◆−Little Princess−紺野悠深(8/22-03:23)No.2093
 ┣こんにちわ♪−桜牙(8/23-03:39)No.2098
 ┃┗そんな、恐縮です……−紺野悠深(8/24-02:51)No.2102
 ┣Little Princess 2−紺野悠深(8/24-02:42)No.2101
 ┃┣感想、という程でもないですが・・・。−猫(8/24-23:49)No.2103
 ┃┃┗Re:感想、という程でもないですが・・・。−紺野悠深(8/25-22:25)No.2106
 ┃┗うわ〜、ラブラブ♪−桜牙(8/25-05:28)No.2104
 ┃ ┗先日は失礼しました……−紺野悠深(8/25-22:45)No.2107
 ┣Little Princess〜追跡−紺野悠深(8/27-14:02)No.2112
 ┃┗わ〜い、続きだ続きだ♪−桜牙(8/29-04:30)No.2124
 ┃ ┗元に戻る事ができました!!−紺野悠深(8/30-04:22)No.2131
 ┣Little Princess〜結末−紺野悠深(8/30-03:14)No.2129
 ┣Little Princess〜エピローグ−紺野悠深(8/30-21:15)No.2133
 ┗Street Musician−紺野悠深(8/31-15:34)No.2147


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2093Little Princess紺野悠深 E-mail 8/22-03:23


「ようこそ! リナ=インバース殿」
「ファィアー・ボー……ヘ……?」
今、何て言った?
あたしは思わず唱えてた呪文を止めた。
「あの、今、ようこそって……?」
「はい。言いました」
「何であたしの事知ってんの?」
「こんな時間にこんなトコへやって来る女性は、あなたしかいないですし・・…こないだあなたが潰した山一つ向こうの盗賊団の残党が教えてくれたんですよ」
「ふ〜ん。で? 何で、『ようこそ』なの?」
「実は俺たちはあなたの大ファンでして。盗賊団を設立したのも、あなたに会うのにいちばん手っ取り早い方法だったからでして……」
「はぁ……」
あたしのファン?
あたしは思いっきり露骨に胡散臭げに喋る男を見た。
「つきましては、俺たちの歓迎の宴に付き合ってもらえません?」
・………
「あ、もちろん、お土産に俺たちの今まで稼ぎをお渡ししますよ」
う〜ん。これは百発百中罠と思って間違いないだろう。
だが、まかり間違ってもし罠でないとしたら、かなりおいしい話を逃したことになる。
ま、大丈夫だろう。
もし料理などに毒が入ってたとしてもあたしは見分けられるし、襲われたら呪文でふっ飛ばせばいいわけだし。
「わかったわ。いいわよ」
かくて、あたしは彼らの『歓迎の宴』とゆーのに付き合う事になった。


――数時間後。
あたしは宿の自分の部屋に戻って、彼らに貰ったお宝の整理(俗にいう品定め)をしていた。
「うわ〜っ。ホントにすごぉい……どれも目移りしちゃうなぁ」
彼等がくれたお宝は、彼等が言った通り、すごい物ばかりだった。
珍しい宝石、ジュエルズ・アミュレット、魔法剣etc……
「あ!これ……」
ふと、あたしは手に持った、一本の酒瓶に目を止めた。
そう、これはあたしが、彼らの所で飲んで気に入ってしまった酒だった。
彼らの宴会に付き合いつつも、もしも襲われたときの為と、あたしは「もっと飲みたい」とゆー欲望を押さえ、酒をあまり飲まないようにしていたのだ。
だから、少し嬉しいモンがある。
「じゃ、さっそく……」
お宝の整理もそこそこに、あたしは一人晩酌をはじめた。


コンコン……
「リナさーん。ゼルガディスさんも、がウリイさんも、もう下の食堂でリナさんが来るの待ってますよー」
「ん……?」
あたしは、ドアを叩く音と、アメリアのその声で目を覚ました。
「つッ……」
頭がじんじんする。
……やっぱ、飲み過ぎたかな?
「リナさ―ん。起きてますかぁ?」
「起きてるわ……それと、悪いけど、ご飯はいらないから、三人で食べちゃって」
なんだか食欲がない。まあ、二日酔いのせいだろーけど。
「……」
何故かドアの向こうで一瞬沈黙するアメリア。
「っ……えええええぇぇぇぇぇ!!リナさん一体どうしたんですか!?何か拾い食いでも・……」
バンッ!!
だが、次の瞬間にはドアを突き開け、彼女が入ってきた。
「痛た……アメリア、頭に響くから、もう少し小さい声で喋って」
「え……リナ……さ……?」
……?
その勢いはしかし、あたしを見ると困惑したように小さくなった。
「そうに決まってるじゃない。一体あたし以外の、誰に見えるってゆーのよ……?」
「え……?」
「なによ?」
「ガウリイさ―ん!! ゼルガディスさ―ん!! 来てくださいっ! リ、リリリ、リナさんがあぁぁぁぁっ……!!」
困惑しまくりながら、両手で頭を抱えて彼女はそう叫んだ。


とぅ・びぃ・こんてぃにゅぅ
_____________________________________

はい。こんにちは。また来てしまいました。
リナがどうなっちゃったのでしょう……って、展開丸見えやんけ。
皆様がご想像の通りでございます。ていうか、何ゆえ「続く」?
………
はい、去ります。









