◆−『あなたの胸で眠りたい』−おーはし(10/10-22:18)No.2311
 ┣side A−おーはし(10/10-22:19)No.2312
 ┣side Z−おーはし(10/10-22:20)No.2313
 ┃┗ぜーるー(笑)−穂波(10/17-02:56)No.2356
 ┃ ┗あ!こんなところに感想が!(笑)−おーはし(10/19-22:46)No.2364
 ┣ending−おーはし(10/10-22:22)No.2314
 ┣ゼルが・・・−鈴鳴 彩菜(10/11-00:03)No.2316
 ┃┗毎度ありがとうございます−おーはし(10/14-21:26)No.2338
 ┣怖いです−わかば(10/11-11:10)No.2319
 ┃┗怖いですか?−おーはし(10/14-21:27)No.2339
 ┣なに考えてんのっ!!ゼルガディス!!−さいとうぐみ(10/11-16:55)No.2320
 ┃┗うひゃあ?!−おーはし(10/14-21:29)No.2340
 ┣Re:『あなたの胸で眠りたい』−うさびん(10/12-00:42)No.2324
 ┃┗ありがとうございますです−おーはし(10/14-21:31)No.2341
 ┣ゼル〜(泣)−かたつむり(10/14-16:30)No.2337
 ┃┗はじめましてです。−おーはし(10/15-22:53)No.2350
 ┗『おあそび♪』−おーはし(11/7-14:32)NEWNo.2444


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2311『あなたの胸で眠りたい』おーはし 10/10-22:18


以前、出させて頂いた『NIGHTMARE』というお話、これはそれと同じ様なお話です。
つまり、昏くて重くて怖いゼル&アメリアのお話、なのです。(私的に。ほんとは大して怖くないかも(汗))
一つの筋を、それぞれの一人称で書いた、裏と表二つで一つという構成になってます。
前のお話の感想で、「こんなのも好き」というのがあって、じゃ、も一回、同じ傾向で書いてみようか、
そう思って書いたら、こんな風になりました。
言ってることとやってることは殆ど変わりないんですが(大汗)、
どっちかというと前のより怖さは減って、甘さ増量(笑)になってるんじゃないかなと思うです。
(キ○シーン一つありませんが、台詞とか…)
二人が好きで、昏いのが好きで、甘々もどんとこい!
と、いう方に、…どうぞです。

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2312side Aおーはし 10/10-22:19
記事番号2311へのコメント


がさがさがさ
「ふう…やっぱりここまでくると疲れちゃうなぁ」

茂みの中、もう歩けなくなって座り込みながら独り言を言う私。
私はアメリア=ウィル=テスラ=セイルーン。
聖王都、白魔法都市と呼ばれたセイルーン王国の王女だった。
だった。そうほんの少し前までは。

今この世界にセイルーン王国という国は無い。
一夜にして滅び去ってしまったらしい、信じられないけど。
あの人に連れられ空の上から見たその場所は一面の荒地と化していた。
この国を邪魔に思っていた隣国の王が、密かに魔族と契約し滅ぼさせたという。
そしてその王自身も、ことが終わった後魔族に見捨てられ、暗殺されたらしい。
手を下したのは、魔族本人とも、生き残ったセイルーンの家臣だとも言われている。
また、自らの血縁の手にかかった、との噂もある。
当事者が全員死に絶えた、この出来事の真実は、だから闇の中。はっきりとは解らない。
でも、それは間違いの無い事実なのだろう。

だって、
あの人が言ったのだから。

「確かここだったと思うけど…ちちち、出ておいで」
かさ
「あ!いたぁ…ほらおいで、いいものあげるから」
とてとてとて
ぽふ
「えへへへ可愛いなぁよしよし」
ちっちゃな尻尾を、ちぎれそうなくらいに振っているこの子犬は、
ここに来て、初めて出来たお友達。
あの人以外で、私が触れ合う事の出来るたった一つの生きているもの。
何故なら、ここには私とあの人以外誰もいないから。
人はおろか、動物でさえ殆ど現われない、不思議な森の奥だから。
ここに連れてこられた時のことは全然覚えてない。
気がついたら、知らない家の、知らない部屋の、知らないベットの上で、
目を開けて一番に飛びこんできたのは、心配げに私を見つめるあの人の蒼い瞳だった。
「できれば連れて帰りたいけど…多分お前も一人なんでしょ?私と同じで」
きゅん?
「でも……許してくれるかなぁ……くれるよね、うん。だって優しいもん、私の…」

がさ、がさがさ
「アメリア!どこだアメリア!返事しろ!…ったく、あれだけ遠くには行くなと言ってるのに」

へへ、やぁっぱり探しに来た。私の大好きなゼルガディスさん。
ほんとに心配性なんだから。
私の、今のこの身体じゃ、これ以上遠くに行くのは無理だって知ってるくせに。
ちょっと姿が見えなくなるとすぐ探しに来るんだもん、困っちゃう。
……なぁんて、ほんとは、……すーんごく嬉しいんだけど。えへ。
「ぜぇーるぅーがぁーでぃーすぅ、さぁぁーん!ここでーす!!」
ちゃんと聞こえるように、できるだけおっきな声で叫ぶ私。
『茂みの中に隠れていないふりしてみようかなぁ』
という考えがちらっと浮かんだけど………、だめだめ。
前、一回やって、すっごく怒らせちゃったから。
あの時のゼルガディスさん本当に怖かった、見たことも無いくらい怖い目をしてた。
一瞬、本気で怯えてしまった私を見たら、すぐ悲しそうな目になったけど。
……うー、悪いことしちゃったなぁあの時は……。
本気で怒るくらい心配してくれる人に怯えて、傷つけちゃうなんて、アメリア一生の不覚!
同じ失敗はしないようにしなきゃね、うん!

