◆−ちょっとだけ秋です(間に合ったか?!(汗))−おーはし(11/23-09:03)No.2492
 ┣「雨宿り」―アメリア&ゼルガディス―−おーはし(11/23-09:05)No.2493
 ┃┗Re:ほわわ〜★−鈴鳴 彩菜(11/23-10:02)No.2497
 ┃ ┗赤面&大汗!!−おーはし(11/25-21:36)No.2506
 ┣「晴天の霹靂」―リナ&ガウリイ―−おーはし(11/23-09:06)No.2494
 ┣「秋の味覚」―なかよし四人組―−おーはし(11/23-09:09)No.2495
 ┃┗Re:「秋の味覚」―なかよし四人組―−ももへい(11/23-12:32)No.2498
 ┃ ┗ハイなゼルガディス(笑)−おーはし(11/25-21:37)No.2507
 ┗「でじゃぶ=既視感」―ゼルガディス―−おーはし(11/23-09:10)No.2496
  ┣ふにふに−わかば(11/23-15:23)No.2499
  ┃┗なでなでふりふり(笑)−おーはし(11/25-21:38)No.2508
  ┣しっとり、うっとり、まったり。−魚の口(11/23-18:59)No.2500
  ┃┗ああ!知ってる人がいた(驚)−おーはし(11/25-21:40)No.2509
  ┃ ┗コメント返しでごめんなさい(笑)−魚の口(11/26-14:18)No.2512
  ┣Re:「でじゃぶ=既視感」―ゼルガディス―−くが(11/25-00:25)No.2501
  ┃┗ありがとうございます。−おーはし(11/26-22:23)No.2513
  ┣うきゃぁ♪−かたつむり(11/25-16:13)No.2504
  ┃┗キノコ疑惑(笑)−おーはし(11/26-22:25)No.2514
  ┗Re:「でじゃぶ=既視感」―ゼルガディス―−うさびん(11/26-00:16)No.2511
   ┗し、七にんめ?!(汗&喜)−おーはし(11/28-13:46)No.2517


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2492ちょっとだけ秋です(間に合ったか?!(汗))おーはし 11/23-09:03


短いもの第三弾です。
(回を重ねるごとに話は長く、数は少なくなっていくような…(汗)
 これじゃもう「短いもの」じゃないかなぁ…(再汗))
書かなきゃいけないというわけでは無いのに、
なんとなく書かなきゃいけないような気になって結局また書いてしまいました。(←文章混乱)
「ゼル&アメリアの結婚話の続き…書きたいなぁ」
とか言ってたくせに…迂闊に予告なんかするもんじゃないです(汗)。ほんと。ぐしぐし。
(これについては、ちょっと思うところがありまして……書いてはいます途中まで)
一応、秋ものなので「まだ秋のうちに!(笑)」とか思ってちょっと急ぎました。
数無しネタ無し(涙)で、バラエティには欠けますけど、お暇でしたらどうぞです。(ぺこ)


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2493「雨宿り」―アメリア&ゼルガディス―おーはし 11/23-09:05
記事番号2492へのコメント

…って……さ○まさし?(笑)
じゃなくて、雨の日のゼルガディス&アメリアお出かけ話です。
前書いた『昼下がり』の続編みたいな書き方してますけど、
二人の関係進行度(笑)から言えばこっちのが前って感じ…かな?
直接の続きってわけではないです。
どきどきらぶらぶお笑い(?)、といういつもの少女漫画(笑)で、いきますです。


=========================================



ぽつん


「あ」
「どうした?」


ぽつん…ぽつん…


「あの…」


ぽつぽつぽつぽつ……


「ちっ…降ってきやがったか」


さぁっ


とある町での昼下がり。
一面に広がっていた青空に雲が出てきたのは、ほんの少し前だった。
「雲行きが怪しいとは思ったが…まさか降ってくるとはな」
「すみません。私があんなこと言わなきゃもう宿についてたのに…」
「雨が降るのはお前のせいじゃない」
「でも…すみません…」

ちょっとした用事で出かけるゼルガディスにいつものごとくついてきたアメリア。
用事は朝のうちに終わってしまったのだが…
『こんなに良いお天気なんだから、もすこし外でお散歩しましょ!ね!』
さんさんと明るいお日様と、大好きな人との二人きりの時間。
楽しくも騒々しい四人揃っての旅の途中、
ふと天から落ちてきた二つの宝物を手放すのが惜しくって、
つい、口から出てきてしまった言葉だった。


それがこんなことになるなんて…神様あなたはいじわるです。


アメリアは気まぐれな天の神を少しだけ恨んだ。



ざぁぁぁぁぁぁ

止む様子も無く強くなる雨の中、ゼルガディスは雨宿りできる場所を探し辺りをみまわす。
「あの木の下なら少しは凌げるだろう」
道の脇少し入った場所にある太い幹と広く茂った梢を持つ大きな木、
かなり身体を濡らし始めた雨を避け、二人はその下へと走りこんだ。
「ひゃあああびしょびしょですぅ」
子犬のようにぷるぷると頭を振ると、おかっぱにした黒髪から雨のしずくが飛び散る。
「お前のそれは雨避けには向かんだろうからな」
そう言いながらゼルガディスは降ろしていたフードを被りコートの前を合わせた。
アメリアのマントと違って彼の羽織っているものは雨具にもなる。
「あー、いいなーゼルガディスさん。雨合羽」
「雨合羽いうな!」
「雨を避けるのは雨合羽です!」
他愛の無い口争いをしながら二人はなるべく幹によって雨を避けた。


ぽつ


ぽつ


みっしりと青く茂る木の葉。それでもその僅かな隙間から雨は滴り落ちてくる。


ぽつ


「うきゃ!つべたいぃぃ」
落ちてきたしずくが首筋を直撃したらしい、
秋の雨の冷たさにアメリアが悲鳴を上げて飛びあがる。
「………」
ふわ
その瞬間、目の前に白い幕が被さってきた。
「はにゃ?」
いきなり視界を被われて驚いていると、その幕を通し頭の上から声が降ってくる。
「入ってろ。それ以上濡れると風邪を引く」
いつの間にか後ろに廻っていたゼルガディスが、自分の着ているコートを広げると
その中にアメリアをすっぽりと抱えこんだのだった。
好きな人の腕の中!
このシチュエーションにときめかない少女はいない。
ときめきついでにうろたえて、こんなこと言ったりして。
「だ・だいじょぶですよっ!こう見えても私、か・体には自身がありますから!」
「うるさい。大人しく入ってろ」
「……はい」
言葉は素っ気無いけど、込められた想いは優しい。
アメリアは素直に頷いた。


