◆−花よりも団子?‐1‐−井上アイ (2007/5/2 23:49:43) No.18078
 ┗花よりも団子?‐2‐−井上アイ (2007/5/6 01:16:27) No.18081
  ┣Re:花よりも団子?‐2‐−。。。 (2007/5/6 16:55:47) No.18082
  ┗花よりも団子?‐3‐−井上アイ (2007/5/7 00:29:00) No.18084
   ┗:花よりも団子?‐4‐−井上アイ (2007/5/7 16:21:04) No.18085
    ┗花よりも団子?‐5‐−井上アイ (2007/5/8 22:35:04) No.18086
     ┗花よりも団子?‐6‐−井上アイ (2007/5/11 17:30:46) No.18087
      ┣Re:花よりも団子?‐6‐−。。。 (2007/5/15 21:43:07) No.18094
      ┗花よりも団子?‐7‐−井上アイ (2007/5/19 02:47:59) No.18100
       ┗花よりも団子?‐8‐−井上アイ (2007/5/23 02:17:25) No.18103
        ┗花よりも団子?‐9‐−井上アイ (2007/5/25 00:31:05) No.18105
         ┣プライド・オブ・ダークネス。。。。っぽい何か−。。。 (2007/5/26 16:28:49) No.18108
         ┗花よりも団子?‐10‐−井上アイ (2007/5/29 20:45:04) No.18112


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18078花よりも団子?‐1‐井上アイ 2007/5/2 23:49:43


思い付き小説第三弾
パラレル世界です。
少し前の、あの話題作が元ですが、オリジナル化しそうな予感☆
ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ
カルマートシティに在る、紳士淑女を育てる目的で作られた聖竜学園。
そこは、国内外の名のある御令嬢、御子息が集う、まさに、金持ち連中の通う学校である。
それゆえ、朝夕の送り迎えの馬車の渋滞は、ここカルマートシティでは、いつもの光景どころか、名物の様に扱われている。
そして、その名物を横目に、長い栗毛を揺らし、一人の少女は颯爽と歩いていた。
「たく、歩いた方が早い、て〜のに、毎日毎日、さすが、バカの集まり。」
平均より、低い身長に、大きな瞳のはた目には、可愛い分類にはいるその少女は、鼻で笑い、厳かな造りの門をくぐる。
彼女は、四月から、聖竜学園高等部に通っている特待生である。
「あら、リナ・インバースさん、今日も御自分で歩かれたの?それ以上ダイエットされたら、骨だけになってしまうんじゃなくて?」
彼女が、教室に入ると、縦ロール髪の、今時どこの田舎に行っても、居ない様な髪をした女生徒であった。
その言葉に、周りの生徒は、隠す事も無く、小さく馬鹿にした様に笑う。
「御心配、ありがとうございます。」
にっこり笑い、少女=リナは、席に座り、背負っていた鞄の中身を机に入れた。
この一連のやりとりは、リナが入学して以来、毎朝の恒例行事となっていた。
「リナさん。おはよう。」
「おはよ。ミリーナ。」
銀の瞳に、高い所で一つに結ぶ銀髪、クールビューティをまさに形にした女生徒は、当たり前の様に、リナに挨拶をする。
お高くとまっている人の中では、その女生徒=ミリーナは、珍しい人種といえよう。
「これ、気に入ったわ。」
「あ、本当?!良かった。ミリーナが気に入ってくれて。」
ミリーナから、昼休みにリストランテへと向かう途中に、投げ掛けられた言葉に、リナは手放しで喜ぶ。
「私も、弁当作ろうかしら。そうすれば、中庭で食べれるでしょう?」
リストランテ内の光景を見たミリーナは、溜め息混じりにそう言う。
そこでは、赤札狩りなる公然とした集団イジメが行われていた。
「今度のターゲットは、どれだけ持つんだか。」
嫌悪感を隠そうともせず、リナは一人ごちる。
「この学園の主旨を理解していない人ばかりね。」
「ミリーナ、お弁当分けるから、中庭へ出ない?」
「そうですね。ご馳走になります。」
ミリーナが頭を下げると、2人して、中庭へと出て行った。
「じゃあ、お先に戻るわね。」
「ええ、じゃ!」
食後、ミリーナが先に中庭を出て、リナは重箱を片手に、踵を返す。
「あほかーーー!!ガキの集まりが〜〜〜!」
非常階段の踊り場で、リナは思いっきりそう叫ぶ。
「はー、ダメだわ。あたし、持つかしら。」
「相変わらず、溜め込んでいる様だな。」
溜め息をついたリナに、階段に座り、本を読んでいた銀髪の男は顔を上げる。
「あんたのボスザル、何とかなんないの?」
「ふん、俺の言う事を聞くような奴じゃない。」
「あたしが入学して、まだ一ヶ月よ?なんで、もう3枚目貼ってんのよ。」
「確か、今回は、あいつの馬車の前に横入りしたとか、聞いたが?」
「だー、ガキの喧嘩かい?!」
「それより、いつまでここで叫ぶんだ?最初に言ったと思うが、ここは、俺の指定席なんだが?」
「い〜じゃん。ここ以外、良い場所見付からないのよ。」
その場に座り込み、リナは、銀髪の男と視線の高さを合わせる。
この銀髪の男、名はゼルガディスと言い、世界でも有数のグレイワーズコーポレーションの跡取りである。
この男と、他3人、財力、外見共に恵まれた4人は、この学園内でも、別格で、F4と呼ばれ、神格化されている。
だが、そのF4こそが、赤札狩りの大元で、F4のリーダー格が、気に入らない等の理由で、赤札を貼らせているのだ。
それに、便乗し、退屈な学生生活の娯楽の様に、公然としたイジメが行われているのである。
「たく、先生連中もアテにならないし。」
「仕方あるまい。あいつの家が一番この学園に寄付しているんだ。」
「あー、早く卒業してよね。あたしの、静寂で、平穏で、平和な学園生活を返して欲しいわ。」
「はっ!笑わせてくれるな?あんたに似合わない単語ばかりじゃないか。」
「ほー?言うじゃないの、ゼル。」
目を据わらせ、リナはゼルを見る。
この2人は、リナが入学してすぐ、ここに、鬱憤を晴らしに来た時に出会って以来の仲だ。
ゼルは、毎日昼休みを、ここで読書をしつつ食事をし、リナは、事ある事に、ここに叫びに来ているので、お互いの事は、大概知れている、という訳である。
「と、次は移動だったな。じゃあな、ストレスで、胃に穴あけるなよ?」
腰を上げ、ゼルはニヒルに笑い、リナの手にチョコを握らせる。
「イライラには、甘い物がきくそうだ。ま、気休に、な。」
「・・・そりゃ、どうも。」
階段を昇りながら、後ろ手に手を振るゼルを見送り、リナは踵を返し、階段を降りる。
ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ
あはははは、何一つとして、始まっていません。
ゼルリナではないですよ、ガウリナ?になる予定です。

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18081花よりも団子?‐2‐井上アイ 2007/5/6 01:16:27
記事番号18078へのコメント

前回こんばんみ☆を忘れたお馬鹿さんです。
今まで節目に入れてきてたのに・・・、軽くヘコミました。
では、二話目です。
この話、みきり発車なので、どうなるのかは、自分でも分かりません☆
ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ
カルマートには、建国記念の連休がある。
そして、リナはその連休を利用して、セイルーンへと来て居た。
「あー、やだなあ、明後日には学校か〜。」
「あー、F4だっけ、よかった、私すれちがいで。」
リナの愚痴に応えたのは、肩で切り揃えられた黒い髪に、黒く大きな瞳をしたアメリアだ。
このアメリア、正式名称を、アメリア=ウィル=テスラ=セイルーンといい、恐れ多くも、このセイルーン王国の第2王女様なのである。
そして、今2人が居る場所は、王宮内のアメリアの自室だったりする。
「あんた、あそこ止めなさい。親の脛かじりのくせに、鼻持ちならない連中ばっかで、正直アメリアに合わないと思うのよね。」
「なら、大丈夫よ。私に対抗しようなんて人、現れないでしょ。」
「あんなやつらに、感化されて欲しくないから、言ってんのよ。」
「あら、私ったら、随分リナに好かれていたのね。こんなに大切にされているなんて。」
「そうね、ただでさえ、間違った正義で、散々迷惑掛けられてきたんだもの。これ以上変な方向に行かない様にするのが、親友の務めってものでしょ?」
リナの言葉で、2人は暫し無言で見つめ合い、同時に低く笑い出す。
「いやだわ。リナったら、あなたには、変さでは、勝てないわよ。」
「うふふ★あたし、あんたにだけは、変さで勝ちたくないわ★」
2人の間には、見えない何かが渦巻いていた。
―コンコン
「どうぞ。」
ノックの音にアメリアが応えると、彼女に遣える侍女が盆にケーキと紅茶を乗せ、部屋へと入ってきた。
「リナ様、確か、アメリア姫のお勉強を見て頂く為に、バイト代をセイルーンから出しているとお聞きしましたが・・・先程から、笑い声が聞こえるのは、わたくしの気のせいでしょうか?」
「あら、リナ、そんなもの聞こえた?」
侍女が、テーブルに盆を置きつつ言った言葉に、アメリアは首を傾げリナを見る。
「い〜え?私には聞えませんでしたわ。」
「そうよね。貴方の聞き間違いなのでは?私にも聞えなかったもの」
「そうでしたか、それは、失礼致しました。では、退室させて頂きます。お側に居りますので、御用の際はお呼びくださいませ。」
2人を見比べ、侍女は頭を下げ、部屋を出ていく。
「あー、もう!窮屈だわ。リナ、もう少し居てよ、私、リナが居ない間、窒息死するんじゃないかと、思うくらい、窮屈な思いしてたのよ。」
「無理言わない。たく、こっちだって、学校で窮屈な思いしてんのよ、そんな我が儘聞く気ないから。」
「え〜、受験生に対する愛が見えな〜い。」
「あのね、わざわざ連休に会いに来た人に対して、そういう事言う?」
「ちぇー、じゃあ!今度、私がリナに会いに行くわね。カルマート、案内してよ。」
「受験生が随分な余裕ね?」
顔を輝かせたアメリアを見て、リナは苦笑する。
「あら?だって、リナが付いてくれているもの、どの学校も余裕で入れるわよ?」
「はいはい。誉めても、何も出ないわよ。」
ウインク一つしたアメリアに、リナはくすぐったそうに笑う。
それから、2日経ち、リナは、日常に戻っていた。
「もう落ちたみたいね、3人目。」
「初日の内に、大分堪えていそうだったもの。連休中に手続きを済ませた様よ。」
リストランテで食事をしながら、リナとミリーナは小さく話をする。
「男のくせに、情けない。」
「まあ、最短記録ではない様よ。」
「そんな記録いらん。」
「そうね。あ、リナさん、玉子焼き、頂ける?」
「んー、どうぞ。」
「リナさんの玉子焼き、私好きだわ。ほんのり甘くて、とても優しい味だもの。」
「そりゃ、どうも。」
ミリーナの賛辞の言葉に、リナは頬を僅かに赤くする。
―ザワ?!
リストランテ内が、急にざわめき、それは波の様に伝わり、一気に静まり、皆が、示し併せた様に口を開く。
『ガブリエフ様!』
言うが早いか、皆が競う様に、入り口に群がる。
「ハイエナか、己等は・・・」
「何の価値があるのかしら。」
リナとミリーナは、それを冷たい目で見て、手が止まっていたのを動かす。
少しして、ざわめきを引き連れた男子が、リナ達の前で、足を止めた。
「あら、ガブリエフ様、今日は特別ルームには行かれないのですか?」
食事の手を止め、リナは顔を上げた。
そこには、他の男子より、頭ひとつ分でかい背、腰まで届く長く真っ直ぐな金髪に蒼い目をした、驚くほど整った顔をしたガウリイ=ガブリエフが感情の無い目で、自分を見下ろしている顔が在った。
この男子こそが、F4のリーダー格で、赤札狩りの元凶である。
「何で、他の奴らの様に出迎えない?」
「見て分かりません?食事中です。食事中は立ったら駄目だ、と躾られているので。」
表情だけは笑顔で、リナは彼の質問に応える。
「お前は?」
「私も、その様に育てられましたので、失礼ながら、お出迎えは遠慮させて頂きました。貴方も、食事の臭いがついたまま迎えられるのは、良い気分はなさらないでしょう?」
話を振られ、ミリーナは顔を上げ作り物の笑顔を送る。
「ふん。・・・それはなんだ?」
「弁当です。」
リナは、質問に簡潔に応えた。
その瞬間、周りの生徒が、馬鹿にした様に小さく笑う。
「ガブリエフ様、その娘は、特待生ですのよ。」
「つまり、庶民。きっと、高級な食事は、庶民の口に合わないのですわ。」
「あら、ここの支払いが出来ないのだと思っていたわ。」
くすくす笑いながら、女生徒達は、口々にそう言う。
「特待生?そんなもん在ったのか、この学園に。」
「今年、試験的に採ったのだと、お聞きしましたわ。」
「わたくし達のお零れで、この学園にいらしているのですわ。」
「毎日、歩いて通ってらしているのよね。」
「まあ、それは大変そうだわ。わたくし、そんな事、出来ませんわ。」
彼の質問に、代わる代わる女生徒が応えた。
「ふ〜ん。オレの所のシェフの味が、気に入らないのだと思ったが、ただの貧乏人か。」
関心なさそうにそう言うと、ざわめきを引き連れ、彼はリストランテの奥へと歩んで行った。
「ガブリエフも落ちたものね、この程度のシェフが御自慢なんて。」
ミリーナの皿からムニエルを一切れつまみ、リナは鼻で笑う。
「確かに、リナさんの味付けの方が、私の好みだわ。」
リナの弁当から魚の煮付けを一切れ取り、ミリーナはそう言う。
「にしても、なんでリストランテなんかに来んのよ。あいつ。」
「初めて近くで見たわ。成程、騒ぐ気は分かったわね。あの外見に財力、魅力的でしょうね。」
「でしょうね。て全然興味無さ気ね。」
「観葉植物には興味無いわ。」
「ぷっ、巧い事言うわね。ミリーナ。」
小さな声で話ながら、ミリーナとリナは食事を進め、暫くして、食事を終える。
「ほら、食え。」
その言葉と共に、お茶を飲んで寛いでいたリナの頭に、ステーキが落とされた。
「・・・。」
「オレが、貧乏人に恵んでやるんだ。有り難く味わえ。」
リナが無言で見上げると、金髪が面白いものでも見る様な顔をしていた。
「・・・この、ボケナスがあぁぁぁぁ〜!」
ガタン!と音を立て立ち上がり、リナはきっ、と睨み付ける。
「なんだ、一生食えない物を恵んでやろうという親切を無駄にするのか?」
「言いたい事は、それだけ?」
「礼ならいらんぞ。」
「ふふふふふ、食べ物を粗末にしない、て躾られなかったのかしら。」
「貧乏人の言う事はセコイな。」
「自分で、稼いだ事のない甘ちゃんが!調子に乗るんじゃないわよ!」
鼻で笑った金髪めがけ、リナはジャンプして回転蹴りを綺麗に決めた。
「あんた、何様のつもり?!料理てのはね、材料を作ってくれた人、調理してくれた人に感謝しなきゃいけないのよ!それを、何、食べれなくした挙げ句、その態度?!あんたは食べる資格なんて無い!」
床に転がった金髪を指差しそう言い、リナは我に帰り、固まる。
「・・・あ゛?」
ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ
とりあえず、アメリアが少しだけ登場し、ガウリイも登場。
彼、別人の様に出来上がってしまいました。
まあ、元の役がそういう人なんで、お許しを☆
どうせ、化けの皮はがれますしね☆

