◆−時の旅人外伝  夢に咲く青薔薇−羅城 朱琉 (2007/5/27 21:21:09) No.18110
 ┗時の旅人外伝  孤独ニ狂ウ桜ノ詩  (流血グロ表現有につき、注意)−羅城 朱琉 (2007/6/9 23:48:17) No.18127
  ┗狂いは救いじゃないけれど、それでも、救いに思えてしまう。−十叶 夕海 (2007/6/15 22:42:39) No.18141
   ┗救いではないけれど、狂気は優しく見えてしまう。−羅城 朱琉 (2007/6/21 23:39:38) No.18152


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18110時の旅人外伝  夢に咲く青薔薇羅城 朱琉 2007/5/27 21:21:09



 こんにちは、羅城 朱琉です。
 さて、外伝三昧第1弾は、ファリウとクロノス派の皆さんによる、『本当のはじまり』の物語です。
 では、早速どうぞ!







 私が一番嫌いな言葉を教えてあげようか。

 それは、『不可能』という言葉。


 ねえ?誰が決めたの?

 誰が、『運命を変えることは不可能だ』なんて言ったの?


 ねえ。私は、可能性を追い求めるよ。

 『幻想』、そして『芸術』。

 曖昧なものを司る私だからこそ、誰より可能性を信じられるよ。


 さあ・・・・『運命』を倒しに行こうか?




  時の旅人外伝
   夢に咲く青薔薇


「さて、じゃあ一つ、昔話をしましょうか。」
 ゆったりと宙に腰掛けて、詠うように語りだす。
 その女性は、妙にひらひらした服と片みずらに結った長い黒髪を、どこからともなく吹く緩やかな風に遊ばせていた。


     *     *     *     *     *


 昔々その昔。ひとつの世界がありました。
 その世界は、いつも騒乱が絶えませんでした。
 争いの起こらない日は無く、血に染まっていない土地は無い。
 人々は夢も希望も無く、ただ一日一日を生きながらえていくのが精一杯でした。

 その世界を見守る神様は、そんな様子を見て大層嘆き悲しみました。
 それでも、神様にはどうすることも出来ません。
 なぜなら、その神様は、本物の『神様』ではなかったから。
 神様は、人々の思いによって作り出された、『幻神族』という存在だったのです。
人々が神様を信じなくなった時代では、『幻神族』は消え去るしかありません。
 その神様は、昔から一番信仰されてきた神様だったので、そんな時代にもかろうじて存在し続けることができました。
 しかし、もうすぐその神様も消えてしまいます。
 神様は、最期に考えました。
「ああ、どうしてこんなことになってしまったのだろう?昔は、皆穏やかに暮らしていたのに。どうして、こうなってしまったのだろう?」
 そうして、思い出したのです。一番初めに消えてしまった女神様のことを。

 その女神様は、『幻想』と『芸術』を司っていました。
 人々に、夢を与える女神様です。
 人々は、夢を思い描き、それを『芸術』という形にして、楽しんでいました。
 そんなある時、神様のうちの一人が言いました。
「人々は、いつも夢ばかり見ている。本当にそれでいいのか?もっと、現実を見せてやるべきではないのか?」
 その神様は、『現実』を司る神様でした。
 『現実』を司る神様が突然そんなことを言い出したので、他の神様たちはとても驚きました。
 しかし、当の女神様は、驚いた素振りはありません。そして、こう言いました。
「どうぞ、おやりなさい。私はしばらく身を隠しましょう。」
 女神様は、『幻想』と『芸術』を司っているがゆえに、全てを受け入れるという性質があったのです。
 そして、女神様は姿を隠しました。
 それからです。人が夢を見なくなり、芸術を否定するようになったのは。
 そして、諍いが勃発するようになったのは。

 神様たちは、どうせすぐにおさまるだろう、と、それを軽視していました。
 しかし、争いは一向に収まりません。それどころか、どんどん酷くなってゆきます。
 荒廃しつつある世界を見て慌てた神様たちは、急いで女神様を呼び戻そうとしました。
 しかし、その時既に女神様は消える寸前でした。
 神様たちは、それでも言います。
「どうか、戻ってきてほしい。もう一度、昔と同じ平和な世界に戻すのだ。」
 その言葉に、女神様は首を横に振りました。
「いいえ。一度争いを知ってしまった以上、もう元には戻れません。人は夢を否定し、芸術を嘲笑しています。私には、もう何もできません。」
 その言葉を残して、女神様は消えてしまいました。

 そうして、世界は荒廃の一途を辿ります。
 『争い』や『戦い』を司る神様は、得られる力に混じる狂気に耐え切れず、狂って自滅してしまいました。
 それ以外の神様は、人々に忘れられて、消えてしまいました。
 最後に残った神様は、もう一度呟きます。
「どうしてこんなことになってしまったのだろう?」

