◆−硝子の都 〜プロローグ〜−amy(6/6-18:04)No.1800
 ┣おお、新作だぁ!!−なゆた(6/6-21:48)No.1801
 ┗硝子の都 (1)追憶の最初−amy(6/6-22:01)No.1802
  ┣なゆたさんへ−amy(6/6-22:07)No.1803
  ┗え〜っ!もう上がってるじゃないですか〜っ!!−えもん(6/7-09:52)No.1807
   ┗硝子の都 (2)追憶の途中−amy(6/7-18:24)No.1809
    ┣えもんさんへ−amy(6/7-22:36)No.1812
    ┗おぅぅぅ、ダークなゼルに引き込まれるぅぅぅぅ−えもん(6/8-19:00)No.1822
     ┗硝子の都 (3)追憶の断罪−amy(6/10-21:56)No.1828
      ┣暗いゼルも、いい・…−なゆた(6/10-22:07)No.1829
      ┗あぅぅ、ダークなゼルに愛の手を〜−えもん(6/11-10:01)No.1831
       ┗硝子の都 (4)追憶の爪−amy(6/11-18:33)No.1832
        ┗硝子の都 (5)追憶の沈黙−amy(6/12-00:07)No.1833
         ┣Re:硝子の都 (5)追憶の沈黙−なゆた(6/12-01:08)No.1834
         ┗ゼル・・・いつになったら幸せになれるのかしら・・・−えもん(6/14-09:43)No.1846
          ┗硝子の都 (6)追憶の迷宮−amy(6/14-17:53)No.1849
           ┗硝子の都 (7)追憶の魔物の咆哮−amy(6/14-23:22)No.1850
            ┗あぅぅぅ、だれかゼルを救って〜−えもん(6/15-09:56)No.1853
             ┗硝子の都 (8)追憶の眠り−amy(6/17-22:06)No.1855
              ┗す、すみません・・・要旨を汲み取れなくて・・・−えもん(6/21-12:58)No.1864
               ┗硝子の都 (9)追憶の焦燥−amy(6/22-20:29)No.1869
                ┗Re:硝子の都 (9)追憶の焦燥−ぐっち草(6/22-20:49)No.1872
                 ┗硝子の都 (9)追憶の焦燥の続き−amy(6/22-21:46)No.1873
                  ┗やった〜、ゼロス登場っ!!−えもん(6/24-10:31)No.1877
                   ┗硝子の都 (10)追憶の安らぎ−amy(6/24-21:09)No.1878
                    ┗ゼルには安らぎがいつ訪れるの・・・−えもん(6/25-09:45)No.1882
                     ┗硝子の都 (11)追憶の羊−amy(7/2-15:35)No.1891
                      ┗硝子の都 (12)追憶終了−amy(7/4-11:16)No.1894
                       ┗硝子の都 (13)紅い花嫁−amy(7/4-12:46)No.1895
                        ┗わ〜い、続きだ!続きだ〜!!−えもん(7/7-10:00)No.1903
                         ┗ガラスの都 (14)紅い憧憬−amy(7/10-13:31)No.1911
                          ┗硝子の都 (15)紅い媚態−amy(7/10-14:00)No.1912


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1800硝子の都 〜プロローグ〜amy E-mail 6/6-18:04


 俺の身寄りはレゾだった。
 そいつしかいなかった。
 違う、そうじゃない、知らないんだ。
 違う、そうじゃない、忘れようとしてるだけだ。
 恐いのだ。
 思い出すのが。
 親のこと、兄弟のこと、親戚のこと、友人のこと、、、、、。
 何もかも忘れたいんだ。
 恐いんだ。
 リナ達に会う前、
   ゾルフ達に会う前、
      レゾに会う前の自分。
 恐い。
 違う、思い出すのが恐いんじゃあない。
 自覚するのが恐いのだ。

    あんな 
       
          罪深い


               業を、、、、、、、。

    俺が

         犯した

               罪を、、、、、、、。

 許されざるべき事なのだ。
 俺が今、こうして生きることさえもおこがましい程。

       そう思うなら何故生きる?

 そうだ、俺は何故生きている。

       私達は死んでいるのに。

 そうだ、何故俺は、、、、、。

       私達は、、、、、、

 そうだ、何故、、、、、、、

       あなたに、、、、、、

 そうだ、何故俺はあの時、、、、、

       あなたに殺されたのに。
 
 そうだ、、、、、、俺は!



         ”あなたに殺されたのに”





                


                そうして俺は待つ。



  永遠に来るはずのない


                            断罪の日を。








                            続く

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1801おお、新作だぁ!!なゆた 6/6-21:48
記事番号1800へのコメント

 やったあ!!amyさんの新作だぁ!
って、はやいっすね、書く速度。私、まだ終わってないのに。
うらやましいなぁ。ああ、軽やかにブラインド・タッチのできる手がほしい。
って、そのようなことはおいときましょう。
 くすくす、ゼル、ですね。
 ふふふふふ、いいなぁ。なんか嬉しいなぁ。
 もう、あなたの書くゼルはダークな感じがして、超Goodです!!
ああ、し・あ・わ・せ〜。
 以上、最近忙しくて壊れ気味の、なゆたでした!(Take2風)

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1802硝子の都 (1)追憶の最初amy E-mail 6/6-22:01
記事番号1800へのコメント

 体を元に戻すために、ダークスターを倒した後は一人で旅をした。
 自分の都合に他人を巻き込むつもりはさらさらなかったからだ。
 第一、一人の方が行動しやすい。
 俺はぶらりと旅をする。
 そして、意識せず戻って来てしまった。
 戻るつもりもなかったし、戻りたいとも思わなかったのに、、、、。
 ただ旅をしているつもりだったのに、、、、、。
 割れ落ちた表札。
 書いてあったはずの村の名前はどす黒い何かで消されている。
 それは血だ、、、、と虚ろにゼルは思った。
 そこから先へは、、、、村の中へは行きたくなかった。
 それなのに自然と歩みが進む。
 一歩一歩、踏み締めるように。
 回りから見れば、感慨深そうに見えただろう。
 でも、違う。
 早く行こうと進む足を、必至に押さえ付けようとする意識。
 それが歩みの速度を落としているのだ。
 ほどなく、村に入る。
 誰もいない、村。
 まさに猫の子一匹いやしない。
 そして、、、、、。





 
 あの頃は、子供のくせに恐いもの知らずだった。
 いや、子供だったせいかもしれない。
 剣でなら、大人すら自分に勝てなかった気がする。
 だからいつも誉められてた。
『流石、、、、、、、の直系だ。』と。
 名前はよく聞いていたけれど、どうでもよかったから覚えなかった。
 とても短い名前だったけれど、覚えようともしなかった。
 まだ年端もいかぬ子供だったのに、
 回りの大人達を馬鹿にしていた。
 アテにならなかった。
 守ってもらう必要もない。
 どいつもこいつも自分より弱かったからだ。
 家のことだって大体一人で出来た。
 人にやらせて、でかい顔をされるのが気に食わなかったから。
 そんな生意気な子供でも、母親は自分を溺愛していた。
 まだ若かったせいもあるだろう。
 自分のできがよかったせいもあるだろう。
 顔が母親とよく似ていたせいもあるだろう。
 とにかく母は、沢山いるどの兄弟よりも、自分を愛でていた。
 それとは対照的に父親は自分を嫌っていた。
 自分の血筋は立派なものなのだと教えて貰っていたが、
 それは母方の血筋であって、父の方は関係ないからだろう。
 だがそれ以前に、母に好かれていたことがあった。
 そしてソリが合わなかったのだ。
 父は嫉妬深く、母が男と会話をしただけで癇癪を起こした。
 それは親戚でも、自分の兄弟でも、自分でも例外ではなかったらしい。
 『癇癪』といっても、暴力をふるったわけではない。
 ただいつも空気が張り詰めていた。
 視線が、、、、、痛かった。






 そして、、、、、。
 あるのは焼け落ちた家々と、
 そして山のような数の墓。
  墓墓墓墓墓墓墓墓墓墓墓墓墓墓墓墓墓、、、、、、、、、、、。
「、、、、、、、ぐ、、、、、、、。」
 思わず嘔吐を覚え、ゼルは体を”く”の字に折り曲げる。
 全て覚えている。
 村人の人数は決して多くなかった。
 だから顔も名前も全部覚えている。
 一番手前のが野菜を売っていた家の一人娘。
 その右がその父親と母親。
 その奥は花を篭に入れて売っていた女の子。
 その両端はその女の子と仲の良かった娘。
 そのさらに両端がその家族、、、、、、、、、。
 全部覚えてる。
 どこに誰を埋めたかも。
 どういう理由で埋めたかも。
 それぞれ死体がどんなに無惨だったことか。
 墓の上にはちゃんと遺品を置いたのに、もうない。
 きっと野党か何かが持っていってしまったのだろう。
 あの時ゼルが供えた花はとっくの昔に枯れてしまったことだろう。
 もう跡形もない。
「うう、、、、、、」
 血の匂いがまだ辺りに充満している気がする。
 もう数年以上、、、いや、もしかしたら十年以上経っているかもしれないの
にだ、、、、、。
 あの惨劇から、自分は年月を数えるのはなるべく避けてきた。
 母に、死んだ人間のことを考える時、
 それは何年前だったか数えてはいけないと教えられた。
 死人の年令を数えるのは失礼に値するからだと言っていた。




「ゼル、貴方はどうしてそんなに物わかりがいいのかしら、
           もう少し、我がままでもよかったのにね。」
 そういって、母が自分に触れることさえ躊躇っているのを知っている。
 母は自分をこよなく愛していたけれど、戸惑ってはいたのだ。
 あまりにも子供らしくないわが子に。
 父はその度につぶやいた。
「化け物だからさ。」と。
 確かに、ゼルにはある種、化け物じみたところがあった。
 剣は幼いころから独学で学び、大人にも負けなかった。
 頭も良かった、読書を好んでいた。
 顔も母に似て、美しかった。
 滅多なことでは、、、いや、絶対に泣かなかったし、喚きもしなかった。
 落ち着いた、分別をわきまえた子供だった。
 そういう子供は『神童』と呼ばれる。
 『神の子』、、、、と。
 人々は、ゼルを畏怖し、尊敬してはいたけれども。
 決して同格者としては見なかった。
 皆、瞳でこう伝えてくる。
『お前は違うのだ。』と、、、、、
『お前は私達とは違うのだ。』
 だけれど、ゼルは冷めた子供だったから、さして気にしていなかった。
「だから何なんだ。」
 そう、一人ごちていた。
「つまらないな。」
 そうともつぶやいていた。
  嫉妬、畏怖、尊敬、差別、迫害、、、、、、、。
「人間なんてつまらないな。」
 ゼルは、、、、、飢えていたのかもしれない。
 愛情に。



                           続く

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1803なゆたさんへamy E-mail 6/6-22:07
記事番号1802へのコメント

 こんばんわ!
 もうお読みなって下さったんですね!嬉しいです!
  今日のうちに(1)も更新しました!
 書いてる最中に感想下さったようで(笑)
  嬉しいです。
   なゆたさんの小説も楽しみにしていますので頑張って下さい。
  偽物ゼルがプリティ(はあと)
 
   今回の話はとおおおおおおおっても暗いです!
  気が滅入ってる時にはお勧めしかねます!(じゃ書くな)
   

      では、感想ありがとうございました!

