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2424『Fly:前編』Ayu E-mail 11/5-09:40




前回のはあまりにもよく分からない文章だったので、思わず消してもらいました
(^^;)

今度こそガウリナ。
暇な人だけ見てやってください(^^)


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『Fly:前編』
  

流レ星ガ堕チテイク 夜ガ涙零シテイルンダ・・・・・




流れ星が堕ちていく。

・・・・・・・・・・・・・そういえば、流れ星は、この空の下にいる泣けない誰かの代わりに空が涙を零しているんだって、だれか言っていたな
だったら今の流れ星はオレの代わりに空が泣いてくれたのだろうか?
泣けない、泣くことが出来ない、泣いてはいけない、泣くことは許されない、オレのために。

「だとしたら・・・・切ないよな」
オレは自然と苦笑する。
苦笑することで、泣きたい自分を誤魔化すかのように。

宿屋の屋根の上。
混沌に染まっている空を見つめながら、オレはただじっとそこに座っていた。
流れ星がオレの代わりに涙になってくれたのなら、オレは流れ星になってしまった。
オレの存在は流れ星のように儚いものになってしまった。
リナのたった一言で。

それはいつものように宿を取り、いつものように夕食を取り、いつものように寝ようとしていた矢先のこと。
リナがオレの部屋を訪ねてくるのもいつものことだった。
ただ違ったのは、リナがこんな一言を洩らしたことだけだった。

「今までありがとう」

そう言われたときのオレは、いったいどんな表情をしていたのだろう?
よっぽど間抜けな顔をしていたんだろうな、きっと。
その言葉の意味も分からず、リナが何に『ありがとう』といったのかも分からずに。
リナはそんな間抜けなオレの顔を見つめながら、言葉を続ける。

「あたし、そろそろ1人で旅しようかと思って」

「あたしももう19だし」

「保護者はいらないと思うの、そうでしょ?ガウリイ」

「ガウリイもあたしが傍にいたんじゃ出来ないこともあるだろうし」

「あたしがいたんじゃ都合悪いこともあるでしょ?」

何を言っているんだ、リナは。
それが正直なオレの感想。
ただひとつ分かったのは、リナがオレとの旅をやめようとしていること。
そんなこと許さない、絶対に許さない。
オレは一生リナのそばでリナを守ると誓ったんだ。絶対彼女のそばを離れないと。
そんなオレの想いは、リナの次の一言で完全に打ち砕かれた。

「なんか最近、あんたといると息苦しくって」


なあリナ。
今までオレは誰かに執着することなんてなかったんだ。
お前だけがオレの心を捉えたんだ。
お前の側にいられるなら何もいらないと、自分の心さえ自分自身で捕らえ、心の扉を鎖で閉め。
それでも、そんな痛みなんて、お前が側にいてくれるものの代償だと思ったら、気にもならなかった。
お前が側にいてくれるなら、痛くもなかったんだ。

お前さえいてくれるんなら。

「くそ・・・・っ!!」
リナ、リナ、リナ、リナ、リナ。
何でなんだ?
いつからオレといるのが息苦しいなんて思っていた?
いつからそんなに別れたかったんだ?
何でオレはそのことに気付いてやれなかった?
何よりも、だれよりもリナのことは分かっていたと思っていたはずなのに、肝心なことは分かってやれない。
自分に都合のいいことしか分かってやれないんだ。
なにが『保護諸』だ。
『保護者』がリナを苦しめていたなんて、大笑いだ。

ふっ、と。
また流れ星が堕ちた。
こんなに流れ星が堕ちることはめずらしい。
これはまたオレの涙なんだろうか。
それとも、この空の下で、オレと同じように泣けない誰かのためのものなんだろうか。

その答えを知っているものは、もうすでに夜の混沌の中に消えてしまっていた。



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流れ星が堕ちていく。


・・・・・・・・・・・・・そういえば、流れ星は、この空の下にいる泣けない誰かの代わりに空が涙を零しているんだって、だれか言っていたわよね
だったら今の流れ星はあたしの代わりに空が泣いてくれたのだろうか?
泣けない、泣くことが出来ない、泣いてはいけない、泣くことは許されない、あたしのために。

「だとしたら・・・・切ないなあ」
あたしは自然と苦笑する。
苦笑することで、泣きたい自分を誤魔化すかのように。
部屋の窓際。
混沌に染まっている空を見つめながら、あたしはただじっとそこにたたずんでいた。

ついに今日、ガウリイに言ってしまった。
言ってはいけない一言。
でもいつかは言わなければならない一言を。
もうずいぶん前から考えていたことだ。
ガウリイと別れるということは。
もうこれ以上一緒にはいられない。
これ以上一緒にいたら、ガウリイはもっともっと危険な目にあってしまう。
それに・・・・・・・・それ以上に、これ以上一緒にいたら、もう『保護者』とは見れなくなってしまいそうだったから。
これ以上好きになっちゃいけない。
これ以上好きになったら、だめなんだ・・・・
あたしは逃げたんだ。
ガウリイから。

