◆−Give me a ・・・−緋桜海凪(2/1-15:25)No.2690


トップに戻る
2690Give me a ・・・緋桜海凪 2/1-15:25


 ひさびさにおじゃまします。

 現代風味のガウリナです。

 でわ、どうぞ。

********************************

Give me a・・・

 ルルル……ルルル……ルルル

 電話のベルが3回鳴って切れた。
 オレは受話器に手を伸ばしかけたまま、動きを止める。

 夜中の2時。こんな時間に電話をかけてくるヤツに心当たりはある。
 オレはそのまま、そいつからの電話を待った。


 ルルル……ルル……

 再び電話のベルが鳴り出す。
 2回目のベルが鳴り終わる前に、オレは受話器を取った。

「もしもし……」
 相手からの返事はない。かといって切る様子もない。
 小さなため息がひとつ、耳に届いた。
 オレはそれだけで相手が誰か解った。


 どうして何も言わないんだ?
 そんなに切ないため息をつくだけで……。
 どうして何も言ってくれないんだ?
 こんな時間に電話なんてかけてきて……。


 声を聴かせてよ
 一言でいい 一言だけでいい
 声が聴きたいんだ

 想いを届けてよ
 一言でいい 一言だけでいい
 この胸に燻り続ける想いを静めたいんだ


 どうして何も言えないんだ?
 ほんの一言が言葉にならない
 言葉にしたい想いが胸の奥で焦げ付く

 何が言いたいんだ?
 不安にも似たあせりがオレの心を揺らす

 ただ沈黙だけが、時にたゆたう。


 伝えたい―――何を?
 伝えて欲しい―――何を?
 聴かせたい―――何を?
 聴かせて欲しい―――何を?


 求めているものは―――何?


「リナ……」
『ガウリイ……』
 オレたちは同時に口を開いた。

「どうした、リナ?」
 オレは少し笑いながら言った。
『………………』
 リナからの返事は、沈黙。


 やがて、意を決したかのように、大きく息を吸い込むのが聴こえた。

『あのね、ガウリイ……。あたしね……』


                               END

********************************
 なんか、ありがちなラストになってしまった。
 というより、某声優・緒○恵美さんのアルバム「Harf Moon」の中にあったミニドラマと同じラストじゃないか……。

 でも、はっきし言わせてしまうのも、なんか興ざめだし・・・。
 私の貧相な頭じゃこれが精一杯でした。
 いいラストが思いついたら、書き換えることにしましょう。

 でわ。