◆−花よりも団子‐23‐−井上アイ (2007/7/6 20:46:54) No.18177 ┣花よりも団子‐24‐−井上アイ (2007/7/8 21:35:09) No.18180 ┃┗花よりも団子‐25‐−井上アイ (2007/7/9 20:43:20) No.18183 ┃ ┣花よりも団子‐26‐−井上アイ (2007/7/16 23:15:16) No.18206 ┃ ┃┗花よりも団子‐27‐−井上アイ (2007/7/23 20:33:54) No.18238 ┃ ┃ ┗花よりも団子‐28‐−井上アイ (2007/7/28 17:46:42) No.18248 ┃ ┃ ┗花よりも団子‐29‐−井上アイ (2007/7/30 19:10:47) No.18257 ┃ ┃ ┗花よりも団子?‐30‐−井上アイ (2007/7/31 23:08:01) No.18264 ┃ ┗Re:花よりも団子‐25‐またもや−。。。 (2007/7/17 17:06:34) No.18210 ┃ ┗わ〜ん!−井上アイ (2007/7/23 23:26:51) No.18240 ┃ ┗Re:大丈夫ですよ−。。。 (2007/7/24 23:23:13) No.18242 ┗Re:まずは。−。。。 (2007/7/9 18:37:53) No.18182 ┗いらっしゃいませ〜☆−井上アイ (2007/7/9 21:54:32) No.18184
18177 | 花よりも団子‐23‐ | 井上アイ | 2007/7/6 20:46:54 |
再び新ツリーです★ なんかガウリイの人格がおかしくなってきました、これからが書きたいと思ってた所なんですが、軌道修正難しそうです★ では、23話です。 これからが正念場? ΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦ リナからの付き合おう宣言から数日、取り立ててリナには変化は無いが、ガウリイの方は目に見えて浮かれていた。 「ね、この後、バイトある?」 そんな一学期最後の日、リナはいつも通りにガウリイの部屋で昼食を食べていた。 「いや、今日は休みなんだ。」 「んじゃさ、あんたのお父さんに会いに行かない?」 「えっ?!」 「だって、答え出てるんでしょ?なら、3ヶ月、なんていう約束なんて関係ないじゃない。今から行って、自分はこう思っている、て伝えるべきよ。」 リナの言葉に、ガウリイは呆気にとられる。 「えっと、リナも、一緒に行ってくれるのか?」 「ま、そのつもりよ。あんたのお父さんが話を聞いてくれなさそうだったら、助け舟出してあげるから、安心なさい。」 「なあ、彼女だって紹介して、いいのか?」 「そりゃ、付き合っているんだもん、当たり前じゃない。確かに、まだ外デートしてないけどさ、こうして毎日一緒にランチしてるじゃない。」 「そっか、じゃあ、着替えてから行くか?」 「制服のままでいいでしょ。期末の結果と成績表も見せたら?どんだけ頑張っているか、を見せてさ、文句を言わせなければ、交渉しやすいでしょ?」 「そうだな。じゃあ、行くか?」 「ええ。」 にこやかに笑ったリナを引き連れ、ガウリイは自宅へと向かう。 家を出た時は、こんな風に穏やかな気持ちで家に向かう事になるとは思ってもいなかった彼は、リナとの出会いに感謝をし、彼女に見え無い様に穏やかに笑った。 2人がガウリイの自宅に着く頃には、真上に有った太陽は僅かに傾いていた。 目の前の門越しに建物を見て、リナは溜め息まじりに口を開く。 「はあ〜、無駄に大きな家ね〜。」 「はは、まあな。庭が自慢なんだ。母さんが植えた木や花がたくさんあるんだ。」 「ステキな人ね。」 嬉しそうに顔を綻ばせたガウリイを見て、リナは優しい笑顔を向ける。 「ああ。後でゆっくり庭を見れればいいんだが。」 「まあ、今日じゃなくてもさ、その内機会はあるわ。」 「そう、だな。」 小さく頷きガウリイは門をくぐった。その後をリナが静かに付いて歩く。 立派な構えの建物の玄関に辿り着く直前に、彼等を見掛けた使用人が慌てて近寄って来た。 掃除中らしく、手には箒を携え頭には頭布を被った中年の女性だ。 「おかえりなさいませ。お元気でしたか?」 「ああ、変わり無い。今、居るか?」 「仕事でお出掛けになっております。予定では昼に一度帰る、とおっしゃっていましたが、まだ戻ってみえないので、直に戻られるかと存じます。」 「そうか、じゃあ、部屋で待たせて貰う。帰ってきたら呼んでくれるか?」 「は、はい。」 ガウリイの言葉に使用人は慌てて頷く。今まで彼は疑問系で物を頼まなかったので、反応が遅れたのだ。 「ね、小さい頃の写真ある?」 「え?何でだ?」 部屋に着くなりにこりと笑ったリナに、ガウリイは首を傾げる。 「あら、付き合い始めの男女の基本なんじゃない?互いの小さな頃の姿を見せ合うのって。」 「ふ〜ん、そうなんか。」 「今までの彼女は見たい、て言わなかったの?知ってるのよ、貴方が沢山の彼女がいたって、噂聞いた事あるんだから。」 「家に連れて来た事、無いんだ。」 「へえ。光栄だわ、あたしが初めてなのね?」 「まあな。」 照れ臭そうに鼻を掻いているガウリイの横では、リナがキョロキョロと部屋を落ち着きなく見渡している。 「・・・もしかして、緊張してるのか?」 今だに腰を落ち着かせずに自分の部屋をウロウロしているリナに、ガウリイは首を傾げる。 「そうよ、悪い?男の部屋、てのが初めてなのよ。」 「ガーブの親父さんは?」 「おっちゃんは〈男〉のカテゴリーに入んないわよ。身内感覚に近いもの。」 「前の彼氏の部屋には?」 「んなもん、居ないわよ。」 「うぇ?!じ、じゃあ、付き合った事、無いのか?」 「そうよ、モテ無いのよ、あたし。」 「・・・そうか。」 「嬉しい?初めての彼氏さんに選ばれて。」 「ああ、滅茶苦茶嬉しい。」 溶けきった笑顔で返され、リナは珍しく頬を僅かに赤くする。 リナが椅子にちょこんと腰掛けると、ガウリイは床の上に直に座り、暫く無言の時間が流れる。 「あ!そうだ、リナに今の内に勉強教えて貰っていいか?」 それを破り、ガウリイは立ち上がり、鞄の中から夏休みの宿題を取り出す。 「そんなものまで持って来てたの?」 「ああ、もしかしたら軟禁されるかもしれないからな。」 「んなに酷い人なの?お父さん。」 ガウリイの言葉に、緊張のほぐれた顔でリナは首を傾げる。 「兄貴が、家を継がない、て言った時、一ヶ月軟禁されたんだ。」 「ちょっと、あたし嫌よ?バイトがあるんだから。」 「分かってる。オレもバイト休みたく無いし、そんな事にならない様にするつもりだ。ま、一応持ってきただけだ。」 「お兄さん、エルメキアで院生やってるんだっけ?」 「ああ、早くリナに会わせたいな。」 「あら、もしかしたら、あたしそっちに乗り換えるかもしれないわよ?自慢のお兄様なんでしょ?」 クスクスと小さく笑いリナはガウリイを見る。 「だ、駄目だぞ?!兄貴はあっちで恋人居るんだからな?!」 「あ〜ら、ステキな殿方ならば彼女位居て当たり前じゃない。」 「リ〜ナ〜。」 「ふふ、冗談よ♪」 寂しそうな顔をしたガウリイの鼻の頭をピン!と弾き、リナはおかしそうに笑った。 「お帰りなさいませ、旦那様、坊っちゃまがお待ちですよ。」 「ガウリイが?!」 使用人の言葉に一時帰宅した父親は足を早め家の二階へと上がる。 『〜〜〜』 『ーーーー?』 何やら高いトーンの声と、馴染みある低い声が聞え、足が止まり、耳をすませる。 『大きいってば、ちゃんと見てよね?そんなんじゃ入らないでしょう?』 『え・・こうか?』 『んな所に入れないでよ!!』 『すまん。』 『あ〜、もう、疲れた、少し休憩しましょ?』 『え?!でも、ノってきたから今止められないんだが・・』 会話を耳にし、顔を渋らせ父親は足音を忍ばせその部屋へと向かい、ドアを勢い良く開け放った。 そこには、勉強机に向かっている自分の息子と、見知らぬ女の子が数学の教科書を広げて手にして立っていた。 「あ、お邪魔しています。リナ・インバースです。彼とお付き合いさせて頂いております。」 人当たりの良い笑顔でリナはぺこり、と頭を下げる。 「あ、ああ。ガウリイ、まさか、この為に来たのか?」 「いや、オレの話、聞いて貰いたくてな。下で話せないか?」 「いいだろう。そちらのお嬢さんも一緒に来て頂こうか。」 ガウリイの言葉に頷いて父親は踵を返した。 その後に続き、2人は一階の応接間へと足を踏み入れた。 ΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦ 若干短いですが、ここで区切らせて頂きます。 |
18180 | 花よりも団子‐24‐ | 井上アイ | 2007/7/8 21:35:09 |
