◆−目隠し−ミーナ(9/5-02:24)No.2170
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2170目隠しミーナ 9/5-02:24


目隠し

・・こそ・・こそこそこそ・・・・
リナの背後にそっと近づく人影。
魔道書を読みふけっているリナはそれに気づかない。
人影が背後からリナを・・・・・

「だぁーれだ」
後ろから手を伸ばしリナの目隠しをしている人物が声をかける。
「だぁぁぁぁぁ!!!!!アメリア!!!!!」
「何でわかっちゃたんですか〜。声だって変えたのに〜」
リナに背後から覆い被さるようにして目隠しをしていたアメリガが、リナから離れつつ唇を尖らせて不平を言う。
「わからないでか!!あんた声変えたって、そんなもんじゃ簡単にわかるわよ。ったくー
人が本読んでるの邪魔しないでよね」
リナの迫力に二三歩後ろに下がりながら弱々しい声でアメリアが謝罪する。
「ごめんなさい。ちょっと暇だったもので・・・・・・」
しゅんとおとなしくなったアメリアを見ながら、リナは考える。
・・・・・・・・・・
「いいわ。許したげる。その代わり・・・・・」
リナは読んでた魔道書をパタリと閉じて、
「他のみんなにもそれやりに行くから、協力しなさいね」
といって立ち上がるのだった。
「それって・・・・」
「アメリアが今やったやつよ。間違えた奴を呪文でぶっ飛ばす!!!!」
「・・・・はい・・・・・」
アメリアは思う。
―――みなさん、こめんなさい。おとなしく呪文の餌食になってください。
  (合掌)



・・こそ・・こそこそこそ・・・・
フィリアの背後にそっと近づく人影。
紅茶を飲んでいるはそれに気づかない。
人影が背後からフィリアに・・・・・

ぺちりっ 「うぎゃぁ」   
がたがた 「はにゃぁ」
がぎん  「ぐにゃぁ」
後ろからフィリアに目隠ししようとしていたアメリアが声をあげた。
理由は、いきなり出てきたフィリアの尻尾に叩かれ、その勢いで側にあったテ−ブルにぶつかり、その上に乗っかっていた大皿が頭の上に落ちてきたから。
「きゅぅぅぅぅ〜〜〜@。@」
アメリアは大皿の直撃に目を回している。
その声に気づいて、くるりと後ろを振り返ってフィリアが声をあげる。
「どうしたんですか。アメリアさん。リナさんまで」
リナはパタパタと手を振って、
「いや〜・・・なんでもないわよ・・・・気にしない気にしない・・・・・・・ほらアメリア行くわよ」
「はぁひぃ〜〜〜」
目を回したまんまのアメリアをひきずって、リナはフィリアから遠ざかって行った。
そんなリナ達を見ながら、フィリアは紅茶を一口飲んで思う。
―――なんだったのかしら。変なリナさん達・・・・・・



・・こそ・・こそこそこそ・・・・
ゼルガディスの背後にそっと近づく人影。
ものおもいに耽っているゼルガディスはそれに気づかない。
人影が背後からゼルガディスに・・・・・

「だーれだ」
目隠しをされたゼルガディスに声がかかる。
「声はリナ。この手はアメリアだろ」
さらっと言って、自分の目を覆っていた手をはずした。
「よく分かったわね。どうして分かっちゃったのよ」
「そうですよ。なんでですか」
不思議そうな二人にめんどくさそうにゼルガディスは答えた。
「簡単なことだ。声はいくら変えてるとはいえリナだとすぐに分かるくらいのものだったろ」
「それはそうだけど・・・・・でもなんで目隠ししてるのがアメリアだとわかったのよ」
「それは、リナにしては背中にあたってる胸がやけに大きいなーと・・・・・・」
言い終わらぬうちにゼルガディスはリナから流れてくる“怒り”を感じて後ろに一歩下がる。
「ゼルちゃ〜〜ん。言いたいことはそれだけかしら・・・・(怒)」
「リ、リナ・・・(恐怖)」
「ボム・ディ・ウィン」
呪文の直撃を受けたゼルガディスは空高く吹っ飛ばされ、お空の星となった。
飛ばされながらゼルガディスは思う。
―――口は災いの元。触らぬリナに祟りなし。
後にはいまだ怒り抜けきらずといった様子のリナと、恥ずかしそうに自分の胸の前で腕を組んでるアメリアがいた。