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18082Re:花よりも団子?‐2‐。。。 2007/5/6 16:55:47
記事番号18081へのコメント


今日みー☆(無理

ぃやあ連休は安くなったマッ○フルーリーばかり食べてましたよ〜

お陰で一生分食べた感じです

もう二度と食べません(ォィ


さて、残念な事ですが

自分はあの、少し前の話題作を見てなかったので・・・

・・強いて言えば、韓国版の一話目をチラと見た程度なので。(夜中にやってましたょv

そんな感じで、あまり分からないのですが、

今回は頑張ってエールを送りたいと思います

>カルマートには、建国記念の連休がある。
>そして、リナはその連休を利用して、セイルーンへと来て居た。
>「あー、やだなあ、明後日には学校か〜。」
>「あー、F4だっけ、よかった、私すれちがいで。」
F4を4階の事だとずっと思ってました。

・・・・・・・・てへへv(コヮ

>「あんた、あそこ止めなさい。親の脛かじりのくせに、鼻持ちならない連中ばっかで、正直アメリアに合わないと思うのよね。」
>「なら、大丈夫よ。私に対抗しようなんて人、現れないでしょ。」
>「あんなやつらに、感化されて欲しくないから、言ってんのよ。」
>「あら、私ったら、随分リナに好かれていたのね。こんなに大切にされているなんて。」
>「そうね、ただでさえ、間違った正義で、散々迷惑掛けられてきたんだもの。これ以上変な方向に行かない様にするのが、親友の務めってものでしょ?」
>リナの言葉で、2人は暫し無言で見つめ合い、同時に低く笑い出す。
>「いやだわ。リナったら、あなたには、変さでは、勝てないわよ。」
>「うふふ★あたし、あんたにだけは、変さで勝ちたくないわ★」
>2人の間には、見えない何かが渦巻いていた。
動画のアメリアは敬語だけど、

小説のアメリアは、こんな話し方なんですよねー

>「何で、他の奴らの様に出迎えない?」
>「見て分かりません?食事中です。食事中は立ったら駄目だ、と躾られているので。」
>表情だけは笑顔で、リナは彼の質問に応える。
>「お前は?」
>「私も、その様に育てられましたので、失礼ながら、お出迎えは遠慮させて頂きました。貴方も、食事の臭いがついたまま迎えられるのは、良い気分はなさらないでしょう?」
>話を振られ、ミリーナは顔を上げ作り物の笑顔を送る。
>「ふん。・・・それはなんだ?」
>「弁当です。」
>リナは、質問に簡潔に応えた。
>その瞬間、周りの生徒が、馬鹿にした様に小さく笑う。
>「ガブリエフ様、その娘は、特待生ですのよ。」
>「つまり、庶民。きっと、高級な食事は、庶民の口に合わないのですわ。」
>「あら、ここの支払いが出来ないのだと思っていたわ。」
>くすくす笑いながら、女生徒達は、口々にそう言う。
>「特待生?そんなもん在ったのか、この学園に。」
>「今年、試験的に採ったのだと、お聞きしましたわ。」
>「わたくし達のお零れで、この学園にいらしているのですわ。」
>「毎日、歩いて通ってらしているのよね。」
>「まあ、それは大変そうだわ。わたくし、そんな事、出来ませんわ。」
>彼の質問に、代わる代わる女生徒が応えた。
>「ふ〜ん。オレの所のシェフの味が、気に入らないのだと思ったが、ただの貧乏人か。」
>関心なさそうにそう言うと、ざわめきを引き連れ、彼はリストランテの奥へと歩んで行った。
ガ、ガ、ガウリイが頭良さそう・・・!!

>「ほら、食え。」
>その言葉と共に、お茶を飲んで寛いでいたリナの頭に、ステーキが落とされた。
>「・・・。」
>「オレが、貧乏人に恵んでやるんだ。有り難く味わえ。」
>リナが無言で見上げると、金髪が面白いものでも見る様な顔をしていた。
>「・・・この、ボケナスがあぁぁぁぁ〜!」
>ガタン!と音を立て立ち上がり、リナはきっ、と睨み付ける。
>「なんだ、一生食えない物を恵んでやろうという親切を無駄にするのか?」
>「言いたい事は、それだけ?」
>「礼ならいらんぞ。」
>「ふふふふふ、食べ物を粗末にしない、て躾られなかったのかしら。」
>「貧乏人の言う事はセコイな。」
>「自分で、稼いだ事のない甘ちゃんが!調子に乗るんじゃないわよ!」
>鼻で笑った金髪めがけ、リナはジャンプして回転蹴りを綺麗に決めた。
呪文唱えないだけまだマシです

てか、単に魔法使えない設定ですかね?



分からないなりにキチンと読んではいます

応援していますからね

これからも頑張って下さい

それでは





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18084花よりも団子?‐3‐井上アイ 2007/5/7 00:29:00
記事番号18081へのコメント

