◆−2部終了後ゼロスとリナの会話−aki (2008/3/1 02:13:01) No.18429 ┣Re:本人より−aki (2008/3/1 02:51:31) No.18430 ┣はじめまして(^^)−びぎなーいっく。 (2008/3/2 08:09:33) No.18431 ┃┗Re:はじめまして(^^)−aki (2008/3/2 10:30:00) No.18432 ┣戦いの後(ゼロスとリナの会話のつづきです)−aki (2008/3/2 17:03:06) No.18433 ┣闘いの後、3:帰途 人物(リナ。ガウ。ゼロス。ゼラス)−aki (2008/3/4 04:57:24) No.18434 ┃┗Re:闘いの後、3:帰途 人物(リナ。ガウ。ゼロス。ゼラス)−麻緒 (2008/3/6 20:30:12) No.18435 ┃ ┗Re:闘いの後、3:帰途 人物(リナ。ガウ。ゼロス。ゼラス)−aki (2008/3/7 12:57:49) No.18436 ┣闘いの後:4.帰宅 人物(リナ。ガウ。ゼロス)−aki (2008/3/7 16:12:28) No.18437 ┣闘いの後:5.再会 人物(リナ。ガウ。ゼロス)−aki (2008/3/8 22:57:32) No.18438 ┣闘いの後:6.決心 人物(リナ。ゼロス)−aki (2008/3/11 02:21:05) No.18439 ┃┣Re:闘いの後:6.決心 人物(リナ。ゼロス)−亜夢 (2008/5/7 22:54:08) No.18442 ┃┃┗Re:闘いの後:6.決心 人物(リナ。ゼロス)−aki (2008/5/12 02:51:40) No.18445 ┃┗ダッシュで通り過ぎながら…−びぎなーいっく。 (2008/5/9 22:09:30) No.18443 ┃ ┗Re:ダッシュで通り過ぎながら…−aki (2008/5/12 02:57:04) No.18446 ┗7:旅立ち。リナ(ゼロス)−aki (2008/6/20 05:01:00) No.18449 ┗Re:7:旅立ち。リナ(ゼロス)−はし (2008/7/5 16:45:35) No.18451 ┗Re:7:旅立ち。リナ(ゼロス)−aki (2008/7/8 03:58:12) No.18452 ┗Re:7:旅立ち。リナ(ゼロス)−とんぬら (2009/3/2 19:10:55) No.18468 ┗Re:7:旅立ち。リナ(ゼロス)−Tia (2009/3/11 18:50:08) No.18470 ┗Re:7:旅立ち。リナ(ゼロス)−とんぬら (2009/6/15 23:36:14) No.18513 ┗Re:7:旅立ち。リナ(ゼロス)−名無し (2009/11/9 00:58:02) NEW No.18549
18429 | 2部終了後ゼロスとリナの会話 | aki | 2008/3/1 02:13:01 |
初めての投稿で、初めて書く小説です。書いてみたかったのでいやだったら捨ててくださいっ。 1.邂逅 いろいろな事があって自分の中ではいっぱいいっぱいだった。。。 魔族との戦いは、もう運命っ!とは思ってないし(そこまで人生捨ててない)生き方の中で避けて通りたいけどなぜか道を塞いでくれる人生(凄く不幸だ)になってたし、人を殺したことも人が死んだこともなかったわけじゃない。 それでも今まで仲間で、しかもミリーナの最後を知ってる自分にしてみればルークとの戦いは「なぜ?」の言葉しかいいようがなかった。 あの殺戮の最中、ルークを止められないと思ったとき、ルビーアイとして対峙したとき、ガウリイがいなかったら。。自分ひとりだけだったらとてもたちあがれなかったようなきもする。 それはあたしがゼルやアメリアという仲間を意識した時点で弱くなったのしれないし、あるいは強くなったのかもしれない。もしかしたら背と胸はあんまかわんないと言われるけど(ぶっとばす)、大人になったのかもしんない。 そんな事をうだうだ考えてるときにあいつとあった。 それはガウリイとゼフィ−リアに行く途中だった。 まだ本調子のでないあたしは、夕食をメニュ−で一人前づつだけたいらげただけで、部屋に入った時だった。 「お久しぶりです。リナさん」 人懐っこそうな笑みをうかべた黒髪の神官だった。 「この前、愉快な台詞をいいながら去った気もするけど久しぶりね。ゼロス」 一気に今までの気持ちを戦闘用に切り替える。(こいつが必要以外の殺戮をしないのは知ってるが油断できる相手ではもちろんない) 「魔血玉。もってない様ですけど、相変わらず強気ですねえ、リナさん?」 薄く微笑みながら相も変わらず感情のない音で答える。 あたしは少し俯き、少し考えていたが、思わず笑ってしまった。 「リナさん?」 不審そうな顔をしてあいつは私をみた。(相変わらず振りがうまい) 「何が知りたいの?それとも聞きたいのかしら?冥王の時の用に?」 ゼロスの表情が一瞬抜け落ち、思った瞬間、幸せそうににっこり微笑んだ。 「その回転の速さがとても気に入ってますよ。僕はね。」 「褒め言葉にきこえるわね、一応」 「そうですねえ。褒めてますから。こおいう会話ができるのはリナさんくらいですしねえ。負の感情頂くだけならフィリアさんでもよかったんですが・・疲れますしねえ。。」 「そ?あんたに気に入られても銅貨1枚にもならないし損だけどね」 ふとあたしは黄金竜の生き残りであるフィリアを頭に浮かべた瞬間、その後ろ にいるヴァルガーブの卵をなぜか思い出してゼロスをきつく睨みつけた。 「あんた、まさか」 「らしくないですね。あの人は自分の同族の愛しさで悲劇のヒロインよろくしている最中で、他のことなど眼に入らないのに、あなたは同族以外のことまで心配するんですね?」嬉しそうに笑ってるゼロスをみるとなぜだか意味もなく胸が痛んだ。 「あたしは聖人君子じゃないわ。別にだれかれかまわずきにするわけでもない。助けたくても助けられない人だっていたし、見捨てたくてもいきのこった人だっていた。関わらなきゃね。仕方ないわ。私は金髪ねーちやんじゃないんだから。だけど一度背中を預けた仲間はきにするのが当たり前って奴でしょ。それはたとえあんたでもね。」あたしは指をさしながら不敵に笑ってみた。 ゼロスはちょっと嫌な顔をして、 「貴方のそおいう所が人間らしくなくて、とても嫌いですよ、今日は帰ります」 その後、音も立てず消えていった。(なにしにきたんだっ) 「また近いうちにお伺いしますよ。楽しみにお待ちくださいね*」 後に残ったのは声だけ。。。。 ふとみると机の上に不思議な宝珠がのこっていた。 多分つづく。 すいません。変な文章で。カプリングは今は不明です。 |
18430 | Re:本人より | aki | 2008/3/1 02:51:31 |
記事番号18429へのコメント ちょっと血迷って投稿してしまったので、嫌だったらやめますね。しかも一発書きだし。。ごめんなさいっ(><.. |
18431 | はじめまして(^^) | びぎなーいっく。 | 2008/3/2 08:09:33 |
記事番号18429へのコメント はじめまして、通りすがりのいっくと申します。 時々ふらりと現れて読み逃げしていく不心得者です…。 (す、すいません小心者なのです。) >初めての投稿で、初めて書く小説です。書いてみたかったのでいやだったら捨ててくださいっ。 はわわ!なんということを!捨てたりなんてしないですよ!! 素敵なお話ですし!!もったいないお化けが出ちゃいます(><) せ、僭越ながら、個人的にお気に入りな部分を挙げさせて頂きます。 *************** >あの殺戮の最中、ルークを止められないと思ったとき、ルビーアイとして対峙したとき、ガウリイがいなかったら。。 >自分ひとりだけだったらとてもたちあがれなかったようなきもする。 >それはあたしがゼルやアメリアという仲間を意識した時点で弱くなったのしれないし、あるいは強くなったのかもしれない。 >もしかしたら背と胸はあんまかわんないと言われるけど(ぶっとばす)、大人になったのかもしんない。 ここ、何となく好きです。 人に頼る強さを知ることも成長なんだなぁとか思ってしまいました… …それでも胸とか背とか気にするあたり人間としての成長がぅぐ、げふんげふん!!! >「その回転の速さがとても気に入ってますよ。僕はね。」 >「褒め言葉にきこえるわね、一応」 先生ぇ〜!誉め言葉のはずなのに後ろに黒いオーラが見えます(涙) >「らしくないですね。あの人は自分の同族の愛しさで悲劇のヒロインよろくしている最中で、 >他のことなど眼に入らないのに、あなたは同族以外のことまで心配するんですね?」 …このちくりとした感じが、とてもそれっぽくて…うむむ…(><。) >ふとみると机の上に不思議な宝珠がのこっていた。 何だろう…絶対ろくでもないもの(もしくはよからぬこと)なんだろうなぁ… *************** >多分つづく。 で、できれば続けて欲しいです。気になります(汗) 一発書きとのことですが、そんなの全然気にならなかったですよ〜。 強いていうならば、もう少し改行や、行間があれば(私が←ぉぃ)読みやすいかな〜 と思うくらいでしょうか? (ただ、これも携帯からだと難しいとか設定とか色々あるようなので なんとも言えないですよね…すいません(汗) 二人の緊張感ある会話の雰囲気が素敵で、先が(すごく)気になるお話でした。 初めましてで長々と申し訳ありません。 ではでは、またaki様の素敵なお話と出会えますように。 |
18432 | Re:はじめまして(^^) | aki | 2008/3/2 10:30:00 |
