◆−バブリーズ書いてもいいですか?−山塚ユリ(10/13-00:46)No.2327
 ┣かなり長い前書き−山塚ユリ(10/13-00:47)No.2328
 ┣『解散?!バブリーズ』前編−山塚ユリ(10/13-00:52)No.2329
 ┃┗きゃ〜。バブリーズだ!!−Merry(10/13-23:42)No.2335
 ┃ ┗きゃー、感想だ〜(てれてれ)−山塚ユリ(10/15-00:49)No.2342
 ┗『解散?!バブリーズ』後編−山塚ユリ(10/13-00:56)No.2330
  ┣楽しみました♪−アキ(10/13-17:56)No.2332
  ┃┗楽しんでいただけましたら幸いですう−山塚ユリ(10/15-00:52)No.2343
  ┣いいもの読ませて貰いました。−竜王砦(10/25-00:08)No.2375
  ┃┗ほめすぎですってば(汗)−山塚ユリ(10/28-00:58)No.2385
  ┗Re:『解散?!バブリーズ』後編−凍夜(10/28-22:59)No.2388
   ┗ありがとうございます〜♪−山塚ユリ(10/30-01:03)No.2393


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2327バブリーズ書いてもいいですか?山塚ユリ 10/13-00:46


知ってる人は知っている、バブリー・アドベンチャラーズ。
そのパロディ小説なんか書いてしまいました。ここに載せてもいいかな?いいよね?
と、いうわけで、みのり様、むつみ様、アキ様、皆々様。
よろしかったらのぞいてくださいませ。

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2328かなり長い前書き山塚ユリ 10/13-00:47
記事番号2327へのコメント

かなり長い前書き(バブリーズ知ってる人は読まなくても可)

ソード・ワールドTRPGについて
ソード・ワールドというのは、日本人向けに作られたテーブルトークロールプレイングゲームです。
テーブルトークロールプレイングゲームというのは、早い話が勇者ごっこです。(おいおい)
ゲームのルールを書いたルールブックや、実際のゲームの様子を読み物にしたリプレイ、ゲーム世界を舞台にした小説、等々が出版されていますので、興味のある方は読んでみてください。って私は富○見の回し者か。

バブリーズについて
剣と魔法の世界、ソード・ワールド=フォーセリア。
神々が統べる大陸を分かつ国々。行き交う旅人。モンスターや巨人や妖精がその生存を主張する。
ここは冒険者と呼ばれる人々が活躍する世界。
自らの力と技能だけを頼りに、あまたのモンスターを倒し、遺跡から宝物を見つけ出して生きる冒険者たち。そのその中に、運と弁舌でのし上がり、巨万の富をつかんだパーティーがいた。
誰が呼んだか、その名もバブリー・アドベンチャラーズ(通称バブリーズ)。
その構成は、

アーチー
フルネームはアーチボルト・アーウィン・ウィムジーと長い。名家の出だが、家を飛び出して冒険者をやっているインテリ戦士。剣の腕前は大陸でも有名な剣士に匹敵する。自称、モラトリアムしているおっさん。

レジィナ
一見、かわいい女の子。実はタフで怪力の戦士。呪歌(魔力を持つ歌)を歌える吟遊詩人でもある。
パーティー唯一の正義漢で熱血漢で常識派。なんでこんなまともな娘がバブリーズにいるんだろう。

グイズノー
知識神ラーダに仕える神官で、神聖魔法でパーティーを援護する。人当たりがよくてにこやかだが、実は女と酒とお金が好きな、ただの腐れ神官、破戒僧。年より老けて見られるのが悩みの種。

スイフリー
精霊魔法を使うエルフ。陰謀大好きで弁舌に優れたパーティーの知恵袋。バブリーズの悪名のほとんどは、こいつのせいである。「言葉の魔術師」「白いダークエルフ」等々、数々の異名を持つ。

パラサ
子供くらいの背丈の草原妖精(グラスランナー)の盗賊(シーフ)。(盗賊といっても盗みを稼業にしているわけではない。遺跡の罠の解除や鍵開けに、不可欠な存在なのである)能天気な性格。言葉に変ななまりあり。

フィリス
古代語魔法を使う、ちょっとトウのたったお嬢さん魔術師。黙っていればかなりの美人だが、パーティー一の怪力の持ち主で気が強い。玉の輿に乗るのが夢で、アーチーの実家の財産を狙っている。

デイル
フィリスの使い魔である猫。フィリスとは感覚を共有し、テレパシーでつながっている。
普通、魔術師の使い魔といえば、神秘的な黒猫なのだが、こいつは白のブチ猫で、猫というよりは豚である。

この6人(+1匹)が、悪名高きバブリーズである。
悪いダークエルフに付け狙われ、大陸を放浪する彼らの明日は?!

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2329『解散?!バブリーズ』前編山塚ユリ 10/13-00:52
記事番号2327へのコメント

オラン領内の片田舎。
この町の酒場で、バブリーズは夕食をとっていた。
数日前、商人の護衛の仕事を無事片づけた彼らのふところは暖かだった。(いつも暖かいという説もあるが)
「ちょっと、それわたしの肉ぅ」
「貧乏臭いこと言わないでくださいよ、また頼めばいいでしょう」
「おーい、こっちにワイン3本追加」
大騒ぎで食事をしている彼らのそばに、目つきの悪い男が近づいて来た。
「あんたらがうわさのバブリーズか」
「そうだが」
どう見ても盗賊(シーフ)としか見えないその男に、アーチーが答えたが、男は無視してパラサになれなれしく話かけたのだった。
「うわさは聞いたぜ、ご同業さんよ。護衛とか言って豪商の屋敷に入り込んで、宝物倉からお宝ごっそりいただいたんだってな。
どういう手口を使ったんだい。やっぱ魔法って奴かよ。ご教授願いたいもんだ」

10日ほど前のことだった。
辺境の町にいたバブリーズは、その町の裕福な商人ライキンから、護衛を依頼された。
「こんな脅迫状が届いたんです」
アーチーに泣き付いたライキンが見せた脅迫状には、こう書かれていた。
『強欲な悪徳商人ライキンに天誅を下してやる。
8の月の20日から22日の3日間のうちにお前を殺す。心の準備をしておけ。
正義の暗殺者』
「なーにが正義の暗殺者だ」
アーチーが吐き捨てるように言った。
「狙われる覚えがあるのですか?」
グイズノーの問いにライキンは太った首を横に振った。
「親からこの商売を受け継いだだけで、別に強欲に金を稼いできたわけじゃありませんし、天誅なんて言われる覚えはありませんよ。そりゃ、善行ばかりしてきたわけではないですが、殺されるほど怨まれるようなことはしちゃいないつもりです」
「まあ、人間は知らないところで恨みを買っていたりするからな」
「お願いします、私はまだ死にたくない、金ならいくらでも払う、助けてください」
提示された高額の報酬に目がくらんだわけでもないが、彼らはその依頼を引き受けた。