           AMYより

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1807え〜っ!もう上がってるじゃないですか〜っ!!えもん E-mail 6/7-09:52
記事番号1802へのコメント

こんにちは、AMYさん。

もう、上がってましたね・・・。めちゃめちゃ早かったですねぇ。
予告編の方を先に読んでしまい、コメント入れてしまいました・・・お恥ずかしい。

今回のお話、かなりダークそうですね。でも、私は嫌いじゃないなぁ。
だって、ゼルのちょっと影があるところが好きなんですもの。あはは。
底抜けに明るいゼルは、ゼルなんかじゃないっ!!影を引きずっている姿こそ、ゼルにはよく似合うのよっ!!
あ、勝手言ってすみません・・・

でも、AMYさんは、ゼルを完全に不幸にはしないから、安心して読んでいられますよ。えへへ。
もっとダークに沈んでるゼルを楽しみにしております。ふっふっふっふっふ

えもん


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1809硝子の都 (2)追憶の途中amy E-mail 6/7-18:24
記事番号1807へのコメント

 思わずゼルはその場に座り込む。
 吐き気が酷くて立っていられない。
 胸がむかむかする。
 気持ち悪い。




 ゼルには姉と兄と妹がいた。
 兄弟の間柄は決して悪くなかった。
 ただ、時々兄とは対立したりもしたが、、、、、、。
 そんなことは一日経てば忘れてしまうあっさりした兄だった。
「なあ、ゼル。お前ってさあ、どうして友達と遊ばないんだ?」
 そう、心配そうに聞かれたことがある。
 だが、ゼルは努めて平静に言い放った。
「どいつもこいつも馬鹿だから相手にならない。」
「ふうん。」
 ゼルの言葉に憮然としながら、兄は相槌をうつ。
 その繰り返しだった。
「ねえ、ゼル。どうしてあなたは魔法を勉強しないの?」
 姉にはそう聞かれた。母の面影を思わせる姉が、ゼルは好きだった。
「そういう書物が回りにないし、
     剣だけでも不自由しない。」
「でもね、魔族には剣は効かないのよ。
  そりゃあそういう類いの剣もあるそうだけど。
       私達には絶対見ることも叶わない代物なのよ。」
 ゼルの言葉に、姉は諭すように言う。
 それがプライドの高かった当時のゼルには気に食わなかった。
「ふん、魔法が使えようと使えまいと関係ない。
      魔族など、この俺が普通の剣で叩き殺してやる。」
 ゼルの言った言葉に、姉は少し寂しそうな顔をした気がした。
 妹はまだまだ小さかった。
 言葉の操り方も不自由で、走るとすぐ転んだ。
 妹はゼルにとてもよく懐いていて、いつも付いて回った。
 舌足らずな声でいつも『ゼル兄いゼル兄い』と呼んでいた。
 今まで一番下だったゼルは、年下ができたことが嬉しかった。
 妹はよくゼルの剣の修行や読書を邪魔したが、ゼルはあまり怒らなかった。
 ゼルは小さい子供にはとても甘く、そのせいか子供によくもてた。
 広場や川に行けば、自然と子供が寄って来て遊んで欲しいとねだられる。
 その光景を母と姉は朗らかに見つめ、兄などは一緒に混ざって遊んでいた。
「姉さん、母さんと父さん、どっちが好きだ?」
 姉の膝を枕にして本を読みながらゼルは問う。
 一方、姉は困ったような顔をしながら編み物の手を休めない。
 兄は妹と遊んでいる。向こう側から笑い声が聞こえてきた。
「うーん、難しい質問ね。ゼルはどうなの?」
「母さんの方が好きだ。」
 きっぱり言い切るゼルに、姉はくすりと笑う。
「何が可笑しいんだ。」
「ああ、ごめんね。」
 ムスッとして聞くゼルに、姉は正直に謝る。
「私はねえ、ゼル。
   両方とも好きよ。だって私を産んでくれた人だもの。」
「産んだことと好きは関係ない。」
「ええ、そうね。あなたは頭がいいわ。
   でもね、そうなのよ。あなたには早急に分かれなんて言わないから。」
「?」
 そう言って姉は優しく微笑み、黙ってしまった。



                     続く
 











>もう、上がってましたね・・・。めちゃめちゃ早かったですねぇ。
>予告編の方を先に読んでしまい、コメント入れてしまいました・・・お恥ずかしい。
>
>今回のお話、かなりダークそうですね。でも、私は嫌いじゃないなぁ。
>だって、ゼルのちょっと影があるところが好きなんですもの。あはは。
>底抜けに明るいゼルは、ゼルなんかじゃないっ!!影を引きずっている姿こそ、ゼルにはよく似合うのよっ!!
>あ、勝手言ってすみません・・・
>
>でも、AMYさんは、ゼルを完全に不幸にはしないから、安心して読んでいられますよ。えへへ。
>もっとダークに沈んでるゼルを楽しみにしております。ふっふっふっふっふ
>
>えもん
>
>

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1812えもんさんへamy E-mail 6/7-22:36
記事番号1809へのコメント

 こんにちわ!えもんさん、(2)にコメントを入れ忘れてしまったのでここ
に書き加えますね。

>もう、上がってましたね・・・。めちゃめちゃ早かったですねぇ。
>予告編の方を先に読んでしまい、コメント入れてしまいました・・・お恥ずかしい。
  いえいえ、予告編の方も読ませていただきました。
   いつもお心遣いありがとうございます。
  あと、赤い瞳の方での質問の答えを一つ忘れていたのでお答えします。
 『学生ですか?』という質問ですが、
   その通りです!よく分かりましたね?(どうして分かったの?)
  でも文才はあんまりありませんよ。
       ことわざとかあんまり知らないのも致命傷。
     もっと勉強しなくちゃなあ、、、、(遠い目)


>今回のお話、かなりダークそうですね。でも、私は嫌いじゃないなぁ。
>だって、ゼルのちょっと影があるところが好きなんですもの。あはは。
  私もそうです!ゼルのあの影のある存在感!くう〜!
     たまりません!


>底抜けに明るいゼルは、ゼルなんかじゃないっ!!影を引きずっている姿こそ、ゼルにはよく似合うのよっ!!
>あ、勝手言ってすみません・・・
 いえいえ、私もそう思ってます。
  だからこそギャグの時にヒドイ目を見るゼルガディス(笑)


>でも、AMYさんは、ゼルを完全に不幸にはしないから、安心して読んでいられますよ。えへへ。
>もっとダークに沈んでるゼルを楽しみにしております。ふっふっふっふっふ
  は〜い、なるべくハッピーエンドにするよう心掛けてますので、
                どうぞご安心を(笑)

  ではもう夜も遅いので、、、、、。


           AMYより

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1822おぅぅぅ、ダークなゼルに引き込まれるぅぅぅぅえもん E-mail 6/8-19:00
記事番号1809へのコメント

こんにちは、AMYさん。

ゼルの家族・・・ゼルの兄弟なんて考えたことなかったなぁ。
AMYワールドでは、ゼルの兄弟ってこんな感じになるんだ〜。ふむふむ
両親との確執も意味深で、興味深いっす。

ゼルの過去に何があったんだぁぁぁぁぁ。気になって夕食が喉を通らんっ!!(うそうそ。あー、腹減った・・・)
でも、この話し・・・ゼルにどんな幸せが待ってるのかなぁ〜。楽しみだなぁ。

わざわざお返事までいただいて恐縮です。
私は、AMYさんがここに投稿しつづける限りっ!!
私がパソコン業界から足を洗わない限りっ!!(?)
AMYさんのファンでいますっ!!

もっともっと、AMYワールドを堪能させてくださいねっ!!
(あ、プレッシャーをかけてるつもりはないです。すみません。)

えもん

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1828硝子の都 (3)追憶の断罪amy E-mail 6/10-21:56
記事番号1822へのコメント

 それはある日のことだった。
 急に、、、、レッサーデーモンが村を襲った。
 その時は運良く一匹だけだったので、ゼルの剣でねじ伏せた。
 レッサーデーモンに剣が通じたことから、ゼルは無意識の内に『魔族にも剣
は通じる』と思い込んでしまった。
 それが、、、、、あだとなった。
 魔族が現れたのだ、、、、、村の外れで。
 人形をした中級魔族が。
「ちいっ!」
 応戦しても剣の通じない相手。
 それに徐々に追い詰められていく。
 ゼルの使える魔法といえば、、、、ライティングくらいのもの。
 ただ呪文を唱えるだけの、、、、、。
(こんなことなら魔法を勉強しておくべきだった!)
 いつだったかの姉の言葉が思い出される。
 だが、もう後の祭りだ。
「くっそおおお!」
 気合い一戦。ゼルは魔族の間合いに切り込んだ。
「、、、、、。」
 その瞬間、魔族が何かをつぶやいた。
 カオス・ワーズを知らなかった当時のゼルには、、、、。
 『傀儡の術』の呪文詠唱など聞いたこともなかったのだ。



 その後のことは、、、よく覚えていない。
 いや、思い出さないようにしている。
 あまりにも苦しくて、心がその記憶に鍵をかけてしまった。
「俺は、、、、、。」
 青い顔で、ゼルは沢山の墓を見つめる。
 そう、俺は、、、、、。
「操られていたんだ。」
 違う、そんなの言い訳だ。
 今さら言い訳なんて!!
「すまない、、、、俺の咎だ。」
 許しを乞うている?
 この俺が?
「だから、、、、、。」
 俺のせいだから、、、、
「俺を、、、、。」
 この俺を、、、、、、、
「絶対に。」
 どんなことがあっても。
「許さないでくれ。」
 責められる方が楽だから、、、、。



 その後、俺は村人を全員俺の手で殺したのだ。
 一人残らず。剣で、、、、八つ裂きにして。
 村人も知り合いも友人も父親も兄も妹も母親も、、、、、、。
 この手で殺したのだ。
 魔族に操られて。
 きっと、魔族は心の中で叫ぶ俺の負の感情を喰っていたことだろう。
 物陰でそっと俺を眺めながら。
 村人全てが死んだ後も俺を殺さなかったのは、
    きっともっと俺の負の感情を喰うためだったのだ。
 俺は正気に戻った後。
 目の前に惨劇を見て、
          嘔吐した。


「う、、、っく、、、。」
 涙が出てくる、溢れて溢れて止まらない。
 手で目もとを覆っても、その隙間から滲み落ちる。
「姉、、、、、っさ、、、。」
 姉さん。
 俺は、、、、、。
 俺はこんなに脆かっただろうか?