記事番号18431へのコメント >はじめまして、通りすがりのいっくと申します。 >時々ふらりと現れて読み逃げしていく不心得者です…。 >(す、すいません小心者なのです。) コメントわざわざありがとうございます。とっても幸せ一杯ですっ。 まさか頂けると思ってなかったので本当に嬉しいです(><) >ここ、何となく好きです。 >人に頼る強さを知ることも成長なんだなぁとか思ってしまいました… 人に頼ることが弱い心だけじゃないって取って貰えると書いた自分としても嬉しいです。頼る怖さもあるだろうし。。 >…それでも胸とか背とか気にするあたり人間としての成長がぅぐ、げふんげふん!!! まあ、そういう自分に対する正直さなところがあるのがリナだろうと思ってますので♪ >先生ぇ〜!誉め言葉のはずなのに後ろに黒いオーラが見えます(涙) 私の中でゼロスはいつでも黒いオーラ全開のイメージが。。でも私の中でのゼロスはリナがちゃんとお気に入りなのですっ!!一応。。 >…このちくりとした感じが、とてもそれっぽくて…うむむ…(><。) ちなみに私の中でのゼロスはフィリアに対して、ちょっと苦労を知った世間しらずのお嬢様ってとこなので、この私のイメージはゼロスがリナの命を交換条件にした時の二人の対応の違いからです。1000年以上生きて、あらゆる種族を見てるゼロスからしてみればフィリアのような反応はよくみてるんじゃないかあとか思ってしまって。 >何だろう…絶対ろくでもないもの(もしくはよからぬこと)なんだろうなぁ… ちょっと謎適な終わり方してしまいましたね。 >で、できれば続けて欲しいです。気になります(汗) >一発書きとのことですが、そんなの全然気にならなかったですよ〜。 >強いていうならば、もう少し改行や、行間があれば(私が←ぉぃ)読みやすいかな〜 >と思うくらいでしょうか? >(ただ、これも携帯からだと難しいとか設定とか色々あるようなので >なんとも言えないですよね…すいません(汗) いいえ、気をつけるようにがんばってみます。注意して頂いて嬉しいです^^。ただ夜中眼を覚ましてぼけぼけ頭で何を考えてるのか血迷って送ってしまったので、何を考えてるのか私は。。とか思ってしまったので。こんなのゼロスやリナじゃないっとか思われないかなあとか思ったりしてしまいまして。。 >二人の緊張感ある会話の雰囲気が素敵で、先が(すごく)気になるお話でした。 ありがとうございました。がんばってみますね^^。読み返してみたら誤字脱字意味不明で顔が真っ赤になりました。こんな駄文を素敵だといって頂けて本当に嬉しいです。ありがとうございました。 |
18433 | 戦いの後(ゼロスとリナの会話のつづきです) | aki | 2008/3/2 17:03:06 |
記事番号18429へのコメント 最初に:コメントくださった方がいて、とてもうれしかったのでとりあえず続 けてみます。有難うございました^^。なかったらやめるつもりでした。私もよく読み逃げしてますよっ。ここを見たのは半年前ですけどね^^。最初に適当な題名つけてしまってまずかったかもしれません。これから戦いの後にしますねっ。あ、後、日本語変だったら遠慮なく言ってください。国語力ないので。 2.宝珠 ランプに火を灯して机の上にある宝珠を見つめる。 すこしづづ薄暗くなっていく宵闇の中、ランプの明かりだけでは心もとなく(何せ私はエルフ並の耳をもってるとは言え、ガウリイとは違って眼は普通の天才美少女魔導士で。あ、もうすぐ18才だから少女というよりは乙女か。にすぎない)とつらつら考えつつライティングを唱える。 一気に明るくなった部屋の中でじっと宝珠を見つめてみた。 まるでゼロスを思い浮かべるような漆黒を纏った紫。触れずに手を翳してみ る。なんらかの魔力の波動が感じられる。 「うーーーーむ。忘れ物?贈り物?嫌がらせ?それとも・・・」 しばし真剣に考えてみる。ゼロスは馬鹿でも単純でもない。 少なくとも今まで対峙してきた魔族は明らかに他種族を蔑み、自分達以外の種族を卑小なものとして扱う。それは力のみ全てと考える存在としては当たり前なのかもしれない。が、だからこそ付け込む隙もできる。 将軍と神官クラスの能力を併せ、強大な力を持ち得ながら、意味のない殺戮を自らせず、謀を善しとし、人を躍らせる事を好むこの神官は魔王の腹心以上にある意味、扱い難い相手でもある。享楽的なところがある事も否めないが。 ・・・・というより人生楽しんでるよね?おまいはあっつ!!・・と突っ込みがとてもいれたい。。。。。。 最悪でも使える術はギガスレイプの不完全版のみ。魔血玉はもうないのだ。あたしが砕いてしまったから。でもあたしはまだその残りを所有している。すでにその魔力は残滓しか残っていないが、それを辿ってあいつはきたのだろうか?なんの為に?いくらなんでもあの魔族のゼロスが 「リナさんの美しくも可愛い姿がみたいから♪」 なんぞという理由だとはピクシーの爪の垢ほども。。。いやその位だったら、このあたしに限っては、ありえる事ではあるが、思ってない。 考えながら、おもむろにあたしは机の上にあるペンを手に取りその宝珠をつんつんと、つついてみた。直径2センチ位の丸い宝珠はそれにあわせてコロコロ転がる。 「売ったら質のいい宝石で魔法具として相当いい値段でうれそうねー」 でもねー仲間じゃないっていっても、悪党でもない一般人が一家惨殺とか、この町壊滅とかなったら、いくらなんでも寝覚め悪いわよね。名物料理もなくなるし。思いつつ、ふと思い出しミルガズイアさんからもらったオリハルコンの欠片を革の子袋に軽く詰めて袋に封印の魔法をかけてその宝珠に触れないようにしまいこんだ。 「念のため・・・ね」 ゼロスが意味もなくこんなもの置いていくとも思えないしね・・ それじゃまだ早いしっ!この複雑な乙女心解消と食後の運動も兼ねて、全ての生あるものたちのためにっ!マジでひさしぶりにっ!美少女天才魔導士、リナ・インバースの義務としてっつ!明日からの楽しい食事と姉ちゃんへのお土産としてっ!楽しい人生設計の礎としてっ!盗賊いじめにいってこよっとっ! 「レイ・ウィング」 そのまま部屋から飛び出した。 ---------時間を遡って、ゼロスとリナの幾分前---------- 仕事を終わった後、久しぶりに腕を奮い、食事をおえ、ジラス達が部屋に引き込んだ後、フィリアはヴァルガーグの卵の前で、子守唄を歌いながら幸せそうに微笑んでいた。 いつ生まれるのかは分からない。でも幸いなことに、私には龍族としての長い生がある。償いは償い、罰は罰という気持ちはもちろんあるけれど、私自身としてみれば、周りから暖められて、庇護を受けていたときと比べれば、今、私は生を受けて初めて、人間に例えれば生きているという気持ちをもっている。 私は生きて行きたい。なぜなら守りたいから。一人でではなく、このヴァルガーグの卵とともに。私は今まで全てが大事だった。それは全世界という意味ではなく私の感覚である全てでという意味でである。私自身のあるいみ正義というものが崩壊したのは私の一族が、火竜王様の支持が真実か否かは別として、古代竜を故なく惨殺したことにもよる。これが神に使える者のすることか。 どこに本当があるのか、どこに嘘が隠されているのかは私には分からない。 でも、私は、 「じゃ、ちょっとためしてみましょうか」といったあの人の言葉 「あんたは逃げているだけ。それじゃあ世界を救うことも、ヴァルガーグを救 うこともできない」 そういいながら逃げることをせず、前をひたすら見続けるあの人の強く鮮やかな瞳が忘れられない。多分、迷いのないあの人の強さに魅せられてしまったのかもしれない。 強くなりたい。リナさんの様にでなくてもいい。せめてこの唯一の古代竜を守れる位でいい。周りを憎まないように。憎んでもいい。せめて世界を憎まないように。四季折々に咲く花を愛で、食べる物に感謝を感じ、この世界にいきる生き物のどれでもいい、いとおしむ気持ちを持ち、誰でもいい大事に思える心をもてるなら・・・せめてこの子の心を守れる位でいい。強くなりたい。強い心をもちたい。例え記憶をもった彼が産まれて私を責めたとしても、私の心が壊れない様に、彼を支えていけるように・・・ ---パキーーーーンン-- その瞬間、薄氷の割れるような音とともにフィリアの張ってある決壊が壊れる音がした。 「------生ゴミっつ--------」 現れたのは微笑を浮かべた漆黒の神官だった。 「ああ、お久しぶりですね。ヒストカゲさん。名前も覚えられない程、耄碌な さってたんですね。ヴァルガ−グさんはお元気ですか?」 焦って、とっさに卵のはいってる籠を後ろに隠しゼロスをにらみつける。 ドラゴンスレイヤ−、-竜を滅する者-眼一杯の恐怖をリナという光に置き換えながら精一杯に答える。 「誰がっ!ヒストカゲですって!生ごみのくせにいっ!!」 ゼロスは苦笑した様な顔をみせながら 「無理に虚勢はらなくて結構ですよ。フィリアさん。」 そのまま一瞬で籠に寄り手を翳す。 「触らないでっ!!この子に触れるのはやめてっ!!」 手を翳しながらゼロスは表情のない声でフィリアを冷ややかに見下ろしながら 「言うのは自由ですよ。実行するのが貴方であれば・・・ね?」 血の気が引いた。なぜリナ達は平気で付き合っていられるのか。こんな瞳をした魔族と・・以前と明らかに雰囲気が違う。 「様子見、ですね。どんなものがでてくるかわからないので、それだけです」 「どんなもの・・ですって?そんないいかたっ!!」 かっとなって摑みかかろうとしたフィリアにゼロスは錫杖を差し出す。 とたんに目の前に黒い闇が輝き、体が吹き飛ばされた。 「いい加減にして頂きたいんですよ。僕としてみれば。ね。」 フィリアを見もせず吐き捨てる。左腕から血が流れる。