◆−Knife Edge−天神樺丸(1/2-04:55)No.2603 ┗Knife Edge−2−−天神樺丸(1/2-05:00)No.2604 ┣生殺し・・・っ−塚原 楓(1/2-10:40)No.2605 ┃┗ありがとうございます−天神樺丸(1/6-03:06)No.2610 ┣はうっ−アップル(1/5-00:38)No.2607 ┃┗ありがとうございます〜〜〜−天神樺丸(1/6-03:10)No.2611 ┗Re:Knife Edge−3−−天神樺丸(1/21-01:51)No.2656 ┣ぐはっ!(身悶え)−tuna(1/21-03:08)No.2657 ┃┗ありがとうです!−天神樺丸(2/9-03:12)No.2713 ┗ドキドキの展開!!−たかこ(1/26-16:58)No.2668 ┗ありがとうです!!その2(^_^;)−天神樺丸(2/9-03:17)No.2714
2603 | Knife Edge | 天神樺丸 E-mail URL | 1/2-04:55 |
あけましておめでとうございます〜〜〜〜〜〜 今頃リナちゃんは、ガウリイにお年玉をせびっているのでしょうか? ・・・・案外、逆かもしんない・・・・・・ というわけで、おそらく年に一回ぐらいしか投稿しない樺丸でございます(^_^;) これは某MLと自分のHPに載せたモノです。 所詮絵描きの下手の横好きと思って読んでやってください。 私が書く以上、当然のことながらガウリナです。 では、参る!! ************************************* Knife Edge−1− ギシッ・・・・・・ギシッ・・・・・ 床板がかすかに軋む。 「ととっ・・・・」 小柄な人影が寝静まった宿屋の窓を開けると、 あたりを確かめるように見回し、ふわりと空中に身を躍らせる。 「どこに行くんだ?リナ」 見事に着地を決めたその瞬間、突然横の暗闇からからかかった声に思わずつんのめる。 「ガ・・・ガウリイ・・・・・?」 木に身をもたせかけたまま、金髪の青年が渋い顔で見つめている。 「またお出かけか?ここのところ毎日じゃないか。 もう十分稼いでると思うが、まだ暴れたりないってか?」 そう言って、一歩、人影に近寄る。 雲間から月の光が射し込み、ふたりの姿を照らす。 「あは・・・・・まあ、ちょっとね〜、 ここいらの盗賊団が結構いいもの集めてるらしくてさ〜」 リナと呼ばれた少女が、後ろ頭をかきかき答えても、青年は仏頂面のままだ。 「いいものだろうとなんだろうと、いい加減にしておけよ。さあ、部屋に戻るんだ」 ガウリイがリナの腕をつかむ。 「いったいわねぇ!離してよ。あたしが何しようと、あんたには関係ないじゃないの!」 つかまれた腕をふりほどき、リナが抗議の声を上げる。 「関係なくはないだろうが。オレはおまえの保護者なんだぞ」 呆れたようなその言葉に、リナの表情が硬くなる。 「保護者保護者ってねえ、あんたが勝手にそう言ってるだけじゃないの。 あたしは別に頼んだ覚えなんかないんだからね!!毎度毎度お節介はもううんざりよ。 放っておいてちょうだい!!あたしは行かなくちゃなんないの!」 そうまくしたてると、リナはプイとそっぽを向いてしまった。 後ろを向いてしまったリナの顔をガウリイは見ることはできない。 そしてまた、リナがガウリイの表情を見ることも・・・・・ 「・・・・・・わかった・・・・・・」 どのくらいの時が流れたのか、沈黙はガウリイの言葉によって破られた。 「わかればいいのよ、わかれば。じゃあ、あたしは行くから」 ガウリイの方を見もせずに立ち去ろうとするリナに、ガウリイの言葉が浴びせられる。 「お前が好きにするって言うなら、オレも好きにさせてもらう。