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2834 | ど〜るず はぷにんぐ1(ガウリナ) | 桜牙 E-mail URL | 3/24-02:23 |
こんにちわ、桜牙です。久しぶりに投稿しにきました♪ 実はこれページで公開しているものなんですけど、まだ途中だったり・・・・。 投稿すれば少しは焦るでしょう!!(きっと・・・) では、どうぞぉ〜〜〜 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― モースシティにあるドールズホテル、そこはとても有名なホテルらしい。 俺とリナは今日から一週間そこに泊まる事になった。 なんでも料理がおいしいとかなんとかで、リナが目をつけたのだ。 パンフレットを見てみると部屋には名前通り人形が数多く置いてある。 高そうだなぁ・・・・もしかして売りさばく気か・・・・・・・・? ちらっと隣を見るとなにやらうきうきした顔のリナ。 う〜ん、やっぱり売る気かもなぁ。 俺は隠れて小さくため息をついた。 昼は町をうろついて、夕飯もその辺の店で食べた後ホテルに向かった。 ホテルに入ると、フロントの女が詳しく部屋の説明をしてくれる。 どれも俺にはたいした違いはないと思うのだが・・・・・。 「他にもっといい部屋はないの?」 高い部屋から安い部屋まであるが、リナはどれも気に入らないらしい。 そんな中俺は必死に眠気と戦う。 ・・・・どうせ同じ部屋じゃないしどこでもいいや・・・・・。 「では、こちらはいかがでしょう?このホテルで1番人形が置いてある部屋なんです」 きら〜ん★ 俺は半分寝ていながらもリナの目が光ったのは見逃さなかった。 やっぱり売る気だよ、こいつ・・・・・・。 「じゃあ、その部屋を2つお願い」 「かしこまりました。こちらが鍵です」 「ガウリイ、いくわよ」 「おう」 いまいち乗り気じゃないが、俺は大人しくリナの後をついていった。 鍵と同じ番号の部屋につくとリナは俺に鍵を渡してさっさと自分の部屋に入る。 ドアを開けた途端に何かに目をつけたようだが・・・・・・おそらく高そうな人形にだろう。 とりあえず部屋に入って荷物を置くことにした。 ドアをあけると高そうな人形があちらこちらにおいてある。 どれも男の人形ばかりでちっともうれしくない。 女の人形ならいいってわけでもないが、他の種類があったほうがいいな。 その中の1つの人形と目が合った。 「なんか気味悪いなぁ」 ぶつぶつと言いながら近寄ると・・・・・・ 『大きなお世話だよ』 喋った!? 「へっ??魔族・・・ではないな・・・・・。空耳か?」 『ばーか、俺様ぐらいになると人形も話せるんだよ』 人形が俺に向かって偉そうに喋る。 どうやら空耳ではないらしい、リナに言った方がいいかな。 ・・・・・・そんなことしたら売られるのがおちか。 「何で喋れるんだ?」 『俺様偉いから♪』 「ふ〜ん、他に喋れる人形は?」 『俺様だけだよ、あほ』 「人形なんかに言われたくはない」 『人形なんか、だとぉ?』 声は怒っているのだが顔は変わらないからゼロスと喋ってるみたいだ。 あ、でもあいつならとりあえず笑ってはいるからましか? 「あ、後ろにぜんまいでもついてたりして♪」 『んなもんついてねーよ』 「さぁ、どうかなぁ?」 俺は人形の両手を握って、下と後ろを確かめようとした――――その時!! 『へっ、これだから人間はあほなんだよ』 「え?・・・・うっ・・・・」 いきなりめまいがして、俺はその場で意識を失った。 |
2835 | ど〜るず はぷにんぐ2 | 桜牙 E-mail URL | 3/24-02:26 |
記事番号2834へのコメント 続きです〜♪ もう少し付き合って下さいね。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――「ガウリイ!ちょっと、どうしたの!!」 耳元でリナの声が聞こえる。 あれ・・・・どうしたんだっけ?? 必死に目を開けようとしたんだが何故か開かない。 ・・・・あ・・・れ??真っ暗だぞ・・・。 それでもなんとかだんだんまわりがはっきりしてきた。 しかし体が全く動かない。 「ガウリイ?がうリイってば!!・・・・あ、やっと起きた。どうしたの?」 え?俺起きてないぞ?? 「あぁ、ごめん。凄く眠くて、寝ちゃったらしい」 え・・・・俺の声・・・・・俺、今しゃべったのか? 「全く!!心配するでしょう、寝るときはベットで寝てよね!!」 心配してくれるのはうれしいんだが・・・・・なんかリナが大きく見えるなぁ。 体も全く動かないし、どうしたんだろ。 「リナ、この人形そっちの部屋に持っていってくれないか?」 ちょ〜っとまて!!俺は今絶対に喋ってない!! おかしい、なんかおかしい!! そういえばリナも俺のほう向かないで喋ってる。 おぉ?