◆−お話の箱−ミーナ(11/1-00:03)No.2404
 ┣今宵だけは・・・−ミーナ(11/1-00:05)No.2405
 ┃┗素敵です〜〜〜♪−松苗 潤(11/2-09:16)No.2412
 ┃ ┗うれしいです〜〜〜♪−ミーナ(11/3-00:16)No.2414
 ┣プレゼント−ミーナ(11/1-00:08)No.2406
 ┣ささやかな幸せ−ミーナ(11/5-23:43)No.2438
 ┃┗Re:ささやかな幸せ−うさびん(11/7-00:23)No.2440
 ┃ ┗遅くなってごめんなさい−ミーナ(11/25-01:36)No.2503
 ┗おんなじ(はあと)−ミーナ(11/25-01:29)No.2502


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2404お話の箱ミーナ E-mail 11/1-00:03


こんにちは。ミーナです。
このツリーには花言葉を使っていないショートストーリーを集めていきます。
基本は一話完結ものですが、もしかしたら前後編くらいにはなるかもしれません。
カップリングはガウリナ・ゼルアメの予定です。(あくまで予定^^;)
私がゼルアメ好きなので、たぶんゼルアメのほうが多くなるとおもいます。
よろしければ、お付き合いください。
では・・・・・・・・

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2405今宵だけは・・・ミーナ 11/1-00:05
記事番号2404へのコメント

『今宵だけは…』


「ゼルガディスさん…………..」
アメリアが俺の名前が呼ぶ。
ささやくような甘い声で。
いったい何の夢を見てるんだろうか。
幸せそうに俺の腕の中で眠るこの少女は・・・・

濡れたようなつやのある黒髪。
やわらかそうな頬。
口紅を塗ったような鮮やかなピンク色の唇。

触れてみたい衝動にかられる。
―――ダメだ
俺の中の理性が俺にいう。
―――お前はアメリアの手を取れる男ではない

わかりきった言葉が神経を逆なでする。
今は仲間・・・・
だがこの戦いが終われば・・・・
この少女はアメリアからアメリア=ウィル=テスラ=セイルーンに戻る。
まるで魔法使いの魔法が解けるように。

今だけでも俺のものでいてほしいと望むのは罪だろうか。
そっとアメリアの唇に口付けをおくる。
・・・・「愛している」と「ごめん」を繰り返しながら・・・



(あとがき)
今まで書いた中でもっとも短いものです。
静かなゆったりとしたムードが出せればいいなと思って書いてみました。


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2412素敵です〜〜〜♪松苗 潤 11/2-09:16
記事番号2405へのコメント

  うわ〜ん最高でした〜〜〜(はぁと)
  ミーナさんの書くゼルアメはラブラブですごくすきなんです。
  なんか短い文の中にもゼルの切なさがいっぱいつまってて、
  くうっ!!ってかんじでした(笑)(文法変だぞ・・・)
  次回作も期待してます〜〜〜♪

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2414うれしいです〜〜〜♪ミーナ 11/3-00:16
記事番号2412へのコメント

こんにちは。
うれしいコメントありがとうございます。
こんな褒めていただいていいのかしら、と思うほどです。

>ミーナさんの書くゼルアメはラブラブですごくすきなんです。
私がラブラブなもの好きなんでこうなるんです。
(というより不幸な話と長い話は書けないだけだったりして……)
でも、こんな私の駄文を好きだといってくれる人がいるなんて感激です!!

>なんか短い文の中にもゼルの切なさがいっぱいつまってて、
>くうっ!!ってかんじでした(笑)(文法変だぞ・・・)
感じはよく伝わりました(笑)
「くうっ!!」って表現すごくツボにはまってしまいました。お気に入り♪

>次回作も期待してます〜〜〜♪
ありがとうございます〜〜(^^;)
その時はまた感想いただけたらうれしいです。


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2406プレゼントミーナ 11/1-00:08
記事番号2404へのコメント

『プレゼント』


ある小さな宿屋の一階にある酒場で食後の一杯を楽しんでいた。
あたしのコップにはグレープフルーツサワーが、ガウリイのコップにはウィスキーが注がれている。
酔いも回ってきてかなりいい気分になってたあたしは尋ねた。
「ねぇ ガウリイ もうすぐ誕生日でしょ。なんかほしいもんある?」
「おっ!!リナなんか買ってくれるのか。いったいどういう風の吹き回しだ」
ガウリイが驚いたという表情であたしを見つめる。
まったく失礼なやつ。
「やーね あたしだって人にプレゼントくらいするわよ」
ここの所リッチだし、あたしの誕生日にプレゼントもらってるからね。
こう見えたってあたしは義理堅いほうなんだから。
それなのにガウリイったらすっごく警戒していますっていう顔するし。
「ほんとに裏ないのか」
「ガウリイ…いらないのね」
「いや。そんなことないぞ。リナになんかもらえるなんてうれしいな」
なんか目が泳いでるし、声が心なしか高くなってるような気がするんだけど……
「まあ、いっか 何がいい?」
「うーん……………」