信用できる者を除いて、使用人には休暇を取らせた。
ライキンは屋敷の奥に閉じこもり、バブリーズが交代で昼夜警戒している。食事にも毒など入れられないよう、万全の注意を払った。
こうして1日目の夜がふけていく。
「異常はないか」
屋敷の中を見回っていたアーチーが、ライキンの部屋の前で見張りをしているレジィナに声をかけた。
「異常はないよ」
臨戦態勢ということで、二人とも高品質のチェインメイル(鎖鎧)に魔剣を帯剣している。
「朝になったらフィリスと交代してくれ。わたしは庭を見てくる」
裏庭にはパラサが見張りをしていた。身軽が取り柄のグラスランナー、皮鎧の軽装である。
「あ、そっち、オレが罠張ったから気をつけるにゅ」
「デイルはどこに行ったんだ」
「屋根の上に登ってるにゅ」
「あのデブ猫によく登れたな」
「はしごかけてオレが乗っけたにゅ。自分じゃ降りてこれないかも」
フィリスの使い魔、デブ猫デイルはその体型ゆえ、偵察、潜入の役には立たないが、仮にも猫なので夜目は利く。
なにか見つければ寝ているフィリスを起こすだろう。
「玄関にははとこがいるし、監視は完璧にゅ」
同じ妖精族同士ということから、パラサはスイフリーをはとこと呼ぶ。別に親戚ではないのだが。
「相手が飛行(フライト)や瞬間移動(テレポート)を使える魔術師(ソーサラー)だったら話は別だがな」
「そんなレベルの高い化け物みたいな魔術師、めったにいないっしょ」
屋敷の中で仮眠をとってるフィリスはなんなんだか。
「それに」
「それに?」
おうむ返しのアーチー。パラサは首をかしげつつ、言葉を続けた。
「昼間、町へライキンの評判を聞きに行ったにゅ」
「スイフリーに言われて、か」
「当たりぃ〜。それでライキンの評判だけど、お人好しで押しが弱くて、商人にはあまり向いていない。先祖の財産を守るだけで精一杯だろう。ってことだったにゅ。」
「確かに殺されるほどの恨みを買うタイプには見えないな」
「これが泥棒に狙われてるっていうんなら納得できるんやけど」
「まあ、そんなことを考えてもしょうがない。我々は仕事をやりとげるだけだ」

玄関にはスイフリーがいた。
こちらも皮鎧の軽装である。精霊が金属を嫌うため、精霊使いは銀以外の金属は身に付けないのである。
「異常はなさそうだな」
アーチーが声をかける。スイフリーが召喚した光の精霊(ウィスプ)に照らされた範囲しかアーチーには見えないが、暗視能力のある精霊使いには門の外まで見えているのだろう。
「異常はない。たぶんずっとないんじゃないか?」
「…なにか言いたそうだな」
「あの脅迫状、おかしいとおもわないか?」
「…まあな」
「本気で相手を殺す気なら、脅迫状を出して警戒させる必要はない。ライキンが一人になる時を狙ってずぶり。それで済むはずだ」
「自分の行為を正当化したかったのかもしれんぞ」
「もう一つは3日のうちに殺すってことだ。なぜ日数を切る?3日で殺せなかったらあっさりあきらめるつもりなのか?」
「どんなに警備が厳重だろうと、限られた期間内に殺してやるっていう、自信の現われとも取れる」
「ゲームでもやってるつもりか」
「かもしれない」
「そうだとしたら強敵だな」
「そうでないとしたら?」
「単なるいたずらか、ライキンが怯えるのを見て楽しんでる愉快犯だ」
「どっちの可能性が高いと思う?スイフリー」
「…別の可能性がある。これは何か大きな陰謀の、単なる前哨戦に過ぎないという可能性がな…」
闇を見通すエルフの目は、闇のその遥か先、ゲーム盤の向こう側にいる誰かを見ているようだった。

バブリーズが警戒を続ける中、日は過ぎていった。何事も起こらず、3日目の夜。
「異常はないか」
「ないよ〜」
アーチーに答えるフィリス。なんだか返事がなげやりになっている。
「魔晶石はあるか」
「充分あるわよ。だって使っていないもの」
魔法を使うことは、魔法使いの精神を消耗する。魔法を使いすぎると、魔法使いが気絶することもあるのだ。魔晶石は、その精神消耗の肩代わりをしてくれる。もちろん、高価なマジック・アイテムであり、そこらの冒険者がほいほい買える物ではないのだが。
魔晶石のおかげでバブリーズの魔法使いは、精神疲労することなく、ばんばん魔法を飛ばせるのである。
「裏の警戒は誰がしてんの?」
「スイフリーが風の声(ウインド・ボイス)をかけてある」
風の精霊(シルフ)に音声を運ばせる魔法である。屋敷の裏で発生する物音は全て表のアーチーに届くようになっている。
「これでなんにも起きなかったら?」
「念のため、もう1日護衛を続けるか」
「あ〜あ、あたし疲れちゃった〜」
フィリスばぐったりしてみせた。

もう1日、護衛期間を延長したが、やはり、何事も起こらなかった。
「3日間、無事に過ぎました。今から考えると、あの脅迫状はなんだったんだ、って感じですよ」
5日目の朝、緊張の解けたライキンは、顔をほころばせてバブリーズの面々を見渡した。
「ふふふ。わたくしたちの警戒が厳しくて、暗殺者は近づくことすらできなかったのですな」
グイズノーが笑顔で答える。
「では約束の報酬をいただきますか」
「いや、あっはっは」
「暗殺者なんか来なかったんだから、報酬も値切ろう、なんて考えちゃだめですよ」
「まさかそんなこと、ははは」
ライキンの額に流れる一筋の汗が、グイズノーの指摘が図星であったことを物語っていた。

こうして数日前、後にした屋敷に、再びバブリーズは向っていた。
もちろん、自分達にかけられたぬれぎぬを晴らすためである。
「バブリーズが盗みを働いた、といううわさはけっこう広まっているらしい。
まだオランにまでは届いていないようだが」
街道を歩きながら、仏頂面でアーチーが言う。
「ううー。オランにまで届いたらやだ〜」
王国と同じ名を持つ王都オラン。そこにいる両親が、放蕩娘の不名誉なうわさを耳にした時のことを想像して、フィリスはげんなりした。
「ねえパラサ。本当はあんたのしわざ、なんて言うんじゃないでしょうね」
むろんフィリスは本気で言っているわけではない。パラサもわかっていて突っかかる。
「じゃあ虚言感知(センス・ライ)かけてみればいいっしょ」
フィリスは呪文を唱えるふりをした。もちろん遊びである。そしてパラサに指を突き付けると
「YESかNOで答えなさい。あなたは盗賊でしょう」
「ちょ、ちょっと姉ちゃん、オレなんて答えりゃいいねんな」
「遊んでないで、さっさと行くぞ」
と、アーチー。
「で、行ってどうします?ライキンさんの屋敷に乗り込んでいったら、役人に通報されて捕まってしまいますよわたくしたち」
「こっそりしのびこんで、事情を聞くしかないだろう」
「なんか本当に泥棒みたい。わたしたちって」
嘆くレジィナの後ろで、フィリスはスイフリーに指を突き付けていた。
「あなたは悪党でしょう」
「わたしは悪党ではないーっ」
「まだやってるよ、お姉さん」
「ほっとけ」