 


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2098こんにちわ♪桜牙 E-mail URL8/23-03:39
記事番号2093へのコメント

こんにちわ、桜牙です。
コメントなんて滅多に書かないのでちょっと緊張してます・・・・・。
え〜っと、とりあえず一言!!
リナは一体どうなっちゃったの〜???
続きが楽しみです!!!
がんばってください。
では、桜牙でした(ぺこっ)

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2102そんな、恐縮です……紺野悠深 E-mail 8/24-02:51
記事番号2098へのコメント

桜牙さんは No.2098「こんにちわ♪」で書きました。
>
>こんにちわ、桜牙です。
こんにちは!!初めまして、紺野悠深です。

>コメントなんて滅多に書かないのでちょっと緊張してます・・・・・。
 本当にありがとうございますです。はい。

>え〜っと、とりあえず一言!!
>リナは一体どうなっちゃったの〜???
 もしよろしければ2の方もご一読してやってください。
 かなりありきたり過ぎる展開です(T_T{文才どころか、作文すらろくに書けないから……)

>続きが楽しみです!!!
 もしご一読して頂いていたら……ご期待に添えたでしょうか?
 ……って、無理、ですよねぇ……(もう少しせめて文が書けるようになりたい)

>がんばってください。
>では、桜牙でした(ぺこっ)
 そんな恐縮です。ありがとうございました。こんな物を読んで頂いて……
 それでは……

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2101Little Princess 2紺野悠深 E-mail 8/24-02:42
記事番号2093へのコメント

ばたばたばたばたばた……
「どうした!?アメリア!!」
足音と共に聞えてくるゼルの声。
「リナに何かされたのか!?」
こら、ガウリイ!それじゃあ、いつもあたしがアメリア苛めてるみたいじゃないのっ!!
「あ、ゼルがディスさん、ガウリイさん……と、とにかく部屋の中を見てください……」
ガウリイとゼルが、顔を見せる。
「あ……?」
「……リ……ナ……?」
……?
あたしは、思わず眉をひそめる。
「それ以外の誰に見えるってのよ?」
あたしは、アメリアに言った言葉を繰り返すした。
ホントに何なの一体……?
なんか、三人とも硬直してるし……
「ねえ、あたしが一体どうしたってゆーの?自分たちばっかで盛り上がってないで、教えてくんない?」
「……縮んでるんだよ……」
そう言ってきたのはゼルだった。
だが、あたしには彼の言葉が分からない。
「何が?」
「おまえの身体が、だ」
あたしを指差しながら、複雑な表情で、しかしはっきりとした静かな言葉。
・…………………
「やあっだ、ゼルちゃんてば。何笑えない冗談言ってんのよ」
そう言ってあたしはパタパタと手を振りながら、笑った。
パジャマの袖口も、それに合わせて、ばさっ、ばさっ、と揺れる。
え?
袖口……あたしの手が、ない……
いや、それは正確ではない。
袖が長過ぎて、手が出てないのだ。
おかしい。あたしは、そんなでっかいパジャマ着た覚えなんてない。
……そう言えば、部屋が昨日より広く感じる気が・・・・・・
認めたくない。……認めたくない……
けど……
「あたし、ホントに……?」
恐る恐る尋ねたあたしの言葉に、固まったままのガウリイを除く二人は、沈痛な面持ちで深く頷いた。


今はもう昼を過ぎた頃である。
あの後、どうにかあたしたちは気を落ち着かせ、街中のとある食堂で少し遅めの昼食をとっていた。
あたしは、六歳ぐらいの女の子の背丈に縮んでしまったらしい。
「ほら、リナ。そんな食い散らかすなよ」
ごしごし。
ガウリイが、あたしの口の周りについたソースを拭ってくれる。
それは有難いのだが。
如何せんこの扱いをどうにかして欲しい。
身体は小さくても頭脳は大人……じゃなくて、今までのあたしと何一つ変わらないのだから。まあ、体が小さい分、いつもより食事の量は少ないけど……
じと目であたしはガウリイを見る。
「ん?」
そのあたしの視線に気づいたのか、ガウリイが返して来る。
屈託のない笑顔で。
……
やだ……
あたしは、顔が赤くなるのを感じた。
そんな顔で見ないでよ。
「どうした?眠くなってきたか?」
「ひゃっ…!」
あたしの内心などお構いなしに彼はあたしを抱き上げた。まるで小さな子供をあやすように。
「ちょ……ちょっと、やめてよ、ガウリイ」
あたしは慌てて暴れ出す。……あんまり意味ないみたいだけど。
「ゼルがディスさん、リナさんたちって、いっつもラブラブですね。リナさんがあんなに小さくなっても変わらないんですねぇ」
「ちょ……!アメリア、何ゆってんの?こいつはあたしの自称保護者……」
「言いじゃん別に。何照れてんだよ?」
「照れてなんかないっ!! それよりも下ろしてよ。十秒以内に下ろさないとファイ
アー・ボール打つわよ!?」
「ガウリイ、下ろしてやれ」
やれやれといった、疲れた声のゼル。
「話を戻すぞ。つまり、だ。リナ……その盗賊団に貰った酒が原因だってことだな?」
「ええ。間違いないわ。だって、それしか考えられないもの」
あたしは何とかガウリイから解放され、元の椅子に座り、ゼルに向き直る。
「それでその問題の酒は?」
その酒に入れられたであろう薬を分析しようとでもしているのだろう。だが――
「ないわ」
すでに全部飲んでしまっていた。
「ない?少しもか?」
「全然」
「……」
……
はぅ……
ゼルが深めの溜息をつく。
「仕方ない。今夜そのアジトへ乗り込むぞ」
疲れたその呟きに、ガウリイを除くあたしたちは頷いた。