いきなりリナに抱きかかえられた。 胸があたってる!!リナ、こら!!あたってるってば!! 「まぁ、いいけど。なんで??」 「そっちのへや女の人形しかないだろ、だから1つぐらい男がいてもいいかなぁって」 「よくわかったわね、女しかないって」 「だってここには男の人形しかないし・・・・」 「ふ〜ん、あ、これってガウリイに少しにてるわね」 不意にリナの顔が目の前に現れた。 そんなに近くによるな!!襲うぞ!!・・・・・って体動かないのか・・・・。 「そうかぁ?」 「うん、ほら」 こんどは俺の顔が目の前に。 ・・・・・・ん?おれ・・・・・?? 「まぁ、にてなくもないかな」 目の前の俺が俺に向かって喋る。 なんか変だなぁ。 「じゃあ、この人形あずかるわ。おやすみ、ガウリイ」 「おう、おやすみ」 再びリナの胸が顔にあたる。 ・・・・・・もしかして、俺って人形? リナに抱かれたまま部屋を出る時、俺の顔したやつがにやっと笑うのが見えた。 あいつだ!!さっきの人形が俺になってるんだ。 リナ、早く気づいてくれ!!あれは俺じゃない!! |
2836 | ど〜るず はぷにんぐ3 | 桜牙 E-mail URL | 3/24-02:30 |
記事番号2834へのコメント あ・・・切り方間違えちゃいました・・・・。 本当だったら、「2」が「1」にはいって、これが「2」になるはずだった・・。 ま、いっか♪ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― リナに抱かれてしか動けない俺はなにもできる事がなかった。 あいつが俺じゃないって話す事も出来ないし、もちろん倒すことだって出来ない。 完璧にお手上げ状態だ。 まいったなぁ、元が人形だから気配なんてもんは存在しないし・・・・・・。 このままだとリナも気づかないよなぁ。 「よしっ、ここでいいわね」 珍しく考え事をしている間に、リナは着替えを終わらせて俺をベットの上に置いた。 やったぁ〜!!リナと一緒に寝れるぞ! ・・・・・ん?俺って人形だから寝れないのか。 ま、いいや♪一晩中リナの寝顔が見れるんだからな〜♪ 表情までは変えられないものの、俺の心はかなり舞いあがっていた。 そしてしばらくすると予想通りのかわいい寝顔。 う〜ん、やっぱりかわいいなぁリナは。 こうして寝てるところをみるとかよわい女の子にしか見れないもんな ・・・・へへっ・・・・ 「・・・ん〜・・・・」 うわっ!!――――ドキドキドキドキ!! いきなりリナの腕が伸びてきたかと思えば、俺はリナの胸へともっていかれた。 さっきとは違ってパジャマだから・・・・む、むねが直接・・・・ ど、ど、どどどどうしよう。 今の俺には無いはずの心臓がバクバクいっているのが聞えるような気がする。 リナには聞えてないよな・・・? 一目でいいからリナの表情がみたいのに、人形だから動けない。 でもこの状況は人形になったおかげなわけで・・・・・ ・・・・う〜ん、いいのかわるいのか?? 人形になんなかったらきっとこんな事なかっただろうな。 夜這いなんかしたらおとす自信はあるけどその後吹っ飛ばされるだろうし。 恐がられる可能性だってあるし・・・・・・・・。 人形だったら恐がられることもなく、ましてや吹っ飛ばされる事もない。 ・・・・・へへへ・・・人形って・・・・天国かも・・・・・・。 |
2837 | ど〜るず はぷにんぐ4 | 桜牙 E-mail URL | 3/24-02:34 |
記事番号2834へのコメント ふっふっふ〜、リナちゃんピンチになります♪ 続きをどうぞ〜〜〜。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― も・・・もうだめ・・・・・限界っ・・・・・・・ あれから6時間、俺は動く事も出来ずにリナの胸の中にいた。 最初は人形になってよかったかも♪な〜んて考えていたのだが甘かった!! 体中に感じるリナの柔らかい胸、そして間近に聞える寝息。 そんでもって寝言で俺の名前なんて呼んでくれちゃったりしているんだが・・・・・・・・。 いや!うれしくないわけじゃない!!断じてそれはない!!! ただむしょうに悲しくなるだけなんだよなぁ・・・・・それと苛立ち・・。 だって俺は今人形であって人間の俺ではない。 リナがこんな事するのも人形に対してであって俺にしているわけじゃない。 それに・・・・今リナに危険が迫ってもなにもしてやれない!! じっとしているなんてもういやだ!! 「・・ふ〜ん、日が昇る前までは喜んでたくせにねぇ」 なっ!?いつのまに? 俺からは見ることが出来ないが、あいつがベットの横に立っている。 きさまぁっ!!リナに何かしたら許さないぞ!! 「何かってなんの事だぁ?」 声からしてあいつは卑屈な笑みを浮かべているだろう、俺の顔でな・・・・・・。 