ちゃっら〜ん☆
受験生を惑わしているダメ人間でっす☆
元の話は知らなくてもオーケーかな?
設定は使っているけど、オリジナル設定もあるのですよ。
元の話が好きな人は、嫌悪するかもしれないくらいオリジナル色強いし、原作読んだ事無いし、ドラマも虚覚えなので、突っ込み所満載なのです。
そして、魔法、使えるかどうかは知りません☆
さすがのリナも、無駄に金の掛っている学園内では魔法を使わないと思ったので、そこまで考えませんでした。
何分みきり発車の作品ですので☆
戦闘シーンなんぞ書けませんしね☆
では、三話です。
いよいよ、話が動き始めました。
ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ
「・・・リナさん。」
「ミリーナ、ごめん。あたしと話さない方がいいわ。」
気まずい雰囲気の中、話し掛けたミリーナをちらりと見て、リナは重箱を片付け、片手に持つ。
「この娘は、関係無いわ。巻き添えはさせないで。」
床に転がり、呆然としている金髪に毅然とした態度でそう言い、リナは一人、リストランテを出て行った。
「あ゛ー、やっちゃったー。」
非常階段の踊り場へと出て、リナは頭を抱え、蹲る。
「・・・大体、なんで、今日はリストランテなんかに来たのよ、あんたのボスザル。」
「さあな、たまにあいつは気が向くと、一人で行くからな。あそこへ行くと、ちやほやされるから気分が良いんだろ。」
「ハタ迷惑な気まぐれかい。」
「所で、一体、何をやらかしたんだ。」
そう言い、ゼルは読んでいた本を閉じる。
暫くして、リナは決心した様に顔を上げ、一部始終を話した。
「なる程。ま、あんたは長生きするタイプだ。精々あいつが飽きるまで、悪あがきするんだな。」
「ちょっと、美少女が困ってんのに、放って置くつもりなの?」
「確かに、俺は赤札には反対している。だが、だからと言って、あいつは聞く耳持たんからな。俺に期待はするな。」
そう言うとゼルは腰を上げ、階段を上って行く。
「・・・この間のチョコ、おいしかったわ。また、頂戴!」
背中に向かいそう言い、リナは踵を返し、階段を降りて行く。
「・・・ふん。」
小さく鼻を鳴らし、ゼルは暫し目を閉じて、溜め息をついた。
その日の午後には、リナは学園中での有名人となり、目の前で陰口を言われ、かなり肩身の狭い思いで過ごす事になったのは、言うまでも無い。
‐落ちてくまでは、声を掛けないでね‐
リナからこっそり手渡された手紙を見て、ミリーナは溜め息をついた。
「尊重するべきかしら?」
手紙を丁寧に折り畳み、鞄に入れ、ミリーナは迎えの馬車に乗り込んだ。
そして、次の日、やはり、と言うべきか、リナのロッカーには赤札が貼られていた。
それは、瞬く間に広がり、その瞬間、集団イジメのターゲットと決まってしまったのである。
「ふ、ばかね。こんな物、予想済みよ。」
赤札を勢い良く剥がし、リナは近くのゴミ箱に捨てる。
「すでに、中の物は避難させてあるわ。」
言いながら、ロッカーを開けると、中から悪口を書かれ、丸められた紙が山の様に溢れ落ちた。
「あら、生温いわね。あたし、生ごみとか、虫をプレゼントされるのか、と思ってたわ。あ、そっか。お綺麗に育ったから、そんな物、触れないのね★」
小さく、満足そうに笑い、リナはロッカーを閉める。
「リナさん、おはよう。」
「ミリーナ・・・」
いつもの通りに声を掛けたミリーナを見て、リナは眉を寄せる。
その目の前で、ミリーナは鞄から手紙を取り出し、破ってみせた。
「やはり、従えないわ。」
「ばかね、あんた。」
「私は、無器用ですから、人生も無器用に生きる。それだけよ。」
「ん。ありがと。」
ミリーナの手を控え目に握り、リナは小さな声でそう言った。
―所変わり、F4の為に用意された特別ルームに、ゼルが勢い良く入った。
「おい!ガウリイ、どういう事だ。庶民の女相手にムキになるな、て言った時、頷いただろうが!」
「何で、ゼルが怒るんだ?あれはゲームだ。退屈な学園生活のただのお遊び。皆喜んでいるだろう?」
「低俗な遊びはいい加減卒業しろ!」
ソファに深く座って居たガウリイの胸ぐらを掴み、ゼルは一喝を入れる。
「ふーん。珍しくゼルが、物事に頓着したんで、試しに赤札を貼ってみれば、そういう事か。」
「おい!ちゃんと話を聞いているのか!」
「ゼル、あいつとは、どんな関係なんだ?」
「・・はあ?」
「こんだけ必死になるんだ、ただの知り合い、て訳じゃないよな?」
胸ぐらを掴む手がゆるんだ所を振り払い、ガウリイはゼルを見据える。
―ガチャ
「ガウリイ、今度は、特待生の女だって?何やったんだ、そいつ・・て、うわ、空気悪いな。喧嘩か?」
部屋に入るなり、場違いな声で言いながら、2人に歩み寄ったのは、F4の一人、ルーク=マグナスだった。
このルーク、短く逆立った赤い髪に、赤く吊り上がった瞳の人相は悪いが、中々整った顔をしていて、世界規模で有名なマフィアの跡継ぎなのである。
「ルーク、お前からも言ってやれ、イジメなんぞ、自分の核たる人格を低俗な物だと言っている様なものだ、と。」
「珍しいな、ゼルがそこまでハッキリ言うなんて、何か、在ったのか?」
嫌悪を露に言ったゼルを見て、ルークはガウリイを見る。
「大方、自分の女がイジメられるのが、気に入らないんだろう。」
「はあ?!マジかよ、ゼル、だから昨日、かばいたてしてたのな。」
「んなんじゃない!俺は、女、しかも庶民相手に、天下のガブリエフの人間がムキになるな、と言っているだけだ!」
ガウリイとルークの視線を真っ向から受け止め、ゼルは小さく溜め息をつく。
「好きにしろ。あんまり、人を甘く見ていると、足元を掬われるぞ。」
ガウリイに冷たい視線を送り、ゼルは部屋を出て行った。
「くそ!裏目に出たか。」
一人になれる所に行き、ゼルは思いっ切り拳を壁に叩き付けた。
「ガウリイ=ガブリエフを、呼んで。」
1限と2限の間の休みを利用して、リナは3‐Aの教室の前まで来ていた。
当然、教室中にざわめきが起こり、騒然とした空気の中で、2人は対峙する事になった。
「すぐ、戻らなきゃ行けないから、短く済ませるわ。言いたい事があるなら、直接言いなさい。あたしは、逃げも隠れもしないわ。ガブリエフ・コンチェルンの御曹司が、人の影でこそこそしてんじゃないわよ。」
一気にそう言い、リナは踵を返し、その場を去った。
「さすが、庶民、ガブリエフ様の凄さがわからないのね。」
「怖いわ。庶民の方、て、早く辞めて頂きたいですわね。」
口々に言いながら、生徒達はガウリイの回りに群がり、必死になって点数稼ぎをしようとする。
「邪魔だ。」
短く言って、ガウリイは教室へと戻って行き、席に着くと気難しい顔をする。
その空気に、誰しもが近付くのを躊躇い、その空気のまま、チャイムが鳴る。
―コツン。
「・・・何だ。」
次の休み時間、自分の前で足を止めた人物に気付き、ガウリイは冷たく見る。
「この間は、ああ言いましたが、貴方に大衆の前で恥じを掻かせない為の嘘です。本当は、貴方を出迎える義理も義務もなかった、ただそれだけですので、では、貴重な休み時間に失礼致しました。」
言うだけ言い、高い位置で結んだ銀髪を揺らし、その人物は颯爽と教室を出て行った。
「・・・すっげぇ。」
その教室に入ろうとしていたルークは、瞬きを忘れ、その人物を見送った。
ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ
ルークが登場!
いきなり、ミリーナに惚れてしまってますが、無理ないですね☆
ミリーナが、今回かなり、素敵に出来上がっているので、打っていて、自分で惚れそうになりましたv
これで、残り1人となったF4ですが、ギリギリまで迷いましたが、ゼロスになりました。
部下Sの人だった頃の人と迷いましたが、彼はルークの親になって貰いました。

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18085:花よりも団子?‐4‐井上アイ 2007/5/7 16:21:04
記事番号18084へのコメント

前回、見事打ち間違い、変換ミスに気付かずスルーしてしまいました↓↓
「落ちてくまで」て何?!
「回り」じゃなく「周り」だし!指差して、笑って下さい。
では、四話です。
今回は、パソからの打ち込みでっす☆
偶然、寄った所に在ったので、久々にカチャカチャしたかったので、急遽話を作りました。
ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ
「・・・古い手だわ。」
教師に呼ばれていると言われ、美術準備室に着き、リナは溜息をつく。
―カチャン
鍵の閉まる音に気付き、そちらを見れば、下心丸見えの3人の男子生徒達が居た。
「観念するんだな。ここは、他の教室とは離れている。叫んだって誰も来やしないぜ。」
「つっても、赤札が叫んだって、誰も来ないだろうがな。」
「庶民の味方なんぞ、いないだろ。」
下品に笑い、そいつらはリナに視線を集める。
「ふ・・・馬鹿ね、目撃者がいなくて好都合なのは・・・こっちよ。」
長い髪を一つに纏め、リナは目を細めた。
三分後、涼しい顔して、リナは廊下に出て行く。
「・・・手助けは、無用だったか。」
物陰から見ていた人物は、溜息をつき、リナが離れたのを確認してから、美術準備室に入る。
そして、昼になり、リナはミリーナと中庭に出ていた。
「リナさんの弁当が食べられるなら、この先ずっと中庭でもいいわね。」
「まあ、あんた1人くらい増えても、痛くはないけどさ。」
「一ヶ月で、金貨10枚で、どうですか?」
「そんなに鬼畜じゃないわよ。あたし。」
ミリーナの言葉に、リナはジト目を向ける。
―所変わり、特別ルームには、珍しくゼルがガウリイを待ち受けていた。
「・・・こいつらが、今回の赤札に、下品な行為をしようとしてたぞ。」
「・・・で?」
縄でぐるぐる巻きにされた男子生徒達を見て、ガウリイは首を傾げた。
「まだ、分からないのか!初めての女の赤札に、調子に乗るバカが出て来たんだぞ、お前は、犯罪を促したんだ!いい加減やめろ!」
「ふん、お前が助けたんだろう、未遂で終わった事に何ムキになっている。」
「俺は、何もしちゃいない。何があったか知らんが、こいつらの所に着いた頃には、こいつらだけが伸びていた。で、事の顛末を聞いた、それだけだ。」
溜息をつき、ゼルはソファに凭れる様に座る。
―カチャ
「おや、珍しい、どうされたんですか、ゼルガディスさん。」
黒いおかっぱ頭に、紫の瞳の、やけににこやかな顔をした男が、特別ルームに入ってきた。
この男、ゼロス=メタリオムといい、有名な茶道の家元の跡取りである。
「成る程、ガウリイさん、何故そこまで、ムキになるんですか?」
話のあらましをゼルから聞いたゼロスは髪を揺らし、首を傾げる。
「は?オレが?どういう事だ。」
「昨日、リストランテでの話しをしてたときは、表情がイキイキなさってました。ゼルガディスさんが肩入れされた時も、形だけは納得されてました。が、今日、赤札を貼られていたので、おかしいなと思っていたのですが、今の貴方は、僕が見た事のない位、イライラされています。で、もしかしたら、何か、彼女に、特別な思いをお持ちかと思いまして。」
眉を顰めたガウリイに、ゼロスは人差し指を立て、にこやかにそう言った。
「は〜ん、そういう事か。俺はな、集団イジメの対象に、女がなるのが気に入らなかっただけだ。だから、安心しろ。」
「んな?!」
面白そうに笑ったゼルをはじかれた様に見て、ガウリイは僅かに顔を赤くさせた。
ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ
とうとう、F4揃いました☆
では、また、次回

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18086花よりも団子?‐5‐井上アイ 2007/5/8 22:35:04
記事番号18085へのコメント

