◆−竜の大騒ぎ1−Tae1206 (2006/10/20 01:00:02) No.17877 ┗竜の大騒ぎ2−Tae1206 (2006/10/21 17:52:08) No.17879 ┗竜の大騒ぎ3−Tae1206 (2006/11/5 00:34:46) No.17885
17877 | 竜の大騒ぎ1 | Tae1206 E-mail | 2006/10/20 01:00:02 |
場所は、とある島にある、骨董屋。物を買う客、おらずとも、この店には、いつも賑やかである。 「・・・・とまあ、そんな感じで、慌しく、どうにか火竜王様の神殿に、到着できまして・・・。」、金髪の女性が、二人の男女に、茶菓子を食べながら、話していた。 「いつ聞いても、凄いけど、物語じゃなく、フィリアさんの経験談なんだから、なお凄いよなあ。」、クッキーをつまみながら、感心したように話している、茶髪の男の子。耳が、尖っているところから、普通の人間では、なさそうだ。そして、その隣に、座っている少女も・・・・。 「ダッハハハハハハ・・・・。」、男の子と、同じ特徴の耳だけでなく、いきなり、口を大きくあけて、笑い出す所も含めて、同じく普通の人間では、なさそうだ。 「またか・・・。」、「またですか・・・。ケルルさん、今日は、いつ、止まるんでしょうか?この、笑い上戸・・・。」、「クリアが、疲れたら・・・。」、「やっぱり・・・。」、二人は、同じようにうなだれて、ため息をついた。 数分後 「いやー、また笑った、笑った。いつ、来てもここは、笑いの宝庫だね。」、笑ったせいで、目から、零れている涙を、拭うクリアを、一瞥しながら、ケルルは、思った。 わが妹ながら、謎だ・・・。 「お前は、ホントニ、お気楽っつかー、軽いというかー。」、「我が人生のモットー、楽しくなる方法は、いくらでも。」、得意げに言う顔には、「クッキーのカスが、ついてる。拭け。」、本当に、兄貴は、恥ずかしい。ほんの二つの差なのに、この違いは、何なのだ・・・。 「ねえ、フィリアさんと旅した、リナさん達は、去年お別れしてから、全然会っていないの?」、「ええ」、クリアの目の奥に、好奇心という文字を読み取ったケルルは、いやな予感が、した。 「楽しそうだなあ、多種多様の特徴を持っていても、差別する事なく、いつも笑いあって。」、おい、何を夢見ごごちで、言っている。 「でも、悩みとか、問題とか、まだ抱えてたりするのかなあ・・・。」、まあ、キメラや、王女様とかいるし。 「おい、何を考えている、何を・・・。」、「んー・・・。」、うなりがら、間をおいて。 「フィリアさーん、今度は、コーヒー飲みたーい。」 真剣に、聞いた俺が、馬鹿だった・・・。だか、クリアの頭に出来た計画に気付かなかった俺は、愚かだった・・・。 あの時の、いやーな予感は、翌日、見事に的中した。 そりゃあな、俺達は、竜族の親父と、旅が、大好きな魔道師の母さんの、血を引いては、いるが・・・。 「俺達は、母さんに、大事な用で、留守の間、家を守れと、言われてるのに・・・。」、親父が、約束を守れって、幼少の頃、口をすっぱくする程、言っていたのに・・・。 「兄貴に、スリーピングをかけて・・・。」、置手紙、残して、夜中の間に、旅に出るんじゃねえええええ!!!!! 『リナさんたちに、会いに行ってきます。もし出来るなら、キメラのゼルガディスさんの体を、治すお手伝いもしちゃいます。後は、よっろしくっく。』 あの方法は、母さんが、考えたもので、まだ、データーも、足りないっての。それ以前に、俺達じゃ、まだ、オリジナルの魔法は、使いこなせんわー。 全く、フィリアさんに、留守を頼んで、俺も、追いかけねえと・・・。 母さんが、この事を、知ったら、歓喜?それとも・・・・、おしおきは、かんべんだーー。 後書き 初めまして、Tae1206です。 皆さんの小説を読んで、投稿したくなりました。 亀のような更新と思いますが、長い目で見て下さい。 感想、どうか、お寄せ下さい。 |
17879 | 竜の大騒ぎ2 | Tae1206 E-mail | 2006/10/21 17:52:08 |
記事番号17877へのコメント 「うーみーは、でーかーくーてー、あーおーくー、おー魚、たーくーさーん」、中の中か、上くらいの定期船で、クリアは、呑気に、自作の歌を歌っていた。クリアの旅装束は、リュックを、背負い、青い帽子、竜の絵柄がある黒いTシャツ、白い上着、ジーンズ。竜の彫り物がある鞘に納める剣を、青い帯で、縛って、帯刀している以外は、一般人と変わらない、普通の女の子の様な、服装である。 「あー、旅日和満点の、いい天気。お日様が、ピッカピッカー。」、ふにゃーと、顔が、緩みきって、今にも、眠りに入りそうだ。いや、兄のケルルを、出し抜く為に、夜中に、家を飛び出して、港まで、ずーっと、竜形態になって、空を飛んでいたのだから、とても疲れているのであろう。 「朝食は、食べたし、んーー・・・」、回りを見渡せば、ちらほらと雑魚寝を、している人間が、数人。 「お仲間に、入れてもらおうっと」、危機感というものが、ないように思える・・・。 場所は、変わって、ここは、フィリアの店。 「大変な事を、お願いして、すみません。フィリアさん。」、クリアとは、違って傭兵のミニバージョンのような、旅装束を、しているケルル。 