 いつか、ゼルは姉と約束していた。
「もし、貴方が誰かに負けて死ぬようなことになったら 
          私達は一体どうすればいいって言うの?」
 剣の手合わせでケガをした時だったと思う。
 姉はそう聞いてきた。
「じゃあ、そうだな。」
 姉さんの持ってるその護身用の短剣で
「もし、俺が危なくなたら、
      敵よりも先に俺を殺してくれ。」
 俺の胸を突いて、、、、、。
 
 姉さんは笑っていた。
 俺も可笑しかった。
 そんなこと絶対にないとどこかで過信していたから。
   魔族の術は本当に強かったけれど、
  俺は失くす事を知らなかった。
 その時まで。
 姉さんは、、、、、


「ゼルッ!?」
 村人を殺している最中に、姉はゼルを見つけて悲鳴をあげた。
 一瞬でゼルが正気の沙汰ではないことを見抜く。
 そしていつも護身用にと持っていた短剣を取り出し。
 胸に突き立てた。


 姉さんは俺の目の前で、自分の胸を突いた。



「どこにも、、、、いないんだ。」
 限り無く鋭く鍛え上げられた短剣が、
    彼女の命を跡形もなく消し去った。
「ずっと捜しているのに。姉さんを。
    、、、どこへ、、、行ったんだ?」
 どうか  俺を
         許さないで下さい。



 人に疎まれて、妬まれて、疎外されて、、、、。
 淋しくないわけなどなかった。
 俺も人の子だったから、淋しかった。
 誰も、自分を本当の意味で愛してなどくれなかった。
 母も、俺の出来が悪ければきっと愛してなどくれなかっただろうから。
 それでも『淋しい』とは言えずに、後悔した。
 死んで欲しくなどなかった。本当は守りたかった。
 ずっとずっと、幸せでいてほしかった。
 例え偽りの幸福であっても。
 俺は愛されなかったから、ひねくれて、回りを敵視するふりをした。
 本当は誰よりも回りの人を求めていたのに。
 人一倍、欲していたのに。



「姉さん。」
 地上の光は もう俺には強すぎて
   目を開けている事が出来ない
 眠りたい、、、だからもう、、、、呼ばないでくれ。
「姉さんの事が好きだった。
   いつも優しくて、、、母親以上の存在だった。」
 あの頃の俺は
  本当に 本当に失くす事など無いと思っていたんだ、、、、、。
「だからここに来なかった、ずっと。
        墓参りもしなかった、本当にずっと。」
 すまない姉さん。
  ここにいると、、、まだ自分が生きていると錯覚しそうで恐い。
 今の俺は、、、魂の抜けた  死体だから
「姉さん、、、、。」
 もう名前を呼ぶことすら出来ない。
 姉さんは解っていたのか、、、、、。
 ずっと、、、、ずっと以前から
   俺を殺す方法(すべ)を、、、、、、。
 彼女はあの瞬間
   確実に俺の心臓を突いたのだ
『ゼル、、、、、。』
 姉の呼ぶ声。
 、、、、、誰も
        許さないで欲しい
                俺を
                  呼ばないで
    どうか
       罰を
「すまない、、、もう呼ばない。」
 誰の名も
「何にも触れない。ここのモノには、、、、。」
 温もりも
「何も、、、、いらないから。」
 姉さんが消えたこの場所で
             待っている

  永遠に来ない

            断罪の日を





               ,,,but I still don't know what love is.








〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 はい!ま〜だまだ続く〜よ〜ど〜こま〜で〜も〜♪
  そう!まだ続きます!ゼルが幸せになるまでは!
 なんか今回終わりっぽいけどまだ続きます!

 えもんさん
  感想ありがとうございました!
   いつも誉めて下さってありがとうございます!
   嬉しいです!
 これからも投稿を続けます〜♪
   えもんさんもパソ業界から足を洗わないでえ〜!
  ずっと居て下さいよおう〜(しくしく)
    ではこれからもよろしくお願いします!


       ではでは
         AMY


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1829暗いゼルも、いい・…なゆた E-mail 6/10-22:07
記事番号1828へのコメント


> この俺を、、、、、、、
>「絶対に。」
> どんなことがあっても。
>「許さないでくれ。」
> 責められる方が楽だから、、、、。

 いいなぁ。こんなゼルが書いて見たい(爆)どうして、私のゼルはあんなにお茶目さんになるんだろう?確かに、そんな彼が好きなんだけど・・・・。
 う〜ん。ダークゼルも捨てがたいなぁ。と、私はあなたの作品でダークゼルにもはまりました。
 
>               ,,,but I still don't know what love is.

  大丈夫!!あなたには、あなたのことを海よりも深く愛している日本全国のファン(狂信者?)がついているわ!!(意味不明)
 
 という訳で(何が?!)、今回も楽しく読ませていただきました。いやぁ、もう今から次が楽しみでしょうがないっす。
 がんばってくださいね。

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1831あぅぅ、ダークなゼルに愛の手を〜えもん E-mail 6/11-10:01
記事番号1828へのコメント

こんにちは、AMYさん

ダークなゼルの過去が明らかに・・・
はぅ・・・まじで泣きそうになったぞ〜。おいおい(T-T)
魔族に操られてたとはいえ、家族を含む村人全員を・・・辛いって言葉じゃ言い表せないよ〜。

今回のゼル、めちゃめちゃ暗〜い過去を背負い直ぎだってば。
でも・・・なぜかゼルだと・・・似合っちゃうのよね〜。なぜなぜ!?

それと、ゼルの姉への愛(って言っていいのか)・・・、不器用なんですね。うーん、ゼルらしいなぁ。
> 責められる方が楽だから、、、、。
この辺りも・・・ゼルらしい。

こんだけダークなゼルなら、これ以上ダークにはならないでしょう。あははは
それに、AMYさんが描くゼルだし。きっと幸せが・・・
今後の展開、楽しみにしてま〜す。

えもん

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1832硝子の都 (4)追憶の爪amy E-mail 6/11-18:33
記事番号1831へのコメント

 ゼルは墓を掘った。
 村人全員分の墓を。
 素手で土を掘り返し続けた。
 爪が割れ、血が吹き出しても痛みを感じなかった。
 ただただ穴を掘った。
 泣いて泣いて、瞳が溶けてしまうほど泣いた。
 泣きながら、穴を掘った。
 そして一人一人、もそくは夫婦同士で、、、、、埋めた。
 死体を入れ、千切れた腕を捜し、土を被せ、固めて。
 その上に、木で作った十字架や岩を乗せて。
 彼等の遺品を乗せて。
 花を捜して供えた。
 そして、、、、また泣いた。
 今度は大声を張り上げて、叫ぶように。
 まだ埋めていない姉の遺体を抱き締めて。
 姉は瞳を開けたままだった。
 まるで生きているかのように光を反射する瞳。
 それが優しく微笑んでいて、、、、恐かった。
 最期の最期まで愛おしまれた自分が。
   そして自分を許そうとする姉の心が。
 
      姉を埋めた時、
    物凄く罪悪感を感じたのは何故だろう?
        死なせてしまったことでなく、
       何故埋めたことに罪悪感を感じたのだろう?
    彼女はまだ生きている?
      いいや、死んでいる。ちゃんと確認したのだから。

 それでも、あれほどの絶望はなかった。
 目の前で、胸を貫く姉の姿ほどの、、、、、、、、。
「うあああああああああああああああっ!!」
 ゼルは声の限り叫んだ。
 


 その後、絶望に暮れ、一人村にいたゼルに、
              一人の男が話し掛けた。
 真っ赤なローブを身に纏い。
 目を堅く閉ざしている男。
「ゼルガディス。久しぶりですね。」
 この男には、ゼルは幾度か会ったことがあった。
 小さい子供の頃と、3年前。
 丁度、ゼルが10才の誕生日を迎えた日だった。
「、、、、何か、、、、あったようですね。」
「、、、、ああ、、、、。」
 レゾの言葉に、ゼルは力なく頷く。
「、、、、何が、、、、ありました?」
「そんなの、、、どうでもいい。
     レゾ、、、、、、俺に、、、、。」
「貴方に?」
 そのレゾの確認の言葉は魔法だったのかもしれない。
 ゼルは誘われるように言葉を紡ぎ出す。
「、、、、魔術を教えてくれ、、、、、。」
「、、、、、いいでしょう。」
 ゼルは下を向いていたので気付かなかったが、レゾは確かに、、、、。


               微笑んでいた。


 俺の怒りは確実に魔族へと向かっていた。
 魔族を滅ぼすこと、、、それしか頭になかった。
 魔術でも、精霊魔法を多く学んだのは魔族に有効な術を知りたかったからだ。
 でも、、、、まだ足りない。
 剣も魔術も扱えても、まだ足りない。
 術は使えても威力が小さい。
 ダメだ、これでは、、、、、、。
 気がつけば、、、レゾにつぶやいていた。
「力が欲しい、、、、、。」と、、、、



  生命ヲ貪ッタ。

       誰にも言えない
       癒えないままの傷に
       爪を立てる



   それが俺の生きる術(すべ)。

       だれにも邪魔はさせない。
  
     後悔したって構わない。

       目的を果たしたい。

           俺は、、、、、、、




===================================
 はい!(4)終了!
  まだまだ続きます!

>>なゆたさん
 感想ありがとうございます。
  貴方のお茶目なゼルも私は好きですよ。
   うちのダークゼル、気に入っていただけて光栄です。
  今回もダークですが、、、、(汗)
   でも、確かに日本全国のゼルファンは健在です!ここに例が一人!
  ゼル!私は貴方が好きよ!人間バージョンもキメラも好き!
     だから淋しがらないで!

>>えもんさん
 感想ありがとうございました!
  とっても嬉しいです!いつもありがとうございます!
 本当に、ゼルって暗い役が似合いますよねえ、、、、(はふ)
  そのせいで私がこんなに暗いゼルにしちゃうんですが、、、、、。
 でも好きよゼル!
   

     では、これからもよろしくお願いいたします!

     AMY
    
     
 

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1833硝子の都 (5)追憶の沈黙amy E-mail 6/12-00:07
記事番号1832へのコメント

 
 沈黙色の夢を見た。








「力が欲しいか?ゼルガディス。」
 レゾが謳うように問う。
 俺は、、、、迷わずに頷く。
 それを見てレゾは満足そうな顔をした。
「では、、、、、、、、。」




 キメラにされて、最初にしたことは俺を操った魔族を滅ぼすことだった。
 レゾの力を借り、滅ぼした。
 散々に痛め付け、
     魔族の方から死を望むほどに。
 俺は、、、、、復讐を果たした。
 思ったより、呆気無く目的は果たした。
 そして生きる理由がなくなる。
 だから新たに理由を作った。
   

          レゾを殺してやる。





 沈黙色の夢を見た。

     でも あなたが罪のリンゴをくれるなら
                       食べてもいい
                       泣いてもいい

     でも あなたが目覚めさせてくれるなら
                       罪でもいい
                       夢でもいい

       ただ生きたい
    
       死体のままで      

       魂の抜け殻で

             あなたの望んだ通りに

       生 き て 行 こ う

     ただただあなたの望むままに
              全てはあなたの御心に      

 だから俺はあなたの為に生きる目的を作り続けよう

        たとえ手が紅いに染まってしまっても

  同じ血の流れる者を殺すという、
         許されるはずのない大罪を負っても、
               それでも俺は構わないのだから。


    最初から、許しは乞うていない
           俺のことを憎み続ければいい

   『ワタシハ貴方ノ為ニ生キルノデス。』

       そう、だから俺は

     死  に  は  し  な  い









「これは女の直感ってやつなんだけど。
    貴方みたいなタイプの人は敵には回したくないわね。」
「ふむ。」
 リナとかいう魔術士の言葉に頷く俺。
「でも、、、、、。」
 次の言葉はなんなのか、解っていた。
 雰囲気で分かる。
 この女の意志はきっと強い。
 俺の姉のように。
「絶対に味方にはつきたくないわね。」





      猫撫で声で憎む
        悲鳴を上げて愛する

     灼けた胸を抱き
        血の熱さを教える

          それは『誰か』の為だけに生まれたひと

 底のない
     貪欲さ

             紅いの花に触れて
                    始めて開く
                       迷宮の出口


          強い 噎せるような匂い  血の、、、?