…………………
「……もぬけのから、ね……」
「もうけのから、だな」
「……もぬけのから、ですね」
「物の怪から……って何だ?」
「ちがうっ!」
あたしは、問答無用でガウリイの頭に跳び蹴りをかました。
あたしたちは、昨日の盗賊団のアジトにいた。だがそこは、もう無人の廃墟となっていた。
「何でいきなり越してんのよ!?」
「リナさんの逆襲が怖かったからじゃないですか?……って、私の首しめないでくださいよぉ……」
「初めから、お前をそういう風にするのが目的だったんじゃないか?」
「だろーなぁ……。リナは、盗賊たちからの恨みいっぱい買ってるからなぁ」
あ、あんたら……
「あたしは何にもしてないわよ!!ただあたしは、人権のない盗賊さんたちからお宝ちょっぴり頂いて、ストレスの頬先になってもらってるだけじゃない!!」
あたしはきっぱりはっきり胸をはって言い放つ。
「じゅーぶん恨まれるぞ……」
何故か汗ジト流しながらせるがいう。
「そんな……なあんでぇぇぇぇ――――――!?」
その晩、空になったアジトの前で。
あたしの悲惨な叫びが、夜闇に融け消えた。
どうやら。
元の姿に戻るのは、まだまだ先のようだった……
あたしはやり場のない怒りは何処へやればいいのぉ――っ!?
あたしは、心の奥底で、あの盗賊団を日の目も見れないようにしてやる、と、静かに誓った。


「はぅ……」
宿に戻って、あたしは一人、部屋でちょっぴり落ち込んでいた。
あう。
知能は今までのあたしのままなのだが。
しかし……
魔力許容量が……六歳当時の頃しかないのだ。
何故かは分からない。
本当に……
コンコン。
そんな時、あたしの思考を中断させる形で、ドアが叩かれた。
「リナ、入るぞ」
「ガウリイ……」
「やっぱり、へこんでたみたいだな」
「べ、別にっ……」
何で……
「無理、すんなよ?」
頭を撫でてくる。
「っやっ……もうっ、またそうやって小さい子あやすみたいに……!」
あたしは頭をふるふる振って、彼の手を振り払う。
「別に、俺はこのまんまでもいいぞ」
「やだっ。元に戻りたい」
「何でだ?」
ふわっ。
あたしを抱き上げて、あたしの顔を覗きこみながら聞いてくる。
「だって、あたし、こんなんじゃ、なんの役にも立たないじゃない」
つと、彼から目を逸らしながらあたしは言う。
「やんなくていいよ。その分俺が守ってやるから」
「え?」
とくん、とくん……
「俺は、お前がまた大きくなるまで待つよ。今までも待ってたんだから。あんま変わらない気がするし」
ガウリイの鼓動が聞こえる。
「ま、待つって、何を……」
ガウリイの言葉に顔が熱くなって、多分赤くなっている事だろう。
あたしは顔を見られないように、彼の胸に顔を埋める
「さあな……」
彼は、わざと答えをじらす。
とても安心する、その響き。生きているという証。
なんだか眠く…・・
「何よ」
「リナは、今までだろうが、今のこの姿だろうが、俺にとってはまだ女の子――リトル・プリンセスなんだよ」
あたしは、ガウリイの鼓動を子守唄に、少しずつ眠りの泉へ落ちていく。
「お前は、もう子供じゃないよ。だけど、大人の恋愛を受け入れるようになるまでは――……」
何を言ってる……の……?
「お前は俺にとって、リトル・プリンセスだよ――」
最後の言葉を聞く頃には、あたし完全に眠りに就いていた。
それこそ、小さな子供のように……
_____________________________________
こんにちは。Little Princess 2 をお送りいたします(誰も待ってないって)。ありきたりの展開でしたね、やはり。
まだ事件は解決してませんが、ちびリナ(ってゆっても中身あのまんまなんで、あんまりぱっとしないんですが)と、それをあやすガウリイ、んでもってガウリイに抱っこされて眠るちびリナ、とゆーのを書きたかったので、一応果たしたようなので、そういった意味(どーゆー意味でしょう?)では、終わりにします。
元に戻るエピソードは、実は考えてません(死)。全くというわけではないんですが……
どなたかお一人でもお気にとめて下さったら、書くかもしれません(じゃ、続きないね……)
では、こんな稚拙な単なる言葉の集まりを読んでくださった方、心よりお礼申し上げます。

























































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2103感想、という程でもないですが・・・。8/24-23:49
記事番号2101へのコメント

どうも!読みました!!

