◆−想い出…抜け殻…閃光−さいとうぐみ(11/4-21:42)No.2422
 ┗終結−さいとうぐみ(11/5-21:51)No.2437
  ┣Re:終結−うさびん(11/7-01:10)No.2442
  ┃┗実は…−さいとうぐみ(11/7-18:17)No.2446
  ┗Re:終結−ミーナ(11/7-23:37)No.2448


トップに戻る
2422想い出…抜け殻…閃光さいとうぐみ 11/4-21:42


想い出の続きなので、知らない方は、そちらを読んで下さいね…
…ツリーが落ちてしまったんです…
では、復活です!
************************************
「貴様!じぶんのやってることがわかってるのかっ!!」
『人間』のゼルガディスが叫ぶと、アメリアの腕の中で眠っていた『ゼル』が目を覚ます。
「ふぎゃぁぁぁぁぁぁ――――」
お腹が空いたのだろう。
『合成獣』のゼルガディスは、その『ゼル』を、あろうことか、放り出した。
「赤ん坊に何てことすんのっ!!仮にもアメリアとあんたの子供でしょうがっ!!」
リナが叫ぶ。
まだ、ゼルのプレッシャーで動けずにいる。
アメリアが身体を動かそうとする。
『合成獣』のゼルガディスのてから逃れたアメリア。
ばたんっ!
倒れこむ身体。
赤ちゃんへと伸びようとしている手はあっけなく、阻まれる。
『合成獣』のゼルによって…
「あんな奴はほっとけ。俺はお前さえいてくれれば良い…」
泣きそうなかおをする「合成獣」のゼル。


どうすれば良いのー――――!?

リナは悩んだ。
はきり言って、『合成獣』のゼルも、『人間』のゼルも、本物…
もとより、偽者なんていない…

アメリアと結ばれたが、幸せになりきれなかった『合成獣』のゼルガディス。

ゼルガディスを失った事により、悲しすぎて、自分を痛めつけたアメリア。

そんなアメリアが痛々しくて、どうしても生きたかった、温かい『人間』のゼルガディス。

アメリアは、どっちを選ぶのか…?


そんな思考が頭の中で、ぐるぐると回っている時…


「ま…ま……まま…ぱぱ…」

口を開く『ゼル』
「ぜ・・……る・・…………」
涙を流すアメリア。

そして、『合成獣』のゼルガディスを見るアメリア。
「ぜるが…でぃす…さん・…」

たどたどしい言葉が、『合成獣』のゼルガディスに響いた。


光り輝く光が、当たり一面に広がって、『合成獣』のゼルガディスは消えていった…


続く

トップに戻る
2437終結さいとうぐみ 11/5-21:51
記事番号2422へのコメント



最初は、何がおきたかわからなかった…

ただ、光が、『合成獣』のゼルガディスを取込んで…

『合成獣』のゼルが消えた…

ただそれだけの事なのに…

涙があふれた…

その後は、まったく覚えていない…



………?
チュンチュン
―スズメ?
ゆっくりと、体を起こすリナ。
―ここは…?聖王都セイルーン?
  それじゃぁ…アメリアは…?

ずきんっ!!

「っ…イタッ…」
頭の激痛。
ただ、アメリアの事を・…
アメリアが、どうかしたんだっけ?
そうだ…
ゼルガディスが死んで・…
ゼルが、あたしの夢に出てきて…
それで…?
思い出せない…
ここ、1年間ぐらいの、アメリアとゼルガディスの記憶だけが、すっぽりと抜け落ちている。
とにかく、アメリアに会えば、すべてわかる。

そう思って、部屋を出ようとした…
出たとたん、恐怖が、身体を駆け抜けた。
―――何が…あったの?
あたりを見まわしても、答えなんて無い…
リナが居た部屋以外は、焼け焦げた跡があった。
屋根も無い…
戦争にでもあったような…
訳がわからず、立ちすくんでいると、背後に、気配がした。
「…リナ…」
金髪の剣士…ガウリイ…のはずなのに…
老けて見えるのは、あたしの気のせい?
「これは、どう言う事?アメリアは?ゼルガディスは?」
問いただすあたしの目の前に、もう一人の影…
「ゼル…?」
ゼルガディスが居る…でも、『合成獣』じゃない…
あの時居た『人間』のゼルガディスでもない…
じゃぁ…
「初めまして…なんですかね…ゼル=ディル=グレイワーズ=セイルーンです。」
ぺこりと頭を下げる、13・4歳ぐらいのゼル…
あの時、アメリアが抱えていた赤ちゃんなの?
でも、そしたら、あの時より13・4年経ってるということに…
「そのとうりですよ…リナさん」
「え・・・?」
空に、闇の塊が集結し、形をとる。
「ゼロス…」
ゼロスは、その後、淡々としゃべった。





「ぜる・・・がでぃす・・・さん」
アメリアが、ゼルガディスの名前を発した時から、始まった。
爆発が起きたのだ。
まず、リナが、セイルーンの王宮内の個室に、空間を使ってわたり(ああ、もちろん僕がやったんですけど)アメリアは、廃人なのにもかかわらず、『ゼル』を抱きかかえ、呪文をつむぐ。
『人間』のゼルガディスは、その時の爆発で、死んでしまった。
『合成獣』のゼルガディスは、アメリアが自分の名前を呼んだことで、癒されたのだろう…
天へと帰った…
アメリアが、呪文をつむぎ終えると、『ゼル』が、ひかりに包まれ消える。
ガウリイのところに送った。
アメリアは、自分が犯してきた『罪』で『自己険悪』に悩み、セイルーンを吹き飛ばした。
自分とともに…