記事番号18177へのコメント 若干の余裕は確保☆ バイトなさってる方にお願いです。 『辞める時は時期と余裕を見て下さい。』 この時期に、今月で辞める宣言するな〜!! 先月の出来事です★軽くサツイが芽生えました。 六月の末日から忙しくなる職種なのです。 てか、店長!せめて補充要員確保してから辞めさせて下さい!いくらバイトとはいえ、急に辞める、てのは社会人として間違っていると思いませんか?! いきなり来なくなるよかマシですが、三ヶ月前に自己申告するのが基本ルールだ、と思っています。 しかも、なんだかやる気が見えない!いくら辞めるからといって、給料貰っているんだから仕事してクダサイ!! 愚痴が長くなりましたが、24話です。 山無し、オチ無し、胸無し(違う!)意味無しになりつつある話に救いはあるのか? ΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦ 「そうか。」 ガウリイの今後の方針を聞き、父親は安堵の表情を見せ、続いて気難しい顔でリナを見る。 ガウリイの隣に座ったリナは、応接間に入ってからは口を開かずに事の成り行きを見守っていたのだが、視線を向けられ小さく会釈をする。 「聖竜の制服の様だが、どちらの娘さんかな?」 「ご挨拶しましたよね?」 父親の問いにリナはにこりと笑う。 「確か、インバースとか。お父上は何をされている方なのか、伺いたい。」 「それが何か関係あるんですか?」 「将来が決まっていないとはいえ、ガブリエフの人間にふさわしい相手か心配するのは親の努めだよ。」 「成績表、ご覧になりました?私とお付き合いして下がった、という事にはなっていませんが?」 隣のガウリイが眉を寄せた父親の言葉に、リナは毅然とした態度を取る。 「確かに、一年生ですが、特待生なんです。もう既に大学受験に向けての勉強をしていますわ。足を引っ張る事にはなりませんけど、問題でも?」 「家柄の問題だよ。恥ずかしく無い相手でなければ、」 「いい加減にしろよな!!」 父親の言葉を遮り、ガウリイは立ち上がって怒鳴った。 「さっきから何だよ!リナのどこが不満なんだ?!リナはな、オレと違ってしっかりしてるんだぞ!」 「しかしだな、」 「あんたの言い分なんか聞くか!リナはバイトもして、勉強なんかオレより遥かにしてるのに、一人暮らしのオレを心配してくれる位優しいんだ!自分だって一人暮らしなのに、面倒見に来てくれてんだぞ!」 そこまで怒鳴ってからガウリイは深呼吸して父親を睨み付ける。 「リナの事を、何も知らないで、恥ずかしいなんて言うな。」 「なら、その娘がパーティに出せる程の作法が出来るというのか?恥ずかしい思いをするのは、こちらなのだよ。」 静かに硬い声で言ったガウリイに、父親はそう返す。 「何故、由緒正しい学園が、特待生を取ったか、ご存じ?」 「社会奉仕の為だろう。」 リナの急な言葉に父親は眉一つ動かさずにそう言い放つ。 それにリナはにこやかに笑い返す。 「あら?そんな事、本気でお思いなんですか?総帥ともあろうお方が?」 「リナ?」 リナの言わんとしている事が掴めずにガウリイは振り返った。 そこには、自信に満ちた笑みを浮かべているリナ。 「どうにも、最近めっきり偏差値が下がる一方の学園が、窮地の策として取ったのよ?社会奉仕だと、体面上はなっているだけ。まさか、ご存じなかったのですか?」 「そんなデタラメ、よく思い付くな。」 「まあ、裏も取らないで、いきなりデタラメ扱い?先が無いわね、ガブリエフも。」 クスクスと笑い、リナは優雅にお茶を飲んでみせる。 「見誤るのは、自分を陥れますわよ?ガブリエフ総帥。」 すくっ!と立ち上がりリナはスカートの端を軽く持ち上げお辞儀をした。 「ガウリイの学費の援助、それだけはお忘れにならないで下さいね?」 「オレが、頑張れたのは、リナが居たからだ、てのを忘れないでくれ。」 父親に背を向けたままそう言い、ガウリイはリナの肩を抱き応接間を出た。 「ごめんな、嫌な思いをさせて・・・」 「いいのよ♪ちゃんと、怒ってくれたじゃない♪」 門を出てすぐにすまなさそうに言ったガウリイに、リナはにこやかに笑う。 ちなみに、肩を抱いていた筈の彼の手は、今は、行きに持ってきた鞄と、前回置いていった服や思い出の品を詰めた別の鞄が持たれている。 「オレ、文句言われ無い様に、もっと頑張るからな?」 「じゃあ、まずは大学決めなきゃね。」 「リナが好きな人で本当に良かった。」 「あっそ。」 染々と言ったガウリイにリナはそっけなく言ったが、頬は僅かに染まっていた。 「なあ、手、繋いでいいか?」 「ん。」 道を並んで歩いている時に、切り出したガウリイの言葉に、リナは短く言って左手を差し出す。 それを溢れんばかりの笑顔で見、ガウリイはそっと右手で包み込んだ。 「手、冷たいな。」 「そう?こんなもんよ。」 「優しい人は、手が冷たい、て、本当かもな。」 「ばかね、男と比べたら、女は体温が低いのよ。」 「ふ〜ん、そうなんか。柔かくて、ちっこくて、かわいい手だよな?」 「小さくて悪い?」 ガウリイの手の中で爪を立て、リナは不機嫌そうな声を出す。 が、赤くなった頬と軽く伏せられた目が、照れているのを物語っている。 「いや、嬉しい。すっぽり包めるからよ、こうしていれば、逃げられないだろ?」 「〜〜〜、あたし、寄る所あるから。」 ニッコニッコ笑っているガウリイに、リナはそっぽを向いてそう言う。 「一緒に行ったら駄目なのか?」 「女の子の買い物に付いて来ないで。」 「そっか、じゃあ、明日、会えるか?」 「弁当、作って現場に持っていくわ。明日、バイトでしょ?」 「ああ。じゃあ、待ってるな。」 キュッ!と一回少し強めに握ってから、ガウリイはリナの手を放した。 「じゃ、明日ね。」 「おう!」 ニッコニッコと自分を見送る視線を感じながらリナは気付かれない様に溜め息を吐き、 「天然はタチが悪いわ。普段はポケ〜としてる癖に。」 手で顔を扇ぎ、赤みを帯た頬を冷ました。 「親父と対面して萎縮しないなんて、リナはやっぱりすごいよな〜。」 リナが角を曲がったのを見送り、ガウリイは仮住まいへと足を向けた。 その日の夜、場所はガブリエフ邸 「本当の様です。」 事実確認をした執事が仕えている主人にそれだけを述べる。 「そうか。」 「認めるのですか?学力は申し分無いですが。」 「まさか。あのガウリイの事だ、暫くすれば、他の相手を見付けるだろう。」 「――――」 「適当な相手になるのを待つ。」 「しかし、」 「大学卒業まで、長い。思春期の恋愛なんぞ続く筈は無い。」 話は終った、とばかりに家の長は座っていたソファから立ち上がり、風呂場へと向かった。 残された執事はすっきりしない顔で言う。 「長くガウリイ様を見てたキジンが、戸惑ったという変化、それは、その彼女のお陰であることは明白。何故、それを見ないのですか?旦那様。」 空に浮かぶ三日月は、ただ静かに柔らかく光っていた。 ΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦ なんか、ブランクがある為に、人格が変わっているのは分かるのですが、どうにもなりません。 ですが、ガウリイは当初は俺様な人になる筈だったんです。 ガウリイがやっている元ネタの人がそんな人なんです。 少し頭(おつむ)が弱く、日本語、特に四文字熟語の使い方が間違っているのと、話の面白さからパロってみたのですが、見る影も無いじゃん!! |
18183 | 花よりも団子‐25‐ | 井上アイ | 2007/7/9 20:43:20 |
記事番号18180へのコメント 今日は貴重な休み☆ 明日が分からない状態なので、時間がある内に話を進めます。 では、25話です。 目立たない所で進展をしていた2人の話です。 ΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦ 「ここが、リナと会っていた所なの?」 「ああ。」 アメリアの問いに、ゼルは頷いた。 場所は学園の非常階段の踊り場、夏休みとなり、個人的に学園案内をお願いしていたアメリアを、ゼルが案内をしていたのだ。 2人は、連絡を取り合っている間に良い感じになってきていて、そんな折りに前からの約束であるこの機会は、2人にとって必然といえるだろう。 「いいなあ、わたしもリナと内緒で会いたいわ〜。」 「いや、あんたらが内緒で会う意味はなかろう。」 「そうなんだけど、やっぱり、魅力的だわ。」 「近い内に、奴には打ち明ける。後ろ暗いものなど、無いからな。」 「ああ、ガウリイさん?わたし、会った事無いのだけれど、リナから話を聞いていたのよねえ。」 非常階段を下り、2人は中庭を散策する。 「ほう?なんと?」 「ばか。その一言に尽きる、て最初は聞いていたのよ、その時はまだ赤札やっていたのも聞いていたから、嫌な人、て印象しかなかったのよね。」 「無理も無い話だな。」 「で、まあ、色々あって、今、付き合っているんでしょ?不思議よね〜。この間なんか、天然はタチが悪い!とか文句言いながら、ノロケ話聞かされたわよ。」 「相方の方は、気味が悪い程上機嫌でな、正直、関わるのは遠慮したい気分になる。」 話をしながら、リナが昼に愛用している一角を回り、2人はエントランスへと戻った。 「にしても、こんなので良かったのか?見学会の方が参考になるだろう?」 「リナと同じ学園に通いたいだけだもの。堅苦しく見て回りたくなかったの。」 ゼルの言葉に、アメリアは苦笑して応えた。 「グレイワーズさん失礼ですが、こちらは?」 一人の女教師が、2人に歩み寄ってそう問う。 「学園の案内をして貰っていたのです。