>こんにちは。Little Princess 2 をお送りいたします(誰も待ってないって)。ありきたりの展開でしたね、やはり。

いえいえ、待っておりました。王道は大事です。

>まだ事件は解決してませんが、ちびリナ(ってゆっても中身あのまんまなんで、あんまりぱっとしないんですが)と、それをあやすガウリイ、んでもってガウリイに抱っこされて眠るちびリナ、とゆーのを書きたかったので、一応果たしたようなので、そういった意味(どーゆー意味でしょう?)では、終わりにします。
>元に戻るエピソードは、実は考えてません(死)。全くというわけではないんですが……
>どなたかお一人でもお気にとめて下さったら、書くかもしれません(じゃ、続きないね……)

それは困ります。書いてください。続き、待ってますよ。ええ、とっても楽しみにして。(倒置法)

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2106Re:感想、という程でもないですが・・・。紺野悠深 E-mail 8/25-22:25
記事番号2103へのコメント

猫さんは No.2103「感想、という程でもないですが・・・。」で書きました。
>
>どうも!読みました!!
>
>>こんにちは。Little Princess 2 をお送りいたします(誰も待ってないって)。ありきたりの展開でしたね、やはり。
>
>いえいえ、待っておりました。王道は大事です。
>
>>まだ事件は解決してませんが、ちびリナ(ってゆっても中身あのまんまなんで、あんまりぱっとしないんですが)と、それをあやすガウリイ、んでもってガウリイに抱っこされて眠るちびリナ、とゆーのを書きたかったので、一応果たしたようなので、そういった意味(どーゆー意味でしょう?)では、終わりにします。
>>元に戻るエピソードは、実は考えてません(死)。全くというわけではないんですが……
>>どなたかお一人でもお気にとめて下さったら、書くかもしれません(じゃ、続きないね……)
>
>それは困ります。書いてください。続き、待ってますよ。ええ、とっても楽しみにして。(倒置法)

こんな稚拙以下の文でよろしかったら……
書かせて頂きます(めらめら←燃えてる)
……なんか、嬉しいです。
読んでくれてる人がいるんだなってことが。
私って、形(目に見える事)にこだわってしまうことが多いんですよ(愚かですねぇ)。ていうか、そうじゃないと不安というか……普段は強がっている私ですが、多分本当は誰よりも弱いのでは?などと思うときがあります。
だから,一坪さんも、王牙さんも、猫さんもコメントくださったときは、本当に嬉しいと同時に、安心もしたんです。
なんか変ですね?うん、変です。
弱いという以前に、ホントに弱い人は、自分は弱いて書かない気がする。

さて、お許しも出たようですし、これからとりかかります。
少しお待ちください。

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2104うわ〜、ラブラブ♪桜牙 E-mail URL8/25-05:28
記事番号2101へのコメント

こんにちわ〜、桜牙です!!
リナがと〜ってもかわいいですね。
ガウリイもいい〜!!!
ちっちゃくなってもラブラブだ〜!!!!
ぜひ続きを書いてください。
読みたいです!!
続きが出る事を祈ってます。
それでは、短いですがこのへんで(ぺこっ)

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2107先日は失礼しました……紺野悠深 E-mail 8/25-22:45
記事番号2104へのコメント

リナにはガウリイだけでしょう(どきっぱり)。うん。――と私は考えてます。
私の中ではリナはガウリイと結びつきます。
だけど、らぶらぶ話にするつもりではなくて、ただ純粋にちびリナとかを書きたくて……でも結果、ああなってしまいましたね(無責任)。
とても有難いお言葉、ありがとうございます。
お許しが、また出たので、書こうと思います……もとい。書かせて頂きますっ!

*お詫び
一坪さんのリンクを眺めていたら桜牙さんのHPを発見して、お邪魔したくなってしまいまして……気がついたらあんな失礼なこと書いてました……
ごめんなさい。こんな私ですが、見捨てないでくださいね(神経図太し←爆)







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2112Little Princess〜追跡紺野悠深 8/27-14:02
記事番号2093へのコメント

読んでくださってる方がいらっしゃると分かり、嬉し恥ずかしな今日この頃です。
それではチョーシにのって、書いてみました。


前言撤回。というか。追記。
あたしは魔力だけではなく、体力、食欲など、つまり知力以外は6歳児並になっていた。


あたしは、裏通りの酒場で情報収集をしていた。表に出ることができない者たちが集う、通称、裏酒場というこの場所で。
ここでは、そういったものたちが集まってくるし、店の経営者本人が、情報屋を兼ねているという場合が最も多い。だから、自然とそんな情報が集まり、売り買いされる。
「ねえ、ナイトシャドウの引越し先って分かる?」
そんなわけで、あたしは店主らしき男に話しかける。
「……嬢ちゃんが知りたいのかい?」
…………
あ、そーか。今あたし縮んじゃってるんだっけ。
「おーい、ガウリイ。ちょっとこっち来て」
あたしは、少し離れたところにいるガウリイに声をかける。
「ん? なんだ、リナ?」
「これ、あたしの保護者」
近寄ってきたガウリイを指差し店主に言うあたし。
「あー―……あ、そう……」
いまいち納得しきれない様子ではあったが、まあ一応頷いてくれたので、あたしはよしとした。まあ、店主の問いが、こう言う答えを望んでるんじゃないってことは分かってたけど……メンドくさいし、色々と……
「そりより、知ってるの?」
「あ、ああ、知ってるが、いくらだ?」
店主は、情報料を聞いてくる。
「最低で金貨5枚。後は情報次第で上乗せ、ってのはどう?」
「分かった。いいだろう」
「なあリナ。その姿でシリアスやってもあんまりキマってないぞ」
「うるさいわよ、ガウリイ」
「はい、すいません」
チャチャを入れてきたがウリイに、静かな怒りを見せると、彼は素直に謝ってきた。