「くくっ・・・・何か俺様にして欲しくてこのホテルに泊まったんだろう?」 ・・・え? 俺にはなんのことだかよくわからない。 「それなりの態度ってもんがあるだろうよ、くらげのガウリイ君?」 くらげ?俺の名前はリナが話してたから知ってるだろうけどなぜそれを知ってる? リナは昨日くらげなんて一言も言ってないぞ。 「ばぁ〜か、俺様は入った人間の記憶が全て視えるんだよ」 「・・ん・・ん?ガウリイ!?ちょ〜っと!!乙女の部屋に勝手に入るな!!」 あいつの声でリナが起きてしまった。 まずいな・・・・・・・なんとか知らせる方法は・・・・・・。 「わるいわるい、それよりリナ」 さっきとは打って変わって優しそうな声にしてまじめに話し出すあいつ。 何をいうつもりだ!! 「・・くくっ・・」 「は?なに笑ってんのよ」 「ん?あぁ、率直に聞くけど俺のことどう思ってる?」 な、な、な、なな〜んてことを聞くんだ!! ・・・ぐえっ・・・苦しい・・・!! いきなりリナが俺をぎゅ〜っと抱きしめた。 あいつではなく俺をだぞ? ・・・・あ・・・・リナの心臓がドキドキいってる。 「・・・・脳みそプリンのくらげばか♪」 嘘だな、これは。 ずいぶん苦しい言い訳に聞えるぞ、リナ。 「ふぅ・・・・聞き方を変えようか?」 「聞き方?」 更に早くなるリナの心臓に、俺は嬉しくもあり悔しくもあった。 あいつは・・・・おれじゃない・・・・。 「ふ〜ん、まだわからないふりするのか?」 「・・な、なにがよ」 「それじゃぁ、仕方がないね。こうしよう」 言うなりあいつはリナの布団をはいで上に覆い被さった。 これぐらい見えなくてもわかる、俺は間に挟まれているのだから。 リナに手を出すな!!怯えさせるなよ!! そんな俺の叫びもむなしくリナには聞えない。 「ちょ、ちょっと!!さっさと上からどきなさい!!」 「いやだ」 「・・・・呪文でぶっ飛ばすわよ」 「口をふさぐぞ?」 「や、やだ・・・なにいってんのガウリイ?まだ寝ぼけてるんでしょ・・?」 リナの声が震えてる。でも俺には状況がいまいちわからない。くそっ!! これ以上は頼むからなにもしないでくれ!!俺には何してもいいから!! |
2838 | ど〜るず はぷにんぐ5 | 桜牙 E-mail URL | 3/24-02:38 |
記事番号2834へのコメント ・・・・・・長くてすいませんです・・・・・。 まだまだ続きますが、どうか付き合って下さい・・・・・。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――「・・・・・・あなた、ガウリイじゃないわね?」 さっきまでじたばたしていたリナがいきなり静かになったと思ったら、あいつに向かってそういった。 おぉ!!リナえらい!!よくわかったな!! 「ふ〜ん、ってことは俺様の事を知っていたのはおまえの方だったのか」 べつに驚いた様子もなく答えるあいつ。 一体なんの話をしているんだ?? リナの知り合いかなぁ・・・・・・・・って、んなわけないか。 「えぇ、『ドールズホテル』におせっかいな人形がいるっていう情報を知り合いから聞いたのよ」 「おせっかい?誰だよそんなことを言ったのは。俺様は客をくっつけてやろうとしてるだけなのに」 「それがおせっかいなの」 「へぇ〜、それじゃあおまえはなんで俺様のところに来たんだよ?」 「あんたを売りさばくためよ♪」 ん〜、話がよくわからないんだけど・・・・・・・・。 とりあえずリナはあいつを知っているようだな。 おれがのっとられるのもわかってた事なのか? そんなことより早くリナの上からどいて欲しいんだが・・・・・・・・。 「・・くすくすっ・・・それだけじゃないんだろう?」 「それだけに決まってるじゃない、あるとすれば好奇心だけ」 「俺様のことどれくらい知ってる?」 「おせっかいをやくってことだけ」 「人をのっとるのも知ってただろ?」 「まぁ、ね・・・ガウリイには言わないでよ。あいつたぶん怒るから」 なにぃぃぃぃい!?リナ、おまえ知ってたのか? 絶対にあとで怒る!!今後1ヶ月盗賊いじめは絶対に行かせない!! 夕飯もおごらせてやる〜〜〜〜〜〜!! 「くすくすっ、俺様が言わなくてもばれるとおもうがな」 「なんでよ?」 「ここにいるから」 あ、リナの体が硬直してる。 もしかして俺がいることまでは知らなかったのか・・・・・・・・・。 「ほら、こいつだよ。おまえのガウリイは」 ここでようやく俺は布団から出ることが出来た。 あいつに右手を握られ、ぶら下がっているような状態で・・・・。 目の前には引きつった表情のリナ。 顔の前に両手で握りこぶしを作ってぴくつきながら笑っている。 「あら〜、ガウリイ♪こんなところにいたな・ん・て」 な・ん・てじゃなぁぁぁい!! 今度という今度は怒るからな!!元に戻ったら覚悟しておけよ!! 「くくっ、元に戻ったら覚悟しておけって言ってるぞ」 「あはは、きっと忘れるわよガウリイなら♪」 「どうだかねぇ〜?」 