この魔族は。。。 「貴方が自己愛で誰が死のうと関係ないってのは知ってますけどね。」 「何をわけの分からないことをっ・・・・」 ゼロスは跪いてフィリアと眼を合わせたまま、冷笑をたたえつつ 「貴方の望みは、彼にもう一度会いたいだけでしょう?もう一度あの人にあって慰めていただきたいんですよねえ?そして自分という価値を認めてもらいたい、そして自分だけを見つめて欲しい、例えこの世界が滅んでも。ねえ?」 「違うわっ。私は彼が誰を選んでも、求めても祝福する。私はただ彼の心を守りたいと思ってるだけ。たとえ自分がどうなろうとっ!」 「とっても素敵な自己満足な自己犠牲ですね。」 「なんです・・って?」 怒りが収まらない。なぜこんなに苦しい程、心が痛むのか。 左腕を掴んだまま荒い息を吐くフィリアを見据えながら、不思議そうに頭を傾けたまま 「そうでしょう?一応とはいえ火竜王の第一巫女でもあったフィリアさんなら最近の天候異常と瘴気位は把握できたはず。情勢も・・・ね。」 「それって・・」 「ええ、多分貴方の思ってる通りですよ。」 頭の中が混乱する。そういえばリナさんが言ってた。この魔族は真実をまぜ誤解を促すが、嘘はいわない。でも。なぜ、今わざわざこんなことを自分にいうのか?瘴気は消えた。天候異常も治まっている。 「私に何がいいたいの?」 「何も。ただ貴方はそうやって守ろうとして、リナさんを裏切り、仲間も裏切り、世界も裏切り、自分も殺して、結果としてヴァルガーグを餓死させるんでしょうねえ、と思っただけですよ。」 胸が張り裂けるかと思った。痛くて。痛くて痛くてとまらない。 「そんなっ・・ことっ、くっ。。」涙がぼろぼろあふれてくる。気が狂いそうなほど。体中水分でできていると思えるほど。 「疲れますねえ。帰りますから、ゆっくり悲劇に浸るなり、世を儚んで御自害なさるなり、お好きになさってください」 口元だけ微笑んだままゼロスはゆっくりと踵をかえす。 回復用の神聖呪文を唱えようとして、ふと思いついてゼロスに声をかけた。 「貴方は、リナさんが好きなのね?」 ゼロスは振り返り、初めて薄く瞳を開いた。 「なぜですか?」 理由には答えずそのまま 「力あるものが全ての魔族が、最低の魔力しか持ち得ない人間がすきなの?」 ゼロスの周りに殺気を伴った瘴気噴出し、殺されるかもしれないと思った。瞬間、ゼロスはニッコリ微笑んで 「僕を害する術をもたない脆弱な貴方と違い、術をもつあの方はとても魅力的ですよ。」 そのまま黒い闇がひろがり、影ととともに姿をけした。 本人:なんだか、リナとフィリアの独白みたいになってしまって読みづらかったかもしれません。 とりあえず今の状況と、お互いの今の気持ちを説明しとこうと思っただけなんです。 私の中でフィリアはとってもまじめなので、ゼロスにいいくるめられちゃうかも。 んでリナに倣ってがんばってみると、いじめられてしまう・・・ こんなフィリアやだーとか言われたらどうしましょう。 独白ばっかで読みづらくてすいません。前回と違ってゼロスとリナの会話がなくて。でも私の中で、二人ともこの話の主人公ですからでてきますっつ。最初の題名そうだし。しかしゼロスはいつも姿消してばっかだ。 |
18434 | 闘いの後、3:帰途 人物(リナ。ガウ。ゼロス。ゼラス) | aki | 2008/3/4 04:57:24 |
記事番号18429へのコメント 3:帰途 久しぶりのストレス解消ではりきりすぎて盗賊団2件はしごした上、うだうだ考え事をしてかなり寝過ごしてしまったのは仕方ない(年頃の乙女の悩みはつきることがないのである。)が、微妙にガウリイのご機嫌が斜めである。 うみゅーーーー。 話さなきゃならないことがあるが、食べてからにするか、と思いつつひとり黙々と食べてみた。あ、このサラダおいしいっ。後でドレッシングの作り方のレシピもらおっと。・・と思いつつCセット3人前ほど食べ終えたあと、デザートのケーキをつまみつつ紅茶をすすりながら、 「ねね、ガウリイ、実は昨日会った奴が 「盗賊か?」憮然とした顔で答てきた。 「盗賊にも、めいっぱい会ったしぶち倒したけど、そうじゃな 「リナ、いつもいってるだろっ、一人で勝手に宿屋を 「だからそれは後で 「盗賊いじめはリナの習性のようなも ぷちっ 「だああああああああっつ!いいから人の話をきけいっ!」 「うどわっつ?」奇妙な声をだしてよけるガウリイ。 そのままガウリイのケーキ用フォークをガウリイの目の前にあくまでも軽く着きたてた。 −−−−−−−−−−−−−−− 「なるほど、ゼロスにあったのか。」どうせなら夕食のときにくればいいのにとか、ぶつぶつ呟く。 「うだうだ言って、いきなし消えちゃったんだけど、問題は、これ。」 革の小袋を取り出し、もったまま宝玉に触れないまま中身をテーブルの上に出す。勢いで中に入れてあるオリハルコンのつぶがいくつか零れる。 「これは・・」ガウリイがまじめな顔でつぶやく。 「そう、この宝 「でっかいとかげの暇な人からもらったオリハルコンってやつだろ。」 ぷるぷる 「嫌がらせ?嫌がらせなのっ?なんであんたにわざわざお互いもってるの見せると思うわけ?なぜこの1番大きな宝珠がみえないのかっ!」 おもむろにスリッパをとりだしアストラルヴァインの呪文をかけ出す。 「わ、わかった。この丸い奴だよな。今みてるから。」 あたしはにっこり笑って、 「お願いだから真面目に聞いてね♪」ガウリイは怯えたような眼でコクコクうなずいた。 「これは・・・?」 ガウリイはその宝珠に触れてみようとして、瞬間ビクッとした感じで手を引っ込めた。その様子がなんだか、いたずらをがみつかったちいさな子供の様な仕草に見えて妙にかわいらしい。 「アメジストだと思う。随分深い色の紫だけど。でも触ってないし、確かめてもないから、もしかしたら宝石じゃなくてゼロスが魔力でつくったのかもね。 そこら辺あいつならなんでもありでしょ。で、なんで手を引っ込めたの?」 「嫌な、なんだか胸がざわざわして、俺には合わないって感じがする。」微妙な顔をしながらいう。 「ふーん。でも触ったからってシェーラが持っていた剣のようになることはないと思うわよ?あたしに憑依させる意味がないもん。」 「意味?」 「そう、わざわざ、今動ける魔族の中で第3位の実力者を動かす意味よ」 「そうか?」 「そうでしょっ!復活してる魔王はカタートに氷付け、冥王と魔竜王は完全に滅んだ、そして覇王は倒され当分実体化はできない、あとに残るのは海王と獣王のみ、力こそが全ての魔族にすれば、その次につづくのは側近の中で1番強いゼロスでしょ。そのゼロスが何が楽しくて、たかが人間一人をデーモン化するために、いかにも自分がもっていましたって色の宝珠をわざとらしく置いてって触らせるなんておちゃめな事するのよっ。」 肩でいきを切らしながらあたしは言い放った。・・ぜぃぜぃ・・息が・・・ フォークをピコピコふりながら 「まあ、あたしなりに昨日色々寝る前に理由を考えてたんだけど。」 「なんかわかったのか?」 「それがねえ、ゼロスを動かせる可能性っていったら、今、獣王か海王だけよね。でも、海王に側近がいる以上、やっぱ獣王よね。大体、他の王に使われるの嫌がってたし。」 「まあそうなるわな。」 「じゃあ、命令で動いてるとして、獣王があたしにかかわる理由はなに? まず1、復讐、レゾを倒したに関わらず、まだあたしたち生きてるんだからありえない。トップを滅ぼしても仕返しするような感情はないってこと。 つぎ2、ギガスレイプ、異界の魔王に滅ぼされることを善しとせず、魔族の力に拘る獣王が人間に役目を譲るとは思えない。しかも冥王失敗してるし。」 「結局わかんないのか」 「うーん。動いてるのがゼロスじゃなければまだ納得できるんだけどね。」 「なんでだ?」 「んー魔族の世界ってさ、創造主絶対っぽいんだよね。人間が混じってるガーヴや竜が混じってるヴァルガーヴは別としてさ。滅んでれば別だけど、覇王は滅んでない。ってことはさ側近があと3人残ってるってことでしょ?滅んでなければ、例え覇王から指示をうけられる状態じゃなくても、あたし達に恨みをもつのかなあとか思ってさ。でもだからって、まさか、それで仕返しお願いされて、ゼロスが動くとは思えない」 「そうかなあ」 「魔族にそんな感傷はないのよ。大体、冥王が滅んだときだって、僕が失敗したわけじゃありませんから、だったわよ。まあ嫌ってたっぽいけどね。 ただ、昨日の話のなかで気になることが一つあるのよ」 「なんだ?」 「どうやらゼロスはフィリアのとこいってるらしいのよね。目的はヴァルガーヴだと思う。理由は大体予測つくけど、それをしてるってことは獣王が動いてるってことでしょ。でも、ヴァルとあたしの関連性がわかんない。もともと別なのか、関係あるのか。 どのみちゼフィーリアには戻るって連絡したから戻らなきゃだけど、問題はこの宝珠なのよね」 「なんでだ?」 「だってこんなわけわかんない不吉なもの家にもちこめないでしょ!(絶対姉ちゃんに殺される)、それにこれを家にもっていくのは絶対駄目だって予感が凄くするし。ゼロスがそれまでにきて引き取ってくれればいいけど。それでさ、もうすぐゼフィーリアにつくし、ゼフィーリアシティまではまだあるけど、着いたら宿をとるから、これを1日もってて欲しいの。皮袋にいれたままでね。あたしは1日位家に帰らなきゃだし。もしかして手紙とかきてるかもしれないしね。」 「宿屋に置いておくんじゃだめなのか?」なんだか少しふてくされた様な声で答えた。 「タリスマンも預ける気だったから駄目。その波動辿ってゼロスくるかもだから、まだ残滓残ってると思うし。その後タリスマン処分するつもりだから。ガウリイ家にきたかったの?葡萄食べたいだけみたいなこといってたじゃない。」 