わたし、ここを受験する者で、リナ=インバースさんとは懇意にさせて頂いています。」 「特待生は、試しで取ったの。来年もあるか分からないわ。」 アメリアの言葉に、嘲る様な表情で女教師は笑う。 「ご心配、ありがとうございます。ですが、学費は納める余裕はありますので。」 「学園には、今日、俺が案内する事は許可取った。目くじらを立て無いで貰おうか?」 笑顔で言ったアメリアの手を掴み、ゼルは門へと向かった。 「ああいう、勘違いした教師が多いのも、困ったもんだな。だいたい、目の前の人物の格も見抜け無いとはな。」 「・・・ゼルガディスさん。」 「ん?ああ、悪いな。」 門を出た所で、アメリアが足を止めると、ゼルは慌てて手を放した。 「今日は、ありがとうございます。」 「いや、後輩になるよしみだ。」 「アメリア=ウィル=テスラ=セイルーン。わたしのフルネームです。」 決意を込めた目でアメリアはゼルを見る。 「そうか。」 「ええ。」 少し放心したものの、ゼルは静かにアメリアの目を見返す。 「何故、急に?」 「黙っているのは、ゼルガディスさんに失礼だと思ったから・・怒りましたか?」 「いや、薄々、あんたはタダ者じゃない気がしてたんでな。リナは、どんな奴なんだ?」 「母親同士が親友で、小さい頃からの仲なんです。」 「申し訳無いのは分かるが、今更丁寧語はよしてくれ。砕けた物言いの方が楽だ。」 アメリアの黒い髪をクシャ!と撫で、ゼルは歩き出した。 それに続き、アメリアも歩く。 「それに、あんたが黙っていた理由も分かる気がする。大方、普通の人と同じ様に接して欲しかったのだろう?」 「ええ。どこに行っても皆さん、かしこまってしまうので。なら、黙っていようと。」 「なら、あんたにそれを言わせる程、俺は信頼されているのだろう。光栄に思いこそすれ、怒る事などせん。」 「・・・・」 「それに、あんたはあんただ。個人を見ない関係では無いつもりだしな。」 公園のベンチにアメリアを座らせ、ゼルはそう言い、照れ臭そうに口を開く。 「既に、個人として惚れていると言ったら、迷惑か?」 「いえ!歓迎です!」 「何だ、その歓迎、てのは?」 首を振り、元気に応えたアメリアを、ゼルはおかしそうに見る。 「わたしも、ゼルガディスさんが好き、て事です。」 「そうか。」 えへへ、と笑いながら言ったアメリアの言葉にふい!と顔を反らすゼル。 「両想いよね、わたし達。」 「そうなるな。」 「じゃあ、これからお願いします。」 「・・・俺でいいのか?あんた程なら将来の相手はとうに決まっているだろう?」 ペコリと頭を下げたアメリアに、ゼルガディスは表情の読めない顔でそう言った。 「はい。父も民間から相手を選んだわ。だから、余程の人でなければ反対しないから、好きな人を諦めるな、と助言を貰っているの。」 「・・・アメリアが継承するとは決まって無いのだろう?」 「ええ。」 「俺は、継承者を支える器が無い事だけは知っててくれ。」 「そうかしら?」 「とにかく、これから宜しく頼む。」 「はい!こちらこそ。」 差し出されたゼルの右手をとり、アメリアは握手した。 ΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦ また短いι 久々すぎ、アメリアちゃん、ごめんι 次はいつだろ? |
18206 | 花よりも団子‐26‐ | 井上アイ | 2007/7/16 23:15:16 |
記事番号18183へのコメント 今日は早番で明日は遅番!! 少し時間が出来ました☆ 盛り上がりが無いまま、26話です。 夏休み、自分も欲しいです。 ΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦ 朝に、ルークと会う約束をしていたミリーナ。 その日はミリーナの誕生日で、彼はプレゼントを渡してすぐに帰って行ったのであった。 「へえ、良いセンスしてんじゃない。」 「そうね、まあ、リナさんの助言があったのも有るんでしょうけど。」 ワイザー邸へとやってきたリナは、ルークがミリーナに送ったプレゼントを目にして感心した様な顔をする。 ミリーナは、といえば、相変わらずなポーカーフェイスで感情は読めない。 彼が彼女に送ったのは、〈ルイス〉の写真立てだ。 〈ルイス〉、宝石を使った商品を扱うブランドで、さりげないデザインを得意としている創業100年の老舗ブランド店だ。 ここ数年で、若い人達に人気が出て来たが、雑貨も扱っているのはあまり知られてない。 各地域には、貴金属専門店ばかりで、本店にしか雑貨は置かれていないのだ。 コアなファンは当然知っていて、どちらかといえば、そちらの方を愛用する人間が多く、ミリーナもその内の1人だ。 「あいつの誕生日、いつか聞いたの?」 「4ヶ月先よ。」 「プレゼント、贈るの?」 「まあ、頂いたまま、てのはしないつもりよ。彼は、いつなの?」 「半年先、それまで付き合ってるかしら?」 「結構上手くいっている様に見えるわよ。」 「まあね、良い奴だわよ。それに、最近、あたし並に食べる様になったし。」 「・・・非効率的。」 目をぱちくりさせ言ったリナの言葉に、さすがのミリーナも、疲れた顔でぼそり、と聞え無い様に漏らした。 「でも、未来は誰にも分からないじゃない?」 「そうね。」 「ささ、早くご馳走出してv」 「・・・すぐに、準備させるわ。」 満面の笑顔をしたリナを見て、ミリーナは座っていた椅子から腰を上げた。 その四日後、ミリーナは納涼会に参加していた。 財政界の面々が集まったその会は、夏の風物詩であり、今年、社交界デビューした面々にとっては、初の大きな行事となる。 もちろん、F4の面子は揃っていて、ガウリイもそのメンバーと楽しく過ごしていたのだが、学園の生徒達は顔を青褪め、落ち着かない様子だ。 てっきり、勘当され、ガブリエフの人間ではなくなった、と思っていたのが、こうして公式の場にガブリエフの人間として参加しているのだ。 その彼に見切りを付け、離れてしまった、という事は将来の自分が約束されていた物は、なくなってしまうかもしれないのだ。 「どういう事?ガウリイ様は、もう社交界の人間じゃない筈でしょう?」 今更ながら、“様“付けをし、女は周りの同級生の同意を得ようとする。 「お兄様が、エルメキアにいらしているから、代わりじゃないかしら?ガブリエフとしては、社交の場に人をやらないのは、対面が悪いでしょう?」 ご都合主義な意見を返したのは、ガウリイが家を出た早々に取り巻きをやめた女だ。 「ガウリイさん、今日はなんでいらしたのですか?」 「ん?まあ、なんだ、代償、てやつだ。」 F4のメンバーの中に自然にまぎれたミリーナの言葉に、ガウリイは溜め息まじりに応えた。 「代償?」 「跡継ぎの話を待って貰う代わりに、社交場には出る様に、て言われたんだ。」 「そうでしたか。」 「まあ、後継ぐ事になったらよ、こういう場での繋がりがいきるからな、出て損は無いけどな。」 納得して頷いたミリーナに、ガウリイは鼻を掻きながらそう言った。 「それ、リナさんの受け売りでは?」 「へ?」 「社交の場が苦手だから、出たくないわ、と愚痴を漏らしたら、リナさんにそう言われた事があります。」 「そうなんか。」 ミリーナの言葉にガウリイは苦笑する。 「ルーク、この間は素敵な物を有り難う。大事に使わせて貰うわ。」 「お、おう。」 いきなりミリーナに話し掛けられ、ルークは鼻を掻く。 「お返しはちゃんとさせて貰うわね。」 「俺は何でもいいからな!ミリーナが選んだ物ならば、喜んで受けとるぜ!!」 「では、六法全書を。」 「う゛?!いや、さすがに、それは、ちょっと・・・」 「冗談よ。」 「そ、そっか、びっくりさせないでくれよ。」 しれっとした顔で言ったミリーナの言葉に、ルークは長い溜め息を吐く。 遠巻きに見ている男性共は、守りの堅い事で有名なミリーナが進んで男性と話している事実を信じられないでいた。 納涼会の特徴は、氷の彫刻を芸術家達が皆の脇でひたすら彫る事だ。 そして、調度それが出来上がると、会も終盤となり、皆で揃って出来を評価したり、気に入った芸術家に寄付を申し出たり、とするのだ。 「あ、あのよ、今度、どこかに出掛けないか?」 早々に会場を出たミリーナとルークは、庭を歩いていた。 話が切れた所でミリーナが帰ろうと挨拶した所、ルークが思い切って、そう切り出したのである。 「いつ、どこへ?」 「都合の合う日に、山登りとか・・・」 「山・・・?」 「あ!嫌なら海はどうだ!?」 首を傾げたミリーナに、ルークは慌てる。 「海は、余り好きじゃないわ。人が多いもの。山が良いわ。」 「そっか!なら―」 庭で、なんとかルークが約束をこじつけている時、馬車に乗り、家路に着いていたゼルは、隣りに座っているガウリイに何気なく切り出した。 今日、ガウリイは、ゼルの馬車で送り迎えして貰う事になっていたのだ。 「付き合っている娘がいるのは話したよな?」 「ああ?アメリアちゃんだっけか?この間、その話した時、ルークがそんな名前を言っていたよな?」 「そっちも、付き合っている事だし、これから話す事は、何の気は無い、と思ってくれ。」 「ああ?」 「実はな、リナとはあれが入学してすぐ知り合いになっていた。」 「えっ?!!