「ここ、ね……」
晧々と輝くかがり火。
その傍らにぽっかりと口を開けた洞窟。
さらにその傍らに佇む見張り役らしき男二人。
先程の町から南に行った山の中にあたしたちはいた。
ヤツらのアジトのすぐ傍にある木の茂みに隠れた格好で。
「どうやって入るんですか?」
アメリアが嬉しそうに言う。
「きまってんでしょ」
あたしは人差し指を一本立ててきっぱりと言い放つ。
「強行突破よ」
「おい、リナ」
ゼルが、何やら抗議の声をあげてくる。
「なによ?」
「今回は、盗賊苛めじゃなくて、お前を元の姿に戻す方法を見つける為なんだぞ」
………………………………
「忘れてたな?」
「そ、そんな分けないじゃない。あ、あははははははは……」
……わ、忘れてた……
「そういやリナ。何でたかだか居場所程度の情報で金貨5枚だか払ったんだ? 守銭奴のお前が」
「恨みはそれほど深いってね。……ってガウリイ、何さり気に聞き捨てならないこと言ってるのかしらぁ?」
あたしは彼を蹴り飛ばした。
「うわあっ」
ずざざっ。
ぼて。
あっさりと彼は木の上からずり落ちていった。
「あや―、なんか、木の上だから、態勢が不安定だったみたいね」
あたしは後頭をぽりぽりと書きつつ、ジト目のゼルとアメリアに、言う。
ざわっ
「なんだ、おめえは!?」
「侵入者だ!!」
「ちっ!気づかれたか」
「ガウリイさん落としたら当たり前ですよね」
「そんなことより、行くわよ」
あたしはゼルたちの言葉を待たずに木から飛び降りる。降り立つ直前でレビ・テーションで落下速度を調整する。
続いてゼルとアメリアが降りてくる。
「さあっ!! 覚悟しなさい、あんたたちっ! あたしをこんな姿にしたお礼は生半可なモンじゃないんだからねっ!!」
「なんか、リナさんてば、元に戻る方法探すっていうより、復讐しに来たみたいですね」
後ろでアメリアガゼルにそんなことを言っている。
はう……
その言葉に嘆息するゼル。
あたしは無視を決め込んで、突っ走る。
ヤツらのアジトに向かって。
「ガウリイ! ゼル! アメリア! 行くわよっ!!」
_____________________________________
……あれ? 終わんない……
何故でしょう。ていうか、この部分(エピソード)、別にいらないじゃん。
でも、色々とあったので載せます。
次で解決する……はずです……










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2124わ〜い、続きだ続きだ♪桜牙 E-mail URL8/29-04:30
記事番号2112へのコメント

こんにちわ、桜牙です。
うわ、続きを書いたんですね〜!!
うれしいです〜!!!
もちろん読ませていただきましたよ♪
まだ続くようですね?
楽しみに待っています。
これからもがんばってくださ〜い!!
では、桜牙でしたぁ(ぺこっ)

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2131元に戻る事ができました!!紺野悠深 8/30-04:22
記事番号2124へのコメント

いつもありがとーございますっ(ぺこりんこっ)。
何とか、しゅーしゅー着きました。かなり不自然なんですが(冷汗)。
終わって気がついたんですが、余裕ないこともあって、「ちびリナの日々」――
まあ、要するに、リナがちびっちゃい時のエピソードを書いてないんですっ。
なので、番外編が続きます。ごめーわくかもしれないですが、もしお見かけになりましたら、そのときは一目見てやってください。
では……
失礼しまーす。

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2129Little Princess〜結末紺野悠深 8/30-03:14
記事番号2093へのコメント

「お頭はどこだ?」
ガウリイは、手近にいた盗賊L(あたりにしとこう)に、首根っこを掴んで問う。
「こ、この最奥部にいる」
ずたぼろの盗賊Lは、あっさりと暴露した。
最奥部……待ってなさいよ……ギタギタにしてやる……!!
「リナさん、とっても燃えてますね」
ぽつりと呟くアメリアの、そんな声が聞こえた気がした