「…なに一人で拳握ってるんだ、お前は…」

誓いのポーズを決めてる私をジト目で見ながら、呆れたように言うゼルガディスさん。
失礼だなぁもう。
「正義の誓いを立ててるんですよ!失礼な」
「正義の誓いを立てる前に、俺との約束を守れ。
 ちょっと目を離すと自分の体力もわきまえず遠出して、歩けなくなって座り込んでいるくせに」
「うっ…」
さすがゼルガディスさん、痛いとこ突きますね。
「一体何しにこんなとこまで……そいつか」
私の腕の中でくんくんと鼻を鳴らしているものに気付いたゼルガディスさん。
手を伸ばすと頭を撫でてくれた。
……わぁ喜んでる喜んでる。一生懸命尻尾を振って応えてる。
岩の肌と金属の髪、人はそれを見てこの人を怪しんだり恐れたりするのだけど…
解るんだなぁ動物には、見かけなんか関係ないんだ。
んー。
よしよし脈はありそうだし…ここは一発!思いきっておねだりしちゃえ。
「そうなんです!昨日見つけたんです。可愛いでしょ!ね、連れて帰ってもいいですか?
 この子私に懐いてるんです、ちゃんと面倒見ますから。ね?!」
畳みかけるように一気にお願い。
さて、答えはいかに!
「別にかまわんが」
やったぁ!ぶいっ!
「喜ぶのはまだ早い」
えぇぇーどーしてー
「そんな不満そうな顔で見るな。いいか?こいつはまだ子供だ。まだ親離れしていない、な。
 一匹でいるからって確かめもしないで連れてけば、もし親がいた場合、親は…悲しむだろう?」
!…そうだった、一匹でここにいるから、親がいないと思ってたけど、
どこか、離れたところにお家があって、お父さんとお母さん、
迷子になったこの子を、一生懸命探しているかもしれないんだ。
「だから、今日のところは置いてけ。明日になっても何処にもいく様子が無ければ
 近くを探してやる。それで親らしいものが見つからなければ…まぁ問題無いな。
 連れて帰るのは、それからでも遅くないだろう?」
すごい。
すごいなぁゼルガディスさん、そんなところまで考えてるんだ。
考え無しに連れてっちゃおうとした私と大違い、ああ、自分で自分が恥ずかしい。
「すみません、そうですよね大事な子供がいきなりいなくなっちゃったら、
 お母さんやお父さん、悲しくて泣いちゃいますよね」
父さん。私がいなくなると、心配してすぐ探しに来てくれた。
もういない父さん、セイルーンと共に逝ってしまった、やだ、思い出しちゃった。
「ああもう……こら!泣くんじゃない」
だってだって
「そら、そいつを放して…っしょっと、しっかりつかまれ」
べそをかいてる私を抱え上げて慰めるように抱きしめてくれる、ほんとに、ほんとに優しい人。
世界で一番好きな人。
この人がいてくれて、本当に良かった。
「ひく…すみません。」
「謝るくらいなら最初から大人しくしてろ。
 以前ならともかく、今のお前はここまで来るのが精一杯なくらい弱っているんだ。
 魔力も無くなってるし、万が一人にでも見つかってみろ、
 亡国の王族なんぞ殺されるか取引の道具にされるのがオチだ」

そう、私はあの日とんでもない大怪我をしていたらしい。心と身体両方に。
たまたま近くまで来ていたゼルガディスさん、事件を知ってすぐ戻ってきてくれて、
そんな状態の私を、あちこち手を尽くし助けてくれた。
多分必死の思いで、テレ屋な人だから、さらっとしか言ってくれなかったけど。
どんなめにあったんだろう、私の中に記憶は無い。
けど、それが原因で身体は弱り、魔力は無くなってしまったのだ。
だから、覚えてないのは本当に幸せだと思う。
こんな状態になるんだもん、
きっと思い出したくないくらい、酷い目にあったんだろうから。
そして、
この事を思うと本当に辛いけど
多分、
これから先、きっと一生、私は人里には出られない。
生きていることが知られたら、私の国を消してしまったあの国に知られたら、
追いかけられて捕まって、
ゼルガディスさんの言うように死体か道具、多分それしかない。
でも、そのせいで

「私のせいで…ゼルガディスさん旅、続けられなくなっちゃいました。
 町にだって自由に出られなくなっちゃったし」
「かまわん。人前に出られないのは昔っからだ。
 それに、こんな状態のお前を置いて行くくらいなら、合成獣の身体でいるほうがよっぽど良い」
「ごめんなさい、ほんとにごめんなさい」
私がいなければ、好きなところに自由に行けるのに。
もとの身体に戻るための、旅を続けられるのに。
「かまわんと行ってるだろう、泣き虫め。
 そうだな、本当に悪いと思うなら、今から言う事を守れ。いいな?」
「はい!んもう、なんだって聞いちゃいます!なんだって言ってください!」
「……いや……、そこまで気張らんでもいいんだが……
 先ず一つ、勝手に俺の目の届かないところに行くな」
うん。頷く私。
「次、無理して体力の限界まで動き回るな」
うんうん。今日またやっちゃったけど。
「…いまいち不安だな、後は……俺のことを気に病むのは止めろ」
え、でも。
「好きでやってるんだ、だから気に病むな。どうせなら喜んで笑ってくれ」
「えと、こうですか…」
にこ
「最高。それでいい」
かぁああああああ
うわぁ顔が、顔が、真っ赤になるぅぅぅぅぅ
「ほんっとに慣れないな、お前。これっくらい毎晩腐るくらい言ってるのに」
ひぃぃぃぃぃそれはそうですけどぉぉぉぉぉ
そんなはっきりいわないでぇぇぇぇ
「そんなに血を上らせたら鼻血吹くぞ」
………でりかしー無いのは変わりませんね。ほんと。



国も、父さんも、魔力も、健康な身体も、何もかも無くした私だけど
この人だけは神様が残してくれた
何より大事なこの人だけは
だから私はまだ神様を信じられる
信じて、祈る事が出来る
お願いです
どこにも行けなくても、誰にも会えなくても、隠れて暮らさなければならなくても、
それでもいいから
いつまでもこの人が傍にいてくれますように
どうぞ、この幸せがずっと続きますように



「ほら着いたぞ、少し寝ろ。疲れてるだろう」
帰ってきてすぐ寝室のベッドに降ろされる私。
ああ、ほんとに体力無くなっちゃったんだなぁ。
仕方ないとは解っていても、腹が立つくらいもどかしいこの身体。
少し無理をしただけなのに、眠くて眠くて仕方ないや。
「寝つくまで…ここ居てくれます?」
「ああ」
てへ、また甘えちゃった。
でも、ほんとに眠い。
目を閉じたまま、もう少しこのまま意識を保っていたいのに。
もうちょっと、この人の視線を感じていたいのに。