「それはそうだけど、でも 「どの道この宝珠もったままじゃ長居できないわよ。するつもりもないしね。ぜフィーリアに危険な魔族を入れたくないから・・・」 「リナ・・・」 あたしの姉ちゃんが赤竜の欠片をもつ赤竜の騎士という事は家族内と、永遠の女王の間での秘密となっている。 なぜなら、思いきし命を狙われるからである。ゼロス相手まではいけるかもしれないが、それでも欠片をもつ本物の赤竜の騎士を見つけたら、倒すというより報告にもどるだろう。いくらなんでも獣王、海王に勝てるとは思えないし、側近総出演されたら無理だろう。たかが人間相手に個人的な抹殺命令なぞはプライドが邪魔してだせないだろうが、欠片持ち相手なら平気でするらしいし 、えっ?ということはアストラルサイドへの攻撃もあり?じゃばれたらゼロスでもまずいの?ってことはやっぱ姉ちゃん人間じゃなかったの? 身内への純粋な心配が、姉ちゃんへの人間性への疑問に変わった頃、ガウリイが心配そうにあたしの頭をぽんぽんたたきながら、声をかけてきた。 「大丈夫か?心配するな。そうだな家族は大事だもんな、悪かったな、大丈夫だ、その時は俺がもっててやるから」 「う。。うん、ありがと。」 ------------ゼロスサイド----------- 「結局、ゼフィーリアに向かっているようです。赤竜の騎士の噂がある地ですが。」 黒い神官服を着た青年が跪づいたまま答える 「まがい物ならかまわんが。」 目の前の椅子に腰掛けた女性は、長めの金髪を無造作に後ろに流し足を組み、肩肘をついて軽く手を頬にかけ、無表情なまま声をだす。 「あそこはなぜか人の中では能力の高い者が多いそうですので、その可能性は高そうですね。人の噂など勝手なものです。リナさんもそうですし。」 「リナ・インバースか、確かに」 「少し調べておきますか?」 「適度にな。所詮覚醒してねばわからんことだ。」 「卵の方はじきに孵りそうです。徴はつけておきました。記憶は」 「どちらでもかまわぬ。所詮同じ事」 「巫女のほうは」 「状況による。リナ・インバースが鍵か」 「枷はつけておきました」 「それはお前の領分だな。宝珠か、邪魔だな」 「指輪でも良かったのですが、警戒と誤解を受けますので」 「宝珠でも同じ事だろう」 「結婚とか婚約で指輪をおくる習慣があるそうです。年齢によっては関係ないそうですが」 「ガウリイ・ガブリエフか、難儀だな。」 「対処を考えます。」 「好きにしろ。」 「敵は」 「降りかかった火の粉を払うは自明の理。最初は自ら逃してやれ。2度目はない。但し、竜ならば殲滅はするな。」 「他には」 「ない。我が求めは、一つだけ。それ以外はお前の裁量でよい。但し、状況だけは報告しろ。」 「覇王は」 「王がともにあったとしても、たかが人間に倒されてしまった以上、万一、復活しても弱体化は免れ得ん。何をいわれる筋もない。」 「御意」 女性は冷たい瞳のまま、初めて口元に笑みを浮かべて答えた。 「賭けはお前の勝ちだ。好きにするがよい。」 「ありがとうございます。我が王」 青年は跪いたまま、深く頭を下げて、そのまま感情のこもった瞳で静かに微笑んだ。 aki:見てるひとがいるかどうかはわかりませんが、見てくださった人はありがとうございます。実は、今回私は、ただひたすら格好いいゼラスが書きたかっただけなんです。だから、え?って言葉使いがあるかもしれません。きになさらないでくださるととてもうれしいです。 もしかしたらしばらくネットにはいれなくなるかもしれません。だから送っちゃいました。なんかだんだん話が分かりずらくなってるかも。。自分の中では結構単純なんですが先にすすまないです。ちなみにわたしはリナ、ゼロス、ガウリイの順番ですきです。でもガウリイ書きづらいです。なにを話させればいいのかさっぱりわかりません。だから相槌ばっかりになってしまうのです。 |
18435 | Re:闘いの後、3:帰途 人物(リナ。ガウ。ゼロス。ゼラス) | 麻緒 | 2008/3/6 20:30:12 |
記事番号18434へのコメント はじめまして。 作品を拝見させていただきました。 最後の、ゼロス&ゼラスの会話の真意が気になります。 つづきを楽しみにしています! |
18436 | Re:闘いの後、3:帰途 人物(リナ。ガウ。ゼロス。ゼラス) | aki | 2008/3/7 12:57:49 |
記事番号18435へのコメント >はじめまして。 はじめまして^^ >作品を拝見させていただきました。 今まで、感想文しか書いたこと無い、初めての私のこんな駄文(しかもびっくりなことに連載っ!)をよんでいただいてありがとうございます。 >最後の、ゼロス&ゼラスの会話の真意が気になります。 >つづきを楽しみにしています! とりあえず、見ていただける方がいるまではがんばりますね。^^ いあ、最初と最後はうすぼんやりと考えてたんですけど、それを繋げる話を作るのって大変ですね。なかなか進まないです。コメントありがとでした。 |
18437 | 闘いの後:4.帰宅 人物(リナ。ガウ。ゼロス) | aki | 2008/3/7 16:12:28 |
記事番号18429へのコメント 4.帰宅 盗賊いじめで蓄えたお宝をどっさり抱えた少女が、インバース商店とかかれた店に入ってしばらくしたあと「え?姉ちゃんいないの?どうして?」 なんだか微妙に嬉しそうな声が響いた。 「なんだかねえ、急にお忍びであの方がセイルーンの方に行くって話しで、護衛を兼ねてついていったわよ。」紅茶を飲みながら優雅そうに答える。 うちの母ちゃんは40才過ぎてるがなぜか20台くらいにしかみえない。 父ちゃんも異様に若く見えるからまるで兄弟姉妹のようだ。 魔力がつよいと長生きするのは知ってるけど、外見もそうなんだなあ。(て事は、あたしもまだまだ成長途上ってことよねっ♪) でも、なんでいきなりセイルーンに?実はあたしはゼフィールに入るとき門番から姉ちゃんから預かったと言われた手紙を受け取っていた。 『今回の事件について、関わっているのはしってるから、お土産として、詳細に書いたレポートを提出しなさい。』という奴だった。 あたしはひたすら道すがらひっしこいて手が痛くなるほど書き続けた。 状況だけだが。 しかし、今、あたしはゼロスに関わっている。姉ちゃんが女王とともにいないのは、かなり都合がいいが間が良すぎる。 巫女のお導きだか神託でもあったのか?などとあたしは考え込みながら、机の上にレポート用紙の束と、家族に対するお土産類をおいた。 「これは姉ちゃんにわたしておいて。これは母ちゃん。父ちゃんはこれ。」 「はいはい。ありがとう。なんだか仲間と一緒だとか言ってたけど、一人なんだね。これからどうするの?家に居るならいるでいいんだし。」 「うーん、それが今ちょっとごたごたしてて、ゆっくりしたかったんだけど、いても2.3日しか居られないんだ。なんか手紙とか預かってる?」 母ちゃんはため息をつきながら 「久しぶりなのに、随分あわただしいんだね。手紙ならなんだかいっぱい来てたよ。リナの部屋に入れてあるから、あとでゆっくり読みなさい。」 「ありがとっ。そうするね、そんじゃ早速、荷物置いてくるからっ!」立ち上がって部屋に行こうとすると 「ああ、まちなさい。いる間は家で食べるようにね。父ちゃんが凄く心配してるんだから」 「わかったっ。あたしも手伝うからさっ。」ニッコリ笑って、そのまま駆け出した。 「相変わらず、忙しい娘だこと。。。」再びため息をつきながら呟いた。 「うっ。こっこりは。。」部屋に着いたとたん、手紙の量をみてうんざりした。(読むだけで1週間はかかりそうだ。。) 「「素敵な人との出会いを演出するステキーン入会金たったの銀貨10枚」だの「私はこれで幸せになった、幸せを呼ぶ指輪がたった金貨20枚」だの、こんな手紙すてろっ! 大体、指輪や首飾りで幸せになるなら売ってる人が大金持で無料でくばりまくっとるわあああああっ!!」 欠陥が切れそうになるほど叫んだあたしはひたすら手紙の区分けに専念した。(なぜか背か高くなるだのバストアップだのの文字にほんのちょっぴり心動かされながら) とりあえずこのいらないチラシ類だけ捨てて、もらおう。 自分で燃やしてもいいが、ちょっぴり危険だし。 お昼たべたら、魔導師協会いって、調べものして、それから明日にでもこの手紙達よんで・・と。 ーゼフィーリア魔導師協会 「えっ?ガウリイ・ガブリエフに家族から連絡がきてる?」そんな伝言をきくと、 あたしは魔導師協会のヴィジョンセンターの人へ、今いる宿屋の住所を教えてから図書室へとはいっていった。 あたしがここにきたのは、理由がある。なにせあたしはもうギガスレイプの不完全版しかつかえない。 タリスマンがあればともかく、無い以上、いくらなんでも暴走覚悟であの呪文はつかえまい。 結界がやぶれた今、魔族に対抗するには神聖呪文を覚えるしかないのだ。(いあまあ、下級なら大丈夫なはずなんだけど。あたしって変な当りくじがおおすぎ) まあこんなとこきても無理だろうって思うけど、念のため、ね。 あとは長老のミルガズィアさんとか、フィリアとか、あてもあることだし。 黒魔術にも精霊魔術にも適正というものがあるが、実はあたしは自分で神聖呪文の適正があると思っている。 理由は金の魔王の術がつかえるから。全てのものの母の呪文が使える以上、魔の呪文も神の呪文もつかえるという理屈ではないだろうか?無理かな・・ まーここならコネもあるし、とりあえず、神聖呪文のことをさがすだけでも。あたしは真剣に本に没頭した。 ポケットにはいりこんでいる宝珠にきづかないまま。 --------------------------ゼロスサイド------------------------------ ガウリイは草原の中のんびりと寝そべっていたが、ふと眼をあげ1点をみつめて呟いた。 