 最後に残った神様・・・・それは、女神様が身を隠す原因となった、『現実』を司る神様でした。
 そして、最後の神様も消え、世界に神様はいなくなりました

 その様子を、遠く遠く、世界の外側から見ているものがいました。
 それは、最初に消えたと思われていた女神様、その人です。
 実は、女神様は、本当は消えてなどいなかったのです。

 争いに明け暮れる人を見続けて、女神様は嫌になってしまいました。
 そして、女神様は『本物の神様』に願ったのです。
「どうか、教えてください。何故、人々は争うのですか?何故、これほど簡単に夢を忘れてしまうのですか?」
 それは、全てをあるがままに受け入れたきた女神様が初めて抱いた疑問でした。
 女神様はそれを知りたいと願いました。そして・・・・声が聞こえたのです。
「それが、人。それこそが、『人』という種に課せられた『運命』だからだよ。」
 時の神の、声が。

 その言葉が納得できなかった女神様に、時の神は言いました。
「では、見届けるがいい。この世界が終わるまで、世界の外側から見守っているといい。」
 そして、女神様は見守り続けました。
 その世界に存在し続けられなくなった後も、ずっと。

 そして、時の神の言葉が正しかったことを知ったのです。

 だから、女神様は決めたのです。
 繰り返さない、と。
 例え、決まっている運命であろうとも、覆そう、と。その可能性を探そう、と。

 そして、永い時の果て、今も女神様はそのために動いています。
 変革を望む時の神の元で。


 女神様の名は、『ファリウミュシカ=ヴィ=フーア』といいました。


     *     *     *     *     *


「・・・・で?何が言いたい、『矯正の鈴音』ファリウ。」
 ぼつぼつと、途切れ途切れに語るフィッツに、ファリウはきょとんと首を傾げて言った。
「何、って・・・・。暇だから何か話せって、クロノス様のお達しで。君たちが何も話さないから、私が一生懸命話してるんだけど?」
「何故、このぼくがお前の自慢話を聞かなければならないのだ?」
 不機嫌そうに呟くアイムだが、それでもこの場から立ち去らないあたり、彼も暇なのだろう。
「どこが自慢?私の世界の滅びた顛末よ、これ。」
「そうだね・・・・。あれから、もう何年経ったかな?」
「そうですねぇ・・・・。赤の世界で神魔戦争が始まる2000年近く前ですから、今からざっと1万年くらい前です。クロノス様と会ったのも、その時ですね。」
 そう言って、ファリウはくるりと回る。その様子を見ながら、後に『放浪の語り部』を名乗ることになる彼女の主、『輪転の女王(レジーナ・オブ・クロノス)』は、宙に腰掛けたまま薄い笑みを浮かべた。
「あの頃は、まだ僕も今みたいな感じじゃなかったからね。」
 そうして、クロノスは立ち上がると、地に足をつけ、まっすぐ前を見つめた。
「運命を、その正しさを信じ、ただ調和を織り成す時に、そろそろ終わりを告げよう。
 フィッツ=シュトラール。アイム=イーシェル。ファリウミュシカ=ヴィ=フーア。我らの長年の計画・・・・・・・・そろそろ、始めようか?」
 小さく、しかしはっきりと、3人は頷いた。

  そして、ここから全ては始まった。
  アリエスとルピナスの旅が始まる、そのおおよそ2000年前。当人達以外誰も知らない、その瞬間だった。




 あとがき
 改めまして、羅城 朱琉です。始まりの物語はどうだったでしょうか?
 この外伝三昧では、これまで張ってきたけれど、本編では解消しきれない伏線を回収していく予定です。今しばらくお付き合いください。
 では、また次回でお会いしましょう。



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18127時の旅人外伝  孤独ニ狂ウ桜ノ詩  (流血グロ表現有につき、注意)羅城 朱琉 2007/6/9 23:48:17
記事番号18110へのコメント


 外伝第2弾は、『銀桂は鮮血に濡れて』直後のアリエスが主役です。
 流血表現は・・・・結局、少しだけ直して載せることにしました。多少表現を抑えたつもりですが、苦手な方、ご注意ください。はっきり言って、これまでの『時の旅人』の中で、一番そういう表現があります。
 そして・・・・えー・・・・今回文中に使っている歌の出展がわかる方。どうか、何も言わないで下さい・・・・。





 注)それなりに流血表現が含まれています。しかも少々グロいです。
   苦手な方は、見ないほうがいいかもしれません。











 心に残る紅い記憶。

 瞳に焼きついた赤い大地。

 全身を濡らす緋い雨。

 失ったものは、戻らない・・・・。


``Won’t you please tell me what was lost inside of me that day  (教えて欲しいんだ 僕の中であの日何が失われたかを
 I cry out in dark dismay                    闇 喪失、僕はただ叫ぶ
 I’m covering the tears with rain red memories remain.’’      雨で涙を隠しても 紅い記憶は残る)