 邪気を含んだ湿った空気が
         乾いた体に纏わりついて
                 感覚を狂わせる

  そう 偶然に 迷い込んだ
               永遠の迷宮

      死者にずっと縛られて---------

         そしてそれを受け入れる愚かな自分

    それすらも心地よい

   あんな目に逢いながら
            不思議と心は凪いでいる
                      引き返す気もないのに


  ゾクリとする


          久しく忘れていた
        傷口をえぐられるようだ





「いつから、、、、あのレゾと知り合ったの?」
「生まれた時からさ。」
「、、、、それって、、、、、」
 申し訳なさそうな顔をするリナ。
 やめろ、そんなツラをするな。俺に見せるな。
 感覚が狂う。
「レゾは俺の爺さんが曾祖父さんに当たるはずなんだよ。」
 益々濃くなる同情の色。
 や    め    ろ
「おやすみ。」
「ああ、おやすみ。」
 きまり悪そうに向こうを向いて眠るリナ。
 鬱陶しい。
 同情なんてやめろ、やめてくれ。
 不幸じゃない、これくらいのこと。
 そういえば昔にもあった、こんなこと。



「やーい、化け物!」
「俺知ってるぞ、お前は皆に嫌われてるんだ!」
「寄るな触るなこの化け物!」
「大人より強いとかいって、いばんなよ!」
 ハッキリいって、相手にならなかった。
 馬鹿にしか見えなかった。
 集団で、殴られたけれどやり返さなかった。
 やり返したら下手すれば殺してしまう。
 ただ、一人だけそうしない奴がいた。
「やめろよ!酷いじゃないか!やめろよやめろよ!」
 そいつはいつも止めにきた。
 そいつには関係ないのに。
「君もあんまりだ!何で言い返さないんだ!
       あんなのって!あんなのってないよ!!」
 言ってしくしくと泣き出す始末。
 鬱陶しかった。
 何でこいつが泣くのだろう。
 泣くほど不幸に見えるのか?
 これしき、泣くほど不幸じゃない。
 それとも自分の立場が恥ずかしいとでも言いたいのか?
 やめろよ、やめろよやめろよ。
 泣くなよ、鬱陶しいじゃないか。やめろよ---------。




      残酷な本能に訴える
   
    直接的な刺激       俺を  起こす

   ---、、、もう 少し

            何か思い出しそうだ

 あの目眩にも似た感覚は

             、、、既視感  だったのか


  不確かな記憶の断片の中に

              確かに存在していた

     あの  灼けて  熱い、、、、、、






「さあって!シャブラニグドウも倒したし!
    パアーーーーっと一杯やりましょうおお!!」
「お前、まだ未成年だろうが、
      保護者として酒は禁止。」
「なああああによ!大人ぶっちゃって!」
 二人でわいわいとやっている。
 それを俺ははた目から見ていた。
 不幸を、知らなさそうな、脳天気そうな奴等。
 それが気に喰わない。
「じゃあ、俺はここで別れさせてもらう。
  今まで色々やったからな、ああいう大きい街はやばいんだ。
            こういう、目立つ風貌もしていることだしな。」
「うん、そうね。じゃあ!お元気で!ゼルガディス!!」
 元気に大きく手を振るリナ。
 俺もそれに小さく手を振って答えてやる。
 リナは、ついさっき、耳もとでつぶやいた。
『レゾは魔王に操られていただけで、
      貴方を本当にキメラにする気は--------、、、、』
 腹の中は読めそうで読めない

     貪欲でいて
         そのくせ何も欲しくないみたいに

   











   満足そうに笑う顔が
           時折癪にさわる









===================================
 はい!まだまだ続く!!
  今回はいやに長くなってしまった、
     その上二つも投稿してしまった。

   次からきっと書くペースが一気に落ちるわ、私(汗)

    では、シリアスオンリ−なこのシリーズ。

     暖かな目で見守ってやって下さい!

       AMY

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1834Re:硝子の都 (5)追憶の沈黙なゆた E-mail 6/12-01:08
記事番号1833へのコメント

 
 早速読ませていただきました!
 更新が早くて、もう毎日楽しみに開いてます。(暇人)

> ただ、一人だけそうしない奴がいた。
>「やめろよ!酷いじゃないか!やめろよやめろよ!」
> そいつはいつも止めにきた。
> そいつには関係ないのに。
>「君もあんまりだ!何で言い返さないんだ!
>       あんなのって!あんなのってないよ!!」
> 言ってしくしくと泣き出す始末。

 ・・・・なんか、某○ニックス系に連載されてるやつの、泣き虫ピアノ弾きを思い出してしまったんですっけど…
 関係無いですね。きっと。すいません、夜遅くて爆走モード入ってます。

>   次からきっと書くペースが一気に落ちるわ、私(汗)

 いえいえ、私に比べれば、とってもお早いです。ああ、明日はバイトの上、月曜にはレポート提出・・。ノート型パソコンがほしい…。そして、いつでもどこでも・・って、そんなことやってたら帰れなくなってしまうぅぅぅぅ!!(現実に)
 
 では、次回も楽しみにしています。がんばってください!!

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1846ゼル・・・いつになったら幸せになれるのかしら・・・えもん E-mail 6/14-09:43
記事番号1833へのコメント

こんにちは、AMYさん。

お早いアップですね。2本も上がってたのでびっくりしました〜。
私としてはうれしい限りっ!!

でも、まだまだゼルや不幸の固まり状態っすね。
こんな不幸のどん底ゼルをかっこいい〜と思ってしまう私は変な人なのかも・・・。

今回のお話しは、ストーリーだけじゃなく、ゼルの心情を詩っぽく表現されているみたいですね。
これがかえって、ゼルの悲壮感(?)を一層際立たせてます・・・ほぅ。
これからもっとダークになるのか、はたまた何か変化があるのか・・・気になります。

>   次からきっと書くペースが一気に落ちるわ、私(汗)
のんびりマイペースで書いてください。私はちょこちょこのぞきにきますんで。

>    では、シリアスオンリ−なこのシリーズ。
>     暖かな目で見守ってやって下さい!
は〜い。(^o^)/
えもん。

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1849硝子の都 (6)追憶の迷宮amy E-mail 6/14-17:53
記事番号1846へのコメント

 レゾが死んだ、、、、、、

       生きる目的が消えた

    存在理由が消えた

       俺にとっての贖罪が、、、、、、、

 そしてまた理由を捜す。
    独りよがりで叶いにくそうな願いを捜す。
  そうすれば生きられる。
    そうすれば誰からも誉められない。

  誉められたいなどとは思わない。
 

       誉められることに飽きてしまったから、、、、、、




「ゼルガディス、、、、、、」
 声、、、、、
「レ、、、ゾ、、、、、?」
 いた。あった。見つけた。
「貴様、、、、死んだハズ、、、、」
「サイラ−グに来なさい、、、、、」
 俺の生きる目的がまたあった。
「、、、、、レゾ様からの伝言、このヴルムグンが確かに伝えた。」
 言って去っていこうとする男を、俺を捕まえる。
「、、、、、待て。」
「!」
「レゾだと?アレは俺が殺したハズだが、、、、?」
「何を馬鹿なことを、今見ただろう。」
「、、、、ほお。」
 目を細めて、俺はそいつの首に手をかける。
「じゃあ、お前も敵だな?」
「なっ、、、、、!」
 ぐしゅ、、、、という音と共に、目の前が真っ赤に染まった。



「ふうん。ゼルガディスさんってそういう人なんですか。」
 ポツリとアメリアがつぶやく。
 リナ達と魔性と化したレゾを倒したこと。
 そのレゾにキメラにされたこと。
 レゾは目を開けたがっていたこと。
 そのために俺を利用し、賢者の石を捜させたこと。
 それらを聞いて、アメリアは相槌をうった。
「じゃあ?何で生きてるんです?」
 アメリアのもっともな意見に俺は首を振る。
「だが、、、本物であることはあり得ん。」
 そんなことどうでもいい。
「俺はこの目で見たんだからな、死んだのを。」
 奴(レゾ)というモノさえいれば。
「だから、、、、もう一度倒せるハズだ。」
 殺してやる。
 目的を果たしてやる。
 その後のことはまた考えればいいだけの話だ。
「俺は死にたくなどないからな。」
 死ぬものか。
  俺は姉さんのためにも死ねないのだ。
 死ぬものか。




「ゼルガディスさん、死なないで下さいね。」
「何故それを俺に言う?」
 シルフィールの言葉に、ゼルは眉を寄せた。
 本当ならガウリイに言うだろうに、、、、
「いえ、、、なんとなく。
  貴方は、、、生きることに執着がなそうに見えて、、、。」
「いいや、たぶん。人一倍あるさ。」
 そうだ、俺は、、、、、
「でも、何かあったら死を選んでしまいそうに見えて、、、、、。」
 違う、選ばない、姉さんの望みは俺が生き長らえること。
 だから死なない。
「悪いな、心配かけた。
  巫女の能力のせいか?」
「いえ、、個人的な意見です。」
 黒い長い髪は姉さんに似ている。雰囲気も、、、、、
「心配するな、俺は絶対に、、、、」
 姉さん、心配しなくていい、大丈夫だ、俺は、、、、
「死にはしない。」
 死にはしないさ。姉さん。




「勘違いするな、俺の目的はこの体を元に戻すことなんだからな。」
 言うとアメリアが不満げに壁に背をつけて座り込む。
 そうだ、2つ目の目的がそれだ。
 これが一番難関なんだ。
 だから大丈夫。
「ゼルガディスさんって、、、、冷たいんだア。」
 むうとしてアメリアがつぶやく。
 そうさ、俺は人の温もりなんか知らない。
 温室育ちのお嬢様とは違うんだよ。
 俺は黙々と本棚を漁る。
「ゼルガディスさんって、、、、、何が望みなんですか?」
「さっきも言ったろう、この体を元に戻すことだ。」
 違う、、、、
「ふーん?」
 アメリアがこちらを不思議そうに見やる。
 見透かされている、、、、、。
 こんな子供に、、、、楽に育った姫さんに、、、、、。
 ただ恵まれた生の上に安穏とあぐらをかいて生きてきた奴に!!
「もういいだろう。黙っていろ。」
「はあーい。」



 お前には分からないかもしない

 俺の  欲しいもの


       恵まれたお前には、、、、、、


   口にすればあまりにも簡単で単純な

       分かりやすい答え

   聞かせてみせようか

       きっと
       
           笑ってしまうから

  でも言わない


          触れてはいけないものだから

  盗らない

     お前が気付かなくてもずっと


「お前は幸せな奴だな。」
「えー?これでも悩みとかいっぱいあるんですよ?」
「ほう?」

  盗らない

     人様の幸福などいらざるもの

「例えばお家騒動がヒドイこととかか?」
「、、、、そう、、、、ですね。」
「ふうん?」
「だから、、、、、淋しいんです。」

  お前はこんなにも俺と違うのに

    こんなにも他の回りの人間から愛されているのに

 まだ『足りない』といって
         泣いている

  愛情に埋もれて
    それに窒息しそうになりながら
           お前は贅沢な孤独に身を沈める

   こいつは俺とは違う生き物なのだ

「お前は、リナが好きか?」
「はい!ちょっと非常識だけど、
       とっても大好きです!」


    きっとあいつ(リナ)は光

       幾重にも張り巡らされた一条の光

    ただ一本のものなのに

       それは沢山の人間に希望を与える、、、、、光

  他人の、心の奥底まで降りてきて、手を差し伸べる。

    不敵な笑みを頬に張り付けて現れる

    心の最下層まで、、、、、

 だけれど

   そんな光も

      俺の心の前には表面を撫ぜるに終わる

    それは俺が光を求めていないから

     俺はもう求めない 光も温もりも触れ合いも、、、、

   救いを、、、、何一つ   求めていない

    けれど

   死も 狂気も     選ばなかった


  彼女の”光”が他の奴等の”存在理由”なら

        俺は”闇”を求めよう

       ”闇”を俺の”存在理由”にしよう

   俺は熱を持たない闇人形

      されどやはり熱を持っている

        たった一つの小さな望み

  あまりにも
     単純明快な
         俺だけの望み   願い


      それはきっと叶わない

    だけれど求めずにはいられない

       けれど諦めなければいけない


   すでに俺は自分が誰なのかも分からなくて

        それでも足掻こうと身を捩っている

     『運命』だのなんだのは信じない

     『願いを叶える神』も信じない

 そんなものは偶像で
     
         誰も俺の望みは叶えてくれない

     誰もかれもが憎くて

           誰もかれもが愛おしかった


  ココは心の迷宮で
      そこに住んでいるのは魔物のハズだった

     でも、そいつを俺は『喰って』しまった

    だからココの主はすでに俺一人になっている

          それが酷く淋しくて

       何だか全てに置いていかれた気がする


===================================
 はい!6、終わりです!!
    う〜みゅ。自分で書いてるとはいえ、
    暗いぞゼル!!
      ああ、誰か彼を幸せにしたげて(おい)

なゆたさん
  感想、ありがとうございます。いつもすみません。
 あと○ックスの、、、、ってのは
     何のことか分からないので
     それをモチーフにしたわけではないです。
  ○ックスって何、、、、、?

