわけで、エヴァンスは、旅宮市のとある平屋にいた。
>ドアベルを数怒鳴らすが反応はない。
>『ならしても、出てこないなら、勝手に入りなさいな。
> 一応これ、見取り図ね。』
>エイレンのアドバイスに従い、中に入る。
>見取り図に寄ると、左奥の部屋に、日中は仕事が無い限り、居るらしい。
>ノックするが、反応はない。
>試しに、ノブをひねると簡単に開く。
>入ると左奥の壁に沿って、骨董品の文机と同じく骨董品の渋い色合いのベッドが在った。
>その二辺以外はー出入り口側の二辺は、本棚で埋まっているようだ。
>ベッドの上の柔らかそうな枕と布団に埋もれるようにすやすやと、家の主が収まっていた。
>イライアスである。
>当然、エヴァンスも、半年前の少年だと解った。
>「おい。」
>「すー。」
>「おい、起きろ。」
>「すー、すー・・」
>「エイレンさんから、連絡行ってないのか?」
>「・・・・・来ていますよ。」
>「うわぁぁぁぁ〜〜。」
>薄暗い中で、寝ていると思っている人物が、眼を開け言葉を返せば、驚くだろう。
>さらに、イライアスは、エヴァンスに抱きつき、ベッドに引きずり込もうとしたのだ。
>そうして、エヴァンスは、悲鳴を上げた。
>「・・・・・・久遠じゃないんですね。
> ・・・・・・・・・・・・・・・すみません、寝ぼけてました。」
朱琉:これは・・・・・・・・
アミイ:『久遠ちゃんだと抱きつく』のか、『寝ぼけると誰かに抱きつく癖があって、しょっちゅう被害にあうのが久遠ちゃん』なのか、判断に苦しむわね。

>数分後。
>やっと解放されたエヴァンスは、この家の台所でお茶を入れていた。
>・・・・流石に、茶葉を急須にではなく、湯のみに直接入れ、お湯を注ごうとしたので、それを止め、エヴァンスが入れているのである。
>「・・・すみません。
> いつも、他の人に入れてもらうので。」
>「お前、姉さんの知り合いだよな。」
>「・・・・・・ええ、ディスティアの知り合いです。」
>「・・・家族はどうした?」
>「居ません。
> 数年前のクリスマスに殺されましたので。
> ・・・・・この家には私しか居ません。」
>「メシとかどうしてんの?」
>「久遠やディスティアが作ってくれたり、『お姉さん』との仕事の時におごられたり、外食したり、コンビニ弁当ですませてますよ。」
>「休みの日、俺も作りにこよっか?
> ディス姉さんほどじゃないけど、そこそこ、俺も作れるし。」
>「・・・・それもいいかもしれないですね。
> ところで、相談とは。」
>「ああとな・・・・・・」
>
>
>・・・・・・・・と言う風に、二人は出会った。
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
>
>
>というわけで、イライアスとエヴァンスの出会い編でした。
>タイトルの前半は、イライアス→エヴァンス。
>後半は、前半の返答で、エヴァンス→イライアス。
>と、いうかんじでしょうか。
>
>
>
>これ関連で、もう一話・・・イライアスと久遠の短編も核かもしれません。
>
>
>それでは、また次回。
朱琉:はい、では、大変短いですが、今回はこの辺で。
アミイ:本編へのレスは、うまくいけば今日中、最悪、来週頭にね。
二人:では、また!


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17833人の温もりを忘れさせなかった。十叶 夕海 2006/9/10 14:18:10
記事番号17832へのコメント


>
>朱琉:こんにちは。遅れました、羅城 朱琉です。
>アミイ:最近は朱琉、何だかすごく綱渡り状態でネットやってない?昨日はネットカフェに駆け込んで、返レスだけしてすぐ帰ったでしょ?今日は、レポート書く合間にネットでしょ?
>朱琉:提出が近いんです。ついでに、実習が多いんです。と、言うことで、短めになると思いますが、レス参ります。

ユア;ありがとうございました。
久遠:こっちも、来週以降は、講義本格的に始まるし、すこし更新速度は落ちるわね。
ユア:はい、りょうかいしました。
   では、返レスを。

>
>>
>>
>>
>>
>>エヴァンとイライアス。
>>暴走族兼学生と情報屋と運び屋。
>>裏稼業の浅瀬と深淵に位置する。
>>完全に表ではないと言うこと以外は。
>>生まれも、育ちも、年齢も違う。
>>こうも違う二人。
>>その二人は、どうやって出会ったのだろうか。
>朱琉:確かに、気になるところですね。
>アミイ:普通、接点ないわよね。

ユア:・・・・・うおっしゃ。
久遠;そうよね、普通は無いわ。
   でも、両方とも、裏に近かったから。

>
>>
>>
>>
>>
>>
>>初めてであったのは、エヴァンス13歳、イライアス14歳の秋。
>>ディスティアが、肩までどっぷりと深く深く裏稼業に関わって、半年も過ぎた頃だ。
>>まだ、エヴァンスは、暴走族にすら入っていないとき。
>>より正確に言えば、時乃学園が、秋の衣替えをし一週間ほど立った頃のお話である。
>>当時、時乃学園中等部一年のエヴァンス=ヴァリード。
>>空手部の一年の中で、唯一新人戦以外に出場を認められていたのだ。
>>その頃は、秋大会の直前だった。
>>七時半までの練習の後、大学部の近くのラーメン屋・美味軒によって、おしゃべりをしてれば、九時なんかすぐになってしまう。
>>そういうわけで、ラーメン屋の前で友人と別れたエヴァンス。
>>家路に付こうと、商店街を歩き始めてしばらく。
>>ほとんどの店が、店じまいをしたなか幾つ目かの小通りー大通りから枝分かれする小さな通りーの夕方とかは、女子学生なんかが喜びそうな小物屋に眼をやった。
>>たぶん、姉か妹の誕生日が近かったのだろうか。
>>その前に、今朝には無かったような黒いものが在るのに気がついた。
>>黒いモノだ。
>>なんとなく、エヴァンスはそれに近づいた。
>>それは、黒尽くめの服で、自分とそう変わらない年齢の少年だと解った。
>>当時・エヴァンスの身長ー164センチーよりも、小柄そうで、濡れ羽鴉色の髪かの間から見える顔はやや幼い。
>>暗いので、解りにくかったが、石畳が黒く濡れているー血溜まりができていたのだ。
>>「生きてるの?」
>>「・・・・・」
>>「生きてるなら、病院に行ったら?」
>>「・・・・かろうじて生きてはいますよ。
>> ・・・・・・・・・ディスティアの弟のエヴァンスくんですか。」
>>その人影は、薄暗い街灯でも解るぐらいに、顔に血の気が無かった。
>>半ば義務的に、声をかけるエヴァンスだったが、彼の発した名前に反応する。
>>「・・・ディス姉さんの知り合い?」
>>「・・・・・・・ええ。
>> ・・・・・・・・・出来れば、彼女を呼ぶか運んでくれると病院のお世話にならないですむのですが。
>> ・・・血を流しすぎて、自分で呼ぼうにも身体が動かないんです。
>> 自殺じゃない死に方は、ごめんだったんですけどね。」
>>「解った。」
>>エヴァンスは、姉の携帯に電話をする。
>>短いやり取りの間に、電話切れた。
>>「知っているだろうけど、俺は、エヴァンス=ヴァリード。
>> 一応、中一で、13歳。」
>>「・・・私は、イライアス=ヴィドル。
>> 見えないでしょうが、14歳です。
>> ・・・・学校に通っていませんが、通っているとしたら、中二ですね。」
>>二人が会話をするうちに、ディスティアが、暴走族用ではない・・・5年後も使用しているのと同タイプの側車付きのバイクで現れた。
>>集会中だったのか、黒の特攻服姿だ。
>>「イライアス。
>> 警告したろ、《龍州会》は、サイテーの殺人乞快楽集団だって。」
>>神楽巫女風のリュウを召還しつつ、ディスティアは呟く。
>>リュウは、以来素の傷を塞ぐと同時に、石畳の血痕も消して行く。
>>ディスティアは、弟に眠ったのか気絶したのか解らないイライアスをバイクの側車にのせるように指示する。
>>「ディス姉さん、こいつ誰?」
>>「イライアス=ヴィドルって子。」
>>「それは、知ってる。
>> 姉さんの何?ってこと。」
>>「・・・・仲間ね。
>> 《永遠の光(エタニルタ=フレア)》のね。」
>>「・・・・・ディスティアの子どもに生まれたかったです。」
>>イライアスの寝言に、二人の動きは固まった。
>>「・・・・姉さん、本当に仲いいだけ?」
>>「そうよ。」
>>これが、二人の出会い。
>アミイ:わお!イライアス君、危ないことやってるわねぇ!
>朱琉:裏社会ですし、このくらいはあるのかと。
>アミイ:そして、ここにもあったのね。ディスティアちゃんが繋いだ(?)絆。
>朱琉:いや、それもちょっと違う気が・・・・