それでいいんだな」 低い、いつものガウリイとはまるで違うその声に、リナは怪訝な顔で振り返った。 「何しようって言うのよ・・・・・?」 「ああ、もうお前のことを追いかけ回すのはやめだ。 お前が盗賊いぢめを楽しんでるんなら、オレだって楽しませてもらうぞ。 お前がいる手前、ずっと我慢してきたんだからな、そろそろ羽を伸ばさせてもらうさ。 オレがどこで何をしようが、お前には関係ないんだからなぁ。そうだろ?」 「そーね!勝手にすればいいじゃない。あたしのしったこっちゃないわ。 綺麗で大人の女の人といちゃついてればいいじゃない。エロくらげ!」 「ああ、言われなくても、ガキにはもうこりごりだぜ。 思うようにいかないとすぐに呪文ぶっ放すガキなんぞ、面倒見切れるかよ。 さっさとどこへなりといっちまえ!」 売り言葉に買い言葉、険悪なムードはいやがおうにも盛り上がり・・・・・・ 「「ふん!」」 そしてリナは、盗賊いぢめへ、ガウリイは歓楽街へと向かう。 お互いの表情なぞ知る由もなく・・・・・・・・・ 「ま〜ったくろくなモノ持ってやしない!おおはずれだわよ!!」 満月が傾き始めた頃、ぶちぶち不満を訴えながら、 鬱憤を盗賊達にぶつけまくったリナは宿屋へと帰還した。 いつものように、窓から自分の部屋へ入り込む前に、ふと隣の部屋を覗いてみる。 「いない・・・・・・・・」 いつもなら、ガウリイが寝床で寝こけているはずである・・・・が、 相棒の姿はそこにはない。 荷物はきちんと片づけられたままで、ベッドも使われた形跡はない。 「ホントに遊びに行ってるんだ・・・・・・」 低くそう呟くと、自分の部屋へと滑り込む。 「収穫」をぽいっとテーブルの上に放り出し、マントとショルダーガードをはずし、 靴と手袋を脱ぐと、バスルームへと向かう。 こんな時間にもうお湯を貰えるはずもなく、半分冷めた残り湯に浸かって埃を洗い流す。 自分のたてる水音以外、何の音もしない。 隣の部屋には人の気配すらしない。 「ばかくらげ・・・・」 そう呟き、ふと自分の胸を眺める。 「ガキ・・・・・・・・・か・・・・・・」 薄笑いを浮かべ、顔をばしゃばしゃと洗うと、残り湯よりもほんの少し暖かな水が 頬を流れていった。 ダン! 叩きつけるようにグラスをテーブルに置くと、ガウリイは大きくため息を付く。 「今夜一晩、この酒場で時間を潰すか・・・・」 もとより、女など買う気もなければ、遊ぶ気もなかった。 だから宿屋でリナを待つつもりでいた。 こうでも言えば、リナが折れると思ったのだが、待てど暮らせどリナは戻ってこない。 しびれを切らしたガウリイは、次の手に出たわけである。 「オレがいないってーんで、少しは心配すればいいんだよ・・・・あのお転婆は」 ぐいっと一気に酒を飲み干す。 始めのうちこそ、何人かの女たちがガウリイにしなだれかかってはいたが、 まったく反応を示さないその態度に、今では誰も近寄ろうとはしない。 そうこうするうち、すでにテーブルの上にはかなりの数の空瓶が転がっている。 当然のことながら、かなりできあがっているガウリイである。 「よう、にーちゃん、いい飲みっぷりだなぁ。 ちょっと頼みを聞いてくれないかい? 聞いてくれたら、今日の飲み代は半額でいいぜ。」 「ん?」 ガウリイは恐る恐る声をかけてきた人の良さそうなバーテンの顔を眺める。 「面白いことでもあるのか?ふん、何でもいいぜ、どうにでもしろってんだ」 リナのこともあってか、ガウリイは半ばやけくそ気味にその申し出を受けてしまう。 ガウリイがバーテンに指示されて向かう先には、 ひとりの女があでやかに笑って待っていた。 豊かなプラチナブロンド、緑色の瞳、豊満な体・・・・どれも、相棒の少女とは正反対の女。 ふと、ガウリイの顔に苦笑が浮かぶ。 