どういう事だよ!」 ガウリイは、ゼルがリナと知り合いだった事よりも、彼がいきなり呼び捨てにした事に驚きつつも、ちゃんと質問をした。 「まあ、成り行きだ。知り合い以上、友達以下みたいな関係でな。まあ、俺にとっては、可愛くない妹、といった所だ。」 「何で、黙っていたんだ?」 「言える訳ないだろう。いきなり、お前の口からあれの名前が出た時から、オカシイと思っていたしな。 そしたら、案の定、惚れていたんだろう?益々言える状態じゃないだろう。」 「だから、あの時、かばい立てしたんだな?」 「言っただろう?女を赤札にする事が嫌だっただけだ。そもそも、あんな馬鹿げた事、さっさと止めるべきだったんだ。」 不機嫌を隠そうともしないガウリイに、ゼルは溜め息混じりにそう言う。 「隠れて、会っていたのは、事実だろ?」 「俺が愛用していた場所に、あれが勝手に来たんだよ。本を読むのに、調度良い静かな場所だったんだがな、あれが来た所為で騒がしくなったし、何も無いとはいえ、会っているのもオカシイからな、そこには、既にいかなくなっている。」 「それなら、それで、リナとの橋渡ししてくれたって良いじゃないか。」 「その為には、知り合いだ、と言わなければならないだろう。それで、また変な誤解されたくなかったしな。」 「本当に何も無いのか?」 「ああ。可愛くない妹でもランクが高すぎる位だ。」 眉を寄せたガウリイに、ゼルは口元を吊り上げ笑う。 「何でだよ!可愛いだろ?!」 「あー、あんたにとってはな。」 「それに、良い所ばっかりなんだぞ!!」 「それは、惚れた欲目だろう。」 「本当に可愛いんだからな!」 「あのなあ、それはあんたが分かっていれば良い事だろうが。それに、俺があれを可愛い、と言ったら、問題あるだろう。」 「それはそうだが、リナが可愛くない、て聞くのは嫌だ。」 「じゃあ、どうしろと言うんだ・・・とにかく、後ろ暗い所なんぞ無いから、事実のみを伝えたかっただけだ。」 「そうか。」 ゼルの言葉に、ガウリイは短く応えた。 ΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦ 久々長文、疲れた〜 今度は、近い内に続きを更新したいです←アクマでも希望です☆ |
18238 | 花よりも団子‐27‐ | 井上アイ | 2007/7/23 20:33:54 |
記事番号18206へのコメント あはは、有言無実行★ でも、アクマでも希望、て書いたから、ギリギリセーフでしょう?! 文を考える余裕が無かったとです。←何処の人? では、気を切り替えて、27話です。 ちょい、今までの流れから変わる? ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ 納涼会の次の日、リナと初めて外での食事中、ガウリイは思いきって口を開いた。 「ゼルと、知り合いだったんだな。」 「ああ、その事?それがどうかした?」 「何で、言ってくれなかったんだ?」 首を傾げ、カツを一口含んだリナに、ガウリイは、寂しそうにそう言った。 「だって、変な勘繰りされるの、好きじゃないのよ。あいつとは、まあ、ただの、仲間?みたいなもんよ。」 「何も、なかったんだよな?」 「そうよ?ゼルから聞いてんでしょ?」 確認する様に言ったガウリイに、リナは釈然としない顔をする。 「リナの口から、聞きたかったんだ。」 「ふ〜ん?ゼルの事、信じてないんだ。」 「勿論、信じてる。けどな、その事実を、リナの口からも聞きたかったんだ。」 冷ややかな口ぶりでリナに言われ、ガウリイは首を振って応える。 「あっそ。つまりは、あたしの事が信じられない、て事ね?」 「違っ・・」 「そういう事なんじゃないの?」 「誤解だ、リナ。」 どんどん雲行が怪しくなるリナを見て、ガウリイは必死に首を振る。 「じゃあ、どういう事?あたしには、そうにしか聞こえないのよ。」 「最初から、話してくれれば、こんな話しなくて良かったんだ。」 「あたしが悪い、て〜の?!悪いけど、ゼルとは、入学して直ぐからの仲なの。あんたの方が後、しかも、印象最悪。んな話する機会なんかなかったわよ。」 憎々しげにカツにフォークを突き立て、一口サイズには見えない一切れを、リナは一口で口に入れ、不機嫌そうに食べる。 目の前のガウリイが、完全に食べるのを止めて、半分残っているのに対して、リナの方は、もうすぐ完食しそうな勢いである。 「ちょ・・オレは、ケンカしたくて話をしてるんじゃ無い。」 「でも、気分良く無いわ。そっちに、その気が無いて言われても、無理だわ。」 「それは、すまない。けど、リナと、喧嘩別れなんて嫌だ。」 悲しそうな顔をして言ったガウリイを見て、リナは最後のデザートを一口で食べ、口を開く。 「そうやって、溜め込まれるの、嫌だわ。無理させてまで、付き合う意味なんてないわ。」 相手が、思っている事全てを口にしていない、と見抜き、リナは真っ直ぐと彼を見る。 「言いたい事、言ったら?」 「ゼルが、何の気構えなしにリナ、て呼んでるのも、リナが、親しげにゼル、て呼んでるのも嫌だ。」 「嫌、て言われても、今更。ゼルガディス、何て呼び辛いし。グレイワーズなんてもっての他。あっちにだって、さん付けされたく無いし。おい、とか、呼ばれるのなんて、まっぴらごめんだわ。」 子供がすねた様な物言いをしたガウリイに、リナはコップに残った水を一息で飲み、そう言う。 「―――」 「たく、安心なさい。今は、全く会ってなんかいないわよ。用も無いし、あっちも恋人がいる手前、あたしと二人っきりになるつもりなんて、無いだろうし。」 「何で、ゼルに恋人がいるって・・?」 顔を下げた自分に向かって言ったリナの言葉に、ガウリイは顔を上げ眉を寄せる。 「相手、あたしの幼ない頃からの親友だもの。何でも知ってるわ。あっちも、あたしとゼルが会ってたのも、赤札の事だって知ってるし、付き合ってるのも知ってる。」 「リナが、紹介したのか?」 「別口よ。あたしが橋渡しすると、すぐ別れちゃうのよね〜。」 首を傾げたガウリイに、リナは遠い目をして答えた。 「いつか、その友達に会わせてくれるか?」 「あ〜、大丈夫、近い内に機会があるわ。可愛いからって、ナンパしちゃダメよ?」 「ナンパ?なんでそんなのするんだ?オレにはリナがいるだろ?」 からかうつもりで言った冗談を真顔で返され、リナは言葉を失う。 その間に、ガウリイは食事を再開し、暫くして、硬直状態から脱したリナは、新たにデザートを頼み、その後は、楽しい時間を過ごしたのであった。 食事の後は、民芸劇場に行き、規模の小さい芝居を楽しんだ二人は、夜の街を楽しそうに歩いていた。 「どれくらい、会えないんだ?」 寂しそうにガウリイはリナを見る。 今日、わざわざ外で会ったのは、納涼会の話を聞くのも有ったのだが、リナが、暫く会えなくなるから、と誘ったのである。 「ん?夏休み終る前くらい。」 「え、じゃあ、半月会えないのか?」 「そうなるわね。」 「連絡先、聞けるか?」 「ごめん、忙しくて、連絡は出来ないから。」 「家、大変なんだな。」 眉を下げ、ガウリイは暗い顔をする。 暫く会えなくなる理由が、リナが故郷の家に暫く戻る事なのだ。 だから、こそ、ガウリイは、家に何か有ったのだろう、と深く聞かなかった。 「そうじゃなくて、ちょっと、色々とね、あるんだ。心配、しないでね?」 「元気でな。」 「そっちも、て、この間、しっかり生活してたから、心配する事、無いわね。じゃあ、ね。」 寂しそうに笑ったガウリイに、リナも少し元気の無い笑顔を返した。 軽く握手をし、リナは仮宿へと向かった。 「天然じゃ、満足に喧嘩も出来ないわね。」 昼の出来事を思い出し、リナは苦笑する。 「まあ、喧嘩にならなくって良かったけど。張り合いが無いわね。」 溜め息をつき、リナは空を見上げた。 そこには、霞がかった月が浮かんでいた。 「はあ、初めての、外でのデートで、喧嘩にならなくって良かった。」 安堵の溜め息をつき、ガウリイは頭を掻く。 そうなのだ、結局、バイトに明け暮れている2人は、生活の為にも、外で会う事をしてこなかったのである。 父親に、学費・家賃以外の援助を断った事を、ガウリイは少し後悔したが、それでは、独り暮らしの意味が無い、と思い至り、溜め息をつく。 「情けねえ、オレって・・・」 デートの誘いだって、しようとすれば、機会なんて数回だが、確に有ったのだが、 勇気が無く、会えるだけで十分だ、とついつい後伸ばししてきたのだ。 空を見上げ、ガウリイはガシガシと頭を掻いた。 ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ 喧嘩させようとしたけど、ヘタレ相手じゃ、そんなの無理! そして、ガウリイがこだわっていたリナのゼルへの呼称。 ゼルガディスもグレイワーズもゴメンですよ! 携帯からだと、両方共、面倒なのです。かろうじて、ゼルガディスはまあ、簡単に出せる様にしていますが、名字まではカバー出来ません。辞書登録する程、機会も無いので、パス! |
18248 | 花よりも団子‐28‐ | 井上アイ | 2007/7/28 17:46:42 |