さぁぁぁぁぁぁぁぁ


雨はまだ振り続いている。
コートの中、僅かに入る光で見える、自分の身体に回された腕。
その腕はまるで触れることを恐れるように、僅かに離されていた。
人との触れ合いを、その岩の肌故に極端に嫌うゼルガディス。
彼のそんな心を表すように、ほんの少しの隙間でもって離されている腕、そして身体。
アメリアは、そんな隙間が寂しかった。
自分に触れようとしないゼルガディスの躊躇いが悲しかった。
岩で出来てるからって、そんなの気にしないのに。
気になんか、してないのに。
解って欲しいこの気持ちを。
どうしたら解ってくれるだろう、こんな切ない気持ちを。
……………。
よし。
コートに包まれた薄闇の中、俯いたまま黙っていたアメリアがふと顔を上げた。
「どうしたアメリア?」
抱えこんだ小さな身体の動く気配にゼルガディスは下を向く。
その瞬間、


がばっ!!
「のわっ?!!」


振り向いたアメリアが力一杯しがみついてきた。
「ななななな!!!何何何何!!??(驚!)」
ぎゅううううう!!
「ゼルガディスさんコートのおかげで身体全然濡れてないです。
 私ばっかりびしょ濡れで、不公平ですよね。だからこやって……」

すりすりすり

「のわわわわわ……」
「タオル代わりに拭かせてもらっちゃいます♪」
「!!!やめんかあああああ!!!(赤面)」
「拭き拭き拭き♪」

すりすりすり

「〜〜〜〜〜〜っ!!!(慌)」
じたばたじたばた


突然、想像もしなかった行動に走るアメリアに、
正気を失わんばかりの恐慌状態に陥ったゼルガディス。
声にならない叫びを上げ仰け反るが、さりとて邪険に振りほどく事も出来ず、
しがみつかれたままじたばたと足掻くのみ。
いつもの無愛想な鉄仮面もすっかり崩れてしまっている。


わたわたわた
「!!…ぅや、止めろっつーとる…」
「ヤです。ゼルガディスさんがいけないんですから♪」
「は?」
「だって、私こんなに濡れてて寒いのに、触れてもくれないんですもん♪」
「……」
「リナさんはこんなときガウリイさんに抱きしめてもらってあっためてもらって……
 羨ましかったなぁ♪」
「……」
はしゃいだ声と表情で、冗談めかして言ってはいるが、
秘められた切ないくらいに悲しい想いは恐慌状態だったゼルガディスを現実へと引き戻す。
動きを止めたアメリアから身を離すと、一言ぼそりと呟いた。
「………俺の身体は岩だ。暖かくも柔らかくもない」
「そんなことありません」
「嘘だ」
「私には、他の誰よりあったかいんです。岩でも何でも、それがゼルガディスさんなら」
目を逸らし、呟くように言うゼルガディスにアメリアは真っ直ぐな瞳で答えた。
この人の心にこの言葉が触れるよう、精一杯の願いを込めて。

ばさ

「……もう暴れるなよ。これ以上濡れるのはご免だ」
「はい」
にっこりと微笑み答えたアメリアを、ゼルガディスは改めてまた、コートの中に抱えこんだ。
今度は、その両腕と身体にしっかりと抱きしめて。
身体と、心と、二つのものの間にあった、
僅かな隙間を無くすように。




もそもそ
「…んー…?。…ゼルガディス、さん?」
「……何だ」
やっぱり冷たくなんかない。
堅い岩の肌を通して伝わるほのかな暖かさに、うっとりと包まれていたアメリアが、
ふと、顔を上げた。
自分自身もどきどきして体温が上がっているとは思うけど……それにしても…
「……あのですね、あの…あったかいの通り越して……
 ……なんか、…………熱くないですか?」
「気のせいだ!」
うろたえた響きのある答えに、アメリアの中の『?』は更に大きくなる。
「〜〜でもぉ…」
「いいから!気にせず大人しく入ってろ!」
「…はぁ」
もそもそ


うろたえているのは必死に誤魔化そうとしてるから。
コートに包み込まれているアメリアには見ることができないが、実のところを言うと、
フードに隠されたゼルガディスの顔は首筋まで真っ赤になって茹であがっていた。
もちろん、身体も同じく。


「〜〜〜?やっぱ熱いですぅ、顔出していいですかぁ?」
「絶対、ダメだ!」
秘めた切ない想いは同じこと。
愛しい少女を抱きしめるときめきは、彼の、冷たい筈の岩の身体を、
めちゃくちゃにあったかくしていたのだった。




雨は降り続く、二人の想いを抱きしめて。


神様、さっきは恨んでごめんなさい。
謝りますからこの雨を、もう少し、もう少しだけ止ませないで下さい。
……お願い。




きまぐれな天の神は、今度こそ、少女の願いを聞き入れてくれたらしい。




end



=========================================

いや、その、なんちゅうか、恥っずかしぃぃぃぃぃい!(叫)くらい、少女漫画でした。
話数が少ない分楽しい話にしたかったのですけどネタがネタなので、
あんまり楽しくなんなかったです。(悲)
で、実は、このお話には先に書いた別バージョンがあります。
アメリアの取る行動と天の神様の気分(笑)が違うやつ。
最初は猫本店さんの簡易投稿に!とか思ってしこしこ書いてたのですけど、
この長さでは長くて入らないであろうことが判明(笑)結局仕上げ前であきらめました。
二つ並べて出そうかとも思ったんですけど……似たような話でしつこいし、お笑いでないし(笑)
改めて見るとあんまり出来よくないし(泣)、…………うーん、あきらめて正解だったかなぁ(涙)


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2497Re:ほわわ〜★鈴鳴 彩菜 E-mail URL11/23-10:02
記事番号2493へのコメント

ああ、今回もカオが「ほにゃーん」となるお話を見れて幸せ絶頂です。

書き殴りさんの第一おめあてであるおーはしさまの作品があっぷされたのを
見た瞬間というのはとりあえずもにたーの前でガッツポーズをして
「おっしゃ!!!」とココロの中で呟きます。

あれですね。この気持ちは自分の大っ好きな漫画の載ってる雑誌が
出るのを今や遅しと待ち侘びる気持ちににておりますな、うみゅ。

とにかくゼルにすりすりするアメリアがなんつーか。へへへぇ。(不気味)
とてもよかったです、ええ★

ところで。


>で、実は、このお話には先に書いた別バージョンがあります。
>最初は猫本店さんの簡易投稿に!とか思ってしこしこ書いてたのですけど、
>この長さでは長くて入らないであろうことが判明(笑)
>結局仕上げ前であきらめました。


いけませんよ、これ。

ください。(ぽつ)