「いるんだろう?ゼロス」 青空の中、一瞬、闇がわだかまり、一人の神官が口元だけの笑みを刷きながらあらわれた。 「お久しぶりですね。ガウリイさん」 「久しぶりでもないような気もするが、そうだな。」 「お一人なんですね、とうとう振られましたか?」 いいながらガウリイの隣に腰を下ろす。 「違う!あの変な宝珠とか言う奴のせいだ。ここに入ってる。あいつが持って帰れだってさ。・・・宝珠だけとれって。」 そうして腰にさげてある小袋を取り出して、そのままゼロスに掲げた。 「そんなことをしても、無駄なんですけどねえ・・」ゼロスはクスクス笑いながら答える。 ガウリイは不審そうに、 「なにがだ?}と答えた。 「いいえ。なんでもないですよ。」ニッコリ微笑んだ。 「リナさんはガウリイさんを置いて、お一人で帰ってしまわれたという事ですよねえ。」 「こんな不吉な宝珠、家にもって行きたくないだけだろ。」 「なるほど、その不吉とかいう宝珠をガウリイさんが持つ事は問題ないというわけですね?」 ゼロスは不思議そうに首を傾げながらこたえる。 「・・・うっ・・」 ガウリイは一瞬言葉につまり沈黙した。 「僕はね、今回はガウリイさんに逢いにきたんですよ。」 「俺に?」 「ええ、エルメキア帝国にいてったんですけど、貴方のお母上が御危篤だそうです。」 「なんだと・・」ガウリイはおきあがり、ゼロスをきつく睨みつけるようにしてみた。 「いっときますが、僕はあなたのお母上と関係ありませんよ。あなたがゼフィ−リアにいることはお身内に教えしましたがね。」 ゼロスはため息をつきながら言った。 「じゃあなぜ・・」 「仕事でいってたんですよ。僕もいい迷惑ですよ。よけいな頼まれ事して。ま、おかげで楽しい情報もきけましたけどね。」 「そうか・・・・」ガウリイはため息をついた。 ゼロスはふと考えるようなそぶりをながら、 「リナさんは・・貴方が助けられなかった娘の代わりですか?」 「何故・・それを・・」 「貴方も貴方のご実家も、エルメキアでそれなりに有名人ですから。教えてくださいよ。どちらなんですか?」 「お前さんにいう必要はない。」 「意地悪ですねえ。ま、いいですよ。リナさんに聞けばいい事ですし。ね」指を立てて微笑む。 「リナにいったらっ、、、!!」腰の剣の鍔に手をかけて抜こうとした瞬間、 「やめといたほうがいいですよ。いくら温厚な僕とはいえ、今、斬妖剣を差し出されて、貴方が無事でいられる保障はありません。リナさんに変わり果てた姿を晒したくないでしょう?」 ゼロスは瞳を少し開き、薄く微笑んだまま答える。 「・・リナには関係ない。いうな。」ガウリイは下をむきながら、鍔から手を離した。 「嫌ですよ。使いパシリまでして差し上げて、何の見返りもないなんて、割りにあいませんよ。」 ゼロスは冷ややかな冷笑を浮かべながらこたえる。 「・・リナとあいつは違う。それだけだ。・・・・」ため息をつきつつガウリイは再び腰をおとした。 「なるほど、最初は代わりで、自称保護者だったけど、好きになったから、違ったってことですね。すばらしくご都合主義の変わり身の早さですねえ。」 「おまえっ!」 「だってそうでしょう?己の自己満足で、必要ない自称保護者を押し付けて、今度は自称恋人を押し付けるんですね。 貴方の都合に振り回されるリナさんはいい迷惑ですね。」ゼロスはくすくす笑いながら答える。 「・・・・・違う・・」ガウリイは俯いたまま顔をあげず答える。 「用件はそれだけです。素敵な負の感情をご馳走様でした。」そのまま立ち上がり、軽く一礼して、振り返らず立ち去っていった。 「・・そういうわけじゃないんだ。」 ---------あとがきです。 ああ、なんだかやっと話がガウリイまでいった。とてもかきにくいです。ガウリイ。もっと格好よくかいてあげたいのに、かけません。 なんだかいい人イメージ強すぎるのかも。自分。 いつになったらゼロスとリナが出会うのか。自分でも不思議です。 なんだかいろんな人とゼロスをかいてるのもわりとたのしいかもしれない。 でも次回やっと再会できそうです。 なんかゼロスくん唯単にいじめまわってるだけっぽいなあ。 これ自分で読みなおしてみるとゼロス→リナ←ガウリイみたいだなあ。 一応リナはまだどちらとも、恋愛未満なのです。 あ、でもヴァル×フィリは絶対です。 |
18438 | 闘いの後:5.再会 人物(リナ。ガウ。ゼロス) | aki | 2008/3/8 22:57:32 |
記事番号18429へのコメント 5.再会 あたしは朝からご機嫌斜めだった。まさか宝珠があたしのストーカーをするとは思ってなかったからである。(当たり前だ!!) 昨日着替えるときポケットから落ち、何かと思ってひろったらあの宝珠(触ってしまった上、あまりの驚きに「うどわえおえっ?」とかいう奇声を発してしまった。)、 ガウリイからなんの連絡もないということはこれだけ空間を渡ったのか(魔族のようだ)。あたしがすきなのか!この宝珠はっ。 でも、これでわかった事がある。ゼロスの宝珠に関しては、あたしのみにかかる災難ということである。 少なくとも、レゾに関しても、ルークに関しても、異界の魔王と対峙したときでさえ、あたしとガウリイは共にいた。 ゼロスの意図がみえない。あたしに何をさせたいのか。(あたしには今もてる手札が少なすぎる。) はっきしいって、自分だけに関わることに、人を巻き込むことは不本意でもある。(もう冥王の様な思いはしたくない。) このことはとりあえずガウリイにはいわないでおくか。タリスマンあずけてたけど、返してもらって・・ 処分に困るから、いっそゼロスに買い取ってもらうか。 ガウリイにタリスマン返してもらいに行くと、なんだか落ち着かないようすだった。 「どうしたの?そういえば昨日家族から連絡きてたでしょ?」あたしは両手を差し出す。 「なんでしってんだ?」ガウリイは焦ったように答える。 「だってその伝言受けたのあたしだもん。で、ここの宿屋教えたの。」 「ああ、そういうことか」ガウリイは魔血玉をあたしに渡した。 「で、どうしたの」あたしがいうとなんか微妙にもじもじしながら(奇妙だ)、 「なんか、お袋の具合が悪いらしくて、一旦エルメキアに帰らなきゃならないかも・・もし、よかったら」 「えっ!そりゃ帰ったほうがいいわよ。大体あんた家族に手紙だしてる風でもなかったじゃない。とりあえず親に1回位、無事な姿みせなさいよ。」 「うん、で、もしよかったら一緒に・・」ガウリイが微妙に照れくさそうに話しかける。 「え?あたし?いくらなんでも具合悪いところおじゃまできないでしょ。エルメキアはいったことないから、いってみたいとは思うけど、どうせ行くなら、落ち着いたときね。(あたしは、常識人なのだ。本当にっ!)」 「そっか、そうだよな。」力が抜けたようにガウリイが呟く。 「早く出たいだろうけど、とりあえず、午後にもう1回宿にくるから、それまでここにいてね。」あたしは言い放つと、いそいで家に戻った。 あたしは急いで家に戻り、ガウリイに持たせる金貨と宝石類を選別した。ん〜ガウウリイに魔法薬とか物品もたせても、価値わからないだろうしなあ。 そう思い、かさ張らないよう、ミルガズィアさんからもらったオリハルコン等を詰め、再び宿屋に向かった。 「はい、これガウリイの分。」あたしは胸をはってガウリイに渡した。 「リナ。。。。俺は剣があるから、そこまでしてくれなくても・・」ガウリイは感極まったような瞳をして答えた。 「何いってんのよ。あたしがお金とか預かったりしてたんだし、これは、ガウリイの分だからいいのよ。でもその剣はあたしもまだ研究しつくしてなんだから、売っちゃ駄目よ。」 なんだかあたしは照れくさくなってちょっぴし顔が熱くなってしまった。 「というか、お金のことより、今の状態のお前さんを一人で残してく事が心配なんだが。」なんだか不安そうな顔をして言う。 「何言ってんのよっ。他ならともかく、あたしに限っては大丈夫に決まってるでしょ。別に何があったわけでもないんだし。」 ガウリイはなんだかやたらにその後も、心配してたが、あたしにしてみれば、ある意味「巻き込まないで済む」 っていう感情がとってもあった。・・・と思う。 もし、これがあたしだけの問題なら、これ以上関わらせる訳にもいかない。 「まあとりあえず、様子を見にいったらまたすぐ、戻ってくる予定だから。」 「うん。わかった。居場所はうちに連絡してくれればわかるようにしとくから。連絡もいれるし。」 そういってあたし達は一旦別れた。なんだか隣が寂しいきがする。でも、隣にいなくても仲間は仲間、別に失ったわけじゃない。 生きている限りは。失うよりはいい。絶対に。もう逢えないわけでもない。又逢える。ガウリイの言葉は支えだった。 そしてその言葉も失ったわけでもない。どうせすぐあえる。 あたしは家に帰ってからひたすら、手紙をよみだした。 アメリアとかからもきてる。うあ意外っゼルからもきてるし。あ、フィリアからきてる。 アメリアからは普通の近況報告ばっかだし、今度逢いにいってゆっくり話したほうがよさそうね。 ゼルからの1番古い奴には、なんか情報があったら教えてくれ。ってやつね。後は、たまに届く居場所の書いた葉書。 姉ちゃんの赤竜の欠片の知識に期待して何気に聞いてみようかとも思ってたのだか(姉ちゃんって魔道知識まるでないのだか、という心配ももちろんある) 姉ちゃんに手紙置いてってみるか。無理かもしれないけど。 あたしも手伝ってやりたいとこでもあるが、実はこれってゼロスが直せるんではないのか?と密かにおもってもいる。(あのガラス修理見たときから) しかしあのゼロスがただで、なんの裏もなく、しかも人助けなんかしないだろうし。 