「で、いつになったら元に戻してくれるのよ」 「あ、忘れてた。元に戻るにはおまえの協力が必要なんだ」 「協力?」 なんか嫌な予感がする・・・・・・・。 リナも思いっきり怪訝そうな顔してるし。 「そ、昔から元に戻るにはお姫様のキスっていうだろ?」 ・・・・・・やっぱり・・・・・・嫌な予感はしたんだよ・・・・・。 「キ・・・ス・・・・?」 「キス♪」 あ〜あ、またリナが硬直してるよ。 で、どっちにキスなんだ? おれか?あいつか?? ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― と、いうことで、今日はここまでにして逃げます!! あ、感想くれると嬉しいかも♪(* ̄ー ̄)v それでは、桜牙でしたぁ(ぺこっ) |
2840 | ど〜るず はぷにんぐ6 | 桜牙 E-mail URL | 3/26-07:46 |
記事番号2834へのコメント 続き♪続き♪つっづき〜♪ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ・・・・・・・・・・で、どっちなんだよ。 さっきからリナは硬直したまま一言も喋らないし、あいつはにこにこしてるだけ。 いったいどっちなんだぁぁぁぁぁぁ!!! 俺とリナなのか?それともあいつと・・・・・・・・・・・・。 「そう心配するなよ」 「この状況で誰が心配せずにいられるかぁぁぁぁぁああ!!あほ人形!!」 すぱこっ・・・・・・・・・・・・・ぱしっ!! リナお得意のスリッパ攻撃は見事片手で止められた。 まぁ、いつもはそんなに痛くないから避けないだけだし。 リナは驚いてるみたいだけどそれほど不思議なことじゃないよな。 「まったく・・・・・・・・・もう少し女らしくしたらどうだ?」 あいつは俺の顔で呆れたような表情を作る。 ・・・・・・・・なんかやだな、俺が言ってるみたいで・・・・・・・・。 リナの顔を見ると、やはり傷ついたらしくあいつを睨むその瞳にいつもの強さがない。 「そう睨むなよ、な?」 声に笑いが含まれている。 あきらかに挑発だろう・・・・・・・・・・・・・・・・。 リナもそれがわかっているのか、なにも言わない。 ごめんな、リナ。 こういう時こそ守りたいのに・・・・・・・・・・・・。 「さっきまではうるさかったのに今はずいぶん静かだな、挑発にぐらいのってくれたっていいのに」 「・・・・・・・・・ガウリイを早く元に戻して」 「はいはい、わかったよ」 「あ、その前に」 「あ?」 「なんであんたはまだ何もしてないのにガウリイを戻す気になったわけ?」 ・・・・・・・俺にとったら乗っ取られただけで十分何かされたと思うんだが・・・・・・・。 悲しい事に俺の呟きはリナに聞えるはずがない。 しくしくしく・・・・・・・。 「俺様には人を乗っ取る事よりも戻す事の方が重要だからだよ」 「はぁ?」 「後でわかるさ、それよりそこのテーブルの上にいる白いドレスの人形をとってくれ」 「なんで??」 「いいからはやく」 「・・・・・・じゃあ早く上からどいてよ」 そうだった!! まだあいつはリナの上に覆い被さってるんだ。 早くどけどけ!!! ・・・・よし、ようやくどいたか。 あいつがどくと、リナはすぐにいわれた人形を渡した。人形になった俺を腕に抱いて。 これでまたもリナのかおが見えなくなってしまった。 そのかわりにあいつ、いや俺の顔が見える。 そしてあいつに渡された人形も見える。 あの人形に何かあるのか? キスはどうなったんだろう?? 「そう慌てるなよ、くらげのガウリイ君」 慌ててるんじゃなくて心配なだけだ!! 「ま、なんでもいいけどね。リナ、この人形の両手を握って」 そういって人形の両手を差し出す。 リナは大人しくそれに従った。 俺をテーブルに置くとゆっくりと手を伸ばしていく。 しっかりと人形の両手を握った時―――――人形が笑った!? どさっ! いきなりくずれたリナの体をあいつが支える。 何がどうなってるんだ!! 「大丈夫だ、リナになにかしたわけじゃない」 じゃぁ、どうしてリナが倒れた? おまえのせいだろ!! いったいリナに何したんだ!! 「大丈夫ですわ、ガウリイさん」 唐突に聞こえてきた声はリナの声だった。 けど・・・・・・・・・・・・・。 リナはあいつの腕を借りてゆっくりと起きあがるとあいつを抱きしめた。 抱きしめられたあいつは急にパッと表情を明るくしてリナを腕に包みこむ。 そ、そんな・・・・・・・・・・・・・。 ・・・・・なんでそいつを抱きしめるんだぁぁぁぁぁあああ!!!! |
2841 | ど〜るず はぷにんぐ7 | 桜牙 E-mail URL | 3/26-07:52 |