えもんさん
  いつもスミマセン。そしてありがとう。
   色んな感想をくれるのでいつも楽しみにしております。
  ちなみにゼルの心情を詩風にしたのは理由があります。
 最近、学校でそのテの勉強をし、
      自分でつくるという課題を与えられ、、、、、

     ハマリました、、、、、、。

   ふう、、、なんてしょーもない理由。

       ごめんなさい、お詫びしますう。


     AMY

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1850硝子の都 (7)追憶の魔物の咆哮amy E-mail 6/14-23:22
記事番号1849へのコメント

 自己愛
 自己嫌悪
 また自己愛


               自分で自分を傷つけたり
               また弁護したり


     自分を偉いと誉めてみたり
     突き放したり


                  はたから見れば馬鹿馬鹿しいが
                  人間の心というものは
                  そういうものらしい

      けれど そんな単純なものでも

    それは昏い昏い迷宮

         どれほどの深みを暴こうと

      外からは瞬きよりも一瞬



「どうした?
   俺をどこまで連れて行く気だ?そっちは外だぞ。」
「いいから。」
 キメラと化したゼルとそのゼルの手を引く子供。
 年は5、6といった所か。
 ゼルと似た顔立ち。
「出たらお前を骨まで喰らうぞ。」
 ゼルの言葉に子供は臆せず手を引く。
 それを見てゼルは口を閉ざした。
 もう何を言っても無駄だと悟ったから。
 しばし歩いた後、急に子供は立ち止まる。
「俺、、、もう少し生きていたかったな。」
「何?」
「あっちが外、もうこの先は分かるよね?」
 ゼルの言葉には答えずに、子供は前の方を指差す。
「じゃあ、ここでお別れだ、行けばいい、自由にしてあげるよ。」
 言ってゼルの足首に纏わりついていた鎖を砕く。
「、、、どういう事か分かっているか?」
 ゼルの問いに子供は無表情で目を伏せる。
「俺な、姉さんが好きだ、出来たら姉さんの結婚式、見たかった。
     、、、おめでとうって言いたかった。
    幸せになるとこ見たかった。
  俺、絶対邪魔はしないんだ、姉さんの相手とも仲良くして喜ばれて、、、」
 ふっと、子供らしい表情で彼の方を見る子供に、ゼルは眉を寄せる。
「、、、でも」
 その子供らしかった顔に、突如曇りがかかる。
「いいんだ、もう。
    もう、、、、いいんだ。」
 ゆっくりと下を向く、その目は何も映していない。
「目の前が赤くて、、、何も
    何だか分からない、、、。」
 砕いた鎖の欠片を拾って、子供は自分の腕に傷を付ける。
「これだけは、、、なんかやめて欲しかったな。
   あんまり、、、考えた事なかったんだ、、、、。」
 言うと少しずつ、少しずつ体が成長していく。
「、、、、彼女が死ぬなんて、、、、、俺は、、、、、」
 呆然とつぶやき、血まみれの手で顔を覆う。
「つい、、、さっきだ。
   自分の、、、胸に、、、剣を突き立てて、、、、、」
 少しずつ手の覆いを取り、つぶやく。
「何故だろう?
  いつも最悪の事態を考えて行動しているつもりだったけど
     彼女が死ぬってことは考えてもみなかった気がする、、、、。」
「成る程
  それで後追いして人間廃業か?
    脳みその出来の悪い奴のする事だが、、、、。」
 言ってゼルは少し成長した子供の前髪を引っ張る。
「、、、、お前
     嘆くわりには泣かないな。」
 無理矢理こちらを向かせた子供の顔を見て、ゼルはつぶやく。


  涙もこぼさず

        大して叫びもせず


「頭も悪くないし自尊心も強い。
   欲しいものもあるのに、、、。
  それなのに今 こうしてこんな俺の自由を許そうとしている。」
 言いながらゆっくりと、ゼルは子供の首に手をかけた。
「、、、、それほどにお前は今、
          悲しいのにな、、、、、、」
 

  彼女のそばにいると楽しかった


「にぎやかな時も静かな時も気持ちがよかった
    そんなに深いものじゃない、、、
  そういう突きいるような感じじゃなくて
 もっと、、、心の表を撫でられるような感触なんだ。」


   ねえ、、、、


「ああいうものをなんて言うのか知らない
    ただ俺は間違いなく彼女が好きだった。」


 だから戻っておいで 貴方がいないとつまらないよ


「かなわなくてもいい
  髪の一筋の傷さえつけられなくても」
 首を絞められながらも、子供はゼルを直視する。

「あの魔族を殺してくれ」


  ダメだよ  ダメだよ  そっちに行ったっていいことないよ

「殉死なんて虫酸が走る程主義じゃないが
    俺はそんな叫び方しか分からないんだ。」
「、、、、望みは叶えよう。
      お前が元の俺だからな、、、、、。」
 言ってゆっくりと、、、本当にゆっくりとゼルは子供の頃の自分の首を締め
あげた。そして、、、、、。
 その死体を喰らった。
  


             昏い昏い迷宮


      密む魔物の咆哮はやけに静かで








             時に風のように肌を裂く










〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 はい!(7)終わりです!
  調子こいて2つ入れてしまった、またまた更新遅れる、、、(汗)

   今回はゼルの心情風景というか
      姉が死んだ時のゼルの心の中でございます。
   前回の『魔物を食べた』というのはこのことです。

   、、、、説明せんと分からんなこれは、、、、、


   ではそろそろおいとまさせていただきます。

      AMY



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1853あぅぅぅ、だれかゼルを救って〜えもん E-mail 6/15-09:56
記事番号1850へのコメント

こんにちは、AMYさん

つたない私の感想などを楽しみにしていただけるなんて、光栄ですっ!!
私はしがないゼルファン・・・AMYさんのゼルが大好きなんですよ〜。
今回のシリアスゼルも大好きです。
不幸なヤツが好きって言うのも・・・私ってちょっと変かも。

そうですか、学校の課題ですか・・・勉強もできて趣味も満喫、一石二鳥ですね〜。

今回の表現・・・ぐっときました。
自分を見つめるっていうかなんというか・・・ちょっぴり悲しくさえなってしまいました・・・。
> 言ってゆっくりと、、、本当にゆっくりとゼルは子供の頃の自分の首を締め
>あげた。そして、、、、、。
> その死体を喰らった。
・・・・・・・・・・・・・・はぅ・・・・・・・・・・・・・。
ダ、ダークすぎるぜぃ。
子どもの頃の自分を殺して・・・食っちゃうなんて。
でも、それって、子どもの時の感情とかを食べたっていう意味なんでしょうか・・・。じゃぁ、今のゼルの感情って・・・何?

これからどーなればゼルが幸せになるんだろ。
ちょっと不安になってきた・・・このまま不幸なままなんじゃないかと。
AMYしゃ〜ん、ゼルを幸せにするって言ってましたよね〜。
私、気長に待ちますわ・・・。いつかは幸せになれるゼルを願って・・・。

えもん

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1855硝子の都 (8)追憶の眠りamy E-mail 6/17-22:06
記事番号1853へのコメント

 

    欲しいのは  眠りだけ

          心はいらない

             濡れて   重いから


「ふ、、、、、」
 ゼルは自嘲気味に笑う。
 ここ最近はキメラに関する情報が全くない。
 あるといえばゾアナ王国のクレア・バイブルの写本がうんたらという話のみ。
「アテにならんな。」
 国のモノは偽物が多い。
 自分の国の国民を増やす為の手立て。
「、、、、退屈だ、、、、、、な。」
 言ってゼルは拳を堅く握り、手の平を自分の血で染める。


     退屈な  時の流れが

         身体中を支配する

          こんなときは

          血  を見なければ


「痛いな、、、、、」


      この液体の  紅さで


           自分の存在を確かめなければ


「さて、、、、、どうしようか。」


      以前   いつもそうしてきたように







「本当!久しぶりよね!」
「ああまさかこんなとこにいたとはなあ。」
「本当ですよね!」
 三人が思い思いに話し掛けてくる。
 鬱陶しいとは、、、、、思わなかった。
「ふん、王国一つ滅ぼしておいてよくそんなに冷静でいられるな?」
『、、、、、、』
 ぴきいん、と全員の空気が張り詰め、冷や汗を流す。
 それにゼルは微かな笑いを口元に浮かばせた。
「馬鹿が、何も考えていなかったろう?」
「あははー」
「私、、、もうセイルーンに帰れませーん、、、、、、、」
 ゼル自身は気付かなかったが、確かに。
 確かに彼は微笑んだのだ。









    本当はこれは貴方の人生だから

        私なんかに縛られることはない

   きっと貴方は『他人と一緒にいる』ことを

        『本当に馬鹿馬鹿しい』と思ってるでしょうけど

   私には貴方といた時間はかけがえのないものだったから

      貴方にもそういう時間を知って欲しい

   確かに 貴方にとってどうでもいい事かもしれないけれど

     でも  ゼル

  神々に比べたら

     まるで濁流みたいな  人間の『時間』に

   押し流されるのは   そう悪くないよ


     いつか あの

    孤独と自由の世界に一人

       帰らなければならないと分かってても

    それが恐ろしくさえあっても


         だから ゼル


     貴方は仲間の所(そこ)に居た方がいい


    出来れば人間の時の流れに

         貴方が振り返る事がないように


    怠惰な静寂に包まれた

         それでも

         貴方の帰れる場所に









      貴方は   もう   血の海に


       『自分』を求める必要は


       ないのだから




   だから   お願い


             『生きて』


               そして   どうか









      『せめて幸せになってちょうだい』










〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 はーい!(8)終了!

  今回の最期の詩はゼルの姉さんの心情として書いてみました!
 説明せな分からん私の小説、、、、、、、(汗)


 えもんさん!
  感想いつもありがとうございます!
   絶対にゼルは幸せにしますよ〜!
     それが私の生きる道♪

 えっと、『喰った』というのは感情を、ではなく
       『隠した』ととって下さい。

   『食べる』ことで『自分』の奥深くに押し込めて、
         回りから見えなくする。

   それでも着実に『吸収』されていて、
        怒りや憎しみは消えない。

     、、、とまあこんな感じです。

   やっぱ説明しないと分かりませんよねえ、、、(反省)

      もっと精進します。


      ではでわ

        AMY
      

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1864す、すみません・・・要旨を汲み取れなくて・・・えもん E-mail 6/21-12:58
記事番号1855へのコメント

こんにちは、AMYさん

すみませんっ!!
お話しの要旨を汲み取る事ができなくて・・・。
AMYさんに説明までさせてしまって・・・情けないっす。
私ももっと精進しますわ!!