『あんたなんか、綺麗な大人の女と遊んでればいいのよ。エロくらげ!』 少女の怒鳴り声が頭の中に蘇る。 「ふん!遊んでやろうじゃないか・・・・」 ガウリイの呟きが聞こえたのか、女がくすりと笑う。 「いい男ね・・・・気に入ったわ。腕の見せがいがありそうだしね。」 細い指先でガウリイの頬をすっと撫で、前髪を指に絡める。 「さあ、いらっしゃいな。夢を見させてあげる」 女はガウリイの腕に自分の腕を絡めると、そばの部屋へ入るように、ガウリイを促す。 部屋の中へと、姿を消すふたりを見送り、バーテンは人の悪い笑いを浮かべていた。 ************************************ ひとまず切ります!! |
2604 | Knife Edge−2− | 天神樺丸 E-mail URL | 1/2-05:00 |
記事番号2603へのコメント Knife Edge −2− 翌朝、リナが食堂に降りてくると、いつの間に戻ってきたのか、 ガウリイは先に食事を始めていた。 リナは黙ったまま、その向かいに座る。 「おはよ」 「ああ」 ちらとガウリイを盗み見るが、ガウリイは黙って食事をつづけている。 ふと、リナの目が驚きに見開かれる。 ガウリイの唇の端に、赤い色がこびりついているのだ。 血の色ではない、艶やかな紅の色・・・・ 「どこへ行ってたのよ・・・・」 「どこだろうと関係ないだろ」 ガウリイのにべもない返事に、リナは黙り込む。 やがてリナの朝食が運ばれてくる頃、ガウリイは食事を終え、席を立つ。 「夕べは寝かせてもらえなかったんでね。少し部屋で寝る。発つときに声かけてくれ」 ガウリイがリナの横を通り過ぎるとき、微かな香がリナの鼻孔をくすぐった。 ガウリイの身体から漂ってくる甘い、女物の香水の匂いが。 「口紅・・・・・・やっぱり、ホントに女の人と・・・・・」 ガウリイが立ち去った後も、リナは呆然とテーブルの上の目玉焼きを見つめ続けていた。 「火炎球!火炎球!!もひとつおまけに火炎球〜〜〜〜〜〜っ!!」 今夜もリナの魔法が盗賊に炸裂する。 事前の調査の通りなら、今日こそ目指す物が手にはいるかもしれない。 「ほら!お宝の所に案内しなさい!!」 盗賊の胸ぐらをつかみ、がくがくと揺さぶるリナの目は、かなり凶悪な色を帯びていた。 荒れている。とことん荒れている。 ガウリイとの喧嘩以来すでに5日、毎晩盗賊いぢめに出る度、 窓から覗くガウリイの部屋はいつも無人だった。 そして、ガウリイは朝まで帰ってくることはない。 そして朝、顔を合わせても、ほとんど口も聞くこともなく、お互いの顔さえ見ようともしない。 まして、相手に笑顔を向けるなどということは当然なく、 すでに、笑い方など忘れてしまったかのようだった。 特に、リナはことごとくガウリイを避け続けていた。 ガウリイも、そんなリナに声をかけることもしない。 不機嫌そうに、ただリナの後をついてくるだけ。 ぎこちない、「冷戦」というような状態が、延々と続いていた。 お宝の元へ案内させた後、リナは盗賊をしばき倒し、 めぼしい物を漁り始める。 「だめ・・・こんなんじゃダメよ。 情報じゃあ、かなりすごいのがあるはずなのに・・・・・」 リナは手にしていた魔法剣を放り出し、その場に座り込む。 「バカみたい・・・・・・何一生懸命になってるんだろ。 あんな女遊びばっかりしてるスケベ男のためにさ・・・・ 早く見つけて・・あたしは・・・・・・」 視界が滲み、嗚咽で声が詰まる。 リナは気がつかない。 背後に剣を持った男が近づいていることに。 それは確かに油断だった。 どんな理由があるにせよ、他ごとに気を取られ、 リナは戦いの場において周囲に対する警戒を怠った。 それはかなりの確率で生命の危険を招くことになる。 