「リ、リナ=インバース!?」
ひどく驚いたようにだが、あたしが誰だか分かったようだ。
「そーよ。教えてもらいましょーか? 何故こんな姿にしたのか」
あたしは怒りの笑みを浮かべながら頷く。
「な、何故……姿は6歳児なのに……記憶は、そのままなんだ……?」
…………
驚くというよりも……怯えている……?
だが、そんなことを確かめるよりも。
「知らないわよ。そ・ん・な・こ・と・よ・り・元に戻る方法を教えなさい」
あたしはこけおどしに、片手にファイアー・ボールを掲げて見せながら問いつめる。
「な、ない……」
「あくまで言わないつもりね。ガウリイ」
じゃきっ。
あたしが目で合図を送ると、彼は剣をお頭の首すじに当てる。
「や、やめてくれ。ほ、本当に知らないんだ。若返りの薬の研究しか俺はしてないから……だから……」
ここまでして、知らないの一点張りはおかしい。
ともすれば、この男にとっては、殺されるという状況なのだから。
ガウリイは、すさまじい殺気――鈍感なヤツでも流石に気づくであろうというくらい――を出している。
ふーむ……本当に知らないのか。
……と……待てよ。
あたしは、とある事を思いついて、お頭に問いかける。
「黒幕は、誰?」
「く、黒幕!?」
びくっ。
ほほーう。
「黒幕、というより、依頼主の方が正しいかしら?」
「な、何のことだ!?」
「そう。言わないの……ガウリイ、いいわ。やっちゃって。話さないのなら生かしてても意味はないわ」
びゅっ!
ガウリイの剣が風を切る。
「ま、待ってくれ!! 話す!! 全部話すから!!」
「じゃ、話してもらいましょーか」
なんか、あたしが元の姿に戻る云々じゃなくなってきちゃったけど……とりあえず、話を聞いてからでも遅くはないだろう。
「依頼主は、ある金持ちだ。富も権力も何でも持ってる。だが、ヤツには――まあ、ヤツだけじゃねえけど――持っていないもの、つまり永遠の命を、持てる方法を依頼去れたんだ」
「それは禁忌のはずよ」
「わかってるよ。そいつは、俺の噂を聞きつけて、俺にその依頼をしてきたんだ」
「噂……?」
命の研究の……?
「あ! ひょっとして、5・6年前に命の研究してる事がばれて、魔道士協会を追い出された魔道士がいたって聞いた事が……名前を確か」
「ビース・クライフ」
「もしかして、あんた……」
「ああ、俺さ」
「何で、若返りの薬、なんですか?」
突然アメリアが口を挟んでくる。
「それは簡単よ。永遠の命を保つ事は、魔道では今現在不可能なの。だけど、若返りの薬を作ることは可能だった。ある年になったら、その薬を飲む。そうすれば、若返る事が出きるわ。たとえ、永遠の命が手に入らなかったとしても、それで、結構な年月を生きることは可能でしょうね。おそらく」
「あ、なるほど」
「で? その魔道士が、盗賊のボスしてるってわけね。何故、あたしに若返りの薬を飲ませたの?」
「リナが勝手に飲んだんじゃないのか?」
ガウリイのツッコミは無視する。
「……」
「答えて」
「分かったよ。実験だよ。薬が成功したかどうかの。それに、山向こうの盗賊団が、リナ=インバースにやられたって言うから、うちもやられるのは時間の問題だと思ったから、始末できないのなら、自爆してもらおうと……」
あたしの視線にだんだんと声を小さくしていくお頭。
………………
うふふふふ……そういう事……
「ガウリイ、やっぱりやっちゃって」
「あわわわっ!!ま、待ってくれ」
「そうね。斬る前に、依頼人の名前、聞かなくちゃ、ね。あと、この薬の成分を」
「い、言うから、命だけは助けてくれ」
「じゃ、言いなさい」
「グローグ=チェリエスだ!! ロード・チェリエスだよ、トーレットシティの!!
薬は、ジューアルって薬草から作ったんだ」
「その薬のサンプルは?」
「この洞窟の中にある実験室にあるっ! 実験室は、ここにくる途中の分かれ道を奥に進んだところにある」
相当動揺しているのだろう。
研究者タイプの魔道士なんて、まあ大抵こんなもんだが。
「ガウリイ、もう用はないわ」
あたしは、冷徹な笑みを浮かべる。
がつっ
「ぐっ」
お頭は、苦悶の声を上げて地に倒れる。
殺してはいない。気絶させただけである。
「ホントに知らないみたいね」
「って何落ち着いてんだよ」
「だって、ホントに知らないみたいなんだもの。それに、ま、薬の成分も分かった事だし。何とか、大丈夫でしょ」


「ゼル、分かった?」
あれから、1週間が経とうとしていた。
やはり、体の細胞を若返らせるという薬の解析は、生半可な者ではなかった。
お頭は、部下と共にすぐに役人に突き出したので、そっちは片付いた。
「ああ、元に戻れる可能性が大きくなったぞ」
あたしとゼルは、例の盗賊から持ち出したこの薬の解析をこの1週間行ってきたが、いまだに不明な部分が多い。だが、あたしが仮眠を取ってる間に、動きがあったようである。
「どれどれ……」
ふーん……
あたしは、解析書類に目を通し、チェックしていく。
「主成分が、ミルって物質なの……主成分が分かれば、それを中和する物質を見つければ……」
自然に笑みがこぼれる。
「そういうことだ」
ゼルも笑みを浮かべ、答えてくる。
でも、問題も多いことは事実だ。ミルとは、あたしの知らない物質である。魔道士協会にでも行って調べなければならない。
かくて、あたしは、魔道協会へ出向いて、膨大な資料と向き合う羽目になった。
出も、元に戻れる可能性は、かなり高くなった。


「じゃ、行くわよ」
こくん。
ガウリイもゼルもアメリアも。皆が頷く。
あたしも頷く。
こくん。
誰かの喉が鳴った。
もしかしたら、それはあたし自身鳴らした音かもしれない。
ゆっくりと。
あたしはその液を口にする。解毒、というか、元に戻る為に作った薬を。
こくん。
そして飲み込む。
……
変化が……ない!?
「失敗なのか?」
表情にはないが、声に少々落胆を見せながら呟くゼル。
「失敗だったみたいね……」
あたしは、肩を落としながら言った。
あれだけ苦労したのに……
「そんな……」
アメリアのそんなボヤキは、いっそう一同を落ち込ませた……