久遠:情報を渡しに行って、口封じされかけたのよ。
ユア;こういう命のやり取りが、日常ですし。
久遠;正確には、エイレンちゃんかしら。
ユア;宗教っぽくてこういう言い方は嫌いですが、縁があれば、誰とでも出会えるものです。

>
>>
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>>
>>決定的に、仲良くなったのは、この約半年後。
>>エヴァンスが、進級して、夏休み前の終業式が在った翌日のことだ。
>>その時、エヴァンスは悩んでいた。
>>姉の所属する《シルフィーダンサーズ連合》に入った方が姉を護れるのではないかということだ。
>>そのことを、姉・ファランの恋人で義兄のサラディン関連で知り合った《デザートローズ》女主人・エイレンに相談に行くと、『ベイリーズ』と綴られた酒瓶と二枚の紙切れを受け取った。
>>紙切れのうち一枚には、隣の旅宮市の地図のようで在る。
>>『ここに行きなさいな。
>> こういう問題は、同じ他人でも、同世代の同性の方が、いいの。』
>>というわけで、エヴァンスは、旅宮市のとある平屋にいた。
>>ドアベルを数怒鳴らすが反応はない。
>>『ならしても、出てこないなら、勝手に入りなさいな。
>> 一応これ、見取り図ね。』
>>エイレンのアドバイスに従い、中に入る。
>>見取り図に寄ると、左奥の部屋に、日中は仕事が無い限り、居るらしい。
>>ノックするが、反応はない。
>>試しに、ノブをひねると簡単に開く。
>>入ると左奥の壁に沿って、骨董品の文机と同じく骨董品の渋い色合いのベッドが在った。
>>その二辺以外はー出入り口側の二辺は、本棚で埋まっているようだ。
>>ベッドの上の柔らかそうな枕と布団に埋もれるようにすやすやと、家の主が収まっていた。
>>イライアスである。
>>当然、エヴァンスも、半年前の少年だと解った。
>>「おい。」
>>「すー。」
>>「おい、起きろ。」
>>「すー、すー・・」
>>「エイレンさんから、連絡行ってないのか?」
>>「・・・・・来ていますよ。」
>>「うわぁぁぁぁ〜〜。」
>>薄暗い中で、寝ていると思っている人物が、眼を開け言葉を返せば、驚くだろう。
>>さらに、イライアスは、エヴァンスに抱きつき、ベッドに引きずり込もうとしたのだ。
>>そうして、エヴァンスは、悲鳴を上げた。
>>「・・・・・・久遠じゃないんですね。
>> ・・・・・・・・・・・・・・・すみません、寝ぼけてました。」
>朱琉:これは・・・・・・・・
>アミイ:『久遠ちゃんだと抱きつく』のか、『寝ぼけると誰かに抱きつく癖があって、しょっちゅう被害にあうのが久遠ちゃん』なのか、判断に苦しむわね。

ユア:・・・・・ええと。
久遠;後者よりの前者かしらね。
   あのデキゴトの後、独り立ちするまで、一緒に暮らしていたし。

>
>>数分後。
>>やっと解放されたエヴァンスは、この家の台所でお茶を入れていた。
>>・・・・流石に、茶葉を急須にではなく、湯のみに直接入れ、お湯を注ごうとしたので、それを止め、エヴァンスが入れているのである。
>>「・・・すみません。
>> いつも、他の人に入れてもらうので。」
>>「お前、姉さんの知り合いだよな。」
>>「・・・・・・ええ、ディスティアの知り合いです。」
>>「・・・家族はどうした?」
>>「居ません。
>> 数年前のクリスマスに殺されましたので。
>> ・・・・・この家には私しか居ません。」
>>「メシとかどうしてんの?」
>>「久遠やディスティアが作ってくれたり、『お姉さん』との仕事の時におごられたり、外食したり、コンビニ弁当ですませてますよ。」
>>「休みの日、俺も作りにこよっか?
>> ディス姉さんほどじゃないけど、そこそこ、俺も作れるし。」
>>「・・・・それもいいかもしれないですね。
>> ところで、相談とは。」
>>「ああとな・・・・・・」
>>
>>
>>・・・・・・・・と言う風に、二人は出会った。
>>
>>
>>
>>
>>
>>
>>
>>
>>
>>@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
>>
>>
>>というわけで、イライアスとエヴァンスの出会い編でした。
>>タイトルの前半は、イライアス→エヴァンス。
>>後半は、前半の返答で、エヴァンス→イライアス。
>>と、いうかんじでしょうか。
>>
>>
>>
>>これ関連で、もう一話・・・イライアスと久遠の短編も核かもしれません。
>>
>>
>>それでは、また次回。
>朱琉:はい、では、大変短いですが、今回はこの辺で。
>アミイ:本編へのレスは、うまくいけば今日中、最悪、来週頭にね。
>二人:では、また!

ユア;いいえ、ありがとうございました。
久遠:ごめんね、ユアちゃんのありえないミスで。
二人;では次回。


>
>

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17838家族の写真外伝  光が無いから闇を見つめる十叶 夕海 2006/9/16 15:51:39
記事番号17829へのコメント




雨が降っていた。
激しい激しい雨。
真冬の十二月のクリスマスの日。
なのに、雨が降っていた。


その日、私は家族を永遠に失った。

そして、私・イライアス=ヴィドルは、あの人と出会った。




光が無いから闇を見つめる





あら、私が語り部なのね。
わかったわ。
私は、月森久遠。
赤紫色の髪の新宿二丁目のオカマのような外見って言うのが一番ね。
・・・お姉さん的に、そう言われると、すごく襲いたくなるけれどね。
今日お話ししてって、作者ちゃん言われてるのは、イライアちゃんと私がどうやって知り合ったかってこと。
正確には、エイレンちゃんと一緒に知り合ったんだけどね。
8年・・・もう少し前かな。
う〜んと、クリスマスの次の日になったばかりだったと思うわ。