つりぃに載らなきゃ小説コーナーの頂きモノ棚に入れればいいぢゃ
ないですかっ!!!挿し絵付きで。(あ、それは余計か)
よみたいですう。うるりん。(と、ここで目薬)

全国一億三千万人のゼルアメファン&おーはしファンの為にも!!!
(ちなみに会員一号は私ね♪←決めるな)

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2506赤面&大汗!!おーはし 11/25-21:36
記事番号2497へのコメント

毎回過分なほどのお褒めの言葉、ほんとにありがとうございます。(赤面)
………………でもそのあの…………
ゼルアメファンは解るんですけど………お、おー○しファンって……(だらだらだら(大汗))

と、とにかく、お返事書かねば…(動揺)
えー…(汗)
えっと、後書きに書いてたお話ですが………

送ります。(白旗(笑))

でもほんとにいいんでしょうか?アレで(ってまだ見せてないのに(笑))。
一応送りますけど……
読んで「やっぱいまいち…」だった場合、握りつぶしてかまいませんから!
ただ最近、時間取りにくくなってるので(涙)、送るのちょびっと遅れる…かも。

ちゃんと出来あがったらお手紙しますので。


それでは。

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2494「晴天の霹靂」―リナ&ガウリイ―おーはし 11/23-09:06
記事番号2492へのコメント


雨の日のお出かけリナちゃん&ガウリイさん編です。
ゼルとアメリアの方を考えた時、『昼下がり』の続編(みたいなもの?)なんだから
こちらも対で書こう!と、思ってせこせこと書いたものです。
二人だけのお話って、久しく書いてないので難しかったです(涙)。
お好きな方に気に入って頂けるものに出来たかなぁ……
不安ですが(汗)、読んでやってくださいませ。


=========================================



「ほい、これが報酬。何かあったらまた頼むよ」
「まっいどありい♪」
じゃらん
金貨の詰まった金袋が依頼人らしき男の手から栗色の髪をした小柄な少女の手へと渡される。
「じゃ、宿に戻るか」
「うーん……」
少女の隣には長い金の髪をした青年。
無骨ではないが大柄でがっしりした彼の隣にいると少女はなお小柄に見える。
少女の名はリナ、青年の名はガウリイ、この世界では有名なお騒がせカップルである。


とある町での昼下がり、
以前片付けた仕事の報酬を受け取るため、お散歩がてらでの外出だった。
報酬を受け取るだけだし、町中でもあるし、と言う訳で、珍しく二人とも普段着だけの軽装。
ガウリイはアーマー無しだし、リナはマントくらいしか着けていない。
秋も深まったので、これまで脱いでくるのは流石にちょっと寒かったらしい。
いつもの魔道士ルック、戦士ルックでなく、ごく普通の服で並ぶ姿はちょっと見
そこらのらぶらぶカップ……いや、それには色気とか恥じらいとかいうものが足りないか。
この二人には、ちょっと。

「報酬うけとるだけが目的だったけど……
 折角賑やかなとこまで出てきてんだから勿体無いわよね、このまま帰んの」
「それもそうだなぁ…」
報酬を受け取った建物の出口で、
晴れた空を見上げ考えていたリナが突然手を打ってガウリイに降り返った。
「そだ!お金も入ったし、あたしが奢ったげるからっ!
 二人で…何か美味しいものでも食べに行きましょ♪」
「えっ!!?」



ぴかっ


どしゃああああああああ!!!!!



「わぁぁぁ雨だぁぁぁ!!!」
「何だ一体?!あんなに晴れてたのに…」
「やだねぇ、洗濯物が濡れちゃうじゃないか!!」
ぱたぱたぱた
わらわらわら
「……………」
「ほら見ろリナ!お前が『奢る』何て世にも恐ろしいことを言うから……
 大雨になったじゃない……ぶっ!!」
どご
「どうるさいわああああ!!」


がめつさにかけては右に出るものはいない、
音に聞こえた守銭奴、リナ=インバースが放った『奢る』の一言は、天の神すら驚かせたらしい。
ほんの数瞬前まで晴れ渡っていた秋の空は、あっというまに黒雲の渦巻く雨空へ…
「うひゃあ、ちょっと止みそうにないなぁこりゃ」
「ぅわあるかったわねぇぇぇぇ」
ずごごごごごごご(怒)
「そ、そんなに怒るなって(汗)……さっきのは冗談!冗談だよっ!」
「ふん!!」
邪魔になるだろう出入り口を避け、建物の軒下で雨宿りをしながら
二人はとりあえず雨が止むのを待つことにした。


ざあああああああああ


雨は弱くなるでなく止むでなく、降り始めた時の勢いのまま落ちつづける。
まるで今のリナの気持ちのように。
ちら
「何だリナ?お前まだ怒ってんのか?」
「怒ってる」
ぷん
「さっきのはちゃんと謝っただろ?」
「んなことで怒ってじゃないわよ」
「?じゃ、何怒ってんだ?」
「………」
ぷい
「おい?」


『二人で何か美味しいものでも食べに行きましょ』


それはあの時リナが唯一思いついた、精一杯素直な誘いの言葉。
楽しくも騒々しい四人揃っての旅の中、ふと手の中に落ちてきた二人きりの時間。
その時間を手放すのが、ほんの少し惜しいような気がして、
丁度良い口実を見つけた天邪鬼が、ちょっとだけ素直になったのだ。
四人一緒も楽しいけど、たまには二人で歩きたい。
何も言わなくても通じ合う、阿吽の呼吸の相棒も、こんな気持ちには至極鈍感だったらしい。

折角人が『たまにはねっ♪』って、ひろーい気持ちで言ったげたのに!
『よし!行こう』の一言くらい言えっての!
おまけに何よ!天気まで人を馬鹿にしてっ(怒)

一回出足をくじかれた感情は、ちょっとやそっとでは戻りそうも無かった。



ざあああああああ


「あっめあっめふっれふっれかーさんがー♪っと、止まねーなぁ…」
雨は降り続いて止む様子も無い。
この調子だと、もしかして今日一日。
少なくとも夕暮れまでは降りつづけて、降り止む頃には宿に帰るしかなくなっているだろう。
折角二人で出かけてきたのになぁ…
「ふぅ…」
「……」
小さく溜め息をついたリナの横で、突然ガウリイが手を打った。