記事番号18238へのコメント 呪われているツリーなのか、ツリーの表示の仕方がおかしいです↓↓ 。。。さん!悪いのは、こんなツリーを作った自分なんですよ!!責められるべきは自分なんです!! 以上、私信でした☆ それでは、28話です。 こんなに長くなるとは、正直思っていませんでした☆ ΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦ リナが故郷に戻って一週間後、聖竜学園は夏休みの登校日を向かえた。 「ミリーナさん、今日は、庶民の方、姿が無い様ね?」 「それが、何か?」 声を掛けて来た女生徒に、ミリーナは静かに視線を向ける。 「わたくし達だって、わざわざこの日を避けて、旅行に行っているのに、庶民の方が休みなんて、オカシイと思いません?」 「いえ。」 同意を得ようとした物言いに、ミリーナが一言で返しても、相手はひるまずに口を開く。 「お優しいのね、あんな庶民の味方をするんですもの。」 「――」 「その時計、確か、納涼会にもしてきてらしたわよね、衣装に合ってらしたけど、どちらのブランドなのかしら?」 「何故、そんな事を?」 「わたくし、知ってますのよ、そちらの品、庶民の方から贈られた物ですわよね?」 「ええ。」 「そんな、どこのブランドか分からない物、社交の場に付けていかれるなんて、ワイザー家が落ちて見られるんじゃないかしら?」 「ご心配には及びません。貴女よりはランクが上の衣装でしたので。」 鼻で笑った相手に、ミリーナは淡々とそう言い、本を鞄から取り出す。 「あらあら、負けたわね?」 「ふん!いくら衣装で勝っていたって、時計があれじゃあねえ?」 クラスメイトの言葉に、女生徒は鼻を鳴らした。彼女は、ミリーナの所よりも、小さな銀行の頭取の孫娘なのだ、機会があれば、ミリーナを陥れ様と、画策しているのである。 所変わって、 「ガウリイ様、お体に変わりはありませんか?」 「宿題は、終りまして?」 「今度のパティーにいらして下さい。」 ガウリイの登校を待ってましたとばかりに、彼の教室では、砂糖に群がる蟻の様に女生徒達が彼の周りを固める。 「邪魔だ。」 一言で、それを蹴散らし、ガウリイは席に着こうとするが、今度は、男子達が周りに群がろうとするが、ガウリイに睨まれ、渋々と散る。 HRを終え、ガウリイは特別ルームで不機嫌な顔をしていた。 「結局、ここの奴らは家柄しか見てないんだ、て実感したよ。」 「調子の良い奴ばかりだな。」 小さく頷き、ゼルは溜め息をついた。 「ミリーナは違うぜ!さっすが、俺のミリーナv」 「貴方のではありません。」 ルークが拳を握り締め言うと、背後から静かな声が掛った。 「ミ、ミリーナ?!いつの間に!!」 「ああ、リナの様子が聞けると思ってな、呼んだんだ。」 慌てて立ち上がり、振り返ったルークに、ガウリイはにこやかに背後に話掛けた。 「て、おい!そういう事は、早く言えよな!」 「ああ、忘れてた。だが、奥にずっといたんだぞ?」 振り返って文句を言ったルークに、ガウリイはその背後を指差す。 簡単な板場がそこには有り、主にゼロスがお茶を煎れる時に使用されている。 が、今日は、彼はデートで不在なので、変わりにミリーナがお茶を煎れていたのである。 「お茶を煎れたのだけれど、迷惑だったかしら?」 「いや!全然!ミリーナが煎れたんなら、糸目のより断然嬉しいぜ!」 盆を抱えたまま首を傾げたミリーナの方に向き直り、ルークはその盆を素早く奪った。 「で、リナは元気なのか?」 「連絡が取れてないんです。渡したオーブにも出られないので・・・ただ、アメリアさんに確認したら、元気にしている、との事です。」 ルークの隣のソファに腰を下ろした所に掛ったガウリイの問いに、ミリーナは静かに答える。 「ゼルは聞いているのか?」 「悪いな、興味無いんで聞いていない。まあ、何かあれば、アメリアの様子で分かるからな。ま、何も無いだろうな。」 「けっ!さりげなく自分達は順調だ。て言っている様に聞えるぜ?!」 ガウリイの問いに、さらっと応えたゼルに、ルークは眉を攣り上げる。 「仕方あるまい。順調なのは事実だ。」 「そうですかい。」 ゼルの応えにルークはつまらなさそうな顔をする。 「そういえば、来る予定でもあるのか?リナが、アメリアちゃんと近い内に会える、て言ってたんだが。」 「ああ、〈ルイス〉のパティーが有るだろう?」 問いに、思い当たり付いたのか、ゼルは苦笑する。 「ああ。親父に出る様に、て言われているよ。」 「それに来るんだよ。それを知ってるんだろ。ちなみに、俺はそこで彼女の父親と対面する事になってる。」 頷いたガウリイに言いながらも、瓦版で見た彼女の父親の顔を思い出し、ゼルはげんなりとした顔をする。 「え、じゃあ、良い所の嬢ちゃんなのかよ、アメリアちゃん。確かに、良い服来てたけど、思ってた以上なお嬢様、て事か。ミリーナは知ってるのか?」 「ええ、勿論。本来、私なんかが及ばない様な方よ。」 「ミリーナが及ばない、て、なんでそのアメリアちゃんと、あのチビが友達、やってんだよ。」 ミリーナの言葉にルークは頭を混乱させる。 「母親同士が親友なんだとさ。幼い頃からの仲だと聞いている。」 「うは〜、世の中、てのは分かんねえもんだなあ。」 ゼルの説明にルークは感心した様に言った後、弾かれた様にミリーナを見る。 「〈ルイス〉のパティーて事は、ミリーナも行くのか?」 「ええ。招待状を頂いているわ。」 眉を寄せたルークに、ミリーナは小さく頷く。 「ゼルも行くんだよな?」 「ああ、お袋が招待されているんでな。親父はブランドに興味が無いんで、エスコート役をやらされるよ。」 ルークの問いにゼルは肩をすくめる。 「じゃあ、アメリアさん、いきなりお母様と対面する事になるのですか?」 「ああ、楽しみだ、て言っているがな、しっかり守るつもりだ。」 「なら、安心ですね。」 ゼルから返ってきた言葉にミリーナは小さく微笑む。 「俺も行く!!」 「なら、エスコート頼めるかしら?」 鼻息荒く言ったルークにミリーナは静かにそう言う。 「へ・・・?」 「1人で行くつもりだったのだけれど、どうかしら?」 「い、良いのか?」 「ええ。同伴者がいれば、無駄に声掛けられないでしょう?」 「任せろ!!ミリーナの事はがっちりガードしてやるぜ!」 「そう。余り期待は、していないのだけれど、宜しくします。」 「おう!!」 軽く頭を下げたミリーナに、ルークは意気揚々と応えた。 お茶が切れた所でその場をお開きにし、ルーク・ミリーナはそれぞれ自分の馬車で帰り、ガウリイ・ゼルはゼルの馬車で帰っていた。 「あれはあれで上手くいってるんだよな?」 「随分温度差はあるがな。」 ガウリイの問いに、ゼルは苦笑する。 「まだ付き合ってないんだっけ?何でだろうな。」 「さあな。そればっかりは当事者じゃなきゃ分からんさ。」 「そっか。今度聞いてみるか?」 「そうだな、ついでにからかってやるか?」 「お、いいな。ゼロスも誘うか?」 「止めておけ、あいつが加わるとタチが悪い。」 「だな。」 ゼルの言葉にガウリイは苦い思い出を思い出し、苦い顔をした。 ΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦ ゼロスがどれくらい出て無いんでしょう? 引っ掻きまわされそうなので、ついつい出番がなくなります。 恐らく、近い内には?て予定です。 疑問系の予定・・・フフ、安全対策ですよ、実現しなかった時の為にね★ |
18257 | 花よりも団子‐29‐ | 井上アイ | 2007/7/30 19:10:47 |
記事番号18248へのコメント 昨日、一昨日と祭りがありました。 が!開催時間中は見事に仕事場に居ましたよ↓↓ 一昨日は、花火も上げていた様で、仕事場を出て、打ち上げる音が伝わってきましたが、歩いて駅まで行き、電車に揺られ、と計35分位掛け着いた駅には、祭り帰りの浴衣姿の人々・・・ 祭りの後の騒がしさも体験しないで家に辿り着きました。 まあ、いいですけどね、今年はとうとう屋台が見当たらなかったので。 年々寂しくなっていく地元の祭り、子供時代はどこから見て回ろうか、と困る程の屋台も、今は迷う余地さえありません。 商店街で色々出し物もしていたし、スーパーも閉店時間をずらしたりとはしていますが、屋台が少ないのは寂しいですね。(多分、メイン会場には屋台はいくつか出ていたと思います。市外から人が来るので。←去年は仕事帰りに少しだけ見たのですよ。) と、まあ、前置き長くなりましたが、29話です。 話が長くなった時点で終らせる気でいた30話では終りそうも無いですねι ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ 一週間経ち、〈ルイス〉主催のパティーがセイルーンの大きなホテルで開催されようとしていた。 「そういえば、なんでガブリエフが招待されているんだ?」 「へ?何でって?」 ラウンジで待ち合わせていたガウリイがやって来ると口を開いたゼルの言葉にガウリイは首を傾げた。 ゼルは、昨日からそのホテルに滞在し、ガウリイは、ルークの馬車に揺られてきたのだ。 ちなみに、ルークは、といえば、ミリーナが待つ彼女の別宅へといそいそと出掛けている。 「上顧客しか招待されないんだよ、普通。