  時の旅人外伝
  孤独ニ狂ウ桜ノ詩


 夢ならどんなに良かったか。そう、その時を思い返せるようになったのはずっと後のことで。
 真っ白な虚ろを抱いて、アリエスは目を覚ました。
 身を起こして地面に手をつくと、ぴちゃっと音がする。ぬかるんだ地面に横たえられていたのに泥が付いていないのは、誰のものかわからぬマントが体の下に敷かれていたからだろう。・・・・いや、既に全身血塗れだから、わからないだけかもしれない。
 地面につけた手を見てみる。手についているのは、紅黒い泥。
「ふ・・・・」
 無性に可笑しくなって、アリエスは小さな嗤いを洩らした。
 大地をぬかるませるほどの鮮血が流れたのに。数え切れないほどの命が失われたというのに・・・・それでも自分は、死ねないらしい。
 ぴちゃりと血と泥を跳ね上げて、アリエスは立ち上がる。ふわふわと舞うような足取りで血塗れの屍の一つに近づき、ぽつりと一言。
「シーシェンズ。」
 足元に横たわるのは、ミリルティーナ=ブルームーン=ヴァリード。
 くるりと身を翻して、巨大な魔獣の骸に触れる。
「フェラナート。」
 それはかつて、ジェイド=ディフィシーレ=ラーナであったもの。
 また身を翻し、少し歩く。
 歩いて屈み込んだそこにあるのは、血に汚れた蜂蜜色。
「サーヴァリル。」
 身体を朱に染めて横たわる、ユヴェル=ディティス=フィリオ=サーヴァリル。
 今は濁ったその蜂蜜色の瞳に、そっと手をあて瞼を下ろし、アリエスは苦しげに微笑んだ。
「役者、揃っちゃったんだね。
 ごめん、ユヴェル。ごめん、フェリセ。
 涙、出ないよ・・・・。」
 いっそ泣ければ、少しは楽になれるかもしれないのに。
 いっそ泣ければ、彼らに対する思いが少しは伝わるかもしれないのに。
 アリエスの瞳から、涙がこぼれることはなかった。
 追えば掻き消える『真実の記憶』が、泣くことを許してはくれない。

 悼む事さえ、罪であるかのように。


     *     *     *     *     *


 魔獣が蹂躙し、壊滅したこの町。まともな亡骸など、無に等しかった。
 フェリセは遺体の欠片も見つからなくて。それでも、アリエスは出来得る限りに知るものの亡骸を集めた。
 遠い遠いとある国では、死者を炎で葬るという。炎には浄化の意味もある。だから・・・・。
 最後の最後に、アリエスはユヴェルに口付けた。
 鉄錆のような血の味と、冷たく苦い死の味と。それらがない交ぜになった、とても悲しい口付けを。

 そして、火を放とうとした、その時。
「いたぞ、魔獣だ!」
 時既に遅し、だというのに、増援が駆けつけた。彼らは叫ぶ。あれが魔獣だと・・・・アリエスに向かって。
 実際、頭から血を被ったようなアリエスは、その後姿は人間離れしていたかもしれないけれど。
 それを聴いて、アリエスは・・・・・・・・嗤った。
「魔獣・・・・それも、いいかもしれないですね。」
 いっそ、人でなければ・・・・いや、もう既に、人ではなくなっているのかもしれないけれど・・・・楽に、なれるのだろうか?
 虚無と孤独に狂って、無差別に破壊を振りまく魔物にでもなれば・・・・解放されるのだろうか?

 この、胸を引き絞るような苦しみから。

 だとしたら・・・・

 飛来する攻撃呪文の雨。それを見て、アリエスはいっそ楽しそうであった。
「狂って・・・・みますか。」
 そう言って、アリエスが左手を掲げた瞬間・・・・全ての攻撃が、空中で爆散した。アリエスは、呪文を唱えていないというのに。
「魔法も、普段の武器も使わずに・・・・」
 左手の袖口からちらりと見えるのは、ばねを使って矢尻を発射する、袖箭(ちゅうせん)という武器、それを連射できるよう改良したものだ。
「一番、嫌いな戦い方で・・・・」
 右手に、鋭くとがった金属の爪と、一端に短剣の刃を持つ、独特の武器・・・・ビチャ・ハウ・バグ・ナウと呼ばれる・・・・を握り込み。
「戦いましょうか?」
 そのどちらもが、暗殺者がよく持つ武器。ただひたすら『一撃で殺す』ことに特化した武器を握り。