ぽん

「よし!」
ぎょ
「な、何ガウリイ?!いきなり…」
「行こうリナ。強行突破だ!」
「あ?」
強行…?思いついたように何だかわからないことを言い出したクラゲ男に、
リナは呆けたような返事を返した。
「飯食いに行くんだろ?二人で」
「へ?で、でも雨…、雨こんなに降ってんのよ?」
さっきより少しは弱まったものの雨はまだ本降り状態。
食堂の連なる通りまではそこそこ離れているから、走って行く内にずぶ濡れになるだろう。
そうまでしても行こうというのは、底無しの腹が食べ物を要求し始めたから?
雨を呼ぶほど珍しい、リナの『奢る』の一言に惹かれたから?
それとも…
「止むの待ってたら日が暮れちまうぞ。そしたらもう宿に帰るしかなくなるだろ?」
「…いいじゃん。雨やむの待って、宿に戻って、ゼルと、アメリアと、皆で食べいけば…」
今無理して二人でいかなくても、雨が止んでから、皆で、四人で行けば。
別に、二人っきりでなくても…
俯きがちに答えを返すリナにガウリイはぶんぶんと横に首を振った。
「『皆で』じゃなくて、『二人で』。お前はそう言った」
「……」
「『二人で』、美味しいもん食おうって」
「……うん」
「だから……行くぞリナ!」
「ん!」


何も言わなくても通じ合う、阿吽の呼吸のパートナー。
三歩歩けば記憶が消えるクラゲ頭の持ち主で、複雑なことは理解不能。
お粗末な脳ミソのせいで、怒る理由はわからなくても、拗ねる気持ちは理解できなくても、
何をして欲しいのかは、ちゃんと通じていたらしい。


……らしい。けど、


もしかして、
もしかしたら、


『皆でなく二人で』

それはリナだけのものではなく、ガウリイの中にもあったのかもしれない。
のほほんとして捕らえどころのない顔の下で、同じ想いを隠していたのかもしれない。
隠して、黙って、気付かないふりして、相手に悟られぬようさり気無く手を差し伸べる。
真っ直ぐ向き合い恋を語れば、真っ赤に茹であがって硬直してしまう、純で可愛いドラまた娘を、
怖気させてしまわぬように、やんわりゆっくり時間をかけて。


優しくそっと、包むように。



もしかして、
もしかしたら………だけど。




「んでも、ずぶ濡れはヤだなぁ」
強行突破に同意はしたものの、軒下から見る外の様子にリナは少し渋い顔をした。
天から次々に落ちてくる大粒の水滴たち、
春や夏ならともかく今は秋、さぞや冷たくなっているだろう。
せめて少しは雨避けになるものを、二人はぐるりと頭を巡らせた。
ぐるーり
ひた
「お・そだ、これ!これ被ってったらどうだ?」
くいくい
「これって…あたしのマント?確かに雨避けにはなるけど………
 (!)えへっ……いーいっこっとっ思いついちゃったーぁ♪ガぁーウリイっ?」
「うん?」
「ちょおっとしゃがんでくんない?」
「あー?」
くる、
「っしょっと。これでいいのか?」
ぴょい
「どわっ!?」
がしっ!
びっ!
「よし行けガウリイ!!」
言われるままに腰を屈めたガウリイの背中に、リナが勢い良く飛び乗った。
そのまましがみついて……つまるところ、おんぶである。
「なんだこりゃあ!!」
「へへー。これなら濡れないし、らっくちん♪マントはあたしが広げててあげるから…
 おもいっっっきり!飛ばしてっていいわよ!」
「とほほほ………オレは馬かい…。〜〜〜〜ったくもう…んじゃ行くぞ!!」
「いけいけー♪」


掛け声を合図に、雨の降る中、リナを背負ったガウリイが軒下を飛び出し走りだす。


ばしゃばしゃばしゃ


「いやっほーい♪あははは」
「えっほえっほえっほ…ひー(汗)」


降り始めた雨に暗く沈んでいた町の中に、突然響く明るい笑い声。
その声に呼ばれたように雲の切れ間から光がこぼれる。
「あ、ガウリイ、少し光がさしてきてるみたい」
「そ、そっか?えっほえっほ、なら、えっほえっほ、帰る頃には、えっほえっほ、
 止んでるかもなぁ」
雨はまだ止む様子は無かったけれど、辺りは仄かに明るさを増してきたようだ。
二人が仲間の待つ宿に戻る頃には、綺麗な夜空が広がっているだろう。


「明日、晴れたらいいね」
「えっほ、そだな。えっほ」


暗い町の中、輝くように明るい光を纏って走る、二人の為に。



end


=========================================

…………どでしたでしょう。
どっちかというと、姫様カップルよりちゃんと書けたかなぁと思うんですけど(汗)。
んでもやっぱりリナちゃんとガウリイさんって「こんなになりたい」っていう理想形として、
お話の脇で助けてもらう方が書き易い…です。多分。
アニメのガウリイさん見る限り、この二人には波風立ちそうにないですもん。
一見バカ極まりないふりして実のとこ、一番大人で一番頼もしい、四人組のお父さん役。
妻(リナちゃん)一筋で「浮気で家庭に波風」なんて絶対しない愛妻家。
そんな風ですよね、アニメガウリイさん。(小説ガウリイさんは、もちょっと男の人って感じです)


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2495「秋の味覚」―なかよし四人組―おーはし 11/23-09:09
記事番号2492へのコメント
出す順番間違えました。(汗)
これが一番に来る筈だったのに…ぐしぐし(泣)

今回、本当に秋らしいのはこれだけかも…
定番(涙笑)の音声&効果音ギャグです。

……………………。

じつはこれを出したくて他の話を書いたとか……(笑)


=========================================


がっさごっそがっさごっそ
「きっのこきのこー美味しいキノコ♪っと」
「あっ!リナさんこっちにもキノコ!」
「お!アメリア、あんた目がいいわねー」
「えっへん!」
がさごそがさごそ
ぷち
「ほい。また一つ」
ぽい
「うんしょ。もう籠一杯ですよぉ」
「んーそおね、こんだけあればいっかな」
ゆっさゆっさ
「キノコ一杯の籠がひい、ふう、みい………うふふふふふ…(幸)
 やっぱ秋って言えば『食欲!』の秋よね!美味しそうなキノコが
 ほら!こぉんなに!」
「リナさんとガウリイさんの食欲に季節は関係ないですけどね」
「あーめーりーあぁぁぁぁ?」
ぐにぃぃぃぃぃぃ
「ひなふぁぁぁん(泣)」
「…最近みょーに口が廻るようになったわね、あんた。
 昔は素直で、あたしの言うこと良く聞いて、とおっても!かあいかったのに」
ふう…(溜め息)
「リナさんと付き合ってたら嫌でもこうなります」
「あーめーりーあぁぁぁぁ」
むにぃぃぃぃぃ
「ふみまへぇぇぇん(泣)」
がさがさがさ
「うおーい、薪集めてきたぞ。キノコ取れたかぁ?」
がさっ
「リナ!お前またアメリアをいぢめて!」
「ひーん、ゼルガディスさぁぁぁん」
とてとてとて
ひしっ!
「よしよし、こんなに顔を腫らして…(おたふく風邪みたいだな)」
なでなで
「へへへへー(ほにゃあああ)」
ぱたぱたぱた
「いっやぁーぁ!!あっついわねぇぇぇガウリイぃ?今夏だったかしらぁぁ?」
「秋だろ?」
ごす!
「ぐはっ!!」
「こんぼけがぁ!!〜〜〜〜あんった、場の雰囲気ってもんがわかんないのっ!!
 一体何年あたしの相方やってんのよっ!!」
どか!ばき!ぐりぐりぐり
「…………わ!…きゃ!…ひえっ!……(汗)」
「………命がけのドツキ漫才みたいだな………死ぬなよ…ガウリイ……(祈)」