連続更新です。
昨日パソを久々に使いました、変換は楽でしたが、ミスタッチが多く、時間が思っていたより掛りました。
携帯からの打ち込みに慣れてしまった様です↓↓
では、五話です。
いよいよ、恋は動きだした(あ○○り風に)。
ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ
「・・・あのなあ、ガキじゃああるまいし、馬鹿やっているんじゃない。」
溜め息をつき、ゼルは立ち上がり、ガウリイの座るソファの肘掛けに軽く腰かけ、彼と横並びになる。
「ガウリイ、男なら、行動あるのみだ。下手な小細工なんぞするもんじゃない。」
「そうですねえ。赤札なんて逆効果ですよ?恨まれこそすれ、気を引くのは、無理でしょうねえ。」
ゼルの言葉に、コクコク頷くゼロス。
「勝手な思い込みで嫉妬して、暴走してんじゃない。俺は、ジャンプして回転蹴りを綺麗に決められる女はゴメンだ。」
「まず、謝るべきですね。赤札を撤回して、お詫びの品を送った方が、良いですよ?」
「ほう、ゼロスにしては、まともな案だな。赤札の撤回は早い方がいいな。ガウリイ、すぐ、動けよ。」
「僕にしては・・て、ゼルガディスさん、酷いですよ。」
その場でしゃがみ込み、ゼロスは《の》の字を右手の人指し指で、床に書く。
―そして、その頃、中庭では・・・
「・・見付けた。」
呆然と、その人物は一点を見詰める。
「にしてもさ、これから、どうしようか。いつまでも、中庭が安全とは限らないし、食事を落ち着いて食べられれば、あたしは、赤札なんて気になら無いけど・・・」
「私は、自分がしたい様に行動しているだけよ、リナさんに責任を追求する気は無いわ。」
「でもさ、イジメが過激化したら、どうすんのよ。あたしは、いいわよ、でも、あんたは何もしてないのに、あたしと居る、てだけで狙われるわよ?」
「私、今日、彼に喧嘩売ったわ。私も、同罪よ。」
「はっ!?」
「だから、気にしないで。」
ポカンと自分を見ているリナと視線を合わせずに、ミリーナは口元を拭い、手を合わせる。
「ごちそうさま。」
「あんた・・・バカね。」
「・・自分に、正直になりたかった、それだけです。」
嬉しそうに苦笑したリナをちらりと見て、ミリーナは立ち上がる。
「じゃあ、お先に戻るわね。」
「うん、また後でね。」
ミリーナが去ったのを確認して、リナはその場に立ち上がった。
「ルーク=マグナス、俺の名だ。あんたの名は?」
「この学園で、F4を知らない訳、ないでしょう?すみませんが、貴方に、名をお教えする事は、出来ません。私、赤毛の人は好きでは無いので。」
校舎に戻る途中呼び止められたミリーナは表情を固くしてそう言い、形だけの礼をして再び歩き出した。
―ポトン
軽い音と共に、リナの頭に小さなものが当たる。
「新手のイジメ?」
警戒心を露に、リナは先程まで座っていた所に落ちている、掌サイズの紙袋を拾い上げ、中を覗き、
「これって!?」
見覚えのある包み紙に、慌てて上を見上げるが、影すらも見えなかった。
‐もうしばらく頑張れ‐
そっけない字で書いてある紙を見付け、リナは嬉しそうに笑う。
「な〜によ、期待するな、とか言った癖に。」
くすくすと笑い、リナは大事そうに、紙袋を重箱の中に入れる。
リナが教室に戻れば、相も変わらず、陰湿なイジメが待ち受けていた。
机の上には、花瓶に花が生けられてあり、中には、芸のない紙屑の山。
「あ、これ、結構いい花じゃない。持って帰ろうかしら。」
「リナさん、今日は、いつもより早いですね。」
ホクホク顔のリナを見付け、ミリーナが本を片手に近寄ってきた。
「あー、図書室行ってたの?てっきり、怪我したのかと思ったわ。」
ほっ、とした顔をしてリナはミリーナを見る。
「大丈夫よ、そこまで、思いきった事、出来るわけないじゃない。人の目が気になる人ばかりだもの。」
「そりゃ、そうだけどさ、エスカレートしたら、どうなるか、分からないわよ?」
「自分の身を守る術は知っているわ。」
難しい顔をしたリナを見て、ミリーナは小さく微笑む。
その日の授業が終わり、リナは非常階段へと来ていた。
「居ない・・・か。お礼、言いたかったのに。」
チョコを一欠片、口に含み、リナはその場に座る。
「ん、おいし☆」
「・・・ここは、俺の指定席だ、と何度言わせる気だ。」
静かな低い声が、上の方から降ってきた。
慌てて立ち上がり、リナは階段を上る。
ちょうど死角になっていた所に、彼は座っていた。
「何、隠れてんのよ。」
「邪魔されたくなかったんでな。」
本を捲り、ゼルはちらりとリナを見る。
「何だ、元気そうじゃないか。」
「当然!」
「そうか。」
「そうよ。」
リナが不敵に笑うと、暫し沈黙が続いてから、ゼルが口を開く。
「ま、よく、頑張ったな。」
「・・・ん?何で、過去形なのよ。」
その言葉に、リナは、僅かに頬を染めたが、その不自然さに首を傾げる。
「さあな。」
「・・そっか。ありがと。」
「何の事だ。」
「んー、チョコの事、おいしーチョコ、ありがと。」
「ふん、自分でねだった奴が、何を言う。」
「へへ、今度は、ケース単位で頂戴v」
「・・・・調子に乗るな。」
「てへV」
溜め息をついたゼルに、リナは小さく舌を見せる。
「すまんな、赤札を止められなかった。」
「あー、良いのよ?」
「だが、あんた、落ち込んでいたじゃないか。」
「ふ・・・まあ、あたしにも、事情が有ってね。」
遠い目をしてリナは溜め息をつく。
「ま、正直、あんたのボスザルのプライドの高さに助けられたわ。」
「はあ?!」
「実はさ、教師や親にチクられる方が、痛手なのよねえ。」
苦笑して、リナはゼルを見る。
そこには、意表を突かれた顔が在った。
「そりゃあ、特待生だから、痛手になるだろうが・・・」
「あー、うん。それもあるけどね、姉にさ、騒動を起こすな、て言われてんのよ。そっちにバレる方が、痛手なのよねえ。」
力無く笑いリナは身震いさせた。
「そうか。」
それ以上突っ込めないと判断し、ゼルは本に視線を戻す。
「ま、とにかく、ありがと、じゃあ、また、明日ね☆」
「ああ。」
元気良く階段を降りる音を耳にして、ゼルはほんの僅かに口の端を上げた。
「・・・なあ、ゼロスは、何が良いと思う?」
「ガウリイさん、まだ決まらないんですか・・・赤札の撤回だってまだですよね?」
午後の授業を潰し、ガウリイとゼロスは、馴染みの店を巡っていた。
「ああ・・・そう言えば・・ゼルがやってくれてたんじゃなかったっか?」
「はあ・・・まあ、外に出てしまった以上、こちらを先に終わらせますか。」
溜め息をつき言い、ゼロスは何か閃いたのか、にっこりと笑い、ガウリイを見る。
『ありがとうございました。またお越し下さいませ。』
店員総出で見送られ、一人の男子が待たせてある馬車に乗り込んだ。
「若、家へ戻りますか?」
「いや・・・ガウリイの家に向かってくれ。」
お付きの者にそう言うと、男子は馬車にある鏡を見て、照れ臭そうに笑う。
その馬車がガブリエフ邸へと着く頃には、辺りは夕闇に包まれていた。
―ガチャ
「よお・・・なんで、テメエまで居やがる。ゼロス。」
「おや、僕が居て何か不都合でも?」
目を据わらせた相手を見て、ゼロスはにこやかに笑う。
「で、何か用だったか?ルーク」
「え、あ、ああ。あのよ、今回の赤札、無しにしてくんねえか?」
部屋の主を見て、来訪者=ルークは鼻の頭を掻きながらそう言う。
「おや、まあ」
「どういう事だ?」
目を合わせ首を傾げ、2人はルークを見る。
「それと、出来れば、あの銀髪の女に、赤札を貼るの、止めて欲しいんだが。」
「銀髪・・ああ、あの女か。別に、そのつもりはないが。」
「どなたです?その方。」
ルークの言葉に、ガウリイは頷き、ゼロスは首を傾げる。
「テメエには、関係無い話だ。」
「冷たいですねえ。」
ルークの柘植もない言葉に、ゼロスは気にした風も無く肩をすくめる。
「で、赤札、取り止めてくれるのか?」
「つい、半刻前に、撤回をした所だ。」
「へ・・そ、そうか・・・なんで急に?」
ガウリイから帰ってきた思ってもなかった言葉に、ルークは鼻白む。
そこを、ゼロスが突っ込む。
「おや、それは、ルークさんに何か関係あるのですか?」
「う゛・・・」
「それは、もしや、髪を黒くなされた事が関係してたりするのですか?」
「!?」
「おやおや、春が一度にやって来た様ですねえ?」
目に見えて固まるルークを見て、ゼロスは面白そうに笑った。
「・・それは、銀髪の女なんだな?」
「う、まあな。」
少し考えてから言ったガウリイの問いに、ルークは小さく頷く。
「そうか!髪の色まで変えたんだ、物にしろよな!」
「おうよ!」
明るい声で言ったガウリイの言葉に、ルークは片腕を挙げ応える。
その彼の髪は、本来の赤ではなく、黒くなっていた。
ΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦФ
皆さん!やりました、かっくいーゼルを書けました!
前作では扱いがひどかったので、わら人形を打たれてないか、ビクビクしていました☆
目立っていない、ガウリイは、今後見せ場はあるのか、ルークは活躍するのか、まだ考えていないので、分かりません☆
すでに、元の話から脱線しているので、自分でも予想がつかないのですよ。
実は、一発書きなんですね、この話。
さりげなく伏線を張ってみたものの、それに首を絞められそうです。
連載もので一発書きなんて、ムボーな事していますねー自分。
他の素敵文章を書く人に怒られますね。

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18087花よりも団子?‐6‐井上アイ 2007/5/11 17:30:46
記事番号18086へのコメント

頭の中にある筋道が、大雑把だった為、少し苦しくなって来ました。
では、六話です。
ガウリイの馬鹿ぶりを見てくださいv
ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ
朝の学園に、いつもと違う動きがあった。
玄関ホールに生徒達が集まり、何やら待ちどおしそうにそわそわとしていたのだ。
「何、これ?」
「どうやら、F4が集めたみたいよ。」
リナの質問に、ミリーナは静かに応えた。
2人は、人だかりの後ろに陣取り、目立たない様にしていた。
『F4・F4・F4』
声を合わせ、皆が彼等を迎え入れる。
玄関ホールから延びる、階段の踊り場に、彼等は現れた。
その中の、金髪の男が一歩前に出て、軽く手を挙げる。
それを、合図の様に、皆のコールが止み、そこに、静寂が訪れた。
「もう、知っているとは思うが、今回の赤札は撤回した。今日以降、彼女に危害を加える事は、許されないと思え。」
低く、よく通る声でそう言い、金髪は皆を見渡し、一点でとどまる。
「以上だ。」
彼はそう言うと、他のF4を引き連れ、階段を上って行った。
「ミリーナ、あたし、ちょこっと行ってくる。」
「・・・ええ。」
騒がしい生徒達の間を縫い、リナは彼等の後を追った。
―カ・・チャ
特別ルームのドアが遠慮がちに開かれ、栗色の長い髪を揺らして、入って来た少女を見て、F4はそれぞれ違う表情を見せる。
ゼルは眉を寄せ、ルークは関心なさそうに見詰め、ゼロスは面白そうに笑み、ガウリイはあからさまに動揺した顔をした。
ゼルは、座っていたソファから立ち上がり、口を開く。
「ここは、俺達の部屋だ。気軽に入るな。ノックぐらいするのが、礼儀だろう。」
「いや、いい。丁度、あんたと話がしたかったんでな。」
ガウリイは、ゼルに座る様に促し、リナを見る。
「あんな目立つ事、しないでくれる?」
「赤札の撤回を知らない奴が、いるかもしれないだろう?あれは、必要な事だ。」
迷惑そうな顔をしたリナに、ガウリイは平静を装う。
「あっそ。」
「お、一昨日は、わ、悪かった。そ、それと、あ、赤札の事も、悪かった。」
溜め息をついたリナに、ガウリイはソファから立ち上がり、頭を下げる。
「どもり過ぎだろ、オメエ。」
「ガウリイさん、少し落ち着いて。」
ルークはジト目で、ゼロスは苦笑して、ゼルは溜め息を付き、長年の友人の頭を下げている珍しい光景を見守る。
「分かれば、いいのよ。」
「そ、それでだな。詫びの品が、あるんだが・・・」
腰に手を当て、溜め息ついたリナに、ガウリイは小さな箱を差し出す。
「・・・どうも。」
「開けてみてくれ。」
箱を受け取り、怪訝そうな顔をしたリナに気付かず、ガウリイはぎこち無く笑う。
「・・・・・・何、これ?」
「それな、今、女共に人気があるブランドでな、新作なんだ。」
箱の中を見たリナが呆然とすると、ガウリイは得意そうにそう言う。
「んな事、聞いてんじゃない・・・」
「へ・・・?」
顔を伏せ言ったリナを見て、ガウリイは首を傾げる。
それを、1人面白そうに、ゼロスは見、ルークとゼルは不思議そうに見ていた。
「こんなもん!いるか〜〜〜!」
「げふっ!?」
箱を思いっ切りガウリイの顔にぶつけ、リナは怒りを露に言う。
「何考えてるのよ!ばっかじゃない!」
ふん!と鼻息荒く、リナは特別ルームを後にした。
「どれ・・・馬鹿か、お前は・・」
立ち上がり、箱を拾ったゼルは痛むコメカミを押さえる。
「うげ・・これは無いだろ・・・ボケ。」
ゼルの手にある箱を覗き、ルークは顔を引き攣らせる。
「いや、だって、ゼロスが、女に人気があるって・・」
我に帰ったガウリイは、そう言う。
「あのなあ、ゼロスに意見聞くな、何度痛い目をみれば、気が済む。」
「にしても、これは無いだろ、ボケ茄子。」
ゼルとルークは揃って溜め息をつく。
「おや、駄目ですか?僕の周りには、好評なブランドでしたが、彼女の好みとは、違った様ですねえ。」
そしらぬ笑顔でゼロスはソファにもたれかかる。
「そりゃ、あんたに好意を寄せている女だからだろうが。」
「んでもって、ブランド好きな女ばかりだからな。」
ゼルとルークはジト目をゼロスに向ける。
「まあ、僕もダメ元で提案したんですがね、まさか、それに乗るとは思いませんでしたよ。」
「確信犯だよ、こいつ・・・」
「相変わらずだな。」
苦笑したゼロスを見て、ルークとゼルは視線を合わせ頷く。
「・・・そうか!好みじゃなかったんだな。よし、取り替えて貰ってくる!」
暫し考え込んでいたガウリイは手を打つと、ゼルの手から箱を取り上げ様とする。
が、ゼルはそれを譲らない。
「どういうつもりだ。お前。」
「詫びの品には、不向きだ。菓子にしとけ。」
するどい視線を真っ向から受け止め、ゼルはそう言うと、箱をガウリイに渡し、
「こういう物は、ある程度親しくなってからにするんだな。」
言うと、踵を返し部屋を出て行った。
「友達と分けられる物が、ベストだからなV頑張れよ☆」
ガウリイの肩を叩き、ルークは部屋を出て行く。
「なる程、彼女のお友達、といった所ですか。手を汚さずに食べられる物がよろしいかと思いますよ?」
にこりと笑い、ゼロスも部屋を出て行く。
「かわいいのにな、何でダメなんだ?」
箱の中を見てガウリイは首を傾げる。
そこには、シンプルながらも、可愛い造りの赤い宝石の付いた指輪が在った。
「・・馬鹿ばかりね。」
「信じられない!あの馬鹿。」
教室に戻ったリナの様子に、何が在ったのか聞いたミリーナの感想は、的を得ていた。
「・・・まさか、ね。」
「ん?何か、言った?」
「いえ、何でもないわ。」
頭(かぶり)を振り、ミリーナは授業の準備の為、席に戻る。
心の内に、一つの可能性を感じながら・・・、それが、当たっていた事を、後々知る事になる、とも知らずに。
そして、2限後の休み時間に、リナを訪ねてガウリイがやって来た。
2人は人の目が付かない場所に移動して、まず、リナが口を開く。
「何?」
「まあ、何だ、詫びの品だ。」
「・・・どうも。」
ぶっきらぼうに渡された高さのない箱が入った紙袋を、リナは受け取り、重さを感じて、ほっとする。
「えっと、・・・。」
「?じゃあ、あたしは、これで。」
口篭ったガウリイを怪訝に感じながら、リナは一礼して教室に戻った。
勿論、その後、好奇心旺盛な生徒達に質問攻めに合うが、「答える義理は無い」の一言で、彼女は終らせた。
「何、考えてんの?あのバカ。」
「贈り物をした事が、なかったんだ。まあ、許してやってくれ。」
昼休み、食後にいつもの所に来たリナは、ゼルと視線を合わせる様に、しゃがみこんだ。
「まあ、いいけどさ。」
「で、何を貰えた?」
「フィナンシェ、まあまあ、おいしかったわ。ゼルがススメたの?」
「いや、俺は菓子にしろと言っただけだ。あんたは、甘い物で機嫌が取れるからな。」
「何よ、それ〜。」
「事実だろう?」
頬を膨らませたリナを見て、穏やかに笑うゼル。
「ふん!せっかく、チョコのお礼、持ってきたのに!そんな事言うなら、渡さないわよ?!」
「いらん。そういうつもりは無いんでな。」
「かっわいくな〜い。リナちゃん特製クッキー、おいしいんだから、食べなさい!」
ずい!とゼルに小さな手提げ袋を渡し、リナは立ち上がり、階段を下り始め、
「甘さ控え目よ。食べてみて!」
一段下の踊り場で足を止めそう言い、また下り始める。
「ふん。」
鼻を鳴らし、ゼルは手提げ袋を手にして立ち上がった。
「名前、教えてくれねえか?」
「・・・馬鹿ですね。体よく断っただけです。」
昨日と同じ場所で、待ち受けていた彼の、黒くなっている髪を見て、ミリーナは冷淡にそう言う。
「へ・・・?」
「赤札を容認している様な方と、話す事などありません。」
「え゛・・・?」
「つまり、言い訳に利用させて頂いた、それだけです。」
だんだん青褪めていく顔を眺めながら冷静にミリーナは言い続ける。
「外見なんていくら変えても無駄です。」
「う゛!」
「それとも、私は外見で人を選んでいる、とお思いでしたか?」
「いや!それだけは無い!」
「なら、何故その様な馬鹿な事をなさったのですか?結局、貴方は外見に囚われている、そういう事になりませんか?」
「・・・。」
「では、失礼致します。」
血の気が引き、言葉を失ったルークに一礼をして、ミリーナは颯爽と校舎内へと消える。
「ガウリイ!今後、赤札なんか貼ってみやがれ、絶交だからな!!」
特別ルームに殴り込む様に入り、ルークはそう叫び、すぐに出ていった。
「おや、何が在ったんでしょうかねえ?」
「・・・絶交て?いきなり、何々だ?」
目をパチくりさせ、ゼロスとガウリイは顔を見合わせ、首を傾げた。
ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ
人が多い為、話の進みが遅いですな。
ほんのりゼルリナ風味から抜け出せません☆
何気に好きなんですね、この2人の会話