クリスマスが終わって、ニューイヤーの準備も、夜が明けてからって感じの大通りだったかな。
イタリアの何処の街って言われても、覚えてないけど、大きい街だった。
その時は、エイレンちゃんと一緒に、仕事で訪れてたの。
仕事を終えて・・・何の仕事かは秘密ね。
とにかく、その街のアジトに向かう帰り路だったわ。
その日は、冬にしては、暖かくて、昼間の雪も雨になっていたわ
代わりにって訳じゃないんだろうけど、雨脚が強くてね。
・・・・初めに見つけたのは、多分、エイレンちゃんかな。
なんか子どもが倒れてるって。
拾って、アジト連れてって、お風呂入れて。
大変だったのよ、猫みたいに、暴れて。
でもねぇ、それも後々考えるとおびえていたのね。
まだ、十歳っていえば、お家でお母さんのおっぱいってまでも行かなくても、お母さんが恋しい時期だものね。
それを一夜に目の前で、失ったから、当然と言えばそうね。
すぐに治るとはいえ、痛かったのよ、結構。
事情を聞けたのは、数日経過してからだった。
やっぱりお土地柄って訳じゃないんだけど、イライアちゃんのお父さんもお母さんも、検事局って言うのかしら、司法関係のお仕事をしていたらしいの。
その関係で、マフィアというか、カモッラあたりにズドン・・・ってね。
・・・それも、表向きで、そのカモッラを調べてたら、《チャイルドクラン》のことを知ってしまったのが、真相。
今でも、解らないのが、エイレンちゃんのその後の行動よ。
その真相を、ネットの・・・データ上は無かったことにして、隠したの。
結局、この一年半後のイライアちゃんが、見つけたんだけど。
・・・それでね、イライアちゃん・・・イライアス=ヴィドルは、エイレンちゃんが引き取ることになったの。
それだけなら、いいのよ、主のすることだし、私や不知火ちゃんとかに文句も言えないから。
でもね、なんでか私に、『アヒルの親子?』って、レナードちゃんに皮肉られるほどに、とことこ付いてくるのよ。
当時のイライアちゃんてね、身長も、私の腰を少し超える・・・・130センチそこそこでね。
ほんと、食べちゃいたいくらいに、可愛かったの。
そんで、イライアちゃんを拾って、半年ぐらいしたときだったかな。
長期任務が入ったの。
一年ぐらいでね、情報収集と撹乱がお仕事で。
何処と何処の香草云々のお話はなしってことにして。
一応、曲がりなりにも、って言う言い方もなんだけど、裏稼業だから危ないの。
イライアちゃんにも多少なりとも、体術とか仕込んでいても、まだ十歳ぐらいでしょう。
さすがに、連れてくのは、危ないな〜とかおもったのよ、私も。
でも、ね。
「ヤです〜、僕も久遠さんと一緒にお仕事します〜。」
って言われるわ、レナードちゃん達が引きはがそうとしても、離れなかったしね。
結局、子守りの薔薇姫ちゃんと一緒に、行くことになったの。
ああと、薔薇姫って言うのは、薬草マスターの淡いバラ色のワンピースと金髪がチャーミングなお姫様みたいな子。
子って言ったけど、私より、数百年単位で、年上の『薔薇姫伝説』のカメオから生まれた妖怪と言うか、九十九神?と言う感じの存在ね。
そのお仕事自体は、簡単に終わったの。
でもね、イライアちゃん、少し風が強かったり、雷が鳴ったり、月が出てない夜なんかだと、よく私のベッドに潜り込んで来たの。
・・・・・・なんでかしらね、薔薇姫ちゃんの方が、お母さんらしいのに。
寝言で、『お母さん』っていうのは、私だったの。
今も、その時も、こういう口調だったけど、演技だったの。
相手の油断誘いやすいでしょう?
『オカマ』のほうが、口を滑るだろうし、女だと勘違いする。
だけどね、イライアちゃんに関わってから、どうも、それが、演技じゃなくなったっていうか、母性がわいたっていうか、そんな感じ。
それまでは普通に、男が女に恋をするみたいにエイレンオンリーラヴってノリだったのよ。
だったのに、イライアちゃんに、恋をしたみたいに、或いは我が子のように、想うようになったのよ。
それからはね、あの困った自殺癖って言うのかしらね。
アレが出始めたけど、それがなに?
よく一緒に寝たり・・・エッチな意味じゃなくてね・・・それとかご飯を作ってあげたりしたけど、イライアちゃんは、フツーの子よ?
ただ、ちょっと、自分を責めていると言うか・・・・・。
自分、一人だけ何故生き残ってしまったのか。
自分より、凄く空手が得意だったお兄ちゃんが生き残った方が。
自分より、凄く成績が良かったお姉ちゃんが、生き残った方が。
自分より、困った人を助けれたはずのお父さんとお母さんが生き残った方が。
・・・・なんて、考えてるの。
気付いていないでしょうけど、自分の存在を認めてもらいたい・・・『生きていいんだよ。』ってね。
そのせいか、解んないけれど、私とディスちゃんとレイティスちゃん、あと《グレイトキャット》ライラちゃんぐらいにしか、最初懐かなかったのよ。
ライラちゃんとレイティスちゃんに懐いたのは、お姉さんとお兄さんに似ていたかもしれないの。
そんなこんなで、イライアちゃんは、この稼業に入ったの。
・・・・私とか、元から裏稼業に居るのは少ないわ。
あと、私が知る限りで、初めから裏に居るのは、紫苑ちゃん、クレスちゃん、アルシェンナちゃん、ジオルグちゃんぐらいかしらね。
それ以外で、入ろうなんて言うのは、光が無いから・・・・・・無くなったから、闇を見つめる為に入るのが、ほとんどよ。
それが、人間の言葉に直せば、【復讐】の二文字になるわ。






@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@


はい、これが、イライアスと久遠の出会いです。
かなり端折ってないか?って、端折らないで、真面目に書くと救いようがなく暗いのです。
なので、久遠さん二、語ってもらいました。
同一プロットで書いていますが、薄闇と漆黒の闇ぐらいに雰囲気違いますが、ご容赦を。

さて、本編では、5月15日編本格始動です。
では、何処かで会いましょう。

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17842確かに、あなたは『母』だと思いますよ、久遠さん。羅城 朱琉 2006/9/19 17:39:36
記事番号17838へのコメント


朱琉:こんにちは、大分遅くなりました、羅城 朱琉です。
アミイ:同じく久しぶり、なアミリータよ。早速だけど、レスいくわね。
>
>
>
>雨が降っていた。
>激しい激しい雨。
>真冬の十二月のクリスマスの日。
>なのに、雨が降っていた。
>
>
>その日、私は家族を永遠に失った。
>
>そして、私・イライアス=ヴィドルは、あの人と出会った。
>
>
>
>
>光が無いから闇を見つめる
>
>
>
>
>
>あら、私が語り部なのね。
>わかったわ。
>私は、月森久遠。
>赤紫色の髪の新宿二丁目のオカマのような外見って言うのが一番ね。
>・・・お姉さん的に、そう言われると、すごく襲いたくなるけれどね。
>今日お話ししてって、作者ちゃん言われてるのは、イライアちゃんと私がどうやって知り合ったかってこと。
>正確には、エイレンちゃんと一緒に知り合ったんだけどね。
>8年・・・もう少し前かな。
>う〜んと、クリスマスの次の日になったばかりだったと思うわ。
朱琉:ある意味、すごく悲しいですよね。本当は、楽しい気分で迎えても可笑しくないはずの日なのに・・・・。
アミイ:関係ないんじゃない?いつだろうと、悲しいものは悲しいわ。