夜更け。肩をゆすられて目覚めたライキンは、魔法の灯かりと、目の前にいる6人に気づいて声を上げた。
「こ、この盗人ども、今度は何しに来た」
「使用人はみんな眠らせてある。騒いでも誰も来ないぞ」
アーチーのセリフは逆効果だった。
「そうか、こ、今度は私を殺す気だな、この悪人、人殺し」
わめき散らすライキン。
「うるさいな、沈黙(ミュート)かけたろか」
と、スイフリー。風の精霊(シルフ)の力で音を封じる精霊魔法である。
「そんなものかけたら尋問できんだろうが。グイズノー!静心(サニティ)だ」
「はいはい」
グイズノーはライキンの肩に手をかけて呪文を唱えた。神の与える力で、ライキンの動揺が鎮まる。
「信じる信じないは勝手だが、我々は泥棒などしていない。だいたい、24時間警戒している中で、盗みなどしている暇なんかなかっただろう」
「だ、だって現に、宝物部屋は空になっているんだ、それもお前たちが帰ったすぐ後で」
「わたしたちじゃないって。だいたい、わたしたちが犯人だったら、捕まる危険を冒してまで、疑いを晴らしに来ないわよ」
「と、言うわけで、わたしたちはぬれぎぬを晴らしに来たのですよ」
口々に言い募る冒険者たち。
「うーーーーむ」
根が単純なのか、考え込むライキン。
「とにかく、その宝物部屋ってのを見たいにゅ。なにか手がかりがあるかもしれないって」
パラサの提案を受け、とりあえずライキンは宝物部屋にバブリーズを案内した。
「ここが宝物部屋だ。先祖代々の骨董品や魔法の道具や宝石類をしまっていた。それが今はからっぽでなにもない」
ライキンの言葉を聞きながら、パラサは玄人らしく、錠前を調べる。
「ある程度の技術を持つシーフなら、こんな鍵、1分で開けられるっしょ。オレなら10秒や」
「やっぱりお前が犯人かあああ」
「違うって。開けるよ」
すでに外れている錠前を放り出して、パラサは扉を開けた。中をのぞき込む面々。
中は小さな部屋だった。窓はなく、入り口は今開けた扉1つ。3方の壁は全部作り付けの棚になっていて、その棚はすべてからっぽだった。
「この棚いっぱいに宝物が並んでいたんだ。それが今ではこのありさまだ」
「ふうむ。重い物や大きい物もあったのか?」
アーチーの問いかけに、ライキンが答える。
「もちろんだ。1番重いものは古代遺跡から出た石像の置物で、刷り込み前のゴーレムじゃないかというシロモノだ。
2人がかりで持ち上げるのがやっとだ」
「重さを軽減する魔法もあるけど」
フィリスのつぶやきに
「やっぱりお前が犯人かあああ」
騒ぎ出すライキン。と、スイフリーが、
「ここ、頻繁に掃除とかしてるのか?」
「まさか。使用人を入れたりはしませんし、だいたいこの部屋はめったに開けませんよ。金は別の金庫ですし」
「だったら…入ってもいいか?」
「どうぞ。どうせ盗まれる物もないし」
スイフリーは部屋に入ると、空っぽの棚に手をのばす。その手が途中で止った。
「フィリス!解呪(ディスペル・マジック)!」
「えー?なんで?」
「いいから」
部屋から出てくるスイフリー。フィリスは部屋の入り口に立つと、解呪の呪文を唱えた。魔法の効果を解除する古代語魔法である。
そのとたん。
からっぽの棚が、雑多な品物でいっぱいになった。まるで棚を埋め尽くすように、今までなかった宝物が、突然現われたのだ。
「な、な、」
驚くライキン。そりゃそうだ。盗まれたはずの宝物が、いきなり出てきたのだから。
「幻影(イリュージョン)…ね」
「その通りだ」
つぶやくフィリスに答えるスイフリー。
「わたしたちは、からっぽの棚の幻影を見せられていたのだよ」
「となると、犯人は…そこそこの力を持つ魔術師(ソーサラー)か。しかし、よくわかったな」
感心するアーチー。
「棚に埃がなかった。長く物が置いてあったら、その形に埃のないところが残っているはずだ。
盗まれたのなら、品物を動かして埃が乱れたあともな。
しかしこの棚は掃除したてのようにきれいだった。不審に思って棚板に触れようとしたら…」
「ないはずの物体に手が触れたわけですね。スイフリーの目をごまかそうと思ったら、埃が積もっていて、埃のないところが並んでいる棚の幻影を用意しないといけませんね」
グイズノーがへらへら笑った。
「ど、どうしましょう、てっきりあなた方が犯人だと思って、役所に届けてしまいましたよ」
おろおろするライキン。
「朝になったら、役所に訴えを取り消しに行くんだな。
そんなことより」
アーチーはライキンに向き直った。
「幻影は本物そっくりだった。と、いうことは、ここに魔法をかけた人間は、この部屋の中の様子を知っていたことになる。
魔術師にこの部屋を見せたことは?」
「魔、魔術師に知り合いなんていませんよ、使用人にも中は見せてないし…あ、そうそう、美術商のローンウェルさんには見せましたよ。骨董には詳しいっていうんで」
「どんな奴だそいつ」
「どんなって…2ヶ月くらい前に知り合った人で…やせていて、頭をつるつるに剃ってる、40歳くらいの男性ですよ」
「その人、指輪とかしてた?」
フィリスが尋ねる。
「してましたよ、宝石も扱っているって、うずらの卵くらいの奴を」
聞くなり、騒ぎ出すバブリーズ。
「怪しい」
「その指輪、魔法の発動体じゃないのか」
「じゃあ、そいつが犯人ですねって、何も盗んでないですけど」
「うーむ、目的がさっぱりわからないじゃないか」
「と、いうわけで」
アーチーがライキンに言った。
「朝になったら、役所へ行って、あと、わたしたちにその男を紹介してもらえますか?」

翌日。ローンウェルの店は廃業していて、住居はもぬけのからだった。

「なんで…」
空っぽの店の前で呆然とするライキン。
「最後にそのローンウェルと会ったのは?」
アーチーの問いに、
「脅迫状が来た時に、相談したのが最後かな…。ローンウェルさんがあなたたちを雇えばいいと助言してくれたのですよ」
「なんと。ひょっとしてわたしたちが泥棒だと言い出したのもそいつとか」
「いえ、酒場で会った知らない男ですよ、髭もじゃの、がっちりとした冒険者で…
わたしがバブリーズを雇ったと言ったら、なにか盗まれてないか調べてみろと…」
「それで調べてみたら宝物部屋が空だったわけね」
「ローンウェルの行き先を突き止める方法はないだろうか」
と、スイフリー。
「近所で聞き込んで来たにゅ」
声は下から聞こえた。
「家財道具まとめて引っ越す時、『オランに行く』って言ってたらしいにゅ」
「なんだかなあ」
「罠っぽいな」
レジィナのぼやきに答えるアーチー。
「とは言え、他に手がかりがない。わたしたちもオランに戻るとしようか」