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18094Re:花よりも団子?‐6‐。。。 2007/5/15 21:43:07
記事番号18087へのコメント


 今 ☆ 晩 ☆ み ☆ い ☆ ぃ ☆ ぃ ☆ い ☆ ィ ! !

帰って来たよ!

帰ってこれたよっ!

ああ晴れて僕は自由の身☆

もう束縛される事なんてこれから一月くらいは無いのさッ☆


今まで音信不通ですみません。

実は今日まで中間テストでして・・・

今全ての魔の手を倒してきたトコロです。



随分進みましたね〜

やはりパソの方が打ちやすいですか♪

>朝の学園に、いつもと違う動きがあった。
>玄関ホールに生徒達が集まり、何やら待ちどおしそうにそわそわとしていたのだ。
>「何、これ?」
>「どうやら、F4が集めたみたいよ。」
>リナの質問に、ミリーナは静かに応えた。
>2人は、人だかりの後ろに陣取り、目立たない様にしていた。
>『F4・F4・F4』
>声を合わせ、皆が彼等を迎え入れる。
凄い光景でしょうね

何か軽く洗脳されてるっぽくないですか?

>「もう、知っているとは思うが、今回の赤札は撤回した。今日以降、彼女に危害を加える事は、許されないと思え。」
>低く、よく通る声でそう言い、金髪は皆を見渡し、一点でとどまる。
>「以上だ。」
>彼はそう言うと、他のF4を引き連れ、階段を上って行った。
>「ミリーナ、あたし、ちょこっと行ってくる。」
>「・・・ええ。」
>騒がしい生徒達の間を縫い、リナは彼等の後を追った。
>―カ・・チャ
>特別ルームのドアが遠慮がちに開かれ、栗色の長い髪を揺らして、入って来た少女を見て、F4はそれぞれ違う表情を見せる。
>ゼルは眉を寄せ、ルークは関心なさそうに見詰め、ゼロスは面白そうに笑み、ガウリイはあからさまに動揺した顔をした。
ガウリイのキャラの変わり様が凄いです

恋とは・・・人をかくも容易く変えてしまうものなのですね・・(誰

>「ここは、俺達の部屋だ。気軽に入るな。ノックぐらいするのが、礼儀だろう。」
>「いや、いい。丁度、あんたと話がしたかったんでな。」
>ガウリイは、ゼルに座る様に促し、リナを見る。
>「あんな目立つ事、しないでくれる?」
>「赤札の撤回を知らない奴が、いるかもしれないだろう?あれは、必要な事だ。」
>迷惑そうな顔をしたリナに、ガウリイは平静を装う。
>「あっそ。」
>「お、一昨日は、わ、悪かった。そ、それと、あ、赤札の事も、悪かった。」
>溜め息をついたリナに、ガウリイはソファから立ち上がり、頭を下げる。
>「どもり過ぎだろ、オメエ。」
>「ガウリイさん、少し落ち着いて。」
>ルークはジト目で、ゼロスは苦笑して、ゼルは溜め息を付き、長年の友人の頭を下げている珍しい光景を見守る。
ココのキャラ落差スゲエェェエェ!!

ガラッと変わります。ガラッと。

ああ・・・恋とは、かくも容易(略

>「こんなもん!いるか〜〜〜!」
>「げふっ!?」
>箱を思いっ切りガウリイの顔にぶつけ、リナは怒りを露に言う。
>「何考えてるのよ!ばっかじゃない!」
>ふん!と鼻息荒く、リナは特別ルームを後にした。
>「どれ・・・馬鹿か、お前は・・」
>立ち上がり、箱を拾ったゼルは痛むコメカミを押さえる。
>「うげ・・これは無いだろ・・・ボケ。」
>ゼルの手にある箱を覗き、ルークは顔を引き攣らせる。
>「いや、だって、ゼロスが、女に人気があるって・・」
>我に帰ったガウリイは、そう言う。
>「あのなあ、ゼロスに意見聞くな、何度痛い目をみれば、気が済む。」
>「にしても、これは無いだろ、ボケ茄子。」
>ゼルとルークは揃って溜め息をつく。
めっさボロくそに言われてますね・・・・・ガウリイが可哀相(涙

友人ならここは、励ますかフォローする場面だろっ!

フラれた上にこんなに言われちゃ。

きっとクラゲの足何本かがヒョロヒョロのしわしわになってますよ!

カ ル シ ウ ム 足 ん な く て !

>「おや、駄目ですか?僕の周りには、好評なブランドでしたが、彼女の好みとは、違った様ですねえ。」
>そしらぬ笑顔でゼロスはソファにもたれかかる。
>「そりゃ、あんたに好意を寄せている女だからだろうが。」
>「んでもって、ブランド好きな女ばかりだからな。」
>ゼルとルークはジト目をゼロスに向ける。
>「まあ、僕もダメ元で提案したんですがね、まさか、それに乗るとは思いませんでしたよ。」
>「確信犯だよ、こいつ・・・」
>「相変わらずだな。」
>苦笑したゼロスを見て、ルークとゼルは視線を合わせ頷く。
ゼロスはお姉様達にモテそうです

可愛がられてそう。

>「詫びの品には、不向きだ。菓子にしとけ。」
>するどい視線を真っ向から受け止め、ゼルはそう言うと、箱をガウリイに渡し、
>「こういう物は、ある程度親しくなってからにするんだな。」
>言うと、踵を返し部屋を出て行った。
>「友達と分けられる物が、ベストだからなV頑張れよ☆」
>ガウリイの肩を叩き、ルークは部屋を出て行く。
>「なる程、彼女のお友達、といった所ですか。手を汚さずに食べられる物がよろしいかと思いますよ?」
>にこりと笑い、ゼロスも部屋を出て行く。
>「かわいいのにな、何でダメなんだ?」
>箱の中を見てガウリイは首を傾げる。
>そこには、シンプルながらも、可愛い造りの赤い宝石の付いた指輪が在った。
えー!自分なら絶対貰います!(キッパリ

深い意味があろうが無かろうが、とりあえず貰っとく。

ぇだって要らないなら売れるし(最低

皆があんなにブーブー言うから、自分パンティあげたのかと思(ゴメ

>「何、考えてんの?あのバカ。」
>「贈り物をした事が、なかったんだ。まあ、許してやってくれ。」
>昼休み、食後にいつもの所に来たリナは、ゼルと視線を合わせる様に、しゃがみこんだ。
>「まあ、いいけどさ。」
>「で、何を貰えた?」
>「フィナンシェ、まあまあ、おいしかったわ。ゼルがススメたの?」
>「いや、俺は菓子にしろと言っただけだ。あんたは、甘い物で機嫌が取れるからな。」
>「何よ、それ〜。」
>「事実だろう?」
>頬を膨らませたリナを見て、穏やかに笑うゼル。
>「ふん!せっかく、チョコのお礼、持ってきたのに!そんな事言うなら、渡さないわよ?!」
>「いらん。そういうつもりは無いんでな。」
>「かっわいくな〜い。リナちゃん特製クッキー、おいしいんだから、食べなさい!」
>ずい!とゼルに小さな手提げ袋を渡し、リナは立ち上がり、階段を下り始め、
>「甘さ控え目よ。食べてみて!」
>一段下の踊り場で足を止めそう言い、また下り始める。
>「ふん。」
>鼻を鳴らし、ゼルは手提げ袋を手にして立ち上がった。
何だここだけキラめく青春だなオイ!!(照