>
>
>
>
>
>
>クリスマスが終わって、ニューイヤーの準備も、夜が明けてからって感じの大通りだったかな。
>イタリアの何処の街って言われても、覚えてないけど、大きい街だった。
>その時は、エイレンちゃんと一緒に、仕事で訪れてたの。
>仕事を終えて・・・何の仕事かは秘密ね。
>とにかく、その街のアジトに向かう帰り路だったわ。
>その日は、冬にしては、暖かくて、昼間の雪も雨になっていたわ
>代わりにって訳じゃないんだろうけど、雨脚が強くてね。
>・・・・初めに見つけたのは、多分、エイレンちゃんかな。
>なんか子どもが倒れてるって。
>拾って、アジト連れてって、お風呂入れて。
>大変だったのよ、猫みたいに、暴れて。
>でもねぇ、それも後々考えるとおびえていたのね。
>まだ、十歳っていえば、お家でお母さんのおっぱいってまでも行かなくても、お母さんが恋しい時期だものね。
>それを一夜に目の前で、失ったから、当然と言えばそうね。
>すぐに治るとはいえ、痛かったのよ、結構。
>事情を聞けたのは、数日経過してからだった。
>やっぱりお土地柄って訳じゃないんだけど、イライアちゃんのお父さんもお母さんも、検事局って言うのかしら、司法関係のお仕事をしていたらしいの。
>その関係で、マフィアというか、カモッラあたりにズドン・・・ってね。
>・・・それも、表向きで、そのカモッラを調べてたら、《チャイルドクラン》のことを知ってしまったのが、真相。
>今でも、解らないのが、エイレンちゃんのその後の行動よ。
>その真相を、ネットの・・・データ上は無かったことにして、隠したの。
>結局、この一年半後のイライアちゃんが、見つけたんだけど。
>・・・それでね、イライアちゃん・・・イライアス=ヴィドルは、エイレンちゃんが引き取ることになったの。
>それだけなら、いいのよ、主のすることだし、私や不知火ちゃんとかに文句も言えないから。
>でもね、なんでか私に、『アヒルの親子?』って、レナードちゃんに皮肉られるほどに、とことこ付いてくるのよ。
>当時のイライアちゃんてね、身長も、私の腰を少し超える・・・・130センチそこそこでね。
>ほんと、食べちゃいたいくらいに、可愛かったの。
>そんで、イライアちゃんを拾って、半年ぐらいしたときだったかな。
>長期任務が入ったの。
>一年ぐらいでね、情報収集と撹乱がお仕事で。
>何処と何処の香草云々のお話はなしってことにして。
>一応、曲がりなりにも、って言う言い方もなんだけど、裏稼業だから危ないの。
>イライアちゃんにも多少なりとも、体術とか仕込んでいても、まだ十歳ぐらいでしょう。
>さすがに、連れてくのは、危ないな〜とかおもったのよ、私も。
>でも、ね。
>「ヤです〜、僕も久遠さんと一緒にお仕事します〜。」
>って言われるわ、レナードちゃん達が引きはがそうとしても、離れなかったしね。
>結局、子守りの薔薇姫ちゃんと一緒に、行くことになったの。
>ああと、薔薇姫って言うのは、薬草マスターの淡いバラ色のワンピースと金髪がチャーミングなお姫様みたいな子。
>子って言ったけど、私より、数百年単位で、年上の『薔薇姫伝説』のカメオから生まれた妖怪と言うか、九十九神?と言う感じの存在ね。
>そのお仕事自体は、簡単に終わったの。
>でもね、イライアちゃん、少し風が強かったり、雷が鳴ったり、月が出てない夜なんかだと、よく私のベッドに潜り込んで来たの。
>・・・・・・なんでかしらね、薔薇姫ちゃんの方が、お母さんらしいのに。
>寝言で、『お母さん』っていうのは、私だったの。
>今も、その時も、こういう口調だったけど、演技だったの。
>相手の油断誘いやすいでしょう?
>『オカマ』のほうが、口を滑るだろうし、女だと勘違いする。
>だけどね、イライアちゃんに関わってから、どうも、それが、演技じゃなくなったっていうか、母性がわいたっていうか、そんな感じ。
>それまでは普通に、男が女に恋をするみたいにエイレンオンリーラヴってノリだったのよ。
>だったのに、イライアちゃんに、恋をしたみたいに、或いは我が子のように、想うようになったのよ。
朱琉:こういうのは何ですが・・・・『母』ですねぇ・・・・。
アミイ:性別とか、種族とか、そういったものは何も関係なしに、久遠ちゃんは『お母さん』だと思うわ。

>それからはね、あの困った自殺癖って言うのかしらね。
>アレが出始めたけど、それがなに?
>よく一緒に寝たり・・・エッチな意味じゃなくてね・・・それとかご飯を作ってあげたりしたけど、イライアちゃんは、フツーの子よ?
>ただ、ちょっと、自分を責めていると言うか・・・・・。
>自分、一人だけ何故生き残ってしまったのか。
>自分より、凄く空手が得意だったお兄ちゃんが生き残った方が。
>自分より、凄く成績が良かったお姉ちゃんが、生き残った方が。
>自分より、困った人を助けれたはずのお父さんとお母さんが生き残った方が。
>・・・・なんて、考えてるの。
>気付いていないでしょうけど、自分の存在を認めてもらいたい・・・『生きていいんだよ。』ってね。
>そのせいか、解んないけれど、私とディスちゃんとレイティスちゃん、あと《グレイトキャット》ライラちゃんぐらいにしか、最初懐かなかったのよ。
>ライラちゃんとレイティスちゃんに懐いたのは、お姉さんとお兄さんに似ていたかもしれないの。
>そんなこんなで、イライアちゃんは、この稼業に入ったの。
>・・・・私とか、元から裏稼業に居るのは少ないわ。
>あと、私が知る限りで、初めから裏に居るのは、紫苑ちゃん、クレスちゃん、アルシェンナちゃん、ジオルグちゃんぐらいかしらね。
>それ以外で、入ろうなんて言うのは、光が無いから・・・・・・無くなったから、闇を見つめる為に入るのが、ほとんどよ。
>それが、人間の言葉に直せば、【復讐】の二文字になるわ。
朱琉:そうですね、悲しいけれど。
アミイ:それでも、目的があってなら、誰にも止められないと思うわ。ただ、その『復讐』に飲み込まれ、心を無くしてしまうことさえなければ・・・・ね。

>
>
>
>
>
>
>@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
>
>
>はい、これが、イライアスと久遠の出会いです。
>かなり端折ってないか?って、端折らないで、真面目に書くと救いようがなく暗いのです。
>なので、久遠さん二、語ってもらいました。
>同一プロットで書いていますが、薄闇と漆黒の闇ぐらいに雰囲気違いますが、ご容赦を。
>
>さて、本編では、5月15日編本格始動です。
>では、何処かで会いましょう。
朱琉:はい、では、短いですがこの辺で。
二人:また今度!


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17844ありがと・・・・ちょっと複雑だけれど。十叶 夕海 2006/9/19 22:14:10
記事番号17842へのコメント


>
>朱琉:こんにちは、大分遅くなりました、羅城 朱琉です。
>アミイ:同じく久しぶり、なアミリータよ。早速だけど、レスいくわね。

ユア;こんにちは。
久遠;朱琉ちゃんも、アミイちゃんも元気?
   早速、レス行きましょう。
>>
>>
>>
>>雨が降っていた。
>>激しい激しい雨。
>>真冬の十二月のクリスマスの日。
>>なのに、雨が降っていた。
>>
>>
>>その日、私は家族を永遠に失った。
>>
>>そして、私・イライアス=ヴィドルは、あの人と出会った。
>>
>>
>>
>>
>>光が無いから闇を見つめる
>>
>>
>>
>>
>>
>>あら、私が語り部なのね。
>>わかったわ。
>>私は、月森久遠。
>>赤紫色の髪の新宿二丁目のオカマのような外見って言うのが一番ね。
>>・・・お姉さん的に、そう言われると、すごく襲いたくなるけれどね。
>>今日お話ししてって、作者ちゃん言われてるのは、イライアちゃんと私がどうやって知り合ったかってこと。
>>正確には、エイレンちゃんと一緒に知り合ったんだけどね。
>>8年・・・もう少し前かな。
>>う〜んと、クリスマスの次の日になったばかりだったと思うわ。
>朱琉:ある意味、すごく悲しいですよね。本当は、楽しい気分で迎えても可笑しくないはずの日なのに・・・・。
>アミイ:関係ないんじゃない?いつだろうと、悲しいものは悲しいわ。