そして、リナが背後の気配に気づき、慌てて振り向いたとき、脇腹に熱い衝撃がうまれた。 「しまった・・・・・」 苦痛に歪むその目に、自分の血にまみれ、鈍く光る刀身が映った。 「あれ?おにいさん、あんた何でこんな所にいるんだい? 連れのお嬢ちゃん・・・・リナちゃんだっけ、と一緒じゃないのかい?」 いつものように酒場で夜を明かし、宿に戻ったガウリイに、 朝食の仕込みをしているのだろう、宿屋の女将が声をかけてきた。 「ああ、あいつのことなら知らん。勝手にやってるだろうさ。 もう盗賊いぢめも終わって、満足して寝てるんじゃないのか」 つっけんどんに返事を返すガウリイに、女将さんは血相を変えて駆け寄ってくる。 「じゃあ、あんたあの子と一緒に行ったんじゃなかったのかい? あの嬢ちゃん、このあたりの盗賊について聞いて回ってたんだよ。 あたしゃあんたが一緒なら大丈夫だろうと、教えちまったんだけど」 「ああ・・・・・またか・・・・・」 そう短く返事を返し、部屋へ向かうガウリイを、女将さんが押しとどめる。 「ああじゃないよ。あたしゃはあんたが一緒だと思って教えたんだよ。 ここいらの盗賊は魔法剣を集めててね。お頭もかなりの使い手だって聞くよ。 凄腕の用心棒も雇ってるって話だし」 「魔法剣・・・・・・・・・?」 「ああ、あたしは止めたんだけどねぇ。 けどね、リナちゃん、どうしてもいい魔法剣を見つけなきゃいけないってねぇ。 なんだかかなり思い詰めてたようだし・・・おにいさん、どうしたんだい?」 ガウリイの表情が変わっている。 「リナが・・・・そう言ったのか・・・?」 絞り出すようなその声に、女将さんは思わず後ずさる。 「あ・・・ああ・・・・だからひとりで盗賊のアジトに行ったんじゃないかねぇ? でも、もう夜も明けるって言うのに、まだ帰ってこないし・・・・大丈夫かねぇ」 「まだ・・・帰ってない・・・?ばかな・・・」 いつもなら、夜半には一仕事終えて帰ってくるのがリナの行動パターンだ。 徹夜など余程のことがなければ自分からすることなどない。 ピシッ 突然、テーブルの上に置かれていたグラスにひびが入り、音を立てて砕けた。 イヤな予感・・・・そうとしか表現できない物が、ガウリイの胸の中に広がっていく。 「そこはどこだ?教えてくれ!」 掴みかからんばかりのガウリイの気迫に、うろたえながらも女将は返事を返す。 「わ・・・わからないんだよ・・・西の森の中だと言うことしか、あたしは知らないんだよ」 「西の森・・・・・」 噛みしめるようにそう呟くと、ガウリイは宿屋を飛び出していった。 やがて夜が明けきる頃、ガウリイが盗賊のアジトを見つけだしたとき、 すでにそこは焼けこげた廃墟と化していた。 生きている者は誰ひとりいない。 生き残った者は、すでにこの場から姿を消しているのだろう。 破壊のすさまじさのわりに、死体はまったく見られない。 いくらリナでも、無益な殺戮を好むはずもなく、まして、 リナの目当ては「魔法剣」ただそれだけなのだから。 しかし、宝物庫であったろう場所は、黒くすすけ、激しい争いのあったことが見て取れる。 そこに転がっているのは、何本かの魔法剣の残骸と、男の死体がひとつ。 そして、おびただしい量の血痕・・・・ しかしリナの姿はそこにはない。 「リナは・・・・・?まさか!」 ガウリイの背中を冷たい物が流れ落ちる。 心臓の音が頭の中で響く。 のどが渇き、唾液を飲み込むことさえできない。 脳裏に浮かぶ、血にまみれた少女の泣き顔。 「リナ・・・リナーー!!」 ガウリイはきびすを返し、宿屋へと駆け出す。 今のガウリイの頭の中には、リナとの喧嘩のことなど綺麗さっぱり消え去っていた。 ただ言いようのない不安だけがガウリイの心を支配していた。 ************************************* さあ、リナちゃんはどうなったのか!? ぢつはこの先まだ書いてないんです〜〜〜〜〜〜(^_^;) つーわけで、生殺しのまま、しばらくお待ちください!! カミソリはいりませんから、替わりに60度のトーンカッターの 替え刃をください!! よろしく!! 感想を聞かせてくれると、のたうちまわって喜びます!! |