ああ・・ダメだよガウリイ。無理だよ、だってこの空気・・・何かピンクいもん・・(涙

そして、ゼル友達失格ですぅー。穏やかに笑っちゃダメなんですぅー(ブー



うん。御免なさい。

何かテスト終わったんで、変なテンションのまま

変なコメントしてしまいましたね

もう空を舞う鳥の様に自由な我が身なので、

次こそはもっとマトモな文章を贈りたいと思います

それでは。





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18100花よりも団子?‐7‐井上アイ 2007/5/19 02:47:59
記事番号18087へのコメント

一週間放置していました↓↓
スランプに陥ってしまい、中々文章がススメられなかったのです↓
。。。さん、久し振り〜☆
テストお疲れしたー☆テスト勉強をマジメにやった覚えが無いので、偉い事は言えません!参加する事に意義があるのです!?←ダメな人間を見習わないで下さいι
では、お待たせしました、七話です。
ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ
‐明日デートしようぜ、正午にエイシェ広場に待ち合わせだ。〜ガウリイ=ガブリエフ‐
「趣味の悪い悪戯ね。」
ロッカーに入っていた手紙を読み、リナは嫌悪感を露に手紙を細かく千切り、帰り支度をした。
「デートに誘っただと?!」
「ああ、手紙をロッカーに入れてきた。」
驚愕の表情をしたゼルに、ガウリイは頷く。
ガブリエフ邸へとやってきたゼルに、ガウリイが自慢気にデートに誘った事を伝えたのは、ゼルがガウリイの自室へと入って直ぐだった。
「ゼロスの助言か、それは?」
「いや、あいつには、オレのやりたい様にしろって言われただけだ。」
「それで、何でデートになる?来ない事は考え付かなかったか?」
「え?来ない事なんて有るのか?」
「あー、誘った事ないからな、お前。」
ガウリイから返って来た言葉に、ゼルは白い目を向ける。
「ま、健闘を祈ってやるさ。」
「おう!頑張るぜ!」
ゼルの気の無い応援に、ガウリイは拳を振り上げる。
「でだ、勉強を始めていいか?」
勉強道具を広げ、ゼルはガウリイを見る。
一週間に一度、彼はゼルに勉強を見て貰っているのだ。
その甲斐あってか、彼は今の所、テストで赤点を採った事は無い。
そして、次の日、リナは赤い傘を手の中で回しながら乗り合い馬車の停留所で人を待っていた。
暫くして、馬車が彼女の前に停まり、中から黒髪の少女が降りて来た。
「久し振りね、アメリア。」
「折角来たのに、雨、てどういう事よ〜。」
口を尖らせ、黒髪の少女=アメリアはリナの傘の下へと入る。
「まあ、またこればいいじゃない。」
「とか言って、リナこの間セイルーンに遊びに来た時、雨降ったらすっごく不機嫌になったじゃない。」
「あはは☆そういう事もあったかしらねえ?」
「有ったわよ。ね、最初はどんな店を紹介してくれるの?」
「そうねえ、ちょっと体温めましょ、お茶の美味しい所案内するわ。」
リナに連れられ、アメリアは色々な店を巡り、夕方頃に、ミリーナの家へと来ていた。
「リナにこんなマトモな友人がいるなんて、信じられないわ。」
「あっはっは、変な友人代表はあんたよ?」
ミリーナを見て感心したアメリアに慌てず騒がずに紅茶を飲むリナ。
「性格、こんなでしょ?疲れたら距離を取る事をススメるわ☆」
「大丈夫よ、リナさんの性格は熟知しているので、扱いには慣れているの。」
アメリアの言葉に、ミリーナは静かにそう言う。
「リナを助けてね。意識しなくても、してても、敵を作り易いから、心配してたんだけど、ミリーナさんが居れば、安心だわ。」
「まあ、出来るだけの事はするわ。」
マジメな顔をしたアメリアの言葉に頷き、ミリーナは小さく笑う。
「あー、もう!何を勝手にやってっかなあ。アメリア、そろそろ馬車の時間よ!」
「はいはい、では、お邪魔しました☆来年、宜しくしま〜す☆」
頬を僅かに赤らめたリナを見て、アメリアは苦笑してソファから立ち上がった。
「たく、学校の友人に会いたいて言うから何のつもりかと思えば、何考えてんのよ、あんたはー。」
「だって、この間、窮屈な思いしてる、て言っていたじゃない、心配だったのよ。」
街道を歩き、リナはアメリアにジト目を送る。
「余計なお世話よ。」
「ふふ、耳、赤いわよ?相変わらず照れ屋ねえ?」
アメリアは小さく笑いながらそう言う。
「やかまし。」
アメリアの頭を小突き、リナは手で顔を扇ぐ。
アメリアを見送り、リナは思う所が有ったのか、家路とは違う道へと進む。
そして、リナが見たのは、雨の中青い傘を手にした背の高い金髪だった。
「嘘・・・本気だったの?」
小さく呟き、リナは仕方無くそちらへと足を向ける。
「待ち合わせは、正午じゃなかったか?」
「来るなんて、返事した覚えないんだけど?」
気配に気付き、顔を向けたガウリイの言葉に、リナはつっけんどんにそう言う。
「来ただろ?人を待たせんなよ。」
「だから、来るつもりなかったんだって。」
「でも、来たじゃないか。」
呆れ顔のリナの言葉に、ガウリイは首を傾げる。
「ちょっと通り掛っただけよ。」
「そっか・・」
「赤札なんて卑怯な手を使う人と、少しの間でも一緒に居るつもり、無いから。」
「う・・・。」
嫌悪感を露にしたリナの言葉に、ガウリイは身を縮める。
「て思っていたけど、お茶位なら、相手してあげる。近くに良い店、あるわよ?」
「へ?」
「ま、不本意ではあるけどね、雨の中長時間待っていたご褒美よ。」
ぽかんとしたガウリイに、溜め息混じりにそう言い、リナは踵を返す。
「何やってんのよ、置いて行くわよ?」
「今行く!」
呆然と立ちすくんでいるガウリイを振り返り声を掛けたリナに、彼は慌てて追い付く。
「ま、高級店、て訳じゃないから、不満かもしんないけど、味は保証するわ。」
「予約してあるレストランがあるんだが。」
「嫌いな人と、食事をする趣味はないわ。」
「そうか・・・」
「まあ、赤札を貼らなくなったら、考えてもいいけど?」
「もう、赤札は使わない!約束する!」
「そ?まあ、期待はしないでおくわ。」
意気込んで言ったガウリイに苦笑して、リナは目的の軽食屋へと入り、その後をガウリイが付いて入る。
そこは、こじんまりとした造りで、内装も凝った物が無い、家庭的なお店だった。
そこで、2人して無言でお茶を飲んだ。
「あんたさ、帰ろうとか思わなかったの?4時間も何突っ立ってんのよ?」
「オレが帰った後、来るかも、て思ってな。」
お茶を飲み干し言ったリナに、ガウリイは頬を掻く。
「来なかったら、あんた、風邪引いていたわね、絶対。」
「来てくれただろ?」
「馬鹿ね、こっちは人と会った帰りだったのよ。」
「でも、会えた。」
冷たく返したリナに、ガウリイは嬉しそうに笑う。
「なんか、頭のネジが足んないわねえ、あんた。」
「はは、まあな。良く言われるよ。」
「あっそ。あ、学校で声掛けないでね、あんたのファンに恨まれるのはゴメンだから。」
「じゃあ、またこうやって会ってくれるか?」
「・・約束を守るのが先よ。」
「よし!じゃあ指切りな☆」
リナの右手小指を取り、ガウリイは指切りをする。
「今度は、オレのおススメの店に行こうな☆」
「まだ、次があるかなんて分からないわよ。」
ガウリイの手を払い、リナは自分の分の代金をテーブルに置き、席を立つ。
「それじゃ。」
「絶対、約束守るからな☆」
リナの背中にそう言い、ガウリイはぬるくなったお茶を飲み干した。
ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ
また夜更かしでっす☆
実は、一回、話が気に入らなくて、消去して打ち直しました☆
微妙に近付いたガウリイとリナが書けたので、やり直して正解だと思いますが、眠いです☆
では、また☆

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18103花よりも団子?‐8‐井上アイ 2007/5/23 02:17:25
記事番号18100へのコメント