  踊るように。

  遊ぶように。

  襲い来る剣士の肉を抉り取り。

  呪文を唱える魔道士の喉に矢を打ち込み。

  血飛沫を浴びて。

  楽しそうに微笑みながら。

  アリエスは、踊り狂った。


     *     *     *     *     *


 大量の死体に囲まれ、アリエスはつまらなそうに髪をかきあげる。血に濡れそぼって重たい髪から、紅い雫が垂れたが、特に気にした様子もない。
「狂うというのも・・・・案外つまらないものですね。本当に狂ってしまえなかったから・・・・でしょうか?」
 随分と冷静にそう呟く。しばらく退屈そうにしていた後・・・・ふと思いついた『あること』を実行に移すことにした。
 魔物の中には、人間の肉を好んで食べるものがいるという。自分も『魔物』なら・・・・それらを美味しいと感じるのだろうか?
 金属の爪に引っかかった血と肉と脂を、ぺろりと舐め取り・・・・アリエスは顔をしかめ、それをぺっと吐き出す。
「所詮、血は血ですね。生臭いだけです。」
 そうして、本当にやることが無くなって。アリエスは血でぬかるむ大地に腰を下ろした。

 本当に、これからどうしよう?
 皆の亡骸を燃やそうとも思ったが、この状況でユヴェルたちを探すことは難しい。そうしている間にも、また似たようなのがやってくるだろう。戦ってもいいのだが、狂うのは意外と楽ではなかった。そう思うこと自体が、きっと狂っていなかった証拠で。でもきっと、自分は本当に、半分は狂っていたのかもしれなくて。
 それでも、少しだけ冷静な自分に戻りつつあるのかもしれない。

 そして、ふと思う。
 サーヴァリル。彼らは、ユヴェルの存在を知っていたのだろうか?
 孤児として育ったユヴェル。両親が死んだからだと言っていた。ならばなぜ、サーヴァリルが迎えに来なかった?
 ・・・・知らせるべき、だろうか?全てを。
 知らせようか、全てを。
 例え、彼らが知っていてもいなくても。これは、ただの自己満足。
 行ってみようか。どうせ、もう目的など何も無いのだし。

 きっと、歩いている間に、少しは落ち着いて考えられるようになるだろう。

 普段とは違う、縺れた思考だから、いけないのだ。
 歩こう、少しでも前へ。

(ユヴェル。フェリセ。きっと、今は私は半分狂ってるみたいです。
 今度、頭を冷やして、またここへ来たら・・・・・・・・)


  そのときはきっと、貴方達のために泣けるから。







  あとがき
 えー・・・・まずは、ごめんなさい。
 それだけ書き置いて逃げようかとも思ったんですが・・・・一応言い訳、もとい解説をば。

 まず、ちらっと最初に出てきた歌は『TEMPLE OF SOUL』という曲です。今回、その一節だけお借りしました。
 結局、今回何を書きたかったかといいますと、アリエスがいかにして少しだけ立ち直ったか、だったんですが・・・・おかしいなぁ?何でこんな血みどろに・・・・。しかもノリノリで・・・・。
 こんな一話でしたが、どうだったでしょうか・・・・?

 では、今回はこの辺で。



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18141狂いは救いじゃないけれど、それでも、救いに思えてしまう。十叶 夕海 2007/6/15 22:42:39
記事番号18127へのコメント


>
> 外伝第2弾は、『銀桂は鮮血に濡れて』直後のアリエスが主役です。
> 流血表現は・・・・結局、少しだけ直して載せることにしました。多少表現を抑えたつもりですが、苦手な方、ご注意ください。はっきり言って、これまでの『時の旅人』の中で、一番そういう表現があります。
> そして・・・・えー・・・・今回文中に使っている歌の出展がわかる方。どうか、何も言わないで下さい・・・・。

ユア:こんにちはです。
久遠:流血か・・・・・・・お姉さんは嫌いじゃないけど、ユアちゃんは?
ユア:好きと言えば、好き,嫌いと言えば、嫌い。
   そんなとこです。
久遠:お姉さん、ユアちゃんの事がちょっと心配になって来たわ?
   ともあれ、レスに行きましょうか?

>
>
>``Won’t you please tell me what was lost inside of me that day  (教えて欲しいんだ 僕の中であの日何が失われたかを
> I cry out in dark dismay                    闇 喪失、僕はただ叫ぶ
> I’m covering the tears with rain red memories remain.’’      雨で涙を隠しても 紅い記憶は残る)
>

ユア:願いは届かず、祈りは潰え、ただ嘆き、喪失感に立ち尽くす。
久遠:ってな感じに感じたと。
ユア:そう。
   失っても失いきれないものがあるって気付くまで、立ち尽くすのかもですね。


>「ふ・・・・」
> 無性に可笑しくなって、アリエスは小さな嗤いを洩らした。
> 大地をぬかるませるほどの鮮血が流れたのに。数え切れないほどの命が失われたというの
に・・・・それでも自分は、死ねないらしい。