お前の所は、対象外だろう。一昨年の社長就任パティーにも呼ばれていなかっただろう?」 「そういえば・・・宝石なんか買う人間いないな。」 首を傾げたガウリイに、一人の男性が近付く。 ガブリエフ家の執事で、ガウリイと共にルークの馬車でここまで来たのだ。 「見合い話を断ったお詫びだとお聞きしております。」 水の入ったグラスを2つ盆に乗せ、男は静かにそう言った。 「はあ?そりゃ、またどういう流れでそうなるんだか。」 「変なのか?」 軽く頭をさげグラスを取り、ゼルは眉をしかめた。 それを見て、ガウリイは首を捻る。 「当たり前だろう。詫びならば、書状にするなりすればいいんだからな。」 「へえ。」 「親父さんは何も言って無いのか?」 「どうなんだ?」 ゼルの問いに、ガウリイは執事を見る。 中年のその執事はでは、と口を開いた。 「どういうつもりかは分からないが、近付く良い機会だ、と申されていました。」 「て、まだ諦めていないのかよ?!」 「まあ、待て、それは、このパティーに来る俄か顧客が考えている事と同じだ。」 不機嫌になったガウリイに、ゼルは冷静に言う。 「〈ルイス〉の社長がセントルイス、てのはガウリイも知っているな?」 「ああ?」 「そのセントルイス、てのは本名じゃないんだ。」 「はあ?!」 「社長の任に就いた人間が名乗る名前なんだよ。」 「で?」 気分が落ち着いて来たガウリイを見て、ゼルは溜め息をつく。 「だがな、実質、一つの家系がその名を継いできているんだ。」 「へえ。」 「ここで、問題だ。セントルイスを社交界で見た覚えはあるか?」 「いや、覚えが無いな・・・」 質問に対するガウリイの答えにゼルは満足そうに頷く。 「ああ、誰一人として見た事が無い。なんせ、社交界に出てこないんだよ。それで、最近若い奴等が、躍起になってセントルイスと知り合いになって、社交界での話題にしよう、としている、て訳だ。」 「でもよ、ゼルだって社長の顔知っているんだろ?なんだって近付こうなんて?」 「セントルイス以外の一族の顔が明るみに出て来ないからだ。どんな人物か、それと知り合えたなら、自分の価値が上がる、とでも思っているんだろうがな。」 そこまで言ってゼルは外を見る。 パティーが始まるにはまだ早い時間だというのに、パパラッチがもうホテルの前に集まってきているのだ。 それを見て、ゼルは溜め息と共に言う。 「セントルイスは、〈ルイス〉主催以外は一切出ない。それで、俄か顧客も、あいつらも何か情報を得ようとしてる訳だ。」 「お前は、知りたく無いのか?」 「まあ、興味は薄いな。」 ガウリイの問いに肩をすくめゼルはそう言う。 暫く、取り止めの無い話をしていると、ルークがミリーナと共にやってきた。 ダークグリーン色のカクテルドレスに、腕にはブレスレット型の時計、〈ルイス〉のティアラにイヤリングを身に付けたミリーナは、2人の姿を見留めると会釈する。 「ガウリイさん、何故執事の方が?」 「ああ、こいつ、俺と先に着くだろ?親父さんが失敗しない様に、て付けたんだと。」 ミリーナの問いにルークは面白がる様にそう言う。 ガウリイの父親は、他の仕事で少し遠方へと出掛けていたので、こちらにはギリギリの時間に着く事になっているのだ。 「失敗なんかするかよ。馬鹿にしやがって!」 「いえ、初めての〈ルイス〉主催パティーですので、御主人様も緊張なさってるのですよ。察して差し上げて下さい。」 すねた言い方をしたガウリイに執事は静かにそう言う。 「どうだか、怪しいもんだな。」 皮肉げに笑い、ガウリイは水を飲み干す。 適当に飲み物を飲みつつ話をする内に、時間は過ぎ、ゼルは時計を見て立ち上がる。 「お袋との約束の時間だ。悪いが、失礼する。」 コンシェルジェに預けていた燕尾服の上着を取り、ゼルはホテルの外に出る。 淡い水色の上下に青と黒のストライプのシャツで決めたゼルはやがてやってきた馬車に無造作に歩み寄る。 「ゼルガディス、気合い入ってるわね〜?」 「五月蝿い。」 馬車から降りた、深海の色のスーツドレスを着た銀髪の女性の言葉に、ゼルはムスッとした顔をする。 「ふふ、まさか、こんな可愛くないゼルガディスに恋人を紹介して貰える時が来るなんてね?」 「可愛くなくて結構だ。」 会場へと向かいながら、ゼルはエスコート相手に冷たく言う。 相手は、勿論彼の母親だ。 40近い年であるが、精彩な顔付きからは、年を感じられない。 「じゃ、俺達もそろそろ行くか?」 「そうね。」 ルークの言葉に頷き、ミリーナはルークにエスコートされ会場内へと向かう。 通常は、食堂として使われている所が今回の会場なのだが、ホテルの規模が大きいので、たまにパティーに使用されるのだ。 「待たせたな、ガウリイ。」 「言っとくが、見合いなんかしないからな。」 時間ギリギリにやってきた父親に向かいそう言い、ガウリイは不機嫌そうに会場に向かう。 そのホテルに一台の白く豪洒な馬車が横付けされた。 パパラッチが競ってカメラを向ける先には、黒い髪を髪飾りで留め、ピンク色のドレスを着たアメリアが居る。 その横には、髭を撫で付け、アメリアをエスコートしている体も顔もごつい一人の男。 現時点では、まだ王子の位に付いているフィリオネル=エルディ=セイルーン、アメリアの父親である。 ФФФФФФФФФФФФФФФФФФФ ふい〜!やっとここまで来ました。 主役が良く抜ける話ι 次回は、ゼルアメ中心になりそうです。 |
18264 | 花よりも団子?‐30‐ | 井上アイ | 2007/7/31 23:08:01 |
記事番号18257へのコメント 皆様、お気付きでしたか? タイトルに“?“を付け忘れていた事を。 過去を振り返って漸く気付きましたよι 自分の馬鹿さ加減を思い知りました。 では、30話です。 久々に連続UPします。 ΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦ 「ゼルガディスさん。」 「お父上は一緒じゃなかったのか?」 小走りで近付いて来たアメリアを目を細めて迎え、ゼルは柔らかく笑う。 「少ししたら呼びに行くわ。父さんが一緒だと、ゼルガディスさんとゆっくり出来ないから、ロビーで待って貰ってるの。」 「そうか。」 アメリアの手をさりげなく引き、ゼルは小さな声で彼女の耳に言う。 「そのドレス、似合っているな。」 「えへへ。」 「あらま、ゼルガディスったら、こんな可愛い娘捕まえたの?」 ふいに掛った声に、ゼルガディスは慌ててアメリアから手を放すと、同時に体が後ろへと追いやられる。 「さすが、私の息子、可愛い物には目が無いのね。」 ゼルガディスを押し退けた女性は、アメリアを正面から抱き締めた。 「え??あの??」 「う〜ん!可愛いわ〜v私の娘にならない?今なら、無愛想な息子も付けちゃうわよ?」 「へ?え?」 ぎゅうぎゅうと抱き締めてくる相手に、アメリアは困惑の表情を見せる。 「やめんか。アメリアが困っているだろうが。」 ゼルは、それをなんとか引き剥がし、アメリアを腕で囲い込む。 「え?ゼルガディスさん??」 「ずるいわ!可愛い娘を一人締めする気ね?!」 アメリアの困惑の声と、女性の悔しそうな声は同時に発せられた。 「悪いな、アメリア。こいつは、お袋だ。可愛いと思ったら、襲い掛る変で困った癖を持っていてな。」 「えっと、紹介して頂くのは良いとして、放してくれます?」 「ん?ああ、悪いな。」 困った表情で言ったアメリアを腕から解放し、ゼルは照れ臭そうに鼻を掻く。 「宜しく、アメリアちゃんv私は何時でも歓迎よ?ゼルガディスなんかいらないくらいだわ。」 「えっと・・・」 無理矢理握手してきたゼルガディスの母親に、アメリアは返事に困り、無難な言葉を選んだ。 「と、とりあえず、自己紹介させて頂きます。」 「あら、そんなものいいのよ。アメリアちゃんて呼んで良いかしら?」 「え?ええ、まあ。」 「家柄なんて二の次だわ。アメリアちゃんの人柄が大事な事でしょう?」 ゼルと面差しが似た女性はアメリアの目を見て不敵に笑う。 「―何とお呼びしていいのですか?」 「セリスて呼んでね?」 微笑んで言ったアメリアにゼルガディスの母親=セリスは微笑み返した。 「はい、セリスさん。あの、もしかして、その万年筆?」 「あら、お目が高いのね?〈ルイス〉が50周年記念に出したものよ。お父さんが、私が〈ルイス〉のファンだって知って、探し出してくれたのよ。あの人からの初めてのプレゼントなのよ。」 「素敵な話ですね。」 胸ポケットに差してある万年筆を嬉しそうに触ったセリスにアメリアはうっとりとした顔をする。 「安心なさい。ゼルガディスには、私が責任持って良い物をプレゼントさせるから。」 「大丈夫じゃないですか?セリスさんに育てられたんですから。その証拠に、ドレス素材を初見で言い当てられましたから。」 「さすが、私と一緒に良い物見てきただけはあるわね。」 すっかり意気投合した2人を見て、ゼルは複雑な顔をする。 いざとなれば盾となり、母親の言葉攻めから守るつもりでいたのだが、見事にその意気込みは空振りに終ってしまったのだ。 「ゼル、もしかして、あの娘がアメリアちゃんか?」 「ああ。所で、親父さんと一緒じゃなくていいのか?」 