眠りに落ちる意識の端にあの人の声が微かに響く。
何?
「おやすみ、良い夢を」




はい、おやすみなさい。



――そして私は夢を見る。



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2313side Zおーはし 10/10-22:20
記事番号2311へのコメント


ざっざざっ
「アメリア!どこだアメリア!返事しろ!…ったくあれだけ遠くには行くなと言ってるのに」

あいつが遠くに行けないのは俺が一番良く知っている。
解っているが、それでも不安は消えず、姿が見えなくなると探さずにはいられない。

ここにきて初めて姿が見えなくなった時はもっと酷かった。
不安のあまり自制が出来ず、茂みの中にふざけて隠れていただけのあいつに向かって、
素のままの感情を露にしてしまった。
あの時の怯えた瞳、愛情ではなく恐怖と拒絶を含んだあの瞳、
あんな瞳、二度と向けられたくない。
あいつに恐れられ拒まれるなんて、考えたくも無い。
俺に向けられるあいつの顔は笑顔、そして真っ直ぐな愛情、いつもそうだった。
出会ったときからずっと、そしてこれからも。
そう、その為に、それだけを得るために、俺は全てを

「ぜぇーるぅーがぁーでぃーすぅ、さぁぁーん!ここでーす!!」

茂みの向こう、俺の呼ぶ声が聞こえたのか、色気も何も無いでっかい声が応える。
こんなところにいやがったのか。
今まで身体の中で渦を巻いていた不安の雲がすっと消えて行く。
ほっと息をつき、声のした方へ向きを変え茂みをかきわけると、…いた。
愛らしい顔、小さな身体、それから溢れそうな元気。

俺の、俺だけの姫君、
アメリア。
アメリア=ウィル=テスラ=セイルーン。
帰る国も、迎える父も、全てなくした亡国の王女。

……………が、…なんなんだ、あのけったいなポーズは?
王女にあるまじき奇態はいつものことだが……一応聞いてみるか。
「…なに一人で拳握ってるんだ、お前は…」
「正義の誓いを立ててるんですよ!失礼な」
はぁ、左様で……ったく、これだけ人を心配させといてそれかいお前は。
「正義の誓いを立てる前に、俺との約束を守れ。
 ちょっと目を離すと自分の体力もわきまえず遠出して、歩けなくなって座り込んでいるくせに」
「うっ…」
どうだ、反論できまい。本当のことだからな。
そういえば、昨日もここらへんでへたばってたんだった。
それでもまたやってくるとは……何かあるな。
「一体何しにこんなとこまで……そいつか」
あいつの腕の中で鼻を鳴らしている小さな生き物、子犬みたいだな。
……これが理由か。
とりあえず頭を撫でてみる、柔らかい毛並み。
それは、愛しい少女の髪に似た柔らかさと暖かさで、ふっと心を和ませる。
だが、

その場所に居ることは許せない。
そこは俺の場所だ。

「そうなんです!昨日見つけたんです。可愛いでしょ!ね、連れて帰ってもいいですか?
 この子私に懐いてるんです、ちゃんと面倒見ますから。ね?!」
やっぱり、こいつはこういうものが好きだからな、そうくると思った。
さて、どう答えるか。
悲しませたり、嫌われるようなことは論外、
傷つけないよう、気付かれないよう、うまく納得させなければ。
「別にかまわんが」
途端に輝くばかりの笑顔が広がる。俺の一番好きなもの。が、
「喜ぶのはまだ早い」
この台詞で膨れっ面になった。こっちも好きだ。
「そんな不満そうな顔で見るな。いいか?こいつはまだ子供だ。まだ親離れしていない、な。
 一匹でいるからって確かめもしないで連れてけば、もし親がいた場合、親は…悲しむだろう?」
思いつきで言ったにしては上出来な理屈だ。
アメリアは、はっとすると考え込むような表情になる。
この様子なら、納得してくれそうだな。

「だから、今日のところは置いてけ。明日になっても何処にもいく様子が無ければ
 近くを探してやる。それで親らしいものが見つからなければ…まぁ問題無いな。
 連れて帰るのは、それからでも遅くないだろう?」

居なくても、連れて行くつもりは毛頭無いが、な。
心の中でそう呟く。
俺とあいつと、ここにはそれだけでいい。
他には何であろうと入りこませはしない。

「すみません、そうですよね大事な子供がいきなりいなくなっちゃったら、
 お母さんやお父さん、悲しくて泣いちゃいますよね」
どうやら俺の言葉を疑う事も無く受け入れてくれたらしい。
本気でこいつの心配をしているところが、また可愛いところだ。
だが、
う・しまった、泣き出しちまったか。亡くした国の事でも思い出しやがったな。
あんなもの、さっさと忘れてしまえばいいのに。
「ああもう……こら!泣くんじゃない」
慌てて宥めて抱きしめて。
「そら、そいつを放して…っしょっと、しっかりつかまれ」
早くつれて帰って寝かせよう、そう思って抱え上げた。
もちろん、子犬は放させる。
両手に抱えた小さな身体は、柔らかくて、暖かくて、
毎日飽きるほどに触れているはずなのに、そのたびに震えるほどの幸せを感じる。
この身体に触れられるのは自分だけ、その事実が美酒のように心を酔わせる。

「ひく…すみません。」
「謝るくらいなら最初から大人しくしてろ。
 以前ならともかく、今のお前はここまで来るのが精一杯なくらい弱っているんだ。
 魔力も無くなってるし、万が一人にでも見つかってみろ、
 亡国の王族なんぞ殺されるか取引の道具にされるのがオチだ」
ぐずるアメリアに言い聞かせる。
そう、このことはしつこいくらいに刷り込んでおかなくては。
『おまえはもう外では生活できない、ここからは出て行けない』
そのことを、自然に感じるくらいに。