今回は、ちょっとだけ笑ったゼルが見れました。
なんだか、ひさびさな感じ・・・はぅ。

ゼルのお姉さま・・・とっても素敵な方だったんでしょうねぇ。(やっぱし美形だろうなぁ。)
と〜ってもゼル想いのところが、今回の詩に表れていますね。
ちょっと、お姉さまから母親を感じさせるなぁ。
>      『せめて幸せになってちょうだい』
うーん、この台詞・・・何とも言えないっす。感慨深い・・・。

さぁさぁ、これからどーなる、どーなる?
AMYさんからの心強い(?)お言葉ももらった事だし、ちょっと安心して、ゼルの行く末を見守らせていただきま〜す。

えもん。

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1869硝子の都 (9)追憶の焦燥amy E-mail 6/22-20:29
記事番号1864へのコメント

「それは、、、、秘密です♪」
 何に対してもそう言って誤魔化すゼロスが、俺は気に喰わなかった。
「ゼルガディスさんは、、、、僕がお嫌いのようですね。」
「ああ。」
 にっこり笑って言うゼロスに、俺は頷く。
「それは、、、、貴方が『秘密』を持っているからですか?」
 思わずカッとなった。
 頭より先に手が出ていた。
 ゼロスの顔目掛けて、俺は拳を振った。
 がしっ!!
 いとも簡単に受け止める。
「、、、、成る程。
       貴方は『生きる』んですね、どんなことがあっても。」
「貴様に何が分かる!!」
「分かりますよ。」
 思わず叫んだ俺とは対照的に、ゼロスは静かに言い放つ。
「分かりますよ。貴方の気持ちも、記憶も、心までね。」
「何故貴様が俺のことを知っている!!?」
「失礼ですが、、、貴方はもっと自分が有名であることを知った方がいい。
     あの『レゾ』の直系ということは、、、、、
                      そういうことですから。」
 くすりっと笑って掴んでいた俺の拳を離す。
「きっと貴方は、、、、、後悔はしないんでしょうね。
              懺悔も、、、きっとしない。」
 ゆっくり言って、ゼロスは俺から間合いを取る。
「だからこそ、心の奥で『罪悪感』に苛まれ、、、、
                物凄い負の感情を出す。」
「負の、、、、?」
「そう、貴方は無意識に魔族を引き付けるでしょうね。
          その負の感情があまりに美味なばっかりに。」
 言って、俺の目の前でゼロスは消える。
 俺はそれを暫し呆然として見ていた。
  何故、、、俺の回りの奴等は俺を見透かせる?
        俺は誰のことも分からないのに。



      腹が立った。



『何いいいいいいいい!!?ゼロスが魔族!!?』
 俺と旦那とアメリアの声がハモる。
 どうして俺は気付かなかった?
 あそこまで人間でなさを臭わせていた奴を、、、、、。
 『魔族』
 吐き気がした。
 姉さんを死に陥れた魔族、、、、、、。
 いや、俺が陥れたのか、、、、、?
「、、、、益々気に喰わん。」
「知ってますよ。」
 俺の言葉にゼロスが笑う。
 イライラする。もどかしい。腹が立つ。
「俺は貴様を信用しない。」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 うわあー!!時間がない!
  今日中に書きますので!!

     では!

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1872Re:硝子の都 (9)追憶の焦燥ぐっち草 E-mail 6/22-20:49
記事番号1869へのコメント

おひさしぶりです!
amyさんの作品はぜるさんがいいですねえ〜
もっともみんなすきですが(笑)
今感想かこうとして、あたしはぜんぜんこの作品を理解してないような気が。いかん読者ですわ・・(なさけなや〜)
「追憶」はじっくりダウンロ―ドして読んでたいです。
あう。なんだか短いですが、いつも応援してますよ!
がんばってください♪

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1873硝子の都 (9)追憶の焦燥の続きamy E-mail 6/22-21:46
記事番号1872へのコメント

「構いませんよ。」
 俺の『信用しない』という言葉に、ゼロスはあっさり答える。
「むしろ信用しないで下さい。
     僕は正の感情は苦手なんです。」
「ほう、、、、、?」
「それに、、、、僕は嘘はつきませんが真実は言いませんから。」
 皮肉に笑う。
「、、、、貴様らしい。」
「貴方もね。」
 くっくと、俺は咽を鳴らして笑う。
 何もかもが可笑しかった。
 どうでも良かったのかもしれない。
「、、、、僕には人間を大切にする気持ちは理解出来ませんし、
            貴方のような残酷さの優しさも知らないから。」
 そう、ゼロスがつぶやいた気がした。
 そして俺の視界から一瞬にして消え去る。
「、、、、、」
 急に辺りが静かになった。
「水の壁だな、、、、」
 ポツリとつぶやく。
   意味がないのを知りながら
「あんなに静かな水面なのに
        深淵に  嵐が見える。」
 くく、、、とまた俺は笑う。
 『ゼロス』。
 高位魔族。
「、、、、俺は貴様が嫌いだ。ゼロス。」
 口元に笑みを張り付かせたまま、俺は虚空を凝視した。





「うああああああああああああうううう!!」
 アメリアが悲鳴をあげて床を転がる。
「アメリア!アメリアッ!!」
 俺は焦ってアメリアを抱きかかえる。
「大丈夫、、、です、、、大丈、、、、」
 どう見ても大丈夫そうには見えない。
 ふいに、、、アメリアの体から力が抜けた。
「シルフィール!!リザレクションを!!」
「!、、、、もうっ、、、、!」
「そんな、、、、アメリア!!」
 俺の腕の中で、どんどん体温を亡くしていくアメリアに、リナは声をかける。
(無駄だ、、、)
 俺は知っていた。
 もうどうしようもないこと。
 そして、、、、姉さんの姿がアメリアとダブる。
「人間なんて、所詮、僕のオモチャさ。」
「貴方、、、、許さない!!黄昏よりも暗き者、血の流れより赤き者、、、」
 フィブリゾの言葉に逆上したシルフィールが呪文を唱える声。
「シルフィール!ダメ!!」
(そうだ!よせ!)
 リナの言葉に、俺も続けようと口を開く。
 だが、、、、声が出ない。
 ゆっくりと、フィブリゾが金色の球を目前に差し出す。
「時の流れに埋もれし、偉大なる汝の名において、
    我ここに闇に誓わん、我らが前に立ち塞がりし、全ての、、、」
 その球を支える指に、、、、力がこもる。
「愚かなる者に、我と汝が力持て、等しく、、、、、っ!!」
 割れた。
 と、同時にシルフィールが地に伏した。
「お父、、、様、、、。」
 虚ろな瞳で目前に手を伸ばし、、、、、事切れる。
 また、、、姉さんとダブる。
「、、、、、、、、っ!!」
(殺してやるっ!!)
 俺の中で、、、、何かが弾けた。



 


「いいなあ、、、花嫁さんかあ、、、、、、。」
 隣で瞳を輝かせながらアメリアがつぶやく。
「お前は正義のヒーローになるんじゃなかったのか?」
「それでも花嫁さんにもなりたいんです!!」
 俺のチャカしに、アメリアは上手い具合に乗ってくれる。
 面白かった。
 本当に、疲れた。
 一時は、、、、姉さんとの約束を破ってしまったと、胸を裂かれる思いだった。
 約束は、、、、、守れたのだ。
 俺は微かに微笑んだ、、、、。




   ここは、、、、どこだろう?


     俺は、、、、誰だろう?


        そんな風に、誰かに聞きたくなる。

   それが無意味と知っていても。

       ここにいることを気付いて欲しい。

  誰か、誰か、誰か、誰か、誰か、誰か、、、、、、、、、、。

   誰もがこちらを無視して通り過ぎる。

     そんな中で俺は存在を叫びたくなる。

  でも叫ばない。

    もしそんなことをしたら、、、、、、。

         きっと俺は一人ではいられなくなってしまう。



     俺は、、、、、、それが恐いのだ。



===================================
 はい!(9)終わりです!
  いやあ、時間の都合上、二つに分けて投稿したことをお許し下さい。
   本当に申し訳ありません。

えもんさん
  感想ありがとうございます。
   ゼルの姉、、、、美人でしょうねえ、そりゃあ。
  でなきゃ私、、、、グレルわよ!(笑)
   まあ、ゼルは母親以上に姉を慕っていたんでしょうね。
          だからあんなにも大切なんです。
   絶対に幸せにしてみせますからね!!

ぐっち草さん
  お久しぶりです!読んで下さってたんですね、ありがとうございます!
 『理解』してないなんてそんなこと!!
   読んで下さるだけでも光栄です!
     これからも読んでやって下さい。




    ではでわ

        AMY

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1877やった〜、ゼロス登場っ!!えもん E-mail 6/24-10:31
記事番号1873へのコメント

こんにちは、AMYさん。

おぉ、ゼロス登場ですな。うれし〜っ!!
やっぱし、ゼルとゼロスのやり取りって好きだなぁ〜。
なんか大人の会話って感じで・・・。
何が大人なのかは・・・私の中で・・・うふふ(壊)

>「、、、、僕には人間を大切にする気持ちは理解出来ませんし、
>            貴方のような残酷さの優しさも知らないから。」
んー、なんか大人なセリフだなぁ。
なんかいい雰囲気なんですよね〜。
あぁ、私は根っからのゼロゼル好き・・・。危険?

今回のゼルは、自分以外の者を守ったことに安堵してますね。
少しずつ、ゼルの心の変化が見えるような気がします。

自分への問い。誰かを求める想い。でも、決して求めない・・・
うー、さみしすぎるぞ〜。
でも、影のあるゼルって妙に好き〜。きゃ〜っ!!

続き、楽しみにしてま〜す。

えもん

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1878硝子の都 (10)追憶の安らぎamy E-mail 6/24-21:09
記事番号1877へのコメント

 フィブリゾを倒し、また一人での活動。
 それがゼルには、、、、物足りなく感じた。
 以前の、コピーレゾを倒した辺りでは喜びを感じていたというのに、、、
「、、、、俺も、変われば変わるものだな。」
 ふっと、自嘲気味に笑う。
 きっと自分は囚われてしまった。
 あの光に。
「まあ、、、、いいさ。」
 求めているのは闇なのだ。
「どうせ、すぐ飽きる。」
 闇は光に属さない。
「あっちの方が弱いしな。」
 闇は、光があるから影となって生まれる。
 しかし、闇は光がなくとも『闇』なのだ。
「どちらにしろ、、、、俺は死なない。」





「全く、貴方もよくよくひねくれた人ですね。」
「魔族の貴様に言われるのは心外の極みだ。」
 突然現れたゼロスに、ゼルはさらりと答える。
「だって、リナさん達といたかったんでしょう?
         だったら素直に付いて行けば良かったんですよ。」
「、、、、、馬鹿馬鹿しい。」
 瞳を細め、ゼルは首を緩く振りながら言う。
 完全に馬鹿にしきった表情。
 どうやら付いて行くことが目的ではないらしいことに、ゼロスは気付いた。
「じゃあ、惜しかったんですか?
      『光』を手に入れなかったことが。」
「貴様、、、、馬鹿か?
    俺はハナから『光』なんぞ求めていない。」
「そうですね、貴方は僕達と同じ『闇』を求めてますものね。」
 言ってうーんと悩んだように首を傾げる。
 暫し顎に手を当てて考える仕種を続けた。
「では、血を求めていたのですか?」
 かなりの沈黙の後、ゼロスはゆっくりと鮮やかに微笑みながら聞いてきた。





「異世界に行く船だものね。
    ゼルもあの船に忍び込むわけ?」
「まあな。」
 久しぶりに再会してしまったリナの問いに、俺は答えた。
 別に、忍び込めなければ自分で船を出してでも行くがな。と言った矢先に、
どうしてそこまでする必要があるのかを自問してしまった。
 戻れなければ戻れない程都合がいいはずだ、なのにどうして、、、、
 生きる目的を作り易いはずなのに、、、、、
「初めまして、私、フィリアと申します。」
「あんた?私達に依頼してきたのって。」
「その通りです。」
 突然、気配もなく一人の長身の女が現れる。
 咄嗟に俺はフードで顔を隠した。
 もうとっくに見られているので無駄かもしれないが、、、、
「貴方がゼルガディス=グレイワーズさんですね?」
 指摘されて、戸惑った。
 リナにも旦那にも、ましてやアメリアやゼロスにもファミリーネームは名乗
っていない。
 大体、村人も親族も全て死んでいる今、誰もその名は知らないはずだ。
「下調べは万全、というわけだ。」
 嫌みで言った俺の言葉に、女は満足そうに頷く。
 その様子がどっかのイヤミ魔族と重なって、嫌悪を覚える。
 途端、旦那がその女の服を捲り上げた。
「っきゃああああああああああああああっ!!」
 案の定、女は悲鳴をあげて旦那を殴り飛ばす。
 そしてどこかへ行ってしまった。
「、、、、、。」
 リナと二人で思わず呆然と旦那を見やる。
 ふと目をやると、、、、、石の床に食い込んだモーニングスターが。
 こんなもの、人間の、ましてや女が扱える代物ではない。
「、、、、魔族か、、、、?」
 俺のつぶやきは、リナには聞こえていないようだった。




 
    
     雑踏さえ上手くすり抜け、なおかつ神を拾う奴等に嫉妬する

   俺はただの通行人が前にいるだけで転び、
                 たった一人で起き上がる

  待っているだけでは消えてしまう

         求めるだけでは壊れてしまう

      では、どうすればいい?