記事番号2834へのコメント いきなり偽ガウリイに抱きしめられてリナ!! しかし彼女は嫌がらなかった?その理由は?そしてどうなるガウリイ君? 気になる続きをどうぞぉ〜(気になる人がいなかったりして・・・・) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――俺は一瞬自分の目を疑った。だって・・・・・・・リナが・・・・リナが・・・・・。 目の前にいるリナの形をしたのは誰だ?あれはリナじゃない。 ぜ〜ったいにこんなのリナじゃない!! あいつならこんなに女らしい物腰なんてしないはずだし、何より俺の偽者に抱きつくはずないよな。 う〜ん、でも見た目は完璧にリナなんだよな・・・・・・・・本当にリナだったらどうしよう・・・・・。 そんな事を頭の中で考えているとあいつらが困った様子で話しかけてきた。 「いや、あの・・・・だから私はリナさんではないんですよ」 「・・・・好きな女なら確信を持って違うって言えよな・・・・・悩むなって・・・・」 え!?やっぱりリナじゃないんだな!!・・・・よかったぁ〜。 「えぇ、リナさんではありません」 「どう見たって違うと思うよ、お前はあんな小娘とは違う」 小娘だぁ?そいつだって同じ姿じゃないか!! あ!それよりリナはどうした!!あいつに何をしたんだ!! ガクッ・・・ 何でだかわからないがあいつらは二人そろってずるっとこけた。 そして体勢をととのえると俺の偽者が呆れた口調で口を開く。 「・・・・・お前の今の状況はどうやって起こったか覚えてるか?」 俺の今の状況?・・・・って、人形になったことだろ? 理由は・・・・え〜っとぉ・・・・たしかリナとこのホテルに来て・・・。 それからリナが部屋を選んで・・・・鍵を貰って・・・・ 「だぁぁぁぁぁああ!!もういい!!」 「くすくすっ、本当にくらげさんなんですね」 ・・・・く・・・くらげさん・・・・。 リナの顔でそういわれると違和感がぁぁ〜・・。 「ったく!!お前の体を俺様が取った様に、こいつもリナの体に入ったんだよ、このあほ」 な〜るほど、そうだったのかぁ♪ ・・・ってことは・・・あの白いドレスの人形がリナ!? 『・・・・そうよ、今頃気づくなんて』 いきなり俺の頭に響いてきたのは確かにリナの声だった。 口調や雰囲気もそのままだ。すごくリアルにリナの話している様子が頭に浮ぶ。 やっぱり、偽者とは違うよな。 うんうん、やっぱり本物がいい。 『はいはい、自分の世界に入ってるとこ悪いんだけどうるさいから黙っててね、ガウリイは』 そんな・・・やっと話せるのに・・・・。 「くすくすっ」 俺達のやり取りを聞いていた彼女は再びくすくすと笑っておもしろそうにこちらを見る。 『あんたがあまりにもくらげだから笑われたのよ』 「くすっ、いえ、お二人があまりに仲がよいから微笑ましく思っただけですよ」 微笑ましいのか・・・・・? 「ところでリナさんは元に戻る方法を聞きたいのでしょう?」 『えぇ、そうよ。どう言う事か説明してちょうだい』 う〜ん、いつものリナなら怒鳴っている所だと思うんだが・・・・・・。 俺の頭の中に響く声を聞くと、リナは怒りを抑えている様な感じがする。よほど頭に来たのか? 普通なら怒鳴るだけじゃすまないよな、呪文をいくつかぶっ飛ばして辺りを地獄と化し、関係のない人達まで攻撃して・・・・・。 挙句の果てに賠償金を請求するんだろうなぁ。 ぶるっと体を震わせた俺に、ぞくっとするような声が降ってきた。 『がうりいく〜ん?』 あ・・あはは・・・やべ・・・・。 『全部聞えてんのよ、このくらげっ!!』 やっぱし・・・・・・。 「本当に馬鹿なんだなぁ、お前って」 「こんなに秀麗なお顔をなさっているのに・・・・・・」 偽者のやつらが気の毒そうにこちらを見つめている。 そんなに哀れんだ顔されても、ちょっと・・・。 それにリナの顔でそんな表情されると困るんだよなぁ、胸がいたむから。 『ほえ?なんで??』 うわぁ!!そっか・・・リナにも聞えるんだった・・・。 どうも頭で考えてる事が直接伝わるっていうのは慣れない。 はぁ・・・・・・・。 『なんか妙に落ちこんでない?』 そぉか? 『うん』 だって、早く元にも戻りたいしさ。このままだと俺の気持ちが全部・・・・・・。 『あ、忘れてた。ちょっとあんたらはやく元に戻してよ』 そうだそうだ、もとにもどせ〜〜〜!! 「いや、二人の世界にいた様だからほって置いただけだ」 「そうね、邪魔するとなんとかに蹴られて死ぬっていいますし」 『そんなのどうでもいいから早く戻して』 急にまじめな声になったリナ。 「そうですね、お話しましょう。私達の全てを」 「俺様達は実は・・・・・」 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 実は何なのでしょうねぇ? 「俺たち実は魔族なんです」とか? それとも・・・・・・・もっと恐ろしい・・・・・。 続きは次回で♪ もうちょっと付き合って下さいね。 桜牙でしたぁ〜。 |