そんなに悩まなければほしいもんないのか。
ガウリイってあんまり物に執着しないもんね。(食べ物にはするけど)
あたしなんて、お宝でしょ、美味しいものでしょ、魔道書でしょ、ショートソードも買い換えたいし、いいホテルにも泊まりたい、それから………
ってあたしのほしいものをいってる場合じゃなかった。

「決まったぜ」
「なに?」
あたしがガウリイを見ると、彼は赤い顔している。
アルコールのせいではないはず。だってガウリイはこんな少量で酔ったりするはずがないもの。しかもこんなにまじめな顔して。
「俺、リナが………」

あたしが?
アタシガホシイ……??
そりゃ ガウリイのこと嫌ってるわけじゃないし。
初めてはガウリイがいいかな、なんて思わなくもないけど。でもそれはもっと先のことで、今はまだそんなこと考えられないし。
それに、まだ好きだっていわれてもいないのに、いきなりそんなこと言われも……

「おい、リナ大丈夫か?酔っちまったか?」
「ううん。大丈夫なんともないから」
あたしはパタパタと顔の前で手を振ってみせる。
それにしても暑いな。ほんとに酔っちゃったかも。
「で、さっきのだめか?」
いや、そんな悲しそうな顔されると……
どうしよう 

「リナが作ったゼフィーリア料理食いたいんだけど」
はい?
アタシガツクッタぜふぃーりあ料理??
「前に一度食わしてもらったろ。あれすごくうまかっかからな。いいだろ」
ははははははは。
あたしが作ったゼフィーリア料理ね。
ちょっと残念………なんて少しも思ってないわよ!!!(赤面)
「わかった。いいわよ」
「おお!そっか、ありがとな」
はぁー。なんか疲れちゃった。
緊張が解けたらこう………眠くなったというか………


「リナ起きてるか?」
すーぴーーー すーぴーーー
いつの間にテーブルにうっぷしたかと思えばもう寝息まで立ててやがる。
仕方なく俺はテーブルに金をおき、リナを抱き上げて二階をめざした。

階段を上りながら腕の中にあるぬくもりをそっと見つめた。
軽々と抱き上げてしまえるほどの小さな体。
それには収まりきらないであろう強い魔力。
いつも前を見据えて生きていこうとする精神力。
―いとおしい俺の女神―

もしあの時『リナがほしい』といえばこいつはどうしただろう。
リナもそれを考えて、困っていたのが見て取れたから言えなかった。
強く抱いたら壊れてしまいそうで、
激しく愛したらその心を汚してしまいそうで。
いつかリナは受け入れてくれるようになるのだろうか。俺を怖がらないで。

「プレゼントもらっちまったぞ」
ガウリイはリナの唇をやさしく盗んだ。
いつか自分を受け入れてもらえる日がくることを祈って……



(あとがき)
最初はリナの誤解パニックを書きたくて書いたのですが、気が付いたらガウリイもしっかり自己主張してくれてしまいました。おかげで話の雰囲気がリナの寝る前と寝たあとで全然違くなってしまいました。でも、どちらのガウリナも私は好きです。では……

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2438ささやかな幸せミーナ 11/5-23:43
記事番号2404へのコメント


『ささやかな幸せ』


「いい買い物しちゃった」
規模は大きくないが、それなりに珍しいものを扱うということで栄えてきた町の広場から宿屋へ続く大通りを、アメリアは全身から『ご機嫌』というオーラを出しながら歩いていた。
理由はアメリアの買った口紅にある。この口紅、口紅自体はパールの入った薄いピンク色という取り立てて珍しいものではないが、銀製のケースに天使をモチーフにした細かい彫物のされた、かなりいい仕事のものなのである。それを最後の一本ということで思った以上に格安で買えたので、アメリアとしてはうれしくて仕方ないというわけだ。
アメリアはお店の人が入れてくれた袋から口紅をもう一度取り出して確認する。
そして、自分の唇に軽く触れてみる。
そこにあるはずの口紅を指でふき取ってしまわないように、本当に軽く。