ユア:嬉しさも、哀しさも、何時来るか解らないからこそ、来た時には、嬉しく想い、また打ちのめされる。
久遠;でもね、ジュリちゃんの台詞じゃないけど、カミサマってほんとサイコーに、サディストよね〜。

>
>>
>>
>>
>>
>>
>>
>>クリスマスが終わって、ニューイヤーの準備も、夜が明けてからって感じの大通りだったかな。
>>イタリアの何処の街って言われても、覚えてないけど、大きい街だった。
>>その時は、エイレンちゃんと一緒に、仕事で訪れてたの。
>>仕事を終えて・・・何の仕事かは秘密ね。
>>とにかく、その街のアジトに向かう帰り路だったわ。
>>その日は、冬にしては、暖かくて、昼間の雪も雨になっていたわ
>>代わりにって訳じゃないんだろうけど、雨脚が強くてね。
>>・・・・初めに見つけたのは、多分、エイレンちゃんかな。
>>なんか子どもが倒れてるって。
>>拾って、アジト連れてって、お風呂入れて。
>>大変だったのよ、猫みたいに、暴れて。
>>でもねぇ、それも後々考えるとおびえていたのね。
>>まだ、十歳っていえば、お家でお母さんのおっぱいってまでも行かなくても、お母さんが恋しい時期だものね。
>>それを一夜に目の前で、失ったから、当然と言えばそうね。
>>すぐに治るとはいえ、痛かったのよ、結構。
>>事情を聞けたのは、数日経過してからだった。
>>やっぱりお土地柄って訳じゃないんだけど、イライアちゃんのお父さんもお母さんも、検事局って言うのかしら、司法関係のお仕事をしていたらしいの。
>>その関係で、マフィアというか、カモッラあたりにズドン・・・ってね。
>>・・・それも、表向きで、そのカモッラを調べてたら、《チャイルドクラン》のことを知ってしまったのが、真相。
>>今でも、解らないのが、エイレンちゃんのその後の行動よ。
>>その真相を、ネットの・・・データ上は無かったことにして、隠したの。
>>結局、この一年半後のイライアちゃんが、見つけたんだけど。
>>・・・それでね、イライアちゃん・・・イライアス=ヴィドルは、エイレンちゃんが引き取ることになったの。
>>それだけなら、いいのよ、主のすることだし、私や不知火ちゃんとかに文句も言えないから。
>>でもね、なんでか私に、『アヒルの親子?』って、レナードちゃんに皮肉られるほどに、とことこ付いてくるのよ。
>>当時のイライアちゃんてね、身長も、私の腰を少し超える・・・・130センチそこそこでね。
>>ほんと、食べちゃいたいくらいに、可愛かったの。
>>そんで、イライアちゃんを拾って、半年ぐらいしたときだったかな。
>>長期任務が入ったの。
>>一年ぐらいでね、情報収集と撹乱がお仕事で。
>>何処と何処の香草云々のお話はなしってことにして。
>>一応、曲がりなりにも、って言う言い方もなんだけど、裏稼業だから危ないの。
>>イライアちゃんにも多少なりとも、体術とか仕込んでいても、まだ十歳ぐらいでしょう。
>>さすがに、連れてくのは、危ないな〜とかおもったのよ、私も。
>>でも、ね。
>>「ヤです〜、僕も久遠さんと一緒にお仕事します〜。」
>>って言われるわ、レナードちゃん達が引きはがそうとしても、離れなかったしね。
>>結局、子守りの薔薇姫ちゃんと一緒に、行くことになったの。
>>ああと、薔薇姫って言うのは、薬草マスターの淡いバラ色のワンピースと金髪がチャーミングなお姫様みたいな子。
>>子って言ったけど、私より、数百年単位で、年上の『薔薇姫伝説』のカメオから生まれた妖怪と言うか、九十九神?と言う感じの存在ね。
>>そのお仕事自体は、簡単に終わったの。
>>でもね、イライアちゃん、少し風が強かったり、雷が鳴ったり、月が出てない夜なんかだと、よく私のベッドに潜り込んで来たの。
>>・・・・・・なんでかしらね、薔薇姫ちゃんの方が、お母さんらしいのに。
>>寝言で、『お母さん』っていうのは、私だったの。
>>今も、その時も、こういう口調だったけど、演技だったの。
>>相手の油断誘いやすいでしょう?
>>『オカマ』のほうが、口を滑るだろうし、女だと勘違いする。
>>だけどね、イライアちゃんに関わってから、どうも、それが、演技じゃなくなったっていうか、母性がわいたっていうか、そんな感じ。
>>それまでは普通に、男が女に恋をするみたいにエイレンオンリーラヴってノリだったのよ。
>>だったのに、イライアちゃんに、恋をしたみたいに、或いは我が子のように、想うようになったのよ。
>朱琉:こういうのは何ですが・・・・『母』ですねぇ・・・・。
>アミイ:性別とか、種族とか、そういったものは何も関係なしに、久遠ちゃんは『お母さん』だと思うわ。

ユア;なんですよよね・・・・、始め作ったときは、オカマだったのに。
久遠;ありがとう、戦闘が本分なせいもあって、少し複雑だけど。
   女の腹から生まれた存在じゃないけど、そう言われるのはとてもとても誇らしくて嬉しいわ。
>
>>それからはね、あの困った自殺癖って言うのかしらね。
>>アレが出始めたけど、それがなに?
>>よく一緒に寝たり・・・エッチな意味じゃなくてね・・・それとかご飯を作ってあげたりしたけど、イライアちゃんは、フツーの子よ?
>>ただ、ちょっと、自分を責めていると言うか・・・・・。
>>自分、一人だけ何故生き残ってしまったのか。
>>自分より、凄く空手が得意だったお兄ちゃんが生き残った方が。
>>自分より、凄く成績が良かったお姉ちゃんが、生き残った方が。
>>自分より、困った人を助けれたはずのお父さんとお母さんが生き残った方が。
>>・・・・なんて、考えてるの。
>>気付いていないでしょうけど、自分の存在を認めてもらいたい・・・『生きていいんだよ。』ってね。
>>そのせいか、解んないけれど、私とディスちゃんとレイティスちゃん、あと《グレイトキャット》ライラちゃんぐらいにしか、最初懐かなかったのよ。
>>ライラちゃんとレイティスちゃんに懐いたのは、お姉さんとお兄さんに似ていたかもしれないの。
>>そんなこんなで、イライアちゃんは、この稼業に入ったの。
>>・・・・私とか、元から裏稼業に居るのは少ないわ。
>>あと、私が知る限りで、初めから裏に居るのは、紫苑ちゃん、クレスちゃん、アルシェンナちゃん、ジオルグちゃんぐらいかしらね。
>>それ以外で、入ろうなんて言うのは、光が無いから・・・・・・無くなったから、闇を見つめる為に入るのが、ほとんどよ。
>>それが、人間の言葉に直せば、【復讐】の二文字になるわ。
>朱琉:そうですね、悲しいけれど。
>アミイ:それでも、目的があってなら、誰にも止められないと思うわ。ただ、その『復讐』に飲み込まれ、心を無くしてしまうことさえなければ・・・・ね。

ユア;哀しいけれど、だから気高いのかもしれないわね。
久遠;だけど、『復讐』という闇に、飲み込まれないで果たして欲しいわ、目的を。

>
>>
>>
>>
>>
>>
>>
>>@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
>>
>>
>>はい、これが、イライアスと久遠の出会いです。
>>かなり端折ってないか?って、端折らないで、真面目に書くと救いようがなく暗いのです。
>>なので、久遠さん二、語ってもらいました。
>>同一プロットで書いていますが、薄闇と漆黒の闇ぐらいに雰囲気違いますが、ご容赦を。
>>
>>さて、本編では、5月15日編本格始動です。
>>では、何処かで会いましょう。
>朱琉:はい、では、短いですがこの辺で。
>二人:また今度!
>
>
ユア:いえいえ、ありがとうございます。
二人:では、また何処かで。