2845 | ど〜るず はぷにんぐ8 | 桜牙 E-mail URL | 3/29-02:02 |
記事番号2834へのコメント こんにちわぁ、桜牙です。 またきたよ・・・なんて言わないで下さいね♪ え?いつ終わるのかって?それは秘密です♪ ・・・・・ってうわ!石投げないで下さ〜い!! 近いうちに絶対終わらせます、ほんとうです!!・・・・・きっと・・えへ♪ ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「実は・・・・・」 ――――ポンッ♪ いきなりいい音共に何かが現れた!? 「そこまでにしてくださいね〜」 「うわっ、おまえは!!」 「あ・・・あなたは・・・・」 「は〜い、謎のプリーストゼロスです♪」 お、ゼロス??なんでまたこんなところに・・・・・。 『なにぃぃぃぃい!?あ、さてはあんたの仕業ね!!』 ゼロスの仕業?っていうかあの「ポンッ」って音は一体・・・・・・?? あ〜ぁ、また話がややこしくなるんだろうな。 ねてよっかな、俺。 うん、そうしよう!!眠くなってきたし♪ 『・・・・一人で寝るなんて許さないわよ・・・・』 は・・い・・・・・。 リナの声で俺は完璧に目が覚めた。 いや・・・だって・・・・ものすご〜く恐かったし・・・。 仕方なくゼロスのほうをぼや〜っと見つめる。 「くすっ、お似合いですよ人形姿♪」 『うっさい!!』 「・・・・なぜ今頃私達の前に姿をあらわしたのですか?」 偽者のリナがゼロスをキッと見据えた。 俺の偽者も偽リナの肩に手なんてまわしつつこくこくと頷いている。 ・・・・おい!!それはリナの体だ!!勝手に触るなぁー―――――!! 『それはあたしのセリフだぁぁぁああ!!なんであんたが怒るのよ、くらげ!』 「おやおや、この場はラブラブな空気でいっぱいですねぇ。息が詰まりそうですよ」 『誰がラブラブだ、あほ神官!!』 リナ、ずいぶん怒ってるなぁ。怒ったって仕方ないだろう?人形なんだし。 『怒らずにいられる訳ないでしょうが!!』 少し落ちつけったら、な? ・・・・・・・う〜ん、体を動かせないのは辛いな。 いつもだったらここでリナの頭をクシャッてして落ちつかせるのに。 『しなくていい!!で、ゼ〜ロスく〜ん♪』 「なんですか?」 いつも通りの人のよさそうな笑みで答えるゼロス。 それって今のリナには、神経を逆なでするだけだと思うぞ? 『そのと〜り!あんたへらへらしてないでさっさときりきり白状なさい!!』 「へらへら?・・・・・・仕方ないですねぇ」 ゼロスの笑みがふっと消えて、両の瞳が静かに開かれた。 奥に覗くのは紫の狂気の光とどこまでも落ちそうな闇。 まずいな・・・・・・ 俺は直感だが確実にまずいと思った。 ぶわっ――――― ゼロスを中心に広がる瘴気。その瘴気にあてられて俺は胸がつぶれるように苦しくなる。 リナ、大丈夫か!! 『・・・なんとか、ね・・・・これくらいなら平気よ』 そうは言うものの、リナの声は強がりにしか聞こえない。 やっぱりまずいな、この状況は・・・・・・・ |
2846 | ど〜るず はぷにんぐ9 | 桜牙 E-mail URL | 3/29-02:09 |
記事番号2834へのコメント よしっ!今日はここまで投稿します。 結構進んだと思いません?・・・え?思わない?そんなぁ・・・。 ――――――――――――――――――――――――――――――― ・・・・・・にこっ・・・・ 不意にゼロスが瞳を開いたまま笑った。唇を吊り上げて。 しかし瞳の奥は笑っていないので迫力が増す。 なんとも気味の悪い笑み、それでいてどこか魅了されずにはいられない笑み。 なぜかゼロスが心から嬉しそうに笑っている様にも見える。 きっとこれがゼロスの本来の笑い方なのだろう、魔族としての・・・・・。 「いやぁ、実を言うとあなた方が役に立つなんて思ってなかったんですよ」 ゼロスが1歩踏み出す。 「単なる暇潰しとして人形で遊んでいただけなんですけどねぇ」 また1歩―― 「しかもあなた達を作ったのはリナさんたちに会う数年前のことですし・・・・」 また1歩―― 「飽きたから処分しようと思ってた矢先にこんな事になるなんて♪」 また1歩―― ―――――――ぶわっ!!―――― 「うっ・・・わぁ!!」 ばん!!・・・・・・・ごきっ・・・・・ 偽ガウリイが壁にたたきつけられた。鈍い音はおそらく・・・・・折れたのだろう。 しかし偽リナの方には全く被害が及んでいない。 「ご褒美に生かしておいてさし上げましょう」 「なんて事をするのですか!!」 「いいんですよ、役に立つのはあなただけですから。それに殺したわけでもないじゃないですか」 そういうと、ゼロスはすっと右手を差し伸べた。 偽リナはビクっと震えてあとずさる。 「さぁ、こちらへいらっしゃい」 『ちょっと!!勝手な事しないでくれる?それはあたしの体よ』 「今のリナさんには用はありません。