うーむ。うなりながらフィリアの手紙を開いた。 ☆☆☆親愛なるリナさんへ☆☆☆ 長くご無沙汰してしまっていて申し訳ありません。 リナさんのお姉さまにご連絡差し上げた処、近く帰っていらっしゃるとのことでしたので、筆をとらせて頂ました。 どちらかに落ち着かれたという話もきき及んでおりませんでしたので。 リナさんのことですから、元気に旅を続けていらっしゃると思っておりました。 私共も、結界外にいるとはいえ、リナさん達のおかげで、結界内の黄金竜のかたがたと誼もでき、 不穏な動きや天候異常は感じておりました。 それでも、あまりにこちらが平穏な毎日で、幸せで、 ヴァルガーヴの卵と共にいる穏やかな日々に、闘いの事など忘れてしまっていたのかもしれません。 リナさんごめんなさい。 私は謝らなければなりません。 結界の外までお越し頂いて、命をかけて異界の魔王を倒していただいたのというのに。 命を狙い、付け狙ったヴァルガーヴを育てる私を、皆様は、認めて下さったというのに。 結果内で不穏な動きがあれば、必ずその渦中にリナさん達が巻き込まれるだろうことは予想に難くないというのに。 私は手助けすることもせず、結界内と結界外の竜族達に働きかけることもせず、ご無事を祈ることすらせず、 元々、生有るものを守る立場であったことも忘れ、 結局、自分に関わりない事として、リナさん達を見捨ててしまったのです。 事の詳細はミルガズィア様からお聞きいたしました。 私を情のない者として見捨ててくださってもかまいません。仕方のない事と思います。 ただ一言、ゼロスには気をつけてくださいませ。 彼には、リナさんに対して何らかの執着心が見られます。 それが何に由来するものなのかは、私には図りかねます。でも、とても危険な気がしたのです。 私の方は相変わらず穏やかに過ごしております。ご心配には及びません。 ジラスさん達もとても一生懸命はたらいてくれますし、毎日毎日、卵に話しかけてくれています。 それでは、心からリナさんのご無事を祈っております。ご自愛くださいませ。 −フィリア・ウル・コプト− 手紙を握り締め、そのまま壁に手をたたきつけた。 「な、にがっ、、穏やかに過ごしてるよ、この馬鹿っ」 あたしはしばらく俯いて、「フィリアに会いに行かなきゃ。」と呟いた。 ------------------------------ 付き明かりの下、魔血玉と宝玉とフィリアの手紙を持ち、風飛翔で外へ飛び出した。 あたしは確信していた。あいつがくることを。あいつは絶対あたしの動向を把握してるはず。だったら絶対くる。 とりあえず情報がほしい。あたしはこのことをガウリイにいうつもりもなかった。 家族のことを心配しているガウリイにそれ以外の迷惑をかけたくないし、かけるつもりもない。 あたしは広く開けた野原のような場所に立ち、月を見上げ大きく息を吸って、呟いてみた。 「女の子をあんま長く待たせるもんじゃないわよ、ゼロス」(これで、誰もでてこなかったら、ただの不審人物である。) 目の前にわずかな闇が一瞬わだかまり、闇の中から漆黒の神官が姿を現し、 「お待ちいただけるなんて、光栄ですよ。リナさん」そういいながら、穏やかな微笑みでニッコリ微笑んだ。 つづく。 あっとがきっ----- 前回と今回のガウリイのお話はゼロスが裏で暗躍してます。それをかくつもりないので、お話ししちゃいますが。 単に裏で「ガウリイさんっでば、光りの剣なくしちゃったくせに、今こんな剣もっちゃってるんですよ」とか欲の深い身内とかになにげにいっちゃったりしてるわけです。それだけです。可愛い嫌がらせレベルです。多分。 それにまあ、デモン・スレイヤーとして名前もうれてきてるはずだし、民衆に対してもいい宣伝だし、王様とかにしてみても、英雄として呼び戻したいだろうし。 母上の危篤も身内の作った、デマです。ゼロスはそれをしってるけど、身内が言った言葉をそのままいってるだけです。うそではありません。 聞いた話をそのまま言ってるだけですから。〜だそうです、だから。 これがゼラスの時にいってた「対処」なんです。ゼロスにしてはかわいいもんです。多分。あんな偉そうにいってたくせに、せいぜいこんなもんです。すいません。ちょっと物語上、事情があるので。 このゼロス、ガウリイを封じ込め作戦を誰かかいてくれないかなあ。私は絶対読みます。マジで。コメントも入れます。 ゼロスはこの物語ではいっぱい働いています。エルメキアいったりゼフィーリアで色々調べたり、フィリアの所いって様子みにいったり、ゼラスに報告いったり。中間管理職の本領発揮してます。 |
18439 | 闘いの後:6.決心 人物(リナ。ゼロス) | aki | 2008/3/11 02:21:05 |
記事番号18429へのコメント 6.決心 あたしはにっこり微笑み、 「んっふっふっふ・・あ・な・た・か・ら・聞きたいことはいっぱいあるのよ、ゼロス」 あたしは半ばきれながらいった。 「聞くのは自由ですから、どうぞお好きになさってください。」 ゼロスは苦笑した。 「人を躍らせるつもりなら、それだけの条件を提示をするのが筋ってもんでしょ?獣神官さん?」 あたしは腕を組み、顔をみつめた。 「躍らせるつもりなんて、僕にはありませんよ。あなたが御自分で躍る分にはご自由ですけれども。ね。」 「ストーカー機能搭載の怪しい宝珠置いてって、何も無いってことないでしょ。」 あたしは心底嫌そうな顔をして答えた。 「やですねえ。あれは落し物ですよ。拾ったもの勝ちって事ですね。おめでとうございます。貴方のものですよ、リナさん」 あいつは抜けぬけといいはなつ。 「この宝珠はなんなの?」 あたしは布に包んだ宝珠を取り出しゼロスをきつく見詰めながら差し出す。 ゼロスは不意にあたしの手にある布を取り落し、そのまま手に握らせあたしの手を包んだ。宝珠のひんやりとした冷たさが手のひらにひろがる。 「心配なさらずとも、この宝珠は、別に貴方の体を殺すものでも、精神を害するものでもありませんよ。」 「また微妙ないい方ね、監視用ってのはわかったわよ。あんたに覗き趣味でもあったの?」 ゼロスはにっこり微笑んで、 「僕が創ったものですから、当然波動はわかりますが、監視できるわけではありませんよ。」 「んじゃ、なんでこれストーカー機能搭載してるわけ?しかもあたし限定って奴で?」 ゼロスは不意に視線をはずし、嬉しそうに話した。 「そういえば、先日、エルメキアにいってたんですけど、おもしろい話を聞けましたよ。ガウリイさんのお話も。ね。」 「悪趣味ね。あんた、塩塗り込むの大好きそうだもんね。」 あたしはあきれながら言う。 「いやあ照れますねえ。でも違いますよ。ガブリエフ家もガウリイさんも有名ですし。貴族ですからねえ。風聞は勝手に入ってくるんですよ」 なんだかうきうきと妙に嬉しそうにいう。(褒めてないのに!!) 「ガウリイさんの過去のお話、お話しましょうか?」 「本人が言わない過去なら必要ないわ。言いたくない過去なら、聞きたく無いしね。」 あたしは心のなかで思い出したくない、姉ちゃんの折檻とかお仕置きとか訓練とか特訓とか躾けとか愛のムチの過去を思い出してしまい、ちょっぴし震えながらそっぽをむいて答えた。 「それは、相手の過去を背負いたくないからですか?それとも信用してるってことですかねえ」 「背負うも何もガウリイの過去はガウリイのものでしょ。信用は、そりゃしてるわよ、仲間なんだし。」 そう、あたしの過去もどんなにトラウマになっていようと、人に背負わせたくても・・っていうかあいつは、 不幸な過去なんて覚えているんだろうか?覚えていなさそうだけど・・・・羨ましい。あたしは、初めてガウリイを心底羨んで、なんだか憧れを湛えた瞳をしてしまった。 「なるほど・・・」ゼロスは、少し不機嫌そうな顔をした。 その途端、何かを思いついたようにあたしの手の中にある宝珠を持ち上げると 「そういえば、リナさんは、先日、誕生日だったんですよね。」といいながら あたしの手袋をはずし、宝珠を繊細な細工物の指輪に変えて、あたしの左手の薬指にするりとはめて 「僕からの贈り物です。」嬉しそう微笑んで、いい放った。 あたしはびっくりして、一気に顔が熱くなり、焦って懸命にはずそうとするがはずれない。 「リナさんにも女の子らしいところがあったんですねえ。真っ赤ですよ。とてもお似合いですのに。」 くすくす笑いながらあたしの手をとったまま瞳を開き、あたしの眼をみつめた。あたしは手を振り解こうとするがゼロスはびくともうごかない。頭にきて、その瞳をきつく見つめ返し、言い放った。 「指をきりおとしたらこの指輪はとれるの?」 「それはリナさんのご自由ですけど、ブレスレットにかわるだけですよ。」 ゼロスはあたしの手首を握り、嬉しそうに微笑む。(自由なんかいっ!なんかむかつくっ!) 「手首を落としたら?」あたしは微笑みながら言った。 「ネックレスにするだけです。そうしたら首を落とされますか?」 あたしを見詰め、首筋に手刀をあてるようにそえながら表情もかえずに嬉しそうに微笑む。 あたしは一瞬ゾクッとした悪寒が走り、その手を嫌そうにふり払っていった。 「あたしは、ホラーに興味ないのよ。配役になる気もね。」 あたしは自分の指にはまっている指輪を見詰めた。精巧な細工。左手の薬指は単なる嫌がらせだろう。 ガウリイは嫌な感じがするっていってた。でもあたしにはそんな感じはしない。なんだか妙に馴染む。 でも明らかに高い魔力を感じる。微妙な違和感。あたしとは違う魔道の力。ゼロスはこれはあたしに危害はないとは いってた。仕方ない。とりあえず・・・・・・・・・・ あたしはポケットの中からフィリアの手紙を出し、ゼロスに差し出した。「これはどういうこと?」 