2605 | 生殺し・・・っ | 塚原 楓 | 1/2-10:40 |
記事番号2604へのコメント あけましておめでとうございま〜す。 はじめまして! 読ませていただきました。すっごくおもしろかったです! ってゆうか、続きが気になるうぅぅ。 早く書いてくださ〜いっ。 「はっぴいえんど」期待してますわっ!! それでは〜♪ |
2610 | ありがとうございます | 天神樺丸 E-mail URL | 1/6-03:06 |
記事番号2605へのコメント > はじめまして! はい、はじめまして! > 読ませていただきました。すっごくおもしろかったです! > ってゆうか、続きが気になるうぅぅ。 > 早く書いてくださ〜いっ。 すいません〜〜〜〜〜(^_^;) しばらくお待ちください(^_^;) 実は、あさってから社員旅行で石垣島へ行くことになってまして・・・・・ 年賀状もまだ書いてないし(^_^;) じつは、私も続きが気になるんです(^_^;) どーしましょう(爆) > 「はっぴいえんど」期待してますわっ!! もちろん!! ガウリナにはハッピーエンド以外にあいません!! 結果をご覧じろ、ですよ。 でも、どれくらい長くなるか・・・・・ちょっとわからないです(^_^;) よろしければ、HPの方にも遊びに来てくださいね!! |
2607 | はうっ | アップル E-mail | 1/5-00:38 |
記事番号2604へのコメント こんばんは、アップルといいます。 えーん、続きまだなんですか?!実は、樺丸さんのHPにて既に読んでいたりして。 ああもう、リナちゃんもさることながら、ガウリイの仕事の内容も気になるよ〜!! 続き、期待していて良いですか? |
2611 | ありがとうございます〜〜〜 | 天神樺丸 E-mail URL | 1/6-03:10 |
記事番号2607へのコメント >こんばんは、アップルといいます。 こんばんは! >えーん、続きまだなんですか?!実は、樺丸さんのHPにて既に読んでいたりして。 ありがとうございます〜〜〜 じつはここまででも3ヶ月くらいかかってまして・・・・・ というか、3ヶ月ほってあったんだけど(^_^;) >ああもう、リナちゃんもさることながら、ガウリイの仕事の内容も気になるよ〜!! 仕事内容・・・・・正確には仕事じゃないんですけどね・・・・・(^_^;) ガウリイはあの部屋の中であの美女と・・・・・・ですねぇ・・・ くっくっくっくっ・・・・・ それはラストのラストでわかることになります。 友人は正解を出したんですけど、わかりますか? わかっても、ないしょにしといてくださいね!! |
2656 | Re:Knife Edge−3− | 天神樺丸 E-mail URL | 1/21-01:51 |