―数刻後


「ふう!さっぱりしたぁ!」
ぺちぺち
「…おいガウリイ、俺の声が聞こえるか?」
「あー」
「いちおう聞こえてるみたいですね」
「運動したらお腹すいちゃったあ!さ、早くキノコ食べましょ♪」
『………』
「どしたのよ?二人とも。んな辛気臭い顔しちゃってさぁ。
 ガウリイはほっとっきゃ生き返る(笑)から、さっさと焼きましょ、キノコ」
ぼそ
「言ってもしょうがないとは思うんですけど……やっぱり、リナさんって…リナさんって…」
「外道。…だな」
「ほら早くぅ網用意してぇ♪」
「はーい…」
「おー…」
ごとごと、がらがら
「石を積んで網のせて薪を入れて……うし。火つけるわよ、『炎の矢』!」
ぼっ
ぱちぱちぱち
「火付よーし。火力よーし。さぁ!焼くわよぉ!っと、その前に…」
ごそごそ
「何です?」
「採ってきたもの選別しなきゃね。キノコって危ないのも多いから」
「見た目にドギツいものは大抵危ない。裂け方で見るってのもあるが…」
「…んふふふ、だぁいじょうぶ!麓の村で手に入れた…これがあればっ!」
ばん!
「『月刊《食通》別冊―秋の味覚キノコ大全』?」
「……………何だかな…」
「オールカラーで詳しい図版付き!これで確かめればバッチリよっ!」
びし!
「流石リナさん!食う事に関しては抜かり無いですねっ!」
「あーめーりーあぁぁぁ?」
うにぃぃぃぃぃ
「にゅうううううう(泣)」
「もうそれはいいっちゅうに…さっさと選り分けないと薪が燃え尽きるぞ」
はっ
「さっ、アメリア!」
「はいっ!リナさん」
ごそごそぺらぺらぽいぽい


「…………はぁ(疲)」



―数十分経過


ぱちぱちぱち
「うっふふー焼けてきた焼けてきた♪いい香りー」
「美味しそうですね♪」
つんつん
「うーん…もういいかな?じゃ!…いっただっきまぁ…」
ひょ
ぱく
「うん。美味いぞ、これ」
むぐむぐ
「が・がうりい…(汗)」
「ガウリイさん?!……いつの間に…(汗)」
「あれだけのダメージを受けながらキノコの匂い一つで完治。
 流石、食い意地についてはリナの向こうを張るだけあるな…」
「こいつも、お、こいつもいい味。美味い美味い♪」
ひょい
ぱく
ひょい
ぱく
『……』
…………はっ!!
「ガウリイっ!一人でぱくぱく食ってんじゃないのよっ!!
 あたしのキノコよあたしのっ!!」
「私も食べますぅぅ!」
「……やれやれ」
ぱくぱくもぐもぐ
ひょ?
「あ、この籠もう空ですね」
「ああ、まだあっちにあるから大丈夫よ」
すた
……がさごそがさ
ちろ
「うに?ゼルガディスさん、全然食べてないじゃないですか」
「…食べた。2,3個。」
「2、3個って…そんだけですか?!ダメですもっと食べなきゃ!
 そんなんじゃおっきくなれませんよ!」
「小学生のガキか!俺は」
「そうそうアメリアの言う通り。ほら焼けたぞ。ゼル、食べろよ折角採ったんだから」
ぽい
ぽい
ぽい
「まてこら!人の皿にひょいひょいキノコを放りこむな!」
「ほら!ガウリイさんだってああ言ってます。
 あ・何だったら私が食べさせたげますよ?はい、あーん……」
「自分で食えるわいっ!!(赤面)…ったく……
 人の話を聞かん奴ばっかり揃いやがって…(ぶつぶつぶつ)」
ぱく
がさ
「アメリアー。キノコ持ってきたわよ」
「リナさん?キノコありましたよ?ここに」
『?』
「?…ひいふうみい……変ね、籠の数多いわよ。一個」
「え?(汗)」
もぐもぐ
「何か妙な味だな。それにこのキノコ……少し色がきつくないか?」
「そっかあ?この籠のはみーんなこんな感じだぞ?」
わさっ
『!』
「がっがががが、ガウリイっ!!その籠……ちょっと…」
「?ほい」
わし
じぃぃぃぃぃぃっ
…………(汗)
「り、リナさん…これ…」
「……ガウリイ?…これどっから出した…の?」
「あっち。何か離して置いてあったけど?」
どっかん!
「ぐはぁ!!」
「こんばかがぁあ!!この籠は後で魔法屋に売りつけようと思ってた…
 毒&魔法キノコよっっっ!!」
「ゼルガディスさぁぁぁん!!食べちゃダメぇぇぇぇ!!!」
「……って、もう食べちゃってるわよ〜(汗)……ゼル?!」
「……」
しーん
「…ぜ…ゼルガディスさん?(汗)」
「……何だアメリア」

「大丈夫ですか?お腹痛くないです?気分は?」
「最高」
「よかったあ!……ん?……最…高……?(汗)」
「ああ。まるで世界が光り輝いているようだ……人生って、なんて素晴らしいんだろう!」
きらっ(光る白い歯)
「ひっ(硬直)…!ひぃぃぃぃぃ!!!
 ぜ・ぜるがでぃすさんがっ、ぜるがでぃすさんがっ…!壊れたあああああ!!!!(笑)」
がたがたがた
「どうしたんだアメリア?そんなに怯えて…愛らしい顔が台無しだぞ」
さらっ(風になびく髪)
「いやぁあああああこわいいいいい!!!リナさん助けてぇぇぇぇ!!!」
ふるふるふる
「か、完全に頭に毒…まわってる……(大汗)」
「お、オレ…近寄りたくない…(大汗)」
だらだらだら(大汗×2)