あの時、あたしが別れを切り出したあの時。
ガウリイ、寝耳に水って顔してたな。
あんまりにも放心してるんで、思わず笑っちゃいそうになったじゃない。
その後、何だか怒ってたっけ。
それが、嬉しくて嬉しくて。
あたしが離れることに怒ってくれたガウリイが、本当に嬉しくて・・・・
同時に、切なかった。
だからつい、本音を言ってしまった。

『ガウリイといると、息苦しくって』

そう。
息がつまりそうなほど・・・・・

息がつまりそうなほど、あんたが好き。

「うっ・・・・ひっく・・・」
涙が溢れる。
泣かないって決めたのに。
ガウリイと別れるって決めたとき、泣かないって決心したはずだったのに。

『ホゴシャ』として見れなくなるから別れるなんて、ウソだ。
もうとっくに保護者となんか思ってない。
これ以上好きになっちゃいけないなんて、ウソだ。
もうとっくに引き返せないほど好きになってる。
どうしようもなく好き。
好きで好きでたまらない。

だから別れるの。恐いから。
あんたを失うのが恐いから。
あたしの戦いに巻き込まれてあんたを失うのが。たまらなく、恐いの。

失うくらいならいっそ、自分から捨てる。

「っ・・・うっ・・・・」
離れたくない。
離れたくなんかない。
ガウリイとずっと一緒に。
あの時の約束そのままに、『一生』ガウリイのそばに・・・・


ふっ、と。
また流れ星が堕ちた。
こんなに流れ星が堕ちることはめずらしい。
これはまたあたしの涙なんだろうか。
それとも、この空の下で、あたしと同じように泣いている誰かものなんだろうか。

その答えを知っているものは、もうすでに夜の混沌の中に消えてしまっていた。



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ありきたりですみません・・・・・
かなり前に書いたものだから。
今読むと、恥ずかしいなあ。
なのに、なんで投稿してんだろ?あたし。

後編行ってくれたらとてもうれしい♪
でも、同じ時間にUPするなら、一つにまとめりゃ良いのにね。



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2425『Fly:後編』Ayu E-mail 11/5-10:02
記事番号2424へのコメント

はい、後編です。



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『Fly:後編』


がたん

「!」
隣の部屋、リナのいる部屋から何か物音が聞こえた気がして、眠れずに悶々としていたベッドから跳ね起きる。
気配を探ってみても、何のさっきも気配も感じられない。
聞き違いだったのかもしれない・・・・そう思ったが、取り合えずリナのいる部屋にむかうことにする。
このままベッドにいてやきもきするより、リナと話がしたかった。リナの顔が見たかった。
息苦しいといわれてもリナを求める自分に腹が立ったが、それでも、リナに会いたかった。


コンコン
「リナ?」
ドアを叩いてみても、何の反応もない。
寝ているのか?
「リナ?」
なんとなく気になるものがあってドアノブを回すと、かちゃりという音がして簡単に開いた。
鍵もかけないなんて、めずらしいな・・・・
そおっと気配を殺してドアを押し開けると・・・・
そこには、窓の下の壁にもたれるようにして眠っているリナの姿。
窓も全開に開いていて、隣にあるテーブルには寝酒だろうか?まだほんの少し酒がグラスのそこに残っているコップが置いてあった。
どうやら、窓の外を見ながら眠ってしまったらしい。
不用心だな・・・・
「リナ?」
うずくまったまますやすやと寝息をたてている彼女に近づき、そっと横抱きに抱えあげる。首を俺の胸にもたれ掛けさせてやると、幸せそうに微笑んで、頬をすりすりと寄せてきた。

リナ。
やっぱり心配で、お前をひとりになんてできないよ。
なのに・・・・なんでお前は俺と別れたいんだ?
なんで俺の傍にいると息苦しいんだ?
目の前のお前さんは俺の胸の中でこんなに幸せそうに微笑んでいるのに・・・・どうしてお前は息苦しいなんて言うんだ?