いつか、何かの拍子に『外の世界へ出ていこう』などと思ったりしないように。

「私のせいで…ゼルガディスさん旅、続けられなくなっちゃいました。
 町にだって自由に出られなくなっちゃったし」
何も知らないこいつは、ことあるごとにこう言って自分を責める。
気にすることなど何も無いのに。
このお膳立てを整えたのは、俺なのだから。
お前を閉じ込め、外に出さないよう仕組んでいるのは、この俺なのだから。
「かまわん。人前に出られないのは昔っからだ。
 それに、こんな状態のお前を置いて行くくらいなら、合成獣の身体でいるほうがよっぽど良い」
「ごめんなさい、ほんとにごめんなさい」
いかん、もっと泣き始めた。
ああ、……ったくもう、そんなに可愛い泣き顔を見せるんじゃない。
抱きしめるだけじゃすまなくなるだろうが。
「かまわんと言ってるだろう、泣き虫め。
 そうだな、本当に悪いと思うなら、今から言う事を守れ。いいな?」
「はい!んもう、なんだって聞いちゃいます。なんだって言ってください!」
今泣いたカラスがもう笑った。こいつの立ち直りの早さには毎度ながら感心する。
「……いや、そこまで気張らんでもいいんだが……
先ず一つ、勝手に俺の目の届かないところに行くな」

万が一、この森の結界を越えてやってきた人間がいて、
そいつに余計な事を吹きこまれでもしたらことだからな。
お前の国の生き残りがいて、お前のことを探している……、とか。

「次、無理して体力の限界まで動き回るな」

こいつの身体には魔力と体力を吸収することで身体に流れる時間を遅くする魔石を埋めこんである。
合成獣である俺とこいつの寿命の溝を埋めるため、と思ったんだが、
以外な所で役に立ったな。
体力の無い身体は鎖になる。
自然で、それと気付かれない、この場に身体を縛り付ける見えない鎖。

「後は……俺のことを気に病むのは止めろ」

これは少し嘘だ。
気に病むような状況だと、教えたのは俺なんだからな。
気に病んで、そして俺のことだけを考えてくれ。
ずっと、ずっと。
「好きでやってるんだ、だから気に病むな。どうせなら喜んで笑ってくれ」
「えと、こうですか…」

にこ

愛らしい笑顔。ひまわりのような、こぼれる陽射しのような。
他の誰にでもない、俺だけに向けられる極上の微笑。
「最高。それでいい」
心からそう思う。
これを独占するため、誰にも渡さないため、全てはその為にやったことなのだから。

旅の途中手に入れた呪文で、国ごと城とこいつの父親を消し去ったことも。
日頃関係の悪かった国の王に全てを被せ、闇に葬ったことも。



始まりは、偶然耳にした知らせだった。
セイルーン第二王女の婚約決定。
相手は常日頃から敵対関係にあった国の王。
二つの国の友好の証に。その婚姻は政治的な駆け引きの産物、それが巷の噂だった。
つれて逃げよう、一時はそう思った。
だが、彼女が王女である限り、セイルーンがある限り、そして父親がいる限り、
いつかは捕らえられ引き離される。きっと。
なら、
その時すでに俺の頭はイっちまってたのかもしれないな。多分。
なら、
消してしまえば良い、全てを。
彼女と自分の間で邪魔をするもの全てを。
半ば狂っていたかもしれない頭のまま、俺はそれを実行した。
後悔はしていない、ただ、
あのことが無ければ、ここまで俺は突っ走らなかったかもしれない。
ふと思い出す過ぎた日の出来事。
その真意を知りたくて、密かに忍び込んだ相手の国の王の部屋。
そいつに差しで聞いてみた。
お前はアメリアが欲しいのか、あの国の王女が欲しいのか?と、
そいつは答えた。
彼女自身が欲しいと。
想い人がいるらしいことは知っている。が、無理強いはせず、時間をかけて想いを伝え、
そしていつかは、その心を変えてみせると。
その目は澄んでいた、真実があった。
政略結婚なんかじゃない。こいつは本気だ。
そう思った時、身体が震えた。
この男なら本当にあいつの心を捉えるかもしれない。
自分だけのものだったあの少女の心を攫っていってしまうかもしれない。
それに、
もし、この男が成し得なくても、
第二、第三、のこいつが現われれば、いつかは奪われてしまうかもしれない。
あいつを。
何であろうと、どんな姿であろうと、あなたが好きだと言った、あの少女を。
いやだ。
そんなのは嫌だ。
絶対に、嫌だ。
渦巻く言葉に乗って、身体中を走り満たしたただ一つの感情。
この身を震わせる寒さを伴った感情。
それは恐怖。
この世に生を受けてから失うことしかなかった人生で、また一つ、
かけがえの無いものを失うことへの、恐れ。
その日のうちに、俺は全てを消し去った。
俺からあいつを引き離す可能性のあるもの、その全てを。



かぁああああああ
俺の臆面もない返事に、火を吹くほどに真っ赤な顔になったアメリア。
「ほんっとに慣れないな、お前。これっくらい毎晩腐るくらい言ってるのに」
そう言ったらもっと赤くなった。
こうやって遊ぶのも面白いんだが、引っくり返られたら困るな。
「そんなに血を上らせたら鼻血吹くぞ」
一応心配して言ってやったのに、ジト目で見られてしまった。
大方、『でりかしー無いのは変わりませんね』とか思ってんだろ。
悪かったな。


「ほら着いたぞ、少し寝ろ。疲れてるだろう」
部屋のベッドに抱いていた身体を降ろす。
体力を消耗したせいか、こいつ、かなり眠そうにしている。
「寝つくまで…ここ居てくれます?」
「ああ」
上目遣いで言うアメリアに短く応えると、にこりと微笑み目を閉じた。
「おやすみ、よい夢を」
少し間を置いて、
……くー
すぐに聞こえる安らかな寝息。本当に寝つきの良い奴だ。
あどけない寝顔をしばらく堪能すると、そっと部屋を出てさっきの場所へと戻ってみる。
子犬のいたのはこの茂みのあたりだったな。
「おい、出て来い」
茂みに向かって、できる限り優しく呼んでみる。
かさこそ
「そら、こっちだ」
くぅん、きゅん
案の定出てきた。アメリアにはああ言ったがこいつが迷子なのは間違いあるまい。
手を差し伸べると疑うことも無く無邪気に尻尾を振って寄ってくる、
柔らかな毛皮に包まれた、愛らしい小さい生き物。
連れて帰ればきっとあいつは驚き、笑い、飛び跳ねて喜ぶだろう、そして…
そして、その心の幾らかをこいつの為に割くのだろう。
今は俺にしか向けられていない心の。