  心を時には曝け出すことも必要ではある。
   
     しかし、俺は曝け出す価値もないものだ。

     素顔を恥じたりはしない

      俺は欲望のままに生きている

        ただ己の都合の良いように

 『姉さんの望みの為』に生きているなんて言わない

        何故なら姉さんの為に生きることこそ俺の望みだから

    結局は  俺の望みだ

      前々から分かってはいた


   傷付くことも 汚れることも 避けたりは出来ない

      だから俺はそれにわざわざぶつかることにした

   だけれど

      無意識のうちに恐怖している

   傷付く事に、避けられない事に、

         生きていることがまるで感じられない世界で

    俺は生まれた 

      それでもそこを愛おしいと感じるのは何故だろう?

  あまりにも不快で、悲しみの満ちたそこに、

              俺は安らぎを求める

     その正体すらも知らぬまま

           俺はすっかり溶け込んでしまった


===================================
 はい!(10)終了!!
  ふー、やっとここまで来たか。
    疲れた、、、、(汗)



えもんさん
  感想ありがとうございます。
   確かに、、、、ゼロスとゼルの会話って大人びてますよねえ。
    そんな所が好きなんのですが。
   なんていうか、
   ほら、ガウリイってくらげだし、
    リナとアメリアはまだ子供だし、
    シルフィールやフィリアはあんまり出てこないし、、、、、
   するとあら不思議、ゼロスが残っちゃうんですよねえ〜。
    これからももっとゼロス出します。
   読んでやって下さいね〜♪


     では

      AMY

   

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1882ゼルには安らぎがいつ訪れるの・・・えもん E-mail 6/25-09:45
記事番号1878へのコメント

こんにちは、AMYさん。おつかれ様ですっ!!
とうとう、10回まできましたね〜。早い、早い〜。

まぁ、今回もゼロスが登場してるわ〜♪
>   確かに、、、、ゼロスとゼルの会話って大人びてますよねえ。
>    そんな所が好きなんのですが。
私も、そこが好き〜。大人チック〜。

ゼルってやっぱし『闇』側ですね・・・残酷な魔剣士・・・くっくっく。
でも、ゼルはいったい何を求めているのでしょうか・・・。
仲間?愛?・・・んー、ちょっと違うような気がする。何だろー?

AMYさんの今回のお話し、『詩』を利用しているのがとっても気に入ってます。
なーんか、とっても雰囲気がいい〜。
ゼルの心情をばっちり捕らえてるっていうか〜、うまい表現だなぁと、いつも感心しております。

続き、楽しみにしてま〜す♪

えもん

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1891硝子の都 (11)追憶の羊amy E-mail 7/2-15:35
記事番号1882へのコメント

 フィリアの正体がゴールドドラゴンと聞いて、少なからず全員が驚愕した。
 ミルガズイアとかいうゴールドドラゴンも人間に変身したが、あれはもう幾
分かの年をくった最長老だった。
 こんなに若い(見かけは)ドラゴンが人形変化など、、、、、。
 話に聞くとフィリアは巫女だという。
 巫女の身分までいけば若くともそれくらいは出来てしまうのだろうか。
 今までレゾだの魔王だの腹心だのゼロスだのミルガズイアだのと、人外魔境
なものに縁があり過ぎたためかあまり関心を示せない。
「貴方方には世界を救っていただきます。」
 有無を言わさぬその口調。
 冗談ではない。
 俺は正義のヒーローなどでは断じてないし、こっちには自分の体を戻す方法
を捜してにきたのであってそんなことのために来たわけではない。
 そうこうしているうちに、何やらリナが騒ぎ出した。
 ほっぽり出した手紙を捕らえ、読み上げる。
『いいからやんなさい。
          姉より』
 、、、、、、、。
 思わず呆れてしまう。
「姉ちゃん許してええええええええええええ!!!!」
 向こうでは必至にリナが逃げ回っている。
「、、、、、、、面白い姉貴だな。」
 ふっと笑みがもれる。
 俺の姉さんだったらこういう場合。
 どんな手紙を書いてきただろう?
 かなり意味もなくズラズラ書いて説得するだろうな。
 こんなにシンプルにはならんだろう。
 思ってまた、笑ってしまった。



「姉ちゃんに逆らうくらいなら竹ヒゴ持って魔王に戦い挑む方が
                      何百倍もマシね。」
 フィリアの言葉にそう答えるリナ。
「そこまで苦手なんですか?」
 呆れた顔で問うフィリア。
 一体、こいつの姉はどういう奴なんだ?
 魔王に竹ヒゴ、、、、、ねえ。
「一瞬にして死ぬな。」
「っていうか勇気を通り越して無謀です。」
 俺のつぶやきを聞いていたのか、アメリアが隣でつぶやく。
 確かこいつにも姉がいたような、、、、、。
 放浪グセがあって旅に出た後、行方不明になったとか。
「お前、姉に逆らうくらいなら、、、、、どうする?」
「正義の鉄槌を姉さんに下します!!」
 『くらいなら』と聞いたのだがアメリアは理解していないようだ。
 とりあえず黙っておく。
「ゼルガディスさんは?」
「そうだな、、、、姉さんに命令なぞされたことないからな、、、、。」
 アメリアの素朴な疑問に、俺はしばし考え込む。
 するとアメリアが大きく目を見開いた。
「ゼルガディスさん、お姉さんがいるんですか!!??」
 しまった、と思った。
 理由は漠然と分からないが、言ってしまったことに後悔する。
「ああ、、、まあ、、、昔な。」
「何言ってるんです!
  兄弟に今も昔もありませんよ!」
「ああ、、、そうだな、、、、。」
 どう説明すべきか困って、俺は曖昧に頷く。
 そして『どういう顔』や『何歳ですか』を連発するアメリアが鬱陶しくなり、
俺はハッキリ言ってやった。
「もう死んだよ。」
「、、、、、、、え、、、、、、、、、」
 唐突なその言葉に付いて来れなかったのだろう。
 アメリアの体が瞬間的に凍り付いた。
 その隙に俺はリナの方へ歩み寄り、この世界でどうするかを問いた。




「、、、、俺は体を戻す為に来たんだ。
      わけの分からん神託とやらの為じゃない!」
 言って俺は身を翻し、リナ達の前から去って行く。
「どうします!?行っちゃいましたよ!!?」
 慌てるフィリアをよそに、リナ達は安心顔をしている。
 なんとなしに、、、、、、腹が立った。
 俺を、この俺を信用しきってる顔。
 俺はこういう類いの顔が死ぬほど嫌いだ。
 そのまま俺は歩調を速めた。




     他人に信用されるのが苦痛になる

  信用されればされるほど

           裏切れなくて

       自分を貫けなくなる気がするから

    俺は元々自分勝手で

         傲慢で横柄だから

      そんな窮屈な居場所は嫌いなのだ

    きっと分からないだろう
        
          騒がしさの中で生きるお前らには

        ”孤独”など

     そしてそれがどんなに心地よくて
 
            実はどれほど楽な空間なのかも

       人と身を寄せ合って生きるお前らは

      俺にとってはただの臆病な羊の群れで

       第3者の恰好のエサなのだ

       俺はそれを

         助けもせず

            第3者に荷担もせず

       ただただ見届けよう

         その群れが力を合わせて戦うか

       それとも群れで逃げゆくか

         はたまた数匹だけが奮い立ち、喰われるか

        罪も罰も用意せずに

        俺はただただ本当に

        傍観者として佇もう

        何も考えずにそこに

        ずっとずっと居よう

        いつか何か起こる時

        俺は動き出してやる

        弱い方へ荷担しよう

        生きる方へ味方する

        何も考えず味方する

        俺の望みの為だけに

        お前達に荷担しよう

        いつでもいつまでも

        生きることに執着し

        死ぬことを恐れよう

          

            それが姉さんの望みならば



===================================
 はい!(11)お終い!!

   ここで一言!!

  読者の方々!
   遅くなってすみませんでしたあああああああ!!!
   期末だったんですうううううううう!
   ごめんなさいいいいいいいいいいいい!!

 また感想まで下さったえもんさん
  誠に申し訳ありませんでした
     これからまた再開しますんで。


      短くてすみません。


   ではでは

      AMYより

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1894硝子の都 (12)追憶終了amy E-mail 7/4-11:16
記事番号1891へのコメント

「ゼルガディスさん。この戦いが終わったら、
    私と一緒にセイルーンに来てくれませんか?」
 そのアメリアのセリフに、俺は思わず笑みを浮かべてしまった。



 ダークスターを倒し、また全員がバラバラになる。
 アメリアには最期までせがまれたが、とうとうセイルーンへは行かず終いだ
った。
 セイルーンには一度、王国の書庫にまで入り込んだことさえある。
 もう調べ済みだった。
 行く必要もない。
 そして、、、、、




     俺はここへ戻って来てしまった。


        故郷、、、、、、へ。




   姉さんのいる所。

     母さんがいる所。

   兄さんがいる所。

     妹がいる所。

   父さんがいる所。



       それらの墓がある所。




                 、、、、、追憶終了。



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1895硝子の都 (13)紅い花嫁amy E-mail 7/4-12:46
記事番号1894へのコメント




   今 この場所に
   立っているのは



           昔(子供)とは違う
           生き物(キメラ)


  
      同じであって   同じでないものが



    いま再び禁断の地へ
    足を踏み入れる




        あの時とは
        違う何かを
        手に入れる為に



        今の俺が


            欲しいものは


    この手に掴むことが出来ないもの



















      奪うことは出来ないもの


















 ゆっくりと、ゼルはその場で立ち上がり、歩き出す。
 目指すは昔、我が家のあった場所。
 今はもうボロボロで、ねずみの住まう家。
 思ったより残っている家具には蜘蛛の巣が所狭しと張られ、息つく間もない。
 やはり野党に荒らされたのであろう。
 金目のものは一切合切消えていた。
 ふと思い出して、ゼルは空になっているタンスを壁から遠ざけた。
 埃が舞う。
「、、、、、、、。」
 思わず笑みを零す。
 野党はここに気付かなかったらしい。
 壁にある深いミゾをなぞると、正方形になっている。
 少し窪みのある部分に手をかけて手前に勢い良く引いた。