記事番号2604へのコメント あああ・・・・・・とにかく行きます・・・・・・ なんで、こーなるんかなぁ・・・・・・(^_^;) ************************************* 「リナは?リナは帰ってますか?!」 宿屋に駆け込んだガウリイは開口一番女将さんに尋ねる。 そろそろ早い朝食を取る人も増え始めていたが、女将さんは手を休めてガウリイの所へ駆け寄ってくる。 「見つからなかったのかい?こっちにはまだ帰ってきてないようだけど・・・・」 ガウリイの顔に落胆と焦りの表情が浮かぶのを見て、女将さんは眉をひそめた。 「どうかしたのかい?」 床を見つめながら、ガウリイは絞り出すように言う。 「痕跡だけは・・・見つけたんだが・・・ あいつ、酷い怪我をしているようで・・・・ 血痕がこの裏手まで続いてたんだが、いきなり途切れてて・・・・ 一体・・・・まさか!」 ガウリイは突然、客室のある2階へと駆け出す。 リナの部屋のドアを壊れそうな勢いで開け、中に飛び込むと、部屋中を見渡した。 「リナ!」 しかし、答はなく、リナの姿もそこにはない。 「リナ・・・・・・」 「いたのかい?」 後ろから心配そうに声をかける女将に背を向けたまま、ガウリイは微かにかぶりを振る。 汗にまみれ、力なく俯くガウリイが部屋を後にしようとしたその時、開いたままの窓から一陣の風が吹き込む。 その風に微かに混じる異臭。 それは嗅ぎ慣れた・・・・・ 「血の・・・・臭い・・・・・リナ!?」 窓の下、ベッドの死角に隠れるようにして、リナは倒れていた。 その腹部と下半身はおびただしい血にまみれ、呼吸は浅く早い。 顔色も蒼白を通り越し、すでに土毛色になってしまっている。 どう見ても浅い傷ではないし、出血量も半端なものではない。 そしてその手に握られている一振りの剣・・・ 「早くベッドに運んでおあげよ!あたしゃ、医者を呼んでくるからね!」 女将さんの言葉に、ガウリイは慌ててリナをベッドに運び、傷の状態を調べる。 幸い出血は止まっているようだ。 自分で治療呪文をかけたのだろう、傷口も一応は塞がっている。 やっとガウリイの顔に安堵の色が浮かぶ。 「リナ!リナ!!」 必死に呼びかけるガウリイの声に、やがて微かなうめき声と共に、リナが意識を取り戻した。 「う・・・・・くぅっ・・・・・」 「リナ!気がついたのか?こんな酷い怪我しやがって、一体・・・」 「さ・・わんない・・・でよ・・・ 怪我・・・なんかして・・・ないわ・・・・」 ガウリイの言葉を遮るように、リナの冷たい言葉がガウリイに浴びせられる。 「何言ってるんだ!だからオレは・・・」 「怪我なんかしてないって言ってるでしょ!・・・っっくぅ・・・・!」 ガウリイの手を払いのけ、リナは顔を背けたまま怒鳴る。 しかし、そのために更なる激痛がリナを苛む。 「ほっといてよ・・・・なんでも・・・ないんだから・・・ あんたには・・・関係・・・ない・・・・うぐぅ・・・・」 「リナ!何バカなこと言ってんだ!暴れるんじゃない、おとなしくしてるんだ!」 そんなガウリイを、なおもリナは拒絶する。 「さわんないでって言ってるでしょ!あたしにさわんないでよ! 汚らわしい!・・・くぅ・・・っ!」 「リナ!」 押さえつけようとするガウリイの手から逃れるように、リナは暴れ回る。 そのために一度は塞がった傷から、新たな血が吹き出しているにもかかわらず。 「怪我なんかしてないって・・・言ってるでしょ・・・ さっさと・・・どっかの女のとこ・・・遊びにいけ・・・ば・・ いいじゃない・・・・ほっといってよ・・・!」 血の気が失せ、紙のようになった顔色のまま、リナはガウリイを睨み付ける。 その瞳に浮かぶのは怒りと、そして拒絶・・・・・。 「リナ違う!オレは・・・・」 しかし、差し伸べられる手をリナが取ることはない。 「嫌!いやいやいや!あたしに触るなぁぁぁぁぁぁぁ!!」 それどころか、リナが身を捩るたび、みるみるシーツは鮮血に染まっていく。 「何してんだい!ちゃんと寝てなきゃダメじゃないか! 先生、早く!ああ・・・・こんなになって可哀想に・・・・・」 駆け込んできた女将がリナをベッドに戻すのを見つめながら、ガウリイは立ちつくす。 