「敵は脅迫状を出して、ライキンに我々を雇わせた。その後、手下かなにかを使って我々にあらぬ疑いをかけさせた。
おそらく我々が泥棒をしたといううわさを広めたのもそいつだろう。そこまではいいか」
オランへ向う街道筋。宿屋で食事をしながらアーチーが言った。
「それはいいんですけどね」
グイズノーが料理をたいらげながら言った。
「そんなことして、何の役に立つんです?」
「オレらの悪いうわさを広めるのが目的とか」
「今更それがなんですか。既にわたくしたちの名は地に堕ちてますよ。ふふふ」
「そんなああ」
レジィナが悲鳴にも似た声を上げる。
「あたしたちが泥棒なんてうわさが広まったら、屋敷の中で護衛、なんて仕事は来なくなるでしょうね」
酒を飲みながらもっともなことを言うフィリス。
「それが目的か?」
と、アーチー。
「我々の信用を無くし、仕事の依頼を失わせて貧乏に追い込む」
「遠大な計画だにゅ、それ」
「敵の目的がいまいち見えないが」
スイフリーがサラダをつつく。
「狙いはおそらくわたしたちだ。それに一人でこれだけのことができるとも思えん」
「てことは?」
「裏で糸を引く奴がいる」
「あのお方か?」
アーチーの問にうなずくスイフリー。
彼らの言う「あのお方」とは、西の軍事大国ロマールの軍師、ルキアルのことである。
権謀術数を好む策士で、彼の頭脳に匹敵するものは大陸でもほんの数人である。その内の一人が実はスイフリーだったりするのだ。
かつてルキアルは、大国同士の仲たがいを画策し、バブリーズ(主にスイフリー)に妨害されている。ルキアルにとってバブリーズは、目の上のこぶ、とまでは行かないまでも、計算外のイレギュラー、けっこう邪魔な存在ではあるのだ。
「あのお方が裏にいるとなると、このままでは済まないな」
腕組みをするアーチー。
「我々をオランに向わせて、どうするつもりなんだ」
「敵の出方を待つしかないんでしょ。希望通りオランに行ってあげたら?お姉さんは帰りたくないかもしれないけど」
「それしかないな。ところではとこの子」
「んにゅう?」
「盗賊ギルドに行って、盗賊行為が自分のしわざではないと弁明して来い。大きなヤマ踏んだから上納金を納めろ、なんて言われたくはないだろう」
そりゃそうだ。
「んー、なんではとこがオレの金の心配してくれんの?」
「何を言う、親愛なるはとこの子よ、おまえの魔晶石はわたしの物、わたしの魔晶石はわたしの物、ではないか」
「…この男は…」

こうしてオランに着いたバブリーズであったが、うわさは彼らを追い越していた。おまけに
「うわさでは、我々が商人を脅して、訴えを取り下げさせたことになっている」
アーチーが、仏頂面で言った。
「よけい悪くなってるじゃない。ねえパラサ、盗賊ギルドへはちゃんと言ってあるんでしょう?」
と、フィリス。
「盗賊ギルドの情報が、表の世界にちゃんと伝わるとも思えんしな」
考え込むスイフリー。
「どう考えても、わたしたちの評判を落そうとしているとしか思えん。おそらくうわさはますますひどくなるだろう」
「じゃ、どうすんのよ」
レジィナの問いかけに、
「むしろ問題はその後だ。悪いうわさを広めて、ルキアルにどんな得があるのか…」

数日後。実家に顔を出していたアーチーが、バブリーズがたむろっている店にやって来て言った。
「親父に冒険者をやめろと言われた」
「はあ?」
聞き返す一同。
「悪いうわさの立っている奴等とは離れて、いい加減身を固めろ、だそうだ」
ぶすっとした顔で言うアーチー。
「悪いうわさの立っている奴等って…アーチーはその6分の1じゃないですか」
グイズノーが言うそばで、フィリスが
「実は、あたしもお見合いの話があんの」
ひええええっっ
「あたしが帰って来てんの、誰かが家に知らせたらしくて、もう両親がうるさくて…
なんか知り合いがいい話を持って来たから見合いしなさいって」
「なるほどな」
腕組みをするスイフリー。
「敵の狙いはわたしたちの分裂、解散か」
「どゆこと?」
聞き返すレジィナ。
「悪いうわさが立っているところにおいしい話を持ってこられたら…ってことだ。たとえばグイズノー、もしロマールから、ラーダ神殿の神官長に迎えたい、って話があったらどうする?」
「あ…確かにそれはおいしい話ですねえ」
「わたしたちをオランに誘導したのも、アーチーとフィリスの実家があるからだろう。
見合いの話を持って来たのって、ひょっとして頭を剃った魔術師とか」
「さもなくば髭面の男にゅ」
「あ、そっか」
手を叩くフィリス。
「今にレジィナのところにも、どこかの劇団からお誘いがくるかもしれないな」
「はとこ、じゃオレんとこには盗賊ギルトの幹部の地位とか?」
「いくらルキアルでも、盗賊ギルドの人事にまで口出しできないだろう。はとこの子はほったらかしじゃ」
「うにゅうううん」
「我々を分断して、それからどうする?確かに解散して冒険者をやめれば、ルキアルの邪魔にはならないだろうが」
と、アーチー。
「またいつバブリーズを結成するかわからないじゃない。解散して一人一人になったところで殺そうとか」
「確かにその可能性はある」
レジィナの言葉に答えるスイフリー。
「で、これからどうする?なしくずしに解散するのか?」
「まさか」
仏頂面のアーチーを見ながら、スイフリーがにやりと笑った。こういう顔をするとこの男、しっかり悪人に見える。
「むこうがうわさを使うなら、こっちもうわさをばらまかせてもらうさ」

続く

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2335きゃ〜。バブリーズだ!!Merry E-mail URL10/13-23:42
記事番号2329へのコメント

はじめまして Merryとうもうします。

バブリーズ好きなんですよ、私。
リプレイは全部読んでます。

小説版はあまり読んでませんが、たしか
つい最近新刊が出たような気がします。

バブリーズの雰囲気がすっごく出てて良かったです。
2,3年前に読んだのでとっても懐かしく思いながら読んでました。
スイフリーと、パラサの掛け合いが
とっても良かったです。


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2342きゃー、感想だ〜(てれてれ)山塚ユリ 10/15-00:49
記事番号2335へのコメント

あ、バブリーズ知ってる方がここにも。嬉しい〜

>つい最近新刊が出たような気がします。
バブリーズ初めての小説版は最近出ました。リプレイとはイラストレーターさんが変わったんで「誰だこりゃ〜かわいすぎる」って感じ。

>スイフリーと、パラサの掛け合いがとっても良かったです。
好きなんですよ、この遠い親戚漫才コンビ。

感想、ありがとうございます。


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2330『解散?!バブリーズ』後編山塚ユリ 10/13-00:56
記事番号2327へのコメント

とある酒場。名もない冒険者のパーティーが、酒を飲みながら愚痴をこぼしていた。
「まったく、せこい仕事しかありゃしない。俺達にはもっと金になる仕事が向いているってぇのに」
「実力じゃ、あのバブリーズにだって負けないのにな」
大きく出たものである。
「だったらいい方法がありますよ」
隣で飲んでいた、小太りの男が話しかけてきた。
「バブリーズを名乗ってしまえばいいんです。そしたら報酬の額だって、大きくふっかけられますよ」
「しかし…」
「頼まれた依頼さえ解決してしまえばこっちのものです。それに失敗したって、バブリーズのせいにできますし」
「なるほどなあ…」
パーティーのリーダーは、心を動かされたようだった。

うらぶれた男達が夜の街を歩いていた。
「畜生、飲みに行く金もねえや」
「どっかに強盗にでも入るか」
と、
「そんなことしなくても飲める方法があるぞ」
「誰だ」
男達が振り向くと、見知らぬ男が立っていた。
「わたしに付いてくればいくらでも飲ませてやるぞ」
男達は顔を見合わせた。その男がそんなに金持ちには見えなかったから。
「なに、店に入って、『わたしたちはあの有名なバブリーズだ。この店にある一番高い酒をじゃんじゃん持ってこい』と言えばいい」
「おいおい」
「さんざん飲み食いして、『この店は気に入ったからひいきにしてやる。また来るから支払いは一月分まとめて後で払う』とか言って逃げちまうんだ」
「そりゃおもしろそうだな」
男達は下卑た笑いを浮かべた。