ネットカフェに行きた〜い!!
心の叫びでした☆
地元になさそうなので、少し億劫ですが・・・
ご飯が美味しかったら良いなあ。米が美味しければ、幸せなのです☆
では、8話です。
アメリアの出番、少ないですねえ、ファンの方すみません。
ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ
休み明けの朝、F4はいつも通りに特別ルームに集っていた。
「一緒に、お茶したんだ☆」
「ほおう、テメエの所為でこっちは嫌われたって〜のに、一緒にお茶しただと?そりゃあ、良い御身分なこって。」
ガウリイの浮かれ具合いの理由を聞いたルークはコメカミを痙攣させ、
「来たのか?!」
「何でそうなるんですか?!」
ゼルとゼロスは驚き、ガウリイを見る。
そこには、幸せそうな笑顔全開な顔が在った。
「ああ、ちょっと待ち合わせ時間には、遅れて来たけどな。私服姿、滅茶苦茶可愛かったぜ?」
「・・・まあ、なんだ、良かったな。」
「答えを期待した僕が馬鹿でしたね。」
ガウリイの返答に、疲れた顔をしてゼルとゼロスは揃って溜め息をついた。
「て!!良くねえし!」
「自業自得だろう?お前が赤札を容認していた事は事実だ。」
「そうですねえ、無い腹、て訳では無いですからねえ。」
ルークが2人を見ると、ゼルとゼロスはさも当然といった顔をした。
2人共、ルークが意中の彼女に何と言われたのか知っているからこその反応である。
「ゼル!昼飯付き合ってくれ!」
「はあ?!」
ルークからの急な提案に、ゼルは怪訝そうな顔をする。
「ゼルは赤札に反対している、ていうのは生徒達に知れ渡っている。ゼルが一緒に居れば話してくれるかも知れないだろ?」
「ガウリイが相手と上手くいったら、紹介してもらえ。」
「んな、いつになるか分からない事に期待できるかよ。俺は今すぐお近付きになりたいんだよ。」
「急ぐと、また墓穴を掘るかも知れんぞ。」
「そこは、ゼルガディス大先生がフォローしてくれ!!」
「おい。まず自分を変える努力をしたらどうだ。」
「それはこれからやる。だから、そこん所を彼女に見て欲しいんだ。」
「たく・・・あんまり期待してくれるなよ?」
「恩に着るぜ、ゼル!!」
呆れ顔のゼルの手を取り、ルークは顔を輝かせた。
「・・少し、落ち着け。」
昼時、中庭へと向かう道すがら、ゼルは隣へとジト目を向けた。
勿論、その視線の先には、かなりそわそわしているルークがいた。
「んな事言ってもよ・・」
「偶然を装って、さりげなく声を掛けるんだ、動揺してたら、説得性に欠けるだろうが。」
「わ・、解った。」
ゼルの言葉に頷き、ルークは平静を装おうとするが、その様子を見て、ゼルはこっそり溜め息をついた。
「と・・・先客だったか。」
リナ達が居る場所まで辿り着き、ゼルは何食わぬ顔でそう言う。
「あら、この間はどうも。」
「あ、あー、これはどうも。」
ミリーナに声を掛けられ、ゼルは思い当たったのか軽く会釈をする。
「おい、知り合いかよ?」
「親の会社が世話になている銀行の頭取の娘だ。この間、パーティで紹介されてな。」
ルークに小声で聞かれ、ゼルは小声で返事をし、
「一緒して構わんか?」
「え?」
言った言葉にミリーナは眉を寄せる。
「晴れたからな、外で食べようと思って、ここまで来たんだが・・邪魔だったか?」
「えっと・・・」
困った顔してミリーナはリナを見る。
他人の振りして食べていたリナはそれに気付き顔をゼルに向ける。勿論、内心の動揺は未塵も見せずに。
「他、当たれば?」
「他は、昨日の雨でヌカるんでいる。日当たりの良いここしかマシな場所は無い。」
「あっちの方なら良いわよ。」
自分達とは少し離れた所を指差しそう言い、リナは再び食べ始める。
「・・なあ、それ、一人分かよ?」
リナの前に置かれた重箱の数に圧倒されたのか、ルークは引き気味に彼女に問い掛けた。
「ええ、だからここの値段の割りに量の少ないメニューは使えないのよ。」
「効率わりいな、成長期の筈だろうが?」
「絞めるわよ?」
ルークの言葉にリナは笑顔で、その渠落ちに拳大の石を狙い澄まして投げ付けた。
「げふっ!?」
口から血を吐き、ルークはその場に倒れ込むが、ゼルがそれを拾いリナが指差した場所へと腰掛けた。
「お前は〜、刺激してどうする、連れに嫌われたら、余計近付けないだろうが。」
「う゛、だってよ、俺の事、見向きもしない位無視されているからよ、気付いたら隣にちょっかい掛けてたんだ、仕方ねえだろ?」
ゼルにジト目で見られ、ルークは身を縮ませた。
「ねえ、特別ルームには行かないの?」
重箱をつっつきながらリナは気まずい雰囲気を解消する為か、彼等に話し掛けた。
「さっき、言っただろう。天気が良くなったから外に出て来ただけだ。」
「だったら、ここ以外だってあるじゃないの。」
「引き返すのは、面倒なんでな、それに、めぼしい所が思いつかなかったからな。」
あきらかに無視を決め込んでいるミリーナと、気落ちしているルークの隣で、場の繋ぎの様にリナとゼルは話を盛り上げ様とする。
「レディーファーストで、この場を譲りなさいよね。」
「だから、場を譲って端に陣取っているだろう?」
「目の付く所に居ないでよね、特に、そっちの暗い人、うざい!」
「ああ、それは俺も同感だ。」
「あはは☆じゃあ、見えない場所まで移動してね。」
「食事中だ。立ってもいいが、そっちにゴミが飛んでも知らんぞ。」
そこで、会話が一時途切れ、ルークが首を傾げながら口を開く。
「なんか、あんたら息合ってんな。会話のテンポが良過ぎだろ。」
「その場凌ぎに話していただけだ。お前の所為で空気が悪かったからな。」
「う゛・・・わりい・・・」
ゼルに白い目で見られ、ルークは頷垂れた。
「ミリーナも、あっちの事なんか気にしないで、楽しく食べましょ。気難しい顔で横に座っていられるとこっちまでご飯がまずくなるでしょ?」
「そう・・ね。」
リナの言葉に、ミリーナは頷くが、心の内では、先程ルークの指摘した事が気に架かっていた。
まるで、気を置けない人同士が話ている様なテンポが、その場凌ぎで出来るのだろうか、と。
「ミリーナ、どうかした?」
「いえ、リナさんの弁当が不味くなるのは、創造つかない、と思っただけよ。」
妙な間にリナが首を傾げると、ミリーナは頭(かぶり)を振った。
「ふふん!まあね☆そこらの二流シェフになら勝つ自信あるわよ☆」
「へ?お前、料理なんて出来るのかよ?!」
「しっつれいね!?当たり前でしょ!」
意外そうにいったルークを睨み、リナはそう言う。
「いや、だってよ特待生だろ?勉強の時間に、それだけの量の料理、時間足らなくなるんじゃねえか?」
「ふふん!お生憎様、授業で勉強は間に合っているのよ!」
しどろもどろ言ったルークを鼻で笑い、リナは得意気な顔をした。
「げ、天然で頭が良いのかよ、ゼル、負けたな、お前は努力派だもんな☆」
「勝負する気はなかったが?」
ルークに面白そうに見られ、ゼルはうんざりした顔をする。
「努力している人を笑うのは間違っているわ。諦めて何もしない人とは比べられない程ステキな人だわ。」
「そうよね、あたしは只、大学に的を絞って、小さい頃から先に勉強してきただけだもの。」
ミリーナの凛とした言葉に続き、リナは頷いてからそう言う。
「・・・」
「ほう?なら、大学入試の勉強をもうしているのか?」
言葉を無くしたルークを無視して、ゼルはリナに問掛けた。
「まあ、ほぼね。授業なんて、復習みたいなもんよ☆」
「なら、この問題、解るか?」
「ん〜?どれ、あー、これはさ・」
ゼルの側まで歩き、リナは広られげた問題集を覗き、説明し出した。
ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ
話の盛り上がりにイマイチ欠けますねえ。
リナとゼルは互いに他人の振りをしようと見えない努力をしているのですが、自分の事で精一杯のルークは気付きませんでしたが、ミリーナには疑問を残しましたね☆
そして、秀才の2人、嫌みに仕上がっているでしょうか、頭の良い人同士の会話出来ないので、専門的な会話をさせられなかったのでイマイチ感がありますが、あれが精一杯ですので、悪しからず☆

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18105花よりも団子?‐9‐井上アイ 2007/5/25 00:31:05
記事番号18103へのコメント

元ネタとは比べられない程酷い出来になっている事に自覚中☆
はい・・精進します。
では、9話です。
ルーク、ガンバれ☆て感じです。
ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ
「まあ、なんだ、頑張れ?」
「うあー、気の無い応援だな、おい。」
昼食を終え、特別ルームへと向かう道すがら、肩を叩かれたルークはジト目を、ゼルに向ける。
「あれは、無理だ。社交会では有名だぞ、鉄壁の女王だとな。」
「んだ、それ?」
「今年デビューしたばかりなんだがな、近寄った男はことごとく撃沈しているんでな、そう言われているらしい。」
「すっげ、かっきー」
「お前のツボはそこか・・・」
目を輝かせたルークに、ゼルは溜め息をつき言う。
「手紙でも書いてみろ、真面目な性格ではあるから、読んで貰えるだろうな。」
「おう!世界一のラブレターを書いてみせるぜ!!」
「それは、止めろ。彼女のどこが気に入ったのかにしろ。鉄壁は伊達じゃないからな、少しずつガードを緩めて貰える様にしないとな。」
息込んだルークに待ったを掛けてゼルは冷静にそう言う。
「判った。」
「彼女の名前は、教えない方がいいんだろう?」
「ああ、直接聞きたいからな。」
不敵に笑いルークはゼルを見返した。
「あいつとは、仲良くなっていないだろうな?」
特別ルームへと入った2人を待ち受けていたガウリイは不機嫌そうに口を開いた。
彼は、学園で声を掛けるなという言葉を守り、昼飯を一緒するという行為を涙を飲んで諦め、この場で待っていたのだ。
「あったりまえだろう!俺の心はあいつ以外求めていないからな☆ただ、ゼルは楽しそうにしゃべっていたぜ、その特待生とな?」
「おい!?」
後半からかう様に言ったルークに、ゼルは慌ててその肩を掴む。
「ほお、どういう事だ、ゼル?」
「ガウリイ、お前にこの問題が解けるか?」
明らかに声のトーンを落としたガウリイに、ゼルは冷静に問題集を広げた。
「話を反らすな。」
「この問題で引っ掛かっていてな、少し見て貰っただけだ。」
「ゼルに解けないモノ、一年に解ける訳無いだろ。」
「すでに、大学入試に向けて勉強中だそうだ。授業は復習だと言っていたぞ。」
「・・・そうか。」
ゼルの言葉に納得したのか、ガウリイは安堵の表情を見せる。
「あいつ、大食漢なんだぜ、重箱四段軽く食べやがった。」
「へえ。」
げんなりして言ったルークに、ガウリイはどんな情報でも嬉しいのか興味深そうな顔をする。
「しかも、その量を自分で作ってんだとよ。二流のシェフになら勝てるて言っていたが、怪しいもんだがな。」
「そうか、料理が得意なんだ。食べてみたいなあ。」
「お友達にも成れていないだろうが、アホな期待してんじゃねえよ。」
期待に胸広がせたガウリイを見て、ルークは目を据わらせた。
‐ガウリイに色目を使わないで、言いたい事だけを言ったあんたに惚れた。その真っ直ぐな目が好きなんだ。‐
帰り際に、「とりあえず読んでくれ」と手渡された手紙を家の自室で読み、ミリーナは無表情で丁寧に畳み、宿題を片付け始めた。
次の日、ルークは登校途中の馬車を止められ、何事か、と降りてみる。
「どうも。」
「あ、ああ。」
曇り空の下、銀髪は鈍く光るが、ルークの目には眩しく見えた。
「〈あんた〉ではなく、ミリーナよ。ミリーナ=ダイアナ=ワイザー。先程の様な呼び方は、余り好ましくないので、止めて頂けますか?」
「あ、ああ。」
「それでは。」
ルークが頷くと同時に、ミリーナは颯爽と踵を帰して、待たせていた馬車に乗り込んだ。
その日から、ミリーナのロッカーには、ミリーナ宛ての手紙が入れられる様になった。
内容としては、まるで一方的な交換日記で、その日にあった出来事や思った事が書かれてあった。
「小学一年生の先生になった気分だわ。」
「何がしたいんだかねえ。」
休みの日、軽食屋にて、手紙の反応に困ったミリーナが、リナに手紙を見せ相談をしたのは、手紙が始まってから、二週間が過ぎていた。
「とりあえず、誤字を指摘した手紙を返しているのだけど・・少し迷惑しているのよね。彼のファンにバレた時、対処に困るわ。」
「返事、書いているんだ・・・」
「ええ。礼儀として。」
「礼儀で誤字を指摘する手紙もどうかと思うけど・・・そんなに毎回、誤字があるの?」
「ええ。そそっかしい性格なんじゃないかしら。」
「ふ〜ん。」
「リナさんは、こういう時、どうするのか聞きたいの。」
「どう、て・・迷惑しているのなら、迷惑してる、てはっきり相手に伝えるだけよ。」
「そうよね、やっぱり。只、それが出来ないでいるのよ。下手なりに一生懸命上手に書こうとしているのが、文面から伝わって来て、断れないのよね。」
「何だ、答え出ているんじゃない。」
「え?」
「いいんじゃない?しばらく先生、続けてあげれば?」
「それでは、相談した意味がないのでは?」
リナの言葉に、ミリーナは眉を寄せる。
「ん〜、らしくないんじゃない?〈彼のファン〉なんていう関係ない人達を気にするなんてさ、バレたっていいじゃない。彼が勝手に手紙寄越して来ているだけなんだからさ。」
「そう・・ね。」
納得したのかミリーナは苦笑して紅茶を飲んだ。
「で、ゼルガディスさんとは、最近会っているの?」
「何で?あたし最近叫ぶ事がなかったから行っていないわよ?」
あの日、直ぐに疑問で在った事をリナに聞いたミリーナは、リナとゼルがただの知り合い以上の関係である事を知った。
いまだ、すっきりしない事が有ったのか、ミリーナは先程の様に切り出したのである。
「それにさ、赤札撤回後から、あいつ、あそこに行っていないみたいなのよねえ。」
「どうして、分かるの?」
「汚いのよ踊り場が。あいつ、綺麗好きみたいでさ、いつも綺麗にしてたのよ。」
「そう。」
「何よ?まだ不満があったの?」
「いえ、何もなかったのは解っているの、ただ、不思議な関係に思えて。赤札の撤回の為に動いてくれたり、チョコで勇気付けたりするなんて、あの人、特別な思いがあるんじゃないかしら?」
「まっさか〜、だって、あそこで会う度にここは俺の場所だ、て言って邪魔者扱いされてたのよ?それは無いわよ。」
ミリーナの言葉に、リナは右手をパタパタと振り気楽に笑う。
「何だ、これ?」
マグナス邸へと来て、ルークの自室へと招かれたガウリイは、いきなり見せられた紙の束に、首を傾げた。
「今、彼女と文通をしているんだ☆これは彼女からの返事だ☆」
「な!?いつの間にそんな関係になったんだよ!?」
得意気に言ったルークの言葉に、ガウリイは羨ましそうな顔をした。
「お前がのんびりしている間に、こっちは手紙のやりとりを出来る仲になったんだぜ☆」
「ずるいぞ!あいつともこの間しゃべったんだろ!?オレだってあいつとしゃべりたいのに!」
「いつになるんだか分からない約束したんだもんな?まあ、頑張れや☆」
「う゛・・」
「ま、その前に、考える事があるがな・・・」
「まあな・・」
ルークの言葉にガウリイは更に落ち込む。
彼の父親が、久々に帰って来る、という事で、彼はここに避難しに来ていたのである。
「二年ぶりか?」
「まあな。」
世界を忙しく回っているガウリイの父親は、本宅に戻るのは、大変珍しい。
ガウリイが三年生になったので、進路を心配して帰ってくる気になったらしいが、高慢な態度がひどく、自分が信じている物が正しいと、人の意見を聞かない程なので、ガウリイは嫌っているのである。
「兄貴さんは?」
「忙しそうなんでな・・」
溜め息混じりにそう言い、ガウリイは疲れた顔をする。
彼の兄は、エルメキアの大学院で農学博士になる為の勉強をしているのである。
本来、ガブリエフコンチェルンを継ぐべき彼が、父親の反対を押しきり、農業の道へと進んだ為に、ガウリイにその役目が回ってきてしまった、という訳である。
いままで見向きもしなかった父親が、兄に期待出来ない、と判ったその時から、手の平を返した様な態度になったのも父親への不振に輪を掛けたのであろう、ガウリイは、父親が帰って来ると聞いた途端、しばらく家に戻らないと言い残し、家を出たのである。
ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ
終りが見えませんι
予定では、そろそろ終盤にはいってもよさそうなんですが・・・
長々とお付き合い頂き、すみません。
また人が増えて更に話の進みが悪くならない様にしたいもんですな☆