ゆったりと歩み寄って来たガウリイに、ゼルは小さく頷いてから顎で件の父親を差す。 「知るかよ。それに、まだ継ぐとは決めていないからな。挨拶廻りなんかしてみろ、決定しちまうだろうが。」 社交界の面々に挨拶をしている父親を嫌そうに見て、ガウリイは吐き捨てる。 「あら、ガウリイ君?久しぶりね。暫く見ない内に、逞しくなって。」 漸くガウリイに気付いたセリスが残念そうに言う。 「セリスさんは相変わらずお綺麗で、なによりです。」 「まあ、嬉しい事。あ!ガウリイ君は会った事あるかしら、こちら、ゼルガディスの彼女のアメリアちゃんよ。」 「どうも、初めまして。アメリアです。」 セリスの言葉に、アメリアはお辞儀をする。 「こちらこそ。オレはガウリイだ。」 「お噂はかねがね、リナから聞いています。天然だそうですね。」 「へ?!いや・・・天然て?」 小さく笑いながら言われたアメリアの言葉に、ガウリイは困った顔で首を傾げる。 「無自覚なんだ。」 「それを言っちゃ駄目よ。」 母子揃って言った言葉に、アメリアは気不味そうに表情を変え、ガウリイは何の事だろう?と不思議そうな顔をする。 「目立つ奴等が居ると思ったら、やっぱりあんたらか。」 「いや、お前にだけは言われたくないがな。」 ミリーナと共に近付いて来たルークを見、ゼルは嫌そうに言う。 ルークの姿は、いつもの逆毛にブランド物のスカーフをバンダナの様に巻き、白の上下のスーツに色素の薄い赤のシャツを合わせている。 ドレスコードには引っ掛からないが、かなり目立つ格好である事には変わりが無い。 「一緒に歩いていて恥ずかしいから止めて、と言ったのですけど、駄目でした。」 「あらま、今度は美人さんvルーク君の彼女かしら?」 「違います。」 セリスの言葉に顔を輝かせたルークの横で、ミリーナは顔色一つ変えずに静かに告げた。 「あらあら、余計な事言っちゃったわね。それじゃ、私、新作を見て回るから、後はお若い人達で楽しんでね?」 気不味い雰囲気に、セリスは逃げる様に新作の飾られているエリアへと向かう。 「ミリーナさん、久しぶりv」 「ええ。」 ぎゅっ!と抱き付いてきたアメリアに、ミリーナは小さく微笑む。 「ミリーナさん、今日は一段と綺麗v女のわたしでも惚れそうだわ。」 「アメリアさんも、可愛いわよ?」 「えへ〜、そう?新作見てたの?」 「ええ、でも、今日の目玉は無かったわ。」 「そうなの?じゃあ、社長直々に持ってくるのね。」 ミリーナの言葉に、アメリアはステージの方を見る。 普段は、奏者達が演奏する場として使われていて、パーティーの時には、ステージとなるのだ。 会場内は3つの雰囲気が出来ていた。 1つは、落ち着いて談笑を楽しむ者達。 1つは、新作を飾ってある中央のショーケースを見る者達。 もう1つは、落ち着き無く、キョロキョロしながらも情報交換している者達。 落ち着きの無い者達は、俄か顧客達の集まりで、セントルイスを今か今か、と待ち受けているのだ。 その時、 ―ガチャ 重い扉が開けられ、一斉に視線がそちらへと集中した。 「あれが、セントルイス、〈ルイス〉の現女社長だ・・・え゛?」 入り口に立つ女性を視線で差し、ゼルはガウリイに言い、隣に立つ者に気付き、顔を青くさせる。 会場の入り口には、フィリオネルにエスコートされた黒髪の女性が立っていたのだ。 『な?!セイルーン?!』 口を揃え、会場の者達は驚愕する。 会場の戸惑いをものともせず、セントルイスはステージへと足を向けた。 ただ、アメリアとゼルだけは冷や汗を流していたが、その理由は違う。 セントルイスがステージに上がると、どよめきが上がる。 俄か顧客は、彼女がセントルイスだとは思わなかったのだ。 ΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦ セリスさんが変だから、ゼルはマトモになったのだろうな・・・ どこまで行っても、ツッコミをやらされる運命のゼル、つくづく苦労人が似合う男である。 そして、タイトルだけじゃなく、パーティーを今まで間違って打ってた事に途中で気付きました。 自分のアホさを披露する為に、修正依頼はしないでおきます。 |
18210 | Re:花よりも団子‐25‐またもや | 。。。 | 2007/7/17 17:06:34 |
記事番号18183へのコメント 今日はッ! スミマセン!!(いきなり またもや一つ前の方の作品にコメント致します!! さて、先ずは、 台風でお怪我も無く、健康でいらっしゃる事がわかり安心です。 でもすぐその後に、地震もありましたよね〜 本当大丈夫かな日本・・(フ〜、ゃれやれだゼ。みたいな身振り((ぅヮ >「ここが、リナと会っていた所なの?」 >「ああ。」 >アメリアの問いに、ゼルは頷いた。 >場所は学園の非常階段の踊り場、夏休みとなり、個人的に学園案内をお願いしていたアメリアを、ゼルが案内をしていたのだ。 >2人は、連絡を取り合っている間に良い感じになってきていて、そんな折りに前からの約束であるこの機会は、2人にとって必然といえるだろう。 >「いいなあ、わたしもリナと内緒で会いたいわ〜。」 ・・・・本当に、 リ ナ と会いたいのですかな? 本当は、もう一方のほうに会いたいんじゃないのですかな? んっ? んっ?(再オッサン >「いや、あんたらが内緒で会う意味はなかろう。」 >「そうなんだけど、やっぱり、魅力的だわ。」 >「近い内に、奴には打ち明ける。後ろ暗いものなど、無いからな。」 ゼル、凄く潔いです >「グレイワーズさん失礼ですが、こちらは?」 >一人の女教師が、2人に歩み寄ってそう問う。 >「学園の案内をして貰っていたのです。わたし、ここを受験する者で、リナ=インバースさんとは懇意にさせて頂いています。」 >「特待生は、試しで取ったの。来年もあるか分からないわ。」 >アメリアの言葉に、嘲る様な表情で女教師は笑う。 >「ご心配、ありがとうございます。ですが、学費は納める余裕はありますので。」 ああ、 この時是非ともフィルさんに乱入して来て欲しかった・・ッ! そうしたらきっとこの先生は、泣いて謝っただろうに。 でもその場合、ゼルは相手方のお父さんの姿をまざまざと見せられ、 きっと将来を考えてげんなりするのかも。 >「アメリア=ウィル=テスラ=セイルーン。わたしのフルネームです。」 >決意を込めた目でアメリアはゼルを見る。 >「そうか。」 >「ええ。」 >少し放心したものの、ゼルは静かにアメリアの目を見返す。 >「何故、急に?」 >「黙っているのは、ゼルガディスさんに失礼だと思ったから・・怒りましたか?」 ィゃきっとセイルーンの王子が頭を過ぎり、げんなりしてるんですよ(シツコイ >「申し訳無いのは分かるが、今更丁寧語はよしてくれ。砕けた物言いの方が楽だ。」 >アメリアの黒い髪をクシャ!と撫で、ゼルは歩き出した。 >それに続き、アメリアも歩く。 この時、ゼルの前で話し方がアニメのアメリアから小説のアメリアになったんですね アニメのアメリアって超言いにくい! よし早口言葉にしよっ!(ォぃ >「それに、あんたはあんただ。個人を見ない関係では無いつもりだしな。」 >公園のベンチにアメリアを座らせ、ゼルはそう言い、照れ臭そうに口を開く。 >「既に、個人として惚れていると言ったら、迷惑か?」 >「いえ!歓迎です!」 >「何だ、その歓迎、てのは?」 >首を振り、元気に応えたアメリアを、ゼルはおかしそうに見る。 >「わたしも、ゼルガディスさんが好き、て事です。」 >「そうか。」 ぅわあ青春ですねぇっ/// もぉサラッと言うトコロが凄いです >「・・・俺でいいのか?あんた程なら将来の相手はとうに決まっているだろう?」 >ペコリと頭を下げたアメリアに、ゼルガディスは表情の読めない顔でそう言った。 >「はい。父も民間から相手を選んだわ。だから、余程の人でなければ反対しないから、好きな人を諦めるな、と助言を貰っているの。」 マジでか。 やるなぁフィルさんたらv もう皆が良い感じですね これからの発展が楽しみです それでは。 |
18240 | わ〜ん! | 井上アイ | 2007/7/23 23:26:51 |
記事番号18210へのコメント ごめんなさい、気付かなかった!(涙) 純白天使様! どうか、この顔を殴って下さいませ!! あれ?とは思ったんだ(訛り)! んだとも、そのまま放置して小旅行に行っで、今、戻っだどごさ。 で、慌でで、返事さ書いでいるどごだ。 うん、読み辛い!!! さらっとくっつけちゃいました、ゼルアメ。 ここは、何の問題も無くくっつくかな?て感じでそのまま。 この話では、キメラじゃないから、ゼルが怖じけずく事はなかろう、と思ったし、アメリアは、サバサバさせつつも、女の子な一面も見せたかったのですよ。 そして、言葉使い、アメリア、原作では、最初は丁寧語だったのです。 で、リナに対しては気付いたら、砕けた言葉を使ってました。←調べる気ゼロ! たまに、他の人にもそんな感じでしたが、概ね丁寧語を貫いていたと記憶しております。 で、まあ、この話では、ゼルとは大分近い存在になっているので、砕けた言葉を使わせていたのですが、やはり、自分の身分を言う、という場面では、丁寧語を使わせたかったのです。 やはり、黙っていた、という気負いがある分、丁寧な言葉の方が場面的には合うだろう、と言葉使いは変えました。 しかし、付き合い出した後を考えて無い! アメリアが出てくる様なフリをしたのに! とりあえず、次は出番が無いので、安心〜З 注意、自分の住まう所は、あんな喋り方じゃないです。 〜でしょう。を、〜だが〜。とか、〜だで〜。とは言いますがね。 |