「ん……あれ、いつのまにか、寝ちゃったんだ。って、当たり前か。このところ、ずっとゼルと薬の解析やっててあんまり寝てなかったから」
「リナさん、朝ご飯、どうしますか……?」
ドアの向こうから、アメリアが申し訳なさそうに尋ねてくる。
気を使ってくれているのだろう。
少し、申し訳ない気分だが、有難い。
「くよくよしたって、減るモンは減るんだから、食べるわよ。それに、また作ればいいじゃないの!」
あたしは元気よくベッドの上で答える。
「着替えてからすぐ行くから、下で待ってて」
「は、はい! そうですよね。じゃ、待ってますね!!」
あたしの声を聞いて少しは安心してくれたのか、アメリアは少し声に元気を含ませて、パタパタと去ってゆく。
「さて、と。着替えますか」
あたしは、手近にたたんでおいた、服に手を伸ばした。
「……?」
パジャマを脱ごうとして、違和感があった。
きつい。
「きつい……?」
あたしは自分の体を見下ろした。
「もどっ……て……る……?」
あたしは6歳児用の服を投げ出し、確かめうように、いつもの服を取り出してきてみる。
ぴったり……
「戻った。やった」
どうやら、あの薬は成功だったようである。
あたしは、はやる心を押さえながら、ガウリイたちに早く知らせようと、食堂へと向かった
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
はい。終わりました。ようやっと、元に戻る事ができました。
はじめは、「愛する人のキスで元に戻る」という、ベタな方向で行こうかと思ったんですが、それには、文才が要求されるような気がしたので、やめました(変な言い訳)。ですが、読み返すと、かなり変。ていうか不自然です。
でも、ツッコミはお受けしません。本人、ちゃんと分かっているので。
あー、でも、やっぱり、ツッコミお受けします。少しでも自分を改善させたいですから、どんどんっ突っ込んじゃってください。ていうか、お願いします!!

実は、このお話は、書きながら思いついた事を「ばばっ」と書いてるので、崇高や編集などといったことは全くしてません。だから、変な文が余計変なのです。
次は、それなりにましな者が出来上がる事を、願っています(他人任せじゃん)
それでは失礼します。




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2133Little Princess〜エピローグ紺野悠深 8/30-21:15
記事番号2093へのコメント

あれからしばらくが経った。
命の研究を今だにしていたと言う事で、盗賊のお頭をしてたビース=クライフは、罪を課せられた。
そして、それを依頼したロード・チェリエスも罪を課せられた。もちろん、ロードという地位を剥奪されたのは言うまでもない。
それは、あたしが証拠として提出したあの若返りの薬と、ゼルと調べた、薬の効能と分析の結果を記した書類が功を相した。
まあ、命の研究といいながらも、若返りの薬くらいしか作れなかったのだから、相対した罪ではないが、ある意味命を弄ぶ事になるのだから、まあ、それ相応の罪は受けねばならないだろう。
全て、解決したのだ。ようやく。
そして、今日まで、取調べだの何だのに付き合わされていたが、その拘束も解かれ、この街を発つことが出きる。
「リナぁー行くぞー」
突然ガウリイに呼ばれて、あたしは我に帰った。
「わかった。今行くー」
ありったけの元気な声であたしは返した。
そう、これで、本当に終わったのだ。あたしの悪夢は。


「おらおら。金目のモン置いてってくれよ。でなけりゃ、ここ」
「ボム・スプリッドォ!!」
ばごおおおおぉおん!!
言い終わらぬうちに放ったあたしの爆撃が、彼等をお星様にする。
街を出てしばらくした今、あたしたちは盗賊に出くわしていた。
「昼に星が在っても、たまにはいいわねぇー」
あたしは手をかざしながら、空の彼方を見上げて言う。
「リナさん……盗賊さんたちが、あまりにも可哀想です」
アメリアが、至極盗賊に対して同情したように突っ込んでくる。
「そうだぞリナ。今のは何でも、あいつ等可哀想だぞ」
ガウリイまで、そんな事を言ってくる。
ゼルは、どうでもいいというような顔。少しむかつく。
「あたしは、ヤツらにこの身体を弄ばれたのよ!?これからは今まで以上に盗賊いぢめに励むわっ!!」
あたしは、アメリアではないけど、バックに炎を燃やしつつそう宣言(断言)する。
はぅっ。
三つの溜息が同時に聞こえる。
「それは、どう言う意味なのかしらぁ?」
「あきれただけだ。それに、元はお前がまいた種だろう」
ゼルがこともなげに言う。
うーみゅ。そう簡単に言われちゃうと……
「ま、とりあえずは元に戻れてよかったな」
ガウリイは、ぽんぽんっ、といつものように、あたしの頭を撫でながら言ってく
る。やはりいつもの笑顔を湛えて。
「当たり前でしょ!!」
あたしはなんだか照れて、そっぽを向きながらそっけなく答える。
「でも、あのまんまでも俺はよかったけどな」
小さな小さなガウリイの呟きは、聞こえないフリをして、あたしは街道の遥か向こうを指して言う。
「ほらほらっ! 今日中には次の街に付くように行くわよっ!!」
そう言ったあたしの耳は、顔は、多分彼の呟きで赤くなっていただろう。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
中途半端でしたので、一応作ってみました。でも、これもよくわかんない終わり方ですね。だけど流石にもう鬱陶しいのでもう続き無いです。(番外はあるかもですけど)
まあ、なんですね……私の好きな言葉って、自分の人生通り『人生行き当たりばったり』なんですけど、ここでは、それはせっかく読んでくださった方には失礼だと、身にしみました。まあ、所詮は私の文なので、何やってもダメ、という説は在るんですけどね(自分で言っててちょっと哀しいです)。
「まあ、それでもいいよ」――という寛大な方は、これからもしょーこりももなく書いてると思いますのでよろしかったらお付き合いください。そして、少しでもたくさんのご感想願います。ではでは。