「よけいうわさがひどくなってるじゃない」
レジィナはスイフリーにつめよった。
「なんかパタとかカゾフとか、あっちこっちで、バブリーズが悪いことしてるじゃない。どうするのよ、これ」
「わたしたちはオランにいるんだ、どうやってパタやカゾフで悪事を働くことができるんだ?」
のほほんと答えるスイフリー。
「きっと悪事を働いているのはわたしたちのニセモノだ」
「それはわかってるって」
「だからライキンのところで泥棒を働いたのもニセモノのしわざだ。な」
茫然とするレジィナ。
「だって、どうやってそんなこと証明するのよ」
「時間が解決するさ。すでにバブリーズのニセモノが現われたといううわさをばらまいているからな。それより」
スイフリーは酒場のカウンターにいたパラサを呼んだ。
「みんなを集めてくれ。話があるんだ」

「なあ、冗談抜きに、そろそろ身を固めてくれないか。バブリーズのうわさは日を追ってひどくなってるし、あんな奴等とは手を切って、ウィムジー家を継いでくれ」
耳にたこができそうな話を、またも父親から聞かされているアーチー。
「お言葉ですが、わたしも仲間達も今オランにいます。近郊の街で悪さをしているのはニセモノのしわざです」
「ニセモノだろうがどうだろうが、そんなことはどうでもいい。いいかげん結婚でもして、わしらを安心させてくれ」
言いすがる父親に、アーチーは言った。
「そうですね…わかりました。結婚しましょう」

冒険者の店に、バブリーズが集まった。
フィリスが口を開く。
「あのね、父親があんまりうるさいから、あたし『冒険者をやめて結婚する』って言っちゃった」
「ええっお姉さん、結婚するの?誰と」
レジィナに聞かれて、フィリスはアーチーに視線を向ける。
「あたしが結婚する人が、他にいると思う?」
「…わたしも両親に身を固めろと言われていてな。そろそろ潮時かと」
アーチーがそっぽを向いたまま言う。
「そりゃ、おめでとうございます…ってことはお二人ともバブリーズを抜けるので?」
「親父からは根無し草みたいな生活はやめろと言われているしな」
「二人欠けるとバブリーズは大変だが、しょうがない」
スイフリーはそういうと、席を立って店の主人に言った。
「うちのメンバーが結婚すると言ってる。晴れの門出だ。わたしがおごるからここにいるみんなにエールを飲ませてやってくれ」
店内を振り返ると、聞き耳を立てていた客が騒ぎ出す。
「おめでとう」
「なんか知らないがめでたい」
「みんなで若い二人を祝ってやってくれ」
スイフリーはまじめくさってそう言った。

バブリーズをパタまでの護衛に雇いたいという話があったのは、その数日後だった。
「パタの遺跡で発見された魔法の品々を、オランの魔術師ギルドで鑑定してもらったんです。
で、鑑定が終わってそれらを持って帰るんですが、主人に用事ができて、護衛を連れて先に帰らなくてはならなくなって。
わたし一人で大事な品物を運ぶわけにも行かないし。それでぜひあなたたちを護衛に雇いたいんです」
冒険者の店に現われた、マーシャと名乗るまじめそうな青年はそう言った。
「わたしたちが悪名高きバブリーズと知って依頼しているのか?」
スイフリーの問いに、
「ええ、リージェスさん…あ、わたしが執事をしている主人の名前ですが、うわさはともかく、腕は立つからバブリーズを雇えと言って。
報酬も預かって来ました。
引き受けていただけますか?でないとわたしがリージェスさんに叱られてしまいます」
「わかった。引き受けよう」
「ありがとうございます」
マーシャの表情が明るくなり…急にいぶかしげな表情になった。
「ところで…バブリーズって6人組と聞いているんですが、残りのお二人は?」
「実は事情がありまして。今バブリーズは4人なのですよ」
グイズノーが暗い顔で言う。
「たった4人で大丈夫なんですか?」
「なに、1人が優に10人分の能力を持つのがバブリーズだ。大船に乗った気でまかせてもらおう」
スイフリーが自信満々でそう言った。

「よかったの?あんな依頼引き受けちゃって」
店の奥の部屋に4人はいた。ここなら盗み聞きの心配もない。
レジィナに続いてパラサも言う。
「オレたちの人数が減ったところに護衛の依頼だにゅ。なんかあるとしか思えないにゅ」
「あのお方の狙いがわたしたちの解散、各個撃破だとしたら」
スイフリーは目を閉じた。
「リーダー格の戦士と魔術師は街に残る。弱体化した残りの奴が分散してしまうと、居所がつかめなくなるが、もし監視付でまとめて街の外におびき出せれば、待ち伏せして倒すことができる」
「やっぱり罠ですか」
グイズノーがうなずく。
「でもあのマーシャって人、嘘言っているように見えなかったけどな」
首をかしげるレジィナに、
「彼はリージェスの命でわたしたちに仕事を頼みに来た。たとえフィリスが虚言感知(センス・ライ)かけたとしても、嘘は感知されないだろう。リージェスとやらが嘘を言ったとしても、それを伝えるマーシャの言葉には嘘はないからな。ちょうど」
スイフリーはにっと笑った。
「フィリスの言った、「『親に結婚する』と言った」という言葉に嘘がなかったようにな」

荷物は馬車に積まれていた。
「いったいどんな魔法の品物があるのだ?」
パタへ続く街道。馬車の横を歩きながらスイフリーが聞くと、馬車に乗っていたマーシャは、待っていました、とばかりに説明を始めた。
「魔術師ギルドからもらった明細によりますと、あの壷がギズモ(ガス体魔法生物)を封印するための壷…今はからっぽですけど。
あのマントが下位魔法語のコマンド・ワードで空を飛べるマント。
あっちのプレート・メイル(板金鎧)はコマンド・ワードを唱えると、一瞬で着用できるんだそうです。
このブーツが、はくと壁を歩けるブーツで、こっちが…」
道具の性能がどうの、コマンド・ワードはこれこれ、と、自慢気に説明するのを聞きながら、
「どうやらわたしたちは、ガラクタの護衛をさせられているわけではなさそうだ」
隣を歩いていたグイズノーにささやくスイフリー。
「てことは、まともな依頼なんですかね?」
「それとも、この荷物どっかにほっちゃって、あたしたちが盗んだことにするとか」
盾やら剣やらが入った荷物を背負ったレジィナが言う。非力な妖精の荷物まで持たされた怪力娘。もはや荷物持ちである。
「そんなはずはないのだが…ところでマーシャさん。リージェスって人、ひょっとして頭をつるつるに剃った、40歳くらいの魔術師?」
スイフリーは当てずっぽうに言ったのだが、
「頭はつるつるに剃っていて、年齢もそのくらいですが、魔術師ではないですよ。魔術師の杖も持っていませんし、魔法なんて使うところも見たことないし」
「…ひょっとしてあんた、その人に雇われて日が浅いとか」
「ええ、パタで執事に雇われたんです。よくわかりましたね…って、なんでみなさん、頭かかえてるんです?」
「ドンピシャでやんの…」
パラサがうめく。
「…そいつって、わたしたちがこの街道通るの知ってるよなあ…マーシャさん、道を変えてもいいかな?街道を行くと、山賊なんかに待ち伏せされている危険があるし」
スイフリーに言われて、マーシャは、
「でも、間道はよけい危険じゃないですか?」
心配そうな顔になる。
「大丈夫、大丈夫」
間道へ馬車を進めるバブリーズ。
「敵の決めた進路を、わざわざ通りたくはないからな」
「はとこ、あの人も疑ってるにゅ?」
パラサに聞かれてスイフリーはちょっと考えて言った。
「たぶん、何も知らされず、手先として使われているんだろう。わたしたちに怪しまれないように。
パラサ、もし戦闘になったら、あの人にもカンタマかけてやってくれ」
「うっしゃ〜」
指にはめた、抗魔(カウンター・マジック)の指輪をきらめかせ、パラサは笑顔で答えた。