18242 | Re:大丈夫ですよ | 。。。 | 2007/7/24 23:23:13 |
記事番号18240へのコメント 今晩は、お久しぶりです お返事がなかなか無いので、見放されたかと思いましたよ(にこり((ォぃ >ごめんなさい、気付かなかった!(涙) 大丈夫ですよ、毎度分かり難いところにコメントをする、自分の方が悪いんですから。 ええ自分が全て悪いんです。なので気に病む必要なんてこれっぽっちもありません! 全て自分の至らない技術と足りない脳みそのせいなんですからねえ!! 大丈夫です。泣いてません、泣いてませんとも。 >純白天使様! >どうか、この顔を殴って下さいませ!! >あれ?とは思ったんだ(訛り)! 大丈夫ですよ、本当に冗談抜きで平気ですから お返事は時間が有る時に、ゆっくりと返して頂いて構いませんからね 自分も気長に待ってますので、気軽にお返事して頂ければ嬉しいです。 全く自分がアイさんを殴ると思いますか? むしろ撫でてあげますよ!(コラ >んだとも、そのまま放置して小旅行に行っで、今、戻っだどごさ。 >で、慌でで、返事さ書いでいるどごだ。 本当だべか! んで、何処さ行ったんだべっ? 教えでけろー(煩 >さらっとくっつけちゃいました、ゼルアメ。 >ここは、何の問題も無くくっつくかな?て感じでそのまま。 >この話では、キメラじゃないから、ゼルが怖じけずく事はなかろう、と思ったし、アメリアは、サバサバさせつつも、女の子な一面も見せたかったのですよ。 良いですね、せめてこのお話の中では何の障害も無く ラヴラヴでいて欲しいですもんね >そして、言葉使い、アメリア、原作では、最初は丁寧語だったのです。 >で、リナに対しては気付いたら、砕けた言葉を使ってました。←調べる気ゼロ! >たまに、他の人にもそんな感じでしたが、概ね丁寧語を貫いていたと記憶しております。 そおなんですか! ぃやはや、勉強足らずでお恥かしい! ですが安心しました、自分敬語派(?)なので 原作敬語使ってないのかと、残念に思ってたんですよ >で、まあ、この話では、ゼルとは大分近い存在になっているので、砕けた言葉を使わせていたのですが、やはり、自分の身分を言う、という場面では、丁寧語を使わせたかったのです。 >やはり、黙っていた、という気負いがある分、丁寧な言葉の方が場面的には合うだろう、と言葉使いは変えました。 成る程! 素晴らしい設定です! 勉強し直して読み返しますっ! >注意、自分の住まう所は、あんな喋り方じゃないです。 >〜でしょう。を、〜だが〜。とか、〜だで〜。とは言いますがね。 そうなんですか! 少し似通った部分もあるんですね こっちは、〜でしょう。が、〜さあ。になりますよ(何 |
18182 | Re:まずは。 | 。。。 | 2007/7/9 18:37:53 |
記事番号18177へのコメント 今日みーーーー! コレももぉ久しぶりですねぇ いゃ、本当、大変申し訳なく思っております さらに、24話が既に出ているのは承知の上なのですが この23話は自分の中で、コメントしないワケにはいかないお話だったので 少し舞い戻って、コメントさせて頂きます >「ね、この後、バイトある?」 >そんな一学期最後の日、リナはいつも通りにガウリイの部屋で昼食を食べていた。 >「いや、今日は休みなんだ。」 >「んじゃさ、あんたのお父さんに会いに行かない?」 >「えっ?!」 物凄く勇気のある学生ですね 普通そんな・・っ・家族の事まで気ぃ回す子いないよ! ガウリイ幸せ!(誰 >掃除中らしく、手には箒を携え頭には頭布を被った中年の女性だ。 >「おかえりなさいませ。お元気でしたか?」 >「ああ、変わり無い。今、居るか?」 >「仕事でお出掛けになっております。予定では昼に一度帰る、とおっしゃっていましたが、まだ戻ってみえないので、直に戻られるかと存じます。」 主語の無いガウリイの問いかけにも、スラリと答えられる! 流石!教育の行き届いた良い使用人だねッ >「ね、小さい頃の写真ある?」 >「え?何でだ?」 >部屋に着くなりにこりと笑ったリナに、ガウリイは首を傾げる。 >「あら、付き合い始めの男女の基本なんじゃない?互いの小さな頃の姿を見せ合うのって。」 >「ふ〜ん、そうなんか。」 そ、そうなのか・・・! >照れ臭そうに鼻を掻いているガウリイの横では、リナがキョロキョロと部屋を落ち着きなく見渡している。 >「・・・もしかして、緊張してるのか?」 >今だに腰を落ち着かせずに自分の部屋をウロウロしているリナに、ガウリイは首を傾げる。 >「そうよ、悪い?男の部屋、てのが初めてなのよ。」 リナがめっちゃ素直です そうよて・・/// >「今までの彼女は見たい、て言わなかったの?知ってるのよ、貴方が沢山の彼女がいたって、噂聞いた事あるんだから。」 >「家に連れて来た事、無いんだ。」 >「へえ。光栄だわ、あたしが初めてなのね?」 >「まあな。」 >照れ臭そうに鼻を掻いているガウリイの横では、リナがキョロキョロと部屋を落ち着きなく見渡している。 >「・・・もしかして、緊張してるのか?」 >今だに腰を落ち着かせずに自分の部屋をウロウロしているリナに、ガウリイは首を傾げる。 >「そうよ、悪い?男の部屋、てのが初めてなのよ。」 >「ガーブの親父さんは?」 >「おっちゃんは〈男〉のカテゴリーに入んないわよ。身内感覚に近いもの。」 >「前の彼氏の部屋には?」 >「んなもん、居ないわよ。」 >「うぇ?!じ、じゃあ、付き合った事、無いのか?」 >「そうよ、モテ無いのよ、あたし。」 >「・・・そうか。」 意外ですね あんなにオロオロしていたガウリイが、恋愛経験豊富で あんなに手の上で転がしてたリナが初めてだったんですね まあ。まあまあ、 ガウリイはこれからですよ。 これからリナを酔わせてやりゃあ良いじゃないですか。(おっさん >「お兄さん、エルメキアで院生やってるんだっけ?」 >「ああ、早くリナに会わせたいな。」 >「あら、もしかしたら、あたしそっちに乗り換えるかもしれないわよ?自慢のお兄様なんでしょ?」 >クスクスと小さく笑いリナはガウリイを見る。 >「だ、駄目だぞ?!兄貴はあっちで恋人居るんだからな?!」 >「あ〜ら、ステキな殿方ならば彼女位居て当たり前じゃない。」 >「リ〜ナ〜。」 >「ふふ、冗談よ♪」 >寂しそうな顔をしたガウリイの鼻の頭をピン!と弾き、リナはおかしそうに笑った。 もうこんな事言える仲なんですね 最初の頃とは大違いです >使用人の言葉に一時帰宅した父親は足を早め家の二階へと上がる。 >『〜〜〜』 >『ーーーー?』 >何やら高いトーンの声と、馴染みある低い声が聞え、足が止まり、耳をすませる。 『大きいってば、ちゃんと見てよね?そんなんじゃ入らないでしょう?』 >『え・・こうか?』 >『んな所に入れないでよ!!』 >『すまん。』 >『あ〜、もう、疲れた、少し休憩しましょ?』 >『え?!でも、ノってきたから今止められないんだが・・』 あの。数学の話なんですよね? いや、すみません、ここはスルーしないといけないのかもしれませんね そして分からない方もいらっしゃるかもしれませんよね でも、も一度聞かせて下さい。 数 学 の 話 な ん で す よ ね ?(シツコイ >会話を耳にし、顔を渋らせ父親は足音を忍ばせその部屋へと向かい、ドアを勢い良く開け放った。 お父さん勇きあ(煩 えと・・こんなコメントってか こんな自分ですみません(ぅヮ ココは突っ込んどかないと、と思ったのですが 実際は只のオヤジですね ですが本当に!そこら辺のオヤジよりか、ずうぅぅっとアイさんの事応援してますから! 応援してますからああああーーーー!! 逃げる様に終 |
18184 | いらっしゃいませ〜☆ | 井上アイ | 2007/7/9 21:54:32 |
記事番号18182へのコメント 盛り上がりの無い話にようこそ! 開き直っています!! 。。。さん、貴方こそ天使様です!! こんな話にコメントして下さるんですから、純白な羽が付いているのですよ! 後光が眩し過ぎて直視出来ません!! 緊張リナ、この話では珍しいですが、さすがに初の彼氏さんの部屋で、落ち着かなかったのです。 科学が進んでいない設定になっていますので、他に見る物も無いので、小さい頃の写真見せて、と言ったのです。 自分は見せられません!!消し炭にしてやります! 幼い頃の物は今の顔と違い過ぎだし、高校時代はパンパンなのです。 そして、あんだけオロオロしておいて、実は経験豊富なガウリイ、多分、来る者拒ます、去る者追わず、な浅い関係だったと思われます。 自分から好きになったのはリナが初めてなので、どうしたらいいか分からずオロオロと・・・ そして、例の会話、勿論、数学の話ですよ★紛らわしい会話を狙いました♪ 父上が、まずい場面に出会したらどう対処したのか、気になるものです。 |