久遠:生き残ってしまったのが、不幸なのかしらね。
ユア:・・・・・・・・・ある意味での、八百年前の《賢き愚者》であり、千年前の《泉の乙女》ですね。
   誰かを失って、それでも死ねなかった人たち。

> ぴちゃりと血と泥を跳ね上げて、アリエスは立ち上がる。ふわふわと舞うような足取りで血塗
れの屍の一つに近づき、ぽつりと一言。
>「シーシェンズ。」
> 足元に横たわるのは、ミリルティーナ=ブルームーン=ヴァリード。
> くるりと身を翻して、巨大な魔獣の骸に触れる。
>「フェラナート。」
> それはかつて、ジェイド=ディフィシーレ=ラーナであったもの。
> また身を翻し、少し歩く。
> 歩いて屈み込んだそこにあるのは、血に汚れた蜂蜜色。
>「サーヴァリル。」
> 身体を朱に染めて横たわる、ユヴェル=ディティス=フィリオ=サーヴァリル。
> 今は濁ったその蜂蜜色の瞳に、そっと手をあて瞼を下ろし、アリエスは苦しげに微笑んだ。
>「役者、揃っちゃったんだね。
> ごめん、ユヴェル。ごめん、フェリセ。
> 涙、出ないよ・・・・。」
> いっそ泣ければ、少しは楽になれるかもしれないのに。
> いっそ泣ければ、彼らに対する思いが少しは伝わるかもしれないのに。
> アリエスの瞳から、涙がこぼれることはなかった。
> 追えば掻き消える『真実の記憶』が、泣くことを許してはくれない。
>
> 悼む事さえ、罪であるかのように。

ユア:役目は、記憶は、泣かせてくれないかもですけど、『アリエス』は、泣いていいんですよ?
久遠:ユアちゃん、泣かないでってば。
   『役』が、集まれば、何かが動くわ、それがどういう方向であっても。
ユア:それでも、アリエスは、まだ少女なんですよ・・・・・・・。

>
>
>     *     *     *     *     *
>
>
> 魔獣が蹂躙し、壊滅したこの町。まともな亡骸など、無に等しかった。
> フェリセは遺体の欠片も見つからなくて。それでも、アリエスは出来得る限りに知るものの亡骸を集めた。
> 遠い遠いとある国では、死者を炎で葬るという。炎には浄化の意味もある。だから・・・・。
> 最後の最後に、アリエスはユヴェルに口付けた。
> 鉄錆のような血の味と、冷たく苦い死の味と。それらがない交ぜになった、とても悲しい口付けを。

久遠:最初で、最後の・・・・・・ね、どんな口づけよりも苦いと思うわ。
   ・・・・・・ああと、ユアちゃんは泣いてるから、しばらくは私だけで進めるわね。

>
> そして、火を放とうとした、その時。
>「いたぞ、魔獣だ!」
> 時既に遅し、だというのに、増援が駆けつけた。彼らは叫ぶ。あれが魔獣だと・・・・アリエスに向かって。
> 実際、頭から血を被ったようなアリエスは、その後姿は人間離れしていたかもしれないけれど。
> それを聴いて、アリエスは・・・・・・・・嗤った。
>「魔獣・・・・それも、いいかもしれないですね。」
> いっそ、人でなければ・・・・いや、もう既に、人ではなくなっているのかもしれないけれど・・・・楽に、なれるのだろうか?
> 虚無と孤独に狂って、無差別に破壊を振りまく魔物にでもなれば・・・・解放されるのだろうか?
>
> この、胸を引き絞るような苦しみから。

久遠:・・・・・・・アリエスちゃん、逃げちゃダメよ、ホントに。
   私達の仲間になって、逃げようとしてしまおうしているように見えるわ。


> 左手の袖口からちらりと見えるのは、ばねを使って矢尻を発射する、袖箭(ちゅうせん)という武器、それを連射できるよう改良したものだ。
> 右手に、鋭くとがった金属の爪と、一端に短剣の刃を持つ、独特の武器・・・・ビチャ・ハウ・バグ・ナウと呼ばれる・・・・を握り込み。
>「戦いましょうか?」
> そのどちらもが、暗殺者がよく持つ武器。ただひたすら『一撃で殺す』ことに特化した武器を握り。
>

久遠:うわぁ、暗器に、殺傷能力満載の武器。
   いいなぁ、現代じゃ作れないし、羨ましいぃ〜。
   ・・・・・・・・・こほん、死なないのが解っていても、心が死にそうね。