黙っていられないのならそれなりの事をさせて頂きますよ」 『はぁ?なに言ってるのあんたは』 「なにがです?」 『その人に何をさせたがっているか確信は出来ないけど』 「けど?」 『どうせあたしに頼んでもやらない事をその人にやらせようとしているわけでしょう?そう、例えば・・・』 すーっとゼロスの瞳が細くなった。 『・・・メガスレイブか!?そんなこと許さないぞ、ゼロス!』 突如加わったガウリイ君だが・・・・・・・・・。 しばしゼロスとリナは硬直。 ・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・ 『アホくらげ!!それを言うならギガスレイブでしょうが!!』 『えっ!?そうだっけ・・・・・?』 「ほんとにあなたは・・・・・・・・水をさしてくれますよね・・・・・・・かっこよく決める所だったのに・・・」 ぽつりと寂しそうに呟くゼロスだった。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― メガスレイブ・・・・・なんかドラスレ以上ギガスレ未満って感じですかねぇ。 ま、なんにしてもガウリイ君! 君はどうしてせっかくのシリアスを崩すんだぁぁぁあああ!!! もっとゼロスを活躍させようと思ってたのにぃ・・・・・・・・・・。 ゼロス;これからでも遅くはないですよ(にやっ) お?これはこれはゼロス君♪ん〜、そうだね、おそくはないよね! じゃあ、君にはあ〜んな事もそ〜んな事もしてもらいましょう!! ゼロス;そ、そんな・・・いくら僕でもそれはちょっと・・・・。 ・・・・何させようとしてるかしらないくせに。 ゼロス;あ!急用を思い出したので帰ります、さようなら〜 あ〜あ、行っちゃった。逃げたとも言うわね、これは。 私もさっさと逃げましょ♪ さよ〜なら〜 |
2868 | ど〜るず はぷにんぐ10 | 桜牙 E-mail URL | 4/1-06:59 |
記事番号2834へのコメント こんにちわぁ〜、ようやく学校が終わったのでどんどん投稿したいと思います!! 勉強しないといけないのは山々なんですけど、ま、いいでしょう♪ ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 『と、とにかく!!ギガスレイブなんて偽者に出来ないわよ?』 「やってみなければわからないじゃないですか、ねぇ、リナさん?」 偽リナの方を向いてわざとあいつをリナと呼ぶゼロス。 見ているこっちが腹が立つ。 「い・・いや・・・私は貴方には従いません!」 「じゃぁ、せ〜っかく僕が与えた命を粗末に捨てるっていう事ですか?」 「元の普通の人形に戻るだけです、恐くはありません」 偽リナが恐がってはいるもののきっぱりと言い放った。 『・・・・ふ〜ん、本当は普通の人形だったのね?』 「はい、私たちはお互いに意思を伝える事しか出来ない普通の人形だったんです」 それで十分普通じゃないきがするぞ、おれは・・・・・。 『ガウリイは黙ってて』 ・・・・はい・・・・。 「そこに、親切な僕が通りかかって人に乗り移れる魔法をあげたんですよ♪」 「何が親切ですか!!私達が入った人間の体は1箇月もたないんですよ?」 「その1箇月あなた達は恋人同士の甘い生活を楽しめるわけでしょう?」 「・・くっ・・私たちだって最初は喜んでましたが、そのことに気づいてからはこんな事したくなかったんです」 『じゃあ、なんで今こんな事してるのよ?』 リナの鋭い突っ込みが入った。 これは効くだろうなぁ〜、かわいそうに。 「そ・・それは・・・たまには動きたくて、自由に戻れるようになったので一週間だけ体を借りようと・・・」 「その前に1つ聞いてもいいですか?」 ゼロスが場に似合わぬ明るい声で言い出した。 「さっきから疑問に思ってたんですが、いつからあなた達は元に戻れるようになったんです?」 「・・・え・・?あなたがしてくれたんじゃないですか」 「は?僕がなんでそんな事しなくちゃいけないんです。僕は人間が死んだら元に戻るようにしかしてません」 『ほほぉ〜、ず〜いぶん親切な事してたのね。肉体が死なないと戻れないなんて』 「いやだなぁ、僕は良かれと思ってしたんですよ?」 「待ってください!!じゃぁ、誰が戻れる様にしてくれたって言うんですか!?」 「僕じゃないのは確かですよ」 なんか話がずれてないか? 最初は俺たちを元に戻す方法を聞いていたんじゃ・・・・・・・。 『うっさい!とにかく黙っててガウリイは』 でもリナ、俺たちには人形の出来た経緯より元に戻る方法を聞いたほうが・・・・。 『その前にあたしの体をもっていかれちゃ困るでしょうが!!』 うん、それもそうだな。 「あなた方を元に戻すのは簡単です。でもその前にこの人をどうにかしないと・・・」 偽リナがちらっとゼロスを見やる。 見られた本人はえへっと笑って見せた・・・・・。 