「面白くないな…そんなのは」

てとてとてと
嬉しそうに足に擦り寄るのを抱き上げて目の高さまで持ってくると、静かに呪文を唱える。

『雷よ』

ばちっ
魔法の雷に打たれた小さな身体は、びくりと跳ねあがると動かなくなった。
ぶすぶすと燻る、焼け焦げた身体。
生まれてそんなに経ってないだろうに、命なんてあっけないもんだ。

「すまないな。いらないんだ、お前は。」

囁くように、もう動かぬ死体に向かって言う。
そう。いらないんだ。俺とあいつの間に入るものは、全て。
「さて、これがアメリアに見つかったら事だ。遠くに捨てるか、埋めるか……
  ああ。それとも、焼き尽くすかな…………灰も残らぬ位に」


今この場に見る者があれば、間違い無く俺を魔族と呼ぶだろう。
岩の肌と金属の髪、蒼と銀に彩られた異様な姿と、
己の目的のため、一つの国と二人の王を迷うことなく滅ぼした、凍れる魂をもつ魔族。
それも悪くない、俺はただ一人の前でだけ、人であれたらいいのだから。
一人の少女の、愛情と信頼と笑顔を手に入れられれば、他には何も入らないのだから。



祈りの力など信じない
正しく清く優しくあれば、望みは必ず叶うなどという、そんな戯言は信じない
欲しいものは奪い取る
邪魔なものは消し尽くす
それが現実、この世の真実
誰に憎まれようが構わない、魔族と蔑まれようが構わない
この小さな世界が守れれば
あいつと俺と二人だけ、それ以外何も無いこの世界でいつまでも共に暮らせれば



「もう起きても良い頃だな。」
日の傾きで時間の経過を知った俺は、アメリアの眠る部屋へと上がって行く。
きぃ
「アメリア?」
まだ目覚めてはいないらしい。アメリアはベッドの上、今だ夢の中にいる。
柔らかな夕日の赤に、ほんのり染められた眠り姫。
ベッドの端に腰掛けて、頬にそっと触れた手で目覚めを促す。
「…ん…?」
頬に触れる感触に微かに身じろぎをし覚醒の気配をみせる姫君。


さあ
その瞳を開いて、俺だけを見てくれ。
その唇を綻ばせて、俺だけに微笑んでくれ。


全てはその為に成されたのだから。
さあ
「…ん、うにゅ。…あ、おはようございます。ゼルガディスさん」
にこ




おはよう。



――見上げた瞳に映るのは人の姿か魔の影か。



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2356ぜーるー(笑)穂波 10/17-02:56
記事番号2313へのコメント

こんばんは、おーはしさん。

読ませていただきました・・・あああ、ダークなゼルがもう、かーなーり、つぼでした(いいんか、そんなんで自分・笑)

と言うわけで、感想書かせて下さいね。

アメリアサイドは、どこまでもいいヒトくさい(笑)ゼルガディスさんでしたが、その裏がゼルサイドであかされる、という構成からして好みです、はい。

>俺に向けられるあいつの顔は笑顔、そして真っ直ぐな愛情、いつもそうだった。
>出会ったときからずっと、そしてこれからも。
>そう、その為に、それだけを得るために、俺は全てを
最初は、「捨てた?」のかな、と思ったのですが、正確には「アメリアの全てを奪い、自分の良心を捨てた」ようですねぇ。

>……………が、…なんなんだ、あのけったいなポーズは?
>王女にあるまじき奇態はいつものことだが……一応聞いてみるか。
こういった思考回路は全く正常で、ほのぼのというかコメディチックなぶん、その後の壊れっぷりが浮き出てますね。

>その場所に居ることは許せない。
>そこは俺の場所だ。
・・・をぅ、心狭いぞ、ゼルガディス(笑)!!

>この台詞で膨れっ面になった。こっちも好きだ。
同感です(笑)。

>いつか、何かの拍子に『外の世界へ出ていこう』などと思ったりしないように。
手放すのが怖くて仕方ないから、がんじがらめに縛ってしまおう・・・つーのは、後ろ向きで、本当のところアメリアの気持ちを信じられないゼルガディスらしいような感じでした。うん、彼は一歩間違えば、こうなりそうです。

>気にすることなど何も無いのに。
>このお膳立てを整えたのは、俺なのだから。
>お前を閉じ込め、外に出さないよう仕組んでいるのは、この俺なのだから。
ここら辺、何の罪悪感もなく、ただそう知っていて、思っているだけって気がしました。何となくですが。

>気に病んで、そして俺のことだけを考えてくれ。
>ずっと、ずっと。
うーん、どうしたらいいのやら・・・気に病むようなやり方しなくてもアメリアはゼルのこと好きなんだけど、それだけじゃ足りないのであろうか。
・・・はっ、だから壊れているんだな!

>自分だけのものだったあの少女の心を攫っていってしまうかもしれない。
だったら、奪いかえさんかい(笑)。

>それも悪くない、俺はただ一人の前でだけ、人であれたらいいのだから。
>一人の少女の、愛情と信頼と笑顔を手に入れられれば、他には何も入らないのだから。
アメリアを一生でも騙し通せれば望み通りでしょうが・・・まぁ、破綻するような気はしますねぇ・・・彼自身か、アメリアか、どちらか、あるいは両方が。

ゼルガディスの壊れた外道な姿が脳裏に浮かぶようで、なおかつ何も知らないアメリアの純粋さが読み返すと痛々しいような、そんなお話でした。

ではでは、楽しませていただきありがとうございました。

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2364あ!こんなところに感想が!(笑)おーはし 10/19-22:46
記事番号2356へのコメント


うわぁ、まだ感想書いてくださる方がいたぁ(驚)

えっとはじめましてです。ご感想ありがとうございました。(ぺこ)
本文引用で分析された感想頂くと、赤ペン先生(笑)の添削もらったみたいで、
ちびっと緊張しながらも、(どう思ってくれたか)解り易いなぁ、面白いなぁと、
喜んで読ませて頂いてます。