>
>
> 大量の死体に囲まれ、アリエスはつまらなそうに髪をかきあげる。血に濡れそぼって重たい髪から、紅い雫が垂れたが、特に気にした様子もない。
>「狂うというのも・・・・案外つまらないものですね。本当に狂ってしまえなかったから・・・・でしょうか?」
> 随分と冷静にそう呟く。しばらく退屈そうにしていた後・・・・ふと思いついた『あること』を実行に移すことにした。
> 魔物の中には、人間の肉を好んで食べるものがいるという。自分も『魔物』なら・・・・それらを美味しいと感じるのだろうか?
> 金属の爪に引っかかった血と肉と脂を、ぺろりと舐め取り・・・・アリエスは顔をしかめ、それをぺっと吐き出す。
>「所詮、血は血ですね。生臭いだけです。」
> そうして、本当にやることが無くなって。アリエスは血でぬかるむ大地に腰を下ろした。
>
> 本当に、これからどうしよう?
> 皆の亡骸を燃やそうとも思ったが、この状況でユヴェルたちを探すことは難しい。そうしている間にも、また似たようなのがやってくるだろう。戦ってもいいのだが、狂うのは意外と楽ではなかった。そう思うこと自体が、きっと狂っていなかった証拠で。でもきっと、自分は本当に、半分は狂っていたのかもしれなくて。
> それでも、少しだけ冷静な自分に戻りつつあるのかもしれない。

ユア:みゅ〜、哀しいですよ。
   でも、狂ったと言える間は狂ってないのかもしれないですね。
久遠:やっと戻って来たわね。
   自虐的ねぇ、止める・・・・・止めてくれる人がいない分、時の旅人のアリエスちゃん。

>
>
>
>
>
>  あとがき
> えー・・・・まずは、ごめんなさい。
> それだけ書き置いて逃げようかとも思ったんですが・・・・一応言い訳、もとい解説をば。
>
> まず、ちらっと最初に出てきた歌は『TEMPLE OF SOUL』という曲です。今回、その一節だけお借りしました。
> 結局、今回何を書きたかったかといいますと、アリエスがいかにして少しだけ立ち直ったか、だったんですが・・・・おかしいなぁ?何でこんな血みどろに・・・・。しかもノリノリで・・・・。
> こんな一話でしたが、どうだったでしょうか・・・・?
>
> では、今回はこの辺で。

ユア:すんごく、哀しいです。
   涙ぼろぼろでした。
久遠:マジ泣きしながら、レスしてたモノね。
ユア:・・・・・・ともあれ、次の外伝で。



>
>
>

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18152救いではないけれど、狂気は優しく見えてしまう。羅城 朱琉 2007/6/21 23:39:38
記事番号18141へのコメント


>
>>
>> 外伝第2弾は、『銀桂は鮮血に濡れて』直後のアリエスが主役です。
>> 流血表現は・・・・結局、少しだけ直して載せることにしました。多少表現を抑えたつもりですが、苦手な方、ご注意ください。はっきり言って、これまでの『時の旅人』の中で、一番そういう表現があります。
>> そして・・・・えー・・・・今回文中に使っている歌の出展がわかる方。どうか、何も言わないで下さい・・・・。
>
>ユア:こんにちはです。
>久遠:流血か・・・・・・・お姉さんは嫌いじゃないけど、ユアちゃんは?
>ユア:好きと言えば、好き,嫌いと言えば、嫌い。
>   そんなとこです。
>久遠:お姉さん、ユアちゃんの事がちょっと心配になって来たわ?
>   ともあれ、レスに行きましょうか?
朱琉:こんにちは。遅くなりましたです。
アミイ:最近、容赦なく残業させられてるからね。
朱琉:と、いうより、やること多すぎて自主的にでも残業しないと追いつかないというか・・・・。
   そんな羅城 朱琉(医療系、OLならぬLL{ラボ・レディ(造語)})ですが、ストーリー性のある流血は大好きです。
アミイ:無意味な流血は嫌い、と。
    じゃあ、返レス行きましょうか。

>
>>
>>
>>``Won’t you please tell me what was lost inside of me that day  (教えて欲しいんだ 僕の中であの日何が失われたかを
>> I cry out in dark dismay                    闇 喪失、僕はただ叫ぶ
>> I’m covering the tears with rain red memories remain.’’      雨で涙を隠しても 紅い記憶は残る)
>>
>
>ユア:願いは届かず、祈りは潰え、ただ嘆き、喪失感に立ち尽くす。
>久遠:ってな感じに感じたと。
>ユア:そう。
>   失っても失いきれないものがあるって気付くまで、立ち尽くすのかもですね。
朱琉:そう思っていただければ幸いです。
アミイ:本当のところ、この歌もう少し救いがあるんだけどね。
    愛する人が死んで、どうしようもなく苦しんで遣る瀬無くて、それでもいつか涙は止まり、心の中で愛する人は永遠に生き続ける。そういう歌。