切なくて。
ただこうしてリナの顔を見てるだけしかない自分が切なくて。
自分の胸の中にいるリナの微笑んだ顔が切なくて。
いつか誰か、自分以外の男がこうしてリナの寝顔を見るのか?という未来が切なくて。
このままリナを抱き殺してしまいたいと思う自分が切なくて。

気が付くと、リナの柔らかい唇に自分の唇を寄せていた。

ふっ、と、リナの目蓋が開く。
あわてて唇を放し、「リナ」とささやいてみても、その瞳はどこか夢見ごこちで、ふわふわと漂っている。
「ガウリ・・・イ?あれえ・・・なんでここにいるの?
 ここってもしかして、夢の中?」
リナはまだ現実と夢の区別がついていないようだ。
それなら・・・・

「ああ、ここは夢の中だよ」

「あ、やっぱりそっかあ・・・・だって何だかふわふわするもんねえ」
抱き抱えられている感じが、どうやらリナのなかではふわふわと宙を跳んでいるような感触として伝わっているらしい。
「夢のなかならいいや・・・・ガウリイのことよく見ておこ・・・・」
そう言って、ぺたぺたと俺の顔を触りだす。
少しくすぐったいが、避けずに、俺はリナに微笑んでやる。
そして、リナが夢のなかにいると思っていることを利用して、リナに問い掛ける。
夢の中なら、リナも本心を言ってくれるかもしれないという、淡い期待と共に。
「なあリナ?なんで俺と別れたいなんて言ったんだ?」
「やあだ。夢のなかなのに、ガウリイが質問してる〜」
くすくすと笑ってから、急に淋しい顔になってしまう。
「だって、ね?あたしがガウリイの傍に入ると、大変なことばっかりに巻き込んじ ゃうんだもん」
「だから・・・・俺と別れたいのか?」
「うん・・・・あたしは・・・・ガウリイには幸せになってほしい」
「・・・・・・・じゃあ、なんで俺といると息苦しいなんて言ったんだ?」
「あれは本当だよ?ガウリイといると、息苦しいの」
「だからなんで?そんなに俺が嫌いか?」
「違うよお・・・・その反対。好きなの。苦しいほど、好きなんだもん・・・・」
リナの擦れるような声に、自然と腕に力がこもる。
「好きなんだもん、ガウリイが。
 あたしは・・・・ガウリイのこと危険な目にあわせるから、ガウリイのこと好き になっちゃいけないのに。
 好きなの、ガウリイのそばにいたいの。ガウリイと一生一緒に・・・・好きにな っちゃいけないのに、好きなの。
 こんなに、好きなの・・・・」
涙が溢れたリナの瞳に耐えられなくなって、俺はリナの髪に顔を埋めきつく抱きしめる。
「リナ、リナ、リナ、リナ、リナ、リナ・・・・・」
いとしくて、いとしくて、ただ名前を呼び続ける。
「ガウリイの馬鹿力。あんたって、夢のなかでも馬鹿力なのねえ・・・・」
再びくすくすと笑い始めたリナの髪を、優しく何度も梳いてやる。
「好きだよ、リナ」
耳元でささやくと、リナの身体がぴくりと跳ねた。
「リナ、俺はリナのそばにいるから。
 リナがなんて言ってももうリナの傍から離れない」
「・・・・・・・・・現実のガウリイも、そう言ってくれたらいいのに。
 あたしのこと、好きって言ってくれたらいいのに。
 そしたら、もうガウリイと別れても、心残りない」
「別れない」
「別れなきゃ・・・ならないの」
「誰が決めたんだ、そんなこと」
「・・・・・・・・・・あたし」
「じゃあ俺がいま決め直してやる。リナは俺と別れない、別れちゃいけない。ずっ と、俺の傍にいなきゃならない」
またくすくすと笑いだす。
「夢の中なのに、なんか本物のガウリイみたい」
「ああ、本物だからな」
「本物だったら良かったのに。そしたら、ガウリイの傍、離れなくてすむ・・・」
そう言うと、微笑んで目を閉じる。
そして聞こえてくる、規則正しい寝息とリナの鼓動。リナの寝顔を見ながら、俺は長いことずっとそうしていた。

明日になったらもう一度言ってやろう。
そうして、もう二度と俺から離れることのないようにしてしまおう。
ひそかにそう誓いながら、リナの唇に自分の唇を落とす。


夜空に流れ星がひとつ、流れた。







                              Fin    
                                     〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

というわけで。
お気づきになられた方もいたでしょうか?
SMAP「Fly」からの作品ですよ。
(題名で気づくか・・・・・)

ちょこっとお願い。
私、感想書かれるのがちょっと苦手なので
(書かれるのは嬉しいんだけど、恥ずかしいのさ←バカ)
なるたけ、感想は個メールでよろしくお願いしたいんです。
しかも、5段階評価で評価してくれたら嬉しい。
そんなに感想はいらないです。
だって、感想書くのって難しくない?

5段階評価と(1,2,3,4,5)、直した方がいい個所とここがよかった個所くらいを書いて送ってくれたら、かなり嬉しいです。
変な人でごめんなさいです(><)

レスは全部返すし、評価は厳しければ厳しいほど嬉しいです〜。
(マゾじゃないぞ(^^;)
ただ、日々之昇進を目指してるだけ(^^)
よければ『いい!』、ダメならダメって書いてね♪

ではでは。
わがままですみません。
評価の数字だけでもかまわないですよ〜(まだ言うか)