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2147Street Musician紺野悠深 8/31-15:34
記事番号2093へのコメント

夢追うことは時にはつらく
投げ出してしまいそうになるけれど
そんな時は君を思い出すのさ
君の笑顔が何よりも元気にさせてくれる
今はまだ逢うことはできないけれど
絶対迎えに行くから

ざわざわ……
黄昏時の新宿駅前の雑踏。
アルタビルのすぐ側の富士銀行前。
そこで、二人の青年がギターを片手に歌っている。
二人の名はガウリイとゼルガディス。
彼らは高校を卒業し、ここ東京に来て一年と少しが経つ。
彼らは高校の同級生で、一緒に夢を追いかける仲間でもあった。
『好きな音楽で飯を食っていくこと』
それだった。
彼らの夢は。
だが。
現実は厳しくて。
一年を過ぎた今、東京のこの地で、バイトをしながら路上で歌う彼らの姿があった。
『まだ、たったの一年じゃないか』という人もいるだろう。
だが、そんな彼らに対して、現実は考えるよりも遥かに厳しい。
時々、挫けそうになる。
そのたびに、彼らは支えられてきた。
それぞれ大切に想う、二人の少女の笑顔で。
故郷に置いてきた、大切な少女たち。
『夢が叶ったら、絶対迎えに行く。だから、それまで待っててくれ』
そんな自分勝手な彼等を、彼女たちは笑顔で見送ってくれた。
そして、自分らを慕って集まって、歌を聞いてくれる彼等。
「ダサ……」
「もっと、現実追っかけられないのかな」
彼等を見て、そう呟いて去っていく人もある。
だが、関係ない。
自分は自分、他人は他人。
そう思えるようになったのはつい最近。

いつものように、二時間ほどのほんの数十人を相手にした野外ライブを終える。
自分たちの歌を聞いてくれた少年少女に礼を言う。
彼らは、励ましの言葉を残して去ってゆく。
片づけを始める。
「ガウリイ」
「ゼルガディスさん」
そんな時、彼らの耳に懐かしい声が聞こえてきた。
彼らは慌てて辺りを見回す。
だが、誰もいない。
また、作業に戻ろうとする。
「ちょっとガウリイってば!!」
「もう、ゼルガディスさん!!」
「――!!」
今度は気のせいではない。
ばっ!!
慌てて振り向く。
今度は、懐かしくて愛しい二人の少女の姿がそこにあった。
「久しぶり、だね」
照れたような仕草の、茶色い長い髪の少女。
「リナ……」
「お久しぶりです、ゼルガディスさん」
やはり照れながら、黒髪のおかっぱ頭の少女。
「アメリア……」
リナとアメリアと呼ばれた二人の少女は、それぞれがウリイとゼルガディスの胸へ飛び込んだ。
「あたしもアメリアも……待ちきれなくなって、出てきちゃった……」
「迎えに行くって言われたのに、出てきちゃって……怒ってますか?」
彼らの胸の中で、彼女は口々に言う。
とリナが顔を上げて、ガウリイを少し睨むように見据える。
「もし、怒ってても、あたしたち帰らないから。帰るんだったら、最初っからおとなしく待ってるわよ」
次の瞬間、ふっとその顔を崩して微笑む。
「あたしたちも、一緒に夢を追いかけさせて。あたしたちの夢は、傍にいてあなたたちの夢が叶うのを見ることなの」
ガウリイもゼルガディスも、そんな彼女たちの気持ちが嬉しくて、たまらずに抱きしめる。
深く深く。そして何よりも優しく。
夢の源は、彼女たち。
また辛いことがあっても、今まで以上に頑張れる。
彼らには、応援してくれる人がいるから。

その半年後。
彼らは、大手レコード会社にスカウトされ、さらにその半年後メジャーデビューを飾る事となる。
だが、それはまだもう少し先の話。
彼らはそれまで、夢を追うに追えないとかイの少年少女たちをその歌で励まし。
愛しい少女たちと夢の為に歌い続ける。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
こんにちは。
崇高……することができませんでした。
これは、ストリートミュージシャン(今も言うでしょうか?)を見てて「馬鹿じゃん。現実もっと見よーよ」と思っていた私でしたが、客観的に考えてみると、「もしかしたら私は彼等が羨ましかったのかな」とそう思い、じゃあ、と、そんな彼らの為に「頑張れ」ていう応援の意味をこめて作ってみました。
私は、小さい頃から現実主義なんですよ。だから幼稚園の頃からサンタクロースを信じてなかったし(笑)。