『うそ』と言うなの罪…

リナは、その後、13年間眠りつづけた。
何故だかは、解らない…
外からはあけられない扉…
仕方なく、リナが起きるのを待っていた…


ってなかんじです…」
ゼロスは、あたりを見まわした。
廃墟になった、今は無き『聖王都セイルーン』
結局、ゼルも、アメリアも、幸せになれなかった…
あんなに、愛し合っていたのに…
その愛ゆえに…
傷つき、落ちていった二人…
「っ・・・」
リナの、泣く声が、廃墟『聖王都セイルーン』に響いた…



『ゼルガディスさんッ!!ああもうッ!だめですよっ!この子は、まだ赤ちゃんなんですから、もう少し優しく…』
『優しくなんか出来るか!ッたく、いっつも『俺』のアメリアにべたべたしやがって!だから、がきなんか欲しくなかったんだっ!!』
『ったく。パパがこんな調子じゃ、二人目も産めないでちゅよねぇ〜』
『ッ!!!ふたりめっ!!』
『そうですよっ!私とゼルガディスさんの、子供です。まったくあれだけ毎晩毎晩・・…』
『プッ…顔が赤いぞ。アメリア。』
『っ〜〜!!!誰のせいですかっ!!』


ハハハ・・…
キャハハハハ……


アメリアとゼルガディスの笑い声。
今は亡き姿。
こんな二人を地上で見たかった人は大勢居るだろうに…


ここは天界…?
それとも…昆沌?


生きて、苦しむのと
死んで、幸せになるのは、どっちが良いのだろうか…?

リナならきっとこう言うだろう。





―――生きて幸せになるの!と・・・












後書き
ふっ!おわったぁぁぁぁぁぁ!!
長かったナァ!!
やっと終ってほっとしている、ぐみです。
では、疑問等々がありましたら、書きこしてくださいね
ではっ
PS*裏設定・番外編も書こうと思ってます。           

トップに戻る
2442Re:終結うさびん 11/7-01:10
記事番号2437へのコメント

こんにちは。ああ・・ついに終わったのですね・・・。
それにしても・・・最後、悲劇ですね。やりきれないというか・・・。
愛が激しすぎて身を滅ぼしてしまった二人が・・・うう・・・悲しすぎる
でもこういうのもあり得る結末ですよね・・・。
ところで途中、それまで一つだったゼルガディスが『合成獣』のゼルと人間のゼル
に分かれたようですけど、リナたちが一緒に旅をしてきたゼルっていうのは二人の
ゼルガディスの人格が融合してた・・という解釈でいいんでしょうか?合成獣のゼルは
まるっきり狂気って感じで、すごい危険なひとでしたが、「人間」のほうは優しい時の
ゼルを司っていた・・・のかなあ?
 それと、アメリアが最後、「合成獣」のゼルの名前を呼んでましたが、それは
同情じゃなくて「愛」のほうだったんですよね。成仏できたのは救いです。

とても長くて読み応えあるおはなし読ましていただきました。
ありがとうございました。そしてごくろうさまでした。では。

トップに戻る
2446実は…さいとうぐみ 11/7-18:17
記事番号2442へのコメント

この話を最後まで読んで戴けて、光栄です。
なんか、途中でツリーが落ちちゃって…
ALLFOR…のほうも復活させますので、もうしばらくお待ち下さいね。

実は、この最後は、最初考えていたものとは、まったく別物になってしまいました。
ほんとーは『合成獣』のゼルと『人間』のゼルが戦って…という話だったんです。
戦って、結果的には、聖王都セイルーンを吹き飛ばす…どっちにしろ、聖王都セイルーンは無くなってしまうのです。
アメリアも、『合成獣』のゼルが、『ゼル』を殺そうとして、庇って死んでしまうはずだったんです。
…まぁ、戦いの場面だけをはぶいたって感じですけど…《汗》

『合成獣』のゼルと『人間』のゼル…もともと一人だったんです。
リナたちと一緒に居たのは、あくまで、『人間』の心のゼルガディスです。
『合成獣』のゼルガディスが居なくなった…とは言えないんでしょうね。
心の何処かで、『合成獣』のゼルガディスは生きていたんです。
でも、ゼルガディスは、理性強いから…

では、小説…と言うより、戯言ですが、付き合ってくれて、ありがとうございます。
また、出来たら、ALL FOR ONE…出会いましょう。

トップに戻る
2448Re:終結ミーナ 11/7-23:37
記事番号2437へのコメント

こんにちは。
ついに終了ですね。お疲れ様でした。
毎回、毎回どうなるのかと期待して拝見させていただいていたので、
終了となってしまうのが少し寂しい気もします。
普段はラブラブものを好んで読んでいるのですが、
こういう悲恋ものいいものですね。
それにしても、愛する気持ちが強すぎて不幸になってしまうなんて悲しいです。
ゼルとアメリアは幸せになれなかったとリナがいってましたが、
ゼルは「合成獣」のゼルをアメリアが選んだことが、
アメリアは赤ん坊のゼルを守りきったことが、
二人の不幸の中にほんの少しの幸せを残してくれたかもしれないと思いました。
なんかおかしな感想ですみません。まだ興奮冷め切ってないもので。
とにかく、すごく素敵な作品でした。
次回作も楽しみにしてます。
では・・・・・・