>
>
>>「ふ・・・・」
>> 無性に可笑しくなって、アリエスは小さな嗤いを洩らした。
>> 大地をぬかるませるほどの鮮血が流れたのに。数え切れないほどの命が失われたというの
>に・・・・それでも自分は、死ねないらしい。
>
>久遠:生き残ってしまったのが、不幸なのかしらね。
>ユア:・・・・・・・・・ある意味での、八百年前の《賢き愚者》であり、千年前の《泉の乙女》ですね。
>   誰かを失って、それでも死ねなかった人たち。
アミイ:ある意味、一番不幸。
朱琉:それでも・・・・生き残った以上、行き続けなければならないのです。

>
>> ぴちゃりと血と泥を跳ね上げて、アリエスは立ち上がる。ふわふわと舞うような足取りで血塗
>れの屍の一つに近づき、ぽつりと一言。
>>「シーシェンズ。」
>> 足元に横たわるのは、ミリルティーナ=ブルームーン=ヴァリード。
>> くるりと身を翻して、巨大な魔獣の骸に触れる。
>>「フェラナート。」
>> それはかつて、ジェイド=ディフィシーレ=ラーナであったもの。
>> また身を翻し、少し歩く。
>> 歩いて屈み込んだそこにあるのは、血に汚れた蜂蜜色。
>>「サーヴァリル。」
>> 身体を朱に染めて横たわる、ユヴェル=ディティス=フィリオ=サーヴァリル。
>> 今は濁ったその蜂蜜色の瞳に、そっと手をあて瞼を下ろし、アリエスは苦しげに微笑んだ。
>>「役者、揃っちゃったんだね。
>> ごめん、ユヴェル。ごめん、フェリセ。
>> 涙、出ないよ・・・・。」
>> いっそ泣ければ、少しは楽になれるかもしれないのに。
>> いっそ泣ければ、彼らに対する思いが少しは伝わるかもしれないのに。
>> アリエスの瞳から、涙がこぼれることはなかった。
>> 追えば掻き消える『真実の記憶』が、泣くことを許してはくれない。
>>
>> 悼む事さえ、罪であるかのように。
>
>ユア:役目は、記憶は、泣かせてくれないかもですけど、『アリエス』は、泣いていいんですよ?
>久遠:ユアちゃん、泣かないでってば。
>   『役』が、集まれば、何かが動くわ、それがどういう方向であっても。
>ユア:それでも、アリエスは、まだ少女なんですよ・・・・・・・。
朱琉:確かに・・・・当時実年齢4百X歳ですが、心的にはまだ少女なんですよね。
アミイ:小さな子が悲しんでいるのに、涙を流すことも出来ない・・・・。残酷よね。
朱琉:・・・・・・・・(冷汗)

>
>>
>>
>>     *     *     *     *     *
>>
>>
>> 魔獣が蹂躙し、壊滅したこの町。まともな亡骸など、無に等しかった。
>> フェリセは遺体の欠片も見つからなくて。それでも、アリエスは出来得る限りに知るものの亡骸を集めた。
>> 遠い遠いとある国では、死者を炎で葬るという。炎には浄化の意味もある。だから・・・・。
>> 最後の最後に、アリエスはユヴェルに口付けた。
>> 鉄錆のような血の味と、冷たく苦い死の味と。それらがない交ぜになった、とても悲しい口付けを。
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>久遠:最初で、最後の・・・・・・ね、どんな口づけよりも苦いと思うわ。
>   ・・・・・・ああと、ユアちゃんは泣いてるから、しばらくは私だけで進めるわね。
アミイ:思いを伝えるためじゃない、ただ決別のため・・・・そんな気さえしてくるわ。
    あ、ちなみに、朱琉は現在逃亡中。すぐ連れ戻すけど・・・・ね。

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>> そして、火を放とうとした、その時。
>>「いたぞ、魔獣だ!」
>> 時既に遅し、だというのに、増援が駆けつけた。彼らは叫ぶ。あれが魔獣だと・・・・アリエスに向かって。
>> 実際、頭から血を被ったようなアリエスは、その後姿は人間離れしていたかもしれないけれど。
>> それを聴いて、アリエスは・・・・・・・・嗤った。
>>「魔獣・・・・それも、いいかもしれないですね。」
>> いっそ、人でなければ・・・・いや、もう既に、人ではなくなっているのかもしれないけれど・・・・楽に、なれるのだろうか?
>> 虚無と孤独に狂って、無差別に破壊を振りまく魔物にでもなれば・・・・解放されるのだろうか?
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>> この、胸を引き絞るような苦しみから。
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>久遠:・・・・・・・アリエスちゃん、逃げちゃダメよ、ホントに。
>   私達の仲間になって、逃げようとしてしまおうしているように見えるわ。
アミイ:逃げても何も変わらない。変わらないけど・・・・でも、そのほうが、楽だし優しく思えるのよね。