>最初は、「捨てた?」のかな、と思ったのですが、
>正確には「アメリアの全てを奪い、自分の良心を捨てた」ようですねぇ。
とか
>ここら辺、何の罪悪感もなく、ただそう知っていて、思っているだけって気がしました。
>何となくですが。
とか
>うーん、どうしたらいいのやら・・・気に病むようなやり方しなくてもアメリアはゼルのこと好き
>なんだけど、それだけじゃ足りないのであろうか。
>・・・はっ、だから壊れているんだな!
とか
読みながら一々『はいそうなんです』とか思っちゃってました。(笑)
何と言いましょうか、お話を書くとき思ってた、形にならない『なんとなく』というのを
ちゃんと文にして見せてもらったようで。
人様から文にしてもらって初めて、はっきりしたって感じです。


>こういった思考回路は全く正常で、ほのぼのというかコメディチックなぶん、
>その後の壊れっぷりが浮き出てますね。

一点以外正常っていう壊れ方の方がまるっきり異常なものより怖いかな、と
今回、ゼルの狂い方を決めるとき(ってえらい表現ですね(笑))
『常軌を逸しているのはアメリアの独占に関することだけ、それ以外は全く正常』
ということにしたんですよね。
(それに「全部異常だと『らぶらぶ』できないじゃないですか!」(byアメリア)
とか思ったりして(笑))
ちゃんと決めたのはそれだけで、あとは彼ならこうするんじゃないか、と
思いつくままに台詞や行動をどんどん書いていっちゃったんです。(汗)
で、そうやってたら、結果的に上記のような効果が出たみたいで、
あんまり意図してなかった分、指摘頂いて嬉しかったです。(恥)


>ゼルガディスの壊れた外道な姿が脳裏に浮かぶようで、
>なおかつ何も知らないアメリアの純粋さが読み返すと痛々しいような、そんなお話でした。

はぁぁぁ何ともお恥ずかしい限りです。(てれてれ)

でも、楽しんで頂けてほんとに良かったです。
なんだかわやくちゃなお返事になりましたけど(汗)、
読んで頂いてありがとうございました。
では。



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2314endingおーはし 10/10-22:22
記事番号2311へのコメント



人里離れた山の中

誰も近づくものの無い森がある

深く、昏く、閉ざされた、命あるものを拒む森

「入れば生きて戻れない」

いつの時からかそういわれ始めたこの森は

それを知るものにこう呼ばれ恐れられている

『蒼い魔族と白い妖精の住む森』、と



end


=========================================

と、これで終わりです。
うー、濃ゆくて恥ずかしいお話でしたけど、いかがでしたでしょう?

今回初めてちゃんと一人称で書いてみたんですけど……テレました。特にゼルの方。
お話の持って行き方上、かなりお熱にせにゃならんというので、彼、言うこと成すこと甘々ですし
(こんなもんじゃまだまだ!と思われる方、こんなん彼じゃない!と思われる方、両方あるでしょうけど)
『俺がどうたら』とか、書くたびもぞもぞしてました。お尻とか背中とか頭とか脳ミソとか。(笑)
後、お話の内容。アメリアとゼルと二つ並べて変なとこが無いようにいっしょけんめい
チェックしたんですけど、なにしろ文章構成力が足らないもので……
ちゃんと噛み合ってるか矛盾がないか、不安です。
まぁもとのお話からして、ありがちものですから…ってそれをいっちゃあお終いですね(涙)

それでは。



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2316ゼルが・・・鈴鳴 彩菜 E-mail URL10/11-00:03
記事番号2311へのコメント

読ませて頂きました・・・今回も・・・。

ゼル、メッチャアメリア狂い!ですねぇ!

ううむ。「恋情は時として狂気を喚ぶ」、ってヤツですかね、まさしく。
子犬ちゃんに涙しつつも「ああ、ゼル、あんたってやつァ・・・」
なんて思う自分も既に狂気に毒されているのやも・・・。(ヤバイ)

しかし、おーはしさんの作品って隙がない!ムダもない!
何より読み始めるとだ――ッッと最後まで読んでしまう勢いがあります。
スゴヒ。

あ、けーじばんどおもぉぉぉ♪♪
もっとアピールして出しゃばっちゃって下さい☆
その方が楽しいから♪(オイ)

でわ、鈴鳴でした★

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2338毎度ありがとうございますおーはし 10/14-21:26
記事番号2316へのコメント


アメリア狂い!(笑)あはははは、ほんとに、そですねぇ。
お話のせいとはいえ、台詞も行動も甘々でしたから。
こんなこと「言え」とか「やれ」とか言われたら
ゼル舌噛むかもなぁ、(笑)とか思いつつ書いてました。

お褒めの言葉ありがとうございます。でも、その、
そんなに誉めて頂くと…………あう。(赤面)
自分では「ここらへんの説明してないとこ、つっこまれたらどうしよう(汗)…」
とか、かなり心配しながら出したんですよう。
気の小ささも相変わらずで、
今回もやっぱり投稿ボタンのとこで散々迷ったし(涙)
(今回は特に……ですけど)

それでは、
今回もありがとうございました。(ぺこ)


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2319怖いですわかば E-mail 10/11-11:10
記事番号2311へのコメント

おーはし様

「昏くて重くて怖いゼルアメのお話」ということですが
本当に怖いです(って、いきなりそこへ行く私)
ゼルは、人ではない身体、合成獣である自分に引け目を持っている。
そして繊細な心、傷ついてしまった癒せない心。
深い想い故の暴走ということも十分に可能性としてあるんですね。
二人の未来の「ありえるかもしれない、もう一つの未来」として。
できれば、彼がまっとうな道を歩んでくれることを願いつつ、ラブラブな二人が良いなあと思ってしまう私・・・。
「naightmare」も怖かったです。しかし、あのお話しは私的に非常に好きです。
彼の狂気が、愛情が渦巻いていて。
昏くて重くて怖い、それは愛情故に。お見事です。
この場を借りて感想を・・・。
長くなってしまい、ごめんなさい。
素敵なお話しを読ませて頂きありがとうございました。