「さあ…笑っておくれ、僕の太陽(爆笑)」
「ひぃやああああああ!!!(絶叫)」

「いかん!このままだとアメリアの精神が持たんぞ(笑)!!」
「そっ!…そうねっ!(笑)アメリアっ!今助けるわよっ!!
 〜〜〜っ!インバースっ!ロイヤルクラぁぁぁぁッシュ!!」
めき
「………」
『………』
ぐらあ
ごと
「ふう…仕留めたわ」
「…なぁ、今の蹴り……マジに死んでないか?(汗)」
「リナさんっ…りなさぁぁぁぁん(涙)」
ぱたぱたぱた
がし
「よしよし、怖かったわね」
なでなで
「ひーんひーん」
「…気の毒になぁ…ゼル」
なでなで
「……(死)」



――数十分後


「……う…」
ぴく
「ゼルガディスさん!」
むくり
「…っつ!何だこの割れるような頭の痛みは…」
「…え…えーと…(ほんとに割れてたりして……)」
「(汗)ちょっ、ちょっと気分悪くしてー、倒れたのよ。立ち眩みねきっと、うん。
 あぁーっと…で……ゼル、大丈夫?気分は?」
「最悪。いつもの事だが」
「世界が光り輝いてたりしてません?」
「はぁ?何を馬鹿なことを。おやじのハゲ頭じゃあるまいし」
「アメリアの笑顔見て、どう思う?」
「おきらくごくらく太平楽。ま、そこが良いんだが……って何言わせんじゃ!!(赤面)」
ぱあぁぁぁっ(嬉)
「良かった!口が悪くてデリカシーのカケラもない、いつもの根暗なゼルガディスさんだ!」
「うんうん。ゼルはやっぱこうでなきゃね」
「……………喧嘩売ってんのかお前ら」
「良かったなぁゼル!毒抜けて、っむぐむぐ…」
ふごふごふご
「……毒?」
「なっ何でもないって!……えへっ♪(ひきつり笑)
 ……大体ガウリイ!そもそもの原因はあんたよ!あんたっ!!
 解ってんでしょうねっ!!」
ぎっ!
「はぁ?」
のほほーん
ぶち
「…………もうキレた。
 ………『黄昏よりも暗きもの血の流れより紅きもの…』」
「りっ!リナさんダメぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
「でっ?!リナやめろぉぉぉぉぉぉ!!!!」

「ヤだ。」

「え?どした?リナ?」
「『…等しく滅びをあたえんことを』…っ!死ねっこのクラゲぇぇ!
 どぉぉぉらぁぁぁぐぅぅぅうっ!すれいっぶぅぅぅぅぅう!!!!!」


どっがああああああああん!!!


「のわああああああ??!!!!」
「にゃああああああ!!!!」
「何で俺までぇぇぇぇぇぇ!!!」

ずごごごごごごごごご………




ぱんぱん

「はぁ…。すっきりした♪うふ」



end



=========================================

もう終わり方まで定型化してますね(涙)。
ゼルがいじめられるのも、リナちゃんがキレるのもお約束(涙笑)。
頭に毒のまわったゼルは、書いてる私も怖かったです。
魔族に対する『人生って素晴らしい』くらいダメージのある精神攻撃かも。
以前怖くて暗いのを書いた時に、『こんなゼルのが怖いかも』と思ったそのままを、
お話にしてしまったのですけど……笑いダケでげらげら笑わせた方が怖かったかな。
えへ。


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2498Re:「秋の味覚」―なかよし四人組―ももへい E-mail 11/23-12:32
記事番号2495へのコメント

 こんにちは。
 いや〜笑いました大爆笑です。ぜるやんがいいキレっぷりでした。

 あっしまった感想これだけ…すいません、このへんで失礼をば。

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2507ハイなゼルガディス(笑)おーはし 11/25-21:37
記事番号2498へのコメント

頭に毒のまわったゼル、お気に召して頂けましたか。(微笑)
恐怖に耐えて(笑)書いたかいがありました。
……って、今回、一番楽しんで書いたのこれなんですが。(←外道)
今回は皆さんお好きなものに感想つけてくだすってますね。
なんか好みがでてるのかなぁと、面白くって嬉しいです。
前回に続きありがとうございました。

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2496「でじゃぶ=既視感」―ゼルガディス―おーはし 11/23-09:10
記事番号2492へのコメント


わけありで、急遽入れることにしたお話です。
残酷な魔剣士(笑)ゼルガディスのほのぼの話。
もれなく姫もついてきます。
でも……いきなり決めたわりには、これが一番『短いもの』らしかったりして(笑)



=========================================



つん
「わ!……何だ犬か」
町を歩いているといきなり子犬につつかれた。


最近、何となく犬に寄りつかれることが増えてきたように思う。
昔はどっちかというと猫の方が好きだったんだが…
今は何となく犬の方に気がひかれるのを読まれてでもいるのだろうか?
野生のカンとは恐ろしいものだな、頭の中にとある男のばか面が浮かぶ。

駄菓子菓子!

…………もとい、

だがしかし!

残酷な魔剣士(笑)たるもの!町中で無邪気に犬とたわむれて、
ラブリーでフレンドリー(爆笑)なイメージを作るのは断じて避けたいところである。
であるのだが…

ふりふりふり

子犬はすでに、期待に目を輝かせ尻尾を振っている……うーむ。


「きゅんきゅん」
(かまってかまって!)

「……」
ぽん

「わんわん!」
(なでてなでて!)

「……」
なでなで

「きゅーんきゅーん」
(だっこだっこ!)

「……」
ひょい、ぽふ

「へっへっへっ♪」(←笑っているのではありません)
(満足満足♪)


要求を全て叶えられ、満足顔の犬を見ながらふととらわれる既視感。
「………何かこれと似たような記憶がある…よーな」



はて?何だったか…



ぱたん

「戻ったぞ」
「おっかえりなさぁぁぁぁいっ!!!」
ぱたぱたぱた

したっ!
「お帰りなさいゼルガディスさんっ!!遅かったですねっ!!」
ふりふりふり
(かまってかまって!)

「……ああ」
ぽん

にぱっ!!
「御飯用意して待ってたんです!!」
(なでてなでて!)

「……そうか」
なでなで

きらきらっ!!
「今日は一日ずーっと一人でお留守番で………寂しかったです」
ぐにぐにぐに…………ちら
(だっこだっこ!)