何事も起こらず、一日目は過ぎた。

馬車の上空を、鷹らしい鳥が舞っていた。
馬車の屋根から、それを見ているパラサ。
「はとこ」
「何だ」
「頭の上の鳥が気になるにゅ」
「尾行者か…マーシャさん、リージェスって人、鷹かなにか飼ってます?」
馬車の中に問い掛けるスイフリー。
「ええ、飼ってましたよ。すごくかわいがっていましたが」
「…使い魔か…」
スイフリーは立ち止まると、精霊語で呪文を唱えた。
「わが友バルキリー(勇気の精霊)よ、汝の投げ槍を我に貸したまえ!」
光の槍(バルキリー・ジャベリン)が一直線に飛び、鷹を撃ち落とした。
「使い魔だったら、あのくらいじゃ死なないか。しかし魔術師と使い魔は一心同体。リージェスって奴もダメージを受けただろう」
スイフリーは踵を返し、馬車の後を追った。

襲撃があったのは三日目だった。
「命が惜しかったら、荷物を全部置いて行ってもらおうか」
馬車を取り囲んだ山賊の数、14人。中程度の規模である。その親玉らしいのがどなる。
「なんだ、ただの山賊ですか」
完璧に馬鹿にした口調で言うグイズノー。
「どうかな。そうと見せかけて、魔術師や暗黒司祭(ダーク・プリースト)が混じっているかも」
「んじゃ、念のため、全員に抗魔(カウンター・マジック)!」
用心深いスイフリーの言葉を受け、パラサが指輪の力で全員に防御魔法をかける。
その横で、背中の荷物を降ろしたレジィナが魔剣を抜く。
「やっちまえー」
山賊5人が先陣を切って飛び出す。と、その動きが急に止った。そのままばたばたと重なり合って倒れる。
「眠り(スリープ)5倍がけ!」
勝ち誇る精霊使い。
眠り込んだ奴等の横をすり抜け、親玉に向うレジィナ。
「小娘がああ!」
親玉の振る戦斧は、レジィナを直撃した。普通の戦士だったら、いくら鎧を着ていても、ただでは済まない。が、レジィナは普通ではなかった。
「貴様…」
驚愕する山賊。傷一つ付いていないチェインメイルで斧を受け止め、その上、それを持つ太い腕をねじり上げたレジィナは、不敵な笑みを浮かべて山賊の親玉を見上げた。
「鋼鉄娘をなめないでね!」
レジィナの剣は、その分厚い装甲ごと、山賊の親玉をふっ飛ばした。

「いやあああ!」
叫びつつ、山賊の一人が振るう剣の下を、パラサはあっさりとくぐりぬけた。そのまま、敵の懐に潜り込み、鎧の隙間に短剣を叩き込む。
「これが盗賊(シーフ)の戦いにゅ」
「ええと、治癒魔法が必要な人はいませんね」
戦闘を見ながらつぶやくグイズノー。
「ではわたしは、気弾(フォース)でも使いますか」
グイズノーは、剣を構えて駆けてくる山賊に、手のひらを向けた。放たれた衝撃波に、山賊の体が吹っ飛んだ。

山賊は全滅した。かろうじて息がある、という状態で、累々と転がっている。
「なんだ、つまらんな」
あたりを見渡して文句を言うスイフリー。と、
「はとこ!あれ」
パラサの指差す草むらから、ダークエルフが現われた。その数、二十余人。
「真打は後から、か」
「ここにお前たちがやって来ると、ある人間に教えられてな。積年の恨みを晴らす時が来たぞ」
「全員に抗魔(カンタマ)!お兄さんは馬車の中にひっこんでるにゅ!」
短剣を構えて走るパラサ。
「光の槍(バルキリー・ジャベリン)3倍がけ!」
スイフリーの持つ魔晶石が、その力を失って砕け散る。
「うああ!」
光の槍に襲われ、3人のダークエルフが倒れる。
「ならばこちらもだ!」
2人のダークエルフの精霊使いから、光の槍が1本ずつ飛ぶ。1本はスイフリーに、1本はレジィナに。
「きゃあああ!」
「わたしを狙うなあああ」
倒れる二人。
「治癒(キュアー・ウーンズ)行きます!」
すかさず、グイズノーの魔法が飛び、二人の傷を癒した。
「はとこの子のカンタマがなかったら死んでたぞ。やっぱバルキリー・ジャベリンは怖い。怖いから封じてしまえ」
スイフリーは、沈黙(ミュート)の呪文を唱えた。言葉を失うダークエルフ。こうなっては魔法を使えない。
「よくもやったなあああ」
怒りに燃えるレジィナの剣が、華奢なダークエルフを直撃した。

ひいいいいーん!
怯えて馬車馬が暴れる。
「うわあ!」
荷物が投げ出されて地面に散乱し、マーシャも馬車から転落した。
「わあああ。大事な荷物がああ」
「命の方が大事ですってば」
とりあえず、馬にサニティをかけて落ち着かせるグイズノー。
「馬車の影にいてください。敵はわたしたちが倒しますから」

パラサの短剣がひらめく。だが、敵も腕利きのダークエルフ。剣をかわして光の精霊をぶつけてくる。
「効かないよ、そんなの」
魔法に対して強い抵抗力を持つグラスランナーは、再び短剣を振るった。

「あちちちち」
ダークエルフの火弾(ファイヤ・ボルト)を食らい、悲鳴を上げるグイズノー。あわてて自分自身に治癒をかける。
「わたしにも治癒(キュアー・ウーンズ)ちょうだい」
光の精霊(ウィスプ)の体当たりを食らったレジィナが叫ぶ。
その目の前の草むらから、さっき重傷を負わせた敵が起き上がった。敵にも回復魔法を使える者がいるようだ。
「向こうの治癒係は?」
「その草むらにいる女にゅ」
「きりがない。治癒係に倒れてもらおう」
光の槍が、女ダークエルフを貫いた。