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2339怖いですか?おーはし 10/14-21:27
記事番号2319へのコメント


怖かったですか?よかったぁ(←っていうのも変ですが)
ゼルの正気度が上がった分、
前よりは怖さが減ったかなぁ、と思ったのですが。

怖い話というと、どうもこういう風になっちゃいます。
独占欲が常軌を逸する怖さ。
所謂ストーカー話ですか。(笑)不健全ですねーほんと。(再笑)
でも、それって、怖いけれども、受ける者の心理如何によっては
幸せにもなったりするでしょうから、
真実、怖い話ではないのかもしれません。
多分。
秘密が秘密である限り
このお話はA面だけが現実ですし。

なんのかんの言っても、
まるっきり不幸で救いの無い話ってのが書けない私です。(笑)
あ、ついでに色恋が絡んでないのも。(再笑)
複雑なストーリーが作れないからなー、あはは(泣笑)

では、失礼しますです。


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2320なに考えてんのっ!!ゼルガディス!!さいとうぐみ 10/11-16:55
記事番号2311へのコメント
こんにちは(?)おーはしさん^^

まず、素直な感想としては、
「何てことアメリアにするのっ!!元気なのがアメリアの取り柄でしょっ!!
今までのこと、全部ばれたら、アメリアはどう想うと思うのっ!!
でも、独り占めしたい気持ちはわかる。
だけど、もうちょっと、方法を選びなさい!!
アメリアだって、『生きている』んだから・…」
リナ口調になってしまいましたが…
でも、何かのはったんで、ばれてしまったら、アメリアはどうでるのでしょうか?
ゼルを許す?
許さない?
私は、許すと思いますが…
でも、何もかも許すとは…無いですね…
自分の肉親を殺されてしまったから・…
アメリアだって、きっとゼルガディスと結婚したかったろうに…
止む終えず結婚しようとしたんだろうに…
少しは、アメリアの気持ちを考えてあげて欲しいです

でも、大切なものを一回なくしたから、
もうなくすまい・…と言う気持ちが強くなるのは判ります。
私もそうでしたから・…^^;

では、なんか、くそえらいこと言った様なきがしますが…^^;
この辺で…^^;


この続きが読んでみたいです。

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2340うひゃあ?!おーはし 10/14-21:29
記事番号2320へのコメント


リナちゃんモードの感想ありがとうございます(笑)
タイトル見て思わず「す・すんません」、と謝っちゃいました。
力いっぱい読んで頂いたみたいで、どうもです。
あれこれ考えてくださった文章に、書いた本人はテレテレです。(赤面)
結構、勢いで書いちゃってるイタコなもんですから
深く考えてないとこもいっぱいなんですよね。(恐縮)

で、ばれちゃったら!…ですか?
さて、どうお答えしたものでしょう。うーん。(困惑)
それを想像するのなら、
こんな感じで、こんな風……てのはあるんですけどね。
んでも、納得できない!って言われるかも。
お話にならない散漫な印象みたいなものですし。(ぐにぐに)

えー、…で、続き…ですか?(汗)
続き書くこと……考えてなかったなぁ(大汗)
これっきり、これだけ、でまとめたお話ですから…。


うーーーーーーーーーん。どーしましょー。(涙)


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2324Re:『あなたの胸で眠りたい』うさびん 10/12-00:42
記事番号2311へのコメント

こんばんは、待ってましたとばかりに早速読ませていただきました。

 アメリアサイドのお話読んでるときは、いつもゼルアメ、ラブラブな生活・・・
ってかんじがしたのに、うわぁ〜ゼルガディスサイド・・・あんた、そんな陰湿な
こと考えていたのか!?ってかんじ・・・愛ゆえとは言え、あまりにもイっちゃってますね・・・
アメリアはゼルがそんな非道いやつだなんて微塵も思って無くて、それどころか、
何の疑いもなく優しい人だと信じ込んでいて泣けます。これも、愛故か・・・?

もし最初から、ゼルの本性知ってたらアメリアは愛していたのかなあ・・・・?

とにかく、かなりショックでした。ええ。では、この辺で・・・。


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2341ありがとうございますですおーはし 10/14-21:31
記事番号2324へのコメント


ご感想ありがとうございます。

何と言うか、期待通りの読み方して頂いたみたいで。(喜)
A面で、えへへー、Z面でうげー、
そんな風に思ってほしくての、二面構成でしたから。
にしても、ゼル言われてますねー。
自分で書いといてなんですが可哀相だなぁ。(笑)
そんでも表現が可笑しくて、
陰湿って言葉、何か笑っちゃいました。
確かに陰湿、暗くてジメジメ。(笑)考えたのは私だけど。(大笑)
でも、さわやかな笑顔より
くらーい微笑みのほうが岩男さんには似合うと思うのです。
っていうか、さわやかな全開笑顔のゼルガディスって
なまじなホラーより怖かったりして。(汗)

では、ありがとうございました。(ぺこ)



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2337ゼル〜(泣)かたつむり E-mail 10/14-16:30
記事番号2311へのコメント

はじめまして,こんにちわ.

さっそくですが,,,ゼルっあんたってぇやつはっ!(泣)
狂気の中にいる彼を見るのはつらいっすね.....
アメリアは,彼の見ることができるただ一つの光なんでしょうか.....
真実を知った時,アメリアはどうするんでしょうか.
自分を責めそうですね.
願わくば一生知らないままでいてほしいです.


お話すごいひきこまれてしまって,おもしろかったです.
基本的にはギャグやらぶらぶが好きな私ですが,
めっちゃダ〜クなお話もいいですねぇ.
また,次回作楽しみにしてます♪
え?さいそくするなって?(笑)
いいじゃないですかぁ.面白い話を読むのが生き甲斐の私なんですから.
それでは,また.