「俺達が、帰るまで、家の鍵を、預かってください。もし、両親が、戻ったら、この手紙を彼らに、それから・・・。」、指折り数えながら、用件を話すケルルを、フィリアは、静止した。 「ケルルさん、貴方は、クリアさんを、見つける事を、考えて下さい。貴方の家の事は、私が、ちゃんと管理しておきますから。」、優しげに言う、フィリアを見て、ケルルは、赤く頬を染めて、元気良く、「はい!立派に、兄としての勤めを果たしてきます!!」、宣言した。 傍らで、その様子を見ていた、ジラスと、クラボスは、少年の、純情な心に、笑い半分、同情心半分であった。 (姐さんは、確かにいい女だから、無理ねえけど・・・)、(初恋は、破れる事が、多いからなあ・・・。)、頑張れ、少年、明日は、とても輝く日だ!!(なんのこっちゃ・・・。) 「ジラスさん、ケルルさんの旅に同行してください。」、唐突に、フィリアが、命じた。「え?何で?」、「クリアさんの目的は、リナさん達に、会う事。リナさん達を、知っているのは、私達三人だけ。本当は、私も同行したいですが、お店や、ケルルさん達の家の管理も、蔑ろに、出来ません。だから、私の次に、多少は、好印象を持たれている、貴方が、同行してください。」、反論は、受け付けられず、なし崩し的に、ジラスの同行は、決定付けられた。 時は、聊か戻って、7年程前。 『お兄ちゃん、神殿に行こう。』、『なんで?父さんは、今日は、火竜王様の、神殿に、出張してるし、空竜王様の神殿の図書館は、今日は、扱えないと思うよ。』、朝食の席で、妹のねだりに、兄は、いぶかしげに、返事する。 『行く所は、図書館じゃないよ。伯父さんに会いに行くの!!』、妹の発言に、兄は、食べ物を、喉につまらせた。『どうしたの?ねえ、行くの行かないの?』、『あのなあ、父さんから、よく聞かされてるだろ、伯父上に、会えるのは、年始の挨拶の時に、少しの時間だけ。』、『だっーて、今日は、伯父さんの誕生日。私、ケーキ、折角作ったのに・・・。』、妹の呑気な発言に、兄はギョッとして、『お前、まだ5歳なのに、火とか使ったのか!!』、『お隣の、おばちゃんに手伝って貰ったの。とっても、おいしく出来たんだよ。ね、行こう』、にっこりと、満面の笑顔で、おねだりされて、だじろぎながらも、「け、けど、忙しいお方なんだぞ・・・。バー・・・・ィン・・・・・様は・・・・。』 ドッカー----ン 「なっなっ!!」、懐かしい夢を見ていたクリアは、いきなりの大音響のせいで、跳ね起きた。寝ぼけ眼で、辺りを見回せば、甲板の向こうには、大きな帆船が、1艘。マストには、ドグロマーク 「海賊船・・・・とな」、回りは、悲鳴に満ち溢れていた・・・。 |
17885 | 竜の大騒ぎ3 | Tae1206 E-mail | 2006/11/5 00:34:46 |
記事番号17879へのコメント 定期船に、あっという間に海賊達が、乗り込んできて、略奪行為を始めている。腕に、覚えのある人も、数人は、いるみたいだけど、海賊達の方が、どうやら力は上らしくて、劣勢らしい。 「お母さん!!」、後方から、子供の悲鳴が、聞こえてきた。ガタイのいい男が、無理矢理、器量の良い女の腕を、掴んで、連れて行くということは・・・、すなわち、拉致、そんで、あの男は、女性の敵のような者、となれば、私の敵。成敗決定。ま、一応、私は、神族縁の者だから、最初の内だけは、説得。 「おーい、オジサン、炎系の攻撃、氷系の攻撃、どっち、喰らいたい?」、にこやかに、説得開始。 「あー、胸なしの餓鬼は、すっこんでろ!!お呼びじゃねえよ!!」、鼻でわらって、相手にせず。うーむ、乙女の心に、傷を、おわせ、頭に、血が上っているのなら、氷系の、「フリーズ・アロー!!」。 船上だから、使える呪文は、限られていたけど、剣術と体術の組み合わせで、いくらか、順調に、悪党退治していた。けれど、その後が、いささか、問題だった。 海賊が去った後、客が数人、怪我を、負っていて、てんてこまいだった。そして、私の前には、いささか、たちの悪い怪我人が、数名。これって、治癒魔法を掛けた方が、最善だけど、私、リカバリィしか使えないし。でも、面倒だけど、薬の両方を使えば・・・・、いや、しかし。 「どうかしましたか?」、唐突に後ろから話し掛けられた。振り返れば、黒い長髪の、綺麗なお姉さん。どう見ても、魔道師風。お願いできるかな? 事情を、話せば、快く引き受けてくれ、格好良く、呪文を、唱えて、治療完了。「貴方も、先程、海賊相手に、暴れ回っていたのですから、治療を」、「えっ!!いえ、心配には、及びません。全く無傷ですから」、心遣いは、有り難いけど、竜と人間のハーフなぶん、自己治癒力が、半端じゃないからなあ。でも、私の事情は、うかつに話せんし・・・。 上手い言い訳を考えていたら、他の人から、治療を、頼まれて、黒髪のお姉さんは、去っていた。 いささかホッとして、足元を、何気なく見ると、鍵が、落ちていた。鍵に、彫ってある、名前は、「シルフィール=ネルス=ラーダ、届けるか。」、父から、聞いた、冥王の一件に、考えが、及んだのは、彼女を再び、見つけて、少し経ってからだった。 後書き。 いささか、駄文になったような気が、しないでもない。 次は、もう少し、面白い話に、しよう。 |