戦いは消耗戦に入った。人数は敵のほうが断然多いが、こっちには治癒係がいて、魔晶石もある。
バブリーズは徐々に、ダークエルフの人数を削っていった。
「敵はあと3人にゅ!」
「ありゃりゃりゃ」
突然地面から伸びた腕に足をつかまれ、レジィナが動けなくなった。ダークエルフがかけた、足つかみ(ホールド)の魔法である。
「なにやってんだか。バルキリー・ジャベリン!」
またもや、スイフリーの魔晶石が砕けた。威力を高めた光の槍が、ダークエルフを打ちのめす。
「やはり、強敵は貴様か。貴様を倒さなきゃ話にならないな」
重傷を負ったダークエルフの放った最後の光の槍が、スイフリーを直撃する。よっぽど当たり所が悪かったのか、倒れたまま動かなくなるスイフリー。
「はとこ!」
ダークエルフにパラサがとどめを刺した。
治癒魔法の呪文を唱えるグイズノー。が、
「ありゃ?」
神の奇跡は起こらなかった。
「こんな時に魔法失敗しないでよ〜」
レジィナの叫びに、再度呪文を唱えようとするグイズノー。が、呪文は言葉にならなかった。
「これでもう、魔法は使えまい」
グイズノーに沈黙(ミュート)をかけたダークエルフが、勝ち誇るように言った。散らばった馬車の荷物を蹴り飛ばし、倒れたスイフリーにとどめを刺そうと近づいて行く。
「はとこぅ〜」
もう一人のダークエルフと切り結ぶパラサは動けない。レジィナはホールドされている。
その時。
ダークエルフのそばで声がした。風の声(ウインド・ボイス)で運ばれた、スイフリーの声が。
魔法の鎧を発動させるコマンド・ワードが。
一瞬で装着できる魔法の鎧は、落ちていた地面を離れ、ダークエルフの体に巻きついた。
精霊は金属を嫌う。鎧を着た精霊使いには精霊魔法は使えない。
「わたしの勝ちだな」
倒れたままのスイフリーが、肩で息をしながら言った。
「貴様…」
鎧の重さに動けなくなり、地面にへたり込んだダークエルフが、スイフリーをにらみ付けた。
「馬鹿な奴等だ。人間にうまいこと躍らされているのがわからんか」
「…?」
スイフリーの言葉に顔をしかめるダークエルフ。
「わたしたちがここにいるのを人間に聞いたと言ったな。その人間はわたしたちを倒したいがために、お前たちにわたしたちの居場所を教えたのだよ。お前たちは人間にいいように利用されたのだ。その結果はどうだ。お前たちの部隊は全滅。人間たちはなんの被害も受けていない」
「うるさい。俺達はお前たちが倒されればいいんだ」
「嘆かわしい。誇り高き同族が、人間の言うなりになるとは」
「はとこ、やっぱりダークエルフは同族なんだね」
やっと切り結んでいたダークエルフを倒したパラサが、近づいて来て言った。
「同じ妖精族として、と、いう意味だ」
「うるさい、うるさああい。お前の言うことなんか聞かんぞ」
「うるさいのはお前だにゅ」
パラサが、わめくダークエルフを短剣の柄で殴って、昏倒させた。

バラサはあたりを見回して言った。
「まったく、はとこは死にかけてるし、姉ちゃんは固まってるし」
「悪かったわね」
「おっさんは役立たずだし、これで敵が残ってたらどうするにゅ」
「どうするんだ?」
馬車の影から聞こえた声に、振り向く暇もなく、ごつい足がパラサを蹴り飛ばした。
「パラぽん!」
レジィナが叫ぶ。馬車の影から出てきたごつい甲冑を着た大柄の男が、なんなくパラサを摘み上げる。こうなると小柄なグラスランナーは手も足もでない。
「あなたはリージュスさんの護衛の…なんでここにいるんです?それにその人は今の護衛で…」
マーシャが驚きの声を上げた。それに答えるように
「わたしがここにいるからですよ」
肩に鷹を止らせた、40歳くらいの男が現われる。
「リージェスさん!」
「あ、ハゲ」
「ハゲだ、ハゲだ」
「わたしはハゲではないっ剃り上げているだけだっ」
パラサとレジィナの声に、リージェス――いや、ローンウェルが本名か――は反論した。彼の後ろから、10人ほどの男がやってくる。全員が武装している。
「一人は魔法を封じられ、一人は重傷で一人は動けない。無事な一人は」
ぶらさげられた姿勢でじたばたするパラサ。
「ダークエルフもなかなかやるものだ。こんなに人数はいらなかったかな」
せせら笑うリージェス。
「リージェスさん、これはいったい…?」
言いかけるマーシュだが、
「もうお前の役目は終わった。引っ込んでろ」
武装男のフレイルに殴られ、地面に激突する。
「詰めが甘かったな。勝負は最後まで余力を残しておくものだよ。特にそこのエルフ。よくもわたしのかわいいナナちゃんを撃ち落としてくれたな」
肩にいる鷹のことらしい。
「おかげで昨日は攻撃ができなかったよ、一日命拾いしたな。お前の死体はナナちゃんの餌にしてやろう。感謝することだな」
「詰めが甘いのはあんたの方だよっ」
レジィナが叫んだ。
「何を」
「その死にかけているエルフが、こういう事態を予想していないとでも思っているわけ?!」
レジェナはふっと笑って髪をかきあげた。
「なんだと?」
「使い魔アターック!」
女の声が頭上から降ってくるのと、パラサを捕らえていた男の頭に、とんでもない衝撃が加わったのはほぼ同時だった。
「ぐわっ」
強いて言えば、至近距離からバスケットのボールをぶつけられたような衝撃に、思わず男はパラサを放してしまった。器用に地面に降り立つグラスランナーの横に、斑のボール、もとい、体当たりをかましたブタ猫が着地する。
「ぶにゃあ」
「使い魔?!」
驚く魔術師の前に、いきなり二人の人間が空から降ってきた。
「わっわっわっ」
「アーチー!重い!」
フィリスがアーチーの腰に回した腕をほどく。
「悪かったな」
フィリスの飛行(フライト)で一緒に飛んできたアーチーは、魔剣を抜いてリージェスに切りかかった。
不意をつかれて、肩を斬られるリージェス。
「なにやってんだか、もう」
レジィナの荷物に隠れていたデイルの目で、全てを見ていたフィリスは、グイズノーの沈黙(ミュート)とレジィナの足つかみ(ホールド)を解呪する。
自由になったレジィナは剣を光らせ、武装した男達に向っていく。
「殺せ、殺せ」
リージェスが血走った目をして武装した男たちに叫んだ。
「やっぱバブリーズのリーダーはアーチーに返す」
グイズノーの治癒(キュアー・ウーンズ)で、ようやく起き上がったスイフリーのセリフがこれだった。
「けっこう楽しんでいたんじゃないか?この数日間」
言葉を返すアーチー。
「わたしには参謀の方が似合っている」
「なるほどな」
アーチーの剣の前に、また一人、男が倒れた。
「ねえ、この人たち、ロマールの正規兵ってことないよねえ」
剣を振り回しながらレジィナが叫んだ。
「ないない。わたしが決めた。こいつらは荷物を狙うただの山賊だ」
虚言感知にひっかかりそうなセリフを堂々と吐くアーチー。
6人そろったバブリーズに、力押しの戦法でかなうわけがない。男達は次々と倒されて行った。
「こんなことをしていいと思ってるのか?雇い主でもあり、有力貴族でもあるわたしを、お前たちは傷つけたのだぞ」
リージェスがどなる。
「なにを言ってる。わたしたちは荷物を狙う山賊を片づけているだけだ。それに」
現われたマーシャを目で示すアーチー。
「わたしたちの雇い主は彼だしな」
「地面に倒れて、気絶してたんで、キュアー・ウーンズかけました」
付き添うグイズノーがのほほんと言った。
「口封じをするつもりなら、とどめをさしておくべきだったな」
にやりと笑うスイフリー。
「万能たるマナよ、破壊の炎となれ」
「ぎゃあああっ」
フィリスの火球(ファィヤーボール)が飛び、リージェスは倒れた。
「まだ生きてるかな、つんつん」
棒でつつくレジィナ。
ぴくぴく。
「あ、生きてる」
「聞こえていたら、帰って、お前の主人に伝えろ。我々は別にお前の主人と戦うつもりはない」
アーチーが言った。
「身にふりかかる火の粉を払っているだけだ。お前たちが我々をほっといてくれるなら、我々も一介の冒険者として旅を続けるだけだ」
「わたしたちにとって、国家間の陰謀や戦争は関係ない。自分たちに関わらない限りはな。そのかわり」
スイフリーが続ける。
「もしオランやアノスにいる、仲間の身内に手を出したら、わたしたちにも覚悟がある。
オランとアノスの正規軍を動かしてでも、そのお返しはしてやるぞ」
「たとえわずかでもかの国が弱体化すれば、周りの国はこことぞばかり攻めてくるだろうな。そうならないことを祈ってるよ」
アーチーは言い捨てると、馬車の近くに集まった仲間たちに言った。
「仕事の続きだ。パタへ向かうぞ」