・・こそ・・こそこそこそ・・・・
ゼロスの背後にそっと近づく人影。
獣王様への報告書を作っているゼロスはそれに気づかない。
人影が背後からゼロスに・・・・・

「だぁーれだ」
目隠しをされたゼロスに声がかかる。
「声はアメリアさん。目隠ししてるのはリナさんですね」
糸目の獣神官はにこにことした表情で答える。
「ゼロス。あんたはどうして分かったの。まさか胸が…・とか言わないわよねぇ」
「り、りなさん?胸って何のことですか・・・・・・」
リナの殺気が膨らむ。
「・・・・いいえ・・・・僕は何も聞かなかったことにします」
「そう。それでなんで分かったのよ」
「あのぉ リナさん僕が魔族だって覚えていらっしゃいますか」
ゼロスがちょっと困った顔をする。
「・・・・そっか。忘れてたわ。それじゃあ分かるはずよね」
「はい。そういうことです」
ゼロスの説明に納得したリナは、まだ理解できず頭を『???』にしているアメリアに説明してやる。
「いい、アメリア。魔族って何でできてる」
「精神生命体ですか」
「そう。あくまで人の形を取ってるだけよね。なら、目から見る必要ないでしょ」
「あっ!!わかりました ・・・・・・ってことはゼロスさんて足の裏や耳の穴から見たりできるんですか?」
アメリアのあまりに純粋?な質問にゼロスの顔がぴくぴく引きつる。
「・・・・アメリアさん。その言い方はやめていただけますか」
額に怒りマークをくっつけた笑顔に、アメリアはこくこくと頷いた。
「はぁ〜 じゃぁ、あたし達次行くから。バイバイ!」
パタパタと手を振って次の標的に向かっていくリナとアメリアを見ながらゼロスは思う。
―――目隠しなんて始めてされましたねぇ。リナさん達にはいつも驚かされますよ。



・・こそ・・こそこそこそ・・・・
ガウリイの背後にそっと近づく人影。
剣の手入をしているガウリイはそれに気づかない。
人影が背後からガウリイに・・・・・

「だぁーれだ」
目隠しをされたガウリイに声がかかる。
「声はアメリアで、目隠ししてるのはリナだろ」
のほほんとした口調でガウリイが答える。
「リナさ〜ん。また分かられちゃいましたね」
「また失敗かぁ」
残念そうに、リナとアメリアは目線を合せる。
「なんだぁ。みんなにもこんなことやってたのか」
そんな二人をあきれ顔で見るガウリイ。
「そーよ。ところでガウリイはどうして分かったの?」
・・・・・・・・(考えるガウリイ)・・・・・・
「うーん なんとなく」
ぱっこぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!!!!
リナの乙女の必須アイティムであるスリッパがガウリイの頭に命中した。
「このくらげぇぇぇぇぇ!!あんなに考えて『なんとなく』か!!」
「おい リナそんなに怒るなよ。だってなぁ本当になんとなくなんだから」
頬をぽりぽり掻きながら困った顔で答える。
「どーしてなんとなくで分かっちゃうのよ!!」
リナの問いにぽんと手をたたいて、一言。
「リナだから」
ぽむ
「リナ、どーした 顔が赤いぞ」
言いながらガウリイがリナの頭をくしゃくしゃと撫で、
「もうガウリイ。頭撫でないでって言ってるでしょ」
その手を払おうとリナが必死になって避ける。
そんな二人のじゃれあいを見ながらアメリアは思う。
―――いつか私もあの人に『なんとなく』で分かってもらえる日がくればいいな


―あとがき―
この話は「TRY」で竜王の神殿を目指してるときに起きたもののつもりです。
あのリナインバースが「だーれだ」とかやってる所に少々むちゃがあった気もしますが、気にしない気にしない。
ちなみに、アメリアは「だぁーれだ」で、リナは「だーれだ」です。
お気づきになられた方いらしゃいましたか。
それでは、最後までお付き合いありがとうございました。
感想などをいただけるとうれしいです。よろしくお願いします。


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2179Re:目隠し9/7-00:07
記事番号2170へのコメント

読みました!!なんだか凄くいい感じですっ!!


>ものおもいに耽っているゼルガディスはそれに気づかない。
↑(笑)


>獣王様への報告書を作っているゼロスはそれに気づかない。
↑どこ?