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17846家族の写真外伝 漆黒の魔女がトリガーを +The wish to the star.+十叶 夕海 2006/9/24 18:49:01
記事番号17829へのコメント







「ガウェインも、リーラも、【クラン】潰しにこれは関係ないんだけど?」
太陽の国イタリアの山の中。
エイレンは、魔女のような黒いワンピース。
白亜の研究所を前にして、15年前のエイレンとアッシュブロンドに少々白髪が混じる髪を首で纏め、同じ色の顔中を覆う髭と優しげな緑の瞳が印象的な男―ガウェインとリーシェラ。
リーシェラは、巻き毛の茶髪をバンダナでまとめ、イタズラそうな緑の瞳、まだ若さに溢れた肢体の24歳だ。
こう見えて、リーシェラは、二児の母ながら、腕利きの殺し屋なのだ。
そして、彼女は、後の《ノーフェイス》である。
「いいってことよ。
 俺は、子ども居ねぇけど、甥っ子見てるとちったあ、親が護ってあげねぇといけねぇし、親が居なけりゃオトナが、護ってやんのが筋だろ。」
「今更よ、レン。
 それに、こういう人体実験のは、子どもが使われてるわ。
 二児の母だもの、子どもが使われるのは赦せないの。」
「らしいわね。」
エイレンは、そう言って微笑み、今回の説明を始めた。
「この研究所の職員の手引きでね、爆音がしたら、侵入開始。
 そして、助けれる限りの『子ども』を助ける。
 職員は、皆殺しって訳で。
 ・・・・・その手引きをしてくれた職員も含めてね。」
「え、なんで?」
「贖罪・・・・・か?
 おセンチだけどよ。」
「正解。
 まあ、後数分で、合図の時間かな。
 ・・・少し早いわね、でも、行きましょう。」
エイレンが、言った時間の前に、なにかあったのか、エイレンは、駆け出してしまった。
向かった方向の白い研究所からは、煙が上がっていた。



家族の写真 外伝 漆黒の魔女がトリガーを +The wish to the star.+




時間は、少々遡り、この研究所で行われていたことを少々記そう。
かなり、胸くそが悪くなること請け合いの実験である。
そもそも、その研究所で、実験が行われるようになったのは、《ネイチャースキル》・・・・当時はただ単純に《スキル》と呼ばれていた・・・・を『人工』的に作れないだろうか?
それが、設立目的である。
そして、女を攫い、それを孕ませ、或いは卵子を取り出し人工授精させ、たくさんの『子ども』を量産した。
戸籍も、人権も、『親の情すら知らない』『子ども』。
最低限の知識と言葉。
でも、逃げると言う知恵を持たないように。
法律的には、存在しないその子ども達は、いろいろな実験に使われた。
・・・・いや、使用された。
彼らは、ハツカネズミやモルモットと同じ、『実験動物』なのだから。
その中に、この後、クレセント=ルーシュ、アルシェンナ=ボヴィーノ、ジオルグ=マルティージョの三人も居た。
もちろん、その時は、ただの『N―1156』『Sー345』『N―897』と言う番号で呼ばれていたが。
クレセントの能力は、戦闘系と言うよりは、補助系だったけど、それでも空恐ろしく。
アルシェンナの能力は、三人の中で、一番バランスが良かった。
ジオルグの能力は、一番戦闘向きじゃなかった。
それでも、三人を含め、『子ども達』は、戦闘用に調整されていたから、普通の人間なんかじゃ相手にならない程度ではあった。
だから、ある程度の年齢ー10歳ぐらいになっても、何の結果も出せなければ、ただの戦闘員・・・使い捨ての駒として、売られる。
その一つが、《クラン》なのである。
幸い・・・・この場合、犬死をしないと言うレベルだが・・・・幸い、少しでも結果を残せた者は、それをのばす為に、実験を繰り返される。
電気に寄る刺激。
人工生物による模擬戦闘。
能力の精度を上げる為の訓練。
その他いろいろ。
ほとんど・・・・・いや、絶対的に『死ね』と言わんばかりの、実験。
隣のベッドで寝ていた同じ実験体が、次の朝、冷たくなっているなんて当たり前の日常。
そうなっても、安らかに眠らせてもらえない。
その、『肉の塊』になった『体』も、切り刻まれ、腑分けされ、詳細にデータを取られる。
でも、それでも、彼らは生きているのだ。
人権も。
親も。
感情すらも。
持てない彼らでも生きている。
法律的に居ない人間でも、生きているのだ。
何処に行こうと、どう足掻こうと、生き延びる道はないのかもしれない。
だけど、それでも生きていたのだ。
彼らは、彼らなりに、生きていたのだ。
・・・・・あの日、一人の甘い研究者の手引きで、エイレンとその友人が、忍び込むことになっていた日のことだ。
ちょうど、クレセントのある意味での最終調整が終わり・・・能力の源を埋め込み終えたときだった。
この時、何が合ったのかは解らない。
覚えているはずのクレセントは、話そうとしないし。
アルシェンナとジロルグは、断片しか覚えていない。
覚えているのは、あの人が、クレセントが、たった一人で現状をぶっ壊したこと。
その部屋に居た研究員や器具を壊した。
ジオルグが、回想するに、大人しくて、あんまり目立つような子どもじゃなくて、喋ったの聞いたのも、初めてだったかもしれない。
「やっぱり、取るに足らないね〜。
 解体してた方が良いや。
 怖そっか、この世界。」
眼のガーゼをはずしながら、呟いた。
ジオルグより年下で、アルシェンナよりも年上だった彼。
「・・・・一緒に来る?
 世界で、遊ぼう。」
その時、ジオルグとアルシェンナに、生まれて初めて、居場所が出来た。
二人に取っての初めての居場所が。
・・・・・・と、その時、死んだはずの研究員の一人が、『せめて証拠隠滅を』とでも思ったのか、立ち上がり、三人に銃口を向けた。
パンパンパン・・・っ。
乾いた音が、三発。。
当たったのは、クレセント達ー『N―1156』『Sー345』『N―897』ノ三体ではなく、その研究員。
当てたのは、デザートイーグルなんていう身長150センチ以下の女性が持つには、でかすぎる拳銃を構えたエイレン。
アルシェンナには、それえが、ホウキや魔法の杖の代わりに、銀色の拳銃を持った漆黒の魔女にも思えた。
「・・・・大丈夫?
 依頼を受けて此処の研究所を潰しに来たんだけど?
 ・・・・・・・生きてるの君たちだけ?」
「うん、そう。
 お姉さんは?」
「エイレン=レティナ=マイセリアル。
 君らは?」
「・・・・・ねぇよ。」
「ない、番号だけ。」
「番号で呼ばれてましたからね。」
「ふ〜ん。」
頬や漆黒の服の真白の飾り布にも、返り血を浴びながらも、エイレンは、呑気そうに声を掛けてくる。
その会話が、途切れた時、後のクレセントー『N―1156』が、持っていた武器で、エイレンを突き刺そうとした。
「ワオ。末恐ろしいね。
 まだ、10歳かそこらなのに。」
難なく、愛銃で受け止めているが、面白そうなそんな響きを隠そうともしないエイレン。
十数年前のエイレン様は、女王様と言うか、俺様な感じに、性格がはっちゃけていた。
「エイレンちゃん、こっちに生き残りは・・・・・・・。
 って、主に何していやがるんだ、クソガキ!!」
十数年後も変わらない外見の久遠が、ちょうどその時に、戻って来てしまったのだ。
主のエイレンに、害をなそうとする小僧をみて、思わず、男言葉に戻っているのは、ご愛嬌。
そして、十分後には、他の二人ともう一人、レナードと言う青年使鬼も、集まって来た。レナードは、フルネームを『レナード=M=レンテンローズ』と言い、氷のような水色の直髪を幅広の黒いリボンでまとめ、アイスグリーンの瞳はうさんくさいようなそんな色を宿している、『丈夫』の花言葉の花の名前をファミリーネームに持つ、図書館の司書風の男。
「・・・身の程知らずとでも言うんですかね。
 そう言う血気盛んな若いのは嫌いではありますね。」
「あら、レナードちゃんたら、相変わらずの毒舌よね。
 多少、特殊とはいえ、子どもにそれは無いんじゃないかしら?」
「レン、その子達だけみたいよ?」
「・・・・・こう言うのって、気が重くなるよなぁ、おい。」
相変わらずの・・・・・・《クラン》潰しの前の当たり前の遣り取りであった。
ガウェインとリーラと組むようになってから、久遠とレナードを良く呼ぶようになった。
「じゃ、来な。
 歩ける?」
「何処に?」
「私のアジト。
 怪我の手当とお腹すいてるんじゃない?
 ロザが、ご飯作ってるだろうし。
 ここに居たら、警察かまた別の組織に利用されるだろうし。」
「どうする、坊主ども?」