『えへっ♪じゃなぁぁぁ〜い!』 「いいじゃないですかぁ、それくらい」 「本当に非常識な人ですね、貴方は」 「僕魔族ですし、これが常識ですよ」 「・・・・・・え・・・・・・?」 「もしかして知らなかったんですか?」 「だって・・・・貴方は最初であった時に『僕は親切な謎のプリーストです』しか言わなかったじゃないですか!」 それを信じるのもどうかと思う、俺は。 『・・・ガウリイ、たまには意見が合うわね・・・・』 「はっはっは、僕もガウリイさんの意見に賛成ですよ」 『あんたが言うな、あんたが・・・・』 「ま、ふざけるのもこれくらいにしましょう。リナさんこちらへいらっしゃい」 ゼロスが再び手を差し出した。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― はっはっは、この前はパロディにいきそうになってしまったので今回でシリアスに戻してみました。 いや、正確には今回の話でシリアスにもっていこうとしているんですけどね。 ゼロス君には魔族をしてもらいます♪ えぇ、それはもう魔族の鏡となるような魔族をね・・・・・・・ふふっ・・・。 |
2896 | ど〜るず はぷにんぐ11 | 桜牙 E-mail URL | 4/6-00:29 |
記事番号2834へのコメント 誰も読んでいないのでは!?と思いつつ、また投稿している桜牙です♪ 今回はすこ〜しゼロス君が魔族っぽくなったんじゃないかなぁ〜? ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「わ、私は死ぬのは恐くないと言ったでしょう?殺せばいいじゃない!貴方の言う事は聞きません!!」 両手を力いっぱい握り締め、たんかをきっているもののやはり無理だろう。 案の定ゼロスがウ〜ンと悩むフリをしたあと、右の人差し指をぴんと立て――― 「貴方がそう言っても」 『あたしが困るじゃない!!勝手に死なれたら困るのはあ・た・し!!』 「・・・だ、そうです。さぁ、早く来てくれません?いいかげん飽きてきたんですが・・・」 「絶対に嫌です!!」 「では、どうするんですか?話し合い以外の方法にしましょうか、他人の体を道連れに死にます?」 偽リナは言葉に詰まった。ゼロスの言う事は聞きたくない、でも他人の体のまま死ぬわけにはいかない。 人形の姿に戻れば万事解決だが、戻るには二人そろわなければ無理。 ・・・・何とかしてあの人の近くに寄れればいいのだけど・・・それこそ無理よね・・・・。 偽リナは思わず偽ガウリイを見た。しかし相変わらず意識を失ったまま動く気配はない。 「ガウリイさんがどうかしましたか?あ、もしかして人形に戻れればとか考えてます?」 「貴方には関係ありません」 「あ、そうですか。一言いわせていただきますけど、あなたがそこから動いたら足の指から落としますよ?」 『・・・なぁ〜んてことを!!それはあたしの体だって言ったでしょうが!!』 「お人形さんは黙っている物でしょう?それに足の指なんて切っても歩けないだけですし構わないじゃないですか」 ゼロスが冷たく言い放ったその言葉にリナは口を結んだ。 いや、正確には殺気をもろに浴びせられ、黙るしか出来なかった。 もちろん殺気は偽リナの方にも届いている。 膝をがくがくと震わせ、首を振る姿はもうリナ=インバースには見えない。 「ご、ごめんなさい、リナさん・・・わたし・・・もう・・・・・・耐えられない!!」 そしてとうとう恐怖に耐えきれなくなり、ゼロスの手を取ってしまった。 ゼロスは微笑み、その手を握り返す。 「最初からそうしていればよかったんですよ、そしたら恐い思いなんてしなくてすむでしょう?」 「・・・・・は・・い・」 「そんなに震えなくても大丈夫ですよ、何もしませんってば♪僕の言う事をきいてる間はね」 「・・はい・・」 「それじゃ、元リナさんお元気で・・・って言うのもおかしいですよね、人形なんですし♪」 『待てゼロス!!』 「おや、ガウリイさん?てっきる寝ていらっしゃるのかと思いましたよ」 『違う!解決する方法を考えていただけだ!!』 「ほぉ、で?何か方法は思いつきました?」 『・・・・・・・・・』 『ぼけくらげっ!!それなら言うなぁぁぁ!!』 「・・・ま、そんな事だろうと思いましたよ」 偽リナの手をしっかりと握ったまま、短くため息を吐く・・・・・・。 そのまま気を取りなおすと、軽く一礼をしてその場から姿を消した。 もちろん、リナの体と共に――――――――。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― は〜っはっはっは、まだまだ魔族としては甘いでしょうね。 ま、このあととんでもない事が発覚!! そこから事件は収束するのか!?続きを待て!! ・・・ってことで私はもう寝ます・・・・ZZZ・・・zzz・・・。 |