>「だぁーれだ」
>目隠しをされたゼロスに声がかかる。
>「声はアメリアさん。目隠ししてるのはリナさんですね」
>糸目の獣神官はにこにことした表情で答える。
>「ゼロス。あんたはどうして分かったの。まさか胸が…・とか言わないわよねぇ」
>「り、りなさん?胸って何のことですか・・・・・・」
>リナの殺気が膨らむ。
>「・・・・いいえ・・・・僕は何も聞かなかったことにします」
>「そう。それでなんで分かったのよ」
>「あのぉ リナさん僕が魔族だって覚えていらっしゃいますか」
>ゼロスがちょっと困った顔をする。
>「・・・・そっか。忘れてたわ。それじゃあ分かるはずよね」
>「はい。そういうことです」
>ゼロスの説明に納得したリナは、まだ理解できず頭を『???』にしているアメリアに説明してやる。
>「いい、アメリア。魔族って何でできてる」
>「精神生命体ですか」
>「そう。あくまで人の形を取ってるだけよね。なら、目から見る必要ないでしょ」
>「あっ!!わかりました ・・・・・・ってことはゼロスさんて足の裏や耳の穴から見たりできるんですか?」
>アメリアのあまりに純粋?な質問にゼロスの顔がぴくぴく引きつる。
>「・・・・アメリアさん。その言い方はやめていただけますか」
>額に怒りマークをくっつけた笑顔に、アメリアはこくこくと頷いた。
>「はぁ〜 じゃぁ、あたし達次行くから。バイバイ!」
>パタパタと手を振って次の標的に向かっていくリナとアメリアを見ながらゼロスは思う。
>―――目隠しなんて始めてされましたねぇ。リナさん達にはいつも驚かされますよ。

なんかゼロス、ああそんな感じだ!って思いました。

>「だぁーれだ」
>目隠しをされたガウリイに声がかかる。
>「声はアメリアで、目隠ししてるのはリナだろ」
>のほほんとした口調でガウリイが答える。
>「リナさ〜ん。また分かられちゃいましたね」
>「また失敗かぁ」
>残念そうに、リナとアメリアは目線を合せる。
>「なんだぁ。みんなにもこんなことやってたのか」
>そんな二人をあきれ顔で見るガウリイ。
>「そーよ。ところでガウリイはどうして分かったの?」
>・・・・・・・・(考えるガウリイ)・・・・・・
>「うーん なんとなく」

やっぱり。(笑)

>ぱっこぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!!!!
>リナの乙女の必須アイティムであるスリッパがガウリイの頭に命中した。
>「このくらげぇぇぇぇぇ!!あんなに考えて『なんとなく』か!!」
>「おい リナそんなに怒るなよ。だってなぁ本当になんとなくなんだから」
>頬をぽりぽり掻きながら困った顔で答える。
>「どーしてなんとなくで分かっちゃうのよ!!」
>リナの問いにぽんと手をたたいて、一言。
>「リナだから」
>ぽむ
>「リナ、どーした 顔が赤いぞ」
>言いながらガウリイがリナの頭をくしゃくしゃと撫で、
>「もうガウリイ。頭撫でないでって言ってるでしょ」
>その手を払おうとリナが必死になって避ける。
>そんな二人のじゃれあいを見ながらアメリアは思う。
>―――いつか私もあの人に『なんとなく』で分かってもらえる日がくればいいな

あああ、こんな感じです、こんな感じ♪
リナとガウリイはこんな感じがいいんですよねえ。

>あのリナインバースが「だーれだ」とかやってる所に少々むちゃがあった気もしますが、気にしない気にしない。

私は結構違和感無いと思いましたです。

>ちなみに、アメリアは「だぁーれだ」で、リナは「だーれだ」です。
>お気づきになられた方いらしゃいましたか。

あ、気づきませんでした。が〜ん。

あんまり私うまく感想書けませんで、すみません。
でも楽しいでした!(←文章、変)

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2182Re:目隠しうさびん 9/7-23:46
記事番号2170へのコメント

こんばんは〜。うさびんです。

読みました!お茶目なリナとアメリアかわいいです。(リナとアメリアが
ツルんでるのってなんか好き。)
それにゼル、物思いに耽って複雑なこと考えてそうです。しかも胸の大きさで判断したか・・・。
ゼロスもほんとは胸で判断したのでは?
ガウリイ・・・この人はやはりわかりましたね。
さすが保護者というか(匂いでわかったのかもしれない・・・脳味噌があれですから
動物的カンと剣1本で生きてきたっぽいですもの・・・笑)
なんだか、ガウリイとリナのほんわかムードがいいですね。リナの表情とか想像出来ちゃいます。

それでは、ここら辺で失礼します。