「ただいま、ロザ。」
「おかえりなさい。
 エイレン様、ご飯もうすぐ、出来ますわ。」
「何用意した?」
「ちりめん山椒ご飯のおにぎりと鮭ごまおにぎり、サンドイッチの盛り合わせ。
 私特製のミートローフ。
 スープは、パンプキンポタージュとささみとネギの中華風スープ。
 デザートは、葡萄のクリームゼリーとわらび餅ONアイスクリームです。」
アジトは、近くの大都市のはずれのボロビル。
その一室の居住区域のキッチンに、ふわふわの金髪でバラ色のワンピースが似合う女性がいた。
ちなみに、レナードは、《占札》に還っているし、ガウェインとリーシェラは自分のか家に戻っている。
今居るのは、後のクレセント達と久遠、エイレンだけである。
「美味しそね。
 エイレンちゃん、先に手当とお風呂入れちゃう?」
「そうするか。
 じゃ、久遠、適当に服を。
 ああと、下着類は、この間買ったのを出してくれ。」
「分かったわ。」
クレセント達は、エイレンに案内されて、シャワー室と風呂場に行った。
普段は、シャワー室を使ってないのか、石鹸類を渡した。
そして、『N―1156』『N―897』ークレセントとジオルグの服をめくる。
「データは正しかったか。
 これなら、後から、ロザの塗り薬とガーゼ包帯でいいか。
 じゃ、血を洗い流して来な。
 使い方は分かるね。」
「ってか、『N―897』は?」
「女の子に、それは無いだろ?
 私が入れる、まだ、六歳かそこらだろうし。
 ・・・あ、私が殺す心配も無いし、殺される心配も無い。
 伊達に、この稼業で、十年近く生きている訳じゃないから。」
「・・・・『N―1156』『N―897』、いいよ。
 この人に洗ってもらう。」
「初めてね、お喋りしてくれたの。
 ま、早くしないと、ロザの雷落ちそうだしね。」
そして、お風呂場での二人。
「流すから、目瞑ってね。」
自身は、バスタブに、入りつつ、風呂椅子に少女というか、幼女を座らせ、顔以外を泡だらけーシャンプーと石鹸の泡である。
白いはずの泡が、少々黒ずんでいるのは、あまり気にしない。
「なんで、私達を連れて来たんですか?
 ご主人様と呼ばないと、ダメですか?」
流しながら、どう答えたら、いいかね。と思案するエイレン。
(随分と酷い・・・・ロリコンと言う趣味に分類し用にも、日本なら、小学生にもなっていないような子どもに、『ご主人様』とは、どこのエロゲーだ?)
「エイレンか、お姉さんで。
 あの紅い髪のお兄さんは、久遠お姉ちゃんと呼ぶと喜ぶだろう。
 あの金髪のお姉さんは、ロザか、ロザお姉ちゃんだろうな。
 ・・・なんでそこまでしたかって?
 少し前に助けれなかったガキに似ているのさ、境遇もな。
 代替え行為かもしれないが、基本的に、子どもが、こういう眼に遭うのは嫌だからね。
 甘いと言われようと。
 ・・・・・・・・・・さ、湯船に入れ、暖まったら、ご飯だ。
 ロザのご飯は、サイコーにうまいからな。」
「。。。。。。。。。。。。。て、言えば。。ですか?」
「え?」
「こうい。。。。。て、言えば良いですか?」
「『こう言うとき何て言えば良いですか?』?」
湯船に入って来た『Sー345』は、そう恥ずかしそうに、聞いてきた。
エイレンは、彼女を抱き締めながら、言い聞かせるように、こう言った。
二人とも、風呂場なので真っ裸だか、この際気にしない。
「『ありがとう。』かな。
 『ごめんなさい』ってのもありだろうけど、『ありがとう』が、好き。」



この後、リーラ・・・リーシェラ=エメルディーンが、《クラン》に掴まるまでの間。
《ノーフェイス》が生まれるまでの間の半年と少しの間。
リーシェラの子どもが二人とも、《クラン》に殺されて、《クラン》に立ち向かうまでの間。
その半年と少しの間。
『N―1156』『Sー345』『N―897』の三人は。
クレセント=ルーシュ。
アルシェンナ=ボヴィーノ。
ジオルグ=マルティージョ。
その名前と普通の暖かさを手に入れた。
それが、今・・・15年後に取ってよかったのかは分からない。
でも、少なくとも、楽しかった日々だった・・・・・・・・。



















でも、エイレン=レティナ=マイセリアルは、
15年後1月に、三人を助け、名前と居場所を与えたことを
心の奥底から、後悔することになる。
クレセントの『望み』が、暴走し始めた15年後の1月。
『やっぱり、裏稼業は、合っては行けないんだ。』
『お姫さん。お姫さんが、裏稼業に関わってるのが悪いんだよ?』
『さあ、世界を壊そうよ。』





@@@@@未来を少し垣間見て・・・・@@@@@


救いのないようなあるような微妙な外伝と思っている、夕海です。
しかも、一番最後は、クレセント一味が裏切る気満々な『未来』を垣間見るような感じですね。


一応、これを読んだことを前提で、本編を進めますのであしからず。
それでは、また本編次回で。

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17848家族の写真 突発詩 今までの追想と此処からの決意十叶 夕海 2006/9/28 23:14:08
記事番号17829へのコメント







大好きだった。

貴方の肩にもたれて眠るのが。

大好きだった。

貴方にからかわれるのが。

大好きだった。

貴方の赤毛に触れるのが。

大好きだった。

貴方に、キスされるのが。

大好きだった。

貴女に出会ってからの全てが。
すれ違いに挨拶をするだけでも、凄く凄く嬉しかった。
ちょっとした駄菓子とか、
アクセサリーと言うよりはおもちゃと言った方が良いそんな指輪とか。
他人から見れば、兄と妹のような者だったかもしれないけれど。
だけど、私が初めて家族以外で、
『愛してる』とか、『大好き』だとか思えた。