とある町の酒場で。
「聞いたか、パタの近くでバブリーズがダークエルフの軍団をやっつけたって話」
「んにゃ。俺はカゾフで食い逃げをしたって聞いたが」
「そりゃあれだろ、今ハヤリのニセモノだろう」
「バブリーズって解散したんじゃなかったっけか?」
「あのとんでもない奴等が、解散するわけないだろう」
「それもそうだな」

「我々の悪事のうわさは、ニセモノに転嫁することができた」
王都オラン。街のうわさを拾ってきたアーチーが、冒険者の店に集まった仲間に報告する。
「まずはめでたしめでたしですね」
あいかわらずへろへろしているグイズノー。
「しかし、結果的には両親をだましたことになったし、心苦しい」
結婚話も、身を固める話も、すべて嘘だと聞かされ、アーチーの父親はショックで寝込んでいるそうな。
「いい方法があるわよぉ」
アーチーにしなだれかかるフィリス。
「ホントに結婚しちゃうってのはどう?どうせうわさになっているんだしぃ」
「やめんかいっ」
フィリスの腕を邪険に振り解くアーチー。
「わたしは冒険者をやめるつもりはないからな」
「わたしも」
「オレも」
「わたくしもですよ」
「ラーダの神官長」
「うっ」
スイフリーのツッコミに絶句するグイズノー。
「あたしもこの仕事、やめる気ないけどね」
フィリスがグラスを口に運ぶ。
「じゃ、今まで通りってことで、仲良くやりましょうか」
「グラスランナーは嫌いだ」
「仲良くしようよお」
パラサがアーチーの頭によじ登る。
「降りろ」
「やだにゅ〜」
オランは今日も平和であった。

「失敗したか」
ロマールの城の一室で、男が一人、テーブルに向っていた。
テーブルの上にはゲーム盤。
「まあいい、あのくらいで殺せる相手ではないと思っていたしな。それに」
ひとりごとを言う男の顔に笑みが浮かぶ。
「バブリー・アドベンチャラーの名誉は回復したかもしれないが、他の冒険者の地位は失墜したぞ。賢いエルフ君。
君のまいたうわさのおかげでな。
もう、上層部のもめごとや、国家間の争いに、冒険者を介入させる国はないだろう」
独自の考えで動く冒険者は、イレギュラー的存在。冒険者を排除し、王室や正規軍だけを相手にするのなら、その行動を読むのはたやすいことだ。その男、ルキアルにとっては。
「それに、君たちの誤算は、自分自身を過小評価していることだ」
彼らの言う通り、バブリーズは放っておけばロマールの邪魔にはならないだろう。しかし、ルキアルには、彼らを放っておく気はなかった。
「最大の敵を始末する方法は…味方につけること…懐柔か」
ルキアルの指が、ゲームの駒をつまみあげる。
「奴等の一人はアノスの騎士か…まずは騎士権の剥奪だな…くっくっく」
冒険者を嫌っている男が、本気で冒険者を懐柔する気なのか。その答えは当人しか知らない。


終り

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2332楽しみました♪アキ E-mail 10/13-17:56
記事番号2330へのコメント

山塚さま!たのしみました!
懐かしい面々が、おなじみの国でこなす冒険の数々。
それだけでも、なんかすっごく嬉しいのに。
炸裂する魔法。謎また謎で、追いつめられたようで、相手をはめる♪
いいなぁ♪この展開!
そして、最後にゲーム盤に向かうルキアル♪が呟く独り言が。
勝ったとおもったそのゲームの裏の裏。最後の最後まで行き着く暇なく
楽しませていただきました!
ありがとうございます!またの投稿を楽しみにしております!

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2343楽しんでいただけましたら幸いですう山塚ユリ 10/15-00:52
記事番号2332へのコメント

あう〜なんか照れる〜穴掘って埋まろ。

>そして、最後にゲーム盤に向かうルキアル♪が呟く独り言が。
ルキアルって、どんな人なんですかねぇ。名前は有名だけど描写が全然ないから歳とか容貌とかわかんないし。

>ありがとうございます!またの投稿を楽しみにしております!
いえいえ、お礼を言うのはこちらの方です。感想、ありがとうございました。

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2375いいもの読ませて貰いました。竜王砦 URL10/25-00:08
記事番号2330へのコメント

山塚ユリ殿、

ご苦労様でした。物凄く楽しんで読まさせて貰いました(^^)
俺もバブリーズがあのシリーズの中で一番のお気に入りだったんで
こんな話がとても読みたかったんですよ。
先日出た本家の「リターン」はハズレだったし…(涙)
山塚殿の小説の方が各キャラの魅力も十分出ていたし、セリフも違和感がないし
なによりスイフリーの智将ぶりが素晴らしくて、こちらの小説の方を
「リターン」として読みたかったぐらいです。

ホントいいもの読ませて貰いました。有り難うっス。
バブリーズFANの友人が居るんで早速教えに行きます!!(笑)

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2385ほめすぎですってば(汗)山塚ユリ 10/28-00:58
記事番号2375へのコメント

竜王砦様。
感想、ありがとうございます♪でもほめすぎ(^^;)

>先日出た本家の「リターン」はハズレだったし…(涙)
うち2作の執筆者はGMとフィリス本人なんだが…(汗)

おだてに乗りやすい性格ゆえ、すっかり舞い上がってます。
パソコンの前で踊ってました。(実話)







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2388Re:『解散?!バブリーズ』後編凍夜 E-mail 10/28-22:59
記事番号2330へのコメント

龍王砦に言われて遊びにきました。
俺もバブリーズ(特に化け物コンビ)が涙が出るほど好きだった口っす。
いやぁ、キャラが生きてていいっすねぇ。
パラぼんもスイフリーも相変わらずだったし。
マジで続きを読んでる気分でした。
また気が向いたら書いてください。
応援してますです。

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2393ありがとうございます〜♪山塚ユリ 10/30-01:03
記事番号2388へのコメント

あ、また感想だ。うれしいなあ。
>龍王砦に言われて遊びにきました。
いらっしゃいませ〜スレで検索登録しているサイトでバブリーズ書いてる変わり者です〜。
>俺もバブリーズ(特に化け物コンビ)が涙が出るほど好きだった口っす。
うんうん。人気ありますねぇ彼らは。大陸中最強最悪のパーティーだし。

感想ありがとうございました。