「……すまなかったな」
きゅ

!(嬉)
「えへへへへへへぇぇぇぇ…」
にひゃあああああ
(満足満足♪)


「………」


……なるほど


「…これだったか」
「え?」
「いや、何でも無い」



いつも子犬のようにまとわりついてくる、元気で無邪気で甘えん坊のお姫様。
最近俺が犬好きに転向したのは、どうやらこいつのせいだったらしい。
慣れとは恐ろしいものだな。


まったく。




end



=========================================


実はこれ、実際に猫本店さんの簡易投稿に出して字数オーバーしたものです。(涙)
あははははは(汗)、調整しても入らない。(泣)
がーん。
で、
結構気に入ってたし(しょうもない話ですが(汗))ちょうど短いものしようとしてたし、
予定変更、こちらに混ぜちゃう事にしちゃいました。


鈴鳴さん、ご覧になってらしたら……すみませんです。(泣)



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2499ふにふにわかば E-mail 11/23-15:23
記事番号2496へのコメント

 た、確かに、姫様の行動って条件反射というか、何を求めているかわかるような・・・。
まあ、魔剣士さんもけして嫌いじゃないハズ。
ほのぼのしてて、とても気に入ってしまいました。
では、素敵なお話をありがとうございました。

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2508なでなでふりふり(笑)おーはし 11/25-21:38
記事番号2499へのコメント

わかばさんは最後のがお気に召したようで…(喜)
ほのぼのシンプルがお好みなのですね。
このお話、ほぼ毎朝会って行く、ひとんちの犬をなでなで考えました。
撫でる時、すんごく嬉しそうに顔見上げるのみて、
姫ってこんなん?とか。(とってもかあいい♪)

毎回、感想ありがとうございますです。(ぺこり)


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2500しっとり、うっとり、まったり。魚の口 11/23-18:59
記事番号2496へのコメント

はー、すっかりと堪能してしまいました。
白い歯きらり、「僕の太陽」ゼルやんに悩殺され(笑)、
ぷしゅーと茹で上がったゼルやんに、にやり。
(そりゃー、姫に「すりすり」されたらなぁ)
リナちゃんとガウりんのらしさに、思わず画面で頷き、
しっぽふりふり姫のお姿を想像して、またにやり。
(きゅ って、きゅ って・・・魔剣士さん役得)

何だか妙な感想ですが、煩悩を刺激されるお話でした。
「例のお話」には、大変気苦労を感じさせてしまっていますが
何卒、続きの投稿をお待ちしております。

処で、日本の心を歌い上げる金○さんは分かったんですが、
あのカラオケのお歌はどなたのだったのでしょうか?
気になって気になって・・・宜しければお答えを
教えて頂けないでしょうか?

でわでわ

魚の口

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2509ああ!知ってる人がいた(驚)おーはし 11/25-21:40
記事番号2500へのコメント

全部のお話にそれぞれ感想頂いてありがとうございます。
「煩悩」………いい響きですねぇ(笑)
私の書くものは、まさにそれの塊!……かも(再笑)

そして……うわお、
『蝋燭の炎を揺らさず日本の心を歌う人』解って頂けましたか!
驚きました!金○さん知ってる人がいたなんて…
私の周りでは「誰?それ」って言う人多かったんです。
(まぁ、めちゃめちゃ古くてマイナーなCMでしたから…覚えてるのが不思議(笑))


で、も一つの方の答えですが…


長寿番組『新婚さんいらっしゃい』のむかーしのオープニング


が正解です。(これも既知者が少なかった…聞けば「ああ」って感じで)
ちなみに歌ってるのは桂○枝&片○なぎさ、当時の司会者カップルです。
今はやばせばみ…じゃない山○まみなんですね(驚)

ほんとのこというと、覚えてたのは歌と番組のみで、相方の女性の名前は
最近になって30〜40代の主婦の方々にリサーチ(笑)、教えてもらいました。
折角ですから、全文紹介しちゃいますね♪(うろ覚えですけど)


【○枝&な○さ】 幸せに幸せにキスしたら
【な○さ】     微笑むあなたがそばにいる

【○枝&な○さ】 幸せに幸せにキスしたら
【○枝】      エプロン姿の君がいる

【○枝&な○さ】  一人より二人心をよせあえば
          言葉じゃ言えないけれど
          これがきっと愛だね

          幸せに(幸せに)
          幸せに(幸せに)

          キスしたら


岩男さんと姫様はこれを歌わされた…ということになってます。(笑)
いやもー、らぶらぶっ!!(爆笑)

幼いながらも結構気に入ってたんですよ。(←変な趣味)
出来ればも一回聞きたいなぁ……。


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2512コメント返しでごめんなさい(笑)魚の口 11/26-14:18
記事番号2509へのコメント

おーはしさん、長めのお返事有り難うございます(喜)。
嬉しさの余り、反則的なこと何かしたりして・・・(てへ)。

>全部のお話にそれぞれ感想頂いてありがとうございます。
>「煩悩」………いい響きですねぇ(笑)
>私の書くものは、まさにそれの塊!……かも(再笑)

いえいえ、読んでいる私達もその塊です(しかもかなりの(苦笑))。

>そして……うわお、
>『蝋燭の炎を揺らさず日本の心を歌う人』解って頂けましたか!
>驚きました!金○さん知ってる人がいたなんて…
>私の周りでは「誰?それ」って言う人多かったんです。
>(まぁ、めちゃめちゃ古くてマイナーなCMでしたから…覚えてるのが不思議(笑))

このCMは覚えてます。真っ暗な中、金○さんが一本の蝋燭に向かって
民謡を歌っている姿・・・父が民謡好きだったので、知っていたんですけど、
そう言えば、最近見かけないですよね?イイ声してたのに・・・

>寿番組『新婚さんいらっしゃい』のむかーしのオープニング
>ほんとのこというと、覚えてたのは歌と番組のみで、相方の女性の名前は
>最近になって30〜40代の主婦の方々にリサーチ(笑)、教えてもらいました。
>折角ですから、全文紹介しちゃいますね♪(うろ覚えですけど)
>
>【○枝&な○さ】 幸せに幸せにキスしたら
>【な○さ】     微笑むあなたがそばにいる
>
>【○枝&な○さ】 幸せに幸せにキスしたら
>【○枝】      エプロン姿の君がいる
>
>【○枝&な○さ】  一人より二人心をよせあえば
>          言葉じゃ言えないけれど
>          これがきっと愛だね
>
>          幸せに(幸せに)
>          幸せに(幸せに)
>
>          キスしたら
>
>岩男さんと姫様はこれを歌わされた…ということになってます。(笑)
>いやもー、らぶらぶっ!!(爆笑)
>
>幼いながらも結構気に入ってたんですよ。(←変な趣味)
>出来ればも一回聞きたいなぁ……。

この番組は知ってます。な○ささん当時のも見てたと思うんですが、
歌までは覚えてませんでした(笑)。
全歌詞までお答えいただいて、有り難うございます。照れる歌ですね。
しかし、何だかこの歌を歌いながら、あの番組のように
登場する二人の姿を想像して・・・・・・ウケました(爆笑)。
「僕の太陽」に匹敵するゼルやんかも・・・はは、すみません。
「新婚さんいらっしゃーい」ネタも面白いかも知れませんね(←何いってんだか)