・・・・・・・ふふふふ、おかしいよね。
《歌乙女》の《魂(こころ)》に、支配されてるのに、
誰かを好きになる何て、
小学校の時は、想いもしなかった。
私が、《歌乙女》のことを
知ったのは、思い出したのは、
小学校の頃。
ファラン姉さんの恋人だったサラとそのお兄さんのシャール
その二人に連れられて、《デザートストーム》に行った。
そこで、エイレンさん・・・《お伽噺》の関係者に会って
一気に思い出した。
しばらくは、大変だった。
フラッシュバックって言うのかな。
そんなので、今までの《歌乙女》
何百人単位の生き様、死に様をみるんだ。
けっこう、『私』が無くなるって言うのかな。
そんな感じ。
最初は、錯乱することもあったんだ。
そう言う時に、薬袋大命さん・・・・・
彼は、私の前の総長。
私が、13歳で、総長になるように言った人。
私が暴走族の総長になった理由は、その人を殴り飛ばしたから。
もちろん、正気じゃない。
錯乱してたんだ。
でも、私が、薬袋さんを殴り飛ばしたから、
私は三代目になった。
それから、いろいろあった。
それから、沢山出会った。
それから、たくさん別れた。

エリス

妹尾

レイティス

ユリヴァーナ


《破暁天》

《親衛銀狐》

《万象知悉》

《戦語部の火舞姫》


他にも、いっぱいいっぱい出会った。
他にも、いっぱいいっぱい死んだ。


会いたいよ。
会って、甘えたい。
もう会えないて分かってる。
分かってるけど、会いたい。
会いたい。
だけど、もう会えない。
せめて、皆を殺した・・・・死んだ原因は、潰すよ。







狂っているかもしれない。
だけど、私は、せめて『役割』を果たす。
辛いことも、泣きたくなることも分かっている。
だって、また愛せる人見つけたから。
その人と『普通』の『幸せ』を見つけたいから。
お弁当作って来たり、
その人の誕生日にケーキを焼いたり、
一緒に、喜劇を演じたり、
一緒の部屋で、静かな時間を過ごしたい。
そんな『他愛』のない『幸せ』を手に入れたいと思うから。

『決着』を絶対に着ける。

それが、どんな結果でも、私は受け止める。
だから、見てて、エリス、レイティス。
私は、やり遂げてみせるから。





@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@


突発的ですが、内容は、ディスティアの回想とこれからの決意です。
そして、愛せる人は、ユヴェルくんなのです。


では、次回。

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17884家族の写真外伝 trick or treat †その日の彼ら†十叶 夕海 2006/10/28 19:47:16
記事番号17829へのコメント




家族の写真外伝 trick or treat †その日の彼ら†







昨年、十月末日。
その日は、ディスティアとその弟にとっては、バレンタインに次ぐ、戦場の日でもあった。
カボチャ風味のミニパウンドケーキ、カップケーキ、カボチャ風味を含む数種セットのクッキー。
数種のベリーを使ったベリータルトレット。アップルパイにパンプキンパイ。
など、約五百人分。
バレンタインの約半分なのは、この時期は、高校生や大学生など、学生が多い《シルフィーダンサーズ》連合。
ちょうど、中間テストやレポートに追われ、あまり集まれないのだ。
だから、実質集まるのは、250名ちょっと。
それに、ディスティアに、『trick or treat?』と言えるのは、数少ない。
だから、まだ楽なのだ。
そして、夜。
普段は、来ないアルトもとい、《魔導師(マジスタ)ラビ》も、来ていた。
お菓子よりも、イタズラ目的の不埒なヤツから、ディスティアを守るためだ。
もちろん、エヴァンスも、居た。
しかし、まぁ、たいていは、
「と、trick or treat?」
「はい、お菓子。
 クッキー以外は選べるんだけど、二つ選んでくれる?」
と、しどろもどろになるのが、ほとんど。
言えてこれなのだ。
まあ、ディスティアのある意味必殺の『女神の微笑み』を受ければ、そういう目的の奴らも、居なくなると言うものだ。
しかし、お菓子とイタズラの両方を持って行く面々も居る。
例えば、暴走族の面々を挑発する意味合いで。
「trick or treat?」
と言った後、後ろから抱きついて、ほっぺにチュとするヤツも居る。
それは、牽制代わりのアルト。 
服装は、青いウィンドブレーカーと、『ラビ』の代名詞である。
だから、他の暴走族メンバーは、手を出せない。
『羨ましいだろー?』と言う意味で、挑発。
「とりっく、おあ、とりいと。」
と、がちがちの日本語英語で言うのは、連合の初代のころから配下のチ−ム≪烈雅≫総長の大須賀春陽だった。
彼は、いつも通り、渋赤の特攻服。
ぎゅっと抱き締めるだけと、割合シンプル。
彼にしてみれば、妹扱いと言う部分もあるだろう。
「trick or treat?でありんすよ。」
英国人以上の滑らかな発音で言うのは、レスティナ(♂)である。
彼は、その時、いつも通りの深藍の髪を五、六本の簪でまとめた上に、とんがり帽子をちょこんと乗せ、黒のワンピースに、ベージュのショールというモノ。
魔女をイメージしているのだろう。
異様にでかいと言うことを除けば、きちんと女性に見える。
ディスティアに、クッキーをもらい、ベリーのタルトレットを切り分けてもらう。
彼女が、切っている間に、クッキーの袋を開け、一つくわえる。
「ねぇ、どのく・・・・・むぐ。」
「・・・・・・・・・ごちそうさまでありんす。
 おいしかったおすえ。」
何をしたかは、想像に任せる。
ちなみに、これは、この二人に取って、毎年なのである。
そして、この日に限れば、暴走族入会一年未満と一年以上の差がはっきりする。
『どうぇぇええ〜、何やってるんですか、総々長(ディスティアのこと)、総副長(レスのこと)!!』的な無音のリアクション。
『またっすか、やるなら、もう少しこっちのことも配慮して欲しいです。』的な無音の溜め息リアクション。
一年未満が、前者であることは、言うまでもない。
脱力しているディスティアに、『もう少しイタズラするでありんす。』とでも、さらに触ろうとすると。
「そコまで、デス。
 レスティナサン!!」
「紫苑坊やでありんすか。
 坊は、もう、もらったおやすか?」
「・・・・・・・。」
ディスティアを後ろ抱きにして、レスティナと睨み合うは、紫苑。
しかし、紫苑は警戒している。
しかし、レスティナは、あくまで楽しそうなのだ。
「ま、ともかく、HappyHalloweenでありんした。」


まあ、これが彼らのハロウィン。
ちなみに、残ったお菓子は、『皆で分けてね』とディスティアは置いて行った。
それで、争奪戦がおこったのは、また別のお話。





@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@


というわけで、ハロウィンSSでした。
本編が殺伐なので、逆にほのぼのと言うかはっちゃけました。



どうでしたでしょうか?
それでは、本編で会いましょう。

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17886短縮御免。羅城 朱琉 2006/11/6 08:24:03
記事番号17884へのコメント


 こんにちは、ものすごく遅くなりました、羅城 朱琉です。久々なのに短縮版で失礼します。

 まず、思った・・・・もとい、呟いたのが『かわいーわぁ・・・・』だったあたり、私も相当やられてるな、と。
 それぞれの「Trick or treat?」に個性があって楽しかったです。

 では、短すぎるほどに短いですが、この辺で。

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17894ありがとうです。十叶 夕海 2006/11/6 21:58:17
記事番号17886へのコメント


>
> こんにちは、ものすごく遅くなりました、羅城 朱琉です。久々なのに短縮版で失礼します。

こんにちは、ユアです。
いえいえ、嬉しいですよ.

>
> まず、思った・・・・もとい、呟いたのが『かわいーわぁ・・・・』だったあたり、私も相当やられてるな、と。
> それぞれの「Trick or treat?」に個性があって楽しかったです。

毎年、こんな感じの暴走族の面々です。
今年は、どうなるか分りませんが。
ディス嬢が着いてからはこんな感じです。

>
> では、短すぎるほどに短いですが、この辺で。
>

いえ、ありがとうございました。