「おい、アメリア」
いきなり背後から声がかけられた。
とってもよく知った、大好きな声が。
「ゼルガディスさん。どうしたんですか?」
アメリアは振り返って自分を呼び止めた、真っ白なマントを身につけた青年に問い掛けた。
「どうしたって。おまえそのまま行くと水たまりに突っ込むぞ」
言われてアメリアが見ると、大きな水溜りが足元に広がっている。
確かにゼルガディスに声をかけられなかったら、思いっきり突っ込んでただろう。
「おまえ、やっぱり気づいてなかったな」
「あははは」
おもわず笑ってごまかしてしまったりして。
それがいけなかったのかゼルガディスはあきれ半分怒り半分といった声でアメリアをしかりつける。
「笑ってごまかすんじゃない!!あれほど歩くとき前見て歩けって言ったろうが。三日前に走ってる馬車に激突したの覚えてないわけじゃあるまい」
「あれはさすがに痛かったです」
「このばか!!痛かったじゃない。大事にならなかったからよかったもんを。
(ったく、心配かけやがって……)」
「ひーー ごめんなさい」
アメリアは手で頭を覆いながらゼルガディスを見上げた。
上げた手のそばには“しゅん”となったアメリアの猫耳が(ゼルガディスにのみ)見えている。
「で、今日は何にそんなに浮かれてたんだ?」
さっきまでとはちょっと違った優しさのある声でゼルガディスは尋ねた。
「それはですね。かわいい口紅買ったんです」
いいながらアメリアは袋から口紅を取り出してゼルガディスの前に出す。
口紅という言葉にゼルアガディスはアメリアの手の中のケースよりも唇に目がいってしまい、内心慌ててたりするのだが、もちろん彼女がそれに気づくはずもない。
アメリアは口紅を袋に入れてポケットにしまうと、唇が見えるように少し上を向いた。
「付けると、こんな色なんですよ」
と、ゼルガディスが見やすいように一歩近づいて来て………
ズルッ
地面のぬかるみに足をとられてゼルガディスの方に倒れこんだ。
慌てて胸の中に飛び込んできたアメリアを受け止める。
アメリアは転ばずにすんで一安心したが、はたと自分が抱きしめられてるのに気づいて慌ててゼルガディスから体を離した。
「ありがとうございます」
またなんか言われそうだなと思いつつ、ゼルガディスをそっと見上げると、案の定ゼルガディスはあきれた顔をしていた。
「ゼルガディスさん。ごめんなさい。その…それ……」
アメリアが指した先―ゼルガディスのマント―にピンク色のキスマークがついてる
白地のマントにちょこんとついたそれはそこだけ花が咲いたようにも見える。
もちろん、さっきアメリアが倒れたときにできたものである。
「気にするな。あとで洗えばいい」
ゼルガディスとしては文句の一つでも言ってやりたい所だが、なんせアメリアがひどく反省した顔をして、申し訳なさそうに見てくるので、叱るに叱れなくなってしまっていた。

「マント貸してください。きちんと洗濯して返しますから」
「いい。気にするな」
「だめです。それじゃ私の気がすみません」
言って、アメリアはひしりとマントを握り締めた。
「気にするな。自分でできる」
ゼルガディスがその手の中からマントを取り返す。
「だめです。お詫びもしないなんて正義に反します」
アメリアは今度は両手でマントを握り締める。
「おまえの正義など知らん」
さっきよりも力をこめてゼルガディスがマントを取り返す。
「口紅は落とすのにテクニックがいるんです」
マントを両腕で掴んで胸元に抱えるアメリアを見て、とうとうゼルガディスはマントをはずした。
「もういい。おまえの好きにしろ」
「はい!」
あきらめたようなゼルガディスの声と、アメリアのうれしそうな声が通りに響いていった。

「♪恋に恋する女の子には〜♪」
洗面所からアメリアのかわいらしい歌声が聞こえてくる。
部屋に入って、すぐにマントを持って洗面台にと駆け込んだアメリアのものである
まず口紅のついた面に布を当てて、後ろからパタパタとたたき布に口紅を移す。
次に中性洗剤で細かくつまんで揉み洗い。
そして、口紅のついてない部分を洗う。
「♪小さな胸をキュンキュン焦がし〜♪」
泡にまみれながらゼルガディスのマントをごしごしするアメリアはご機嫌だった。
人の洗濯物を洗濯しているのにである。
これぞ、恋する乙女といったところであろうか。
「♪全部あげちゃう 無垢なわたし♪」
ここまで来て、突然アメリアは真っ赤になって手を止めた。
どうやら、ゼルガディスに『全部あげちゃう 無垢なわたし』を思い描いてしまったらしい。
アメリアはしばらく興奮していたが、手が止まっていたことに気づいて慌ててまた洗濯をはじめた。
でもその顔はまだピンク色に染まったままであったが。


宿屋の庭に干された真っ白のマントが風にはためく。
その側に立ったアメリアは片手で太陽をさえぎりながら、雲ひとつない青空を見上げた。
その向こうに甘い二人の生活を夢みながら………