ゼロスはその手紙を冷笑しながら眺め、 「相変わらずの悲劇主義ですね。三文小説に興味でも?あなたは活劇の方がすきかと思いましたが。いい趣味をお持ちですねえ。」 「どっちも趣味じゃないわね。あたしがいいたいのは、そんなことじゃなくてっ!あのフィリアがあんたを人間扱いしてるとこよっ!」 「そちら・・・ですか。」ゼロスは苦笑した。 「あたり前でしょ!あんたのこと生ごみだのあれだのいうこが、ゼロスだの彼だのいってれば、どう考えたって変でしょ!」 ゼロスは少し考えた振りをみせながら、会話の続きを促す用に表情を揺らした。 「あんたがフィリアの所いってんのは理屈上は分かるわよ。あんただってあの闘いの時いたんだから。 あんたとフィリアが卵に関して、やり合ったであろう事も予測はつくわ。当然ね。 その意味じゃなくて、ここであんたの名前をわざわざ書いてるってことは、牽制の意味があるんじゃないの? 手紙の内容を誰かに見られる事を承知の上でね。ねえ、ドラゴンスレイヤーさん?」 いいながら、あたしは顔をあげ、ゼロスに向けて不敵に微笑んだ。 ゼロスは一瞬、眼をみはり、とても嬉しそうに微笑んで 「すばらしいですね、リナさん。生存本能に基づいた、その天性の状況把握能力はいったいどこから来るんでしょうねえ。」 「生存本能はともかく。。褒められてる気はしないわね。要は結界外に竜の敵がいるってことね。」 あたしはため息をついて、おもむろにタリスマンをとりだしゼロスに放り投げた。 「これ返すわ。処分に困るしね。できれば見返りも欲しいけど。」 ゼロスは懐かしそうな顔で受け取ると 「お引き取りしましょう。これは僕が・・ 「ストップ!くれるなら情報を頂戴。ただでくれるおばあちゃんの知恵袋なら後できくわ。」 「卵は孵化しましたよ。これではどうですか?」ゼロスは苦笑しながら答えた。 「あんたがここに居るってことは、古代竜なわけね?」 「その通りですよ、リナさん。・・・一応ね。」 「一応・・ね。異界の魔王と神の魔力の残滓でもあった?」 あたしは図るように見詰めたが、ゼロスは薄く微笑んだままだった。 (現状は情報を渡すつもりはないってことか?) 「あたしをフィリアのもとへいかせたいんじゃないの?」あたしはすこし苛ついて言い放った。 「どちらでも。どちらに転んでも結果に大差ありませんから。」 相変わらずの微笑みで答える。 ゼロスの意図がわからない。じゃあなんのためにこいつはあたしの傍にいる?宝珠。この指輪の意味は一体何? 「あんたの目的はなに?言い換えるわ、この指輪の意味は何?」 「貴方が貴方らしく生きるために、現状、必要不可欠なものですよ。」 ゼロスは薄く微笑んだ。 「あたしらしく?」 「その指輪があれば、あなたはかつてと同じ、術が使えるという事ですよ。リナさん。ギガスレイプの不完全ですら、暴走せずに・・ね。」 あたしは内心びっくりしていたが、少し、考えてから答えた。 「対価はなに?」(こいつが裏もなくなにかするとは、とても思えない) 「何も。ただ、貴方は分かっているはずです。強大な力を、物質というものの鎖に繋がれた、生あるものの身で使う事の代償を。ね。」 ゼロスは薄く瞳を開き、暗い微笑みを湛えながらいう。 「代償はあたし自身ってこと?」 「そうともいえますが、誤解しないで下さい。それを使うことで、貴方自身が魔族になることも、操られることも、害になることもありませんよ。もちろん人間じゃなくなることも・・ね。」 「魔血玉と同じ増幅ってこと?」 「いいえ、もちろん違います。それは、あなたがあなたの魔法容量が足りないときのみ反応します。 だから増幅呪文を使う必要はありません。ただあなたもお分かりでしょうが、それだけ術の影響を受けるという事ではありますね。」 「その代償の結果はなに?」 「同じことですよ。」ゼロスは無表情に呟く。 「同じこと?」 「その内、わかることですよ。それに、たとえ知っても、知らなくても貴方は使わずにはいられない。貴方の世界を生き続けるために、ね。」 「はっきり言ってほしいもんなんだけど。」 「貴方がそれをつかわないのなら、術を使わなければいいだけです。でも、それは貴方にはできないでしょう? 仲間を守るために、又、ガウリイさんの為に全てを投げ出したときのように。。ね」 あたしは一瞬、心臓を掴まれるような気がした。 「とりあえず、これはあたしの体にも、周りの生きている人達にも害を及ぼすものではないのね?」 「その事は、我が王の名にかけて保障、致しましょう。」 あたしの目を見据えながらはっきりと言い放った。 「あたしに何故行動の選択権を委ねるの?」 「余儀なくされたことではなく、貴方が御自分で決めて動いた結果だ、という事をはっきりさせる為ですね。」 なるほど、自分の行動のつけは自分で取れってことか・・ なんでそんな事をわざわざ魔族が教えるんだろう・・・不思議だ。いあまじで。かなり。 ただ、思う。こいつの利点は何?あたしの攻撃力をあげて何の利点がある? こいつは嘘はいわない。確かに、今、あたしは切実に切り札に飢えてはいる。 たしかに強大な力には代償もある。あたしは身をもってそれをしっている。 「あんたの利益はなに?」 「そう。。ですね、一応ありますが・・それは秘密です。」 指をゆらしながらのたまう。 「随分、出し惜しみしてるけど、あたしの行動で、情報を流すとかありなの?」 「もちろんですよ。関係者には横流しする主義ですからね。」ゼロスはニッコリと微笑む。 「もしあたしがフィリアのところへ行かなかったら、どうなるの?」 「そうですねえ、ヴァルガーヴさんはともかく、フィリアさんは確実にお亡くなりになるでしょうねえ。」 「なぜフィリアが・・」 「あの人は悲劇のヒロインがお好きですから、簡単な結末ですよ。」くすくす笑いながら答える。 「笑い事じゃないわよ。性格破綻者よね。あんた。」あたしはため息をついた。 あたしはふと思いついて言ってみた。 「んじゃ・・ガウリイのとこにいかなかったら?」 「・・ガウリイさんは、結構もてますし、リナさんと一緒にいられる唯一の人間の男性を失ってしまうかもしれませんねえ。」 むかっ。 「フィリアの所にいくわ。もともとそのつもりだったし・ね。」 あたしはとってもむかむかしたが、気持ちを抑えて言い放った(今はシリアスな場面なのだ。) 「貴方がそれを選択するだろう事は、わかっていましたよ。」ゼロスは満足そうに頷いて答えた。 「じゃあ、くれるだけの情報をあたしに頂戴。」 あたしは、迷いを吹っ切ったつよい眼で、ゼロスを見ながらいった。 多分つづく。 -------------あとがき ああ、なんだか格好いいゼロスがかけない。 魔族ゼロスがかきたいんですが、どうも嫌味好きな青年にしかみえないのは、私の気のせいでは無いと思います。 でも私の中のゼロスはリナをいじめるのがすきです。というかからかうのが好きです。 ちなみに指輪にしたのは、ただ単に、私が持ち歩く描写を書くのが面倒くさいからです。 ついでに、ガウリイがいきなり、戦線離脱したのは、私が格好いいガウリイかけないからです。 でもそれにもまして心配なのは、私に戦闘シーンが書けるだろうか。ということです。 何とかなるかなあ。それを言うなら今書いているのも初めてばっかりだからなあ。 とりあえず私の中でこれで一部は終わりです。 なんだかすごくがんばった気持ちが自分の中だけでしてます。 需要があれば多分続きを書きます。戦闘シーンが書きたくないだけともいえます。 まあまだ先なんですけどね。予定では。一応続きが私の頭の中だけでぼんやりとあります。 最終回だけはしっかりあるんですが。なぜか。台詞までっ。 でも、ゼロスとリナの掛け合いとか考えるのって割とたのしかったです。 あとで読み返してみると、誤字脱字意味不明がすごいですね。一応読み返して出してはいるのですが。 自分の間違いって気づきづらいですね。こんな読みづらい駄文を読んで下さった全ての皆様に感謝致します。 特にコメントを書いてくださった方々に感謝をこめて。 FROM aki |
18442 | Re:闘いの後:6.決心 人物(リナ。ゼロス) | 亜夢 | 2008/5/7 22:54:08 |
記事番号18439へのコメント 話の内容が面白く、続きが早く出てほしいと思っています。次回が楽しみです。 |
18445 | Re:闘いの後:6.決心 人物(リナ。ゼロス) | aki | 2008/5/12 02:51:40 |
記事番号18442へのコメント 物貰いができて、眼が痛くて眼が覚めて薬をつけつつ、久しぶりにネットにはいったら2つもコメントが! 読んでいただいてありがとうございます。^^ おもしろいといっていただけてとても嬉しいです。 がんばって続きをかいてみます。 コメントありがとうございました。^^ |
18443 | ダッシュで通り過ぎながら… | びぎなーいっく。 | 2008/5/9 22:09:30 |
記事番号18439へのコメント こんにちは!いっくです! 久々に来たらたくさん書かれていて嬉しいです。 謎が謎を呼びまくりで、続きが楽しみです(^^) 本日は時間がないため、個別のレスができませんが また、続き読ませていただきたいです(><) ではでは。 追伸 以前は本当にえらそうに書いててすみません(汗) でも、今の改行の方が読みやすくて個人的には嬉しいです♪ ありがとうございました! |
18446 | Re:ダッシュで通り過ぎながら… | aki | 2008/5/12 02:57:04 |