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18108プライド・オブ・ダークネス。。。。っぽい何か。。。 2007/5/26 16:28:49
記事番号18105へのコメント


山と山に挟まれている

ひっそりとした屋根の高い綺麗なお城。

その人気の全く無いお城から、不意にポツリと高い女の声が聞こえた

「まぁ何ですの、この読み物?」

声を上げたのはこの城に住む、マリアテーゼ=ハインライン。

黒いシックなドレスを着た銀髪の美人。只一つ、普通と違う点を上げれば、

充血したかの様な白目まで真っ赤な真紅の瞳であろう

そう、マリアテーゼは吸血鬼である。

吸血鬼の礼儀作法と訓練を行い、ヴァンパイアを素敵なジェントルメェンに変える運動をしている、

ソサエティ・クラブのインストラクターを勤めている。

「とても面白いお話ですわ!ロガンザさん!」

彼女は優雅な仕草でページを捲りながら、本を持ってきた目の前のお爺さんに声をかけた

ローブを深く被ったしわしわのお爺さん。彼も又、人間ではない。

圧倒的な魔力を持った、魔道死霊のリッチである。

「そうですか、マリアテーゼ嬢、気に入ってくれて良かった。」

リッチのロガンザは、ローブの下からしわがれた声を出す。

「町へ下りて行ったら、本屋が目に入りましての、お土産に一冊買ってきたのじゃ。」




**********************:


すみません

急用の為

ココで切らせてもらいます

ちゃんと続きますので、あしからずっ!


(コメント続かせるって物凄いですね;;

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18112花よりも団子?‐10‐井上アイ 2007/5/29 20:45:04
記事番号18105へのコメント

とうとう大代まで突入してしまいました☆
しかも!?リナが恋をしていません!
今の所、色気より食い気になっています☆
では、十話です。
なんだか、嫌な話になりそうです↓↓
ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ
「ゼル?どうしたんだ?」
走ってここまで来たのか、息を切らしているゼルに水の入ったコップを手渡し、ルークは首を傾げた。
「帰った方が、いい。」
「どういう事だよ!?ゼル!」
水を飲み言ったゼルの胸鞍を掴み、ルークは睨み付ける。
「ガウリイの親父さんが、俺の家に来た。今頃、ゼロスの家に行っているだろう。見付かるのは、時間の問題だ。」
「だからって、帰れだ!?見損なったぞ!?」
「見合い話が、進んでいるとしても、か?」
「あ゛!?おい、どういう事だ、それ?」
事態に着いていけてないガウリイをよそに、ルークはゼルに詰め寄る。
「俺の親父と話しているのが、聞こえた。ガウリイを後継者として公表する為に、婚約させようという腹づもりなんだと。」
「んだよ、それ・・ガウリイの意思、てもんがないじゃないか。」
「ああ、それで、親父も怒ってな、説得を試みてはいたが、人の意見を聞く相手では無いからな。こうして来た、て訳だ。」
「どうするつもりなんだよ?」
「ガウリイには、思い人が居る、て事と、会社を継ぐつもりが無い事を相手に分からせる。」
ルークに不敵に笑ってみせ、ゼルはガウリイの方を見る。
「勘当される覚悟があるか?」
「あいつと縁が切れるんだろ?願ってもない事だ。」
「・・・出来れば、理解させるだけにしたいんだがな・・」
ガウリイの言葉にゼルは溜め息をつく。
「で、どう解らせるんだよ?考えがあるのか?」
「何も出来ないガキじゃないんだ。話を聞かなかったら殴って目を覚めさせるだけだ。」
ルークの問いに、ゼルはしれっとした顔でそう応えた。
「は!そりゃ、いい。俺も混ぜろ。一発殴りたかったんだよな、あの顔。」
「リンチをする訳じゃないぞ。あくまで話し合いをしに行くんだ。」
「は!あのくそ親父の事だ、殴る事になるぜ?」
「まあ、そうだろうが・・・ま、馬車を出して貰おうと思っていたしな。いいだろう。」
「よっしゃー!3人で締めてやろうぜ!」
意気揚々と立ち上がったルークに引っ張られる形で、3人はガブリエフ邸へと馬車で向かう事になった。
「探したぞ、ガウリイ。」
リビングで3人が待つ事一刻半、待ち人が、ゆっくりとした足取りでやってきた。
ガウリイに良く似た顔立ちの40代半の、気難しい顔をした男は、ガウリイの背後に立つ2人に気付き、眉をピクリと吊り上げる。
「よお、おっさん、久しぶりだな。」
「邪魔している。」
にっ、と笑ったルークと、無表情のゼルだ。
「オレに、見合い話がある、てのは、本当か?」
「それが、どうした?跡継ぎとして恥ずかしく無い相手を見付けてやる。お前は何の心配もする必要は無い。」
決意して口を開いたガウリイに、父親は眉を一つ動かさずにそう言いソファに座る。
「オレは、結婚相手位、自分で決める。将来もだ。」
「何の不服がある?世界でも五本の指に入る会社を任せられるんだ。相応の結婚相手でなけらばならないのは、分かるだろう。」
「だから、なんでオレが継ぐ事になってんだよ!?あんたの引いたレールの上は歩くつもりは無い!」
聞き訳の無い子供を諭す様な声色の父親に、ガウリイは声を荒げる。
「いつまでも、我が儘ばかり言うな。とにかく、見合いの相手には、ワイザーの所と、セントルイスの所の娘、両方に打診をしている。どちらか気に入った方と婚約すればいい。」
「オレの話しを聞けよ!」
「選択肢は与えた。これ以上の我が儘は許さん。」
話は終ったとばかりに、父親はソファから立ち上がる。
―ダン!
「人の話を聞きやがれ、おっさん!相変わらず胸糞悪い態度だな!?」
リビングの扉の前に回り込んだルークは、その扉を拳で叩き振り返り、睨み付けた。
「・・・これだから、野蛮な人種は困る。ゼルガディス君・・君までその仲間入りする気か?」
背後に立ったゼルに気付き、静かに問うガウリイの父親。
ルークとゼルで、丁度挟み込んだ形になっているものの、余裕の表情は、余計3人をいらただせた。
「ガウリイは、継ぐ気がないと言っているだろう?ちゃんと話をしたらどうだ?」
それでも、理論派のゼルは相手に冷静にそう言う。
「話?ガウリイには必要が無い。将来の事を考えていない奴が、将来を決めて貰って何の文句があるんだ?」
「馬鹿言うんじゃねえ!決められた将来なんざ、何が楽しい!?自分の子供の可能性を見ろよ!」
「可能性?ガウリイに何が出来るというんだ?何も考えずに、私の後を継げば良い。」
声を荒げたルークを馬鹿にした様に笑って、ガウリイの父親は腰に手を当てる。
「!?テメエ、歯食い縛れや!」
「もういい!」
手を振り上げたルークに、待ったを掛けたのは、ガウリイだった。
「何でだよ!?」
「本人が、一番良く解っているんだろう。継ぐしか能が無いとな。」
反論するルークとは対象的に、ガウリイの父親は静かに笑う。
「もう、いいんだ。オレは、家を出る。」
目を閉じ、ガウリイは静かにそう宣言をした。
「家を出る!?世間をロクに知らない子供が、何馬鹿な事を、痛い目を見るのが、分からないのか?私の保護の元、何不自由無く育ったんだ。出来る訳が無い。」
「オレは、あんたから自由になる。その代償の苦労なら、なんだって来いだ。」
「生活力が無いお前が?言って置くが援助はしないぞ。」
「あんたの力なんかこっちから願い下げだ。」
ゆっくり振り向いた父親に不敵に笑い、ガウリイはソファから立ち上がる。
「じゃあな。おやじ。」
久々に父親に向かい〈おやじ〉と言い、ガウリイは晴れ晴れした顔で立ち会っていた友人を見る。
「行こうぜ。もう、この家には用が無い。」
呆然自失の父親の横をガウリイは何の感慨も抱かずに通り、鞄に詰めておいた荷物を担ぎ、2人を連れて家を出て行った。
「悪いな、あんな男、殴らせる価値が無い、て思ってよ。」
不満そうなルークに気付き、ガウリイは苦笑する。
「謝んな。オメエは正しいよ。殴らなくて良かった、と思ってるしな。」
ガウリイの横腹に軽く足蹴をし、ルークは頬を掻く。
あの男を殴っていれば、裁判沙汰になっていたかも知れないのだ、さすがのルークも、そんな面倒事には進んで巻き込まれ様とは思わない、なので止められてほっとしているのが本音、と言った所なのだ。
「ルーク、ガウリイの見合い話が流れて良かったな?」
「何でだ?」
ゼルの言葉に、ルークは首を傾げる。
「気付かなかったのか?ガウリイの見合い相手として打診している2人の内、1人はお前の思い人だったんだぞ?」
「!?ワイザー!そうだ、ミリーナのファミリーネームじゃねえか!」
顔を青くし、ルークはガウリイに詰め寄る。
「今すぐ戻って、見合い話がどうなっているのか聞いて来てくれ。」
「大丈夫だろ、オレが家を出た時点で話は無くなってるだろ。」
「それなら、良いんだが・・・」
清々した顔をして言ったガウリイの言葉に、ルークは安堵の表情を見せる。
3人を乗せた馬車が止まったのは、新しくはない集合住宅の前だった。
「ここは?」
「あ〜、親父の家出用の部屋があるんだ。少し古いが、我慢してくれ。」
馬車を下り、首を傾げたガウリイに、ルークは髪を掻きながらそう言う。
「え・・・?」
「身内の恥じだからよ、黙っていたが、親父、お袋との喧嘩に必ず負けるんだよ。でだ、家を追い出されて、ここに来る、て訳だ。使用許可は後で貰うからよ。まあ、気にせず使ってくれ。」
使いの者が大家から貰ってきた鍵を受け取り、ルークは集合住宅へと入って行った。
その後を追い、2人は友人の父親の秘密を知ってしまった気不味さに襲われていた。
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恋愛要所が無いし!
部下S、弱っ!?
家を追い出されているマフィアのボス・・なんだか哀愁が漂ってきます・・
いいのです、仁義の人という設定ですので☆