でわでわ、長々とすみませんでした。この辺で失礼致します。(ぺこり)

魚の口



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2501Re:「でじゃぶ=既視感」―ゼルガディス―くが 11/25-00:25
記事番号2496へのコメント

ああ、ゼルの気持ちがよくわかる・・・・。
私もアメリアが好きなのは犬好きだからでしょうか。
(ゼルは逆ですね)

何だかこのお話新婚さんみたいですね。
「ご飯の用意」とか・・・・・。
いやん。ドキドキ。

初めて感想書くのにこんなんですいません。
次も楽しみにしてます。

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2513ありがとうございます。おーはし 11/26-22:23
記事番号2501へのコメント

わお、またまたはじめてさんだ!
えーその…はじめましてです。(てれてれ)

こちらも犬アメリア(ちょっと危ない表現)がお気に召しましたか。
わかばさんに続き二人目、一番シンプルなわりに支持されてます。これ。(嬉)
好きな人には「すきすきすきぃぃぃ!!(笑)」とついてまわる、
アメリアはほんとに子犬だと思うんです。(柴の子犬なんてぴったり!)
こんな風に好意むき出しで寄られたら、やっぱ撫でずにはいられないでしょう。
残酷な魔剣士(笑)の岩男さんでも。

で、ご指摘頂き読み返したんですが……二人の会話、
確かに帰宅したダンナを迎えに出る奥サマになってますね。
深く考えずに書いたやりとりだったんですけど…(汗)
むぅ…日頃の妄想が無意識に流れ出てしまいましたか…(笑)
いけないなぁ、へへ。(←何考えてる!)

どうも、ご感想ありがとうございました。(ぺこ)


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2504うきゃぁ♪かたつむり E-mail 11/25-16:13
記事番号2496へのコメント

ほのぼの、、、うっとり(はあと)
はぁ、いいっすねぇ(笑)

>雨宿り
もう、ゼルが可愛いっ姫様もめっちゃいいです〜。
アメリアの行動は予測できなかったんですが、、、
アメリアらしいというか、ほんとに可愛いなぁ。

>晴天の霹靂
リナが奢るって言った瞬間大雨(爆)
天の神様もさぞ驚いたことでしょう(笑)
ガウリイのことかいたところが結構つーか、かなり好きです(笑)
うきゃ♪気長に頑張るんだ!ガウリイ君っ!(笑)

>秋の味覚
ゼル、、、頭に毒が回るとあ〜なるんですねぇ(笑)
あははははっ
それにしても、ガウリイも一緒に食べたんじゃなかったのでしょうか?
彼にはキノコの毒も通じない!?(笑)
と、いうかゼルちゃん一人不幸(笑)
アメリアもそらびびるでしょう(笑)

>でじゃぶ
ゼルにとってはアメリアはそう見えるんですねぇ。
確かに、しっぽ振ってついてくる感じが(笑)


おーはしさんの小説めっちゃ好きです。
次回も楽しみにしてますので♪
(密かに催促!?(爆))
それでは、お疲れさまでしたぁ♪

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2514キノコ疑惑(笑)おーはし 11/26-22:25
記事番号2504へのコメント

お話全部にそれぞれ感想、ありがとうございます。(喜)
どれも嬉しいけど、「晴天〜」のガウリイさんについての「すき」が一番嬉しかったです。
ガウリイさんの大人な余裕をどー書いたらいいかなぁと、
いっしょけんめい頭捻っちゃって書きましたから。(てれてれ)
姫&岩男さんは、
「お互いが意識されてどうしようもなくどきどきっ!」
リナちゃん&ガウリイさんは、
「何となくいつも一緒で何となく幸せでいつの間にやら夫婦(笑)」
私が書くとこうなっちゃうみたいですね。(笑)


で、キノコ疑惑(笑)ですが…食べてないんです、ガウリイさん。
網の上のキノコが切れて例の籠から出した時、
ゼルが食べてないと聞いて親切にも(笑)、焼けたのぜーんぶお皿にのっけたげたんですね。
彼。
で、次のが焼ける前に毒だと解った、と。(爆笑)
「そっかあ?この籠のはみーんなこんな感じだぞ?」
ってのは、「妙な味」ではなく、「色がきつくないか?」
にかけたつもりだったんです
表現が限定される(=楽)リ○ルサ○ンドでは解りにくかったかなぁ(汗)
考え段階のときは二人とも食べてガウリイだけ平気(←非道)
という展開も考えたんですけど……
ま、どっちにしても、不幸になるならゼルガディス!
これは変わりません!(←外道!)


それでは、今回もありがとうございました。



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2511Re:「でじゃぶ=既視感」―ゼルガディス―うさびん 11/26-00:16
記事番号2496へのコメント

こんにちは〜。読ませていただきました。
アメリアって確かに子犬ですよね〜。愛情を注げば注ぐほど返してくれそうです。
喜怒哀楽がはっきりしてて特に喜びの表現が可愛い〜。
ゼルはやっぱり猫っぽい。近づくとふい〜ってどっかいっちゃいそう。なに考えてるのか
わからないし。
あと「秋の味覚」のほう、すっごい笑いました(笑)だってゼルが・・・
あんなさわやかな笑顔を・・・しかも髪の毛サラ〜だし。もっとそのままでいてほしかったです。
怖いもの見たさなんですけど。では、この辺で。

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2517し、七にんめ?!(汗&喜)おーはし 11/28-13:46
記事番号2511へのコメント

こ、こんにちわー、「何だか今回、いっぱい枝が伸びてるなぁ(笑)…」とか、
しこしこお返事書きながら思っていましたら、
何とこちらで七人目のご感想(驚)!
ほんとに有難いことであります。(なむなむ)

うさびんさんは犬アメリア(やっぱり危ない)と毒キノコ(こっちも)がお気に召したようで。
にっこり。(←って微笑んで言う台詞?!)
楽しんで読んで頂けて嬉しいです。(にぱ)
犬と毒強し!(←!?)
犬アメリアは万民が認めるところですが、猫ゼルも支持多そうです。
(狼ってのもありそうですが。送り狼(笑))
犬型&猫型のカップルって多いですよね。
実は好きなんです。この組み合わせ。
だからこの二人にハマってしまったんでしょうね。

そしてハイテンションゼル(!)、思いっきり笑って頂けましたか。(微笑)
うさびんさんの想像の中のゼルは、素晴らしく爽やかに微笑んでいたようですね。
(うわお(汗))
でも、もっとそのままで、ってのは…(笑)
世の中には、あってはならないものってのがあるんですよ。(←そこまで言う!(笑))


ぐにぐにと、とりとめない文章になってしまいましたが(汗)
どうも今回もありがとうございました。

では。(ぺこり)