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2350はじめましてです。おーはし 10/15-22:53
記事番号2337へのコメント


あや?またはじめてさんです。(喜)
どうも読んで頂いて、ありがとうございます。
でも、やっぱりゼル怒られちゃうんですね。あは。
あーんな役をさせてしまったので、今回、彼怒られっぱなしです。
皆さん熱くていらっしゃる。(笑)

私もギャグ&らぶらぶ好きです。ついでにほえほえしたのも(好)
――って…お読みになるのこれが最初でしょうか?
したら、私、とんだダーク書きだと思われてるかも!(大汗)
い、いちおう私の今まで書いたの、殆どが『お笑い+ちょいらぶ』ですので…
そんで『あんまり複雑でなくて軽いもの』(←頭弱いんで(笑))
ってのも共通項です。
ほんとは辛くて暗くて悲しいのは苦手なんですよぅ。
怖がりのこんじょなしなものですから。(←そのくせ書く)

時間と気分と憑き物しだいで書いているもので
さてはて
次がいつになるやら、どんなものになるやら、さっぱりなのですが(涙)
出来ましたら、また、出させて頂きたいと思いますです。はい。(汗)


では、ありがとうございました。

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2444『おあそび♪』おーはし 11/7-14:32
記事番号2311へのコメント


今更ですが、
まだツリーが残ってたので、あの後お遊びで書いたものをくっつけちゃいました。
こんなに下ですが見つけられた方、お目汚しですがどうぞ。
(でも、こんなに下じゃすぐ消えちゃうかな(汗))

………………。

…………なんじゃこりゃー!!(怒)、とか、…………怒んないでくださいね。(怯)

======================================


ぱんぱんぱん
「はぁい、終わりっと。ゼルー、アメリアー、お疲れ様ぁ」
「はい、リナさん!ゼルガディスさんもおつかれさまです!」
「………」
「はれ?どしたんです?辛気臭い顔して、もうやんなくっていいんですよ、悪人」
「だれが悪人だ!!」
「ゼルガディスさん」
きっぱり
「ちょっとアメリア…そりゃないでしょ」
「だって!私の国に私の父、ついでに私の婚約者まで消しちゃって、
 そのくせ何食わぬ顔で、私に改造手術(笑)まで施すんですよ!
 とどめにいたいけな子犬まで殺害する人非人!
 これを『悪!』と言わずして何と言いましょう!!」
「全部本当みたく言うなぁぁぁ!!!マジでやるかいっ!そがなことっ!!!!(怒)」
「あははは。じょーだんですよぅ、
 やだなーゼルガディスさんったら本気で怒ったりして。どこの方言ですか?それ」
つん
「…しくしくしく」
「アメリアー、よしなさいよからかうの。ゼル泣いてるわよ」
「ほらゼルー、泣くなよー、べろべろべろー」
「…止めてくれ旦那……余計に泣けてくるから…(涙)」
「くうん、きゅんきゅん」
ふりふり
「あ、お前もお疲れ様。ほらぁゼル、この子も慰めてくれてるわよ」
「……」
ぽふ
なでなで
「きゃんきゃん(喜!)」
ふりふりふりっ!
「ぶー。この子、ゼルガディスさんの方が私より好きなんですよー」
「あぁ。そりゃそうでしょ」
『?』
「この子、女の子だもん」
「え!?」
ばっ
「きゅん?」
「う!…ぜ、ゼルガディスさんは渡しませんからねっ!!」
きっ!
「うー…わんわんっ!!」
ばちばちっ
「うわぁゼルもてもてだなぁ!」
「……言うか?…この状況でその台詞…」
「ちょっと、アメリア!犬とマジに張り合うの止めなさいよ、みっともない…」
「……だあってぇぇぇぇ…抱っこまでしてもらってんですよぉ…あと、なでなで…」
ぶぅぅぅぅぅ
「だから膨れなさんなって。ったくもう…あんただって、抱っこしてもらったでしょ劇中。
 おまけに、あまぁぁぁぁい言葉の雨あられ……」
「え?そりゃ…まあ…えへへへへへぇぇぇぇぇぇ(てれてれ)」
……ぴく
がばっ!
「口がどうかなるかと思ったぞ!あの※練乳パンのような激甘な台詞!!
 しかも人を常軌を逸したキ○ガイみたく書きやがって!!
 責任者出て来い!俺は真っ当だ!常識人(笑)なんだ!一発殴らせろぉぉぉぉ!!!」
ぜはぜはぜは
「うひゃあ、キてるわねぇ、だいぶ」
「あー。いっぱい書かれてたからなぁ
 『ゼル、あんたってやつァ・・・』とか『本当に怖いです』とか
 『何てことアメリアにするのっ!!』とか『そんな陰湿な』 とか、(笑)
 ―――――ご感想ありがとうございます(ぺこ)」
「ぴったりじゃないゼルに。特に陰湿っての」
「リナ……」
「ゼル、落ちつけ。ほら、剣置いて。うんうんそうそう」
じー
「(…ちっ)……?何だアメリア」
「嫌でした?」
「何が?」
「むー(ぐにぐに)」
ちら
「だから何が?」
「世界に私と……二人きり、一人占めでらぶらぶ」
「?!いいいいきなりなにをををを」
「嫌でした?」
じぃぃぃぃぃぃぃっ!
「!!!あーそのー……何だ…えー…〜〜〜〜〜〜〜〜
 (だらだらだらだら(大汗))
 〜〜っこんな大っぴらなとこで!んな答えにくいこと聞くんじゃないっ!!」
くわっ!
「…ふみっ?!……ふ…ふ……………」
「…ふ?」
「ふ……ふみゃぁぁぁあああああああ!!!」
「いっ?」(驚)
「うみゃあああああ、ゼルガディスさんが怒ったあああああ!!!」
びぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ(泣)
「え?え?あ?」
おたおたおた
「あーあ泣かしちゃったあ、いっけないんだぁ」
「そーだぞー、女の子を泣かせる男はさいてーなんだぞー」
「わんわんわん」
やんややんや
ぎっ
「どうるさいっ!!面白がっとるだろうお前らっ!」
『うん♪(わん)』
「……しくしく」
「わあああああん!ゼルガディスさんほんとは私のことキライだったんだぁぁぁぁ!!」
「んなことあるわけなかろうが!って、……ああ…もう………………
 っなんっで!俺ばっかりこんな目にぃぃぃぃ!!!」




end


※フツーのパンのなかに、激甘の練乳が入ってます。
 練乳パンを初めて口にした私はそのあまりの甘さに涙目になったのち、
 残しました。食べきれずに。泣くほどの甘さって、あるんですね。