 かぱんっ

 柔らかい音を立てて、蓋が開く。
 そこから出てきたのは、、、、、
「、、、、ガキの腕でも大したもんだな。」
 自分で誉めながらそれを手に取る。
 赤と蒼と翠と白の石の付いた一本のネックレス。
 石は兄と妹が見つけてきたものだ。
 それを姉の誕生日にゼルが自ら加工し、ネックレスを作ってプレゼントした。
 兄弟三人の合作に、姉は大層感動したものだ。
「姉さんのクセがこんな形で残るとはな。」
 姉の悪いクセは、大切なものをいつもここにしまうことだった。
 ゼルと妹にはここの場所がバレていたので、よくいたずらされた。
 ここの場所もゼルが作ったもので、最初は猫の通り道に、と外と繋げるはず
だった。しかし出来上がる前に猫はどこかへ行方不明になってしまい、外と繋
げるのは断念したのである。
 中からはまだ色々なものが出てきた。
 何かの指輪。珍しい色の石。壊れてしまった懐中時計。妹から貰った小さな
葉っぱ。子供の頃に大切にしていた人形。ぬいぐるみ。
 姉の女らしい性格を確認しながら、ゼルは優し気な顔でそれらを並べる。
 そしてその中から宝石のついた指輪が出てきた。
 ゼルはそれを見て、表情を険しくする。



「あのね、私。来年結婚するのよ。」


 食事の時、急に言われたその一言に、ゼルは戦慄した。
 もう両親の間では決着のついた話だったらしい。
 知らないのはゼルと妹だけだった。


「女の幸せはね、結婚なのよ。」


 最期まで姉の結婚を嫌がったゼルに、母は優しく言い聞かせた。
 直も食い下がるゼルに、姉は困ったように言った。


「ゼルがそんな風だと、私、安心出来ないのよ。」


 そう言われて、それからはゼルは姉の結婚について何も言わなくなった。
 結婚相手から貰った指輪を、いつも大事そうにしてるのは気に喰わなかった。
 それを感じ取った優しい姉は、結婚相手と会う時以外はここにしまっていた
のである。
 それすらもゼルには腹ただしかった。



「本当に、結婚は女の幸せなのか?」


 結婚一週間前の日、ゼルは姉に聞いた。


「ええ、そうね。」


 まだ姉といたいと思っている弟に、姉は優しく微笑む。


「じゃあ、俺は相手と仲良くなった方がいいのか?」


「ええ、そうしてほしいわ。」


 ゼルの質問に、姉は満足そうに頷く。


「、、、、分かった。」


 ゼルは小さくつぶやいた。





 事件が起きたのは、結婚3日前だった。
 準備の為、相手はこの村に滞在していた。
 なかなかの好青年で、文句があると言えばゼルに剣で勝てなかったことくら
いであろう。
 しかし、ゼルは何も言わずに黙々と準備を手伝っていた。

 村人の悲鳴。
 正気の沙汰ではないゼル。
 その目の前で自らの胸を貫く姉を見て、
 相手はどう思ったことであろう。
 村にいる人間の最期の一人、姉の相手を殺した後。
 姉は大地にひれ伏した。

   ゼルの意識は、やっとここで戻ったのである。




===================================
 はい!(13)終わり!!

   ふ〜、疲れた。
   (12)が短かったのは許して下さい。
  中途半端になるので、、、、。

   でも(12)で追憶終了とか書いておきながら
        こっちでもきっちり追憶してるう〜!!
  あううう〜!気にしないでえええええ!!


     ではでは
       AMY

 

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1903わ〜い、続きだ!続きだ〜!!えもん E-mail 7/7-10:00
記事番号1895へのコメント

こんにちは、AMYさん。
期末試験、おつかれ様でした。(学生さんは、これが大変ですね。)

久々にのぞきに来たら、3つも上がってた。びっくりっ!!(でもうれし〜)
「追憶終了」ということで、いよいよこれから現在進行形ですか?
どんな展開になるのやら・・・楽しみ。楽しみ。

でも、今回のタイトル・・・「紅い花嫁」ってゼルの花嫁かと思いきや、
お姉さんのことだったんですね。
お姉さんの話し・・・やっぱり物悲しいです・・・。

ゼルが欲しいものってなんだろ。
家族?愛?・・・んー、ありきたりすぎるかな。(読みが浅い私・・・)
掴むことができなくて、奪うことができないものって何だろー。
ま、とにかく、ここまでのゼルやんはちょっとダークすぎ。(でも好き・・・ばか>自分)
きっと、これから幸せな展開が・・・始まるのかなー?

続き、楽しみにしてますっ!!

えもん

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1911ガラスの都 (14)紅い憧憬amy E-mail 7/10-13:31
記事番号1903へのコメント

 俺は、、、、姉さんの宝物達を持ち出した。
 それらを手に丘を登る。
 丘の頂上の、一番見晴しのいい所。
 そこに俺の家族全員と、姉さんの相手の墓がある。
 墓の横に穴を掘り、宝物達を埋める。
 今度は野党に持っていかれないように。
 宝物達も眠りにつけるように。
 最期に。
 相手とのあの婚約指輪を、姉さんの墓穴を掘り返して埋めた。
 服の切れ端が見えた時点で掘り返すのをやめたので、姉さんの身体がどうな
ったかなんて分からない。
 分かりたくもない。
 大体想像はつく、きっと骨かゾンビか。
 少なくとも、あの綺麗な顔は残っていまい。
 『墓を掘り起こす』とは『死人の寝所を暴く』のと同じである。
 だが、、、、、
  そのことに関しては、俺は罪悪感を感じなかった。



「やはり、、、、ここにいましたね。」
 ふいに声が聞こえて、ゼルは振り向いた。
 思った通りの姿、、、、獣神官、ゼロス。
「何の用だ。」
「ただ、、、、見に来ただけです。」
 いつも通りの笑みを浮かべて、ゼロスは言った。
「貴方にも、、、子供の時代はあったのですね。」
「生き物には、、、、皆ある。」
 謳うようにつぶやくゼロスに、ゼルは答える。
「そうですね。魔族にはありませんが、、、、、」
「あっても、貴様ではどうせ可愛げのない、、、、」
「僕にはありましたよ。」
 ゼルの言葉を途中で遮り、ゼロスは言った。
「?」
「獣王様は変わり者でしてね、
     子供の時から少しずつ成長させて今の僕を形成なされました。」
「悪趣味だな。」
 ふん、とゼルは鼻で笑う。
 ゼロスもくすりと笑った。
「そうですね。
  でも、だから僕には人間と同じように子供時代があるんですよ。」
 僕も獣王様の『子供(息子)』ですから、、、とつけたす。
 それにゼルは苦笑した。
 相変わらず、この魔族は特殊に変わり者のようだ。
「今でも、、、、子供となんら変わりはありませんが。」
「そうだな。」
 ゼロスの言葉に、ゼルは深々と頷く。
「お前は子供だ。」




   『憧憬』、、、、

     初めて知った時、
 
           なんて不憫な感情だろうかと思った。

  なんて滑稽で

      なんて哀れな感情だろう、、、、と


   何も知らないのに、

      『それ』のいい面だけを見て、

                  憧れる。

      実は何も知らないくせに

        『知った』つもりになる

     そしてそれを欲しいと思い始める


               なんて、

                なんて不憫なのだろうか。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ふ〜。
  また更新遅れてしまいました、、、、(汗)
   スミマセン。
  しかも短いんでやんの。

えもんさん
  感想ありがとうございました!
   いつもいつもありがとうです!!
  期末は辛いですよ〜。
   今回、全体的に成績落ちました(汗)
   その上、塾のテストも重なってたんですけど。

  案の定、成績落ちました。

   その日って風邪ひいてて、(うわ最悪)
     薬飲んでたので頭モ−ロー状態。
   問題読んでて「???」って感じでした。
    その後遺症か、塾のテストでも「????」(汗)
  やばいにゃあ、、、、、。
 通信簿、下がったな、確実に。
       内申点、終わったな、、、、、、、。
   もう公立は受けられないなあ、、、、、。
     狙いは私立か、、、、(脱力)
   難しいよ、受かんないよ、、、、、。
    私立なんて有名校しか名前知らないよ。
   そこ受けるなんてとてもじゃないが言えないよ(涙)
    誰か助けて、、、、、、。

     AMY

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1912硝子の都 (15)紅い媚態amy E-mail 7/10-14:00
記事番号1911へのコメント

 
  月に反射する、、、紅。

    なめらかに滑る柔らかい輪郭がそれ。

   たゆたいし光が、美しく、艶かしく映るのがそれ。

   それは『媚薬』。

    全てのものを狂わせるモノ、、、、、。

  美しさに見愡れるもの、

      恐ろしさに身を竦めるもの、

          不思議さに瞳を開くもの、

             それに彩られるもの、、、、、、


    それは本当に様々で、

       美しさは誰の目にも明らかだった。




  












       それは魂を奪い取られた輝きだった



















「仕事はいいのか?」
「ええ、今の所、何も仕事はありませんから。」
 ゼルの問いにゼロスは満面の笑みで答える。
「何故、リナ達の方へ行かない?」
 そう聞くと、ゼロスは無表情になった。
 瞳を開き、睨むでもなく、笑うでもなく。
「もういいんですよ。
   やっぱり僕、『光』なんていりません。
             ただの興味だったんですよ。」
「本当に、、、『興味』だけか?」
「----------ええ、そうですよ。」
 ゼルの問いに、ゼロスはゆっくりと微笑みを作りながら答える。
「少し『憧れ』てみただけですよ。
   『光』ってやつに。でも、僕には眩し過ぎるんです。」
 本当に眩しそうに目を細めて、ゼロスは微笑む。
「ゼルガディスさんも、、、、そうですよね。」
 それにゼルはピクリと身体を強ばらせる。
「貴方も、あの人達に憧れてる。
   『まぶしい、うらやましい、ああなりたい。』」

 
 あんな風になりたい
   あんな風に生きたいと--------。


「そんな事は、、、、」
「なれるはずないのに、、、、、。」
 否定しようとするゼルの言葉を遮って、ゼロスは言う。
「なのに、どうしてでしょう。」
 そしてゆっくりと手で自分の顔を覆う。
「なんで『光』はあんなにもまぶしくて、
   とても暖かそうに見えるんでしょう?」
 泣いてはいないだろうな、、、、とゼルは思った。
「掴めやしないのに。」


 あんな風になれたら
    楽だろうか
      救われるだろうか

(俺は、、、なれるだろうか)

 なりたい

    なれない

      なれやしない

「僕達に光や平穏なんて、
       いらないんですよ。」
 言って顔を覆っていた手を外す。
 出てきたのはいつも通りの笑顔。
「殺してしまえば、
    なくなってしまえば楽なんでしょうか?」


  平穏を求めてはいけない

    村人達の無念を

     家族の苦しみを

       哀れな人間達

 

  それなのに---------なのに なぜ---------


  どうして『死』の刹那は 
    
        あれほど無惨に

           散る花弁のように













        美しいのだろう
















「虚しいですね。」
「、、、、特に、、、貴様がな。」
「貴方でしょう?」
 互いに薄い笑いを頬に張り付けて。
 無理な笑顔を作り、誇示して。




   死 という過程にのみ

        生を得る 緋色のモノ----------。



「『光』などいらない。
     貴方のような『闇』が欲しい。」
「それも無理だな。」
 ゼロスの言葉に、ゼルは静かに言う。
「きっと、お前は捜して貰えるからな。」
「、、、、ねえ、、、僕達は、、、、、、、。」
 ゆっくりと、謳うように。
「いつか自由になれるでしょうか?」



  俺達はいつ 無邪気さを欠くしてしまったのだろう


「無理、、、、ですよね。」


  いつから泣けなくなってしまたのだろう


    それが 悲しくて 今は


「そうだな。」

















         泣いている

















〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ふう、(15)終了。
  (14)が短かったのでこっちを長めにしてみました。

 ちょっと忙しいので、、、、、

    ではでは
     AMY