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>> 左手の袖口からちらりと見えるのは、ばねを使って矢尻を発射する、袖箭(ちゅうせん)という武器、それを連射できるよう改良したものだ。
>> 右手に、鋭くとがった金属の爪と、一端に短剣の刃を持つ、独特の武器・・・・ビチャ・ハウ・バグ・ナウと呼ばれる・・・・を握り込み。
>>「戦いましょうか?」
>> そのどちらもが、暗殺者がよく持つ武器。ただひたすら『一撃で殺す』ことに特化した武器を握り。
>>
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>久遠:うわぁ、暗器に、殺傷能力満載の武器。
>   いいなぁ、現代じゃ作れないし、羨ましいぃ〜。
>   ・・・・・・・・・こほん、死なないのが解っていても、心が死にそうね。
アミイ:心だけでも死ねたなら、まだ救われた・・・・と思ってしまうのは私だけかしら?
    で・・・・朱琉ッ!!逃げるんじゃないわよ!武器についての解説するッ!!
朱琉:あぅ。(捕まった)
   えー・・・・袖箭は中国の武器です。諸葛孔明が発明したらしいです。
   ビチャ・ハウ・バグ・ナウはインドの武器です。『ビチャ・ハウ』はサソリ、『バグ・ナウ』は虎の爪という意味だそうです。
   それで、その両方が実際に暗殺者が持っていた武器になります。
   実は、この辺りは微妙に次回作のネタだったりします・・・・。
アミイ:『時の旅人』は?
朱琉:ほぼ最終話までの目星は付きました。実際、最終話付近は既に書き上げてます。ただ・・・・間が。時間が無くで遅々として進まず・・・・。
   ちなみに、『練習』の方にその次回作の予告があったりするので、興味があったらどうぞ。
アミイ:何宣伝してるのよ、あんたは。


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>> 大量の死体に囲まれ、アリエスはつまらなそうに髪をかきあげる。血に濡れそぼって重たい髪から、紅い雫が垂れたが、特に気にした様子もない。
>>「狂うというのも・・・・案外つまらないものですね。本当に狂ってしまえなかったから・・・・でしょうか?」
>> 随分と冷静にそう呟く。しばらく退屈そうにしていた後・・・・ふと思いついた『あること』を実行に移すことにした。
>> 魔物の中には、人間の肉を好んで食べるものがいるという。自分も『魔物』なら・・・・それらを美味しいと感じるのだろうか?
>> 金属の爪に引っかかった血と肉と脂を、ぺろりと舐め取り・・・・アリエスは顔をしかめ、それをぺっと吐き出す。
>>「所詮、血は血ですね。生臭いだけです。」
>> そうして、本当にやることが無くなって。アリエスは血でぬかるむ大地に腰を下ろした。
>>
>> 本当に、これからどうしよう?
>> 皆の亡骸を燃やそうとも思ったが、この状況でユヴェルたちを探すことは難しい。そうしている間にも、また似たようなのがやってくるだろう。戦ってもいいのだが、狂うのは意外と楽ではなかった。そう思うこと自体が、きっと狂っていなかった証拠で。でもきっと、自分は本当に、半分は狂っていたのかもしれなくて。
>> それでも、少しだけ冷静な自分に戻りつつあるのかもしれない。
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>ユア:みゅ〜、哀しいですよ。
>   でも、狂ったと言える間は狂ってないのかもしれないですね。
>久遠:やっと戻って来たわね。
>   自虐的ねぇ、止める・・・・・止めてくれる人がいない分、時の旅人のアリエスちゃん。
朱琉:本当に、止める人がいないと際限なく暗くなってしまう、悪癖の持ち主です、アリエスは。
アミイ:本編時も、そうだものね。ストッパーいるけど。

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>>  あとがき
>> えー・・・・まずは、ごめんなさい。
>> それだけ書き置いて逃げようかとも思ったんですが・・・・一応言い訳、もとい解説をば。
>>
>> まず、ちらっと最初に出てきた歌は『TEMPLE OF SOUL』という曲です。今回、その一節だけお借りしました。
>> 結局、今回何を書きたかったかといいますと、アリエスがいかにして少しだけ立ち直ったか、だったんですが・・・・おかしいなぁ?何でこんな血みどろに・・・・。しかもノリノリで・・・・。
>> こんな一話でしたが、どうだったでしょうか・・・・?
>>
>> では、今回はこの辺で。
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>ユア:すんごく、哀しいです。
>   涙ぼろぼろでした。
>久遠:マジ泣きしながら、レスしてたモノね。
>ユア:・・・・・・ともあれ、次の外伝で。
朱琉:えー・・・・作者冥利に尽きますし、とっても嬉しいです。が・・・・
アミイ:朱琉、神経は大丈夫かしら?
朱琉:と、思わないでもない今日この頃。
   とりあえず、次の短編はもうすこしほのぼのとしたものになる予定です。
   では、また次回でお会いしましょう。

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