ただ、呆然と・・・。 「なんだね君は!外に出てなさい! 怪我人をこんなに興奮させて何考えてるんだね!治療の邪魔だ! 女将さん、きれいなタオルと水を用意しておくれ、急いで!!」 女将さんに続いて駆け込んできた恰幅のいい中年男の怒声に、やっとガウリイは我に返った。 しかし、女将に引きずられるように部屋から追い出されてしまう。 「違う!リナ!オレの話を聞いてくれ!リナ!!」 「いいから外へ出て静かにおし! あの人はここらじゃ指折りの名医なんだ。安心して任せていいから、早く! それ以上騒ぐと、リナちゃんの怪我に障るだろ!」 バン! 目の前で閉ざされた扉。 それはまるで、部屋の中の少女の心のように頑なに閉ざされ、ふたりの間に立ちふさがっている。 ガウリイにはただ黙ってそれを睨み付け、唇を噛みしめる事しかできなかった。 またまたつづく!! 気長に待っててね(^_^;) |
2657 | ぐはっ!(身悶え) | tuna E-mail | 1/21-03:08 |
記事番号2656へのコメント はじめまして!つな、と申します。 『Knife Edge1〜3』拝読させて頂きました。 つ、続きが・・・! 続きがめっちゃ気になるんですが!! お願いします一刻も早く!!続きをアップして下さい〜〜(涙) はう。リナがめちゃめちゃ健気であたしゃ泣けて来ました。 どーかどーかリナを幸せに!!いやガウリイもですが。 それでは。続き、楽しみにしてます! |
2713 | ありがとうです! | 天神樺丸 E-mail URL | 2/9-03:12 |
記事番号2657へのコメント >つ、続きが・・・! >続きがめっちゃ気になるんですが!! >お願いします一刻も早く!!続きをアップして下さい〜〜(涙) うおう・・・・・しばしお待ちを・・・・・・(^_^;) いやぁ、もともと小説書きじゃないもんですから・・・・・ 本当は、絵描きの方なんですよね・・・・ なので、なかなか筆が進みません、つーか、イラストの方描かなくちゃ・・・・(^_^;) >はう。リナがめちゃめちゃ健気であたしゃ泣けて来ました。 >どーかどーかリナを幸せに!!いやガウリイもですが。 もちろん!! リナちんを幸せにできるのはガウリイだけだし、ガウリイを幸せにできるのは、リナちゃんだけです!! も〜ちろん、らぶらぶハッピーエンドにしますよ!! 花も嵐も踏み越えて、二人にはハッピーエンドが似合いますからね!! >それでは。続き、楽しみにしてます! はい、気を長くして、お待ちください!! |
2668 | ドキドキの展開!! | たかこ | 1/26-16:58 |
記事番号2656へのコメント いい!!とにかくいい!!あーん、早く続きが読みたいです。頑張ってください。 でも、実は今、めちゃくちゃテスト期間中。明日は早速テスト(笑)。 でも読みます。これからどうなるのかなぁ(わくわく) |
2714 | ありがとうです!!その2(^_^;) | 天神樺丸 E-mail URL | 2/9-03:17 |
記事番号2668へのコメント >いい!!とにかくいい!!あーん、早く続きが読みたいです。頑張ってください。 ほんとに、いいですか・・・・・?(^_^;) 実は、小説の方は本業じゃないんで・・・・・(^_^;) イラストを描く合間に書いてるんですよ(^_^;) >でも、実は今、めちゃくちゃテスト期間中。明日は早速テスト(笑)。 >でも読みます。これからどうなるのかなぁ(わくわく) もちろんハッピーエンドですよ!! まあ、うちのガウリイとリナはごうじょっぱりなもんで、好きあってるくせに、 すれ違ったりしちゃうことが多いんですよね・・・・ よろしければ、HPの方も見に来てくださいね(^_^) |