(あとがき)
これはゼルのマントを幸せそうに洗うアメリアもかわいいな、という思いつきから始まりました。この口紅の落とし方を調べるにわざわざ高校の家庭科の教科書を引っ張り出してきたりして。高校を卒業してはや幾年、よもやこんなところで役に立とうとは。(遠い目)何でも取っておく物なんですね。それでは、ここまでお付き合いありがとうございました。感想などいただければうれしいです。


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2440Re:ささやかな幸せうさびん 11/7-00:23
記事番号2438へのコメント

こんにちは〜。
お洗濯するアメリアが〜かわい〜。しかもあの歌がいいですね。
「♪全部あげちゃう 無垢なわたし♪」ってとこ想像して、ひとりで興奮するアメリアが
つぼでした(笑)ちょっとえっちなアメリアっていうのもかわいくていいですね〜。
では、この辺でしつれいします。

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2503遅くなってごめんなさいミーナ 11/25-01:36
記事番号2440へのコメント

うさびんさんさま。
お返事遅くなってごめんなさい。
遅くなってで許されないくらい遅くなってしまいました。(反省)


>しかもあの歌がいいですね。
あの歌好きなんです。
すごく女の子女の子していてかわいいから。

>「♪全部あげちゃう 無垢なわたし♪」ってとこ想像して、ひとりで興奮するアメ>リアがつぼでした(笑)ちょっとえっちなアメリアっていうのもかわいくていいで>すね〜。
わたしはこのレスをもらうまでちっともえっちだと気づきませんでした。
そういえば・・・・・。
でも、かわいいといっていただけたのはうれしいです。
ありがとうございました。

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2502おんなじ(はあと)ミーナ 11/25-01:29
記事番号2404へのコメント


『おんなじ』

とある町の高級住宅街。
あたしとガウリイは地図を片手にとことこと歩いていた。
「なーリナ どこに向かってるんだ」
「このぼけぇぇ!!さっきから何度もいってるでしょ。
 依頼人に会うためにここに向かってるって!!」
あたしは持っていた地図をぐいとガウリイの目の前に差し出した。
地図には大きく赤丸がしてあり、そばには同じく赤で依頼人の名前が書いてある。
「おお!そういえばそうだった」
ぽんと手をたたいて言うガウリイ。
………こひつ絶対思い出してないな。
「それで、どんな依頼だっけ」
………ほら…やっぱり。

あたしは仕方なくもう一度ガウリイに依頼内容を話して聞かせた。
きっと、依頼人の家につくころには忘れてるに違いないけど。
まぁ仕方ないか。
生まれてくるときに記憶力というものをお母さんのお腹の中に置いてきて、
変わりに増えるワカメとくらげで補っているのだから。
……ほんと、『天は二物を与えず』ってとこよねぇ。
あたしは二物どころか三物も四物も与えられちゃったけど。

それにしても、さすがは高級住宅街。
家々の庭にはこれでもかといわんばかりの花が咲いている。
冬だっていうのにすごいもんよね。
おやっ?あれは?
あたしは左斜め前の家の庭木に目を留めた。
低い木に赤と白の梅に似た花びらがついた木が植えられている。
ふふっ。いいこと気がついちゃった。

「ねーガウリイ あの木の名前知ってる?」
「はぁ?どうしたんだ?あの木の名前か……」
「ヒント!ガウリイとおんなじ!!」
「俺と…同じ…??」
あたしは腕組みをして考えるガウリイをみつめる。
自然と口元がゆるくなる。

「降参!教えろよリナ」
「へへ。『ぼけ』っていうのよ」
「『ぼけ』??」
「そっ。ガウリイと同じでしょ(はあと)」
「り〜な〜〜」
あたしを捕まえようとするガウリイの腕をするりと抜け、
依頼主の家目掛けて走り出す。
「ガウリイ!!競争!!遅れたほうが今日のお昼おごりね!!」
「おい!!待てよ!!ったく…」
あたしの後を追ってガウリイが走ってくる。
さーて、お昼をガウリイにおごってもらいましょうか。


―――でも、本当に『ぼけ』はガウリイと同じ
     果実酒にしたぼけ酒が疲た『からだ』を回復してくれるみたいに、         ガウリイは疲れた『こころ』を回復してくれるんだから―――


 

(あとがき)
お久しぶりのミーナです。
前に使った花言葉の本をぺらぺらめくってたら、ぼけの花を発見。ぼけといったらガウリイ、ガウリイといったらガウリナ、よし!ガウリナ書こう!!と、このペースで決めて書きました。だから、駄文です。お目汚しです。でも、許してくださいね。ちなみに、「ぼけ」は庭植えや盆栽にして楽しむ落葉低木で、2月から4月ごろの花です。平安時代に中国から輸入されてきたとか。では、ここまでお付き合いありがとうございました。感想などいただければ幸いです。