記事番号18443へのコメント お久しぶりです^^ 再度のコメントとてもうれしいです^^ >久々に来たらたくさん書かれていて嬉しいです。 なんか書くときってやたら早いらしく・・ しかも後になって、あ、これ伏線にしちゃおとかやってます・・ >謎が謎を呼びまくりで、続きが楽しみです(^^) ありがとうございます^^ >本日は時間がないため、個別のレスができませんが >また、続き読ませていただきたいです(><) >ではでは。 ではでは >追伸 >以前は本当にえらそうに書いててすみません(汗) >でも、今の改行の方が読みやすくて個人的には嬉しいです♪ >ありがとうございました! いいえ^^ お話を書いたことがないので、とても為になるので嬉しいです^^ |
18449 | 7:旅立ち。リナ(ゼロス) | aki | 2008/6/20 05:01:00 |
記事番号18429へのコメント お久しぶりです。 物語の前に一言。これは基本的には小説ベースです。ただ、アニメで気にいったりしてる台詞はつかってますので。 問題は、小説の1部の終わりとアニメTRYの最初がかみ合わないとこです。皆様お分かりだとおもいますが光の剣です。 そこら辺は冥王がぽかをして、目覚めたらあったとか、適当に考えていただけると助かります。 それと問題は、アメリアとゼルの関係ですっ。アニメだと完璧にアメ→ゼルの感じかなーと。 ブレスレットのとこはすきだし、リナさんとかいう言い方もすきなんですけど、小説の、もっとドライというか、 頭の良いというかそおいう感じもすきなので、現状は、微妙なゼル×アメという感じにに考えてください。 それと、私の文章って稚拙ですね。周りの方の小説読んでるとそう思います。へたくそだなあ・・・と。 なんだかそれも恥ずかしくなって、出したくなくなってるんですけど、とりあえず読んでくださる方もいるので出します。 お眼汚しの方は見ないで下さいませ。 あと、もう一つ、今、公私共に、とても忙しい状況におちいっていてなかなか更新できないかもしれません。 見ていただいている方にはもうしわけありませんが、それでもいいと思っていただけるとたすかります。ごめんなさい。 7.旅立ち 「あんのやろおおおおおおーーーーーーーーーーーーーーーーーつっっ!」 あたしは盗賊を撲滅させつつ、たまったストレスを吐き出しながらわめいた。 ぴくぴくしてる盗賊を横目に身つつ(ああっ!人権のない盗賊いじめは、やっぱいいわ) ・・・と思いつつ、お宝を袋にしまいながら、ゼロスのことを考えていた。 あのあと、結局ゼロスはたいしたことはあたしには言わなかった。 ただ、ヴァルが現状、魔族になる前の年齢あたりで生まれたこと、産まれた当時魔族としての記憶が なかったことは教えてくれた。 あたしは、ピクピク蠢いている盗賊達を横目でみつつ、お宝を品定めしながら、(くううっつ。なんといっても、かよわい乙女の力では、 もてる荷物に限りがあるしね。)乙女らしく、物思いにふけってみた。 ---------------- 微妙に、セピア色を想像してみつつ(あたしの主観なのでちょっち違うかもっ!) ---------------------- 「んじゃ、さっさと情報ちょーだい」あたしは手を広げてみた。 ゼロスは微笑みながら、「取り逃げされそうですので、行動に移してから,ですね。」 「あに言ってんのよ、取り逃げなんてせこいこと。。。。。。」 あたしは、口元に指を添え、しばし考えながら、 「めったにしないわよ。相手によるわ。」胸を張って言った。 「その相手が僕に限り、思い切りありそうですので・・・・・ね。」 ちっ。ばれてる・・・思いつつ、あたしは聞いてみる。 「んじゃ、指輪のことね。これって、あたしだけのことよね。この意味はあんたにとってなに?」 「僕にとって・・ですか?」 「もちろん、そうよ。あんたは意味の無いことしないでしょ。面白ければ別としてね。 あんたが自分で創ったと言った以上、それは獣王の【命令】か、あんた自身の【意思】のはず。 あんたが、自分の意思と力を込めて創ったとしたらね。あんただってそうやって獣王に創られた訳でしょ?」 ゼロスは一瞬、睨みつけるような瞳をして、その後、薄く微笑みながら、 「リナさんらしい言い方ですねえ。まあいいでしょう。貴方に捧げる特別サービスですね。」 下を見詰めながら、何か、一つの気持ちをかみ締めたように、顔を上げて、 「そうですね。では一つお教えしましょう。それは、僕にとってはあなたへの枷です。」 「枷?」 「ええ、でも、もちろん貴方にとっては違います。それは貴方にとっては、有限にある可能性の一つです。・・という所でしょうか。」 言いながら、ゼロスはいきなりあたしの首に手をかけ軽く首を絞めた。 あたしはゼロスをきつくみつめたまま、軽く微笑んだ。 「僕が、もう少し力を加えれば、折れてしまうのに、なぜ、あなたは、怯えないんでしょうねえ?」 「あんたが本気で殺そうと思ってたら、とっくに死んでるでしょ。ありえない事をいちいち考えるんだったら、明日の朝ごはん考えた方が、よっぽど建設的でしょ。馬鹿らしいわ。」 ゼロスは妙に嬉しそうにクスクス笑いながら 「それでも、生命の危険があると、生物という物は怯えるものなのですよ。」 「なるほど。あんたにとってあたしは生物以外ってわけ?」 「いいえ、僕にとって貴方は、リナ・インバース以外の何者でもありませんよ。」 「あんたの意図が知りたいわ。」あたしはじっと見詰めながらいった。 「僕にとっては、それが全てですよ。」あいつはサラリと答える。 「その指輪は、真実、人間でいう悪意では創っていません。それは、僕が貴方だけの為に創ったものです。 シェ−ラさんが剣を創ったのと同じですね。部下を創る全ての力を使ったとは言いませんが、剣位の力 は使ったと思ってください。でないと、あの方の力を支えられませんし・・・・ね。」 「ふーーーん。でも代償があるんでしょ?」 ゼロスは一瞬とても優しそうな瞳をして、言った。 「代償。。。そうですね、でもそれは強い力を使う上での当然の権利でもあります。貴方なら乗り越えるでしょう。」 あたしはゼロスの、その人間のような顔に戸惑って、 「まあ、被害はあたしだけって事はわかったわよ。そーね。そこまで考えてくれたのは感謝してるわ。サンキュ。」 なんだかあたしはちょっぴりドキドキして、いった。(ああ、こいつは心臓にわるい) --------------------思い出す事が、なんだか思いきり乙女目線になっとるっ。--------------------- つらつら思いつつ、しっかりお宝を抱え、帰ろうとしたところで、聞き覚えのある大きな声に振り返った。 「リナ・・・か」 つづく ---------あとがき とりあえず、今回は宝珠の説明です。 あれの意味は、一応、最後に分かりますが、まあわかる人は大体予測が付いてることと思います。 一応最後までガウリイは、話以外はでてこないと思います。(予定は未定ですが、私が、ガウリイを書きづらいのです) それで最後にもう一度いっておきますが、一応このお話の主人公は、リナとゼロスです。2人がくっつかなくても、そうです。 というか、ふたりの言い合いが書きたくて考えちゃった話なので、そうなってます。 だから、リナが誰とくっついても、文句言わないでくださいませ。ちなみに私はゼロリナもガウリナもすきです。 |
18451 | Re:7:旅立ち。リナ(ゼロス) | はし | 2008/7/5 16:45:35 |
記事番号18449へのコメント 初めまして。二部終了後のゼロスとリナ、楽しく読ませて頂きました。 ゼロスが「リナ=インバース」に対して持っている特別な意識(恋愛感情等は置いといて…)、 それが文章のいたるところから溢れているけれど、 どこまでが策略なのかがわからくて、ドキドキしながら最後まで読ませて頂きました。 続きがとっても気になります。いつでも読めるようにブックマークしておきますね♪ ではではっ。 |
18452 | Re:7:旅立ち。リナ(ゼロス) | aki | 2008/7/8 03:58:12 |
記事番号18451へのコメント >初めまして。二部終了後のゼロスとリナ、楽しく読ませて頂きました。 はじめまして^^駄文にコメントありがとうございます^^。 >ゼロスが「リナ=インバース」に対して持っている特別な意識(恋愛感情等は置いといて…)、>それが文章のいたるところから溢れているけれど、 >どこまでが策略なのかがわからくて、ドキドキしながら最後まで読ませて頂きました。 そう取って頂きたいと思ってましたので、とてもうれしいです。というか、全てが策略で、全てが特別な意識だと取っていただけたらと。でも私の文章能力じゃむりっぽ。。。。。。。 >続きがとっても気になります。いつでも読めるようにブックマークしておきますね♪ ありがとです^^ >ではではっ。 ではではっ。 |
18468 | Re:7:旅立ち。リナ(ゼロス) | とんぬら | 2009/3/2 19:10:55 |
記事番号18452へのコメント ゼロスとリナの組み合わせ、いいもんだなぁと思いました 一触即発の危うい関係…私の心臓にダイレクトアタック! 続きがとても気になるのでささやかながら支援させてもらいます また来ますね、それではー |
18470 | Re:7:旅立ち。リナ(ゼロス) | Tia | 2009/3/11 18:50:08 |
記事番号18468へのコメント 今まで読んだ中で、一番いい投稿小説でした。続き、書いてください。おねがいします。 |
18513 | Re:7:旅立ち。リナ(ゼロス) | とんぬら | 2009/6/15 23:36:14 |
記事番号18470へのコメント 支援するぜ 気長に待つぜ |
18549 | Re:7:旅立ち。リナ(ゼロス) | 名無し | 2009/11/9 00:58:02 |
記事番号18513へのコメント シエンタ |